JP2002080318A - 歯科用根管充填材組成物 - Google Patents
歯科用根管充填材組成物Info
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- Dental Preparations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 強度が強く且つ折れ難く、しかも根管充填操
作が容易であり、圧接時には適度に変形し、根管内にお
いて密着性が高く封鎖性に優れ、しかも適度なＸ線不透
過性を備えた歯科用根管充填材組成物を提供する。 【解決手段】 Ａ）トランスポリイソプレン，ポリエチ
レン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロピレン
とのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑
性樹脂：１〜５０重量％、Ｂ）スチレンブロックコポリ
マー：０.１〜２０重量％、Ｃ）パラフィンワックス：
０.１〜１０重量％、Ｄ）酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸
化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種
以上の無機充填材：３０〜９５重量％で歯科用根管充填
材組成物を構成する。
作が容易であり、圧接時には適度に変形し、根管内にお
いて密着性が高く封鎖性に優れ、しかも適度なＸ線不透
過性を備えた歯科用根管充填材組成物を提供する。 【解決手段】 Ａ）トランスポリイソプレン，ポリエチ
レン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロピレン
とのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑
性樹脂：１〜５０重量％、Ｂ）スチレンブロックコポリ
マー：０.１〜２０重量％、Ｃ）パラフィンワックス：
０.１〜１０重量％、Ｄ）酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸
化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種
以上の無機充填材：３０〜９５重量％で歯科用根管充填
材組成物を構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科治療における
根管治療に用いる歯科用根管充填材組成物に関するもの
であり、更に詳しくは通常ポイント状に成形されて提供
され、根管内挿入時に折れ曲がることがなく、根管内に
おける充填性が極めて良好な歯科用根管充填材組成物に
関するものである。
根管治療に用いる歯科用根管充填材組成物に関するもの
であり、更に詳しくは通常ポイント状に成形されて提供
され、根管内挿入時に折れ曲がることがなく、根管内に
おける充填性が極めて良好な歯科用根管充填材組成物に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】歯科治療において歯髄疾患及び根尖歯周
疾患の治療を行うために、抜髄後の根管内に材質的に安
定な物質を充填し、歯根を歯周組織に対して無害なもの
として保つ処置がとられる。この時に根管内に充填され
る生体に対して安定な充填材が歯科用根管充填材であ
る。現在、この歯科用根管充填材として用いられている
ものの中で最も広く用いられているものが、ガッタパー
チャポイントと呼ばれるポイント状の充填材である。こ
れは天然の樹脂であるガッタパーチャーと亜鉛華を主成
分とする材料であり、生体に対しても安定であるため歯
科用根管充填材として多く使用されている。
疾患の治療を行うために、抜髄後の根管内に材質的に安
定な物質を充填し、歯根を歯周組織に対して無害なもの
として保つ処置がとられる。この時に根管内に充填され
る生体に対して安定な充填材が歯科用根管充填材であ
る。現在、この歯科用根管充填材として用いられている
ものの中で最も広く用いられているものが、ガッタパー
チャポイントと呼ばれるポイント状の充填材である。こ
れは天然の樹脂であるガッタパーチャーと亜鉛華を主成
分とする材料であり、生体に対しても安定であるため歯
科用根管充填材として多く使用されている。
【０００３】このガッタパーチャポイントを用いた根管
充填を行う方法には種々の方法があるが、最も広く普及
している方法は側方加圧充填法と呼ばれる充填方法であ
る。これは太さの異なる２種類のガッタパーチャポイン
ト（メインポイントとアクセサリーポイント）を用いて
根管充填を行うものであり、最初にメインポイントを充
填し、次にアクセサリーポイントを充填して隙間を埋め
