JP2002040378A - 光位相器及び導波型光回路 - Google Patents

光位相器及び導波型光回路

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JP2002040378A JP2000226840A JP2000226840A JP2002040378A JP 2002040378 A JP2002040378 A JP 2002040378A JP 2000226840 A JP2000226840 A JP 2000226840A JP 2000226840 A JP2000226840 A JP 2000226840A JP 2002040378 A JP2002040378 A JP 2002040378A
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幹隆 井藤
Atsushi Abe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光位相器を有する導波型光回路を提供する。 【解決手段】 本光位相器は、基板301上にコア及び
そのコア302を囲むクラッドよりなり、コアの屈折率
がクラッドの屈折率よりも高い光導波路と、その光導波
路に熱をかけるための薄膜ヒーター306を光導波路上
部近傍に装苛した光位相器において、薄膜ヒーターのク
ラッドの屈折率304をコア302近傍のクラッド30
3の屈折率より低くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波型光部品に関
するものであり、光位相器を有する導波型光回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インターネット利用の世界的な広がりに
より、大容量データを高速に伝達できる光波長多重(W
DM)技術等を用いた光通信システムの構築が米国を中
心に始まっている光通信システムを構成する光回路の実
現形態としての導波型光回路は、LSI微細加工技術等
を応用して平面基板上に光導波路を一括形成することか
ら集積性、量産性に優れ、複雑な回路構成を有する高機
能回路を実現できる。特に、シリコン基板などの基板上
に石英系ガラスにて形成された石英系光導波路は、石英
系光ファイバとの整合性が良く、動作特性が安定で、高
い信頼性を有する光回路を作製できることから、光分岐
回路、光合分波回路、及び、光スイッチ等の種々の光回
路が実用化されている。
【0003】石英系光導波路を用いた光回路では、光ス
イッチ等の能動的な光回路を熱光学効果による光位相器
と光干渉回路を組み合わせて実現している。熱光学効果
による光位相器を用いた熱光学スイッチでは切り替え速
度が約1msと低速のため、最近、電気光学効果による
光位相器を用いた電気光学スイッチの研究が進められ約
100ns以下で動作することを確認している。
【0004】図9に石英系熱光学光スイッチの構成例を
示し、図10にその断面構造を示す。図9に示すよう
に、熱光学スイッチ101は、2本の光導波路102及
び103と、2本の光導波路102及び103を2箇所
で近接させた方向性結合器104及び105にて構成し
たマッハ・ツェンダ光干渉計に、方向性結合器104及
び105の間の光導波路上(ここでは光導波路102)
に薄膜ヒーター107を装苛した熱光学光位相器106
により構成している。
【0005】上記熱光学位相器106の断面A−A′を
図10に示す。図10に示すように、基板108上にコ
ア109とコアを囲むクラッド110により光導波路を
形成し、コア上部のクラッド表面に金属薄膜にて薄膜ヒ
ーター111を形成している。基板108は、スイッチ
速度を速くするために、熱伝導が良いシリコン基板を用
いている。光路の切り替えは、熱光学位相器106の薄
膜ヒーター107(111に同等)に電力を印加するこ
とで行う。薄膜ヒーター107に電力を印加すると、光
導波路102の温度が変化し、熱光学効果による光導波
路102の屈折率が変化する。この屈折率変化により光
導波路102の光路長が変化し、熱光学位相器106を
通過する光の位相が変化する。それゆえ、熱光学位相器
106の薄膜ヒーター107(111に同等)に電力
を、位相をπ/2の整数倍変化させることで光路が切り
替わる。このπ/2の整数倍の位相変化は、方向性結合
器104及び105の間の2本の光導波路102及び1
03の光路長差が、(切り替える光信号波長λ/2)の
整数倍で変化することに相当する。石英系ガラスの屈折
率は、温度に対して正の係数を持つので、熱光学位相器
106の位相と印加電力は、おおよそ正の傾きを持つ比
例関係で変化する。位相をπ/2変化させるための電力
は、約0.5Wである。この値は、光導波路の構造によ
って異なる。例えば、コア109の下部のクラッド厚を
厚くすることや、コア109の上部のクラッド厚を薄く
することにより小さな電力で同じ位相変化を起こすこと
ができる。
【0006】図11(A)及び(B)に石英系電気光学
スイッチの2つの構成例を示し、図12(A)及び
(B)に各構成の電気光学光位相器の断面構造を示す。
図11(A)及び(B)に示すように、電気光学スイッ
チ201と202は、図9のマッハ・ツェンダ光干渉計
の熱光学位相器を電気光学位相器に置き換えたものであ
る。図11(A)及び図11(B)の電気光学スイッチ
201と電気光学スイッチ202の違いは、電気光学位
相器207と電気光学位相器209の構成が異なる点で
ある。図11(A)の電気光学スイッチ201は、図9
と同様に、2本の光導波路203及び204と、2本の
光導波路203及び204を1箇所で近接させた方向性
結合器205及び206にて構成したマッハ・ツェンダ
