JP2002055053A - 錠剤の外観検査装置およびptp包装機 - Google Patents
錠剤の外観検査装置およびptp包装機Info
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Abstract
も、フィルムによる屈折および反射の影響を低減するこ
とにより正しく良否を判定することができる錠剤検査装
置およびPTP包装機を提供することを目的とする。 【解決手段】 容器フィルムと密封用フィルムからなる
PTPシートの容器フィルムに収納された錠剤の外観を
検査する外観検査装置において、前記錠剤を前記容器フ
ィルムまたは前記密封用フィルム越しに照らす照明手段
と、前記錠剤を前記容器フィルムまたは前記密封用フィ
ルム越しに撮像し映像信号を出力する撮像手段と、前記
映像信号を処理することにより前記錠剤の外観の良否を
判定する画像処理手段を有し、前記照明手段は所定の赤
外光を照射し、前記撮像手段は前記赤外光の波長に対し
感度を有することを特徴とする。
Description
剤を包装する工程あるいはその後の工程において錠剤の
外観を検査する検査装置、および該検査装置を備えたP
TP包装機を含む技術分野に属するものである。
れるポケット部が形成された容器フィルムと、その容器
フィルムにポケット部の開口側を密封するように前記容
器フィルムに固着される密封用フィルムとから構成され
ている。そして、容器フィルムと密封用フィルムとを固
着する前に、ポケット部に固形製剤やカプセル等の錠剤
が投入される。容器フィルムは通常透明な樹脂シートで
あり、ポリ塩化ビニル(以下「PVC」という。)また
はポリプロピレン(以下「PP」という。)等がよく用
いられる。最終処分時にダイオキシンの発生が少ないこ
とから、近年はPPを用いることが増えてきている。密
封用フィルムはアルミ箔が主に用いられている。
された錠剤の外観検査装置として、錠剤の表面に汚れや
異物が付着した不良品の有無を検査することができるも
のが知られている。
は、照明装置によって錠剤に光を照射し、その反射光を
撮像手段により撮像する。この撮像装置から出力される
映像信号は、画像処理手段によって、所定の閾値をもっ
て二値化される。ここで、例えば白い錠剤を撮像した場
合について説明すると、錠剤表面は明るく映り、異物が
存在する部分は暗く写るためこれらの明度の相違を考慮
して前記閾値を設定することで、暗い部分である異物の
存在を前記画像処理手段によって判断することができ
る。
包装機によれば、上記異物が付着した錠剤のPTPシー
トを排除することが可能となる利点がある。
フィルム側は容器フィルムに密封用フィルムを固着する
前に検査することにより、照明装置および撮像装置と錠
剤との間に障害となるものが何もない状態で、錠剤を直
接撮像することができるが、錠剤の容器フィルム側は、
容器フィルム越しに検査することになる。
折あるいは反射することから、屈折により生じた影を異
物と誤判定したり、反射により輝度が上がり異物が隠れ
ることにより、良品と誤判定したりする問題があった。
また、屈折による画像の歪みにより、異物の大きさを正
確に計測することができず誤判定につながる場合もあっ
た。特に環境問題から近年主流になりつつあるPPから
なるフィルムは、屈折や反射が多いことから顕著であ
る。
く技術として偏光フィルターが知られている。照明装置
からの光を、偏光フィルターを通すことにより直線偏光
に変換して被写体を照らし、撮像手段に設けた所定の位
相の偏光フィルターにより、直接反射を除去し被写体表
面の乱反射光のみを撮像する技術である。
の外観検査においては、フィルムへ照射された光の一部
は、フィルムへ入光する際にフィルム表面で反射をして
1次反射光となる。また、フィルムに入った光もフィル
ムから出る際に一部が反射をする。この反射した光の一
部はフィルムから出て2次反射光となり、残りはさらに
反射する。この反射はフィルムの上下の面で減衰しなが
ら繰り返される。そして、樹脂製のフィルムにおいて
は、反射時に偏光の位相がずれることから、フィルムか
らの反射光は結果的に楕円偏光になり偏光フィルターに
より除去することは困難となる。
であり、フィルム越しに錠剤の外観を検査した場合で
も、フィルムによる屈折および反射の影響を低減するこ
とにより正しく良否を判定することができる錠剤検査装
置およびPTP包装機を提供することを目的とする。
