JP2002019437A - リヤサスペンション - Google Patents

リヤサスペンション

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JP2002019437A JP2000202217A JP2000202217A JP2002019437A JP 2002019437 A JP2002019437 A JP 2002019437A JP 2000202217 A JP2000202217 A JP 2000202217A JP 2000202217 A JP2000202217 A JP 2000202217A JP 2002019437 A JP2002019437 A JP 2002019437A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アクスルステアの特性をアンダステアまたはア
ンダステア気味にすることができ、かつ全体構造も簡易
にすることができるリヤサスペンションを提供する。 【解決手段】車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に延
びており、かつ車両高さ方向への揺動が可能に各前部が
車体6に連結されている一対のサスペンションアーム1
と、車幅方向に延びるアクスルビーム2と、一対のサス
ペンションアーム1のそれぞれの後部をアクスルビーム
2の長手方向両端部に連結する一対ずつの第1および第
2のゴムブッシュ3A,3Bと、を具備している、リヤ
サスペンションであって、第1のゴムブッシュ3Aは、
第2のゴムブッシュ3Bよりも高い位置に配されてお
り、かつ第1のゴムブッシュ3Aのゴム32aは、第2
のゴムブッシュ3Bのゴム32bよりもバネ定数が大き
くされている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、リヤサスペンシ
ョン、さらに詳しくは、アクスルステアの特性をアンダ
ステアまたはアンダステア気味に改善することが可能な
リヤサスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のリヤサスペンションの一例とし
ては、図5に示すようなものがある。なお、添付図面に
おいて、矢印Frは車両前方を示し、矢印Upは車両高
さ方向の上方を示し、矢印wは車幅方向を示している。
【0003】同図に示すリヤサスペンションは、3リン
クサスペンションと称されるものであり、一対のサスペ
ンションアーム90,90の後部に、アクスルビーム
(アクスルハウジング)91の長手方向両端部が連結さ
れた構造を有している。各サスペンションアーム90
は、その前部に設けられているゴムブッシュ92が車体
(図示略)に対して回転可能に連結されていることによ
り、この連結部分を中心として車両高さ方向に揺動可能
である。図6に示すように、アクスルビーム91の長手
方向両端部のそれぞれには、ブラケット93が固定して
取り付けられており、このブラケット93が各サスペン
ションアーム90の後部に取り付けられた2つのゴムブ
ッシュ94,95によって支持されている。これら2つ
のゴムブッシュ94,95のゴムのバネ定数は同一とさ
れている。また、これら2つのゴムブッシュ94,95
は、各サスペンションアーム90がバウンド(車体に対
する相対的な上昇)およびリバウンド(車体に対する相
対的な下降)をしていない通常状態において、同一高さ
とされているのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、上記のよ
うな基本構造を有するリヤサスペンションにおいて、図
7に示すように、各サスペンションアーム90がバウン
ドおよびリバウンドしていない通常状態において2つの
ゴムブッシュ94,95に高低差Hを設ける手段を先に
提案している(特願平11−232850号)。このよ
うな手段によれば、次のように、たとえばサスペンショ
ンアーム90上にバネ96を載設するのに好適となる。
すなわち、自動車が旋回してロールしたときには、外輪
側のサスペンションアーム90はバウンドするととも
に、内輪側のサスペンションアーム90はリバウンドす
る。このような動作を生じた場合、アクスルビーム91
には捩じり力が発生する。ところが、剛性の大きなアク
