JP2002069117A - 触媒組成物 - Google Patents

触媒組成物

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JP2002069117A
JP2002069117A JP2000260030A JP2000260030A JP2002069117A JP 2002069117 A JP2002069117 A JP 2002069117A JP 2000260030 A JP2000260030 A JP 2000260030A JP 2000260030 A JP2000260030 A JP 2000260030A JP 2002069117 A JP2002069117 A JP 2002069117A
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JP2000260030A
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English (en)
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Shojiro Aida
昭二郎 会田
Shiyoumin Kou
召民 侯
Yasuo Wakatsuki
康雄 若槻
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共役ジエンの重合又は共役ジエンと芳香族ビ
ニル化合物との共重合のための触媒組成物を提供する。 【解決手段】 共役ジエンの重合又は共役ジエンと芳香
族ビニル化合物との共重合のための触媒組成物であっ
て、下記の成分:(A)ネオジム錯体、及び(B)非配位性ア
ニオンとカチオンとからなるイオン性化合物及び/又は
アルミノキサンを含む組成物。 【効果】 ミクロ構造におけるシス1,4-構造の含量が極
めて高く、かつ狭い分子量分布を有する重合体を製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共役ジエン重合用の
触媒組成物及び該触媒組成物に含まれる助触媒、並びに
該触媒組成物を用いた共役ジエン重合体の製造方法及び
該製造方法により得られる新規な共役ジエン重合体に関
するものである。また、本発明は共役ジエンと芳香族ビ
ニル化合物との共重合用の触媒組成物及び該触媒組成物
に含まれる助触媒、並びに該触媒組成物を用いて共役ジ
エンと芳香族ビニル化合物との共重合体を製造する方法
及び該製造方法により得られる新規な共重合体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】共役ジエン類の重合触媒については、従
来より数多くの提案がなされており、工業的に極めて重
要な役割を担っている。特に、熱的・機械的特性におい
て高性能化された共役ジエン重合体を得る目的で、高い
シス1,4結合含有率を与える数多くの重合触媒が研究・
開発されてきた。例えば、ニッケル、コバルト、チタン
等の遷移金属化合物を主成分とする複合触媒系は公知で
あり、それらのうちのいくつかは、すでにブタジエン、
イソプレン等の重合触媒として工業的に広く用いられて
いる(End. Ing. Chem., 48, 784, 1956; 特公昭37-819
8号公報参照)。
【0003】更に高いシス1,4結合含有率および優れた
重合活性を達成すべく、希土類金属化合物と第I〜III族
の有機金属化合物からなる複合触媒系が研究・開発さ
れ、高立体特異性重合の研究が盛んに行われるようにな
った(Makromol. Chem. Suppl, 4, 61, 1981; J. Poly
m.Sci., Polym. Chem. Ed., 18, 3345, 1980; 独国特許
出願2,848,964号; Sci. Sinica., 2/3, 734, 1980; Rub
ber Chem. Technol., 58,117, 1985などを参照)。これ
らの触媒系の中で、ネオジム化合物と有機アルミニウム
化合物を主成分とする複合触媒が高いシス1,4結合含有
率と優れた重合活性を有することが確認され、ブタジエ
ン等の重合触媒としてすでに工業化されている (Macrom
olecules, 15, 230, 1982; Makromol. Chem., 94, 119,
1981を参照)。
【0004】近年の工業技術の進歩に伴い、高分子材料
に対する市場要求はますます高度なものとなっており、
更に高い熱的特性(熱安定性等)・機械的特性(引張り
弾性率、曲げ弾性率等)を有する高分子材料の開発が強
く望まれるようになってきた。この課題を解決するため
の有力な手段の一つとして、共役ジエン類に対し高い重
合活性を有する触媒を用いて、ミクロ構造におけるシス
1,4-構造の含有量が高く、かつ狭い分子量分布を有する
重合体を製造する試みがなされている。しかしながら、
従来、このような特徴を有する重合体を製造する方法は
知られていない。一方、共役ジエン類と芳香族ビニル化
合物を共重合するための触媒については、従来より数多
くの提案がなされており、工業的に極めて重要な役割を
担っている。特に、熱的・機械的特性において高性能化
された共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体を
得る目的で、高いシス1,4結合含有率に制御されるよう
な共重合触媒が研究・開発されてきた。
【0005】例えば、ニッケル、コバルト、チタン等の
遷移金属化合物を主成分とする複合触媒系や(工業化学
雑誌, 72, 2081, 1969; Plast. Kautsch., 40, 356, 19
