JP2002072623A - 画像形成装置用のブラシ - Google Patents

画像形成装置用のブラシ

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JP2002072623A
JP2002072623A JP2000252680A JP2000252680A JP2002072623A JP 2002072623 A JP2002072623 A JP 2002072623A JP 2000252680 A JP2000252680 A JP 2000252680A JP 2000252680 A JP2000252680 A JP 2000252680A JP 2002072623 A JP2002072623 A JP 2002072623A
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pile yarn
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brush
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JP2000252680A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Ohara
康之 大原
Katsumi Hakamata
克實 袴田
Toyohiro Kanzaki
豊裕 神崎
Kiyoshi Kobayashi
清 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsuchiya TSCO Co Ltd
Original Assignee
Tsuchiya TSCO Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Brushes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイル糸の先端部を相手部材に対してほぼ均
一に接触させることができ、得られる画像を良好なもの
とすることができる画像形成装置用のブラシを提供す
る。 【解決手段】 パイル織物31はタテ糸34及びヨコ糸
35よりなる基布33と、基布33のヨコ糸35に絡ま
せるように、織り込まれた複数本のパイル糸36とから
形成されている。タテ糸34は太い糸である第1タテ糸
34aと、細い糸である第2タテ糸34bとを交互に並
べて配設することにより構成され、基布33はその織り
目が詰まった状態となっている。パイル糸36は第1タ
テ糸34a及び第2タテ糸34bの間でW字状に織り込
まれ、その基端部が第1タテ糸34a及び第2タテ糸3
4bで強固に締め付けられることにより基布33上に直
立している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像形成装置に
おいて、例えば感光ドラム表面を帯電するために帯電器
内に設けられる帯電ブラシ等の画像形成装置用のブラシ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような目的で使用されるブ
ラシは金属製の丸棒よりなる支軸に細長い帯状をなすパ
イル織物を螺旋状に巻き付け、接合することによって形
成されている。このパイル織物はタテ糸及びヨコ糸より
なる基布と基布にパイル織りされたパイル糸とから構成
されている。パイル糸は複数本の繊維を撚糸加工するこ
とにより形成され、その基端部が基布を形成する各糸に
保持されることにより先端部で各繊維同士の間隔が広が
るようになっている。そして、基布にパイル織りされた
パイル糸は隣接するパイル糸同士が互いの中間部を支え
合うように密に織り込まれることで基布上に起毛され、
その先端部を感光ドラム等といった相手部材に対して均
一に接触させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ブラシによれば、パイル織物を支軸に巻き付けるとき、
巻目において隣接するパイル織物同士が重なることを防
止するため、互いのパイル織物の間には若干の隙間が設
けられている。このため、巻目近傍では隣接するパイル
糸が互いを支えることができず、並びが不均一となった
