JP2002039228A - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2002039228A
JP2002039228A JP2000226634A JP2000226634A JP2002039228A JP 2002039228 A JP2002039228 A JP 2002039228A JP 2000226634 A JP2000226634 A JP 2000226634A JP 2000226634 A JP2000226634 A JP 2000226634A JP 2002039228 A JP2002039228 A JP 2002039228A
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cam
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rotating
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Norio Usuki
功雄 臼杵
Masahiro Inoue
昌弘 井上
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】クラッチ装置において、いずれか一方の起動方
向に対して小さな起動トルクで第1回転軸を起動させら
れるようにして応答性に優れたクラッチ装置を提供する
こと。 【解決手段】クラッチ装置Aにおいて、第1回転軸が回
転したときにカムプレート4を軸方向一方へ変位してそ
のテーパコーン面4aをクラッチハウジング1のテーパ
コーン面1aから離隔させて第1回転軸とカムプレート
と第2回転軸との三者を一体に結合し、第2回転軸が回
転したときに両テーパコーン面を圧接させて第2回転軸
とカムプレートとクラッチハウジングとの三者を一体に
して第2回転軸を非回転状態にするボールカム機構7と
を含み、このボールカム機構における第1回転軸のカム
溝8において、カムプレート側から第1回転軸を減速さ
せる向きの減速トルクがかかったときにボールが位置す
る一方側カム面8a1から中立位置8aを越えて他方側
カム面8a2を転動しないよう、他方側カム面の傾斜角
度が一方側カム面の傾斜角度より大きく設定されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ装置に関
する。このクラッチ装置は、同軸状に向け合わせて配設
された2つの第1および第2の回転体の間に介装されて
第1回転体に回転動力が入力されたときは両回転体を同
期回転させる状態に、また第2回転体に回転動力が入力
されたときは両回転体を回転不可な状態に切り換えるも
のである。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、公知ではないが図5およ
び図6で示されるクラッチ装置を提案している。図5
は、クラッチ装置の縦断面図、図6(a)〜(c)は図
5のボールカム機構の動作説明に供するその要部の各断
面図である。
【0003】これらの図に示される従来例のクラッチ装
置Bにおいて、1は、クラッチハウジング、2は、第1
回転軸、3は、第2回転軸、4は、カムプレート、5
は、バネ、6は、転がり軸受、7は、ボールカム機構で
ある。
【0004】ボールカム機構7は、第1回転軸2とカム
プレート4の両対向面にそれぞれ設けられる周方向のカ
ム溝8,9と、両カム溝8,9間に介装されるボール1
0とを含む。
【0005】両カム溝8,9において、8a,9aは、
周方向中心の最深中立位置、8a1,8a2;9a1,
9a2はそれぞれ中立位置からみた周方向両側方向で深
さが浅くなるカム面である。
【0006】第1回転軸2の正逆いずれかの方向の回転
に伴いボール10が、図6(a)の中立位置から図6
(b)または図6(c)の位置に転動することで、カム
プレート4が軸方向一方に変位してテーパコーン面4a
がクラッチハウジング1のテーパコーン面1aから離隔
して、第1回転軸2とカムプレート4と第2回転軸3と
の三者が一体になって両回転軸2,3が同期回転して動
力が伝達される。
【0007】第2回転軸3が回転したときはボール10
が、図6(b)または図6(c)の位置から図6(a)
の中立位置に転動することで、第2回転軸3に同期回転
可能に結合したカムプレート4が軸方向他方に変位して
テーパコーン面4aがテーパコーン面1aに圧接して第
2回転軸3とカムプレート4とクラッチハウジング1と
の三者が一体になって第2回転軸3を非回転状態となっ
て動力伝達が遮断される。
