JP2002020255A - 義歯洗浄剤 - Google Patents

義歯洗浄剤

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JP2002020255A JP2000198425A JP2000198425A JP2002020255A JP 2002020255 A JP2002020255 A JP 2002020255A JP 2000198425 A JP2000198425 A JP 2000198425A JP 2000198425 A JP2000198425 A JP 2000198425A JP 2002020255 A JP2002020255 A JP 2002020255A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】義歯に付着した汚垢並びに歯石、特に歯石を効
果的に洗浄除去できる義歯洗浄剤を提供する。 【解決手段】pH2.5〜5を有する液体義歯洗浄剤、
特に界面活性剤を含む請求項1記載の液体義歯洗浄剤を
用いる。界面活性剤としては非イオン性界面活性剤また
はカチオン性界面活性剤が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は義歯の洗浄に用いら
れる義歯洗浄剤に関する。より詳細には本発明は義歯に
付着した歯石を汚れとともに効果的に洗浄除去できる液
状の義歯洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】義歯は、総義歯や部分義歯の別に関わら
ず汚れが付着しやすく、放置しておくと汚れの中に形成
された細菌叢に歯石が形成され、それが臭いや歯周病の
誘発原因となることがある。このため、従来より義歯を
洗浄し、清潔に保つために種々義歯洗浄剤が開発され使
用されている。
【0003】従来の義歯洗浄剤は、界面活性剤及び漂白
剤を主成分とし、更に酵素や発泡剤等を含有する顆粒剤
や錠剤からなるものが主流であり、義歯の洗浄は、通常
これらの製剤を水に投入して調製された義歯洗浄水に義
歯を浸漬放置する方法によって行われている。
【0004】ところで、義歯の歯肉部は、一般にポリメ
タクリル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサル
フォン樹脂またはポリカーボネート樹脂といった素材か
ら形成され、また有床義歯の半数を占める部分義歯は、
クラスプやバーといった金属部分を有している。このた
め従来の義歯洗浄剤は、それを水に投入した義歯洗浄水
に長時間にわたって義歯を浸漬することによって使用さ
れるものであるため、上記義歯の歯肉素材が変形や変色
したり、金属素材が黒変したり腐食することのないよ
う、中性pHを呈するように調製されているのが一般で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歯石の
主構成成分であるリン酸カルシウムは中性域では溶解し
ない。従って、前述する従来の義歯洗浄剤では、食物残
渣やプラーク及び茶渋等といった色素等は洗浄除去でき
るが、強固に付着した歯石までは十分に除去できないと
いう問題がある。
【0006】このため、食物残渣等の汚れだけでなく歯
石を洗浄除去する能力にも優れた義歯洗浄剤が求められ
る。
【0007】本発明は、義歯の汚れ、特に歯石の洗浄効
果に優れる義歯洗浄剤を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく日夜鋭意研究していたところ、pH5以
下、好ましくはpH4以下の酸性液状組成物が歯石の溶
解除去効果に優れており、さらに当該酸性液状組成物と
界面活性剤とを組み合わせることによって当該歯石溶解
除去効果が相乗的に向上することを見出した。本発明
は、かかる知見に基づいて開発されたものである。
【0009】すなわち、本発明は下記に掲げる義歯洗浄
剤である: (1)pH2.5〜5を有する液体義歯洗浄剤。 (2)界面活性剤を含む(1)記載の液体義歯洗浄剤。 (3)界面活性剤が非イオン性界面活性剤またはカチオ
ン性界面活性剤の少なくとも1種である(1)又は
(2)に記載の液体義歯洗浄剤。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の義歯洗浄剤は、水溶性の
液状の形態を有し、pHが約2.5〜5の範囲であるこ
とを特徴とするものである。
【0011】義歯洗浄剤のpHは、上記の範囲であれば
特に制限されないが、好ましくはpH2.5〜4.5、よ
り好ましくはpH2.5〜4、さらに好ましくはpH2.
