JP2002027937A - 納豆の製造方法 - Google Patents

納豆の製造方法

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JP2002027937A JP2000212752A JP2000212752A JP2002027937A JP 2002027937 A JP2002027937 A JP 2002027937A JP 2000212752 A JP2000212752 A JP 2000212752A JP 2000212752 A JP2000212752 A JP 2000212752A JP 2002027937 A JP2002027937 A JP 2002027937A
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橋 敏 清 高
Koichi Mito
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の納豆の製造方法は、納豆の発酵
工程終了後、該納豆に調味料を添加し、発酵温度以上の
温度で加熱保持することを特徴としている。また、本発
明の納豆の製造方法は、納豆の発酵工程終了後、該納豆
を、気密性を有する容器または袋に充填して密封した
後、発酵温度以上の温度で加熱保持することを特徴とし
ている。 【効果】 本発明によれば、簡素な処理によって、風味
および保存性に優れた納豆を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、納豆の製造方法に関す
る。より詳しくは、本発明は、発酵工程終了後の納豆に
調味料を添加した後、発酵温度以上に加熱保持するか、
または、発酵工程終了後の納豆を、気密性を有する容器
または袋に充填して密封した後、発酵温度以上の温度で
加熱保持することにより、風味および保存性の良好な納
豆を製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】納豆は通常、原料大豆を選別し、
洗浄し、水へ浸漬し、蒸煮し、納豆菌を接種し、容器に
充填し、発酵するという工程により製造される。通常の
納豆は、発酵後保存すると、アンモニア臭の発生や、納
豆表面への白い析出物の発生など、経時的な品質劣化を
生じる。このため、従来、発酵後の納豆は、冷蔵庫など
による低温保存、低温流通を行うことにより、製品化後
の二次発酵を抑制し、経時的な品質劣化をある程度防い
でいる。
【0003】しかしながら、このような低温保存によっ
ても、品質保持期間は3〜7日程度であり、さらに保存
性に優れた納豆の出現が望まれていた。また、通常の納
豆製造工程では、塩分などの添加はほとんど行われない
ため、通常、消費者が食する直前に納豆を攪拌し、た
れ、醤油、からしなどで調味して食している。
【0004】このため、食する直前の攪拌・調味の手間
のかからない、調味納豆の出現が望まれていたが、発酵
後の納豆を攪拌し、調味料を添加すると、空気との接触
や摩擦により、発酵しただけの納豆よりも保存性が悪く
なる場合があるなどの問題があった。このため、良好な
味付けがなされ、かつ従来の納豆よりもさらに品質劣化
が抑制され、保存性を向上させた納豆を製造する方法の
出現が求められていた。
【0005】本発明者は、このような状況に鑑みて、簡
便な方法で保存性に優れた納豆を製造する方法について
鋭意研究したところ、発酵工程終了後の納豆に調味料を
添加した後、発酵温度以上に加熱保持するか、または、
発酵工程終了後の納豆を、気密性を有する容器または袋
に充填して密封した後、発酵温度以上の温度で加熱保持
することにより、風味および保存性の良好な納豆を製造
しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、風味および保存性に優れた納
豆を簡便に製造する方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【発明の概要】本発明の納豆の製造方法は、納豆の発酵
工程終了後、該納豆に調味料を添加し、発酵温度以上の
温度で加熱保持することを特徴としている。このような
納豆の製造方法では、調味料を添加した納豆を、容器ま
たは袋に充填して密封した後、発酵温度以上の温度で加
熱保持することも好ましい。
【0008】また、本発明の納豆の製造方法は、納豆の
発酵工程終了後、該納豆を、気密性を有する容器または
袋に充填して密封した後、発酵温度以上の温度で加熱保
持することを特徴としている。これらの本発明の納豆の
製造方法では、納豆を充填する容器または袋が、気密性
を有する袋であることも好ましい。また、加熱保持雰囲
