JP2002044785A - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JP2002044785A
JP2002044785A JP2000220308A JP2000220308A JP2002044785A JP 2002044785 A JP2002044785 A JP 2002044785A JP 2000220308 A JP2000220308 A JP 2000220308A JP 2000220308 A JP2000220308 A JP 2000220308A JP 2002044785 A JP2002044785 A JP 2002044785A
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Masao Takeuchi
正男 竹内
Hiroshi Kaneda
宏 金田
Shigeki Kanbara
茂樹 蒲原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簾状電極を備えていても、簡単な構造で一方
向に広帯域で音響波を励起できる薄型圧電振動子(又は
トランスデューサ)を提供する。 【解決手段】 音響波を励起するための圧電振動子1
は、圧電基板2と、この圧電基板の表面に形成された簾
状電極3とで構成されており、圧電基板の厚み方向に対
して、前記圧電基板の分極軸Pが傾いている。音響波
は、圧電基板の表面に対する分極軸の傾斜角のうち広角
側の圧電基板表面に沿って一方向(伝播方向T)に進行
する。圧電体の厚み方向に対する圧電体の分極軸の角度
は、内角θ=25〜45°程度である。圧電体の分極軸
の角度は、表面弾性波を一方向に励起可能な角度であれ
ばよい。前記圧電振動子は、音響波接触検出装置(タッ
チパネルなど)において、ガラス基板表面に音響波を送
信又は受信するためのトランスデューサとして有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触位置を検出す
る音響波接触検出装置(タッチ位置検出装置又はタッチ
パネル)において表面音響波(弾性表面波など)の送受
信に有用な圧電振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波を用いた素子は、フィルタや
コンボルバなど様々な分野で利用されている。これらの
弾性表面波素子では、弾性表面波の送受信手段として、
線状電極部が隣接して交互に形成された簾状電極構造
(櫛歯状電極構造又は交差指型電極)が最も利用されて
いる。簾状電極によって圧電体に音響波を励起する場
合、励起または受信のための弾性波の波長と同じ周期
で、圧電体表面に電極構造を形成することにより、圧電
体に弾性波を直接励起できる。また、このような電極構
造を有する素子を非圧電体に接着することにより、非圧
電体に弾性表面波を励起することが可能である。
【0003】簾状電極を備えた圧電振動子(又はトラン
スデューサ)として、図3に示されるように、圧電基板
12と、この圧電基板の表面に形成された簾電極13とで構
成された圧電振動子11が知られており、前記簾電極13
は、圧電基板12の両側部に対向して形成された対向電極
部14a,14bと、これらの電極部から交互に隣接して内方
に延出する線状電極部15a,15bとで構成されている。ま
た、弾性表面波の波長をλとするとき、前記線状電極部
15a,15bの幅をλ/4とし、隣接する線状電極部15a,1
5bのスペース間隔もλ/4に形成されている。すなわ
ち、対向電極部14a,14bから延出する線状電極部15a,1
5bを、λ/2周期又はピッチで形成している。そして、
圧電体の分極方向は、通常、圧電基板12の表面に対して
垂直方向(圧電基板の厚み方向)に設定されている。
【0004】このようなトランスデューサでは、圧電振
動子および電極構造が左右対称であるため、励起される
弾性波も圧電基板12の長手方向の両方向(左右方向)に
進行する。そして、2つの進行波のうち一方の進行波し
か使用しないため、信号強度は1/2となり非効率的であ
る。そのため、数種類の一方向性の簾状電極型トランス
デューサが提案されている。
