JP2002048602A - 光学式エンコーダー - Google Patents

光学式エンコーダー

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JP2002048602A JP2000233351A JP2000233351A JP2002048602A JP 2002048602 A JP2002048602 A JP 2002048602A JP 2000233351 A JP2000233351 A JP 2000233351A JP 2000233351 A JP2000233351 A JP 2000233351A JP 2002048602 A JP2002048602 A JP 2002048602A
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英二 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化と低価格化が実現された光学式エンコー
ダーを提供する。 【解決手段】光学式リニアエンコーダー100は、移動
検出のための光学系を含むエンコーダーヘッド102
と、エンコーダーヘッド102に対して並進移動可能な
可動スケール104とを備えており、これらは一定の間
隔を置いて互いに平行に配置されている。可動スケール
104は、光学的に透明な基板110の表面に形成され
た、移動検出用の光学パターン112と、基準位置検出
用の光学パターン114とを備えている。エンコーダー
ヘッド102は、可干渉光源122と、移動検出用の光
検出器124と、基準位置検出用の光検出器126とを
備えている。可干渉光源122は例えば単体の面発光レ
ーザーであり、例えば、光検出器124と光検出器12
6が形成された半導体基板120に、接着等の手段によ
って固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的手段を用い
た光学式変位センサー、特に光学式エンコーダーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、工作機械のステージや3次元計測
定器などに於いては直線方向変位量を検出するための、
また、サーボモータなどに於いては回転角を検出するた
めの、光学式や磁気式などのいわゆるエンコーダーが利
用されている。
【0003】光学式エンコーダーは、一般的に、ステー
ジ等の変位を検出しようとする部材に固定されるスケー
ルと、このスケールの変位を検出するためのセンサーヘ
ッドとを備えている。センサーヘッドは、スケールに光
ビームを照射する光源と、スケールを透過したまたはス
ケールで反射された回折光を検出するための光検出器と
を有しており、受光した光信号の変化によってスケール
の移動を検出している。
【0004】第一の従来技術として、代表的な光学式エ
ンコーダーについて説明する。図32は、レンズなどの
光学部品を必要としない小型・低コストなレーザーエン
コーダーの一例として、面発光レーザーと反射型スケー
ルを用いたエンコーダーの構成図である。この面発光レ
ーザーと反射型スケールを用いたレーザーエンコーダー
については例えば論文「面発光型半導体レーザーを用い
たマイクロエンコーダー」(山本英二、光学27巻6号
(1998))に記載されている。
【0005】このエンコーダー10は、図32に示され
るように、反射型のスケール12とセンサーヘッド14
とで構成されている。センサーヘッド14は、面発光レ
ーザー16と光検出器18を含み、これらは共に基材2
0に固定され、面発光レーザー16と光検出器18の相
対的な位置関係は一定に維持されている。スケール12
は、紙面に垂直な方向に反射率が周期的に変化するパタ
ーンを有している。このパターンは、例えば、ガラス等
の透明な基板の表面にアルミニウム等の反射率の高い部
材をパターニングすることにより形成されている。
【0006】スケール12はステージ(図示せず)等と連
動してセンサーヘッド14に対して相対的に図32の紙
面に垂直な方向に往復運動し、センサーヘッド14はこ
の移動をスケール12からの反射光の強度変化から検出
する。面発光レーザー16から射出された光ビームはス
ケール12により反射され、この反射光が光検出器18
により受光される。スケール12上のパターンは、その
反射率が紙面に垂直な方向に周期的に変化するため、光
検出器18により受光される反射光の強度変化からスケ
ールの変位量を検出することができる。
【0007】次に第二の従来技術として、可干渉光源と
回折格子スケールを用いたレーザーエンコーダーについ
て説明する。図33は、レンズなどの光学部品を必要と
しない小型・低コストなエンコーダーの一例である、可
干渉光源と回折格子スケールを用いたレーザーエンコー
ダーの構成図である。この可干渉光源と回折格子スケー
ルを用いたレーザーエンコーダーについては例えば、
「コパル:ロータリーエンコータカタログ」に記載されて
いる。
【0008】このレーザーエンコーダー30では、図3
3に示されるように、可干渉光源である半導体レーザー
32から射出されたレーザービームが、透過型の回折格
子スケール34に照射され、これにより回折干渉パター
ン36が光検出器40の受光面に生成される。
【0009】図33に示されるように、各構成パラメー
タを以下のように定義する。
【0010】z1:光源とスケール上の回折格子の間隔 z2:スケール上の回折格子と光検出器の間隔 p1:スケール上の回折格子のピッチ p2:光検出器の受光面上の回折干渉パターンのピッチ なお、「スケール上の回折格子のピッチ」とは、スケール
上に形成される光学特性が変調されたパターンの空間的
な周期を意味する。また、「光検出器の受光面上の回折
パターンのピッチ」とは、受光面上に生成された回折パ
ターンの強度分布の空間的な周期を意味する。
【0011】光の回折理論によると、上記のように定義
されるz1、z2が以下の(1)式に示す関係を満たすよう
な特定の関係にある時、スケール34の回折格子パター
ンと相似な強度パターンが光検出器40の受光面上に生
成される。
【0012】(1/z1)+(1/z2)=λ/kp12・・・(1) ここで、λは光源から射出される光ビームの波長、kは
自然数である。
【0013】このときには、受光面上の回折干渉パター
ンのピッチp2は、他の構成パラメータを用いて以下の
(2)式に示すように表すことが出来る。
【0014】p2=p1(z1+z2)/z1・・・(2) 光源に対してスケールが回折格子のピッチ方向に変位す
ると、同じ空間周期を保った状態で回折干渉パターンの
強度分布がスケールの変位する方向に移動する。
【0015】光検出器40は複数の受光エリア42を有
しており、受光エリア42はスケール34の移動方向に
平行に空間周期p20で配置されており、その空間周期p
20は回折格子スケールのピッチp2に等しい。このた
め、スケール34がピッチ方向にp1だけ移動する毎
に、光検出器40からは周期p2で周期的に変化する強
度信号が得られる。これにより、スケール34のピッチ
方向の変位量が検出される。
【0016】光学式エンコーダーは高精度、高分解能、
非接触式であり、かつ電磁波障害耐性に優れるなどの特
徴を有しているため、さまざまな分野で利用されてお
り、特に高精度、高分解能を要するエンコーダーにおい
ては、光学式が主流となっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光学式エンコーダーは、以下に述べる問題点を有してい
る。
【0018】第一の従来例は、光源をスケールに対して
傾けて配置するために専用の固定台を用いる必要があ
り、このため、組立が困難となり、コストの上昇を招い
ている。また、光源とスケールの距離いわゆるギャップ
が厳しく調整されている必要があり、さもないと、光検
出器の所定の部分にスケールからの反射光が入射しなく
なり、信号強度や精度に悪影響が生じてしまう。さら
に、センサーヘッドの小型化のために、光源と光検出器
の受光エリアを近づけて配置しようとすると、スケール
からの反射光ビームが光源である面発光レーザーのチッ
プの端に遮られるなどして受光エリアに届かなくなった
りする。また、このような事態を避けるため、光源の取
付角度をさらに大きくする必要が生じたりする。結局、
小型化、低価格化は難しい。
【0019】また、第二の従来例に示すような構成の場
合、スリット等高価な光学部品を使用しており、しか
も、これらの光学部品を高精度で組み立てる必要がある
ため、小型化・低価格化は極めて困難である。
【0020】また、第一、第二の従来例とも、複数の光
学パターンを形成したスケールから情報を読み出す場
合、光学パターンの数と同数の光源を用いるか、ビーム
スプリッタ等を用いてビームを分割する必要があり、小
型化、低価格化がいっそう困難である。
【0021】本発明は、このような事情を考慮して成さ
れたものであり、小型化と低価格化が実現された光学式
エンコーダーを提供することである。より具体的には、
光源をスケールに対して傾斜させる必要がなく、スケー
ルとヘッド間のギャップ調整などに厳しい精度が要求さ
れない、光学式エンコーダーを提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による光学式エン
コーダーは、一面においてはリニアエンコーダーであ
り、所定周期の光学パターンが形成された可動スケール
と、上記光学パターン面に所定形状の光ビームを略垂直
に照射する可干渉光源と、上記光学パターンで反射され
た上記光源からの光ビームを受光して、上記光学パター
ンによって受光面に生成された回折パターンを検出する
光検出手段とを有している。
【0023】本発明による光学式エンコーダーは、別の
一面においてはロータリーエンコーダーであり、回動の
円周方向に所定周期の光学パターンが形成された、回動
可能なスケールと、上記光学パターン面に所定形状の光
ビームを略垂直に照射する可干渉光源と、上記光学パタ
ーンを経由した上記光源からの光ビームを受光して、上
記光学パターンによって受光面に生成された回折パター
ンを検出する光検出手段とを有している。
【0024】本発明による別の光学式リニアエンコーダ
ーは、所定周期の光学パターンが形成された可動スケー
ルと、上記光学パターン面に所定形状の光ビームを照射
する可干渉光源と、上記光学パターンを経由した上記光
源からの光ビームを受光して、上記光学パターンによっ
て受光面に生成された回折パターンを検出する光検出手
段とを有し、上記光検出手段は上記光ビームの主軸の光
は受光しないように構成されている。
【0025】本発明による更に別の光学式リニアエンコ
ーダーは、所定の形状を有する光ビームを射出する可干
渉光源と、前記可干渉光源から射出される光ビームを横
切るように相対的に変位し、かつ前記光ビームにより回
折干渉パターンを生成する所定周期の光学パターンを形
成したスケールと、前記光学パターンによって生じた回
折干渉パターンの所定の部分を検出する光検出器を有
し、前記可干渉光源から前記スケール上に形成された光
学パターンに向かう光ビームの主軸の長さをz1、前記
スケール上に形成された光学パターンから前記光検出器
の受光エリアに向かう光ビームの主軸の長さをz2、前
記スケール上に形成された光学パターンの所定の部分の
ピッチをp1、nを自然数としたとき、前記光検出器の
受光エリアは、前記受光エリア上に形成される前記回折
干渉パターンの所定部分のピッチ方向に略np1(z1+
z2)/z1の位置に受光エリアを有する受光エリア群によ
り構成される光強度検出手段を有する光学式エンコーダ
ーであって、前記光検出器の受光エリア群は、前記受光
エリア上に形成される前記回折干渉パターンに対して、
前記光ビームの主軸近傍では、実効的に光検出感度を有
しないか、または、遮光されている。
【0026】本発明による別の光学式ロータリーエンコ
ーダーは、光検出器に対して相対的に、回転可能であ
り、少なくとも反射、透過、回折等の光学特性が周期的
に変化するように形成されたロータリスケールと、この
ロータリスケールを照射する光源と、前記ロータリスケ
ールからの反射光、透過光または回折光の所定の領域を
受光するための受光エリアを有する光検出器とを具備
し、前記ロータリスケールからの反射光、透過光または
回折光による明暗パターンを前記光検出器の受光エリア
により検出する光学式ロータリーエンコーダーにおい
て、前記光源が、前記ロータリスケールの回転軸の略延
長線上に配置されている。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0028】第一の実施の形態は反射型の光学式リニア
エンコーダーであり、これについて図1ないし図4を参
照しながら説明する。
【0029】図1に示されるように、本実施の形態の光
学式リニアエンコーダー100は、移動検出のための光
学系を含むエンコーダーヘッド102と、エンコーダー
ヘッド102に対して並進移動可能な可動スケール10
4とを備えている。
【0030】可動スケール104は、光学的に透明な基
板たとえばガラス基板110の表面に形成された、スケ
ール104の移動検出用の第一の光学パターン112
と、スケール104の基準位置検出用の第二の光学パタ
ーン114とを備えている。
【0031】第一の光学パターン112は、スケール1
04の移動方向に沿ってスケール104のほぼ全体に延
びており、スケール104の移動方向に沿って一定の周
