JP2002070227A - 孔あき鋼板ジベル - Google Patents

孔あき鋼板ジベル

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JP2002070227A JP2000265020A JP2000265020A JP2002070227A JP 2002070227 A JP2002070227 A JP 2002070227A JP 2000265020 A JP2000265020 A JP 2000265020A JP 2000265020 A JP2000265020 A JP 2000265020A JP 2002070227 A JP2002070227 A JP 2002070227A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応力集中に伴う孔あき鋼板ジベルの疲労強
度、塑性変形能力を高めるとともに、橋軸方向及び橋軸
直角方向のジベル効果の向上を図ることができる孔あき
鋼板ジベルを提供する。 【解決手段】部材に溶接により固定され、かつコンクリ
ートに埋め込んで、部材とコンクリートとの結合を図る
ために使用される孔あき鋼板ジベル10において、前記
孔あき鋼板ジベル10の長手方向の少なくとも応力集中
する端部10a側が屈曲されて湾曲した折返し部12が
形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートと鋼
材を接合する構造において使用され、コンクリートと鋼
材との一体化ずれ止め効果(ジベル効果)を得るために
使用される孔あき鋼板ジベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の鋼板ジベルにおいては、
本出願人が先に出願し公開された特開平11−2936
26号公報(以下、先行例という)に開示されているよ
うな構成を有するものがある。この先行例では、図12
から図14に示すように、H型鋼製主桁1上にコンクリ
ート床版Cを機械的に結合させる場合、主桁1の上面フ
ランジ2上に、橋軸直角方向Yに並列させた複数本の頭
付きスタッドボルト3群を橋軸方向Xに沿って所定の間
隔を存して配設する形式が知られている。
【0003】この場合は、設計で算出された数量に準じ
て個々のスタッドボルト3を溶接していかなければなら
ず、しかも、高い溶接品質が要求されるため、施工作業
に多大な手間が掛かり、建設コストを高める要因になっ
ている。これを改善するために透孔を有しない鋼板を使
用した板状または屈曲した鋼板を使用したもの、さらに
これらを改善して鋼板ジベルに透孔を備えるように構成
し、各透孔に充填されるコンクリートまたはコンクリー
トと差し筋(図示を省略)により一体化を高め、例えば
図15に示すように、平板からなる孔あき鋼板ジベル4
を橋軸方向Xに沿って配設して溶接wすることにより、
コンクリート打設後のコンクリート床版Cにジベル効果
を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すような孔あき鋼板ジベル4を用いてなるもので
は、孔あき鋼板ジベル4が平板からなるため、主桁1の
上面フランジ2上に固定する場合、鋼板ジベル4の橋軸
方向Xの端部4aを角廻し溶接W1すると、この角廻し
溶接W1部分に、橋軸方向の応力を伝達する場合、この
部分にかなりの応力集中および残留応力を伴う。これに
より、鋼板ジベル2の疲労強度、塑性変形能力が低下す
る。しかも、鋼板ジベル4に橋軸方向Xに沿う引張応力
または圧縮応力が作用すると、鋼板ジベル4の剛性が高
いため、鋼板ジベル4の端部4aに過大な荷重が集中
し、応力最集中部となって疲労の起点となるため、比較
的高度の熟練を要する充分な溶接を行なう必要があっ
た。また、鋼板ジベル4は、最終的にはコンクリートの
中に埋設されるため、実際に疲労亀裂などが発生した場
合、その検査や修復がほとんど不可能になる部材であ
る。
【0005】また、このような孔あき鋼板ジベル4は、
橋軸方向Xのジベルの剛性及び強度に対しては強いが、
その面外方向である橋軸直角方向Yには、ジベルの剛性
が低いために2方向力に対する耐力が不明確という欠点
がある。
【0006】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、応力集中に伴う鋼板ジベルの疲労強度、塑性変
形能力を高めるとともに、橋軸方向及び橋軸直角方向の
ジベル効果(一体ずれ止め効果)の向上を図ることがで
きる孔あき鋼板ジベルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の請求項1の発明においては、部材に溶