り、毛倒れしたり等することで相手部材に対してブラシ
全体で均一に接触することができず、記録用紙に転写さ
れる画像に不具合が生ずるという問題があった。
【0004】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、パイル糸の先端部を相手部材に対してほぼ
均一に接触させることができ、得られる画像を良好なも
のとすることができる画像形成装置用のブラシを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の画像形成装置用のブラシの発明
は、タテ糸及びヨコ糸よりなる基布にパイル糸をパイル
織りした帯状のパイル織物を支持軸の外周面に螺旋状に
巻き付け、画像形成装置の相手部材にパイル糸の先端部
が接触するように構成した画像形成装置用のブラシであ
って、前記タテ糸を太さの異なる2種類の糸を交互に並
べて構成し、パイル糸を基布にW織りでパイル織りする
とともに、支持軸に巻き付けられた状態でパイル糸の先
端部に直径10mmの円板状をなす接触部材を速度5m
m/分で接触させ、パイル糸の先端部が接触部材と重な
り合う部分の長さをニップ量とし、相手部材に接触させ
た直後で経時劣化前のパイル糸を想定してニップ量を
1.0〜1.5mmの範囲内で変化させ、接触部材に対
するパイル糸の接触圧を測定したとき、パイル織物の巻
目近傍以外の位置におけるパイル糸の接触圧が0.3〜
0.8ニュートンの範囲内である条件を満たし、かつこ
れに対する巻目近傍の位置におけるパイル糸の接触圧の
比が0.7〜1.0の範囲内である条件を満たすことを
特徴とするものである。
【0006】請求項2に記載の画像形成装置用のブラシ
の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ニップ
量を画像形成装置を使用して3万枚の記録用紙を印刷し
た経時劣化後のパイル糸を想定してニップ量を0.3〜
1.3mmの範囲内で変化させたときの接触部材に対す
るパイル糸の接触圧が、相手部材に接触させた直後のパ
イル糸の接触圧の75%以上の値であることを特徴とす
るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。図4に示すように、画像
形成装置用のブラシとしての帯電ブラシ20はアルミニ
ウム、ステンレス鋼等の金属製の丸棒よりなる支持軸2
1と、この支持軸21の表面に接合された帯状をなすパ
イル織物31とにより構成されている。そして、支持軸
21の表面に接着剤を塗布し、その上にパイル織物31
を螺旋状をなすように巻回することにより帯電ブラシ2
0が形成されている。
【0008】図1に示すように、パイル織物31はタテ
糸34及びヨコ糸35を織り上げた織布よりなる基布3
3と、その基布33のヨコ糸35に絡ませるように、パ
イル織りにより織り込まれた複数本のパイル糸36とか
ら構成されている。
【0009】図2(a),(b)及び図3(a),
(b)に示すように、前記基布33を形成するタテ糸3
4は太い糸である第1タテ糸34aと、この第1タテ糸
34aのほぼ半分の太さの細い糸である第2タテ糸34
bとを交互に並べて配設することにより構成されてい
る。ヨコ糸35の太さは第2タテ糸34bの太さとほぼ
同じになっている。そして、細い第2タテ糸34bが太
い第1タテ糸34aの間で基布33の表面側又は裏面側
に位置ずれして第1タテ糸34a同士が接近することに
より、基布33はその織り目が詰まった状態となる。
【0010】また、図1に示すように、基布33の幅方
向の端部においては第2タテ糸34bが連続して高密度
に配設されている。基布33を裁断する際にはこの第2
タテ糸34bが連続する箇所で切断されるようになって
おり、第1タテ糸34a及び第2タテ糸34bの間での
切断による基布33のほつれ、織り目のゆるみ等が防止
されている。
【0011】基布33を形成する第1タテ糸34a、第
2タテ糸34b及びヨコ糸35には耐久性、柔軟性の高
い糸が使用され、このような糸としてはフィラメント糸
又は紡績糸及び綿糸等が挙げられる。この実施形態では
第1タテ糸34a、第2タテ糸34b及びヨコ糸35に
は柔軟性が高く、嵩高い紡績糸が使用されている。
【0012】前記パイル糸36は耐久性、柔軟性が高
く、耐摩耗性に優れるとともに、摺動性の良い複数本の
