JP2002050128A - クロック信号発生装置 - Google Patents

クロック信号発生装置

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JP2002050128A
JP2002050128A JP2000235841A JP2000235841A JP2002050128A JP 2002050128 A JP2002050128 A JP 2002050128A JP 2000235841 A JP2000235841 A JP 2000235841A JP 2000235841 A JP2000235841 A JP 2000235841A JP 2002050128 A JP2002050128 A JP 2002050128A
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signal
phase
wobble signal
wobble
clock signal
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JP2000235841A
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English (en)
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Kazuo Fujimoto
和生 藤本
Tsutomu Kai
勤 甲斐
Takumi Matsuura
巧 松浦
Masaharu Imura
正春 井村
Noritaka Akagi
規孝 赤木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク等の記録媒体への記録に使用され
るクロック信号発生装置において、ディフェクトによる
ノイズ成分が畳重された場合に、ディフェクト検出後の
位相差変動により、同期ウォブル信号の位相が変化し
て、記録の際のクロック信号の変動が発生し、書き込み
位置制御の精度が低減するという問題を解決したクロッ
ク信号発生装置を提供すること。 【解決手段】 クロック信号発生装置は、ウォブル信号
を抽出するウォブル信号検出回路と、抽出されたウォブ
ル信号の位相同期を行う位相比較器を有する同期ウォブ
ル信号生成回路と、光ディスク上のディフェクトを検出
するディフェクト検出回路と、位相比較器の位相比較区
間を設定する位相比較区間設定回路とを有し、位相比較
区間設定手段がディフェクト検出状態の解除時に位相比
較器の位相比較区間を制限して位相比較を行うよう構成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、追記可能な記録用
光ディスク等の記録媒体に情報を記録するデータ記録装
置において用いられるクロック信号発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録用光ディスクには、記録用
クロック信号を生成するための基準としてトラックが遥
動(ウォブリング)されている。このような記録用光デ
ィスクに情報を記録するデータ記録装置におけるクロッ
ク信号発生装置では、上記のようなトラックからウォブ
ル信号を抽出した後、このウォブル信号に同期したクロ
ック信号を生成して、各種データを目標位置に記録して
いる。近年、記録用光ディスクの高密度化に伴い、隣接
するトラック間のピッチが狭くなっている。この結果、
光ビームが照射されたトラックに隣接するトラックから
の光の漏れ込み、いわゆるクロストークが起こり、検出
されるウォブル信号が本来のウォブル信号に対して位相
がずれるといった現象が発生している。従って、検出し
たウォブル信号に基づき生成したクロック信号では、目
標の位置に正確にデータを記録できないといった問題が
発生していた。
【0003】また、記録用光ディスク上に傷や埃等によ
るディフェクト(欠陥)が存在すると、このディフェク
トによりウォブル信号上にパルス状のノイズが重畳され
る場合がある。このような場合に、そのディフェクトを
検出してプリピット信号等が誤検出されるという問題が
ある。このような誤検出を低減する方法としては、例え
ば特開平11−283248号公報に記載されたプリピ
ット検出装置が知られている。特開平11−28324
8号公報のプリピット検出装置は、複合信号抽出部によ
り光ディスクからの反射光から複合信号を抽出し、この
複合信号からプリピット信号とウォブル信号を抽出して
いる。同期ウォブル信号生成部は、複合信号から抽出さ
れたウォブル信号の周波数と位相が同期した同期ウォブ
ル信号を生成する。ディフェクト検出部が光ディスク上
のディフェクトを検出したとき、マルチプレクサが複合
信号を同期ウォブル信号に置換する。このようにディフ
ェクトを検出した期間だけ、ノイズ等が含まれない同期
ウォブル信号に置き換える構成のため、特開平11−2
83248号公報に開示されたプリピット検出装置の後
段において、誤ったプリピット信号の検出を防止してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
プリピット検出装置は、傷などによるディフェクトを検
出した期間においてのみ、そのときの複合信号をディフ
ェクトの影響を受けない同期ウォブル信号に置換するよ
う構成されているため、そのディフェクト検出期間にお
いては誤ったプリピット信号の出力を防止している。し
かし、ディフェクト検出期間が終了すれば、同期ウォブ
ル信号から複合信号に入力信号が切り替わるため、抽出
されたウォブル信号が位相比較器に入力される。光ディ
スクの記録済みの箇所においてディフェクトが発生した
場合、ディフェクト検出期間終了後は、周波数や位相の
異なったウォブル信号が入力される場合があり、このた
め、抽出されたウォブル信号と同期ウォブル信号との位
相差が大きくなることがある。この結果、ディフェクト
検出期間終了後に生じた位相差に従い位相比較器が位相
差情報を出力したとき、その位相差が大きい場合には、
ウォブル信号が誤った位相側に引っ張られる場合があっ
た。また、位相差が大きい場合には、同期ウォブル信号
の位相を調整するために、同期ウォブル信号の位相を急
に変更するような制御が行われる。この結果、入力され
たウォブル信号から生成されるクロック信号の変動が大
きくなるという問題があった。
【0005】本発明は、光ディスク上のディフェクトを
検出した期間(以後、ディフェクト検出期間と略称)の
終了時等において、入力されたウォブル信号の位相が同
期ウォブル信号の位相と異なっていても、ウォブル信号
の位相を誤った位相側に急激に引き込むことなく緩やか
に位相を変更して、誤った位置での記録用クロック信号
の生成を防止して、安定した記録用クロック信号を生成
することができるクロック信号発生装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクロック信
号発生装置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
であって、前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル
信号検出手段と、抽出された前記ウォブル信号に位相同
期を行うための位相比較器を有する同期ウォブル信号生
成手段と、前記光ディスク上のディフェクトを検出する
ためのディフェクト検出手段と、前記位相比較器の位相
比較区間を設定し、ディフェクト検出状態の解除時に前
記位相比較器の位相比較区間を制限するための位相比較
区間設定手段とを具備する。このように構成されたクロ
ック信号発生装置によれば、ディフェクト検出状態の解
除時において、同期ウォブル信号の位相と入力されたウ
ォブル信号の位相が異なっていても、同期ウォブル信号
の位相を誤った位相側に急激に引き込まないよう緩やか
に位相を変更し、誤った位置での記録用のクロック信号
を生成することのない安定したクロック信号を生成する
ことができる。
【0007】他の観点による発明のクロック信号発生装
置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用トラックを
ウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位相関係を
有するプリピットを形成した光ディスクに対して、前記
ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号から生成
される記録用クロック信号に基づいてデータを記録する
データ記録装置におけるクロック信号発生装置であっ
て、前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル信号検
出手段と、抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行
う位相比較器を有する同期ウォブル信号生成手段と、前
記前記ウォブル信号の位相と生成された同期ウォブル信
号の位相差を検出するための位相差検出手段と、前記位
相差検出手段により検出された前記ウォブル信号と生成
された同期ウォブル信号との位相差が予め設定された位
相差範囲内であるときにのみ、比較区間設定信号を前記
位相比較器に出力し、前記位相比較器の位相比較区間を
設定するための位相比較区間設定手段とを具備する。こ
のように構成されたクロック信号発生装置においては、
ディフェクトではなく、再生動作から記録動作への変更
時等において記録再生発光パワーが変更されてウォブル
信号の連続性が途切れた等の場合に、ウォブル信号と生
成された同期ウォブル信号との位相差が、予め設定され
た位相差範囲内であるときにのみ、位相比較区間設定信
号の出力を行っている。このため、本発明のクロック信
号発生装置によれば位相差が急に大きくずれることのな
い安定したクロック信号を生成することができる。
【0008】他の観点による発明のクロック信号発生装
置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用トラックを
ウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位相関係を
有するプリピットを形成した光ディスクに対して、前記
ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号から生成
される記録用クロック信号に基づいてデータを記録する
データ記録装置におけるクロック信号発生装置であっ
て、前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル信号検
出手段と、前記光ディスク上のディフェクトを検出する
ディフェクト検出手段と、抽出された前記ウォブル信号
に位相同期を行う位相比較器を有し、前記位相比較器の
位相情報に従い同期ウォブル信号を生成するとともに、
ディフェクト検出状態の解除時に前記ウォブル信号の立
ち上がりもしくは立ち下がりのタイミングに同期した同
期ウォブル信号を生成するための同期ウォブル信号生成
手段とを具備する。このように構成されたクロック信号
発生装置によれば、ディフェクト検出状態の解除時にお
いて、同期した同期ウォブル信号と入力されたウォブル
信号との位相が異なっていても、誤った位置での記録用
クロック信号を生成することがなく、安定したクロック
信号を生成することができる。
【0009】他の観点による発明のクロック信号発生装
