JP2002063566A - 枚葉紙の印刷検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷された枚葉紙が位置ずれを伴っても、的
確にその表面状態の良否を検査できる枚葉紙の印刷検査
装置を提供することである。 【解決手段】 予め記憶した規範画像｛Ｐｏ｝につい
て、２つの互いに離れた基準領域Ａ、Ｂと、これらを含
むその周囲の各検索領域ＡＡ、ＢＢを設定して、撮像画
像｛Ｐｎ｝の各検索領域ＡＡ、ＢＢ内で検索した、各基
準領域Ａ、Ｂのデータ配列と最も相関の高いデータ配列
を有する基準相当領域Ａ’、Ｂ’が、それぞれ相当する
各基準領域Ａ、Ｂの位置に来るように、撮像画像｛Ｐ
ｎ｝を座標移動させ、この座標移動で得られた補正撮像
画像｛Ｐｎ’｝のデータ配列を、規範画像｛Ｐｏ｝のデ
ータ配列と比較することにより、印刷された段ボールシ
ートが位置ずれを伴っても、的確、かつ効率よくその表
面状態の良否を検査できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、印刷機で印刷さ
れた枚葉紙の表面状態の良否を検査する装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】印刷機で印刷される段ボールシート等の
一枚ずつ裁たれた紙（以下、枚葉紙という）は、コンベ
ア等により搬送されてスタッカに積み重ねられる。印刷
された枚葉紙には、印刷機での給紙ずれ等に起因する印
刷ずれや、インクの粘度調整不足等に起因する掠れ等、
印刷に起因する表面不良の他に、異物による汚れ等に起
因する表面不良が発生することがあり、これらの表面不
良の検査は、枚葉紙がスタッカに積み重ねられる前に、
コンベア上等で行われている。

【０００３】このような表面不良の検査は、以前は目視
観察に頼っていたが、近年、画像処理装置を用いて自動
的に行う印刷検査装置が、目視観察に替わって導入され
つつある。画像処理装置は、よく知られているように、
撮像した画像をディジタル化して、２次元のデータ配列
として認識するものであり、この印刷検査装置は、予め
良品の枚葉紙の表面を規範画像として記憶しておき、印
刷された各枚葉紙の表面を撮像して、その撮像画像のデ
ータ配列を規範画像のデータ配列と比較するものであ
る。両者のデータ配列が所定の判定基準で同等とされた
枚葉紙のみが良品と判定され、その他のものは全て不良
品と判定される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記印刷された枚葉紙
の表面不良を検査する箇所では、搬送されて来る枚葉紙
が、搬送方向に対して傾いたり、搬送方向と直交方向に
ずれたりする位置ずれを伴うことがある。

【０００５】上述した画像処理装置を用いた印刷検査装
置は、目視観察による検査のバラツキをなくして、安定
した検査精度を確保できるが、撮像される枚葉紙の位置
ずれによって撮像される印刷面もずれることになるた
め、この撮像画像のデータ配列は位置ずれのないものと
異なることになり、正常に印刷されている場合であって
も、枚葉紙の位置ずれが原因で不良品と判定する問題が
ある。

【０００６】そこで、この発明の課題は、印刷された枚
葉紙が位置ずれを伴っても、的確にその表面状態の良否
を検査できる枚葉紙の印刷検査装置を提供することであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、印刷機で印刷された枚葉紙の表面を
撮像する撮像手段と、撮像された画像を２次元のデータ
配列として認識する画像認識手段とを備え、この認識さ
れた各撮像画像を予め２次元のデータ配列として記憶さ
れた枚葉紙表面の規範画像と比較することにより、前記
枚葉紙の表面状態の良否を判定する枚葉紙の印刷検査装
置において、前記規範画像の画面内に、規範画像の一部
を含む所定の広さの２つの異なる基準領域を設定して、
これらの各基準領域内にそれぞれ代表点を設定し、前記
各基準領域のデータ配列と最も相関の高いデータ配列を
有する基準相当領域を前記撮像画像の画面内で検索し
て、これらの各基準相当領域の部分座標系で、前記各基
準領域の部分座標系における前記代表点の座標に相当す
る座標の各点を代表相当点とし、これらの各代表相当点
の位置がそれぞれの相当する前記各代表点の位置に来る
ように、前記認識された撮像画像を座標移動させ、この
座標移動させた後の前記撮像画像のデータ配列を、前記
規範画像のデータ配列と比較する構成を採用したもので
ある。