繊維を撚糸加工することにより形成されている。加え
て、繊維としては導電性を有するものが用いられ、この
実施形態では導電性レーヨン繊維が使用されている。
【0013】パイル糸36は第1タテ糸34a及び第2
タテ糸34bの間で3本のヨコ糸35に絡ませるように
W字状に織り込まれている。この状態でパイル糸36の
一対の基端部は第1タテ糸34a及び第2タテ糸34b
により両側方から強固に締め付けられて基布33上に直
立している。そして、パイル糸36はその上端部で各繊
維同士の間隔が広がることにより基布33上に起毛さ
れ、これら繊維の上端が感光ドラム11表面に接触する
ようになっている。
【0014】図1及び図3(a),(b)に示すよう
に、タテ糸34の延びる方向に並ぶ一対のパイル糸36
は、それぞれ隣接する一方の基端部を同じヨコ糸35に
絡ませるようにして織り込まれている。これらパイル糸
36の基端部はヨコ糸35の下をくぐる際、上下に交差
しながら互いに絡み合っている。このため、図2(a)
に示すように、第1タテ糸34a及び第2タテ糸34b
の間に2本のパイル糸が織り込まれることにより、基布
33の織り目がさらに詰まる。そして、一方のパイル糸
36の基端部は第1タテ糸34a、第2タテ糸34b及
び他方のパイル糸36により両側方からさらに強固に締
め付けられて、パイル糸36がその根元から直立してい
る。
【0015】上記構成よりなる帯電ブラシ20における
パイル糸36の接触圧の測定は次に示すような測定装置
により行われる。図6(a)に示すように、測定装置を
構成する基台51は長四角板状に形成され、上面の両側
部には、M字状をなす一対の支持台52が立設されてい
る。そして、両支持台52上には実施形態の帯電ブラシ
20が支持されている。
【0016】帯電ブラシ20よりも上方位置には測定部
材53が配設されている。この測定部材53は円板状を
なす接触部材54と、接触部材54の上面中央に突設さ
れた円柱状をなす軸部55とから構成されている。この
接触部材54には軸部55を介して図示しない測定機器
が接続されるとともに、測定機器には接触部材54を一
定速度で帯電ブラシ20に接触させるための駆動装置を
有している。上記測定装置において接触部材54の直径
は10mm、帯電ブラシ20に対する接触部材54の接
触速度は5mm/分に設定されている。
【0017】図6(b)に2点鎖線で示すように、接触
圧を測定するに当たって、帯電ブラシ20は基布33の
裏面からパイル糸36までの高さ(H)及びパイル糸3
6の先端部が接触部材54と重なり合うニップ量(N)
が設定されるようになっている。なお、このニップ量は
0よりも大きい値に設定される。そして、高さ(H)及
びニップ量(N)を所定値に設定した後、接触部材54
を押し付けると、図中に実線で示すように、パイル糸3
6の先端部が接触部材54の下面に接触されるようにな
っている。この実施形態での接触圧の測定において、高
さ(H)は5mmに設定されている。また、ニップ量
(N)は経時劣化前のパイル糸36を想定する場合、パ
イル糸36が基布33の表面から直立した状態であるた
め1.0〜1.5mmに設定されている。経時劣化後の
パイル糸を想定する場合、パイル糸36が毛倒れして、
基布33の表面から斜めに延びた状態となるため0.3
〜1.3mmに設定されている。
【0018】パイル糸36の先端部が接触部材54の下
面に接触された状態で接触部材54の下面にはパイル糸
36からの反力が加わり、この反力を軸部55を介して
測定機器で測定した値を接触圧の値としている。また、
接触部材54は帯電ブラシ20の軸線方向に沿って移動
され、パイル織物の巻目近傍及び巻目近傍以外の位置で
接触されることにより、これら2箇所における接触圧を
測定するようになっている。そして、この実施形態の帯
電ブラシ20は経時劣化前の状態で巻目近傍以外の位置
の接触圧の値が0.3〜0.8ニュートンの範囲内とな
り、これに対する巻目近傍におけるパイル糸の接触圧の
比が0.7〜1.0の範囲内となるように設定されてい
る。巻目近傍以外の位置の接触圧の値が0.3ニュート
ン未満の場合、相手部材に接触されたパイル糸36が毛
倒れしやすく、均一に接触させることができずに帯電ム
ラを生ずることになる。加えて、巻目近傍以外の位置の
接触圧の値が0.8ニュートンより大きいと、相手部材
