JP2002047509A - 溶銑の精錬方法 - Google Patents
溶銑の精錬方法Info
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Abstract
でも脱りん剤の溶融性を維持でき、高脱りん率が得ら
れ、しかも溶銑脱珪・脱りん処理時に発生するスラグ量
を低減できる溶銑の精錬方法を提供する。 【解決手段】 (a)粒径が3〜30mmの脱炭スラグを
溶銑に上置きした後、(b)上吹ランスから酸素を溶銑
1質量トン当たり1. 0〜2.5m3 (標準状態)/min 吹
き付けながら、底吹羽口から溶銑1質量トン当たり0.
05〜0. 60m3 (標準状態)/minの攪拌用ガスを吹き
込むことにより脱珪処理を行い、(c)溶銑中の [Si]
濃度を0. 10%以下、塩基度(Ca O/Si O2 質量
比)0. 4〜1. 2の脱珪スラグとした後、(d)炉内
に生成した脱珪スラグを上底吹転炉の傾動により炉口か
ら排出し、(e)脱珪スラグが排出された脱珪溶銑に上
吹ランスからCaO含有粉を吹き付ける。
Description
・脱りん処理を分離して行う溶銑の精錬方法に関し、特
に溶銑脱珪・脱りん処理時に発生するスラグ量を低減で
きる溶銑の精錬方法に関する
わる環境問題の対策として、スラグ発生量の低減が求め
られている。
率を得るためスラグ塩基度 (Ca O/Si O2 質量比)
を2〜3以上にする必要がある。そのため、溶銑中の
[Si]濃度が高いときにはCa O含有物質の使用量が多
くなりスラグ発生量が増加して環境上問題となる。
のスラグ発生量増加問題を解決する方法として、高炉の
鋳床樋での脱珪処理や溶銑鍋での脱珪処理が行われてい
る。しかしながら、これらの方法では長時間処理による
耐火物の損耗や熱損失の増大が問題となる。
5%以下まで低減する場合、脱珪反応と共に脱炭反応も
進行するためスラグフォーミングやスロッピングが顕著
になり、上記反応容器ではフリーボードが小さいため、
操業が困難になるという問題がある。
開平5−9533号公報には、転炉型の処理容器中の溶
銑に造塊スラグを主成分とする造滓剤を添加して脱珪す
る方法が示されている。
以上のAl2O3 が含有されており、転炉吹錬時にスラグ
フォーミングやスロッピングを誘発し操業が安定しない
おそれがある。
ば、脱りんスラグ発生量を低減することが困難となる
が、特開平5−9533合公報には、その効率的な方法
について詳細な記述がない。
銑中の[Si]濃度が低すぎると、生石灰等の脱りん剤
が十分に溶融しきれず、その結果、脱りん反応効率が低
下することは広く知られている。
により、スラグの融点を下げて脱りん反応を促進する方
法が一般的であるが、この方法では耐火物溶損量が増加
するという問題がある。
3号公報には、Ca O粉を上吹酸素と共に溶銑に吹き付
けて脱りんする方法の提案が開示されている。
が溶銑質量トン当たり2m3 (標準状態)/min 以下となる
と、溶銑中の [Si]濃度が0.1〜0.3%の間で溶銑
中の [Si]濃度が低いほど脱りん剤の溶融性が悪化する
おそれがある。
度を0. 1%以下にまで迅速に低減し、(2)脱珪スラ
グを溶融状態にして、効率良く炉口から排出し、(3)
溶銑中の [Si]濃度が0.1%以下のレベルでも脱りん
剤の溶融性を維持でき、高脱りん率が得られ、(4)し
かも溶銑脱珪・脱りん処理時に発生するスラグ量を低減
できる溶銑の精錬方法を提供することにある。
[Si]濃度が0.1%以下のレベルでも脱りん剤の溶融
性を維持でき、高脱りん率が得られる方法について検討
した結果、下記の知見を得た。
て、脱炭スラグ (脱炭スラグとは脱りん溶銑を脱炭した
際に生成するスラグ) と必要に応じて酸化鉄を溶銑に上
置き添加した後、上吹ランスから溶銑1質量トン当たり
1. 0〜2.5m3 (標準状態)/min の酸素を溶銑に吹き
付けながら、底吹羽口から溶銑1質量トン当たり0.0
5〜0. 60m3 (標準状態)/min の攪拌用ガスを吹き込
むことにより、溶銑中の [Si]濃度を0. 10%以下ま
で迅速に低減することができる。
トがある。 ・脱炭スラグは、一旦溶融したものであるため極めて速
やかに再溶融し易い。 ・脱炭スラグは、造塊スラグと異なりAl2O3 含有量が
約1%と低いので、脱珪処理中にスロッピング等を生じ
難い。 ・脱炭スラグ中にはCaOが既に含有されており、新た
に生石灰等を添加する必要が無いため、スラグを生成す
るためのコストを低減できる。
するには、スラグの流動性を良好にすることが重要であ
り、粒径3〜30mmの脱炭スラグを使用して脱珪スラグ
の塩基度(Ca O/Si O2 質量比)を0. 4〜1. 2
に調整するとよい。
らCa O含有粉を、溶銑1質量トン当たり0. 5〜2.
