JP2002044932A - リニアモータとその製造方法 - Google Patents

リニアモータとその製造方法

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JP2002044932A JP2000227196A JP2000227196A JP2002044932A JP 2002044932 A JP2002044932 A JP 2002044932A JP 2000227196 A JP2000227196 A JP 2000227196A JP 2000227196 A JP2000227196 A JP 2000227196A JP 2002044932 A JP2002044932 A JP 2002044932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作や組立が容易であってコイルの発熱を効
率よく抑えることができるリニアモータとその製造方法
を提供する。 【解決手段】 磁極鉄心4aは、ベースプレート3の長
さ方向に所定の間隔を開けて多数配列されている。磁極
鉄心4aは、基部4b側からその先端側に向かって厚み
が薄くなるテーパ面4c,4dを備えている。コイル6
は、絶縁筒5のテーパ面5c,5dに略均一な厚さで巻
き付けられており、コイルの外形寸法がテーパ面4c,
4d,5c,5dと同様にテーパ状である。コイル6
は、所定の巻数で高密度に絶縁筒5に巻き付けらた状態
で、絶縁筒5とともに磁極鉄心4aに嵌め込まれる。渡
し配管71は、コイル6を冷却する冷却液が流れる管路
であり、隣り合うコイル6の間隙部に略密着した状態で
嵌め込まれる。その結果、リニアモータ1の推力を低下
させずに、コイル6を効率よく冷却することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固定体に対して
移動体を相対移動させるリニアモータとその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】3相(U相、V相、W相)のコイルが巻
き付けられた鉄心の磁極が所定ピッチで配列されたコイ
ル側リニアモータと、このコイル側リニアモータに隙間
(エアギャップ)を開けて対向する永久磁石が所定ピッ
チで配列された磁石側リニアモータとを有する3相交流
同期式リニアモータが知られている。このような3相交
流同期式リニアモータでは、組み合わせるコイル(磁極
鉄心)の数と磁石の数との比によってコギングやトルク
リップルが少なくなるために、これらの比によっては隣
り合う磁極鉄心間の間隙部を狭くする必要なくなり、極
歯先端部を厚くする必要がなくなる。
【0003】通常、工作機械などの制御軸の送り装置に
リニアモータを採用する場合には、リニアモータのエア
ギャップに切削屑などが入り込まないように、リニアモ
ータが密閉空間内に設置される。その結果、コイルから
発生する熱が逃げ難くなるために、工作機械の構成部品
が熱膨張して移動軸の制御位置が熱変位し、加工精度が
低下することがあった。このように、リニアモータで
は、コイルの発熱を効率よく冷却することが解決すべき
重要な課題であった。
【0004】そこで、特開昭63−157643号公報
には、駆動用電磁石のコイル部に接する冷却用配管を設
け、この冷却用配管内を流れる熱伝送媒体によってコイ
ル部に発生する熱を除去するリニアモータが開示されて
いる。また、特開平9−238449号公報には、駆動
用コイルを冷却する冷却手段を駆動コイル毎に設けたリ
ニアモータが開示されている。これらのリニアモータ
は、いずれもコイルの発熱を冷媒によって冷却するため
に、冷却効率を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
リニアモータでは、工作機械などに採用される場合にお
いてなお不十分であった。冷却配管が、各コイルの間に
あって、各コイルに全面に渡って直接当接していないか
らである。それで、従来の冷却構造をそのまま採用して
も十分な冷却効率を得ることができなかった。
【0006】この発明の課題は、製作や組立が容易であ
ってコイルの発熱を効率よく抑えることができるリニア
モータとその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、以下のよう