【0008】このようなクラッチ装置の場合、両カム溝
8,9のカム面の傾斜角度は、同一となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のクラッチ装置の
場合、両カム溝8,9のカム面の傾斜角度は、同一とな
っているから、モータ等の駆動源で第1回転軸2を起動
させて第2回転軸3に回転動力を伝達させるのに、いず
れの起動方向に対しても同一の起動トルクが要求される
が、この場合、両カム面の傾斜角度が大きく設定されて
いると、いずれの方向にも起動トルクが大きくなり応答
性が低い。
【0010】また、従来のクラッチ装置の場合、第1回
転軸2が、第2回転軸3へ動力伝達中に第1回転軸2を
回転駆動するモータ等の電源が遮断すると、第1回転軸
2にはカムプレート4からその回転を減速させる減速ト
ルクがかかる一方、カムプレート4それ自体は慣性トル
クで回転を継続しようとする。
【0011】そうすると、カム溝8,9の一方のカム面
に位置しているボール10は、カム溝8,9の中立位置
に向けて転動してカムプレート4は軸方向他方に変位
し、テーパコーン面4aがテーパコーン面1aに圧接す
るが、従来のクラッチ装置の場合、両カム溝8,9のカ
ム面の傾斜角度は、同一となっているために、カムプレ
ート4がその慣性トルクでさらに回転を継続して、カム
溝8,9の中立位置を越えてから周方向他方に転動し他
方のカム面に転動し、カムプレート4は、再び、軸方向
一方に変位させられ、テーパコーン面4aがテーパコー
ン面1aから離隔させられる。そして、このような圧接
と離隔が、前記慣性トルクが継続する限り繰り返される
ためにテーパコーン面1a,4aが摩耗しやすい。
【0012】したがって、本発明は、上記のようなクラ
ッチ装置において、少なくともいずれか一方の起動方向
に対して小さな起動トルクで第1回転軸を起動させられ
るようにして、その方向に対しては応答性に優れたクラ
ッチ装置を提供することを解決すべき共通の課題として
いる。
【0013】また、本発明は、上記のようなクラッチ装
置において、カムプレートの慣性トルクによりボールが
第1回転軸のカム溝における中立位置を越えての転動を
規制することで、両テーパコーン面の圧接と離隔の繰り
返し現象を無くし、前記の摩耗の進行を抑制できてクラ
ッチ性能を長期にわたり維持できるクラッチ装置を提供
することを他の解決すべき課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のクラッチ装置
は、同軸状に向け合わせて配設された二つの回転体の動
力伝達間に介装され、かつ、第1回転体に回転動力が入
力されたときは両回転体を同期回転可能に結合する一
方、第2回転体に回転動力が入力されたときは第2回転
体を非回転状態とし第1回転体と分離するクラッチ装置
であって、第1回転体に対して軸方向で対向配設される
とともに、第2回転体と同期回転可能でかつ軸方向変位
可能に取り付けられる可動摩擦部材と、可動摩擦部材の
軸方向変位によって当該可動摩擦部材が圧接または離隔
する位置に固定配置される固定摩擦部材と、第1回転体
が回転したときに可動摩擦部材を固定摩擦部材から離隔
させて第1回転体と可動摩擦部材と第2回転体との三者
を一体にして両回転体を同期回転可能に結合する一方、
第2回転体が回転したときに可動摩擦部材を固定摩擦部
材に圧接させて第2回転体と可動摩擦部材と固定摩擦部
材との三者を一体にして第2回転体を非回転状態にする
カム機構とを含み、カム機構は、第1回転体と可動摩擦
部材の両対向面にそれぞれ設けられる周方向のカム溝
と、両カム溝内を周方向に転動して可動摩擦部材を固定
摩擦部材に対して圧接または離隔するよう変位させる転
動体とを含み、第1回転体のカム溝において、最深の中
立位置を挟んで周方向両側に深さが浅くなるカム面を有
し、前記両カム面の傾斜角度が互いに異って設定されて
いる。
【0015】本発明によると、両カム面の傾斜角度を一
方のカム面の傾斜角度を小さくし、他方のカム面の傾斜
角度を大きくすることで、転動体が一方のカム面を転動
する向きに第1回転体から回転トルクがかかるときは、
モータ等の駆動源においては小さい回転トルクで第1回
転体を起動させることができ、起動に際し、小さい起動
トルクで第1回転体を円滑に回転させて第2回転体側に
回転動力を伝達させられるから、応答性に優れたクラッ
チ装置を提供することができる。
【0016】本発明の好ましい実施態様として、可動摩
擦部材側から第1回転体を減速させる向きの減速トルク
がかかったときに転動体が位置する一方側カム面から中
立位置を越えて他方側カム面を転動しないよう、前記他
