JP2002047965A - 建設機械の油圧制御装置 - Google Patents

建設機械の油圧制御装置

Info

Publication number
JP2002047965A
JP2002047965A JP2000236957A JP2000236957A JP2002047965A JP 2002047965 A JP2002047965 A JP 2002047965A JP 2000236957 A JP2000236957 A JP 2000236957A JP 2000236957 A JP2000236957 A JP 2000236957A JP 2002047965 A JP2002047965 A JP 2002047965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
pump
temperature
hydraulic
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000236957A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Hamaguchi
正彦 浜口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2000236957A priority Critical patent/JP2002047965A/ja
Publication of JP2002047965A publication Critical patent/JP2002047965A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の稼働条件下で最適に設定されたラジエ
ータの冷却能力を増やすことなく、エンジンオーバヒー
トを防止できると共に、操作性及び作業能率を維持でき
る建設機械の油圧制御装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 ガバナコントローラ(8)は、エンジン(1)
の冷却水又は作動油の温度を検出する検出手段(22)から
の温度信号を受けて、冷却水又は作動油の温度が所定温
度以上になったとき、エンジン回転数を所定量上げる信
号をエンジン制御手段に出力し、ポンプコントローラ(1
2)は、ガバナコントローラ(8)がエンジン回転数を所定
量上げるとき同時に、油圧ポンプ(2)の吸収トルクのエ
ンジントルクとのマッチング点を変更する信号を油圧ポ
ンプ(2)の制御手段(16)に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械の油圧制御装置に係り、特にはエンジンに直結
された可変容量型油圧ポンプを備えた建設機械のオーバ
ヒートを防止可能な油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建設機械のエンジンの冷却装
置については、エンジンのクランクシャフトに直結され
たプーリ及びVベルト等の伝達手段によって冷却ファン
を駆動する方法が多く用いられている。この方法におい
ては、冷却ファンの回転数はエンジンの回転数に依存し
ていて略固定的であるために、最大大気温レベルに合わ
せてラジエータの大きさ(冷却能力)及び定常時の冷却
ファン回転数を設定している。即ち、常時所定量以上の
冷却能力及び風量を確保して、稼動条件の最大大気温度
の場合でもエンジンがオーバヒートしないようにしてい
る。
【0003】このようなエンジン直結の冷却ファンを有
すると共に、エンジンにより駆動される可変容量型油圧
ポンプを備えた建設機械において、ラジエータの冷却能
力を高めることなくオーバヒートを防止可能な油圧制御
装置がいくつか提案されており、例えば特開平6−24
8666号公報に開示されたものがある。同公報によれ
ば、原動機の冷却水温を検出し、これが所定温度以上に
なると前記可変容量型油圧ポンプの吐出量を低減して原
動機負荷を低減させるようにしている。これによりラジ
エータの冷却能力を高めることなく、いかなる条件時の
オーバヒートも未然に防止できる、と記載されている。
【0004】また、例えば特開平7−71253号公報
に開示されたものがある。同公報によれば、エンジンの
冷却水温を検出し、これが規定値を越えた場合には、エ
ンジン回転数を下げると共に、エンジンに駆動される可
変容量型油圧ポンプの吐出量を低減させてエンジンの負
荷を軽減し、オーバヒートを防止している。同時に、エ
ンジントルクと前記可変容量型油圧ポンプの吸収トルク
とのマッチング点を燃費効率の良い領域に変更して、省
エネルギを図ることができる、と記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、以下のような問題がある。通常
(定常時)の稼働条件下では必要以上の冷却能力を有し
ている為、エネルギを無駄に消費してしまうだけでな
く、部品(ラジエータや冷却ファン等)コストも高くな
っている。さらに、定常時においては、エンジン回転及
