JP2002023063A - 紫外線顕微鏡及びその制御方法 - Google Patents

紫外線顕微鏡及びその制御方法

Info

Publication number
JP2002023063A
JP2002023063A JP2000206230A JP2000206230A JP2002023063A JP 2002023063 A JP2002023063 A JP 2002023063A JP 2000206230 A JP2000206230 A JP 2000206230A JP 2000206230 A JP2000206230 A JP 2000206230A JP 2002023063 A JP2002023063 A JP 2002023063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultraviolet
image
light
sample
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000206230A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuji Tsurumune
篤司 鶴旨
Hidekazu Takenaka
秀和 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000206230A priority Critical patent/JP2002023063A/ja
Publication of JP2002023063A publication Critical patent/JP2002023063A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線顕微鏡を用いて観察対象を撮像する際
に、紫外線の照射によって観察対象に生じるダメージを
低減することが可能な紫外線顕微鏡及びその制御方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 観察位置のサーチ段階において、DUV
レーザ光の光路上にNDフィルタ12を挿入し、その光
量を許容値内の所定の光量に低減し、DUVレーザ光の
ケーラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメ
ージを低減する。このとき、フレームレート制御部21
によってCCDカメラ16のフレームレートを減速し、
アンプ回路19によってCCDカメラ16による撮像画
像のアナログ画像信号を増幅し、階調シフト処理回路2
0によってデジタル信号化された画像の輝度階調を明る
い階調の側にシフトすることにより、モニタ26に表示
される画像の明るさ及びコントラストを増大させて、D
UVレーザ光の光量の低減に伴う画質の低下を補完す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線顕微鏡及び
その制御方法に係り、特に紫外線を用いて試料を照明す
る紫外線顕微鏡及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のDUV(Deep Ultra Violet Ray
s;深紫外線)レーザ顕微鏡は、光源としてDUVレー
ザを用い、試料の観察手段として例えばCCD(Charge
CoupledDevice )カメラや撮像管等の撮像装置を用い
ている。
【0003】そして、光源としてのDUVレーザから出
射した例えば波長266nmのDUVレーザ光を、DU
V専用の照明光学系を介して顕微鏡本体に導き、顕微鏡
本体に設置した試料をケーラー照明した後、その試料か
らのDUV反射光を、DUV専用の観察用光学系を介し
てCCDカメラ等の撮像装置に導いて、撮像するように
なっている。また、このCCDカメラの撮像装置によっ
て撮像された画像を、パーソナルコンピュータに内蔵さ
れた画像処理基板に転送し、この画像処理基板において
所定の画像処理を施した後、パーソナルコンピュータに
接続したモニタ上に表示するようになっている。
【0004】そして、このようなDUVレーザ顕微鏡に
おいては、従来のキセノン、ハロゲン、又は水銀ランプ
を光源として使用する可視光光学顕微鏡と比較すると、
2倍以上の高分解能が実現されるため、微細な試料の観
察に適している。従って、例えば最先端の半導体製造プ
ロセスにおける微細加工された半導体デバイスの微細パ
ターンの観察やその各種の測長その他の解析への利用が
期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
DUVレーザ光顕微鏡を用いて、例えば半導体製造プロ
セス中の半導体デバイスの微細パターンを観察する過程
は、先ず観察対象となるデバイス表面にフォーカスを合
わせつつ所望の観察位置をサーチするサーチ段階と、こ
のサーチ段階によって確定した観察位置において最終的
な微フォーカス調整を行った後に、その観察位置の微細
パターンを撮像して所望の画像を取得する取得段階との
2段階に大別される。
【0006】そして、これら観察位置のサーチ段階と画
像の取得段階との2段階の何れにおいても、観察対象で
ある半導体デバイスにはDUVレーザ光がケーラー照明
されるため、DUVレーザ光による半導体デバイスの照
射面がDUVレーザ光のもつ大きなエネルギーによって
ダメージを受ける恐れがある。特に、観察対象である半
導体デバイスが例えばフォト・レジストを塗布した半導
体ウェーハ等である場合には、フォト・レジストの感光
波長帯域(193nm〜365nmのUV帯域)とDU
Vレーザ光の波長266nmとが重なり合うため、フォ
ト・レジストは無視できないほど大きなダメージを受け
る。その結果、観察位置のサーチ段階や画像の取得段階
においてDUVレーザ光が照射されたサーチ領域や観察
位置のフォト・レジストが損傷して、半導体デバイスの
不良箇所が発生し、製造歩留りの低下を招くことにな
る。
【0007】そして、このような大きなエネルギーをも
つDUVレーザ光のケーラー照明によって生じる観察対
象の照射面におけるダメージの影響は、上記の観察位置
のサーチ段階とその観察位置における画像の取得段階と
を比較すると、前者のサーチ段階の方が大きい。これ
は、一般に観察位置のサーチ段階に要する時間がその観
察位置における画像取得段階に要する時間よりも長くな
ると共に、その際にDUVレーザ光が照射する領域も広
くなることによるものと考えられる。
【0008】そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされ
たものであり、紫外線顕微鏡を用いて観察対象を撮像す
る際に、紫外線の照射によって観察対象に生じるダメー
ジを低減することが可能な紫外線顕微鏡及びその制御方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る紫外線顕微鏡及びその制御方法によって達成さ
れる。即ち、請求項1に係る紫外線顕微鏡は、紫外線を
用いて試料を照明し、この試料を撮像装置によって撮像
し、この撮像装置によって撮像された画像をモニタ上に
表示する紫外線顕微鏡であって、試料を照明する紫外線
の光量を低減する光量低減手段と、この光量低減手段に
よる低減光量に応じて、モニタ上に表示される画像の明
るさ及びコントラストを増大させる明るさ及びコントラ
スト増大手段と、を有することを特徴とする。
【0010】このように請求項1に係る紫外線顕微鏡に
おいては、光量低減手段を有することにより、この光量