期p1で変化する反射率を有している。第一の光学パタ
ーン112は、例えば、透明な基板110に対して、高
い反射率を有する金属等の同じ幅の細長い膜を、一定の
間隔(例えばp1/2)を置いて成膜して形成される。
【0032】第二の光学パターン114は、スケール1
04の移動方向に関してスケール104の一部の領域の
みに存在し、スケール104の移動方向に関して集光作
用を有している。第二の光学パターン114は、例え
ば、ホログラフィックパターン、例えばシリンドリカル
・ホログラムレンズである。
【0033】エンコーダーヘッド102は、可干渉な光
を放射する光源すなわち可干渉光源122と、第一の光
学パターン112からの反射光を検出するための移動検
出用の第一の光検出手段あるいは光検出器124と、第
二の光学パターン114からの反射光を検出するための
基準位置検出用の第二の光検出手段あるいは光検出器1
26とを備えており、これらは共に基板120に保持さ
れている。
【0034】例えば、基板120は例えば半導体基板で
あり、第一の光検出器124と第二の光検出器126は
共に半導体基板120に形成されている。可干渉光源1
22は例えば単体の面発光レーザーであり、接着等の手
段によって平坦な基板120に固定されている。つま
り、光源122と光検出器124と126は、基板12
0に対してハイブリッドに設けられている。面発光レー
ザー122は平坦な基板120に固定されるので、その
取り付けは容易に行なえる。
【0035】可干渉光源122は、好ましくは面発光レ
ーザーであるが、面発光レーザーに限定されるものでは
なく、端面発光レーザーや発光ダイオード(LED)等で
あってもよい。しかしながら、面発光レーザーは、レン
ズ等の光学部品を用いることなく、所望の形状の光ビー
ムを射出させることができるため、小型化という目的に
とっては特に好適である。
【0036】エンコーダーヘッド102と可動スケール
104は、言い換えれば基板120と透明基板110
は、一定の間隔を置いて互いに平行に配置されている。
従って、面発光レーザー122から放射される光ビーム
142は、スケール104の表面に実質的に垂直に照射
される。すなわち、面発光レーザー122から可動スケ
ール104に向かう光ビーム142の主軸128は、可
動スケール104に実質的に垂直である。
【0037】第一の光検出器124は、図2に示される
ように、複数の受光エリア130、別の言い方をすれ
ば、フォトダイオード等の受光素子を備えている。この
複数の受光エリア130は、第一の受光エリア群132
と、第二の受光エリア群134と、第三の受光エリア群
136と、第四の受光エリア群138とを含んでいる。
【0038】同じ受光エリア群に属する受光エリアはp
2のピッチで並んでおり、従って、隣接する二つの受光
エリアはp2/4のピッチで並んでいる。より一般的に
は、同じ受光エリア群の受光エリアはp2×n(n=1,
2,3,・・・)のピッチで並んでおり、隣接する二つの受
光エリアは(p2/4)×m(m=1,2,3,・・・)のピッ
チで並んでいる。
【0039】それぞれの受光エリア群の受光エリアは櫛
の歯状に並んでおり、それらは他の受光エリア群の受光
エリアと互いに噛み合うように配置されている。
【0040】同じ受光エリア群の受光エリアは互いに電
気的に接続されており、第一の受光エリア群132はA
+信号を、第二の受光エリア群134はA-信号を、第三
の受光エリア群136はB+信号を、第四の受光エリア
群138はB-信号を出力する。ここにおいて、A-信号
はA+信号の反転信号すなわち位相が180度ずれた信
号を意味している。B-信号とB+信号の関係も同様であ
る。
【0041】これらの信号は(図示しない)信号処理回路
によって処理され、A+信号とA-信号の減算によってA
相信号が生成され、B+信号とB-信号の減算によってB
相信号が生成される。信号処理回路は、例えば、光検出
器124や光検出器126と同様に、半導体基板120
に形成されるとよい。
【0042】第二の光検出器126は、図3に示される
ように、単一の受光エリア140、別の言い方をすれ
ば、フォトダイオード等の受光素子を備えている。
【0043】次に、図1に戻って本実施の形態のリニア
エンコーダーの動作について説明する。
【0044】面発光レーザー122から射出される光ビ
ーム142は、可動スケール104に垂直に照射され、
その表面にビームスポット144を形成する。ビームス
ポット144の一部144aは、常に第一の光学パター
ン112を当たっており、そこからの反射光のビームは
第一の光検出器124を照明し、その受光面に第一の光
学パターン112によって形成された回折干渉パターン
146が投影される。この回折干渉パターン146は、
ピッチp2=p1(z1+z2)/z1の周期を有する明暗パタ
ーンであり、この明暗パターンは、スケール104の移
動に従って光検出器124の受光エリア130上をスケ
ール104の移動方向と平行に移動する。
【0045】前述したように、第一の光検出器124
は、第一〜第四の受光エリア群を含む複数の受光エリア
130を備えており、各受光エリア群の出力に基づい
て、図4(A)に示されるように、A相信号とB相信号が
生成される。A相信号とB相信号は、それぞれ特定の位
置における回折干渉パターン146の位相を反映してお
り、両者は互いに、回折干渉パターン146の周期pの
4分の1の周期、すなわち位相が90度ずれている。こ
のA相信号とB相信号から、図4(B)に示されるよう
に、リサージュ図形が得られる。
【0046】A相信号とB相信号が正弦波に近似される
場合、リサージュ図形は円形となる。図4(B)の点P
は、ある時点における、光検出器124に対するスケー
ル104の相対的な位置を示しており、スケール104
の移動に従って、このリサージュ図形の円周上を移動す
る。さらに、点Pの移動の速度と方向は、スケール10
4の移動の速度と方向に依存する。従って、リサージュ
図形上の点Pの移動速度と移動方向に基づいて、スケー
ル104の移動速度と移動方向を検出できる。
【0047】また、ビームスポット144の別の一部1
44bは、スケール104が基準位置にあるとき、第二
の光学パターン114、例えばシリンドリカル・ホログ
ラムレンズに照射される。その反射光のビームは、スケ
ール104の移動方向の寸法が絞られて、第二の光検出
器126を好適に照明するビームスポット148を形成
する。その結果、第二の光検出器126で光が感知さ
れ、基準位置信号が検出される。
【0048】一方、スケール104が基準位置から外れ
ているときは、ビームスポット144の別の一部144
bは、第二の光学パターン114から外れているため、
第二の光検出器126で光は感知されず、基準位置信号
は検出されない。
【0049】このように、リニアエンコーダー100
は、第二の光学パターン114と第二の検出器126を
備えているため、スケール104の基準点位置を検出す
ることができる。さらに、シリンドリカル・ホログラム
レンズの利用により、スケール104の基準位置を高い
精度で検出できる。
【0050】特に、受光エリア140は、より好ましく
は、p1(z1+z2)/z1より狭い幅を有している。ここ
に、幅はスケール104の移動方向に沿う寸法であり、
z1は光源122からスケール104に向かう光ビーム
の主軸の長さであり、z2は光学パターン114から受
光エリア140に向かう光ビームの主軸の長さである。
この場合、この場合には、スケール104の基準点位置
を、スケール104の光学パターン112の周期p1以
下の感度で検出できる。
【0051】面発光レーザー122の厚さがz1とz2に
較べて十分小さい場合、z1とz2の比は一定となるた
め、光検出器124に投影される回折干渉パターン14
6の周期p2は変化しない。また、光検出器124に投
影される回折干渉パターン146は、z1とz2の変化に
対して、スケール104の移動方向に直交する方向に移
動するので、検出される位置精度には全く影響を及ぼさ
ない。
【0052】以上の説明から分かるように、本実施の形
態のリニアエンコーダーは、面発光レーザー122は平
坦な基板120に取り付けられるので、量産性に優れて
いる。光源122からの光ビーム142がスケール10
4にほぼ垂直に照射されるので、小型化に適している。
また、一つの光源122で異なる二つの光学パターン1
12と124を照明し、異なるスケール情報を得ている
ので、小型で高性能である。
【0053】本実施の形態は、様々な変形が可能であ
る。基準位置検出のための第2の光学パターン114
は、シリンドリカル・ホログラムレンズに限定されるも
のではなく、スケール104の移動方向に関して基準位
置で光学特性が変化するパターンであればどのようなも
のでもよい。また、光検出器126は単一の受光エリア
に限定されるものではなく、並列に配置された複数の受
光エリアを備えていてもよい。また、第二の光学パター
ン114に対応する受光エリアパターンを備えていても
よい。
【0054】また、z1=z2とするために、例えば、面
発光レーザー122を沈下させて配置することで、面発
光レーザー122の射出面と光検出器124の受光面の
高さが揃えられてもよい。また、受光エリアの実効的な
受光面の高さを上げるために、例えば光学的距離を調整
する屈折率部材が光路中に配置されてもよい。
【0055】以下、いくつかの変形例について図面を参
照しながら説明する。
【0056】第一の変形例は、光源の改良に関するもの
であり、図5に示されるように、両面発光の面発光レー
ザー150を備えている。面発光レーザー150は、ス
ケールに向き合う上面から光ビーム142を射出すると
共に、その反対側の下面から光ビーム152を射出す
る。
【0057】基板120はレーザー取付部154を備え
ており、レーザー取付部154は金属パターンで形成さ
れており、面発光レーザー150の下面の電極と電気的
に接続される。レーザー取付部154は、その中央部分
に、面発光レーザー150の下面から射出される光ビー
ム152を通過させる開口を有している。
【0058】基板120は、さらに、レーザー取付部1
54の開口を通過した光ビーム152の強度を検出する
ための受光部158を備えている。受光部158は入射
する光ビーム152の強度に応じた信号を出力する。
【0059】面発光レーザー150では、上面から射出
される光ビーム142と下面から射出される光ビーム1
52の光強度の比は一定である。従って、受光部158
からの出力信号に従って、例えば(図示しない)処理回路
によって、面発光レーザー150の駆動を制御すること
により、面発光レーザー150の上面から射出される光
ビーム142の強度を所望の強度に調整することができ
る。あるいは、温度の変化等による環境の変化に対して
も、光ビーム142の強度を一定に保つように制御する
ことができる。さらには、所定の上限値を越える強度の
光ビームが射出されないように制御することもできる。
【0060】このように本変形例のリニアエンコーダー
は、別部品の素子や要素を追加することなく、面発光レ
ーザー150から射出される光ビーム142の強度を制
御することができる。
【0061】第二の変形例は、スケールの改良に関する
ものであり、図6に示されるように、スケール104
は、第一の光学パターン112と第二の光学パターン1
14の間を、スケール104の移動方向に沿って帯状に
延びる細長い低反射あるいは非反射の領域116を備え
ている。別の言い方をすれば、スケール104は、光源
から射出される光ビームの主軸近傍の部分が照射される
部分に、反射率が低い帯状の細長い領域あるいは反射率
がほぼ0に等しい領域116を備えている。
【0062】このような領域116は、光源から射出さ
れた光ビームが、スケール104の主に光学パターン1
12で、希に光学パターン114で、反射されて、光源
に再入射して光源の出力特性を不安定にするという不所
望な現象の発生を防止する。別の言い方をすれば、光源
とスケールの間でいわゆる複合共振器が形成されること
を防止する。その結果、光源から射出される光ビームが
安定化される。
【0063】第三の変形例も、スケールの改良に関する
ものであり、図7に示されるように、スケール104
は、透明基板110の中央部分をスケール104の移動
方向に平行に延びる帯状の低反射あるいは非反射の領域
116と、その両側に位置する移動検出のための一対の
光学パターン112a,112bとを備えており、光学
パターン112a,112bは、それぞれ、スケール1
04の移動方向に沿ってスケール104のほぼ全体に延
びており、スケール104の移動方向に沿って一定の周
期で変化する反射率を有している。
【0064】また、エンコーダーヘッド102は、この
スケール104に応じて、図8に示されるように、それ
ぞれの光学パターン112a,112bからの反射光を
検出するための一対の光検出器124a,124bを備
えている。光検出器124a,124bの各々は、図2
に示される光検出器124と同様に、第一〜第四の受光
エリア群を含む複数の受光エリアを備えている。
【0065】本変形例では、スケール104が低反射あ
るいは非反射の領域116を備えているので、光源とス
ケールの間で複合共振器が形成されることが防止され、
その結果、光源から射出される光ビームの安定化が図ら
れる。また、図1の構成と比較して、約二倍の光量の回
折干渉パターンを検出するため、ゴミやほこり、スケー
ルの傷や欠陥などに対して強い耐性を有している。
【0066】第四の変形例も、スケールの改良に関する
