JP2002074448A - 紙葉類識別装置 - Google Patents

紙葉類識別装置

Info

Publication number
JP2002074448A
JP2002074448A JP2000262265A JP2000262265A JP2002074448A JP 2002074448 A JP2002074448 A JP 2002074448A JP 2000262265 A JP2000262265 A JP 2000262265A JP 2000262265 A JP2000262265 A JP 2000262265A JP 2002074448 A JP2002074448 A JP 2002074448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
section
bill
paper sheet
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000262265A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Negishi
弘行 根岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanden Corp
Original Assignee
Sanden Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanden Corp filed Critical Sanden Corp
Priority to JP2000262265A priority Critical patent/JP2002074448A/ja
Publication of JP2002074448A publication Critical patent/JP2002074448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】紙葉類を光が二回以上透過する区間における識
別演算部への入力レベルを引き上げて、識別精度を向上
させることができる紙葉類識別装置を提供する。 【解決手段】受光素子E1の検出電圧を増幅してA/D
変換部31に出力する増幅部30の増幅率を調整する増
幅率調整部34を付設し、紙幣1が第1区間S1から第
2区間S2に切り替わると増幅率調整部34が増幅部3
0の増幅率を上げ、紙幣1が第2区間S2から第3区間
S3に切り替わると増幅率調整部34が増幅部30の増
幅率を初期状態に戻すように制御することにより、第2
区間S2中の識別演算部32への入力レベルを引き上げ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙幣、有価証券等
の紙葉類の真偽を識別するための紙葉類識別装置、特に
透過光量検出型の光センサを備えた紙葉類識別装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】紙葉類識別装置の一例である紙幣識別装
置は、紙幣が使用可能な自動販売機、紙幣両替機等に一
般的に設けられている。かかる紙幣識別装置は、投入さ
れた紙幣を逆U字形状の紙幣搬送路(図1等の符号T参
照)に沿って搬送しながら、その印刷の搬送方向に沿う
光学的な濃度パターンを検出させる光センサを備えてい
る。尚、この濃度パターンと基準パターンとを比較する
ことにより、紙幣の真偽が判定される。
【0003】従前の透過光量検出型の光センサは、一対
の発光素子及び受光素子を、紙幣搬送路を挟んで対向配
置し、搬送中の紙幣におけるこの発光素子−受光素子間
を横切る1ラインの濃度パターンを検出するものであっ
た(1センサ1ライン検出)。従って、紙幣の複数ライ
ンを検出して識別精度を上げるためには、発・受光素子
を複数組配設する必要があり、この場合、光センサの設
置スペースが嵩むといった問題があった。
【0004】この点を改善する技術として、本出願人
は、特開平8−180237号公報において、一組の発
・受光素子によって紙幣等の複数ラインを検出可能な
(1センサ2(複数)ライン検出)光センサを提案して
おり、以下、この光センサの基本的な形態を図1〜図4
及び図14に基づいて説明する。
【0005】図1は紙幣識別装置10の縦断面説明図、
図2は図1のA−A線断面部分説明図である。紙幣識別
装置10は、一対の発光素子E1(、E2)及び受光素
子R1(、R2)を二組有する光センサ20を備えてい
る。各発光素子E1、E2は紙幣搬送路Tの前半部T
1、即ち、紙幣1を上方に搬送する部分の途中に対応す
