JP2002069525A - 溶銑脱燐用上吹きランス及び溶銑脱燐方法 - Google Patents

溶銑脱燐用上吹きランス及び溶銑脱燐方法

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健夫 井本
Shinya Kitamura
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ハロゲン化物を用いることなく高
い脱燐反応効率を可能とするための上吹きランス、及
び、高い反応効率の溶銑脱燐を可能とする方法を提供す
るものである。 【解決手段】 上底吹き機能を有する精錬装置を用い
た、生石灰と酸素ガス、又は、生石灰と酸素ガスと酸化
鉄による溶銑脱燐において、酸素ガスを供給する上吹き
ランスノズル入り側の絶対圧P0(MPa)、該ノズルの適
正膨張絶対圧Pop(MPa)のとき、P0/Popを0.
2〜0.85とすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い脱燐反応効率を
可能とするための上吹きランス、及び、高い脱燐反応効
率を可能とする溶銑脱燐方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上底吹き転炉型の反応容器を用いて、溶
銑を生石灰と酸化剤により脱燐する方法は広く知られて
いる。例えば、特開昭58-16007号公報や特開昭63-93813
号公報に開示されている例がある。しかし、特開昭58-1
6007号公報に開示されている技術では塩基度が2以上で
酸化鉄が15%という高融点スラグを生成するために滓
化促進を目的として蛍石を多量に使用している。また、
特開昭63-93813号公報に開示されている2基の転炉形式
の炉を用いた方法においても、その「脱燐炉で使用され
る精錬剤としては上記転炉滓と生石灰以外に酸化鉄及び
蛍石を基本の副成分として配合するのが良い」とされて
おり実施例でも蛍石を使用している。これらの場合、蛍
石は耐火物に大きな悪影響を与えるという問題がある。
【0003】一方、特開平7-70626号公報には、スラグ
塩基度を0.6〜2.5、T・Feを10〜30重量%、温
度を1200〜1450℃にする方法が開示されており、実施例
にも蛍石を使用したという記載は無いが、(T・Fe)を上
昇するための上吹き条件については何ら開示されていな
い。特開平8-157921号公報には、転炉滓と酸化鉄が主成
分のフラックスを用いた転炉での溶銑脱燐において、塩
基度=1.2〜2.0、AlO=2〜16%、(T・Fe)
=7〜30%にする方法が開示されているが、この場合
にも(T・Fe)を上昇するための上吹き条件については何
ら開示されていない。
【0004】一般的に溶銑脱燐処理において反応を効率
的に進めるためには、反応が進行しているスラグ/溶銑
界面での酸素活量を高くする必要があるが、炭素飽和に
近く酸素活量が低い溶銑との間で反応が進むため、非平
衡的にスラグ中の(FeO)を高くする必要がある。このた
め上吹き酸素の供給方法が極めて重要になる。
【0005】例えば、特開平8-225818号公報には、ノズ
ル径とノズル角度を適正化することで酸素ジェットを溶
鉄へ直接当てずに(%T・Fe)を高く維持するランスが開示
されているが、この場合には排ガス中のCOとCO
比率(100×CO/(CO+CO))である2次燃焼率が上が
るため耐火物の溶損が大きく、さらに、酸素ジェットが
溶鉄へ当たらないため未反応のOが排ガス中に発生す
るため、排ガス処理が爆発の危険を伴うという大きな問
題が発生する。
【0006】ところで、本発明者らは特開平8-283820号
公報において、脱炭精錬において上吹きランスノズル入
り側の絶対圧P0(MPa)と該ノズルの適正膨張絶対圧P
op(MPa)との関係を適正にする方法を開示している。