を達成し得る特徴的手段について以下に説明する。ま
た、各手段につき、特徴的な作用及び効果を必要に応じ
て記載する。
らなるPTPシートの容器フィルムに収納された錠剤の
外観を検査する外観検査装置において、前記錠剤を前記
容器フィルムまたは前記密封用フィルム越しに照らす照
明手段と、前記錠剤を前記容器フィルムまたは前記密封
用フィルム越しに撮像し映像信号を出力する撮像手段
と、前記映像信号を処理することにより前記錠剤の外観
の良否を判定する画像処理手段を有し、前記照明手段は
所定の赤外光を照射し、前記撮像手段は前記赤外光の波
長に対し感度を有することを特徴とする錠剤の外観検査
装置。
ムまたは密封用フィルム越しに錠剤を照らし、照射した
赤外光の波長に対し感度を有する撮像手段で容器フィル
ムまたは密封用フィルム越しに撮像する。赤外光は可視
光に比べ直進する性質が強く、屈折および反射が極端に
少なくなることから、フィルムによる屈折や反射による
影響の小さい錠剤の外観検査が可能になる。
段は、前記赤外光を透過し少なくとも可視光を減衰させ
る第1の赤外透過フィルターを有し、その第1の赤外透過
フィルターを通して前記錠剤を撮像することを特徴とす
る錠剤の外観検査装置。
くとも可視光を減衰させる第1の赤外透過フィルター越
しに錠剤を撮像ことにより、撮像手段が受光する可視光
等の赤外光以外の光は減衰する。可視光などの屈折や反
射が生じやすい波長の光が少なくなることから、屈折や
反射の影響が小さい錠剤の外観検査が可能になる。
て、前記照明手段は、前記赤外光を透過し少なくとも可
視光を減衰させる第2の赤外透過フィルターを有し、そ
の第2の赤外透過フィルターを通して前記錠剤を照らす
ことを特徴とする錠剤の外観検査装置。
くとも可視光を減衰させる第2のフィルター越しに錠剤
を照らすことにより、屈折や反射が生じやすい可視光等
の赤外光以外の光が錠剤を照らすことが少なくなる。屈
折や反射の生じやすい波長の光が少なくなることから、
屈折や反射の影響が小さい錠剤の外観検査が可能にな
る。
前記照明手段が照射する前記赤外光は所定の直線偏光で
あり、前記撮像手段は前記容器フィルムまたは前記密封
用フィルムからの反射を減衰させる第1の偏光フィルタ
ーを有し、その第1の偏光フィルターを通して前記錠剤
を撮像することを特徴とする錠剤の外観検査装置。
赤外光は所定の直線偏光であり、撮像手段はフィルムか
らの反射を減衰するための第1の偏光フィルターを有す
る。赤外光は直進性が強く屈折や反射が少ないことか
ら、照射手段により照射された赤外光は、そのほとんど
がフィルムを透過する。確かに一部はフィルム表面及び
フィルム内部で反射するが、1次反射光あるいは2次反
射光はあっても高次の反射光が少ない。従って、フィル
ムからの反射光の偏光の位相が特定されることから、撮
像手段に設けられた第1の偏光フィルターによりフィル
ムからの反射光は容易に除去される。
面で乱反射により楕円偏光に変わり、再度フィルムを透
過した後に第1の偏光フィルターに到達する。第1の偏
光フィルターでは位相の一致した成分のみが透過し受光
部であるカメラへ至り映像信号に変換される。従って、
フィルムからの反射を有効に除去できるので、さらにフ
ィルムによる反射の影響が少ない錠剤の外観検査が可能
となる。
前記照明手段は第2の偏光フィルターを有し、その第2の
偏光フィルターを通して直線偏光となった前記赤外光を
前記錠剤に照射し、前記撮像手段は前記容器フィルムま
たは前記密封用フィルムからの反射を減衰させる第1の
偏光フィルターを有し、その第1の偏光フィルターを通
して前記錠剤を撮像することを特徴とする錠剤の外観検
査装置。
が得られるが、照明手段は第2の偏光フィルターを有
し、その第2の偏光フィルターを通して直線偏光となっ
た前記赤外光を錠剤に照射することから、光源として
は、ハロゲンランプを代表とする白熱ランプのように赤
外線を含むものであれば、偏光特性に関係なく利用する
ことができる。従って、レーザーなどの高価で危険な光
源を用いなくてもよいので、安価で安全かつフィルムか
らの反射の影響が少ない錠剤の外観検査装置を提供する
ことができる。
前記赤外光の波長が1000nm乃至2250nmであ
ることを特徴とする、錠剤の外観検査装置。
00nm乃至2250nm以下であることから、ポリプ
ロピレンなどPTP包装に一般的に用いられる樹脂フィ
ルムにおいて透過率が高く、よってフィルムによる反射
や屈折の影響の少ない錠剤の外観検査が可能となる。
