JP2002069252A - オレフィンゴム組成物 - Google Patents

オレフィンゴム組成物

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JP2002069252A
JP2002069252A JP2000256675A JP2000256675A JP2002069252A JP 2002069252 A JP2002069252 A JP 2002069252A JP 2000256675 A JP2000256675 A JP 2000256675A JP 2000256675 A JP2000256675 A JP 2000256675A JP 2002069252 A JP2002069252 A JP 2002069252A
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olefin
weight
ethylene
rubber composition
parts
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JP2000256675A
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Hajime Nishihara
一 西原
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融張力、溶融伸び、機械的強度、外観、柔
軟性(触感)及び耐傷つき性に優れているゴム組成物の
提供。 【解決手段】 (A)エチレンと炭素数3〜20のα−
オレフィンからなるエチレン・αーオレフィン共重合体
1〜99重量部と(B)オレフィン系樹脂 1〜99
重量部[(A)と(B)の合計量が100重量部]とか
らなる部分的または完全に架橋された組成物であって、
下記に定義される該(A)のXが1〜49%であり、か
つYが0.00001〜0. 5であることを特徴とする
オレフィンゴム組成物。 X=(W2 /W0 )×1
00 (%) Y=W2 /W1 (但し、重量W0 の(A)を熱キシレン抽出して得られ
た(A)の膨潤架橋体の重量をW1 とし、上記(A)の
膨潤架橋体の乾燥後の重量をW2 とする。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィンゴム組
成物に関するものである。更に詳しくは、溶融張力、溶
融伸び、機械的強度、外観、柔軟性(触感)及び耐傷つ
き性に優れたオレフィンゴム組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ラジカル架橋性オレフィン系エラストマ
ー等のゴム状重合体とPP等のラジカル架橋性のないオ
レフィン系樹脂とをラジカル開始剤の存在下、押出機中
で溶融混練させながら架橋する、いわゆる動的架橋によ
る熱可塑性エラストマー組成物は、既に公知の技術であ
り、自動車部品等の用途に広く使用されている。このよ
うなオレフィン系エラストマーとして、エチレン−プロ
ピレン−ジエンゴム(EPDM)またはメタロセン触媒
により製造されたオレフィン系エラストマー(特開平8
−120127号公報、特開平9−137001号公
報)、エチレンーαオレフィン共重合体と高融点ポリマ
ーとを過酸化物により架橋されたレオロジーモディファ
イド熱可塑性エラストマー組成物(WO98/32795) が知ら
れている。しかしながら、上記組成物は溶融時の張力、
伸び、外観及び機械的強度が必ずしも充分でなく、実用
的使用に耐えるゴム組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち溶融張
力、溶融伸び、機械的強度、外観、柔軟性(触感)及び
耐傷つき性に優れたゴム組成物を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は溶融時の張
力に優れたゴム組成物を鋭意検討した結果、特定の架橋
構造を有することにより、驚くべきことに溶融張力、溶
融伸び、機械的強度と外観だけでなく、柔軟性(触感)
及び耐傷つき性をも飛躍的に向上せしめることを見出
し、本発明を完成した。即ち本発明は、(A)エチレン
と炭素数3〜20のα−オレフィンからなるエチレン・
αーオレフィン共重合体 1〜99重量部と(B)オレ
フィン系樹脂1〜99重量部[(A)と(B)の合計量
が100重量部]とからなる部分的または完全に架橋さ
れた組成物であって、下記に定義される該(A)のXが
1〜49%であり、かつYが0.00001〜0. 5で
あることを特徴とするオレフィンゴム組成物を提供する
ものである。 X=(W2 /W0 )×100 (%) Y=W2 /W1 (但し、重量W0 の(A)を熱キシレン抽出して得られ
た(A)の膨潤架橋体の重量をW1 とし、上記(A)の
膨潤架橋体の乾燥後の重量をW2 とする。)
【0005】以下、本発明に関して詳しく述べる。本発
明の組成物は、(A)特定の架橋構造を有するエチレン
・αーオレフィン共重合体と(B)オレフィン系樹脂か
らなる。ここで、(A)のXは、架橋度の指標であり、
Xが1〜49%であることが重要であり、好ましくは1
0〜49%、更に好ましくは10〜40%であり、最も
好ましくは10〜30%である。Xが1%未満の場合、