5m3 (標準状態)/min の酸素をキャリアーガスとして吹
き付けながら、底吹羽口から溶銑1質量トン当たり0.
05〜0. 60m3 (標準状態)/min の攪拌用ガスを吹き
こむことにより脱りんスラグを高塩基度に維持しながら
溶融性を良好にすることができ、脱りん率を高くするこ
とが可能となる。
O2 、N2 等が使用できる。 (D)Ca O含有粉に、Al2O3 およびFe2O3 の少な
くとも一種以上を混合した粉を上吹酸素と共に溶銑に吹
き付けて脱りんすることにより、さらに脱りん率を向上
できる。
脱珪処理と脱りん処理とを分離して行うと、脱珪・脱り
ん処理を同時に行うときに比べて大幅にスラグ量を低減
できる。
もので、その要旨は、下記のとおりである。 (1)上底吹転炉に溶銑を装入して脱珪・脱りん処理を
行う溶銑の精錬方法において、(a)粒径が3〜30mm
の脱炭スラグを溶銑に上置きした後、(b)上吹ランス
から酸素を溶銑1質量トン当たり1. 0〜2.5m3 (標
準状態)/min 吹き付けながら、底吹羽口から溶銑1質量
トン当たり0. 05〜0. 60m3 (標準状態)/min の攪
拌用ガスを吹き込むことにより脱珪処理を行い、(c)
溶銑中の [Si]濃度を0. 10%以下、脱珪スラグの塩
基度(Ca O/Si O2 質量比)を0. 4〜1. 2とし
た後、(d)炉内に生成した脱珪スラグを上底吹転炉の
傾動により炉口から排出し、(e)脱珪スラグが排出さ
れた脱珪溶銑に上吹ランスからCaO含有粉を、溶銑1
質量トン当たり0. 5〜2.5m3 (標準状態)/min の酸
素をキャリアーガスとして吹き付けながら、底吹羽口か
ら溶銑1質量トン当たり0. 05〜0. 60m3 (標準状
態)/minの攪拌用ガスを吹き込むことにより脱りん処理
を行うことを特徴とする溶銑の精錬方法。 (2)前記Ca O含有粉は、Al2O3 およびFe2O3 の
少なくとも一種を含有することを特徴とする上記(1)
に記載の溶銑の精錬方法。
は、本発明の精錬方法を順に模式的に示す概念図であ
り、図1(a)は上底吹転炉で溶銑脱珪する工程を、図
1(b)は上底吹転炉を傾動して脱珪スラグを排出する
工程を、図1(c)は上底吹転炉で溶銑脱りんする工程
をそれぞれ示す。
ランス2、底吹羽口3、脱珪溶銑4、脱珪スラグ5、脱
りんスラグ6および脱りん溶銑7である。同図に示すよ
うに、本発明は上底吹転炉1に溶銑4を装入して所定の
濃度まで溶銑脱珪する工程(a)、次に炉体を傾動し
て、脱珪スラグ5を可能な限り炉外へ排出する工程
(b)、そして炉体を直立状態に戻してから、上吹ラン
ス2から上吹酸素と共にCa O含有粉を溶銑に吹き付け
て脱りんする工程(c)からなる。
で効率よく低減するには、上底吹転炉1を用いるが、上
底吹転炉を用いる理由は、以下の(1)〜(3)に記載
の通りである。
珪剤として酸化鉄を用いるが、本来冷却剤である酸化鉄
を添加するため処理中の温度低下が著しく、その温度低
下を抑制するため気体酸素も併用する。しかし、気体酸
素をあまり多く使うと、酸化鉄を主成分とするダストが
多量に発生し、作業環境が著しく悪化するという問題が
発生する。
下にまで低減すると、脱炭反応が並行して生じるため、
スラグのフォーミング量も多くなる。このフォーミング
によってスラグが反応容器から溢れ出るおそれがある。
フォーミングの問題を回避するにはかなり大きなフリー
ボードがある上底吹転炉の使用が有効である。すなわ
ち、上底吹転炉であれば、酸化鉄を多量に添加できるの
はもちろん、上吹ランスから多量の気体酸素を溶銑に吹
き付けられ、しかも強力な底吹ガス攪拌により非常に迅
速に脱珪処理できる。
0. 03%以上とするのが望ましい。それは、 [Si]濃
度が0. 03%以下になると脱炭反応の方が優勢になっ
て脱珪速度が急激に低下するおそれがあるからである。
上底吹条件について述べる。以下に示すグラフは、全て
2質量トン容量の試験用上底吹転炉を使用して行った試
験結果を示す。
量と、脱珪処理後の溶銑中の [Si]濃度およびスピッテ
ィング指数との関係を示すグラフである。なお、このグ
ラフは底吹Ar流量が溶銑1質量トン当たり0. 2m3
(標準状態)/min 一定で上吹酸素と同様に約3分間溶銑
に吹き込み、かつ脱珪処理前の溶銑中の [Si]濃度が約
0. 3%一定下での試験結果を示す。
流量を溶銑1質量トン当たり1. 0m3 (標準状態)/min
としたときのスピッティング量を基準に指数化したもの
である。
上吹酸素流量が1.0m3 (標準状態)/min 未満では脱珪
処理後の溶銑中の [Si]濃度が0. 1%を超え、溶銑1
質量トン当たり上吹酸素流量が2.5m3 (標準状態)/mi
