JP2002052581A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 貫通孔に凹凸部を有する樹脂製品を精密に、
しかも能率的に成形し得る射出成形用金型を提供するこ
とにある。 【解決手段】 貫通孔ｐに型抜き方向に係止する凹凸部
Ｑを有しているアンダーカット樹脂製品Ｐの成形金型に
おいて、貫通孔を形成する雄型部３０が、センターコア
１の外周に沿って主スライドコア２と副スライドコア３
とを交互に配置し、両スライドコアに貫通孔の凹凸部に
応じた凹凸外面２ｃ，３ｃを設けており、センターコア
と主スライドコアとが、固定金型と可動金型のうちの一
方側金型Ｘに、副スライドコアが他方側金型Ｙに設けら
れ、型開き時にセンターコアが単独で後退し、主スライ
ドコアがセンターコアの後退にて生じた第一空部Ａ１の
中心側に摺動して離型可能となり、副スライドコアが主
スライドコアとセンターコアとの離型にて生じた第二空
部Ａ２の中心側に摺動して樹脂製品の射出を可能にして
いる。
しかも能率的に成形し得る射出成形用金型を提供するこ
とにある。 【解決手段】 貫通孔ｐに型抜き方向に係止する凹凸部
Ｑを有しているアンダーカット樹脂製品Ｐの成形金型に
おいて、貫通孔を形成する雄型部３０が、センターコア
１の外周に沿って主スライドコア２と副スライドコア３
とを交互に配置し、両スライドコアに貫通孔の凹凸部に
応じた凹凸外面２ｃ，３ｃを設けており、センターコア
と主スライドコアとが、固定金型と可動金型のうちの一
方側金型Ｘに、副スライドコアが他方側金型Ｙに設けら
れ、型開き時にセンターコアが単独で後退し、主スライ
ドコアがセンターコアの後退にて生じた第一空部Ａ１の
中心側に摺動して離型可能となり、副スライドコアが主
スライドコアとセンターコアとの離型にて生じた第二空
部Ａ２の中心側に摺動して樹脂製品の射出を可能にして
いる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、貫通孔に凹凸部
を有するアンダーカット合成樹脂製品の射出成形用金型
に関するものである。
を有するアンダーカット合成樹脂製品の射出成形用金型
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】貫通孔に型抜き方向に係止する凹凸部を
有しているアンダーカット樹脂製品は、一度肉厚周壁の
未完成品を形成し、後から肉厚周壁の内面側に切削加工
を施し、凹凸部を形成していた。また実公昭５３−４２
６１８号公報、特公昭５９−１４３３３号公報、特開昭
５９−１５０７１５号公報、特開昭５９−３８０３２号
公報の如く、雄型部を円錐状芯コアと、該芯コアの斜面
の傾斜方向に摺動する第一楔状コアと第二楔状コアとに
分割構成し、芯コアの後退に追従して第一楔状コアを中
心側に集めて縮小し、離型した後、第一楔状コアの離型
によって生じた空部に第二楔状コアを集合して離型する
ものも提案されている。
有しているアンダーカット樹脂製品は、一度肉厚周壁の
未完成品を形成し、後から肉厚周壁の内面側に切削加工
を施し、凹凸部を形成していた。また実公昭５３−４２
６１８号公報、特公昭５９−１４３３３号公報、特開昭
５９−１５０７１５号公報、特開昭５９−３８０３２号
公報の如く、雄型部を円錐状芯コアと、該芯コアの斜面
の傾斜方向に摺動する第一楔状コアと第二楔状コアとに
分割構成し、芯コアの後退に追従して第一楔状コアを中
心側に集めて縮小し、離型した後、第一楔状コアの離型
によって生じた空部に第二楔状コアを集合して離型する
ものも提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】円錐状芯コアの後退に
追従して楔状コアを中心側に集めて離型する金型にあっ
ては、芯コアの後退時に、楔状コアの後退移動を阻止
し、芯コアの斜面の傾斜方向に摺動し得るようにする必
要があるので、その分、構造が複雑になる問題点があっ
た。また楔状コアの総てを同一方向に離型しているた