の表面を傷つけてしまう。また、接触圧の比が0.7未
満の場合、巻目近傍でパイル糸36が毛倒れしやすく、
巻目近傍での帯電ムラを生ずることになる。接触圧の比
が1.0を越えると、巻目近傍のパイル糸36により相
手部材の表面を傷つけてしまう。
【0019】さらに、経時劣化後の2箇所におけるパイ
ル糸36の接触圧の値が経時劣化前の2箇所における接
触圧の値に対して75%以上を維持していることが好ま
しい。経時劣化後のパイル糸36の接触圧の値が経時劣
化前の値の75%未満の場合、接触圧の低下によりパイ
ル糸36の先端部を相手部材の表面に均一に接触させる
ことが困難になる。
【0020】図5は画像形成装置を概念的に示した図で
ある。画像形成装置内において感光ドラム11は支軸1
1aにより回転可能に支持され、その周囲にはその上方
位置から回転方向に向かって順番に帯電部12、露光装
置13、現像部14、転写部15、クリーニング部17
及び除電部18が配設されている。感光ドラム11は帯
電部12により帯電され、露光装置13により静電潜像
が形成された後、現像部14の現像ブラシ14bにより
トナーが供給されて、転写部15で記録用紙16に対し
トナーによる可視像を転写する。この後、感光ドラム1
1の表面に残留するトナーがクリーニング部17におい
てクリーニングブラシ17bにより除去されるととも
に、感光ドラム11上に残留する電荷が除電部18にお
いて、図示しない除電ブラシにより消去される。
【0021】実施形態の帯電ブラシ20は帯電部12内
に配設されるとともに、この帯電ブラシ20は相手部材
としての感光ドラム11表面に接触した状態で支持軸2
1により回転可能に支持されている。この支持軸21に
は電極22を介して図示されない電源が接続され、電源
から給電された高電圧により帯電ブラシ20表面で放電
されるようになっている。そして、印刷時には帯電ブラ
シ20が感光ドラム11と接触しながら回転することに
よって、感光ドラム11表面が所定の電位に均一に帯電
されるようになっている。
【0022】さて、上記帯電過程において、帯電ブラシ
20のパイル糸36はその先端部が感光ドラム11表面
に摺接する。このとき、図3(b)に示すように、パイ
ル織物全体において、パイル糸36はその基端部が第1
タテ糸34a及び第2タテ糸34bで両側方から強固に
締め付けられることにより、隣接するパイル糸36と互
いに支え合うことなく、基布33の表面上に自ら直立す
る。さらに、図3(a)に示すように、パイル糸36の
一方の基端部は第1タテ糸34a及び第2タテ糸34b
に加え、他のパイル糸36と絡み合うことでより強固に
締め付けられており、基布33の表面上に根元から直立
する。
【0023】これにより、巻目近傍及び巻目近傍以外の
位置に関係なくパイル糸36は基布33の表面上に自ら
直立しており、帯電ブラシ20全体でパイル糸36の並
び及びその延びる方向が均一なものとなる。このため、
帯電ブラシ20表面は感光ドラム11の外周面と常に均
一に接触される。
【0024】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。・ 太い第1タテ糸34a及
び細い第2タテ糸34bを交互に並べて構成したタテ糸
34及びヨコ糸35よりなる基布33にパイル糸36を
W織りでパイル織りすることにより、パイル糸36の基
端部が第1タテ糸34a及び第2タテ糸34bで強固に
締め付けられるため、パイル糸36を基布33上に直立
させることができる。これにより、パイル糸36のばね
力が向上し、巻目近傍及び巻目近傍以外の位置に関係な
くパイル糸36の先端部を感光ドラム11に対してほぼ
均一に接触させることができ、得られる画像を良好なも
のとすることができる。
【0025】・ 経時劣化後のパイル糸36の接触圧の
値が経時劣化前の値の75%以上となるように設定する
ことにより、経時劣化によるパイル糸36の接触圧の低
下を抑制することができ、経時劣化後においてもパイル
糸36の先端部を相手部材の表面に均一に接触させるこ
とができる。
【0026】・ 隣接するパイル糸36のそれぞれ一方
の基端部を同じヨコ糸35に絡ませるようにして織り込
むことにより、第1タテ糸34a及び第2タテ糸34b
に加え、パイル糸36同士が互いの基端部を押し合うた
め、さらに強固に締め付けることができ、パイル糸36
