JP2002075936A - ウェーハ研磨用ヘッド及びこれを用いた研磨装置 - Google Patents
ウェーハ研磨用ヘッド及びこれを用いた研磨装置Info
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Abstract
にウェーハの研磨精度を確保することができるウェーハ
研磨用ヘッド及びこれを用いた研磨装置を提供する。 【解決手段】 下方に開口部106aが形成される大略
円盤形状のヘッド本体106と、前記ヘッド本体106
内に張られて開口部106a内に外部と仕切られてなる
加圧室107を形成するとともに、内周部2a下面でウ
ェーハWを受ける可撓膜2と、加圧室107の内圧を調
整する圧力調整機構とを設ける。可撓膜2の外周部2b
の肉厚を、可撓膜2においてウェーハWを受ける部分で
ある内周部2aの肉厚よりも厚く形成する。
Description
どのウェーハ表面を研磨する装置に用いられるウェーハ
研磨用ヘッド及びこれを用いた研磨装置に関する。
パターンの微細化が進んでおり、特に多層構造の微細な
パターンの形成が容易かつ確実に行われるために、パタ
ーンが形成される半導体ウェーハ自体及びパターンを形
成する過程における半導体ウェーハの表面を極力平坦化
させることが重要となってきている。例えば、パターン
の形成は光リソグラフィを用いて行っているが、パター
ンが微細化するにつれて光リソグラフィの焦点深度は浅
くなる。そして、パターンの精度を確保するため、また
露光時の焦点調節を容易にするためには、ウェーハ表面
での凹凸の差を焦点深度以下に納められるようにするこ
と(平坦化すること)が要求される。また、ベアウェー
ハの研磨においても、ウェーハの大径化に伴い、平坦化
への要求が厳しくなってきている。その場合、半導体ウ
ェーハ(以下、単にウェーハという)の表面を研磨する
ために平坦化の度合いが高い化学的機械的研磨法(CM
P法)が脚光を浴びている。
性スラリーやCeO2を用いた中性スラリー、あるいは
Al2O3を用いた酸性スラリー、砥粒剤等を用いたスラ
リー等を用いて化学的・機械的にウェーハ表面を研磨
し、平坦化する方法である。そして、CMP法を用いて
ウェーハの表面を研磨する装置としては、例えば図4に
示されるものがある。
視図に概略的に示すように、中心軸102に取り付けら
れた円板状のプラテン103上に例えば硬質ウレタンか
らなる研磨パッド104が設けられ、この研磨パッド1
04に対向してかつ研磨パッド104の中心軸102か
ら偏心した位置に、ウェーハWを保持するウェーハ研磨
用ヘッド105を自転可能にして配設したものである。
研磨装置100は、ウェーハ研磨用ヘッド105によっ
てウェーハWを研磨パッド104の表面に当接させた状
態で保持し、かつウェーハWと研磨パッド104との間
にスラリーSを介在させた状態で研磨パッド104とウ
ェーハWとを相対的に移動させることで、ウェーハWの
片面を研磨するものである。ここで、図4で示す研磨装
置100は一例であって、ウェーハ研磨用ヘッド105
を複数設けたものもある。
を図5(a)の正断面図に概略的に示す。図5(a)に
示すウェーハ研磨用ヘッド105aは、下方に開口部1
06aが形成される大略円盤形状のヘッド本体106
と、前記ヘッド本体106内に張られてヘッド本体10
6との間に外部と仕切られてなる加圧室107を形成す
るとともに、内周部108a下面でウェーハWを受ける
可撓膜108とを有している。ここで、加圧室107に
は、その内圧を調整する圧力調整機構109が接続され
ている。可撓膜108は、可撓性を有する膜体からな
り、図5(b)(図5(a)の一部拡大図)に示すよう
に、例えばヘッド本体106の開口端に取り付けられる
略円環形状のガイドリング110との間に外周部を挟み
込まれることで、全面を略平面状にした状態でヘッド本
体106に固定されている。圧力調整機構109は、加
圧室107の内圧を調整することで、可撓膜108をヘ
ッド軸線方向に変位させる力を調節するものであって、
ウェーハ研磨用ヘッド105aでは、可撓膜108をヘ
ッド軸線方向に変位させる力、すなわち可撓膜108が