5〜3.8の範囲である。
【0012】かかるpHは、基本的には本発明の液体義
歯洗浄剤に酸を配合することによって調整することがで
きる。
【0013】ここで用いられる酸としては、無毒性の生
理学上許容される酸であれば特に制限されず、例えば酒
石酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、グ
ルコン酸、コハク酸、サリチル酸及びアジピン酸等の有
機酸;並びにリン酸やスルファミン酸等の無機酸を挙げ
ることができる。なお、これらの酸は無水物であること
ができる。これらの酸は1種単独で使用することもでき
るが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもで
きる。好ましくは、酒石酸、フマル酸、クエン酸、リン
ゴ酸等の有機酸であり、より好ましくはクエン酸、酒石
酸、またはリンゴ酸である。
【0014】また本発明の液体義歯洗浄剤には、上記酸
に加えて上記酸の塩、過硫酸塩、過硫酸水素塩及び過ホ
ウ酸塩よりなる群から選択される1種または2種以上の
酸塩を配合することができる。
【0015】ここで上記の酸の塩としては、上記と同
様、無毒性の生理学上許容される酸塩であれば特に制限
はされないが、具体的にはナトリウム塩やカリウム塩等
のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、リチウム塩、バリ
ウム塩、並びにこれらの水和物を例示することができ
る。なお、これらの酸塩は使用する酸の種類に関わら
ず、任意の1種を単独で使用することもできるが、2種
以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【0016】また過硫酸塩としては、同様に無毒性の生
理学上許容される酸塩であれば特に制限はされないが、
過硫酸ナトリウムや過硫酸カリウムなどの過硫酸のアル
カリ金属塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸リチウム、過
硫酸バリウム並びにこれらの水和物を例示することがで
きる。また、これらの過硫酸塩は1種単独で使用するこ
ともできるが、2種以上を任意に組み合わせて使用する
こともできる。好ましくは、過硫酸ナトリウムや過硫酸
カリウム等の過硫酸のアルカリ金属塩である。
【0017】また過硫酸水素塩としても同様に無毒性の
生理学上許容される酸塩であれば特に制限はされない
が、過硫酸水素ナトリウムや過硫酸水素カリウムなどの
過硫酸水素のアルカリ金属塩並びにこれらの水和物を好
適に例示することができる。また、これらの過硫酸水素
塩は1種単独で使用することもできるが、2種以上を任
意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは、
過硫酸水素カリウムである。
【0018】さらに過ホウ酸塩としては、上記と同様、
無毒性の生理学上許容される酸塩であれば特に制限はさ
れない。具体的には、過ホウ酸ナトリウムや過ホウ酸カ
リウムなどの過ホウ酸のアルカリ金属塩、過ホウ酸アン
モニウム、並びにこれらの水和物を例示することができ
る。これらの過ホウ酸塩は1種単独で使用することも、
また2種以上を任意に組み合わせて使用することもでき
る。好ましくは、過ホウ酸ナトリウムや過ホウ酸カリウ
ム等の過ホウ酸のアルカリ金属塩である。
【0019】本発明の液体義歯洗浄剤は最終製剤のpH
範囲が2.5〜5の範囲になるように調整されてなるも
のであり、その限りにおいて、酸と上記各種酸塩の組合
せやこれらの各配合割合については特に制限されるもの
ではない。
【0020】例えば酸と組み合わせる酸塩としては、好
ましくは前述する酸の塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩または
過硫酸水素塩のいずれか、より好ましくは前述する酸の
塩と過ホウ酸塩、過硫酸水素塩若しくは過硫酸水素塩と
の2成分の組合せであり、更に好ましくは前述する酸の
塩、過ホウ酸塩及び過硫酸水素塩の3成分である。
【0021】酸の配合割合としては、制限はされない
が、例えば液体義歯洗浄剤100重量部あたり通常2〜
15重量部の範囲から適宜選択できる。好ましくは4〜
13重量部、より好ましくは6〜11重量部である。ま
た上記酸の塩の配合割合としては、液体義歯洗浄剤10
0重量部あたり通常0.5〜7重量部の範囲から適宜選
択できる。好ましくは0.5〜5重量部、より好ましく
は0.5〜3重量部である。
【0022】また過硫酸塩及び過硫酸水素塩の配合割合
は、特に制限されないが、各々通常0.5〜10重量部
の範囲から適宜選択することができる。好ましくは0.