接により固定され、かつコンクリートに埋め込んで、部
材とコンクリートとの結合を図るために使用される孔あ
き鋼板ジベルにおいて、前記孔あき鋼板ジベルの長手方
向の少なくとも応力集中する端部側が屈曲されて湾曲し
た折返し部が形成されていることを特徴とすることを特
徴とする。
【0008】また請求項2の発明においては、請求項1
の発明において、前記孔あき鋼板ジベルの折返し部は、
断面円弧状または断面U字状または断面ほぼV字状ある
いは断面ほぼJ字状に形成されていることを特徴とす
る。さらに請求項3の発明においては、請求項1または
2のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベルにおいて、前記
孔あき鋼板ジベルは、リング状、C字状、U字状または
J字状のいずれかの平面形態を有することを特徴とす
る。さらにまた請求項4の発明においては、請求項1〜
3のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベルにおいて、前記
孔あき鋼板ジベルの折返し部に抜き孔を設ける手段、ま
たは折返し部の高さを鋼板ジベルの他の部分の高さより
も低くする手段のいずれか一方または両方の手段によっ
て、折り返し部の剛性を下げて、応力集中を緩和するよ
うにしたことを特徴とする。なおまた請求項5の発明に
おいては、請求項1〜4のいずれかに記載の孔あき鋼板
ジベルにおいて、孔あき鋼板ジベルの端部側が屈曲され
て、面外方向に支持部が形成されて、ジベル軸直角方向
のジベル効果を向上させたことを特徴とする。また請求
項6の発明においては、請求項1〜5のいずれかに記載
の孔あき鋼板ジベルにおいて、孔あき鋼板ジベルの端部
側が屈曲されて、応力集中側の前面投影面積を増やし、
孔あき鋼板ジベル軸方向のジベル効果を向上させたこと
を特徴とする。さらにまた請求項7の発明においては、
請求項1〜3のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベルにお
いて、前記孔あき鋼板ジベルの応力集中側の折返し部に
抜き孔を設けることで、ジベル軸直角方向での鋼コンク
リート合成効果を向上させたことを特徴とする。この請
求項7の場合は、前記抜き孔により、面外ずれ止め効果
を向上させることができる。
【0009】すなわち、本発明によれば、孔あき鋼板ジ
ベルの橋軸方向の少なくとも一方の端部側を断面円弧
状、断面U字状または断面ほぼV字状の湾曲した曲面形
態からなる折返し端部に形成してなるため、孔あき鋼板
ジベルの端部が応力最集中部から面外方向に外れ、従前
のような疲労の起点となる応力最集中部での角廻し溶接
を無くすことが可能になる。これにより、孔あき鋼板ジ
ベルの端部側の応力集中および残留応力が緩和され、橋
軸直角方向のジベル効果の向上が図れる。しかも、孔あ
き鋼板ジベルの端部が湾曲していることにより、孔あき
鋼板ジベルの端部側の前面投影面積が増大し、橋軸方向
のジベル効果も向上する。また、孔あき鋼板ジベルの湾
曲端部の折返し端部に抜き孔を設けたり、橋軸方向の応
力集中方向に向けジベル高さを低くすることにより、孔
あき鋼板ジベルの湾曲端部の剛性が低下するため、孔あ
き鋼板ジベルの端部側の応力集中を更に緩和させること
が可能になる。また湾曲した折り返し部に設ける抜き孔
によりジベル軸直角方向(面外方向)の面外ずれ止め作
用を向上させることが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図11に示す図を参照しながら詳細に説明する。図
1は、本発明に係る孔あき鋼板ジベルの一実施形態を概
略的に示す説明図で、H型鋼製主桁1の上面フランジ2
上には、環状の孔あき鋼板ジベル10が橋軸方向Xに沿
って所定の間隔を存して配設され、前記孔あき鋼板ジベ
ル10の下端部外周縁は断続または連続した溶接により
前記上面フランジ2上に固着され、また必要に応じ孔あ
き鋼板ジベルの下端内周縁部も断続または連続した溶接
により固着され、これらの環状の孔あき鋼板ジベル10
を介してコンクリート床版Cが機械的に結合されてい
る。
【0011】図2に示すように、孔あき鋼板ジベル10
は、橋軸方向Xに沿い長楕円形をなすリング状の平面形
態に形成され、その前面および側面の周側面には、複数
の孔11が対向位置させて設けられている。すなわち、
リング状の孔あき鋼板ジベル10は、長楕円形リング状
の平面形態とすることにより、その橋軸方向Xの両端部
10aを円弧状をなす折返し部12,12に形成し、鋼
板ジベル10の下端周縁部は、主桁1の上部フランジ2
上面に連続溶接wされて配設してなる構成を有する。ま
