JPH11199625A - 共役ジエン重合体の製造方法 - Google Patents

共役ジエン重合体の製造方法

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JPH11199625A
JPH11199625A JP64898A JP64898A JPH11199625A JP H11199625 A JPH11199625 A JP H11199625A JP 64898 A JP64898 A JP 64898A JP 64898 A JP64898 A JP 64898A JP H11199625 A JPH11199625 A JP H11199625A
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JP
Japan
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group
cyclopentadienyl
substituted
compound
titanium
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Application number
JP64898A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Tsujimoto
信弘 辻本
Michinori Suzuki
通典 鈴木
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な触媒系による制御された共役ジエン重
合体を高活性で製造する方法を提供する。 【解決手段】 (A)チタン化合物、(B)非配位性ア
ニオンとカチオンとのイオン性化合物、(C)有機アル
ミニウム化合物、及び、(D)水(但し、(C):
(D)=1:0.1〜2(モル比)である。)から得ら
れる触媒を用いて、共役ジエン化合物を重合させること
を特徴とする共役ジエン重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チタン化合物から
なる重合触媒を用いた共役ジエン類の重合体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエ
ンの重合触媒に関しては、従来より数多くの提案がなさ
れており、種々のミクロ構造の重合体が可能となり、そ
の幾つかは工業化されている。
【0003】チタン化合物系触媒による共役ジエンの重合触
媒としては、例えば、Macromol.Symm
p.,89,383(1995)には、CpTiCl3
−MAO触媒系によるシス−1,4構造が70〜90%
及び1,2−構造が10〜20%のポリブタジエンの製
造方法が報告されている。また、特開平9−28681
0号公報には、(A)一般式 TiRX3(式中、Rは
シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル
基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル基
又は置換フルオレニル基を示し、Xは水素、ハロゲン、
炭素数1から20の炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基
又はアミド基を示す。)で示されるチタン化合物、
(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合
物、並びに、(C)有機アルミニウム化合物からなる触
媒系が開示されている。しかしながら、これらの触媒系
は重合活性が充分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】新規なチタン化合物系
の重合触媒を用いて、制御された共役ジエン重合体を高
活性で製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
TiRX3(式中、 Rはシクロペンタジエニル基、
置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換イン
デニル基、フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示
し、Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素
基、アルコキシ基、アミノ基又はアミド基を示す。)で
示されるチタン化合物、(B)非配位性アニオンとカチ
オンとのイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合
物、並びに(D)水(但し、(C):(D)=1:0.
1〜2(モル比)である。)から得られる触媒を用い
て、共役ジエン化合物を重合させることを特徴とする共
役ジエン重合体の製造方法に関する。
【0006】また、本発明は、(A)一般式 TiRX
3(式中、 Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、
フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示し、Xは水
素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキ
シ基、アミノ基又はアミド基を示す。)で示されるチタ
ン化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオ
ン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、並びに
(D)水(但し、(C):(D)=1:0.1〜2(モ
ル比)である。)からなる触媒を用いて、共役ジエン化
合物を重合させることを特徴とする共役ジエン重合体の
製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の触媒の(A)成分は、一
般式 TiRX3で示されるチタン化合物である。式
中、Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジ
エニル基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレ
ニル基又は置換フルオレニル基を示す。
【0008】置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル
基又は置換フルオレニル基における置換基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、n-ブ
チル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ヘ
キシル基、フェニル基、ベンジル基、トリメチルシリル
基などの珪素原子を含有する炭化水素基などが挙げられ
る。さらにシクロペンタジエニル環がXの一部と互いに
ジメチルシリル、ジメチルメチレン、メチルフェニルメ