前記赤外光の波長が略1500nmまたは略2000n
mであることを特徴とする、錠剤の外観検査装置。
500nmまたは略2000nmであることから、ポリ
プロピレンなどPTP包装に一般的に用いられる樹脂フ
ィルムにおいて透過率が高く、さらに撮像素子として
は、InGaAs系の受光素子からなる一次元または二
次元撮像素子を利用することにより良好な感度による計
測が可能になる。
赤外光の波長は、前記容器フィルムまたは前記密封用フ
ィルムの透過率が62パーセント以上となる波長である
ことを特徴とする、錠剤の外観検査装置。
記容器フィルムまたは前記密封用フィルムの透過率が6
2%以上となる波長を選択することから、効率100%
の簡略化したモデルで考えると、フィルムからの反射光
は(100−62)=38(%)以下となり、一方錠剤
表面で乱反射し再度フィルムを透過する光は(62×6
2/100)=38(%)以上となる。従って、フィル
ム表面からの反射光よりも錠剤表面で乱反射した光のほ
うが多く撮像手段に到達することになり、良好な錠剤の
外観検査が可能となる。
て、赤外光の波長が700nm乃至1000nmである
ことを特徴とする錠剤の外観検査装置。
の直線偏光である赤外光を照射し、撮像手段は容器フィ
ルム又は密封用フィルムからの反射を減衰させる第1の
偏光フィルターを通して撮像すると共に、赤外光が70
0nm乃至1000nmであることから、ごく一般的な
ハロゲンランプや赤外レーザーなどを照明手段とし、一
般的なCCD等の受光素子を撮像素子とすることにより
容易に良好な錠剤の外観検査が可能となる。
の受光素子がシリコンベースのCCDであることを特徴
とする錠剤の外観検査装置。
シリコンベースのCCDであることから、さらに容易に
良好な錠剤の外観検査が可能になる。
て、前記照明手段以外からの光が前記錠剤に照射されな
いように遮光する、遮光手段を有する錠剤の外観検査装
置。
らの光が前記錠剤に照射されないように遮光する遮光手
段により、太陽光や室内照明による所望の赤外光と異な
る光や、所望の位相の偏光光と異なる光が照射されるこ
とを防ぐことができるので、さらにフィルムによる反射
や屈折の影響の少ない錠剤の外観検査が可能となる。
て、少なくとも前記容器フィルムまたは前記密封用フィ
ルムのどちらか一方がPPであり、PPのフィルム越し
に撮像することを特徴とする錠剤の外観検査装置。
器フィルムまたは前記密封用フィルムのどちらか一方が
PPであることから、最終処分時にダイオキシンの発生
することのないPTPシートについても、錠剤表面に異
物のないことを検査することが可能となる。
の錠剤の外観検査装置を備えたことを特徴とするPTP
包装機。
記各手段にて特定された外観検査装置を設けるので、P
TP包装機による包装過程において外観検査をすること
ができる。これにより、包装途中或いは包装後におい
て、欠陥が発見されたPTPシートを排除することがで
きる。
1乃至図6を参照しつつ説明する。
PTPシートの外観検査装置をPTP包装機30に装備す
ることによって、PTP包装機30内でPTPシートの外
観検査を実施している。
るPTP包装機30について簡単に説明する。PTP包装
機30は、固形製剤やカプセルなどの錠剤をPTPシート
に自動的に包装するものである。具体的にはPP、PV
Cなどのフィルム40をフィルム送りロール33とテンシ
ョンロール31、32で加熱板50と成形板51に送り込み、錠
剤などが充填されるポケット部44(4図参照)をフィ
ルム40に成形する。そして、フィルム40にポケット
部44が成形された容器フィルム41が、錠剤投入手段
たる錠剤投入シャッター52の下にまで送られてくる
と、錠剤投入シャッター52が各ポケット部44に錠剤
を自動的に充填する。なお、容器フィルム41は光透過
性を有し、特にここでは透明なものとされる。材質は最
終処分時にダイオキシンが発生しないことから好ましく
はPPである。
ト部44に充填される。さらに、各ポケット部44に錠
剤1が充填された容器フィルム41の上にアルミ製の密
封用フィルム42をテンションロール34、35を介し
て送り込み、シール手段たる一対のシールロール36、
36で固着させる。これにより錠剤が各ポケット部44
に充填されたフィルム状のPTPシート43が製造され
る。かかるフィルム状のPTPシート43はシート状に
裁断された後に、図示しない不良シート排出機構やPT
Pシート集積機構などへ順に送られる。