【０００８】すなわち、検査される枚葉紙表面の撮像画
像の規範とする規範画像について、所定の広さの２つの
異なる基準領域を設定して、各基準領域内に代表点を設
定し、各基準領域のデータ配列と最も相関の高いデータ
配列を有する基準相当領域を撮像画像の画面内で検索し
て、検索された各基準相当領域の部分座標系で、各基準
領域の部分座標系における代表点の座標に相当する座標
の各点を代表相当点とし、これらの各代表相当点の位置
がそれぞれの相当する各代表点の位置に来るように、撮
像画像を座標移動させることにより、検査される枚葉紙
の位置ずれに伴う撮像画像のずれを補正し、この座標移
動により補正した撮像画像のデータ配列を、規範画像の
データ配列と比較して、印刷された枚葉紙が位置ずれを
伴っても、的確にその表面状態の良否を検査できるよう
にした。

【０００９】なお、基準領域の広さは、そのデータ配列
が他の領域のデータ配列と混同されないように、識別可
能な特徴を有すればよく、顕著な特徴を有する領域を選
定すれば、基準領域をより狭く設定することができる。
例えば、規範画像の中に、他の部分にはないデータ（デ
ータ配列）の特徴点がある場合は、この特徴点を基準領
域とすることにより、その代表点は基準領域と合致する
ことになる。

【００１０】前記各基準領域を含むその周囲に所定の広
さの検索領域を設定し、前記各基準領域のデータ配列と
最も相関の高いデータ配列を有する基準相当領域を、前
記撮像画像の画面内の前記各検索領域に相当する領域内
で検索することにより、検索領域を狭い範囲に限定し
て、短時間で効率よく基準相当領域を検索することがで
きる。なお、前記検査箇所での枚葉紙の位置ずれの度合
いは、経験的に容易に把握できるので、この位置ずれの
度合いに応じて、各基準相当領域が移動する領域を包含
するように各検索領域を設定すればよい。

【００１１】前記基準領域の少なくとも一方を、前記枚
葉紙のコーナ部に設定することにより、コーナ部は明確
な輪郭を有するのでそのデータ配列が特徴のあるものと
なり、基準領域を狭く設定して、基準相当領域の検索を
より短時間で行うことができる。

【００１２】さらに、前記基準領域の少なくとも一方
を、前記枚葉紙のコーナ部に設定する場合は、前記撮像
画像のデータ配列を前記規範画像のデータ配列と比較す
る検査領域を、前記規範画像内の所定の領域に限定する
ことにより、両画像のデータ配列の比較検査時間を短縮
することができる。

【００１３】すなわち、基準領域の少なくとも一方を枚
葉紙のコーナ部に設定することにより、撮像される枚葉
紙の２つの異なる辺縁を含むコーナ部が規範画像のコー
ナ部に合わせられるので、撮像画像を全領域で規範画像
と比較しなくても、給紙ずれ等に起因する印刷ずれを任
意の印刷領域で検査することができる。したがって、枚
葉紙全面に対する印刷領域の割合が比較的少なく、印刷
に起因する表面不良をメインに検査する場合は、このよ
うに基準領域と検査領域を設定することにより、検査効
率を高めることができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図１乃至図６に基づき、こ
の発明の実施形態を説明する。図１は、本発明に係る枚
葉紙の印刷検査装置１を採用した段ボールシート２の印
刷ラインを示す。この印刷ラインは、給紙部３に積層さ
れて供給される枚葉紙としての段ボールシート２を、給
紙ロール４により直列に配置された３台の印刷ユニット
５に送り込み、印刷されて検査部６に送り出される段ボ
ールシート２を、搬送コンベア７で搬送しながら、その
表面状態を印刷検査装置１で検査したのち、排出コンベ
ア８によりスタッカ（図示省略）に積み重ねるものであ
る。