溶融粘度が低く、溶融張力が充分でなく、押出加工での
引き取り性が劣るだけでなく、機械的強度と耐傷つき性
が低下する。また一方、架橋度が50%を越えると、溶
融張力、溶融伸びが低下するだけでなく、外観、柔軟性
が劣る。そして、(A)のYは架橋密度の指標であり、
Yが0.00001〜0. 5であることが重要であり、
好ましくは0.00001〜0. 4、更に好ましくは
0.00001〜0. 3であり、最も好ましくは0.0
0001〜0. 2である。本発明者はYが上記範囲にあ
る場合のみ、卓越した押出加工の生産性、外観、柔軟
性、機械的強度が発現することを見出し、本発明を完成
した。
【0006】以下に本発明の各成分について詳細に説明
する。本発明において、(A)エチレン・αーオレフィ
ン共重合体は、例えばエチレンおよび炭素数が3〜20
のα−オレフィンを含有するエチレン・αーオレフィン
共重合体である。上記炭素数3〜20のα−オレフィン
としては、例えば、プロピレン、ブテンー1、ペンテン
ー1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウン
デセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキ
セン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1が好
ましく、特に好ましくはオクテン−1である。オクテン
−1は少量でも柔軟化する効果に優れ、得られた共重合
体は機械的強度に優れている。本発明にて好適に用いら
れるエチレン・αーオレフィン共重合体は、公知のメタ
ロセン系触媒またはチーグラー系触媒により製造するこ
とが好ましい。一般にはメタロセン系触媒は、チタン、
ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘
導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだ
けでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合
体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである
炭素数3〜20のα−オレフィンの分布が均一である。
【0007】本発明にて好適に用いられるエチレン・α
ーオレフィン共重合体は、α−オレフィンの共重合比率
が1〜50重量%であることが好ましく、更に好ましく
は10〜40重量%、最も好ましくは20〜30重量%
である。α−オレフィンの共重合比率が50重量%を越
えると、組成物の硬度、引張強度等の低下が大きく、一
方、1重量%未満では組成物の硬度が高く、機械的強度
が低下傾向にある。(A)の密度は、0.8〜0.9g
/cm3 の範囲にあることが好ましい。この範囲の密度
を有するポリオレフィン系ゴムを用いることにより、柔
軟性に優れ、硬度の低い熱可塑性ゴム組成物を得ること
ができる。本発明にて用いられる(A)エチレン・αー
オレフィン共重合体は、長鎖分岐を有していることが望
ましい。長鎖分岐が存在することで、機械的強度を落と
さずに、共重合されているα−オレフィンの比率(重量
%)に比して、密度をより小さくすることが可能とな
り、低密度、低硬度、高強度のゴムを得ることができ
る。長鎖分岐を有するオレフィン系ゴムとしては、米国
特許第5278272号明細書等に記載されている。
【0008】また、(A)エチレン・αーオレフィン共
重合体は、室温以上にDSCの融点ピークを有すること
が望ましい。融点ピークを有するとき、融点以下の温度
範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベタツ
キも少ない。また、本発明にて用いられる(A)のメル
トインデックスは、0.01〜100g/10分(19
0℃、2.16kg荷重)の範囲のものが好ましく用い
られ、更に好ましくは0.2〜10g/10分である。
本発明において、(A)はエチレンとαーオレフィン単
位を必須成分とし、必要に応じてその他のビニル単量体
を含有しても良い。また(A)中にエチレンとαーオレ
フィン単位を有していさえすればよく、例えば、ポリス
チレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウ
レタン系、1,2−ポリブタジエン系、ポリ塩化ビニル
系熱可塑性エラストマ−を水素添加して、最終的に構造
中にエチレンとαーオレフィン単位を含有する共重合体
をも包含する。
【0009】(A)のもう一つの好ましい上記水素添加
共重合体は、主鎖および側鎖に二重結合を有する重合体
及び/またはランダム共重合体からなる不飽和ゴムの全
二重結合の50%以上が水素添加された水素添加ゴムで
ある。上記水素添加ゴム中の全二重結合は、好ましくは
50%以上であり、更に好ましくは90%以上、特に好
ましくは95%以上が水素添加され、そして主鎖の残存
二重結合が5%以下、側鎖の残存二重結合が5%以下で
あることが好ましい。このようなゴムの具体例として
は、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、
ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)、ポリイソプレ
ン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴムを部分的または
完全に水素添加したゴム状重合体を挙げることができ、
特に水素添加ブタジエン系または水素添加イソプレン系
ゴムが好ましい。
【0010】このような水素添加ゴムは、上述のゴムを
公知の水素添加方法で部分水素添加することにより得ら
れる。例えば、F.L.Ramp,etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,46
72(1961)記載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素
添加する方法、Hung Yu Chen,J.Polym.Sci.Polym.Lette
r Ed.,15,271(1977)記載のトルエンスルフォニルヒドラ
ジドを用いて水素添加する方法、あるいは特公昭42ー
8704号公報に記載の有機コバルトー有機アルミニュ
ウム系触媒あるいは有機ニッケルー有機アルミニュウム
系触媒を用いて水素添加する方法等を挙げることができ
る。ここで、特に好ましい水素添加の方法は、低温、低
圧の温和な条件下で水素添加が可能な触媒を用いる特開
昭59ー133203号、特開昭60ー220147号
公報あるいは不活性有機溶媒中にて、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウム化合物と、ナトリウム原子、カ
リウム原子、ルビジウム原子またはセシウム原子を有す
る炭化水素化合物とからなる触媒の存在下に水素と接触
させる特開昭62ー207303号公報に示される方法
である。また、水素添加ゴムの100℃で測定したムー
ニー粘度(ML)は20〜90、25℃における5重量
%スチレン溶液粘度(5%SV)は、20〜300セン
チポイズ(cps)の範囲にあることが好ましい。特に
好ましい範囲は25〜150cpsである。そして、水
素添加ゴムの結晶性の指標である吸熱ピーク熱量の制御
は、テトラヒドロフラン等の極性化合物の添加または重
合温度の制御により行う。吸熱ピーク熱量の低下は、極
性化合物を増量するか、または重合温度を低下させて、
1,2ービニル結合を増大させることにより達成され
る。
【0011】本発明にて用いられる(A)は、複数の種
類のものを混合して用いても良い。そのような場合に
は、加工性のさらなる向上を図ることが可能となる。本
発明において(B)オレフィン系樹脂は、ポリエチレ
ン、ホモのアイソタクチックポリプロピレン、プロピレ
ンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−
1等の他のα−オレフィンとのアイソタクチック共重合
樹脂(ブロック、ランダムを含む)等が挙げられる。本
発明において、(B)の中でも、(Bー1)エチレンと
プロピレンとのランダム共重合樹脂等のプロピレン系ラ
ンダム共重合樹脂と、(Bー2)プロピレン系ブロック
共重合樹脂またはホモポリプロピレン系樹脂との組み合
わせが最も好ましい。このような架橋型オレフィン系樹
脂と分解型オレフィン系樹脂の二種のオレフィン系樹脂
を組み合わせることにより、外観と機械的強度が更に向
上する。
【0012】(Bー1)として、例えばエチレンとプロ
ピレンのランダム共重合樹脂を挙げることができ、エチ
レン成分がポリマー主鎖中に存在する場合は、それが架
橋反応の架橋点となり、架橋型オレフィン系樹脂の特性
を示す。(Bー2)はαーオレフィンが主成分であり、
ポリマー主鎖中にエチレン単位を含まないことが好まし
い。但し、プロピレン系ブロック共重合樹脂のようにエ
チレンーαオレフィン共重合体が分散相として存在する
場合は、分解型オレフィン系樹脂の特性を示す。(B)
は複数個の(Bー1)、(Bー2)成分の組み合わせで
も良い。また、本発明にて好適に用いられるオレフィン
系樹脂のメルトインデックスは、0.1〜100g/1
0分(230℃、2.16kg荷重)の範囲のものが好
ましく用いられる。100g/10分を越えると、熱可
塑性エラストマー組成物の耐熱性、機械的強度が不十分
であり、また0.1g/10分より小さいと流動性が悪
く、成形加工性が低下して望ましくない。
【0013】(A)と(B)からなる組成物100重量
部において、(B)は、1〜99重量部の組成比で用い
られる。好ましくは5〜90重量部、更に好ましくは2
0〜80重量部である。1重量部未満では組成物の流動
性、加工性が低下し、99重量部を越えると組成物の柔
軟性が不十分であり、望ましくない。本発明の部分的ま
たは完全に架橋されたゴム組成物は、(C)架橋剤で架
橋されることが好まい。(C)は、(Cー1)架橋開始
剤を必須成分とし、必要に応じて(Cー2)多官能単量
体、(Cー3)単官能単量体を含有する。上記(C)
は、(A)と(B)からなる組成物100重量部に対し
0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜3重量部
の量で用いられる。0.01重量部未満では架橋が不十
分であり、10重量部を越えると組成物の外観、機械的
強度が低下する。
【0014】ここで、(Cー1)架橋開始剤は、有機過