しかし、溶銑脱燐処理における(T・Fe)を上昇するための
方法については何らの開示もない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
持つ、蛍石を多量に使用しない場合の(T・Fe)を上昇さ
せるための上吹き条件については何ら開示されていない
という問題、特開平8-225818号公報に開示された技術で
は耐火物の溶損が大きく、さらに、未反応のOが排ガ
ス中に発生するという問題を解決し、ハロゲン化物を用
いることなく高い脱燐反応効率を可能とする溶銑脱燐方
法、及び、高い脱燐反応効率を可能とするための上吹き
ランスを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の各
方法にある。 上底吹き機能を有する精錬装置を用いた、石灰と酸素
ガス、又は、生石灰と酸素ガスと酸化鉄による溶銑脱燐
に用いる上吹きランスであって、ノズル入り側の絶対圧
P0(MPa)に対して、該ノズルの適正膨張絶対圧Pop
(MPa)が、下記(2)式においてP0/Popで0.2
〜0.85となるような、ノズル出口面積Se(mm2)と
ノズルスロ―ト面積St(mm2)の比を持ったノズルを有
することを特徴とする溶銑脱燐用上吹きランス。 Se/St=0.259×(Pe/Pop)-5/7 ×{1−(Pe/Pop)2/7-1/2 ・・・ (2) ここで、Peは精錬装置内圧力であり、通常の大気圧精
錬でPe=0.1MPaとなる。 上底吹き機能を有する精錬装置を用いた、石灰と酸素
ガス、又は、石灰と酸素ガスと酸化鉄による溶銑脱燐方
法において、酸素ガスを供給する上吹きランスノズル入
り側の絶対圧P0(MPa)、該ノズルの適正膨張絶対圧P
op(MPa)、ノズル出口面積Se(mm2)、ノズルスロ―ト
面積St(mm2)のとき、前記(2)式から定義されるP
0/Popを0.2〜0.85とすることを特徴とする
溶銑脱燐方法。
【0009】本発明で溶銑脱燐処理とは、当該処理中に
積極的には溶銑脱炭を行わない意味である。具体的に
は、溶銑脱燐処理後における溶銑中炭素濃度が2.0%
以上である処理を意味する。ただし、溶銑脱燐処理中に
他の不純物除去、例えば脱珪を同時に行っても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは、いわゆる過膨張条
件での吹錬により、安定した(FeO)の生成による高い脱
燐効率が得られることを見出した。
【0011】過膨張とは噴流の適正膨張条件よりもノズ
ルの開き角度が大きい場合を言い、この場合には噴流が
ノズル内で過度に膨張して噴出されるため、ノズル出口
直後の噴流流速の減衰が大きい。その結果、周囲のCO
ガスが酸素噴流に巻き込まれ、噴流は酸素とCOの混
合ガス流となり溶鉄へ当たる。このようにして生成した
酸素とCOの混合ガス流が溶鉄と接触すると、溶銑中
の炭素と(5)式の発熱反応とともに(6)式の吸熱反
応が引き起こされる。 2[C]+O=2CO ・・・ (5) [C]+CO=2CO ・・・ (6)
【0012】一方、酸素の一部は(7)式によりFeO
を生成するが、通常の酸素ジェットの場合、上吹き噴流
と溶鉄が衝突して領域に生成される火点領域の温度は2
600K以上と極めて高温であるためFeOが安定して
存在しえない。 2Fe+O=2FeO ・・・ (7)
【0013】しかし、過膨張の場合、(6)式の吸熱反
応のため火点温度が2000K以下に低下し、その結
果、FeOが安定して存在することが可能となる。この
火点で生成したFeOは、火点周囲のスラグ相へ容易に
吸収されるため、スラグ全体としての(T・Fe)濃度
を上昇させることができる。
【0014】このような噴流へのCOガス巻き込み効果
は、過膨張でない場合には、ランスと溶鉄面間の距離
(ランスギャップ)を大きくする必要がある。これは、