置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用トラックを
ウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位相関係を
有するプリピットを形成した光ディスクに対して、前記
ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号から生成
される記録用クロック信号に基づいてデータを記録する
データ記録装置におけるクロック信号発生装置であっ
て、前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段
と、抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相
比較器を有し、前記位相比較器の位相情報に従い同期ウ
ォブル信号を生成するための同期ウォブル信号生成手段
と、前記ウォブル信号と生成された同期ウォブル信号と
の位相差を検出する位相差検出手段とを具備し、前記同
期ウォブル信号生成手段が、前記位相差検出手段により
検出された位相差が予め設定された位相差以上であれ
ば、前記ウォブル信号の立ち上がりもしくは立ち下がり
のタイミングに同期した同期ウォブル信号を生成する。
このように構成されたクロック信号発生装置によれば、
ディフェクトではなく、再生動作から記録動作への変更
時等に記録再生発光パワーが変更されてウォブル信号の
連続性が途切れた等の場合においても、位相差のずれに
よるクロック信号のずれをできる限り低減することがで
きる。
【0010】他の観点による発明のクロック信号発生装
置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用トラックを
ウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位相関係を
有するプリピットを形成した光ディスクに対して、前記
ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号から生成
される記録用クロック信号に基づいてデータを記録する
データ記録装置におけるクロック信号発生装置であっ
て、前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段
と、前記プリピット信号を抽出するプリピット信号検出
手段と、前記ウォブル信号と記録用クロック信号の第1
の分周信号との位相差を検出する第1の位相比較手段
と、前記プリピット信号と記録用クロック信号の第2の
分周信号の位相差を検出する第2の位相比較手段と、前
記第1の位相比較手段の出力である第1の位相比較信号
と前記第2の位相位相比較手段の出力である第2の位相
比較信号とを加算する加算器と、前記光ディスクの回転
制御に伴い前記加算器に入力される前記第1の位相比較
信号と前記第2の位相比較信号とを選択設定するための
入力切替手段と、前記加算器の出力に基づいて記録用ク
ロック信号を出力する発振回路とを具備する。このよう
に構成されたクロック信号発生装置によれば、回転制御
等に際して、初期起動時やシーク動作時など通常の再生
回転速度と異なる場合において、加算器に入力する各位
相比較信号を切り替えることにより、生成されるクロッ
ク信号の変動を低減することができる。
【0011】他の観点による発明のクロック信号発生装
置は、所定の周波数のウォブル信号で記録用トラックを
ウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位相関係を
有するプリピットを形成した光ディスクに対して、前記
ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号から生成
される記録用クロック信号に基づいてデータを記録する
データ記録装置におけるクロック信号発生装置であっ
て、前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段
と、抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相
比較器を有する同期ウォブル信号生成手段と、前記光デ
ィスク上のディフェクトを検出するディフェクト検出手
段と、前記ディフェクト検出手段によりディフェクトが
検出された区間において前記ウォブル信号に対し前記同
期ウォブル信号を加算する加算切替手段とを具備する。
このように構成されたクロック信号発生装置によれば、
ディフェクトによる位相ずれを発生させることなく、安
定した記録用クロックを生成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のクロック信号発生
装置の好ましい実施の形態について、添付の図面を参照
しつつ説明する。
【0013】《実施の形態1》図1は本発明に係る実施
の形態1のクロック信号発生装置の構成を示すブロック
図である。実施の形態1のクロック信号発生装置におい
て、光ディスクの一例としては追記型のDVDであるD
VD−Rを用いて説明する。図2は光ディスクとしての
DVD−Rの全体図を示しており、図3は図2に示した
DVD−Rの一点鎖線で囲んだ領域の一部を拡大し、断
面を有して示した斜視図である。
【0014】まず、実施の形態1のクロック信号発生装
置において用いられる図2に示した追記型の光ディスク
であるDVD−R(以下、単にディスクと略称する)1
について説明する。図3に示すように、ディスク1上の
ディスク記録面にはトラック位置情報等のディスク情報
を表すプリピット46が形成されている。また、ウォブ
ル信号に対応してディスク1の半径方向に所定の周期で
僅かに揺動(ウォブリング)したグルーブトラック42
が形成されている。また、ディスク1には、グルーブト
ラック42にレーザービームAを誘導するためのランド
トラック43が形成されており、このランドトラック4
3にプリピット46が形成されている。グルーブトラッ
ク42はトラックに沿って一定距離毎にウォブリングが
されており、このグルーブトラック42からウォブル信
号を抽出することによりディスクの回転制御及び記録用
クロック信号の生成が行われる。また、ランドトラック
43に設けられたプリピット46は、ディスク情報並び
にアドレスを示すプリピット信号を示しており、ウォブ
リングされたグルーブトラック42の最大変位位置に存
在している。このプリピット信号は隣接トラックとのク
ロストークにより位相情報が失われることがないため、
その位相精度はウォブル信号と比べると高い信号であ
る。
【0015】図3に示すように、ディスク1は有機色素
材料などで形成される記録膜41、反射膜45、及び保
護膜44を有して形成されている。ディスク1に対する
データの記録は、そのデータに応じて変調されたレーザ
ービームAをグルーブトラック42の記録膜41に照射
することにより行われる。上記のように形成されたディ
スク1にデータを記録再生する場合、ディスク1の中心
を軸としディスク1を回転させながら、ディスク記録面
に対してレーザービームAを照射する。このときのディ
スク1の回転周波数は、後述するグルーブトラック42
からの反射光を受けたクロック信号発生装置においてウ
ォブル信号を抽出して、ディスク1の回転周波数が一定
になるようスピンドルモータの回転数を制御する。
【0016】実施の形態1のクロック信号発生装置に
は、所定の周波数成分のウォブル信号でウォブリングし
たデ−タ記録用トラツクであるグルーブトラック42
と、ウォブル信号とは所定の位相関係を有するプリピツ
ト46とを形成したデイスク1が装着される。図1に示
す実施の形態1のクロック信号発生装置において、スピ
ンドルモータ2はディスク1を所望の回転周波数で回転
させており、ディスク記録面に対してピックアップ50
により記録再生を行うよう構成されている。ピックアッ
プ50は、対物レンズ3、ハーフミラー4、フォトディ
テクター5、及びレーザー発振器6を有している。レー
ザー発振器6からのレーザービームAは、ハーフミラー
4によりディスク1に導かれ、対物レンズ3によりディ
スク記録面の目標トラックに集光されている。
【0017】ディスク記録面を検出するグループトラッ
ク42からの反射光は、そのグループトラック42の接
線方向と光学的に平行な分割線で2分割されたフォトデ
ィテクター5により受光するよう構成されている。グル
ーブトラック42からのウォブル信号は、2分割された
フォトディテクター5からの出力の差分を取り、その差
分信号から抽出される。ピックアップ50は光ディスク
1からの反射光を受光し、プリピット46のプリピット
信号、グルーブトラック42によるウォブル信号を含む
記録情報データ等を有する検出信号を生成して再生増幅
器10に出力する。再生増幅器10はプリピット信号及
びウォブル信号等の検出信号を増幅し、バンドパスフィ
ルター(BPF:Band Pass Filter)16に出力する。
また、読み取り動作時には、すでに記録されている記録
情報データに対応する増幅信号をデコーダ11に出力す
る。デコーダ11は入力された増幅信号をデコードして
復調信号を生成し中央処理装置であるCPU12に出力
する。
【0018】一方、BPF16から出力されるラジアル
プッシュプル信号はウォブル検出回路20とプリピット
検出回路23に入力されて、ウォブル信号およびプリピ
ット信号が抽出される。ウォブル検出回路20で抽出さ
れたウォブル信号は、同期ウォブル信号生成回路30と
位相比較器15に出力される。位相比較器15は入力さ
れたウォブル信号と回転基準信号との位相を比較して、
その差信号を回転制御信号としてスピンドルドライバ1
4を介してスピンドルモータ2に供給する。これによ
り、スピンドルモータ2は所定の回転数で回転する。同
期ウォブル信号を生成する同期ウォブル信号生成回路3
0において、ウォブル検出回路20で検出されたウォブ
ル信号は、第1の位相比較器21に入力され、ウォブル
信号と分周器28からの出力信号との位相差を検出す
る。第1のローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filte
r)22は、第1の位相比較器21からの信号を平滑化
して加算器26へ出力する。
【0019】一方、BPF16からのラジアルプッシュ
プル信号が入力されたプリピット検出回路23は、ラジ
アルプッシュプル信号からプリピット信号を検出し、第
2の位相比較器24に出力する。第2の位相比較器24
は入力されたプリピット信号と移相器29からの出力信
号との位相差を検出する。第2のローパスフィルタ(L
PF:Low Pass Filter)25は、第2の位相比較器2
4からの信号を平滑化して加算器26へ出力する。加算
器26は第1のローパスフィルタ(LPF)22と第2
のローパスフィルタ(LPF)25の各出力を加算し、
電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscilla
tor)27に出力する。VCO27は加算器26の出力
に応じた周波数のクロック信号を分周器28とエンコー
ダ9に出力する。分周器28はVCO27の出力電圧を
分周し、第1の位相比較器21と移相器29に出力す
る。移相器29は分周器28の出力信号を遅延し、第2
の位相比較器24のための位相比較信号を生成する。
【0020】ディフェクト検出回路31は、フォトディ
テクター5から出力されたラジアルプッシュプル信号か
らディフェクト(欠陥)を検出した場合には、ディフェ