5〜6重量部、より好ましくは0.5〜4重量部が例示
できる。また過ホウ酸塩についても、特に制限されない
が、通常0.5〜10重量部の範囲から適宜選択するこ
とができ、好適には0.5〜6重量部の範囲、より好ま
しくは0.5〜4重量部が例示できる。
【0023】本発明の液体義歯洗浄剤は、前述する酸に
加えて上記各種の酸塩を任意に組み合わせて最終製剤の
pH範囲が2.5〜5の範囲になるように調整されてな
るものであることが好ましいが、必要に応じて他のpH
調整剤を配合することを制限するものではない。
【0024】さらに本発明の液体義歯洗浄剤には、上記
酸及び酸塩に加えて界面活性剤を配合することができ
る。
【0025】本発明で用いられる界面活性剤としては、
pH2.5〜5の範囲で使用できるものであって、しか
も無毒性で生理学及び薬学的観点から口腔洗浄剤もしく
は義歯洗浄剤の成分として用いられる界面活性剤であれ
ば特に制限されず、その限りにおいてカチオン性、アニ
オン性、非イオン性及び両性界面活性剤の別を問わず広
く任意のものを用いることができる。
【0026】具体的には、アルキル(C6〜C20)トリメ
チルアンモニウム塩,ジアルキル(C6〜C20)ジメチル
アンモニウム塩、及びアルキル(C6〜C20)ジメチルベ
ンジルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩、アル
キル(C6〜C20)アミン塩、アルキル(C6〜C20)アミン
エチレンオキサイド付加物、アルキルピリジニウム塩等
のカチオン性界面活性剤;高級アルコールエチレンオキ
サイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド
付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコ
ール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級ア
ルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミド
エチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド
付加物及びポリプロピレングリコールエチレンオキサイ
ド付加物などのポリエチレングリコール型界面活性剤、
並びにグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリ
トールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタン
の脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アル
コールのアルキルエーテル及びアルカノールアミン類の
脂肪酸アミド等の多価アルコール型界面活性剤などの非
イオン性界面活性剤;平均炭素数10〜16のアルキル基を
有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、平均10〜20
の炭素原子を1分子中に有するオレフィンスルホン酸
塩、平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するアルカン
スルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤;平均炭素数10
〜16のアルキル基を有するアルキルアミノプロピオン酸
塩(例えばラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム)等
のアミノ酸型界面活性剤、平均炭素数10〜16のアルキル
基を有するアルキルジメチルベタイン(ラウリルジメチ
ルベタイン、ステアリルジメチルベタイン等)、ラウリ
ルヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型界面活性剤
などの両性界面活性剤を例示することができる。これら
の界面活性剤は、1種単独で使用することもできるが、
2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。な
お、上記各種の界面活性剤において、塩としては、ナト
リウムやカリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム
やカルシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩、及び塩酸塩等の酸付加塩等を例示するこ
とができる。
【0027】上記界面活性剤のうち、好ましくはカチオ
ン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤であり、より
好ましくは非イオン性界面活性剤である。
【0028】非イオン性界面活性剤のなかでも、 式(1):R-O-CH2CH2O(CH2CH2O)nH、
で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル、 式(2):R-Ph-O(CH2CH2O)nH、で示され
るポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、及び 式(3):R'-O-CH(OR")CH2O(CH2CH2O)
nH、で示されるポリオキシエチレンジアルキルエーテ
ルが好適に使用される。
【0029】なお、上記式中、R、R'、R”はそれぞ
れ炭素数6〜20のアルキル基、具体的にはヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル
基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基及びアラル
キル基等を意味する。またこれらR、R'、R”は天然
の高級アルコールの混合物に由来するものであってもよ
い。nは2〜50の整数を意味する。またPhはフェニ
ル基である。
【0030】このような非イオン界面活性剤として具体
的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとして
は、POE(9)ラウリルエーテル、POE(21)ラウリル
エーテル、POE(7)ミリスチルエーテル、POE(9)ミ
リスチルエーテル、POE(7)セチルエーテル、POE
(15)セチルエーテル、POE(20)セチルエーテル、PO
E(30)セチルエーテル、POE(40)セチルエーテル、P
OE(2)ステアリルエーテル、POE(4)ステアリルエー
テル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(7)オレ
イルエーテル、POE(15)オレイルエーテル、POE(5
0)オレイルエーテル、POE(10)ベヘニルエーテル及び
POE(30)ベヘニルエーテルが例示でき;ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルとしては、POE(5)
ノニルフェニルエーテル、POE(7.5)ノニルフェニル
エーテル、POE(10)ノニルフェニルエーテル、POE
(20)ノニルフェニルエーテル、POE(30)ノニルフェニ
ルエーテル、POE(5)オクチルフェニルエーテル、P
OE(10)オクチルフェニルエーテル、POE(20)オクチ
ルフェニルエーテル、POE(30)オクチルフェニルエー
テル、POE(40)オクチルフェニルエーテル及びPOE
(50)オクチルフェニルエーテルを挙げることができ;ま
た、ポリオキシエチレンジアルキルエーテルとしては、
POE(5)ヘキシルデシルエーテル、POE(15)ヘキシ
ルデシルエーテル、POE(25)ヘキシルデシルエーテ
ル、POE(5)イソステアリルエーテル、POE(10)イ
ソステアリルエーテル、POE(15)イソステアリルエー
テル、POE(20)イソステアリルエーテル、POE(10)
オクチルドデシルエーテル、POE(16)オクチルドデシ
ルエーテル、POE(20)オクチルドデシルエーテル、P
OE(25)オクチルドデシルエーテル、POE(10)デシル
ペンタデシルエーテル及びPOE(25)デシルテトラデシ
ルエーテル等が例示される。
【0031】中でも特に好ましくは、POE(9)ラウリ
ルエーテル、POE(21)ラウリルエーテル、POE(7)
ミリスチルエーテル、及びPOE(9)ミリスチルエーテ
ルである。
【0032】また上記非イオン界面活性剤は、特に制限
されないが、好ましくはHLB値として7〜20、より