酸化物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤等が挙げら
れ、の具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキ
シルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル
−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等
のパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
および2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド
類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパ
ーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキ
シラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオ
キシオクテート等のパーオキシエステル類;ならびに、
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイ
ドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類
を挙げることができる。
【0015】これらの化合物の中では、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン
−3が好ましい。上記(Cー1)は、(C)成分中で好
ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重
量%の量が用いられる。1重量%未満では架橋が不十分
であり、80重量%を越えると機械的強度が低下する。
【0016】本発明において、(C)架橋剤の一つの
(Cー2)多官能単量体は、官能基としてラジカル重合
性の官能基が好ましく、とりわけビニル基がこのまし
い。官能基の数は2以上であるが、(Cー3)との組み
合わせで特に3個以上の官能基を有する場合には有効で
ある。具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリル
イソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ダイアセ
トンジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイ
ソプロペニルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,
P’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイ
ミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレ
ンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリル
オキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用
いられる。特にトリアリルイソシアヌレートが好まし
い。これらの多官能単量体は複数のものを併用して用い
てもよい。上記(Cー2)は、(C)成分中で好ましく
は1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の
量が用いられる。1重量%未満では架橋が不十分であ
り、80重量%を越えると機械的強度が低下する。
【0017】本発明において用いられる前記(Cー3)
は、架橋反応速度を制御するために加えるビニル系単量
体であり、ラジカル重合性のビニル系単量体が好まし
く、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等の不飽和ニトリル単量体、アクリル酸エス
テル単量体、メタクリル酸エステル単量体、アクリル酸
単量体、メタクリル酸単量体、無水マレイン酸単量体、
N−置換マレイミド単量体等を挙げることができる。上
記(Cー3)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重
量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられ
る。1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%
を越えると機械的強度が低下する。上記(D)は、パラ
フィン系、ナフテン系などのプロセスオイルが好まし
い。これらは組成物の硬度、柔軟性の調整用に、(A)
と(B)からなる組成物100重量部に対して、5〜5
00重量部、好ましくは10〜150重量部用いる。5
重量部未満では柔軟性、加工性が不足し、500重量部
を越えるとオイルのブリードが顕著となり望ましくな
い。
【0018】本発明の組成物は、先に説明した(A)特
定のエチレン・αーオレフィン共重合体、(B)オレフ
ィン系樹脂、(C)軟化剤を特定の組成比で組み合わせ
ることにより、機械的強度と柔軟性、加工性のバランス