チレン、ジフェニルメチレン、エチレン、置換エチレン
等の架橋基で結合されたものも含まれる。
【0009】置換シクロペンタジエニル基の具体例として
は、メチルシクロペンタジエニル基、1,2-ジメチルシク
ロペンタジエニル基、1,3-ジメチルシクロペンタジエニ
ル基、1,3-ジ(t-ブチル)シクロペンタジエニル基、1,
2,3-トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4-テト
ラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル基、1-エチル-2,3,4,5- テトラメチルシ
クロペンタジエニル基、1-ベンジル-2,3,4,5- テトラメ
チルシクロペンタジエニル基、1-フェニル-2,3,4,5- テ
トラメチルシクロペンタジエニル基、1-トリメチルシリ
ル-2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-
トリフルオロメチル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペン
タジエニル基などが挙げられる。
【0010】置換インデニル基の具体例としては、1,2,3-ト
リメチルインデニル基、ヘプタメチルインデニル基、1,
2,4,5,6,7-ヘキサメチルインデニル基などが挙げられ
る。
【0011】置換フルオレニル基の具体例としては、メチル
フルオレニル基などが挙げられる。
【0012】以上の中でも、Rとしてはシクロペンタジエニ
ル基、メチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシ
クロペンタジエニル基、インデニル基、1,2,3-トリメチ
ルインデニル基などが好ましい。
【0013】Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水
素基、アルコキシ基、アミノ基又はアミド基を示す。
【0014】ハロゲンの具体例としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0015】炭素数1から20の炭化水素置換基の具体例とし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、t-ブチルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐
状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベ
ンジルなど芳香族炭化水素基などがが挙げられる。さら
にトリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水
素基も含まれる。中でも、メチル、ベンジル、トリメチ
ルシリルメチルなどが好ましい。
【0016】アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エ
トキシ、フェノキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げ
られる。さらに、アミルオキシ、ヘキシルオキシ、オク
チルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、チオメトキシな
どを用いてもよい。
【0017】アミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノなどが挙げられ
る。
【0018】アミド基の具体例としては、ジエチルアミド、
iso-プロピルアミド、n-オクチルアミドなどが挙げられ
る。
【0019】以上の中でも、Xとしては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、メト
キシ基、エトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基などが好ましい。
【0020】本発明においては、TiRX3 の具体的な化合
物としては、以下の(1) 〜(18)などのものが挙げられ
る。 (1) シクロペンタジエニルチタントリクロライドが挙げ
られる。
【0021】(2) モノ置換シクロペンタジエニルチタントリ
クロライド、例えば、メチルシクロペンタジエニルチタ
ントリクロクロライド、エチルシクロペンタジエニルチ
タントリクロライド、プロピルシクロペンタジエニルチ
タントリクロライド、イソプロピルシクロペンタジエニ
ルチタントリクロライド、t-ブチルシクロペンタジエニ
ルチタントリクロライド、ベンジルシクロペンタジエニ
ルチタントリクロライド、(1,1-ジメチルプロピル)シ
クロペンタジエニルチタントリクロライド、(1,1-ジメ
チルベンジル)シクロペンタジエニルチタントリクロラ
イド、(1-エチルプロピル)シクロペンタジエニルチタ
ントリクロライド、(1-エチル,1-メチルプロピル)シ
クロペンタジエニルチタントリクロライド、(ジエチル
ベンジル)シクロペンタジエニルチタントリクロライ
ド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)チタン
トリクロライド、(ビス(トリメチルシリル)シクロペ
ンタジエニル)チタントリクロライドなどが挙げられ
る。
【0022】(3) 1,3-ジ置換シクロペンタジエニルチタン
トリクロライド、例えば、(1,3-ジメチルシクロペンタ
ジエニル)チタントリクロライド、(1-メチル-3- エチ
ルシクロペンタジエニル)チタントリクロライド、(1-
メチル-3- プロピルシクロペンタジエニル)チタントリ
クロライド、(1-メチル-3- ビス(トリメチルシリル)
シリルシクロペンタジエニル)チタントリクロライド、
(1-メチル-3- フェニルシクロペンタジエニル)チタン
トリクロライド、(1-メチル-3- トリルシクロペンタジ
エニル)チタントリクロライド、(1-メチル-3- (2,6-
ジメチルフェニル)シクロペンタジエニル)チタントリ
クロライド、(1-メチル-3- ブチルシクロペンタジエニ
ル)チタントリクロライドなどが挙げられる。
【0023】(4) 1,2,3- トリ置換シクロペンタジエニルチ
タントリクロライド、例えば、(1,2,3-トリメチルシク
ロペンタジエニル)チタントリクロライド、(1,2,3-ト
リエチルシクロペンタジエニル)チタントリクロライ
ド、(1,2,3-トリフェニルシクロペンタジエニル)チタ
ントリクロライドなどが挙げられる。
【0024】(5) 1,2,4- トリ置換シクロペンタジエニルチ
タントリクロライド、例えば、(1,2,4-トリメチルシク
ロペンタジエニル)チタントリクロライド、(1,2,4-ト
リエチルシクロペンタジエニル)チタントリクロライ
ド、(1,2,4-トリフェニルシクロペンタジエニル)チタ
ントリクロライドなどが挙げられる。
【0025】(6) テトラ置換シクロペンタジエニルチタン
トリクロライド、例えば、(1,2,3,4-テトラメチルシク
ロペンタジエニル)チタントリクロライド、(1,2,3,4-