な解決手段により、前記課題を解決する。なお、この発
明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これ
に限定するものではない。請求項1の発明は、基板
(3)上に所定の間隔を開けて形成された磁極鉄心(4
a)と、前記磁極鉄心に嵌め込まれた絶縁筒(5)と、
前記絶縁筒に巻き付けられたコイル(6)と、前記コイ
ルを冷却する冷却液が流れる冷却配管(7)とを含み、
前記磁極鉄心は、基部(4b)側から前記磁極鉄心(4
a)の先端部側に向かって厚みが薄くなるテーパ面(4
c,4d)を有し、前記絶縁筒は、前記磁極鉄心のテー
パ面と傾斜角度が略同一のテーパ面(5c,5d)を有
し、前記コイルは、前記絶縁筒のテーパ面に略均一な厚
さで巻き付けられ、前記冷却配管は、隣り合う前記コイ
ルの間隙部に略密着した状態で嵌め込まれる渡し配管
(71)と、前記渡し配管の一方の端部に前記冷却液を
供給する供給配管(72)と、前記渡し配管の他方の端
部から前記冷却液を回収する回収配管(73)とを含む
ことを特徴とするリニアモータ(1)である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載のリニ
アモータにおいて、前記供給配管及び前記回収配管の断
面積が、前記渡し配管の断面積よりも大きいことを特徴
とするリニアモータである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1から請求項2
までのいずれか1項に記載のリニアモータの製造方法で
あって、前記冷却管をあらかじめ井桁状に形成する工程
と、前記基板上に所定の間隔を開けて前記磁極鉄心を形
成する工程と、前記絶縁筒に前記コイルを巻き付ける工
程と、前記コイルが巻き付けられた前記絶縁筒を前記磁
極鉄心に嵌め込む工程と、隣り合う前記コイルの間隙部
に前記冷却管の前記渡し配管を嵌め込む工程と、組み込
まれた前記コイルおよび前記冷却管とともに前記磁極鉄
心(4a)をモールドする工程と、を含むリニアモータ
(1)の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について詳しく説明する。図1は、この発明
の実施形態に係るリニアモータの平面図である。図2
は、この発明の実施形態に係るリニアモータの一部を切
り欠いて示す側面図である。図3は、図1のIII-III線
で切断した状態を示す断面図である。図4は、図2のIV
部分を拡大して示す側面図である。図5は、この発明の
実施形態に係るリニアモータを分解した状態を示す図で
あり、図5(A)は斜視図であり、図5(B)は断面図
である。
【0011】リニアモータ1は、固定体に対して移動体
を相対移動させるための推力を発生する装置である。リ
ニアモータ1は、所定ピッチで永久磁石が配列された図
示しない磁石側リニアモータと、コイル側リニアモータ
2とから構成されている。この実施形態では、コイルに
3相交流が供給されるリニアモータが例示され、コギン
グが少なくなるように、コイルの個数と永久磁石の個数
とが9:8になるように構成されている。
【0012】コイル側リニアモータ2は、磁石側リニア
モータを相対移動させるための推力を発生する装置であ
る。コイル側リニアモータ2は、磁石側リニアモータと
の間に隙間を開けて対向して配置されている。コイル側
リニアモータ2は、図1〜図5に示すように、ベースプ
レート3と、鉄心4と、絶縁筒5と、コイル6と、冷却
配管7と、磁気センサ8とを備えている。
【0013】ベースプレート3は、鉄心4を固定する基
板である。ベースプレート3は、通常の鋼板で、その両
縁部には、図1に示すように、コイル側リニアモータ2
を固定するためのボルトを挿入する座ぐり穴3aが形成
されている。
【0014】鉄心4は、ベースプレート3上に所定の間
隔を開けて形成される極歯4aを備えた部材である。鉄
心4は、例えば、薄板状の珪素鋼鈑などの電磁鋼鈑を櫛
歯形状に打ち抜いて、これらを積層して一体化したもの
であり、ベースプレート3との当接面に形成したタップ
穴を利用してベースプレート3上に固定・一体化され
る。鉄心4は、図4に示すように、磁石側リニアモータ
の永久磁石と対向する極歯4aと、ベースプレート3に
固定される基部4bとを備え、極歯4aの側面に基部4
b側から極歯4aの先端側に向かって厚みが薄くなるテ
