JP2002071697A - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2002071697A
JP2002071697A JP2000263926A JP2000263926A JP2002071697A JP 2002071697 A JP2002071697 A JP 2002071697A JP 2000263926 A JP2000263926 A JP 2000263926A JP 2000263926 A JP2000263926 A JP 2000263926A JP 2002071697 A JP2002071697 A JP 2002071697A
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piezoelectric element
automatic analyzer
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sound
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JP2000263926A
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Katsuhiro Kanbara
克宏 神原
Hiroyasu Uchida
裕康 内田
Takao Terayama
孝男 寺山
Shigenori Watari
亘  重範
So Kato
加藤  宗
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】音波により被攪拌物を攪拌する手段を有する自
動分析装置において、音波発生源の経時的変化や個体差
を補正し、常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪拌を
継続可能な自動分析装置を実現する。 【解決手段】圧電素子30が駆動部14により所定の印
加電圧と周波数とで加振されて発生された振動は反応槽
4の恒温水内を音波として伝播し圧電素子30に対向す
る受波素子31に到達する。受波素子31は受けた音波
の強度に応じて電圧を生じ、この電圧を検出部15が検
出し、これに応じた検出値を検出部15が制御部13へ
伝え、受波を示す信号が検出部15から標示部35へ伝
えられ標示部35が点灯する。制御部13は検出部15
から送られた検出値と記憶部12からの圧電素子30を
駆動する所定の印加電圧基準値とを比較演算する。この
比較演算結果に基づき駆動部14が圧電素子30に印加
する印加電圧値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動分析装置に係
り、特に容器内に注入されたサンプルおよび試薬を混合
するための攪拌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動分析装置としては、例えば、
血清等のサンプルに所望の試薬を混合して反応させた反
応液を分析対象とし、その吸光度を測定することで化学
分析を行う自動分析装置が知られている。この種の自動
分析装置は、サンプルおよび試薬を反応容器に注入する
機構と、反応容器内のサンプルおよび試薬を攪拌する機
構と、反応中または反応が終了したサンプルの物性を分
析する機構等とを備えて構成されている。
【0003】特に、特開2000−146986号公報
では、反応容器内のサンプルおよび試薬を攪拌する機構
を、反応容器外部から反応容器に向かって音波を照射
し、容器内部の被攪拌物とは非接触にて攪拌を行う非接
触攪拌手段とする方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載の音波に
よる非接触攪拌手段では、音波を照射する位置や被攪拌
物の性状に応じて音波強度や周波数を制御することで、
被攪拌物間のキャリーオーバーを引き起こすことなく効
率的な混合を行うことが可能である。
【0005】しかしながら、照射する音波の強度は、音
波の発生源となる振動子に印加する電圧などで制御され
るため、振動子の経時的な劣化や個体差が大きい場合、
同一の印加電圧でも所望の音波強度が常に得られるとは
限らない。
【0006】さらに、攪拌に必要な強度を持つ音波を照
射できない場合、被撹拌物の攪拌効率が低下することと
なり、例えば、検体と試薬等との混合程度に敏感な分析
項目では分析結果に影響を及ぼす可能性がある。また、
攪拌手段に用いる音波が超音波である場合、音波を聞き
取ることができないのが通常であり、視覚的に認識する
手段を持たない非接触攪拌手段では、超音波が被撹拌物
に照射されたか否かの確認が困難である。本発明の目的
は、音波により被攪拌物を攪拌する手段を有する自動分
析装置において、音波発生源の経時的変化や個体差を補