ものであり、図9に示されるように、スケール104
は、透明基板110の中央部分をスケール104の移動
方向に平行に延びる帯状の低反射あるいは非反射の領域
116と、その両側に位置する一対の移動検出用の光学
パターン112a,112bと、さらにその両外側に位
置する一対の基準位置検出用の光学パターン114a,
114bとを備えている。光学パターン112a,11
2bは、それぞれ、スケール104の移動方向に沿って
スケール104のほぼ全体に延びており、スケール10
4の移動方向に沿って一定の周期で変化する反射率を有
している。光学パターン114a,114bは、それぞ
れ、スケール104の移動方向に関してスケール104
の一部の領域のみに存在し、スケール104の移動方向
に関して光を集光させる機能を有している。
【0067】また、エンコーダーヘッド102は、この
スケール104に応じて、図10に示されるように、そ
れぞれの光学パターン112a,112bからの反射光
を検出するための一対の光検出器124a,124b
と、それぞれの光学パターン114a,114bからの
反射光を検出するための一対の光検出器126a,12
6bとを備えている。光検出器124a,124bの各
々は、図2に示される光検出器124と同様に、第一〜
第四の受光エリア群を含む複数の受光エリアを備えてい
る。また、光検出器126a,126bの各々は、図8
に示される光検出器126と同様に、単一の受光エリア
を備えている。
【0068】本変形例では、スケール104が低反射あ
るいは非反射の領域116を備えているので、光源とス
ケールの間で複合共振器が形成されることが防止され、
その結果、光源から射出される光ビームの安定化が図ら
れる。また、強い光で照明されることが望ましい移動検
出用の光学パターン112a,112bに、光ビームの
強度の比較的強い部分が照射され、特に強い光で照明さ
れる必要のない基準位置検出用の光学パターン114
a,114bに、光ビームの強度の比較的弱い部分が照
射されるので、高精度と高機能を両立させている。
【0069】第五の変形例は、光検出器に関するもので
あり、図11に示されるように、移動検出用の光検出器
124は、第一の受光エリア群132と第二の受光エリ
ア群134を含む受光エリア群130Aと、第三の受光
エリア群136と第四の受光エリア群138を含む受光
エリア群130Bとを有している。第一の受光エリア群
132の受光エリアと第二の受光エリア群134の受光
エリアはp2/2のピッチで交互に並んでいる。同様に、
第三の受光エリア群136の受光エリアと第四の受光エ
リア群138の受光エリアもp2/2のピッチで交互に並
んでいる。受光エリア群130Aと受光エリア群130
Bの隣接する二つの受光エリアは、p2/4+p2×n(n
は自然数)の間隔を有している。
【0070】この光検出器は、隣接する受光エリアのピ
ッチがp2/2であるので、ピッチがp2/4である図2に
示される光検出器に比べて、容易に製造することができ
る。また、一つ一つの受光エリアの面積を大きく取るこ
とができので、スケールの移動検出のS/Nが向上され
る。また、非常に小さいピッチp2の要求に対して、図
2に示される光検出器では、製造が難しくなったり、コ
ストの相当な上昇を招いたりすることが予想されるが、
図11に示される光検出器は、同じ要求に対しても、比
較的容易に製造することができる。
【0071】第六の変形例は、スケールに関するもので
あり、図12に示されるように、スケール104は、ス
ケール104の移動方向に沿ってスケール104のほぼ
全体に延びている移動検出用の光学パターン112と、
スケール104の移動方向に関して一部の領域に存在し
ている基準位置検出用の光学パターン118とを備えて
いる。光学パターン112は、既に説明したように、ス
ケール104の移動方向に沿って一定の周期で変化する
反射率を有している。光学パターン118は、これに照
射された光を反射し一点に集光する機能を有しており、
ホログラフィックパターン、例えばホログラムレンズで
構成されている。
【0072】本変形例では、基準位置検出用の光学パタ
ーン118で反射された光のビームが一点に集光される
ので、エンコーダーヘッドとスケールの平行度が多少落
ちても、基準位置検出のための光ビームは、スケールが
基準位置にある場合には、基準位置検出用の光検出器に
安定に照射される。つまり、スケールが基準位置にある
ときに基準位置検出用の光検出器の受光面上に形成され
る小径のほぼ円形のビームスポットは、エンコーダーヘ
ッドとスケールの平行度の低下に対して、その細長い受
光面上をその長手方向に沿って移動するだけであるの
で、基準位置検出用の光検出器に常に十分な量の光が照
射される。これは、エンコーダーヘッドとスケールに要
求される平行度を緩和し、その取付や組み立てを容易に
したり、あるいはその適用範囲を拡大したりする。
【0073】第二の実施の形態 図13に示されるように、第二の実施の形態の光学式リ
ニアエンコーダー100は、移動検出のための光学系を
含むエンコーダーヘッド102と、エンコーダーヘッド
102に対して並進移動可能な可動スケール104とを
備えている。
【0074】可動スケール104は、光学的に透明な基
板たとえばガラス基板160の表面に形成された、スケ
ール104の移動検出用の光学パターン162を備えて
いる。光学パターン162は、スケール104のほぼ全
面に広がっており、スケール104の移動方向に沿って
一定の周期で変化する反射率を有している。
【0075】エンコーダーヘッド102は、可干渉な光
を放射する可干渉光源172と、光学パターン162か
らの反射光を検出するための光検出手段あるいは光検出
器124とを備えており、これらは共に基板170に保
持されている。可干渉光源172は例えば面発光レーザ
ーで、接着等の手段によって基板170に固定されてい
る。
【0076】基板170は例えば半導体基板であり、光
検出器174は半導体基板170に形成されている。光
検出器174は、面発光レーザー172を取り囲んで基
板170のほぼ全面に広がっている複数の受光エリアを
有しており、受光エリアは、スケール104の移動方向
に沿って一定のピッチで並んでいる。なお、光源の周囲
の受光エリアが形成されていない領域は、スケールの移
動方向に沿って、Wspace=p2×n(n=1,2,3,・
・・)の長さを有していることが望ましい。
【0077】このように、移動検出用の光学パターン1
62がスケール104のほぼ全面に形成されており、ま
た、移動検出用の光検出器174もエンコーダーヘッド
102のほぼ全面に形成されているので、スケール10
4で形成される回折干渉パターンを広範囲に渡って検出
するので、このリニアエンコーダー100は、スケール
104へのごみやほこりの付着や光学パターン162の
乱れや傷などに対して高い耐性を有している。
【0078】さらに、リニアエンコーダー100は、面
発光レーザー172から射出される光ビームの主軸上
に、光ビームの偏光面あるいは偏波面を45度回転させ
る1/4波長板176を備えている。1/4波長板176
は、面発光レーザー172から射出される光ビームの主
軸上のどこに配置されてもよい。例えば、1/4波長板
176は、面発光レーザー172の射出窓に取り付けら
れる。
【0079】面発光レーザー172への再入射光は、す
なわち、面発光レーザー172から射出され、スケール
104の光学パターン162で反射され、面発光レーザ
ー172に戻る光は、1/4波長板176を二回通過し
ているため、面発光レーザー172から射出された直後
の光の偏光面あるいは偏波面に対して、90度回転した
偏光面あるいは偏波面を有している。このため、この再
入射光は、射出直後の光と干渉することがなく、面発光
レーザー172の射出光に影響を与えない。従って、面
発光レーザー172からは、安定した光ビームが射出さ
れる。
【0080】1/4波長板176は、スケール104の
表面に設けれられてもよい。この場合、面発光レーザー
172への戻り光の対策が成されていないエンコーダー
において、そのスケールを、1/4波長板176を備え
たものに交換することによって、エンコーダーヘッドを
そのまま流用しながらも、面発光レーザー172への戻
り光の問題を解決することができる。
【0081】第三の実施の形態 図14に示されるように、第三の実施の形態の光学式リ
ニアエンコーダー100は、移動検出のための光学系を
含むエンコーダーヘッド102と、エンコーダーヘッド
102に対して並進移動可能な可動スケール104とを
備えている。
【0082】可動スケール104は、スケール104の
移動検出用の光学パターン202と、スケール104の
基準位置検出用の一対の光学パターン204と、光源の
出力モニター用の一対の光学パターン206とを備えて
おり、これらの光学パターンは共に、光学的に透明な基
板200の表面に形成されている。出力モニター用の一
対の光学パターン206は、基準位置検出用の一対の光
学パターン204の両外側に配置されている。
【0083】移動検出用の光学パターン202は、スケ
ール104の移動方向に沿って延びており、スケール1
04の移動方向に沿って一定の周期で変化する反射率を
有している。基準位置検出用の光学パターン204は、
スケール104の移動方向に関して一部の領域に存在し
ており、スケール104の移動方向に関して光を集光さ
せる機能を有している。出力モニター用の光学パターン
206は、高い反射率を有しており、スケール104の
移動方向に沿って延びている。
【0084】エンコーダーヘッド102は、移動検出用
の光学パターン202に可干渉な光ビームを照射するた
めの第一の光源212と、基準位置検出用の光学パター
ン204と出力モニター用の光学パターン206に光ビ
ームを照射するための第二の光源214と、移動検出用
の光学パターン202からの反射光を検出するための光
検出手段あるいは光検出器216と、基準位置検出用の
光学パターン204からの反射光を検出するための一対
の光検出手段あるいは光検出器218と、出力モニター
用の光学パターン206からの反射光を検出するための
一対の光検出手段あるいは光検出器220とを備えてい
る。これらの素子は共に基板210に保持されている。
【0085】第一の光源212と第二の光源214は例
えば共に同じ面発光レーザーであり、これらは共に接着
等の手段によって基板210に固定されている。基板2
10は例えば半導体基板であり、光検出器216,21
8,220は半導体プロセスによって半導体基板210
に形成されている。
【0086】移動検出用の光検出器216は、スケール
104の移動方向に沿って一定のピッチで並んでいる複
数の受光エリアを有しており、これらの受光エリアは面
発光レーザー212を取り囲んで広がっている。基準位
置検出用の一対の光検出器218は、それぞれ、スケー
ル104の移動方向に直交する方向に細長い単一の受光
エリアを備えており、これら一対の受光エリアは、スケ
ール104の移動方向に直交する方向に関して、面発光
レーザー214の両側に配置されている。出力モニター
用の一対の光検出器220は、それぞれ、比較的大きな
四角形の単一の受光エリアを備えており、これら一対の
受光エリアは、スケール104の移動方向に直交する方
向に関して、基準位置検出用の一対の光検出器218の
両外側に配置されている。
【0087】面発光レーザー212から射出された光ビ
ームは、スケール104の移動検出用の光学パターン2
02に照射され、光学パターン202によって形成され
た回折干渉パターンは、移動検出用の光検出器216に
照射される。この回折干渉パターンは、面発光レーザー
212から射出された光ビームの主軸を含まない所定領
域の全部によって形成されており、その殆どの部分が移
動検出用の光検出器216によって検出されるので、こ
のリニアエンコーダー100は、スケール104へのご
みやほこりの付着や光学パターン202の乱れや傷など
に対して高い耐性を有している。
【0088】面発光レーザー212から射出された光ビ
ームは、その一部は常に出力モニター用の光学パターン
206に照射され、また、他の一部は、スケール104
が基準位置にあるときに、スケール104の基準位置検
出用の光学パターン204に照射される。
【0089】出力モニター用の光学パターン206で反
射された光は、出力モニター用の光検出器220に照射
され、光検出器220からは、面発光レーザー214の
出力を反映する信号が出力される。光検出器220から
の信号に従って面発光レーザー214の駆動を制御する
ことにより、面発光レーザー212から射出される光ビ
ームの安定化が図られる。
【0090】また、スケール104が基準位置にあると
きに基準位置用の光学パターン204で反射される光
は、スケール104の移動方向に平行な方向の寸法が絞
られて、基準位置検出の光検出器218に照射され、光
検出器218の出力に従って、スケール104が基準位
置にあることが検出される。
【0091】第四の実施の形態 図15に示されるように、第四の実施の形態の光学式リ
ニアエンコーダー100は、移動検出のための光学系を
含むエンコーダーヘッド102と、エンコーダーヘッド
102に対して並進移動可能な可動スケール104とを
備えている。
【0092】図16に示されるように、可動スケール1
04は、光学的に透明な基板240の表面に形成され
た、移動検出用の光学パターン242と、これと同じ構
造の光学パターン244と、基準位置検出用の光学パタ
ーン246とを備えている。これらの光学パターン24