に充填された錠剤1)の外観検査装置について、図5の
ブロック図を中心に説明する。外観検査装置は、好まし
くは第1の赤外透過フィルター53(図2参照)や第1
の偏光フィルター54(図2参照)と共に撮像手段55
(図2参照)を構成するCCDカメラ11、表示装置で
あるモニタ25、好ましくは第2の赤外透過フィルター
51(図2参照)や第2の偏光フィルター52(図2参
照)と共に照明手段56(図2参照)を構成する照明1
2(図2、図3、図4参照)、画像処理手段である画像
処理装置10などから構成される。CCDカメラ11と
照明12は図3及び図4ではPTP包装機30内に記載
されているが、外観検査装置を構成するものの一つであ
る。
な照明であり、本実施の形態においてはハロゲンランプ
であるが、他の白熱灯を用いることもできる。またレー
ザーを光源としてもよい。レーザーの場合は、偏光フィ
ルター52(図2)や赤外透過フィルター51(図2)を
用いなくても、直線偏光かつ単一波長の照射光を得るこ
とができる。なお本実施例においては、ハロゲンランプ
を用いて赤外光を錠剤1に照射する。赤外光は好ましく
は1000nm乃至2250nm、より好ましくは略1
500nmまたは略2000nmが良い。また、フィル
ムの透過率が62%以上となる波長を選択すると良い。
さらに、赤外光が直線偏光であり、撮像手段55に設け
た第1の偏光フィルター54(図2)によりフィルムか
らの反射を減衰させる場合には、赤外光の波長が700
nm乃至1000nmであれば照明手段56の光源およ
び撮像手段55の受光素子ともに特殊なものを必要とし
ない。
する赤外光の波長に対し感度を有するCCDカメラであ
り、本実施例においては一次元CCDカメラであるが、
所定の赤外光を受光して映像信号に変換できるものであ
れば、CCDカメラに変えて例えば撮像管でもよく、1
次元カメラでなく二次元カメラでも良い。照明手段56
が照射する赤外光の波長とCCDカメラ11の感度を有
する波長は完全に一致している必要はなく、一部が一致
していれば良い。その一致している波長は、先に照明1
2について説明したように、好ましくは1000nm乃
至2250nm、より好ましくは略1500nmまたは
略2000nmが良い。また、フィルムの透過率が62
%以上となる波長が良い。さらに、赤外光が直線偏光で
あり、撮像手段に設けた第1の偏光フィルター54(図
2)によりフィルムからの反射を減衰させる場合には、
700nm乃至1000nmであれば照明手段56の光
源および撮像手段55の受光素子ともに特殊なものを必
要としない。
ェーディング補正手段14、第1の二値化手段15、第
2の二値化手段28、第1の画像メモリ17、第2の画
像メモリ29、第3の画像メモリ16、CPU及び入出
力インターフェース20、判定用メモリ22、外観検査
結果及び統計データメモリ24、カメラタイミング制御
手段26などから構成される。
像した一次元イメージデータを、アナログ信号からデジ
タル信号に変換するものである。ここで、CCDカメラ
11と照明12との関係について説明すると、図3及び
図4に示すように、CCDカメラ11と照明12とは、
密封フィルム42を貼着した後のPTPシート43の容
器フィルム41側に、錠剤1に向かって配置されてい
る。そして、照明12が照射する赤外光である光13で
容器フィルム41越しに錠剤1を照らし、錠剤1から反
射した光を当該PTPシート43の幅方向に一次元撮像
するものである。赤外光は直進性が強く、容器フィルム
41に入る際および容器フィルム41から出る際に反射
及び屈折が生じにくい。
ェーディング補正テーブル18のデータに従って、シェ
ーディング補正手段14によりシェーディング補正され
た後、第3の画像メモリ16に順次記憶されPTPシー
ト43の二次元濃淡イメージデータが形成される。
第1の閾値δ1をもって二値化された後、第1の画像メ
モリ17に順次記憶されることによりPTPシート43
の第1の二次元二値イメージデータが形成される。第1
の閾値δ1は、錠剤1を判別するためのもので、例えば
錠剤1が白色の場合はその背景となる密封用フィルムよ
りも明るい値が選択される。
の閾値δ2をもって二値化された後、第2の画像メモリ
29に順次記憶されることによりPTPシート43の第
二の二次元二値イメージデータが形成される。第2の閾
値δ2は、錠剤上の異物やひび割れを判別するためのも
ので、比較的暗い値が選択される。