るよう配置され、各受光素子R1、R2は紙幣搬送路T
の後半部T2、即ち、紙幣1を下方に搬送する部分の途
中に対応するよう配置される。従って、各組の発光素子
E1、E2と受光素子R1、R2とは紙幣搬送路Tにお
いて搬送方向Xにそれぞれずれている。
【0006】また、図2に示すように、各組の発光素子
E1、E2と受光素子R1、R2とは搬送方向Xに直交
する方向(以下「直交方向」という。)にもずらして配
置され、各発光素子E1、E2−受光素子R1、R2間
は光ファイバF1、F2によってそれぞれ光学的に連通
される。このように光ファイバF1、F2が実質的に成
す各発光素子E1、E2−受光素子R1、R2間の光誘
導路P1、P2は、紙幣搬送路Tとそれぞれ二箇所で交
差しており、各交差部は各発・受光素子R1、R2、E
1、E2に対応している。
【0007】図3は、一組の発・受光素子E1、R1に
よって紙幣1の濃度パターンを検出する工程を示す説明
図であり、紙幣搬送路Tは便宜的に水平に展開して示さ
れる。尚、図1〜図3中、符号C1は発・受光素子E
1、R1間の光誘導路P1が紙幣搬送路Tの前半部T1
と交差する第1交差部、C2は光誘導路P1が紙幣搬送
路Tの後半部T2と交差する第2交差部である。
【0008】紙幣挿入口11(図1参照)から挿入され
紙幣搬送路Tに案内された紙幣1の先端1aが第1交差
部C1を通過し、且つ第2交差部C2に到達していない
第1区間S1においては、紙幣1は光誘導路P1を第1
交差部C1で一回のみ横切る。従って、受光素子R1は
紙幣1を一回のみ透過した透過光量を検出する。尚、第
1・第2交差部C1、C2間の搬送方向Xの間隔は紙幣
1の長手方向(搬送方向X)の長さより小さく設定され
る。受光素子R1は透過光量を電圧値として検出し、こ
の検出電圧は増幅部で増幅され、更にA/D変換部でA
/D変換された後、識別演算部に入力される。
【0009】次に、紙幣1の先端1aが第2交差部C2
を通過し、且つ紙幣1の後端1bが第1交差部C1に到
達していない第2区間S2においては、紙幣1は光誘導
路P1を第1及び第2交差部C1、C2で二回横切る。
従って、受光素子R1は紙幣1を二回透過した透過光量
を検出する。次いで、紙幣1の後端1bが第1交差部C
1を通過し、且つ第2交差部C2に到達していない第3
区間S3においては、紙幣1は光誘導路P1を第2交差
部C2で一回横切る。従って、受光素子R1は紙幣を一
回透過した透過光量を検出する。尚、紙幣1の後端1b
が第2交差部C2を通過すると、受光素子R1の検出電
圧が飽和レベルとなり、識別演算部による識別データの
取得は終了する。
【0010】図3及び図4中、符号L1は、紙幣1にお
いて上記工程中、第1交差部C1によって走査された第
1ライン、L2は、第2交差部C2によって走査された
第2ラインである。このように、光センサ20では、一
組の発・受光素子E1、R1によって紙幣1の第1及び
第2ラインL1、L2の2ライン検出が可能となる。従
って、他の組の発・受光素子E2、R2と併せて4ラン
イ検出が可能となる。尚、図4に示すように、第1ライ
ンL1は、第1区間S1にかかる前方(搬送方向X)の
第1区域L11と、第2区間S2にかかる後方の第2区
域L12とに区分される。また、第2ライン部分L2
は、第2区間S2にかかり、且つ第1ライン部分L1の
上記第2区域L12と同時に走査される前方の第2区域
L22と、第3区間S3にかかる後方の第3区域L23
とに区分される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図14は、上記第1〜
第3区間S1、S2、S3における受光素子E1の検出
電圧の変化を示すグラフである。このグラフに示される
ように、第2区画S2の検出電圧は、第1及び第3区画
S1、S2に比べ低下しており、且つ変化も乏しい。こ
れは、上述したように、第2区画S2では、発光素子R
1からの光が紙幣1を二重透過して吸収・減衰されるた
めである。
【0012】そのため、第2区間S2中に識別演算部へ
入力される検出信号は、変化量が乏しく、識別のための
特徴が出難いといった問題があった。
【0013】本発明はこの問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、紙葉類を光が二回以上透過する区間に
おける識別演算部への入力レベルを引き上げて、識別精
度を向上させることができる紙葉類識別装置を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の本発明では、紙葉類搬送路に沿って搬送
される紙葉類に光を発する発光素子と、発光素子から発
