JP2002071944A - 光バンドパスフィルタの製造装置及び製造方法 - Google Patents

光バンドパスフィルタの製造装置及び製造方法

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JP2002071944A
JP2002071944A JP2000254484A JP2000254484A JP2002071944A JP 2002071944 A JP2002071944 A JP 2002071944A JP 2000254484 A JP2000254484 A JP 2000254484A JP 2000254484 A JP2000254484 A JP 2000254484A JP 2002071944 A JP2002071944 A JP 2002071944A
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rotating
pass filter
pedestal
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Satoru Monma
哲 門馬
Kazuyuki Nakasendou
和之 中仙道
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚のバラツキを0.01%という許容範囲
内に抑えて、チャネル間隔として0.8nmを確保しつ
つ、平板状のガラス基板母材上に所定の厚みの傾斜を備
えたBPF膜を蒸着により成膜することができるバンド
パスフィルタの製造装置の提供。 【解決手段】 回転軸22bを中心として回転すると共
にその下面に平板状基板母材30を支持する支持面22
aを備えた回転台座22と、該支持面に片面を支持され
た基板母材の他面に対してバンドパスフィルタ膜材料3
3を蒸着するために回転台座の下方に配置された蒸着源
23と、回転台座の回転軸を延長した線に沿って配置さ
れた膜厚モニタ手段24と、を備えた光バンドパスフィ
ルタの製造装置であって、回転台座の支持面は、水平面
に対して所要角度傾斜した面であり、回転台座に支持し
た基板母材を回転させつつ蒸着源から蒸着を行うことに
より、基板母材の他面に所要の膜厚の傾斜を有したバン
ドパスフィルタ膜を成膜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は狭帯域光フィルタと
して用いられる光バンドパスフィルタの製造装置及び製
造方法の改良に関し、特に、隣り合うチャネル間隔が
0.8nm程度の高密度多重伝送に適用された場合にお
いても、精度良く多重光を個々のチャネル毎に分離する
ことができる光バンドパスフィルタを製造する装置及び
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光多重通信においては、一本の光ファイ
バーに複数の異なった波長の光を多重伝送して多チャネ
ル化を図っている。光ファイバー中を多重化されて伝送
される複数波長の光のうちから、所望波長の光を選択し
たり不要光を除去するチャネル分離手段として光多重分
離器が用いられている。この光多重分離器は、光バンド
パスフィルタ(BPF)1を用いて特定波長の光を透過
させる一方で、それ以外の波長の光を反射させる。バン
ドパスフィルタは、図8(a)に示すようにガラス板等の
透明材料から成る基板2の一方の面にBPF膜3を成膜
した構成を備え、このBPF膜3は、例えば図8(b)に
示すように波長λ1の光を透過させ、それ以外の波長を
反射させる性質を有する。このBPF膜3は、高屈折物
質膜と低屈折物質膜とを交互に100〜150層程度積
層することによって得られる多重干渉膜であり、BPF
膜の特性は各膜の膜厚を異ならせることによって変化さ
せることができる。最近の高密度光多重伝送(DWD
M)の分野においては、16chや32chといった多
種類の波長が多重伝送されるため、各波長をチャネル分
離するための光多重分離器が用いられる。図9はn種類
の波長を伝送する高密度光多重伝送に用いられる多重分
離器についての説明図であり、多重分離器5は、入力用
の光ファイバー6から入力された多重光をn個の波長λ
1〜λnの光にチャネル分離するためのn個のバンドパ
スフィルタBPF1〜BPFnを備える。各バンドパス
フィルタBPF1〜BPFnは、光ファイバー6から出
射された多重光を受光し、夫々が有するBPF膜3の特
性に応じて特定波長の光だけを透過する一方で、それ以
外の波長の光を反射させて次段のバンドパスフィルタに
向けて出射させるように配置されている。即ち、この例
では、波長λ1のみを透過させる特性を備えたバンドパ
スフィルタBPF1を入力用光ファイバー6の出射経路
の第1段に配置し、順次波長λ2、λ3、・・・λn−
1,λnを透過させる各バンドパルフィルタBPF2、
BPF3、・・・BPFn−1,BPFnを反射光の経
路に沿って配置する。各バンドパスフィルタBPF1〜