て充填する方法であり、加圧しながらガッタパーチャポ
イントを充填していく方法である。
充填を行う方法には種々の方法があるが、最も広く普及
している方法は側方加圧充填法と呼ばれる充填方法であ
る。これは太さの異なる２種類のガッタパーチャポイン
ト（メインポイントとアクセサリーポイント）を用いて
根管充填を行うものであり、最初にメインポイントを充
填し、次にアクセサリーポイントを充填して隙間を埋め
て充填する方法であり、加圧しながらガッタパーチャポ
イントを充填していく方法である。
【０００４】しかし、根管は必ずしも単純な形態ではな
く湾曲している場合が多いため、ガッタパーチャポイン
トは或る程度硬く、根管挿入時の圧力に耐える必要があ
る。しかし、ガッタパーチャポイントの硬度を過度に上
昇させると、ポイント自体が折れ易くなり、根尖付近ま
で到達させることが困難となり、結果として不完全な根
管充填となり成り易かった。
く湾曲している場合が多いため、ガッタパーチャポイン
トは或る程度硬く、根管挿入時の圧力に耐える必要があ
る。しかし、ガッタパーチャポイントの硬度を過度に上
昇させると、ポイント自体が折れ易くなり、根尖付近ま
で到達させることが困難となり、結果として不完全な根
管充填となり成り易かった。
【０００５】また、ガッタパーチャポイントを根管内に
挿入する時、スプレッダーと呼ばれる金属製の細長い器
具を用いて圧接して若干変形させることを繰り返して密
に充填していく操作が行われている。しかし、この充填
操作において、ガッタパーチャポイントが適度に変形し
ないとスプレッダーによる充填が非常に困難となり、結
果として根管内におけるガッタパーチャポイントの充填
率が低下すると共に空隙が生じることに起因して病変を
招く恐れも生じていた。更に、圧接時にガッタパーチャ
ポイント同士或いはガッタパーチャポイントと根管壁と
の密着性が不充分となり、結果として封鎖性が悪くな
り、同様に病変を招く恐れも生じていた。また、レント
ゲンによる確認を容易にするため、歯科用根管充填材に
充分なＸ線不透過性が付与されていることも歯科用根管
充填材に要求される重要な特性の一つである。
挿入する時、スプレッダーと呼ばれる金属製の細長い器
具を用いて圧接して若干変形させることを繰り返して密
に充填していく操作が行われている。しかし、この充填
操作において、ガッタパーチャポイントが適度に変形し
ないとスプレッダーによる充填が非常に困難となり、結
果として根管内におけるガッタパーチャポイントの充填
率が低下すると共に空隙が生じることに起因して病変を
招く恐れも生じていた。更に、圧接時にガッタパーチャ
ポイント同士或いはガッタパーチャポイントと根管壁と
の密着性が不充分となり、結果として封鎖性が悪くな
り、同様に病変を招く恐れも生じていた。また、レント
ゲンによる確認を容易にするため、歯科用根管充填材に
充分なＸ線不透過性が付与されていることも歯科用根管
充填材に要求される重要な特性の一つである。
【０００６】
【本発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、通
常ポイント状に成形されて提供される歯科用根管充填材
組成物において、現在根管充填に用いられているガッタ
パーチャポイントよりも強度が強く、しかも折れ難くて
根管充填操作が容易であり、圧接時には適度に変形し、
根管内において歯科用根管充填材同士や歯科用根管充填
材と根管壁との密着性が高く封鎖性に優れ、しかも適度
なＸ線不透過性を備えた歯科用根管充填材組成物を開発
することを課題とする。
常ポイント状に成形されて提供される歯科用根管充填材
組成物において、現在根管充填に用いられているガッタ
パーチャポイントよりも強度が強く、しかも折れ難くて
根管充填操作が容易であり、圧接時には適度に変形し、
根管内において歯科用根管充填材同士や歯科用根管充填
材と根管壁との密着性が高く封鎖性に優れ、しかも適度
なＸ線不透過性を備えた歯科用根管充填材組成物を開発
することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に用いる歯科用根
管充填材組成物は、トランスポリイソプレン，ポリエチ
レン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロピレン
とのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑
性樹脂に、耐破折性を向上させると共に圧接時の密着性
を向上させる成分としてスチレンブロックコポリマーを
加え、適度の可塑性を与える成分としてパラフィンワッ
クスを加え、更に根管内での適度な硬度及びＸ線不透過
性を与える成分として酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化ジ
ルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種以上
の無機充填材を加えた構成から成る歯科用根管充填材組
成物である。
管充填材組成物は、トランスポリイソプレン，ポリエチ
レン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロピレン
とのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑
性樹脂に、耐破折性を向上させると共に圧接時の密着性
を向上させる成分としてスチレンブロックコポリマーを
加え、適度の可塑性を与える成分としてパラフィンワッ
クスを加え、更に根管内での適度な硬度及びＸ線不透過
性を与える成分として酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化ジ
ルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種以上
の無機充填材を加えた構成から成る歯科用根管充填材組
成物である。
【０００８】
【発明の実施の形態】即ち本発明は、 Ａ）トランスポリイソプレン，ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンと ポリプロピレンのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑性樹脂 １〜５０重量％ Ｂ）スチレンブロックコポリマー ０.１〜２０重量％ Ｃ）パラフィンワックス ０.１〜１０重量％ Ｄ）酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種 又は２種以上の無機充填材 ３０〜９５重量％ から成る歯科用根管充填材組成物である。
【０００９】本発明に係る歯科用根管充填材組成物にお
いて、Ａ）成分は、歯科用根管充填材としての基本的な
強度，成形性を与える成分である。このうち、トランス
ポリイソプレンは天然の樹脂であるガッタパーチャの主
成分として存在しているものであり、若干のゴム弾性を
有し、約７０℃程度で軟化する熱可塑性樹脂である。一
方、ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポ
リプロピレンとのコポリマーは、一般にフイルム，各種
成型品に使用される樹脂であるが、これらは、一般に硬
い成型物は得られるがゴム弾性をあまり有しないため、
これまで適度な柔軟性が要求される歯科用根管充填材組
成物には使用することができなかった材料である。しか
し、後述するＢ）成分及びＣ）成分と組み合わせること
により、適度な柔軟性，可塑性，充填性を付与すること
が可能となったものである。
いて、Ａ）成分は、歯科用根管充填材としての基本的な
強度，成形性を与える成分である。このうち、トランス
ポリイソプレンは天然の樹脂であるガッタパーチャの主
成分として存在しているものであり、若干のゴム弾性を
有し、約７０℃程度で軟化する熱可塑性樹脂である。一
方、ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポ
リプロピレンとのコポリマーは、一般にフイルム，各種
成型品に使用される樹脂であるが、これらは、一般に硬
い成型物は得られるがゴム弾性をあまり有しないため、
これまで適度な柔軟性が要求される歯科用根管充填材組
成物には使用することができなかった材料である。しか
し、後述するＢ）成分及びＣ）成分と組み合わせること
により、適度な柔軟性，可塑性，充填性を付与すること
が可能となったものである。
【００１０】Ａ）成分は、トランスポリイソプレン，ポ
リエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロ
ピレンとのコポリマ−より選ばれた１種又は２種以上の
熱可塑性樹脂であり、その含有量は１〜５０重量％であ
ることが必要であり、１重量％未満であると歯科用根管
充填材組成物に充分な強度を与えることができなくなる
と共に非常に脆いものとなり、根管内での充填操作が難
しくなる。５０重量％を超えると後述するＤ）成分であ
る無機充填材の配合量が少なくなってしまうためＸ線不
透過性が低下し、レントゲンによる確認が難しくなる。
リエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンとポリプロ
ピレンとのコポリマ−より選ばれた１種又は２種以上の
熱可塑性樹脂であり、その含有量は１〜５０重量％であ
ることが必要であり、１重量％未満であると歯科用根管
充填材組成物に充分な強度を与えることができなくなる
と共に非常に脆いものとなり、根管内での充填操作が難
しくなる。５０重量％を超えると後述するＤ）成分であ