【００１５】前記各印刷ユニット５は、段ボールシート
２の上面側に印刷を施すように、版胴９が上面側、圧胴
１０が下面側に配置され、インクロール１１とドクタロ
ール１２間の上部に供給されるインクが、これらのロー
ル１１、１２の矢印方向への回転によってインクロール
１１の外周面に付着され、さらに版胴９の版面に転移さ
れるようになっている。また、インクロール１１とドク
タロール１２の下方にはインク受け皿１３が設けてあ
る。各印刷ユニットのインクロール１１とドクタロール
１２間の上部には、異なる色のインクが供給されてお
り、段ボールシート２には３色刷りの印刷が施される。

【００１６】図１乃至図３に示すように、前記検査部６
の搬送コンベア７のベルト１４には多数の小孔１４ａが
開けられており、ベルト１４上を搬送される段ボールシ
ート２を、ベルト１４の下面側に設置した吸引装置１５
により吸引して、表面状態を検査される段ボールシート
２が浮き上がらないようにしている。検査部６の出口に
は、排出コンベア８に送り出される段ボールシート２の
フライングを防止するために、ブロア１６から供給され
る圧縮エアを下方へ噴射するフード状のエア噴射口１７
が設けられている。

【００１７】また、検査部６の入口には、検査部６に送
り込まれる段ボールシート２の先端と後端を検出する光
電センサ１８が設けられ、モータ１９が連結された搬送
コンベア７の駆動軸には、ベルト１４の搬送速度を検出
するエンコーダ２０が取り付けられている。

【００１８】前記印刷検査装置１は、ラインを跨ぐ門形
フレーム２１に取り付けられた、撮像手段としてのＣＣ
Ｄ（Charge Coupled Device)リニアイメージセンサ２２
と、イメージセンサ２２の作動を制御するコントローラ
２３と、イメージセンサ２２で撮像した段ボールシート
２表面の撮像画像を画像処理して、予め撮像して記憶さ
れた良品の段ボールシート２表面の規範画像と比較する
画像処理装置２４とから成る。コントローラ２３は画像
処理装置２４の作動も行う。

【００１９】前記イメージセンサ２２はラインの幅方向
に３台設置され、直下を搬送される段ボールシート２の
表面を幅方向にスキャンしながら、その先端から後端ま
でを撮像する。なお、ラインの両側には、イメージセン
サ２２直下の段ボールシート２の表面を照明するランプ
２５が設置されている。

【００２０】前記コントローラ２３には光電センサ１８
とエンコーダ２０の検出出力が入力されており、コント
ローラ２３は、これらの検出出力に基づいて、段ボール
シート２の先端と後端がイメージセンサ２２の直下を通
過するタイミングと、段ボールシート２の通過速度を把
握し、段ボールシート２がイメージセンサ２２の直下を
通過する間に、段ボールシート２の長手方向に等間隔で
所定回数のスキャンが行われるように、イメージセンサ
２２の作動を制御する。なお、イメージセンサ２２のラ
イン幅方向のスキャン領域と、段ボールシート２毎の所
定のスキャン回数は、後述する画面２６内に段ボールシ
ート２の撮像画像がある程度の余裕代をもって納まるよ
うに設定されている。

【００２１】前記画像処理装置２４は、イメージセンサ
２２で撮像した段ボールシート２表面の撮像画像の濃度
分布をディジタル化して、２次元のデータ配列として認
識し、後述する処理手順で認識した撮像画像の位置ずれ
を補正して、予め記憶された規範画像の同じく２次元の
データ配列と比較し、段ボールシート２の表面状態の良
否を検査する。なお、撮像画像の濃度は、真黒が０、真
白が２５５として、２５６段階にディジタル化される。