せられ紙葉類を透過した透過光量を検出する受光素子
と、発光素子−受光素子間を光学的に連通すると共に、
紙葉類搬送路と二箇所以上で交差する光誘導路と、受光
素子からの検出信号に基づいて紙幣の真偽を判定する識
別演算部とを備え、光誘導路の紙葉類搬送路との少なく
とも二の交差部は、紙葉類の搬送方向にずらして配設さ
れ、受光素子は、紙葉類が光誘導路の二以上の交差部を
横切る二以上交差部横切り区間にて光が紙葉類を二回以
上透過した透過光量を検出する紙幣識別装置において、
二以上交差部横切り区間における識別演算部への検出信
号の入力レベルを引き上げる入力レベル引き上げ手段を
設けたことを特徴としている。
【0015】本発明によれば、発光素子からの光が紙葉
類を二回以上透過する二以上交差部横切り区間におい
て、受光素子から識別演算部へ入力される透過光量の検
出信号の入力レベルを、入力レベル引き上げ手段によっ
て引き上げることにより、二以上交差部横切り区間にお
ける識別データの変化量を拡大し、識別のための特徴を
顕著にすることができる。
【0016】尚、紙葉類の具体例としては、紙幣、有価
証券、商品券等を挙げることができる。
【0017】請求項2の本発明では、紙葉類搬送路に沿
って搬送される紙葉類に光を発する発光素子と、発光素
子から発せられ紙葉類を透過した透過光量を検出する受
光素子と、発光素子−受光素子間を光学的に連通すると
共に、紙葉類搬送路と二箇所で交差する光誘導路と、受
光素子からの検出信号に基づいて紙幣の真偽を判定する
識別演算部とを備え、光誘導路の紙葉類搬送路との各交
差部は、紙葉類の搬送方向にずらして配設され、受光素
子は、紙葉類が光誘導路の一の交差部を横切る一交差部
横切り区間にて光が紙葉類を一回透過した透過光量を検
出すると共に、二の交差部を横切る二交差部横切り区間
にて光が紙葉類を二回透過した透過光量を検出する紙幣
識別装置において、二交差部横切り区間における識別演
算部への検出信号の入力レベルを引き上げる入力レベル
引き上げ手段を設けたことを特徴としている。
【0018】本発明によれば、発光素子からの光が紙葉
類を二回透過する二交差部横切り区間において、受光素
子から識別演算部へ入力される透過光量の検出信号の入
力レベルを、入力レベル引き上げ手段によって、一交差
部横切り区間と同等レベルに引き上げることにより、二
交差部横切り区間における識別データの変化量を拡大
し、識別のための特徴を顕著にすることができる。
【0019】請求項3の本発明では、請求項1又は2の
本発明において、前記入力レベル引き上げ手段は、受光
素子と識別演算部との間に設けられる増幅部の信号増幅
率を切り替えるものであることを特徴としている。本発
明によれば、二(以上)交差部横切り区間において増幅
部の信号増幅率を上げることにより、識別演算部への入
力レベルを引き上げることができる。
【0020】請求項4の本発明では、請求項1又は2の
本発明において、前記入力レベル引き上げ手段は、受光
素子と識別演算部との間に設けられるA/D変換部のA
/D変換率を切り替えるものであることを特徴としてい
る。本発明によれば、二(以上)交差部横切り区間にお
いてA/D変換部の変換値を増幅することにより、識別
演算部への入力レベルを引き上げることができる。
【0021】請求項5の本発明では、請求項1又は2の
本発明において、前記入力レベル引き上げ手段は、発光
素子の発光量を切り替えるものであることを特徴として
いる。本発明によれば、二(以上)交差部横切り区間に
おいて発光素子の発光量を上げることにより、識別演算
部への入力レベルを引き上げることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紙葉類識別装
置として、紙幣識別装置の第1〜第3実施形態について
説明するが、まず、これら第1〜第3実施形態に共通す
る部分を、図1〜図5に基づいて述べる。図1は紙幣識
別装置の縦断面説明図、図2は図1のA−A線断面部分
説明図、図3は紙幣の濃度パターン検出工程説明図、図
4は紙幣の濃度パターン検出ラインを示す説明図、図5
は紙幣識別装置の制御系統を概略的に示すブロック図で
ある。
【0023】図1を参照して、紙幣識別装置10は紙幣
挿入口11と、紙幣挿入口11から挿入された紙幣1を
逆U字形状の紙幣搬送路Tに沿って搬送する紙幣搬送機
構12と、紙幣搬送路Tに搬送中の紙幣1に発した光の
透過光量からその濃度パターンを検出する光センサ20
と、後述する識別演算部32(図5等参照)によって真
正であると判定され使用に供された紙幣1を収納する紙
幣収納部13とを備えている。尚、紙幣搬送機構12
は、ベルト12a(図2参照)、ローラ12b、モータ