た、孔あき鋼板ジベル10の湾曲端部10aの折返し部
12には、抜き孔13が設けられ、この抜き孔13によ
り、孔あき鋼板ジベル10の湾曲端部10aの剛性を低
減化している。これによりこの部分の応力集中が緩和さ
れている。またこの実施形態の場合は、従来の平板状鋼
板ジベルに比べて、その面外方向(橋軸直角方向)にも
対向する鋼板のいずれか一方側が踏ん張るように抵抗す
る支持部となる鋼板部分であるので、鋼板ジベル軸直角
方向のずれ止めジベル効果を向上することができる。ま
たこの実施形態の場合には、ジベル長手方向前面の閉鎖
した部分の投影面積が大きく増えている分、ジベル軸方
向(長手方向)の支圧面積が格段に増加しているので、
軸方向のジベル効果、すなわち、一体化ずれ止め効果を
従来の平板状の鋼板ジベルに比べて向上することができ
る。
【0012】図3は、孔あき鋼板ジベル10の第1変形
例を示す。この第1変形例では、孔あき鋼板ジベル10
を橋軸方向Xに沿いほぼ長方形をなすリング状の平面形
態に形成することにより、その橋軸方向Xの両端部10
aをほぼU字状の折返し部12に屈曲形成してなる構成
を有する。この実施形態の場合には、前記実施形態の場
合に比べてさらに前面の投影面積が増えているので、ジ
ベル軸方向のジベル効果を向上することができると共
に、ジベル軸直角方向(ジベル巾方向)が広幅になって
いるので、ジベル長手方向に直角な面外方向にも踏ん張
るように抵抗するので、鋼板ジベル軸直角方向の一体化
ずれ止めジベル効果を向上することができる。その他前
記実施形態と同様な部分については、同様な符号を付し
て説明を省略する。
【0013】図4は、孔あき鋼板ジベル10の第2変形
例を示す。この第2変形例では、孔あき鋼板ジベル10
を橋軸方向Xに沿いC字状の平面形態に形成し、その橋
軸方向Xの両端部10aを円弧状の折返し部12に曲成
してなる構成を有する。この第2変形例では、鋼板ジベ
ル10の長手方向の中央部において、応力の負担が比較
的少なくなる場合に適用するようにするとよい。その他
前記の場合と同様な部分については、同様な符号を付し
て説明を省略する。
【0014】図5は、孔あき鋼板ジベル10の第3変形
例を示す。この第3変形例では、孔あき鋼板ジベル10
を橋軸方向Xに沿いほぼU字状の平面形態に形成するこ
とにより、その橋軸方向Xの端部10aをほぼU字状の
折返し部12に湾曲形成してなる構成を有する。この第
3変形例の場合は、湾曲した前面側に比べて開放端側の
応力の負担が比較的少ない場合に適用するようにすると
よい。鋼板ジベル10の長手方向の中央部において、応
力の負担が比較的少なくなる場合に適用するようにして
もよい。その他前記の場合と同様な部分については、同
様な符号を付して説明を省略する。
【0015】図6は、孔あき鋼板ジベル10の第4変形
例を示す。この第4変形例では、孔あき鋼板ジベル10
を橋軸方向Xに沿いほぼV字状の平面形態に形成するこ
とにより、その橋軸方向Xの端部10aをほぼV字状の
折返し部12に湾曲形成してなる構成を有する。その他
前記の場合と同様な部分については、同様な符号を付し
て説明を省略する。
【0016】図7は、孔あき鋼板ジベル10の第5変形
例を示す。この第5変形例では、孔あき鋼板ジベル10
を橋軸方向Xに沿いJ字状の平面形態に形成することに
より、その橋軸方向Xの端部10aを円弧状の折返し部
12に曲成してなる構成を有する。その他前記の場合と
同様な部分については、同様な符号を付して説明を省略
する。
【0017】図8は、孔あき鋼板ジベル10の第6変形
例を示す。この第6変形例では、例えば、図2に示す実
施形態において、孔あき鋼板ジベル10の湾曲端部10
aを橋軸方向Xの応力集中方向に向け下降する傾斜面1
4にカットしてなる構成を有する。これにより、孔あき
鋼板ジベル10の湾曲端部10aの剛性を低減化してい
ると共に支承面積を低減し、その部分での応力集中を緩
和するように構成している。その他前記の場合と同様な
部分については、同様な符号を付して説明を省略する。
【0018】図9は孔あき鋼板ジベル10の使用例を示
す。この使用例では、主桁1の端部に使用する場合で、
主桁1端部での作用応力が小さい場合には、角回し溶接
が発生しないように、鋼板ジベル10の開放端部の溶接
固着処理を単純にした形態を示した例である。この例で
は、主桁1の端部端面1aと鋼板ジベル10の開放側端
部端面10bをほぼ同一面上に位置するように配置し
て、鋼板ジベル10の開放端面側においては、角回し溶
接をしないで、鋼板ジベル10の直線状部分において、
溶接wにより上面フランジ2に固着されている。これに
より、鋼板ジベル10の開放端側においては角回し溶接
することなく、主桁1端部の鋼板ジベル10の溶接固着