が改善され、好ましく用いることができる。また、本発
明の組成物には、その特徴を損ねない程度に他の樹脂、
エラストマーを添加しても良い。また、本発明の組成物
には、その特徴を損ねない程度に無機フィラーおよび可
塑剤を含有することが可能である。ここで用いる無機フ
ィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、シリカ、カーボンブラック、ガラス繊維、酸化
チタン、クレー、マイカ、タルク、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。また、可塑剤
としては、例えば、ポリエチレングリコール、ジオクチ
ルフタレート(DOP)等のフタル酸エステル等が挙げ
られる。また、その他の添加剤、例えば、有機・無機顔
料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
難燃剤、シリコンオイル、アンチブロッキング剤、発泡
剤、帯電防止剤、抗菌剤等も好適に使用される。
【0019】本発明の組成物の製造には、通常の樹脂組
成物、ゴム組成物の製造に用いられるバンバリーミキサ
ー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機、等の一般的な
方法を採用することが可能である。とりわけ効率的に動
架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用いられ
る。2軸押出機は、オレフィン系エラストマーとプロピ
レン系樹脂とを均一かつ微細に分散させ、さらに他の成
分を添加させて、架橋反応を生じせしめ、本発明の組成
物を連続的に製造するのに、より適している。本発明に
おいて、(A)及び(B)の形態はペレット、パウダ
ー、クラム等の細分化された形態が好ましい。本発明の
組成物は、具体例として、次のような加工工程を経由し
て製造することができる。すなわち、(A)と(B)と
をよく混合し、押出機のホッパーに投入する。ラジカル
開始剤、架橋助剤は、(A)と(B)とともに当初から
添加してもよいし、押出機の途中から添加してもよい。
また(C)は押出機の途中から添加してもよいし、当初
と途中とに分けて添加してもよい。(A)と(B)は一
部を押出機の途中から添加してもよい。押出機内で加熱
溶融し混練される際に、(A)と(B)に対して、前記
(C)を用いて架橋反応し、さらに(D)を添加して溶
融混練することにより架橋反応と混練分散とを充分させ
たのち押出機から取り出す。ペレタイズして本発明の組
成物のペレットを得ることができる。
【0020】本発明において、(A)のX、Yは、以下
のように定義される。前もってオレフィンゴム組成物中
の(A)の重量W0 を測定した後に、オレフィンゴム組
成物をキシレン200ml中で20時間リフラックスさ
せ、溶液をフィルターで濾過し、(A)の膨潤架橋体を
得(この際、(B)オレフィン系樹脂は架橋されていて
もその架橋度は小さいので熱キシレン中に溶解し、濾過
除去される。)、この膨潤架橋体の重量(W1 )を測定
する。次いで、上記(A)の膨潤架橋体を100℃で真
空乾燥後、再度重量(W2 )を測定する。このようにし
てX、Yは、以下のように算出される。 X=(W2 /W0 )×100 (%) Y=W2 /W1 X、Yの制御は、ラジカル開始剤、架橋助剤の種類、添
加量、反応温度、反応方式により行われる。Xの増大の
ためには、ラジカル開始剤または架橋助剤を増量し、か
つラジカル開始剤の分解温度以上の、できるだけ低温・
長時間反応を行うことにより達成される。一方、Yの低
下のためには官能基数の少ない多官能架橋助剤、あるい
はラジカル重合性のビニル単量体を用いることにより、
反応速度を抑制することができる。例えばラジカル開始
剤量の削減、3官能よりは2官能架橋助剤の使用、メタ
クリル酸エステル単量体または芳香族ビニル単量体等の
ビニル系単量体の使用、低温反応等の方法で行うことが
できる。ラジカル開始剤、架橋助剤の過度の添加はXは
増大すると共に、Yが増大し、本願の要件を満足しな
い。または、過度に高活性なラジカル開始剤、架橋助
剤、または高温反応条件は、同様にXとYが増大し、本
願の要件を満足しない。そして、(A)に前もって少量
(D)を吸収させながら、ラジカル開始剤、架橋助剤を
(A)に配合する事により、架橋反応が穏和に進行する
ために、Yの増大を抑制しつつ、Xを増大することがで
きる。
【0021】本発明のX、Yを達成する具体的な製造方
法として、例えば以下の混練度を満足する方法が好まし
い。 M=(π2 /2)(L/D)D3 (N/Q) 10×106 ≦M≦1000×106 但し、L:原料添加部を基点としてダイ方向の押出機長
(mm)、D:押出機バレル内径(mm)、Q:吐出量
(kg/h)、N:スクリュー回転数(rpm) 混練度M=(π2 /2)(L/D)D3 (N/Q)が1
0×106 ≦M≦1000×106 であることが好まし
い。本発明のX、Yを達成するもう一つの具体的な製造
方法として、例えば以下の関係式の溶融温度を満足する
ことが好ましい。即ち、溶融温度T2 (℃)で、まず溶
融混練し、次いで溶融温度T3 (℃)で溶融混練し、と
りわけ原料添加口を基点としてダイ方向に長さLを有す
る溶融押出機において、原料添加口から0.1L〜0.