気の相対湿度が、70%以上であることも好ましく、加
熱保持を湯浸により行うことも好ましく、これらの加熱
保持温度が50〜90℃であることも好ましい。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明では、(i)納豆の発酵工程終了後、該
納豆に調味料を添加し、発酵温度以上の温度で加熱保持
するか、または、(ii)発酵工程終了後の納豆を、気密
性を有する容器または袋に充填して密封した後、発酵温
度以上の温度で加熱保持することにより、保存性に優れ
た納豆を製造することができる。
【0010】ここでいう納豆の発酵工程は、従来公知の
納豆の発酵工程を意味する。納豆の発酵工程は、大豆を
蒸煮した後、得られた蒸煮大豆に納豆菌を接種し、これ
を容器に充填し、次いで通常35〜45℃程度の温度で
10〜30時間程度保持することにより行われる。納豆
菌を接種した蒸煮大豆は、通常納豆容器として用いられ
る個装用の容器に充填して発酵させることもできるが、
バッド、コンテナなどの大きな容器中で一括して発酵さ
せることもできる。本発明では、発酵工程は、大きな容
器中で一括して行うと、少量ずつ個々に充填するコスト
を削減できるため好ましい。
【0011】本発明では、発酵工程を終了した納豆とし
て、通常の納豆のほか、黒豆納豆、引き割り納豆などを
用いてもよい。本発明の納豆の製造方法(i)では、発
酵温度以上の温度で加熱保持するに先立ち、発酵工程を
終了した納豆に調味料を添加する。調味料の添加は、発
酵工程終了直後に行ってもよく、発酵工程終了後0℃〜
室温程度に、5日以内、好ましくは2日以内の範囲で静
置した後に行ってもよい。
【0012】発酵工程終了後の納豆に添加することので
きる調味料は、特に限定されるものではなく、調味料も
しくは香辛料として一般に用いられるものをいずれも好
適に用いることができ、たとえば、醤油、粉末醤油、み
りん、酒類、味噌、塩、砂糖、グルタミン酸、だし汁、
からし、わさび、カレー粉、唐辛子などが挙げられ、こ
れらの調味料を単独または適宜混合して用いることがで
きる。
【0013】これらの調味料は、粉体で添加されてもよ
く、半固体または液体で添加されてもよい。調味料が液
体である場合には、調味料添加後の納豆の粘つきが減少
し、容器への充填などが行いやすくなるため好ましく、
また、調味料が粉体である場合には、水っぽさの少ない
製品が得られるため好ましい。また、調味料添加の工程
では、調味料に加えて、具材を添加してもよい。添加で
きる具材には特に制限はなく、たとえば、ネギ、にら、
大根、生姜、キムチ、カツオブシ、ゴマなどが挙げられ
る。これらの具材は納豆と混合しやすい形状、好ましく
は納豆以下の大きさで添加されるのが望ましい。
【0014】発酵終了後の納豆への調味料の添加は、単
に発酵終了後の納豆に調味料をふりかけるなどの方法に
より行われてもよいが、好ましくは、発酵終了後の納豆
と、調味料とを攪拌し、充分に混合して行うのが望まし
い。本発明では、調味料を添加した納豆を一括して加熱
保持してもよく、また、調味料を添加した納豆を容器ま
たは袋に充填した後で加熱保持してもよい。
【0015】このうち本発明では、調味料を添加した納
豆を、容器または袋に充填した後で加熱保持するのが、
製品の取り扱いが容易であるため好ましい。調味料を添
加した納豆を、容器または袋に充填した後で加熱保持す
る場合には、該容器または袋は開口を有した状態であっ
てもよく、また、密封した状態であってもよい。調味料
を添加した納豆を容器または袋に充填し、密封した後に
加熱保持すると、加熱保持以降の工程で夾雑物や雑菌の
混入を防ぐことができ、また、加熱保持工程による納豆
の水分量変化を防ぐことができるため好ましい。容器ま
たは袋の密封は、どのような方法で行ってもよく、たと
えば、容器の蓋、袋の熱圧着などの方法が挙げられる。
【0016】調味料を添加した納豆を容器または袋に充
填して加熱保持する場合、容器または袋としては、気密
性を持たないものを用いてもよく、気密性を有するもの
を用いてもよいが、気密性を有する容器または袋を用い
るのが好ましく、特に酸素透過性の低い容器または袋を
用いるのが好ましい。特に好ましくは、調味料を添加し
た納豆を、レトルトパウチなどの気密性を有する袋状容
器に充填し、密封して加熱保持するのが望ましい。レト
ルトパウチなどの気密性を有する袋状容器を用いると、
従来のPSP容器、紙カップ、CTカップなどを用いる
場合と比較して、加熱保持の熱効率がよく、異物の混入
する危険性が少なく、また衛生的であるため好ましい。
【0017】また、本発明の納豆の製造方法(ii)で
は、発酵温度以上の温度で加熱保持するに先立ち、発酵
工程終了後の納豆を、気密性を有する容器または袋に充