ーパ面4c,4dが形成されている。したがって、各極
歯4aは、断面形状が略台形であり、極歯4aの先端側
が僅かに厚みが薄いテーパ状の歯に形成されている。こ
の実施形態では、基部4b上に極歯4aが9個配列され
ており、これらの極歯4aと対向する永久磁石が8個配
列される。その結果、隣り合うコイル6間の間隙部を狭
くしなくてもコギングが減少するために、僅かに側面が
傾斜したような単純な形状に極歯4aを形成することが
できる。また、この実施形態では、極歯4aの両側に対
称なテーパ面を形成する場合には、テーパ面のこう配を
それぞれ1/70〜1/35程度にすることが好まし
く、極歯4aの片側のみにテーパ面を形成する場合に
は、このテーパ面のこう配を1/35〜2/35程度に
することが好ましい。極歯4aとしては厚みが均一であ
るほうが好ましく、テーパ面4c,4dを形成しないほ
うが好ましいが、後に説明するようにコイル6と冷却配
管7とを広い面積で密着させるために、テーパ面4c,
4dに所定の傾斜角度が形成されている。テーパ面4
c,4dは対称に形成してもよいし非対称に形成しても
よい。この実施形態では、テーパ面4c,4dが極歯4
aに形成されているために、次に詳述する絶縁筒5を鉄
心4に簡単に挿入することができる。
【0015】絶縁筒5は、鉄心4に嵌め込まれる筒状の
絶縁体(インシュレータ)である。絶縁筒5は、図4及
び図5に示すように、開口端に形成されたフランジ部
(鍔部)5a,5bと、テーパ面4c,4dと傾斜角度
が略同一のテーパ面5c,5dとを備えている。絶縁筒
5は、断面形状が略長方形の薄肉の成形品である。絶縁
筒5は、例えば、液晶ポリマー樹脂などのように、鉄心
4とコイル6とを電気的に絶縁するとともに軟化温度の
高い材料で成形することが好ましい。絶縁筒5は、2枚
1組の断面U字状の成形品(分割品)を組み合わせて一
体に形成してもよい。
【0016】コイル6は、絶縁筒5に巻き付けられる部
材である。コイル6は、図4及び図5に示すように、絶
縁筒5のテーパ面5c,5dに略均一な厚さで巻き付け
られており、コイルの外形寸法がテーパ面4c,4d,
5c,5dと同様にテーパ状になるように巻き付けられ
ている。コイル6は、1つの鉄心4に巻き付けられた部
分がいずれか1つの相となる単相巻きコイルである。コ
イル6は、所定の巻数で高密度に絶縁筒5に巻き付けら
た状態で、絶縁筒5とともに鉄心4に嵌め込まれる。こ
の実施形態では、絶縁筒5のテーパ面5c,5dに自動
巻線機によってコイル6を簡単に巻き付けることができ
るとともに、所定の巻数や外形寸法に正確に品質管理す
ることができる。また、この実施形態では、コイル6が
予め絶縁筒5に巻き付けられた状態で、絶縁筒5が極歯
4a先端から嵌め込まれるので、コイル6に傷が付くの
を防止することができる。さらに、この実施形態では、
コイル6が高密度に巻線されるので、3個の鉄心毎に巻
線する従来の3相式リニアモータの推力に比べて推力の
低下を抑えることができる。
【0017】図6は、この発明の実施形態に係るリニア
モータの結線状態を示す平面図である。例えば、3相交
流式リニアモータの場合には、図6に示すように、9個
の極歯4aにコイル6がそれぞれ巻き付けられ結線され
る。そして、U,V,Wの3相線が順次それぞれのコイ
ル6に結線されて、U相、V相、W相のコイル6がU,
V,W,U,V,W,…の順に各極歯4aに配列され
る。コイル6の他端側は、一つにまとめられて接続され
る。3相線は、3相入力線ケーブル6aに結合されてコ
イル側リニアモータ2の外部に引き出され、3相入力線
ケーブル6aの先端部には図示しないモータ駆動装置に
接続されるコネクタ6bが取り付けられている。もちろ
ん、ケーブル6aの保護接地線も基部4bに接続され
る。
【0018】図7は、この発明の実施形態に係るリニア
モータの冷却配管の斜視図である。図8は、この発明の
実施形態に係るリニアモータの冷却配管の正面図であ
る。図9は、この発明の実施形態に係るリニアモータの
冷却配管の背面図である。図10は、この発明の実施形
態に係るリニアモータの冷却配管の断面図である。図1
1は、この発明の実施形態に係るリニアモータの渡し配
管の断面図である。図12は、この発明の実施形態に係
るリニアモータの渡し配管を分解した状態を示す断面図
である。
【0019】冷却配管7は、コイル6を冷却する冷却液
が流れる管路である。冷却配管7は、図7〜図10にお