93; Makromol. Chem. Phys., 195, 2623, 199などを参
照)、ネオジウム、ガドリニウム等の希土類金属化合物
を主成分とする複合触媒系(Macromol. Rapid Commun.1
6, 563, 1992; J. Polym. Sci., Par A; Polym. Chem.,
32, 1195, 1994; Polymer, 37, 349, 1996)などが知
られている。これらの触媒系では、ある程度高いシス1,
4制御性を示すものの、高分子量で狭い分子量分布を有
し、かつ共重合体中のモノマー組成がランダム性を示す
重合体を製造することはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、共役
ジエンの重合用触媒を提供することにある。より具体的
には、ミクロ構造におけるシス1,4-構造の含有量が高
く、かつ狭い分子量分布を有する重合体を製造するため
の重合用触媒を提供することにある。本発明の別の課題
は、上記の特徴を有する重合体及びその製造方法を提供
することにある。また、本発明の別の課題は、共役ジエ
ンと芳香族ビニル化合物との共重合用触媒を提供するこ
とにある。より具体的には、ミクロ構造におけるシス1,
4-構造の含有量が高く、かつ高分子量と狭い分子量分布
を有する共重合体、好ましくは上記特徴を有するランダ
ム共重合体を製造するための重合用触媒を提供すること
にある。本発明のさらに別の課題は、上記の特徴を有す
る共重合体及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、サマリウム錯体
などの希土類金属メタロセン型の重合触媒と、非配位性
アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物及び/又
はアルミノキサンを含む助触媒とを組み合わせた触媒組
成物を用いることによって、共役ジエン類を効率よく重
合することができること、及び上記の重合用触媒組成物
を用いることにより、ミクロ構造におけるシス1,4-構造
の含有量が極めて高く、しかも分子量分布が狭い共役ジ
エン重合体を製造できることを見出した。また、この方
法は共重合体の製造にも利用できることを見出し、これ
らの発明について特許出願した(PCT/JP00/1188)。
【0008】本発明者らはさらに研究を続けたところ、
希土類金属メタロセン型の重合触媒のうち、ネオジム錯
体が特に優れた重合活性を与えることを見出し、本発明
を完成した。すなわち本発明は、共役ジエンの重合又は
共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合のための触
媒組成物であって、下記の成分:(A)ネオジム錯体、及
び(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性
化合物及び/又はアルミノキサン、を含む組成物を提供
するものである。この発明の好ましい態様によれば、イ
オン性化合物がトリフェニルカルボニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカ
ルボニウムテトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレ
ート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、1,1'-ジメチルフェロセニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートで
ある上記触媒組成物;及び、さらに周期律表第I〜III
族元素の有機金属化合物を含む上記触媒組成物が提供さ
れる。
【0009】また、別の観点からは、ネオジム錯体を含
む共役ジエンの重合用触媒又はネオジム錯体を含む共役
ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合のための重合用
触媒と共に用いるための助触媒であって、非配位性アニ
オンとカチオンとからなるイオン性化合物及び/又はア
ルミノキサンを含む助触媒が本発明により提供される。
さらに別の観点からは、上記の重合用触媒組成物の存在
下で共役ジエンを重合する方法;上記の重合用触媒組成
物の存在下で共役ジエンと芳香族ビニル化合物とを共重
合する方法が本発明により提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】ネオジム錯体としては、例えば、 一般式(I) :RaMXb・Lc又は 一般式(II):RaMXbQXb (式中、Mはネオジムを示し;Rはペンタジエニル基、
置換ペンタジエニル基、シクロペンタジエニル基、置換
シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニ
ル基、フルオレニル基、又は置換フルオレニル基を示
し;Xは水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チ
オラート基、アミド基、又は炭素数1から20の炭化水素
基を示し;Lはルイス塩基性化合物を示し;Qは周期律
表第III族元素を示し;aは1、2、又は3の整数を示
し;bは0、1、又は2の整数を示し;cは0、1、又は
2の整数を示す)で示される3価のネオジム錯体が挙げ
られる。aが2である場合、2個のRは同一でも異なっ
ていてもよい。同様に、b又はcが2である場合には、
2個のX又はLはそれぞれ同一でも異なっていてもよ
い。
【0011】置換ペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、置換インデニル基、又は置換フルオレニル