クト信号を位相比較区間設定回路32に出力する。ディ
フェクト信号が入力された位相比較区間設定回路32
は、ウォブル信号用の第1の位相比較器21とプリピッ
ト信号用の第2の位相比較器24からの出力を停止させ
る。外部のホストコンピュータからの記録情報データ
は、インタフェース13に入力されてインタフェース処
理後、CPU12を介してエンコーダ9に出力される。
エンコーダ9は同期ウォブル信号生成回路30からの記
録用クロック信号をタイミング信号として変調信号を生
成し、パワー制御回路8に出力する。パワー制御回路8
は記録用クロック信号に基づき変調信号の波形変換を行
い記録信号を生成し、レーザー駆動回路7に出力する。
レーザー駆動回路7はピックアップ50を駆動するレー
ザー駆動信号を出力する。
【0021】次に、DVD−Rであるディスク1から得
られるウォブル信号とプリピット信号について図4を参
照しつつ説明する。図4は、実施の形態1のクロック信
号発生装置における各部位の出力波形図である。クロッ
ク信号発生装置において、オントラック制御されたピッ
クアップ50からディスク1に対してレーザービームA
が照射される。その照射によるディスク1からの反射光
は、グループトラック42の接線方向と光学的に平行な
分割線で2分割されたフォトディテクター5により受光
される。図4の(a)は、2分割されたフォトディテク
ター5からの出力の差分をラジアルプッシュプル法によ
り処理して検出したラジアルプッシュプル信号(Push-P
ull)である。このラジアルプッシュプル信号はBPF
16からウォブル検出回路20とプリピット検出回路2
3にそれぞれ入力される。
【0022】図4の(b)はウォブル検出回路20にお
けるクリップ回路の出力信号(CLIPout)であり、
(c)はウォブル検出回路20におけるBPF(Band P
ass Filter)の出力信号(BPFout)である。図4の
(d)は抽出されたウォブル信号(WBL)を示してい
る。また、図4の(e)は、プリピット検出回路23に
おいてHPF(High PassFilter)から出力された信号
波形(HPFout)であり、(f)はプリピット検出回路2
3において抽出されたプリピット信号(LPP)を示して
いる。
【0023】図5はウォブル検出回路20の構成を示す
ブロック図であり、図6はプリピット検出回路23の構
成を示すブロック図である。図5に示すように、ウォブ
ル検出回路20は、入力されたラジアルプッシュプル信
号を正規化する正規化回路51と、クリップ回路(CL
IP)52と、バンドパスフィルタ(BPF)53と、
増幅器54と、ウォブル2値化回路55と、グリッチ除
去回路56とにより構成されている。クリップ回路52
はラジアルプッシュプル信号に含まれるプリピット信号
成分を除去する。BPF53はラジアルプッシュプル信
号に含まれるウォブル信号を抽出する。BPF53から
出力された信号は、増幅器54とウォブル2値化回路5
5により2値化信号が生成され、この2値化信号に含ま
れるグリッチ信号はグリッチ除去回路56において除去
される。
【0024】所定の回転数でディスク1を回転させた場
合、検出されるウォブル信号の周波数はほぼ一定(標準
速では140kHz)である。また、1フレームはウォ
ブル信号の8周期に相当し、2フレーム単位でプリピッ
ト信号が配置されている。プリピット信号は、記録され
るデータとの位相関係を定めており、記録されるクロッ
ク信号の基準信号として利用される。上記のウォブル検
出回路20において、ラジアルプッシュプル信号からウ
ォブル信号成分をバンドパスフィルタを用いて濾波し、
これを2値化することによりウォブル信号(図4の
(d)のWBLの波形)を得ることができる。
【0025】図6に示すように、プリピット検出回路2
3は、入力されたラジアルプッシュプル信号を正規化す
る正規化回路57と、ハイパスフィルタ(HPF)58
と、プリピット2値化回路59と、ゲート処理回路71
とにより構成されている。プリピット検出回路23にお
いては、HPF58において低域成分を除去した後(図
4の(e)のHPFoutの波形)、プリピット2値化
回路59であるコンパレータにより2値化することによ
り、いわゆるプリピット信号(図4の(f)のLPPの
波形)を得ることができる。
【0026】次に、ディスク1に予め記録されているプ
リピット46の記録フォーマットについて図7を用いて
説明する。図7の(a)は、記録情報データにおける記
録フォーマットを示しており、(b)はグルーブトラッ
ク42のウォブリング状態を示している。ディスク1に
記録される記録情報データは、情報単位としてのシンク
フレーム単位で予め分割されている。一つのセクタは2
6個のシンクフレームにより形成されており、16のセ
クタにより一つのECC(Error Correcting Code)ブ
ロックが形成されている。なお、一つのシンクフレーム
は、ディスク1に記録する記録情報データの記録フォー
マットにより規定されるビット間隔に対応する単位長
(以下、Tという)の1488倍、即ち(1488×
T)の長さを有している。各シンクフレームの先頭の部
分にはシンクフレーム毎の同期を取るためのフレーム同
期データが記録されている。このフレーム同期データが
記録されて部分は、その長さが(14×T)である。ま
た、ウォブル信号は(186×T)を1周期として形成
されているため、1シンクフレームにはウォブル信号の
8波が形成される。
【0027】ディスク1に予め形成されるプリピット4
6は、二つのシンクフレームを1単位として形成され
る。プリピット46は偶数番目のシンクフレームと奇数
番目のシンクフレームにおけるいずれかのシンクフレー
ムに形成される。図7においては、偶数番目のシンクフ
レームである偶数シンクフレームにプリピット46が形
成されている状態を示している。プリピット46の存在
する一つのシンクフレームには、フレーム同期のための
同期ピットB0と、フレームの偶数か奇数を表すピット
B1と、データを示すピットB2とがその有無により情
報が形成されている。同期ピットB0はシンクフレーム
先頭のウォブルの頂点に形成され、ピットB1はそのシ
ンクフレームの2番目のウォブルの頂点に形成され、ピ
ットB3はシンクフレームの3番目のウォブルの頂点に
形成される。同期ピットB0は常にシンクフレームの先
頭に形成される。ピットB1は偶数シンクフレームに形
成されるときだけ形成される。ピットB2はデータが1
の場合に形成される。なお、プリピット46の具体的な
形成方法としては、例えば特開平10−154332号
公報に開示されたものがある。
【0028】[クロック信号発生装置における動作]次
に、上記のように構成された実施の形態1のクロック信
号発生装置における動作について説明する。実施の形態
1において、ディスク1に記録される記録情報データ
は、外部のホストコンピュータからインターフェース1
3を介して入力される。その記録情報データは、インタ
フェース13において処理された後、CPU12を介し
てエンコーダ9に出力される。エンコーダ9はクロック
信号生成部70からの記録用クロック信号をタイミング
信号として変調信号を生成し、パワー制御回路8に出力
する。パワー制御回路8は記録用クロック信号に基づき
変調信号の波形変換を行い記録信号を生成し、レーザー
駆動回路7に出力する。レーザー駆動回路7は記録情報
データに基づいてピックアップ50を駆動するためのレ
ーザー駆動信号を出力する。
【0029】ピックアップ50は、レーザー駆動回路7
から供給されるレーザー駆動信号によりディスク1の情
報記録面にレーザービームAを照射する。このレーザー
ビームAの照射により、ディスク1に対するデータの記
録が行われる。一方、ディスク1に記録されたデータの
再生動作のときには、一定の出射パワーのレーザービー
ムAがディスク1の情報記録面に照射されて、その反射
光がフォトディテクター5により受光される。情報記録
面からの反射光を受光したフォトディテクター5は、こ
の反射光を電気信号に変換する。フォトディテクター5
においては、ラジアルプッシュプル方式(ディスク1の
回転方向に平行な分割線により分割されたフォトディテ
クターを用いたプッシュプル法)による演算を行うこと
により、プリピット46によるプリピット信号、グルー
ブトラック42のウォブル信号や情報データを含む検出
信号である全加算信号を生成し、ラジアルプッシュプル
信号として再生増幅器10に出力する。
【0030】再生増幅器10では、フォトディテクター
5から出力されたプリピット信号とウォブル信号とを有
するラジアルプッシュプル信号を増幅する。また、再生
増幅器10は、AGC処理を施し、信号の規格化を行
い、バンドパスフィルタ(BPF)16を介してウォブ
ル検出回路20とプリピット検出回路23に出力する。
また、再生増幅器10からの全加算信号は、イコライザ
による波形等価処理を施した上で、AGCによる信号振
幅の規格化を行い、デコーダ11に出力する。デコーダ
11では、再生増幅器10から出力される全加算信号に
基づいて、記録されているデータを再生するとともに、
同期位置を送出する。CPU12では、デコーダ11か
ら出力される同期タイミング信号に基づいて、インター
フェース13を介して送信される記録データをエンコー
ダブロックに送信し、記録を行う。ウォブル検出回路2
0では、再生増幅器10から出力されたラジアルプッシ
ュプル信号からウォブル信号を抽出し、スピンドル回転
指令を決める位相比較器15と、記録クロック信号を生
成する位相同期ループ(PLL)の第1の位相比較器2
1とに出力する。
【0031】[ウォブル検出回路20の構成]次に、ウ
ォブル検出回路20の構成について、図5を用いて説明
する。ウォブル検出回路20は、正規化処理されたラジ
アルプッシュプル信号がクリップ回路(CLIP)52
に入力されて、ラジアルプッシュプル信号に含まれるプ
リピット信号成分が除去される。次に、BPF53にお
いてラジアルプッシュプル信号に含まれるウォブル信号
が抽出され、増幅器54を介してウォブル2値化回路5
5に入力される。ウォブル2値化回路55から出力され
た2値化信号は、グリッチ除去回路56においてその2
値化信号に含まれるグリッチ信号が除去される。
【0032】[ウォブル検出回路20の動作]次に、ウ
ォブル検出回路20の動作について、図4を用いて説明
する。再生増幅器10において得られるラジアルプッシ
ュプル信号(Push-Pull)の一例を図4の(a)に示
す。このラジアルプッシュプル信号には、ウォブル信号
成分と、プリピット信号成分と、ノイズ成分が含まれて
いる。このラジアルプッシュプル信号がウォブル検出回
路20のクリップ回路52に通ることにより、図4の
(b)に示す信号波形(CLIPout)となる。クリップ回
路52において、プリピット信号成分がクリップされて
BPF53に出力される。BPF53においては、図4
の(c)に示すように、ラジアルプッシュプル信号に含
まれるサーボノイズ成分とデータ成分とランダムノイズ
成分が除かれる(BPFout)。BPF53の出力は、増幅
器54を介してウォブル2値化回路55に入力され、図
4の(d)に示すような2値化ウォブル信号(WBL)を
得ることができる。上記の2値化ウォブル信号には、高
周波ノイズ成分のためにグリッチ が発生するため、グ
リッチ除去回路56を通じて、図4の(e)に示すよう
なグリッチ除去ウォブル信号が得られる。一方、再生増
幅器10からのラジアルプッシュプル信号(Push-Pul
l)が入力されたプリピット検出回路23では、プリピ
ット信号を抽出する。抽出されたプリピット信号は、第