正し、常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪拌を継続
可能な自動分析装置を実現することである。また、本発
明の他の目的は、音波により被攪拌物を攪拌する手段を
有する自動分析装置において、音波による攪拌が行われ
ていることを標示可能な自動分析装置を実現することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。 (1)反応容器内に収容されたサンプルおよび試薬を分
析対象として、サンプルの物性を分析する分析手段と、
上記反応容器の外部に設けられ、この反応容器に向けて
音波を照射する音波発生手段とを有する自動分析装置に
おいて、上記音波発生手段から発生された音波の照射強
度を検出する音波強度検出手段と、上記音波強度検出手
段によって検出された音波の照射強度に基づいて、上記
音波発生手段から発生される音波の照射強度を調整する
調整手段とを備える。
【0008】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記音波強度検出手段は、照射音波のエネルギーを電気
エネルギーに変換するエネルギー変換器である。
【0009】(3)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記音波発生手段は、上記音波強度検出手段を兼
ねる。
【0010】(4)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記音波強度検出手段は、上記音波発生手段に印
加する電圧または電流を検出する電圧または電流検出器
である。
【0011】(5)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記音波発生手段から発生される音波の状態を音
波発生に連動して標示する標示手段を備える。
【0012】(6)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記標示手段は、光を発する視覚的標示器又は可
聴音を発する聴覚的標示器である。
【0013】音波強度検出手段により、音波発生手段か
ら発生された音波の照射強度が検出され、検出された音
波の照射強度に基づいて、音波発発生手段から発生され
る音波の照射強度が調整される。
【0014】これにより、音波発生源の経時的変化や個
体差を補正し、常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪
拌を継続可能な自動分析装置を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して説明する。
【0016】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
実施形態に係る自動分析装置の概略構成を示す斜視図で
あり、図2は、図1に示す自動分析装置が備える攪拌機
構の周辺の断面図である。本発明の第1の実施形態に係
る自動分析装置は、図1に示すように、主として、サン
プルディスク1と、試薬ディスク2と、反応ディスク3
と、反応槽4と、サンプリング機構5と、ピペッティン
グ機構6と、攪拌機構7と、測光機構8と、洗浄機構9
と、表示部10と、入力部11と、記憶部12と、制御
部13とを備える。図1において、サンプルディスク1
には、採取したサンプルが入れられた複数の試料容器1
6が、円形ディスク17の円周上に固定されて配置され
ている。そして、円形ディスク17は、図示しないモー
タや回転軸等から構成される駆動機構により、周方向回
転し、所定の位置で停止することができる。また、図1
において、試薬ディスク2には、サンプルと混合して反
応させるための試薬が入れられた複数の試薬ボトル18
が、円形ディスク19の円周上に固定されて配置されて
おり、これらの試薬ボトル18の周囲は、温度制御され
た保冷庫20になっている。
【0017】また、円形ディスク19は、図示しないモ
ータや回転軸等から構成される駆動機構により、位置決
め可能に周方向回転する。また、図1において、反応デ
ィスク3には、サンプルおよび試薬を入れるための反応
容器21を保持した反応容器ホルダ22が複数取り付け
られており、駆動機構23により、周方向回転と停止と
を一定サイクルで繰り返して、反応容器21を間欠移送
する。また、図1において、反応槽4は、反応容器21
の移動軌跡に沿って設置され、サンプルと試薬との化学
反応を促進するために、例えば、温度制御された恒温水
により、反応容器21内の反応液を一定温度に制御する
恒温槽である。なお、この反応容器21は反応槽4内を
移動する。また、図1において、サンプリング機構5
は、プローブ24と、支承軸25に取り付けられたアー
ム26と、支承軸25を回転中心にサンプルディスク1