ウェーハWを研磨パッド104に向けて押圧する圧力
(研磨圧力)を調整することで、ウェーハWの研磨圧力
が適正範囲内となるように調整するものである。ガイド
リング110は、ヘッド本体106に対して開口端を囲
むようにして取り付けられるものであって、ウェーハ研
磨時には研磨パッド104に当接されて、ウェーハ研磨
用ヘッド105aからのウェーハWの脱落を抑制し、ま
たウェーハWの周囲の研磨パッド104を押さえてその
変形を低減させて、ウェーハWの外周縁の加工精度の向
上を図るためのものである。このような構造をもつウェ
ーハ研磨用ヘッドとしては、例えば特開平5−6931
0号に示されるものがある。
のほかにも、図6に概略的に示すようなウェーハ研磨用
ヘッド105bも知られている。ここで、図6(a)は
ウェーハ研磨用ヘッド105bを概略的に示す正断面
図、図6(b)は図6(a)の一部拡大図である。ウェ
ーハ研磨用ヘッド105bは、下方に開口部111aが
形成される大略円盤形状のヘッド本体111と、前記ヘ
ッド本体111内に設けられる保持部材112と、外周
部114bを内周部114aに対して上方に折り返され
た状態で外周部114bを保持部材112に保持され
て、開口部111a内に外部と仕切られてなる加圧室1
13を形成する可撓膜114とを有している。ここで、
加圧室113には、その内圧を調整する圧力調整機構1
15が接続されている。また、この例では、ウェーハ研
磨用ヘッド105bの下端には、開口部111aの周囲
を囲むようにして略円環状のリテーナリング116が設
けられている。
なり、内周部114a下面でウェーハWを受けるもので
ある。そして、ウェーハ研磨用ヘッド105aと同じ
く、圧力調整機構115によって加圧室113の内圧を
調整することで、可撓膜114がウェーハWを研磨パッ
ド104に向けて押圧する圧力(研磨圧力)が調整され
る。リテーナリング116は、ウェーハ研磨用ヘッド1
05aにおけるガイドリング110とほぼ同様の役割を
もつものである。このような構造をもつウェーハ研磨用
ヘッドとしては、例えば特開平10−337658号に
示されるものがある。
介してウェーハWに加圧室の内圧を伝えることでウェー
ハWに研磨圧力を与える構造のウェーハ研磨用ヘッド1
05a、105bでは、可撓膜の弾性力がウェーハWの
研磨圧力の調整に影響を及ぼさないように、極力薄く形
成することが望ましい。しかし、このように可撓膜の厚
みが薄くて変形しやすいために、加圧室の内圧を上げて
ウェーハWを研磨パッドに押圧する際に、ウェーハWの
外周縁とガイドリング110の内周部(またはリテーナ
リング116の内周部)との間に形成される隙間内に可
撓膜108(または可撓膜114)が入り込むように変
形しやすい(図7(a)、(b)参照)。
ウェーハWやガイドリング110(またはリテーナリン
グ116)等の他の部材に当接しておらず、加圧室の内
圧をその弾性力によって受けることとなるので、他の部
分に比べて負担が大きい。さらに、この部分はガイドリ
ング110(またはリテーナリング116)との間に挟
まれるために痛みやすく、このような可撓膜の変形は可
撓膜の寿命を短くする要因となっていた。また、図7
(b)に示すように、ウェーハ研磨用ヘッド105bに
おいては、可撓膜114は、外周部114bを内周部1
14aに対して上方に折り返された状態で外周部114
bを保持部材112に保持されている。このため、可撓
膜114の内周部114aに加圧室113の内圧が加わ
ると、この折返し部分が引っ張られることになり、折返
し部分は他の部分に比べて負担が大きくなる。さらに、
折返し部分は、保持部材112の外周面と下面とが交差
する角部に当接しているので、この部分にはより負荷が
集中することとなる。
05bの双方について次のような現象も生じる。ここで
は、図7(a)を用いて、ウェーハ研磨用ヘッド105
aの場合について説明する。ウェーハWは通常外周縁が
面取りされており、加圧室の内圧を上げてウェーハWを
研磨パッドに押圧する際に、このように面取りされた外
周縁に可撓膜108が回り込むこととなり、ウェーハW