2,244,246は、スケール104の移動方向に沿
って並んでおり、光学パターン246は光学パターン2
42と光学パターン244の間に位置している。
【0093】光学パターン242は、スケール104の
移動方向に沿って一定の周期p1で変化する反射率を有
している。光学パターン246は、スケール104の移
動方向に関して光を集光させる機能を有しており、例え
ば、シリンドリカル・ホログラムレンズ等のホログラフ
ィックパターンである。
【0094】図15に示されるように、エンコーダーヘ
ッド102は、可干渉な光を放射する光源252と、ス
ケール104の移動検出用の光検出手段あるいは光検出
器254と、スケール104の基準位置検出用の光検出
手段あるいは光検出器256とを備えている。光源25
2と光検出器254と光検出器256は、スケール10
4の移動方向に沿って並んでおり、光源252は光検出
器254と光検出器256の間に位置している。
【0095】例えば、可干渉光源252は単体の面発光
レーザーであり、光検出器254と光検出器256は半
導体基板250に一体に形成されており、面発光レーザ
ー252は接着等によって半導体基板250に固定され
ている。つまり、光源252と光検出器254と光検出
器256は基板250にハイブリッドに設けられてい
る。
【0096】光検出器254は、スケール104の移動
方向に直交する方向に細長い複数の受光エリアを備えて
おり、これらの受光エリアは、スケール104の移動方
向に沿って、光学パターン242の周期p1の約二倍に
等しい一定のピッチp2で並んでいる。また、光検出器
256は、スケール104の移動方向に直交する方向に
細長い単一の受光エリアを備えている。
【0097】面発光レーザー252から射出された光ビ
ームは、スケール104に照射され、移動検出用の光学
パターン242によって形成された回折干渉パターン
は、移動検出用の光検出器254に投影される。また、
スケール104が基準位置にあるとき、基準位置検出用
の光学パターン246によって反射された光のビーム
は、スケール104の移動方向の寸法が絞られて、基準
位置検出用の光検出器256に照射される。なお、光学
パターン244は、移動検出用の光学パターン242と
同じ構造を有しているが、スケール104の移動検出に
は利用されないが、スケール104の移動し過ぎ等の検
出に利用される。
【0098】移動検出用の光検出器254は、図2に示
される光検出器124と同様に、第一〜第四の受光エリ
ア群を含む複数の受光エリアを備えている。従って、各
受光エリア群の出力に基づいてA相信号とB相信号を得
ることができ、これに基づいてスケール104の移動を
検出することができる。
【0099】本実施の形態では、エンコーダーヘッド1
02は、単体の面発光レーザー252が、光検出器25
4と光検出器256が一体に形成された半導体基板25
0に取り付けられたハイブリッド構成であるが、エンコ
ーダーヘッド102の構成はこれに限定されない。
【0100】例えば、エンコーダーヘッド102は、図
17に示されるように、面発光レーザー252と光検出
器254と光検出器256が共に半導体製造プロセスに
よって半導体基板250に一体に集積されたモノリシッ
ク構成であってもよい。あるいは、エンコーダーヘッド
102は、図18に示されるように、単体の面発光レー
ザー252と単体の光検出器254と単体の光検出器2
56とが共に基板250に取り付けられたハイブリッド
構成であってもよい。
【0101】これまで述べてきた第一〜第四の実施の形
態において、スケール104の光学パターンは様々に変
形されてもよい。スケール104の光学パターンの変形
例を図19〜図22に示す。もちろん、これらの変形例
の光学パターンの適用においては、光学パターンのレイ
アウトに応じて、エンコーダーヘッド102の光検出手
段あるいは光検出器のレイアウトも変更されるべきであ
る。また、図19〜図20に示されるスケール104の
適用においては、エンコーダーヘッド102は、光源か
らの射出光と光源への戻り光の干渉を防止するための1
/4波長板を備えているとよい。
【0102】図19に示されるスケール104は、移動
検出用の光学パターン262と基準位置検出用の光学パ
ターン264と出力モニター用の光学パターン266と
を備えており、これらの光学パターンは共に透明基板2
60に形成されている。移動検出用の光学パターン26
2は、スケール104の移動方向に沿って延びており、
スケール104の移動方向に沿って一定の周期で変化す
る反射率を有している。基準位置検出用の光学パターン
264は、スケール104の移動方向に関して一部の領
域に存在しており、スケール104の移動方向に関して
光を集光させる機能を有している。出力モニター用の光
学パターン206は、一定の高い反射率を有しており、
スケール104の移動方向に沿って帯状に延びている。
移動検出用の光学パターン262はスケール104のほ
ぼ半面に広がっており、移動検出用の光学パターン26
2と基準位置検出用の光学パターン264と出力モニタ
ー用の光学パターン206は、スケール104の移動方
向に直交する方向に並んでいる。
【0103】図20に示されるスケール104は、移動
検出用の光学パターン262と出力モニター用の光学パ
ターン266とを備えている。移動検出用の光学パター
ン262は、スケール104の移動方向に沿って延びて
おり、スケール104の移動方向に沿って一定の周期で
変化する反射率を有している。出力モニター用の光学パ
ターン206は、一定の高い反射率を有しており、スケ
ール104の移動方向に沿って帯状に延びている。移動
検出用の光学パターン262はスケール104のほぼ半
面に広がっており、出力モニター用の光学パターン20
6はスケール104の残りの半面のほぼ全体に広がって
いる。
【0104】図21に示されるスケール104は、移動
検出用の光学パターン262と基準位置検出用の一対の
光学パターン264とを備えている。移動検出用の光学
パターン262は、スケール104の移動方向に沿って
延びており、スケール104の移動方向に沿って一定の
周期で変化する反射率を有している。基準位置検出用の
光学パターン264は、スケール104の移動方向に関
して一部の領域に存在しており、スケール104の移動
方向に関して光を集光させる機能を有している。移動検
出用の光学パターン262はスケール104の中央部に
広がっており、基準位置検出用の光学パターン264は
スケール104の両側に位置している。
【0105】図22に示されるスケール104は、移動
検出用の光学パターン262と出力モニター用の光学パ
ターン266とを備えている。移動検出用の光学パター
ン262は、スケール104の移動方向に沿って延びて
おり、スケール104の移動方向に沿って一定の周期で
変化する反射率を有している。出力モニター用の光学パ
ターン206は、一定の高い反射率を有しており、スケ
ール104の移動方向に沿って帯状に延びている。移動
検出用の光学パターン262はスケール104の中央部
に広がっており、出力モニター用の光学パターン206
はスケール104の両側に位置している。
【0106】また、移動検出用の光検出器も様々に変形
されてよい。移動検出用の光検出器の変形例を図23〜
図25に示す。
【0107】図23に示される移動検出用の光検出器2
80は、二種類の受光エリア群すなわち第一の受光エリ
ア群282と第二の受光エリア群284を備えている。
第一の受光エリア群282と第二の受光エリア群284
はスケールの移動方向に沿って交互に並んでいる。第一
の受光エリア群282と第二の受光エリア群284の各
々は、それぞれ、一定のピッチp2で並ぶ四つの受光エ
リアを有している。第一の受光エリア群282と第二の
受光エリア群284の隣接する二つの受光エリアは、p
2/4×n(nは自然数)の間隔を有している。
【0108】図24に示される移動検出用の光検出器2
80は、四種類の受光エリア群すなわち第一の受光エリ
ア群282と第二の受光エリア群284と第三の受光エ
リア群286と第四の受光エリア群288を備えてい
る。第一の受光エリア群282と第二の受光エリア群2
84と第三の受光エリア群286と第四の受光エリア群
288はスケールの移動方向に沿って交互に並んでい
る。第一の受光エリア群282と第二の受光エリア群2
84と第三の受光エリア群286と第四の受光エリア群
288の各々は、それぞれ、一定のピッチp2で並ぶ四
つの受光エリアを有している。隣接する二つの受光エリ
ア群の隣接する二つの受光エリアは、p2/4×n(nは
自然数)の間隔を有している。
【0109】図25に示される移動検出用の光検出器2
80は、三種類の受光エリア群すなわち第一の受光エリ
ア群282と第二の受光エリア群284と第三の受光エ
リア群286と、三種類の受光エリア群で得られる信号
から四相の信号を作り出す信号処理回路290とを備え
ている。第一の受光エリア群282と第二の受光エリア
群284と第三の受光エリア群286はスケールの移動
方向に沿って交互に並んでいる。第一の受光エリア群2
82と第二の受光エリア群284と第三の受光エリア群
286の各々は、それぞれ、一定のピッチp2で並ぶ四
つの受光エリアを有している。隣接する二つの受光エリ
ア群の隣接する二つの受光エリアは、p2/4×n(nは
自然数)の間隔を有している。
【0110】上述した第一〜第四の実施の形態は、いず
れも反射型のリニアエンコーダーであるが、本発明の適
用先はこれに限定されるものではなく、透過型のリニア
エンコーダーに適用されてもよい。
【0111】第五の実施の形態 第五の実施の形態は反射型の光学式ロータリーエンコー
ダーであり、これについて図26ないし図30を参照し
ながら説明する。
【0112】図26に示されるように、本実施の形態の
光学式ロータリーエンコーダー300は、移動検出のた
めの光学系を含むエンコーダーヘッド302と、エンコ
ーダーヘッド302に対して回転可能あるいは回動可能
なロータリースケール304とを備えている。
【0113】ロータリースケール304は、円形の光学
的に透明な基板310の表面に形成された、スケール3
04の回転検出用の光学パターンあるいは回折格子パタ
ーン312を備えている。この回折格子パターン312
は、図27に示されるように、放射状に配置された多数
の扇形の反射部を有しており、反射部は、それと同じ大
きさの扇形の隙間を置いて並んでいる。言い換えれば、
同じ大きさの扇形の反射部と非反射部が円周に沿って交
互に配置されており、反射部の面積と非反射部の面積の
比は1:1である。
【0114】また、ロータリースケール304は、図2
7に示されるように、透明基板310の中央部分すなわ
ち回転中心近傍に、低反射領域314を備えている。別
の言い方をすれば、スケール304は、光源から射出さ
れる光ビームの主軸近傍の部分が照射される部分に、反
射率が低い領域あるいは反射率がほぼ0に等しい領域3
14を備えている。
【0115】エンコーダーヘッド302は、可干渉な光
を放射する光源すなわち可干渉光源322と、スケール
の回転検出用の光検出手段あるいは光検出器324とを
備えている。光検出器324は、複数の受光エリア33
0、別の言い方をすれば、フォトダイオード等の受光素
子を備えている。これらの受光エリア330は、光源3
22を中心とする円周上に、一定の角度ピッチで並んで
いる。
【0116】例えば、可干渉光源322は例えば単体の
面発光レーザーであり、光検出器324が半導体製造プ
ロセスによって一体に形成された半導体基板320に、
接着等の手段によって基板320に固定されている。つ
まり、光源322と光検出器324と326は、基板3
20に対してハイブリッドに設けられている。面発光レ
ーザー322は平坦な基板320に固定されるので、そ
の取り付けは容易に行なえる。
【0117】エンコーダーヘッド302とロータリース
ケール304は、ロータリースケール304の回転軸と
エンコーダーヘッド302から射出される光ビームの主
軸328とがほぼ一致するように、一定の間隔を置いて
互いに平行に配置されている。従って、面発光レーザー
322から放射される光ビームは、スケール304の表
面に実質的に垂直に照射される。すなわち、面発光レー
ザー322から射出される光ビームの主軸328は、ロ
ータリースケール304に実質的に垂直である。
【0118】エンコーダーヘッド302は、好ましく
は、図5に示される構成が適用されている。すなわち、
面発光レーザー322は、両面発光の面発光レーザーで
あり、エンコーダーヘッド302は、面発光レーザー3
22の下面から射出される光ビームを検出する受光部を
更に備えており、この受光部からの出力に従って(図示
しない)処理回路によって面発光レーザーから射出され
る光ビームの強度が制御される。
【0119】また、ロータリースケール304の表面に
おいて、半径r1の円周342上に入射する光は、エン
コーダーヘッド302の表面において、半径r2の円周
344上に照射される。ここに、半径r1と半径r2は、
r2=r1(z1+z2)/z1の関係を満たしており、z1は
面発光レーザー322とスケール304の間隔、z2は
スケール304と光検出器324の間隔である。
【0120】エンコーダーヘッド302上の受光エリア
330は、面発光レーザー322を略中心として、半径
方向に比較的長い寸法を有している。好ましくは、光検
出器324の受光エリア330は、ロータリースケール
304回転中心から回折格子パターン312の内側まで
