JP2002038398A - 耐油性を有する紙及びそれを用いた紙容器 - Google Patents
耐油性を有する紙及びそれを用いた紙容器Info
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Abstract
トダウンを図れるようにする。 【解決手段】 原紙1の表裏両面に耐油コート層2が設
けられ、更に表側の耐油コート層2の表面にクレーコー
ト層3が設けられている。
Description
例えばドーナツ、チョコレート, フライドポテト、更に
はフライドチキンやケーキなどを直接に入れるためのパ
ッケージ、あるいは粘着剤を紙に直接塗布するゴキブリ
捕獲器用台紙などに好適に採用される耐油性を有する紙
と、この紙を用いた容器に関する。
ートを施したり、原紙そのものに耐油剤を抄き込んだり
して得たものが採用されていた。
力が弱いという欠点があり、また、後者はコストが高い
という欠点がある。
性を格段に向上でき、併せて大幅なコストダウンを図れ
るようにすることを課題とする。
原紙の表裏両面に耐油コート層が設けられ、更に表側の
耐油コート層の表面にクレーコート層が設けられたもの
である。
は、その表裏両面に耐油コート層が存在している。その
結果、従来の原紙の片面のみに耐油コートを施したもの
に比べて、その耐油性を格段に高める。また、表裏両面
の耐油コートは、原紙抄き込み後のインラインで、プレ
スロールを用いて表裏同時に耐油剤をコーティングする
ことによって得ることができる。また、その後、更にイ
ンラインでその表面にクレーコートを施すことができ
る。したがって、製造コストの大幅な低廉化を可能にす
る。
紙の一面のみに耐油コートを施したり、原紙に耐油剤を
抄き込むものと違って、原紙抄き込み後のインライン
で, しかも原紙の表裏両面に耐油コートと表面のクレー
コートを施すことができるために、耐油性並びに表面の
印刷適性の格段の向上と、製造コストの大幅な低廉化を
一挙に図ることができた。
コートの裏面にクレーコート層が設けられるのが望まし
い。すなわち、裏面に耐油層が形成されていることによ
り、保管や納品の際に本発明の紙を重ね合わせたり、巻
き取るなどした場合に、紙の表裏が接触することで、耐
油剤が紙表面に移行するおそれをうまく防止し、紙表面
の印刷適正を本来の好ましい状態に保てるからである。
また、紙裏面の印刷適正並びに粘着剤の接着効果を向上
できるからである。
食品の包装容器の素材として、請求項1又は請求項2の
いずれかに記載の耐油性を有する紙を用いることによっ
て、内容物である油分のある食品からの油分の染み出し
がうまく阻止される。その結果、容器の油汚染の問題が
解決される。その結果、容器入り商品の品質の向上にも
寄与する。
獲器の素材として、請求項2記載の耐油性を有する紙を
用いることによって、殊にゴキブリ捕獲用の粘着剤の捕
獲容器の底や台紙への固着を、不用意に剥離するおそれ
もなく、理想的に行える。
説明する。 (第1の実施の形態)本第1の実施の形態で得られる耐
油性を有する紙を図1に示す。図示されるように、原紙
1の表裏両面には耐油コートが施されて、耐油コート層
2が形成されている。この耐油コート層2の内、表面側
の耐油コート層2の表面には更にクレーコートが施され
て、クレーコート層3が形成されている。
の古紙1Aの表裏両面にバージンパルプ層1Bが抄紙に
よって形成されている。原紙1は、抄紙機を使用して常
法に従い、通常坪量170〜600g/ m2 の範囲で抄
造される。
量350g/ m2 、コート層も含めた紙総厚みは約45
0μm、古紙1Aは約350μm、表面側のバージンパ
ルプ層1Bは約25μm、裏面側のバージンパルプ層1
Bは約45μm、そしてコート層3は約20μmのもの
が開示されている。
後で坪量(g/ m2 )5〜20の、そして、乾燥した後
(ただし、コート直後の湿潤度合いに対して40〜50
%の乾燥度合い)では、坪量(g/ m2 )0. 2〜1.