2の位相比較器24に出力される。
【0033】[プリピット検出回路23の構成]次に、
プリピット検出回路23の構成について図6を用いて説
明する。プリピット検出回路23は、正規化処理された
ラジアルプッシュプル信号がHPF58に入力される。
HPF58において、ラジアルプッシュプル信号に含ま
れるサーボノイズなどの低周波ノイズが除去され、プリ
ピット2値化回路59に出力される。プリピット2値化
回路59からの2値化された信号はゲート処理回路71
に入力され、1フレーム内の同期ピットB0のみが選択
される。
【0034】[プリピット検出回路23の動作]次に、
プリピット検出回路23の動作について図4を用いて説
明する。図4の(a)に示すラジアルプッシュプル信号
には、ウォブル信号成分と、プリピット信号成分と、ノ
イズ成分が含まれている。ラジアルプッシュプル信号が
プリピット検出回路23のHPF58を通ることによ
り、ラジアルプッシュプル信号に含まれるサーボノイズ
成分とウォブル信号成分と低周波ランダムノイズ成分が
除かれる。図4の(e)はHPF58からの出力信号の
一例を示す。HPF58の出力は、プリピット2値化回
路59を通じて、図4の(f)に示すような2値化プリ
ピット信号(LPP)が形成される。スピンドルドライバ
14の駆動制御を行う位相比較器15では、ウォブル検
出回路20から出力されたウォブル信号と回転基準信号
とを比較する。この比較の結果、これらの信号が一致す
るようにスピンドルドライバ14に対するスピンドル回
転指令信号を生成する。スピンドルドライバ14では、
位相比較器15から出力されたスピンドル回転指令信号
に基づいてスピンドルモータ2を駆動し、スピンドルモ
ータ2を所定の線速度で回転させる。
【0035】次に、データを記録するための記録用クロ
ック信号の生成部であるクロック信号生成部70につい
て説明する。クロック信号生成部70は、図1において
一点鎖線により囲んで示している。このクロック信号生
成部70は、抽出されたウォブル信号と位相基準信号と
の位相差、及び抽出されたプリピット信号と位相基準信
号との位相差に基づき記録用クロック信号を生成する。
実施の形態1のクロック信号発生装置におけるクロック
信号生成部70は、図1に示すように、ウォブル検出回
路20に繋がるラインとして第1の位相比較器21、第
1のローパスフィルタ(LPF)22、加算器26、V
CO27、及び分周器28を有している。また、クロッ
ク信号生成部70のプリピット検出回路23に繋がるラ
インとして第2の位相比較器24、第2のローパスフィ
ルタ(LPF)25、及び移相器29を有している。
【0036】クロック信号生成部70において、第1の
位相比較器21はVCO27の出力を分周器28におい
て186分周して得られるウォブル用位相比較基準信号
とウォブル信号とを位相比較する。第1のローパスフィ
ルタ22は、第1の位相比較器21からの出力を受け、
VCO制御指令に変換する。また、分周器28から出力
されたウォブル用位相比較基準信号が入力される移相器
29は、ウォブル信号とプリピット信号の位相差に応じ
てウォブル用位相比較基準信号を遅延させプリピット用
位相比較基準信号を形成する。第2の位相比較器24は
移相器29から出力されたプリピット用位相比較基準信
号とプリピット信号とを位相比較する。第2のローパス
フィルタ25は第2の位相比較器24からの出力をVC
O制御指令に変換し、加算器26に出力する。加算器2
6は、第1のローパスフィルタ22から出力されたウォ
ブル信号に基づくVCO制御指令と第2のローパスフィ
ルタ25から出力されたプリピット信号に基づくVCO
制御指令とを加算する。VCO27は加算器26からの
出力に基づいて発振周波数を決定する。また、移相器2
9において、ウォブル用位相比較基準信号のオフセット
値を補正することにより、第1の位相比較器21および
第2の位相比較器24のオフセットを除去することも可
能である。
【0037】ディフェクト検出回路31は、フォトディ
テクター5から出力されるプリピット信号とウォブル信
号を有するラジアルプッシュプル信号においてディフェ
クトを検出した場合、ディフェクト信号を位相比較区間
設定回路32に出力する。ディフェクト検出回路31
は、例えば、2つのピークホールド回路を有しており、
第1のピークホールド回路より第2のピークホールド回
路の方が長い時定数を有している。そして第2のピーク
ホールド回路の出力信号の振幅レベルを調整するレベル
調整部が設けられており、第1のピークホールド回路か
らの信号とレベル調整部からの信号がコンパレータにお
いてレベル比較される。第1のピークホールド回路は補
償するディフェクト検出期間に応じて設定されている。
ピークホールド回路において、ディフェクトの発生にほ
ぼ追随してその振幅レベルは低下するが、このピークホ
ールド回路と時定数の異なる別のピークホールド回路で
は、振幅レベルはディフェクトの発生にすぐには追随し
ないことを利用してディフェクトを検出する。
【0038】ディフェクト検出回路31においてディフ
ェクトが検出されると、位相比較区間設定回路32に通
知される。位相比較区間設定回路32は、ウォブル信号
用の第1の位相比較器21とプリピット信号用の第2の
位相比較器24からの位相比較を示す信号の出力を停止
させる。第1の位相比較器21及び第2の位相比較器2
4において、それぞれからの位相比較情報を示す出力信
号は停止するが、周波数情報は保存される。例えば、第
1の位相比較器21及び第2の位相比較器24は、その
位相差を示す電圧値もしくは電流値を有する信号を出力
する。この構成において、ディフェクト期間直前の電圧
値または電流値が保存され、その保存された値でVCO
制御することにより、ディフェクト期間中の周波数情報
は保存される。このように、ディフェクト検出期間中
は、例えば電圧値が保存されており、そのホールドされ
た電圧値により、VCO制御を行いその周波数情報のみ
が保存される。従って、そのときの位相情報は無視され
る。このため、ディフェクト検出期間を過ぎたとき、入
力されたウォブル信号の位相がずれているとき、第1の
位相比較器21は位相誤差を修正する電圧値で示される
位相誤差信号を出力する。その結果、第1の位相比較器
21の位相誤差信号により、VCO27はVCO制御を
行う。
【0039】ディフェクト検出状態の解除時において、
第1の位相比較器21の出力制限を解除するまえに、第
1の位相比較器21に入力されたウォブル信号と、生成
された同期ウォブル信号の位相差がずれている場合があ
る。そこで、第1の位相比較器21が各々の立ち上がり
エッジを比較して、その位相誤差信号を出力するよう構
成されいる。この場合、第1の位相比較器21は、位相
差が最も少なくなる方向で位相比較を行う。このとき、
位相比較区間設定回路32は第1の位相比較器21に対
して、位相比較区間設定を行う。例えば、比較するウォ
ブル信号と同期ウォブル信号との位相が予め設定されて
いる位相差範囲内であれば、第1の位相比較器21はそ
のときの位相誤差信号をそのまま出力する。しかし、位
相差が規定値以上であれば、ノイズその他の影響でウォ
ブル信号に歪みが生じているおそれがある。このため、
規定値以上の位相差が検出されていても、ある一定の位
相差(例えば90度)までの位相誤差信号を第1の位相
比較器21は出力する。このように、検出された位相差
をある特定の値以上をカットするためには、例えば、第
1の位相比較器21は、位相差が規定値以上であれば同
期ウォブル信号のエッジから規定された位相差の箇所
で、一旦位相リセット信号を出力する。しかし、位相差
が規定値以内であれば、第1の位相比較器21がそのま
ま位相誤差信号を出力した後で、位相比較区間設定回路
32が位相リセット信号を出力する。
【0040】一方、位相差が規定値以上であれば、第1
の位相比較器21は位相リセット信号によりその位相誤
差信号を規定値以上をカットして規定値の位相誤差信号
を出力する。このように、第1の位相比較器21におい
て位相差が規定値以上の場合にはリセット処理が行われ
る。このリセット処理により、第1の位相比較器21は
次のウォブル信号と同期ウォブル信号の位相比較処理を
有効として、両方の信号の入力を待機状態とする役目も
果たす。上記のように、実施の形態1のクロック信号発
生装置は、ディフェクト検出状態の解除時において、急
に大きな位相変化をともなわないよう、予め規定値の位
相誤差信号を出力する構成により、滑らかな位相調整を
実現することができる。
【0041】実施の形態1のクロック信号発生装置にお
いて、ディフェクト検出期間に入力されたウォブル信号
は疑わしい信号であるので、ウォブル信号自体の入力を
停止する構成とすることもできる。次に、ディフェクト
検出期間中に第1の位相比較器21に対するウォブル信
号の入力を停止する構成を説明する。ディフェクト検出
状態の解除と同時に第1の位相比較器21を機能させた
場合では、入力されたウォブル信号の位相が同期ウォブ
ル信号より遅れているとき、最初のウォブル信号の入力
のエッジが無効とされる。これは、ディフェクト信号が
解除されていない区間では、ウォブル信号の入力エッジ
が無効とされるためである。このように、最初のウォブ
ル信号の入力エッジが無効とされると、1区間のウォブ
ル信号の比較ができなくなる。この状態のままで位相比
較処理を実行すると、1区間のウォブル信号を補償する
ための位相誤差信号が出力され、その結果として、記録
用のクロック信号が1ウォブル信号分ずれてしまうこと
になる。そこで、ディフェクト検出状態の解除時におい
て、第1の位相比較器21の出力停止を解除する前に、
ウォブル信号と同期ウォブル信号の位相比較を行う。そ
の検出された位相差を用いて、規定位相差になった時に
同期ウォブル信号の規定位置でリセットを実行する。そ
して、次のウォブル信号と同期ウォブル信号の各々の入
力から位相比較処理を行うよう構成すればよい。このよ
うに構成すれば、ディフェクト検出状態の解除時におい
て、比較用ウォブル信号の入力エッジが欠けるという問
題はない。上記の説明においては、ウォブル用の第1の
位相比較器21について説明したが、プリピット用の第
2の位相比較器23についても同様に構成して同様の効
果を得ることができる。
【0042】図8は上記実施の形態1の示すクロック信
号発生装置における位相比較区間設定回路32の変形例
を示すブロック図である。図8に示すように、位相比較
区間設定回路320は、ディフェクト検出回路31から
のディフェクト検出信号が入力されるだけではなく、ウ
ォブル検出回路20からのウォブル信号と、分周器28
からの同期ウォブル信号が入力される。そして、ウォブ
ル信号と同期ウォブル信号の位相差が判定される。その
結果、ウォブル信号と同期ウォブル信号との位相差が予
め設定された範囲内であるときにのみ、位相比較区間設
定回路320は第1の位相比較器21へリセット信号を
出力する。このように、図8に示した位相比較区間設定
回路320は、予期される位相差の範囲内の場合のみリ
セット信号を出力するよう構成されている。従って、第
1の位相比較器21は位相差が大きくずれない範囲で、
絶えず位相差を減らす方向に駆動することによって、図
8に示したクロック信号発生装置は、位相ずれの影響を
受け難い信頼性の高い記録用のクロック信号を生成する
ことが可能となる。ここで、予め設定する位相差の範囲
としては、例えば±20%以内とし、同期ウォブル信号
の比較基準点から位相が90度進んだところ(同期ウォ
ブル信号の比較基準点から一周期の25%の位置)でリ
セットを行う。位相比較区間設定回路320内の位相ず