作業を単純化することができる。なお図5および図6に
示す鋼板ジベルの変形例の場合も図9に示すような使用
態様で適用できる。その他の構成については、前記の場
合と同様であるので、同様な部分については、同様な符
号を付して説明を省略する。
【0019】図10および図11は、鋼構造の橋桁端部
とコンクリート構造の橋桁端部相互の結合部に、鋼板ジ
ベル10を使用する場合の実施形態を示したものであっ
て、鋼製箱桁15の端部における鋼殻セル構造の外周側
の各鋼殻セル16内に、鋼板ジベル10の湾曲した折り
返し部12がプレストレストコンクリ−ト製(PC製)
橋桁17側に向くように配置されて、各鋼殻セル16内
の鋼製水平板20の上面または下面に孔あき鋼板ジベル
の上面または下面が当接されて溶接により固着されてい
ると共に、前記鋼板ジベル10の開放端側が、各鋼殻セ
ル16の奥部に橋軸直角方向に縦向きに配置された鋼製
支圧板18に当接されて溶接により固定されている。な
お前記鋼製支圧板18は、鋼製箱桁15における側板1
9または中間鋼製縦リブ20または水平板に溶接により
固定されている。このように鋼板ジベル10の端部と鋼
製支圧板18とを一体に固着することにより、鋼板ジベ
ル10によって、鋼製支圧板18の剛性および強度を向
上させることができ、しいてはPC製橋桁17と鋼製橋
箱桁15とを強固に接合することができる。なお前記鋼
製箱桁15とPC製橋桁17とは、プレストレスを付与
するためのPC鋼材(図示を省略)等が挿通される。な
おまた図中、21は橋脚、22は支承装置、23はコン
クリートである。
【0020】すなわち、上記した構成を有する孔あき鋼
板ジベル10は、主桁1の上面フランジ2上に溶接wさ
れて配設される孔あき鋼板ジベル10の橋軸方向Xの端
部10a側を折返し部12に湾曲形成する。これによ
り、孔あき鋼板ジベル10の端部10aが、応力最集中
部から橋軸直角方向Yの面外方向に外れて位置する。こ
のため、従前のような応力最集中部での角廻し溶接が無
くなり、孔あき鋼板ジベル10の端部10a側の応力集
中および残留応力が緩和されるとともに、橋軸直角方向
Yのジベル効果の向上が図れる。また、孔あき鋼板ジベ
ル10の端部10aの湾曲形成により、孔あき鋼板ジベ
ル10の湾曲端部10aの前投影面積が増大するため、
橋軸方向Xのジベル効果も向上する。さらに、孔あき鋼
板ジベル10の湾曲端部10aの折返し部12に抜き孔
13を設けたり、橋軸方向Xの応力集中方向に向け下降
する傾斜面14に形成して端部側を低くすることによ
り、孔あき鋼板ジベル10の湾曲端部10aの剛性が低
下するため、孔あき鋼板ジベル10の端部10a側の応
力集中が更に緩和する。
【0021】なお、本発明の鋼板ジベル10の内側下端
周縁部も必要に応じ溶接するようにしてもよい。また上
記した孔あき鋼板ジベル10の孔11には、コンクリー
ト床版Cに必要に応じプレストレスを導入するための鉄
筋あるいはPC鋼材等の抵抗鋼材が橋軸直角方向Yに必
要に応じて挿入可能になっている。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る孔あ
き鋼板ジベルによれば、H型鋼桁を使用の橋桁あるいは
プレートガーダー橋やボックスガーダー橋等の鋼製部材
に使用される孔あき鋼板ジベルの橋軸方向の端部側を折
返し部に湾曲形成してなることから、孔あき鋼板ジベル
の端部が応力最集中部から橋軸直角方向の面外方向に分
散する。これにより、従前のような応力最集中部での角
廻し溶接を無くすことができ、孔あき鋼板ジベルの端部
側の応力集中および残留応力を緩和することができる。
このため、橋軸直角方向のジベル効果の向上を図ること
ができるとともに、応力集中の緩和によって孔あき鋼板
ジベルの疲労強度、塑性変形能力を高めることができ
る。また、孔あき鋼板ジベルの端部の曲成により、孔あ
き鋼板ジベルの端部側の前面投影面積が増大し、橋軸方
向のジベル効果も向上させることができる。さらに、孔
あき鋼板ジベルの湾曲端部の折返し部に抜き孔を設けた
り、橋軸方向の応力集中方向に向け下降傾斜させて端部
高さを低くすることにより、孔あき鋼板ジベルの湾曲端
部の剛性を低下させることができるため、孔あき鋼板ジ
ベルの端部側の応力集中を更に緩和させることができ
る。またジベル軸直角方向での鋼コンクリート合成効果
を向上させることができる。このように本発明の孔あき
鋼板ジベルを使用すると、コンクリートと鋼材との一体
化ずれ止め効果(ジベル効果)高い合理的な接合構造と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る孔あき鋼板ジベルの一実施形態を
概略的に示す説明図である。