基における置換基の種類、個数、及び置換位置は特に限
定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピ
ル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、se
c-ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、フェニル
基、ベンジル基などのほか、トリメチルシリル基などの
珪素原子を含有する炭化水素基などを挙げることができ
る。RはXの一部と互いにジメチルシリル基、ジメチル
メチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメ
チレン基、エチレン基、置換エチレン基等の架橋基で結
合されていてもよく、また、Rどうしが互いにジメチル
シリル基、ジメチルメチレン基、メチルフェニルメチレ
ン基、ジフェニルメチレン基、エチレン基、置換エチレ
ン基等の架橋基で結合されていてもよい。
【0012】置換ペンタジエニル基の具体例としては、
例えば、2-メチルペンタジエニル基、2-ベンジルペンタ
ジエニル基、2,4-ジメチルペンタジエニル基、2,4-ジベ
ンジルペンタジエニル基などが挙げられる。置換シクロ
ペンタジエニル基の具体例としては、例えば、メチルシ
クロペンタジエニル基、ベンジルシクロペンタジエニル
基、ビニルシクロペンタジエニル基、2-メトキシエチル
シクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペン
タジエニル基、tert-ブチルシクロペンタジエニル基、
エチルシクロペンタジエニル基、フェニルシクロペンタ
ジエニル基、1,2-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,
3-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3-ジ(tert-ブ
チル)シクロペンタジエニル基、1,2,3-トリメチルシク
ロペンタジエニル基、1,2,3,4-テトラメチルシクロペン
タジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、
1-エチル-2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル
基、1-ベンジル-2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジ
エニル基、1-フェニル-2,3,4,5-テトラメチルシクロペ
ンタジエニル基、1-トリメチルシリル-2,3,4,5-テトラ
メチルシクロペンタジエニル基、1-トリフルオロメチル
-2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル基などが
挙げられる。置換インデニル基の具体例としては、例え
ば、1,2,3-トリメチルインデニル基、ヘプタメチルイン
デニル基、1,2,4,5,6,7-ヘキサメチルインデニル基など
が挙げられる。Rとしてはペンタメチルシクロペンタジ
エニル基が好ましい。
【0013】Xが表わすアルコキシド基としては、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n-ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基など
の脂肪族アルコキシ基、フェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブ
チルフェノキシ基、2,6-ジイソプロピルフェノキシ基、
2,6-ジネオペンチルフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-イ
ソプロピルフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-ネオペンチ
ルフェノキシ基、2-イソプロピル-6-ネオペンチルフェ
ノキシ基などのアリールオキシド基のいずれでもよい
が、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシ基が好ましい。
【0014】Xが表わすチオラート基としては、チオメ
トキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオn-
ブトキシ基、チオイソブトキシ基、チオsec-ブトキシ
基、チオtert-ブトキシ基などの脂肪族チオラート基、
チオフェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルチオフェノキシ
基、2,6-ジイソプロピルチオフェノキシ基、2,6-ジネオ
ペンチルチオフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-イソプロ
ピルチオフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-チオネオペン
チルフェノキシ基、2-イソプロピル-6-チオネオペンチ
ルフェノキシ基、2,4,6-トリイソプロピルチオフェノキ
シ基などのアリールチオラート基のいずれでもよいが、
2,4,6-トリイソプロピルチオフェノキシ基が好ましい。
【0015】アミド基としては、ジメチルアミド基、ジ
エチルアミド基、ジイソプロピルアミド基などの脂肪族
アミド基、フェニルアミド基、2,6-ジ-tert-ブチルフェ
ニルアミド基、2,6-ジイソプロピルフェニルアミド基、
2,6-ジネオペンチルフェニルアミド基、2-tert-ブチル-