光干渉計に、方向性結合器205及び206の間の光導
波路上(ここでは光導波路204)に薄膜電極207を
装苛した電気光学光位相器207により構成している。
図11(A)に示す電気光学光位相器207の断面B−
B′を図12(A)に示す。基板211上にコア212
とコアを囲むクラッド213により光導波路を形成し、
コア上部のクラッド表面に金属薄膜にて薄膜電極214
を形成している。基板は、薄膜電極214と対向する電
極とするために、低抵抗シリコン基板を用いている。
【0007】図11(B)の電気光学スイッチ202の
構成は、図11(A)の電気光学スイッチ201の電気
光学位相器207の構成が異なるもので、電気光学位相
器207の構成は、所定の間隔で光導波路204を挟む
ように平行に薄膜電極209,210を配置したもので
ある。図11(B)に示す電気光学位相器209の断面
C−C′の構造を図12(B)に示す。導波路構造は図
12(A)と同じであり、薄膜電極215,216は、
コア上部に所定の間隔を置いて一対の電極となるように
形成している。基板を電極として用いないので、高抵抗
シリコン基板や、石英基板等の絶縁性基板上に光位相器
209を形成できる。電気光学スイッチ201,202
の光路の切り替えは、電気光学位相器207,209に
電圧を印加することで行う。電気光学位相器207の薄
膜電極214(208)と基板211間、あるいは、薄
膜電極209と210間に電圧を印加することで、電気
光学効果により光導波路204の屈折率が変化し、電気
光学位相器207,209を通過する光の位相が変化す
る。位相をπ/2変化させるには、約1000V〜数1
000Vの電圧を印加する。この印加電圧の差は、ポー
リング方法、条件により異なる。ポーリングは、電気光
学効果(電気光学定数)を大きくするためのものであ
り、印加電圧を低減することができる。ポーリングとし
ては、電界を印加したまま温度を上げる熱ポーリング、
電界を印加したまま外部より紫外レーザー光を照射する
光ポーリング、電界を印加したまま紫外レーザー光を光
導波路を伝播させる伝播照射光ポーリング等がある。伝
播照射ポーリング(電気光学定数:1〜6pm/V)
は、熱ポーリング(電気光学定数:〜0.05pm/V
オーダー)に比べて、印加電圧を低減できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記熱
光学位相器を用いた光回路、たとえば、上記の熱光学ス
イッチは、所定のスイッチの光位相器のヒーターに継続
的な電力を印加する必要があり、熱光学スイッチを組み
合わせた大規模なマトリクススイッチや、熱光学スイッ
チを複数集積したスイッチアレイでは、消費電力が極め
て大きくなる問題がある。また、電気光学位相器を用い
た光回路、例えば、電気光学スイッチでは、熱光学スイ
ッチに比べて消費電力は少ないものの、電気光学位相器
の駆動電圧が約1000V〜数1000Vの高電圧を継
続的に印加する必要があり、実用的でない。
【0009】本発明の目的は、規模拡大にともなう熱光
学スイッチの消費電力増化や、電気光学スイッチの実用
的でない高い印加電圧を低減し、低消費電力及び低印加
電圧で動作する光回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の[請求項1]の光位相器の発明は、基板上にコア及
びそのコアを囲むクラッドよりなり、コアの屈折率がク
ラッドの屈折率よりも高い光導波路と、その光導波路に
熱をかけるための薄膜ヒーターを光導波路上部近傍に装
苛した光位相器において、上記薄膜ヒーター近傍のクラ
ッドの屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くす
ることを特徴とする。
【0011】[請求項2]の発明は、基板上にコア及び
そのコアを囲むクラッドよりなり、コアの屈折率がクラ
ッドの屈折率よりも高い光導波路と、その光導波路に電
界をかけるための薄膜電極を光導波路上部近傍に装苛し
た光位相器において、上記薄膜電極近傍あるいは基板近
傍のクラッドの屈折率の少なくとも一方をコア近傍のク
ラッドの屈折率より低くすることを特徴とする。
【0012】[請求項3]の発明は、請求項2の光位相
器において、上記薄膜電極近傍及び基板近傍のクラッド
の屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くするこ
とを特徴とする。ここで、上記薄膜電極近傍のクラッド
の屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くするよ
うにするとよい。
【0013】[請求項4]の発明は、基板上にコア及び
そのコアを囲むクラッドよりなり、コアの屈折率がクラ
ッドの屈折率よりも高い光導波路において、コアの両側
に電極を形成したことを特徴とする。
【0014】[請求項5]の発明は、請求項4記載の光
位相器において、上記電極近傍のクラッドの少なくとも
一方の屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くす
ることを特徴とする。ここで、上記電極近傍のクラッド
の両方の屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低く
するようにするとよい。
【0015】[請求項6]の発明は、請求項1〜5記載
のいずれか一項の光位相器において、光導波路が石英系
ガラスよりなることを特徴とする。
【0016】[請求項7]の発明は、請求項6記載の光
位相器において、上記コアにGeO 2 が添加されている
ことを特徴とする。
【0017】[請求項8]の発明は、請求項7記載の光
位相器において、上記基板に平行な方向、あるいは、基
