JP2002037653A - セメントスラリー - Google Patents

セメントスラリー

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JP2002037653A
JP2002037653A JP2000384985A JP2000384985A JP2002037653A JP 2002037653 A JP2002037653 A JP 2002037653A JP 2000384985 A JP2000384985 A JP 2000384985A JP 2000384985 A JP2000384985 A JP 2000384985A JP 2002037653 A JP2002037653 A JP 2002037653A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性が高く、かつ比較的硬化速度が大き
い、超高強度を発現するセメントスラリーを提供する。 【解決手段】 セメントスラリーは、セメント、ポゾラ
ン質微粉末、水、減水剤、及び、上記セメントに対して
酸化カルシウム換算で0.02〜0.6重量%のカルシウム塩
(例えば、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、蟻酸カ
ルシウム、チオシアン酸カルシウム、酢酸カルシウム)
を含む。セメントスラリーは、更に、平均粒径3〜20μm
の無機粉末(例えば、石英粉)や、粒径2mm以下の骨材
を含んでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高強度を発現す
るセメントスラリーに関し、特に、流動性が高く、かつ
比較的硬化速度が大きいセメントスラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モルタルやコンクリートの製造に
おいて、セメントの配合割合を大きくし、必要に応じて
シリカフュームのようなポゾラン質微粉末を添加し、更
に、高性能AE減水剤等の減水剤を大量に使用して単位
水量を大幅に低減することによって、圧縮強度が100MPa
以上となるように超高強度化する技術が知られている。
例えば、低熱ポルトランドセメントを使用し、水/セメ
ント比が25重量%、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤
(固形分換算)/セメント比が1.0重量%、砂/セメン
ト比が100重量%となるように各材料を配合したモルタ
ルでは、120MPa程度の圧縮強度が発現する。また、水/
セメント比が22重量%、ポリカルボン酸系高性能AE減
水剤(固形分換算)/セメント比が1.0重量%、シリカ
フューム/セメント比が30重量%、砂/セメント比が10
0重量%となるように各材料を配合したモルタルでは、2
00MPa以上の圧縮強度が発現する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような減水剤の大量使用は、モルタルやコンクリートの
凝結を著しく遅延させる。そのため、現場打ちで施工す
る場合には、脱型が遅くなって、工事期間が長期化し、
製品工場においては、前養生時間が長くなり、生産性の
低下を招くという問題がある。そこで、本発明では、流
動性が高く、かつ比較的硬化速度が大きい、超高強度を
発現するセメントスラリーを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載のセ
メントスラリーは、セメント、ポゾラン質微粉末、水、
減水剤、及び、上記セメントに対して酸化カルシウム換
算で0.02〜0.6重量%のカルシウム塩を含むことを特徴
とする。このように特定量のカルシウム塩を含有させる
ことによって、超高強度を発現するセメントスラリーに
おいて、高流動性を保持したまま、硬化速度を大きくす
ることができる。上記カルシウム塩としては、例えば、
亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、蟻酸カルシウム、
チオシアン酸カルシウム、酢酸カルシウムからなる群よ
り選ばれる1種以上のカルシウム塩を用いることができ
る(請求項2)。
【0005】上記セメントスラリーは、更に、平均粒径
3〜20μmの無機粉末を含むことができる(請求項3)。
無機粉末を含むことによって、流動性を向上させ、か
つ、硬化後の充填密度や強度を高めることができる。上
記セメントスラリーは、更に、粒径2mm以下の骨材を含
むことができる(請求項4)。粒径2mm以下の骨材を含
むことによって、より一層、セメントスラリーの流動性
を高めることができるとともに、硬化後のクラックの発
生に対する抵抗性を高めることができる。上記セメント
スラリーは、更に、金属繊維及び/又は有機質繊維を含
むことができる(請求項5)。金属繊維及び/又は有機
質繊維を含むことによって、硬化後の曲げ強度を高める
ことができる。
【0006】上記セメントスラリーに関し、「JIS R 52
01(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載
される方法において15回の落下運動を行なわないで測
定したフロー値は、好ましくは、200〜300mmである(請
求項6)。フロー値が上記範囲内であれば、成形等の作
業性が良好になるとともに、材料分離が生じ難くなる。
上記セメントスラリーの水/セメント比は、好ましく
は、10〜35重量%である(請求項7)。水/セメント比
が上記範囲内であれば、流動性や分離抵抗性を良好に
し、かつ、凝結時間の遅延や硬化体の強度の低下を防止
することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のセメントスラリーは、セメント、ポゾラ
ン質微粉末、水、減水剤、及び、上記セメントに対して
酸化カルシウム換算で0.02〜0.6重量%、好ましくは0.0
5〜0.55重量%のカルシウム塩を含む。セメントの種類
は、特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセメン
ト、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセ
メント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトラン
ドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント
等の混合セメントを使用することができる。なお、本発
明においては、硬化後の早期強度を向上させようとする
場合は、早強ポルトランドセメントを使用することが好
ましく、セメントスラリーの流動性を向上させようとす
る場合は、中庸熱ポルトランドセメントまたは低熱ポル
トランドセメントを使用することが好ましい。
【0008】ポゾラン質微粉末としては、シリカフュー
ム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、
シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。それらの中で
も、シリカフューム及びシリカダストは、平均粒径が1.