6-イソプロピルフェニルアミド基、2-tert-ブチル-6-ネ
オペンチルフェニルアミド基、2-イソプロピル-6-ネオ
ペンチルフェニルアミド基、2,4,6-tert-ブチルフェニ
ルアミド基などのアリールアミド基のいずれでもよい
が、2,4,6-tert-ブチルフェニルアミド基が好ましい。
【0016】Xが表わすハロゲン原子は、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよい
が、塩素原子やヨウ素原子が好ましい。炭素数1から20
の炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、
イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチルなどの直鎖又は分枝鎖
の脂肪族炭化水素基、フェニル基、トリル基、ナフチル
基など芳香族炭化水素基、ベンジル基などのアラルキル
基などのほか、トリメチルシリルメチル基、ビストリメ
チルシリルメチル基などのケイ素原子を含有する炭化水
素基であってもよい。これらのうち、メチル基、エチル
基、イソブチル基、トリメチルシリルメチル基などが好
ましい。Xとしては、水素原子、ハロゲン原子、又は炭
素数1から20の炭化水素基が好ましい。
【0017】Lが示すルイス塩基性化合物としては、対
電子をもって金属に配位できるルイス塩基性の化合物で
あれば特に限定されず、無機化合物又は有機化合物のい
ずれであってもよい。ルイス塩基性化合物として、例え
ば、エーテル化合物、エステル化合物、ケトン化合物、
アミン化合物、ホスフィン化合物、シリルオキシ化合物
などを用いることができるが、これらに限定されること
はない。一般式(II)においてQは周期律表第III族元素
を示すが、該元素の具体例としては、ホウ素、アルミニ
ウム、ガリウムなどを挙げることができ、アルミニウム
が好ましい。
【0018】式(I)で表されるネオジム錯体の具体例と
しては、例えば、トリス(2,4-ジメチルペンタジエニ
ル)ネオジム、クロロビス(2,4-ジメチルペンタジエニ
ル)ネオジム、ジクロロ(2,4-ジメチルペンタジエニ
ル)ネオジム、メチルビスペンタメチルシクロペンタジ
エニルテトラヒドロフランネオジム、クロロビスペンタ
メチルシクロペンタジエニルテトラヒドロフランネオジ
ム、又はヨードビスペンタメチルシクロペンタジエニル
テトラヒドロフランネオジムなどが挙げられ、式(II)で
表わされるネオジム錯体の具体例としては、例えば、ジ
メチルアルミニウム(μ-ジメチル)ビス(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)ネオジムなどが挙げられる。
【0019】助触媒として用いられるイオン性化合物
は、非配位性アニオンとカチオンとからなるものであれ
ば特に限定されないが、例えば、上記のネオジム錯体と
反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン
性化合物などを挙げることができる。非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレート、テト
ラキス(モノフルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフ
ルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロ
フェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチルフ
ェニル)ボレート、テトラ(トリル)ボレート、テトラ
(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロフェ
ニル),フェニル]ボレート、トリデカハイドライド-
7,8-ジカルバウンデカボレートなどが挙げられる。
【0020】カチオンとしては、カルボニウムカチオ
ン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホ
スホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオ
ン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどを挙
げることができる。カルボニウムカチオンの具体例とし
ては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フ
ェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウム
カチオンを挙げることができる。トリ置換フェニルカル
ボニウムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェ
ニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)カルボニウムカチオンを挙げることができる。アン
モニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモ
ニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、ト
リプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニ
ウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオンな
どのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル
アニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリ
ニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチ
オン、ジ(イソプロピル)アンモニウムカチオン、ジシク
ロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアン
モニウムカチオンを挙げることができる。ホスホニウム
カチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウム
カチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオ
ン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンな
どのトリアリールホスホニウムカチオンを挙げることが
できる。
【0021】該イオン性化合物は、非配位性アニオン及
びカチオンの中から、それぞれ任意に選択して組み合わ
せたものを好ましく用いることができる。例えば、イオ
ン性化合物としては、トリフェニルカルボニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニ
ルカルボニウムテトラキス(テトラフルオロフェニル)
ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、1,1'-ジメチルフェロ
セニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
トなどが好ましい。イオン性化合物を単独で用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。遷移金属化
合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できる
ルイス酸として、B(C6F5)3、Al(C6F5)3などを用いるこ
とができ、これらを前記のイオン性化合物と組み合わせ
て用いてもよい。
【0022】助触媒として用いられるアルミノキサンと
しては、例えば、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを
接触させることによって得られるものを用いることがで
き、より具体的には、一般式(-Al(R')O-)n で示される
鎖状アルミノキサン又は環状アルミノキサンを用いるこ
とができる。上記式において、R'は炭素数1〜10の炭
化水素基であり、該炭化水素基はハロゲン原子及び/又
はアルコキシ基で置換されていてもよい。nは重合度を
示し、好ましくは5以上、より好ましくは10以上であ
る。R'としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソブチル基などが挙げられるが、メチル基が好まし
い。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物な
どが挙げられ、特に好ましいのはトリメチルアルミニウ
ムである。トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミ
ニウムとの混合物を原料として用いたアルミノキサンも
好適に用いることができる。アルミノキサンをイオン性
化合物と組み合わせて用いてもよい。
【0023】本発明の触媒組成物は、上記の成分(A)及
び(B)を含み、さらに成分(C)として周期律表第I〜III
族元素の有機金属化合物を含んでいてもよい。有機金属
化合物として、有機アルミニウム化合物、有機リチウム
化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有
機ホウ素化合物などが挙げられる。より具体的には、メ
チルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベ
ンジルリチウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシ
リルメチルリチウム、ビストリメチルシリルメチルリチ
ウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウ
ム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウム、トリデシルアルミニウムなどを用いることが
できる。さらに、エチルマグネシウムクロライド、ブチ
ルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロ
ライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチ
ルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロ
ライドなどのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物を用いても
よい。これらの有機金属化合物を2種以上組み合わせて
用いてもよい。
【0024】本発明の触媒組成物における上記成分(A)
及び(B)の配合割合は、重合すべきモノマーの種類は反
応の種類や条件に応じて適宜選択することが可能であ
る。一般的には、ネオジム錯体とアルミノキサンとを含
む組成物では、成分(A):成分(B)(モル比)を1:1〜
1:10000、好ましくは 1:10〜1:1000、さらに好まし
くは 1:50〜1:500程度にすることができる。ネオジム
錯体とイオン性化合物とを含む組成物では、成分(A):
成分(B)(モル比)を1:0.1 〜1:10、好ましくは1:0.