ム41の幅全体を照明12の光13で一様に照らすこと
は技術的に限界があることから、かかる位置の相違によ
る光13の明暗により生じる映像データの明度のばらつ
きを補正するために行われるものである。
は、各種画像処理プログラム、その他のプログラムを、
判定用メモリ22の記憶内容などを使用しつつ実行する
とともに、PTP包装機30に制御信号を送出し又はP
TP包装機30から動作信号などの各種信号を受信する
ためのものである。これによって、例えば、PTP包装
機30の不良シート排出機構などを制御することができ
る。また、モニタ25に表示データを送出するためのも
のであり、二次元化した二値あるいは濃淡のイメージデ
ータや外観検査結果などを、モニタ25に表示させるこ
とができる。
は、連結成分に関する座標等のデータ、外観検査結果デ
ータ、および該外観検査結果データを確立統計的に処理
した統計データなどを記憶するものである。これらの外
観検査結果データや統計データは、CPU及び入出力イ
ンターフェース20の制御に基づき、モニタ25に表示
させることができる。また、これらの外観検査結果デー
タや統計データに基づいてCPU及び入出力インターフ
ェース20がPTP包装機30に制御信号を送出するこ
ともできる。入力手段27は、判定用メモリ22に記憶
される良否判断の基準値等の設定を入力するためのもの
である。
カメラ11が撮像する一次元イメージデータを、A/D
変換器3に取り込むタイミングを制御するものである。
かかるタイミングはPTP包装機30に設けられた図示
しないエンコーダからの信号に基づいて行われる。
1のフローチャート図に基づいて以下に説明する。ステ
ップ1において、第1の画像メモリに記憶された第1の
二次元二値化イメージデータと、第2の画像メモリに記
憶された第2の二次元二値化イメージデータとに対して
塊処理を実行する。塊処理としては、二値化データの0
(暗)および1(明)について各連結成分を特定する処
理と、それぞれの連結成分についてラベル付け処理を行
うラベル付け処理とがある。ここで、それぞれ特定され
る各連結成分の占有面積はCCDカメラ11の画素に応
じたドット数で表示される。
イメージデータから求めた1(明)の連結成分の中か
ら、錠剤1に相当する連結成分を特定する。錠剤1に相
当する連結成分は、所定の座標を含む連結成分、所定の
形状である連結成分、或いは所定の面積であるところの
連結成分等の判断手法により容易に錠剤1に相当する連
結成分を特定することができる。錠剤1に相当する連結
成分を特定したら、その連結成分の領域を錠剤領域とし
てもよいし、錠剤1の形状によっては端部が暗くなり実
際よりも小さく判断される場合があることから、錠剤1
に相当する連結成分の領域を所定の大きさまで拡大して
錠剤領域としてもよい。
の総面積が演算される。即ち、第2の二次元二値化イメ
ージデータから求めた0(暗)の連結成分のうち、ステ
ップ2で特定した錠剤領域の座標に含まれる、あるいは
連なるものを抽出し、その面積の総和つまり異物の総面
積Sdxを求める。
xを判定基準値Spxと比較し、異物の総面積Sdxが
判定基準値Spxよりも小さければ、ステップ5へ進み
次の判断を行うが、異物の総面積Sdxが判定基準値S
pxよりも大きい場合はステップ8へ進み不良判定を行
う。
の最大面積Sdmが演算される。即ち、第2の二次元二
値化イメージデータから求めた0(暗)の連結成分のう
ち、ステップ2で特定した錠剤領域の座標に含まれる、
あるいは連なるものの中から、最大の面積のものを抽出
し、その面積を最大面積Sdmとしている。
dmと判定基準値Spmと比較し、異物の最大面積Sd
mが判定基準値Sdmよりも小さければ、ステップ7へ
進み良品判定を行うが、異物の総面積Sdmが判定基準
値Spmよりも大きい場合はステップ8へ進み不良判定
を行う。
PTPシート43上の各錠剤について処理され、後に裁
断されたときに同一シート上に一つでも不良判定された
錠剤が含まれているときは、そのシートは不良と判断さ
れ排出される。
ながら説明する。ここではより好ましい実施の形態とし
て、照明手段56と撮像手段55に赤外線透過フィルタ
ーおよび偏光フィルターを設けた場合について説明す
る。照明手段56は照明12、第2の赤外透過フィルタ
ー51および第2の偏光フィルター52により構成され
る。第2の赤外透過フィルター51は、赤外光を透過し
特に可視光のように屈折や反射をしやすく検査の障害に