噴流の減衰がノズル出口直後では小さく、ランスを吐出
してから溶鉄面へ到達するまでの間に徐々に進行するた
めである。このような場合は、火点面積が非常に広くな
るためFeOの生成量が過剰となり、スラグ全体として
の(T・Fe)濃度が高くなりすぎ、歩留まり低下やス
ロッピングを生じやすくなる。
【0015】また、過膨張の場合、噴流に巻き込まれた
COが酸素と反応する時に生じる反応熱はランスギャッ
プが小さいため溶鉄へ着熱させることができるが、過膨
張でない場合には、ランスギャップが大きくなるため耐
火物への輻射が大きく、耐火物に著しいダメージを与え
る。
【0016】請求項1は、この過膨張状態を具現化する
ためのランスについて規定したものであり、ノズル入り
側の絶対圧P0(MPa)に対して、該ノズルの適正膨張絶
対圧Pop(MPa)がP0/Popで0.2〜0.85と
なるような、ノズル出口面積Se(mm2)とノズルスロ―
ト面積St(mm2)の比を有する溶銑脱燐用上吹きランス
である。具体的には、脱燐処理のための必要時間等から
上吹き送酸速度Fをノズル設計条件として最初に規定
し、そのFを与えるためのP0とStが(1)式により
決定される。ここで、P0とStの組み合わせは任意で
良く、工場の酸素圧力からP0を決めた上でStを決定
することも、ランス自体の径と冷却用水冷構造より、ノ
ズル数とノズルスロート径とを決めた上でP0を決定し
ても良い。P0の値に基づきP0/Popで0.2〜
0.85となるようにPopを定め、そのPopとSt
から(2)式によりSeを決定することになる。 P0=F/(5.81×ε×St) ・・・・・・・(1) Se/St=0.259×(Pe/Pop)-5/7 ×{1−(Pe/Pop)2/7-1/2 ・・・ (2) ここで、F:上吹き送酸速度(Nm3/h) ε:流量係数(通常は0.9〜1.0の範囲内) Pe:精錬装置内圧力(通常の大気圧精錬で0.1MPa)
【0017】ノズルの形状や孔数は特に規定するもので
はないが、円形の3〜7孔の多孔ノズルが一般的に使用
でき、円孔同一直径の多孔ノズルの場合、ノズル出口面
積Se(mm2)、ノズルスロ―ト面積St(mm2)とノズル出
口直径de(mm)、ノズルスロ―ト直径dt(mm)とは、円
周率をπ、ノズル孔数をnとすると(3)式、(4)式
の関係がある。 Se=n×π×(de/2)2 ・・・ (3) St=n×π×(dt/2)2 ・・・ (4) 図2に実施態様の例を示す。
【0018】請求項2は、請求項1で規定したランスを
用いて、脱燐処理を効率よく実施するための条件を規定
したものであり、酸素ガスを供給する上吹きランスノズ
ル入り側の絶対圧P0(MPa)、該ノズルの適正膨張絶対
圧Pop(MPa)のとき、P0/Popを0.2〜0.8
5とすることにある。P0/Popが0.85よりも大
きい場合には、過膨張度が不十分のため火点温度が十分
に低下せず、図1のように脱燐効率(K)が低下する。
また、P0/Popが0.2よりも小さい場合には、過
膨張度が大きくなりすぎるため火点温度が過剰に低下し
(T・Fe)濃度が高くなりすぎるため、歩留まり低下
やスロッピングを生じやすくなる。適正な過膨張条件の
維持は、P0/Popが0.2〜0.85の範囲になる
上吹き送酸速度の範囲内で操業することで実施できる。
尚、脱燐効率(K)は(8)式で示す。 K=ln(処理前[%P]/処理後[%P])/石灰原単位 ・・・… (8)
【0019】精錬炉として上底吹き機能を有することを
条件とした理由は、スラグ中に懸濁する粒鉄を増加でき
ること、スラグ温度を溶銑温度と同一にしてスラグ流動
性を確保できること、溶銑の攪拌が十分に強いため溶銑
中[P]の物質移動速度に律速されないためである。上吹
きだけの場合には、溶銑の攪拌が不足するため溶銑中
[P]の物質移動速度が律速し脱燐速度が十分に高められ