BPFnは夫々出力用光ファイバー7λ1〜7λnと接
続され、各バンドパスフィルタを透過した特定波長の光
は、対応する各出力用光ファイバー7λ1〜7λnを経
て外部へ出力される。このように従来の高密度多重伝送
に用いる多重分離器は、チャネル数nと同数のバンドパ
スフィルタを必要としており、個々のバンドパスフィル
タは特性が異なる為、個別に製造する必要があった。
【0003】次に、従来のバンドパスフィルタの製造方
法について説明する。まず、図10は従来のバンドパス
フィルタの製造装置を説明する図であり、この製造装置
では一台の蒸着装置11を使用して、波長λ1、λ2、
・・・λn用のn種類のバンドパスフィルタを順次製造
する。この蒸着装置11は、真空槽12内の上部に配置
したドーム状の支持部材13の下面に所定の配置でガラ
ス基板の母材2Aを複数固定し、真空槽12内の下部に
高屈折率材料用の蒸着源14及び低屈折率材料用の蒸着
源15を隣接配置した構成を備える。そして、真空状態
にした真空槽12内において、各蒸着源14、15から
交互に蒸着用の誘電体を出射することにより、ガラス基
板母材2Aの面に対して高屈折率材料膜と、低屈折率材
料膜を交互に成膜する。各バンドパスフィルタの特性、
即ち各バンドパスフィルタが透過させる波長の種類は、
ガラス基板2の表面に蒸着されるBPF膜3の構成の違
い(交互に積層される高屈折物質膜と低屈折物質膜の膜
厚の違い)によって決定されるため、一つの蒸着装置1
1を用いた一回の蒸着工程において製造できるのは一種
類のバンドパスフィルタのみである。従って、n種類の
バンドパスフィルタを製造するためには、工程をn回実
施する必要がある。例えば、一種類のバンドパスフィル
タの成膜に一日要するとすれば、n種類のバンドパスフ
ィルタに対する成膜を完了するためには、n日を要する
こととなる。従って、16ch用のバンドパスフィルタ
に対する成膜を完了する為には16日、32ch用のバ
ンドパスフィルタに関しては32日を要することとな
り、生産性が極めて悪く、完成に要する日数がチャネル
数に比例して長期化するという欠点がある。このため、
図9に示した蒸着装置11をn台用意して、n種類のバ
ンドパスフィルタを同時に並行して製造することも行わ
れる。この方法によれば、上記製造方法に比して製造期
間を大幅に短縮できるものの、設備の数、規模がチャネ
ル数に比例して増大し、設備投資コストの増大、設備の
為に必要な敷地の広大化を招くという問題がある。この
ような不具合を解消することができるバンドパスフィル
タとして特開平6−265722号公報には、図11
(a)の概略断面図に示すように平板状ガラス基板2の一
面に、一方の端縁から対向する他方の端縁へ向けて厚み
が漸増する高屈折物質膜3aと低屈折物質膜3bを交互
に積層することにより、全体として一定の角度で傾斜す
る厚みの傾斜面を有したBPF膜3を形成した構成が開
示されている。図11(b)はこの公報に記載された蒸着
装置の概略構成図であり、治具16を用いて各ガラス基
板母材2Aを各蒸着源14、15の出射面に対して傾斜
させた状態で、回転ドーム13に固定する為、各ガラス
基板2の表面に積層されるBPF膜の膜厚は均一とはな
らず、各蒸着源14、15から近い基板面部分ほど膜厚
が厚くなり、遠い基板面部分ほど膜厚が薄くなる。これ
は、膜厚が、蒸着源からの距離に反比例して形成される
からである。なお、回転ドーム13を回転軸17を中心
として回転させながら蒸着を行うことにより、蒸着ムラ
を低減している。また、符号18は膜厚モニタ用センサ
であり、この膜厚モニタ用センサ18によって特定のガ
ラス基板母材上の膜厚を測定することにより、ドームに
より支持された他のガラス基板母材上の膜厚を推定して
いる。
【0004】図11(c)(d)はこのような蒸着装置によっ
て製造されたバンドパスフィルタの母材の構成を示し、
このような厚みの傾斜を有したBPF膜3Aを有したバ
ンドパスフィルタ母材1Aによれば、図11(c)に示す
ように、BPF膜3Aは膜厚の異なる部位によってバン
ドパス特性が異なったものとなり、膜厚の異なる部位に
よって透過する光の波長が異なったものとなる。つま
り、一つのガラス基板母材2A上に複数種類のBPF膜
3Aを備えたバンドパスフィルタ母材1Aを得ることが
可能となる。従って、(d)に示すように切断線Lに沿っ
て縦横に分割することにより透過波長を異ならせたn種
類のバンドパスフィルタ1を複数組得ることができる。
しかし、上記公報記載の製造方法では、隣接し合うチャ
ネル間の波長間隔として3.2nm程度の広帯域のもの
しか製造することができないため、近年の高密度光多重
伝送に求められる0.8nm程度の狭帯域のチャネル間
隔を達成することができない。また、前記のように膜厚
モニタ用センサ18によって特定のガラス基板母材上の
膜厚を測定することにより、ドーム13により支持され
た他のガラス基板母材上の膜厚を推定しているが、この
ような膜厚測定を行いながら製造された各バンドパスフ