好ましくは10〜16を有するものであることが望まし
い。
【0033】上記界面活性剤は、後述する実施例の結果
から、義歯に付いた食物残渣等の汚れを洗浄除去する作
用を担うだけでなく、上記酸及び酸塩と協同して歯表面
に強固に付着した歯石を溶解する作用を担うものと考え
られる。すなわち、本発明の液体義歯洗浄剤の優れた洗
浄効果は、前述する酸及び各種の酸塩と上記界面活性剤
との相乗効果によるものである。
【0034】本発明の液体義歯洗浄剤に配合される界面
活性剤の割合は、本発明の効果を奏する限度において特
に制限されないが、通常0.5〜10重量%の範囲から
適宜選択でき、好ましくは1〜7重量%、より好ましく
は1〜5重量%である。
【0035】本発明の液体義歯洗浄剤には、上記成分に
加えて他の任意成分を配合することができる。例えば、
キレート剤、酵素、研磨剤、着色料、香料、甘味料、防
腐剤又は保存剤、抗菌・殺菌剤、可溶化剤及び防錆剤等
の成分を例示することができる。また、本発明の液体義
歯洗浄剤は、義歯への塗布を考慮するとある程度の粘度
を有していることが好ましく、かかる観点から5〜50
Pa・s(25℃)の範囲になるように、例えば濃グリセリン
などの粘稠剤や増粘剤などで適宜調整することができ
る。
【0036】上記任意成分のうち、キレート剤は特に制
限されず、例えばエチレンジアミン四酢酸又はそれらの
塩、ポリリン酸またはその塩(例えばピロリン酸四ナト
リウム、ピロリン酸二水素ナトリウム等)等といった通
常義歯洗浄剤に用いられるものを広く利用することがで
きる。かかるキレート剤によれば、カルシウムやマグネ
シウムなどの金属イオンを溶解状態に保つことで洗浄及
び漂白効果を安定に維持することができ、また溶解され
た歯石が義歯に再付着することが防止できると期待され
る。キレート剤を用いる場合、その配合割合としては酸
性部100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲か
ら適宜選択することができる。
【0037】酵素としては、酸性領域で使用できるもの
であればよく、プロテアーゼ、アルカラーゼ、アミラー
ゼ、リパーゼ、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、グルカ
ナーゼなどのなかから適宜選択使用される。
【0038】使用される着色料としても特に制限され
ず、例えば青色や黄色等の各種タール系色素やブルーレ
ーキやイエロータルタラジンレーキなどのレーキ色素等
の合成色素や天然色素であることもできるが、本発明の
義歯洗浄剤の溶解挙動に伴うpH変化に応じて色が変化
するようなpH感受性色素を使用することもできる。
【0039】香料としては、メントール、サリチル酸、
カルボン等のほか、スペアミント、ペパーミント、ハッ
カ油などの各種の精油を挙げることができるが、特に制
限されない。
【0040】本発明の義歯洗浄剤は、上記の成分を任意
に配合してpH2.5〜5の範囲にある液体形態に調製
することによって製造される。
【0041】かかる液体義歯洗浄剤は、特に制限されな
いが、該液剤を適量ブラシ等の洗浄具にとってそれを用
いて義歯を擦り洗いするか、もしくは該液剤を義歯に直
接塗布もしくはふりかけて、必要に応じて放置した後、
ブラシ等の洗浄具を用いて擦り洗いするか水洗する等の
方法で使用することができる。また、本発明の義歯洗浄
剤は義歯の汚れのひどい部分、特に従来のつけ置きタイ
プの洗浄剤ではとれない頑固な汚れや歯石の付着がひど
い部分を部分的に洗浄除去するのに好適に使用すること
ができる。
【0042】このように本発明の液体義歯洗浄剤は、特
に義歯をブラッシング洗浄する際の洗浄剤若しくは洗浄
補助剤として有用であり、本発明の義歯洗浄剤を用いる
ことにより、食物残渣などの単純な汚れのみならず、義
歯に頑固に付着した歯石までをも容易に洗浄除去するこ
とが可能である。
【0043】なお、本発明には下記の態様が含まれる: (1)pH2.5〜5を有する液体義歯洗浄剤。 (2)酒石酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイ
ン酸、グルコン酸、コハク酸、サリチル酸、アジピン
酸、リン酸及びスルファミン酸よりなる群から選択され
るいずれか少なくとも1種の酸を含有する(1)記載の