いて後に詳述するように、渡し配管71と、供給配管7
2と、回収配管73と、それらに接続するマニホールド
74,75と、供給配管72と回収配管73との間で連
通する渡し配管71とを備えている。冷却配管7の材質
は、銅あるいはアルミニウムにするとよい。冷却配管7
が銅であれば、熱容量が大きく冷却効率に優れコストが
安い水などを冷却液としてそのまま使用することができ
る。また、冷却配管7がアルミニウムであれば、腐食防
止のために油性の冷却液が使用される。ただし、例え
ば、ニッケルなどによって冷却配管7の内周面をめっき
する場合には、水を冷却液に使用できる。
【0020】渡し配管71は、隣り合うコイル6の間隙
部においてコイル6に密着した状態で嵌め込まれる配管
である。渡し配管71は、図11に示すように、断面形
状が略扁平であり、アルミニウムの押し出し成型材によ
って、あるいは、図12に示すように、銅などからなる
絞り引き抜き成形材を互いに溶着して形成される。渡し
配管71は、図10及び図11に示すように、第1流路
71aと、第2流路71bと、隔壁71cと、テーパ面
71d,71eとを備えている。第1流路71aは、図
4に示すように、鉄心4の極歯4a先端部側に沿って冷
却液を流す流路であり、第2流路71bは、鉄心4の基
部4b側に沿って冷却液を流す流路である。第1流路7
1a及び第2流路71bは、図11に示すように、いず
れも断面形状が略台形であり、それぞれの断面積は略等
しい。熱伝導度の大きい材料を使用するので、それぞれ
の流路に等しく冷却液が流れさえすればよい。隔壁71
cは、渡し配管71の補強部材として機能するものであ
る。小型のリニアモータにあっては渡し配管71が小さ
いので、隔壁71cが必ずしも必要ではない。テーパ面
71d,71eは、コイル6と略緊密に密着する部分で
ある。テーパ面71d,71eは、基部4b側から極歯
4aの先端側に向かって厚くなるように形成されてお
り、テーパ面4c,4d,5c,5dの傾斜方向とは逆
方向に傾斜している。この実施形態では、テーパ面71
d,71eのこう配を1/70〜1/35程度にするこ
とが好ましい。
【0021】供給配管72は、渡し配管71の一方の端
部に冷却液を供給する配管であり、回収配管73は、渡
し配管71の他方の端部から冷却液を回収する配管であ
る。供給配管72及び回収配管73には、図7に示すよ
うに、これらの間にコイル6と密着可能な間隔で渡し配
管71がろう付けされ固定されている。供給配管72及
び回収配管73は、図10に示すように、断面形状が略
長方形に形成されており、その材質がアルミニウム、あ
るいは銅などからなる。供給配管72及び回収配管73
は、図7に示すように、一方の端部にマニホールド7
4,75が接続されており、他方の端部が閉鎖されてい
る。供給配管72及び回収配管73の断面積は、図10
に示すように、渡し配管71の断面積よりも大きく、供
給配管72及び回収配管73は渡し配管71よりも管路
が十分に太く形成されている。こうすることによって、
各渡し配管71に供給される冷却液量のむらができるだ
け生じないようにしている。
【0022】図7に示すマニホールド74は、供給配管
72に冷却液を供給する柱状体であり、マニホールド7
5は、回収配管73から冷却液を集合して回収する柱状
体である。マニホールド74,75には、図1に示す配
管接続金具74a,75aを装着するための図示しない
雌ねじ部が形成されており、この雌ねじ部を含む下穴を
通して供給配管72に冷却液を供給したり冷却配管73
から冷却液を回収したりする。マニホールド74,75
は、渡し配管71がコイル6の間で密着する高さ位置に
止まり、後述するモールド樹脂によって固定される。
【0023】以上説明した実施形態では、隣り合う極歯
4aの先端の間隙部を狭くする必要がなく、かつ、極歯
4aやコイル6を単純な形状に形成することができるよ
うにコイルと磁石の比が選定されているために、冷却配
管7の断面形状を単純な形状にすることができる。それ
で、図7で示されるように、あらかじめ、冷却管7を上
記部材によって井桁状に組み上げておいて、この冷却管
7を極歯4aの先端側から挿入することによって、冷却
配管7をコイル6の間に簡単に組み込むことができ、コ
イル6に冷却管7を全面で密着させることができる。そ
して、冷却管7がコイル6に密着すると、冷却配管7が