2〜1:5、さらに好ましくは1:0.5〜1:2程度にすれば
よい。また、成分(C)を含む触媒組成物では、ネオジム
錯体と成分(C)との配合割合(モル比)は、例えば、1:
0.1〜1:1000、好ましくは1:0.2〜1:500、さらに好ま
しくは1:0.5〜1:50程度である。
【0025】本発明の重合方法で重合可能な共役ジエン
化合物モノマーの種類は特に限定されないが、例えば、
1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2-エ
チル-1,3- ブタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-メ
チルペンタジエン、4-メチルペンタジエン、又は2,4-ヘ
キサジエンなどを挙げることができ、これらのうち1,3-
ブタジエンが好ましい。これらのモノマー成分を単独で
用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0026】本発明の重合方法で共重合可能な共役ジエ
ン化合物モノマーの種類は特に限定されないが、例え
ば、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、
2-エチル-1,3- ブタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、
2-メチルペンタジエン、4-メチルペンタジエン、又は2,
4-ヘキサジエンなどを挙げることができ、これらのうち
1,3-ブタジエンが好ましい。これらのモノマー成分を単
独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0027】本発明の重合方法で共重合可能な芳香族ビ
ニル化合物モノマーの種類も特に限定されない。例え
ば、スチレン、p-メチルスチレン、m-メチルスチレン、
p-tert-ブチルスチレン、α-メチルスチレン、クロロメ
チルスチレン、p-tert-ブトキシスチレン、ジメチルア
ミノメチルスチレン、ジメチルアミノエチルスチレン、
ビニルトルエンなどが用いられる、これらのうちスチレ
ンが好ましい。これらのモノマー成分を単独で用いても
よいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】本発明の重合方法は、溶媒の存在下又は非
存在下のいずれで行なってもよい。溶媒を用いる場合に
は、溶媒が重合反応において実質的に不活性であり、モ
ノマー及び触媒組成物に対して十分な溶解性を有してい
れば、その種類は特に限定されない。例えば、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化水
素;シクロペンタン、シクロヘキサン等の飽和脂環式炭
化水素;1-ブテン、2-ブテン等のモノオレフィン類;ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエチレン、パー
クロルエチレン、1,2-ジクロロエタン、クロルベンゼ
ン、ブロムベンゼン、クロルトルエン等のハロゲン化炭
化水素が挙げられるが、これらのうち、トルエンが好ま
しい。また、溶媒を2種以上組み合わせて用いてもよ
い。
【0029】本発明の重合方法における重合温度は、例
えば-100〜100℃の範囲、好ましくは-50〜80℃の範囲で
ある。重合時間は、例えば1分〜12時間程度であり、好
ましくは5分〜5時間程度である。もっとも、これらの反
応条件は、モノマーの種類や触媒組成物の種類に応じ
て、適宜選択することが可能であり、上記に例示した範
囲に限定されることはない。重合反応が所定の重合率に
達した後、公知の重合停止剤を重合系に加えて停止さ
せ、次いで通常の方法に従い生成した重合体を反応系か
ら分離することができる。
【0030】本発明の共役ジエンの重合方法により得ら
れる重合体のミクロ構造におけるシス構造の含有量は、
通常は80 mol% 以上であり、好ましくは90 mol% 以上、
より好ましくは95 mol%以上、特に好ましくは98 mol%以
上である。また、分子量分布に関しては、Mw/Mnが2.00
以下、好ましくは 1.80以下、より好ましくは 1.60以
下、さらに好ましくは 1.40以下、特に好ましくは 1.30
以下である。
【0031】本発明の共重合方法により得られる共重合
体のミクロ構造におけるシス構造の含有量は、通常は80
mol%以上、好ましくは90 mol% 以上、特に好ましくは9
5 mol%以上であり、分子量Mnは10,000以上、好ましくは
20,000以上、より好ましくは50,000以上、特に好ましく
は100,000以上であり、分子量分布 Mw/Mnは2.50以下、
好ましくは 2.00以下、より好ましくは 1.80以下、特に
好ましくは 1.50以下である。また、本発明の共重合体
は、モノマー組成が実質的にランダム性を示すランダム
共重合体である。
【0032】本発明の重合方法により得られる重合体
は、高い熱的特性(熱安定性等)と機械的特性(引張り
弾性率、曲げ弾性率等)を有することが期待されるの
で、高分子材料として多様な用途に利用することが可能
である。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。実施例中のポリブタジエンのミクロ構
造は、1H NMRおよび13C NMRにより得られたピーク[1H N
