JP2002018441A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2002018441A
JP2002018441A JP2000202891A JP2000202891A JP2002018441A JP 2002018441 A JP2002018441 A JP 2002018441A JP 2000202891 A JP2000202891 A JP 2000202891A JP 2000202891 A JP2000202891 A JP 2000202891A JP 2002018441 A JP2002018441 A JP 2002018441A
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water
electrolyzed
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electrolytic
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JP2000202891A
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Makoto Saruhashi
誠 猿橋
Masatomi Sasaki
正富 佐々木
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送液ポンプへの負荷圧が変化しても、一定の
有効塩素濃度とpHを有する電解水を噴射することがで
きる電解水生成装置を提供する。 【解決手段】被電解水を貯留する被電解水貯留部と、前
記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
該電解水を貯留する電解水貯留部と、該電解水を噴射す
る噴射ノズルと、該被電解水貯留部と該電解水貯留部を
連絡する第1水路と、該電解水貯留部と該噴射ノズルを
連絡する第2水路を有し、該第1水路には該被電解水の
流通を制御する被電解水制御手段と該電解部とを有し、
該第2水路には該電解水の流通を制御する電解水制御手
段を有し、該電解部に給電する給電手段により、該被電
解水が該電解部を流通すると同時に電解水の生成が行な
われることを特徴とする電解水生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば消毒・殺菌
(除菌)用の電解水生成装置に関する。好ましくは、口
腔内の消毒等のケアに使用される電解水生成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、農業、食品等の分野において、
電気分解により生成される電解水が有用であることが、
一般に知られている。この電解水は優れた消毒・除菌作
用を有するとともに安全性が高く、そのため一般家庭で
食中毒等を予防するために、キッチン用品、ベビー用
品、おもちゃ、布巾、家具等の家庭用品、便所、浴室、
寝室、居間等の部屋全般の消毒・除菌に応用され始めて
いる。
【0003】また、人体の消毒・除菌、特に手指の洗浄
・消毒にも利用され始め、近年では、医療の分野におけ
る利用、例えば、口腔ケア、皮膚、創傷部、患部、切開
部、留置カテーテルの経皮開口部、ストーマ(人工肛
門)、肛門等の殺菌、消毒に使用することが検討されて
いる。特に口腔ケアの分野では、従来の消毒剤はポピド
ンヨード、オキシドール、次亜塩素酸ナトリウムなど人
体に対して毒性の有る薬剤を使用しているため使用に際
しては十分な注意が必要となるが、電解水は殺菌力が高
く毒性が少なく、人体・環境に対して優しい消毒剤であ
るため、使用が広がりつつある。
【0004】このような電解水を生成する装置としては
給水管に直結され、被電解水の濃縮液と水道水とを混合
して生成する据え置き用の大型のものや被電解水を数百
cc程度の容器入れ、この容器に電極を組み込んで電解水
を生成する小型バッチ式のものなどが知られている。し
かし、据え置き用の大型装置に関しては、医療分野で使
用する場合には、一度、他の容器に移して使用しなけれ
ばならなく、手間がかかる。また、小型のバッチ式電解