低減手段を用いて試料を例えばケーラー照明する紫外線
の光量を低減することが可能になるため、紫外線のケー
ラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメージ
が低減される。このとき、紫外線の光量が低減すること
に伴って撮像画像の明るさ及びコントラストは低下する
ものの、この光量低減手段と共に明るさ及びコントラス
ト増大手段を有することにより、この明るさ及びコント
ラスト増大手段を用いてモニタ上に表示される画像の明
るさ及びコントラストを光量低減手段による低減光量に
応じて増大させ、紫外線の光量の低減に伴う撮像画像の
明るさ及びコントラストの低下が補完されることにな
る。
【0011】このため、試料を撮像する際に長時間を要
する一方、観察時の程の高精度かつ高画質の画像が要求
されない観察位置のサーチ段階において、上記の光量低
減手段と明るさ及びコントラスト増大手段を作動させれ
ば、紫外線のケーラー照明によって生じる試料の照射面
におけるダメージが低減されると共に、試料の観察位置
をサーチする際に必要とされる程度の画質をもつ画像が
得られる。従って、確定した観察位置における画像の取
得段階において、極めて高精度かつ高画質の画像を取得
するために必要な十分に大きな紫外線の光量が要求され
ても、観察位置のサーチ段階とその観察位置における画
像の取得段階とを合わせた撮像過程全体において、紫外
線のケーラー照明によって試料の紫外線の照射面に生じ
るダメージは大幅に低減される。
【0012】なお、上記請求項1に係る紫外線顕微鏡に
おいて、光量低減手段は、紫外線光量の低減率が連続的
に変化するフィルタ特性を有するフィルタを試料の種類
に応じて紫外線の光路上に挿入可能に設置され、明るさ
及びコントラスト増大手段は、上記のフィルタ特性に応
じてモニタ上に表示される画像の明るさ及びコントラス
トを変化させることが好適である(請求項2)。
【0013】この場合、試料の種類に応じて紫外線の光
量を低減するフィルタが光源から試料に至る間の紫外線
の光路に挿入されることにより、紫外線の発振条件を変
更することなくそのパワーを維持したまま、試料をケー
ラー照明する紫外線の光量が容易に低減される。しか
も、このフィルタが紫外線光量の低減率が連続的に変化
するフィルタ特性を有することにより、紫外線の光量を
低減する度合いも容易に制御される。また、明るさ及び
コントラスト増大手段は、上記のフィルタ特性に応じて
モニタ上に表示される画像の明るさ及びコントラストを
変化させることことにより、紫外線の光量の低減に伴う
撮像画像の明るさ及びコントラストの低下が容易に補完
される。
【0014】また、上記請求項2に係る紫外線顕微鏡に
おいて、光量低減手段は、試料上の観察したい所望の観
察位置をサーチするサーチ時に、光量低減率の高いフィ
ルタ特性のフィルタを紫外線の光路上に挿入し、サーチ
終了後の観察位置の本観察時に、光量低減率の低いフィ
ルタ特性のフィルタを紫外線の光路上に挿入することが
好適である(請求項3)。
【0015】この場合、サーチ時と本観察時とで、紫外
線の光路上に挿入するフィルタのフィルタ特性を異なら
せることにより、サーチ時における紫外線の光量が容易
に低減される一方、本観察時における紫外線の光量が容
易に通常の観察最適光量に復元される。
【0016】また、上記請求項1〜3のいずれかに係る
紫外線顕微鏡において、光量低減手段を通り、試料を照
明する紫外線の光量を測定する光量センサが設置され、
明るさ及びコントラスト増大手段は、この光量センサか
らの出力に基づき撮像装置によって撮像された画像のア
ナログ信号の増幅率又は撮像装置の蓄積時間を制御する
制御回路を備えていることが好適である(請求項4)。
【0017】この場合、この光量センサを用いることに
より、試料をケーラー照明する紫外線の光量を測定する
ことが可能になるため、その紫外線の光量を低減させる
程度を求めて、光量低減手段、例えば上記請求項2に係
るフィルタを機能させる条件等が容易に設定され、延い
てはその自動化の実現に寄与する。また、この制御回路
を用いることにより、撮像装置によって撮像された画像
のアナログ信号の増幅率又は撮像装置の蓄積時間を光量
センサからの出力に基づいて制御するすることが可能に
なるため、モニタ上に表示される画像の明るさ及びコン
トラストの増大が容易に実現される。
【0018】また、上記請求項1〜3のいずれかに係る
紫外線顕微鏡において、明るさ及びコントラスト増大手
段は、撮像装置によって撮像された画像のアナログ信号
をデジタル信号に変換し、更にこのデジタル信号化され
た画像の輝度階調を明るい階調の側にシフトする階調シ
フト処理回路を備えていることが好適である(請求項
5)。
【0019】この場合、この階調シフト処理回路を用い
ることにより、例えばCCDカメラ等の撮像装置によっ
て撮像された画像のアナログ信号をデジタル信号に変換
し、更にこのデジタル信号化された画像の輝度階調を明
るい階調の側にシフトすることが可能になるため、モニ
タ上に表示される画像の明るさ及びコントラストの増大
が容易に実現される。
【0020】また、上記請求項1〜5のいずれかに係る
紫外線顕微鏡において、サーチ時及び/又は本観察時の
最適条件、即ち光量低減手段によって低減される紫外線
光量の最適値、制御回路によって制御される増幅率若し
くは蓄積時間の最適値、又は階調シフト処理回路によっ
てデジタル信号化された画像の輝度階調がシフトされる
最適条件を、レシピとして保持しておくメモリ部が設置
されていることが好適である(請求項6)。
【0021】この場合、このメモリ部を用いることによ
り、光量低減手段によって低減される紫外線の光量の最
適値、制御回路によって制御される増幅率若しくは蓄積
時間の最適値、又は階調シフト処理回路によってデジタ
ル信号化された画像の輝度階調がシフトされる最適条件
等のサーチ時及び/又は本観察時における最適条件がレ
シピとして保持されるため、同一種類の試料を観察対象
とする場合には、光量低減手段(例えば上記請求項2に
係るフィルタ)、制御回路、又は階調シフト処理回路を
機能させる条件等を容易に設定することが可能になり、
延いてはその自動化が可能になる。
【0022】また、請求項7に係る紫外線顕微鏡の制御
方法は、紫外線を用いて試料を照明し、この試料を撮像
装置によって撮像し、この撮像装置によって撮像された
画像をモニタ上に表示する紫外線顕微鏡の制御方法であ
って、試料を撮像装置によって撮像する前段の試料の観
察位置をサーチするサーチ時に、紫外線の光量を低減
し、この光量を低減した紫外線顕微鏡の制御方法を用い
て試料を例えばケーラー照明すると共に、モニタ上に表
示される画像の明るさ及びコントラストを増大させる処
理を行うことを特徴とする。
【0023】このように請求項7に係る紫外線顕微鏡の
制御方法においては、試料を撮像装置によって撮像する
前段の試料の観察位置のサーチ時に、紫外線の光量を低
減し、この光量を低減した紫外線を用いて試料を例えば
ケーラー照明することにより、紫外線のケーラー照明に
よって生じる試料の照射面におけるダメージが低減され
る。このとき、紫外線の光量が低減することに伴って撮
像画像の明るさ及びコントラストは低下するものの、モ
ニタ上に表示される画像の明るさ及びコントラストを増
大させる処理を行うことにより、紫外線の光量の低減に
伴う撮像画像の明るさ及びコントラストの低下が補完さ
れることになる。
【0024】このため、試料を撮像する際に長時間を要
する一方、観察時の程の高精度かつ高画質の画像が要求
されない観察位置のサーチ段階において、紫外線のケー
ラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメージ
が低減されると共に、観察位置をサーチする際に必要と
される程度の画質をもつ画像が得られる。従って、確定
した観察位置における画像の取得段階において、極めて
高精度かつ高画質の画像を取得するために必要な十分に
大きな紫外線の光量が要求されても、観察位置のサーチ
段階とその観察位置における画像の取得段階とを合わせ
た撮像過程全体において、紫外線のケーラー照明によっ
て試料の紫外線の照射面に生じるダメージは大幅に低減
される。
【0025】なお、上記請求項7に係る紫外線顕微鏡の
制御方法において、試料上の観察位置をサーチするサー
チ時には、紫外線の光量低減率を高い割合に設定して、
相対的に弱い紫外線により照明し、サーチ終了後の観察
位置の本観察時には、紫外線の光量低減率を低い割合に
設定して、相対的に強い紫外線により照明することが好
適である(請求項8)。
【0026】この場合、サーチ時と本観察時とで、紫外
線の光量低減率を異ならせることにより、サーチ時にお
ける紫外線の光量が容易に低減される一方、本観察時に
おける紫外線の光量が容易に通常の観察最適光量に復元
される。
【0027】また、上記請求項7又は8に係る紫外線顕
微鏡の制御方法において、モニタ上に表示される画像の
明るさ及びコントラストを増大させる処理として、撮像
装置によって撮像された画像のアナログ信号をデジタル
信号に変換し、更にこのデジタル信号化された画像の輝
度階調を明るい階調の側にシフトすることが好適である
(請求項9)。
【0028】この場合、例えばCCDカメラ等の撮像装
置によって撮像された画像のアナログ信号をデジタル信
号に変換し、更にデジタル信号化された画像の輝度階調
を明るい階調の側にシフトすることにより、モニタ上に
表示される画像の明るさ及びコントラストの増大が容易
に実現される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施
の形態に係るDUVレーザ顕微鏡を示す全体構成ブロッ
クであり、図2は図1に示すDUVレーザ顕微鏡のND
フィルタについて説明するための説明図であり、図3は
図1に示すDUVレーザ顕微鏡の動作を説明するための
フローチャートである。
【0030】図1に示されるように、本実施の形態に係
るDUVレーザ顕微鏡においては、例えば波長266n
mのDUVレーザ光を出射するDUVレーザユニット1
1が設置されている。また、このDUVレーザユニット
11から出射されるDUVレーザ光の光量を低減する光
量低減手段として、波長依存性のないND(NuetralDen
sity )フィルタ12が、そのDUVレーザ光の光路上
に挿入可能に設置されている。更に、DUVレーザユニ
ット11からのDUVレーザ光を直接に又はNDフィル
タ12を介して入射し、その光量を測定する光量センサ
13が設置されている。
【0031】また、顕微鏡本体14が設置されており、
そのステージ14a上に試料をセットすると共に、DU
Vレーザユニット11から直接の又はNDフィルタ12
を通過したDUVレーザ光をDUV専用の光学系ユニッ
ト15に導入されるようになっている。なお、この光学
系ユニット15は、一部の光学部品を互いに共有する照
明光学系15aと観察用光学系15bとから構成されて
いる。そして、この光学系ユニット15に導入されたD
UVレーザ光は、更にその照明光学系15aを通過し
て、ステージ14a上の試料にケーラー照射するように
なっている。また、この光学系ユニット15の観察用光
学系15bは、顕微鏡本体14のステージ14a上の試
料からのDUV反射光を集光するようになっている。ま
た、このDUV専用の観察用光学系15bの内部には、
試料からのDUV反射光を結像してDUV画像を取得す
る撮像装置としてのDUV専用のCCDカメラ16が設
置されている。
【0032】また、パーソナル・コンピュータ17に
は、CCDカメラ16からのアナログ画像信号を入力す
る画像入力部18が内蔵されている。そして、この画像
入力部18に接続して、CCDカメラ16からのアナロ
グ画像信号を増幅するアンプ回路19が設置されてい
る。また、このアンプ回路19に接続して、アンプ回路
19において増幅されたアナログ画像信号をA/Dコン
バータによってデジタル信号に変換し、更にこのデジタ
ル信号化された画像の輝度階調を明るい階調の側にシフ
トする階調シフト処理回路20が設置されている。
【0033】また、パーソナル・コンピュータ17に
は、CCDカメラ16のフレームレートを減速するフレ
ームレート制御部21が内蔵されている。また、光量セ
ンサ13からのアナログ検出信号をコントローラ22を
介して入力し、デジタルデータ信号に変換するA/D変
換ボード23、所定のデジタル駆動制御信号をアナログ
駆動制御信号に変換し、コントローラ22を介してND
フィルタ12に送信するD/A変換ボード24等が内蔵
されている。
【0034】また、パーソナル・コンピュータ17に
は、試料に対するDUVレーザ光の許容照射量、フレー
ムレート制御部21によって減速されるCCDカメラ1
6のフレームレートの最適値、NDフィルタ12によっ
て低減されるDUVレーザ光の光量の最適値、及び階調
シフトされる最適条件などの各種のデータを、試料の種
類に応じてレシピとして保持しておくメモリ部25が内
蔵されている。更に、パーソナル・コンピュータ17の
階調シフト処理回路20に接続して、試料の画像を表示
するモニタ26が設置されている。
【0035】また、図2(a)に示されるように、ND
フィルタ12は、その厚さが連続的に変化する楔形状を
なし、DUVレーザユニット11から出射されるDUV
レーザ光の進行方向に対して垂直に挿入可能に設置され
ている。そして、図2(b)のグラデーション図に模式
的に表され、図2(c)のグラフに示されるように、D
UVレーザユニット11が透過する位置における楔形状
のNDフィルタ12の厚さに比例してその透過率が連続
的に低下するようになっている。即ち、このNDフィル
タ12は、DUVレーザ光の光路上への挿入の程度を調
整することによりDUVレーザ光の光量を無段階に低減
することができる機能を有している。
【0036】また、パーソナル・コンピュータ17に内
蔵されたD/A変換ボード24からコントローラ22を
介して送信されたアナログ駆動制御信号により、NDフ
ィルタ12がDUVレーザ光の進行方向に対して垂直方
向に移動し、その光路上に挿入されるようになってい
る。そして、このDUVレーザ光の光路上へのNDフィ
ルタ12の挿入の程度に伴い、DUVレーザ光が通過す
るNDフィルタ12の厚みが変化し、顕微鏡本体14に
おいて試料をケーラー照明するDUVレーザ光の光量を
所望の光量に無段階に低減するようになっている。
【0037】次に、図1に示すDUVレーザ顕微鏡の動
作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
先ず、観察対象として例えば半導体製造プロセス中のフ
ォト・レジストがパターニングされている半導体ウェー
ハ等の試料を顕微鏡本体14のステージ14a上にセッ
トする(ステップS1)。
【0038】このとき、試料の種類に応じて、試料に照
射するDUVレーザ光の光量と試料が受けるダメージの
程度を実験等によって測定し、その試料の紫外線特性に
基づいて予めその許容照射量を定めると共に、そのデー
タをメモリ部25に保存しておく。なお、単位時間当た
りの照射量が僅かであっても、照射時間が長くなると試