ィルタの母材間には、膜厚のバラツキが大きかった。狭
帯域フィルタを製作するに際して、膜厚の制御精度とし
ては、0.01%の誤差が許容範囲であるが、前記公報
記載の方法では0.01%の誤差の範囲に制御すること
は極めて困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、膜厚のバラツキを0.01%という許容範
囲内に抑えて、チャネル間隔として0.8nmを確保し
つつ、平板状のガラス基板母材上に所定の厚みの傾斜を
備えたBPF膜を蒸着により成膜することができるバン
ドパスフィルタの製造装置及び製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、回転軸を中心として回転すると
共にその下面に平板状基板母材を支持する支持面を備え
た回転台座と、該支持面に片面を支持された基板母材の
他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するため
に回転台座の下方に配置された蒸着源と、を備えた光バ
ンドパスフィルタの製造装置であって、前記回転台座の
支持面は、水平面に対して所要角度傾斜した面であり、
前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜すること
を特徴とする。請求項2の発明は、垂直な回転軸を中心
として回転すると共にその下面に平板状基板母材を支持
する水平な支持面を備えた回転台座と、該支持面に片面
を支持された基板母材の水平な他面に対してバンドパス
フィルタ膜材料を蒸着するために回転台座の下方に配置
された蒸着源と、前記基板母材の他面と対向する直近位
置に配置された遮蔽部材と、を備えた光バンドパスフィ
ルタの製造装置であって、前記回転台座に支持した基板
母材を回転させつつ蒸着源から蒸着を行うことにより、
基板母材の他面に所要の膜厚の傾斜を有したバンドパス
フィルタ膜を成膜する際に、前記遮蔽部材によりバンド
パスフィルタ材料の蒸着量を制御するようにしたことを
特徴とする。請求項3の発明は、前記遮蔽部材は、棒
状、又は板状であることを特徴とする。
【0007】請求項4の発明は、垂直線に対して所定角
度傾斜した回転軸を中心として回転すると共にその下面
に平板状基板母材を支持する傾斜した支持面を備えた回
転台座と、該支持面に片面を支持された基板母材の傾斜
した他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を蒸着する
ために回転台座の下方且つ回転軸の延長線を回避した位
置に配置された蒸着源と、前記基板母材の他面と対向す
る直近位置に配置された遮蔽部材と、を備えた光バンド
パスフィルタの製造装置であって、前記回転台座に支持
した基板母材を回転させつつ蒸着源から蒸着を行うこと
により、基板母材の他面に所要の膜厚の傾斜を有したバ
ンドパスフィルタ膜を成膜する際に、前記遮蔽部材によ
りバンドパスフィルタ材料の蒸着量を制御するようにし
たことを特徴とする。請求項5の発明は、垂直な回転軸
を中心として回転すると共にその下面に平板状基板母材
を支持する水平な支持面を備えた回転台座と、該支持面
に片面を支持された基板母材の水平な他面に対してバン
ドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座の下方
且つ回転軸の延長線を回避した位置に配置された蒸着源
と、前記基板母材の他面と対向する直近位置に配置され
た遮蔽部材と、を備えた光バンドパスフィルタの製造装
置であって、前記回転台座に支持した基板母材を回転さ
せつつ蒸着源から蒸着を行うことにより、基板母材の他
面に所要の膜厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を
成膜する際に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ
材料の蒸着量を制御するようにしたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5のいず
れか一項に記載の光バンドパスフィルタの製造装置にお
いて、前記回転台座の回転軸を延長した線に沿って膜厚
モニタ手段を配置したことを特徴とする。請求項7の発
明方法は、回転軸を中心として回転すると共にその下面
に平板状基板母材を支持する支持面を備えた回転台座
と、該支持面に片面を支持された基板母材の他面に対し
てバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座
の下方に配置された蒸着源と、を用いた光バンドパスフ
ィルタの製造方法であって、前記回転台座の支持面を、
水平面に対して所要角度傾斜した面とし、前記回転台座
に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源から蒸着を行
うことにより、基板母材の他面に所要の膜厚の傾斜を有
したバンドパスフィルタ膜を成膜することを特徴とす
る。