スルビーム91自体は容易に変形しない。したがって、
上記アクスルビーム91に発生する捩じり力は、各ゴム
ブッシュ94,95を介して力Fa,Fbとしてサスペ
ンションアーム90に作用する。これらの力Fa,Fb
の方向は、ゴムブッシュ94,95の中心どうしを結ぶ
直線C5に直交する方向である。2つのゴムブッシュ9
4,95の高さを相違させておけば、力Fa,Fbとバ
ネ96がサスペンションアーム90に及ぼす力Fcとの
作用方向を相違させて、力Fa,Fcの方向に適当な角
度θのズレを生じさせることができる。力Fa,Fcの
方向が仮に一致した場合には、これらの力Fa,Fcの
合力が大きくなるため、それに対応してサスペンション
アーム90の機械的強度を高める必要があるが、上記し
たように力Fa,Fcの方向にズレを生じさせれば、そ
の分だけサスペンションアーム90の機械的強度は小さ
くて済み、その薄肉化などを図ることができる。
【0005】しかしながら、図7に示した構造において
は、2つのゴムブッシュ94,95に高低差を設ける方
法として、たとえばこれら2つのゴムブッシュ94,9
5のいずれか一方の高さを下げた場合には、次に述べる
ような原理によって、アクスルステア特性がオーバステ
アまたはオーバステア気味になる場合があった。この原
理は、本願発明の内容を理解する上で重要であり、図8
を参照して説明する。
【0006】同図の矢印N1に示すように、自動車の旋
回時にバウンドする外輪(図示略)に伴って、アクスル
ビーム91の長手方向一端部91aが上昇する場合、ゴ
ムブッシュ94,95の内筒の中心O1,O2は、アク
スルビーム91の捩じり力に起因して矢印方向に移動
し、O1', O2'に位置することとなる。ゴムブッシュ9
4,95のバネ定数は同一とされているため、その際の
中心O1,O2のそれぞれの変位量s1,s2は同一で
ある。このため、アクスルビーム91の長手方向一端部
の中心O3は、ゴムブッシュ94,95の中心どうしの
中央点C1を中心として矢印N2方向に回転し、O3'に
移動する。したがって、中央点C1がアクスルビーム9
1の中心O3よりも下方であると、このアクスルビーム
91の長手方向一端部91aの中心は、所定寸法s3だ
け、本来位置すべき位置よりも車両後方に変位すること
となる。一対のゴムブッシュ94,95に高低差を設け
る手段として、たとえばゴムブッシュ94を下げた場合
には、ゴムブッシュ94を下げない場合と比較すると、
上記した中央点C1の高さが低くなる分だけ、アクスル
ビーム91の長手方向一端部91aの車両後方への移動
量s3が大きくなるのである。
【0007】同図の矢印N3に示すように、リバウンド
する内輪(図示略)に伴ってアクスルビーム91の長手
方向他端部91bが下降する場合には、上記したのと同
様な原理により、ゴムブッシュ94,95の中心O1,
O2は、それぞれ同等量だけ移動し、O1", O2"に位置
することとなる。このため、アクスルビーム91の長手
方向他端の中心O3は、ゴムブッシュ94,95の中心
どうしの中央点C2を中心として矢印N4方向に回転
し、O3"に移動する。したがって、中央点C2が中心O
3よりも下方であると、アクスルビーム91の長手方向
他端部91bの中心は、所定寸法s4だけ、本来位置す
べき位置よりも車両前方に変位する。この場合において
も、一対のゴムブッシュ94,95に高低差を設ける手
段としてたとえばゴムブッシュ94を下げた場合には、
ゴムブッシュ94を下げない場合と比較すると、上記し
た中央点C2の高さが低くなる分だけ、アクスルビーム
91の長手方向一端部91bの車両前方への移動量が大
きくなるのである。
【0008】上記した現象は、バウンド側の外輪の車両
前方への変位量を少なくするとともに、リバウンド側の
内輪を車両前方に変位させる。これは、アクスルステア
の特性をオーバステアまたはオーバステア気味とする。
オーバステアは、自動車の後部を旋回方向の外側へ膨ら
ませることによって自動車を旋回方向内側に切り込ませ
てゆくため、自動車の操安性を良好にする上で好ましい
ものではない。
【0009】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、アクスルステアの特性をアンダ
ステアまたはアンダステア気味にすることができ、かつ
全体構造も簡易にすることができるリヤサスペンション
