JP2002063941A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池

Info

Publication number
JP2002063941A
JP2002063941A JP2000247530A JP2000247530A JP2002063941A JP 2002063941 A JP2002063941 A JP 2002063941A JP 2000247530 A JP2000247530 A JP 2000247530A JP 2000247530 A JP2000247530 A JP 2000247530A JP 2002063941 A JP2002063941 A JP 2002063941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
strip
negative electrode
shaped
active material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000247530A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Zushi
敏博 厨子
Seiji Okada
聖司 岡田
Mitsuhiro Marumoto
光弘 丸本
Itaru Gosho
至 御書
Kenichi Kizu
賢一 木津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2000247530A priority Critical patent/JP2002063941A/ja
Publication of JP2002063941A publication Critical patent/JP2002063941A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温特性およびサイクル特性に優れ、かつ液
漏れの心配がない安全性の高いリチウムイオン二次電池
を提供すること。 【解決手段】 正極が、コバルト酸リチウムの結晶の
(003)面方向における結晶子サイズが800オング
ストローム以上で、且つ1つのコバルト原子に対する他
のコバルト原子の配位数が5.7以上である活物質を有
するものであり、当該正極と負極の間に、塩と相溶性溶
媒とビニリデンフルオライドを主単位とするフッ素ポリ
マーとを主体成分とする固体電解質層を介在させたこと
を特徴とするリチウムイオン二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン二
次電池に関し、より詳細には、低温特性およびサイクル
特性に優れ、かつ液漏れの心配がない安全性の高いリチ
ウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン二次電池は、通常、正極
と負極の間に電解質を介在させて構成される。また、正
極および負極は、それぞれ、集電体の表面に、活物質、
導電材、バインダー等を混合してなる組成物の層(以
下、活物質組成物層)を設けて構成される。正極用の活
物質としては、Li−Mn系複合酸化物、Li−Ni系
複合酸化物、Li−Co系複合酸化物などが提案されて
いるが、化学的に安定で、取り扱いが容易であり、しか
も、高容量の二次電池を製造し得る点から、Li−Co
系複合酸化物が現在では最も多く実用に供されている。
一方、負極用の活物質としては、通常、炭素材料が使用
されている。
【0003】このように構成されたリチウムイオン二次
電池は、ニッカド電池等に比べ高エネルギー密度、高電
圧を達成することができる。そのため、リチウムイオン
二次電池は、近年、携帯電話やノート型パソコンといっ
た携帯機器の駆動源として、急速に採用が進んでいる。
さらに、将来的には適用範囲の拡大が期待される。この
ため、電池性能の向上を図るべく、リチウムイオン二次
電池についての研究開発が盛んに行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、未だ満
足な電池性能を有するリチウムイオン二次電池は得られ
ていないのが現状である。例えば、従来の正極活物質を
有する正極を用いたリチウムイオン二次電池は、低温特
性、サイクル特性および安全性のいずれもが満足できる
ものではなかった。また、正極活物質として、1つのコ
バルト原子に対する他のコバルト原子の配位数が5.8
以上であるLi−Co系複合酸化物を用いたリチウムイ
オン二次電池は、低温特性およびサイクル特性には優れ
るが、安全性に問題があった。さらに、特に安全性の向
上を図ることができるといわれているポリマー電池、例
えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系リチウムイオ
ンポリマー電池に、正極活物質として、上記の配位数が
5.8以上であるLi−Co系複合酸化物を用いた場
合、安全性は向上するが、サイクル特性が低下するとい
う問題があった。
【0005】このように、低温特性、サイクル特性およ
び安全性のすべてに優れたリチウムイオン二次電池を得
ることは困難であった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、低温特性お
よびサイクル特性に優れ、かつ液漏れの心配がない安全
性の高いリチウムイオン二次電池を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に対し、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は以下の通りである。
【0008】本発明のリチウムイオン二次電池は、正極
が、コバルト酸リチウムの結晶の(003)面方向にお
ける結晶子サイズが800オングストローム以上で、且
つ1つのコバルト原子に対する他のコバルト原子の配位
数が5.7以上である活物質を有するものであり、当該
正極と負極の間に、塩と相溶性溶媒とビニリデンフルオ
ライドを主単位とするフッ素ポリマーとを主体成分とす
る固体電解質層を介在させたことを特徴とする。そのこ
とにより、上記目的が達成される。
【0009】好適な実施態様において、上記塩は、Li
ClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiN
(SO2CF32およびLiCF3SO3から選ばれる少
なくとも1種の化合物であり、上記相溶性溶媒は、エチ
レンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチ
ルカーボネート、ジエトキシエタン、ジエチルカーボネ
ートおよびジメトキシエタンから選ばれる1種または2
種以上の混合溶媒である。
【0010】好適な実施態様において、上記負極の活物
質は黒鉛類である。
【0011】好適な実施態様において、上記正極は帯状
集電体の両面に上記活物質を含む正極活物質層を形成し
た帯状正極であり、上記負極は帯状集電体の両面に負極
活物質層を形成した帯状負極であり、かつ、当該帯状正
極および帯状負極の間に上記固体電解質層の帯状体を介
在させて、これら3者をその長さ方向に沿って渦巻き状
に捲回して捲回体を構成しており、当該帯状正極の帯状
集電体の両面に形成された正極活物質層の膜厚和Aおよ
び当該帯状負極の帯状集電体の両面に形成された負極活
物質層の膜厚和Bは、それぞれ80〜250μmの範囲
であり、かつ膜厚和Aの膜厚和Bに対する比(A/B)
は0.4〜2.2の範囲にある。
【0012】好適な実施態様において、上記正極は帯状
集電体の両面に上記活物質を含む正極活物質層を形成し
た帯状正極であり、上記負極は帯状集電体の両面に負極
活物質層を形成した帯状負極であり、かつ、当該帯状正
極および帯状負極の間に上記固体電解質層の帯状体を介
在させて、これら3者をその長さ方向に沿って渦巻き状