【0008】請求項8の発明方法は、垂直な回転軸を中
心として回転すると共にその下面に平板状基板母材を支
持する水平な支持面を備えた回転台座と、該支持面に片
面を支持された基板母材の水平な他面に対してバンドパ
スフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座の下方に配
置された蒸着源と、前記基板母材の他面と対向する直近
位置に配置された遮蔽部材と、を用いた光バンドパスフ
ィルタの製造方法であって、前記回転台座に支持した基
板母材を回転させつつ蒸着源から蒸着を行うことによ
り、基板母材の他面に所要の膜厚の傾斜を有したバンド
パスフィルタ膜を成膜する際に、前記遮蔽部材によりバ
ンドパスフィルタ材料の蒸着量を制御するようにしたこ
とを特徴とする。請求項9の発明方法、前記遮蔽部材
は、棒状、又は板状であることを特徴とする。請求項1
0の発明方法は、垂直線に対して所定角度傾斜した回転
軸を中心として回転すると共にその下面に平板状基板母
材を支持する傾斜した支持面を備えた回転台座と、該支
持面に片面を支持された基板母材の傾斜した他面に対し
てバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座
の下方且つ回転軸の延長線を回避した位置に配置された
蒸着源と、前記基板母材の他面と対向する直近位置に配
置された遮蔽部材と、を用いた光バンドパスフィルタの
製造方法であって、前記回転台座に支持した基板母材を
回転させつつ蒸着源から蒸着を行うことにより、基板母
材の他面に所要の膜厚の傾斜を有したバンドパスフィル
タ膜を成膜する際に、前記遮蔽部材によりバンドパスフ
ィルタ材料の蒸着量を制御するようにしたことを特徴と
する。請求項11の発明方法は、垂直な回転軸を中心と
して回転すると共にその下面に平板状基板母材を支持す
る水平な支持面を備えた回転台座と、該支持面に片面を
支持された基板母材の水平な他面に対してバンドパスフ
ィルタ膜材料を蒸着するために回転台座の下方且つ回転
軸の延長線を回避した位置に配置された蒸着源と、前記
基板母材の他面と対向する直近位置に配置された遮蔽部
材と、を用いた光バンドパスフィルタの製造方法であっ
て、前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸
着源から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要
の膜厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する
際に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸
着量を制御するようにしたことを特徴とする。請求項1
2の発明方法は、請求項7、8、9、10、又は11の
いずれか一項に記載の光バンドパスフィルタの製造方法
において、前記回転台座の回転軸を延長した線に沿って
膜厚モニタ手段を配置したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態により詳細に説明する。図1は本発明の一実施形
態に係るバンドパフィルタの製造装置の概略構成図であ
り、この製造装置は、真空槽21と、真空槽21内の上
部に配置された回転台座22と、真空槽21内の下部に
配置された蒸着源23と、膜厚モニタ手段24等を備え
る。回転台座22は、上面に対して所定角度θで傾斜し
た支持面22a(下面)を備えた平面形状が円形の台座
であり、この支持面22aに円形平板状のガラス基板母
材(基板母材)30の片面を仮接着剤等により密着固定
した状態で固定するように構成されている。ガラス基板
母材30の固定に際しては、その中心Cが回転台座22
の回転中心である回転軸22bと合致するように位置決
めする。回転台座22は、図示しない駆動モータによっ
てその回転軸22bを中心として回転自在に構成されて
いる。ガラス基板母材30は、例えば直径30cm程度
の円形平板である。蒸着源23は、例えば、誘電体蒸着
材料を収容する図示しないルツボと、ルツボを加熱して
蒸着材料を蒸発させる図示しないヒータ等を備える。こ
の例では、高屈折率材料と低屈折率材料用を交互に蒸着
する作業を実施するため、高屈折材料用の蒸着源23a
と、低屈折材料用の蒸着源23bを近接配置する。蒸着
源23を配置する位置は、回転台座22の回転軸22b
の延長線に沿った位置とする。
【0010】膜厚モニタ手段24は、回転台座22の回
転軸22bの軸心に沿って形成した貫通穴22b’の直
上に配置したモニタ光源31と、貫通穴22b’の直下
に配置したモニタ光受光素子32と、から成る。光源3
1からの出射光は、貫通穴22b’を経てガラス基板母
材30を透過した上で、受光素子32に到達し、ガラス
基板母材30の下面に蒸着形成されるBPF膜の特性を
モニタする。受光素子32は、直径1cm程度の小型素
子であり、ガラス基板母材から十分に(例えば1m程