め、楔状コアの配置側が複雑になる問題点があった。そ
こでこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、貫通孔に凹凸部を有するアンダーカット樹脂製品を
精密に、しかも能率的に成形し得る射出成形用金型を提
供することにある。
追従して楔状コアを中心側に集めて離型する金型にあっ
ては、芯コアの後退時に、楔状コアの後退移動を阻止
し、芯コアの斜面の傾斜方向に摺動し得るようにする必
要があるので、その分、構造が複雑になる問題点があっ
た。また楔状コアの総てを同一方向に離型しているた
め、楔状コアの配置側が複雑になる問題点があった。そ
こでこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、貫通孔に凹凸部を有するアンダーカット樹脂製品を
精密に、しかも能率的に成形し得る射出成形用金型を提
供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の射出成形用金型は、貫通孔に型抜き方向に
係止する凹凸部を有しているアンダーカット樹脂製品の
成形金型において、貫通孔を形成する雄型部が、センタ
ーコアと、センターコアの外周に沿って交互に配置する
主スライドコアと副スライドコアとから構成され、両ス
ライドコアが樹脂製品貫通孔の凹凸部に応じた凹凸外面
を備え、センターコアと主スライドコアとが、固定金型
と可動金型のうちの一方側金型に、副スライドコアが他
方側金型に設けられ、型開き時に、まずセンターコアが
単独で後退し、主スライドコアがセンターコアの後退に
よって生じた第一空部の中心側に摺動して離型可能とな
り、副スライドコアが主スライドコアとセンターコアと
の離型により生じた第二空部の中心側に摺動して樹脂製
品の射出を可能にする。
に、本発明の射出成形用金型は、貫通孔に型抜き方向に
係止する凹凸部を有しているアンダーカット樹脂製品の
成形金型において、貫通孔を形成する雄型部が、センタ
ーコアと、センターコアの外周に沿って交互に配置する
主スライドコアと副スライドコアとから構成され、両ス
ライドコアが樹脂製品貫通孔の凹凸部に応じた凹凸外面
を備え、センターコアと主スライドコアとが、固定金型
と可動金型のうちの一方側金型に、副スライドコアが他
方側金型に設けられ、型開き時に、まずセンターコアが
単独で後退し、主スライドコアがセンターコアの後退に
よって生じた第一空部の中心側に摺動して離型可能とな
り、副スライドコアが主スライドコアとセンターコアと
の離型により生じた第二空部の中心側に摺動して樹脂製
品の射出を可能にする。
【０００５】ここで樹脂製品の貫通孔とは、円形に限定
されず、非円形も含まれものであり、凹凸部とは、凹部
と凸部、及びネジ部等の如く、型抜き時に雄型部と係止
するアンダーカット部の総てを言う。ここで雄型部と
は、樹脂製品の貫通孔を形成するものを言い、センター
コアとは、雄型部の中心に配置され、型開き時に最初に
後退するものを言い、主スライドコアと副スライドコア
とは、センターコアの外周に沿って交互に配置され、主
スライドコアがセンターコアの後退によって生じた第一
空部の中心側に摺動した後、副スライドコアが主スライ
ドコアとセンターコアとの離型によって生じた第二空部
の中心側に摺動し、離型するものを言う。ここで一方側
金型と他方側金型とは、固定金型と可動金型、或いは可
動金型と固定金型とを言う。
されず、非円形も含まれものであり、凹凸部とは、凹部
と凸部、及びネジ部等の如く、型抜き時に雄型部と係止
するアンダーカット部の総てを言う。ここで雄型部と
は、樹脂製品の貫通孔を形成するものを言い、センター
コアとは、雄型部の中心に配置され、型開き時に最初に
後退するものを言い、主スライドコアと副スライドコア
とは、センターコアの外周に沿って交互に配置され、主
スライドコアがセンターコアの後退によって生じた第一
空部の中心側に摺動した後、副スライドコアが主スライ
ドコアとセンターコアとの離型によって生じた第二空部