び冷却ファン回転による周囲騒音も大きいという問題が
ある。また上記の特開平6−248666号公報及び特
開平7−71253号公報に開示された技術において
は、冷却水温が所定値を越えた場合には、可変容量型油
圧ポンプの吐出量を低減させるので、油圧ポンプの出力
が低下し、作業能率が落ちるという問題がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点に着目し、通常
の稼働条件下で最適に設定されたラジエータの冷却能力
を増大することなく、エンジンオーバヒートを防止でき
ると共に、操作性及び作業能率を維持できる建設機械の
油圧制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用、効果】上記目
的を達成するために、本発明に係る建設機械の油圧制御
装置の第1発明は、エンジンと、エンジンの回転数を制
御するエンジン制御手段と、エンジンに直結して駆動さ
れる冷却ファン、エンジンによって駆動され、作業機ア
クチュエータに圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプ
と、油圧ポンプの吸収トルクを制御するポンプ制御手段
と、エンジン の冷却水又は作動油の温度を検出する検
出手段と、エンジン制御手段に信号を出力してエンジン
の回転数を制御するガバナコントローラと、ポンプ制御
手段に信号を出力して油圧ポンプの吸収トルクを制御す
るポンプコントローラとを備えた建設機械の油圧制御装
置において、前記ガバナコントローラは、前記検出手段
からの温度信号を受けて、エンジンの冷却水又は作動油
の温度が所定温度以上になったとき、エンジンの回転数
を所定量上げる信号を前記エンジン制御手段に出力し、
前記ポンプコントローラは、ガバナコントローラがエン
ジンの回転数を所定量上げるとき同時に、油圧ポンプの
吸収トルクのエンジントルクとのマッチング点を変更す
る信号を前記ポンプ制御手段に出力する構成としてい
る。
【0008】第1発明によれば、エンジンの冷却水又は
作動油の温度に基づいてオーバヒートの兆候を検知し、
前記温度がオーバヒートとなる温度よりも手前の所定温
度以上になったときにオーバヒートが近いと判断して、
この時のみエンジン回転数を定常時よりも所定量上げる
ことにより、エンジン直結の冷却ファンの風量を増加し
てオーバヒートを防止できる。このため、定常時はエン
ジン及び冷却ファン回転数を低く抑えることができるの
で、エネルギロスの低減と低騒音化が可能である。ま
た、オーバヒートが近いときには、エンジン回転数を所
定量上げるのと同時に、作業機アクチュエータ用の油圧
ポンプの吸収トルクのエンジントルクとのマッチング点
を変更するので、油圧ポンプの出力トルクの急激な低下
を防止できて、作業機アクチュエータの操作性及び作業
能率を妨げることはない。
【0009】第2発明は、第1発明に基づいて、前記マ
ッチング点をエンジンの定馬力線上に維持する構成とし
ている。
【0010】第2発明によれば、オーバヒート防止時
に、エンジン回転数を上げても、エンジン出力馬力及び
作業機アクチュエータ用油圧ポンプの吸収馬力が一定で
あるので、作業能率は全く変わらずに維持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て、図1〜図6により詳細に説明する。図1〜図4によ
り第1実施形態を説明する。先ず、本実施形態の油圧制
御装置の構成について、図1により説明する。エンジン
1によって、可変容量型の油圧ポンプ2及びパイロット
圧を発生させるコントロールポンプ3が駆動されてい
る。方向切換弁4は油圧ポンプ2から吐出される圧油の
流れを制御して油圧アクチュエータ5に供給し、油圧ア
クチュエータ5は作業機等の負荷6を駆動している。ま
た、エンジン1の出力軸にはプーリ及びVベルト等の伝
達手段を介して冷却ファン20が連結されており、冷却
ファン20は冷却ファン20の冷却風下流側に配設され
たラジエータ21に送風して冷却水を冷却している。
【0012】スロットルダイアル7はエンジン1の定常
時の回転数を設定するものであり、そのストロークに応
じた設定回転数信号をガバナコントローラ8に出力して
いる。また、エンジン1にはエンジン冷却水温度を検出
する温度センサ22が取り付けられており、温度センサ
22の冷却水温信号はガバナコントローラ8に入力され
ている。
【0013】ガバナコントローラ8は例えばマイクロコ
ンピュータ等の中央演算装置を主体にして構成されてお
り、前記スロットルダイアル7のストローク信号及び温
度センサ22の冷却水温信号を入力して後述するような
所定の演算処理を行う。そして、この演算処理結果に基
づいて、前記スロットルダイアル7のストローク信号の
大きさに応じた、かつ冷却水温に応じた所定のエンジン
設定回転数になるような指令信号をガバナモータ9に出
力し、ガバナモータ9に連結された噴射ポンプ10の燃
料噴射レバーの回動を制御して燃料噴射量を制御すると
共に、後述のポンプコントローラ12に設定回転数信号
を出力している。また、ガバナモータ9の動作量は燃料