板に垂直方向に複数のGeO2 濃度が異なる層より形成
した多層コアよりなることを特徴とする。
【0018】[請求項9]の発明は、請求項6〜8記載
のいずれか一項の光位相器において、光導波路のクラッ
ドにGeO2 が添加されていることを特徴とする。
【0019】[請求項10]の光導波路の発明は、請求
項1〜9記載のいずれか一項の光位相器を具えたことを
特徴とする。
【0020】[請求項11]の導波型マッハ・ツェンダ
光干渉計からなる光導波回路の発明は、請求項10記載
の導波型光回路において、導波型マッハ・ツェンダ光干
渉計の結合器間の導波路の少なくとも一方の導波路に光
位相器を具備したことを特徴とする。
【0021】[請求項12]のアレイ導波路格子からな
る光導波回路の発明は、請求項10記載の導波型光回路
において、アレイ導波路格子のスラブ導波路間のアレイ
導波路の少なくとも一本の導波路に光位相器を具備した
ことを特徴とする。
【0022】[請求項13]の光スイッチとなる光導波
回路の発明は、導波型マッハ・ツェンダ光干渉計からな
る導波型光回路において、使用する波長がλであり、光
結合器間の2本の導波路の両方に光位相器を具備し、光
結合器間の2本の光路長差がおおよそλ/4であり、2
つの光位相器の少なくとも一方を動作させ、光路長差を
λ/2xi(i:整数)となるように光位相器を設定する
ことで光路を切り替えることを特徴とする。
【0023】[請求項14]の光導波路の発明は、請求
項13において、請求項10記載の光位相器を具備した
ことを特徴とする。
【0024】[請求項15]の光スイッチとなる光導波
回路の発明は、アレイ導波路格子において、スラブ導波
路間のアレイ導波路の少なくとも2つの導波路にそれぞ
れ少なくとも2つの光位相器を具備し、導波路アレイ間
の少なくとも2つの導波路の光路長差を、各導波路の一
方の光位相器では、増加させ、他方の光位相器では、減
少させることを特徴とする。
【0025】[請求項16]の光導波路の発明は、請求
項15において、請求項10記載の光位相器を具備した
ことを特徴とする。
【0026】
【作用】熱光学光位相器の薄膜ヒーターのクラッドの屈
折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くすることに
より、コアを伝播する光が薄膜ヒーターにより損失を生
じさせることなく薄膜ヒーターとコア間のクラッドの厚
みを薄くでき、薄膜ヒーターとコアを近接させることが
できる。薄膜ヒーターとコアを近接できることは、コア
の温度を薄膜ヒーターの加熱温度により近づけることが
できることから、効率よくコアの温度を変化させること
ができ、低電力で位相を変化させることができる。これ
により、本発明の目的である低消費電力の光回路を提供
することができる。
【0027】電気光学位相器の薄膜電極近傍のクラッド
の屈折率をコア近傍のクラッドの屈折率より低くするこ
とにより、コアを伝播する光が薄膜電極により損失を生
じさせることなく薄膜電極とコア間のクラッドの厚みを
薄くできる。また、基板近傍のクラッドの屈折率をコア
近傍のクラッドの屈折率より低くすることで、コアを伝
播する光が基板により損失を生じさせることなく、基板
とコア間のクラッドの厚みを薄くでき、薄膜電極と基板
の間隔を狭くできる。図12(B)の構造をもつ電気光
学位相器では、コアを薄膜電極に近接させることで、コ
アにかかる電界強度を高くできることから、低電圧で位
相器の位相を変化させることができる。また、図12
(A)の構造をもつ電気光学位相器では、薄膜電極と基
板の間隔を狭くできることから、コアにかかる電界を低
電圧で実現でき、位相器の位相を低電圧で変化させるこ
とができる。これらにより、本発明の目的である低印加
電圧の光回路を提供することができる。
【0028】電気光学位相器の電極をコアの両側に配置
することにより、基板を電極として用いることなく、か
つ、図12(A)の構造に比例して電界強度の高いよい
領域にコアを配置できることによる低電圧化が図れる。
さらに、電極近傍のクラッドの屈折率をコア近傍の屈折
率より低くすることで、コアを伝播する光が薄膜電極に
より損失を生じさせることなく、薄膜電極間の間隔を狭
くできることから、コアに掛かる電界強度を高くでき、
低電圧化が図れる。これらにより、本発明の目的である
低印加電圧の光回路を提供することができる。
【0029】また、石英系光導波路では、電気光学位相
器の位相を変えるのに必要な印加電圧は、コアにGeO
2 を添加することで低減できる。その印加電圧は、Ge
2濃度にほぼ比例して減少させることができ、その傾
きは−1より大きいことから、GeO2 濃度が高いほど
効率よく印加電圧を低減できる。それゆえ、コアをGe
2 濃度の異なる複数の層により形成することで、屈折
率を増加させるドーパントであるGeO2 濃度の高い部
分を有しながら、クラッドとコアの比屈折率差を所定の
値にできる。これにより、コア内のGeO2 濃度が均一
な電気光学光位相器に比べて、位相を低電圧で変化で
き、本発明の目的である低印加電圧の光回路を提供する
ことができる。
【0030】また、クラッドの屈折率を高くすること
は、クラッドとコアの比屈折率差を所定の値にしたま
ま、コアのGeO2 濃度を高くでき、電気光学位相器の
位相を変える電圧を低減でき、本発明の目的である低駆
動電圧の光回路を提供することができる。
【0031】また、クラッドにGeO2 をドープするこ
とで、コアを伝播する光が感じるコア近傍のクラッドの
屈折率を電気光学効果により効率よく変化させることが
でき、電気光学位相器の位相を変える電圧を低減でき、
本発明の目的である低駆動電圧の光回路を提供すること
ができる。
【0032】導波型光回路の中で、マッハ・ツェンダ光