を提供することをその課題としている。
【0010】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0011】本願発明によって提供されるリヤサスペン
ションは、車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に延び
ており、かつ車両高さ方向への揺動が可能に各前部が車
体に連結されている一対のサスペンションアームと、車
幅方向に延びるアクスルビームと、上記一対のサスペン
ションアームのそれぞれの後部を上記アクスルビームの
長手方向両端部に連結する一対ずつの第1および第2の
ゴムブッシュと、を具備している、リヤサスペンション
であって、上記第1のゴムブッシュは、上記第2のゴム
ブッシュよりも高い位置に配されており、かつ上記第1
のゴムブッシュのゴムは、上記第2のゴムブッシュのゴ
ムよりもバネ定数が大きくされていることを特徴として
いる。
【0012】本願発明に係るリヤサスペンションにおい
ては、車両が旋回してロールし、外輪側に位置する一方
のサスペンションアームがバウンドすることにより、こ
のサスペンションアームに対応する第1および第2のゴ
ムブッシュに上記アクスルビームの捩じり力が作用する
と、これら第1および第2のゴムブッシュのゴムが変形
する。ただし、上記第1のゴムブッシュのゴムの変形量
は、上記第2のゴムブッシュのゴムの変形量よりも小さ
い。したがって、アクスルビームのバウンド側の長手方
向一端部は、上記第1および第2のゴムブッシュどうし
の中央よりも上記第1のゴムブッシュ寄りの高さの高い
位置を中心に回転することとなる。その結果、上記アク
スルビームのバウンド側の長手方向一端部を車両後方に
変位させ、あるいはその部分の車両前方への変位量を少
なくすることが可能となる。車両が旋回するときにリバ
ウンドする内輪側の部分においては、上記したのと同様
な作用により、アクスルビームのリバウンド側の長手方
向他端部を、それに対応する第1および第2のゴムブッ
シュどうしの中央よりも第1のゴムブッシュ寄りの高さ
の高い位置を中心に回転させることにより、車両前方に
変位させ、あるいはその部分の車両後方への変位量を少
なくすることが可能となる。
【0013】以上のようなことから、本願発明において
は、アクスルステア特性をアンダステアあるいはアンダ
ステア気味にして、自動車の操安性を良くすることがで
きる。もちろん、本願発明においては、第1および第2
のゴムブッシュに高低差を設けているために、図7を参
照して説明したのと同様な効果、すなわちサスペンショ
ンアーム上にバネを載設する場合にバネ力の方向とゴム
ブッシュを介してサスペンションアームに作用する力の
方向とにズレを生じさせることができる効果も得られ
る。また、本願発明においては、従来のものと比較し
て、部品点数が増加することもなく、リヤサスペンショ
ンの構造を簡易にすることもできる。
【0014】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記第1のゴムブッシュは、上記アクスルビームよ
りも車両後方に配されているとともに、上記第2のゴム
ブッシュは上記第1のゴムブッシュよりも車両前方に配
されている。
【0015】このような構成によれば、アクスルビーム
よりも車両前方に、ゴムブッシュが高い高さで設けられ
ていない構造にすることができる。したがって、アクス
ルビームよりも車両前方の位置に大きな空間スペースを
確保し易くなり、各サスペンションアーム上にサスペン
ションバネを設けるのに好適となる。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第1のゴムブッシュは、上記アクスルビーム
よりも車両前方に配されているとともに、上記第2のゴ
ムブッシュは、上記第1のゴムブッシュよりも車両後方
に配されている。
【0017】このような構成によれば、アクスルビーム
の車両後方にゴムブッシュを高い高さで設ける必要がな
くなるため、各サスペンションアームの一部をアクスル
ビームの車両後方の高い高さまで廻り込ませた形態に形
成する必要もなくなる。したがって、各サスペンション
アームの全長を短くし、その軽量化および製作コストの
低減化を図ることが可能となる。
