JP2002086762A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2002086762A JP2000276389A JP2000276389A JP2002086762A JP 2002086762 A JP2002086762 A JP 2002086762A JP 2000276389 A JP2000276389 A JP 2000276389A JP 2000276389 A JP2000276389 A JP 2000276389A JP 2002086762 A JP2002086762 A JP 2002086762A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラッシング動作に伴う不要なインクミスト
の発生を抑制させると共に、フラッシング領域に特定な
インク成分が滞積するのを防止させる。 【解決手段】 フラッシング領域に配置されるフラッシ
ングボックス11には、記録ヘッドと対向する面に、多
孔質部材21が配置されている。この多孔質部材21
は、その中央部が屈曲されて若干凹んだ状態になされて
おり、また、開口部22,23,24が形成されてい
る。フラッシング動作に伴い、2つの記録ヘッドから吐
出されるインク滴は仮想線4a,4b,4cおよび5
a,5b,5cで示した位置に飛翔して捕獲される。多
孔質部材21は、中央部が屈曲されて傾斜状態になされ
ているので、滞積し易いインクは、その上流側に吐出さ
れる滞積し難いインクと混合され、多孔質部材21に形
成された前記開口部を介して重力方向に滴下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復移動するキャ
リッジに搭載され、ノズル開口からインク滴を吐出して
記録媒体に画像を形成するインクジェット式記録ヘッド
を備え、前記記録ヘッドにフラッシング駆動信号を供給
した時のインク滴を受け止めるフラッシング領域を、前
記記録ヘッドの移動経路上に配置したインクジェット式
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリアル方式のインクジェット式記録装
置は、往復移動するキャリッジに記録ヘッドが搭載さ
れ、記録ヘッドの移動方向に対して直交する方向に記録
用紙を搬送する紙送り手段が備えられる。そして、ブラ
ックインクおよびイエロー、シアン、マゼンタの各カラ
ーインクの吐出が可能な記録ヘッドを用いることによ
り、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、
各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印
刷を可能にしている。
【0003】このような記録装置に用いられる記録ヘッ
ドは、圧力発生室で加圧したインクを、微細なノズル開
口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う
関係上、ノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク
粘度の上昇により、印刷不良を起こすという問題を抱え
ている。
【0004】このために、記録ヘッドに印刷とは関係の
ない駆動信号を印加して、インク滴を空吐出させる機能
を備えており、これはフラッシング操作と呼ばれてい
る。このフラッシング操作は、例えば印刷動作中にイン
ク滴の吐出の少ないノズル開口において、インクの増粘
による目詰まりを防止する目的で一定周期ごとに実行さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したフ
ラッシング操作は、多くの機種においては記録ヘッドを
封止することができるキャッピング手段内に行なうよう
になされているが、スループットを上げるために、記録
ヘッドをキャッピング手段まで移動させずに、キャッピ
ング手段の配置位置とは反対側にフラッシング領域を設
定し、このフラッシング領域においてフラッシングを実
行させる機種も提供されている。
【0006】そして、例えば、扱う用紙サイズが大き
く、キャリッジの移動方向がフラッシング領域側である
場合、さらには印刷方向とフラッシングが必要となるタ