度)離間した蒸着源23の下方に配置されるため、蒸着
源23から放出される蒸着材料がガラス基板母材下面に
蒸着される際の障害となることがない。また、蒸着源2
3とガラス基板母材30との位置関係(両者間の距離)
は、蒸着源23から放出される蒸着材料の有効展開範囲
内にガラス基板母材下面が含まれるように設定する。こ
のように設定することにより、ガラス基板母材の下面全
体に渡ってバラツキのない、均質な膜質と膜厚を得るこ
とが可能となる。換言すれば、一組の蒸着源23の直上
位置に、一つのガラス基板母材30を配置して、一対一
の関係で蒸着を行うので、均質な膜質と膜厚を確保する
ことが可能となるばかりでなく、膜厚モニタ手段24に
よって直接モニタしながら蒸着を行うので、波長間隔を
0.8nmという狭帯域に設定することができる。従っ
て、16chや32chといった多数の波長が多重伝送
される高密度光多重伝送(DWDM)に用いる多重分離
器に適用された場合に、精度よく狭い通過帯域を有した
各波長を分離することが可能となる。
【0011】この蒸着装置は、回転台座22を回転軸2
2bを中心として回転させつつ各蒸着源23a,23b
から交互に蒸着材料を放出させる構造である為、最終的
に得られるBPF膜33は点線で示した如き形状(肉厚
は、大幅に誇張して図示してある)となる。即ち、傾斜
した支持面22aに固定したガラス基板母材30の最下
部は回転台座22の回転中、常に最下位置にある為、こ
の部分に形成される膜厚が最大となり、逆にガラス基板
母材30の最上部に形成される膜厚は最小となる。この
ため、点線で示した如きテーパ形状のBPF膜33が形
成される。なお、膜厚モニタ手段24を構成するモニタ
光源31と受光素子32とを回転台座22の回転中心2
2bに沿って対向配置した場合、回転台座22の回転中
心22bに相当する部分に回転用のモータの駆動軸を配
置することができないが、回転台座22の外周を図示し
ないベアリングによって回転自在に支持すると共に、該
モータからの駆動力をギヤ、或はプーリ、ベルト等を介
して回転台座に伝達するように構成すれば回転台座を回
転させることができる。上記例では、回転台座の回転軸
22bと、ガラス基板母材30の中心C(回転中心)と
を一致させたが、ガラス基板母材30の中心と回転軸2
2bとをずらして配置した上で回転させつつ蒸着を行え
ば非対称形状の勾配を有したBPF膜を得ることがで
き、このようなBPF膜にも十分な利用価値がある。な
お、PBF膜の膜質をより均質化し、且つ膜厚をより精
度良く制御する為には、ガラス基板母材30を支持する
回転台座22の回転速度をより高速にすれば良く、回転
速度としては例えば300〜1000回転/分の範囲が
好ましい。このようにして得られたバンドパスフィルタ
母材は、後述するように中心から径方向へ延びる切断線
と、円周方向へ延びる切断線に沿って切断されることに
より、特性の異なるBPF膜を有した複数枚の個片に分
割される。上記実施形態では、本発明の製造装置として
の蒸着装置を中心に説明したが、上記説明は蒸着方法
(光バンドパスフィルタの製造方法)を開示するもので
もある。この点は、以下の全ての実施形態にも共通する
ことである。
【0012】次に、図2(a)及び(b)は本発明の他の実施
形態に係る蒸着装置の構成説明図であり、この蒸着装置
は、真空槽35と、真空槽35内において垂直な回転軸
36bを中心に回転し、支持面36aに円形平板状のガ
ラス基板母材(基板母材)37の片面を接着固定する回
転台座36と、回転台座36の下方に位置する蒸着源3
8(高屈折材料用の蒸着源38aと、低屈折材料用の蒸
着源38b)と、膜厚モニタ手段39(光源39a,受
光素子39b)と、遮蔽棒(遮蔽部材)40と、を有す
る。前記実施形態と同様にガラス基板母材37の直径は
約30cm程度で、各蒸着源とガラス基板母材との間隔
が約1mmであるので、ガラス基板母材と各蒸着源との
距離はほぼ等しい。従って、ガラス基板母材37は、そ
の下面の支持面36aが水平であるため、この支持面3
6aに片面を接着固定される平板状のガラス基板母材3
7の下面(蒸着面)も水平となり、回転軸36bを中心
として回転しつつ各蒸着源38a,38bから放出され
る蒸着材料が交互に付着されることにより、均一な膜厚
のBPF膜が形成される筈である。しかし、本実施形態
では、ガラス基板母材37の直下位置に遮蔽棒40をガ
ラス基板母材の下面と平行に、且つ回転軸36aを回避
した位置に配置しているため、膜厚は均一とはならず
(c)に示した如き膜厚分布を有したBPF膜41が形成
される。即ち、図2(b)(c)において、回転中心36bに
近い領域aは、ガラス基板母材37の回転中に遮蔽棒4
0による遮蔽を受けないので、蒸着源38からの蒸着材
料が最も多量に付着する領域であり、従って(c)に示す
ように領域aに相当するBPF膜41の膜厚が最大とな
る。次に、領域bは一回転する内の約1/4周は遮蔽棒
40によって遮蔽されているので、その膜厚は領域aの
膜厚の1/4程度となる。そして、外径方向に位置する