n を超えるとスピッティング指数が急激に上昇する。
量と、脱珪処理後の溶銑中の [Si]濃度およびスピッテ
ィング指数との関係を示すグラフである。なお、このグ
ラフは上吹酸素流量が溶銑1質量トン当たり1. 0m3
(標準状態)/min 一定で底吹Arと同様に約3分間溶銑
に吹き付け、かつ脱珪処理前の溶銑中の [Si]濃度が約
0. 3%一定下での試験結果を示す。
流量を0.05m3 (標準状態)/minとしたときのスピッ
ティング量を基準に指数化したものである。同図に示す
ように、溶銑1質量トン当たり底吹Ar流量が0.05
m3 (標準状態)/min 未満では脱珪処理後の溶銑中の [S
i]濃度が0. 1%を超え、溶銑1質量トン当たり底吹A
r流量が0.6m3 (標準状態)/min を超えるとスピッテ
ィング指数が急激に上昇する。
排出するのであるが、スラグの性状とスラグ排出率との
関係を調査した。図4は脱珪時に添加するCa O含有物
質の性状をパラメータとしたスラグ塩基度とスラグ排出
率との関係を示すグラフである。
と、物質収支で計算した生成スラグ量との比(排出スラ
グの秤量値(kg)/生成スラグ量の計算値(kg))
を%表示して求めた。
な組成を示す。
(●)によりスラグ塩基度を0. 4〜1. 2とすること
でスラグの流動性を確保でき約80%という高いスラグ
排出率が得られる。
ラグ排出率が約70%であり、粒径を35〜45mmとし
た脱炭スラグ(△)でも約70%と低い値である。脱炭
スラグが生石灰に比べて良好な理由は、脱炭スラグは一
旦溶融されたものなので生石灰に比べ融点が低く溶融し
易いからである。
迅速脱珪処理時間中に完全に溶融させるには、粒径を3
0mm以下にまで細かくすることが必須となることも判明
した。
入する際に排ガス集塵機へ吸引されてしまい、歩留まり
が悪化し、所定のスラグ組成を実現できなくなる。以上
から、粒径が3〜30mmの脱炭スラグを用いるのが有効
である。
の [Si]濃度が0. 10%以下となった溶銑を脱りんす
る方法について述べる。図5は脱りん剤の添加方法をパ
ラメータとした溶銑中の [Si]濃度と脱りん率との関係
を示すグラフである。
条件(上吹酸素流量:3m3 (標準状態)/min 、底吹Ar
流量:0. 8m3 (標準状態)/min)で4分間行い、脱りん
剤の添加方法は以下の通りある。
kgを溶銑に上置きした後、上底吹を行った。 ●:鉄鉱石20kgを溶銑に上置きし、上吹酸素をキャ
リアーガスとしてCaO粉15kgを溶銑に吹き付け
た。Ca O粉としては、純度98% (粉径0. 01〜
0. 15mm) を使用した。
吹酸素をキャリアーガスとして(Ca O+Al2O3)粉1
5kgを溶銑に吹き付けた。Al2O3 粉としては、純度
98% (粉径0. 01〜0. 15mm) を使用し、Ca
O粉量に対して20質量%混合した。
吹酸素をキャリアーガスとして(Ca O+Fe2O3)粉1
5kgを溶銑に吹き付けた。Fe2O3 粉としては、純度
98% (粉径0. 01〜0. 15mm) を使用し、Ca
O粉量に対して20質量%混合した。
置きした○印の方法は溶銑中の [Si]濃度の低下ととも
に脱りん率が低下するが、上吹酸素をキャリアーガスと
してCa O粉を吹き付けた●印の方法は脱りん率が85
%以上と高く、特に溶銑中の[Si]濃度が0.1%以下
で約90%と脱りん率が高くなる。
i]濃度が0.1%で約95%と極めて高い脱りん率が得
られる。上吹酸素と共に溶銑に吹き付けるCa O含有粉
に、Al2O3 含有粉およびFe2O3 含有粉の混合により
脱りん率が向上した理由としては、Al2O3 やFe2O3
がCa Oの溶融促進剤として作用したからと推定でき
る。
示すグラフである。なお、試験方法は下記の通りであ
る。溶銑が2質量トンで、溶銑中の [Si]濃度を約0.
1%に脱珪処理した後、塩基度(Ca O/Si O2 質量
比)が0. 5の脱珪スラグを約80%排出した。
口からAr を0. 8m3 (標準状態)/min で溶銑へ約4分
間吹き込みつつ、キャリアーガスの上吹酸素流量を変更
してCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けた。
min 以上で脱りん率が85%以上と高くなる。0. 5m3
(標準状態)/min未満では、上吹酸素と溶銑中鉄分との
反応により生成するFe O量が少ないため、スラグ中の
(Fe O) 濃度を高く維持できなくなり、脱りん率が低
下するものと推定できる。
との関係を示すグラフである。なお、試験方法は下記の
通りである。溶銑中の [Si]濃度を約0.1%に脱珪処
理した後、塩基度(Ca O/Si O 2 質量比)が0. 5