イミングが噛み合う場合などにおいては、前記したフラ
ッシング領域でフラッシングを実行させるシーケンスが
採用されている。
【0007】そして、特に最近の機種においては、印刷
動作中においては数秒ごとに平均的に数十ショット/1
ノズル程度のフラッシングがなされる。このフラッシン
グ動作は、記録ヘッドからインクを強制的に吸引排出さ
せるクリーニング動作後のタイミングにおいて混色防止
のために、または印刷開始時のタイミングにおいても実
行され、この場合においては、各ノズルから数千乃至数
万ショットのインク滴の吐出が実行されることもある。
【0008】前記したように、フラッシング領域を設定
して、当該箇所にフラッシング操作がなされる従来の記
録装置においては、例えば記録用紙を搬送する紙案内部
材に開口穴を形成し、紙案内部材の下側に配置された廃
液吸収材に向けてフラッシングがなされるように構成さ
れている。このような構成においては、記録ヘッドのノ
ズル形成面から廃液吸収材までの距離が相当に大きくな
り、フラッシング時のインク滴の飛翔距離が増大するこ
とは免れない。
【0009】このために記録ヘッドのノズル開口から吐
出されたインク滴の一部は、吸収材に到達する前に空気
抵抗を受けるなどして、さらに微小のインク滴に別れ、
これが霧状(インクミスト)に変化して浮遊し、周囲を
汚染させという問題が発生する。
【0010】またノズル開口から吐出したインク滴は少
なからず帯電しており、記録装置内の駆動部で発生した
静電気による影響、さらには装置内の温度上昇を抑える
ために配置した排気ファンによる空気流によっても加速
され、記録装置が配置された周囲(外部)までも汚染さ
せるといった問題も発生し得る。特に高画質化を実現さ
せるために、1ショットのインク滴の量を可及的に小さ
く制御する最近の記録装置においては、このような問題
がより顕著に現れる。
【0011】したがって、フラッシング領域に配置され
る吸収材と、記録ヘッドのノズル形成面との距離は、な
るべく接近していることが望ましく、また、吐出された
インク滴を記録ヘッド側に跳ね返すなどの作用を抑える
ために、吸収材としては多孔質部材を用いることが望ま
しい。
【0012】一方、昨今においては印刷の多様化が進
み、より優れた再現性を得るために、顔料を用いたイン
クが使用されるに至っている。前記した顔料インクの一
部は、多孔質部材に浸透せずに、その表面に顔料成分等
が滞積するという状態が発生することが知られている。
【0013】したがって、フラッシング領域に記録ヘッ
ドと接近するように多孔質部材を配置した場合には、前
記多孔質部材上に顔料成分等が山状に滞積し、長期の使
用によっては、この滞積物がフラッシング領域に移動し
た記録ヘッドに当接するという状態も発生し得る。
【0014】本発明は、前記したような現状の問題点を
解決しようとするものであり、フラッシング動作に伴う
インクミストの発生を効果的に抑制し、これにより装置
の内外を汚染させることのない商品価値に優れたインク
ジェット式記録装置を提供することを目的とするもので
ある。また本発明は、たとえ顔料インクを利用する場合
においても、フラッシング領域にインクの固化物が滞積
するという問題を解消することができるインクジェット
式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために成された本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、往復移動するキャリッジ上に搭載され、ノズル開
口からインク滴を吐出して記録媒体に画像を形成するイ
ンクジェット式記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドにフ
ラッシング駆動信号を供給した時のインク滴を受け止め
るフラッシング領域を前記記録ヘッドの移動経路上に配
置したインクジェット式記録装置であって、前記フラッ
シング領域には、前記記録ヘッドがフラッシング領域に
位置した状態において、記録ヘッドに近接して対向する
ように多孔質部材が配置され、前記多孔質部材は、前記
記録ヘッドに対向する面が、記録ヘッドのノズル形成面
に対して非平行状態に配置されると共に、前記多孔質部
材には、フラッシング動作がなされる記録ヘッドのノズ