の距離rminと外側までの距離rmaxに対して、面発光レ
ーザー322から、rmin(z1+z2)/z1とrmax(z1+
z2)/z1の間に延びている。このような受光エリア33
0は、回折格子パターン312に入射する任意の光を検
出し得る。受光エリア330は、この範囲を越えて延び
ていると更に好ましく、z1(=z2)が広がった場合で
も回折格子パターン312に入射する任意の光を検出し
得る。
【0121】面発光レーザー322から射出された所定
の広がりを有する光ビームは、ロータリースケール30
4に垂直に照射される。この光ビームの主軸近傍の一部
は、ロータリースケール304の中心付近に形成された
低反射領域314を照明し、その外側の一部は、低反射
領域314の外側に位置する光学パターン312を照明
する。
【0122】低反射領域314を照明する部分の光ビー
ムは、これによって吸収されるため、ほとんど面発光レ
ーザー322に戻らない。その結果、面発光レーザー3
22から射出された光ビームがロータリースケール30
4の表面で反射されて面発光レーザー322に再入射す
ることにより、光源の出力特性が不安定になるという不
所望な現象の発生が防止される。別の言い方をすれば、
面発光レーザー322とスケール304の間でいわゆる
複合共振器が形成されることが防止される。その結果、
面発光レーザー322から射出される光ビームが安定化
される。
【0123】前述したように、ロータリースケール30
4の回折格子パターン312は、図27に示されるよう
に、放射状に配置された多数の扇形の反射部を有してい
るため、回折格子パターン312のピッチは、ロータリ
ースケール304の半径方向で異なっている。つまり、
回折格子パターン312上の任意の半径の円周上におい
て、反射部と非反射部は同数であるため、回折格子パタ
ーンのピッチp1は、ロータリースケール304の半径
方向に連続的に変化している。
【0124】従って、光学パターン312を照明する部
分の光ビームは、光学パターン312によって反射回折
され、ピッチp1が式(1)をほぼ満足する範囲によって
形成された回折干渉パターンが、光検出器324上に投
影される。この回折干渉パターンは、放射状に延びる干
渉縞を有している。言い換えれば、回折干渉パターン
は、円周に沿って明暗パターンを有している。明暗パタ
ーンは、ロータリースケール304の回転に対応して回
転する。
【0125】図26において、面発光レーザー322の
厚さが、面発光レーザー322とスケール304の間隔
z1、スケール304と光検出器324の間隔z2に対し
て十分に小さいとすると、z1=z2と近似できるため、
式(2)よりp2=2p1となり、エンコーダーヘッド30
2の受光面に投影される明暗パターンは、ロータリース
ケール304の回折格子パターンのピッチp1の約二倍
のピッチp2を有する。
【0126】エンコーダーヘッド302のいくつかの例
が図28〜図30に示される。いずれのエンコーダーヘ
ッド302も、受光エリア330は、第一の受光エリア
群332と第二の受光エリア群334と第三の受光エリ
ア群336と第四の受光エリア群338とを含んでお
り、同じ受光エリア群の受光エリアは互いに電気的に接
続されており、第一の受光エリア群332はA+信号
を、第二の受光エリア群334はA-信号を、第三の受
光エリア群336はB+信号を、第四の受光エリア群3
38はB-信号を出力する。
【0127】これらの信号は(図示しない)信号処理回路
によって処理され、A+信号とA-信号の減算によってA
相信号が生成され、B+信号とB-信号の減算によってB
相信号が生成される。信号処理回路は、例えば、光検出
器324と同様に、半導体基板320に形成されるとよ
い。さらに、A相信号とB相信号から得られるサージュ
図形に基づいて、スケールの回転量と回転方向が精度良
く求められる。
【0128】図28に示されるエンコーダーヘッド30
2では、第一の受光エリア群332と第二の受光エリア
群334と第三の受光エリア群336と第四の受光エリ
ア群338に含まれる受光エリアが、それぞれ円周上に
順番に配列されている。このレイアウトによれば、A+
信号とA-信号とB+信号とB-信号のいずれも全周にわ
たって検出されるため、外光がある場合や、スケール3
04の回折格子に欠陥や傷等があったり反射率等が不均
一であったりする場合でも、安定した信号を検出でき
る。
【0129】図29に示されるエンコーダーヘッド30
2では、同じ受光エリア群に属する受光エリアが隣接し
て配置されている。このレイアウトによれば、光検出器
を小型化したり、電気配線を最小化したりすることがで
きる。また、受光エリアの大きさを理想的とすることが
でき、信号強度等を十分に取ることができる。
【0130】図30に示されるエンコーダーヘッド30
2では、同じ受光エリア群が更に三つの小群に分けられ
ており、第一〜第四の受光エリア群の各小群が円周に沿
って順番に配置されている。つまり、受光エリア群の小
群がほぼ120度の角度間隔で配置されている。このレ
イアウトによれば、電気配線を複雑にすることなく、ス
ケール304の回折格子の欠陥や傷、反射率等の不均一
による影響を最小限とすることができる。
【0131】本実施の形態においては、受検出器は、回
折干渉パターンの四つの異なる位相を検出しているが、
必要に応じて、一つのみの位相、あるいは、二つまたは
三つの異なる位相を検出してもよく、また、それ以上の
位相を検出してもよい。
【0132】本実施の形態によれば、傷やごみ等の影響
も受け難く、スケールと光源または光検出器の距離の調
整も容易で、組み立て等に高価な部品や特殊な組み立て
を必要としない、超小型高性能なロータリーエンコーダ
ーが提供される。
【0133】第六の実施の形態 第六の実施の形態は反射型の光学式ロータリーエンコー
ダーであり、これについて図31を参照しながら説明す
る。第六の実施の形態は、第五の実施の形態に類似して
おり、同じ参照符号で示される部材は同等の部材を意味
し、その詳しい記述は以下の説明では省略する。
【0134】図31に示されるように、本実施の形態の
光学式ロータリーエンコーダー300は、移動検出のた
めの光学系を含むエンコーダーヘッド302と、エンコ
ーダーヘッド302に対して回転可能あるいは回動可能
なロータリースケール304とを備えている。
【0135】ロータリースケール304は、円形の光学
的に透明な基板310の表面に形成された、スケール3
04の回転検出用の光学パターンあるいは回折格子パタ
ーン312を備えている。本実施の形態のロータリース
ケール304は、第五の実施の形態のロータリースケー
ルとは異なり、図27に示されるような低反射領域31
4を回転中心近傍に備えていない。
【0136】エンコーダーヘッド302は、可干渉な光
を放射する光源すなわち可干渉光源322と、スケール
の回転検出用の光検出手段あるいは光検出器324とを
備えている。光検出器324は、光源322を中心とす
る円周上に、一定の角度ピッチで並んでいる複数の受光
エリア330を備えている。
【0137】例えば、可干渉光源322は例えば片面発
光の単体の面発光レーザーであり、光検出器324が半
導体製造プロセスによって一体に形成された半導体基板
320に、接着等の手段によって基板320に固定され
ている。
【0138】エンコーダーヘッド302とロータリース
ケール304は、ロータリースケール304の回転軸と
エンコーダーヘッド302から射出される光ビームの主
軸328とがほぼ一致するように、一定の間隔を置いて
互いに平行に配置されている。
【0139】ロータリーエンコーダー300は、さら
に、面発光レーザー322から射出される光ビームの主
軸上に、光ビームの偏光面あるいは偏波面を45度回転
させる1/4波長板340を備えている。1/4波長板3
40は、面発光レーザー322から射出される光ビーム
の主軸上のどこに配置されてもよい。1/4波長板34
0は、例えば、面発光レーザー322の射出窓に取り付
けられる。
【0140】面発光レーザー322への再入射光は、1
/4波長板340を二回通過しているため、面発光レー
ザー322から射出された直後の光の偏光面あるいは偏
波面に対して、90度回転した偏光面あるいは偏波面を
有している。このため、この再入射光は、射出直後の光
と干渉することがなく、面発光レーザー322の射出光
に影響を与えない。従って、面発光レーザー322から
は、安定した光ビームが射出される。
【0141】1/4波長板340は、スケール304の
表面に設けれられてもよい。この場合、面発光レーザー
322への戻り光の対策が成されていないエンコーダー
において、そのスケールを、1/4波長板340を備え
たものに交換することによって、エンコーダーヘッドを
そのまま流用しながらも、面発光レーザーへの戻り光の
問題を解決することができる。
【0142】本実施の形態によれば、エンコーダーヘッ
ドのサイズや性能に影響を与えることなく、戻り光の影
響を受けない安定な光源を有する光学式ロータリーエン
コーダーが提供される。
【0143】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0144】本発明の光学式エンコーダーは下記のよう
にまとめることができる。
【0145】1.所定周期の光学パターンが形成された
可動スケールと、上記光学パターン面に所定形状の光ビ
ームを略垂直に照射する可干渉光源と、上記光学パター
ンで反射された上記光源からの光ビームを受光して、上
記光学パターンによって受光面に生成された回折パター
ンを検出する光検出手段とを有することを特徴とする光
学式リニアエンコーダー。
【0146】2.上記可動スケールには上記光学パター
ンが復数形成されていることを特徴とする第1項に記載
の光学式リニアエンコーダー。
【0147】3.上記複数の光学パターンは、全て同じ
周期の光学パターンであることを特徴とする第2項に記
載の光学式リニアエンコーダー。
【0148】4.上記複数の光学パターン中には、異な
る周期の光学パターンが含まれていることを特徴とする
第2項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0149】5.上記可動スケールには光ビームを反射
して集光させる作用を有するホログラフィックパターン
も形成されていることを特徴とする第1項ないし第4項
の何れか1つに記載の光学式リニアエンコーダー。
【0150】6.上記ホログラフィックパターンは基準
位置検出に用いられることを特徴とする第5項に記載の
光学式リニアエンコーダー。
【0151】7.上記可動スケールで反射された上記光
ビームが上記光源に帰還するのを抑制する手段を有する
ことを特徴とする第1項ないし第6項の何れか1つに記
載の光学式リニアエンコーダー。
【0152】8.上記光ビームの主軸が上記スケール表
面と交差する部分での上記スケール表面の反射率が、上
記光学パターン部分よりも低いことを特徴とする第7項
に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0153】9.上記光源と上記スケール表面の間に、
偏光面を90度回転させる手段を有することを特徴とす
る第7項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0154】10.上記偏光面を回転させる手段は1/
4波長板であることを特徴とする第9項に記載の光学式
リニアエンコーダー。
【0155】11.上記光検出手段は、同一の基坂上に
形成された複数の受光エリアを含むことを特徴とする第
1項ないし第10項の何れか1つに記載の光学式リニア
エンコーダー。
【0156】12.上記可干渉光源から前記光学パター
ンに至る光ビームの主軸の長さをz1、上記光学パター
ンから上記光検出手段の受光面に至る光ビームの主軸の
長さをz2、前記光学パターンの所定部分のピッチをp
1、nを自然数とすると、上記光検出手段の受光エリア
は、前記受光面上に形成される前記回折パターンの所定
部分のピッチ方向に、略np1(z1+z2)/z1の位置に
受光エリアを有する受光エリア群により構成されている
ことを特徴とする第11項に記載の光学式リニアエンコ
ーダー。
【0157】13.同一の基板上に、上記光源と上記光
検出手段がハイブリッドまたはモノリシックに設けられ
ていることを特徴とする第1項ないし第12項の何れか
1つに記載の光学式リニアエンコーダー。
【0158】14.上記光検出器が形成された基板の上
に、上記光源が取付けられていることを特徴とする第1
項ないし第12項の何れか1つに記載の光学式リニアエ
ンコーダー。
【0159】15.上記可干渉光源は面発光レーザーで
あることを特徴とする第1項ないし第14項の何れか1
つに記載の光学式リニアエンコーダー。
【0160】16.上記可干渉光源は、上記光学パター
ンに向けて光ビームを射出する面とは反対側の面からも
光ビームを射出するものであり、後者の光ビームを受光
して強度を検出する強度検出手段と、上記強度検出手段
の検出結果を用いて、上記可干渉光源の光ビーム強度を
制御する手段とをさらに有することを特徴とする第1項
ないし第15項の何れか1つに記載の光学式リニアエン
コーダー。
【0161】17.回動の円周方向に所定周期の光学パ
ターンが形成された、回動可能なスケールと、上記光学
パターン面に所定形状の光ビームを略垂直に照射する可
干渉光源と、上記光学パターンを経由した上記光源から
の光ビームを受光して、上記光学パターンによって受光