干渉計及びアレイ導波路格子において、特性の調整、光
路の切り替えのために光位相器を具備することが多く、
上記、構造の位相器を具備することは、本発明の目的で
ある低消費電力あるいは低駆動電圧の光回路を提供する
ことになる。
【0033】導波型マッハ・ツェンダ光干渉計からなる
導波型光回路において、光路長差を使用する波長λの約
1/4にし、2つの光位相器の少なくとも一方を動作さ
せ光路長差のλ/2xi(i:整数)となるようにして光
路を切り替える光スイッチでは、光位相器の位相を約π
/4(約λ/4に相当)変化させればよく、従来の位相
をπ/2変えるのに比べて、半分ですみ、本発明の目的
である低消費電力あるいは低駆動電圧の光回路を提供す
ることになる。また、本発明の光位相器と組み合わせる
ことで、さらに低消費電力あるいは低駆動電圧の光回路
を提供することができる。
【0034】アレイ導波路格子において、導波路アレイ
に導波路間の位相差を一方は増加させ、他方は減少させ
る2つの光位相器を具備することで、光路を全出力ポー
ト切り替えるのに必要であった位相変化をその半分の位
相変化で実現でき、本発明の目的である低消費電力ある
いは低駆動電圧の光回路を提供することになる。また、
本発明の光位相器と組み合わせることで、さらに低消費
電力あるいは低駆動電圧の光回路を提供することができ
る。
【0035】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施形態について述
べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】[実施の形態1]図1は本発明の光位相器
の第1の実施形態を示すもので、熱光学位相器の断面構
造である。基板301にシリコン基板を用い、コア30
2及び高屈折率クラッド303及び低屈折率クラッド3
04は石英系ガラスにより形成し、薄膜ヒーター305
はCr金属薄膜により形成している。コア302は、高
屈折率クラッド303に対する比屈折率差は0.75%
であり、寸法が6μm×6μmである。低屈折率クラッ
ド304の屈折率は、石英ガラスと同等とし、コア30
2との比屈折率差で1.5%とし、厚さは2μmとし
た。高屈折率クラッド303の厚さは、コア下端で20
μm、コア上端で3μmとした。薄膜ヒーターは、長さ
5mm、幅50μmとした。本実施の形態では、この位
相器を有する図9に示す熱光学スイッチを形成した。
【0037】本実施の形態の位相器を有する熱光学スイ
ッチは次のように製造した。基板301としてシリコン
基板を用い、基板301上に火炎堆積法により石英系下
部クラッド層(コア下部のクラッド)とコア層を形成す
る。下部クラッド層及びコア層には、屈折率を高めるた
めにGeO2 がそれぞれ7.5mol%、15mol%
添加されており、透明化温度を下げるために微量のB2
3 とP2 5 を添加している。次に、コア層の不要部
分を反応性イオンエッチング法により除去し、リッジ状
のコアを形成した後、コアをおおうように下部クラッド
と同等の屈折率を有する上部クラッドを火炎堆積法によ
り形成する。この下部クラッドと上部クラッドにより、
高屈折率クラッド303が構成される。この高屈折率ク
ラッド303の上部に火炎堆積法により低屈折率クラッ
ド304を形成する。低屈折率クラッド304には、G
eO2 を添加していない。下部クラッド層とコア層、及
び、上部クラッド層とその上に形成した低屈折率クラッ
ド層の形成には、個別に2層を形成しても良く、あるい
は、2層を連続で形成しても良い。そして、低屈折率ク
ラッド304上部にCr薄膜金属を蒸着・加工して薄膜
ヒーター305を形成した。作製した熱光学スイッチの
波長1.5μm信号光の光路を切り替えるのに必要な電
力は40mWであった。
【0038】比較のため図10に示す従来構造の熱光学
位相器を有する光スイッチを作製した。コア109は、
クラッド110に対する比屈折率差は0.75%であ
り、寸法が6μm×6μmである。クラッド110の屈
折率は、石英ガラスと同等とし、厚さは、コア下端で2
0μm、コア上端で25μmとした。薄膜ヒーターは、
長さ5mm、幅50μmとした。この従来構成にて、波
長1.5μm信号光の光スイッチの光路を切り替えるの
に必要な電力は600mWであった。これにより、本発
明の光位相器の構成により光位相器への印加電力の低減
を図れ、本光位相器を用いた光回路の消費電力を低減で
きることがわかる。
【0039】[実施の形態2]図2は本発明の光位相器
の第2の実施形態を示すもので、電気光学位相器の断面
構造である。基板401に高抵抗シリコン基板を用い、
コア402及び高屈折率クラッド403及び低屈折率ク
ラッド404は石英系ガラスにより形成し、薄膜電極4
05,406は、Pt金属薄膜により形成した。導波路
パラメータは実施例1と同じとした。薄膜電極は、長さ
300mmであり、薄膜電極405,406の間隔は1
0μmである。
【0040】本実施の形態では、この位相器を有する図
11(B)に示す電気光学スイッチを形成した。本実施
の形態の位相器を有する電気光学スイッチは、実施例1
と同じ手順で作製した。本実施例ではCrの代わりにP
tを用いたことが異なる。電極形成の後、電気炉中に
て、薄膜電極405,406に高電界を印加する熱ポー
リングを行った。波長1.3μmの信号光の光路を切り
替えるのに必要な電圧は400Vであった。比較のた
め、図12(B)に示す電気光学位相器の構造を有する
光スイッチを作製した。コア202は、クラッド213
に対する比屈折率差は0.75%であり、寸法が6μm
×6μmである。クラッド213の屈折率は、石英ガラ
スと同等とし、厚さは、コア下端で20μm、コア上端
で13μmとした。薄膜電極は、長さ300mmであ