填して密封する。この方法において、納豆を充填する気
密性を有する容器または袋としては、上述した調味後の
納豆を充填することのできる容器または袋のうち、気密
性を有するものをいずれも用いることができ、酸素透過
性の低い容器または袋を用いるのが好ましく、レトルト
パウチなどの気密性を有する袋状容器を用いるのが特に
好ましい。また、容器または袋の密封は、どのような方
法で行ってもよく、たとえば、容器の蓋、袋の熱圧着な
どの方法が挙げられる。
【0018】つづいて本発明では、これらの納豆を発酵
温度以上の温度で加熱保持する。本発明において、納豆
の加熱保持は、発酵温度以上、好ましくは50〜100
℃、さらに好ましくは55〜90℃、特に好ましくは6
0〜70℃で行うのが望ましい。加熱保持がこのような
温度条件で行われると、充分な保存性向上効果が得られ
るため好ましい。
【0019】このような納豆の加熱保持は、大気中で行
ってもよく、また、納豆が気密性の高い容器または袋に
充填されている場合には、湯浸など液体中で行ってもよ
い。加熱保持を大気中で行う場合には、相対湿度が通常
70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは
85%以上、特に好ましくは90%以上の保持雰囲気で
行うのが望ましい。納豆の加熱保持がこのような湿度条
件で行われると、納豆を個装せずに一括して加熱保持す
る場合および気密性の低い容器または袋に充填して行う
場合であっても、納豆表面が乾燥することなく、良好に
処理できるため好ましい。また、このような高湿度条件
では、水蒸気が多く存在することにより加熱保持雰囲気
の熱容量が高いため、比較的短時間で充分に納豆を加熱
することができ、効率的である。
【0020】このような納豆の加熱保持は、加熱保持効
果が認められる程度の時間行うのがよく、温度、湿度、
納豆の容器などの条件にもよるが、通常5〜200分、
好ましくは10〜150分、より好ましくは15〜10
0分程度行うのが望ましい。本発明において、納豆の加
熱保持はどのような方法で行ってもよいが、上述のよう
に大気中で行う場合には、上述の温度条件および相対湿
度条件を満たす方法で行うのが好ましく、たとえば、調
味料を添加した納豆を静置した加熱保持庫内に、上述の
温度条件および湿度条件を満たす気体を送入することに
より行うことができる。また、このような加熱保持は、
常圧下で行っても加圧下で行ってもよい。このような方
法によれば、納豆を容器ごと多数一斉に加熱保持するこ
とができる。
【0021】このような大気中での加熱保持は、高湿度
での処理であるが、納豆中に水滴が混入しない条件で行
うのが好ましい。納豆中に水滴が混入すると、納豆が水
っぽい食感となり、糸引き性が悪くなるなどの場合があ
るため好ましくない。上述した大気中での加熱保持雰囲
気は、比較的高温多湿であるため、納豆が袋または容器
に充填されていない場合や、納豆が充填された袋または
容器の気密性が低い場合には、加熱保持を行った納豆を
そのまま急冷すると、結露を生じて納豆が水っぽくなる
場合がある。このため、高湿度下での加熱保持を行った
納豆は、直接保存温度まで冷却してもよいが、所望の保
存温度まで冷却する前に、加熱保持温度以下、好ましく
は10〜50℃、より好ましくは15〜30℃程度の気
体で加熱保持雰囲気を置換し、保持雰囲気から水分を除
去するとともに予備冷却するのが望ましい。高湿度下で
の加熱保持後の予備冷却に用いられる気体としては、空
気、窒素などが挙げられるが、常温の空気を用いるのが
経済的で好ましい。また、このような加熱保持雰囲気の
予備冷却に用いられる気体は、湿度が80%以下である
のが望ましい。このような予備冷却は、加熱保持雰囲気
の気体の少なくとも一部が加熱保持温度以下の気体で置
換される条件で行えばよいが、加熱保持雰囲気の気体が
2割以上、好ましくは5割以上置換される条件で行うの
が望ましい。該予備冷却は、たとえば常温空気などの置
換気流を送風する方法、加熱保持後の納豆を一旦常温室
内に移動する方法などにより行うことができる。
【0022】このような予備冷却を高湿度下での加熱後
に行うと、冷却後の納豆が水っぽくならないため好まし
い。加熱保持を液体中で行う場合には、容器または袋に
充填した納豆を、容器または袋の少なくとも一部を、加
熱保持温度に加熱した液体に浸漬もしくは接触すること
により行うことができる。加熱保持を液体中で行う場合
に用いる容器または袋は、少なくとも液体と接触する部
分が液体を透過しない素材であるのが好ましく、レトル
トパウチであるのが特に好ましい。
【0023】この際の加熱保持時間は、充填した納豆が
充分に上述した加熱保持温度に保持される条件であれば
よく、液体温度、容器または袋の素材、厚さ、内容量に