なる波長の光を減衰させる。第2の偏光フィルター52
は、照明12として、ハロゲンランプなどの白熱灯を用い
た場合は、円偏光を含む楕円偏光になる。これを直線偏
光に変換するためのものである。
過フィルター53および第1の偏光フィルター54によ
り構成されている。第1の偏光フィルター54は、容器
フィルム41からの直接反射を減衰させるためのもので
ある。第1の赤外透過フィルター53は、赤外光を透過
し特に可視光のように屈折や反射をしやすく検査の障害
になる波長の光を減衰させる。また、図示しない遮光手
段により、太陽光や室内照明の明かりが、錠剤1やPT
Pシート43の撮像部位に照射されないようにしてい
る。
偏光は、第2の赤外透過フィルター51により赤外以外
の波長が減衰され、赤外光の楕円偏光となり、第2の偏
光フィルター52により、直線偏光である赤外光に変換
される。
が、容器フィルム41の表面(上面)で一部が反射され
1次反射光となる。この反射において偏光の位相は一定
量ずれる。一方容器フィルム41表面(下面)から容器
フィルム41の内部に入った光は、容器フィルム41か
ら出る際にも一部が反射する。この際にも偏光の位相が
一定量ずれる。この反射した光は容器フィルム41の上
面から出て2次反射光となると共に、一部が再度反射
し、さらに偏光の位相がずれる。
ィルムの両面の間でこの反射が減衰しながら繰り返さ
れ、反射する都度偏光の位相がずれる。従って、容器フ
ィルム43からの反射光は多種の位相を含んだ光にな
る。しかし赤外光は透過率が高いので、フィルム内部で
の反射は急速に減衰し、3次以降の反射光はほぼ無視す
ることができる。
ィルム41の表面での反射(1次反射光)と、容器フィ
ルム41から最初に出る際の反射(2次反射光)を透過
させない位相に設定することにより、容器フィルム41
からの反射光は、CCDカメラ11に到達することはほ
ぼ無くなる。
く透過した光は、錠剤表面での乱反射により直線偏光か
ら楕円偏光に変換される。その後、容器フィルム41を
透過し第1の偏光フィルター54の位相に一致する成分
のみが、第1の赤外透過フィルター53に到達する。容
器フィルム41からの反射を多く含んでいる可視光は、
ここで再度減衰される。よって、容器フィルム41から
の反射光に影響されることなく錠剤表面を撮像し検査す
ることができる。
して説明する。図6はPPフィルムの場合の、光の波長
と透過率の関係を表したグラフである。グラフから明ら
かなように1000nmから2250nmの間は透過率
が62%を越える良好な透過率を示している。また、略
1500nmおよび略2000nmにおいては70%を
越える高い透過率を示している。
率100%のモデル、つまりフィルム内部で熱に変換さ
れことが無いものとみなし、照射された光はすべて、透
過ないしは反射すると仮定したモデルで説明すると、こ
の場合フィルムからの反射光は38%以下になり、一方
錠剤表面からの乱反射光は38%以上になる、つまりフ
ィルムからの反射光に対し錠剤表面からの乱反射光が勝
ることから、良好な検査が可能になる。従って、100
0nmから2250nmの範囲であれば良好な検査が可
能になる。特に略1500nmおよび略2000nmに
おいては、70%を越える透過率とともに、この波長の
赤外光はInGaAs系の受光素子が良好な感度を有し
ていることから、最も検査に適している。
を用いることにより、フィルムからの直接反射のうち、
1次反射光や2次反射光などの低次のものは減衰させる
ことが可能なため、透過率が50%を越える700nm
乃至1000nmのかなり赤に近い近赤外の領域につい
ても、検査に可能なる。この場合には、照明手段の光源
および撮像手段の受光素子ともに特殊なものを必要とし
ない。
の実施の形態によれば屈折や反射が少ない赤外光で容器
フィルム41越しに錠剤1を照らし、照射した赤外光の
波長について感度を有するCCDカメラ11で容器フィ
ルム43越しに撮像する。赤外光は可視光に比べ直進す
る性質が強く、屈折及び反射が極端に少なくなることか
ら、フィルムによる屈折や反射による影響の小さい錠剤
の外観検査が可能になる。
減衰させる第1の赤外透過フィルター53越しに錠剤を
撮像することにより、可視光等の屈折や反射が生じやす
い波長の光は十分に減衰してCCDカメラ11に到達す
る。従って、屈折や反射の影響が小さい錠剤の外観検査
が可能になる。
くとも可視光を減衰させる第2の赤外透過フィルター5