料が受けるエネルギーも蓄積されることになり、ダメー
ジが発生する可能性が強くなるため、許容照射量のデー
タは照射時間をも考慮したものとし、試料のダメージ受
けるダメージの程度が許容限界内に留まるように注意す
る。
【0039】次いで、所望の観察位置をサーチするサー
チ段階を開始する。先ず、DUVレーザユニット11か
ら波長266nmのDUVレーザ光を出射し、このDU
Vレーザ光の光量を光量センサ13によって測定する。
なお、このDUVレーザ光の光量は、通常、試料を観察
するために必要な高精度かつ高画質の画像が得られる最
適の光量、即ち観察最適光量に設定されている。
【0040】そして、この光量センサ13からのアナロ
グ検出信号をコントローラ22を介してパーソナル・コ
ンピュータ17内のA/D変換ボード23に入力し、デ
ジタルデータ信号に変換した後、このDUVレーザ光の
光量に関するデータ信号と予めメモリ部25に保存して
おいた許容照射量のデータに基づいて所定のデジタル駆
動制御信号を作成し、このデジタル駆動制御信号をD/
A変換ボード24によってアナログ駆動制御信号に変換
し、コントローラ22を介してNDフィルタ12に送信
する。
【0041】そして、このアナログ駆動制御信号によ
り、NDフィルタ12をDUVレーザ光の進行方向に対
して垂直方向に挿入し、DUVレーザユニット11から
のDUVレーザ光がNDフィルタ12の所定の位置を通
過するように制御する。こうして、顕微鏡本体14にセ
ットした試料をケーラー照明するDUVレーザ光の光量
を許容値内の所定の光量にまで低減する(ステップS
2)。
【0042】続いて、NDフィルタ12によって許容値
内の光量に低減されたDUVレーザ光を用い、照明光学
系15aを介して、顕微鏡本体14のステージ14a上
にセットされている試料をケーラー照明し、試料表面に
フォーカスを合わせつつ所望の観察位置をサーチする。
但し、その際、このままの状態では、DUVレーザ光の
光量が低減されているため、モニタ26に表示される試
料の画像は、その明るさ及びコントラストが低下して画
質が劣化し、観察位置をサーチするのに十分な観察がで
きなくなる恐れがある。
【0043】従って、次に説明する3つの処理を実行す
ることにより、モニタ26に表示される試料の画像の明
るさ及びコントラストを少なくとも観察位置のサーチに
必要な程度にまで増大させる。 (1)パーソナル・コンピュータ17内のフレームレー
ト制御部21からの制御信号をCCDカメラ16に送信
し、CCDカメラ16のフレームレートを例えばビデオ
レートの30Hzから観察位置のサーチに十分な輝度が
得られ、かつ観察者がストレスを感じない程度の7.5
Hzにまで減速させる。こうして、CCDカメラ16の
蓄積時間を長くする。
【0044】(2)パーソナル・コンピュータ17内の
アンプ回路19を用いて、CCDカメラ16によって撮
像された画像のアナログ画像信号を増幅する。
【0045】(3)パーソナル・コンピュータ17内の
階調シフト処理回路20を用いて、アンプ回路19にお
いて増幅されたアナログ画像信号をA/Dコンバータに
よってデジタル信号に変換し、更にこのデジタル信号化
された画像の輝度階調を明るい階調の側にシフトする。
【0046】上記の(3)の処理について、更に具体的
に説明する。一般にデジタル信号の分解能はA/Dコン
バータの性能で決定され、例えば8ビットであれば25
6段階の、12ビットであれば4096段階の分解能を
有することになる。そして、モニタ26に表示する場合
には、このような各段階にグレーの階調を割り当てて明
暗を表現する。例えば256段階の0〜255の各段階
において、その一番小さい段階0に黒を割り当て、一番
大きい段階255に白を割り当て、その間の1〜254
の各段階に限りなく黒に近い灰色から限りなく白に近い
灰色を順に割り当てる。
【0047】これに対して、本実施形態においては、例
えば256段階の0〜255の各段階において、その一
番小さい段階0に黒を割り当てる一方、中間に位置する
段階127に白を割り当て、その間の1〜126の各段
階に限りなく黒に近い灰色から限りなく白に近い灰色を
順に割り当てる。このような処理を画像の輝度階調のシ
フトという。こうして、従来においては暗めのグレーで
表示されていた画像が明るい階調の側にシフトされ、よ
り明るいグレーで表示されることになるため、見かけ
上、画像全体が明るくなる。
【0048】なお、このとき、モニタ26に表示される
画像の輝度をモニタする輝度モニタ部が設置されてお
り、試料の観察位置のサーチの際に最低限必要な輝度に
ついての輝度データが例えばパーソナル・コンピュータ
17内のメモリ部25に記憶されるようになっているこ
とが好ましい。この場合には、上記(1)〜(3)を組
み合わせた処理に連動してモニタ26に表示される画像
の輝度が変化することを輝度モニタ部によって検出し、
メモリ部25に記憶されている輝度データと比較するこ
とにより、上記(1)〜(3)を組み合わせた処理を手
動により又は自動的に調整しつつ実行することが可能に
なる。
【0049】このように上記(1)〜(3)の処理を組
み合わせて実行し、モニタ26に表示される画像の明る
さ及びコントラストを増大させることにより、試料をケ
ーラー照明するDUVレーザ光の光量の低減によって生
じた画像の明るさ及びコントラストの低下を補完し、少
なくとも観察位置のサーチに必要な程度の画質が確保さ
れることになる(ステップS3)。
【0050】このことを逆の観点からいえば、上記
(1)〜(3)の処理を組み合わせて実行することによ
りモニタ26に表示される画像の明るさ及びコントラス
トを増大させた分だけ、試料をケーラー照明するDUV
レーザ光の光量を低減することが可能になる。
【0051】そして、このように一方で試料をケーラー
照明するDUVレーザ光の光量を低減し、他方でモニタ
26に表示される画像の明るさ及びコントラストを増大
させることにより、DUVレーザ光の光量の低減による
画像の明るさ及びコントラストの低下を補完し、観察位
置のサーチに必要な程度の画質を確保した状況下におい
て、観察位置のサーチを行う。従って、この試料の観察
位置のサーチ段階においては、大きいエネルギーを有す
るDUVレーザ光のケーラー照明によって生じる試料の
照射面におけるダメージが可能な限り低減されている
(ステップS4)。
【0052】次いで、確定した観察位置における試料、
例えば半導体ウェーハのフォト・レジストの微細パター
ンを撮像し、その微細パターンの画像を取得する画像の
取得段階を開始する。
【0053】但し、その際、観察位置のサーチ段階の状
態のままでは、観察位置のサーチに必要な程度の画質は
確保されているとはいえ、取得した微細パターンの画像
の観察やその取得画像を用いた各種の測長その他の解析
に必要な高精度かつ高画質を得ることはできない。この
ため、観察位置のサーチ段階において行ったDUVレー
ザ光の光量の低減を撤回して、当初の観察最適光量に復
元する。
【0054】具体的には、パーソナル・コンピュータ1
7内のD/A変換ボード24からコントローラ22を介
してNDフィルタ12に送信されたアナログ駆動制御信
号により、NDフィルタ12をDUVレーザ光の光路上
から排除するように移動させる。こうして、顕微鏡本体
14のステージ14a上にセットされている試料をケー
ラー照明するDUVレーザ光の光量を当初の観察最適光
量に復元する(ステップS5)。
【0055】続いて、通常の場合と同様にして、確定し
た観察位置において試料表面に対する最終的な微フォー
カス調整を行う(ステップS6)。