【0018】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0020】図1〜図3は、本願発明に係るリヤサスペ
ンションの第1の実施形態を示している。図1によく表
われているように、本実施形態のリヤサスペンションA
は、一対のサスペンションアーム1と、アクスルビーム
2と、一対ずつの第1および第2のゴムブッシュ3A,
3Bとを具備して構成されている。
【0021】アクスルビーム2は、2つの後輪Wに回転
力を伝達するための車軸20を内蔵した剛性の大きな管
状の部材である。このアクスルビーム2は、車幅方向に
延びており、その長手方向中央部には、終減速装置(図
示略)を収容するハウジング部21が設けられている。
【0022】一対のサスペンションアーム1は、車幅方
向に適当な間隔を隔てて配されており、車両前後方向に
延びている。各サスペンションアーム1の前端部には、
ゴムブッシュ10が設けられている。このゴムブッシュ
10は、図2によく表れているように、金属製の内筒1
0aおよび外筒10bと、それらの間に介装されたゴム
10cとを具備して構成されたものであり、内筒10a
には車体ブラケット60に支持されたボルト50が挿通
している。ゴムブッシュ10の軸長方向は、車両高さ方
向とされている。このような構造により、各サスペンシ
ョンアーム1は、車体ブラケット60を介して車体フレ
ーム6に連結されており、ゴム10cの弾性変形を伴い
ながら内筒10aの中心部Odを中心として、車両高さ
方向に揺動可能となっている。ただし、本願発明は、図
5〜図7に示したものと同様に、ゴムブッシュ10の軸
長方向が車幅方向とされていてもかまわない。車体フレ
ーム6は、たとえば車幅方向の両サイドに位置して車両
前後方向に延びているサイドメンバである。
【0023】各サスペンションアーム1の上面および車
体フレーム6の下面には、一組のバネ受部材11a,1
1bが取り付けられており、これらの間にバネ4が装着
されている。このバネ4は、圧縮バネである。図面上は
省略しているが、このリヤサスペンションAにおいて
は、各サスペンションアーム1の後端部に、上端が車体
フレーム6に支持されたショックアブソーバの下端を連
結した構造とすることもできる。
【0024】第1および第2のゴムブッシュ3A,3B
は、先に述べたゴムブッシュ10と同様に、金属製の内
筒30a、30b、外筒31a,31b、およびそれら
の間に介装されたゴム32a,32bを具備して構成さ
れたものである。ただし、ゴム32aは、ゴム32bよ
りもバネ定数が大きく(硬く)されている。ゴム32
a,32bのバネ定数をこのような関係にするための手
段としては、ゴム32a,32bの材質を相違させる手
段を用いることができる。外筒31b,32bは、サス
ペンションアーム1の後部に溶接されている。アクスル
ビーム2の長手方向両端部のそれぞれの外周面には、ブ
ラケット23が固定して設けられている。このブラケッ
ト23に支持されたボルト51,52は、内筒30a,
30aに挿通している。このような構造により、アクス
ルビーム2と各サスペンションアーム1の後部とは、第
1および第2のゴムブッシュ3A,3Bとブラケット2
3とを介して互いに連結されている。
【0025】第1および第2のゴムブッシュ3A,3B
は、車両前後方向においてアクスルビーム2を挟み、か
つ互いにその高さが相違するように設けられている。よ
り具体的には、第1のゴムブッシュ3Aは、アクスルビ
ーム2よりも車両後方に位置し、かつその中心Oaは第
2のゴムブッシュ3Aの中心Obおよびアクスルビーム
2の中心Pよりも高い位置とされている。これに対し、
第2のゴムブッシュ3Bは、アクスルビーム2の中心P
よりも車両前方に位置し、かつその中心Obはアクスル
ビーム2の中心Pよりも低くされている。これら中心O
a,Ob,Pの高さ関係は、各サスペンションアーム1
がバウンドおよびリバウンドしていない通常状態におけ
るものである。また、本実施形態における中心Oa,O
bとは、ゴムブッシュ3A,3Bの内筒30a,30b
の中心を意味している。
【0026】次に、上記構成のリヤサスペンションAの
作用について説明する。
【0027】リヤサスペンションAを備えた自動車が旋
回してロールすると、外輪側となる一方のサスペンショ
ンアーム1はバウンドするとともに、内輪側となる他方