において可撓膜108と接触する範囲が、ウェーハWに
おいて研磨パッド104と接触する範囲よりも大きくな
る(この範囲の差を図7(a)に符号dで示す)。する
と、ウェーハWの外周縁では研磨パッド104への当接
圧力(研磨圧力)が他の部分よりも大きくなり、外周縁
が削られる量が他の部分よりも大きくなるので、ウェー
ハWの研磨精度(ウェーハ研磨量の均一性)を確保する
ことは困難であった。ここで、図7(a)では、ウェー
ハW及び可撓膜108に加わる力の向きを矢印で示し、
その力の大きさを矢印の長さで示している。さらに、こ
のようなウェーハ研磨用ヘッドを用いたウェーハの研磨
では、例えばスラリーが、ウェーハWの外周部に比べて
内周部には回り込みにくいことなどの理由から、一般的
に内周側の研磨量よりも外周側の研磨量が多くなる傾向
にあるので、ウェーハの外周部の研磨量を抑えることが
望まれている。
たもので、可撓膜の寿命を延長することができるととも
にウェーハの研磨精度を確保することができるウェーハ
研磨用ヘッド及びこれを用いた研磨装置を提供すること
を目的とする。
め、本発明の請求項1記載のウェーハ研磨用ヘッドにお
いては、プラテン上に貼付された研磨パッドの表面に、
該研磨パッドに対して相対的に移動しつつウェーハを押
し付けて該ウェーハの研磨を行うウェーハ研磨用ヘッド
であって、下方に開口部が形成される大略円盤形状のヘ
ッド本体と、前記ヘッド本体の前記開口部に張られて前
記ヘッド本体との間に外部と仕切られてなる加圧室を形
成するとともに、内周部下面で前記ウェーハを受ける大
略円形の可撓膜とを有し、前記可撓膜は、外周部の肉厚
が、前記ウェーハを受ける前記内周部の肉厚よりも厚く
形成されていることを特徴とする。
ドにおいては、可撓膜は、ウェーハを受ける内周部に対
して外周部の肉厚が厚いので、可撓膜においてウェーハ
を受ける部分の弾性力を低く抑えつつ、負荷のかかりや
すい外周部の強度を確保することができる。また、この
ように外周部の肉厚が厚いために、ウェーハの外周縁近
傍での可撓膜の変形を生じにくくなる。本発明は、全面
が略平面状にしてヘッド本体の開口部に張られる可撓膜
の他、外周部が内周部に対して上方に折り返された状態
で開口部に張られる可撓膜についても適用可能である。
いては、前記可撓膜の内周部のうち、前記ウェーハの外
周縁近傍を受ける部分が、前記外周部側に行くにつれて
肉厚が厚くなるように肉厚にテーパーを有する形状に形
成されていることを特徴とする。このように構成される
ウェーハ研磨用ヘッドにおいては、可撓膜の内周部のう
ち、ウェーハの外周縁近傍を受ける部分が、外周部側に
行くにつれて肉厚が厚くなるので、この部分は外周側に
行くにつれて変形しにくくなる。これによって、この部
分では、加圧室の内圧を上げた際に、ウェーハを研磨パ
ッドに押圧する圧力が外周側に行くにつれて次第に低く
なり、この部分ではウェーハの研磨量の変化がなだらか
になる。また、肉厚の薄い内周部と肉厚の厚い外周部と
の境目で肉厚の変化がなだらかになるために、可撓膜に
加圧室の圧力が加わっても、一箇所に負担が集中しにく
くなる。
いては、前記可撓膜において、少なくとも前記ウェーハ
の外周縁と対向する部分とこの部分よりも外周側に位置
する部分とが前記外周部とされ、前記可撓膜は、この外
周部を前記内周部に対して上方に折り返され、かつ前記
外周部を前記内周部よりも上方に位置させた状態で前記
ヘッド本体の前記開口部に張られていることを特徴とす
る。このように構成されるウェーハ研磨用ヘッドにおい
ては、可撓膜は、ウェーハの外周縁と対向する部分とこ
の部分よりも外周側に位置する部分(外周部)が内周部
に対して上方に折り返されており、さらに外周部を内周
部よりも上方に位置させた状態でヘッド本体の開口部に
張られているので、可撓膜は、ウェーハの外周縁よりも
内周側の部分のみと当接する。これによって、ウェーハ
において可撓膜と接触する範囲が、ウェーハにおいて研
磨パッドと接触する範囲よりも小さくなり、ウェーハの
外周縁での研磨パッドへの当接圧力(研磨圧力)が抑え
られる。
に研磨パッドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェ
ーハの一面を保持して他面を前記研磨パッドに当接させ
るウェーハ研磨用ヘッドとを備え、前記ウェーハを前記
研磨パッドに当接させた状態で前記プラテンと前記ウェ
ーハとを相対移動させることで該ウェーハの研磨を行う
研磨装置であって、前記ウェーハ研磨用ヘッドとして、
請求項1から3のいずれかに記載のウェーハ研磨用ヘッ
ドを備えることを特徴とする。このように構成される研
磨装置においては、請求項1から3のいずれかに記載の
ウェーハ研磨ヘッドのもたらす作用を用いて、ウェーハ
の研磨を行うことができる。
明の第一の実施の形態におけるウェーハ研磨用ヘッド及
びこれを用いた研磨装置について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第一の実施の形態のウェーハ研磨用
ヘッドの要部を概略的に示す一部拡大正断面図である。
本発明の研磨装置は、例えば図4に示す従来の研磨装置
100とほぼ同様の構成からなるものであって、ウェー
ハ研磨用ヘッドとして本発明のウェーハ研磨用ヘッド1
を用いたものである。本発明のウェーハ研磨用ヘッド1
は、図5に示す従来のウェーハ研磨用ヘッド105aと
ほぼ同様の構成からなるものであり、ウェーハ研磨用ヘ
ッド105aとほぼ同様の構成となる部分は同一の符号
を用いて説明する。
方に開口部106aが形成される大略円盤形状のヘッド
本体106と、前記ヘッド本体106内に張られてヘッ
ド本体106との間に外部と仕切られてなる加圧室10
7を形成するとともに、内周部2a下面でウェーハWを
受ける可撓膜2とを有している。また、加圧室107に
は、その内圧を調整する圧力調整機構(図示せず)が接
続されている。可撓膜2は、例えば繊維補強ゴム等の可
撓性を有する膜体からなり、ヘッド本体106の開口端
に取り付けられる略円環形状のガイドリング110との
間に外周部2bを挟み込まれることで、全面を略平面状
にした状態でヘッド本体106に固定されている。可撓
膜2は、外周部2bの肉厚が、ウェーハWを受ける内周
部2aの肉厚よりも厚く形成されている。さらに、本実
施の形態では、内周部2aのうち、ウェーハWの外周縁
近傍を受ける部分が、外周部2b側に行くにつれて肉厚
が厚くなるように肉厚にテーパーを有する形状に形成さ
れている。
ド1においては、可撓膜2は、ウェーハWを受ける内周
部2aに対して外周部2bの肉厚が厚いので、可撓膜2
においてウェーハWを受ける部分の弾性力を低く抑えつ
つ、負荷のかかりやすい外周部2bの強度を確保するこ
とができる。また、このように外周部2bの肉厚が厚い
ために、ウェーハWの外周縁近傍での可撓膜2の変形を
生じにくくなる。さらに、内周部2aのうち、ウェーハ
Wの外周縁近傍を受ける部分が、外周部2b側に行くに
つれて肉厚が厚くなるので、この部分は外周側に行くに
つれて変形しにくくなる。これによって、この部分で
は、加圧室107の内圧を上げた際に、ウェーハWを研
磨パッド104に押圧する圧力が外周側に行くにつれて
次第に低くなり、この部分ではウェーハWの研磨量の変
化がなだらかになる。また、肉厚の薄い内周部2aと肉
厚の厚い外周部2bとの境目で肉厚の変化がなだらかに
なるために、可撓膜2に加圧室107の圧力が加わって
も、一箇所に負担が集中しにくくなる。
用ヘッド1、及びこれを用いた研磨装置によれば、可撓
膜2において負担のかかりやすい外周部2bの強度を確
保することができるので、可撓膜2の寿命を延長するこ
とができる。また、ウェーハWの外周縁近傍での可撓膜
2の変形も生じにくくなるので、さらに可撓膜2の寿命
を延長することができる。また、ウェーハWの外周縁近
傍での研磨量の変化がなだらかになり、ウェーハWの研
磨精度を確保することができる。また、可撓膜2の内周
部2aにおいて一箇所に負担が集中しにくくなるので、
可撓膜の寿命を延長することができる。
外周部2b全てを肉厚に形成した例を示したが、これに
限られることなく、外周部2bにおいて変形が生じやす
かったり、負荷が集中しやすい部分(例えばウェーハW
の外周縁の面取り部分からガイドリング110までの間