面に生成された回折パターンを検出する光検出手段とを
有することを特徴とする光学式ロータリーエンコーダ
ー。
【0162】18.上記可干渉光源は回動軸上に位置し
ていることを特徴とする第17項に記載の光学式ロータ
リーエンコーダー。
【0163】19.上記光学式ロータリーエンコーダー
は反射型であることを特徴とする第17項または第18
項に記載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0164】20.上記回折パターンは上記受光面上
に、全周円の形状に生成されることを特徴とする第17
項ないし第19項の何れか1つに記載の光学式ロータリ
ーエンコーダー。
【0165】21.上記スケールで反射された上記光ビ
ームが上記光源に帰還するのを抑制する手段を有するこ
とを特徴とする第17項ないし第20項の何れか1つに
記載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0166】22.上記光ビームの主軸が上記スケール
表面と交差する部分での上記スケール表面の反射率が、
上記光学パターン部分よりも低いことを特徴とする第1
7項ないし第21項の何れか1つに記載の光学式ロータ
リーエンコーダー。
【0167】23.上記光源と上記スケール表面の間
に、偏光面を90度回転させる手段を有することを特徴
とする第17項ないし第21項の何れか1つに記載の光
学式ロータリーエンコーダー。
【0168】24.上記偏光面を回転させる手段は1/
4波長板であることを特徴とする第23項に記載の光学
式ロータリーエンコーダー。
【0169】25.所定周期の光学パターンが形成され
た可動スケールと、上記光学パターン面に所定形状の光
ビームを照射する可干渉光源と、上記光学パターンを経
由した上記光源からの光ビームを受光して、上記光学パ
ターンによって受光面に生成された回折パターンを検出
する光検出手段とを有し、上記光検出手段は上記光ビー
ムの主軸の光は受光しないように構成されていることを
特徴とする光学式リニアエンコーダー。
【0170】26.所定の形状を有する光ビームを射出
する可干渉光源と、前記可干渉光源から射出される光ビ
ームを横切るように相対的に変位し、かつ前記光ビーム
により回折干渉パターンを生成する所定周期の光学パタ
ーンを形成したスケールと、前記光学パターンによって
生じた回折干渉パターンの所定の部分を検出する光検出
器を有し、前記可干渉光源から前記スケール上に形成さ
れた光学パターンに向かう光ビームの主軸の長さをz
1、前記スケール上に形成された光学パターンから前記
光検出器の受光エリアに向かう光ビームの主軸の長さを
z2、前記スケール上に形成された光学パターンの所定
の部分のピッチをp1、nを自然数としたとき、前記光
検出器の受光エリアは、前記受光エリア上に形成される
前記回折干渉パターンの所定部分のピッチ方向に略np
1(z1+z2)/z1の位置に受光エリアを有する受光エリ
ア群により構成される光強度検出手段を有する光学式リ
ニアエンコーダーであって、前記光検出器の受光エリア
群は、前記受光エリア上に形成される前記回折干渉パタ
ーンに対して、前記光ビームの主軸近傍では、実効的に
光検出感度を有しないか、または、遮光されていること
を特徴とする光学式リニアエンコーダー。
【0171】27.前記光源から射出される光ビームの
主軸が、前記スケールのパターン面に対して略垂直に入
射することを特徴とする、第26項に記載の光学式リニ
アエンコーダー。
【0172】28.前記光源から射出される光ビームの
主軸が照射される前記スケール上の所定の領域が、前記
光源から射出される光ビームの反射光強度を減少させる
ように構成された低反射領域であることを特徴とする、
第27項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0173】29.前記スケールが複数の光学パターン
を有し、前記可干渉光源から射出される光ビームの所定
の領域が、前記スケール上に形成された複数の光学パタ
ーンに照射され、この複数の光学パターンによる反射
光、透過光または回折光の所定の部分を各々受光する複
数の光検出器を有することを特徴とする第26項または
第27項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0174】30.前記所定周期を有するスケールの光
学パターンの所定の領域が、前記所定周期とは異なる光
学パターンを少なくとも一つ有し、前記光源から射出さ
れた光ビームの第一の所定の領域が前記スケールの光学
パターンを経由して入射する光検出器と、前記光ビーム
の第一の所定の領域とは異なる所定の領域が前記スケー
ルの光学パターンを経由して入射する別の光検出器を有
することを特徴とする第26項または第27項に記載の
光学式リニアエンコーダー。
【0175】31.前記複数の光検出器が、同一の基板
上に形成された複数の受光エリアであることを特徴とす
る、第29項または第30項に記載の光学式リニアエン
コーダー。
【0176】32.前記光源が、前記光検出器と同一の
基板にハイブリッドまたはモノリシックに集積された、
可干渉光源であることを特徴とする第26項ないし第3
1項の何れか1つに記載の光学式リニアエンコーダー。
【0177】33.前記可干渉光源は、面発光レーザー
であることを特徴とする第32項に記載の光学式リニア
エンコーダー。
【0178】34.前記光検出器の受光エリア群は、ス
ケールの移動方向に少なくとも第一と第二の2つの受光
エリア群を有し、前記スケール上の光学パターンによる
回折干渉パターンの第一の位相領域を検出する第一の受
光エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる第二の位
相領域を検出する第二の受光エリア群とを有することを
特徴とする第26項ないし第33項の何れか1つに記載
の光学式リニアエンコーダー。
【0179】35.前記光検出器の受光エリア群は、ス
ケールの移動方向に順に第一から第四の4つの受光エリ
ア群を有し、前記スケール上の光学パターンにより形成
される回折干渉パターンの第一の位相領域を検出する第
一の受光エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる第
二の位相領域を検出する第二の受光エリア群と、前記第
一、第二の位相領域とは異なる第三の位相領域を検出す
る第三の受光エリア群と、前記第一、第二、第三の位相
領域とは異なる第四の位相領域を検出する第四の受光エ
リア群とを有することを特徴とする第34項に記載の光
学式リニアエンコーダー。
【0180】36.前記面発光レーザーが、前方及び後
方に光ビームを射出可能であり、前記光検出器上の、前
記面発光レーザーを配置する所定部分に光出力測定用受
光エリアを設け、前記光源から前方に射出される光ビー
ムを前記スケールに照射し、前記光源から後方に射出さ
れる光ビームを前記光検出器上の光出力測定用受光エリ
アに入射可能に配置したことを特徴とする、第33項に
記載の光学式リニアエンコーダー。
【0181】37.前記光検出器の有する前記光出力測
定用受光エリアに入射する、前記面発光レーザーの後方
に射出される光ビームの出力強度により、前記面発光レ
ーザーの出力の制御を可能としたことを特徴とする、第
36項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0182】38.前記スケールの有する複数の光学パ
ターンのうち少なくとも一つが、前記光源から射出され
た光ビームの所定の領域を、スケールの移動方向に対し
て集光性を有するシリンドリカル・ホログラムレンズで
あることを特徴とする第29項または第30項に記載の
光学式リニアエンコーダー。
【0183】39.前記スケールの有する複数の光学パ
ターンのうち少なくとも一つが、ホログラムレンズであ
ることを特徴とする第29項または第30項に記載の光
学式リニアエンコーダー。
【0184】40.前記光検出器の、前記ホログラムレ
ンズにより集光された光ビームを検出する受光エリアの
少なくとも一つが、前記スケールの移動方向の幅が、p
1(z1+z2)/z1より短いことを特徴とする第38項ま
たは第39項に記載の光学式リニアエンコーダー。
【0185】41.前記可干渉光源から射出される光ビ
ームの偏波面と、前記可干渉光源から射出された光ビー
ムが前記スケールのパターン面を経由して光源に向かう
光ビームの偏波面とのなす角が、前記可干渉光源の射出
窓近傍において略90度となるような光学素子を、前記
可干渉光源から前記スケールに照射される光ビームの主
軸上に設けたことを特徴とする、第27項に記載の光学
式リニアエンコーダー。
【0186】42.前記光学素子が、1/4波長板であ
ることを特徴とする、第41項に記載の光学式リニアエ
ンコーダー。
【0187】43.光検出器に対して相対的に、回転可
能であり、少なくとも反射、透過、回折等の光学特性が
周期的に変化するように形成されたロータリスケール
と、このロータリスケールを照射する光源と、前記ロー
タリスケールからの反射光、透過光または回折光の所定
の領域を受光するための受光エリアを有する光検出器と
を具備し、前記ロータリスケールからの反射光、透過光
または回折光による明暗パターンを前記光検出器の受光
エリアにより検出する光学式ロータリーエンコーダーに
おいて、前記光源が、前記ロータリスケールの回転軸の
略延長線上に配置されていることを特徴とする光学式ロ
ータリーエンコーダー。
【0188】44.前記光源から放射される光ビームの
主軸が、前記ロータリスケールの回転中心近傍に略垂直
に入射することを特徴とする、第43項に記載の光学式
ロータリーエンコーダー。
【0189】45.前記光源が所定の形状を有する光ビ
ームを射出する可干渉光源であり、前記ロータリスケー
ルが、前記可干渉光源より射出される光ビームによる回
折干渉パターンを生成する、所定の角度周期の光学パタ
ーンを所定の半径r1上に有するロータリスケールで、
前記光検出器が、前記回折干渉パターンの所定部分を受
光する光検出器である光学式ロータリーエンコーダーで
あって、前記可干渉光源と前記ロータリスケールのパタ
ーンとの間隔をz1、前記ロータリスケールのパターン
面と前記光検出器の受光エリアとの間隔をz2、前記光
検出器の受光エリアは、半径r2=r1(z1+z2)/z1で
決められる半径r2を有する円周近傍に形成された、前
記所定の角度周期位置に受光エリアを左する受光エリア
群により構成される光強度検出手段を有することを特徴
とする第44項に記載の光学式ロータリーエンコーダ
ー。
【0190】46.前記ロータリスケールの中心部分に
於いて、前記光源から射出される光ビームの反射光強度
を減少させるように構成された低反射領域を有する特徴
とする、第44項に記載の光学式ロータリーエンコーダ
ー。
【0191】47.前記光源が、前記光検出器と同一の
基板にハイブリッドまたはモノリシックに一体形成され
た、所定の形状を有する光ビームを射出可能な可干渉光
源であることを特徴とする、第44項に記載の光学式ロ
ータリーエンコーダー。
【0192】48.前記可干渉光源は、面発光レーザー
であることを特徴とする第47項に記載の光学式ロータ
リーエンコーダー。
【0193】49.前記光検出器の受光エリア群が、前
記面発光レーザー光源を略中心とする円周上に、所定の
間隔で配置されたことを特徴とする、第47項に記載の
光学式ロータリーエンコーダー。
【0194】50.前記光検出器の受光エリア群は、ロ
ータリスケールの回転方向に少なくとも第一と第二の2
つの受光エリア群を有し、前記スケール上の光学パター
ンによる回折干渉パターンの第一の位相領域を検出する
第一の受光エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる
第二の位相領域を検出する第二の受光エリア群とを有す
ることを特徴とする第44項ないし第47項の何れか1
つに記載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0195】51.前記光検出器の受光エリア群は、前
記ロータリスケールの回転方向に順に第一から第四の4
つの受光エリア群を有し、前記スケール上の光学パター
ンにより形成される回折干渉パターンの第一の位相領域
を検出する第一の受光エリア群と、前記第一の位相領域
とは異なる第二の位相領域を検出する第二の受光エリア
群と、前記第一、第二の位相領域とは異なる第三の位相
領域を検出する第三の受光エリア群と、前記第一、第
二、第三の位相領域とは異なる第四の位相領域を検出す
る第四の受光エリア群とを有することを特徴とする第5
0項に記載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0196】52.前記面発光レーザーが、前方及び後
方に光ビームを射出可能であり、前記光検出器上の、前
記光源を配置する所定部分に光出力測定用受光エリアを
設け、前記光源から前方に射出される光ビームを前記ロ
ータリスケールに照射し、前記光源から後方に射出され
る光ビームを前記光検出器上の光出力測定用受光エリア
に入射可能に配置したことを特徴とする、第48項に記
載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0197】53.前記光検出器の有する前記光出力測
定用受光エリアに入射する、前記面発光レーザーの後方
に射出される光ビームの出力強度により、前記面発光レ