鉄心4に対して所定の高さに位置して、冷却配管7と基
部4bとの間に配線が可能なような間隙が形成される。
【0024】なお、図1に示す磁気センサ8は、コイル
側リニアモータ2に対する磁石側リニアモータの相対位
置を検出する装置である。磁気センサ8は、通常、2次
側部材が永久磁石列を有する3相式リニアモータの場合
には、コイル側と永久磁石列との相対位置を検出して位
置検出信号をフィードバックする。磁気センサ8は、検
出線8aを介してコネクタ8bに接続されている。
【0025】次に、この発明の実施形態に係るリニアモ
ータの製造方法を説明する。まず、ベースプレート3上
に鉄心4が一体に固定されて所定の間隔を開けて磁極4
aが配置される。次に、コイル6が巻き付けられた絶縁
筒5が磁極鉄心4aに嵌め込まれる。コイル6の電気配
線は、隣り合う磁極4aの間隙部や側面に沿ってベース
プレート3上で配線されて3相入力線に結合される。コ
イル6の他端の電気配線は、U相、V相、W相の3相線
毎にまとめられて短絡される。3相入力線は、1本の3
相入力線ケーブル6aに収容されて外部に引き出されコ
ネクタ6bに接続される。
【0026】あらかじめ、渡し配管71、供給配管72
及び回収配管73などを井桁状に組み立てた冷却配管7
は、渡し配管71が隣り合うコイル6の間隙部に嵌め込
まれるようにして、極歯4aの先端側から挿入される。
その結果、コイル6と渡し配管71のテーパ面71d,
71eとが略全面で密着した状態でベースプレート3上
に冷却配管7が取り付けられる。このときに、ベースプ
レート3と冷却配管7との間の間隙部に電気配線が位置
し、3相入力線ケーブル6aが外部に引き出される。
【0027】以上のように組み付けられたベースプレー
ト3上に型枠が設置されて、鉄心4、コイル6及び冷却
配管7などが型枠内に収容された後に、鉄心4の極歯4
a先端が埋没するまでモールド樹脂が注入される。この
実施形態では、反応硬化後に金属との間に優れた接着性
を示すとともに、電気絶縁性が高く機械的強度が大きく
寸法安定性があり、高温時にこれらの特性の低下が少な
い熱硬化性樹脂であるエポキシ系樹脂などを使用するこ
とが好ましい。次に、鉄心4、コイル6及び冷却配管7
などがモールド樹脂に埋没した状態で加熱されると、モ
ールド樹脂が流動性を増して隅々に行き渡り、やがて反
応し硬化する。例えば、エポキシ系樹脂は、50°C程
度になると溶融して流動性が増し、コイル6と冷却配管
7との間の間隙部に浸透して、150°C程度に加熱す
ると硬化してコイル6や冷却配管7に接着し一体化す
る。モールド樹脂が硬化し冷却した後に、フライス盤な
どによってモールド樹脂の上面が所定の寸法に切削され
て平滑になる。この実施形態では、このような工程によ
ってコイル側リニアモータ2を組み立てるために、コイ
ル6の発熱を効率よく冷却可能なリニアモータ1を一定
の品質で容易に量産することができる。
【0028】この発明の実施形態に係るリニアモータに
は、以下に記載するような効果がある。 (1) この実施形態では、磁極鉄心4aのテーパ面4c,
4dと傾斜角度が略同一のテーパ面5c,5dを有する
絶縁筒5に、略均一な厚さでコイル6が巻き付けられて
おり、冷却液が流れる渡し配管71が隣り合うコイル6
の間隙部に略密着した状態で嵌め込まれている。その結
果、リニアモータ1の推力を低下させずに、コイル6を
効率よく冷却することができる。また、この実施形態で
は、冷却配管7の断面形状が略扁平に形成され、冷却配
管7とコイル6とが略全面で接触可能なようにこれらが
テーパ状に形成されているために、磁極鉄心4aの先端
部がより効果的に冷却されて冷却効率を向上させること
ができる。
【0029】(2) この実施形態では、供給配管72及び
回収配管73の断面積が渡し配管71の断面積よりも大
きいために、各渡し配管71の第1流路71a及び第2
流路71bを流れる冷却液の流量に差が生じないように
することができる。
【0030】この発明は、以上説明した実施形態に限定
するものではなく、種々の変形又は変更が可能であり、
これらもこの発明の範囲内である。例えば、この実施形
態では、3相交流同期式リニアモータを例に挙げて説明
したが、これに限定するものではなく、移動体が永久磁
石を備えず単なる誘導体である誘導形についても、コイ
ル側リニアモータ2と同様の構成にすることができる。
また、この実施形態では、一つの隔壁71cによって冷