をその根元から直立させることができる。
【0027】・ パイル糸36の先端部を感光ドラム1
1に対してほぼ均一に接触させることにより、帯電ブラ
シ20の全体における電気抵抗値がほぼ一定の値とする
ことができ、得られる画像をさらに良好なものとするこ
とができる。
【0028】・ パイル糸36が基布33上に直立し、
そのばね力が向上されたことにより、相手部材からの反
力をパイル糸36の全体で受けることで経時劣化による
パイル糸36の湾曲を抑制することができ、帯電ブラシ
20の寿命を伸ばすことができる。
【0029】・ パイル糸36が基布33上に直立する
とき、その先端側においてパイル糸36を形成する各繊
維間には十分な空隙が維持されている。このため、相手
部材の同一箇所に偏ってパイル糸36が摺接することを
防止することができ、相手部材の傷付きを防止すること
ができる。加えて、例えば現像ブラシ等として使用した
場合、トナーがこの空隙に自由に出入りすることがで
き、得られる画像を良好なものとすることができるとと
もに、。
【0030】
【実施例】以下、前記実施形態をさらに具体化した実施
例及び比較例について説明する。 (実施例1)次のような各数値、つまり、パイル糸36
の太さ、密度が所定値となるように設定して、パイル織
物31を形成し、帯電ブラシ20を構成した。すなわ
ち、パイル糸36は導電性レーヨン繊維によって、太さ
が660デニール(d)/100フィラメント(f)と
なるように設定した。このパイル糸36を、密度が10
万本/インチ2となるように基布33上にW織りした。
このようにして実施例1の帯電ブラシ20を得た。 (比較例1)次のような各数値、つまり、パイル糸36
の太さ、密度が所定値となるように設定して、パイル織
物31を形成し、帯電ブラシ20を構成した。すなわ
ち、パイル糸36は導電性レーヨン繊維によって、太さ
が660デニール(d)/100フィラメント(f)と
なるように設定した。このパイル糸36を、密度が10
万本/インチ2となるように基布33上にU織りした。
このようにして比較例1の帯電ブラシ20を得た。 (帯電ブラシの接触圧の測定)実施例1及び比較例1に
ついて、図6(a),(b)に示すような装置を用い
て、それぞれの接触圧を測定した。この接触圧の値は、
巻目近傍の位置と巻目近傍以外の位置との2箇所で求め
た。そして、ニップ量(N)が0.5mm、1.0m
m、1.5mmのときの接触圧を測定した。この結果を
表1及び図7に示す。なお、表1においては、巻目近傍
の位置を巻目として示し、巻目近傍以外の位置を巻目以
外として示す。また、図7において、□は実施例1の巻
目近傍以外の位置、○は巻目近傍の位置の接触圧の値を
プロットしたものであり、×は比較例1の巻目近傍以外
の位置、△は巻目近傍の位置の接触圧の値をプロットし
たものである。
【0031】
【表1】 表1の結果より、比較例1での経時劣化前の状態を想定
した場合、ニップ量が1.5mmのときのみ所望とする
接触圧の範囲を満たすことが示された。このとき、巻目
以外での接触圧に対する巻目での接触圧の比は0.9で
あった。
【0032】一方、実施例1での経時劣化前の状態を想
定した場合、ニップ量が1.0mm及び1.5mmの両
方で所望とする接触圧の範囲を満たすことが示された。
このとき、巻目以外での接触圧に対する巻目での接触圧
の比は0.9以上であった。
【0033】図7に示すように、比較例1での経時劣化
後の状態を想定した場合、巻目ではニップ量を1.3m
mから0.5mmに変化させたとき、接触圧が約15%
維持され、巻目以外では約17%維持されたにすぎなか
った。
【0034】実施例1での経時劣化後の状態を想定した
場合、巻目ではニップ量を1.3mmから0.5mmに
変化させたとき、接触圧が約76%維持され、巻目以外
では約91%維持されていた。 (帯電ブラシの性能試験)実施例1及び比較例1の各帯
電ブラシ20を帯電部12に組み込み、灰色画像を画像
形成装置により印刷して、1枚目及び2万枚目の転写画
像の状態を評価した。測定結果を表2に示した。なお、
転写画像の評価は測定者の目視により行い、画像の状態
が良好なものから順に◎、○、△、×として4段階で評
価した。
【0035】
【表2】 表2の結果より、灰色の画像のような中間濃度の画像を
転写した場合、比較例1は、1枚目は良好な転写画像が