【0056】続いて、最終的なフォーカスが最適化され
た時点において、通常の場合と同様にして、その確定し
た観察位置を撮像して試料の所望の画像を取得する。具
体的には、DUVレーザユニット11から出射された波
長266nmのDUVレーザ光をDUV専用の照明光学
系15aを介して顕微鏡本体14のステージ14a上に
セットされた試料にケーラー照射し、この試料からのD
UV反射光をDUV専用の観察用光学系15bを介して
CCDカメラ16に結像させ、DUV画像を撮像する。
そして、このCCDカメラ16からのアナログ画像信号
をパーソナル・コンピュータ17内の画像入力部18に
入力し、所定の画像処理を行った後、モニタ26に試料
の画像を表示する。
【0057】このようにして、試料としての半導体ウェ
ーハの所定の観察位置におけるフォト・レジストの微細
パターンを撮像し、その微細パターンの画像を取得する
(ステップS7)。なおこのとき、必要に応じて、上記
(1)〜(3)の処理を組み合わせて実行することは当
然に可能である。
【0058】次いで、上記の画像取得段階において取得
した画像をパーソナルコンピュータ17のメモリー領域
に保管する一方、その取得画像を用いて各種の測長、例
えばフォト・レジストの微細パターンのL&S(ライン
・アンド・スペース)の測長その他の解析を実行する
(ステップS8)。
【0059】以上のように本実施形態によれば、確定し
た観察位置における試料の画像取得段階に比べて、試料
を撮像する時間が相対的に長い一方、それ程の高精度か
つ高画質の画像が要求されない観察位置のサーチ段階に
おいて、パーソナル・コンピュータ17内のD/A変換
ボード24からコントローラ22を介して送信されてき
たアナログ駆動制御信号により、DUVレーザユニット
11から波長266nmのDUVレーザ光の進行方向に
対してNDフィルタ12を垂直方向に挿入させて、顕微
鏡本体14にセットした試料をケーラー照明するDUV
レーザ光の光量を許容値内の所定の光量に低減すること
により、大きいエネルギーを有するDUVレーザ光のケ
ーラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメー
ジを可能な限り低減することができる。
【0060】またこのとき、(1)パーソナル・コンピ
ュータ17内のフレームレート制御部21からの制御信
号により、CCDカメラ16のフレームレートを減速さ
せ、(2)パーソナル・コンピュータ17内のアンプ回
路19を用いて、CCDカメラ16によって撮像された
画像のアナログ画像信号を増幅し、(3)パーソナル・
コンピュータ17内の階調シフト処理回路20を用い
て、アンプ回路19において増幅されたアナログ画像信
号をA/Dコンバータによってデジタル信号に変換し、
更にこのデジタル信号化された画像の輝度階調を明るい
階調の側にシフトするという3つの処理を組み合わせて
実行することにより、モニタ26に表示される画像の明
るさ及びコントラストを増大させて、試料をケーラー照
明するDUVレーザ光の光量の低減に伴う画像の明るさ
及びコントラストの低下を補完し、少なくとも観察位置
のサーチに必要な程度の画質を確保することができる。
【0061】言い換えれば、上記(1)〜(3)の処理
によってモニタ26に表示される画像の明るさ及びコン
トラストを増大させる分だけ、試料をケーラー照明する
DUVレーザ光の光量を低減することができる。従っ
て、大きいエネルギーを有するDUVレーザ光のケーラ
ー照明によって生じる試料の照射面におけるダメージを
可能な限り低減することができる。
【0062】そして、画像取得段階においては、NDフ
ィルタ12をDUVレーザ光の光路上から排除し、顕微
鏡本体14にセットした試料をケーラー照明するDUV
レーザ光の光量を当初の観察最適光量に復元することに
より、従来と同様の高精度かつ高画質を取得することは
できるため、この取得画像を用いて高精度な観察や各種
の測長その他の解析を実行することができる。
【0063】なお、上記の実施形態において、試料をケ
ーラー照明するDUVレーザ光の光量を低減する光量低
減手段として、その厚さが連続的に変化する楔形状のN
Dフィルタ12が用いられているが、この楔形状のND
フィルタ12に限定される必要はない。例えば厚さが連
続的に変化する代わりに、透過率が連続的に変化する薄
膜を張り付けたものであってもよいし、その形状も円盤
形状をなし、回転によってDUVレーザ光の透過する位
置が変化し、それに連れてDUVレーザ光の透過率が変
化するようになっているものでもよい。また、フィルタ
ではなく、DUVレーザ光の透過率を変化させるアパー
チャ等を用いてもよい。
【0064】また、試料をケーラー照明するDUVレー
ザ光の光量を低減する際に、試料の種類に応じて予めメ
モリ部25に保存しておいた許容照射量のデータ等に基
づいてNDフィルタ12の駆動制御信号を作成する場合
について説明しているが、その試料の紫外線特性が未知
の場合には、DUVレーザ光の光量を無段階に低減する
ことが可能なNDフィルタ12を用いて、例えばモニタ
26上の表示画面を観察しながら、試料の照射面におけ
るダメージが可能な限り低減されるように光量を調整し
ていけばよい。そして、その調整後は、その際の光量の
データを許容照射量としてメモリ部21に新規に登録し
ておけば、同種の試料の場合の再利用に便利である。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る紫外線顕微鏡及びその制御方法によれば、以下のよう
な効果を奏することができる。即ち、請求項1に係る紫
外線顕微鏡によれば、光量低減手段と明るさ及びコント
ラスト増大手段とを有することにより、一方の光量低減
手段を用いて試料を例えばケーラー照明する紫外線の光
量を低減することが可能になることから、紫外線のケー
ラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメージ
を低減することができると共に、他方の明るさ及びコン
トラスト増大手段を用いてモニタ上に表示される画像の
明るさ及びコントラストを増大させることが可能になる
ことから、紫外線の光量の低減に伴う撮像画像の明るさ
及びコントラストの低下を補完することができる。
【0066】このため、試料を撮像する際に長時間を要
する一方、観察時の程の高精度かつ高画質の画像が要求
されない観察位置のサーチ段階において、上記の光量低
減手段と明るさ及びコントラスト増大手段を作動させ
て、紫外線のケーラー照明によって生じる試料の照射面
におけるダメージを低減することと、試料の観察位置を
サーチする際に必要とされる程度の画質をもつ画像を得
ることを両立させることが可能になる。従って、確定し
た観察位置における画像の取得段階において、極めて高
精度かつ高画質の画像を取得するために必要な十分に大
きな紫外線の光量が要求されても、観察位置のサーチ段
階とその観察位置における画像の取得段階とを合わせた
撮像過程全体において、紫外線のケーラー照明によって
試料の紫外線の照射面に生じるダメージを大幅に低減す
ることができる。
【0067】また、請求項2に係る紫外線顕微鏡によれ
ば、上記請求項1に係る紫外線顕微鏡において、光量低
減手段は、紫外線光量の低減率が連続的に変化するフィ
ルタ特性を有するフィルタを試料の種類に応じて紫外線
の光路上に挿入可能に設置され、明るさ及びコントラス
ト増大手段は、上記のフィルタ特性に応じてモニタ上に
表示される画像の明るさ及びコントラストを変化させる
ことにより、紫外線のパワーを維持したままで、試料を