領域dから領域cへと向かうに連れて、遮蔽棒40によ
る遮蔽時間が漸減するので、膜厚は漸増してゆく。
【0013】次に、図3(a)、(b)及び(c)は図2の実施
形態の変形例としての遮蔽部材の説明図であり、図2
(a)に示した蒸着装置の遮蔽棒に代えてこの遮蔽部材を
適用する場合を以下に説明する。即ち、この実施形態の
遮蔽部材は遮蔽板45であり、図2に示した遮蔽棒の代
わりとして回転台座の下方に配置される。まず、図3
(a)左図のようにガラス基板母材37の中心Cから外径
方向へ拡開する扇形(頂部が鋭角状の扇形)の遮蔽板4
5を用いた場合には、図3(a)右図のように均一な膜厚
のBPF膜41が形成される。遮蔽板45の中心角度を
大きくすれば、BPF膜41の膜厚は薄くなる。これに
対して図3(b)左図のように遮蔽板45の形状を、ガラ
ス基板母材37の中心Cに沿った直線状の端縁46から
延びる直線状の両側縁47が外径方向へ拡開する扇形と
した場合には、ガラス基板母材37の回転時に、三角形
状の領域48によって遮蔽される基板面部分の遮蔽時間
が長くなる為、BPF膜41の断面形状は図3(b)右図
に示すように中心部から外径方向に向けて曲面状に膜厚
が漸増するすり鉢状になる。また、図3(c)左図のよう
に遮蔽板45の形状を、中心Cから延びる両側縁49が
ガラス基板母材37の中心Cから凹状の曲線状となって
外径方向へ延びるように構成した場合には、中心Cに近
い領域が遮蔽板45によって遮蔽される時間が外径側の
領域に比べて徐々に短くなる為、図3(c)右図に示した
如く、中心部が最大膜厚となり、外径方向へ向かうほど
膜厚が曲線的に漸減するBPFの断面形状となる。
【0014】次に、図4(a)及び(b)は本発明の他の実施
形態に係る蒸着装置の概略構成及び遮蔽部材の構成説明
図であり、この蒸着装置は、図2(a)に示した蒸着装置
を構成する円盤状の回転台座36の回転軸36bを垂直
な線から角度θ1だけ一方の傾斜させると共に、膜厚モ
ニタ手段39を該回転軸36bに沿って配置している。
蒸着源38は、ガラス基板母材37の中心Cを垂直に垂
下させた延長線に沿った適所に配置する。遮蔽部材とし
ての遮蔽板45は、(b)に示すようにほぼ水平な姿勢に
てガラス基板母材37の半分の面積を遮蔽するように配
置する。この実施形態に蒸着装置によれば、各蒸着源3
8を構成する高屈折材料用の蒸着源38aと、低屈折材
料用の蒸着源38bとに対して、ガラス基板母材37の
蒸着面が斜めに傾斜しているため、斜め蒸着となり、形
成されるBPF膜41の膜厚は、図4(c)に示すよう
に、ガラス基板母材37の外周縁部が厚く、中央部が薄
くなり、凹面状となる。この実施形態に係る蒸着装置に
よれば、膜厚モニタ手段39によって形成される膜厚を
直接モニタできるため、波長0.8nmのチャネルセパ
レーション能力を備えたバンドパスフィルタを製造する
ことができる。次に、図5(a)(b)及び(c)は図4の実施
形態に係る蒸着装置の変形例であり、回転台座36の回
転軸36bを垂直な軸とするとともに、遮蔽板40を水
平な面に対して所定角度θ2だけ下方に傾斜させ、更に
蒸着源38を回転軸36bから所要距離L1だけ一方へ
位置をずらせて斜め蒸着させるようにした構成が特徴的
である。この実施形態の蒸着装置による蒸着手順、及び
効果は、図4の蒸着装置の場合とほぼ同様である。即
ち、(b)に示すようにガラス基板母材37の半分を遮蔽
する遮蔽板45をガラス基板母材37と蒸着源38との
間に配置することにより、図5(c)に示した如き凹形状
の曲面を形成する膜厚を有したBPF膜41を得ること
ができる。この実施形態に係る蒸着装置によれば、膜厚
モニタ手段39によって形成される膜厚を直接モニタで
きるため、波長0.8nmのチャネルセパレーション能
力を備えたバンドパスフィルタを製造することができ
る。
【0015】次に、図6(a)(b)及び(c)は上記各製造装
置によって得られたバンドパスフィルタ母材を示し、こ
のバンドパスフィルタ母材は、例えばφ100〜300
mm程度のガラス基板母材37上に所要の膜厚分布を備
えたBPF膜41を備えている。このようなバンドパス
フィルタ母材を構成するBPF膜は、円周方向に沿った
部分の膜厚、膜質が一定である一方で、径方向へ向かう
ほど膜厚、膜質が変化する。従って、中心Cを中心とし
て半径方向へ延び、且つ所定角度θ3の周方向間隔を有
した複数の切断線S1に沿って分断することによって得
た扇形の分割片50((b))を、更に(c)に示すように切
断線S2に沿って所定の径方向ピッチにて切断分割する
ことにより個々のBPF個片51を得ることができる。
なお、分割片50の外径側に位置する個片51aは面積
が大きくなるので、これを更に2分割して用いてもよ
い。分割片50を切断線S2によって径方向へ分割する
際のピッチとしては、このバンドパスフィルタを16c
hや32chといった多数の波長が多重伝送される高密
度光多重伝送(DWDM)に用いる多重分離器に適用す
る場合には、例えば隣接するBPF個片51が波長0.