5Lの長さの押出機ゾーンを溶融温度T2 (℃)で、ま
ず溶融混練し、次いでその後の押出機ゾーンを溶融温度
3 (℃)で溶融混練する。
【0022】ここで、特にT1 が150〜250℃であ
ることが好ましく、溶融押出機の各ゾーンのT1 または
2 は均一温度であっても良いし、または温度勾配を有
していても良い。 T1 :(C−1)パーオキサイドの1分間半減期温度
(℃) T1 −100<T2 <T1 +40 T2 +1<T3 <T2 +200 本発明のX、Yを達成するには(D)の添加方法が重要
であり、具体的な製造方法として、先端部からの距離を
異にする一箇所のメインフィ−ド部と複数箇所のサイド
フィード可能な供給用部を有する押出機を用い、
(A)、(B)、(C)、(D)を溶融混練して動的架
橋する際に、(D)を複数箇所のフィード供給用部に分
割してフィードすることが好ましい。ここで、(D)を
複数箇所のフィード供給用部に分割してフィードするこ
とが好ましい。(D)を分割フィードことにより、押出
機の前段での動的架橋時の溶融粘度が低下して反応速度
が抑制され、膨潤度が増大する。(D)の分割回数また
は添加量により、Yを制御することができる。こうして
得られたオレフィン系ゴム組成物は任意の成形方法で各
種成型品の製造が可能である。射出成形、押出成形、圧
縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、発泡成形等が好
ましく用いられる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、これら実施例および比較例において、各種
物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。 (1)X(%)、Y 前もってオレフィンゴム組成物中の(A)の重量W0
測定した後に、オレフィンゴム組成物をキシレン200
ml中で20時間リフラックスさせ、溶液をフィルター
で濾過し、(A)の架橋膨潤体を得、この重量(W1
を測定する。次いで、上記(A)の架橋膨潤体を100
℃で真空乾燥後、再度重量(W2 )を測定する。このよ
うにして、X、Yは以下のように算出される。 X=(W2 /W0 )×100 (%) Y=W2 /W1 (2)溶融試験 キャピラリーレオメーターとして、東洋精機製作所製キ
ャピログラフ1C・3Aを用いて、溶融ポリマーの溶融
張力、溶融伸びを測定した。下記の条件で引き取り速度
を変化させて、各引き取り速度での溶融張力を測定し
た。また、その際に糸切れ時の引き取り速度を溶融伸び
の指標とした。 ランド長10mm、オリフィス孔径1mm、溶融温度2
00℃、クロスヘッド速度 50mm/分 (3)引張破断強度[MPa] Tダイ押出シートから、JIS K6251に準じ、2
3℃にて評価した。
【0024】(4)外観 シート肌から以下の基準で外観評価を行った。 ◎ 極めて良好 ○ 良好 △ 良好であるが、ややざらつく × 全体的にざらつく。光沢無し (5)柔軟性(触感) シート肌から以下の基準で柔軟性評価を行った。 ◎ 極めて柔軟性、触感が良好 ○ 良好 △ 良好であるが、やや硬さが感じられる × 全体的に硬く、触感が悪い (6)耐傷つき性 先端が長さ10mm、幅1mm の長方形で、重さが300gの
くさびを高さ5cmからシートに落下させてできた、シ
ートの傷を目視で以下の基準で評価を行った。 ◎ 極めて良好 ○ 良好 △ 良好であるが、傷が目立つ × 傷つきが著しい
【0025】(7)光安定性 光安定性試験機として米国ATLAS Electric Devices Co.
製 ATLAS CI35W Weatherometerを用い、JIS K71
02に基づいた方法で行なった。照射条件としては、試
験機内部温度、55℃、湿度55%、雨無し、キセノン
光(波長340nm エネルギー0.30W/m2 )3
00時間照射とした。照射後、シートの外観を目視で以
下の基準で外観評価を行った。 ◎ 極めて良好 ○ 良好 △ 良好であるが、ややざらつく × 全体的にざらつく。光沢無し (8) 外観 成形品表面を観察し、目視により評価した。 ◎:極めて良好。 ○:良好 △:成形品表面に少しオイル状物質が付着している。 ×:成形品表面にオイル状物質が多量に付着し、べたつ
き感が著しい。
【0026】(9)共役ジエン系ゴムの分析 1)水素添加率(%) NMRで以下の手順で測定した。まず、水素添加前のポ
リブタジエンゴムを重クロロホルムに溶解し、FTーN
MR(270メガ、日本電子製)にて化学シフト4. 7
〜5.2ppm(シグナルC0とする)の1,2ービニ
ルによるプロトン(=CH2 )と、化学シフト5. 2〜
5.8ppm(シグナルD0とする)のビニルプロトン
(=CH2)の積分強度より、次式で計算した。 (V)=〔0. 5C0/{0. 5C0+0. 5(D0ー
0. 5C0)}〕×100 次に、部分水素添加後のポリブタジエンゴムを重クロロ
ホルムに溶解し、同様にFT−NMRにて、化学シフト
0. 6〜1.0ppm(シグナルA1とする)の水素添
加された1, 2結合によるメチル基プロトン(ーCH
3)、化学シフト4. 7〜5. 2ppm(シグナルC1
とする)の水素添加されていない1,2ービニルによる
プロトン(=CH2)、化学シフト5. 2〜5.8pp
m(シグナルD1とする)の水素添加されていないビニ
ルプロトン(=CH2 )の積分強度から次式により計算
した。
【0027】 まず、p=0. 5C0/(0.5C1+A1/3) A11=pA1, C11=pC1, D11=pD1と
し、1,2ービニル結合部分の水素添加率(B) (B)=〔(A11/3)/{A11/3+C11/