方側カム面の傾斜角度が、前記一方側カム面の傾斜角度
より大きく設定されている。
【0017】この実施態様の場合、可動摩擦部材の慣性
トルクにより転動体が第1回転体のカム溝における中立
位置を越えての転動が規制されるから、両テーパコーン
面の圧接と離隔の繰り返し現象を無くされ、前記の摩耗
の進行が抑制してクラッチ性能を長期にわたり維持でき
るクラッチ装置を提供することができる。
【0018】なお、特開平11−254989号公報に
おいて転動体と接触するカム面の傾斜角度を異ならせた
形態のクラッチ装置が開示されている。この公報のクラ
ッチ装置におけるボールカム機構の場合、カム面の傾斜
角度が異なるものの、転動体がいずれの方向のカム面に
対しても転動することができるものであり、また、カム
面の傾斜角度が異なるのは、転動体を傾斜角度が小さい
カム面を転動させて一方の出力ギヤを一方側に、傾斜角
度が大きいカム面を転動させて他方の出力ギヤを他方側
に変位させるものであり、本発明のボールカム機構とは
異なる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態に基づいて説明する。
【0020】図1ないし図4を参照して本発明の実施形
態に係るクラッチ装置について説明する。図1は、動力
遮断状態におけるクラッチ装置の側面断面図、図2は、
動力伝達状態におけるクラッチ装置の側面断面図、図3
は、クラッチ装置の要部の分解斜視図、図4(a)は、
図1の第1回転軸とカムプレートの両カム溝を側面から
見た要部拡大断面図、図4(b)は、図2の第1回転軸
とカムプレートの両カム溝を側面から見た要部拡大断面
図である。
【0021】これらの図において、Aは、クラッチ装置
の全体を示しており、このクラッチ装置Aは、クラッチ
ハウジング1と、第1回転軸2と、第2回転軸3と、カ
ムプレート4と、円錐コイルばね5と、転がり軸受6
と、ボールカム機構7とを備える。
【0022】クラッチハウジング1は、固定摩擦部材と
して、図外のクラッチ装置取付壁に固定されるととも
に、円錐面形状のテーパコーン面1aと軸受取り付け面
1bとを備えた筒体構造となっている。
【0023】第1回転軸2は、第1回転体として、有底
円筒形に形成されていてモータ等の動力源により回転駆
動されるものであって、軸方向一方軸端側における外周
面に径方向外向きの環状のフランジ2aが一体に形成さ
れ、また、底壁部2bの中心に円筒部2c内径より小径
の貫通孔2dが設けられている。
【0024】第2回転軸3は、第2回転体として、軸方
向一方側軸部3aがクラッチハウジング1外に延び、第
1回転軸2の貫通孔2dに対して相対回転可能に貫通挿
入される凸軸部3bが設けられている。
【0025】第2回転軸3はまた、外周面にスプライン
歯3cが形成され、転がり軸受6を介してクラッチハウ
ジング1の軸受取り付け面1bに回転可能に支持されて
いる。この場合、第2回転軸3の外周面の周溝3dに止
め輪3eが固定され、これによって、第2回転軸3等が
クラッチハウジング1から抜け出すのが防止されてい
る。
【0026】カムプレート4は、可動摩擦部材として、
外周面が円錐面形状のテーパコーン面4aとなってクラ
ッチハウジング1のテーパコーン面1aと対向するよう
クラッチハウジング1と同心状に配設された環状板構造
となっている。
【0027】カムプレート4はまた、第2回転軸3の嵌
入穴を有し、その嵌入穴内周壁に第2回転軸3のスプラ
イン歯3cに嵌合するスプライン歯4bを備え、そのス
プライン歯4bと3cとの嵌合で第2回転軸3と同期回
転可能、かつ、軸方向に変位可能となっている。
【0028】転がり軸受6は、単列深溝玉軸受で構成さ
れている。
【0029】次に、本実施形態の特徴であるボールカム
機構7について説明する。
【0030】このボールカム機構7は、第1回転軸2の
径方向外向きのフランジ2aと、カムプレート4と、円
錐コイルばね5と、ボール10とを構成要素として備え
る。
【0031】カムプレート4は、第1回転軸2のフラン
ジ2aに対して軸方向変位可能な状態に同軸状に対向配
設される。
【0032】フランジ2aとカムプレート4との互いの
対向面に一対のカム溝8,9が振り分けて設けられてい
る。
【0033】両カム溝8,9それぞれは、最深の中立位
置8a,9aから周方向両側へ向けて深さが浅くなるカ
ム面8a1,8a2;9a1,9a2に形成されてい
る。
【0034】円錐コイルばね5は、カムプレート4をフ
ランジ2a側に弾発付勢する弾発付勢部材となる。
【0035】ボール10は、転動体として両カム溝8,
9間に転動可能に収納されている。
【0036】このようなボールカム機構7において、第