の脱珪スラグを約80%排出した。
口からAr を0. 8m3 (標準状態)/min で溶銑へ約4分
間吹き込みつつ、キャリアーガスの上吹酸素流量を変更
してCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けた。
流量を溶銑1質量トン当たり1. 0m3 (標準状態)/min
としたときのスピッティング量を基準に指数化したもの
である。
min を超えるとスピッティング指数が急激に高くなる。
従って上吹酸素流量の上限は2.5m3 (標準状態)/min
とした。
〜2.5m3 (標準状態)/min がよい。図8は溶銑1質量
トン当たりの底吹Ar 流量と脱りん率との関係を示すグ
ラフである。
は2質量トンで、溶銑中の [Si]濃度を約0.1%に脱
珪処理した後、塩基度(Ca O/Si O2 質量比)が
0. 5の脱珪スラグを約80%排出した。
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けながら
底吹Ar 流量を変更して脱りん処理を行った。
の0. 05m3 (標準状態)/min 以上で脱りん率が85%
以上と高くなり、0. 6m3 (標準状態)/min を超えると
脱りん率が急激に低下した。
n 未満だと、スラグと溶銑の攪拌・混合が不十分とな
り、スラグ中Fe Oの溶銑への移動速度の低下し、脱り
ん速度が低下すると推定できる。
と、スラグ中の(Fe O)と溶銑中の [C] との反応速
度が大きくなり過ぎて、スラグ中の (Fe O) 濃度を高
く維持できないためと推定できる。
試験を実施した。使用した溶銑は、 [C] :約4. 4
%、 [Si]:約0. 4%、 [P] :約0.1%、 [M
n]:約0. 3%を含有するもので、この溶銑を試験用上
底吹転炉に装入し、上吹酸素流量を3〜3.6m3 (標準
状態)/min とし、底吹羽口からのAr流量を0. 4m3
(標準状態)/min 一定として以下の本発明例および比較
例を行った。
前記の表1に示した通りである。 (従来例)処理前に3〜30mm径の脱炭スラグを溶銑1
質量トン当たり約10kgを上置きし、上吹ランスから
3. 6m3(標準状態)/min の酸素流量で約2分間吹き付
け脱珪処理を行った。
て、脱珪溶銑に粒状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置
きした後、Ca O粉30kgを上吹き酸素 (3m3(標準
状態)/min)と共に溶銑に約4分間で吹き付け脱りん処理
を行ったところ、処理後の [P] 濃度は0. 023%と
なった。
スラグ量はは約85kgと多かった。 (本発明例1)脱珪処理前に3〜30mm径の脱炭スラグ
を溶銑1質量トン当たり約10kgを炉の上部から上置き
し、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/min の酸素流
量で約2分間吹き付けて脱珪処理したところ、溶銑中の
[Si]濃度は0. 09%となり、生成した脱珪スラグの
塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は0. 7となった。
ろ、約80%のスラグ排出率が得られた。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置きした後、上吹酸
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgを溶銑に約4分間吹き付けたとこ
ろ、脱りん処理後の溶銑中の [P] 濃度は0. 013%
となった。
スラグ量は約46kgであり、従来例に比較してスラグ
量が大幅に低減できた。 (本発明例2)脱珪処理前に3〜30mm径の脱炭スラグ
を溶銑1質量トン当たり12kgほど、炉の上部から上置
きし、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/min の酸素
流量で約2分間吹き付けて脱珪処理したしたところ、溶
銑中の [Si]濃度は0. 05%となり、生成した脱珪ス
ラグの塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は0. 65と
なった。
ろ、約80%のスラグ排出率が得られた。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置きした後、上吹酸
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgを溶銑に約4分間吹き付けたとこ
ろ、脱りん処理後の溶銑中の [P] 濃度は0. 011%