【0005】例えば、図4に示されるように、(1)質量
負荷を利用した一方向性トランスデューサでは、スプリ
ット状電極部(ダブル電極部)25a,25b,26a,26bの一
方の電極部25b,26bに質量を負荷して大きな反射係数を
得ることにより、励進波と反射波との位相差(λ/8)
を前進方向では同位相とするのに対して、反対方向では
逆位相とし、1方向性トランスデューサを形成してい
る。しかし、この場合、負荷質量を必要とするため、電
極形成において、多重製膜プロセスと精密な位置合わせ
とが必要となり、生産性の低下とコストアップとにつな
がる。
【0006】(2)反射器を利用した一方向性トランスデ
ューサは、図5に示されるように、簾状電極型トランス
デューサの後方において、圧電基板12上に幅λ/4の反
射電極部31を間隔λ/4で形成した構造を有している。
このタイプのトランスデューサは、簾状電極13とともに
反射電極部31を形成できるため、製造が容易であるが、
帯域幅が狭くなる。
【0007】(3)電気機械結合係数K2の差による反射を
利用した一方向性トランスデューサは、図6に示される
ように、圧電基板42上に形成された負荷質量電極部43
と、この質量電極部を含めて圧電基板42の表面を被覆す
るSiO2などの誘電体層44と、この誘電体層上に形成
された簾状電極部45とで構成されている。負荷質量電極
部43と簾状電極部45とは互いに位置をずらして形成され
ている。このような圧電振動子では、圧電体基板42上と
誘電体基板44上とで、電極の電気機械結合係数K 2がそ
れぞれ異なるため、反射の大きさも異なる。このため、
励進波と反射波との位相差(λ/8)が前進方向では同
位相となるのに対して、反対方向では逆位相となるた
め、一方向性トランスデューサが得られる。しかし、こ
の種の圧電振動子(トランスデューサ)も構造が複雑で
ある。
【0008】(4)ナチュラル単相型一方向性トランスデ
ューサでは、圧電体単結晶の異方性を利用して、通常の
簾状電極構造でありながら励起中心と反射中心との位相
差をλ/8ずらすことが可能となり、前進方向では同位相
となるのに対して反対方向では逆位相となるため、一方
向性トランスデューサが得られる。しかし、このトラン
スデューサでは高価な単結晶を用いる必要があることに
加えて、加工が困難である。
【0009】このように、従来の圧電振動子(トランス
デューサ)では、製造が容易で安価であるとともに、広
帯域の一方向性簾状電極型トランスデューサを得ること
が困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簾状電極を備えていても、簡単な構造で一方向に広
帯域で音響波を励起できる圧電振動子(又はトランスデ
ューサ)を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、容易に製造できると
ともに、薄型で高効率の圧電振動子(又はトランスデュ
ーサ)を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、厚み方向に対して斜
め方向に分極された圧電基板と、この圧電基板に成形さ
れた簾状電極とで圧電振動子を構成し、圧電基板の分極
軸を表面弾性波の伝播方向に傾けると、簾状電極を備え
ていても、表面音響波を効率よく生成又は受信できるこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明の圧電振動子は、圧電体
の表面に簾状電極が形成され、音響波を励起するための
圧電振動子であって、圧電体の厚み方向に対して、前記
圧電体の分極軸が傾いている。換言すれば、簾状電極が
形成された圧電基板の面方向(簾電極を構成する複数の
電極部が隣接する方向、又は音響波の発信又は受信方
向)に圧電基板の分極軸が傾斜しており、音響波は、圧
電基板の表面に対する分極軸の傾斜角のうち広角側の圧
電基板表面に沿って進行する。
【0014】圧電体の表裏面(厚み方向)に対する圧電
体の分極軸の角度は、簾状電極の電極部の幅や周期など
に応じて選択でき、通常、内角θ=25〜45°程度で
ある。圧電体の分極軸の角度は、表面弾性波を一方向に
励起可能な角度であればよい。また、通常、圧電体の分