ず、底吹きだけの場合には、スラグ中に懸濁する粒鉄が
十分に増加させられず、また、スラグ温度が溶銑温度よ
りも低くなるためスラグ流動性が確保できないため脱燐
速度が十分に高められない。精錬炉としては上底吹き転
炉が望ましいが、スラグが溢れない十分な内容積があれ
ば取鍋形状であっても問題はない。また、上吹きガスは
純酸素が望ましく、底吹きガスは、酸素、不活性ガス、
炭化水素ガスが望ましい。
【0020】本発明では、蛍石などの滓化剤を必要とせ
ず、石灰と酸素ガスのみの供給で溶銑脱燐処理に必要な
FeOの確保が可能であるが、FeOをより高濃度に維
持するためには石灰と酸素ガスと酸化鉄供給による場合
が安定操業には有利である。従って、精錬剤としては、
石灰と酸素ガス、又は、石灰と酸素ガスと酸化鉄に限定
した。脱燐反応は酸化反応であるため、酸化剤として酸
素、酸化鉄が必要になる。酸化鉄としてはダスト、鉄鉱
石、スケール等があるが、酸化鉄の使用は吸熱反応によ
り脱燐処理でのスクラップ溶解量を制限するため、酸化
鉄中の酸素原単位として12kg/t以下とすることが望ま
しい。さらに、生成した燐酸の活量を低下させるため塩
基性酸化物が必要となるが最も安価な石灰が有利であ
る。石灰としては、生石灰の他に、石灰石、脱炭滓や脱
燐滓に含まれるCaOを再利用する場合も包含する。石灰
以外の塩基性酸化物である酸化ナトリウムや酸化バリウ
ムは高価なため用いず、また、石灰の融点を下げるため
に用いられている蛍石やアルミナも耐火物溶損を引き起
こすため用いない。
【0021】
【実施例】実施例は350トン規模の上底吹き転炉を用
いて実施した。脱燐処理時の上吹き送酸速度は3500
0Nm3/hとし、ノズルは既設の脱炭用ランスを流用した
ためスロート直径が66mmのノズルを4孔配したランス
を用いた。したがって、Stは(4)式より、St=4
×π×(66/2)2=13678mm2となる。上吹きラ
ンスノズル入り側の絶対圧P0(MPa)は(1)式より、
P0=F/(5.81×ε×St)=35000/(5.8
1×1×13678)=0.44(MPa)となる。P0/
Popとして0.4を選ぶとPop=1.1(MPa)とな
り、(2)式に従い、Se/St=0.259×(Pe/
Pop)-5/7×{1−(Pe/Pop)2 /7-1/2=0.
259×(0.1/1.1)-5/7×{1−(0.1/1.
1)2/7 -1/2=0.259×5.544×1.42=
2.04となる。これより、ノズル出口面積Seは27
889mm2、出口径は(3)式より94mmとなる。つま
り、4孔のスロ―ト直径が66mmで出口直径が94mmの
ノズルを用いた。
【0022】操業はこのランスを用いて実施した。C:
4.3%、Si:0.35%、Mn:0.31%、P:
0.105%、S:0.012%で温度が1350℃程
度の溶銑335トンとスクラップ43トンを装入して脱
燐精錬を実施した。脱燐処理中には上吹きランスより酸
素を35000Nm3/hの速度で約4.5分間吹き付ける
とともに、生石灰を約16.5kg/t、鉄鉱石を約18.5
kg/t(酸素として4.65kg/t)添加した。また、蛍石
等のハロゲン化物は添加しなかった。ランスギャップは
3.75mとした。底吹きは2重管羽口から酸素と冷却
用LPGを3700Nm3/hの速度で吹き込んだ。その
結果、処理後成分はC:約4.0%、Si:約0.01
%、P:0.015%で溶銑温度Tは1370℃であ
り、(T・Fe)は21%でK値は0.118と高く耐火
物溶損もほとんど無かった。
【0023】(比較例)比較例も350トン規模の上底
吹き転炉を用いて実施した。脱燐処理時の上吹き送酸速
度は35000Nm3/hとし、ノズルは既設の脱炭用ラン
スを流用したためスロート直径が66mmのノズルを4孔
配したランスを用いた。したがって、Stは(4)式よ