と反応ディスク3との間を往復可能にする駆動機構とを
備えている。
【0018】そして、サンプリング機構5は、予め定め
られたシーケンスに従って、サンプルディスク1の回転
と共に定位置に移送されてくる試料容器16内のサンプ
ルを、反応容器21に供給する。
【0019】上述したサンプリング機構5と同様に、ピ
ペッティング機構6は、プローブ27と、支承軸28に
取り付けられたアーム29と、支承軸28を回転中心に
試薬ディスク2と反応ディスク3との間を往復可能にす
る駆動機構とを備えている。
【0020】そして、ピペッティング機構6は、予め定
められたシーケンスに従って、試薬ディスク2の回転と
共に定位置に移送されてくる試薬ボトル18内の試薬
を、反応容器21内に供給する。
【0021】なお、試料容器16及び試薬ボトル18の
各々には、異なる種類のサンプル及び試薬が入れられて
おり、必要量が反応容器21に供給される。また、図1
において、攪拌機構7は、その位置(攪拌位置)に移送
されてきた反応容器21の側面から音波を照射すること
で、反応容器21内のサンプルおよび試薬を撹拌して混
合する非接触攪拌機構である。
【0022】この撹拌機構7は、攪拌位置で反応容器2
1の側面から音波を照射可能になる位置に固定した音源
となる圧電素子30と、この圧電素子30を駆動する駆
動部14と、圧電素子30の対面に固定され照射音波の
エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換
器として働く受波素子31と、この受波素子31の出力
を検出する検出部15と、発光体となるLEDを有する
標示部35とを備える。駆動部14と検出部15とは、
制御部13に接続され、攪拌機構7全体は制御部13に
より制御される。なお、攪拌機構7においては、図2に
示すように、音源となる圧電素子30と受波素子31と
は、その片面が反応槽4の恒温水に浸されるようにして
設けられている。
【0023】圧電素子30は、電極32を複数個有し、
駆動部14によって所定の印加電圧と周波数で、複数の
電極32のうち、選択された電極32が圧電素子30が
加振され、加振される電極32によって音波の照射位置
を変えることが可能な構成となっている。
【0024】また、本発明の第1の実施形態における受
波素子31は、圧電素子を用いているが、照射音波のエ
ネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換器
として働く素子であればよく、例えば、照射音波のエネ
ルギーを熱として検出した後、その感知した熱エネルギ
ーを電気エネルギーに変換する感熱素子でもよい。図2
において、サンプルおよび試薬が注入された反応容器2
1は、反応容器ホルダ22によって反応ディスク3に固
定され、反応ディスク3の周方向回転に従って、恒温水
を入れた反応槽4に浸漬された状態で移動する。
【0025】そして、反応容器21が攪拌位置に移送さ
れて停止すると、圧電素子30が駆動部14によって所
定の印加電圧と周波数で加振される。圧電素子30が加
振されることによって発生された振動は、反応槽4の恒
温水内を音波として伝播し、反応容器21の側面に到達
する。
【0026】この音波は、反応容器21の壁面を通過し
て、内部の被撹拌物であるサンプルおよび試薬に作用
し、旋回流を引き起こす。この旋回流によって、サンプ
ルの移動が促進され、サンプルおよび試薬の撹拌が行わ
れることとなる。
【0027】図1に戻って、測光機構8は、図示してい
ないが、光源と、光度計と、レンズと、測光信号処理部
とを備えている。この側光機構8は、反応容器21内の
反応液の吸光度を測定するなど、サンプルの物性を光で
測定する。
【0028】また、洗浄機構9は、複数のノズル33
と、その上下駆動機構34とを備えており、反応容器2
1内の反応液を吸引し、洗浄液を吐き出し、その位置
(洗浄位置)に移送されてきた反応容器21を洗浄す
る。
【0029】また、図1において、表示部10は、分析
項目や分析結果等の各種画面表示を行う。また、入力部
11は、分析項目等の各種情報の入力を行う。また、記
憶部12は、受波素子31の受波強度に応じた出力の基
準となる基準値や各機構を制御するための予め定めたシ
ーケンス(プログラム)および分析項目等の各種情報を
記憶している。本発明の第1の実施形態に係る自動分析
装置は、上記に記載のほかに、シリンジやポンプ等を構
成要素として持ち、それらも含め、全て、記憶部12に
記憶されているシーケンスに従って、制御部13により
制御される。以上のように構成された自動分析装置は、
分析開始の指示があるとリセット動作を行う。リセット
動作は、各機構の予め定められた初期位置への移動や試
薬ディスク2に架設されている試薬の試薬情報取得な
ど、分析動作を始めるための準備動作である。続いて自
動分析装置の分析動作について、以下に説明する。ま