に捲回して捲回体を構成しており、当該帯状正極の最外
周の捲回部分のさらに外周に当該帯状負極の最外周の捲
回部分を配置すると共に、当該帯状負極の最外周の捲回
部分の自由端部に当該帯状正極の最外周の捲回部分の自
由端部からはみ出した第1のはみ出し部分を設け、当該
帯状正極の最内周の捲回部分のさらに内周に当該帯状負
極の最内周の捲回部分を配置すると共に、当該帯状負極
の最内周の捲回部分の自由端部に当該帯状正極の最内周
の捲回部分の自由端部からはみ出した第2のはみ出し部
分を設け、当該帯状負極の幅方向の両端部に当該帯状正
極の幅方向の両端部からはみ出した第3および第4のは
み出し部分をそれぞれ設けている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明のリチウムイオン二次電池は、正極
が、コバルト酸リチウムの結晶の(003)面方向にお
ける結晶子サイズが800オングストローム以上で、且
つ1つのコバルト原子に対する他のコバルト原子の配位
数が5.7以上である活物質を有するものであり、当該
正極と負極の間に、塩と相溶性溶媒とビニリデンフルオ
ライドを主単位とするフッ素ポリマーとを主体成分とす
る固体電解質層を介在させたことを特徴とする。ここ
で、用語「結晶子サイズ」は、結晶の発達(結晶性)を
表わす指標として一般的に用いられるものであり、本明
細書においては、活物質粒子内における単結晶の大きさ
を意味することが意図される(図3参照)。
【0015】本発明のリチウムイオン二次電池の正極活
物質において、コバルト酸リチウムの結晶の(003)
面方向における結晶子サイズは、800オングストロー
ム以上、好ましくは850オングストローム以上であ
り、その上限は特に制限されないが、好ましくは100
00オングストローム以下、さらに好ましくは1000
オングストローム以下である。(003)面方向におけ
る結晶子サイズが800オングストローム未満の場合に
は、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の低下を生
じ、10000オングストロームを越える場合には、充
放電に伴う結晶の歪みの影響を受け易くなり、結晶に亀
裂が生じ、サイクル特性が低下するおそれがある。
【0016】コバルト酸リチウムの結晶の(003)面
方向における結晶子サイズは、例えば以下の方法によっ
て測定することができる。X線標準用高純度シリコンを
メノウ乳鉢で350メッシュふるい以下に粉砕し、試料
板に均一に充填し、X線回折装置(X線源:CuKα)
によってシリコンの(111)、(220)、(31
1)および(400)ピークを測定する。このとき、X
線源の管電圧および管電流は一定とし、各ピークの強度
が同じになるよう計数時間を調整する。得られた各ピー
クの回折線の広がりを積分幅で表すものとし、それをコ
バルト酸リチウムの(003)ピークの得られる回折角
に外挿することにより、装置に起因する回折線の広がり
を決定する。
【0017】次に、コバルト酸リチウムの結晶の(00
3)ピークを上記の標準物質と同じ装置かつ同じ条件で
測定し、結晶子サイズと装置の両方に起因する回折線の
広がりを上記と同様にして求める。さらに、測定された
ピークの広がりがコーシー(Cauchy)関数で近似
できると仮定して、結晶子サイズのみに起因する回折線
の広がりを求め、下記のシェラー(Scherrer)
の式に基づいて結晶子サイズを算出する。 D=K・λ/(β・cosθ) (D:結晶子サイズ、K:シェラー定数(=1.0
5)、λ:X線の波長、β:ピークの積分幅より算出し
た回折線の広がり、θ:回折角度)。
【0018】また、本発明のリチウムイオン二次電池の
正極活物質において、1つのコバルト原子に対する他の
コバルト原子の配位数は、5.7以上、好ましくは5.
8以上、さらに好ましくは5.9以上であり、その上限
は6である。1つのコバルト原子に対する他のコバルト
原子の配位数が5.7未満である場合には、リチウムイ
オン二次電池のサイクル特性および低温特性の低下を生
じる。
【0019】コバルト酸リチウム結晶における1つのコ
バルト原子に対する他のコバルト原子の配位数の測定
は、広域X線吸収微細構造解析法(EXAFS)による
ものであり、CoK吸収端の解析にて行なう。具体的に
は、エネルギー7200〜8700eVのX線吸収スペ
クトルを透過法により検出し、フーリエ変換によって得
られる動経構造関数のCo−Co(原子間距離=2.8
1オングストローム)に起因するピークから配位数を算
出する。
【0020】本発明のリチウムイオン二次電池の正極活
物質は、以下の工程を経ることによって製造することが
できる。例えば、炭酸リチウムと酸化コバルトとをリチ
ウム/コバルトの原子比で0.99〜1.10の配合割
合になるように混合し、600〜1100℃、好ましく
は700〜1000℃にて、少なくとも2時間、好まし
くは5〜15時間焼成する。塊状の焼成物を粉砕した粒
状物を400〜750℃、好ましくは450〜700℃
程度の高温度下で0.5〜50時間、特に1〜20時間
程度熱処理することによって製造することができる。こ
の熱処理は、大気中、大気と炭酸ガスとの混合ガス中、
あるいは窒素、アルゴンなどの不活性ガス中で行なうこ
とができる。この加熱処理に先立って、粉砕した粒状物
をふるいにかけて、分級を行なうことが好ましい。分級
後の好ましい平均粒径は、1μm〜30μm、さらに好
ましくは5μm〜25μm程度である。
【0021】上記粒状物の平均粒径の測定は以下の方法
により行うことができる。最初に、測定対象となる粒状
物を、水やエタノールなどの有機液体に投入し、35k
Hz〜40kHz程度の超音波を付与して約2分間分散
処理を行う。なお、測定対象となる粒状物の量は、分散
処理後の分散液のレーザー透過率(入射光量に対する出
力光量の比)が70%〜95%となる量とする。次に、
この分散液をマイクロトラック粒度分析計にかけ、レー
ザー光の散乱により個々の粒状物の粒径(D1、D2、
D3・・・)、および各粒径毎の存在個数(N1、N
2、N3・・・)を計測する。
【0022】なお、マイクロトラック粒度分析計では、
観測された散乱強度分布に最も近い理論強度になる球形
粒子群の粒径分布を算出している。即ち、粒子は、レー
ザー光の照射によって得られる投影像と同面積の断面円
を持つ球体と想定され、この断面円の直径(球相当径)
が粒径として計測される。
【0023】平均粒径(μm)は、上記で得られた個々
の粒子の粒径(D)と各粒径毎の存在個数(N)とか
ら、下記の式を用いて算出される。 平均粒径(μm)=(ΣND3/ΣN)1/3
【0024】本発明のリチウムイオン二次電池の正極活
物質は、リチウムイオン二次電池のサイクル特性および
低温特性を向上させ得るものであり、本発明の正極活物
質を含有する正極をリチウムイオン二次電池の正極とし
て用いることによって、上記の優れた特性を有するリチ
ウムイオン二次電池を得ることができる。
【0025】本発明のリチウムイオン二次電池の正極に
は、正極活物質以外の構成については、公知のものを用
いることができる。例えば、正極活物質の結着剤として
は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、エチレン−プロピレン−ジエン系ポリマー等を用い
ることができる。導電剤としては、例えば繊維状黒鉛、
鱗片状黒鉛、球状黒鉛などの天然または人造の黒鉛類、
導電性カーボンブラックなどを用いることができる。正
極活物質と結着剤と導電剤とからなる正極活物質組成物
100重量部に対して、結着剤の量は1重量部〜10重
量部程度、導電剤の量は3重量部〜15重量部程度とす
る。
【0026】負極活物質としては、繊維状黒鉛、鱗片状
黒鉛、球状黒鉛などの黒鉛類、好ましくは繊維状のメソ
フェーズ系黒鉛化炭素を用いることができ、負極活物質
の結着剤としては、上記正極活物質の結着剤と同じもの
を用いることができる。負極活物質の使用量は、負極活