噴射量としてポテンショメータ11により検出され、こ
の検出信号はガバナコントローラ8にフィードバックさ
れている。
【0014】尚、図1では、エンジン1に、ガバナモー
タ9及び噴射ポンプ10等からなる燃料噴射制御部及び
メカニカルガバナを装着した例を示しているが、本発明
はこれに限定されず、いわゆる電子式ガバナを装着して
もよい。電子式ガバナの場合には、図示しない検出セン
サで検出したコントロールラック位置、エンジン回転数
及び冷却水温等に基づいて、図示しないアクチュエータ
によりコントロールラック位置及びタイマ進角を制御す
るようにしている。
【0015】油圧ポンプ2は、ポンプコントローラ12
からの指令により、TVCバルブ13、LSバルブ14
及びサーボバルブ15から構成されるポンプ制御手段1
6を介して、吸収トルク(押しのけ容積)が制御される
ようになっている。ポンプコントローラ12は、エンジ
ン回転軸の回転速度(単位時間当りの回転数)を検出す
るエンジン回転センサ17からの実回転数信号とガバナ
コントローラ8からの設定回転数信号とを受けて、この
設定回転数に応じた油圧ポンプ2の吸収トルク(押しの
け容積)に設定されるように所定のポンプ吐出量の指令
信号をTVCバルブ13に出力する。TVCバルブ13
は、油圧ポンプ2の吐出圧に応じた所定流量以上にポン
プから吐出されないように前記指令信号に対応してポン
プ吐出量を制御して、ポンプの吸収馬力がエンジン馬力
を越さないように等馬力制御を行い、LSバルブ14に
所定のポンプ吐出量の指令信号を出力する。LSバルブ
14は、油圧ポンプ2の吐出圧と負荷圧(即ち方向切換
弁4の出口圧力)との差圧に応じてポンプ吐出量を制御
するものであり、ソレノイドバルブ18により設定され
たパイロット信号に基づいて前記差圧が略一定圧になる
ようにポンプ吐出量の制御指令をサーボバルブ15に出
力する。サーボバルブ15はこの制御指令に基づき、油
圧ポンプ2の吐出量を制御して吸収トルクを制御してい
る。ソレノイドバルブ18は、ポンプコントローラ12
からのLSバルブ14の差圧設定信号に応じて、コント
ロールポンプ3からのパイロット油圧をパイロット信号
に変換し、この差圧設定のパイロット信号をLSバルブ
14に作用させる。
【0016】ポンプコントローラ12は、ガバナコント
ローラ8と同じくマイクロコンピュータ等の中央演算装
置を主体にして構成されている。ポンプコントローラ1
2は、前記ガバナコントローラ8から、冷却水温が所定
値以上になり、エンジン1の回転数を所定回転数に上げ
るという設定回転数信号を入力すると、この所定回転数
に応じたエンジントルクに油圧ポンプ2の吸収トルクの
マッチング点を変更するための所定のポンプ吐出量の指
令信号をTVCバルブ13に出力する。これにより、T
VCバルブ13は油圧ポンプ2の吐出圧に応じた所定流
量以上にポンプから吐出されないように前記指令信号に
対応してポンプ吐出量を制御して、油圧ポンプ2の吸収
トルクのマッチング点の変更を行う。なお、TVCバル
ブ13、LSバルブ14、サーボバルブ15は周知の技
術であるので、詳細説明は省略する。
【0017】次に、オーバヒート防止時のエンジン回転
数の切り換え制御について図2,3により説明する。図
2はエンジン回転数と冷却水温度との関係を示す図であ
り、図3はエンジン回転数の制御フローチャートであ
る。図2に示すように、所定の冷却水温度tに基づい
て、エンジン回転数をN1 ,N2 ,N3 に切り換えるこ
とにより冷却水温度を制御している。即ち、低い水温の
定常時にはエンジン回転数N(rpm )をスロットルダイ
アル7により設定された回転数N1 に制御し、この後水
温が上昇している時には、冷却水温度t(°C)がt≧
t1 のとき、エンジン回転数N(rpm )をN1 からN2
へ、t≧t2 のとき、N2 からN3 へ切り換え、t>t
3 になったら、N3 のままで所定のアラーム表示したり
アラーム警報を行ったりするようにしている。
【0018】しかし、水温が下降してエンジン回転数N
を元に戻す時に、冷却水温度tに所定のヒステリシス幅
α(°C)をもたせるようにするため、t≦t2 −αの
ときに、エンジン回転数NをN3 からN2 へ、t≦t1
−αのときに、N2 からN1へそれぞれ切り換えるよう
にしている。ここで、t1 , t2 ,t3 は予めt1 <t
2 <t3 なる関係に設定された所定水温であり、t3 は
この場合の最大許容温度である。また、N1 は定常時
(低温時)の定格回転数であり、N3 は予め設定された
最大大気温度時に冷却水温度tを最大許容温度t3 以下
に収めるために必要な冷却ファン20の回転数に基づい
て設定された所定回転数である。N2 はN1 とN3 との
間の所定回転数である。
【0019】図3により、上記のようなエンジン回転数
の制御手順を説明する。図3において、ステップS1で
冷却水温度tが所定値t1 以上か否かの判定を行い、N
Oの場合は、ステップS2で現在のエンジン回転数Nが
N=N2 か否か(即ち水温が上昇中か、下降中か)の判
定を行う。ステップS2でNOの場合即ち水温上昇中の