ケーラー照明する紫外線の光量を容易に低減することが
できる一方、紫外線の光量の低減に伴う撮像画像の明る
さ及びコントラストの低下を容易に補完することができ
る。
【0068】また、請求項3に係る紫外線顕微鏡によれ
ば、上記請求項1に係る紫外線顕微鏡において、光量低
減手段は、試料上の観察したい所望の観察位置をサーチ
するサーチ時に、光量低減率の高いフィルタ特性のフィ
ルタを紫外線の光路上に挿入し、サーチ終了後の観察位
置の本観察時に、光量低減率の低いフィルタ特性のフィ
ルタを紫外線の光路上に挿入することにより、サーチ時
と本観察時とにおいて、紫外線の光路上に挿入するフィ
ルタのフィルタ特性が異なり、サーチ時における紫外線
の光量が容易に低減する一方、本観察時における紫外線
の光量を容易に通常の観察最適光量に復元することがで
きる。
【0069】また、請求項4に係る紫外線顕微鏡によれ
ば、上記請求項1〜3のいずれかに係る紫外線顕微鏡に
おいて、光量低減手段を通り試料を照明する紫外線の光
量を測定する光量センサが設置され、明るさ及びコント
ラスト増大手段は、この光量センサからの出力に基づき
撮像装置によって撮像された画像のアナログ信号の増幅
率又は撮像装置の蓄積時間を制御する制御回路を備えて
いることことにより、光量センサを用いて試料をケーラ
ー照明する紫外線の光量を測定することが可能になるた
め、光量低減手段、例えば上記請求項2に係るフィルタ
を機能させる条件等を容易に設定し、延いてはその自動
化の実現に寄与することができると共に、制御回路を用
いて撮像画像のアナログ信号の増幅率又は撮像装置の蓄
積時間を光量センサからの出力に基づいて制御するする
ことが可能になるため、モニタ上に表示される画像の明
るさ及びコントラストの増大を容易に実現することがで
きる。
【0070】また、請求項5に係る紫外線顕微鏡によれ
ば、上記請求項1〜3のいずれかに係る紫外線顕微鏡に
おいて、明るさ及びコントラスト増大手段は、撮像装置
によって撮像された画像のアナログ信号をデジタル信号
に変換し、更にこのデジタル信号化された画像の輝度階
調を明るい階調の側にシフトする階調シフト処理回路を
備えていることにより、この階調シフト処理回路を用い
て撮像画像のアナログ信号をデジタル信号に変換し、更
にこのデジタル信号化された画像の輝度階調を明るい階
調の側にシフトすることが可能になるため、モニタ上に
表示される画像の明るさ及びコントラストの増大を容易
に実現することができる。
【0071】また、請求項6に係る紫外線顕微鏡によれ
ば、上記請求項1〜5のいずれかに係る紫外線顕微鏡に
おいて、サーチ時及び/又は本観察時の最適条件をレシ
ピとして保持しておくメモリ部が設置されていることに
より、同一種類の試料を観察対象とする場合には、光量
低減手段、制御回路、又は階調シフト処理回路を機能さ
せる条件等を容易に設定することが可能になり、延いて
はその自動化に寄与することができる。
【0072】また、請求項7に係る紫外線顕微鏡の制御
方法によれば、試料を撮像装置によって撮像する前段の
試料の観察位置をサーチする際に、紫外線の光量を低減
し、この光量を低減した紫外線を用いて試料を例えばケ
ーラー照明すると共に、モニタ上に表示される画像の明
るさ及びコントラストを増大させる処理を行うことによ
り、一方において紫外線のケーラー照明によって生じる
試料の照射面におけるダメージを低減することができる
と共に、他方において紫外線の光量の低減に伴う撮像画
像の明るさ及びコントラストの低下を補完することがで
きる。
【0073】このため、試料を撮像する際に長時間を要
する一方、観察時の程の高精度かつ高画質の画像が要求
されない観察位置のサーチ段階において、紫外線のケー
ラー照明によって生じる試料の照射面におけるダメージ
を低減することができると共に、観察位置をサーチする
際に必要とされる程度の画質をもつ画像を得ることがで
きる。従って、確定した観察位置における画像の取得段
階において、極めて高精度かつ高画質の画像を取得する
ために必要な十分に大きな紫外線の光量が要求されて
も、観察位置のサーチ段階とその観察位置における画像
の取得段階とを合わせた撮像過程全体において、紫外線
のケーラー照明によって試料の紫外線の照射面に生じる
ダメージを大幅に低減することができる。
【0074】また、請求項8に係る紫外線顕微鏡の制御
方法によれば、上記請求項7に係る紫外線顕微鏡の制御
方法において、試料上の観察位置をサーチするサーチ時
には、紫外線の光量低減率を高い割合に設定して、相対
的に弱い紫外線により照明し、サーチ終了後の観察位置
の本観察時には、紫外線の光量低減率を低い割合に設定
して、相対的に強い紫外線により照明することにより、
サーチ時と本観察時とにおいて、紫外線の光量低減率を
異ならせることが可能になるため、サーチ時における紫
外線の光量を容易に低減する一方、本観察時における紫
外線の光量を容易に通常の観察最適光量に復元すること
ができる。
【0075】また、請求項9に係る紫外線顕微鏡の制御
方法によれば、上記請求項7又は8に係る紫外線顕微鏡
の制御方法において、モニタ上に表示される画像の明る
さ及びコントラストを増大させる処理として、撮像装置
によって撮像された画像のアナログ信号をデジタル信号
に変換し、更にこのデジタル信号化された画像の輝度階
調を明るい階調の側にシフトすることにより、モニタ上
に表示される画像の明るさ及びコントラストの増大を容
易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る深紫外線レーザ顕
微鏡を示す全体構成ブロックである。
【図2】図1に示す深紫外線レーザ顕微鏡のNDフィル
タについて説明するための説明図である。
【図3】図1に示す深紫外線レーザ顕微鏡の動作を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11……DUVレーザユニット 12……NDフィルタ 13……光量センサ 14……顕微鏡本体 14a……ステージ 15……光学系ユニット 15a……照明光学系 15b……観察用光学系 16……CCDカメラ 17……パーソナル・コンピュータ 18……画像入力部 19……アンプ回路 20……階調シフト処理回路 21……フレームレート制御部 22……コントローラ 23……A/D変換ボード 24……D/A変換ボード24 25……メモリ部 26……モニタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線を用いて試料を照明し、前記試料
    を撮像装置によって撮像し、前記撮像装置によって撮像
    された画像をモニタ上に表示する紫外線顕微鏡であっ
    て、 前記試料を照明する前記紫外線の光量を低減する光量低
    減手段と、 前記光量低減手段による低減光量に応じて、前記モニタ
    上に表示される画像の明るさ及びコントラストを増大さ
    せる明るさ及びコントラスト増大手段と、 を有することを特徴とする紫外線顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紫外線顕微鏡において、 前記光量低減手段は、前記紫外線光量の低減率が連続的
    に変化するフィルタ特性を有するフィルタを前記試料の
    種類に応じて前記紫外線の光路上に挿入可能に設置さ
    れ、 前記明るさ及びコントラスト増大手段は、前記フィルタ
    特性に応じて前記モニタ上に表示される画像の明るさ及
    びコントラストを変化させることを特徴とする紫外線顕