却配管7内を区画した場合を例に挙げて説明したが、隔
壁71cを省略して冷却配管7内に1つの管路を形成し
てもよいし、2枚以上の隔壁によって冷却配管7内を区
画してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、極歯鉄心のテーパ面と傾斜角度が略同一のテーパ面
を有する絶縁筒に、略均一な厚さでコイルが巻き付けら
れており、冷却液が流れる渡し配管が隣り合うコイルの
間隙部に略密着した状態で嵌め込まれているので、コイ
ルの発熱を効率よく抑えることができる。加えて、冷却
配管7をあらかじめ井桁状に形成しておいて、これをコ
イルの間に挿入するので、冷却配管を容易に取り付ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るリニアモータの平面
図である。
【図2】この発明の実施形態に係るリニアモータの一部
を省略して示す側面図である。
【図3】図1のIII-III線で切断した状態を示す断面図
である。
【図4】図2のIV部分を拡大して示す側面図である。
【図5】この発明の実施形態に係るリニアモータを分解
した状態を示す図であり、(A)は斜視図であり、
(B)は断面図である。
【図6】この発明の実施形態に係るリニアモータの結線
状態を示す平面図である。
【図7】この発明の実施形態に係るリニアモータの冷却
配管の斜視図である。
【図8】この発明の実施形態に係るリニアモータの冷却
配管の正面図である。
【図9】この発明の実施形態に係るリニアモータの冷却
配管の背面図である。
【図10】この発明の実施形態に係るリニアモータの冷
却配管の断面図である。
【図11】この発明の実施形態に係るリニアモータの渡
し配管の断面図である。
【図12】この発明の実施形態に係るリニアモータの渡
し配管を分解した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 リニアモータ 2 コイル側リニアモータ 3 ベースプレート(基板) 4 鉄心 4a 極歯 4b 基部 4c,4d テーパ面 5 絶縁筒 5c,5d テーパ面 6 コイル 7 冷却配管 71 渡し配管 71a 第1流路 71b 第2流路 71d,71e テーパ面 72 供給配管 73 回収配管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に所定の間隔を開けて形成された
    磁極鉄心と、 前記磁極鉄心に嵌め込まれた絶縁筒と、 前記絶縁筒に巻き付けられたコイルと、 前記コイルを冷却する冷却液が流れる冷却配管とを含
    み、 前記磁極鉄心は、該磁極鉄心の基部側から該磁極鉄心の
    先端部側に向かって厚みが薄くなるテーパ面を有し、 前記絶縁筒は、前記磁極鉄心のテーパ面と傾斜角度が略
    同一のテーパ面を有し、 前記コイルは、前記絶縁筒のテーパ面に略均一な厚さで
    巻き付けられ、 前記冷却配管は、 隣り合う前記コイルの間隙部に略密着した状態で嵌め込
    まれる渡し配管と、 前記渡し配管の一方の端部に前記冷却液を供給する供給
    配管と、 前記渡し配管の他方の端部から前記冷却液を回収する回
    収配管とを含むこと、 を特徴とするリニアモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリニアモータにおい
    て、 前記供給配管及び前記回収配管の断面積は、前記渡し配
    管の断面積よりも大きいこと、 を特徴とするリニアモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1から請求項2までのいずれか1
    項に記載のリニアモータの製造方法であって、 前記冷却管をあらかじめ井桁状に形成する工程と、 前記基板上に所定の間隔を開けて前記磁極鉄心を形成す
    る工程と、 前記絶縁筒に前記コイルを巻き付ける工程と、 前記コイルが巻き付けられた前記絶縁筒を前記磁極鉄心
    に嵌め込む工程と、 隣り合う前記コイルの間隙部に前記冷却管の渡し配管を
    嵌め込む工程と、 組み込まれた前記冷却管とともに前記コイルおよび前記
    磁極をモールドする工程と、 を含むリニアモータの製造方法。
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