0になるように、適宜に選択、設定される。ただし、好
ましい範囲としては, コートした直後で坪量15g/m
2 、乾燥した後では0. 6g/ m2 が得られるように設
定されるのが理想的である。
紙の撥油度(油染み)について、サラダ油とゴキブリ捕
獲器に採用される粘着剤を適用し、それぞれについて1
5cm角の3枚のテストピースを作って試験をした。そ
の結果を表1に示す。
値(J. TAPPI No. 41に基づく)は、最低限
6以上が望ましい。サラダ油の場合に一つのテストピー
スで少しの油染みが見て取れたが、実用上に特段の不都
合はないと判断される。好ましくは7以上である。表1
に見られるように、7以上であると、本発明の技術的な
課題が理想的に達成される。キット値が5以下である場
合には、表1に示されるように、サラダ油では染みが明
確に見られ、また、粘着剤の場合には、三つのテストピ
ースでやや染みが見て取れ、何れも実用に供し得なかっ
た。
うに, 塗布量が調整される。ところで、本発明にいうこ
のクレーコート層とは、以下の意味合いで採用されてい
る。つまり、製紙の分野で言われる「クレー」に、紙の
白色度合いを上げるための重炭酸カルシウム、そしてバ
インダとしての合成ラテックスなどを混合あるいは添加
されて得られたものを原紙1の表面にコーティングする
ことを意味する。
層3、基本的には、原紙1の抄紙工程中、つまりインラ
インで形成される。具体的には、図2の概略説明図に示
されるように、抄紙後のプレスロール4を用いて、この
原紙1の表裏両面に同時に耐油剤5がコーティングされ
る。また、クレーコート層3は、この耐油剤5のコーテ
ィング処理が終わった後の工程中(図外)においてコー
ティングされる。なお、図中6は、耐油剤5を溜め置
き、プレスロール4の表面にこの耐油剤5を付着させる
ために、プレスロール4の周囲の適宜の個所に配設され
た耐油剤溜りである。
まだ湿潤状態である間に施されるので、コーティングさ
れる耐油剤などの薬剤が原紙1の中まで浸透してゆくこ
とになる。その結果、殊に耐油コート層2による耐油性
能は格段に大きな効果を発揮する。
って得られる耐油性を有する紙は、その表裏両面に耐油
コート層2が形成されるので、原紙1の耐油性が大幅に
高まる。また、表裏両面の耐油コート層2は、原紙抄き
込み後のインラインで、プレスロール4を用いて表裏同
時に耐油剤5をコーティングできる。また、その後、更
にインラインで表面のクレーコートを施すことができ
る。このようにして、表裏両面の耐油性と表面の印刷再
現性を格段に向上でき、併せて製造コストの大幅な低廉
化を一挙に図ることができる。
で得られる耐油性を有する紙を図3に示す。図示される
ように、原紙1の表裏両面には耐油コートが施されて、
耐油コート層2が形成されている。この耐油コート層2
の内、表面側の耐油コート層2の表面には更にクレーコ
ートが施されて、クレーコート層3が形成されている。
構成、あるいは製造方法、更には試験結果などは、上記
第1の実施の形態に示される構成やデーターと同じであ
るので、その詳細な説明は省略する。
耐油性を有する紙の特徴点は、裏面の耐油コート層2の
裏面にクレーコート層7が備わっている点にある。この
クレーコート層7は、クレー内に耐油剤が混合させるこ
とによって得られる。クレー内に 混合される耐油剤と
しては、例えば旭硝子株式会社製「アサヒガードAG−
530」や住友スリーエム社製「スコッチバンFC80
7,FC845」などが採用される。
って得られる耐油性を有する紙は、裏面に一層確実な耐
油層、つまりクレーコート層7が形成される。その結
果、以下の優れた効果を奏することになる。殊に、紙を
重ね合わせたり、巻き取ったりしたときには紙の表裏が
接触することになる。このとき、裏面の耐油コート層2
の耐油剤が紙表面に移行するおそれをうまく防止でき
る。したがって、紙表面の印刷適正を本来の好ましい状
態に保つことができる。また、クレーコート層7が形成
されることによって、紙面の平滑度が大幅に高まり、紙
裏面の印刷適正が飛躍的に向上する。更には、例えば夏
場など気温の高いときなどに、粘着剤が軟化して流動性
が増し、適性な接着ができなくなるおそれがあるが、ク
レーコート層7が形成されることによって、この問題が
改善され、所期の適正な接着効果が得られる。
は、例えば油分のある食品、例えばドーナツ、チョコレ
ート, フライドポテト、更にはフライドチキンやケーキ
などを直接に入れるためのパッケージに採用できる。内
容物である油分のある食品からの油分の染み出しがうま
く阻止されるからである。その結果、容器の油汚染の問
題が解決され、併せて容器入り商品の品質の向上にも寄
与する。
用される。殊に、この場合は第2の実施の形態に示され
る構成を採用するのが望ましい。その理由は、ゴキブリ
捕獲用の粘着剤を容器内面、つまり捕獲容器の底や台紙
に固着するにあたって、この粘着剤が不用意に剥離する
おそれがなく、理想的に行えるからである。
示す一部拡大断面図である。
図である。
示す一部拡大断面図である。
…クレーコート層(耐油剤内填)。
Claims (4)
- 【請求項1】 原紙の表裏両面に耐油コート層が設けら
れ、更に表側の耐油コート層の表面にクレーコート層が
設けられている耐油性を有する紙。 - 【請求項2】 裏側の耐油コート層の裏面にクレーコー
ト層が設けられている請求項1記載の耐油性を有する
紙。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
の耐油性を有する紙を用いてなる油分のある食品の包装
容器。 - 【請求項4】 請求項2記載の耐油性を有する紙を用い
てなるゴキブリ捕獲器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229911A JP2002038398A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 耐油性を有する紙及びそれを用いた紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000229911A JP2002038398A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 耐油性を有する紙及びそれを用いた紙容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038398A true JP2002038398A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18722946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000229911A Pending JP2002038398A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 耐油性を有する紙及びそれを用いた紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002038398A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004270064A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Asahi Kasei Corp | 構造体 |
JP2011132621A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 多層抄き耐油板紙、その製造方法及びそれを用いた耐油性紙製容器 |
JP2013144863A (ja) * | 2013-03-01 | 2013-07-25 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 多層抄き耐油板紙、その製造方法及びそれを用いた耐油性紙製容器 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000229911A patent/JP2002038398A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004270064A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Asahi Kasei Corp | 構造体 |
JP2011132621A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 多層抄き耐油板紙、その製造方法及びそれを用いた耐油性紙製容器 |
JP2013144863A (ja) * | 2013-03-01 | 2013-07-25 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 多層抄き耐油板紙、その製造方法及びそれを用いた耐油性紙製容器 |
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