    微鏡。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の紫外線顕微鏡において、 前記光量低減手段は、前記試料上の観察したい所望の観
    察位置をサーチするサーチ時に、光量低減率の高いフィ
    ルタ特性の前記フィルタを前記紫外線の光路上に挿入
    し、前記サーチ終了後の前記観察位置の本観察時に、光
    量低減率の低いフィルタ特性のフィルタを前記紫外線の
    光路上に挿入することを特徴とする紫外線顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の紫外
    線顕微鏡において、 前記光量低減手段を通り、前記試料を照明する前記紫外
    線の光量を測定する光量センサが設置され、 前記明るさ及びコントラスト増大手段は、前記光量セン
    サからの出力に基づき前記撮像装置によって撮像された
    画像のアナログ信号の増幅率又は前記撮像装置の蓄積時
    間を制御する制御回路を備えていることを特徴とする紫
    外線顕微鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の紫外
    線顕微鏡において、 前記明るさ及びコントラスト増大手段は、前記撮像装置
    によって撮像された画像のアナログ信号をデジタル信号
    に変換し、更にデジタル信号化された画像の輝度階調を
    明るい階調の側にシフトする階調シフト処理回路を備え
    ていることを特徴とする紫外線顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の紫外
    線顕微鏡において、 サーチ時及び/又は本観察時の最適条件、即ち前記光量
    低減手段によって低減される前記紫外線光量の最適値、
    前記制御回路によって制御される前記増幅率若しくは前
    記蓄積時間の最適値、又は前記階調シフト処理回路によ
    ってデジタル信号化された画像の輝度階調がシフトされ
    る最適条件を、レシピとして保持しておくメモリ部が設
    置されていることを特徴とする紫外線顕微鏡。
  7. 【請求項7】 紫外線を用いて試料を照明し、前記試料
    を撮像装置によって撮像し、前記撮像装置によって撮像
    された画像をモニタ上に表示する紫外線顕微鏡の制御方
    法であって、 前記試料の画像を取得する前段の前記試料上の観察した
    い所望の観察位置をサーチするサーチ時に、前記紫外線
    の光量を低減し、前記光量を低減した紫外線を用いて前
    記試料を照明すると共に、前記モニタ上に表示される画
    像の明るさ及びコントラストを増大させる処理を行うこ
    とを特徴とする紫外線顕微鏡の制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の紫外線顕微鏡の制御方法
    において、 前記試料上の前記観察位置をサーチするサーチ時には、
    前記紫外線の光量低減率を高い割合に設定して、相対的
    に弱い前記紫外線により照明し、 前記サーチ終了後の前記観察位置の本観察時には、前記
    紫外線の光量低減率を低い割合に設定して、相対的に強
    い前記紫外線により照明することを特徴とする紫外線顕
    微鏡の制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の紫外線顕微鏡の
    制御方法において、 前記モニタ上に表示される画像の明るさ及びコントラス
    トを増大させる処理として、前記撮像装置によって撮像
    された画像のアナログ信号をデジタル信号に変換し、更
    にデジタル信号化された画像の輝度階調を明るい階調の
    側にシフトすることを特徴とする紫外線顕微鏡の制御方
    法。
JP2000206230A 2000-07-07 2000-07-07 紫外線顕微鏡及びその制御方法 Pending JP2002023063A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000206230A JP2002023063A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 紫外線顕微鏡及びその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000206230A JP2002023063A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 紫外線顕微鏡及びその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002023063A true JP2002023063A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18703186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000206230A Pending JP2002023063A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 紫外線顕微鏡及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002023063A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006076671A2 (en) * 2005-01-13 2006-07-20 Whitehead Institute For Biomedical Research Method and apparatus for uv imaging
JP2007328135A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Nikon Corp 観察装置、および観察プログラム
JP2009128648A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Olympus Corp 顕微鏡観察システム
KR20170020886A (ko) * 2014-06-18 2017-02-24 비아비 솔루션즈 아이엔씨. 금속-유전체 광학 필터, 센서 디바이스, 및 제조 방법
US10197716B2 (en) 2012-12-19 2019-02-05 Viavi Solutions Inc. Metal-dielectric optical filter, sensor device, and fabrication method
US10222523B2 (en) 2012-12-19 2019-03-05 Viavi Solutions Inc. Sensor device including one or more metal-dielectric optical filters
US10378955B2 (en) 2012-12-19 2019-08-13 Viavi Solutions Inc. Spectroscopic assembly and method

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0596816U (ja) * 1992-05-29 1993-12-27 横河電機株式会社 共焦点用光スキャナ