物質と結着剤との合計量100重量部あたり80重量部
〜96重量部程度とすれば良い。
【0027】本発明のリチウムイオン二次電池の正極お
よび負極には、導電性金属で形成された箔または穴あき
箔などを正極集電体または負極集電体として用いること
ができ、その厚みを5μm〜100μm程度とすれば良
い。正極集電体の材料としては、アルミニウム、ステン
レスなどが用いられ、負極集電体の材料としては、銅、
ニッケル、銀、ステンレスなどが用いられる。
【0028】本発明のリチウムイオン二次電池に用いら
れる正極および負極は、公知の方法に従って製造するこ
とができる。例えば、正極としての正極板は、本発明の
正極活物質、結着剤および導電剤を混合加工し、N−メ
チルピロリドンなどの有機溶媒に分散させてペーストと
し、正極集電体にこのペーストを塗布、乾燥させた後、
加圧して適当な形状に切断して得ることができる。
【0029】本発明のリチウムイオン二次電池に用いら
れる固体電解質層は、塩と相溶性溶媒とビニリデンフル
オライドを主単位とするフッ素ポリマーとを主体成分と
する。
【0030】上記ビニリデンフルオライドを主単位とす
るフッ素ポリマーとは、ビニリデンフルオライドの単独
重合体(ポリビニリデンフルオライド(PVdF))、
または、ビニリデンフルオライドとその他のフッ素原子
を有するビニル系モノマーとの共重合体を意味し、これ
らはそれぞれ単独でも混合して用いてもよい。上記ビニ
リデンフルオライド以外のフッ素原子を有するビニル系
モノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン(HF
P)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、テト
ラフルオロエチレン(TFE)等が挙げられる。また、
共重合体の形態はランダム、ブロックのいずれの形態で
もよい。共重合体である場合、ビニリデンフルオライド
(の単位)の割合が70mol%以上が好ましく、特に
好ましくは75mol%以上である。とりわけ、VdF
とHFPとのコポリマーおよびVdFとTFEとのコポ
リマーが好ましい。固体電解質層中のVdFの含有量
は、好ましくは90〜70mol%、より好ましくは8
5〜75mol%である。含有量が90mol%より多
くなると、塩(電解質)を相溶性溶媒に溶解させた溶液
をフッ素ポリマーに含浸させた場合でも、溶液のポリマ
ーへの吸収が十分に進行せず、これによりイオン伝導度
が増大し、そして最終的には電池の抵抗が増加し、充放
電容量が大きく低下する原因をもたらす。また、70m
ol%より少なくなると、非晶質部分が増加することに
よりポリマー成分の溶出が発生する。これは、電池の長
期信頼性、特にサイクル特性を大きく低下させる原因と
なる。
【0031】また、上記ビニリデンフルオライドを主単
位とするフッ素ポリマーは、カルボキシル基(−COO
H)、スルホン酸基(−SO2OH)、カルボン酸エス
テル基(−COOR)、アミド基(−CONH2)また
はリン酸基(−PO(OH)2)等からなる官能基を有
するビニル系モノマーの重合体がグラフトされていても
よい(カルボン酸エステル基(−COOR)における置
換基Rは、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数が
1〜4の低級アルキル基である。)。フッ素ポリマーを
かかる官能基を含有する重合体がグラフトした態様のポ
リマー形態にすると、正極または負極への固体電解質層
の接着性が向上し、電極間の抵抗が低下するため、良好
な性能を有する電池が得られる。上記官能基を有するビ
ニル系モノマーとしては、官能基を除く部分の炭素数が
4以下の化合物からなるモノマーが好適である。カルボ
キシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸等のカルボ
キシル基を1個有するものの他、イタコン酸、マレイン
酸等のカルボキシル基を2個以上有するものも使用可能
である。スルホン酸基含有モノマーとしては、スチレン
スルホン酸、ビニルスルホン酸等が好適である。カルボ
ン酸エステル基含有モノマーとしては、メチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等が好適である。アミド基含
有モノマーとしては、アクリルアミド等が好適である。
リン酸基含有モノマーとしては、リン酸トリフェニル、
リン酸トリクレシルなどが好適である。これらのうち最
も好ましいものは、アクリル酸またはメタクリル酸であ
る。
【0032】グラフト化の程度は、いくつかの因子によ
り決定することができるが、最も重要なのは、活性化し
た基質がグラフトモノマーと接触している時間の長さ、
放射線による基質の予備活性の程度、グラフトモノマー
材料が基質を透過できるまでの程度、ならびに、基質お
よびモノマーが接触しているときの温度である。例え
ば、グラフトモノマーが酸であるとき、モノマーを含有
する溶液をサンプリングして、塩基に対して滴定し、残
留するモノマー濃度を測定することにより、グラフト化
の程度を観測することができる。グラフト化の程度は最
終重量の2〜20%が好ましく、特に好ましくは3〜1
2%、とりわけ好ましくは5〜10%である。なお、グ
ラフト化は、ポリマー基質の活性化(遊離基の発生)を
光照射または熱によって行う方法で行ってもよい。
【0033】ビニリデンフルオライドを主単位とするフ
ッ素ポリマーは、230℃、10kgにおけるメルトフ
ローインデックスが1.0g/10min以下であるの
が好ましく、0.7〜0.2g/10minであるのが
より好ましい。なお、該メルトフローインデクッスは、
標準ASTM D 1238に説明されている方法で測
定した値である。メルトフローインデックスがかかる
1.0g/10min以下であることにより、固体電解
質層はより優れた機械的強度を示すとともに、室温での
伝導性もより向上する。
【0034】塩は、好ましくは、LiClO4、LiA
sF6、LiPF6、LiBF4、LiN(SO2CF32
およびLiCF3SO3から選択される少なくとも1種の
化合物であり、より好ましくは、LiPF6、LiBF4
である。固体電解質層中の塩の含有量は、好ましくは
0.1〜2.0mol/L(相溶性溶媒1リットル当り
の塩のモル数)、より好ましくは0.5〜1.5mol
/L、最も好ましくは0.7〜1.2mol/Lであ
る。含有量が2.0mol/Lより多くなると、相溶性
溶媒に塩を溶解させた溶液の粘度上昇により、ハイレー
ト特性、低温特性の低下が生じるという問題があり、
0.1mol/Lより少なくなると、イオン伝導度の低
下によって電池容量が十分に得られず、またハイレート
特性が著しく低下するという問題がある。
【0035】相溶性溶媒は、好ましくは、エチレンカー
ボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート、ジエトキシエタン、ジエチルカーボネートおよ
びジメトキシエタンから選択される1種または2種以上
の混合溶媒である。
【0036】なお、相溶性溶媒に混合溶媒を使用する場
合は、特に、ジエチルカーボネート(DEC)およびエ
チルメチルカーボネート(EMC)から選ばれる少なく
とも一種を含み、更にエチレンカーボネート(EC)
と、プロピレンカーボネート(PC)と、ジメチルカー
ボネート(DMC)とを含む混合物が好適である。かか
る混合物を構成する各成分の混合比は、ジエチルカーボ
ネートおよびエチルメチルカーボネートから選ばれる少
なくとも一種においては、25体積%〜50体積%であ
るのが好ましく、30体積%〜35体積%であるのがよ
り好ましい。エチレンカーボネートにおいては混合比が
4体積%〜20体積%であるのが好ましく、6体積%〜
18体積%であるのがより好ましい。プロピレンカーボ
ネートにおいては混合比が3体積%〜17体積%である