液体義歯洗浄剤。 (3)さらに上記(2)記載の酸の塩を含有する(2)
記載の液体義歯洗浄剤。 (4)さらに過硫酸塩、過硫酸水素塩または過ホウ酸塩
のいずれか少なくとも1種を含有する(2)または
(3)記載の液体義歯洗浄剤。 (5)界面活性剤を含む(1)乃至(4)のいずれかに
記載の液体義歯洗浄剤。 (6)界面活性剤が非イオン性界面活性剤またはカチオ
ン性界面活性剤の少なくとも1種である(5)記載の液
体義歯洗浄剤。 (7)界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及び
ポリオキシエチレンジアルキルエーテルよりなる群から
選択されるいずれか少なくとも1種の非イオン性界面活
性剤である(5)記載の液体義歯洗浄剤。 (8)界面活性剤を1〜7重量%、好ましくは1〜5重
量%の割合で含有する(5)記載の液体義歯洗浄剤。 (9)(1)〜(8)のいずれかに記載の液体義歯洗浄
剤を義歯に付けて掃除具で擦り洗いすることからなる、
義歯の洗浄方法。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって更
に詳細に説明するが、本発明は当該実施例等によって何
ら制限されるものではない。また特に言及しない限り、
%は重量%を意味する。実施例1、比較例1〜3 表1に示す組成からなる液体義歯洗浄剤(実施例1、比
較例1〜3)を調製し、その歯石溶解力及び汚れ洗浄力
を下記のようにして評価した。 (1)歯石溶解力の評価 歯石の主成分であるリン酸三カルシウムを擬似歯石とし
て、表1に示す各液体義歯洗浄剤(被験液剤)について
擬似歯石の溶解度を測定した。具体的には、まず被験液
剤10mL中にリン酸三カルシウム26mg(MW=10
04.54)を入れて5分間浸漬溶解させた。次いで、該溶
液を孔0.45μmのフィルターで濾過して濾液中に含
まれるカルシウムイオンの量を測定して、被験液剤中に
溶解したリン酸三カルシウムの割合(溶解率(%))を
求めた。 (2)汚れ洗浄力の評価 擬似食物残渣として牛脂汚垢を下記の処方に従って作成
し、これをガラス板(2.5cm×7.5cm)に一定量塗布
し、一昼夜乾燥させたものを被検体(擬似汚垢付着義
歯)として調製した。
【0045】 <牛脂汚垢> ────────────────── 牛脂 80 g 大豆油 40 g モノオレイン 1 g オイルレッド 0.4g クロロホルム 120 mL ─────────────────── 上記調製した被検体を、表1に示す各液体義歯洗浄剤
(被験液剤)に浸漬し、5分間静置した。その後、被検
体を取り出して、水洗いをして浮き出した汚垢を全て洗
い流し、次いで一昼夜乾燥させて、残存する汚垢の重量
を測定した。得られた重量から下記の式に従って洗浄率
(%)を算出した:洗浄率% =100×(洗浄前の汚垢重
量−洗浄後の汚垢重量)/洗浄前の汚垢重量。
【0046】上記の方法で測定した本発明の義歯洗浄剤
及び比較洗浄剤の歯石溶解力及び洗浄力について下記の
指標に基づいて評価を行った。
【0047】評価指標 ◎:歯石溶解率又は洗浄率が、80%〜100% ○:歯石溶解率又は洗浄率が、60%〜80%未満 △:歯石溶解率又は洗浄率が、40%〜60%未満 ×:歯石溶解率又は洗浄率が、 0%〜40%未満 評価結果を表1に合わせて示す。
【0048】
【表1】
【0049】この結果から、本発明の義歯洗浄剤は歯石
溶解力並びに汚れ洗浄力のいずれにおいても優れている
ことがわかる。特に本発明の義歯洗浄剤は歯石溶解力に
優れており、これは酸成分と界面活性剤との相乗効果に
よるものであると考えられる。
【0050】実施例2〜4 下記表2に記載の処方に従って、本発明の液体義歯洗浄
剤を調製した。
【0051】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH2.5〜5を有する液体義歯洗浄剤。
  2. 【請求項2】界面活性剤を含む請求項1記載の液体義歯
    洗浄剤。
  3. 【請求項3】界面活性剤が非イオン性界面活性剤または
    カチオン性界面活性剤の少なくとも1種である請求項1
    又は2に記載の液体義歯洗浄剤。
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