極軸は素子のサジタル面内にある。なお、サジタル面と
は、弾性波の進行方向を含む軸と、素子の表面に垂直な
軸とを含む面を意味する。前記圧電振動子は、音響波接
触検出装置(タッチパネルなど)などの基板表面に音響
波を励起させるための圧電振動子として有用であり、前
記基板表面に弾性表面波を励起させる周期で、圧電体の
表面に簾状電極の電極部が形成されている。
【0015】前述のように、通常の簾状電極トランスデ
ューサでは、圧電基板の分極方向は基板表面に対して法
線方向である。それに対して、圧電基板2と簾状電極3
とで構成された本発明の圧電振動子(簾状電極トランス
デューサ)1では、図1に示されるように、弾性波の進
行方向を含む面内(側面内又はサジタル面内)において
圧電基板2の分極軸を傾斜させる。そのため、通常の簾
状電極型トランスデューサとは異なり、励起中心と反射
中心とが一致しない。このことは、励起が圧電体の分極
方向に依存するのに対して、反射中心は電極構造に依存
するためである。そのため、励進波Tと反射波との位相
が異なる。
【0016】そして、分極角度を適当な角度に設定する
と、励起中心と反射中心との距離が図2に示されている
ようにλ/8となる。電極間距離はλ/2であるので、
図2に示されるように、励起中心Tcから後方の反射中
心Rcへと向かう距離LBAと、励起中心Tcから前方の
反射中心Rcへと向かう距離LACとは下記式で表され
る。
【0017】LBA=3λ/8+nλ/2 LAC=λ/8+nλ/2 このとき、逆方向に励起された波は、後方の反射中心に
よって反射され、順方向に進行する。この反射に伴って
位相がλ/4進むので、順方向に励起された波と、逆方
向に励起され、かつ後方の反射中心によって反射されて
順方向に進行する波との位相差は下記式で表される。
【0018】(3λ/8)×2+λ/4=λ また、同じ理由で、励起中心において逆方向に励起され
た波と、順方向に励起され、かつ前方の反射中心によっ
て反射されて逆方向に進行する波との位相差は、下記式
で表される。
【0019】(λ/8)×2+λ/4=λ/2 従って、順方向に進行する前進波Tでは同位相であるの
に対して、反対方向では逆位相となり、一方向性簾電極
トランスデューサが実現可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ本
発明をより詳細に説明する。図1は本発明の圧電振動子
の一例を示す概略斜視図である。
【0021】前記圧電振動子(音響波トランスデュー
サ)1は、圧電体2と、この圧電体の表面に形成された
簾状電極(又は交差指型電極)3とで構成されており、
音響波を励起する。
【0022】圧電体2としては、有機又は無機の圧電材
料、例えば、有機高分子(例えば、ポリフッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンなどのフ
ッ素樹脂など)、セラミックス(ニオブ酸リチウム、タ
ンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ジ
ルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛PZT、ニオブ酸鉛
などの誘電体)、複合圧電材料などが例示でき、セラミ
ックスは単結晶であってもよく多結晶であってもよい。
また、セラミックスの結晶構造は特に制限されずペロブ
スカイト構造、タングステンブロンズ構造などであって
もよい。
【0023】圧電体2の形状は、特に制限されず、棒
状、板状、円形状などであってもよく、通常、基板とし
て利用するためプレート又は板状(例えば、長方形状)
である。
【0024】圧電体2の表面に形成された簾状電極(又
は交差指型電極)3は、互いに対向する一対の対向電極
部4a,4bと、一方の対向電極部から他方の対向電極部に
向かって交互に隣接して延びる線状電極部5a,5bとで構
成されている。すなわち、簾状電極3は、一方の対向電
極部4aから延びる櫛歯状電極部5aが、他方の対向電極部
4bから延びる櫛歯状電極部5bに対して非接触状態で交差
しており、交差指状の電極構造を有している。
【0025】前記線状電極部5a,5bの幅、線状電極部5