得られたが、印刷枚数が増加するにつれ、転写画像に巻
目がはっきりと現れ、画像に不具合が生ずることが示さ
れた。一方、実施例1においては、1枚目では転写画像
に巻目が全く現れず、2万枚目でも転写画像に不具合は
ほとんど現れなかった。このため、実施例1において
は、概ね良好な画像が得られることが示された。そし
て、パイル糸36の接触圧を巻目以外で0.3〜0.8
ニュートンの範囲内とし、この値に対して巻目での比を
0.7〜1.0に設定することで、良好な画像を得るこ
とができることが示された。加えて、経時劣化後のパイ
ル糸36の接触圧の値が経時劣化前のパイル糸36の接
触圧の値の75%以上を維持することでより良好な画像
を得ることができることが示された。
【0036】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ タテ糸34の延びる方向に隣接する各パイル糸36
において、実施形態では一方の基端部のみで同じヨコ糸
35に絡ませるようにして織り込まれていたものを、両
基端部で同じヨコ糸35に絡ませるようにして織り込ん
でもよい。このように構成した場合、各パイル糸36の
両基端部がさらに強固に締め付けられ、その根元から直
立させることができ、相手部材に対してパイル糸36を
より均一に接触させることができる。
【0037】・ 実施形態の画像形成装置用のブラシは
帯電ブラシ20のみに限定されるものではなく、例えば
現像ブラシ14b、クリーニングブラシ17b、除電ブ
ラシ等の全部としたり、又はこれらのうち少なくとも一
部を組み合わせたものとしたりしてもよい。このように
現像ブラシ14b、クリーニングブラシ17b、除電ブ
ラシ及び転写ブラシとして構成した場合においても、パ
イル糸36を均一に立毛させ、感光ドラム11等の表面
にパイル糸36の毛先を均一に摺接させて、得られる画
像を良好なものとすることができる。
【0038】・ 例えば帯電ブラシ20、現像ブラシ1
4b、クリーニングブラシ17b、除電ブラシ等の画像
形成装置用のブラシにおいて、パイル糸36を導電性の
繊維と絶縁性の繊維を混織して形成してもよい。あるい
は、クリーニングブラシ17b等のように、導電性が必
ずしも必要でない画像形成装置用のブラシの場合には、
絶縁性の繊維のみでパイル糸36を形成してもよい。こ
のようにパイル糸36を導電性の繊維と絶縁性の繊維を
混織して形成した場合には、コストが嵩む導電性の繊維
の使用量を低減することにより、製造コストの低減を図
ることができる。また、絶縁性の繊維のみでパイル糸3
6を形成した場合には、コストが嵩む導電性の繊維を使
用しないことで製造コストのさらなる低減を図ることが
できる。
【0039】・ 基布33を形成するタテ糸34及びヨ
コ糸35の少なくとも一方にフィラメント糸を用いても
よい。 ・ 例えば感光ドラム11のように相手部材が回転する
場合にはパイル糸36の先端部が相手部材の回転方向へ
延びるように斜毛させてもよい。あるいは、相手部材が
回転せず、ブラシのみが回転する場合にはパイル糸36
の先端部がブラシの回転方向と逆方向へ延びるように斜
毛させてもよい。このように構成した場合、相手部材に
対する摺動抵抗を低減しつつ、パイル糸36の先端部を
均一に接触させることができる。
【0040】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記タテ糸の延びる方向に隣接するパイル糸は2つ
の基端部のうち少なくとも一方を互いに絡めた状態で織
り込まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
載の画像形成装置用のブラシ。このように構成した場
合、パイル糸の基端部をより強固に締め付け、基布上に
直立させることができる。
【0041】・ 前記基布の幅方向の端部において、細
いタテ糸を連続して高密度に配設した請求項1又は請求
項2に記載の画像形成装置用のブラシ。このように構成
した場合、パイル織物の裁断時に細いタテ糸が高密度に
配設された箇所で切断することでパイル織物のほつれ、
織り目のゆるみを防止することができる。
【0042】・ 前記相手部材を回転可能に設けるとと
もに、パイル糸をその先端部が相手部材の回転方向に延
びるように斜毛した請求項1又は請求項2に記載の画像
形成装置用のブラシ。このように構成した場合、相手部