0μm以下であり、粉砕等をする必要がないため、好まし
く使用される。ポゾラン質微粉末を添加することによっ
て、マイクロフィラー効果及びセメント分散効果が生じ
て、セメントスラリーの流動性が向上するとともに、セ
メントスラリーの硬化後には、当該硬化体が緻密化し、
圧縮強度が向上する。
【0009】ポゾラン質微粉末の配合量は、セメント10
0重量部に対して5〜50重量部が好ましく、15〜45重量部
がより好ましい。配合量が5重量部未満では、セメント
スラリーの流動性が低くなり、また、硬化体の圧縮強度
も小さくなるので、好ましくない。配合量が50重量部を
超えると、セメントスラリーの流動性を確保するために
単位水量を増大させる必要が生じ、また、硬化体の圧縮
強度が低下するので、好ましくない。
【0010】減水剤としては、リグニン系、ナフタレン
スルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の減水
剤、AE減水剤、高性能減水剤または高性能AE減水剤
を使用することができる。中でも、高性能減水剤及び高
性能AE減水剤は、減水効果が大きく、減水剤の配合量
を少なくすることができるので、好ましく使用される。
減水剤の配合量は、セメント100重量部に対して、固形
分換算で0.5〜4.0重量部が好ましく、0.5〜3.0重量部が
より好ましい。配合量が0.5重量部(固定分換算)未満
では、セメントスラリーの流動性が小さくなるので、好
ましくない。配合量が4.0重量部(固定分換算)を超え
ると、セメントスラリーの凝結時間が遅くなり、硬化後
の強度も小さくなるので、好ましくない。なお、減水剤
は、液状と粉末状のいずれも使用することができる。
【0011】水は、水道水等を使用することができる。
水/セメント比は、好ましくは、10〜35重量%(セメン
ト100重量部当たり、水10〜35重量部)、より好ましく
は10〜30重量%、特に好ましくは15〜25重量%である。
水/セメント比が10重量%未満では、モルタルスラリー
の流動性や分離抵抗性が劣るので、好ましくない。水/
セメント比が35重量%を超えると、凝結時間が長くな
り、硬化体の強度が低下するので、好ましくない。
【0012】カルシウム塩としては、亜硝酸カルシウ
ム、硝酸カルシウム、蟻酸カルシウム、チオシアン酸カ
ルシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。それらの中
でも、入手の容易性や、セメントスラリーの作業性等の
面から、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウムが好ましく
使用される。カルシウム塩の配合量は、セメントの重量
(100重量%)に対し、酸化カルシウム換算で0.02〜0.6
重量%であり、好ましくは0.05〜0.55重量%である。配
合量が0.02重量%未満では、凝結を促進する効果がほと
んどなくなるため、好ましくない。配合量が0.6重量%
を超えると、セメントスラリーの流動性が急激に低下す
るため、好ましくない。
【0013】本発明においては、流動性を向上させ、か
つ硬化後の充填密度や強度を高めるために、セメントス
ラリーに平均粒径3〜20μm、より好ましくは平均粒径4
〜10μmの無機粉末を配合することが好ましい。無機粉
末としては、例えば、石英粉末、石灰石粉末、炭化物、
窒化物等が挙げられる。中でも、石英粉末は、コストや
硬化後の品質安定性の点で好ましく用いられる。石英粉
末としては、石英や非晶質石英、オパール質やクリスト
バライト質のシリカ含有粉末等が挙げられる。無機粉末
の配合量は、セメントスラリーの流動性、硬化後の強度
等の面から、セメント100重量部に対して50重量部以下
が好ましく、20〜40重量部がより好ましい。
【0014】本発明のセメントスラリーは、流動性の向
上や、硬化後のクラックに対する抵抗性の向上のため
に、粒径2mm以下の骨材を含むことが好ましい。ここ
で、骨材の「粒径」とは、85%(重量)累積粒径、すな
わち、粒径の小さいものから累積していった場合におい
て、骨材全体の85重量%に達した時の粒径をいう。骨材
の粒径が2mmを超えると、硬化後の強度が低下するの
で、好ましくない。なお、本発明においては、セメント
スラリーの分離抵抗性や、硬化後の強度等の面から、最