a,5b間の周期又はピッチなどは所望する表面弾性波の
波長(励起波長)に応じて選択でき、例えば、線状電極
部の幅およびピッチは、それぞれ、励起波長λに対して
λ/4程度である。
【0026】上記の圧電振動子1を用いて音響波伝播媒
体としての基板の表面に音響波を励起させる場合、圧電
体2の表面に簾状電極3の電極部5a,5bを、基板表面に
弾性表面波を励起させる周期で形成すればよい。簾状電
極において、電極対の数は、例えば、10〜100対、
好ましくは20〜80対、さらに好ましくは20〜60
対程度である。また、簾状電極において、電極の厚み
は、例えば、励起波長の1〜20%、好ましくは3〜1
0%程度の範囲から選択でき、結合長も、電極の厚みに
応じて適当に選択できる。
【0027】そして、圧電体2の分極軸は、圧電体の厚
み方向に対して傾斜している。すなわち、簾状電極3の
線状電極部5a,5bが隣接する方向(又は音響波の伝播方
向)に向かって、前記圧電体2の分極軸が傾いている。
前記圧電体の分極軸は素子のサジタル面内にある。特
に、圧電体の分極軸は、圧電体の非電極面から簾状電極
に向かって、音響波の励起では音響波の前進方向、音響
波の受信では受入方向(前方方向)に傾斜している。ま
た、圧電体が板状基板である場合、通常、圧電基板の非
電極面(裏面)から簾状電極面(表面)に向かって、分
極軸が傾斜している。
【0028】圧電体の分極軸の角度は、簾状電極の電極
構造、電極間隔などに応じて選択でき、例えば、電極が
形成された圧電基板表面に対する傾斜角度のうち内角θ
=10〜60°(又は広角30〜80°)、好ましくは
内角θ=25〜45°(又は広角45〜65°)程度で
ある。
【0029】基板表面に弾性波を励起したり、基板表面
を伝播する弾性波を受信する場合、圧電体の分極軸の角
度は、音響波伝播媒体としての基板との関係において、
表面弾性波を一方向に励起可能な角度に設定できる。
【0030】なお、分極軸が傾斜した圧電体は、電界E
と電束密度Dとの関係式D=εEを利用して、圧電体に
電場(又は電界)を作用させて分極させることにより圧
電定数をコントロールし、分極軸に対して斜め方向に圧
電体をカッティングすることにより調製できる。また、
簾状電極は、慣用の方法、例えば、リソグラフィー技
術、スクリーン印刷法などを利用して容易に形成でき
る。
【0031】本発明の圧電振動子(トランスデューサ)
は、伝播媒体としての基板の表面に音響波を励起又は生
成させるのに有用である。特に、基板表面を伝播する音
響波の乱れ(撹乱又は摂動)に基づいて、前記基板表面
に対する接触を検出するための音響的接触検出装置(タ
ッチ位置検出装置、又はタッチパネル)に用いる圧電振
動子又は音響波素子(音響波トランスデューサ)として
有用である。なお、圧電体の表面の簾状電極を構成する
電極部は、通常、基板表面に弾性表面波を励起させる周
期で形成されている。また、基板の座標面は、前記圧電
振動子のサジタル面と直交している(ガラス基板の座標
軸と簾状電極に垂直な軸とが同軸に位置している)。
【0032】伝播媒体としての基板には、音響波を伝播
可能な種々の基板、例えば、ガラス、セラミックス、金
属、プラスチックスが使用でき、通常、ガラスを用いる
場合が多い。基板の形状は、フラットであってもよく、
曲面であってもよい。
【0033】ガラス基板としては、位置検出方式に応じ
て種々のガラスが使用でき、例えば、ソーダガラス、ホ
ウケイ酸ガラス、クラウンガラス、バリウム含有ガラ
ス、ストロンチウム含有ガラス、ホウ素含有ガラス、特
開平11−65765号公報に開示されているガラス
(5.53MHzのレイリー波を用いたとき減衰係数が
0.25dB/cm以下のガラス)などが使用できる。
ガラスは強化可能なガラスであってもよく、ガラス基板
は複数のガラス層を積層した安全ガラスで構成してもよ
い。また、基板の厚みも位置検出方式に応じて、例え
ば、0.1〜5mm(好ましくは0.3〜5mm)程度
の範囲から選択できる。
【0034】圧電振動子において、弾性変形と電気信号
との関係を示す電気機械結合係数kの値は、振動モード
(変形様式)に応じて選択でき、励起される音響波又は
弾性波としては、超音波弾性表面波を含む表面弾性波