ず、洗浄機構9により洗浄された反応容器21が、反応
ディスク3の駆動によって試料注入位置に移送されてく
ると、サンプルディスク1が回転し、サンプルが入った
試料容器16をサンプリング位置に移送する。試薬ディ
スク2も、同様に、所望の試薬ボトル18をピペッティ
ング位置へ移送する。
【0030】続いて、サンプリング機構5が動作し、プ
ローブ24を用いて、サンプリング位置に移送されてき
た試料容器16から、試料注入位置に移送されてきた反
応容器21へサンプルを注入する。
【0031】サンプルが注入された反応容器21は、試
薬注入位置に移送され、ピペッティング機構6の動作に
より、試薬ディスク2上のピペッティング位置に移送さ
れてきた試薬ボトル18から、試薬注入位置に移送され
てきた反応容器21へ試薬が注入される。
【0032】その後、反応容器21は、攪拌位置に移送
され、攪拌機構7により、サンプルおよび試薬の攪拌が
行われる。この際、攪拌が行われている間、標示部35
が点灯する。
【0033】攪拌が完了した反応液は、反応容器21が
光源と光度計との間を通過する際に、測光機構8により
吸光度が測定される。この測定は、数サイクル間行わ
れ、測定が終了した反応容器21は、洗浄機構9により
洗浄される。このような一連の動作が、各反応容器21
に対して実行され、本発明の第1の実施形態に係る自動
分析装置による分析が行われる。さて、攪拌機構7にお
いて、本実施形態の特徴となる点について説明する。本
発明の第1の実施形態に係る攪拌機構7は、リセット動
作の過程で制御部13の指示に従い、次の調整動作を行
う。以下、調整動作過程にある攪拌機構7の攪拌位置に
おける縦断面図である図3を用いて説明する。まず、攪
拌位置において、反応容器21が圧電素子30から照射
される音波の伝播を阻害しない位置で反応ディスク3が
停止する。その後、圧電素子30が駆動部14により所
定の印加電圧と周波数とで加振される。圧電素子30が
加振されることによって発生された振動は、反応槽4の
恒温水内を音波として伝播し、圧電素子30と対向する
位置に取付けられた受波素子31に到達する。この受波
素子31は、受けた音波の強度に応じて電圧を生じる。
【0034】この受波素子31が発生した電圧を、検出
部15が検出し、この検出した電圧に応じた検出値を検
出部15が制御部13へ伝える。同時に、受波を示す信
号が検出部15から標示部35へ伝えられ、標示部35
が点灯することで圧電素子30が音を発していることを
示す。
【0035】制御部13では、検出部15から送られた
検出値と、記憶部12から読込まれる圧電素子30を駆
動するための所定の印加電圧に応じた基準値とを比較演
算する。
【0036】制御部13は、比較演算結果に基づき、駆
動部14が圧電素子30に印加する印加電圧値を補正す
る。補正された印加電圧値は、分析動作に反映され、最
適な印加電圧により圧電素子30は駆動されることとな
る。以上の調整動作により、音源となる圧電素子30が
経時的変化による劣化を生じた場合でも、常に攪拌する
に最適な音波強度による音波照射ができ、効果的な攪拌
が可能となる。
【0037】また、故障などによる圧電素子30の交換
があった場合においても、本発明の第1の実施形態にお
いては、圧電素子30の個体差による音波強度のばらつ
きを補正することが可能であり、サンプルおよび試薬の
攪拌は、常に最適な音波強度により効果的に行われる。
【0038】また、撹拌機構7の超音波発生による撹拌
動作中は、標示部35が点灯することで、人間の耳に聞
こえない超音波の発生を視覚化することにより、攪拌機
構7の動作を使用者に知らせることが可能となる。
【0039】つまり、本発明の第1の実施形態によれ
ば、音波により被攪拌物を攪拌する手段を有する自動分
析装置において、音波発生源の経時的変化や個体差を補
正し、常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪拌を継続
可能な自動分析装置を実現することができる。なお、上
記の標示部35は、LEDの発光を用いた視覚的標示器
としているが、スピーカによる構成として可聴音を発生
し、聴覚的に攪拌機構7の動作を認識させるようにして
もよい。さらに、上記の攪拌機構7における特徴的な調
整動作は、リセット動作において行われているが、イニ
シャライズ動作においてのみ実行することも可能であ
る。イニシャライズ動作は、装置電源投入後、リセット
動作に加え、アプリケーションの読込みや反応槽4の恒
温水の入替えなど、装置立上げのために行われる動作で
ある。攪拌機構7における調整動作がイニシャライズ動
作で実行されれば、リセット動作が簡略化され、リセッ
ト動作の実行時間が短縮される。
【0040】(第2の実施形態)上述した本発明の第1
の実施形態による自動分析装置における攪拌機構7は、
音波を反応容器21の側面から照射する構成であるが、