8nmのチャネルセパレーションを実現できるように設
定する。
【0016】次に、図7(a)(b)及び(c)は図6の手法に
よって切断分割した個々のBPF個片の斜視図、断面図
(BPF膜の膜厚を誇張図示してある)、及び(a)に示
した個片の用途を示す略図である。この実施形態では、
図7(a)に示すように個々の分割片51の径方向長が大
きめになるように各切断線S1に沿って切断分割する。
この分割片51は、複数の異なったチャネルに適合した
帯域の波長λ1、λ2、λ3を通過させる能力を備えた
BPF膜部分を連続的に備えたバンドパスフィルタであ
る。このため、多重光を出力する光ファイバ55の出射
端面に対して対向配置した分割片51を、図示しない可
動機構によって矢印で示す面方向へ進退可能に構成する
ことによって、光ファイバ55に対するバンドパスフィ
ルタ51の位置をずらすだけで透過させる波長を任意に
切替ることができる。このように一つの部品としてのバ
ンドパスフィルタ51の位置をずらすだけで分離する波
長を切り換えて使用することができるので、これを例え
ば光多重分離器に適用した場合には、当該光多重分離器
を適用することができる通過帯域、チャネル数等を種々
変更して使用することができ、汎用性を拡大することが
できる。なお、上記各実施形態においては、光バンドパ
スフィルタの製造装置について説明したが、各実施形態
についての説明はいずれも光バンドパスフィルタの製造
手順について経時的に言及している。従って、各実施形
態の説明は、いずれも光バンドパスフィルタの製造方法
についても開示するものである。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の蒸着装置及び製造
方法によれば、膜厚のバラツキを0.01%という許容
範囲内に抑えて、チャネル間隔として0.8nmを確保
しつつ、平板状のガラス基板母材上に所定の厚みの傾斜
を備えたBPF膜を蒸着により成膜することが可能とな
る。従って、高密度多重伝送(DWDM)用の光多重分
離器に必要とされる狭帯域光フィルタを提供する上で効
果があり、多数の通過帯域の異なるフィルタを一つの工
程により製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバンドパフィルタの
製造装置の概略構成図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る蒸着
装置の構成説明図。
【図3】(a)、(b)及び(c)は図2の実施形態の変形例と
しての遮蔽部材の説明図。
【図4】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る蒸着
装置の概略構成及び遮蔽部材の構成説明図。
【図5】(a)(b)及び(c)は図4の実施形態に係る蒸着装
置の変形例についての説明図。
【図6】(a)(b)及び(c)は各製造装置によって得られた
バンドパスフィルタ母材及びその加工方法を示す図。
【図7】(a)(b)及び(c)は本発明により得たバンドパス
フィルタの他の使用方法を説明する図。
【図8】(a)及び(b)は従来例の説明図。
【図9】n種類の波長を伝送する高密度光多重伝送に用
いられる多重分離器についての説明図。
【図10】他の従来例の説明図。
【図11】(a)(b)(c)及び(d)は他の従来例についての説
明図。
【符号の説明】
21 真空槽、22 回転台座、22a 支持面、22
b 回転軸、23、23a,23b 蒸着源,24 膜
厚モニタ手段,30 ガラス基板母材(基板母材)、3
1 モニタ光源、32 モニタ光受光素子、34 BP
F膜、35 真空槽、36 回転台座、36a 支持
面、36b 回転軸,37 ガラス基板母材(基板母
材),38、38a,38b 蒸着源、39 膜厚モニ
タ手段,40遮蔽棒(遮蔽部材),41 BPF膜,4
5 遮蔽板,46 端縁、47 両側縁、48 領域、
50 分割片、51 BPF個片。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を中心として回転すると共にその
    下面に平板状基板母材を支持する支持面を備えた回転台
    座と、該支持面に片面を支持された基板母材の他面に対
    してバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台
    座の下方に配置された蒸着源と、を備えた光バンドパス
    フィルタの製造装置であって、 前記回転台座の支持面は、水平面に対して所要角度傾斜
    した面であり、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜すること
    を特徴とする光バンドパスフィルタの製造装置。
  2. 【請求項2】 垂直な回転軸を中心として回転すると共
    にその下面に平板状基板母材を支持する水平な支持面を
    備えた回転台座と、該支持面に片面を支持された基板母
    材の水平な他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を蒸
    着するために回転台座の下方に配置された蒸着源と、前
    記基板母材の他面と対向する直近位置に配置された遮蔽
    部材と、を備えた光バンドパスフィルタの製造装置であ
    って、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽部材は、棒状、又は板状である
    ことを特徴とする請求項2記載の光バンドパスフィルタ
    の製造装置。
  4. 【請求項4】 垂直線に対して所定角度傾斜した回転軸
    を中心として回転すると共にその下面に平板状基板母材
    を支持する傾斜した支持面を備えた回転台座と、該支持
    面に片面を支持された基板母材の傾斜した他面に対して
    バンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座の
    下方且つ回転軸の延長線を回避した位置に配置された蒸
    着源と、前記基板母材の他面と対向する直近位置に配置
    された遮蔽部材と、を備えた光バンドパスフィルタの製
    造装置であって、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造装置。
  5. 【請求項5】 垂直な回転軸を中心として回転すると共
    にその下面に平板状基板母材を支持する水平な支持面を
    備えた回転台座と、該支持面に片面を支持された基板母
    材の水平な他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を蒸
    着するために回転台座の下方且つ回転軸の延長線を回避
    した位置に配置された蒸着源と、前記基板母材の他面と
    対向する直近位置に配置された遮蔽部材と、を備えた光
    バンドパスフィルタの製造装置であって、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記回転台座の回転軸を延長した線に沿
    って膜厚モニタ手段を配置したことを特徴とする請求項
    1、2、3、4又は5のいずれか一項に記載の光バンド
    パスフィルタの製造装置。
  7. 【請求項7】 回転軸を中心として回転すると共にその
    下面に平板状基板母材を支持する支持面を備えた回転台
    座と、該支持面に片面を支持された基板母材の他面に対
    してバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台
    座の下方に配置された蒸着源と、を用いた光バンドパス
    フィルタの製造方法であって、 前記回転台座の支持面を、水平面に対して所要角度傾斜
    した面とし、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜すること
    を特徴とする光バンドパスフィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 垂直な回転軸を中心として回転すると共
    にその下面に平板状基板母材を支持する水平な支持面を
    備えた回転台座と、該支持面に片面を支持された基板母
    材の水平な他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を蒸
    着するために回転台座の下方に配置された蒸着源と、前
    記基板母材の他面と対向する直近位置に配置された遮蔽
    部材と、を用いた光バンドパスフィルタの製造方法であ
    って、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記遮蔽部材は、棒状、又は板状である
    ことを特徴とする請求項8記載の光バンドパスフィルタ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 垂直線に対して所定角度傾斜した回転
    軸を中心として回転すると共にその下面に平板状基板母
    材を支持する傾斜した支持面を備えた回転台座と、該支
    持面に片面を支持された基板母材の傾斜した他面に対し
    てバンドパスフィルタ膜材料を蒸着するために回転台座
    の下方且つ回転軸の延長線を回避した位置に配置された
    蒸着源と、前記基板母材の他面と対向する直近位置に配
    置された遮蔽部材と、を用いた光バンドパスフィルタの
    製造方法であって、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造方法。
  11. 【請求項11】 垂直な回転軸を中心として回転すると
    共にその下面に平板状基板母材を支持する水平な支持面
    を備えた回転台座と、該支持面に片面を支持された基板
    母材の水平な他面に対してバンドパスフィルタ膜材料を
    蒸着するために回転台座の下方且つ回転軸の延長線を回
    避した位置に配置された蒸着源と、前記基板母材の他面
    と対向する直近位置に配置された遮蔽部材と、を用いた
    光バンドパスフィルタの製造方法であって、 前記回転台座に支持した基板母材を回転させつつ蒸着源
    から蒸着を行うことにより、基板母材の他面に所要の膜
    厚の傾斜を有したバンドパスフィルタ膜を成膜する際
    に、前記遮蔽部材によりバンドパスフィルタ材料の蒸着
    量を制御するようにしたことを特徴とする光バンドパス
    フィルタの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記回転台座の回転軸を延長した線に
    沿って膜厚モニタ手段を配置したことを特徴とする請求
    項7、8、9、10、又は11のいずれか一項に記載の
    光バンドパスフィルタの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004044630A1 (ja) * 2002-11-13 2004-05-27 Nikon Corporation 光学多層膜フィルタおよびその製造方法
US7744958B2 (en) 2005-07-13 2010-06-29 Tsinghua University Method for making carbon nanotube-based device
JP2010248629A (ja) * 2009-03-27 2010-11-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 成膜装置及び成膜方法、並びに照明装置の作製方法

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