ル列に対向する位置を避けて、フラッシングによって受
けたインクを重力方向に流す開口部が形成された構成と
される。
【0016】この場合、前記記録ヘッドのノズル形成面
は、好ましくは重力方向に向かって直交するように配置
され、前記多孔質部材の記録ヘッドに対向する面が傾斜
状態に配置されると共に、フラッシング動作による前記
多孔質部材上に吐出されるインク滴の到達位置よりも下
流側に、インクを重力方向に流す前記開口部が形成され
た構成とされる。
【0017】そして、前記記録ヘッドのノズル形成面に
は、滞積し易いインクが吐出されるノズル列と、滞積し
難いインクが吐出されるノズル列が形成され、フラッシ
ング動作による前記多孔質部材上に吐出されるインク滴
の到達位置が、滞積し易いインクに対して滞積し難いイ
ンクが、多孔質部材の傾斜面上における上流側に設定さ
れていることが望ましい。
【0018】一方、キャリッジ上にキャリッジの移動方
向に並べて2つの記録ヘッドが搭載されたインクジェッ
ト式記録装置においては、それぞれの記録ヘッドに対向
する前記多孔質部材が、好ましくは1枚のシート状部材
により形成され、前記シート状部材が各記録ヘッドのノ
ズル形成面に近接して配置される。
【0019】この場合、前記1枚のシート状に形成され
た多孔質部材は、その中央部で屈曲され、前記各記録ヘ
ッドのノズル形成面に対して、それぞれ非平行状態で対
向するようにした構成が好適に採用される。
【0020】そして、前記したいずれの形態において
も、前記多孔質部材によって受け止めたインクを吸収し
て保持する廃液吸収材を、前記多孔質部材の配置位置よ
りも重力方向の下方に配置した構成とすることが望まし
い。
【0021】この場合、前記廃液吸収材は吸収材収納ケ
ースに収納され、前記吸収材収納ケースは前記多孔質部
材を支持する支持ケースに対して着脱可能に取り付けら
れていることが望ましい。
【0022】以上のように構成された本発明にかかるイ
ンクジェット式記録装置によると、フラッシング領域に
おいて記録ヘッドよりフラッシングされたインク滴は、
記録ヘッドに近接して対向するように配置された多孔質
部材によって受け止められる。この場合、前記多孔質部
材は記録ヘッドの直近に配置されているので、ノズル開
口から吐出されたインク滴は、そのほとんどが多孔質部
材に飛翔し、その一部がミストとなって浮遊する確率を
極端に小さくすることができる。
【0023】また、前記多孔質部材には、その下流側に
フラッシングを受けたインクを重力方向に流す開口部が
形成されているので、フラッシング動作に伴って受け止
めたインクを、前記開口部を介して収集することができ
る。
【0024】さらに、フラッシング動作による前記多孔
質部材上に吐出されるインク滴の到達位置が、滞積し易
いインクに対して滞積し難いインクが、多孔質部材の傾
斜面上における上流側に設定された構成とすることで、
滞積し易いインクは、その上流側に吐出された滞積し難
いインクと混合され、前記開口部に向かって流される。
これにより、記録装置の長期の使用にもかかわらず、多
孔質部材上にインク成分が滞積するのを効果的に抑制す
ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1乃至図3は本発明が適用されたインク
ジェット式記録装置の基本構成を示すものである。な
お、図1は一部を透視した状態の記録装置の上面図であ
り、図2は一部を透視した状態の記録装置の下面図であ
る。また、図3は同様に一部を透視した状態の記録装置
の側面図である。
【0026】図において符号1はキャリッジであり、こ
のキャリッジ1は、図示せぬキャリッジモータにより駆
動されるタイミングベルトを介し、水平方向に配置され
たガイド部材2に案内されて往復移動されるように構成
されている。前記キャリッジ1の記録用紙3に対向する
面(キャリッジ1の下側面)には、キャリッジ1の移動
方向に並べて2つの記録ヘッド4,5が搭載されてい
る。すなわち、前記2つの記録ヘッド4,5のノズル形
成面は、重力方向に向かって直交するように配置されて
いる。
【0027】そして、前記したガイド部材2と平行して
紙送りローラ6が配置されており、この紙送りローラの
回転駆動により、前記記録用紙3はキャリッジ1の移動
方向と直交する方向に搬送されるように作用する。した