1回転軸2のカム溝8における中立位置8aから周方向
両側のカム面8a1,8a2の傾斜角度は、モータ等の
駆動源からの回転トルクに対応して中立位置8aから周
方向両側で互いに異るように設定されている。
【0037】また、他方側カム面8a2の傾斜角度は、
カムプレート4側から第1回転軸2を減速させる向きの
減速トルクがかかったときにボール10が位置する一方
側カム面8a1から中立位置を越えて他方側カム面8a
2を転動しないよう、他方側カム面8a2の傾斜角度
が、一方側カム面8a1の傾斜角度より大きく設定され
ている。
【0038】カムプレート4のカム溝9も、同様にし
て、カムプレート4のカム溝9における中立位置9aか
ら周方向両側のカム面9a1,9a2の傾斜角度は、中
立位置9aから周方向両側で互いに異って設定されてい
る。具体的には他方側カム面9a2の傾斜角度は、一方
側カム面9a1の傾斜角度より大きく設定されている。
【0039】なお、両カム溝8,9は、中立位置8a,
9aで最深となり、そこでの深さは、ボール10の半径
より小さい寸法に設定されている。
【0040】上記構成により、ボールカム機構7では、
第1回転軸2の回転に伴い、ボール10がカム溝8,9
の中立位置8a,9aに位置することによりカムプレー
ト4をフランジ2a側に近接させる状態に、また、カム
溝8,9の一方側カム面8a1,9a1に位置すること
によりカムプレート4をフランジ2a側から離隔させる
状態になる一方、カム溝8,9の中立位置8a,9aを
越えて他方側カム面8a2,9a2に転動できないよう
になっている。
【0041】次に、クラッチ装置Aの動作について説明
する。
【0042】カムプレート4は、円錐コイルばね5で軸
方向他方に付勢され、そのテーパコーン面4aが、クラ
ッチハウジング1のテーパコーン面1aに圧接されてい
るときは、第2回転軸3は、その回転をロックされて非
回転状態となっている。この状態では図4(a)で示す
ように、ボール10は、カム溝8,9の中立位置8a,
9a間に位置している。
【0043】この状態から、第1回転軸2が図外のモー
タ等の動力源で回転駆動されると、ボール10は、両カ
ム溝8,9において、図4(a)の中立位置8a,9a
から一方側カム面8a1,9a1を図4(b)で示すよ
うに転動する。
【0044】これによって、カムプレート4は、円錐コ
イルばね5に抗して、フランジ2aより軸方向一方に向
けて変位させられ、カムプレート4のテーパコーン面4
aが、クラッチハウジング1のテーパコーン面1aから
離隔し、第1回転軸2とカムプレート4と第2回転軸3
との三者が一体になって同期回転し第1回転軸2から第
2回転軸3に回転動力が伝達される。
【0045】次に、モータ等の動力源の電源が遮断され
て第1回転軸2に対する回転動力が無くなると、第1回
転軸2にはカムプレート4からその回転を減速させる減
速トルクがかかる一方、カムプレート4それ自体は慣性
トルクで回転を継続しようとする。
【0046】そうすると、図4(b)で示すようにカム
溝8,9の一方側カム面8a1,9a1に位置している
ボール10は、図4(a)で示されるカム溝8,9の中
立位置8a,9aに向けて転動し、これによってカムプ
レート4は軸方向他方に変位し、テーパコーン面4aが
テーパコーン面1aに圧接する。
【0047】そして、さらにカムプレート4がその慣性
トルクでさらに回転を継続しようとしても、実施形態の
クラッチ装置Aの場合、カム溝8,9の他方側カム面8
a2,9a2の傾斜角度がボール10の転動を規制する
大きさに設定されているから、ボール10は、カム溝
8,9の中立位置8a,9aを越えて他方側カム面8a
2,9a2に転動することができない。
【0048】その結果、カムプレート4は、再び、従来
とは異なって、軸方向一方に変位させられることがなく
なり、テーパコーン面1a,4aがカムプレート4の慣
性トルクで圧接と離隔を繰り返されず、テーパコーン面
1a,4aの摩耗が抑制される。
【0049】なお、本発明のクラッチ装置は、例えば、
無断変速機や、電動パワーステアリング、その他の機械
装置類に応用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明による場合、第1回
転体のカム溝において、最深の中立位置を挟んで周方向
両側に深さが浅くなるカム面を有し、前記両カム面の傾
斜角度が互いに異って設定されているから、例えば一方
のカム面の傾斜角度を小さくし、他方のカム面の傾斜角
度を大きくすることで、転動体が一方のカム面を転動す
る向きに第1回転体から回転トルクがかかるときは、モ