り、薄膜電極215,216の間隔は10μmである。
この従来構成の光スイッチにて波長1.3μmの信号光
の光路を切り替えるのに必要な電圧は1700Vであっ
た。本実施例で低印加電圧化ができたのは、従来に比例
して、コアと電極が近接し、コアのGeO2 濃度が2倍
になったことによる。本発明の光位相器の構成により光
位相器への印加電圧を低減でき、本光位相器を用いた光
回路の低印加電圧化ができる。
【0041】[実施の形態3]図3は本発明の光位相器
の第3の実施形態を示すもので、電気光学位相器の断面
構造である。基板501に低抵抗シリコン基板を用い、
コア502及び高屈折率クラッド503及び低屈折率ク
ラッド504,505は石英系ガラスにより形成し、薄
膜電極506は、Pt金属薄膜により形成した。コア5
02は、高屈折率クラッド503に対する比屈折率差は
1.5%であり、寸法が4μm×4μmである。低屈折
率クラッド504,505の屈折率は、石英ガラスと同
等とし、コア502との比屈折率差で3%とし、厚さは
1.5μmとした。高屈折率クラッド503の厚さは、
コア上下端から2.5μmとした。薄膜電極は、長さ3
00mmである。本実施の形態では、この位相器を有す
る図11(A)に示す電気光学スイッチを形成した。本
実施の形態の位相器を有する電気光学スイッチは、基板
上に低屈折率クラッド層505を火炎堆積法により形成
した後、実施例1と同じ手順で作製した。低屈折率クラ
ッド層、下部クラッド層とコア層の形成は、3層を個別
に形成しても良く、連続で形成しても良い。高屈折率ク
ラッド503及びコア502には、屈折率を高めるため
にGeO2 がそれぞれ15mol%、30mol%添加
されており、コア502、高屈折率クラッド503、及
び低屈折率クラッド504,505には透明化温度を下
げるために微量のB2 3 とP2 5 を添加している。
電極形成の後、電気炉中にて、薄膜電極506に高電界
を印加する熱ポーリングを行なった。波長1.3μmの
信号光の光路を切りえるのに必要な電圧は350Vであ
った。
【0042】比較のため、図12(A)に示す電気光学
位相器の構造を有する光スイッチを作製した。コア21
2は、クラッド213に対する比屈折率差は1.5%で
あり、寸法が4μm×4μmである。クラッド213の
屈折率は、石英ガラスと同等とし、厚さは、コア下端で
10μm、コア上端で10μmとした。薄膜電極は、長
さ300mmである。この従来構成の光スイッチの光路
を切り替えるのに必要な電圧は700Vであった。これ
により、本発明の位相器の構成により位相器への印加電
圧を低減でき、本位相器を用いた光回路の低印加電圧化
ができる。
【0043】[実施の形態4]図4は本発明の光位相器
の第4の実施の形態を示すもので、電気光学位相器の断
面構造である。基板601にシリコン基板を用い、コア
602及び高屈折率クラッド605、及び低屈折率クラ
ッド606,607は石英系ガラスにより形成し、薄膜
電極607は、Pt金属薄膜により形成した。コア60
4は、第1コア層602、及び、第2コア層603の多
層構造である。実施の形態3のコア502を多層構造の
コア604に置き換えたものである。コア604を構成
する第1コア層602、及び、第2コア層603の高屈
折率クラッド605との比屈折率差Δ、層厚t、総数N
を、第1コア層602 Δ=1.91%、t=0.42μm、N
=7第2コア層603 Δ=0.37%、t=0.18μm、N
=6とし、高屈折率クラッド605とコアの比屈折率差
1.5%、コア寸法4μm×4μmとした。他のパラメ
ータは、実施の形態3と同じである。本実施の形態で
は、この位相器を有する図11(A)に示す電気光学ス
イッチを形成した。
【0044】本実施の形態の位相器を有する電気光学ス
イッチは、実施の形態3と同じ手順で作製した。多層構
造のコア604は、第1コア層にGeO2 を34.1m
ol%添加し、第2コア層はGeO2 を18.7mol
%添加し、形成には火炎堆積法を用いた。波長1.3μ
mの信号光の光路を切りえるのに必要な電圧は150V
であった。実施の形態3よりさらに印加電圧を低減で
き、本位相器を用いた光回路の低印加電圧化ができる。
【0045】[実施の形態5]図5は本発明の光位相器
の第5の実施の形態を示すもので、電気光学位相器の断
面構造である。基板701に高抵抗シリコン基板を用
い、コア702及び高屈折率クラッド703、及び低屈
折率クラッド704,705は石英系ガラスにより形成
し、薄膜電極706,707は、コア702の両側に基
板701とほぼ垂直方向となるようにPt金属薄膜によ
り形成した。実施の形態3では、基板501と薄膜電極
コア506を電極とし、基板に垂直方向に電界を掛ける
構成としたが、本実施例では、薄膜電極706,707
を電極とし、基板に水平方向に電界を掛ける構成とした
ことが異なる。コア702は、高屈折率クラッド703
に対する比屈折率差は1.5%であり、寸法が4μm×
4μmである。低屈折率クラッド704,705の屈折
率は、石英ガラスと同等とし、コア702との比屈折率
差で3%とし、厚さは1.5μmとした。高屈折率クラ
ッド703の厚さは、コア左右端から2.5とし、コア
上下端から10μmとした。薄膜電極は、長さ300m
mである。本実施の形態では、この位相器を有する図1
1(B)に示す電気光学スイッチを形成した。
【0046】本実施の形態の位相器を有する電気光学ス
イッチは次のように製造した。低屈折率クラッド層の形
成までは、実施の形態1と同じであり、情報上部クラッ
ド層を形成した後、低屈折率クラッド704,705、
及び、薄膜電極706,707を形成するための溝70
8,709を形成し、スパッタ法により低屈折率クラッ
ド704,705、薄膜電極706,707を形成し