がって、前記往復移動するキャリッジ1に搭載された各
記録ヘッド4,5から選択的に吐出されるインク滴が、
直交する方向に搬送される記録用紙3上に打ち込まれる
ことにより、記録用紙3上に画像が印刷される。
【0028】この実施の形態においては、前記したよう
にキャリッジ1の移動方向に、2つの記録ヘッド4,5
が並べて搭載されている。そして、図1および図2に示
す左側の記録ヘッド4には、3つのノズル列4a,4
b,4cが形成されており、これらの各ノズル列4a,
4b,4cからは、それぞれブラック、シアン、マゼン
タの各インクが吐出されるように構成されている。ま
た、右側の記録ヘッド5にも、同様に3つのノズル列5
a,5b,5cが形成されており、これらの各ノズル列
5a,5b,5cからは、それぞれライトシアン、ライ
トマゼンタ、イエローの各インクが吐出されるように構
成されている。
【0029】なお、図1および図2に実線で示したよう
に、キャリッジ1がホームポジション(右側)に移動し
た状態においては、キャリッジ1に搭載された前記記録
ヘッド4,5のノズル形成面を封止することができる図
示せぬキャッピング手段、およびキャッピング手段の内
部空間を吸引することができる吸引ポンプ等が、当該ホ
ームポジション付近に配置されている。
【0030】一方、前記ホームポジションに対向する図
1および図2における装置の左側には、フラッシング領
域が設定されている。すなわち、フラッシング領域は、
仮想線で示すキャリッジ1の直下に設定されている。こ
のフラッシング領域には、後述するフラッシングボック
スが設置されており、このフラッシングボックスに配置
された多孔質部材によって、各記録ヘッド4,5から空
吐出されるインク滴が捕獲できるように構成されてい
る。
【0031】図4および図5は、そのフラッシングボッ
クスの構成を示したものであり、図4は一部を透視した
状態のフラッシングボックスの上面図であり、図5
(A)は一部を透視した状態のフラッシングボックスの
側面図である。また、図5(B)は同様に一部を透視し
た状態のフラッシングボックスの下面図である。なお、
図4に示された上面図は、図5に比較して拡大して示さ
れている。
【0032】このフラッシングボックス11は、図5に
示したように第1ケース12と第2ケース13により構
成されている。そして、第1ケース12は、フラッシン
グ動作によるインク滴を受ける多孔質部材を支持する支
持ケースを構成しており、また第2ケース13は、廃液
吸収材を収納する吸収材収納ケースを構成している。そ
して、前記第2ケース13は、後述するように第1ケー
ス12に対して着脱可能に取り付けられている。
【0033】前記第1ケース12は、図4に示すように
上面から視た状態において、その開口部がほぼ矩形状に
形成されており、記録装置に装着する場合の位置決めを
成すための腕部材14,15が一体に形成されている。
さらに第1ケース12には、前記腕部材14,15によ
って、位置決めされた状態の第1ケース12を、1本の
ねじによって記録装置に締結するための貫通穴16aを
形成した腕部材16も一体に形成されている。
【0034】そして、前記第1ケース12は、図5
(A)に側面図で示したように、上面の開口部から下方
向に向かってその幅が縮小され、窓孔18aが形成され
た下端部18が、第2ケース13の上部開口に挿入され
るように形成されている。そして、第1ケース12には
一対の係合片19が下方向に延出して形成されており、
これら一対の係合片19にそれぞれ形成された貫通穴
が、第2ケース13の両側壁面に形成された各突起部1
3aに係合することで、第2ケース13は、第1ケース
12に対して着脱可能に取り付けられている。そして、
前記第2ケース13内には、偏平状に形成された廃液吸
収材30が収納されている。
【0035】また、第1ケース12の内側面には、開口
部に沿って複数個のピン部材20が配置されており、こ
れら各ピン部材20は、それぞれ上方に向かって形成さ
れている。そして、前記各ピン部材20に貫通されて、
1枚のシート状に形成された多孔質部材21が、第1ケ
ース12の開口部を覆うようにして取り付けられてい
る。
【0036】前記多孔質部材21には、図4に示された
ように、その中央部に比較的長い大きな矩形状の開口部
22が形成されており、またその左右には小さな矩形状