12C(図5参照)等から成る。
【0024】光センサ20の構成・配置形態は従来技術
の爛で述べた通りである。即ち、光センサ20は、一対
の発光素子E1(、E2)及び受光素子R1(、R2)
を二組有し(図2参照)、各発光素子E1、E2は紙幣
搬送路Tの前半部T1の途中に、各受光素子R1、R2
は紙幣搬送路Tの後半部T2の途中にそれぞれ対応して
配置されている。従って、各組の発光素子E1、E2と
受光素子R1、R2とは紙幣搬送路Tにおいて搬送方向
Xにずれている。また、各組の発光素子R1、R2と受
光素子E1、E2とは直交方向にもずらして配置されて
いる(図2参照)。更に、各発光素子E1、E2−受光
素子R1、R2間の、光ファイバF1、F2が実質的に
成す光誘導路P1、P2は、紙幣搬送路Tとそれぞれ二
箇所で交差しており、光誘導路P1が紙幣搬送路Tの前
半部T1と交差する第1交差部が符号C1によって、後
半部T2と交差する第2交差部が符号C2によってそれ
ぞれ示される。尚、発光素子E1、E2としてはLED
等を、受光素子R1、R2としてはPD等を用いること
ができる。また、光誘導路P1、P2は光ファイバ以外
に光学レンズ、プリズム等から形成することができる。
【0025】以上の光センサ20では、これも従来技術
の爛で述べた通り、一組の発・受光素子R1、E1によ
って、紙幣1における第1ラインL1及び第2ラインL
2(図3及び図4参照)の2ラインに沿って濃度パター
ンを検出することができる。
【0026】即ち、図3を参照して、紙幣挿入口11か
ら挿入され紙幣搬送路Tに案内された紙幣1の先端1a
が第1交差部C1を通過し、且つ第2交差部C2に到達
していない第1区間(一交差部横切り区間)S1におい
ては、紙幣1は光誘導路P1を第1交差部C1で一回の
み横切り、受光素子R1は紙幣1を一回のみ透過した透
過光量を検出する(第1区間検出工程)。この工程で
は、第1交差部C1の走査により、紙幣1のラインL1
における第1区域L11(図4参照)が検出される。
【0027】次に、紙幣1の先端1aが第2交差部C2
を通過し、且つ紙幣1の後端1bが第1交差部C1に到
達していない第2区間(二(以上)交差部横切り区間)
S2においては、紙幣1は光誘導路P1を第1及び第2
交差部C1、C2で二回横切り、受光素子R1は紙幣1
を二回透過した透過光量を検出する(第2区間検出工
程)。この工程では、第1及び第2交差部C1、C2の
走査により、紙幣1のラインL1における第2区域L1
2(図4参照)及びラインL2における第2区域L22
が検出される。
【0028】次に、紙幣1の後端1bが第1交差部C1
を通過し、且つ第2交差部C2に到達していない第3区
間(一交差部横切り区間)S3においては、紙幣1は光
誘導路P1を第2交差部C2で一回横切り、受光素子R
1は紙幣を一回透過した透過光量を検出する(第3区間
検出工程)。この工程では、第2交差部C2の走査によ
り、紙幣1のラインL2における第3区域L23(図4
参照)が検出される。以上のように、光センサ20は、
一組の発・受光素子R1、E1によって紙幣1の第1及
び第2ラインL1、L2の2ライン検出が可能となり、
他の組の発・受光素子E2、R2と併せて4ライン検出
が可能となる。
【0029】また、上記各工程において、受光素子R1
は透過光量を電圧値として検出し、この検出電圧は、図
5に示すように、増幅部30で増幅され、次いでA/D
変換部31でA/D変換された後、識別演算部32に入
力される。識別演算部32は、入力された識別データと
基準データ格納部(図示せず)に格納されている基準デ
ータとを比較することにより、紙幣1の真偽を判定し、
真正判定信号又は不正判定信号を制御部33に対し出力
する。制御部33は、真正判定信号を受けた場合、商品
販売動作等の所定の紙幣使用動作を行う一方、不正判定
信号を受けた場合、紙幣搬送機構12のモータ12cを
逆回転させて、紙幣1を紙幣挿入口11から返還する。
【0030】また、上記第2区間S2における受光素子
R2の検出電圧は、光が紙幣1を二重透過して吸収・減
衰されているため、第1及び第3区間S1、S3の検出
電圧に比べ低減している(図14参照)。そのため、第
2区間検出工程中は識別演算部32への入力レベルが低
く、識別のための特徴が出難くい。以下の第1〜第3実
施形態は、この点を解決するものである。
【0031】図6〜図8は紙幣識別装置の第1実施形態
に係るもので、図6は第1実施形態の主要構成説明図、
図7は第1実施形態による濃度パターン検出工程を概略
的に示すフローチャート、図8は第1〜第3区間S1、
S2、S3における増幅部30の出力信号の変化を示す