のが好ましく、5体積%〜15体積%であるのがより好
ましい。また、ジメチルカーボネートにおいては混合比
が40体積%を超えて60体積%以下であるのが好まし
く、45体積%〜55体積%であるのがより好ましい。
【0037】ジエチルカーボネートおよびエチルメチル
カーボネートから選ばれる少なくとも一種においては、
上記混合比が25体積%未満であると塩(電解質)を溶
解させた溶液の凝固点が上昇して、特に−20℃以下の
低温下において、電池の内部抵抗が増大し、充放電サイ
クル特性および低温特性が低下する傾向となる。一方、
上記混合比が50体積%を超えると塩(電解質)を溶解
させた溶液の粘度が上昇して電池の内部抵抗が増大し、
充放電サイクル特性が低下する傾向となる。
【0038】エチレンカーボネートにおいては、上記混
合比が4体積%未満であると負極板表面で安定な皮膜が
形成されにくく、サイクル特性が低下する傾向となり、
上記混合比が20体積%を超えると、塩(電解質)を溶
解させた溶液の粘度が上昇して電池の内部抵抗が増大
し、充放電サイクル特性が低下する傾向となる。
【0039】プロピレンカーボネートにおいては、上記
混合比が3体積%未満であると充放電サイクルに伴うイ
ンピーダンスの増加の抑制効果が小さくなり、サイクル
特性が低下する傾向となり、上記混合比が17体積%を
超えると、塩(電解質)を溶解させた溶液の粘度が上昇
して電池の内部抵抗が増大し、充放電サイクル特性が低
下する傾向となる。
【0040】ジメチルカーボネートにおいては、上記混
合比が40体積%以下であると塩(電解質)を溶解させ
た溶液の粘度が上昇して電池の内部抵抗が増大し、充放
電サイクル特性が低下する傾向となり、上記混合比が6
0体積%を超えると、塩(電解質)を溶解させた溶液の
凝固点が上昇して、特に−20℃以下の低温下におい
て、電池の内部抵抗が増大し、サイクル特性および低温
特性が低下する傾向となる。
【0041】本発明のリチウムイオン二次電池に用いら
れる固体電解質層は、上記成分以外に、さらに可塑剤
(例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
ル、N−メチルピロリドンなど)、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テルなどを含有し得る。可塑剤は、所望の操作温度で相
溶性溶媒が結晶化しないように、かつ十分なイオン伝導
性を確保するように作用する。
【0042】本発明のリチウムイオン二次電池は、上記
のような固体電解質層を用いることにより、低温特性お
よびサイクル特性を低下させることなく、安全性を向上
させる(例えば、液漏れが発生しない)ことができる。
【0043】本発明のリチウムイオン二次電池は、正極
と負極の間に固体電解質層を介在させた構造を有する
が、好ましい電池形態としては、例えば、以下の(1)
または(2)の形態が挙げられる。 (1)正極および負極を帯状体とし(それぞれ帯状正
極、帯状負極と称す)、かかる帯状正極と帯状負極の間
に固体電解質層の帯状体を介在させ、これら3者をその
長さ方向に沿って渦巻状に捲回して捲回体を作成し、該
捲回体を外装材に収容した形態。ここで、帯状正極と帯
状負極は、帯状の集電体の少なくとも一方の面に前記の
方法で活物質層を形成することにより得られる。また、
大面積の集電体の少なくとも一方の面に活物質層を形成
した後、かかる積層物を所望の寸法の帯状体に裁断して
得るようにしてもよい。 (2)正極および負極を矩形の板状体とし(それぞれ正
極板、負極板と称す)、さらに、かかる正極板および負
極板と略同じ大きさの矩形体とした固体電解質層を用意
し、正極板と負極板の間に固体電解質層が挟まれた単位
を1つまたは2以上繰り返した積層構造体を作成し、該
積層構造体を外装材に収容した形態。ここで、正極板と
負極板はそれぞれ矩形の板状集電体の少なくとも一方の
面に前記の方法で活物質層を形成することにより得られ
る。
【0044】上記外装材としては、円筒缶、角筒缶、ボ
タン状缶等の金属缶の他、ラミネートフィルム等のシー
ト状の外装材が使用される。ラミネートフィルムとして
は、銅、アルミニウム等の金属箔の少なくとも片面にポ
リエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂ラミネー
ト層が形成されたものが好ましく、かかる熱可塑性樹脂
ラミネート層を有するものであれば、上記捲回体または
積層構造体(スタック)にこれを外装してその周縁を熱
溶着するだけで封止でき、電池の作製作業が簡単であ
る。
【0045】上記(1)形態の場合、例えば、断面が真
円(略真円)状の捲回体を作成し、これを円筒缶に収容
させれば、円筒タイプの電池が得られ、また、断面が矩
形の捲回体を作成し、これを角筒缶に収容させれば、角
筒タイプの電池が得られる。また、断面が扁平状(長円
状等)の捲回体を作成し、これにラミネートフィルム等
のシート状の外装材を外装して電池を構成すると、缶タ
イプの電池に比べて薄型の、所謂、シート電池が得られ
る。一方、上記(2)の形態は概ねシート電池とする場
合の形態であり、この場合、正極板、負極板および固体
電解質層からなる積層構造体をラミネートフィルム等の
シート状の外装材で外装する。
【0046】なお、断面が扁平状の捲回体を用いて(す
なわち、上記(1)の形態で)シート電池を構成する場
合、発電要素(すなわち、正極、負極および固体電解質
層を含む構造体)を作製する作業が簡単であり、また、
捲回により、帯状正極、帯状負極および固体電解質層を
密着性よく重ねることができるので、電池の薄型化に有
利である。一方、積層構造体(スタック)を用いて(す
なわち、上記(2)の形態で)シート電池を構成する場
合、電極の無駄な部分が少なく、電池の高容量化に有利
である。
【0047】本発明において、固体電解質層の形成方法
は特に限定されない。例えば、(a)ポリマー基質であ
るフッ素ポリマーを、押出成形、ブロー成形等の公知の
成形方法でフィルムとする、若しくは、フッ素ポリマー
の塗液を調製して、該塗液を予め用意した剥離用基材の
表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱、乾燥後、
剥離用基材から剥離することでフィルムを得、この後、
得られたフィルムを、塩を相溶性溶媒に溶解させた溶液
に浸漬してゲル化することにより固体電解質層を形成す
る方法(電池の作製工程において正極および負極ととも
に溶液に浸漬する場合も含む。)、(b)塩と相溶性溶
媒を適当な溶剤に溶解し、さらにフッ素ポリマーを添加
し、必要に応じて加温しながら、フッ素ポリマーを溶解
させ、この溶液を剥離用基材の表面に塗布して塗膜を形
成し、該塗膜を段階的に温度を上げて加熱乾燥して前記
溶剤を全て蒸発させ、剥離用基材から固体電解質層を剥
離する方法、(c)帯状、板状等に形成した正極および
/または負極の少なくとも一方の面に直接、上記の塩、
相溶性溶媒、フッ素ポリマーが溶解した溶液の塗膜を形
成し、溶剤の蒸発を行って、固体電解質層を形成する方
法等が挙げられる。
【0048】なお、上記(b)(c)の方法における溶
剤としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等が使用
される。また、上記(b)の方法では、塗膜が形成され
た剥離用基材を温度が異なる加熱室を通過させるように
して乾燥させてもよい。
【0049】固体電解質層の厚みは、正極および負極の
形状、サイズ等によっても相違するが、一般に1μm〜
50μmの範囲、好ましくは10μm〜30μmの範囲
から選択される。
【0050】本発明のリチウムイオン二次電池におい
て、電池形態を上記(1)の形態、すなわち、帯状正極
および帯状負極の間に帯状体とした固体電解質層を介在
させ、これら3者を渦巻き状に捲回した捲回体を外装材
に収容した形態とする場合、捲回体は以下の(i)およ
び/または(ii)の構成とするのが好ましい。