大粒径が2mm以下の骨材を用いることが好ましく、最大
粒径が1.5mm以下の骨材を用いることがより好ましい。
骨材としては、例えば、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪
砂、又はこれらの混合物を使用することができる。骨材
の配合量は、セメントスラリーの流動性や分離抵抗性、
硬化後の強度やクラックに対する抵抗性等から、セメン
ト100重量部に対して50〜250重量部が好ましく、80〜18
0重量部がより好ましい。
【0015】本発明においては、硬化後の曲げ強度を高
めるために、セメントスラリーに金属繊維及び/又は有
機質繊維を配合することが好ましい。金属繊維として
は、例えば、鋼繊維、アモルファス繊維等が挙げられ
る。中でも、鋼繊維は、高強度であり、コストが安く、
入手し易い等の点で、好ましい。金属繊維は、直径が0.
01〜1.0mm、長さが2〜30mmの寸法を有するものが好まし
い。金属繊維の直径が0.01mm未満では、繊維自身の強度
が不足し、張力を受けた際に切れ易くなる。直径が1.0m
mを超えると、単位重量当たりの本数が少なくなり、曲
げ強度を向上させる効果が低下する。金属繊維の長さが
2mm未満では、マトリックスに対する付着力が低下し、
曲げ強度を向上させる効果が低下する。長さが30mmを超
えると、混練の際にファイバーボールが生じ易くなる。
【0016】金属繊維の配合量は、セメントスラリーの
体積の4%以下が好ましく、3.5%以下がより好まし
い。なお、金属繊維の配合量は、成形時の流動性と、硬
化後の曲げ強度という2つの面を考慮して定められる。
すなわち、金属繊維の配合量が多くなると、硬化後の曲
げ強度を増大させることができる反面、成形時の流動性
を確保するために単位水量を増やす必要が生じて、硬化
速度が低下するので、これら2つの物性(曲げ強度及び
流動性)のバランスを考慮して、金属繊維の配合量を定
めることが必要である。
【0017】有機質繊維としては、ビニロン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、炭
素繊維等が挙げられる。有機質繊維は、直径0.005〜1.0
mm、長さ2〜30mmの寸法を有するものが好ましい。有機
質繊維の直径が0.005mm未満では、繊維自身の強度が不
足し、張力を受けた際に切れ易くなる。直径が1.0mmを
超えると、単位重量当たりの本数が少なくなり、曲げ強
度を向上させる効果が低下する。有機質繊維の長さが2m
m未満では、マトリックスに対する付着力が低下し、曲
げ強度を向上させる効果が低下する。長さが30mmを超え
ると、混練の際にファイバーボールが生じ易くなる。有
機質繊維の配合量は、成形時の流動性と、硬化後の曲げ
強度を考慮すると、セメントスラリーの体積の10%以下
が好ましく、7%以下がより好ましい。なお、金属繊維
と有機質繊維は、各々単独で用いてもよいし、併用して
もよい。
【0018】本発明のセメントスラリーは、「JIS R 52
01(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載
される方法において、15回の落下運動を行なわないで
測定したフロー値が、200〜300mmが好ましく、210〜290
mmがより好ましい。フロー値が200mm以上であることに
よって、自己充填性を有するか、または、簡易な振動機
によって型枠に詰めることが可能になり、成形等の作業
性が非常に優れたものとなる。フロー値が200mm未満で
は、成形等の際の作業性が劣り、好ましくない。フロー
値が300mmを超えると、材料分離が生じ易くなるので、
好ましくない。
【0019】本発明においては、硬化後の靭性を高める
ために、セメントスラリーに平均粒度が1mm以下の繊維
状粒子及び/又は薄片状粒子を配合することが好まし
い。ここで、粒子の粒度とは、その最大寸法の大きさ
(特に、繊維状粒子ではその長さ)である。繊維状粒子
としては、ウォラストナイト、ボーキサイト、ムライト
等が、薄片状粒子としては、マイカフレーク、タルクフ
レーク、バーミキュライトフレーク、アルミナフレーク
等が挙げられる。なお、繊維状粒子と薄片状粒子は、各
々単独で用いてもよいし、併用してもよい。繊維状粒子
及び/又は薄片状粒子の配合量(併用する場合は合計
量)は、セメントスラリーの流動性や、硬化体の強度及