の中心側に摺動し、離型するものを言う。ここで一方側
金型と他方側金型とは、固定金型と可動金型、或いは可
動金型と固定金型とを言う。
【０００６】
【発明の実施の形態】先ず、アンダーカット樹脂製品を
図２に基づき説明すれば、樹脂製品Ｐは貫通孔ｐを備
え、貫通孔ｐに型抜き方向に係止する凹凸部Ｑを形成し
ており、該樹脂製品Ｐの成形に用いる射出成形用金型は
図１の如く、固定金型１０と可動金型２０と雄型部３０
とから構成され、固定金型１０はプレート受け板１５
と、樹脂製品Ｐの外面を形成するキャビティプレート１
６とを備え、可動金型２０はストリッパープレート９，
１９とコアプレート５とバックプレート６とを備え、雄
型部３０はセンターコア１と、センターコア１の外周に
沿って交互に配置する主スライドコア２と副スライドコ
ア３とを備えている。
図２に基づき説明すれば、樹脂製品Ｐは貫通孔ｐを備
え、貫通孔ｐに型抜き方向に係止する凹凸部Ｑを形成し
ており、該樹脂製品Ｐの成形に用いる射出成形用金型は
図１の如く、固定金型１０と可動金型２０と雄型部３０
とから構成され、固定金型１０はプレート受け板１５
と、樹脂製品Ｐの外面を形成するキャビティプレート１
６とを備え、可動金型２０はストリッパープレート９，
１９とコアプレート５とバックプレート６とを備え、雄
型部３０はセンターコア１と、センターコア１の外周に
沿って交互に配置する主スライドコア２と副スライドコ
ア３とを備えている。
【０００７】次に、本発明による射出成形用金型の第一
実施形態を図３乃至図６に基づき説明すれば、固定金型
１０と可動金型２０のうちの一方が一方側金型Ｘで、他
方が他方側金型Ｙであり、雄型部３０を構成する主スラ
イドコア２と副スライドコア３は、貫通孔ｐの凹凸部Ｑ
に応じた凹凸外面２ｃ，３ｃを備えており、センターコ
ア１と主スライドコア２とを固定金型１０に、副スライ
ドコア３を可動金型２０に設け、型開き時に、先ずセン
ターコア１が単独で後退し、主スライドコア２がセンタ
ーコア１の後退によって生じた第一空部Ａ１の中心側に
摺動して貫通孔ｐから離型可能となり、副スライドコア
３が主スライドコア２とセンターコア１との離型により
生じた第二空部Ａ２の中心側に摺動して樹脂製品Ｐの射
出を可能にする。
実施形態を図３乃至図６に基づき説明すれば、固定金型
１０と可動金型２０のうちの一方が一方側金型Ｘで、他
方が他方側金型Ｙであり、雄型部３０を構成する主スラ
イドコア２と副スライドコア３は、貫通孔ｐの凹凸部Ｑ
に応じた凹凸外面２ｃ，３ｃを備えており、センターコ
ア１と主スライドコア２とを固定金型１０に、副スライ
ドコア３を可動金型２０に設け、型開き時に、先ずセン
ターコア１が単独で後退し、主スライドコア２がセンタ
ーコア１の後退によって生じた第一空部Ａ１の中心側に
摺動して貫通孔ｐから離型可能となり、副スライドコア
３が主スライドコア２とセンターコア１との離型により
生じた第二空部Ａ２の中心側に摺動して樹脂製品Ｐの射
出を可能にする。
【０００８】センターコア１は中心から放射方向に支持
部１ａを突出し、一端部を固定金型１０のプレート受け
板１５に取付け、可動金型２０に向けて往復動するもの
で、支持幅Ｓの支持部１ａは図１０の如く９０度間隔で
四方に突出し、これらを便宜上、第１乃至第４支持部１
１，１２，１３，１４とし、第１乃至第４支持部１１，
１２，１３，１４の外周に主スライドコア２の受け部１
ｂを各々設けている。
部１ａを突出し、一端部を固定金型１０のプレート受け
板１５に取付け、可動金型２０に向けて往復動するもの
で、支持幅Ｓの支持部１ａは図１０の如く９０度間隔で
四方に突出し、これらを便宜上、第１乃至第４支持部１
１，１２，１３，１４とし、第１乃至第４支持部１１，
１２，１３，１４の外周に主スライドコア２の受け部１
ｂを各々設けている。
【０００９】主スライドコア２は図１１（イ）の如く、
キャビティプレート１６の前面側に保持する主基部２ａ
と、樹脂製品Ｐの貫通孔ｐに挿入する主中子部２ｂとを
備え、主中子部２ｂに貫通孔ｐの凹凸部Ｑに応じた主凹