る無機充填材の配合量が少なくなってしまうためＸ線不
透過性が低下し、レントゲンによる確認が難しくなる。
【００１１】Ｂ）成分は、本発明の特徴的な特性、即
ち、根管充填操作時に折れ難く、圧接時には、歯科用根
管充填材同士或いは歯科用根管充填材と根管壁との密着
性を高める特性を与える成分である。このＢ）成分であ
るスチレンブロックコポリマーには、ポリスチレンとポ
リブタジエンとのブロックコポリマー，ポリスチレンと
ポリイソプレンとのブロックコポリマー，ポリスチレン
とポリオレフィンとのブロックコポリマーが使用可能で
ある。このＢ）成分自体は、加硫ゴムのような弾性を有
するため、Ａ）成分と共に用いることにより適度の柔軟
性を与えることができ根管に充填する際に折れ難い特性
を与えるものである。
ち、根管充填操作時に折れ難く、圧接時には、歯科用根
管充填材同士或いは歯科用根管充填材と根管壁との密着
性を高める特性を与える成分である。このＢ）成分であ
るスチレンブロックコポリマーには、ポリスチレンとポ
リブタジエンとのブロックコポリマー，ポリスチレンと
ポリイソプレンとのブロックコポリマー，ポリスチレン
とポリオレフィンとのブロックコポリマーが使用可能で
ある。このＢ）成分自体は、加硫ゴムのような弾性を有
するため、Ａ）成分と共に用いることにより適度の柔軟
性を与えることができ根管に充填する際に折れ難い特性
を与えるものである。
【００１２】更に、このＢ）成分は後述するＣ）成分と
併用することにより、根管内で歯科用根管充填材同士或
いは歯科用根管充填材と根管壁との密着性が向上し封鎖
性が向上するばかりでなく、上記Ａ）成分との相溶性も
非常に良好であるため、実際の製造も容易になる効果が
ある。このＢ）成分は、０.１〜２０重量％必要であ
り、０.１重量％未満であると歯科用根管充填材が充填
操作中に折れ易くなり、２０重量％を超えるとポイント
状に成形した時に柔軟性が過度に大きくなり、根尖まで
ポイントを到達させることが難しくなる。
併用することにより、根管内で歯科用根管充填材同士或
いは歯科用根管充填材と根管壁との密着性が向上し封鎖
性が向上するばかりでなく、上記Ａ）成分との相溶性も
非常に良好であるため、実際の製造も容易になる効果が
ある。このＢ）成分は、０.１〜２０重量％必要であ
り、０.１重量％未満であると歯科用根管充填材が充填
操作中に折れ易くなり、２０重量％を超えるとポイント
状に成形した時に柔軟性が過度に大きくなり、根尖まで
ポイントを到達させることが難しくなる。
【００１３】Ｃ）成分であるパラフィンワックスは、歯
科用根管充填材に適度な可塑性を与え、充填操作を容易
にするのに有効である。このＣ）成分は０.１〜１０重
量％配合されるが、０.１重量％未満であると可塑性が
低すぎて根管内における充填操作性が低下し、１０重量
％を超えると根管充填材が脆くなってしまい、破折し易
くなってしまう。
科用根管充填材に適度な可塑性を与え、充填操作を容易
にするのに有効である。このＣ）成分は０.１〜１０重
量％配合されるが、０.１重量％未満であると可塑性が
低すぎて根管内における充填操作性が低下し、１０重量
％を超えると根管充填材が脆くなってしまい、破折し易
くなってしまう。
【００１４】Ｄ）成分は、酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸
化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種
以上の無機充填材であり、歯科用根管充填材に強度を与
えると共に、Ｘ線不透過性を与える。その含有量は３０
〜９５重量％であり、３０重量％未満であると硬度が低
くなり、Ｘ線不透過性も不充分となる。一方、９５重量
％を超えると脆くなりすぎると共に、製造時に粘度が高
くなりすぎて歯科用根管充填材の成形性が低下する。
化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種又は２種
以上の無機充填材であり、歯科用根管充填材に強度を与
えると共に、Ｘ線不透過性を与える。その含有量は３０
〜９５重量％であり、３０重量％未満であると硬度が低
くなり、Ｘ線不透過性も不充分となる。一方、９５重量
％を超えると脆くなりすぎると共に、製造時に粘度が高
くなりすぎて歯科用根管充填材の成形性が低下する。
【００１５】なお、本発明に係る歯科用根管充填材組成
物においては、その特性を失わない範囲で各種の無機或
いは有機の着色剤や抗菌剤を使用しても良い。
物においては、その特性を失わない範囲で各種の無機或
いは有機の着色剤や抗菌剤を使用しても良い。
【００１６】
【実施例】次に本発明に係る歯科用根管充填材組成物に
ついて実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれ
等に限定されるものではない。
ついて実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれ
等に限定されるものではない。
【００１７】 ＜実施例１＞ ・トランスポリイソプレン １５重量％ ・ポリスチレンとポリイソプレンとのブロックコポリマー １重量％ ・パラフィンワックス １重量％ ・酸化亜鉛 ８３重量％ を計量し、加圧ニーダーにて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物をポイント状に成
形し、このポイント状成形物を用いて折れ曲がり時の強
度，封鎖性，充填操作のし易さを試験した。結果を表１
に纏めて示した。なお、各試験方法は以下に示す通りで
ある。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物をポイント状に成
形し、このポイント状成形物を用いて折れ曲がり時の強
度，封鎖性，充填操作のし易さを試験した。結果を表１
に纏めて示した。なお、各試験方法は以下に示す通りで
ある。
【００１８】ａ）折れ曲がり時の強度 ポイント状成形物の根元（直径が最大の部分）をレオメ
ータ：（株）サン科学製に装着し、先端よりクロスヘッ
ドスピード：２０mm／minで荷重を加え、折れ曲がるま
での最大荷重を測定した。
ータ：（株）サン科学製に装着し、先端よりクロスヘッ
ドスピード：２０mm／minで荷重を加え、折れ曲がるま
での最大荷重を測定した。
【００１９】ｂ）封鎖性 抜歯後１０％ホルマリン溶液中に保存された標準的なヒ
ト上顎側切歯を試料とし、切端部を切削して髄質開拡後
に、通常の根管拡大操作で根管形成を行った。その根管
内に、上記ポイント状成形物をスプレッダ−を用い側方
加圧充填法にて充填した後、３７℃恒温器内で０.６％
ロ−ダミン水溶液に７日間浸漬後、根管からポイントを
除去し、根管内に侵入した色素の長さを測定した。この
侵入長さが小さい程、封鎖性が良好であることを表す。
ト上顎側切歯を試料とし、切端部を切削して髄質開拡後
に、通常の根管拡大操作で根管形成を行った。その根管
内に、上記ポイント状成形物をスプレッダ−を用い側方
加圧充填法にて充填した後、３７℃恒温器内で０.６％
ロ−ダミン水溶液に７日間浸漬後、根管からポイントを
除去し、根管内に侵入した色素の長さを測定した。この
侵入長さが小さい程、封鎖性が良好であることを表す。
【００２０】ｃ）充填操作のし易さ 上記封鎖性の試験中のスプレッダーによる充填操作にお
いて、その充填のし易さを評価した。評価は、スプレッ
ダーによりポイント状成形物を押し込み、容易に充填で
きた場合を○とし、スプレッダーを用いてもポイント状
成形物自体がほとんど変形せず、充填が非常に困難であ
った場合を×とした。
いて、その充填のし易さを評価した。評価は、スプレッ
ダーによりポイント状成形物を押し込み、容易に充填で
きた場合を○とし、スプレッダーを用いてもポイント状
成形物自体がほとんど変形せず、充填が非常に困難であ
った場合を×とした。
【００２１】 ＜実施例２＞ ・ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマー ４０重量％ ・ポリスチレンとポリオレフィン（エチレン・プロピレンコポリマー）とのブロ ックコポリマー ２０重量％ ・パラフィンワックス １０重量％ ・硫酸バリウム ３０重量％ を計量し、加圧ニ−ダ−にて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
【００２２】 ＜実施例３＞ ・ポリプロピレン ３重量％ ・ポリスチレンとポリイソプレンとのブロックコポリマー ７重量％ ・パラフィンワックス ０.４重量％ ・酸化亜鉛 ２９.６重量％ ・酸化ジルコニウム ６０重量％ を計量し、加圧ニ−ダ−にて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
【００２３】 ＜実施例４＞ ・トランスポリイソプレン １０重量％ ・ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマ− ５重量％ ・ポリスチレンとポリイソプレンとのブロックコポリマー ３重量％ ・パラフィンワックス １重量％ ・酸化亜鉛 ８０.５重量％ ・べんがら ０.５重量％ を計量し、加圧ニ−ダ−にて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
【００２４】 ＜比較例１＞ ・トランスポリイソプレン １５重量％ ・酸化亜鉛 ８５重量％ を計量し、加圧ニ−ダ−にて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