のサスペンションアーム1はリバウンドする。その際の
作用を図3に示す模式図にしたがって説明する。
【0028】矢印Naに示すように、サスペンションア
ーム1がバウンドするときには、第1および第2のゴム
ブッシュ3A,3Bとアクスルビーム2の一端部とを元
の位置関係に戻そうとするアクスルビーム2の捩じり力
が発生する。このため、第1および第2のゴムブッシュ
3A,3Bの中心Oa,Obは、矢印Nc,Nd方向に
変位し、Oa', Ob'に位置する。ただし、第1のゴムブ
ッシュ3Aのゴム32aは、第2のゴムブッシュ3Bの
ゴム32bよりもバネ定数が大きくされているために、
ゴム32aの変形量はゴム32bの変形量よりも小さく
なり、第1のゴムブッシュ3Aの中心Oaの変位量La
は、第2のゴムブッシュ3Bの中心Obの変位量Lbよ
りも小さくなる。したがって、アクスルビーム2の一端
部は、中心Oa,Obどうしの中央点Ocよりも第1の
ゴムブッシュ3A寄りに位置する所定の点Odを中心と
して矢印Ne方向に回転することとなり、その中心Pは
P’に位置することとなる。その結果、アクスルビーム
2の一端部の中心については、サスペンションアーム1
がバウンドしたときに本来位置すべき箇所よりも適当量
Saだけ、車両前方に変位させることが可能となる。
【0029】矢印Nbに示すように、サスペンションア
ーム1がリバウンドするときには、第1および第2のゴ
ムブッシュ3A,3Bとアクスルビーム2の他端部とを
やはり元の位置関係に戻そうとするアクスルビーム2の
捩じり力が発生する。ただし、この場合の捩じり力の方
向は、バウンド側とは反対であり、第1および第2のゴ
ムブッシュ3A,3Bの中心Oa,Obは、矢印Nf,
Ng方向に変位することにより、Oa", Ob"に位置する
こととなる。この場合も、第1のゴムブッシュ3Aの方
が第2のゴムブッシュ3Bのゴムよりも変形量が少なく
なり、第1のゴムブッシュ3Aの中心Oaの変位量Lc
は、第2のゴムブッシュ3Bの中心Obの変位量Ldよ
りも小さくなる。したがって、アクスルビーム2の他端
部は、中心Oa,Obどうしの中央点Oeよりも第1の
ゴムブッシュ3A寄りに位置する所定の点Ofを中心と
して矢印Nh方向に回転し、その中心PはP”に位置す
ることとなる。図3においては、アクスルビーム2の他
端部の中心Pが車両前方に若干寸法Sbだけ車両前方に
変位しているが、その寸法Sbは、アクスルビーム2の
中心Pが中心Oa,Obどうしの中央点Oeを中心とし
て回転する場合と比較すると小さい寸法とすることがで
きる。
【0030】以上の説明から理解されるように、このリ
ヤサスペンションAにおいては、アクスルビーム2のバ
ウンド(外輪)側の一端部を車両前方に変位させるとと
もに、リバウンド(内輪)側の他端部の車両前方への変
位量を少なくすることができる。したがって、アクスル
ステアの特性をアンダステアとし、あるいはアンダステ
ア気味にすることが可能となり、車両の操安性を良くす
ることが可能となる。
【0031】また、このリヤサスペンションAにおいて
は、図1に示したように、アクスルビーム2の前方に位
置する第2のゴムブッシュ3Bの高さが低くされてい
る。このため、サスペンションアーム1のアクスルビー
ム2に近い箇所(揺動支点Odから離れた箇所)の上面
部にバネ4を設けるためのスペースを確保し易い。
【0032】図4は、本願発明に係るリヤサスペンショ
ンの第2の実施形態を示している。なお、同図において
は、上記第1の実施形態と同一または類似の要素には、
上記第1の実施形態と同一符号を付している。
【0033】この第2の実施形態においては、アクスル
ビーム2を車両前後方向に挟む一対のゴムブッシュ3
C,3Dのうち、車両前方寄りのゴムブッシュ3Cが本
願発明でいう第1のゴムブッシュとして、車両後方寄り
のゴムブッシュ3Dが本願発明でいう第2のゴムブッシ
ュとされている。すなわち、ゴムブッシュ3Cの方がゴ
ムブッシュ3Dよりも高い位置に配されており、かつそ
のゴムのバネ定数は、ゴムブッシュ3Dのそれよりも大
きくされている。
【0034】このような構成においても、上記第1の実
施形態と同様に、たとえばサスペンションアーム1がバ
ウンドまたはリバウンドするときには、2つのゴムブッ
シュ3C,3Dの中心どうしの中央点Ogよりもゴムブ
ッシュ3C寄りの点(たとえば点Oh)を中心として、