び靭性等の面から、セメント100重量部に対して35重量
部以下が好ましく、10〜25重量部がより好ましい。な
お、繊維状粒子においては、硬化体の靭性を高める観点
から、長さ/直径の比で表される針状度が3以上のもの
を用いるのが好ましい。
【0020】本発明においては、セメントスラリーの混
練方法は特に限定されるものではなく、全ての材料を一
括してミキサに投入して混練してもよいし、あるいは、
固体(粉体)材料を予め混合しておき、該混合物と水等
をミキサに投入して混練してもよい。また、混練に用い
る装置も特に限定されるものではなく、オムニミキサ、
パン型ミキサ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサ等の慣用の
ミキサを用いることができる。
【0021】本発明のセメントスラリーの成形方法は、
特に限定されるものではなく、流し込み成形等の慣用の
成形方法を採用することができる。また、養生方法も特
に限定されるものではなく、常温養生や蒸気養生等を行
なえばよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。 [使用材料] (1) セメント: 低熱ポルトランドセメント(太平洋セ
メント(株)製); (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム(平均粒径0.
7μm); (3) 骨材: 珪砂4号と珪砂5号の2:1(重量比)の
混合物(最大粒径2mm未満); (4) 金属繊維: 鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15m
m); (5) 有機質繊維:ビニロン繊維(直径:0.3mm、長さ:1
2mm); (6) 高性能AE減水剤: ポリカルボン酸系高性能AE
減水剤; (7) 水: 水道水; (8) 無機粉末:石英粉(平均粒径7μm); (9) 繊維状粒子: ウォラストナイト(平均長さ:0.3m
m、長さ/直径の比:4) (10) カルシウム塩: 亜硝酸カルシウム、硝酸カルシ
ウム、蟻酸カルシウム、チオシアン酸カルシウム、酢酸
カルシウム(各々、市販試薬を使用)
【0023】[実施例1、比較例1]以下の配合条件及
び混練方法でセメントスラリーを得た後、フロー値、凝
結時間、圧縮強度を各々測定した。 (1)配合条件 (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム32.5重量部; (3) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
1.0重量部(固形分換算); (4) 水/セメント比: 30%; (5) カルシウム塩: セメントの重量に対して表1に示
す割合(重量%)で添加した。なお、( )内は、CaO
換算値(重量%)である。 (2)混練方法 二軸練りミキサに各材料を一括投入し、10分間混練し
た。
【0024】(3)フロー値の試験方法 「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試
験」に準じて、フロー値を測定した。ただし、15回の落
下運動は行なわずに測定した。 (4)凝結時間の測定方法 「JIS A 6204 (コンクリート用化学混和剤)附属書1
コンクリートの凝結時間測定方法」に準じて、凝結時
間を測定した。表1中、凝結の始発時間及び終結時間
を、時間−分(h-m)で表した。例えば、「16-40」は、
16時間40分経過時を表す。 (5)圧縮強度の測定方法 混練物をφ50×100mmの型枠を用いて成形し、48時間前
置きした後、90℃で48時間蒸気養生した。養生後の供試
体について、「JIS R 1108(コンクリートの圧縮強度試
験方法)」に準じて圧縮強度を測定した。結果を表1に
示す。
【0025】
【表1】 表1から、特定量の亜硝酸カルシウム(実施例1)また
は硝酸カルシウム(実施例2)を用いた場合には、カル
シウム塩を用いない場合(比較例1)と比べて、流動性
(フロー値)と圧縮強度の値がほぼ同等に維持されたま
ま、硬化速度が大幅に大きくなることがわかる。
【0026】[実施例3〜6、比較例2]配合条件を次
のように変えた以外は、実施例1と同様にして、フロー