ータ等の駆動源においては小さい回転トルクで第1回転
体を起動させて第2回転体側に回転動力を伝達させられ
るから、応答性に優れたクラッチ装置を提供することが
できる。
【0051】また、起動トルクが異なる仕様のクラッチ
装置が要求される場合において、本発明では、大きな起
動トルクが要求される仕様のクラッチ装置では、傾斜角
度が大きなカム面を用い、小さな起動トルクが要求され
る仕様のクラッチ装置では、傾斜角度が小さなカム面を
用いることで、単一のクラッチ装置でもって両仕様のク
ラッチ装置の使い分けができて便利である。
【0052】また、本発明の場合、可動摩擦部材側から
第1回転体を減速させる向きの減速トルクがかかったと
きに転動体が位置する一方側カム面から中立位置を越え
て他方側カム面を転動しないよう、前記他方側カム面の
傾斜角度が、前記一方側カム面の傾斜角度より大きく設
定すると、可動摩擦部材の慣性トルクにより転動体が第
1回転体のカム溝における中立位置を越えての転動が規
制されるから、両テーパコーン面の圧接と離隔の繰り返
し現象を無くし、そのテーパコーン面の摩耗の進行を抑
制してクラッチ性能を長期にわたり維持できるクラッチ
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力非伝達状態にある本発明の実施形態のクラ
ッチ装置の側面断面図
【図2】動力伝達状態にある本発明の実施形態のクラッ
チ装置の側面断面図
【図3】図1の要部斜視図
【図4】(a)図1の第1回転軸とカムプレートの両カ
ム溝を側面から見た要部拡大断面図、(b)図2の第1
回転軸とカムプレートの両カム溝を側面から見た要部拡
大断面図
【図5】動力非伝達状態にある従来のクラッチ装置の側
面断面図
【図6】(a)図1の第1回転軸とカムプレートの両カ
ム溝を側面から見た要部拡大断面図、(b)(c)図2
において第1回転軸の回転方向に対応して第1回転軸と
カムプレートとの両カム溝を側面から見た要部拡大断面
【符号の説明】
1 クラッチハウジング 1a テーパコーン面 2 第1回転軸 3 第2回転軸 4 カムプレート 4a テーパコーン面 5 円錐コイルばね 7 ボールカム機構 8 カム溝 8a カム溝8の中立位置 8a1,8a2 カム溝8のカム面 9 カム溝 9a カム溝9の中立位置 9a1,9a2 カム溝9のカム面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸状に向け合わせて配設された二つの
    回転体の動力伝達間に介装され、かつ、第1回転体に回
    転動力が入力されたときは両回転体を同期回転可能に結
    合する一方、第2回転体に回転動力が入力されたときは
    第2回転体を非回転状態とし第1回転体と分離するクラ
    ッチ装置であって、 第1回転体に対して軸方向で対向配設されるとともに、
    第2回転体と同期回転可能でかつ軸方向変位可能に取り
    付けられる可動摩擦部材と、 可動摩擦部材の軸方向変位によって当該可動摩擦部材が
    圧接または離隔する位置に固定配置される固定摩擦部材
    と、 第1回転体が回転したときに可動摩擦部材を固定摩擦部
    材から離隔させて第1回転体と可動摩擦部材と第2回転
    体との三者を一体にして両回転体を同期回転可能に結合
    する一方、第2回転体が回転したときに可動摩擦部材を
    固定摩擦部材に圧接させて第2回転体と可動摩擦部材と
    固定摩擦部材との三者を一体にして第2回転体を非回転
    状態にするカム機構と、 を含み、 カム機構は、第1回転体と可動摩擦部材の両対向面にそ
    れぞれ設けられる周方向のカム溝と、両カム溝内を周方
    向に転動して可動摩擦部材を固定摩擦部材に対して圧接
    または離隔するよう変位させる転動体とを含み、 第1回転体のカム溝において、最深の中立位置を挟んで
    周方向両側に深さが浅くなるカム面を有し、前記両カム
    面の傾斜角度は互いに異って設定されている、ことを特
    徴とするクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のクラッチ装置において、 可動摩擦部材側から第1回転体を減速させる向きの減速
    トルクがかかったときに転動体が位置する一方側カム面
    から中立位置を越えて他方側カム面を転動しないよう、
    前記他方側カム面の傾斜角度が、前記一方側カム面の傾
    斜角度より大きく設定されている、ことを特徴とするク
    ラッチ装置。
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