【００２２】以下に、図４のフローチャートに基づい
て、上記画像処理装置２４による検査の処理手順を説明
する。図５（ａ）、（ｂ）は、この手順の説明に引用す
るために、それぞれ規範画像｛Ｐｏ｝と撮像画像｛Ｐ
ｎ｝を、前記画面２６を平面座標とする座標系に表示し
た概念図である。両者を表示する画面２６の座標系は、
上述したように、イメージセンサ２２の幅方向スキャン
領域と所定のスキャン回数で決定され、互いにライン上
の同じ領域を表示するものであり、絶対座標系として位
置づけされる。なお、｛ ｝付きの各パラメータは、そ
れぞれの画像をディジタル化した２次元のデータ配列で
ある。

【００２３】まず、検査の前の準備処理の手順を述べ
る。最初に、予め記憶された規範画像｛Ｐｏ｝につい
て、２つの互いに離れた基準領域Ａ、Ｂを設定し、これ
らの基準領域Ａ、Ｂのデータ配列｛Ａ｝、｛Ｂ｝を登録
する（準備ステップＪ１）。

【００２４】つぎに、各基準領域Ａ、Ｂ内に、それぞれ
代表点ａ（ＸA 、ＹA ）、ｂ（ＸB、ＹB ）を設定する
とともに、線分ａｂの中点を座標移動用の基準点ｐとし
て決定する（Ｊ２）。ここに、（ＸA 、ＹA ）、（ＸB
、ＹB ）は、各基準領域Ａ、Ｂにおける部分座標であ
る。なお、基準点ｐは、規範画像｛Ｐｏ｝内の直線ａｂ
上で任意に設定することができ、代表点ａまたはｂに合
致させてもよい。

【００２５】さらに、各基準領域Ａ、Ｂを含むその周囲
に、それぞれ所定の広さの検索領域ＡＡ、ＢＢを設定す
る（Ｊ３）。各検索領域ＡＡ、ＢＢは、前記絶対座標系
としての画面２６に設定されるものであり、図５（ｂ）
の撮像画像｛Ｐｎ｝の画面２６にも共通の領域として設
定される。

【００２６】つぎに、検査処理の手順を述べる。最初
に、認識された撮像画像｛Ｐｎ｝について、各検索領域
ＡＡ、ＢＢ内で、それぞれ規範画像｛Ｐｏ｝における各
基準領域Ａ、Ｂのデータ配列｛Ａ｝、｛Ｂ｝と最も相関
の高いデータ配列｛Ａ’｝、｛Ｂ’｝を有する基準相当
領域Ａ’、Ｂ’を検索する（ステップＳ１）。

【００２７】つぎに、検索された各基準相当領域Ａ’、
Ｂ’内で、各基準領域Ａ、Ｂ内の代表点ａ（ＸA 、ＹA
）、ｂ（ＸB 、ＹB ）の座標にそれぞれ相当する座標
の代表相当点ａ'(ＸA'、ＹA'）、ｂ'(ＸB'、ＹB'）を決
定する。この決定に伴って、線分ａ’ｂ’の中点が、前
記基準点ｐに相当する基準相当点ｐ’として決まる（Ｓ
２）。なお、 (ＸA'、ＹA'）、 (ＸB'、ＹB'）は、各基
準相当領域Ａ’、Ｂ’における部分座標である。

【００２８】こののち、基準相当点ｐ’が基準点ｐの位
置に来るように、撮像画像｛Ｐｎ｝を平行移動するとと
もに、線分ａｂと線分ａ’ｂ’のなす角度θが零となる
ように、撮像画像｛Ｐｎ｝を点ｐ’の回りに回転移動さ
せる。これらの座標移動により、図５（ｂ）に一点鎖線
で示すように、各基準相当領域Ａ’、Ｂ’が規範画像
｛Ｐｏ｝の各基準領域Ａ、Ｂと重なる位置となる補正撮
像画像｛Ｐｎ’｝が得られる（Ｓ３）。

【００２９】最後に、従来通り、座標移動で得られた補
正撮像画像｛Ｐｎ’｝を規範画像｛Ｐｏ｝と比較して、
これらのデータ配列が所定の判定基準内で合致するか否
かにより、段ボールシート２表面の印刷状態の良否を判
定する（Ｓ４）。