テトラフェニルシクロペンタジエニル)チタントリクロ
ライドなどが挙げられる。
【0026】(7) ペンタ置換シクロペンタジエニルチタン
トリクロライド、例えば、(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)チタントリクロライド、(1,2,3,4-テトラメ
チル-5- フェニルシクロペンタジエニル)チタントリク
ロライド、(1,2,3,4-テトラフェニル-5- メチルシクロ
ペンタジエニル)チタントリクロライド、(ペンタフェ
ニルシクロペンタジエニル)チタントリクロライドなど
が挙げられる。
【0027】(8) インデニルチタントリクロライドが挙げ
られる。
【0028】(9) 置換インデニルチタントリクロライド、
例えば、(2-メチルインデニル)チタントリクロライ
ド、(2-トリメチルシリルインデニル)チタントリクロ
ライドなどが挙げられる。
【0029】(10) 上記(1) 〜(9) の化合物の塩素原子をア
ルコキシ基で一部置換したモノアルコキシド、ジアルコ
キシドなどが挙げられる。例えば、シクロペンタジエニ
ルチタンt-ブトキサイドジクロライド、シクロペンタジ
エニルチタンiso-プロポキサイドジクロライド、シクロ
ペンタジエニルチタンジメトキシクロライド、シクロペ
ンタジエニルチタンジiso-プロポキシクロライド、シク
ロペンタジエニルチタンジter-ブトキシクロライド、シ
クロペンタジエニルチタンジフェノキシクロライド、シ
クロペンタジエニルチタンiso-プロポキシジクロライ
ド、シクロペンタジエニルチタンter-ブトキシジクロラ
イド、シクロペンタジエニルチタンフェノキシジクロラ
イドなどが挙げられる。
【0030】(11) 上記(1) 〜(10)の塩素原子をメチル基で
置換したメチル体、ジメチル体、トリメチル体が挙げら
れる。
【0031】(12) Rが炭化水素基、炭化水素シリル基によ
ってXと結合されたものが挙げられる。例えば、(t-ブ
チルアミド)ジメチルシリル(η5-シクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、(t-ブチルアミド)ジメチル
シリル(トリメチル-η5-シクロペンタジエニル)チタ
ンジクロライド、(t-ブチルアミド)ジメチルシリル
(テトラメチル- η5-シクロペンタジエニル)チタンジ
クロライドなどが挙げられる。
【0032】(13) 上記(12)の塩素原子をメチル基で置換し
たメチル体、ジメチル体が挙げられる。
【0033】(14) 上記(12)の塩素原子をアルコキシ基で置
換したモノアルコキシ体、ジアルコキシ体が挙げられ
る。
【0034】(15) 上記(14)のモノクロル体をメチル基で置
換した化合物が挙げられる。
【0035】(16) 上記(1) 〜(10)の塩素原子をアミド基で
置換したアミド体が挙げられる。例えば、(シクロペン
タジエニル)(トリスジエチルアミド)チタン、(シク
ロペンタジエニル)(トリスiso-プロピルアミド)チタ
ン、(シクロペンタジエニル)(トリスn-オクチルアミ
ド)チタン、(シクロペンタジエニル)(ビスジエチル
アミド)チタンクロライド、(シクロペンタジエニル)
(ビスiso-プロピルアミド)チタンクロライド、(シク
ロペンタジエニル)(ビスn-オクチルアミド)チタンク
ロライド、(シクロペンタジエニル)(ジエチルアミ
ド)チタンジクロライド、(シクロペンタジエニル)
(iso-プロピルアミド)チタンジクロライド、(シクロ
ペンタジエニル)(n-オクチルアミド)チタンジクロラ
イドなどが挙げられる。
【0036】(17) フルオレニルチタントリクロライド、メ
チルフルオレニルチタントリクロライドなどが挙げられ
る。また塩素原子をメチル基、アルコキシ基、アミド基
で置換した化合物も挙げられる。
【0037】中でも、シクロペンタジエニルチタントリクロ
リド、メチルシクロペンタジエニルチタントリクロリ
ド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロ
リド、インデニルチタントリクロリド、1,2,3-トリメチ
ルインデニルチタントリクロリド、シクロペンタジエニ
ルチタントリ(メトキシド)、ペンタメチルシクロペン
タジエニルチタントリ(メトキシド)などが好適に用い
られる。
【0038】本発明の触媒系の(B)成分の非配位性アニオ
ンとカチオンとのイオン性化合物を構成する非配位性ア
ニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−
ト、テトラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス
(ジフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフ
ルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオ
ロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメチル
フェニル)ボレ−ト、テトラ(トルイル)ボレ−ト、テ
トラ(キシリル)ボレ−ト、(トリフェニル,ペンタフ
ルオロフェニル)ボレ−ト、[トリス(ペンタフルオロ
フェニル),フェニル]ボレ−ト、トリデカハイドライ
ド−7,8−ジカルバウンデカボレ−トなどが挙げられ
る。
【0039】一方、カチオンとしては、カルベニウムカチオ
ン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホ
スホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオ
ン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどを挙
げることができる。
【0040】カルベニウムカチオンの具体例としては、トリ
フェニルカルベニウムカチオン、トリ置換フェニルカル
ベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンを
挙げることができる。トリ置換フェニルカルベニウムカ
チオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カル
ベニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルベニ
ウムカチオンを挙げることができる。
【0041】アンモニウムカチオンの具体例としては、トリ
メチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウム
カチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブ
チルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモ
ニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオ
ン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−
ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−
ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジア
ルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)アン
モニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチ
オンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げるこ
とができる。
【0042】ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリ
フェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)
ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニウム
カチオンを挙げることができる。
【0043】該イオン性化合物は、上記で例示した非配位性
アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選択し
て組み合わせたものを好ましく用いることができる
【0044】中でもイオン性化合物としては、トリフェニル
カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レ−ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレ−ト、1,1'−ジメチルフ
ェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レ−トなどが好ましい。イオン性化合物を単独で用いて
もよく、また、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0045】本発明の触媒系の(C)成分の有機アルミニウ
ム化合物の具体的な化合物としては、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキ
ルアルミニウムを挙げることができる。
【0046】さらに、ジメチルアルミニウムクロライド、ジ
エチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミ
ニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライドなどのような有機
アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、
セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化
有機アルミニウム化合物も含まれる。これらの有機アル
ミニウム化合物は、二種類以上併用することができる。
【0047】各触媒成分の配合割合は、各種条件により異な
るが、(A)成分と(B)成分とのモル比は、好ましく
は1:0.1〜10、より好ましくは1:0.2〜5であ
る。
【0048】(A)成分と(C)成分とのモル比は、好まし
くは1:0.1〜1000、より好ましくは1:1〜5
00である。
【0049】(C)成分と(D)成分とのモル比は、1:
0.1〜2であり、好ましくは1:0.1〜1.5であ
る。
【0050】触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、
例えば次の順序で行うことができる。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分を添加し、(C)成分を添加
した後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加す
る。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分と(C)成分を添加した後、
(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
【0051】また、各成分をあらかじめ熟成して用いてもよ
い。中でも、(A)成分と(C)成分とを熟成すること
が好ましい。
【0052】熟成条件としては、不活性溶媒中、共役ジエン
の存在下、(A)成分と(C)成分を混合する。熟成温
度は0〜100℃、好ましくは10〜60℃であり、熟
成時間は特に制限はないが、通常は0.5分以上であれ
ば充分であり、数日間は安定である。
【0053】本発明においては、各触媒成分を無機化合物、
又は有機高分子化合物に担持して用いることができる。
【0054】本発明における触媒を用いて重合できるモノマ
−としては、α−オレフィン、環状オレフィン、共役ジ
エンなど特に限定されないが、共役ジエン化合物モノマ
−が特に好適である。
【0055】共役ジエン化合物モノマ−としては、1,3−
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−
エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエ
ン、2−メチルペンタジエン、4−メチルペンタジエ
ン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。中でも、
1,3−ブタジエンを主成分とする共役ジエン化合物モ
ノマ−が好ましい。これらのモノマ−成分は、一種用い
てもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】ここで重合すべき共役ジエン化合物モノマ−と
は、モノマ−の全量であっても一部であってもよい。モ
ノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノ
マ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合することができ
る。共役ジエンの他に、エチレン、プロピレン、ブテン
−1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の非
環状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン、ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又は
スチレンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合
物、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノル
ボルネン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィ
ン等を少量含んでいてもよい。
【0057】重合方法は、特に制限はなく、1,3−ブタジ
エンそのものを重合溶媒とする塊状重合(バルク重