た。図に示していないが、溝708,709の低部,側
壁,高屈折率クラッドの上層に低屈折率クラッドの層が
できているが、本実施の形態の機能に影響はない。ま
た、同様に薄膜電極も形成されるが、不要な部分は除去
している。コア702に均一な電界を掛けるために、溝
708,709の深さは、コアの下部より下方の深さに
薄膜電極706,707が形成できる深さとし、溝70
8,709の幅は、基板方向を変えながら膜形成をする
スパッタ法により溝708,709のコア側の側壁に低
屈折率クラッド704,705、及び、薄膜電極70
6,707が形成できる幅が必要である。今回は、深さ
が20μm、幅が300μmとした。高屈折率クラッド
703及びコア702には、屈折率を高めるためにGe
2 がそれぞれ15mol%、30mol%添加されて
おり、コア702、高屈折率クラッド703、及び低屈
折率クラッド704,705には透明化温度を下げるた
めに微量のB2 3とP2 5 を添加している。電極形
成の後、電気炉中にて、薄膜電極706,707に高電
界を印加する熱ポーリングを行なった。波長1.3μm
の信号光の光路を切りえるのに必要な電圧は、実施の形
態3と同程度の370Vであった。
【0047】[実施の形態6]図6は本発明の導波型光
回路の第6の実施の形態を示すもので、マッハ・ツェン
ダ干渉計で構成した熱光学スイッチ801の回路構成で
ある。熱光学スイッチ801の構成は、図9の熱光学ス
イッチ101の方向性結合器104,105間の2本の
導波路102,103に熱光学位相器を具備し、方向性
結合器104,105間の2本の導波路102,103
の光路長差を光路を切り替える信号のおおよそ中心とな
る波長λのおよそ1/4設けたことが異なる。すなわ
ち、2本の光導波路802及び803と、2本の光導波
路802及び803を2箇所で近接させた方向性結合器
804及び805にて3dB結合器とした構成であるマ
ッハ・ツェンダ光干渉計に、方向性結合器804及び8
05の間の光導波路上に薄膜ヒーター807,809を
装苛して熱光学位相器806,808を形成した構成で
ある。光路を切り替える信号が1.53μmであるの
で、光導波路802は光導波型803に比べて、光路長
差で0.38μm長くした。熱光学位相器806,80
8は、実施の形態1と同じ熱光学位相器を用いた。入力
光を光導波路803に入力した場合、熱光学位相器80
8の薄膜ヒーター809に0.20Wの電力を印加する
と、光導波路802側が光路長差としてさらに0.38
μm長くなり、光導波路802と803の位相差の大き
さがπ/2(λ/2に相当)となり、入力光は光導波路
703の出力に出射する。熱光学位相器806の薄膜ヒ
ーター807に0.2Wの電力を印加すると、光導波路
802と803の光路長差が0となり、光導波路802
と803の位相差が0となり、入力光は光導波路802
の出力に出射する。実施の形態1と比較すると、本実施
の形態により、光スイッチの光路切り替えに必要な印加
電力が低減しており、本発明の目的である導波型回路の
低消費電力化が図れることがわかる。熱光学位相器の代
わりに電気光学位相器を用いた場合は、従来構成に比較
して、印加電圧を半分にできる。
【0048】[実施の形態7]図7は本発明の導波型光
回路の第7の実施の形態を示すもので、アレイ導波路格
子による熱光学スイッチである。アレイ導波路格子は、
2つのスラブ導波路905,906間に導波路アレイ9
07を接続し、入力導波路903と出力導波路904を
それぞれ別のスラブ導波路905,906に接続した構
成である。導波路アレイ907には、薄膜ヒーター90
9,910により、2つの熱光学位相器にて構成される
熱光学位相器908を具備している。導波路アレイ90
7の各導波路間の長さは一定の光路長差に設定してい
る。薄膜ヒーター909と910の導波路アレイ907
の各導波路上での長さは、一方は一定の割合で長くな
り、他方は一定の割合で短くなっている。図7では、薄
膜ヒーター909の長さは、導波路長の長い導波路で長
くなり、薄膜ヒーター910は、逆に、短くなってい
る。この場合、薄膜ヒーター909は、印加電力に比例
して導波路長の長い導波路の光路長が長くなる、すなわ
ち、導波路アレイ907の導波路間の位相差を大きくす
る光位相器として働き、薄膜ヒーター910は、印加電
力に比例して、導波路アレイ907の導波路間の光路長
差を短くする、すなわち、アレイ導波路の導波路間の位
相差を小さくする光位相器として働く。熱光学位相器9
08に電力を印加しない状態で、入力光が出力導波路9
04の中央付近に出力するように導波路アレイ907の
光路長差を設定すると、熱光学位相器908の一方の熱
光学位相器により出力導波路904の中央の出力から一
方の端の出力まで入力光が切り替わり、熱光学位相器9
08の他方の熱光学位相器により出力導波路904の中
央の出力から他方の端の出力まで入力光を切り替えられ
る。導波路構造、及び、光位相器の断面構造は、実施の
形態1と同じ構造とした。アレイ導波路格子は、100
GHz間隔で光を分波するために、スラブ導波路90
5,906の曲率半径を9381μm、導波路アレイの
導波路間光路長差を183μmとした。薄膜ヒーター9
09,910は、ヒーター幅を50μm、ヒーター長さ
を最短で1mmとし、順次1mmづつ長くしている。本
構造で、薄膜ヒーター909,910に最大11W電力
を印加することで、全ての出力に入力光を切り替えるこ
とができる。従来のように一方の薄膜ヒーターのみを用
いた熱光学位相器では、最大22Wの電力を必要とし
た。これにより、本発明の目的である導波型回路の低消
費電力化が図れることがわかる。
【0049】[実施の形態8]図8は本発明の導波型光
回路の第8の実施の形態を示すもので、実施の形態7の