凸外面２ｃを設け、センターコア１の支持部１ａと同幅
のコア幅Ｓに形成され、第１乃至第４支持部１１，１
２，１３，１４の受け部１ｂに各々当接するもので、こ
れらを便宜上、第１乃至第４主スライドコア２１，２
２，２３，２４とし、図３乃至図５の如く主基部２ａに
係合するスライド装置８にてセンターコア１の前後動に
対する直交方向に摺動可能となり、センターコア１の後
退によって第一空部Ａ１が生じた時、主中子部２ｂを第
一空部Ａ１の中心側へ摺動し、即ち、凹凸部Ｑから直交
方向に離脱する。
キャビティプレート１６の前面側に保持する主基部２ａ
と、樹脂製品Ｐの貫通孔ｐに挿入する主中子部２ｂとを
備え、主中子部２ｂに貫通孔ｐの凹凸部Ｑに応じた主凹
凸外面２ｃを設け、センターコア１の支持部１ａと同幅
のコア幅Ｓに形成され、第１乃至第４支持部１１，１
２，１３，１４の受け部１ｂに各々当接するもので、こ
れらを便宜上、第１乃至第４主スライドコア２１，２
２，２３，２４とし、図３乃至図５の如く主基部２ａに
係合するスライド装置８にてセンターコア１の前後動に
対する直交方向に摺動可能となり、センターコア１の後
退によって第一空部Ａ１が生じた時、主中子部２ｂを第
一空部Ａ１の中心側へ摺動し、即ち、凹凸部Ｑから直交
方向に離脱する。
【００１０】副スライドコア３は図１１（ロ）の如く、
コアプレート５の前面側に保持する副基部３ａと、樹脂
製品Ｐの貫通孔ｐに挿入する副中子部３ｂとを備え、副
中子部３ｂに主スライドコア２の主凹凸外面２ｃに連続
する副凹凸外面３ｃを設け、副凹凸外面３ｃを外縁と
し、一側面３ｄと他側面３ｅとが略９０度に交差する扇
状を成し、第１乃至第４支持部１１，１２，１３，１４
間に各々嵌合するもので、これらを便宜上、第１乃至第
４副スライドコア３１，３２，３３，３４とし、図３乃
至図５の如く副基部３ａに係合するスライド装置１８に
て主スライドコア２と同様に摺動可能となり、第１乃至
第４副スライドコア３１，３２，３３，３４が、主スラ
イドコア２とセンターコア１との離型にて第二空部Ａ２
が生じた時、副中子部３ｂを第二空部Ａ２の中心側へ摺
動し、即ち、凹凸部Ｑから直交方向に離脱する。
コアプレート５の前面側に保持する副基部３ａと、樹脂
製品Ｐの貫通孔ｐに挿入する副中子部３ｂとを備え、副
中子部３ｂに主スライドコア２の主凹凸外面２ｃに連続
する副凹凸外面３ｃを設け、副凹凸外面３ｃを外縁と
し、一側面３ｄと他側面３ｅとが略９０度に交差する扇
状を成し、第１乃至第４支持部１１，１２，１３，１４
間に各々嵌合するもので、これらを便宜上、第１乃至第
４副スライドコア３１，３２，３３，３４とし、図３乃
至図５の如く副基部３ａに係合するスライド装置１８に
て主スライドコア２と同様に摺動可能となり、第１乃至
第４副スライドコア３１，３２，３３，３４が、主スラ
イドコア２とセンターコア１との離型にて第二空部Ａ２
が生じた時、副中子部３ｂを第二空部Ａ２の中心側へ摺
動し、即ち、凹凸部Ｑから直交方向に離脱する。
【００１１】第一実施形態の射出成形用金型は上記構造
であるから、予め、プレート受け板１５にセンターコア
１を、キャビティプレート１６に主スライドコア２を、
プレート受け板１５に副スライドコア３を備え、且つ固
定金型１０と可動金型２０とにスライド装置８，１８を
取付けておくもので、固定金型１０と可動金型２０の型
締時に、図１及び図３の如く雄型部３０の主スライドコ
ア２と副スライドコア３は、図７の如くセンターコア１
の外周に沿って交互に位置され、主スライドコア２の主
凹凸外面２ｃと副スライドコア３の副凹凸外面３ｃとが
連続し、キャビティプレート１６との間に樹脂製品Ｐの
キャビティを形成する。
であるから、予め、プレート受け板１５にセンターコア
１を、キャビティプレート１６に主スライドコア２を、
プレート受け板１５に副スライドコア３を備え、且つ固
定金型１０と可動金型２０とにスライド装置８，１８を
取付けておくもので、固定金型１０と可動金型２０の型
締時に、図１及び図３の如く雄型部３０の主スライドコ
ア２と副スライドコア３は、図７の如くセンターコア１