2}〕×100 1, 4ー二重結合部分の水素添加率(C) (C)=[{0. 5(D0ー0. 5C0)ー0. 5(D
11ー0. 5C11)}/0. 5(D0ー0. 5C
0)]×100 ブタジエン部全体の水素添加率(A) (A)=(V)×(B)/100+〔100ー(V)〕
×(C)×100 2)ミクロ構造 上記で定義した記号で以下に記載した。 水素添加前の1,2ービニル結合=(V)×(B)/1
00 (%) 水素添加前の1, 4結合={100ー(V)}×(C)
/100 (%) 水素添加後の1,2ービニル結合=(V)×{100ー
(B)}/100(%) 水素添加後の1, 4ー結合={100ー(V)}×{1
00ー(B)}/100(%)
【0028】実施例、比較例で用いる各成分は以下のも
のを用いた。 (イ)エチレン・αーオレフィン共重合体 1)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−
1) 特開平3ー163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オ
クテンー1の組成比は、72/28(重量比)である。
(TPEー1と称する) 2)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−
2) 通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造した。共
重合体のエチレン/オクテンー1の組成比は、72/2
8(重量比)である。(TPEー2と称する) 3)エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重
合体(TPE−3) 特開平3ー163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/プ
ロピレン/ジシクロペンタジエンの組成比は、72/2
4/4(重量比)である。(TPEー3と称する) 4)水素添加共役ジエン系ゴム 内容積10リッターの攪拌機付、ジャケット付きオート
クレーブを反応器として用いて、ブタジエン/n−ヘキ
サン溶液(ブタジエン濃度20重量%)を20リッター
/hrの速度で、n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶
液(濃度5重量%)を70ミリッター/hrで導入し、
重合温度110℃でブタジエンの連続重合を実施した。
得られた活性重合体をメタノールで失活させ、別の内容
積10リッターの攪拌機付、ジャッケット付きの反応器
に重合体溶液8リッターを移し、温度60℃にて水素添
加触媒としてジーpートリルビス(1ーシクロペンタジ
エニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液(濃度1ミリ
リッター/リッター)250ミリリッターと、n−ブチ
ルリチウム溶液(濃度5ミリリッター/リッター)50
ミリリッターとを、0℃、2kg/cm2 の水素圧下で
混合したものを添加し、水素分圧3kg/cm2 にて3
0分間反応させた。得られた水素添加重合体溶液は、酸
化防止剤として2, 6ージターシャルブチルヒドロキシ
トルエンを重合体当たり、0. 5部添加して、溶剤を除
去した。この際にブタジエン重合体を水素添加反応条件
(水素添加圧力、水素添加温度、時間及び触媒量)を変
えて水素添加して水素添加重合体を得た。その結果を表
2に記載した。
【0029】(ロ)オレフィン系樹脂 ポリプロピレン(PP) 日本ポリオレフィン(株)製、アイソタクチックホモポ
リプロピレン [MFR(30g/分)(ASTM D 1238 に準じ、230
℃、2. 16kg荷重)](PPと称する) (ハ)架橋剤 1)架橋開始剤(Cー1) 日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25
B)(POXー1と称する) 2)多官能単量体(Cー2) 和光純薬(株)製、ジビニルベンゼン(DVBと称す
る) 3)多官能単量体(Cー2) 日本化成(株)製、トリアリルイソシアヌレート(TA
ICと称する) 4)多官能単量体(Cー2) 大内新興化学(株)製、N,N '-m フェニレンビスマレイ
ミド(PMIと称する) 5)単官能単量体(Cー3) 旭化成工業(株)製、メタクリル酸メチル(MMAと称
する) 6)単官能単量体(Cー3) 旭化成工業(株)製、スチレン(STと称する)
【0030】(ニ)パラフィン系オイル 出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイル PW−9
0(MOと称する) (実施例1〜8、比較例 1〜5)押出機として、バレ
ル中央部に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L
/D=47)を用いた。スクリューとしては注入口の前
後に混練部を有した2条スクリューを用いた。 (A)TPE−1/(B)PP/(Cー1)POXー1
/(Cー2)DVB/(D)MO=65/35/0. 5
/1. 0/45(重量部)からなる混合物を、まずMO
以外の成分を2軸押出機に導入し、引き続き、押出機の
中央部にある注入口よりMOをポンプにより注入し、2
20℃で溶融押出を行った。上記条件を基準に、ラジカ
ル開始剤、架橋助剤の種類、添加量、反応温度、反応方
式によりX、Yを制御した。具体的には、Xの増大のた
めには、ラジカル開始剤または架橋助剤を増量し、かつ
ラジカル開始剤の分解温度以上の、できるだけ低温・長
時間反応を行った。一方、Yの低下のためには反応速度
を抑制することが重要であり、例えばラジカル開始剤量
の削減、低温反応の方法で行った。TPE−1に前もっ
て少量のMOを吸収させながら、POX、DVBをTP