熱光学位相器908を電気光学位相器911に置き換え
たものである。電気光学位相器911は、導波路アレイ
907上に薄膜電極913,914に装苛した2つの電
気光学位相器により形成した。薄膜電極912は、薄膜
電極912と913の導波路アレイ907の各導波路上
での長さは、一方は一定の割合で長くなり、他方は一定
の割合で短くなっている。図8では、薄膜電極912の
長さは、導波路長の長い導波路で長くなり、薄膜電極9
13は、逆に、短くなっている。それゆえ、薄膜電極9
12は、印加電圧に比例して導波路長の長い導波路で光
路長が長くなる、すなわち、導波路アレイ907の導波
路間の位相差を大きくする光位相器として働き、薄膜電
極913は、印加電圧に比例して、導波路アレイ907
の導波路間の光路長差を短くする、すなわち、アレイ導
波路の導波路間の位相差を小さくする光位相器として働
く。アレイ導波路格子の構成は、実施の形態6と同等と
し、電気光学位相器の断面構造は、実施の形態4と同等
とした。本構造で、薄膜電極912,913に最大電圧
を75V印加することで、全ての出力に入力光を切り替
えることができる。従来のように一方の薄膜電極のみを
用いた電気光学位相器では、最大150Vの電圧を必要
とした。これにより、本発明の目的である導波型回路の
低印加電圧化が図れることがわかる。上記実施の形態で
は、ガラス膜の形成に火炎堆積法を用いたが、その他、
スパッタ法、プラズマCVDやECR−CVD等CVD
法などで形成しても良い。また、上記実施の形態では、
光導波路を石英系ガラスにて形成したが、プラスチック
導波路、半導体導波路、LNなどの他の材料系導波路に
も適用できる。特に、高濃度になるほど非線形性が強く
なる材料では、実施の形態4で述べた多層構造のコアな
どは有効である。また、上記の実施形態で、基板を電極
として用いる場合は、低抵抗シリコン基板を、電極とし
て用いない場合は、高抵抗シリコン基板を用いたが、基
板を電極として用いる場合は、導電性の基板、または、
基板表面に導電性薄膜を形成し電極とした基板を用いて
も良く、電極として用いない場合は、石英基板等の絶縁
性基板を用いても良い。また、上記の実施形態で、低屈
折率クラッドを一定屈折率層としているが、高屈折率ク
ラッド層に比較して屈折率が低く、屈折率が分布してい
る層でも良い。
【0050】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、低消費電力化を図った熱光学位相器及び低印加電圧
化を図った電気光学位相器を具備したマッハ・ツェンダ
光干渉計やアレイ導波路格子で構成した光スイッチなど
の導波型光回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の熱光学位相器の断
面構造を示す説明図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の電気光学位相器の
断面構造を示す説明図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の電気光学位相器の
断面構造を示す説明図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の電気光学位相器の
断面構造を示す説明図。
【図5】本発明の第5の実施の形態の電気光学位相器の
断面構造を示す説明図。
【図6】本発明の第6の実施の形態のマッハ・ツェンダ
光干渉計による熱光学光スイッチの構成を示す説明図。
【図7】本発明の第7の実施の形態のアレイ導波路格子
による熱光学光スイッチの構成を示す説明図。
【図8】本発明の第8の実施の形態のアレイ導波路格子
による電気光学光スイッチの構成を示す説明図。
【図9】従来のマッハ・ツェンダ光干渉計による熱光学
スイッチの構成を示す説明図。
【図10】従来の熱光学位相器の断面構造を示す説明
図。
【図11】マッハ・ツェンダ光干渉計による電気光学ス
イッチの構成を示す説明図。
【図12】従来電気光学位相器の断面構造を示す説明
図。
【符号の説明】
101 熱光学スイッチ 102,103 光導波路 104,105 方向性結合器 106 熱光学位相器 107 薄膜ヒーター 108 基板 109 コア 110 クラッド 111 薄膜ヒーター 201,202 電気光学スイッチ 203,204 光導波路 205,206 方向性結合器 207,209 電気光学位相器 208,210 薄膜電極 211 基板 212 コア 213 クラッド 214,215,216 薄膜電極 301 基板 302 コア 303 高屈折率クラッド 304 低屈折率クラッド 305 薄膜ヒーター 401 基板 402 コア 403 高屈折率クラッド 404 低屈折率クラッド 405,406 薄膜電極 501 基板 502 コア 503 高屈折率クラッド 504,505 低屈折率クラッド 506 薄膜電極 601 基板 602 第1コア層 603 第2コア層 603 コア 604 高屈折率クラッド 605 低屈折率クラッド 507 薄膜電極 701 基板 702 コア 703 高屈折率クラッド 704,705 低屈折率クラッド 706,707 薄膜電極 708,709 溝 801 熱光学スイッチ 802,803 光導波路 804,805 方向性結合器 806,808 熱光学位相器 807,809 薄膜ヒーター 901 熱光学スイッチ 902 電気光学スイッチ 903 入力導波路 904,906 スラブ導波路 905 出力導波路 907 導波路アレイ 908 熱光学位相器 909,910 薄膜ヒーター 911 電気光学位相器 912,913 薄膜電極