り、St=4×π×(66/2)2=13678mm2とな
る。上吹きランスノズル入り側の絶対圧P0(MPa)は
(1)式より、P0=F/(5.81×ε×St)=350
00/(5.81×1×13678)=0.44(MPa)
となる。P0/Popとして1を選ぶとPop=0.4
4(MPa)となり、(2)式に従い、Se/St=0.25
9×(Pe/Pop)-5/7×{1−(Pe/Po
p)2/7-1/2=0.259×(0.1/0.44)-5/7×
{1−(0.1/0.44)2/7-1/2=0.259×
2.88×1.70=1.27となる。これより、ノズ
ル出口面積Seは17367mm2、出口径は(3)式よ
り74mmとなる。つまり、4孔のスロ―ト直径が66mm
で出口直径が74mmのノズルを用いた。
【0024】操業はこのランスを用いて実施した。C:
4.25%、Si:0.33%、Mn:0.29%、
P:0.101%、S:0.013%で温度が1350
℃程度の溶銑334トンとスクラップ42トンを装入し
て脱燐精錬を実施した。脱燐処理中には上吹きランスよ
り酸素を35000Nm3/hの速度で約4.5分間吹き付
けるとともに、生石灰を約17.5kg/t、鉄鉱石を約1
7.5kg/t(酸素として4.4kg/t)添加した。また、
蛍石等のハロゲン化物は添加しなかった。ランスギャッ
プは3.75mとした。底吹きは2重管羽口から酸素と
冷却用LPGを3700Nm3/hの速度で吹き込んだ。
その結果、処理後成分はC:約4.0%、Si:約0.
01%、P:0.037%で溶銑温度Tは1370℃で
あり、(T・Fe)は12%までしか上昇せずK値も0.
057と低かった。
【0025】
【発明の効果】本発明によりハロゲン化物を用いること
なく高い反応効率の溶銑脱燐が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】P0/Popと脱燐効率(K値)との関係を示
した実験結果。
【図2】本発明のランス構造の一例を示す図であり、
(a)はランスをノズルのガス吐出側から見た図、
(b)は(a)のA−A’断面図である。
【符号の説明】
1 ランス 2 ノズル P0 ノズル入り側の絶対圧 Pe 精錬装置内圧力 dt ノズルスロート直径 de ノズル出口直径

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上底吹き機能を有する精錬装置を用い
    た、石灰と酸素ガス、又は、生石灰と酸素ガスと酸化鉄
    による溶銑脱燐に用いる上吹きランスであって、ノズル
    入り側の絶対圧P0(MPa)に対して、該ノズルの適正膨
    張絶対圧Pop(MPa)が、下記(2)式においてP0/
    Popで0.2〜0.85となるような、ノズル出口面
    積Se(mm2)とノズルスロ―ト面積St(mm2)の比を持っ
    たノズルを有することを特徴とする溶銑脱燐用上吹きラ
    ンス。 Se/St=0.259×(Pe/Pop)-5/7 ×{1−(Pe/Pop)2/7-1/2 ・・・ (2) ここで、Peは精錬装置内圧力であり、通常の大気圧精
    錬でPe=0.1MPaとなる。
  2. 【請求項2】 上底吹き機能を有する精錬装置を用い
    た、石灰と酸素ガス、又は、石灰と酸素ガスと酸化鉄に
    よる溶銑脱燐方法において、酸素ガスを供給する上吹き
    ランスノズル入り側の絶対圧P0(MPa)、該ノズルの適
    正膨張絶対圧Pop(MPa)、ノズル出口面積Se(mm2)、
    ノズルスロ―ト面積St(mm2)のとき、前記(2)式か
    ら定義されるP0/Popを0.2〜0.85とするこ
    とを特徴とする溶銑脱燐方法。
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