値等を測定した。結果を表2に示す。 (配合条件) (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム28重量部; (3) 無機粉末: 石英粉35重量部 (4) 骨材: 110重量部 (5) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
0.8重量部(固形分換算) (6) 水/セメント比: 22% (7) カルシウム塩: セメントの重量に対して、表2に
示す割合(重量%)で添加した。
【0027】
【表2】 表2から、特定量のカルシウム塩を用いた場合(実施例
3〜6)には、カルシウム塩を用いない場合(比較例
2)と比べて、流動性(フロー値)と圧縮強度の値が一
定以上に保持されるとともに、硬化速度が大幅に大きく
なることがわかる。また、セメントスラリー中に無機粉
末(石英粉)及び骨材を含むことによって、これらの材
料を含まない実施例1、2よりも流動性及び圧縮強度が
向上していることがわかる。
【0028】[実施例7〜9、比較例3]配合条件を次
のように変えた以外は、実施例1と同様にして、フロー
値等を測定した。結果を表3に示す。 (配合条件) (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム32.5重量部; (3) 骨材: 120重量部; (4) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
1.0重量部(固形分換算); (5) 水/セメント比: 22%; (6) カルシウム塩: セメントの重量に対して表3に示
す割合(重量%)で添加した。なお、( )内は、CaO
換算値(重量%)である。
【0029】
【表3】 表3から、特定量の蟻酸カルシウムを用いた場合(実施
例7〜9)には、カルシウム塩を用いない場合(比較例
3)と比べて、流動性(フロー値)と圧縮強度の値が一
定以上に保持されるとともに、硬化速度が大幅に大きく
なることがわかる。
【0030】[実施例10〜16、比較例4]配合条件を次
のように変えた以外は、実施例1と同様にして、フロー
値等を測定した。結果を表4に示す。 (配合条件) (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム32.5重量部; (3) 無機粉末: 石英粉30重量部; (4) 骨材: 120重量部; (5) ウォラストナイト: 24重量部; (6) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
1.0重量部(固形分換算); (7) 水/セメント比: 22%; (8) カルシウム塩: セメントの重量に対して表4に示
す割合(重量%)で添加した。なお、( )内は、CaO
換算値(重量%)である。
【0031】
【表4】 表4から、特定量のカルシウム塩を用いた場合(実施例
10〜16)には、カルシウム塩を用いない場合(比較例
4)と比べて、流動性(フロー値)と圧縮強度の値がほ
ぼ同等に保持されるとともに、硬化速度が大幅に大きく
なることがわかる。
【0032】[実施例17〜21、比較例5]配合条件を次
のように変えた以外は、実施例1と同様にしてセメント
スラリーを製造した。その後、実施例1と同様にしてフ
ロー値を測定するとともに、下記のように圧縮強度を測
定した。結果を表5に示す。 (1)配合条件 (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム32.5重量部; (3) 無機粉末: 石英粉30重量部; (4) 骨材: 120重量部; (5) ウォラストナイト: 24重量部; (6) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
1.0重量部(固形分換算); (7) 水/セメント比: 22%; (8) 鋼繊維: スラリー中の容積割合で2%; (9) カルシウム塩: セメントの重量に対して表5に示
す割合(重量%)で添加した。なお、( )内は、CaO
換算値(重量%)である。 (2)圧縮強度の測定法 混練物をφ50×100mmの型枠を用いて成形し、20℃で24
時間気中養生した。養生後の供試体について、「JIS A
1216(土の一軸圧縮試験方法)」に準じて圧縮強度を測
定した。
【0033】