水生成装置は使用量が少なくても規定量を調製しなくて
はならず、保存中に時間と共に変化する電解水では、余
分に調製した電解水を廃棄することが多い。また、1バ
ッチ以上の電解水を使用したいときは複数回調製しなけ
ればならず、不便である。
【0005】また、従来バッチ式に使用される電極は連
続的に電解水を生成する装置と比較し、電解槽中の被電
解水量に対し接触する電極の面積が小さく、電解効率が
悪く長時間を要する。短時間で有効な電解水を得るため
には、電極を大きくしなければならない。
【0006】また、口腔ケアの場合、酸性水を噴射する
対象が口の中にあるため、噴射ノズルはできるだけ軽量
・小型でなくてはならず、ポンプ、電解部、電源部、被
電解水貯留部等の本体と噴射ノズルを一体化すると著し
く操作性が低下する。このため噴射ノズルは送液チュー
ブを介して本体部と連結させることが好ましい。
【0007】さらに、常に新鮮な電解水を供給するため
電気分解と同期的に電解水を噴射するシステムが好まし
いが、小型ポンプを使用すると送液チューブを上下する
ことによりポンプへの負荷圧が変化し、流量が変化して
しまう。電解部へ流れる被電解水の流量が変わると一定
の電解電流下では有効塩素濃度が変化してしまうという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
・小型化された電解水生成装置であって、ポンプへの負
荷圧が変化し、流量が変化しても生成された電解水の有
効塩素濃度が一定である電解水生成装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を有する。
【0010】(1) 被電解水を貯留する被電解水貯留
部と、前記被電解水を電気分解して電解水を生成する電
解部と、該電解水を貯留する電解水貯留部と、該電解水
を噴射する噴射ノズルと、該被電解水貯留部と該電解水
貯留部を連絡する第1水路と、該電解水貯留部と該噴射
ノズルを連絡する第2水路を有し、該第1水路には該被
電解水の流通を制御する被電解水制御手段と該電解部と
を有し、該第2水路には該電解水の流通を制御する電解
水制御手段を有し、該電解部に給電する給電手段によ
り、該被電解水が該電解部を流通すると同時に電解水の
生成が行なわれることを特徴とする電解水生成装置。
【0011】(2) 前記第1水路が落差を利用して被
電解水を流通させるものであり、前記被電解水制御手段
が該第1水路の開放と閉塞を行うものである上記(1)
に記載の電解水生成装置。
【0012】(3) 前記電解水制御手段が遠心ポン
プ、ダイアフラム式ポンプ又はピストンポンプである上
記(1)または(2)に記載の電解水生成装置。
【0013】(4) 前記第2水路が、前記噴射ノズル
の噴射位置を前記電解水制御手段の位置を基準として高
低50cmの落差を形成できる上記(1)ないし(3)
記載の電解水生成装置。
【0014】(5) 前記電解水貯留部に電解水採取部
を有する上記(1)ないし(4)記載の電解水生成装
置。
【0015】(6) 前記電解水採取部が、注射器に採
取可能である上記(1)ないし(5)記載の電解水生成
装置。
【0016】(7) 前記被電解水にpH調整用の酸が
添加されている上記(1)ないし(6)記載の電解水生
成装置。
【0017】(8) 前記酸がコハク酸である上記
(1)ないし(7)記載の電解水生成装置。
【0018】(9) 前記被電解水の電解により得られ
る電解水が、pHが3〜7、有効塩素濃度が10〜10
0ppmの電解酸性水である上記(1)ないし(8)記
載の電解水生成装置。
【0019】(10) 口腔ケアに使用される上記
(1)ないし(9)記載の電解水生成装置。
【0020】
【発明実施の形態】以下、本発明の電解水生成装置を添
付図面に示す好適実施例に基づいて説明する。図1に示
す本発明の電解水生成装置1は、本体部2、噴射部3、
チューブ4からなる。
【0021】本体部2には、被電解水を貯留する被電解
水貯留部5、被電解水を電気分解して電解水を生成する
電解部6、電解水を一時的に貯留する電解水貯留部8
と、チューブ71、ソレノイド72、狭窄部73、貯留
された電解水を送液するポンプ93と、チューブ91、
92を有する。
【0022】電解部6には、電極61、62がありそれ