の外周に沿って交互に位置され、主スライドコア２の主
凹凸外面２ｃと副スライドコア３の副凹凸外面３ｃとが
連続し、キャビティプレート１６との間に樹脂製品Ｐの
キャビティを形成する。
【００１２】キャビティに溶融樹脂を注入し、溶融樹脂
の固化後、型開きすると、先ず図４の如く固定金型１０
のプレート受け板１５とキャビティプレート１６とが離
反し、それに伴いプレート受け板１５に一端部を固定し
た雄型部３０のセンターコア１が単独で抜け出し、第一
空部Ａ１が形成される。第一空部Ａ１の形成後、第１乃
至第４主スライドコア２１，２２，２３，２４がスライ
ド装置８により第一空部Ａ１の中心側に摺動され、第１
乃至第４主スライドコア２１，２２，２３，２４の主中
子部２ｂが、図８の如く凹凸部Ｑから第一空部Ａ１の中
心側に離脱して集合する。
の固化後、型開きすると、先ず図４の如く固定金型１０
のプレート受け板１５とキャビティプレート１６とが離
反し、それに伴いプレート受け板１５に一端部を固定し
た雄型部３０のセンターコア１が単独で抜け出し、第一
空部Ａ１が形成される。第一空部Ａ１の形成後、第１乃
至第４主スライドコア２１，２２，２３，２４がスライ
ド装置８により第一空部Ａ１の中心側に摺動され、第１
乃至第４主スライドコア２１，２２，２３，２４の主中
子部２ｂが、図８の如く凹凸部Ｑから第一空部Ａ１の中
心側に離脱して集合する。
【００１３】可動金型２０が更に後退し、コアプレート
５とストリッパープレート９，１９とが図５の如く分離
すると、第一空部Ａ１の中心側に集合していた第１乃至
第４主スライドコア２１，２２，２３，２４が、可動金
型２０の後退に伴い樹脂製品Ｐから抜け出し、それに伴
い第二空部Ａ２が形成される。第二空部Ａ２の形成後、
第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３４が
スライド装置１８により第二空部Ａ２の中心側に摺動さ
れ、第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３
４の副中子部３ｂが、図９の如く凹凸部Ｑから第二空部
Ａ２の中心側に離脱して集合し、樹脂製品Ｐの射出を自
由にする。
５とストリッパープレート９，１９とが図５の如く分離
すると、第一空部Ａ１の中心側に集合していた第１乃至
第４主スライドコア２１，２２，２３，２４が、可動金
型２０の後退に伴い樹脂製品Ｐから抜け出し、それに伴
い第二空部Ａ２が形成される。第二空部Ａ２の形成後、
第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３４が
スライド装置１８により第二空部Ａ２の中心側に摺動さ
れ、第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３
４の副中子部３ｂが、図９の如く凹凸部Ｑから第二空部
Ａ２の中心側に離脱して集合し、樹脂製品Ｐの射出を自
由にする。
【００１４】本発明による射出成形用金型の第二実施形
態を、第一実施形態と相違する点について説明すれば、
図１２の如く雄型部３０を、センターコア１と、センタ
ーコア１の外周に沿って交互に配置する主スライドコア
２と副スライドコア３、及び主スライドコア２に対向す
る入子４とから構成し、センターコア１と主スライドコ
ア２とを固定金型１０に、副スライドコア３と入子４と
を可動金型２０に備え、入子４が可動金型２０側から凹
凸部Ｑの手前まで挿入し、コアプレート５とストリッパ
ープレート９，１９との分離により離型するものであ
り、その他の構造は第一実施形態と同様であるから、説
明を省略する。
態を、第一実施形態と相違する点について説明すれば、
図１２の如く雄型部３０を、センターコア１と、センタ
ーコア１の外周に沿って交互に配置する主スライドコア
２と副スライドコア３、及び主スライドコア２に対向す
る入子４とから構成し、センターコア１と主スライドコ
ア２とを固定金型１０に、副スライドコア３と入子４と
を可動金型２０に備え、入子４が可動金型２０側から凹