に位置する部分や、ヘッド本体106とガイドリング1
10との間に挟み込まれる部分とそうでない部分との境
目近傍など)のみを肉厚に形成し、他の部分を任意の肉
厚に形成することもできる。
の実施の形態におけるウェーハ研磨用ヘッド及びこれを
用いた研磨装置について図面を参照して説明する。図2
は本発明の第二の実施の形態のウェーハ研磨用ヘッドの
要部を概略的に示す一部拡大正断面図である。本発明の
研磨装置は、例えば図4に示す従来の研磨装置100と
ほぼ同様の構成からなるものであって、ウェーハ研磨用
ヘッドとして本発明のウェーハ研磨用ヘッド6を用いた
ものである。本発明のウェーハ研磨用ヘッド6は、図6
に示す従来のウェーハ研磨用ヘッド105bとほぼ同様
の構成からなるものであり、ウェーハ研磨用ヘッド10
5bとほぼ同様の構成となる部分は同一の符号を用いて
説明する。
うに、下方に開口部111aが形成される大略円盤形状
のヘッド本体111と、前記ヘッド本体111内に設け
られる保持部材112と、外周部7bを内周部7aに対
して上方に折り返された状態で外周部7bを保持部材1
12に保持されて、開口部111a内に外部と仕切られ
てなる加圧室113を形成する可撓膜7とを有してい
る。また、加圧室113には、その内圧を調整する圧力
調整機構(図示せず)が接続されている。また、ウェー
ハ研磨用ヘッド6の下端には、開口部111aの周囲を
囲むようにして略円環状のリテーナリング116が設け
られている。
性を有する膜体からなるものであって、本実施の形態で
は、可撓膜7において、少なくともウェーハWの外周縁
と対向する部分とこの部分よりも外周側に位置する部分
とを外周部7bとしている。可撓膜7は、この外周部7
bを内周部7aに対して上方に折り返され、かつ外周部
7bを内周部7aよりも上方に位置させた状態でヘッド
本体111の開口部111aに張られている。外周部7
bは、その肉厚がウェーハWを受ける内周部7aの肉厚
よりも厚く形成されている。さらに本実施の形態では、
内周部7aのうち、ウェーハWの外周縁近傍を受ける部
分が、外周部7b側に行くにつれて肉厚が厚くなるよう
に、肉厚にテーパーを有する形状に形成されている。ま
た、本実施の形態では、可撓膜7の外周部7bの肉厚T
は、リテーナリング116の内周面とウェーハWの外周
縁との間に形成される隙間の幅と同じかそれよりも大き
くしている。
ド6においては、可撓膜7は、第一の実施の形態に示し
たウェーハ研磨用ヘッド1の可撓膜2と同様に、ウェー
ハWを受ける内周部7aに対して外周部7bの肉厚が厚
く、また内周部7aのうち、ウェーハWの外周縁近傍を
受ける部分が、外周部7b側に行くにつれて肉厚が厚く
されているので、ウェーハ研磨用ヘッド1がもたらす作
用と同様の作用を得ることができる。さらに、可撓膜7
は、外周部7bが内周部7aに対して上方に折り返され
ており、さらに外周部7bを内周部7aよりも上方に位
置させた状態でヘッド本体111の開口部111aに張
られているので、可撓膜7は、ウェーハWの外周縁より
も内周側の部分のみと当接する。これによって、ウェー
ハWにおいて可撓膜7と接触する範囲が、ウェーハWに
おいて研磨パッド104と接触する範囲よりも小さくな
り、ウェーハWの外周縁での研磨パッド104への当接
圧力(研磨圧力)が抑えられる。また、可撓膜7におい
て、他の部分に比べて大きな負荷を受ける折返し部分の
肉厚が厚いので、この部分の耐久性を向上させることが
できる。
ド6、及びこれを用いた研磨装置によれば、ウェーハW
の外周縁での研磨パッド104への当接圧力(研磨圧
力)をさらに抑えることができるので、ウェーハWの外
周側の研磨量をさらに抑えて、ウェーハWの研磨精度を
確保することができる。
7が、少なくともウェーハWの外周縁に当接する部分に
対してこの部分よりも外周側に位置する部分を上方に折
り返された形状に形成された例を示したが、これに限ら
れることなく、例えば可撓膜7において、ウェーハの外
周と略同径の位置で可撓膜7を折り返してもよい。この
場合には、可撓膜7はウェーハWの外周縁とも当接する
ことになるが、この部分では可撓膜7の肉厚が厚いため