場合は、ステップR1でエンジン回転数NをN1 に維持
するようにガバナコントローラ8はガバナモータ9に指
令信号を出力する。ステップS2でYESの場合即ち水
温下降中の場合は、ステップS3で冷却水温度tが所定
値(t1 −α)以下かの判定を行う。ステップS3でN
Oの場合は、ステップR2でエンジン回転数NをN2 に
維持するようにガバナコントローラ8はガバナモータ9
に指令信号を出力し、YESの場合は、ステップR3で
エンジン回転数NをN2 からN1 へ低下させるようにガ
バナコントローラ8はガバナモータ9の信号を出力す
る。
【0020】前記ステップS1で冷却水温度tが所定値
t1 以上のときは、ステップS4で冷却水温度tが所定
値t2以上か否かの判定を行い、NOの場合は、ステッ
プS5で現在のエンジン回転数NがN=N3 (水温は上
昇中か、下降中か)の判定を行う。ステップS5でNO
の場合即ち水温上昇中の場合は、ステップR4でエンジ
ン回転数NをN1 からN2 に上げるようにガバナコント
ローラ8はガバナモータ9に指令信号を出力する。ステ
ップS5でYESの場合即ち水温下降中の場合は、ステ
ップS6で冷却水温度tが所定値(t2 −α)以下かの
判定を行う。ステップS6でNOの場合は、ステップR
5でエンジン回転数NをN3 に維持するようにガバナコ
ントローラ8はガバナモータ9に指令信号を出力し、Y
ESの場合は、ステップR6でエンジン回転数NをN3
からN2 へ低下させるようにガバナコントローラ8はガ
バナモータ9の信号を出力する。この後、ステップS1
へ処理を戻す。
【0021】ステップS4でYESの場合は、ステップ
S7 でt>t3 かの判定を行い、NOの場合は、ステッ
プR7でエンジン回転数NをN2 からN3 に上げるよう
にガバナコントローラ8はガバナモータ9に指令信号を
出力し、YESの場合は、ステップR8でアラーム信号
を出力する。
【0022】次に、エンジン回転数と油圧ポンプの吸収
トルクとのマッチング点について、図4により説明す
る。図4は、電子式ガバナを使用した場合のエンジン回
転数Nに対するエンジントルクTe と油圧ポンプ2の吸
収トルクTp との関係を示した図である。同図におい
て、点P1 ,P2 ,P3 は、それぞれ、エンジン回転数
NがN1 ,N2 ,N3 の時のエンジントルクTe がT1
,T2 ,T3 である点であり、同時に油圧ポンプ2の
吸収トルクTp とのマッチング点である。すなわち、ガ
バナコントローラ8により、エンジン回転数Nがそれぞ
れN1 ,N2 ,N3 に制御されると、エンジン特性に基
づきエンジン回転数N1 ,N2 ,N3 にそれぞれ対応し
て最大エンジントルクTe がT1 ,T2 ,T3 に設定さ
れ、エンジン回転数N1,N2 ,N3 に対応する油圧ポ
ンプ2の吸収トルクTp がそれぞれT1 ,T2 ,T3 と
なるように、即ち吸収トルクTp カーブが点P1 ,P2
,P3 を通るように、ポンプコントローラ12により
それぞれのポンプ吐出量が設定される。ここで、ハイア
イドル時におけるエンジン回転数がN2 ,N2 ,N3 に
収束するように、エンジントルク特性は設定されてい
る。そして、点P1 ,P2 ,P3 は、エンジン1の定出
力馬力(PS)線上に維持されるように、ガバナコント
ローラ8により設定されている。
【0023】上記のようなエンジントルク特性を有する
エンジンに適用する実施形態によれば、ガバナコントロ
ーラ8は、温度センサ22からの温度信号を受けて、エ
ンジン1の冷却水温度tが所定温度t1 ,t2 以上にな
った場合、エンジン1の回転数Nの設定値をそれぞれN
2 ,N3 に上げて冷却ファン20の風量を増加するの
で、冷却能力が大きくなり、冷却水温度tは、図2に示
すように、最大大気温度の下での稼動においても最大許
容温度t3 以下に制御される。また、エンジン1の回転
数NをそれぞれN2 ,N3 に上げる時、ポンプコントロ
ーラ12は、図4に示すように、油圧ポンプ2の吸収ト
ルクTp のマッチング点PをN2 ,N3 に対応してP1
よりも吸収トルクTp の小さいP2 ,P3 に変更する。
このため、エンジン1の回転数Nを増速しても油圧ポン
プ2の吸収トルクTp の急激な低下が防止されるので、
アクチュエータ5の操作性及び作業機の掘削力が低下す
ることはない。また、ガバナコントローラ8は、油圧ポ
ンプ2の吸収トルクTp とのマッチング点P1 ,P2 ,
P3 におけるエンジン1の出力馬力を一定にしているた
め、油圧ポンプ2の吸収馬力も一定であり、これによ
り、作業能率は全く変わらずに維持できる。
【0024】なお、最大大気温度の下の稼働において、
エンジン回転数はN3 で冷却水温度tを最大許容温度t
3 以内に制御できるようにしたので、プーリ比により減
速された、この時の冷却ファン回転数をn3 とすると、
常温かつ定常(エンジン回転数N1 )時の冷却ファン回
転数n1 は、数式「n1 =n3 ×N1 /N3 」で表さ
れ、回転数n3 よりも低い値となる。従って、従来は常
温時でも常に冷却ファンを高い回転数(n3 相当)で回