凸部Ｑの手前まで挿入し、コアプレート５とストリッパ
ープレート９，１９との分離により離型するものであ
り、その他の構造は第一実施形態と同様であるから、説
明を省略する。
【００１５】
【実施例】主スライドコア２と副スライドコア３のスラ
イド寸法Ｌは、貫通孔ｐの最大内部寸法Ｒと最少内部寸
法ｒとの内外差Ｔ、即ち凹凸部Ｑの内外差Ｔと同等、或
いは内外差Ｔより少し大きくし、主スライドコア２、及
び副スライドコア３の後退時に、樹脂製品Ｐの凹凸部Ｑ
と係止しないようにすることが望ましい。また、型締時
に、例えば第１副スライドコア３１の一側面３ｄが第１
支持部１１と第１主スライドコア２１の一側面に、他側
面３ｅを第２支持部１２と第２主スライドコア２２の他
側面に当接しており、第１乃至第４主スライドコア２
１，２２，２３，２４が第一空部Ａ１の中心に集合した
時、第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３
４間に今だ嵌挿していることが望ましい。
イド寸法Ｌは、貫通孔ｐの最大内部寸法Ｒと最少内部寸
法ｒとの内外差Ｔ、即ち凹凸部Ｑの内外差Ｔと同等、或
いは内外差Ｔより少し大きくし、主スライドコア２、及
び副スライドコア３の後退時に、樹脂製品Ｐの凹凸部Ｑ
と係止しないようにすることが望ましい。また、型締時
に、例えば第１副スライドコア３１の一側面３ｄが第１
支持部１１と第１主スライドコア２１の一側面に、他側
面３ｅを第２支持部１２と第２主スライドコア２２の他
側面に当接しており、第１乃至第４主スライドコア２
１，２２，２３，２４が第一空部Ａ１の中心に集合した
時、第１乃至第４副スライドコア３１，３２，３３，３
４間に今だ嵌挿していることが望ましい。
【００１６】主スライドコア２と副スライドコア３のス
ライド手段は、前記例に限定されるものではないし、主
スライドコア２の主基部２ａと副スライドコア３の副基
部３ａとを、押さえ板７，１７にて保持すれば、主スラ
イドコア２と副スライドコア３のスライドが一段と安定
する。固定金型１０と可動金型２０の構成は、上記実施
例に限定されるものではないし、雄型部３０を構成する
センターコア１と主スライドコア２と副スライドコア３
は、四分割に限定されるものではなく、三乃至八分割可
能であるし、センターコア１と主スライドコア２とを可
動金型２０に、副スライドコア３を固定金型２０に設け
ても同様の目的を達成する。第二実施形態において、入
子４をストリッパープレート９に設け、離型不能にして
も略同様の目的を達成する。
ライド手段は、前記例に限定されるものではないし、主
スライドコア２の主基部２ａと副スライドコア３の副基
部３ａとを、押さえ板７，１７にて保持すれば、主スラ
イドコア２と副スライドコア３のスライドが一段と安定
する。固定金型１０と可動金型２０の構成は、上記実施
例に限定されるものではないし、雄型部３０を構成する
センターコア１と主スライドコア２と副スライドコア３
は、四分割に限定されるものではなく、三乃至八分割可
能であるし、センターコア１と主スライドコア２とを可
動金型２０に、副スライドコア３を固定金型２０に設け
ても同様の目的を達成する。第二実施形態において、入
子４をストリッパープレート９に設け、離型不能にして
も略同様の目的を達成する。
【００１７】
【発明の効果】本発明による射出成形用金型は上記構造
のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。セン
ターコアと、その外周に沿って配置する主スライドコア
とを、固定金型とと可動金型のうちの一方側金型に、副
スライドコアを他方側金型に分けて設けるものであるか
ら、両スライドコアを一方側金型、叉は他方側金型に集
中する場合に比較して、細分化と配置が容易となり、修
理調整も容易になる。しかも主スライドコアと副スライ
ドコアは、金型の開閉方向に直交して摺動するので、セ
ンターコアの後退時に両スライドコアを押さえる必要が
なく、特に主中子部と副中子部の何れもが凹凸部に直交