1を有し、その第2の赤外透過フィルター51を通して
錠剤1を照らすので、レーザーなど高価かつ危険な光源
を用いなくても、可視光等の屈折や反射が生じやすい光
が錠剤1を照らさないので、屈折や反射の影響が小さい
錠剤の外観検査が可能になる。
定の直線偏光であり、撮像手段55は容器フィルム41
からの反射光を減衰させる第1の偏光フィルター52を
有し、第1の偏光フィルターを通して錠剤1を撮像する
ので、容器フィルム43からの反射光を有効に除去する
ことができ、さらにフィルムによる反射の影響が少ない
錠剤の外観検査が可能になる。
ー52を有し、その第2の偏光フィルター52を通して
直線偏光となった赤外光を錠剤1に照射し、撮像手段5
5は容器フィルム41からの反射光を減衰させる第1の
偏光フィルター54を有し、第1の偏光フィルター54
を通して錠剤1を撮像するので、容器フィルム43から
の反射光を有効に除去することができ、さらにフィルム
による反射の影響が少ない錠剤の外観検査が可能にな
る。さらに、光源12は白熱ランプであるハロゲンラン
プを用いることができ、レーザーなどの高価で危険な光
源を用いなくても良いことから、安価で安全且つフィル
ムからの反射の影響が少ない錠剤の外観検査装置を提供
することができる。
に照射されないように遮光する遮光手段を設けたので、
太陽光や室内照明による所望の赤外光と異なる光や、所
望の位相の偏光光と異なる光が照射されないので、フィ
ルムによる反射や屈折の影響が少ない錠剤の外観検査が
可能となる。
250nmにすれば、PP等のPTP包装に一般的に用
いられる樹脂フィルムにおいて透過率が高く、よってフ
ィルムによる反射や屈折の影響が少ない錠剤の外観検査
が可能となる。
は略2000nmにすれば、PP等のPTP包装に一般
的に用いられる樹脂フィルムにおいて最も透過率が高
く、よってフィルムによる反射や屈折の影響が少ない錠
剤の外観検査が可能となる。
41の透過率が62%以上となる波長とすれば、フィル
ム表面からの反射光よりも錠剤表面で乱反射した光のほ
うが多く撮像手段に到達することになり、良好な錠剤の
外観検査が可能となる。
る赤外光を照射し、撮像手段は容器フィルム又は密封用
フィルムからの反射を減衰させる第1の偏光フィルター
を通して撮像すると共に、赤外光が700nm乃至10
00nmであれば、ごく一般的なハロゲンランプや赤外
レーザーなどを照明手段とし、一般的なCCD等の受光
素子を撮像素子とすることにより容易に良好な錠剤の外
観検査が可能となる。さらに、受光素子がシリコンベー
スのCCDであれば、さらに容易に良好な錠剤の外観検
査が可能になる。
から、最終処分時にダイオキシンの発生することのない
PTPシートについても、錠剤表面に異物のないことを
検査することが可能となる。
査装置を、PTP包装機30内に設けたことにより、P
TP包装機30による包装過程において外観検査をする
ことができ、包装途中あるいは包装後において、欠陥が
発見されたPTPシートを排除することができる。
ム42によりシールした後に外観検査をしているが、錠
剤1を容器フィルム41に充填した後、シールする前に
外観検査を行っても良い。また、容器フィルム41が透
明な樹脂フィルムであったが容器フィルム41が不透明
で、密封用フィルム42がPPなどからなる透明な樹脂
フィルムであっても良い。この場合は、密封後において
密封用フィルム41越しに錠剤の外観を検査することに
より、この検査で異物がなければ後の工程で異物が付着
することがないことから最終検査として有効である。ま
た、密封用フィルム42は平面であるので、屈折による
変形が少なくより精度の高い外観検査が可能になる。ま
た、容器フィルム41と密封用フィルム42が共に透明
な樹脂フィルムであっても良い。この場合は、最終検査
としてシール後に両面共に検査することができる。
ローチャート図である。
る。
ク図である。
(PTPシートに包装された錠剤)の外観を撮像する部
分を示した斜視図である。
ク図である。
の関係を表すグラフである。
置、11・・・CCDカメラ、12・・・照明、13・・・光、
14・・・シェーディング補正テーブル、15・・・第1の二
値化手段、16・・・第3の画像メモリ、17・・・第1の画
像メモリ、18・・・シェーディング補正テーブル、20・
・・CPU及び入出力インターフェース、22・・・判定用
メモリ、24・・・外観検査結果及び統計データメモリ、