アクスルビーム2の長手方向端部を回転させることがで
きる。このため、アクスルビーム2のバウンド側の長手
方向一端部を積極的に前進させ、あるいはこの部分の後
退量を少なくする一方、アクスルビーム2のリバウンド
側の長手方向他端部を積極的に後退させ、あるいはこの
部分の前進量を少なし、アンダステア特性を得ることが
できる。また、上記構成によれば、アクスルビーム2の
後方においてゴムブッシュ3Dを高い位置に保持するた
めの部分をサスペンションアーム1に設ける必要がなく
なり、サスペンションアーム1の短寸化および軽量化を
図るのに好適となる。上述した第1および第2の実施形
態から理解されるように、本願発明においては、2つの
ゴムブッシュが車両前後方向に間隔を隔てて設けられて
いる場合に、これら2つのゴムブッシュのうちのいずれ
が他方よりも高く、かつゴムのバネ定数が高いゴムブッ
シュ(本願発明でいう第1のゴムブッシュ)とされてい
てもかまわない。
【0035】本願発明に係るリヤサスペンションの各部
の具体的な構成は、上述の実施形態に限定されず、種々
に設計変更自在である。
【0036】本願発明においては、第1のゴムブッシュ
を第2のゴムブッシュと比較して、そのゴムのバネ定数
を大きくするほど、サスペンションアームがバウンドま
たはリバウンドするときのアクスルビームの長手方向端
部の回転中心(たとえば図3の点Od,Of)を第1の
ゴムブッシュに接近させることが可能であり、アクスル
ステアをアンダステア特性にするのに好ましいものとな
る。ただし、本願発明は、第1および第2のゴムブッシ
ュのそれぞれのゴムのバネ定数の具体的な数値、あるい
はそれらの具体的な比率は問うものではない。また、第
1のゴムブッシュは第2のゴムブッシュよりも高い位置
に配されている必要があるが、その具体的な高低差も問
わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るリヤサスペンションの第1の実
施形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1および図2に示すリヤサスペンションの作
用を模式的に示す説明図である。
【図4】本願発明に係るリヤサスペンションの第2の実
施形態を示す要部断面図である。
【図5】従来のリヤサスペンションの一例を示す斜視図
である。
【図6】図5に示すリヤサスペンションの要部側面図で
ある。
【図7】従来のリヤサスペンションの他の例を示す側面
図である。
【図8】図7に示すリヤサスペンションの作用を模式的
に示す説明図である。
【符号の説明】
A リヤサスペンション 1 サスペンションアーム 2 アクスルビーム 3A,3C 第1のゴムブッシュ 3B,3D 第2のゴムブッシュ 6 車体フレーム 32a,32b ゴム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に
    延びており、かつ車両高さ方向への揺動が可能に各前部
    が車体に連結されている一対のサスペンションアーム
    と、車幅方向に延びるアクスルビームと、上記一対のサ
    スペンションアームのそれぞれの後部を上記アクスルビ
    ームの長手方向両端部に連結する一対ずつの第1および
    第2のゴムブッシュと、を具備している、リヤサスペン
    ションであって、 上記第1のゴムブッシュは、上記第2のゴムブッシュよ
    りも高い位置に配されており、かつ、 上記第1のゴムブッシュのゴムは、上記第2のゴムブッ
    シュのゴムよりもバネ定数が大きくされていることを特
    徴とする、リヤサスペンション。
  2. 【請求項2】 上記第1のゴムブッシュは、上記アクス
    ルビームよりも車両後方に配されているとともに、上記
    第2のゴムブッシュは上記第1のゴムブッシュよりも車
    両前方に配されている、請求項1に記載のリヤサスペン
    ション。
  3. 【請求項3】 上記第1のゴムブッシュは、上記アクス
    ルビームよりも車両前方に配されているとともに、上記
    第2のゴムブッシュは、上記第1のゴムブッシュよりも
    車両後方に配されている、請求項1に記載のリヤサスペ
    ンション。
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