攪拌効率を向上させるために、側面からの照射に加えて
反応容器21の底面から音波を照射する構造とすること
もできる。
【0041】図4及び図5は、上述した、側面からの照
射に加えて反応容器21の底面から音波を照射する構造
となっている自動分析装置の例の攪拌機構周辺における
断面図である。
【0042】そして、図4は反応槽4の底面に音源とな
る圧電素子36を備えた例であり、図5は反応槽4に側
面からの音波を反射して、反応容器21の底面側から音
波を照射する反射板37を備える構成となっている。図
4及び図5に示した例においては、音源である圧電素子
36から照射された音波を、受波素子により受波するこ
とが困難であったり、固定された反射板37で音波の進
路が阻害されるために、圧電素子30に対向する位置で
音波を受波できない場合であっても、音波の検出手段を
以下の構成にすることにより、音波強度に応じた出力が
検出可能であり、圧電素子30、36を駆動するための
印加電圧を調整できる。図6は、本発明の第2の実施形
態における自動分析装置の攪拌機構周辺における断面図
である。以下、図6を用いて第1の実施形態と異なる点
を中心に第2の実施形態を説明する。図6において、攪
拌機構7における音源となる圧電素子30、36は、攪
拌位置で反応容器21の底面および側面から音波を照射
可能に反応槽4の底面および側面に設置され、共に所定
の印加電圧と周波数で駆動部14により加振されて音波
を発生する。なお、側面側の圧電素子30は電極32を
複数個有し、加振される電極32によって音波の照射位
置を変えることが可能であり、底面側の圧電素子36
は、音波を照射するための加振用電極38と検出用電極
39とを備えている。また、側方側の各電極32は駆動
部14と接続されている他、検出部15とも接続されて
おり、底面側の加振用電極38は駆動部14と接続さ
れ、検出用電極39は検出部15と接続されている。
【0043】そして、圧電素子30、36が自身に生じ
た歪みに応じて電圧を発生するエネルギー変換器として
作用することを利用することで、圧電素子30、36を
音波の発生源とすると共に音波強度検出素子をも兼ねさ
せる構成としている。また、圧電素子30、36の駆動
に連動する標示部35を有し、その構成と動作は上述し
た第1の実施形態と同様である。以上の構成において、
本発明の第2の実施形態では、以下のような調整動作を
行う。まず、反応ディスク3は、攪拌位置において反応
容器21が圧電素子30、36から照射される音波の伝
播を阻害しない位置で停止する。その後、反応容器21
の側面側の圧電素子30の上部から電極32に駆動部1
4により所定の印加電圧を順次印加して加振する。
【0044】この際、電極32は、同一の圧電素子30
上に形成されているので、1つの電極32に電圧が印加
され、加振されることにより、その振動が圧電素子30
全体に伝わるため、結果として加振された電極32以外
の電極32に電圧が発生する。この発生した電圧を検出
部15が検出し、電極32が加振されたことの検出値と
して制御部13に伝える。
【0045】制御部13では、記憶部12に記憶された
基準値と検出値とを比較演算し、その結果に基づき、圧
電素子30に印加する印加電圧値を補正する。
【0046】側面側の圧電素子30の補正に続き、以下
のように底面側の圧電素子36の補正を行う。
【0047】駆動部14は、所定の印加電圧を加振用電
極38に印加し、圧電素子36を加振する。この際、圧
電素子36の振動により、検出電極39から振動に応じ
た電圧が出力される。この電圧を検出部15は検出し、
電極38が加振されたことの検出値として制御部13に
伝える。
【0048】制御部13では、記憶部12に記憶された
基準値と検出値とを比較演算し、その結果に基づき、圧
電素子36に印加する印加電圧値を補正する。
【0049】以上のようにして、反応容器21の側面
側、底面側共に補正された印加電圧値は、分析動作に反
映され、最適な印加電圧により圧電素子30、36は駆
動されることとなる。
【0050】本発明の第2の実施形態によれば、音波に
より被攪拌物を攪拌する手段を有する自動分析装置にお
いて、反応容器21の側面からの照射に加えて反応容器
21の底面から音波を照射する構造となっている場合で
あっても、音波発生源の経時的変化や個体差を補正し、
常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪拌を継続可能な
自動分析装置を実現することができる。なお、本発明の
第2の実施形態では、反応容器21の側面側の圧電素子
30において、検出部15は加振されていない電極32
からの出力を検出しているが、側面側の圧電素子30上
にも底面側同様検出専用の電極を設け、加振による電圧
を検出するように構成してもよい。また、圧電素子3
0、36の経時的な劣化が生じた場合は、圧電素子3
0、36の電気的なインピーダンスが変化するため、加