MR: δ 4.8-5.0 (1,2-ビニルユニットの=CH2)、5.2-5.8
(1,4-ユニットの-CH=と1,2-ビニルユニットの-CH=)、
13C NMR: δ 27.4 (1,4-シスユニット)、32.7 (1,4-ト
ランスユニット)、127.7-131.8 (1,4-ユニット)、113.8
-114.8と143.3-144.7 (1,2-ビニルユニット)]の積分比
から算出し、スチレンの含有率は1H NMRにより得られた
ピーク[δ 4.8-5.0(ブタジエンの1,2-ビニルユニット
の=CH2)、δ 5.2-5.8(ブタジエンの1,4-ビニルユニッ
トと1,2-ビニルユニットの-CH=)、及びδ 6.3-7.3 (ス
チレンユニットの芳香環)]の積分比から算出した。ま
た、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子
量分布(Mw/Mn)は、GPCによりポリスチレンを標準物質
として用い求めた。
【0034】例1 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルにジメチルアルミニウム(μ−ジ
メチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ネオ
ジム[(Cp*)2Nd(μ-Me)2AlMe2](Cp*:ペンタメチルシク
ロペンタジエニル配位子)を0.01 mmol仕込み、トルエン
6 mlに溶解した。ついで、MMAO(東ソー・アクゾ社より
販売されているトルエン可溶性アルミノキサン)をAl/N
d=200元素比となるように添加してボトルを打栓した。
その後、グローブボックスからボトルを取り出し、1,3-
ブタジエンを1.5 g仕込み、50℃で5分間重合を行っ
た。重合後、10 wt%のBHT〔2,6-ビス(tert-ブチル)-4-
メチルフェノール〕を含むメタノール10 mlを加えて反
応を停止し、さらに大量のメタノール/塩酸混合溶媒で
重合体を分離して60℃で真空乾燥した。得られた重合体
の収率は66 wt%であった。また、重合体のミクロ構造は
シス含量が97.5 mol%であり、数平均分子量は362,400、
Mw/Mnは1.89であった。
【0035】例2 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルにジメチルアルミニウム(μ−ジ
メチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ネオ
ジム[(Cp*)2Nd(μ-Me)2AlMe2]を0.01 mmol仕込み、トル
エン6 mlに溶解した。ついでトリイソブチルアルミニウ
ム 0.03 mmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト(Ph3CB(C6F5)4
0.01 mmolを添加してボトルを打栓した。その後、グロ
ーブボックスからボトルを取り出し、1,3-ブタジエンを
1.35 g仕込み、50℃で5分間重合を行った。重合後、10w
t%のBHTを含むメタノール10 mlを加えて反応を停止し、
さらに大量のメタノール/塩酸混合溶媒で重合体を分離
して60℃で真空乾燥した。得られた重合体の収率は76wt
%であった。 重合体のミクロ構造はシス含量が96.1 mo
l%であり、数平均分子量は400,600、Mw/Mnは1.66であっ
た。
【0036】例3 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルに、ジメチルアルミニウム(μ-
ジメチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ネオジム[(Cp*)2Nd(μ-Me)2AlMe2]を0.01 mmol仕込み、
トルエン6 mlに溶解した。ついでトリエチルアルミニウ
ム 0.03 mmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト(Ph3CB(C6F5)4
0.01 mmolを添加してボトルを打栓した。その後、グロ
ーブボックスからボトルを取り出し、1,3-ブタジエンを
1.35 g仕込み、50℃で5分間重合を行った。重合後、10w
t%のBHTを含むメタノール10 mlを加えて反応を停止し、
さらに大量のメタノール/塩酸混合溶媒で重合体を分離
して60℃で真空乾燥した。得られた重合体の収率は84wt
%であった。重合体のミクロ構造はシス含量が77.0 mol%
であり、数平均分子量は239,500、Mw/Mnは1.42であっ
た。
【0037】例4 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルにジメチルアルミニウム(μ-ジ
メチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ネ
オジム[(Cp*)2Nd(μ-Me)2AlMe2]を0.01 mmol仕込み、ト
ルエン6 mlに溶解した。ついで、トリメチルアルミニウ
ム0.03 mmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)0.
01 mmolを添加してボトルを打栓した。その後、グロー
ブボックスからボトルを取り出し、1,3-ブタジエンを1.