の開口部23,24が形成されている。そして、キャリ
ッジ1がフラッシング領域に移動して、各記録ヘッド
4,5より、フラッシング操作によるインク滴の空吐出
が行なわれた場合、各記録ヘッド4,5に形成された前
記したノズル列4a,4b,4cおよび5a,5b,5
cより吐出されるインク滴は、多孔質部材21上に仮想
線で示した同一符号部分に飛翔されるように構成されて
いる。
【0037】なお、シート状に形成された前記多孔質部
材21は、図5(B)に示されたように、その中央部で
「く」字状に僅かに屈曲され、フラッシング領域に移動
した各記録ヘッド4,5のノズル形成面に対して、それ
ぞれ非平行状態で対向するように構成されている。換言
すれば、第1ケース12の内側面に形成された各ピン部
材20の配置位置が、シート状に形成された多孔質部材
21を取り付けた場合において、前記多孔質部材21が
その中央部で屈曲されるように構成されている。
【0038】以上の構成において、フラッシング領域に
移動した記録ヘッド4,5より、フラッシング動作に伴
うインク滴の空吐出が成されると、図4に仮想線で示し
たノズル列4a,4b,4cおよび5a,5b,5cに
対応する多孔質部材21上に、各インク滴が飛翔して多
孔質部材21によって捕獲される。この場合、前記各記
録ヘッド4,5のノズル形成面と、多孔質部材21との
距離は僅かであり、したがって、各インク滴の飛翔途中
でインクミストに変化する度合いをきわめて少なくする
ことができる。
【0039】前記したように多孔質部材21によって捕
獲された各インクは、多孔質部材21の中央部が屈曲さ
れて、若干凹んだ状態になされているので、その斜面に
沿って中央部方向に流れる。そして、それぞれの下流側
に配置された各開口部22,23,24のいずれかに入
り込み、重力にしたがって、第1ケース12の下端部に
形成された窓孔18aを介して第2ケース13内に滴下
する。そして、第2ケース13内に滴下したインク廃液
は、第2ケース13内に収納された廃液吸収材30によ
って吸収され、保持される。
【0040】ここで、記録装置に例えば顔料インクが用
いられている場合においては、前記多孔質部材21に対
して特に目詰まりを起こし易く、多孔質部材21上に滞
積し易い例えばマゼンタインクが、ノズル列4cより吐
出されるように設定されている。したがって、図4にお
ける多孔質部材21において、仮想線4cで示す位置に
マゼンタインクによる滞積が発生し易い。
【0041】しかしながら、前記したように傾斜状態に
形成された多孔質部材21において、マゼンタインクが
吐出される4cとして示す位置よりも上流側に隣接する
4bとして示す位置に、滞積し難いシアンインクが吐出
される関係で、滞積し易いマゼンタインクは、その上流
側に吐出される滞積し難いシアンインクと混合される。
そして、多孔質部材21に形成された開口部22を介し
て重力方向に流すことができる。これにより、記録装置
の長期の使用にもかかわらず、多孔質部材21上にイン
ク成分が滞積するのを効果的に抑制することができる。
【0042】以上のようなフラッシング動作によって、
インク廃液が第2ケース13内に徐々に蓄積され、第2
ケース内に収納された廃液吸収材30による保持が困難
になる場合においては、廃液吸収材30を交換するメン
テナンスが必要になる。この場合、前記したように第1
ケース12に対して第2ケース13は、着脱可能になさ
れているので、そのメンテナンス作業を容易にすること
ができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかるインクジェット式記録装置によると、フラッシン
グ動作に伴うインクミストの発生を効果的に抑えること
が可能であり、インクミストの発生により装置の内外を
汚染させるという問題を解決することができる。また、
フラッシング動作に伴うインク滴を捕獲する多孔質部材
上に、特定のインク成分が滞積するのも抑制することが
可能であり、長期にわたって安定した印刷動作を保証し
得るインクジェット式記録装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたインクジェット式記録装置
を一部を透視した状態で示した上面図である。
【図2】同じく一部を透視した状態で示した下面図であ