合)、又は溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶
媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族
系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタ
ン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2−ブテ
ン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、
ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の
炭化水素系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素
系溶媒等が挙げられる。
【0058】中でも、トルエン、シクロヘキサン、あるい
は、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合
物などが好適に用いられる。
【0059】重合温度は−100〜100℃の範囲が好まし
く、−50〜60℃の範囲が特に好ましい。重合時間は
10分〜12時間の範囲が好ましく、30分〜6時間が
特に好ましい。
【0060】所定時間重合を行った後、重合槽内部を必要に
応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
【0061】上記の本発明の触媒及び重合方法を用いること
により、1,2-構造含有率が 4〜30%、好ましくは 5〜
25%、より好ましくは 5〜20%、シス-1,4- 構造含有
率が65〜95%、好ましくは70〜95%、トランス-1,4- 構
造含有率が 5%以下、好ましくは 4.5%以下であるポ
リブタジエンを製造することができる。これらのポリブ
タジエンはポリスチレンの耐衝撃性付与剤として好適に
用いることができる。
【0062】
【実施例】実施例において「重合活性」とは、重合反応
に使用したチタン化合物のチタン金属1mmol当た
り、重合時間1時間当たりの重合体収量(g)である。
分子量分布は、ポリスチレンを標準物質として用いたG
PCから求めた重量平均分子量Mw及び数平均分子量M
nの比Mw/Mnによって評価した。ミクロ構造は赤外
吸収スペクトル分析によって行った。シス−1,4−構
造740cm-1、トランス−1,4−構造967c
-1、1,2−構造910cm-1の吸収強度比からミク
ロ構造を算出した。
【0063】(実施例1〜14)内容量1.5Lのオ−トク
レ−ブの内部を窒素置換し、トルエン300mLと脱水
ブタジエン1.15mol(62g)を仕込んで攪拌し
た。表1に示す水(H2O)を添加し、30分間攪拌溶
解した。次いで、(C)成分としてトリエチルアルミニ
ウム(TEA)を表1に示す量添加し、(A)成分とし
てシクロペンタジエニルチタントリクロライド(CpT
iCl3)0.005mmol、及び(B)成分としてト
リフェニルカルベニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−ト(Ph3CB(C65 4)0.0075m
molをそれぞれトルエン溶液として添加して、重合温
度40℃で1時間重合を行った。重合後、老化防止剤を
添加して未反応の1,3−ブタジエンの一部をオ−トク
レ−ブから放出した。重合液をエタノ−ルに投入し、ポ
リマ−を沈澱、洗浄、ロ過、乾燥した。表1、表2及び
表3に、重合条件及び重合結果を示した。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】新規なチタン化合物系の重合触媒を用い
て、制御された共役ジエン重合体を高活性で製造でき
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式 TiRX3 (式中、 Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペ
    ンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フ
    ルオレニル基又は置換フルオレニル基を示し、Xは水
    素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキ
    シ基、アミノ基又はアミド基を示す。)で示されるチタ
    ン化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオ
    ン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、並びに
    (D)水(但し、(C):(D)=1:0.1〜2(モ
    ル比)である。)から得られる触媒を用いて、共役ジエ
    ン化合物を重合させることを特徴とする共役ジエン重合
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (A)一般式 TiRX3 (式中、 Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペ
    ンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フ
    ルオレニル基又は置換フルオレニル基を示し、Xは水
    素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキ
    シ基、アミノ基又はアミド基を示す。)で示されるチタ
    ン化合物、並びに(B)非配位性アニオンとカチオンと
    のイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、並
    びに(D)水(但し、(C):(D)=1:0.1〜2
    (モル比)である。)からなる触媒を用いて、共役ジエ
    ン化合物を重合させることを特徴とする共役ジエン重合
    体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106459246A (zh) * 2014-04-11 2017-02-22 出光兴产株式会社 烯烃系聚合物的制造方法、烯烃聚合用催化剂和烯烃系聚合物

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US10246531B2 (en) 2014-04-11 2019-04-02 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Production method for olefin-based polymer, olefin polymerization catalyst, and olefin-based polymer

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