れ検出回路の構成例として、例えば同期ウォブル信号に
対して、入力されたウォブル信号の排他的論理和をとる
ことによって、その同期ウォブル信号から得られた1ウ
ォブル区間内において、両方の信号のレベルが異なる区
間(排他的論理和信号出力ではハイ区間(High区
間))の比率を測定するように構成されている。
【0043】図8に示した位相比較区間設定回路320
に加えて、入力されたウォブル信号の性質を確認するよ
う構成することにより、リセットを行う条件をさらに追
加することができる。例えば、許容されるウォブル信号
のデューティ比が、予め定められた範囲内であるかどう
かを検証することにより、入力されたウォブル信号の確
からしさを判定して、その判定結果をリセットを行う条
件に追加する。デューティ比が許容内であれば、入力さ
れたウォブル信号を有効として、位相比較区間設定回路
320は位相差がずれないように第1の位相比較器21
に対してリセット信号を出力する。このような位相比較
区間設定回路320は、入力されたウォブル信号のHi
ghレベルとLowレベルの比率を測定する構成とすれ
ば容易に実現できる。リセットを行う条件としての位相
差やデューティ比については、外部から設定変更できる
構成とすれば、記録動作中などのそれぞれの動作状態に
おいて入力されたウォブル信号の検出された性質によっ
て設定を変更することができる。実施の形態1のクロッ
ク信号発生装置は、上記のように、位相比較区間設定回
路がディフェクト検出状態の解除時において第1の位相
比較器の位相比較区間を制限するよう構成されている。
これにより、ウォブル信号の位相が同期ウォブル信号と
ずれていても、実施の形態1のクロック信号発生装置は
ウォブル信号を誤った位相側に急激に引き込むことがな
く、緩やかに位相を変更するため、安定した記録用クロ
ック信号を生成することができる。
【0044】《実施の形態2》次に、本発明のクロック
信号発生装置の実施の形態2について添付の図面を参照
しつつ説明する。図9は本発明に係る実施の形態2のク
ロック信号発生装置の構成を示すブロック図である。図
9において、前述の実施の形態1と同様の機能、構成を
有するものには同じ符号を付し、その説明は省略する。
実施の形態2のクロック信号発生装置において、光ディ
スクの一例としては追記型のDVDであるDVD−Rを
用いて説明し、以下の説明においてディスク1と略称す
る。図9において、デイスク1は所定の周波数成分のウ
ォブル信号でウォブリングしたデ−タ記録用トラツクを
有し、このウォブル信号と所定の位相関係を有するプリ
ピツトが形成されている。実施の形態2のクロック信号
発生装置は、前述の実施の形態1のクロック信号発生装
置におけるディフェクト検出回路31がなく、位相差検
出回路33が設けられている。実施の形態2のクロック
信号発生装置において、その他の構成は前述の実施の形
態1のクロック信号発生装置と同様であるため、その説
明は省略する。
【0045】実施の形態2において、ラジアルプッシュ
プル信号が入力されたウォブル検出回路20は、ウォブ
ル信号を検出して、そのウォブル信号を第1の位相比較
器21、位相差検出回路33及び位相比較器15にそれ
ぞれ出力する。第1の位相比較器24はウォブル信号と
分周器28からの信号との位相差を検出し、第1のロー
パスフィルタ(LPF)22に出力する。位相差検出回
路33はウォブル信号と分周器28からの信号との位相
差を検出し、位相比較区間設定回路34に出力する。位
相比較区間設定回路34は第1の位相比較器21に対し
て位相比較の区間を制限する。同期ウォブル信号生成回
路30は同期ウォブル信号を生成する回路であり、第1
の位相比較器21、ローパスフィルター(LPF)2
2、加算器26、電圧制御発振器(VCO)、及び分周
器28により構成されている。実施の形態2のクロック
信号発生装置において、その他の構成及び動作は前述の
実施の形態1のクロック信号発生装置と同様であるた
め、その説明は省略する。
【0046】次に、実施の形態2のクロック信号発生装
置の動作について説明する。なお、以下の実施の形態2
における動作の説明において、前述の実施の形態1と重
複する部分については省略し、異なる部分について説明
する。図9に示すように、実施の形態2のクロック信号
発生装置においては、位相差検出回路33にウォブル検
出回路20からのウォブル信号と、分周器28からの同
期ウォブル信号が入力され、それぞれの位相差を検出す
る。その検出された位相差が予め設定された位相差の範
囲内であるときにのみ、第1の位相比較器21から位相
誤差量に相当する変動量(以下、これを位相誤差情報と
略称する)を出力した後で位相比較区間設定回路34は
第1の位相比較器21に対してリセット信号を出力す
る。実施の形態2のクロック信号発生装置が上記のよう
に動作するよう構成されているため、位相差が予期でき
る範囲内の場合のみ、第1の位相比較器21において、
設定されている位相差以上の位相誤差情報がリセットさ
れる。従って、位相差が大きくならない範囲で、絶えず
位相差を減らす方向で第1の位相比較器21を動作させ
るため、実施の形態2のクロック信号発生装置は位相ず
れの影響を受け難い信頼性の高い記録用のクロック信号
を生成することができる。
【0047】前述の実施の形態1においては、ディフェ
クト検出期間を検出し、そのディフェクト検出状態を解
除するとき、ウォブル信号と同期ウォブル信号との位相
差を検出して、この位相差をリセット条件に入れてい
る。一方、実施の形態2においては、ディフェクト検出
期間でなくとも絶えずこの検出動作を行うものである。
これは、未記録部の再生状態から記録済み部への再生状
態への変化点や、再生状態から記録状態への変化時にお
いて、入力されたウォブル信号の振幅や位相が変わるこ
とによる同期ウォブル信号から生成されるクロック信号
への影響を少なくするものである。実施の形態2におい
て検出される位相差についても、予め設定された範囲内
(例えば、±60°)とし、同期ウォブル信号の比較基
準から特定位相(例えば90°)だけ進んだところでリ
セットを行えばよい。実施の形態2の位相差検出回路3
3は、例えば同期ウォブル信号と入力されたウォブル信
号との排他的論理和をとり、その同期ウォブル信号から
得られた1ウォブル区間内で、両方の信号のレベルが異
なる区間(排他的論理和信号出力ではハイ区間(Hig
h区間))の比率を測定するように構成される。
【0048】また、実施の形態2において、記録状態と
再生状態で、この許容される位相差の範囲設定を変更す
るよう構成してもよい。さらに、同じ再生状態でも未記
録部と記録済み部とで、許容される位相差の範囲設定を
変更するよう構成してもよい。このように構成すること
により、そのときの状態に応じて許容された位相差の範
囲内でリセットを行い、所定以上の位相ずれの発生が確
実に防止することができる。さらに、実施の形態1と同
様に、入力されたウォブル信号のデューティ比を測定
し、予め定められたデューティ比の範囲内の入力のみを
有効とするといった条件を追加することによって、この
実施の形態のクロック信号発生装置はさらにクロック信
号の精度を高めることができる。
【0049】以上のように構成された実施の形態2のク
ロック信号発生装置は、位相差検出回路33及び位相比
較区間設定回路34が、同期ウォブル信号と入力された
ウォブル信号の位相差を測定し、予め定めた位相差の範
囲内であれば第1の位相比較器21の位相比較情報をリ
セットして、同期ウォブル信号の位相を所定以上にずら
さないよう構成されている。このように構成することに
より、実施の形態2のクロック信号発生装置は再生状態
から記録状態等への状態変化時において、ウォブル信号
の振幅や位相が変化したときにでも、安定した記録用ク
ロック信号を生成することができる。
【0050】《実施の形態3》次に、本発明のクロック
信号発生装置の実施の形態3について添付の図面を参照
しつつ説明する。図10は本発明に係る実施の形態3の
クロック信号発生装置の構成を示すブロック図である。
図10において、前述の実施の形態1と同様の機能、構
成を有するものには同じ符号を付し、その説明は省略す
る。実施の形態3のクロック信号発生装置において、光
ディスクの一例としては追記型のDVDであるDVD−
Rを用いて説明し、以下の説明においてディスク1と略
称する。図10において、デイスク1は所定の周波数成
分のウォブル信号でウォブリングしたデ−タ記録用トラ
ツクを有し、このウォブル信号と所定の位相関係を有す
るプリピツトが形成されている。実施の形態3のクロッ
ク信号発生装置においては、前述の実施の形態1のクロ
ック信号発生装置のディフェクト検出回路31と位相比
較区間設定回路32がなく、ディフェクト検出回路35
を設け、分周器36にディフェクト検出回路35からの
信号が入力されるよう構成されている。ディフェクト検
出回路35はディフェクト区間を検出する回路であり、
分周器36は電圧制御発振器(VCO)27の出力電圧
を分周している。実施の形態3のクロック信号発生装置
において、その他の構成及び動作は前述の実施の形態1
のクロック信号発生装置と同様であるため、その説明は
省略する。
【0051】次に、実施の形態3のクロック信号発生装
置の動作について説明する。なお、以下の実施の形態3
における動作の説明において、前述の実施の形態1と重
複する部分については省略し、異なる部分について説明
する。ディフェクト検出回路35は、フォトディテクタ
ー5から出力されたラジアルプッシュプル信号からディ
フェクトを検出する。検出方法については前述の実施の
形態1で説明したとおりである。ディフェクトを検出し
たとき、ウォブル信号用の第1の位相比較器21とプリ
ピット信号用の第2の位相比較器24からのそれぞれの
位相比較信号の出力を停止させる。第1の位相比較器2
1と第2の位相比較器24において、位相比較信号の出
力は停止されるが、周波数情報は保存されている。例え
ば、第1の位相比較器21からの位相差が電圧値もしく
は電流値で示される出力信号とする。第1の位相比較器
21がディフェクト検出期間直前の電圧値を保存し、そ
の保存された電圧によりVCO制御を行うことによっ
て、ディフェクト期間中の周波数情報が保存される。こ
のように、ディフェクト検出期間中は、例えば電圧値が
保存されており、その保持された電圧値により、VCO
制御を行いその周波数情報のみが保存される。しかし、
位相情報は失われてしまう。そこで、ディフェクト検出
状態を解除するとき、一旦第1の位相比較器21をリセ
ットした後で入力されたウォブル信号の位相に応じて、
ディフェクト検出回路35は分周器36に対して同期ウ
ォブル信号の位相をウォブル信号の位相にずらすよう指
令する。
【0052】実施の形態3における分周器36は、例え
ば、単にVCO27からの信号を186分周させるだけ
でなく、プリセット機能を有し、外部からプリセットが
可能なように構成されている。ディフェクト検出回路3
5は、ディフェクト検出状態の解除時に、入力されたウ
ォブル信号の立ち上がりエッジに同期してプリセット信
号を分周器36に出力する。ディフェクト検出回路35
は、プリセット信号により分周器36をプリセットし、
第1の位相比較器21にリセット信号を出力してこれを
初期化する。また、ディフェクト検出回路35は、位相
同期のとれた同期ウォブル信号を第1の位相比較器21
に出力し、第1の位相比較器21の出力の停止を解除す
る。
【0053】ディフェクト検出期間において入力された
ウォブル信号は疑わしい信号である。そこでディフェク