となった。
スラグ量は約45kgであり、従来例に比較してスラグ
量が大幅に低減できた。 (本発明例3)脱珪処理前に3〜30mm径の脱炭スラグ
を溶銑1質量トン当たり約10kgを炉の上部から上置き
し、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/min の酸素流
量で約2分間吹き付けて脱珪処理したところ、溶銑中の
[Si]濃度は0. 10%となり、生成した脱珪スラグの
塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は0. 7となった。
ろ、約80%のスラグ排出率が得られた。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石20kgを炉の上部から上置きした後、上吹酸
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgおよびAl2O 3 粉3kgを溶銑に約
4分間で吹き付けたところ、脱りん処理後の溶銑中の
[P] 濃度は0. 007%となった。
スラグ量は約48kgであり、従来例に比較してスラグ
量が大幅に低減できた。 (本発明例4)脱珪処理前に3〜30mm径の脱炭スラグ
を溶銑1質量トン当たり約10kgを炉の上部から上置き
し、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/min の酸素流
量で約2分間吹き付けて脱珪処理したところ、溶銑中の
[Si]濃度は0. 10%となり、生成した脱珪スラグの
塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は0. 7となった。
ろ、約80%のスラグ排出率が得られた。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石20kgを炉の上部から上置きした後、上吹酸
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgおよびFe2O 3 粉5kgを溶銑に約
4分間で吹き付けたところ、脱りん処理後の溶銑中の
[P] 濃度は0. 005%となった。
スラグ量は約45kgであり、従来例に比較してスラグ
量が大幅に低減できた。 (比較例1)脱珪処理前に5〜25mm径の生石灰を溶銑
1質量トン当たり5kgほど、炉の上部から上置きし、上
吹ランスから3.6m3 (標準状態)/min の酸素流量で約
2分間吹き付けて脱珪処理したところ、溶銑中の [Si]
濃度は0. 10%となり、生成した脱珪スラグ中には未
溶融の生石灰が多数残存し、脱珪スラグの流動性は低か
った。
スラグ排出率が約70%と低い値であった。脱珪溶銑に
粒状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置きした後、上吹
酸素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスと
してCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けたと
ころ、脱りん処理後の溶銑中の [P] 濃度は0. 027
%と高かった。
の脱炭スラグを溶銑1質量トン当たり約10kgを炉の上
部から上置きし、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/
min の酸素流量で約2分間吹き付けて脱珪処理したとこ
ろ、溶銑中の[Si]濃度は0. 09%となり、生成した
脱珪スラグ中には未溶融の脱炭スラグが多数残存し、脱
珪スラグの流動性は低かった。
スラグ排出率が約70%と低い値であった。脱珪溶銑に
粒状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置きした後、上吹
酸素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスと
してCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けたと
ころ、脱りん処理後の溶銑中の [P] 濃度は0. 025
%と高かった。
脱炭スラグを溶銑1質量トン当たり約10kgを炉の上部
から上置きし、上吹ランスから3.6m3 (標準状態)/mi
n の酸素流量で約2分間吹き付けて脱珪処理したとこ
ろ、溶銑中の [Si]濃度は0. 10%となり、生成した
脱珪スラグの塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は0.