対する表面積などの条件にもよるが、通常1〜150
分、好ましくは2〜100分程度行うのが望ましい。液
体中での加熱保持に用いられる液体は、特に制限される
ものではないが、液体として水を用いた湯浸により加熱
保持を行うと、後処理が簡便であり好ましい。
【0024】このようにして大気中あるいは液体中での
加熱保持を行った後、加熱保持を行った納豆は、保存温
度まで冷却して、製品として出荷することができる。加
熱保持後の納豆を冷却する温度は、通常常温以下、好ま
しくは1〜15℃、より好ましくは1〜10℃、特に好
ましくは1〜5℃程度である。本発明の納豆の製造方法
により得られた納豆は、冷蔵保存するのが望ましいが、
通常の方法で製造した納豆よりもある程度高い温度で保
存することもできる。
【0025】本発明の納豆の製造方法によれば、加熱保
持を行わない場合と比較して、プロテアーゼ活性の低い
納豆が得られると考えられる。製品化後の納豆のプロテ
アーゼ活性が高いと、保存時にプロテアーゼが強く作用
して、アンモニアの生成、チロシン結晶の発生などの品
質劣化が起こりやすくなるが、本発明で得られる納豆
は、プロテアーゼ活性の低く保存性が良好である。本発
明で得られる納豆は、製品化後のプロテアーゼ活性は低
いが、納豆の発酵工程にプロテアーゼ活性の低い納豆菌
を選択して用いる必要がないため、通常の発酵条件によ
り、充分な発酵がなされた納豆を得ることができる。
【0026】このような本発明の製造方法により得られ
る納豆は、納豆の発酵工程終了後に加熱保持工程を有し
ない従来の製造方法により得られる納豆と比較して、品
質保持期間が長く、特に、アンモニア臭の発生、シャリ
感の原因となる納豆表面への白い析出物(チロシン結
晶)の発生、豆の褐変などの品質劣化に要する時間が長
く、良好な保存性を示す。また、通常の納豆よりもある
程度高い温度での保存も可能なため、常温での持ち歩き
にも便利である。
【0027】さらに、本発明の製造方法により得られる
納豆に、調味料が添加されている場合には、食する際に
調味・攪拌する必要がなく、そのまま良好に食すること
ができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、簡素な処理によって、
良好な風味を有し、かつ保存性に優れた納豆を製造する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、以下の実施例および比較例におい
て、評価は以下の方法により行った。 <評価方法>アンモニア量 インドフェノール法によりアンモニア量を測定する。
【0030】プロテアーゼ活性 納豆10gを蒸留水100ml中でホモジナイズし、1
2,000rpm/minで遠心分離した上清をフィル
トレーションし、粗酵素溶液を調製する。得られた粗酵
素溶液0.1mlを、アゾカゼインの0.05molリ
ン酸バッファー溶液(pH7.0)2.0mlに加え、
30℃で30分間インキュベートし、10%トリクロロ
酢酸2.0mlを加えて反応を停止させる。これをADVA
NTEC製濾紙 5C70を用いて濾過し、濾液を試料溶液とす
る。
【0031】次いで、試料溶液の測定波長410nmに
おける吸光度を測定し、コントロール液の吸光度との比
較により活性を測定する。この結果より、30℃、1分
間で1μgのチロシンを遊離する力価を1PUとして、
納豆1g当たりの酵素力価を求め、プロテアーゼ活性と
する。粘度 納豆100重量部に対して300重量部の蒸留水を加
え、よく攪拌した後ガーゼで濾過し、濾液を回収する。
得られた濾液の粘度を、回転粘度計(芝浦システム
(株)ビスメトロンVSA)を用い、少量サンプルアダプ
ターを使用して、30rpm/minの条件で測定す
る。
【0032】硬さ 一定形状の納豆粒を選択し、レオメーター((株)レオテ
ック製)を用いて納豆1粒毎の切断強度を測定し、その
平均値を求めて硬さとする。また、パネラー4名による
評価も行う。 色彩計(ミノルタCR310)を用いて、a値、b値お
よびL値を測定する。
【0033】なお、a値は赤色の濃さの指標であって、
数値が大きいほど赤いことを示すものであり、b値は黄
色の濃さの指標であって、数値が大きい程黄色いことを
示すものであり、L値は明るさの指標であって、数値が
大きいほど明るいことを示す。官能検査:糸引き、色、匂い、味および硬さ 評価対象の納豆の、糸引き、色、匂い、味および硬さに
ついて、パネラー4名により評価する。
【0034】
【調製例1】<味付き納豆の調製>国産大豆を蒸煮し、
得られた蒸煮大豆に納豆菌を接種し、これを温度41
℃、相対湿度80%の条件下で17時間発酵させた。発
酵工程終了後の納豆4kgに、市販の粉末醤油120g