【0051】(i)捲回体における帯状正極の集電体の
両面に形成された正極活物質層の層厚和Aを80〜25
0μmの範囲、帯状負極の集電体の両面に形成された負
極活物質層の層厚和Bを80〜250μmの範囲とし、
かつ、層厚和Aの層厚和Bに対する比(A/B)を0.
4〜2.2の範囲に設定する。
【0052】かかる構成であれば、捲回体の作製時に正
極および負極において活物質層が剥がれたり、クラック
等が生じるのを防止でき、また、電池のエネルギー密度
を大きく向上させることができ、低温特性およびサイク
ル特性においてより好ましい結果が得られる。
【0053】(ii)図1、2に示すように、捲回体1
00における帯状正極1の最外周の捲回部分1aの更に
外周に帯状負極2の最外周の捲回部分2aを配置すると
ともに、帯状負極2の最外周の捲回部分2aの自由端部
に帯状正極1の最外周の捲回部分1aの自由端部からは
み出した第1のはみ出し部分2Aを設け、帯状正極1の
最内周の捲回部分1bの更に内周に帯状負極2の最内周
の捲回部分2bを配置するとともに、帯状負極2の最内
周の捲回部分2bの自由端部に帯状正極1の最内周の捲
回部分1bの自由端部からはみ出した第2のはみ出し部
分2Bを設け、さらに、帯状負極2の幅方向の両端部に
帯状正極1の幅方向の両端部からはみ出した第3および
第4のはみ出し部分2C−1、2C−2をそれぞれ設け
る。なお、図1は捲回体の横断面図であり、図中の符号
3は固体電解質層である。また、図2は帯状正極および
帯状負極の寸法と配置関係を示し、固体電解質層は省略
している。
【0054】かかる構成であれば、帯状負極の捲回数が
帯状正極の捲回数よりも1回多くなるとともに、帯状負
極の最外周および最内周の捲回部分と幅方向の両端部と
に帯状正極からはみ出した部分を有するものとなるの
で、充電時における負極にドープされるリチウムイオン
の量(負極のリチウムイオン量)を多くでき、特に、リ
チウムイオンが析出しやすい負極の幅方向および長さ方
向の端面における負極のリチウムイオン容量を多くで
き、低温特性およびサイクル特性においてより好ましい
結果が得られる。
【0055】なお、図1、2はシート電池用の断面が扁
平状の捲回体であるが、缶タイプの電池に用いる断面が
真円状(略真円状)の捲回体においても帯状負極に上記
第1〜第4のはみ出し部分を設けることにより、上記と
同様の効果が得られる。
【0056】目的とする電池の放電特性等によっても異
なるが、シート電池用の断面が扁平状の捲回体における
帯状正極の寸法(長さL1、幅W1)、帯状負極の寸法
(長さL2、幅W2)および第1〜4のはみ出し部分の
はみ出し長さL3〜L6は、例えば、以下のように設定
される。 L1:550〜650mm、W1:35〜45mm、L
2:620〜720mm、W2:37〜47mm、L
3:1〜10mm、L4:1〜10mm、L5:0.5
〜3mm、L6:0.5〜3mm。 また、当該断面が扁平状の捲回体における断面の大きさ
は、断面の長径が20〜50mm程度、短径が3〜15
mm程度とするのが一般的である。
【0057】一方、缶タイプの電池用の断面が真円(略
真円)の捲回体における帯状正極の寸法(長さ、幅)、
帯状負極の寸法(長さ、幅)および第1〜4のはみ出し
部分のはみ出し長さは、これらを図1、2の相当する部
分の符号で特定するとして、例えば、以下のように設定
される。 L1:550〜650mm、W1:35〜45mm、L
2:620〜720mm、W2:37〜47mm、L
3:1〜7mm、L4:1〜7mm、L5:0.5〜3
mm、L6:0.5〜3mm。 また、当該断面が真円(略真円)の捲回体における断面
の大きさは、断面の直径が10〜25mm程度とするの
が一般的である。
【0058】本発明のリチウムイオン二次電池におい
て、電池缶の蓋、安全構造、電極端子(シート電池にお
けるリード端子)等の上述していない各種の構成部材と
しては、既存のものや、今後開発されるものを使用する
ことができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例、比較例および試験例を示すこ
とによって、本発明をさらに具体的に説明する。
【0060】(実施例1) (コバルト酸リチウム粒状物の作製)Co34100重
量部に対しLi2CO346.5重量部を均一に混合し、
約980℃で約10時間焼成し、得られた塊状のLiC
oO2を粉砕分級し、平均粒径20μmの粒状物を得
た。次いで、大気中500℃で10時間熱処理すること
によって、結晶子サイズ(コバルト酸リチウムの結晶の
(003)面方向における結晶子サイズ)980Åおよ
びCo−Co配位数(コバルト酸リチウム結晶における
1つのコバルト原子に対する他のコバルト原子の配位
数)5.9のコバルト酸リチウム粒状物を得た。なお、
上記平均粒径は、上述の方法に従って、マイクロトラッ
ク粒度分析計SALD−3000J(島津製作所製)を
用いて測定し、上記結晶子サイズは、上述の方法に従っ
て、X線回折装置RINT2000(理学電機社製、X
線源:CuKα線)を用いて測定し、上記Co−Co配
位数は、上述の広域X線吸収微細構造解析法(EXAF
S)に従って、X線回折装置RINT2000(理学電
機社製、X線源:CuKα線)を用いて測定した。
【0061】(帯状正極の作製)正極活物質としての、
上記で作製したコバルト酸リチウム粒状物90重量部、
結着剤としてのポリフッ化ビニリデン3重量部、導電剤
としての人造黒鉛7重量部およびN−メチルピロリドン
70重量部を混合してスラリーとした。このスラリーを
正極集電体としての帯状アルミニウム箔(厚み20μ
m)の両面上に塗布、乾燥し、次いで圧延処理(圧延温
度30℃、圧延率30%)して、アルミニウム箔の片面
あたりの活物質の付着量が20mg/cm2の正極活物
質組成物層(厚み140μm)を有する帯状正極(幅5
5mm、長さ600mm)を作製した。
【0062】(帯状負極の作製)黒鉛化カーボンファイ
バー90重量部、ポリフッ化ビニリデン10重量部、お
よびN−メチルピロリドン100重量部を混合してスラ
リーとした。このスラリーを負極集電体としての帯状銅
箔(厚み14μm)の両面に塗布、乾燥し、次いで圧延
処理(圧延温度100℃、圧延率20%)して、銅箔の
片面あたりの活物質の付着量が10.4mg/cm2
負極活物質組成物層(厚み150μm)を有する帯状負
極(幅57mm、長さ650mm)を作製した。
【0063】(リチウムイオン二次電池の組み立て)上
記で作製した帯状正極および帯状負極と、ポリビニリデ
ンフルオライド(PVdF)の帯状フィルム(厚み25
mm、幅59mm、長さ700mm)を用い、PVdF
の帯状フィルム、帯状負極、PVdFの帯状フィルム、
帯状正極の順に重ね、この重畳物を、帯状負極を内側に
して捲回し、帯状負極の最内周と最外周の捲回部分のそ
れぞれの自由端部に帯状正極の最外周と最内周の捲回部
分の自由端部から5mmはみ出したはみ出し部を有し、
帯状負極の幅方向の両端部にそれぞれ帯状正極の幅方向
の両端部から1mmはみ出したはみ出し部を有する、断
面が扁平状の捲回体(断面の短径が3.6mm、長径が
30mm)を作製した。
【0064】次に、エチレンカーボネートとエチルメチ
ルカーボネートとを50体積%:50体積%の割合で混
合した混合溶媒に、LiPF6を濃度が1.0mol/
L(調製後の濃度)となるように溶解した溶液に、上記
捲回体を1時間浸漬し、PVdFの帯状フィルムをゲル
化させた。
【0065】次に、上記PVdFの帯状フィルムがゲル
化した捲回体を、外装材である熱可塑性樹脂を片面ある
いは両面にラミネート加工したAl−ラミネーションフ
ィルム内に収容して、シート電池を完成させた。
【0066】(実施例2)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO346重量部を用いて得た
結晶子サイズ920ÅおよびCo−Co配位数6.0の