して離脱するので、離脱時に無理が生じず、その結果、
貫通孔に凹凸部を有するアンダカット樹脂製品でも、簡
単に、しかも精密に成形し得る。
のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。セン
ターコアと、その外周に沿って配置する主スライドコア
とを、固定金型とと可動金型のうちの一方側金型に、副
スライドコアを他方側金型に分けて設けるものであるか
ら、両スライドコアを一方側金型、叉は他方側金型に集
中する場合に比較して、細分化と配置が容易となり、修
理調整も容易になる。しかも主スライドコアと副スライ
ドコアは、金型の開閉方向に直交して摺動するので、セ
ンターコアの後退時に両スライドコアを押さえる必要が
なく、特に主中子部と副中子部の何れもが凹凸部に直交
して離脱するので、離脱時に無理が生じず、その結果、
貫通孔に凹凸部を有するアンダカット樹脂製品でも、簡
単に、しかも精密に成形し得る。
【図１】本発明による射出成形用金型の概略構造を示す
断面図である。
断面図である。
【図２】（イ）（ロ）樹脂製品の縦断面図である。
【図３】第一実施形態の型締時の要部断面図である。
【図４】主スライドコアの摺動時の要部断面図である。
【図５】副スライドコアの摺動時の要部断面図である。
【図６】雄型部とスライド装置の配置例を示す平面図で
ある。
ある。
【図７】型締時における雄型部の要部平面図である。
【図８】主スライドコアの離型時における雄型部の要部
平面図である。
平面図である。
【図９】副スライドコアの離型時における雄型部の要部
平面図である。
平面図である。
【図１０】センターコアの平面図である。
【図１１】（イ）（ロ）主スライドコアと副スライドコ
アの斜視図である。
アの斜視図である。
【図１２】第二実施形態の主スライドコア摺動時におけ
る要部断面図である。
る要部断面図である。
１ センターコア ２ ，２１，２２，２３，２４ 主スライドコア ２ａ 主基部、２ｂ 主中子部、２ｃ 凹凸外面 ３，３１，３２，３３，３４ 副スライドコア ３ａ 副基部、３ｂ 副中子部、３ｃ 凹凸外面 ９，１９ ストリッパープレート ５ コアプレート ６ バックプレート ７，１７ 押さえ板 ８，１８ スライド装置 １５ プレート受け板、１６ キャビティプレート １０ 固定金型、２０ 可動金型、３０ 雄型部 Ｘ 一方側金型、Ｙ 他方側金型 Ａ１ 第一空部、Ａ２ 第二空部 Ｐ 樹脂製品、ｐ 貫通孔、Ｑ 凹凸部 Ｒ 最大内部寸法、ｒ 最少内部寸法 Ｌ 主スライドコアと副スライドコアのスライド寸法 Ｓ 支持幅、及びコア幅 Ｔ 凹凸部の内外差
Claims (1)
- 【請求項１】 貫通孔（ｐ）に型抜き方向に係止する凹
凸部（Ｑ）を有しているアンダーカット樹脂製品（Ｐ）
の成形金型において、貫通孔（ｐ）を形成する雄型部
（３０）が、センターコア（１）と、センターコア
（１）の外周に沿って交互に配置する主スライドコア
（２）と副スライドコア（３）とから構成され、両スラ
イドコア（２，３）が樹脂製品貫通孔（ｐ）の凹凸部
（Ｑ）に応じた凹凸外面（２ｃ，３ｃ）を備え、センタ
ーコア（１）と主スライドコア（２）とが、固定金型
（１０）と可動金型（２０）のうちの一方側金型（Ｘ）
に、副スライドコア（３）が他方側金型（Ｙ）に設けら
れ、型開き時に、まずセンターコア（１）が単独で後退
し、主スライドコア（２）がセンターコア（１）の後退
によって生じた第一空部（Ａ１）の中心側に摺動して離
型可能となり、副スライドコア（３）が主スライドコア
（２）とセンターコア（１）との離型により生じた第二
空部（Ａ２）の中心側に摺動して樹脂製品（Ｐ）の射出
を可能にすることを特徴とする射出成形用金型。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000237461A JP3537744B2 (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 射出成形用金型 |