(例えば、レイリー波、ラブ波など)、プレート波(ラ
ム波、水平偏波横波(horizontally polarized shear w
aves)などのSH波(shear horizontal wave)など)
などが例示できる。
【0035】音響的接触検出装置において、前記圧電振
動子は、圧電体の分極軸を傾けて、基板表面に取り付け
られている。特に、X軸データとY軸データとで接触位
置を検出するため、基板のX軸およびY軸のうち少なく
とも一方の軸の送信領域(基点領域)及び/又は受信領
域(終点領域)に取り付けられている。
【0036】
【発明の効果】本発明では、2方向性の簾状電極と同様
の電極構造を有していても、簡単な構造で、一方向に音
響波を励起できる。また、この一方向性簾状電極型トラ
ンスデューサは、広帯域で音響波を励起できる。さら
に、単純で製造が容易であるとともに、単結晶ではなく
多結晶圧電体を用いて製造できるため、低コストであ
り、薄型で高効率の圧電振動子(又はトランスデュー
サ)を得ることができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0038】圧電体としてのPZTの上面と下面とに分
極用電極をスクリーン印刷によって形成し、この電極に
直流電圧を印加し、分極させた。その後、分極用電極を
剥離し、分極したPZTをカッティングした。そのカッ
ティング角度は、カット表面への分極軸の射影と、その
分極軸との角度が30゜となるように設定した。
【0039】圧電基板2の表面に、銀ペーストをスクリ
ーン印刷によって印刷した後、乾燥および焼成すること
により、簾状電極3を形成し、図7に示す電極構造(簾
状電極)を有するトランスデューサを得た。この図にも
示されているように、上記電極構造は通常の簾状電極型
トランスデューサと同一である。電極の厚みを測定した
ところ17μmであり、電極対の数は40対であった。
また、図7に示されるように、結合長は5mm,トラン
スデューサの開口端の幅は13.3mmである。
【0040】この簾状電極型トランスデューサを、順方
向側受信用トランスデューサ(スプリット電極型)、逆
方向側受信用トランスデューサ(スプリット電極型)と
の間に配設し、簾状電極型トランスデューサの挿入損を
測定した。その結果、図8に示されるように、実線IL1
(一方向性を誘起した方向)、破線IL2(双方向性誘
起)で示される周波数特性(フィルタ特性)が得られ
た。誘起方向と逆方向との間の効率の差が最大12dB
程度まで開いていることから、大きな一方向性が誘起さ
れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の圧電振動子の一例を示す概略斜
視図である。
【図2】図2は本発明の圧電振動子の動作原理を説明す
るための模式図である。
【図3】図3は従来の簾状電極を備えた圧電振動子(又
はトランスデューサ)を示す概略斜視図である。
【図4】図4は質量負荷を利用した一方向性トランスデ
ューサを示す概略図である。
【図5】図5は反射器を利用した一方向性トランスデュ
ーサを示す概略斜視図である。
【図6】図6は電気機械結合係数K2の差による反射を
利用した一方向性トランスデューサを示す概略斜視図で
ある。
【図7】図7は実施例で用いた圧電振動子を示す概略斜
視図である。
【図8】図8は実施例で得られた周波数特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…圧電振動子 2…圧電基板 3…簾状電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体の表面に簾状電極が形成され、音
    響波を励起するための圧電振動子であって、圧電体の厚
    み方向に対して、前記圧電体の分極軸が傾いている圧電
    振動子。
  2. 【請求項2】 圧電体の分極軸の角度が、表面弾性波を
    一方向に励起可能な角度である請求項1記載の圧電振動
    子。
  3. 【請求項3】 圧電体の分極軸が素子のサジタル面内に
    ある請求項1記載の圧電振動子。
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