ーザーの出力の制御を可能としたことを特徴とする、第
52項に記載の光学式ロータリーエンコーダー。
【0198】54.前記可干渉光源から射出される光ビ
ームの偏波面と、前記光源から射出された光ビームが前
記スケールのパターン面を経由して光源に向かう光ビー
ムの偏波面とのなす角が、前記光源の射出窓近傍におい
て略90度となるような光学素子を、前記可干渉光源か
ら前記スケールに照射される光ビームの主軸上に設けた
ことを特徴とする、第44項に記載の光学式ロータリー
エンコーダー。
【0199】55.前記光学素子が、1/4波長板であ
ることを特徴とする、第54項に記載の光学式ロータリ
ーエンコーダー。
【0200】
【発明の効果】本発明によれば、光源が光検出器と共に
スケールに対して平行に配置された光学式エンコーダー
が提供される。これにより、光源と光検出器を互いに近
づけて配置できると共にその組み立ても容易に行なえ
る。結局、低価格で小型の光学式エンコーダーが提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光学式リニアエン
コーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示される移動検出用の光検出器の平面図
である。
【図3】図1に示される基準位置検出用の光検出器の平
面図である。
【図4】(A)は移動検出用の光検出器で得られるA相信
号とB相信号を示し、(B)はこのA相信号とB相信号に
基づいて得られるリサージュ図形を示している。
【図5】第一の実施の形態の第一の変形例における光源
とその取付部を示している。
【図6】第一の実施の形態の第二の変形例における可動
スケールの構成を示している。
【図7】第一の実施の形態の第三の変形例における可動
スケールの構成を示している。
【図8】図7に示される可動スケールに応じて用いられ
るエンコーダーヘッドの構成を示している。
【図9】第一の実施の形態の第四の変形例における可動
スケールの構成を示している。
【図10】図9に示される可動スケールに応じて用いら
れるエンコーダーヘッドの構成を示している。
【図11】第一の実施の形態の第五の変形例における移
動検出用の光検出器の構成を示している。
【図12】第一の実施の形態の第六の変形例における可
動スケールの構成を示している。
【図13】本発明の第二の実施の形態の光学式リニアエ
ンコーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第三の実施の形態の光学式リニアエ
ンコーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の第四の実施の形態の光学式リニアエ
ンコーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図16】図15に示される可動スケールの平面図であ
る。
【図17】第四の実施の形態におけるエンコーダーヘッ
ドの変形例を示している。
【図18】第四の実施の形態におけるエンコーダーヘッ
ドの別の変形例を示している。
【図19】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な可
動スケールの構成を示している。
【図20】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な別
の可動スケールの構成を示している。
【図21】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な他
の可動スケールの構成を示している。
【図22】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な更
に別の可動スケールの構成を示している。
【図23】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な移
動検出用の光検出器の構成を示している。
【図24】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な別
の移動検出用の光検出器の構成を示している。
【図25】第一ないし第四の実施の形態に適用可能な他
の移動検出用の光検出器の構成を示している。
【図26】本発明の第五の実施の形態の光学式ロータリ
ーエンコーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図27】図26に示されるロータリースケールの平面
図である。
【図28】図26の光学式ロータリーエンコーダーに適
用されるエンコーダーヘッドの平面図である。
【図29】図26の光学式ロータリーエンコーダーに適
用される別のエンコーダーヘッドの平面図である。
【図30】図26の光学式ロータリーエンコーダーに適
用される他のエンコーダーヘッドの平面図である。
【図31】本発明の第六の実施の形態の光学式ロータリ
ーエンコーダーの概略的な構成を示す斜視図である。
【図32】第一の従来技術としての反射型の光学式エン
コーダーを示している。
【図33】第二の従来技術としての透過型の光学式エン
コーダーを示している。
【符号の説明】
100 光学式リニアエンコーダー 102 エンコーダーヘッド 104 可動スケール 110 基板 112 第一の光学パターン 114 第二の光学パターン 122 可干渉光源 124 第一の光検出器 126 第二の光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽根 潤 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA02 AA07 AA09 DD02 FF02 FF15 FF42 FF48 FF49 FF51 GG04 GG07 GG12 GG15 HH15 JJ02 JJ05 JJ18 LL08 LL10 LL36 LL42 2F103 BA32 CA01 CA02 CA04 CA08 DA01 DA12 DA13 EA02 EA12 EA15 EA19 EA20 EB02 EB12 EB16 EB27 EB32 EB37 EC01 EC14 2H049 AA07 AA08 AA13 AA14 AA26 AA34 AA37 AA44 AA55 AA62 AA65 AA66 CA05 CA09 CA18 CA24

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期の光学パターンが形成された可
    動スケールと、上記光学パターン面に所定形状の光ビー
    ムを略垂直に照射する可干渉光源と、上記光学パターン
    で反射された上記光源からの光ビームを受光して、上記
    光学パターンによって受光面に生成された回折パターン
    を検出する光検出手段とを有することを特徴とする光学
    式エンコーダー。
  2. 【請求項2】 上記可動スケールには上記光学パターン
    が復数形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の光学式エンコーダー。
  3. 【請求項3】 上記複数の光学パターンは、全て同じ周
    期の光学パターンであることを特徴とする請求項2に記
    載の光学式エンコーダー。
  4. 【請求項4】 上記複数の光学パターン中には、異なる
    周期の光学パターンが含まれていることを特徴とする請
    求項2に記載の光学式エンコーダー。
  5. 【請求項5】 上記可動スケールには光ビームを反射し
    て集光させる作用を有するホログラフィックパターンも
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    4の何れか1つに記載の光学式エンコーダー。
  6. 【請求項6】 上記ホログラフィックパターンは基準位
    置検出に用いられることを特徴とする請求項5に記載の
    光学式エンコーダー。
  7. 【請求項7】 上記可動スケールで反射された上記光ビ
    ームが上記光源に帰還するのを抑制する手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか1つに
    記載の光学式エンコーダー。
  8. 【請求項8】 上記光ビームの主軸が上記スケール表面
    と交差する部分での上記スケール表面の反射率が、上記
    光学パターン部分よりも低いことを特徴とする請求項7
    に記載の光学式エンコーダー。
  9. 【請求項9】 上記光源と上記スケール表面の間に、偏
    光面を90度回転させる手段を有することを特徴とする
    請求項7に記載の光学式エンコーダー。
  10. 【請求項10】 上記偏光面を回転させる手段は1/4
    波長板であることを特徴とする請求項9に記載の光学式
    エンコーダー。
  11. 【請求項11】 上記光検出手段は、同一の基坂上に形
    成された複数の受光エリアを含むことを特徴とする請求
    項1ないし請求項10の何れか1つに記載の光学式エン
    コーダー。
  12. 【請求項12】 上記可干渉光源から前記光学パターン
    に至る光ビームの主軸の長さをz1、上記光学パターン
    から上記光検出手段の受光面に至る光ビームの主軸の長
    さをz2、前記光学パターンの所定部分のピッチをp1、
    nを自然数とすると、上記光検出手段の受光エリアは、
    前記受光面上に形成される前記回折パターンの所定部分
    のピッチ方向に、略np1(z1+z2)/z1の位置に受光
    エリアを有する受光エリア群により構成されていること
    を特徴とする請求項11に記載の光学式エンコーダー。
  13. 【請求項13】 同一の基板上に、上記光源と上記光検
    出手段がハイブリッドまたはモノリシックに設けられて
    いることを特徴とする請求項1ないし請求項12の何れ
    か1つに記載の光学式エンコーダー。
  14. 【請求項14】 上記光検出器が形成された基板の上
    に、上記光源が取付けられていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項12の何れか1つに記載の光学式エン
    コーダー。
  15. 【請求項15】 上記可干渉光源は面発光レーザーであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項14の何れか
    1つに記載の光学式エンコーダー。
  16. 【請求項16】 上記可干渉光源は、上記光学パターン
    に向けて光ビームを射出する面とは反対側の面からも光
    ビームを射出するものであり、後者の光ビームを受光し
    て強度を検出する強度検出手段と、上記強度検出手段の
    検出結果を用いて、上記可干渉光源の光ビーム強度を制
    御する手段とをさらに有することを特徴とする請求項1
    ないし請求項15の何れか1つに記載の光学式エンコー
    ダー。
  17. 【請求項17】 回動の円周方向に所定周期の光学パタ
    ーンが形成された、回動可能なスケールと、上記光学パ
    ターン面に所定形状の光ビームを略垂直に照射する可干
    渉光源と、上記光学パターンを経由した上記光源からの
    光ビームを受光して、上記光学パターンによって受光面
    に生成された回折パターンを検出する光検出手段とを有
    することを特徴とする光学式エンコーダー。
  18. 【請求項18】 上記可干渉光源は回動軸上に位置して
    いることを特徴とする請求項17に記載の光学式エンコ
    ーダー。
  19. 【請求項19】 上記光学式エンコーダーは反射型であ
    ることを特徴とする請求項17または請求項18に記載
    の光学式エンコーダー。
  20. 【請求項20】 上記回折パターンは上記受光面上に、
    全周円の形状に生成されることを特徴とする請求項17
    ないし請求項19の何れか1つに記載の光学式エンコー
    ダー。
  21. 【請求項21】 上記スケールで反射された上記光ビー
    ムが上記光源に帰還するのを抑制する手段を有すること
    を特徴とする請求項17ないし請求項20の何れか1つ
    に記載の光学式エンコーダー。
  22. 【請求項22】 上記光ビームの主軸が上記スケール表
    面と交差する部分での上記スケール表面の反射率が、上
    記光学パターン部分よりも低いことを特徴とする請求項
    17ないし請求項21の何れか1つに記載の光学式エン
    コーダー。
  23. 【請求項23】 上記光源と上記スケール表面の間に、
    偏光面を90度回転させる手段を有することを特徴とす
    る請求項17ないし請求項21の何れか1つに記載の光
    学式エンコーダー。
  24. 【請求項24】 上記偏光面を回転させる手段は1/4
    波長板であることを特徴とする請求項23に記載の光学
    式エンコーダー。
  25. 【請求項25】 所定周期の光学パターンが形成された
    可動スケールと、上記光学パターン面に所定形状の光ビ
    ームを照射する可干渉光源と、上記光学パターンを経由
    した上記光源からの光ビームを受光して、上記光学パタ
    ーンによって受光面に生成された回折パターンを検出す
    る光検出手段とを有し、上記光検出手段は上記光ビーム