コバルト酸リチウム粒状物を用いたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行なって、リチウムイオン二次電池を
作製した。
【0067】(実施例3)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO345.5重量部を用いて
得た結晶子サイズ960ÅおよびCo−Co配位数5.
8のコバルト酸リチウム粒状物を用い、PVdFの帯状
フィルムの代わりにビニリデンフルオライド(VdF)
−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)コポリマーの帯
状フィルム(VdF80重量%、HFP20重量%、厚
み25μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操
作を行なって、リチウムイオン二次電池を作製した。
【0068】(実施例4)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO345重量部を用いて得た
結晶子サイズ950ÅおよびCo−Co配位数5.9の
コバルト酸リチウム粒状物を用い、PVdFの帯状フィ
ルムの代わりにビニリデンフルオライド(VdF)−テ
トラフルオロエタン(HFE)コポリマーの帯状フィル
ム(VdF80重量%、HFE20重量%、厚み25μ
m)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行な
って、リチウムイオン二次電池を作製した。
【0069】(比較例1)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO340重量部を用いて得た
結晶子サイズ630ÅおよびCo−Co配位数5.6の
コバルト酸リチウム粒状物を用いたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行なって、リチウムイオン二次電池を
作製した。
【0070】(比較例2)熱処理を行わなかったこと
(得られるコバルト酸リチウム粒状物の結晶子サイズ5
80ÅおよびCo−Co配位数5.7)以外は、実施例
1と同様の操作を行なって、リチウムイオン二次電池を
作製した。
【0071】(比較例3)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO346重量部を用いて得た
結晶子サイズ980ÅおよびCo−Co配位数5.8の
コバルト酸リチウム粒状物を用い、PVdFの帯状フィ
ルムの代わりにポリエチレンオキシド(PEO)の帯状
フィルム(厚み25μm)を用いたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行なって、リチウムイオン二次電池を
作製した。
【0072】(比較例4)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO346重量部を用いて得た
結晶子サイズ970ÅおよびCo−Co配位数5.8の
コバルト酸リチウム粒状物を用い、PVdFの帯状フィ
ルムの代わりに多孔質ポリエチレンセパレータを用いた
こと以外は、実施例1と同様の操作を行なって、リチウ
ムイオン二次電池を作製した。
【0073】(比較例5)正極活物質として、Co34
100重量部に対しLi2CO340重量部を用いて得た
結晶子サイズ920ÅおよびCo−Co配位数5.4の
コバルト酸リチウム粒状物を用い、PVdFの帯状フィ
ルムの代わりにポリエチレンオキシド(PEO)の帯状
フィルム(厚み25μm)を用いたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行なって、リチウムイオン二次電池を
作製した。
【0074】(試験例)実施例1〜4および比較例1〜
5の各リチウムイオン二次電池について、以下の試験を
行った。その結果を表1に示す。
【0075】(低温特性試験)上記で得られたリチウム
イオン二次電池について室温で充電を行なった後、これ
を−20℃の大気雰囲気中に24時間放置する。なお、
充電は、1C(1600mA)定電流で電圧が4.2V
となるまで電流を流した後、続いて全充電時間が2.5
時間となるまで4.2V定電圧で電流を流して行なっ
た。次に、この−20℃の大気雰囲気中で0.5C(8
00mAh)/2.5Vカットオフで放電を行い、その
時の放電容量〔mA・H〕を求める。上記電圧−放電容
量をプロットして−20℃での放電時の放電曲線を作成
し、この放電曲線が初めて下に凸となる部分の電圧を落
ち込み電圧(V)とした。
【0076】(サイクル特性試験)上記で得られたリチ
ウムイオン二次電池について1C/1Cの充放電を室温
(20℃)下で100サイクル行い、1サイクル時と1
00サイクル時について、放電電流値と放電時間とから
放電容量〔mA・H〕を算出する。次に、100サイク
ル時の放電容量〔mA・H〕を1サイクル目の放電容量
〔mA・H〕で割って放電容量変化率〔%〕を求めた。
【0077】(安全性試験)液漏れの発生の有無は、意
図的に外装材を破り、電池上部より70kgfの力で押
さえつけた場合の液漏れ状態を、目視により観察するこ
とにより確認した。
【0078】
【表1】
【0079】表1の結果から、実施例1〜4のリチウム
イオン二次電池は、低温特性およびサイクル特性に優
れ、かつ液漏れが発生しなかったことが判る。これに対
して、比較例1〜3および5のリチウムイオン二次電池
は、コバルト酸リチウムの結晶の(003)面方向にお
ける結晶子サイズが800オングストローム未満であっ
た、および/または1つのコバルト原子に対する他のコ
バルト原子の配位数が5.7未満であった、および/ま
たは固体電解質層がビニリデンフルオライドを主単位と
するフッ素ポリマーを含んでいなかったために、低温特
性およびサイクル特性のいずれにおいても、実施例1〜
4のリチウムイオン二次電池よりも劣ることが判る。ま
た、比較例4のリチウムイオン二次電池は、固体電解質
層を含まない電解液タイプのものであったため、液漏れ
が発生した。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、コバルト酸リチウムの
結晶の(003)面方向における結晶子サイズが800
オングストローム以上で、且つ1つのコバルト原子に対
する他のコバルト原子の配位数が5.7以上である活物
質を有する正極を用い、当該正極と負極の間に、塩と相
溶性溶媒とビニリデンフルオライドを主単位とするフッ
素ポリマーとを主体成分とする固体電解質層を介在させ
ることにより、低温特性およびサイクル特性に優れ、か
つ液漏れの心配がない安全性の高いリチウムイオン二次
電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウムイオン二次電池で用いる帯状
正極、帯状負極および固体電解質層からなる捲回体の一
例の横断面図である。
【図2】図1の捲回体における帯状正極および帯状負極
の寸法と配置関係を示した図である。
【図3】結晶子サイズを説明する図である。
【符号の説明】
1 帯状正極 1a 帯状正極の最外周の捲回部分 1b 帯状正極の最内周の捲回部分 2 帯状負極 2a 帯状負極の最外周の捲回部分 2b 帯状負極の最内周の捲回部分 2A 第1のはみ出し部分 2B 第2のはみ出し部分 2C−1 第3のはみ出し部分 2C−2 第4のはみ出し部分 3 固体電解質層 100 捲回体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸本 光弘 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 御書 至 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 木津 賢一 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 5H029 AJ05 AJ12 AJ15 AK03 AL07 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ02 BJ14 CJ07 CJ28 DJ07 DJ09 HJ00 HJ04 HJ12 HJ13 5H050 AA07 AA15 AA20 BA17 BA18 CA08 CB08 DA04 DA13 FA05 GA09 GA27 HA00 HA04 HA12 HA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極が、コバルト酸リチウムの結晶の