グラフである。尚、本実施形態において上述した紙幣識
別装置10と共通する部分は、同じ番号を付してその説
明を省略する(第2及び第3実施形態についても同
じ。)。本実施形態では、第2区間S2中の識別演算部
32への入力レベル引き上げ手段として、制御部33a
の指令に基づいて増幅部30の信号増幅率を調整する増
幅率調整部34を付設している。以下、図7のフローチ
ャートを参照して、本実施形態による濃度パターン検出
工程を説明する。
【0032】紙幣挿入口11から紙幣搬送路Tに案内さ
れた紙幣1は、まず、既述したと同様に第1区間S1の
検出が行われる(♯1)。次いで、紙幣1が第1区間S
1を通過し第2区間S2に入ると、紙幣1に対する光の
透過が一回から二回となるため、受光素子R2の検出電
圧が急激に低下し、これに伴って増幅部30の出力も急
激に低下する。このように低下した増幅部20の出力値
が所定の基準値1(図8参照)を下回ると(♯2)、制
御部33aは、紙幣1が第1区間から第2区間S2に切
り替わったと判断し、増幅率調整部34に対し増幅率ア
ップ信号を出力する(♯3)。これにより、増幅率調整
部34は増幅部30の信号増幅率を所定割合引き上げ、
増幅部30の出力レベルを第1区間S1と同等レベルと
する(図8参照)。このように、増幅部30の増幅率が
上げられた状態で第2区間S2の検出が行われる(♯
4)。従って、第2区間S2中の識別演算部32への入
力レベルは第1区間S1と同等レベルとなる。尚、上記
基準値1としては、第1区間S1では達し得ず、且つ第
2区間S2では必ず達する(下回る)電圧値が選定され
る。
【0033】次いで、紙幣1が第2区間S2から第3区
間S3に入ると、紙幣1に対する光の透過が二回から一
回に戻るため、受光素子R1の検出電圧が急激に上昇
し、これに伴って、増幅率が引き上げられている増幅部
30の出力も急激に上昇する(図8参照)。そして、こ
の増幅部30の出力値が所定の基準値2を上回ると(♯
5)、制御部33aは紙幣1が第2区間から第3区間S
3に切り替わったと判断し、増幅率調整部34に対し増
幅率ダウン信号を出力する(♯6)。これによって増幅
部30の増幅率は初期状態に戻され、既述したと同様に
第3区間S3の検出が行われる(♯7)。尚、基準値2
としては、増幅率が上げられている状態において、第2
区間S2では達し得ず、且つ第3区間S3では必ず達す
る(上回る)電圧値が選定される。
【0034】以上の工程において、増幅部30の出力信
号は、図8のグラフに示すように変化する。従って、第
2区間S2中の変化量は第1及び第3区間S1、S3と
同程度に大きくなり、第2区間S2中の識別のための特
徴も明確となる。また、上記工程では、第1区間S1か
ら第2区間S2、第2区間S2から第3区間S3への切
り替わりを電圧値の変化から判断したが、これ以外に例
えば、モータ12Cのロータリーエンコーダ(図示せ
ず)からのパルスをカウントして紙幣1の搬送距離を出
し、これを基準にして判断することもできる。尚、この
制御部による区間切り替わり検知は、後述する第2及び
第3実施形態においても実質的に同じである。
【0035】図9〜図11は紙幣識別装置の第2実施形
態に係るもので、図9は第2実施形態の主要構成説明
図、図10及び図11は第2実施形態におけるA/D変
換方法の説明図である。本実施形態では、第2区間S2
中の識別演算部32への入力レベル引き上げ手段とし
て、制御部33bの指令に基づいてA/D変換部31の
A/D変換率を調整する変換値調整部35を付設してい
る。即ち、紙幣1が第1区間S1から第2区間S2に切
り替わると、制御部33bは変換値調整部35に対し変
換値アップ信号を出力する。これによって変換値調整部
35は、次のようにしてA/D変換部31におけるA/
D変換値を二倍に増幅する。
【0036】図10を参照して、符号v1〜v10は、
第2区間S2中のA/D変換部31において、第1及び
第3区間S1、S3と同様にA/D変換した場合のA/
D変換値である。この場合、入力信号からの変換値のサ
ンプリング間隔(以下「通常サンプリング間隔I」とい
う。)は2秒であり、この間に紙幣1は紙幣搬送路Tを
2mm移動する。本実施形態では、図11に示すよう
に、第2区間S2中のサンプリング回数を、通常サンプ
リング間隔I当たり八回に増やし、この八のサンプリン
グ値vdを通常サンプリング間隔I毎に平均し、この平
均値を二倍にすることで、A/D変換値V1〜V10を
得、このように増幅された識別データが識別演算部32
に対し出力される。この際、変換値調整部35では、サ
ンプリング回数をカウントしながら通常サンプリング間
隔I毎に各サンプリング値vdを累積すると共に、この