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|---|---|
| JP2002052581A true JP2002052581A (ja) | 2002-02-19 |
| JP3537744B2 JP3537744B2 (ja) | 2004-06-14 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008119917A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Aisin Chem Co Ltd | 射出成形用金型 |
| JP2010167630A (ja) * | 2009-01-21 | 2010-08-05 | Toshikage Yamada | 射出成形用金型 |
| JP2011031589A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-17 | Takagi Seiko Corp | 射出成形金型及び射出成形方法 |
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| DE102014012416B3 (de) * | 2014-08-26 | 2016-02-18 | Braunform Gmbh | WERKZEUG ZUM SPITZGIEßEN VON BAUTEILEN UND HERSTELLVERFAHREN FÜR SPRITZGIEßTEILE |
| CN108407155A (zh) * | 2018-04-13 | 2018-08-17 | 富诚汽车零部件有限公司 | 用于模具中的顺序锁合机构及锁合方法 |
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| KR20210117090A (ko) * | 2020-03-18 | 2021-09-28 | 주식회사 디엠씨 | 내부 및 외부면에 요철부가 형성되도록 사출하는 금형 |
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2000
- 2000-08-04 JP JP2000237461A patent/JP3537744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2011031589A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-17 | Takagi Seiko Corp | 射出成形金型及び射出成形方法 |
| US9617957B2 (en) | 2011-11-10 | 2017-04-11 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Resin molding mold for intake manifold, intake manifold and method of resin molding for intake manifold |
| CN103764991B (zh) * | 2011-11-10 | 2016-02-24 | 爱信精机株式会社 | 进气歧管的树脂成型模具和进气歧管的树脂成型方法 |
| CN103764991A (zh) * | 2011-11-10 | 2014-04-30 | 爱信精机株式会社 | 进气歧管的树脂成型模具、进气歧管和进气歧管的树脂成型方法 |
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| CN108407155A (zh) * | 2018-04-13 | 2018-08-17 | 富诚汽车零部件有限公司 | 用于模具中的顺序锁合机构及锁合方法 |
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