転させていたが、本発明では常温時には低い回転数n1
で回転させることができるので、エネルギロスの低減、
及びエンジンと冷却ファンの低騒音化が可能である。
【0025】次に、電子式ガバナによるエンジンに適用
する他の実施形態について、図5により説明する。図5
は、本実施形態におけるエンジン回転数Nに対するエン
ジントルクTe と油圧ポンプの吸収トルクTp との関係
を示した図である。本実施形態においては、図5に示す
ハイアイドル時のレギュレーション以外は第1実施形態
と全く同一であるので、異なる部分についてのみ説明す
る。図5において、ハイアイドル時のエンジン回転数N
は全て同一の回転数N2 に収束するように設定されてい
る。
【0026】従って、オーバヒート防止のために負荷時
のエンジン回転数NがN1 ,N2 ,N3 にそれぞれ設定
されても、軽負荷時にはつまりエンジントルクTe が小
さい場合にはいずれの設定でもエンジン回転数Nが殆ど
変わらないので、油圧ポンプ2の吐出流量が変わらず、
よって方向切換弁4の操作量に対するアクチュエータ5
の作動速度がいずれの設定時でも略等しい。このため、
アクチュエータ5の操作感覚が良い。
【0027】次に、機械式ガバナによるエンジンに適用
する実施形態について、図6により説明する。図6は、
本実施形態におけるエンジン回転数Nに対するエンジン
トルクTe と油圧ポンプの吸収トルクTp との関係を示
した図である。本実施形態においては、図6に示す点P
4 ,P5 の設定とハイアイドル時のレギュレーション以
外は第1実施形態と全く同一であるので、異なる部分に
ついてのみ説明する。図6において、点P1 ,P4 ,P
5 は、それぞれ、エンジン回転数NがN1 ,N2 ,N3
の時のエンジントルクTe がT1 ,T4 ,T5 である点
であり、同時に油圧ポンプ2の吸収トルクTp とのマッ
チング点である。すなわち、ガバナコントローラ8によ
りエンジン回転数NがN1 ,N2 ,N3 に設定され、こ
れに対応してエンジントルクTe がそれぞれT1 ,T4
,T5 に設定されると、エンジン回転数N1 ,N2 ,
N3 に対応する油圧ポンプ2の吸収トルクTp がそれぞ
れ点P1 ,P4 ,P5 を通るように、ポンプコントロー
ラ12によりポンプ吐出量が制御される。ここで、ハイ
アイドル時におけるエンジン回転数はそれぞれN1a,N
4 ,N5 に設定され、T4 ,T5 は第1実施形態のT2
,T3 と殆ど変わらない。
【0028】従って、ハイアイドル時のエンジン回転数
N5 がそれに対応する負荷時のエンジン回転数N3 より
も大きいが、オーバヒート防止のためにエンジン回転数
Nを切換えたときのエンジントルクTe と油圧ポンプ2
の吸収トルクTp とのマッチングによりポンプ吸収トル
クTp の急激な低下が無いこと、あるいは、定常時はエ
ンジン回転数及び冷却ファン回転数を低く設定し、水温
が上昇してオーバヒートの兆候が現れたときのみ回転数
を上げることにより、エネルギロス及び騒音を低減でき
ること、等の作用効果を第1実施形態の場合と同様に得
られる。これにより、機械式ガバナを備えたエンジンを
搭載した車両に好適に適用することができる。
【0029】尚、これまで説明した実施形態では、エン
ジン冷却水温度に基づいてオーバヒートの兆候を判断す
る例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば作
動油温度に基づいて判断するようにしてもよく、予め複
数段階の作動油温度レベルを設定しておき、この温度レ
ベルを越えたか否かによりエンジン回転数を増加するか
否かを判断するようにしてもよい。
【0030】以上説明したように、本発明による建設機
械の油圧制御装置によれば、オーバヒートの兆候を検知
し、必要な時のみエンジン回転数を上げることにより、
冷却ファン回転数を上げてオーバヒートを防止するよう
にしたため、定常(常温)時は冷却ファン回転数を低く
抑えることができるので、エネルギロスの低減とファン
回転による騒音の低減化が可能である。また、エンジン
回転数を上げた時、この回転数に対応して設定したエン
ジントルクに、エンジンにより駆動される油圧ポンプの
吸収トルクのマッチング点を変更し、しかも、このマッ
チング点におけるエンジン出力馬力は一定であるように
したため、油圧ポンプの吸収馬力も一定となるので、油
圧ポンプの圧油により作動するアクチュエータの操作性
を妨げることがなく、作業能率も全く変わらずに維持で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る建設機械の油圧制御装置の構
成図である。
【図2】本発明に係るエンジン回転数と冷却水温度との
関係を示す図である。
【図3】本発明に係るエンジン回転数の制御フローチャ
ートである。
【図4】電子式ガバナによるエンジンに適用した場合の
エンジン回転数に対するエンジントルクとポンプ吸収ト
ルクとの関係を示した図である。
【図5】電子式ガバナによるエンジンに適用した場合の
他の実施形態に係るエンジン回転数に対するエンジント