フロントページの続き (72)発明者 安 光保 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 井藤 幹隆 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 阿部 淳 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA11 LA18 NA01 TA00 2H079 AA02 AA06 AA12 BA03 CA05 DA05 DA17 DA22 EA05 EB04 EB05 GA03 HA12 2K002 AA02 AB04 AB13 BA06 BA13 CA02 DA08 EB02 FA01 FA22 GA07 HA02 HA11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にコア及びそのコアを囲むクラッ
    ドよりなり、コアの屈折率がクラッドの屈折率よりも高
    い光導波路と、その光導波路に熱をかけるための薄膜ヒ
    ーターを光導波路上部近傍に装苛した光位相器におい
    て、 上記薄膜ヒーター近傍のクラッドの屈折率をコア近傍の
    クラッドの屈折率より低くすることを特徴とする光位相
    器。
  2. 【請求項2】 基板上にコア及びそのコアを囲むクラッ
    ドよりなり、コアの屈折率がクラッドの屈折率よりも高
    い光導波路と、その光導波路に電界をかけるための薄膜
    電極を光導波路上部近傍に装苛した光位相器において、 上記薄膜電極近傍あるいは基板近傍のクラッドの屈折率
    の少なくとも一方をコア近傍のクラッドの屈折率より低
    くすることを特徴とする光位相器。
  3. 【請求項3】 請求項2の光位相器において、 上記薄膜電極近傍及び基板近傍のクラッドの屈折率をコ
    ア近傍のクラッドの屈折率より低くすることを特徴とす
    る光位相器。
  4. 【請求項4】 基板上にコア及びそのコアを囲むクラッ
    ドよりなり、コアの屈折率がクラッドの屈折率よりも高
    い光導波路において、 コアの両側に電極を形成したことを特徴とする光位相
    器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光位相器において、 上記電極近傍のクラッドの少なくとも一方の屈折率をコ
    ア近傍のクラッドの屈折率より低くすることを特徴とす
    る光位相器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載のいずれか一項の光位
    相器において、 光導波路が石英系ガラスよりなることを特徴とする光位
    相器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光位相器において、 上記コアにGeO2 が添加されていることを特徴とする
    光位相器。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光位相器において、 上記基板に平行な方向、あるいは、基板に垂直方向に複
    数のGeO2 濃度が異なる層より形成した多層コアより
    なることを特徴とする光位相器。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8記載のいずれか一項の光位
    相器において、 光導波路のクラッドにGeO2 が添加されていることを
    特徴とする光位相器。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載のいずれか一項の光
    位相器を具えたことを特徴とする導波型光回路。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の導波型光回路におい
    て、 導波型マッハ・ツェンダ光干渉計の結合器間の導波路の
    少なくとも一方の導波路に光位相器を具備したことを特
    徴とする導波型マッハ・ツェンダ光干渉計からなる光導
    波回路。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の導波型光回路におい
    て、 アレイ導波路格子のスラブ導波路間のアレイ導波路の少
    なくとも一本の導波路に光位相器を具備したことを特徴
    とするアレイ導波路格子からなる光導波回路。
  13. 【請求項13】 導波型マッハ・ツェンダ光干渉計から
    なる導波型光回路において、 使用する波長がλであり、光結合器間の2本の導波路の
    両方に光位相器を具備し、光結合器間の2本の光路長差
    がおおよそλ/4であり、2つの光位相器の少なくとも
    一方を動作させ、光路長差をλ/2xi(i:整数)とな
    るように光位相器を設定することで光路を切り替えるこ
    とを特徴とする光スイッチとなる光導波回路。
  14. 【請求項14】 請求項13の光導波回路において、 請求項10記載の光位相器を具備したことを特徴とする
    光導波回路。
  15. 【請求項15】 アレイ導波路格子において、スラブ導
    波路間のアレイ導波路の少なくとも2つの導波路にそれ
    ぞれ少なくとも2つの光位相器を具備し、導波路アレイ
    間の少なくとも2つの導波路の光路長差を、各導波路の
    一方の光位相器では、増加させ、他方の光位相器では、
    減少させることを特徴とする光スイッチとなる光導波回
    路。
  16. 【請求項16】 請求項15の光導波路において、 請求項10記載の光位相器を具備したことを特徴とする
    光導波回路。
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