【００３０】前記判定基準は、規範画像｛Ｐｏ｝の各点
毎および縦横方向の配列に対して、それぞれ予め濃度差
のランクが定められており、段ボールシート２表面の印
刷種類別にこれらの判定基準のランクを使い分けできる
ようになっている。なお、撮像画像｛Ｐｎ｝に近傍処理
等のフィルタリングを施して、比較される画像の平滑化
や局部の強調を行ってもよい。

【００３１】図６（ａ）、（ｂ）は、図５（ａ）、
（ｂ）に示した規範画像｛Ｐｏ｝と撮像画像｛Ｐｎ｝の
変形例を示す。この変形例では、一方の基準領域Ａが段
ボールシート２のコーナ部に、さらに、その代表点ａ
（ＸA 、ＹA ）がコーナ位置に設定され、前記座標移動
用の基準点ｐは代表点ａ（ＸA 、ＹA ）に合致してい
る。また、この変形例では、座標移動で得られた補正撮
像画像｛Ｐｎ’｝を規範画像｛Ｐｏ｝と比較する検査領
域Ｃが規範画像｛Ｐｏ｝内に設定されている。

【００３２】前記基準領域Ａは、画面２６内で規範画像
｛Ｐｏ｝の外側にも設定されており、これに伴って、そ
の周囲の検索領域ＡＡも規範画像｛Ｐｏ｝の外側に拡張
されている。基準領域Ａを規範画像｛Ｐｏ｝の外側にも
設定したのは、顕著に撮像される段ボールシート２の辺
縁境界を基準領域Ａ内に含ませるためである。

【００３３】したがって、この変形例では、撮像画像
｛Ｐｎ｝の座標移動が、基準相当領域Ａ’の代表相当点
ａ'(ＸA'、ＹA'）を、代表点ａ（ＸA 、ＹA ）の位置に
合致させる平行移動と、線分ａｂと線分ａ’ｂ’のなす
角度θを零とする回転移動で行われ、規範画像｛Ｐｏ｝
内に設定された検査領域Ｃのデータ配列｛Ｃ｝と、座標
移動で得られた補正撮像画像｛Ｐｎ’｝の検査相当領域
Ｃ’のデータ配列｛Ｃ’｝とが比較検査される。その他
の処理は、上記実施形態と同じである。

【００３４】上述した実施形態では、段ボールシート表
面の撮像手段に、ラインセンサとしてのＣＣＤリニアイ
メージセンサを用い、搬送される段ボールシートを刻々
搬送方向に撮像して、二次元の撮像画像を得るようにし
たが、ＣＣＤカメラ等のエリアセンサを用いて、直接二
次元の撮像画像を得ることもできる。

【００３５】また、規範画像の基準領域と検索領域をそ
れぞれ矩形な領域としたが、これらの各領域は円形等、
任意の形状に設定することができる。検査対象の枚葉紙
も矩形状に限定されるものではなく、任意の形状で切り
込みや孔が設けられたものでもよい。

【００３６】

【発明の効果】以上のように、この発明の枚葉紙の印刷
検査装置は、検査される枚葉紙表面の撮像画像の規範と
する規範画像について、２つの基準領域を離れた位置に
設定して、各基準領域内に代表点を設定し、各基準領域
のデータ配列と最も相関の高いデータ配列を有する基準
相当領域を撮像画像の画面内で検索して、検索された各
基準相当領域の部分座標系で、各基準領域の部分座標系
における代表点の座標に相当する座標の各点を代表相当
点とし、これらの各代表相当点の位置がそれぞれの相当
する各代表点の位置に来るように、撮像画像を座標移動
させて、検査される枚葉紙の位置ずれに伴う撮像画像の
ずれを補正し、この座標移動により補正した撮像画像の
データ配列を、規範画像のデータ配列と比較するように
したので、印刷された枚葉紙が位置ずれを伴っても、的
確にその表面状態の良否を検査することができる。

【００３７】また、前記各基準領域を含むその周囲に所
定の広さの検索領域を設定し、各基準領域のデータ配列
と最も相関の高いデータ配列を有する基準相当領域を、
撮像画像の画面内の各検索領域に相当する領域内で検索
することにより、検索領域を狭い範囲に限定して、短時
間で効率よく基準相当領域を検索することができる。