    (003)面方向における結晶子サイズが800オング
    ストローム以上で、且つ1つのコバルト原子に対する他
    のコバルト原子の配位数が5.7以上である活物質を有
    するものであり、当該正極と負極の間に、塩と相溶性溶
    媒とビニリデンフルオライドを主単位とするフッ素ポリ
    マーとを主体成分とする固体電解質層を介在させたこと
    を特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 【請求項2】 塩が、LiClO4、LiAsF6、Li
    PF6、LiBF4、LiN(SO2CF32およびLi
    CF3SO3から選ばれる少なくとも1種の化合物であ
    り、相溶性溶媒が、エチレンカーボネート、ジメチルカ
    ーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエトキシエ
    タン、ジエチルカーボネートおよびジメトキシエタンか
    ら選ばれる1種または2種以上の混合溶媒である請求項
    1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 【請求項3】 負極の活物質が黒鉛類である請求項1に
    記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 【請求項4】 正極が帯状集電体の両面に当該活物質を
    含む正極活物質層を形成した帯状正極であり、負極が帯
    状集電体の両面に負極活物質層を形成した帯状負極であ
    り、かつ、当該帯状正極および帯状負極の間に当該固体
    電解質層の帯状体を介在させて、これら3者をその長さ
    方向に沿って渦巻き状に捲回して捲回体を構成してお
    り、 当該帯状正極の帯状集電体の両面に形成された正極活物
    質層の膜厚和Aおよび当該帯状負極の帯状集電体の両面
    に形成された負極活物質層の膜厚和Bが、それぞれ80
    〜250μmの範囲であり、かつ膜厚和Aの膜厚和Bに
    対する比(A/B)が0.4〜2.2の範囲にあること
    を特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電
    池。
  5. 【請求項5】 正極が帯状集電体の両面に当該活物質を
    含む正極活物質層を形成した帯状正極であり、負極が帯
    状集電体の両面に負極活物質層を形成した帯状負極であ
    り、かつ、当該帯状正極および帯状負極の間に当該固体
    電解質層の帯状体を介在させて、これら3者をその長さ
    方向に沿って渦巻き状に捲回して捲回体を構成してお
    り、 当該帯状正極の最外周の捲回部分のさらに外周に当該帯
    状負極の最外周の捲回部分を配置すると共に、当該帯状
    負極の最外周の捲回部分の自由端部に当該帯状正極の最
    外周の捲回部分の自由端部からはみ出した第1のはみ出
    し部分を設け、 当該帯状正極の最内周の捲回部分のさらに内周に当該帯
    状負極の最内周の捲回部分を配置すると共に、当該帯状
    負極の最内周の捲回部分の自由端部に当該帯状正極の最
    内周の捲回部分の自由端部からはみ出した第2のはみ出
    し部分を設け、 当該帯状負極の幅方向の両端部に当該帯状正極の幅方向
    の両端部からはみ出した第3および第4のはみ出し部分
    をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1に記載のリ
    チウムイオン二次電池。
JP2000247530A 2000-08-17 2000-08-17 リチウムイオン二次電池 Pending JP2002063941A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247530A JP2002063941A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 リチウムイオン二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247530A JP2002063941A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 リチウムイオン二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002063941A true JP2002063941A (ja) 2002-02-28

Family

ID=18737606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000247530A Pending JP2002063941A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 リチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002063941A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004012284A1 (ja) * 2002-07-25 2004-02-05 Kabushiki Kaisha Toshiba 非水電解質二次電池
JP5216154B1 (ja) * 2012-06-22 2013-06-19 株式会社皆藤製作所 捲回素子製造方法
JP6810287B1 (ja) * 2020-01-17 2021-01-06 住友化学株式会社 全固体リチウムイオン電池用正極活物質、電極及び全固体リチウムイオン電池

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06188030A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Yuasa Corp 非水電解質電池
JPH07220723A (ja) * 1994-02-07 1995-08-18 Sumitomo Chem Co Ltd コバルト酸リチウムの製造方法及びリチウム二次電池
JPH09259884A (ja) * 1996-03-25 1997-10-03 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JPH09293536A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Seiko Instr Kk 非水電解質二次電池
JPH101316A (ja) * 1996-06-10 1998-01-06 Sakai Chem Ind Co Ltd リチウムコバルト複合酸化物及びその製造方法並びにリチウムイオン二次電池
JPH10308218A (ja) * 1997-03-07 1998-11-17 Nichia Chem Ind Ltd リチウムイオン二次電池用正極活物質及びその製造方法
JPH10308236A (ja) * 1997-05-08 1998-11-17 Sony Corp 非水電解液二次電池