累積値を、通常サンプリング間隔I当たりのサンプリン
グ回数(8)の1/2の4で除することにより、上記A
/D変換値V1〜V12を逐次算出している。尚、以上
の例では分かりやすい数値を挙げたが、サンプリング回
数、増幅率等は所望に設定することができる。
【0037】引き続き、紙幣1が第2区間S2から第3
区間S3に切り替わると、制御部33bは変換値調整部
35に対し変換値ダウン信号を出力し、これによってA
/D変換部31からの出力レベルは第1区間S1と同じ
状態に戻される。
【0038】図12は紙幣識別装置の第3実施形態にお
ける主要構成説明図である。本実施形態では、第2区間
S2中の識別演算部32への入力レベル引き上げ手段と
して、制御部33cの指令に基づいて発光素子E1の発
光量を調整する発光量調整部36を付設している。尚、
符号37は発光素子E1の電源となる発光電源部であ
る。上記発光量調整部36は次のように動作する。即
ち、紙幣1が第1区間S1から第2区間S2に切り替わ
ると、制御部33cは発光量調整部36に対し発光量ア
ップ信号を出力する。これによって発光量調整部36は
発光電源部37を介して発光素子E1の発光量を引き上
げ、紙幣1の透過光量を第1区間S1と同等レベルにす
る。従って、第2区間S2中の識別演算部32への入力
レベルが引き上げられる。尚、紙幣1が第2区間S2か
ら第3区間S3に切り替わると、制御部33cは発光量
調整部36に対し発光量ダウン信号を出力し、これによ
って発光素子E1の出力レベルは第1区間S1と同じ状
態に戻される。
【0039】以上の各実施形態では、紙幣1に対する光
の透過回数が、第1〜第3区間S1、S2、S3を経て
一回→二回→一回と変化する基本的な例を挙げたが、本
発明はこれに限定されるものではない。例えば、図13
の断面部分説明図(図2と同じ断面部分)に示す光セン
サでは、紙幣1に対する光の透過回数が二回→四回→二
回と変化する。即ち、この光センサは、一組の発光素子
E3及び受光素子R3を有し、これら発・受光素子E
3、R3はいずれも紙幣搬送路Tの前半部T1の途中
に、搬送方向Xにずれることなく且つ直交方向にのみず
らされて配置されている。また、発光素子E−受光素子
R3間の光誘導路P3は、三本の光ファイバF3、F
4、F5によって、紙幣搬送路Tの前半部T1と二箇所
の交差部C3、C4で交差すると共に、紙幣搬送路Tの
後半部T2と二箇所の交差部C5、C6で交差するよう
に形成されている。尚、交差部C5、C6は搬送方向X
において同位置とされる。
【0040】この光センサでは、紙幣搬送路Tに入った
紙幣1は、まず、交差部C3、C4を横切り、ここで光
は紙幣1を二回透過する。紙幣1は次いで交差部C3、
C4に加え交差部C5、C6をも横切り、ここで光は紙
幣1を四回透過する。紙幣1は次いで交差部C3、C4
から外れ交差部C5、C6のみを横切り、ここで光は紙
幣1を二回透過する。このような場合、光が四回透過す
る区間における識別演算部32への入力レベルを、上述
した第1〜第3実施形態のいずれかの制御によって光が
二回透過する区間と同等レベルに引き上げるようする。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の本発明
によれば、二以上交差部横切り区間において紙葉類を二
回以上透過した透過光量の検出信号の識別演算部への入
力レベルを、入力レベル引き上げ手段によって引き上げ
ることにより、二以上交差部横切り区間における識別デ
ータの変化量を拡大し、識別のための特徴を顕著にし
て、識別精度を向上させることができる。
【0042】請求項2の本発明によれば、二交差部横切
り区間において紙葉類を二回透過した透過光量の検出信
号の識別演算部への入力レベルを、入力レベル引き上げ
手段によって、一交差部横切り区間と同等レベルに引き
上げることにより、二交差部横切り区間における識別デ
ータの変化量を拡大し、識別のための特徴を顕著にし
て、識別精度を向上させることができる。
【0043】請求項3の本発明によれば、二(以上)交
差部横切り区間において増幅部の信号増幅率を上げるこ
とにより、識別演算部への出力レベルを引き上げること
ができる。
【0044】請求項4の本発明によれば、二(以上)交
差部横切り区間においてA/D変換部のA/D変換率を
変えることにより、識別演算部への入力レベルを引き上
げることができる。
【0045】請求項5の本発明によれば、二(以上)交
差部横切り区間において発光素子の発光量を上げること
により、識別演算部への入力レベルを引き上げることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣識別装置の縦断面説明図