【００３８】さらに、前記基準領域の少なくとも一方
を、前記枚葉紙のコーナ部に設定することにより、コー
ナ部は明確な輪郭を有するのでそのデータ配列が特徴の
あるものとなり、基準領域を狭く設定して、基準相当領
域の検索をより短時間で行うことができ、この場合は、
撮像画像と規範画像のデータ配列を比較する検査領域も
所定の領域に限定して検査効率をさらに高めることもで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る印刷検査装置を採用した段ボール
シートの印刷ラインを示す概略正面図

【図２】図１の印刷ラインの検査部を示す平面図

【図３】図２のIII −III 線に沿った断面図

【図４】図１の印刷検査装置による段ボールシートの表
面状態検査の処理手順を示すフローチャート

【図５】ａ、ｂは、それぞれ規範画像と撮像画像の概念
図

【図６】ａ、ｂは、それぞれ図５の規範画像と撮像画像
の変形例を示す概念図

【符号の説明】

１ 印刷検査装置 ２ 段ボールシート ３ 給紙部 ４ 給紙ロール ５ 印刷ユニット ６ 検査部 ７ 搬送コンベア ８ 排出コンベア ９ 版胴 １０ 圧胴 １１ インクロール １２ ドクタロール １３ インク受け皿 １４ ベルト １４ａ 小孔 １５ 吸引装置 １６ ブロア １７ エア噴射口 １８ 光電センサ １９ モータ ２０ エンコーダ ２１ フレーム ２２ イメージセンサ ２３ コントローラ ２４ 画像処理装置 ２５ ランプ ２６ 画面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 弥一郎 大阪市北区梅田２丁目５番25号 レンゴー 株式会社本社事務所内 Ｆターム(参考） 2C250 EB39 EB41 EB43 5B057 AA12 BA02 BA19 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CD20 CH20 DB02 DB05 DB09 DC07 DC34

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷機で印刷された枚葉紙の表面を撮像
   する撮像手段と、撮像された画像を２次元のデータ配列
   として認識する画像認識手段とを備え、この認識された
   各撮像画像を予め２次元のデータ配列として記憶された
   枚葉紙表面の規範画像と比較することにより、前記枚葉
   紙の表面状態の良否を判定する枚葉紙の印刷検査装置に
   おいて、前記規範画像の画面内に、規範画像の一部を含
   む所定の広さの２つの異なる基準領域を設定して、これ
   らの各基準領域内にそれぞれ代表点を設定し、前記各基
   準領域のデータ配列と最も相関の高いデータ配列を有す
   る基準相当領域を前記撮像画像の画面内で検索して、こ
   れらの各基準相当領域の部分座標系で、前記各基準領域
   の部分座標系における前記代表点の座標に相当する座標
   の各点を代表相当点とし、これらの各代表相当点の位置
   がそれぞれの相当する前記各代表点の位置に来るよう
   に、前記認識された撮像画像を座標移動させ、この座標
   移動させた後の前記撮像画像のデータ配列を、前記規範
   画像のデータ配列と比較するようにしたことを特徴とす
   る枚葉紙の印刷検査装置。
2. 【請求項２】 前記各基準領域を含むその周囲に所定の
   広さの検索領域を設定し、前記各基準領域のデータ配列
   と最も相関の高いデータ配列を有する基準相当領域を、
   前記撮像画像の画面内の前記各検索領域に相当する領域
   内で検索するようにした請求項１に記載の枚葉紙の印刷
   検査装置。
3. 【請求項３】 前記基準領域の少なくとも一方を、前記
   枚葉紙のコーナ部に設定した請求項１または２に記載の
   枚葉紙の印刷検査装置。
4. 【請求項４】 前記撮像画像のデータ配列を前記規範画
   像のデータ配列と比較する検査領域を、前記規範画像内
   の所定の領域に限定するようにした請求項３に記載の枚
   葉紙の印刷検査装置。