【表5】 表5に示すように、特定量のカルシウム塩を用いた場合
(実施例17〜21)には、24時間気中養生した後に脱型可
能であり、圧縮強度を測定することができたのに対し、
カルシウム塩を用いない場合(比較例5)には、脱型す
ることができなかった。このように、特定量のカルシウ
ム塩を用いることによって、早期に脱型することができ
る。
【0034】[実施例22〜24、比較例6]配合条件を次
のように変えた以外は、実施例1と同様にしてセメント
スラリーを製造した。その後、実施例1と同様にしてフ
ロー値を測定するとともに、実施例17と同様にして圧縮
強度を測定した。結果を表6に示す。 (1)配合条件 (1) 低熱ポルトランドセメント: 100重量部; (2) ポゾラン質微粉末: シリカフューム32.5重量部; (3) 無機粉末: 石英粉30重量部; (4) 骨材: 120重量部; (5) ウォラストナイト: 24重量部; (6) 高性能AE減水剤: セメント100重量部に対して
1.0重量部(固形分換算); (7) 水/セメント比: 22%; (8) ビニロン繊維: スラリー中の容積割合で4%; (9) カルシウム塩: セメントの重量に対して表6に示
す割合(重量%)で添加した。なお、( )内は、CaO
換算値(重量%)である。
【0035】
【表6】 表6に示すように、特定量のカルシウム塩を用いた場合
(実施例22〜24)には、24時間気中養生した後に脱型可
能であり、圧縮強度を測定することができたのに対し、
カルシウム塩を用いない場合(比較例6)には、脱型す
ることができなかった。このように、特定量のカルシウ
ム塩を用いることによって、早期に脱型することができ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明のセメントスラリーは、超高強度
を発現させることができるとともに、流動性が高く、か
つ硬化速度が大きいので、現場打ちの施工において、良
好な作業性を確保しつつ工事期間を短縮化することがで
き、あるいは、製品工場において、生産効率を高めるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24:04 C04B 24:04 22:14 22:14 Z 14:06 14:06 Z 14:48 14:48 A 16:06 16:06 A 14:38 14:38 C 20:00) 20:00) B (72)発明者 増田 嗣也 千葉県佐倉市大作2丁目4番2号 太平洋 セメント株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G012 PA03 PA04 PA15 PA19 PA24 PB07 PB10 PB16 PB31 PC03 PC12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、ポゾラン質微粉末、水、減水
    剤、及び、上記セメントに対して酸化カルシウム換算で
    0.02〜0.6重量%のカルシウム塩を含むことを特徴とす
    るセメントスラリー。
  2. 【請求項2】 上記カルシウム塩が、亜硝酸カルシウ
    ム、硝酸カルシウム、蟻酸カルシウム、チオシアン酸カ
    ルシウム、酢酸カルシウムからなる群より選ばれる1種
    以上のカルシウム塩である請求項1記載のセメントスラ
    リー。
  3. 【請求項3】 更に、平均粒径3〜20μmの無機粉末を含
    む請求項1又は2に記載のセメントスラリー。
  4. 【請求項4】 更に、粒径2mm以下の骨材を含む請求項
    1〜3のいずれかに記載のセメントスラリー。
  5. 【請求項5】 更に、金属繊維及び/又は有機質繊維を
    含む請求項1〜4のいずれかに記載のセメントスラリ
    ー。
  6. 【請求項6】 「JIS R 5201(セメントの物理試験方
    法)11.フロー試験」に記載される方法において15回
    の落下運動を行なわないで測定したフロー値が200〜300
    mmである請求項1〜5のいずれかに記載のセメントスラ
    リー。
  7. 【請求項7】 水/セメント比が10〜35重量%である請
    求項1〜6のいずれかに記載のセメントスラリー。
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