【図2】図1のA−A線断面部分説明図
【図3】紙幣の濃度パターン検出工程説明図
【図4】紙幣の濃度パターン検出ラインを示す説明図
【図5】紙幣識別装置の制御系統を概略的に示すブロッ
ク図
【図6】第1実施形態の主要構成説明図
【図7】第1実施形態による濃度パターン検出工程を概
略的に示すフローチャート
【図8】増幅部の出力信号の変化を示すグラフ
【図9】第2実施形態の主要構成説明図
【図10】第2実施形態におけるA/D変換方法の説明
【図11】第2実施形態におけるA/D変換方法の説明
【図12】第3実施形態の主要構成説明図
【図13】光センサの別の形態を示す図2と同様の断面
部分説明図
【図14】従来の受光素子における検出電圧の変化を示
すグラフ
【符号の説明】
1…紙幣、10…紙幣識別装置、12…紙幣搬送機構、
20…光センサ、30…増幅部、31…A/D変換部、
32…識別演算部、33、33a、33b、33c…制
御部、34…増幅率調整部、35…変換値調整部、36
…発光量調整部 T…紙幣搬送路、E1、E2、E3…発光素子、R1、
R2、R3…受光素子、P1、P2、P3…光誘導路、
C1…第1交差部、C2…第2交差部、S1…第1区
間、S2…第2区間、S3…第3区間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類搬送路に沿って搬送される紙葉類
    に光を発する発光素子と、発光素子から発せられ紙葉類
    を透過した透過光量を検出する受光素子と、発光素子−
    受光素子間を光学的に連通すると共に、紙葉類搬送路と
    二箇所以上で交差する光誘導路と、受光素子からの検出
    信号に基づいて紙幣の真偽を判定する識別演算部とを備
    え、 光誘導路の紙葉類搬送路との少なくとも二の交差部は、
    紙葉類の搬送方向にずらして配設され、受光素子は、紙
    葉類が光誘導路の二以上の交差部を横切る二以上交差部
    横切り区間にて光が紙葉類を二回以上透過した透過光量
    を検出する紙幣識別装置において、 二以上交差部横切り区間における識別演算部への検出信
    号の入力レベルを引き上げる入力レベル引き上げ手段を
    設けたことを特徴とする紙葉類識別装置。
  2. 【請求項2】 紙葉類搬送路に沿って搬送される紙葉類
    に光を発する発光素子と、発光素子から発せられ紙葉類
    を透過した透過光量を検出する受光素子と、発光素子−
    受光素子間を光学的に連通すると共に、紙葉類搬送路と
    二箇所で交差する光誘導路と、受光素子からの検出信号
    に基づいて紙幣の真偽を判定する識別演算部とを備え、 光誘導路の紙葉類搬送路との各交差部は、紙葉類の搬送
    方向にずらして配設され、受光素子は、紙葉類が光誘導
    路の一の交差部を横切る一交差部横切り区間にて光が紙
    葉類を一回透過した透過光量を検出すると共に、二の交
    差部を横切る二交差部横切り区間にて光が紙葉類を二回
    透過した透過光量を検出する紙幣識別装置において、 二交差部横切り区間における識別演算部への検出信号の
    入力レベルを引き上げる入力レベル引き上げ手段を設け
    たことを特徴とする紙葉類識別装置。
  3. 【請求項3】 前記入力レベル引き上げ手段は、受光素
    子と識別演算部との間に設けられる増幅部の信号増幅率
    を切り替えるものであることを特徴とする請求項1又は
    2記載の紙葉類識別装置。
  4. 【請求項4】 前記入力レベル引き上げ手段は、受光素
    子と識別演算部との間に設けられるA/D変換部のA/
    D変換率を切り替えるものであることを特徴とする請求
    項1又は2記載の紙葉類識別装置。
  5. 【請求項5】 前記入力レベル引き上げ手段は、発光素
    子の発光量を切り替えるものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の紙葉類識別装置。
JP2000262265A 2000-08-31 2000-08-31 紙葉類識別装置 Pending JP2002074448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000262265A JP2002074448A (ja) 2000-08-31 2000-08-31 紙葉類識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000262265A JP2002074448A (ja) 2000-08-31 2000-08-31 紙葉類識別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002074448A true JP2002074448A (ja) 2002-03-15