35 g仕込み、50℃で5分間重合を行った。重合後、10 wt
%のBHTを含むメタノール10 mlを加えて反応を停止し、
さらに大量のメタノール/塩酸混合溶媒で重合体を分離
して60℃で真空乾燥した。得られた重合体の収率は93wt
%であった。また、重合体中のミクロ構造はシス含量が6
4.8 mol%であり、数平均分子量は353,400、Mw/Mnは1.56
であった。
【0038】例5 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルに、トリス(2,4-ジメチルペン
タジエニル)ネオジム[(2,4-DMBD)3Nd] を0.01 mmol仕
込み、トルエン6 mlで溶解させた。次いで、MMAO(東ソ
ー・アクゾ社より販売されるトルエン可溶性アルミノキ
サン)をAl/Nd=200元素比となるように添加しボトルを
打栓した。その後、グローブボックスからボトルを取り
出し、1,3-ブタジエンを1.35 g仕込み、50℃で5分間重
合を行った。重合後、BHT[2,6-ビス(t-ブチル)-4-メチ
ルフェノール]の10 wt%のメタノール溶液10 mlを加え
て反応を停止させ、さらに大量のメタノール/塩酸混合
溶媒で重合体を分離させ、60℃で真空乾燥した。得られ
た重合体の収率は86 wt%であった。重合体のミクロ構造
はシス含量が81.8 mol%で、数平均分子量は39,700であ
り、Mw/Mnは2.21であった。
【0039】例6 窒素雰囲気下のグローブボックス中で、十分に乾燥した
30 ml耐圧ガラスボトルに、ジメチルアルミニウム(μ-
ジメチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ネオジム[(Cp*)2Nd(μ-Me)2AlMe2]を0.03 mmol仕込み、
トルエン1 mlに溶解した。ついで、トリイソブチルアル
ミニウム0.09 mmol、トリフェニルカルボニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)
4)0.03 mmolを添加してボトルを打栓した。その後、グ
ローブボックスからボトルを取り出し、1,3-ブタジエン
を0.81 g、スチレンを1.7 ml仕込み、50℃で1時間重合
を行った。重合後、10 wt%のBHTを含むメタノール10 ml
を加えて反応を停止し、さらに大量のメタノール/塩酸
混合溶媒で重合体を分離して60℃で真空乾燥した。得ら
れた重合体の収率は25 wt%であった。また、重合体中の
スチレン含有率は8.1 mol%であり、ブタジエンユニット
のミクロ構造はシス含量が87.8 mol%であり、数平均分
子量は46,100、Mw/Mnは1.61であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の触媒組成物を用いて共役ジエン
の重合又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合
行うと、ミクロ構造におけるシス1,4-構造の含量が極め
て高く、かつ狭い分子量分布を有する重合体を製造する
ことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AC49A BA00A BA01B BB01B BC12B BC25B EA01 EB12 EB13 EB14 EB21 EC01 EC02 GA06 GA11 4J100 AB02Q AB03Q AB04Q AB07Q AB08Q AS01P AS02P AS03P AS04P BA04Q BA29Q CA01 CA04 FA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエンの重合又は共役ジエンと芳香
    族ビニル化合物との共重合のための触媒組成物であっ
    て、下記の成分: (A)ネオジム錯体、及び(B)非配位性アニオンとカチオン
    とからなるイオン性化合物及び/又はアルミノキサンを
    含む組成物。
  2. 【請求項2】 イオン性化合物がトリフェニルカルボニ
    ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
    トリフェニルカルボニウムテトラキス(テトラフルオロ
    フェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ
    キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1'-ジメ
    チルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
    ル)ボレートである請求項1に記載の触媒組成物。
  3. 【請求項3】 さらに周期律表第I〜III族元素の有機
    金属化合物を含む請求項1又は2に記載の触媒組成物。
  4. 【請求項4】 ネオジム錯体を含む共役ジエンの重合用
    触媒又はネオジム錯体を含む共役ジエンと芳香族ビニル
    化合物との共重合用触媒と共にもちいるための助触媒で
    あって、非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン
    性化合物及び/又はアルミノキサンを含む助触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の触媒組成物の存在下で共役ジエンを重合する方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の触媒組成物の存在下で共役ジエンと芳香族ビニル化合
    物とを共重合する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009148140A1 (ja) * 2008-06-04 2009-12-10 株式会社ブリヂストン 芳香族ビニル化合物-共役ジエン化合物共重合体及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ
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