ルクとポンプ吸収トルクとの関係を示した図である。
【図6】機械式ガバナによるエンジンに適用した場合の
エンジン回転数に対するエンジントルクとポンプ吸収ト
ルクとの関係を示した図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…可変容量型油圧ポンプ、3…コント
ロールポンプ、4…方向切換弁、5…油圧アクチュエー
タ、6…負荷、7…スロットルダイアル、8…ガバナコ
ントローラ、9…ガバナモータ、10…噴射ポンプ、1
1…ポテンショメータ、12…ポンプコントローラ、1
3…TVCバルブ、14…LSバルブ、15…サーボバ
ルブ、16…ポンプ制御手段、17…エンジン回転セン
サ、18…ソレノイドバルブ、20…冷却ファン、21
…ラジエータ、22…温度センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F15B 11/00 F15B 11/00 E Fターム(参考) 2D003 AA01 AB05 AB06 BA05 BA07 DA03 DA04 DB03 DB04 DB06 DC02 FA02 3G084 AA01 AA07 BA03 BA35 DA37 EA13 FA13 FA20 FA33 3G093 AA10 AA15 BA08 CA05 DA01 DA05 DB22 EA03 FB01 3H089 AA81 AA85 BB15 BB21 DA03 DA13 DB43 EE35 FF01 FF10 GG02 JJ02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1) と、エンジン(1) の回転数
    (N) を制御するエンジン制御手段(9,9A)と、エンジン
    (1) に直結して駆動される冷却ファン(20)と、エンジン
    (1) によって駆動され、作業機アクチュエータに圧油を
    供給する可変容量型の油圧ポンプ(2) と、油圧ポンプ
    (2) の吸収トルク(Tp)を制御するポンプ制御手段(16)
    と、エンジン(1) の冷却水又は作動油の温度を検出する
    検出手段(22)と、エンジン制御手段(9,9A)に信号を出力
    してエンジン(1) の回転数(N) を制御するガバナコント
    ローラ(8) と、ポンプ制御手段(16)に信号を出力して油
    圧ポンプ(2) の吸収トルク(Tp)を制御するポンプコント
    ローラ(12)とを備えた建設機械の油圧制御装置におい
    て、 前記ガバナコントローラ(8) は、前記検出手段(22)から
    の温度信号を受けて、エンジン(1) の冷却水又は作動油
    の温度が所定温度以上になったとき、エンジン(1) の回
    転数(N) を所定量上げる信号を前記エンジン制御手段
    (9,9A)に出力し、 前記ポンプコントローラ(12)は、ガバナコントローラ
    (8) がエンジン(1) の回転数(N) を所定量上げるとき同
    時に、油圧ポンプ(2) の吸収トルク(Tp)のエンジントル
    ク(Te)とのマッチング点(P) を変更する信号を前記ポン
    プ制御手段(16)に出力することを特徴とする建設機械の
    油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建設機械の油圧制御装置
    において、 前記マッチング点(P) をエンジン(1) の定馬力線上に維
    持することを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
JP2000236957A 2000-08-04 2000-08-04 建設機械の油圧制御装置 Pending JP2002047965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000236957A JP2002047965A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 建設機械の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000236957A JP2002047965A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 建設機械の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002047965A true JP2002047965A (ja) 2002-02-15

Family

ID=18728909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000236957A Pending JP2002047965A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 建設機械の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002047965A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007023941A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Yanmar Co Ltd 作業機械のエンジン制御装置