7となった。
ろ、約80%のスラグ排出率が得られた。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石20kgおよび5〜25mm径の生石灰15kg
を上置きした後、上吹酸素(流量:3m3 (標準状態)/mi
n)を溶銑に約4分間で吹き付けたところ、脱りん処理後
の溶銑中の [P] 濃度は0. 030%と高かった。
脱炭スラグを溶銑1ton当たり約10kgを炉の上部から
上置きし、上吹ランスから1. 5m3(標準状態)/min の
酸素流量で約2分間吹き付けて脱珪処理したところ、溶
銑中の [Si]濃度は0. 30%となり、生成した脱珪ス
ラグの塩基度(Ca O/Si O2 質量比)は1. 5とな
った。
ラグ排出率が約40%と低い値であった。脱珪溶銑に粒
状鉄鉱石25kgを炉の上部から上置きした後、上吹酸
素(流量:3m3 (標準状態)/min)をキャリアーガスとし
てCa O粉15kgを溶銑に約4分間で吹き付けたとこ
ろ、脱りん処理後の溶銑中の [P] 濃度は0. 035%
と高かった。
度が0.1%以下のレベルでも脱りん剤の溶融性を維持
でき、高脱りん率が得られ、しかも溶銑脱珪・脱りん処
理時に発生するスラグ量を低減できる。
あり、図1(a)は上底吹転炉で溶銑脱珪する工程を、
図1(b)は上底吹転炉を傾動して脱珪スラグを排出す
る工程を、図1(c)は上底吹転炉で溶銑脱りんする工
程をそれぞれ示す。
理後の溶銑中の [Si]濃度およびスピッティング指数と
の関係を示すグラフである。
理後の溶銑中の [Si]濃度およびスピッティング指数と
の関係を示すグラフである。
メータとしたスラグ塩基度とスラグ排出率との関係を示
すグラフである。
の [Si]濃度と脱りん率との関係を示すグラフである。
である。
示すグラフである。
率との関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 上底吹転炉に溶銑を装入して脱珪・脱り
ん処理を行う溶銑の精錬方法において、 (a)粒径が3〜30mmの脱炭スラグを溶銑に上置きし
た後、 (b)上吹ランスから酸素を溶銑1質量トン当たり1.
0〜2.5m3 (標準状態)/min 吹き付けながら、底吹羽
口から溶銑1質量トン当たり0. 05〜0. 60m3 (標
準状態)/min の攪拌用ガスを吹き込むことにより脱珪処
理を行い、 (c)溶銑中の [Si]濃度を0. 10%以下、脱珪スラ
グの塩基度(Ca O/Si O2 質量比)を0. 4〜1.
2とした後、 (d)炉内に生成した脱珪スラグを上底吹転炉の傾動に
より炉口から排出し、 (e)脱珪スラグが排出された脱珪溶銑に上吹ランスか
らCaO含有粉を、溶銑1質量トン当たり0. 5〜2.
5m3 (標準状態)/min の酸素をキャリアーガスとして吹
き付けながら、底吹羽口から溶銑1質量トン当たり0.
05〜0. 60m3 (標準状態)/min の攪拌用ガスを吹き
込むことにより脱りん処理を行うことを特徴とする溶銑
の精錬方法。 - 【請求項2】 前記Ca O含有粉は、Al2O3 およびF
e2O3 の少なくとも一種を含有することを特徴とする請
求項1に記載の溶銑の精錬方法。
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