JP2000010007A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Olympus Optical Co Ltd 微分干渉光学系、及び微分干渉光学系を有する光学装置
JP2000066107A (ja) * 1998-08-18 2000-03-03 Nikon Corp 顕微鏡
JP2000083184A (ja) * 1997-12-02 2000-03-21 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡用電子カメラ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0596816U (ja) * 1992-05-29 1993-12-27 横河電機株式会社 共焦点用光スキャナ
JP2000083184A (ja) * 1997-12-02 2000-03-21 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡用電子カメラ
JP2000010007A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Olympus Optical Co Ltd 微分干渉光学系、及び微分干渉光学系を有する光学装置
JP2000066107A (ja) * 1998-08-18 2000-03-03 Nikon Corp 顕微鏡

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006076671A2 (en) * 2005-01-13 2006-07-20 Whitehead Institute For Biomedical Research Method and apparatus for uv imaging
WO2006076671A3 (en) * 2005-01-13 2006-10-19 Whitehead Biomedical Inst Method and apparatus for uv imaging
US7491943B2 (en) 2005-01-13 2009-02-17 Whitehead Institute For Biomedical Research Method and apparatus for UV imaging
JP2007328135A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Nikon Corp 観察装置、および観察プログラム
JP2009128648A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Olympus Corp 顕微鏡観察システム
US10378955B2 (en) 2012-12-19 2019-08-13 Viavi Solutions Inc. Spectroscopic assembly and method
US10197716B2 (en) 2012-12-19 2019-02-05 Viavi Solutions Inc. Metal-dielectric optical filter, sensor device, and fabrication method
US10222523B2 (en) 2012-12-19 2019-03-05 Viavi Solutions Inc. Sensor device including one or more metal-dielectric optical filters
US10670455B2 (en) 2012-12-19 2020-06-02 Viavi Solutions Inc. Spectroscopic assembly and method
US10928570B2 (en) 2012-12-19 2021-02-23 Viavi Solutions Inc. Metal-dielectric optical filter, sensor device, and fabrication method
US11782199B2 (en) 2012-12-19 2023-10-10 Viavi Solutions Inc. Metal-dielectric optical filter, sensor device, and fabrication method
JP2017526945A (ja) * 2014-06-18 2017-09-14 ヴァイアヴィ・ソリューションズ・インコーポレイテッドViavi Solutions Inc. 金属誘電体光学フィルター、センサーデバイス、および製造方法
KR20170020886A (ko) * 2014-06-18 2017-02-24 비아비 솔루션즈 아이엔씨. 금속-유전체 광학 필터, 센서 디바이스, 및 제조 방법
KR102240253B1 (ko) 2014-06-18 2021-04-13 비아비 솔루션즈 아이엔씨. 금속-유전체 광학 필터, 센서 디바이스, 및 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8285032B2 (en) Inspection system and inspection method
US7164446B2 (en) Digital camera and method of controlling the same
US8553075B2 (en) Endoscope apparatus and control method therefor
JP5714875B2 (ja) 蛍光内視鏡装置
JP2530081B2 (ja) マスク検査装置
JPWO2015025640A1 (ja) 蛍光観察装置
US20050207639A1 (en) Inspection apparatus
JP2004347454A (ja) シェーディング補正方法
JP2002023063A (ja) 紫外線顕微鏡及びその制御方法
JP2005140981A (ja) 顕微鏡装置
JP4979469B2 (ja) 顕微鏡撮像装置
US6621628B1 (en) Laser microscope and confocal laser scanning microscope
JPH09304701A (ja) 共焦点レーザ走査顕微鏡
JP2003232749A (ja) 半導体デバイス故障解析装置
JP4563693B2 (ja) 顕微鏡撮影装置、明るさ調整方法および明るさ調整プログラム
JP2009115681A (ja) 画像取得表示装置
JP4594772B2 (ja) 検査装置
JP2008046361A (ja) 光学システム及び光学システムの制御方法
WO2015040894A1 (ja) 欠陥観察装置およびその方法
JP2004040417A (ja) 撮像装置およびホワイトバランス補正方法
JP2002023062A (ja) レーザ顕微鏡の照明光学系の調整方法
JPH11258512A (ja) 蛍光顕微鏡
JP2003093338A (ja) 電子内視鏡装置
JPH09311108A (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
US20230073435A1 (en) Image processing apparatus and image processing method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110201