US7469535B2 (en) 2003-08-11 2008-12-30 Komatsu Ltd. Hydraulic driving control device and hydraulic shovel with the control device
CN110094272A (zh) * 2019-05-14 2019-08-06 三一专用汽车有限责任公司 泵送控制方法、泵送控制***及泵车
WO2019188415A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 日立建機株式会社 作業車両

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7469535B2 (en) 2003-08-11 2008-12-30 Komatsu Ltd. Hydraulic driving control device and hydraulic shovel with the control device
JP2007023941A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Yanmar Co Ltd 作業機械のエンジン制御装置
JP4504276B2 (ja) * 2005-07-19 2010-07-14 ヤンマー株式会社 作業機械のエンジン制御装置
WO2019188415A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 日立建機株式会社 作業車両
CN110094272A (zh) * 2019-05-14 2019-08-06 三一专用汽车有限责任公司 泵送控制方法、泵送控制***及泵车

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4773369A (en) Method of controlling an output of an internal combustion engine and/or a variable displacement hydraulic pump driven by the engine
KR100688854B1 (ko) 팬회전속도 제어방법
EP0277253A1 (en) Hydraulic pump control unit
KR100688853B1 (ko) 팬회전수 제어방법
JP2007040301A (ja) 作業車両のエンジン制御装置
US6571751B2 (en) Method and apparatus for cooling fan control algorithm
JP3641504B2 (ja) 油圧トランスミッションのモータ及びオーバースピード制御装置並びに可変容量油圧モータの制御方法
JP2724820B2 (ja) 可変容量型油圧ポンプの制御装置
JP3295650B2 (ja) ファン回転数制御方法およびその装置
GB2306704A (en) Controlling the RPM of an engine in a hydraulic construction machine
JP4504276B2 (ja) 作業機械のエンジン制御装置
JP2002047965A (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2000154803A (ja) 油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置
JP3748759B2 (ja) ポンプ駆動エンジンの回転数制御装置
JP3580941B2 (ja) 油圧式建設機械のエンジン回転数制御装置
JP3941257B2 (ja) エンジン・油圧制御システム
JPH11351007A (ja) 作業車両の原動機回転数制御装置および方法
JP2896366B2 (ja) 油圧駆動機械の油圧ポンプ制御方法およびその装置
JP2001140678A (ja) 建設機械搭載のエンジン制御装置
JP2000303838A (ja) エンジン負荷制御装置
JP2005146878A (ja) 冷却ファン制御システム
JP2004324694A (ja) 建設機械の油圧回路
JP2001295674A (ja) 産業用エンジンの制御装置
JP3600204B2 (ja) 建設機械のエンジン制御装置
JP4743512B2 (ja) エンジン制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080502

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080901