Family

ID=18749975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000262265A Pending JP2002074448A (ja) 2000-08-31 2000-08-31 紙葉類識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002074448A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1457934A1 (en) * 2003-03-14 2004-09-15 Hitachi, Ltd. Sheet handling apparatus with amplification control of detectors
JP2011079664A (ja) * 2009-09-08 2011-04-21 Toshiba Tec Corp 媒体検出方法、媒体検出装置、媒体排出装置、及び印刷装置
WO2015194433A1 (ja) * 2014-06-16 2015-12-23 株式会社日本コンラックス 紙幣識別装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1457934A1 (en) * 2003-03-14 2004-09-15 Hitachi, Ltd. Sheet handling apparatus with amplification control of detectors
JP2011079664A (ja) * 2009-09-08 2011-04-21 Toshiba Tec Corp 媒体検出方法、媒体検出装置、媒体排出装置、及び印刷装置
WO2015194433A1 (ja) * 2014-06-16 2015-12-23 株式会社日本コンラックス 紙幣識別装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101312477B1 (ko) 지폐 식별 계수기
JP3849987B2 (ja) 紙葉類識別装置の光学検出部
JP2001297349A (ja) 紙幣識別装置
US5483069A (en) Validation apparatus for flat paper object
KR950020316A (ko) 지폐식별장치
JP6697267B2 (ja) 有価証書を処理するためのシステム
JP2006146321A (ja) 紙葉類識別装置および方法
WO2003050772A1 (fr) Dispositif et procede d'identification de billets de banque
JP2002074448A (ja) 紙葉類識別装置
US20070108265A1 (en) Currency note identification and validation
US6441891B1 (en) System for detecting a foreign object attached to a bill passing through a bill validator
KR101016883B1 (ko) 매체인식장치 및 그를 이용한 매체 권종 및 진위판별방법
JP2007141110A (ja) 紙葉類識別装置
KR101165761B1 (ko) 반사 화상 판독 유닛
JP4382579B2 (ja) 紙葉類識別装置および方法
EP1510977B1 (en) A note skew detector
JP2005092712A (ja) 紙幣識別装置
JP2744477B2 (ja) 紙葉類認識装置
JP2587126B2 (ja) 紙葉類認識装置
JP2506406B2 (ja) 紙幣判別装置
KR20010094808A (ko) 지폐 식별기의 지폐 식별 방법
JP3971889B2 (ja) 紙幣識別装置およびその制御方法
JP2598565B2 (ja) 紙葉類認識装置
JPH01223589A (ja) 紙幣認識装置と紙幣汚損判別装置
US7194151B2 (en) Optical media detector and method of operation thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100311