【００２５】 ＜比較例２＞ ・トランスポリイソプレン １４重量％ ・パラフィンワックス １重量％ ・酸化亜鉛 ８５重量％ を計量し、加圧ニ−ダ−にて１５０〜１８０℃の条件下
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
で加熱練和することにより歯科用根管充填材組成物を作
製した。この歯科用根管充填材組成物を用い、実施例１
と同様にして各種試験を実施した。結果は表１に纏めて
示した。
【００２６】＜比較例３＞市販品として、「ジーシー
ガッタパーチャポイント（（株）ジーシー製）」を用い
て実施例１と同様の試験を行った。結果は表１に纏めて
示した。
ガッタパーチャポイント（（株）ジーシー製）」を用い
て実施例１と同様の試験を行った。結果は表１に纏めて
示した。
【００２７】
【表１】
【００２８】表１より明らかなように、本発明に係る歯
科用根管充填材組成物は、比較例３の現在市販のガッタ
パーチャポイントより、強度が高くしかも折れ曲がり難
い特性を有している。また、歯科用根管充填材同士及び
歯科用根管充填材と根管壁との密着性が良いために封鎖
性も良好であり、充填操作においても現在市販のガッタ
パーチャポイントより優れていることが確認された。一
方、スチレンブロックコポリマー，パラフィンワックス
を含有しない比較例１、スチレンブロックコポリマーを
含有しない比較例２の何れにおいても、作製された歯科
用根管充填材は、折れ曲がり易く、封鎖性も悪く、充填
操作も非常に難しいものであった。
科用根管充填材組成物は、比較例３の現在市販のガッタ
パーチャポイントより、強度が高くしかも折れ曲がり難
い特性を有している。また、歯科用根管充填材同士及び
歯科用根管充填材と根管壁との密着性が良いために封鎖
性も良好であり、充填操作においても現在市販のガッタ
パーチャポイントより優れていることが確認された。一
方、スチレンブロックコポリマー，パラフィンワックス
を含有しない比較例１、スチレンブロックコポリマーを
含有しない比較例２の何れにおいても、作製された歯科
用根管充填材は、折れ曲がり易く、封鎖性も悪く、充填
操作も非常に難しいものであった。
【００２９】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る歯科
用根管充填材組成物は、現在、根管充填に用いられてい
るガッタパーチャポイントより強度が強く、しかも折れ
難く、圧接時においては歯科用根管充填材同士或いは歯
科用根根管充填材と根管壁との密着性が高いため封鎖性
にも優れ、且つ根管充填操作も容易である。このように
本発明に係る歯科用根管充填材組成物は、歯科用根管充
填材に要求されている各特性を格段に向上させることが
できたものであり、その歯科界における貢献する価値が
大なるものである。
用根管充填材組成物は、現在、根管充填に用いられてい
るガッタパーチャポイントより強度が強く、しかも折れ
難く、圧接時においては歯科用根管充填材同士或いは歯
科用根根管充填材と根管壁との密着性が高いため封鎖性
にも優れ、且つ根管充填操作も容易である。このように
本発明に係る歯科用根管充填材組成物は、歯科用根管充
填材に要求されている各特性を格段に向上させることが
できたものであり、その歯科界における貢献する価値が
大なるものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 Ａ）トランスポリイソプレン，ポリエチレン，ポリプロピレン，ポリエチレンと ポリプロピレンとのコポリマーより選ばれた１種又は２種以上の熱可塑性樹脂 １〜５０重量％ Ｂ）スチレンブロックコポリマー ０.１〜２０重量％ Ｃ）パラフィンワックス ０.１〜１０重量％ Ｄ）酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化ジルコニウム，酸化チタンより選ばれた１種 又は２種以上の無機充填材 ３０〜９５重量％ から成ることを特徴とする歯科用根管充填材組成物。
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
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-
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- 2001-08-14 US US09/928,311 patent/US6568937B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-08-24 DE DE10141489A patent/DE10141489B4/de not_active Expired - Fee Related
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