る。
【図3】同じく一部を透視した状態で示した側面であ
る。
【図4】記録装置のフラッシング領域に設置されたフラ
ッシングボックスを一部を透視した状態で示した上面図
である。
【図5】同じく一部を透視した状態で示した側面図およ
び下面図である。
【符号の説明】 1 キャリッジ 2 ガイド部材 3 記録用紙 4,5 記録ヘッド 6 紙送りローラ 11 フラッシングボックス 12 第1ケース(支持ケース) 13 第2ケース(吸収材収納ケース) 13a 突起部 19 係合片 20 ピン部材 21 多孔質部材 22,23,24 開口部 30 廃液吸収材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復移動するキャリッジ上に搭載され、
    ノズル開口からインク滴を吐出して記録媒体に画像を形
    成するインクジェット式記録ヘッドを備え、前記記録ヘ
    ッドにフラッシング駆動信号を供給した時のインク滴を
    受け止めるフラッシング領域を前記記録ヘッドの移動経
    路上に配置したインクジェット式記録装置であって、 前記フラッシング領域には、前記記録ヘッドがフラッシ
    ング領域に位置した状態において、記録ヘッドに近接し
    て対向するように多孔質部材が配置され、前記多孔質部
    材は、前記記録ヘッドに対向する面が、記録ヘッドのノ
    ズル形成面に対して非平行状態に配置されると共に、前
    記多孔質部材には、フラッシング動作がなされる記録ヘ
    ッドのノズル列に対向する位置を避けて、フラッシング
    によって受けたインクを重力方向に流す開口部が形成さ
    れたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドのノズル形成面は、重力
    方向に向かって直交するように配置され、前記多孔質部
    材の記録ヘッドに対向する面が傾斜状態に配置されると
    共に、フラッシング動作による前記多孔質部材上に吐出
    されるインク滴の到達位置よりも下流側に、インクを重
    力方向に流す前記開口部が形成された請求項1に記載の
    インクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドのノズル形成面には、滞
    積し易いインクが吐出されるノズル列と、滞積し難いイ
    ンクが吐出されるノズル列が形成され、フラッシング動
    作による前記多孔質部材上に吐出されるインク滴の到達
    位置が、滞積し易いインクに対して滞積し難いインク
    が、多孔質部材の傾斜面上における上流側に設定された
    請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャリッジ上に、キャリッジの移動
    方向に並べて2つの記録ヘッドが搭載されたインクジェ
    ット式記録装置であって、それぞれの記録ヘッドに対向
    する前記多孔質部材が1枚のシート状部材により形成さ
    れ、前記シート状部材が各記録ヘッドのノズル形成面に
    近接して配置された請求項1乃至請求項3のいずれかに
    記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記1枚のシート状に形成された多孔質
    部材は、その中央部で屈曲され、前記各記録ヘッドのノ
    ズル形成面に対して、それぞれ非平行状態で対向するよ
    うに構成した請求項4に記載のインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記多孔質部材によって受け止めたイン
    クを吸収して保持する廃液吸収材を、前記多孔質部材の
    配置位置よりも重力方向の下方に配置してなる請求項1
    乃至請求項5のいずれかに記載のインクジェット式記録
    装置。
  7. 【請求項7】 前記廃液吸収材は吸収材収納ケースに収
    納され、前記吸収材収納ケースは前記多孔質部材を支持
    する支持ケースに対して着脱可能に取り付けられた請求
    項6に記載のインクジェット式記録装置。
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