振した電極から検出される電圧または電流の変化を検出
するように構成してもよい。
【0051】(第3の実施形態)上述した本発明の第2
の実施形態では、加振による圧電素子30、36内にお
ける振動の伝播によって誘起される出力、または圧電素
子30、36の電気的なインピーダンスの変化による出
力変化を利用しているが、圧電素子30、36がエネル
ギー変換器として作用することを、より積極的に利用し
た例が本発明の第3の実施形態である。次に、この第3
の実施形態について説明する。
【0052】図7は、本発明の第3の実施形態である自
動分析装置の攪拌機構周辺における断面図である。以
下、図7を用いて、本発明の第3の実施形態と第2の実
施形態との異なる点を中心に説明する。第3の実施形態
における攪拌機構7は、反応容器21の底面から音波を
照射する音源となる圧電素子36を反応槽4の底面に備
え、反応容器21の側面から音波を照射する音源となる
電極32を複数個有する圧電素子30を反応槽4の側面
に備え、各圧電素子30、36の電極32、40は駆動
部14および検出部15と接続されている。
【0053】また、圧電素子30、36の駆動に連動し
て動作する標示部35を備え、その構成と動作は第1の
実施形態と同様である。また、一部の反応容器ホルダ2
2は、反応容器21の底面側の圧電素子36から発せら
れる音波を側面側の圧電素子30へ反射し、逆に側面側
より発せられる音波を底面側に反射するような反射面を
持つ反射ブロック41を備えている。
【0054】なお、反射ブロック41は、側面側の電極
32の数個分取付けられており、それぞれの反射面は電
極32の高さに合わせて構成されている。以上の構成に
おいて、次のような調整動作を行う。まず、攪拌位置に
おいて、反応容器の側面側の圧電素子30の最上位に位
置する電極32と反射面の高さを同じにする反射ブロッ
ク41が圧電素子30と対向する位置で反応ディスク3
を停止させる。その後、側面側の最上位に位置する電極
32を駆動部14により所定の印加電圧と周波数とで加
振する。
【0055】加振された電極32から発せられた音波
は、反射ブロック41を反射して、底面側の圧電素子3
6に照射される。底面側の圧電素子36からは入射音波
強度に応じた電圧が出力され、検出部15は検出電圧に
応じた検出値を制御部13に伝える。そして、制御部1
3は、検出部15からの検出値と基準値とを比較演算し
て最上位に位置する電極32に印加する印加電圧値を補
正する。
【0056】続いて、反応ディスク3を回転し、最上位
から2番目の電極高さに対応する反射面を有する反射ブ
ロック41が電極32に対向する位置で停止させる。続
いて、最上位から2番目の電極32を駆動部14により
所定の印加電圧と周波数とにより加振する。
【0057】最上位から2番目の電極32から発せられ
た音波は、反射ブロック41を反射して底面側の圧電素
子36に照射され、入射音波強度に応じた電圧が圧電素
子36から出力される。検出部15で、圧電素子36か
ら出力された電圧を検出し、この検出電圧に応じた検出
値を制御部13に伝える。
【0058】制御部13は、検出部15からの検出値と
基準値とを比較演算して最上位から2番目の電極32に
印加する印加電圧値を補正する。
【0059】上述したと同様にして、順次、最下部に位
置する電極32まで印加電圧の補正を繰返す。
【0060】そして、最後に、反応ディスク3は回転さ
せず、底面側の圧電素子36を加振し、発せられた音波
を反射ブロック41で反射させ、側面側の圧電素子30
で受波する。
【0061】側面側の圧電素子30は、入射音波強度に
応じた出力電圧を生じるので、検出部15でこの電圧を
検出し、検出電圧に応じた検出値を制御部13に伝え
る。制御部13は、検出値と基準値とを比較演算して、
同様の印加電圧の補正を底面側の圧電素子30に対して
行う。それぞれ補正された印加電圧値は、分析動作に反
映され、最適な印加電圧により圧電素子30、36は駆
動されることとなる。
【0062】本発明の第3の実施形態においても、第2
の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音波により被攪拌物を攪拌する手段を有する自動分析装
置において、音波発生源の経時的変化や個体差を補正
し、常に最適な音波強度を保ち、効果的な攪拌を継続可
能な自動分析装置を実現することができる。また、音波
により被攪拌物を攪拌する手段を有する自動分析装置に
おいて、音波による攪拌が行われていることを標示可能
な自動分析装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る自動分析装置の
概略構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る攪拌機構周辺における断
面図である。
【図3】第1の実施形態における調整動作過程にある攪