ト検出回路35に入力されたウォブル信号の性質を確認
するよう構成して、その確認された性質をプリセットお
よびリセットを行う条件に追加する。例えば、許容可能
なウォブル信号のデューティ比が、予め定められた範囲
内であるかどうかを検証することにより、入力されたウ
ォブル信号の確からしさを判定する。入力されたウォブ
ル信号が許容範囲内であれば、そのウォブル信号の入力
を有効として、分周器36のプリセットを行う。これ
は、入力されたウォブル信号のハイレベル(High)
とローレベル(Low)の比率を測定する構成により、
容易に実現可能である。もちろん、デューティ比につい
ては、外部から設定変更できるよう構成すれば、記録動
作中などにおいて入力されるウォブル信号の性質によっ
て設定を変更することが可能となる。
【0054】以上のように構成された実施の形態3のク
ロック信号発生装置は、ディフェクト検出回路35がデ
ィフェクト検出状態の解除時に入力されたウォブル信号
の位相に対して、分周器36から出力される同期ウォブ
ル信号の位相と一致させる信号を出力する。そして、デ
ィフェクト検出回路35は第1の位相比較器21を、一
旦リセットした後で、両者の位相を合わせて第1の位相
比較器21が両者の信号の位相比較処理を開始する。こ
のため、実施の形態3のクロック信号発生装置はディフ
ェクト検出状態の解除時においても、安定した記録用ク
ロック信号を生成することができる。
【0055】《実施の形態4》次に、本発明のクロック
信号発生装置の実施の形態4について添付の図面を参照
しつつ説明する。図11は本発明に係る実施の形態4の
クロック信号発生装置の構成を示すブロック図である。
図11において、前述の実施の形態1と同様の機能、構
成を有するものには同じ符号を付し、その説明は省略す
る。実施の形態4のクロック信号発生装置において、光
ディスクの一例としては追記型のDVDであるDVD−
Rを用いて説明し、以下の説明においてディスク1と略
称する。図11において、デイスク1は所定の周波数成
分のウォブル信号でウォブリングしたデ−タ記録用トラ
ツクを有し、このウォブル信号とは所定の位相関係を有
するプリピツトが形成されている。実施の形態4のクロ
ック信号発生装置は、前述の実施の形態1のクロック信
号発生装置のディフェクト検出回路31と位相比較区間
設定回路32がなく、位相差検出回路37を設けられて
おり、分周器38に位相差検出回路37からの信号が入
力されるよう構成されたものある。位相差検出回路37
はウォブル信号と同期ウォブル信号の位相差を検出する
であり、分周器38は電圧制御発振器(VCO)27の
出力電圧を分周する。実施の形態4のクロック信号発生
装置において、その他の構成及び動作は前述の実施の形
態1のクロック信号発生装置と同様であるため、その説
明は省略する。
【0056】次に、実施の形態4のクロック信号発生装
置の動作について説明する。なお、以下の実施の形態4
における動作の説明において、前述の実施の形態1と重
複する部分については省略し、異なる部分について説明
する。図11に示すように、位相差検出回路37にはウ
ォブル信号と同期ウォブル信号が入力されて、ウォブル
信号と同期ウォブル信号の位相差が検出される。検出さ
れた位相差が設定値の範囲内であるときにのみ、位相差
検出回路37は第1の位相比較器21へリセット信号を
出力するよう構成し、予期される位相差の範囲以上の位
相誤差情報を持たないようにリセット動作を行う。例え
ば、ウォブル信号と同期ウォブル信号の位相差が10°
以上で、かつ90°以下の位相差が発生したときにリセ
ットを行えば、90度以内の位相変化を抑制することが
できる。従って、位相差が大きくならない範囲で、絶え
ず位相差を減らす方向となるよう第1の位相比較器21
は駆動される。
【0057】さらに、実施の形態4のクロック信号発生
装置においては、再生状態から記録状態へ位相が変化し
たとき、前述の実施の形態3で説明したように分周器3
8をプリセット機能を有するよう構成されており、位相
差検出回路37は入力されたウォブル信号の立ち上がり
エッジと同期したプリセット信号を第1の位相比較器2
1に出力して初期化する。また、位相差検出回路37は
前記プリセット信号を分周器38に出力してプリセット
する。そして、位相差検出回路37は第1の位相比較器
21にリセット信号を出力し、分周器38は位相同期の
とれた同期ウォブル信号を第1の位相比較器21に出力
する。このように、入力されたウォブル信号と、位相同
期のとれた同期ウォブル信号を第1の位相比較器21に
入力することによって、位相比較した結果が出力され
る。このように構成することにより、実施の形態4のク
ロック信号発生装置は位相ずれの影響を受け難い記録用
クロック信号を生成できる。前述の実施の形態3では、
ディフェクト検出期間を検出し、ディフェクト検出状態
を解除するときに、位相比較処理を行っている。一方、
実施の形態4のクロック信号発生装置においては、ディ
フェクト検出期間に関係なく、常に位相比較処理を行っ
ている。このように構成することにより、未記録部の再
生状態から記録済み部への再生状態への変化点や、再生
状態から記録状態への変化時において、入力されたウォ
ブル信号の振幅や位相が変化することによる同期ウォブ
ル信号から生成されるクロック信号への影響を少なくす
ることができる。このとき検出される位相差の範囲は、
予め設定された範囲内とし、同期ウォブル信号の比較基
準から特定位相だけ進んだところでプリセットおよびリ
セットを行えばよい。なお、記録状態と再生状態におい
て許容される位相差の範囲設定を変更可能に構成し、ま
た同じ再生状態でも未記録部と記録済み部との違いによ
り許容される位相差の範囲設定を変更可能に構成するこ
とも可能である。このように構成することにより、その
ときの状態に応じて許容された位相差の範囲内でリセッ
トを行い、所定以上の位相誤差が発生しないよう構成す
ることが可能となる。
【0058】以上のように構成された実施の形態4のク
ロック信号発生装置は、位相差検出回路37が同期ウォ
ブル信号と入力されたウォブル信号との位相差を検出
し、その検出された位相差が予め定めた範囲内であれ
ば、第1の位相比較器21の位相比較情報をリセット
し、同期ウォブル信号の位相を一致させるよう分周器3
8をプリセットする。このように、実施の形態4のクロ
ック信号発生装置は位相差を所定以上ずらさないよう構
成されているため、再生状態から記録状態等への状態変
化時において、ウォブル信号の振幅や位相が変化したと
きにでも、安定した記録用クロック信号を生成すること
ができる。
【0059】《実施の形態5》次に、本発明のクロック
信号発生装置の実施の形態5について添付の図面を参照
しつつ説明する。図12は本発明に係る実施の形態5の
クロック信号発生装置の構成を示すブロック図である。
図12において、前述の実施の形態1と同様の機能、構
成を有するものには同じ符号を付し、その説明は省略す
る。実施の形態5のクロック信号発生装置において、光
ディスクの一例としては追記型のDVDであるDVD−
Rを用いて説明し、以下の説明においてディスク1と略
称する。図12において、デイスク1は所定の周波数成
分のウォブル信号でウォブリングしたデ−タ記録用トラ
ツクを有し、このウォブル信号と所定の位相関係を有す
るプリピツトが形成されている。実施の形態5のクロッ
ク信号発生装置は、前述の実施の形態1のクロック信号
発生装置のディフェクト検出回路31と位相比較区間設
定回路32がなく、同期ウォブル信号生成回路300に
おいて加算器26の前段に入力切替回路39が設けられ
ている。入力切替回路39は、CPU12からの信号に
基づきウォブル用の第1のローパスフィルター(LP
F)22からの出力とプリピット用の第2のローパスフ
ィルター(LPF)25からの出力を動作条件に応じて
選択設定する。実施の形態5のクロック信号発生装置に
おいて、その他の構成及び動作は前述の実施の形態1の
クロック信号発生装置と同様であるため、その説明は省
略する。
【0060】次に、実施の形態5のクロック信号発生装
置の動作について説明する。なお、以下の実施の形態5
における動作の説明において、前述の実施の形態1と重
複する部分については省略し、異なる部分について説明
する。実施の形態5のクロック信号発生装置における同
期ウォブル信号生成回路300において、電圧制御発振
器(VCO)27の出力は分周器28において186分
周されてウォブル用の位相比較基準信号が形成される。
第1の位相比較器はウォブル信号と位相比較基準信号と
を位相比較する。第1のローパスフィルター(LPF)
22は第1の位相比較器21からの信号が入力され、ウ
ォブル信号に基づくVCO制御指令に変換する。移相器
29は、分周器28から出力されたウォブル用の位相比
較基準信号をウォブル信号とプリピット信号の位相差に
応じて遅延させてプリピット用の位相比較基準信号を形
成する。第2の位相比較器24は移相器29から出力さ
れたプリピット用の位相比較基準信号とプリピット信号
とを位相比較する。第2のローパスフィルター(LP
F)25は第2の位相比較器24からの出力をプリピッ
ト信号に基づくVCO制御指令に変換する。入力切替回
路39は、CPU12からの命令により加算器26に対
して第1のローパスフィルター(LPF)22から出力
されたVCO制御指令と第2のローパスフィルター(L
PF)25から出力されたVCO制御指令とを切り替え
て出力したり、同時に出力できるよう構成されている。
VCO27は加算器26からの出力に基づいて発振周波
数を決定する。
【0061】次に、入力切替回路39におけるウォブル
に基づくVCO制御指令とプリピットに基づくVCO制
御指令との切り替え動作について説明する。以下の説明
において、ディスク1のある特定の地点への追記などを
実行する場合を想定する。まず、ディスク1のシステム
領域における情報等を読み出して、記録を開始する位置
を示すアドレスや記録条件等を読み出す。次に、記録動
作を開始する地点へのシーク動作を実行する。このシー
ク動作後の短時間で同期ウォブル信号を生成することに
より記録用クロック信号を生成し、記録動作を開始しな
ければならない。そこで、入力されたウォブル信号とプ
リピット信号から、それぞれの位相比較器21,24に
おいて位相比較を行い、いかに短時間で同期ウォブル信
号を生成するかが重要な点となる。実施の形態5のクロ
ック信号生成装置においては、例えば、CPU12から
の命令により入力切替回路39が、まずシーク動作前に
プリピット側の第2のローパスフィルター(LPF)2
5からの出力を停止し、ウォブル側の第1のローパスフ
ィルター(LPF)22からの出力のみを有効とするよ
う設定される。このように入力切替回路39が設定され
た状態でシーク動作が行われる。シーク動作終了後、ウ
ォブル検出回路20により抽出されたウォブル信号のみ
を用いて同期ウォブル信号が生成される。
【0062】次に、ウォブル信号のみにより位相引き込
み処理が行われて同期ウォブル信号を形成した後で、プ
リピット側の第2のローパスフィルター(LPF)25
からの出力が有効になるように設定される。そして、加
算器26において、第1のローパスフィルター(LP
F)22から出力されたウォブル信号の位相比較信号
に、第2のローパスフィルター(LPF)25から出力
されたプリピット信号の位相比較信号が加算される。シ
ーク動作中において、ピックアップはディスク1の略半
径の距離間を高速移動する場合が多い。ピックアップが
移動している最中に入力されるウォブル信号やプリピッ
ト信号はあまり有効ではない。また、ディスク1の回転