を添加し、攪拌混合して味付き納豆を得た。
【0035】得られた味付き納豆は、粉末醤油添加前の
納豆と比較して糸引きがやや弱く、若干の醤油の苦味を
呈するものであった。
【0036】
【実施例1】調製例1で得た味付き納豆を、アルミラミ
ネートの充填袋(エポック包装社製、AD−L)に50
gずつ充填し、相対湿度95%、温度70℃の条件の加
熱庫内で60分間静置して加熱保持を行った。次いで庫
内に空気(室内の空気:25℃、相対湿度50%)を1
5分間送風した後、0℃の冷蔵庫内で4時間冷却し、サ
ンプルAを得た。
【0037】その後、得られたサンプルAを10℃にて
保存し、サンプル作成日を0日目、翌日を1日目として
保存試験を行い、上記評価方法にしたがって評価した。
評価結果のうち測定値を表1に、官能検査結果を表4に
それぞれ示す。この結果より、実施例1で得たサンプル
Aは、35日間の長期保存を行っても性状全般において
品質変化が特に少なく、品質劣化が起こりにくいことが
わかった。
【0038】
【表1】
【0039】
【比較例1】調製例1で得た味付き納豆を、アルミラミ
ネートの充填袋(エポック包装社製、AD−L)に50
gずつ充填し、サンプルBとした。このサンプルBを実
施例1のサンプルAと同様に10℃にて保存して保存試
験を行い、上記評価方法にしたがって評価した。評価結
果のうち測定値を表2に、官能検査結果を表4にそれぞ
れ示す。
【0040】この結果より、加熱保持を行わなかった比
較例1のサンプルBは、処理直後よりプロテアーゼ活性
が高く、保存による色の変化が大きく、軟化しやすいも
のであった。
【0041】
【表2】
【0042】
【実施例2】調製例1で得た味付き納豆を、PSPトレ
ーに50gずつ充填し、相対湿度95%、温度70℃の
条件の加熱庫内で60分間静置して加熱保持を行った。
次いで庫内に空気(室内の空気:25℃、相対湿度50
%)を15分間送風した後、0℃の冷蔵庫内で4時間冷
却し、サンプルCを得た。
【0043】このサンプルCを実施例1のサンプルAと
同様に10℃にて保存して保存試験を行い、上記評価方
法にしたがって評価した。評価結果のうち測定値を表3
に、官能検査結果を表4にそれぞれ示す。この結果よ
り、実施例2で得たサンプルCは、処理直後のプロテア
ーゼ活性が実施例1のサンプルAよりも若干高く、35
日間の長期保存後には実施例1のサンプルAと比較して
アンモニア量が若干増加し、硬さに劣るものではあった
が、保存期間全般にわたり概ね良好な品質を保持してい
た。これより、充填容器が袋の形態である実施例1で
は、実施例2よりも良好な加熱保持効果および保存性を
有していることがわかった。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】納豆の発酵工程終了後、該納豆に調味料を
    添加し、発酵温度以上の温度で加熱保持することを特徴
    とする納豆の製造方法。
  2. 【請求項2】調味料を添加した納豆を、容器または袋に
    充填して密封した後、発酵温度以上の温度で加熱保持す
    る、請求項1に記載の納豆の製造方法。
  3. 【請求項3】納豆の発酵工程終了後、該納豆を、気密性
    を有する容器または袋に充填して密封した後、発酵温度
    以上の温度で加熱保持することを特徴とする納豆の製造
    方法。
  4. 【請求項4】納豆を充填する容器または袋が、気密性を
    有する袋である、請求項2または3のいずれかに記載の
    納豆の製造方法。
  5. 【請求項5】加熱保持雰囲気の相対湿度が、70%以上
    である、請求項1〜4のいずれかに記載の納豆の製造方
    法。
  6. 【請求項6】加熱保持を湯浸により行う、請求項2〜4
    のいずれかに記載の納豆の製造方法。
  7. 【請求項7】加熱保持温度が50〜90℃である、請求
    項1〜6のいずれかに記載の納豆の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012171674A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Kanasago Shokuhin Kk 納豆製造用容器、及びこれを用いた納豆の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012171674A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Kanasago Shokuhin Kk 納豆製造用容器、及びこれを用いた納豆の製造方法

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