【図2】孔あき孔あき鋼板ジベルの説明図である。
【図3】孔あき鋼板ジベルの第1変形例を示す説明図で
ある。
【図4】孔あき鋼板ジベルの第2変形例を示す説明図で
ある。
【図5】孔あき鋼板ジベルの第3変形例を示す説明図で
ある。
【図6】孔あき鋼板ジベルの第4変形例を示す説明図で
ある。
【図7】孔あき鋼板ジベルの第5変形例を示す説明図で
ある。
【図8】孔あき鋼板ジベルの第6変形例を示す説明図で
ある。
【図9】孔あき鋼板ジベルを角回し溶接することなく部
材に溶接により固着した使用例を示す説明図である。
【図10】(a)は鋼構造の橋桁端部とコンクリート構
造の橋桁端部相互の結合部を示す概略側面図であり、
(b)は(a)の部分のコンクリート構造の橋桁部分を
2点鎖線で示す概略斜視図である。
【図11】(a)は図10bにおける1つの鋼殻セル部
分を拡大して示す一部切欠概略斜視図であり、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図12】従来の鋼板ジベルにおけるスタッドボルトに
よるずれ止め状態を示す説明図である。
【図13】図12のB−B線における断面図である。
【図14】図12のB−B線における断面図である。
【図15】同じく従来の鋼板ジベルにおける孔あき鋼板
ジベルによるずれ止め状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 主桁 2 上面フランジ 10 孔あき鋼板ジベル 10a 端部 11 孔 12 折返し部 13 抜き孔 14 傾斜面 15 鋼製箱桁 16 鋼殻セル 17 PC製箱桁 18 鋼製支圧板 19 鋼製側板 20 鋼製水平板 21 橋脚 22 支承装置 23 コンクリート C コンクリ−ト床版 X 橋軸方向 Y 橋軸直角方向(面外方向)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本間 宏二 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 2D059 AA14 GG55

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材に溶接により固定され、かつコンク
    リートに埋め込んで、部材とコンクリートとの結合を図
    るために使用される孔あき鋼板ジベルにおいて、前記孔
    あき鋼板ジベルの長手方向の少なくとも応力集中する端
    部側が屈曲されて湾曲した折返し部が形成されているこ
    とを特徴とする孔あき鋼板ジベル。
  2. 【請求項2】 前記孔あき鋼板ジベルの折返し部は、断
    面円弧状または断面U字状または断面ほぼV字状あるい
    は断面ほぼJ字状に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の孔あき鋼板ジベル。
  3. 【請求項3】 前記孔あき鋼板ジベルは、リング状、C
    字状、U字状またはJ字状のいずれかの平面形態を有す
    ることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載
    の孔あき鋼板ジベル。
  4. 【請求項4】 前記孔あき鋼板ジベルの折返し部に抜き
    孔を設ける手段、または折返し部の高さを鋼板ジベルの
    他の部分の高さよりも低くする手段のいずれか一方また
    は両方の手段によって、折り返し部の剛性を下げて、応
    力集中を緩和するようにした請求項1〜3のいずれかに
    記載の孔あき鋼板ジベル。
  5. 【請求項5】 孔あき鋼板ジベルの端部側が屈曲され
    て、面外方向に支持部が形成されて、ジベル軸直角方向
    のジベル効果を向上させたことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベル。
  6. 【請求項6】 孔あき鋼板ジベルの端部側が屈曲され
    て、応力集中側の前面投影面積を増やし、孔あき鋼板ジ
    ベル軸方向のジベル効果を向上させたことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベル。
  7. 【請求項7】 前記孔あき鋼板ジベルの応力集中側の折
    返し部に抜き孔を設けることで、ジベル軸直角方向での
    鋼コンクリート合成効果を向上させたことを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の孔あき鋼板ジベル。
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