E−1に配合する事により、Yの増大を抑制しつつ、X
を増大させた。
【0031】このようにして得られたゴム組成物から2
00℃にて圧縮成形により2mm厚のシートを作成し、
各機械的特性を評価した。その結果を表1に示した。表
1によると、本願のX、Yの要件を満足した組成物は、
溶融張力、溶融伸び、引張破断強度、外観、柔軟性、及
び耐傷つき性に優れていることが分かる。 (実施例9〜17)実施例2において、TPEー1を表
2記載の水素添加共役ジエン系ゴム、TPE−2,TP
E−3に変更すること以外、同様の実験を繰り返した。
その結果を表2に示した。表1〜2によると、(A)と
して、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレンと炭
素数3〜20のα−オレフィンからなるエチレン・αー
オレフィン共重合体及び/または主鎖および側鎖に二重
結合を有する単独重合体及び/またはランダム共重合体
からなる不飽和ゴムの全二重結合の50%以上が水素添
加された水素添加ゴムを用いた場合は、溶融張力、溶融
伸び、引張破断強度、外観、柔軟性、及び耐傷つき性に
優れていることが分かる。 (実施例18〜19)実施例2において、(C)成分を
表3記載の種類、量に変更すること以外、同様の実験を
繰り返した。その結果を表3に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明のオレフィン系ゴム組成物は、溶
融張力、溶融伸び、機械的強度、外観、柔軟性(触感)
及び耐傷つき性に優れている。本発明のオレフィン系ゴ
ム組成物は、自動車用部品、自動車用内装材、エアバッ
グカバー、機械部品、電気部品、ケーブル、ホース、ベ
ルト、玩具、雑貨、日用品、建材、シート、フィルム等
を始めとする用途に幅広く使用可能であり、産業界に果
たす役割は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA06 AA12 AA13 AA15 AA16 AB11 AC32 AC40 AC45 AC48 AC56 AC63 AC65 AC66 AC94 AE02 AE08 GA05 GB08 4J002 AC03Y AC11W AE05Z BB02X BB05W BB12X BB14X BB15X BP02X BP03X CH05Y EA047 ED027 EF047 EH077 EH147 EK016 EK036 EK046 EK056 EP027 ES017 ET007 EU027 EU187 FD010 FD02Z FD14Y FD147 FD156

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレンと炭素数3〜20のα−
    オレフィンからなるエチレン・αーオレフィン共重合体
    1〜99重量部と(B)オレフィン系樹脂1〜99重
    量部[(A)と(B)の合計量が100重量部]とから
    なる部分的または完全に架橋された組成物であって、下
    記に定義される該(A)のXが1〜49%であり、かつ
    Yが0.00001〜0. 5であることを特徴とするオ
    レフィンゴム組成物。 X=(W2 /W0 )×100 (%) Y=W2 /W1 (但し、重量W0 の(A)を熱キシレン抽出して得られ
    た(A)の膨潤架橋体の重量をW1 とし、上記(A)の
    膨潤架橋体の乾燥後の重量をW2 とする。)
  2. 【請求項2】 (A)がメタロセン触媒を用いて製造さ
    れたエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンからな
    るエチレン・αーオレフィン共重合体、または主鎖およ
    び側鎖に二重結合を有する単独重合体及び/またはラン
    ダム共重合体からなる不飽和ゴムの全二重結合の50%
    以上が水素添加された水素添加ゴムから選ばれる一種以
    上のエチレン・αーオレフィンである請求項1記載のオ
    レフィンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 Xが10〜49%であり、かつYが0.
    00001〜0. 1であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載のオレフィンゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (C)架橋剤により架橋してなる請求項
    1〜3のいずれかに記載のオレフィンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 更に軟化剤(D)5〜500重量部を添
    加した請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィンゴム
    組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169527A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Jsr Corp 熱可塑性エラストマー組成物、発泡体及びその製造方法
US7863378B2 (en) 2006-08-31 2011-01-04 Asahi Kasei Chemicals Corporation Thermoplastic elastomer composition and modifier composition using the same

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