25・・・モニタ、26・・・カメラタイミング制御手段、2
7・・・入力手段、28・・・第2の二値化手段、29・・・第
2の画像メモリ、30・・・PTP包装機、41・・・容器フ
ィルム、42・・・密封用フィルム、43・・・PTPシー
ト、44・・・ポケット部、51・・・第2の赤外フィルタ
ー、52・・・第2の偏光フィルター、53・・・第1の赤外
フィルター、54・・・第1の偏光フィルター、55・・・撮
像手段、56・・・照明手段。
Claims (13)
- 【請求項1】 容器フィルムと密封用フィルムからなる
PTPシートの容器フィルムに収納された錠剤の外観を
検査する外観検査装置において、前記錠剤を前記容器フ
ィルムまたは前記密封用フィルム越しに照らす照明手段
と、前記錠剤を前記容器フィルムまたは前記密封用フィ
ルム越しに撮像し映像信号を出力する撮像手段と、前記
映像信号を処理することにより前記錠剤の外観の良否を
判定する画像処理手段を有し、前記照明手段は所定の赤
外光を照射し、前記撮像手段は前記赤外光の波長に対し
感度を有することを特徴とする錠剤の外観検査装置。 - 【請求項2】 前記撮像手段は、前記赤外光を透過し少
なくとも可視光を減衰させる第1の赤外透過フィルター
を有し、その第1の赤外透過フィルターを通して前記錠
剤を撮像することを特徴とする請求項1に記載の錠剤の
外観検査装置。 - 【請求項3】 前記照明手段は、前記赤外光を透過し少
なくとも可視光を減衰させる第2の赤外透過フィルター
を有し、その第2の赤外透過フィルターを通して前記錠
剤を照らすことを特徴とする請求項1または請求項2に
記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項4】 前記照明手段が照射する前記赤外光は所
定の直線偏光であり、前記撮像手段は前記容器フィルム
または前記密封用フィルムからの反射を減衰させる第1
の偏光フィルターを有し、その第1の偏光フィルターを
通して前記錠剤を撮像することを特徴とする請求項1乃
至請求項3に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項5】 前記照明手段は第2の偏光フィルターを
有し、その第2の偏光フィルターを通して直線偏光とな
った前記赤外光を前記錠剤に照射し、前記撮像手段は前
記容器フィルムまたは前記密封用フィルムからの反射を
減衰させる第1の偏光フィルターを有し、その第1の偏光
フィルターを通して前記錠剤を撮像することを特徴とす
る請求項1乃至請求項3に記載する錠剤の外観検査装
置。 - 【請求項6】 前記赤外光の波長が1000nm乃至2
250nmであることを特徴とする、請求項1乃至請求
項5に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項7】 前記赤外光の波長が略1500nmまた
は略2000nmであることを特徴とする、請求項1乃
至請求項5に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項8】 前記赤外光の波長は、前記容器フィルム
または前記密封用フィルムの透過率が、62パーセント
以上となる波長であることを特徴とする請求項1乃至5
に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項9】 前記赤外光の波長が700nm乃至10
00nmであることを特徴とする請求項4または請求項
5に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項10】 前記撮像手段の受光素子がシリコンベ
ースのCCDであることを特徴とする請求項9に記載の
錠剤の外観検査装置。 - 【請求項11】 前記照明手段以外からの光が前記錠剤
に照射されないように遮光する遮光手段を有する請求項
1乃至請求項10に記載する錠剤の外観検査装置。 - 【請求項12】 少なくとも前記容器フィルムまたは前
記密封用フィルムのどちらか一方がポリプロピレンであ
り、ポリプロピレンのフィルム越しに撮像することを特
徴とする、請求項1乃至請求項11に記載する錠剤の外
観検査装置。 - 【請求項13】 請求項1乃至請求項12に記載する錠
剤の外観検査装置を備えたことを特徴とするPTP包装
機。
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