拌機構周辺における断面図である。
【図4】側面からの照射に加えて反応容器の底面から音
波を照射する構造となっている自動分析装置の一例の説
明図である。
【図5】側面からの照射に加えて反応容器の底面から音
波を照射する構造となっている自動分析装置の他の例の
説明図である。
【図6】第2の実施形態に係る攪拌機構周辺における断
面図である。
【図7】第3の実施形態に係る攪拌機構周辺における断
面図である。
【符号の説明】
1 サンプルディスク 2 試薬ディスク 3 反応ディスク 4 反応槽 5 サンプリング機構 6 ピペッティング機構 7 攪拌機構 8 測光系 9 洗浄機構 10 表示部 11 入力部 12 記憶部 13 制御部 14 駆動部 15 検出部 16 試料容器 17 円形ディスク 18 試薬ボトル 19 円形ディスク 20 保冷庫 21 反応容器 22 反応容器ホルダ 23 駆動機構 24、27 プローブ 25、28 支承軸 26、29 アーム 30、36 圧電素子 31 受波素子 32、40 電極 33 ノズル 34 上下駆動機構 35 標示部 37 反射板 38 加振用電極 39 検出用電極 40 電極 41 反射ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺山 孝男 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器グループ内 (72)発明者 亘 重範 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器グループ内 (72)発明者 加藤 宗 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G058 BB02 BB07 BB09 BB12 BB17 CB04 CD04 CE08 CF12 CF16 EA02 EA04 ED03 FA01 FB02 FB12 GA03 GB10 GE08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応容器内に収容されたサンプルおよび試
    薬を分析対象として、サンプルの物性を分析する分析手
    段と、上記反応容器の外部に設けられ、この反応容器に
    向けて音波を照射する音波発生手段とを有する自動分析
    装置において、 上記音波発生手段から発生された音波の照射強度を検出
    する音波強度検出手段と、 上記音波強度検出手段によって検出された音波の照射強
    度に基づいて、上記音波発生手段から発生される音波の
    照射強度を調整する調整手段と、 を備えることを特徴とする自動分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動分析装置において、上
    記音波強度検出手段は、照射音波のエネルギーを電気エ
    ネルギーに変換するエネルギー変換器であることを特徴
    とする自動分析装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自動分析装置において、上
    記音波発生手段は、上記音波強度検出手段を兼ねること
    を特徴とする自動分析装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の自動分析装置において、上
    記音波強度検出手段は、上記音波発生手段に印加する電
    圧または電流を検出する電圧または電流検出器であるこ
    とを特徴とする自動分析装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の自動分析装置において、上
    記音波発生手段から発生される音波の状態を音波発生に
    連動して標示する標示手段を備えることを特徴とする自
    動分析装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の自動分析装置において、上
    記標示手段は、光を発する視覚的標示器又は可聴音を発
    する聴覚的標示器であることを特徴とする自動分析装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004045113A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置
JP5112518B2 (ja) * 2008-07-30 2013-01-09 株式会社日立ハイテクノロジーズ 試料分析装置
JP2015025678A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置

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