    の主軸の光は受光しないように構成されていることを特
    徴とする光学式エンコーダー。
  26. 【請求項26】 所定の形状を有する光ビームを射出す
    る可干渉光源と、前記可干渉光源から射出される光ビー
    ムを横切るように相対的に変位し、かつ前記光ビームに
    より回折干渉パターンを生成する所定周期の光学パター
    ンを形成したスケールと、前記光学パターンによって生
    じた回折干渉パターンの所定の部分を検出する光検出器
    を有し、前記可干渉光源から前記スケール上に形成され
    た光学パターンに向かう光ビームの主軸の長さをz1、
    前記スケール上に形成された光学パターンから前記光検
    出器の受光エリアに向かう光ビームの主軸の長さをz
    2、前記スケール上に形成された光学パターンの所定の
    部分のピッチをp1、nを自然数としたとき、前記光検
    出器の受光エリアは、前記受光エリア上に形成される前
    記回折干渉パターンの所定部分のピッチ方向に略np1
    (z1+z2)/z1の位置に受光エリアを有する受光エリア
    群により構成される光強度検出手段を有する光学式エン
    コーダーであって、前記光検出器の受光エリア群は、前
    記受光エリア上に形成される前記回折干渉パターンに対
    して、前記光ビームの主軸近傍では、実効的に光検出感
    度を有しないか、または、遮光されていることを特徴と
    する光学式エンコーダー。
  27. 【請求項27】 前記光源から射出される光ビームの主
    軸が、前記スケールのパターン面に対して略垂直に入射
    することを特徴とする、請求項26に記載の光学式エン
    コーダー。
  28. 【請求項28】 前記光源から射出される光ビームの主
    軸が照射される前記スケール上の所定の領域が、前記光
    源から射出される光ビームの反射光強度を減少させるよ
    うに構成された低反射領域であることを特徴とする、請
    求項27に記載の光学式エンコーダー。
  29. 【請求項29】 前記スケールが複数の光学パターンを
    有し、前記可干渉光源から射出される光ビームの所定の
    領域が、前記スケール上に形成された複数の光学パター
    ンに照射され、この複数の光学パターンによる反射光、
    透過光または回折光の所定の部分を各々受光する複数の
    光検出器を有することを特徴とする請求項26または請
    求項27に記載の光学式エンコーダー。
  30. 【請求項30】 前記所定周期を有するスケールの光学
    パターンの所定の領域が、前記所定周期とは異なる光学
    パターンを少なくとも一つ有し、前記光源から射出され
    た光ビームの第一の所定の領域が前記スケールの光学パ
    ターンを経由して入射する光検出器と、前記光ビームの
    第一の所定の領域とは異なる所定の領域が前記スケール
    の光学パターンを経由して入射する別の光検出器を有す
    ることを特徴とする請求項26または請求項27に記載
    の光学式エンコーダー。
  31. 【請求項31】 前記複数の光検出器が、同一の基板上
    に形成された複数の受光エリアであることを特徴とす
    る、請求項29または請求項30に記載の光学式エンコ
    ーダー。
  32. 【請求項32】 前記光源が、前記光検出器と同一の基
    板にハイブリッドまたはモノリシックに集積された、可
    干渉光源であることを特徴とする請求項26ないし請求
    項31の何れか1つに記載の光学式エンコーダー。
  33. 【請求項33】 前記可干渉光源は、面発光レーザーで
    あることを特徴とする請求項32に記載の光学式エンコ
    ーダー。
  34. 【請求項34】 前記光検出器の受光エリア群は、スケ
    ールの移動方向に少なくとも第一と第二の2つの受光エ
    リア群を有し、前記スケール上の光学パターンによる回
    折干渉パターンの第一の位相領域を検出する第一の受光
    エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる第二の位相
    領域を検出する第二の受光エリア群とを有することを特
    徴とする請求項26ないし請求項33の何れか1つに記
    載の光学式エンコーダー。
  35. 【請求項35】 前記光検出器の受光エリア群は、スケ
    ールの移動方向に順に第一から第四の4つの受光エリア
    群を有し、前記スケール上の光学パターンにより形成さ
    れる回折干渉パターンの第一の位相領域を検出する第一
    の受光エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる第二
    の位相領域を検出する第二の受光エリア群と、前記第
    一、第二の位相領域とは異なる第三の位相領域を検出す
    る第三の受光エリア群と、前記第一、第二、第三の位相
    領域とは異なる第四の位相領域を検出する第四の受光エ
    リア群とを有することを特徴とする請求項34に記載の
    光学式エンコーダー。
  36. 【請求項36】 前記面発光レーザーが、前方及び後方
    に光ビームを射出可能であり、前記光検出器上の、前記
    面発光レーザーを配置する所定部分に光出力測定用受光
    エリアを設け、前記光源から前方に射出される光ビーム
    を前記スケールに照射し、前記光源から後方に射出され
    る光ビームを前記光検出器上の光出力測定用受光エリア
    に入射可能に配置したことを特徴とする、請求項33に
    記載の光学式エンコーダー。
  37. 【請求項37】 前記光検出器の有する前記光出力測定
    用受光エリアに入射する、前記面発光レーザーの後方に
    射出される光ビームの出力強度により、前記面発光レー
    ザーの出力の制御を可能としたことを特徴とする、請求
    項36に記載の光学式エンコーダー。
  38. 【請求項38】 前記スケールの有する複数の光学パタ
    ーンのうち少なくとも一つが、前記光源から射出された
    光ビームの所定の領域を、スケールの移動方向に対して
    集光性を有するシリンドリカル・ホログラムレンズであ
    ることを特徴とする請求項29または請求項30に記載
    の光学式エンコーダー。
  39. 【請求項39】 前記スケールの有する複数の光学パタ
    ーンのうち少なくとも一つが、ホログラムレンズである
    ことを特徴とする請求項29または請求項30に記載の
    光学式エンコーダー。
  40. 【請求項40】 前記光検出器の、前記ホログラムレン
    ズにより集光された光ビームを検出する受光エリアの少
    なくとも一つが、前記スケールの移動方向の幅が、p1
    (z1+z2)/z1より短いことを特徴とする請求項38ま
    たは請求項39に記載の光学式エンコーダー。
  41. 【請求項41】 前記可干渉光源から射出される光ビー
    ムの偏波面と、前記可干渉光源から射出された光ビーム
    が前記スケールのパターン面を経由して光源に向かう光
    ビームの偏波面とのなす角が、前記可干渉光源の射出窓
    近傍において略90度となるような光学素子を、前記可
    干渉光源から前記スケールに照射される光ビームの主軸
    上に設けたことを特徴とする、請求項27に記載の光学
    式エンコーダー。
  42. 【請求項42】 前記光学素子が、1/4波長板である
    ことを特徴とする、請求項41に記載の光学式エンコー
    ダー。
  43. 【請求項43】 光検出器に対して相対的に、回転可能
    であり、少なくとも反射、透過、回折等の光学特性が周
    期的に変化するように形成されたロータリスケールと、
    このロータリスケールを照射する光源と、前記ロータリ
    スケールからの反射光、透過光または回折光の所定の領
    域を受光するための受光エリアを有する光検出器とを具
    備し、前記ロータリスケールからの反射光、透過光また
    は回折光による明暗パターンを前記光検出器の受光エリ
    アにより検出する光学式エンコーダーにおいて、前記光
    源が、前記ロータリスケールの回転軸の略延長線上に配
    置されていることを特徴とする光学式エンコーダー。
  44. 【請求項44】 前記光源から放射される光ビームの主
    軸が、前記ロータリスケールの回転中心近傍に略垂直に
    入射することを特徴とする、請求項43に記載の光学式
    エンコーダー。
  45. 【請求項45】 前記光源が所定の形状を有する光ビー
    ムを射出する可干渉光源であり、前記ロータリスケール
    が、前記可干渉光源より射出される光ビームによる回折
    干渉パターンを生成する、所定の角度周期の光学パター
    ンを所定の半径r1上に有するロータリスケールで、前
    記光検出器が、前記回折干渉パターンの所定部分を受光
    する光検出器である光学式エンコーダーであって、前記
    可干渉光源と前記ロータリスケールのパターンとの間隔
    をz1、前記ロータリスケールのパターン面と前記光検
    出器の受光エリアとの間隔をz2、前記光検出器の受光
    エリアは、半径r2=r1(z1+z2)/z1で決められる半
    径r2を有する円周近傍に形成された、前記所定の角度
    周期位置に受光エリアを左する受光エリア群により構成
    される光強度検出手段を有することを特徴とする請求項
    44に記載の光学式エンコーダー。
  46. 【請求項46】 前記ロータリスケールの中心部分に於
    いて、前記光源から射出される光ビームの反射光強度を
    減少させるように構成された低反射領域を有する特徴と
    する、請求項44に記載の光学式エンコーダー。
  47. 【請求項47】 前記光源が、前記光検出器と同一の基
    板にハイブリッドまたはモノリシックに一体形成され
    た、所定の形状を有する光ビームを射出可能な可干渉光
    源であることを特徴とする、請求項44に記載の光学式
    エンコーダー。
  48. 【請求項48】 前記可干渉光源は、面発光レーザーで
    あることを特徴とする請求項47に記載の光学式エンコ
    ーダー。
  49. 【請求項49】 前記光検出器の受光エリア群が、前記
    面発光レーザー光源を略中心とする円周上に、所定の間
    隔で配置されたことを特徴とする、請求項47に記載の
    光学式エンコーダー。
  50. 【請求項50】 前記光検出器の受光エリア群は、ロー
    タリスケールの回転方向に少なくとも第一と第二の2つ
    の受光エリア群を有し、前記スケール上の光学パターン
    による回折干渉パターンの第一の位相領域を検出する第
    一の受光エリア群と、前記第一の位相領域とは異なる第
    二の位相領域を検出する第二の受光エリア群とを有する
    ことを特徴とする請求項44ないし請求項47の何れか
    1つに記載の光学式エンコーダー。
  51. 【請求項51】 前記光検出器の受光エリア群は、前記
    ロータリスケールの回転方向に順に第一から第四の4つ
    の受光エリア群を有し、前記スケール上の光学パターン
    により形成される回折干渉パターンの第一の位相領域を
    検出する第一の受光エリア群と、前記第一の位相領域と
    は異なる第二の位相領域を検出する第二の受光エリア群
    と、前記第一、第二の位相領域とは異なる第三の位相領
    域を検出する第三の受光エリア群と、前記第一、第二、
    第三の位相領域とは異なる第四の位相領域を検出する第
    四の受光エリア群とを有することを特徴とする請求項5
    0に記載の光学式エンコーダー。
  52. 【請求項52】 前記面発光レーザーが、前方及び後方
    に光ビームを射出可能であり、前記光検出器上の、前記
    光源を配置する所定部分に光出力測定用受光エリアを設
    け、前記光源から前方に射出される光ビームを前記ロー
    タリスケールに照射し、前記光源から後方に射出される
    光ビームを前記光検出器上の光出力測定用受光エリアに
    入射可能に配置したことを特徴とする、請求項48に記
    載の光学式エンコーダー。
  53. 【請求項53】 前記光検出器の有する前記光出力測定
    用受光エリアに入射する、前記面発光レーザーの後方に
    射出される光ビームの出力強度により、前記面発光レー
    ザーの出力の制御を可能としたことを特徴とする、請求
    項52に記載の光学式エンコーダー。
  54. 【請求項54】 前記可干渉光源から射出される光ビー
    ムの偏波面と、前記光源から射出された光ビームが前記
    スケールのパターン面を経由して光源に向かう光ビーム
    の偏波面とのなす角が、前記光源の射出窓近傍において
    略90度となるような光学素子を、前記可干渉光源から
    前記スケールに照射される光ビームの主軸上に設けたこ
    とを特徴とする、請求項44に記載の光学式エンコーダ
    ー。
  55. 【請求項55】 前記光学素子が、1/4波長板である
    ことを特徴とする、請求項54に記載の光学式エンコー
    ダー。
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