JPH1116573A (ja) * 1997-06-26 1999-01-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd リチウムイオン二次電池用リチウムコバルト複酸化物およびその製造方法
JPH11288738A (ja) * 1998-04-01 1999-10-19 Ricoh Co Ltd 固体電解質電池およびその製造方法
JP2000164253A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Toshiba Battery Co Ltd ポリマー電解質二次電池の製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06188030A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Yuasa Corp 非水電解質電池
JPH07220723A (ja) * 1994-02-07 1995-08-18 Sumitomo Chem Co Ltd コバルト酸リチウムの製造方法及びリチウム二次電池
JPH09259884A (ja) * 1996-03-25 1997-10-03 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JPH09293536A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Seiko Instr Kk 非水電解質二次電池
JPH101316A (ja) * 1996-06-10 1998-01-06 Sakai Chem Ind Co Ltd リチウムコバルト複合酸化物及びその製造方法並びにリチウムイオン二次電池
JPH10308218A (ja) * 1997-03-07 1998-11-17 Nichia Chem Ind Ltd リチウムイオン二次電池用正極活物質及びその製造方法
JPH10308236A (ja) * 1997-05-08 1998-11-17 Sony Corp 非水電解液二次電池
JPH1116573A (ja) * 1997-06-26 1999-01-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd リチウムイオン二次電池用リチウムコバルト複酸化物およびその製造方法
JPH11288738A (ja) * 1998-04-01 1999-10-19 Ricoh Co Ltd 固体電解質電池およびその製造方法
JP2000164253A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Toshiba Battery Co Ltd ポリマー電解質二次電池の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004012284A1 (ja) * 2002-07-25 2004-02-05 Kabushiki Kaisha Toshiba 非水電解質二次電池
US7261972B2 (en) 2002-07-25 2007-08-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonaqueous electrolyte secondary battery
CN100416891C (zh) * 2002-07-25 2008-09-03 株式会社东芝 非水电解质二次电池
US7642015B2 (en) 2002-07-25 2010-01-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonaqueous electrolyte secondary battery
JP5216154B1 (ja) * 2012-06-22 2013-06-19 株式会社皆藤製作所 捲回素子製造方法
JP6810287B1 (ja) * 2020-01-17 2021-01-06 住友化学株式会社 全固体リチウムイオン電池用正極活物質、電極及び全固体リチウムイオン電池
JP2021114410A (ja) * 2020-01-17 2021-08-05 住友化学株式会社 全固体リチウムイオン電池用正極活物質、電極及び全固体リチウムイオン電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10283769B2 (en) Non-aqueous organic electrolyte secondary cell
US9461299B2 (en) Transition metal oxide containing solid solution lithium, non-aqueous electrolyte secondary battery positive electrode and non-aqueous electrolyte secondary battery
JP4629290B2 (ja) リチウムイオンポリマー二次電池
CN101882679B (zh) 活性物质、电池以及用于制造电极的方法
KR102511721B1 (ko) 리튬 이차전지용 양극 활물질 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
JP4025094B2 (ja) リチウムイオン二次電池用正極および該正極を用いたリチウムイオン二次電池
WO2017014245A1 (ja) リチウムイオン二次電池
WO2013115311A1 (ja) 固溶体リチウム含有遷移金属酸化物及びリチウムイオン二次電池
JP2010080407A (ja) 正極活物質、正極および非水電解質二次電池に関する。
JP2008060033A (ja) 正極活物質、これを用いた正極および非水電解質二次電池、並びに正極活物質の製造方法
JP2013114882A (ja) リチウムイオン二次電池
EP3683872A2 (en) Silicon-carbon composite and lithium secondary battery comprising same
JP2019160782A (ja) 負極及びリチウムイオン二次電池
JP2002056896A (ja) 非水電解質電池
JP4945054B2 (ja) リチウムポリマー二次電池とその製造方法
JP2002075458A (ja) 非水電解質電池
WO2015015894A1 (ja) 非水電解質二次電池用正極及びそれを用いた非水電解質二次電池
US20130071758A1 (en) Nonaqueous electrolyte for electrochemical device, and electrochemical device
JP2023542195A (ja) 二次電池用の正極及びそれを含む二次電池
JP4942249B2 (ja) リチウムイオン二次電池の製造方法
JP2001176546A (ja) フィルム外装非水電解液二次電池
EP2811559A1 (en) Transition metal oxide containing solid solution lithium, non-aqueous electrolyte secondary battery cathode, and non-aqueous electrolyte secondary battery
JP2002063937A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2006024392A (ja) リチウムイオン二次電池の充電方法
JP2002063941A (ja) リチウムイオン二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110329