に、加圧室113の内圧を上げても、ウェーハWの外周
縁に回り込むような変形は生じにくい。
7が、内周部2a、7aにおいてウェーハWの外周縁近
傍と接触する部分の肉厚にテーパーが形成されている例
を示したが、可撓膜2、7を、このようなテーパーをも
たない形状にしてもよい。ここで、例えば第二の実施の
形態に示すウェーハ研磨用ヘッド6において、可撓膜7
を、厚みにテーパーをもたない形状とした場合の例を図
3の一部拡大正断面図に示す。この場合には、外周部7
bが内周部7aに対して肉厚が厚く、ウェーハWの外周
縁と対向する位置では可撓膜7の肉厚が厚いために、加
圧室113の内圧を上げても、可撓膜7がウェーハWの
外周縁に回り込むような変形は生じにくい。
ヘッド、及びこれを用いた研磨装置によれば、可撓膜に
おいて負担のかかりやすい外周部の強度を確保すること
ができるので、可撓膜の寿命を延長することができる。
また、ウェーハの外周縁近傍での可撓膜の変形も生じに
くくなるので、さらに可撓膜の寿命を延長することがで
きる。
びこれを用いた研磨装置によれば、ウェーハの外周縁近
傍での研磨量の変化がなだらかになり、ウェーハの研磨
精度を確保することができる。また、可撓膜の内周部に
おいて一箇所に負担が集中しにくくなるので、可撓膜の
寿命を延長することができる。
びこれを用いた研磨装置によれば、ウェーハの外周縁で
の研磨パッドへの当接圧力(研磨圧力)が抑えられるの
で、ウェーハの外周側の研磨量を抑えて、ウェーハの研
磨精度を確保することができる。
研磨用ヘッドを示す一部拡大正断面図である。
示す一部拡大正断面図である。
ッドの他の例を示す一部拡大正断面図である。
大斜視図である。
断面図である。
断面図である。
る状態を示す一部拡大正断面図である。
(可撓膜) 100 研磨装置 103 プラテン 104 研磨パッド 106、111 ヘ
ッド本体 107、113 加圧室 109、115 圧
力調整機構 W ウェーハ
Claims (4)
- 【請求項1】 プラテン上に貼付された研磨パッドの表
面に、該研磨パッドに対して相対的に移動しつつウェー
ハを押し付けて該ウェーハの研磨を行うウェーハ研磨用
ヘッドであって、 下方に開口部が形成される大略円盤形状のヘッド本体
と、 前記ヘッド本体の前記開口部に張られて前記ヘッド本体
との間に外部と仕切られてなる加圧室を形成するととも
に、内周部下面で前記ウェーハを受ける大略円形の可撓
膜とを有し、 前記可撓膜は、外周部の肉厚が、前記ウェーハを受ける
前記内周部の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴
とするウェーハ研磨用ヘッド。 - 【請求項2】 前記可撓膜の内周部のうち、前記ウェー
ハの外周縁近傍を受ける部分が、前記外周部側に行くに
つれて肉厚が厚くなるように肉厚にテーパーを有する形
状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のウ
ェーハ研磨用ヘッド。 - 【請求項3】 前記可撓膜において、少なくとも前記ウ
ェーハの外周縁と対向する部分とこの部分よりも外周側
に位置する部分とが前記外周部とされ、 前記可撓膜は、この外周部を前記内周部に対して上方に
折り返され、かつ前記外周部を前記内周部よりも上方に
位置させた状態で前記ヘッド本体の前記開口部に張られ
ていることを特徴とする請求項1または2に記載のウェ
ーハ研磨用ヘッド。 - 【請求項4】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
と、 研磨すべきウェーハの一面を保持して他面を前記研磨パ
ッドに当接させるウェーハ研磨用ヘッドとを備え、 前記ウェーハを前記研磨パッドに当接させた状態で前記
プラテンと前記ウェーハとを相対移動させることで該ウ
ェーハの研磨を行う研磨装置であって、 前記ウェーハ研磨用ヘッドとして、請求項1から3のい
ずれかに記載のウェーハ研磨用ヘッドを備えることを特
徴とする研磨装置。
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