材に対するパイル糸の摺動抵抗を低減しつつ、その先端
部を均一に接触させることができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
画像形成装置用のブラシによれば、パイル糸の先端部を
相手部材に対してほぼ均一に接触させることができ、得
られる画像を良好なものとすることができる。
【0044】請求項2に記載の発明の画像形成装置用の
ブラシによれば、請求項1に記載の発明の効果に加え
て、経時劣化後のパイル糸においても、その先端部を相
手部材に対してほぼ均一に接触させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基布にパイル織りされたパイル糸を示す斜視
図。
【図2】 (a)は図1の2A−2A線における断面
図、(b)は図1の2B−2B線における断面図。
【図3】 (a)は図1の3−3線における断面図、
(b)は基布にパイル織りされたパイル糸を示す底面
図。
【図4】 パイル織物を支持軸に巻き付ける状態を示す
正面図。
【図5】 画像形成装置を示す概念図。
【図6】 (a)は接触圧を測定する装置を示す斜視
図、(b)は接触部材にパイル糸が接触した状態を示す
一部を拡大した断面図。
【図7】 ニップ量による接触圧の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
11…相手部材としての感光ドラム、16…記録用紙、
20…ブラシとしての帯電ブラシ、21…支持軸、31
…パイル織物、33…基布、34…タテ糸、35…ヨコ
糸、36…パイル糸、54…接触部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05F 3/04 H05F 3/04 H (72)発明者 神崎 豊裕 愛知県知立市牛田町裏新切43番地1 槌屋 ティスコ 株式会社内 (72)発明者 小林 清 愛知県知立市牛田町裏新切43番地1 槌屋 ティスコ 株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC06 3B202 AA00 AB00 BA03 BC01 BE09 EB05 EG03 4L048 AA07 AA52 AC13 BA27 BA28 BA30 CA05 CA15 5G067 AA65 DA15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タテ糸及びヨコ糸よりなる基布にパイル
    糸をパイル織りした帯状のパイル織物を支持軸の外周面
    に螺旋状に巻き付け、画像形成装置の相手部材にパイル
    糸の先端部が接触するように構成した画像形成装置用の
    ブラシであって、 前記タテ糸を太さの異なる2種類の糸を交互に並べて構
    成し、パイル糸を基布にW織りでパイル織りするととも
    に、支持軸に巻き付けられた状態でパイル糸の先端部に
    直径10mmの円板状をなす接触部材を速度5mm/分
    で接触させ、パイル糸の先端部が接触部材と重なり合う
    部分の長さをニップ量とし、相手部材に接触させた直後
    で経時劣化前のパイル糸を想定してニップ量を1.0〜
    1.5mmの範囲内で変化させ、接触部材に対するパイ
    ル糸の接触圧を測定したとき、パイル織物の巻目近傍以
    外の位置におけるパイル糸の接触圧が0.3〜0.8ニ
    ュートンの範囲内である条件を満たし、かつこれに対す
    る巻目近傍の位置におけるパイル糸の接触圧の比が0.
    7〜1.0の範囲内である条件を満たすことを特徴とす
    る画像形成装置用のブラシ。
  2. 【請求項2】 前記ニップ量を画像形成装置を使用して
    3万枚の記録用紙を印刷した経時劣化後のパイル糸を想
    定してニップ量を0.3〜1.3mmの範囲内で変化さ
    せたときの接触部材に対するパイル糸の接触圧が、相手
    部材に接触させた直後のパイル糸の接触圧の75%以上
    の値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成
    装置用のブラシ。
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