制御において、初期起動時やシーク動作時などの通常の
再生回転速度と異なる速度で回転する場合がある。この
場合において抽出されるウォブル信号やプリピット信号
は有効ではないため、入力切替回路39は加算器26に
入力されるそれぞれの位相比較信号をウォブル信号のみ
に切り替えて、生成されるクロック信号の変動を低減す
る。これは、ディスク1の目標となる地点から同期引き
込みを開始する時に、初期値となる同期ウォブル信号の
みを素早く生成するためである。
【0063】シーク動作中の同期ウォブル信号及び同期
ウォブル信号から生成される記録用クロック信号の変動
を低減するために、入力切替回路39は、前述のように
プリピット信号側の第2の位相比較器24からの位相比
較出力を停止する。また、必要ならば、入力切替回路3
9はウォブル信号の位相比較出力を停止し、加算器26
はVCO27に対して、VCO27が同期ウォブル信号
の周波数に近い140kHz程度の周波数を有する信号
を出力するよう、所定の電圧を出力する。シーク動作の
最終動作において、ピックアップがほぼ目標近くの地点
に移動して回転数が通常速度程度に制御され、記録され
た記録信号やプリピット信号によるアドレス情報が読み
込まれる。また、同時に、記録用のクロック信号を生成
するためのウォブル信号の位相比較処理が開始される。
アドレス情報を確認した後で、記録開始位置に到達する
までの間に、ウォブル信号及びプリピット信号による同
期ウォブル信号を生成して、記録用のクロック信号を生
成する必要がある。ウォブル信号の周波数は、ほぼ14
0KHzであるのに対し、図4の(f)に示すように、
プリピット信号は特定のウォブル信号区間にしか出力さ
れない。そこでまず、入力されたウォブル信号により同
期ウォブル信号を生成する。その後、図6に示したプリ
ピット検出回路23のゲート処理回路71によるゲート
信号等を用いてプリピット信号が出力されそうな位置を
特定して、第2の位相比較器24において位相比較処理
を行う。一度プリピット信号による位相比較処理が実現
できれば、プリピット信号の入力がなくなるまでは、位
相ずれが生じることがなく、記録用クロック信号を生成
することが可能となる。
【0064】もし、シーク動作の終了した時点でウォブ
ル信号とプリピット信号のそれぞれの位相比較処理を同
時に実行すれば、ウォブル信号による同期ウォブル信号
の位相比較処理が終了する前にプリピット信号の位相比
較処理が開始することになる。位相比較処理による同期
ウォブル信号の同期回路が安定しないと、先のプリピッ
ト信号のゲート位置が決まらない。記録動作開始までに
同期ウォブル信号が安定しないと、記録用のクロック信
号を安定させるまでの時間の短縮化を図ることができな
い。従って、実施の形態5のクロック信号発生装置にお
いては、シーク動作の前に、一旦プリピット側の第2の
ローパスフィルター(LPF)25からの出力を停止
し、シーク動作後のウォブル信号による位相引き込み処
理後において再び第2のローパスフィルター(LPF)
25からの出力を有効にする手順を踏んでいる。これに
より、実施の形態5のクロック信号発生装置は短時間に
記録用のクロック信号を安定化させることが可能とな
る。
【0065】なお、上記の入力切り替え操作はシーク動
作の前後だけでなく、起動時における記録条件を設定す
るときの試し書きを行う時の制御においても有効な操作
である。また、記録動作中において振動等によりピック
アップが飛んだときにおいても、そのトラッキング外れ
を検出し、元の位置に復帰させて同期ウォブル信号を生
成する場合に上記の入力切り替え操作が用いられる。す
なわち、まずプリピット側の第2のローパスフィルター
(LPF)25からの出力を一旦停止して、ウォブル信
号のみによる早期の位相引き込み処理を実行した後で、
プリピット側の第2のローパスフィルター(LPF)2
5からの出力を加算するという入力切り替え操作を行え
ばよい。さらに、上記の実施の形態5のクロック信号発
生装置におけるシーク動作による位相引き込みの高速化
を行うための入力切り替え操作に組み合わせて、前述の
実施の形態において説明しているディフェクト処理や、
位相ずれ検出による位相あわせ処理を組み合わせること
によって、短時間で安定した記録用クロック信号を生成
できる効果を奏することができる。
【0066】《実施の形態6》次に、本発明のクロック
信号発生装置の実施の形態6について添付の図面を参照
しつつ説明する。図13は本発明に係る実施の形態6の
クロック信号発生装置の構成を示すブロック図である。
図13において、前述の実施の形態1と同様の機能、構
成を有するものには同じ符号を付し、その説明は省略す
る。実施の形態6のクロック信号発生装置において、光
ディスクの一例としては追記型のDVDであるDVD−
Rを用いて説明し、以下の説明においてディスク1と略
称する。図13において、デイスク1は所定の周波数成
分のウォブル信号でウォブリングしたデ−タ記録用トラ
ツクを有し、このウォブル信号と所定の位相関係を有す
るプリピツトが形成されている。
【0067】実施の形態6のクロック信号発生装置は、
前述の実施の形態1のクロック信号発生装置のディフェ
クト検出回路31と位相比較区間設定回路32がなく、
ディフェクト検出回路60と加算切替回路61が設けら
れている。ディフェクト検出回路60は、フォトディテ
クター5から出力されるプリピット信号とウォブル信号
を有するラジアルプッシュプル信号からディフェクトを
検出し、そのディフェクト信号を加算切替回路61に出
力する。ディフェクト検出回路60は、例えば、2つの
ピークホールド回路を有しており、第1のピークホール
ド回路より第2のピークホールド回路の方が長い時定数
を有している。そして第2のピークホールド回路の出力
信号の振幅レベルを調整するレベル調整部が設けられて
おり、第1のピークホールド回路からの信号とレベル調
整部からの信号がコンパレータにおいてレベル比較され
るよう構成されている。加算切替回路61は同期ウォブ
ル信号をディフェクト期間に限りウォブル信号に加算す
る。実施の形態6のクロック信号発生装置において、そ
の他の構成及び動作は前述の実施の形態1のクロック信
号発生装置と同様であるため、その説明は省略する。
【0068】次に、実施の形態6のクロック信号発生装
置の動作について説明する。なお、以下の実施の形態6
における動作の説明において、前述の実施の形態1と重
複する部分については省略し、異なる部分について説明
する。ディフェクト検出期間においては、前述の実施の
形態1で説明したように、入力されたウォブル信号のレ
ベルが低くなり、位相情報が正しく保存されていない場
合が多い。そこで、ディフェクト検出期間においては、
検出されたウォブル信号を同期ウォブル信号に切り替え
るという、ディフェクト検出期間の入力信号代替方法が
ある。しかしながら、ディフェクト検出期間終了時にお
いて、同期ウォブル信号と入力された元のウォブル信号
との位相ずれが発生する場合が多い。この傾向は、ディ
フェクト検出期間が長くなるほど強くなる。そこで、実
施の形態6のクロック信号発生装置では、ディフェクト
検出期間に限り、同期ウォブル信号を元のウォブル信号
に加算する。このとき加算する同期ウォブル信号には、
遅延回路等を入れて、入力された元のウォブル信号とそ
の位相がほぼ一致するよう構成されている。実施の形態
6のクロック信号発生装置においては、加算切替回路6
1を設けることにより、ディフェクト検出期間に限り同
期ウォブル信号にウォブル信号が加算される。同期ウォ
ブル信号の加算の度合いについては、通常のウォブル信
号の振幅に対し多少小さい振幅とする。
【0069】クロック信号発生装置において、ディフェ
クトが検出されたときすぐにウォブル信号が小さくな
り、そのときすぐに振幅がなくなるわけではない。そこ
で、傷などのディフェクトによるウォブル信号の振幅が
小さくなりはじめたとき、ディフェクト検出回路60が
ディフェクトを検出したとして、ウォブル信号に同期ウ
ォブル信号の加算を開始する。やがて入力されているウ
ォブル信号の振幅が小さくなっていき、その期間におい
ては、加算されている同期ウォブル信号が支配的とな
る。そのときの、ウォブル検出回路20からの出力信号
は第1の位相比較器21に入力され、位相比較される。
その後、ピックアップが傷などのディフェクト検出位置
を通過し、入力ウォブル信号の振幅が復帰してきても、
規定の振幅レベルに達するまではディフェクト検出期間
の処理をすぐに解除せずに、入力されたウォブル信号に
同期ウォブル信号を加算し続ける。最後に、加算切替回
路61は入力されたウォブル信号の振幅が規定の振幅レ
ベル以上に復帰したとき、ディフェクト検出状態を解除
して、同期ウォブル信号の加算処理を停止する。
【0070】実施の形態6のクロック信号発生装置は、
ディフェクト検出期間中において、入力されたウォブル
信号の成分を生かして、そのウォブル信号に同期ウォブ
ル信号を加算して、ウォブル信号の振幅を底上げする回
路を設けている。これにより、実施の形態6のクロック
信号発生装置においては、ディフェクト検出期間中、入
力されたウォブル信号に同期ウォブル信号を加算した
分、振幅が大きくなっている。従って、ディフェクト検
出期間から復帰する直前のレベルでは、同期ウォブル信
号の加算により位相比較を行うに十分の振幅レベルに達
している。従って、ディフェクト検出期間中であって
も、入力されたウォブル信号に同期ウォブル信号を加算
した信号の振幅が規定の振幅値以上の区間においては、
第1の位相比較器21による位相比較処理を有効とする
構成とすれば、ディフェクト検出期間によるホールド期
間を短くすることができる。このように構成することに
より、実施の形態6のクロック信号発生装置はディフェ
クト検出状態から早く復帰することができる。なお、加
算する同期ウォブル信号のレベルを、加算処理の開始
時、中途時、終了時において変更できるように構成する
ことにより、さらにジッタの少ない記録用クロック信号
を出力することができるクロック信号発生装置を得るこ
とができる。また、実施の形態6において、ディフェク
ト検出回路60または別の検出回路等により、ウォブル
信号等の信号レベルを測定して、加算すべき同期ウォブ
ル信号のレベルを設定できるよう構成してもよい。この
ように構成されたクロック信号発生装置は、期間毎のレ
ベル設定を実現することができ、ディフェクト検出状態
を解除した瞬間に、同期ウォブル信号と入力されたウォ
ブル信号との位相ずれによって発生する第1の位相比較
器21の出力変動による記録用のクロック信号の変動を
抑制することができる。
【0071】上記のように構成された実施の形態6のク
ロック信号発生装置は、ディフェクト検出時、記録動作
時、再生動作時等のいずれの動作状態であっても、ジッ
タの少ない記録用クロック信号を得ることが可能とな
る。その結果、実施の形態6のクロック信号発生装置
は、記録済み再生から記録状態に移る追記に際して重ね
書きや書き残しを発生させることがなく、従来の装置に
ない特徴を有している。なお、以上の各実施の形態にお
ける説明においては、光ディスクをDVD−Rを用いて
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
その他の光ディスク、光磁気ディスクなどについても同
様に実施可能である。
【0072】
【発明の効果】以上、実施の形態について詳細に説明し
たところから明らかなように、本発明は次の効果を有す
る。本発明のクロック信号発生装置によれば、ディフェ
クト検出状態の解除時や、追記時等において、入力され
たウォブル信号と生成した同期ウォブル信号と間に位相
差が発生した場合でも、位相比較器の位相比較区間を制
限することにより、ウォブル信号の位相を誤った位相側
に急激に引き込むことがなく緩やかに位相を変更する機
能を有する。従って、本発明のクロック信号発生装置
は、誤った位置での記録用のクロック信号を生成するこ
とがなく、安定した高精度の記録用のクロック信号を生
成し、ジッタの少ない記録用クロック信号を出力するこ
とができる。また、本発明のクロック信号発生装置にお
いては、ディフェクトではなく、再生動作から記録動作
への変更時等において記録再生発光パワーが変更されて
ウォブル信号の連続性が途切れた等の場合に、ウォブル
信号と生成された同期ウォブル信号との位相差が、予め
設定された位相差範囲内であるときにのみ、位相比較区
間設定信号の出力を行い、位相差が急に大きくずれるこ
とのない安定したクロック信号を生成することができ
る。さらに、本発明のクロック信号発生装置によれば、
回転制御等に際して、初期起動時やシーク動作時など通
常の再生回転速度と異なる場合において、加算器に入力
される各位相比較信号を切り替えることにより、生成さ
れるクロック信号の変動を大幅に低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1のクロック信号発生
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ディスクであるDVD−Rを示す斜視図であ
る。
【図3】光ディスクであるDVD−Rの一部を拡大して
示す斜視図である。
【図4】本発明に係る実施の形態1のクロック信号発生
装置におけるラジアルプッシュプル信号関連の信号波形
図である。
【図5】実施の形態1のクロック信号発生装置における
ウォブル検出回路の構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1のクロック信号発生装置における
プリピット検出回路の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態1のクロック信号発生装置における
記録情報データにおける記録フォーマット(a)とグル
ーブトラックのウォブリング状態を示す説明図(b)で
ある。
【図8】実施の形態1における位相比較区間設定回路の
別の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る実施の形態2のクロック信号発生
装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る実施の形態3のクロック信号発
生装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明に係る実施の形態4のクロック信号発
生装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明に係る実施の形態5のクロック信号発
生装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る実施の形態6のクロック信号発
生装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 対物レンズ 4 ハーフミラー 5 フォトディテクター 6 レーザー発振器 7 レーザー駆動回路 8 パワー制御回路 9 エンコーダ 10 再生増幅器 11 デコーダ 12 CPU 13 インターフェース 14 スピンドルドライバ 15 位相比較器 16 バンドパスフィルタ 20 ウォブル検出回路 21 第1の位相比較器 22 第1のローパスフィルタ 23 プリピット検出回路 24 第2の位相比較器 25 第2のローパスフィルタ 26 加算器 27 電圧制御発振器 28 分周器 29 移相器 30 同期ウォブル信号生成回路 31 ディフェクト検出回路 32 位相比較区間設定回路 33 位相差検出回路 34 位相比較区間設定回路 35 ディフェクト検出回路 37 位相差検出回路 39 入力切替回路 60 ディフェクト検出回路 61 加算切替回路 70 クロック信号生成部 71 ゲート処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 巧 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井村 正春 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 赤木 規孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D044 BC05 BC06 CC04 GM15 GM19 5D090 AA01 BB03 BB04 CC01 DD03 EE01 FF07 FF36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル信号検出手
    段と、 抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行うための位
    相比較器を有する同期ウォブル信号生成手段と、 前記光ディスク上のディフェクトを検出するためのディ
    フェクト検出手段と、 前記位相比較器の位相比較区間を設定し、ディフェクト
    検出状態の解除時に前記位相比較器の位相比較区間を制
    限するための位相比較区間設定手段と、を具備すること
    を特徴とするクロック信号発生装置。
  2. 【請求項2】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル信号検出手
    段と、 抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相比較
    器を有する同期ウォブル信号生成手段と、 前記前記ウォブル信号の位相と生成された同期ウォブル
    信号の位相差を検出するための位相差検出手段と、 前記位相差検出手段により検出された前記ウォブル信号
    と生成された同期ウォブル信号との位相差が予め設定さ
    れた位相差範囲内であるときにのみ、比較区間設定信号
    を前記位相比較器に出力し、前記位相比較器の位相比較
    区間を設定するための位相比較区間設定手段と、を具備
    することを特徴とするクロック信号発生装置。
  3. 【請求項3】 前記位相比較区間設定手段が、前記ウォ
    ブル信号が予め設定されたデューティ比以内であるとき
    にのみ、比較区間設定信号を前記位相比較器に出力する
    よう構成されたことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載のクロック信号発生装置。
  4. 【請求項4】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するためのウォブル信号検出手
    段と、 前記光ディスク上のディフェクトを検出するディフェク
    ト検出手段と、 抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相比較
    器を有し、前記位相比較器の位相情報に従い同期ウォブ
    ル信号を生成するとともに、ディフェクト検出状態の解
    除時に前記ウォブル信号の立ち上がりもしくは立ち下が
    りのタイミングに同期した同期ウォブル信号を生成する
    ための同期ウォブル信号生成手段と、を具備することを
    特徴とするクロック信号発生装置。
  5. 【請求項5】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段と、 抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相比較
    器を有し、前記位相比較器の位相情報に従い同期ウォブ
    ル信号を生成するための同期ウォブル信号生成手段と、 前記ウォブル信号と生成された同期ウォブル信号との位
    相差を検出する位相差検出手段とを具備し、 前記同期ウォブル信号生成手段が、前記位相差検出手段
    により検出された位相差が予め設定された位相差以上で
    あれば、前記ウォブル信号の立ち上がりもしくは立ち下
    がりのタイミングに同期した同期ウォブル信号を生成す
    ることを特徴とするクロック信号発生装置。
  6. 【請求項6】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段と、 前記プリピット信号を抽出するプリピット信号検出手段
    と、 前記ウォブル信号と記録用クロック信号の第1の分周信
    号との位相差を検出する第1の位相比較手段と、 前記プリピット信号と記録用クロック信号の第2の分周
    信号の位相差を検出する第2の位相比較手段と、 前記第1の位相比較手段の出力である第1の位相比較信
    号と前記第2の位相位相比較手段の出力である第2の位
    相比較信号とを加算する加算器と、 前記光ディスクの回転制御に伴い前記加算器に入力され
    る前記第1の位相比較信号と前記第2の位相比較信号と
    を選択設定するための入力切替手段と、 前記加算器の出力に基づいて記録用クロック信号を出力
    する発振回路と、を具備することを特徴とするクロック
    信号発生装置。
  7. 【請求項7】 前記入力切替手段が、シーク動作制御を
    行う前に前記第1の位相比較信号のみを前記加算器に入
    力し、シーク動作終了後で前記第1の位相比較信号に位
    相同期した記録用クロック信号を生成した後に前記第2
    の位相比較信号を前記加算器に入力して、前記第1の位
    相比較信号と前記第2の位相比較信号を前記加算器にお
    いて加算するよう構成したことを特徴とする請求項6記
    載のクロック信号発生装置。
  8. 【請求項8】 所定の周波数のウォブル信号で記録用ト
    ラックをウォブリングし、前記ウォブル信号と所定の位
    相関係を有するプリピットを形成した光ディスクに対し
    て、前記ウォブル信号に位相同期した同期ウォブル信号
    から生成される記録用クロック信号に基づいてデータを
    記録するデータ記録装置におけるクロック信号発生装置
    であって、 前記ウォブル信号を抽出するウォブル信号検出手段と、 抽出された前記ウォブル信号に位相同期を行う位相比較
    器を有する同期ウォブル信号生成手段と、 前記光ディスク上のディフェクトを検出するディフェク
    ト検出手段と、 前記ディフェクト検出手段によりディフェクトが検出さ
    れた区間において前記ウォブル信号に対し前記同期ウォ
    ブル信号を加算する加算切替手段と、を具備することを
    特徴とするクロック信号発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7366067B2 (en) 2002-07-09 2008-04-29 Pioneer Corporation Recording clock signal generating apparatus and recording clock signal generating method for information recording device

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