ぞれ陽極と陰極となり、該電極の間を通過する被電解水
の電気分解を行う。電解部6の下流側にはチューブ71
が接続されており、さらに狭窄部73を経て、電解水貯
留部8へ接続されている。ここで、電解部6の液流路、
チューブ71、狭窄部73が第1水路を形成している。
また、狭窄部73は、被電解水貯留部5と電解水貯留部
8の間の落差を利用して、被電解水を流通させながら電
解させる際、被電解水の流速を好適な速度とする機能も
有している。また、ソレノイド72は、電解部への通電
に応じて被電解水が電解部に流通するよう、チューブ7
1を開放、閉塞する。該ソレノイド72は、被電解水制
御手段を形成している。
【0023】電解水貯留部8には、電解水流入部83、
電解水流出部84、電解水採取部82を有する。電解水
流出部84には、チューブ91が接続され、ポンプ9
3、チューブ92が続いて接続されている。チューブ9
2の下流側にはチューブ4が接続し、その先端に噴射部
3が接続されている。図示しないポンプ93の液体流路
とチューブ91、92、4および噴射部3の電解水流通
部は、第2水路を形成している。噴射部3には噴射ノズ
ル31とスイッチ32を有する。
【0024】本発明は、電解部6を流通する被電解水の
流速と噴射ノズル31から吐出される電解水の流速を、
別個独立に制御する被電解水制御手段と電解水制御手段
とを有するので、チューブ4に代表される長い第2水路
を有していても、一定の電解条件で被電解水を電解する
ことができるので、一定の性状の電解水を得ることがで
き、かつ、口腔内のような狭い空間に電解水を適用する
ことができるのである。
【0025】以下これらについて詳細に説明する。被電
解水貯留部5は硬質なものでも、軟質なものでもよく、
その容量は装置の小型化を考慮すると100〜1500
mlが好ましく250〜1000mlがより好ましい。
被電解水貯留部5の内部には所定量の被電解水が貯留さ
れている。
【0026】本発明に用いる被電解水としては例えば塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の電
解質が溶解された水溶液が挙げられるが、人体に対する
安全性を考慮すると特に塩化ナトリウムが好ましい。被
電解水中の電解質濃度は、例えば塩化ナトリウムでは
0.2〜1w/v%が好ましく、0.3〜0.9w/v
%がより好ましい。電解質濃度が塩化ナトリウムとして
が0.2w/v%未満であると、電解効率が低下し、少
ない印可電圧で連続的に電解水を生成する装置で、十分
な濃度の有効塩素濃度を生成したい場合には流量を減少
させなくてはならず、生成に時間がかかってしまう。塩
化ナトリウム濃度が1w/v%を越えると電解水使用
後、乾燥により析出する塩の量がが多くなる。
【0027】また、電解により生成する電解水のpHを
好適範囲にするため、被電解水に予めpH調整用の酸を
添加しておくことが好ましい。pH調整用の酸としては
塩酸、硫酸などの無機酸やクエン酸、アスコルビン酸、
酢酸、コハク酸などの有機酸が挙げられるが、生成した
電解水のpH3〜7の範囲でのpH安定性、人体に対す
る安全性、有効塩素濃度の経時的な安定性を考慮すると
コハク酸が好ましい。コハク酸濃度は生成する電解水の
有効塩素濃度により、添加量を適宜設定すればよいが、
たとえば50ppmの電解水を生成する場合は約0.0
1w/v%のコハク酸を加えるとpHが3〜7の範囲で
安定する。
【0028】被電解水貯留部5から被電解水を電解部6
に送液する被電解水制御手段として、送液ポンプを設置
してもよいが、被電解水貯留部と電解水貯留部の位置関
係から落差により送液可能である場合、落差により送液
する方が小型・軽量できるため好ましい。落差による送
液流量は、第1水路の途中に狭小なオリフィス径を有す
る部分を設けることにより制御できる。また、被電解水
制御手段として、ポンプを用いる場合であっても、被電
解水貯留部5から電解水流入口83に至る流通経路の状
況は一定であり、電解部6における被電解水の流速を一
定とするために簡易なポンプを用いることができる。
【0029】電解部6は、被電解水貯留部5と電解水貯
留部8を連絡する第1水路の途中に形成され、対向して
配置された陽極及び陰極よりなる電極対61,62と電
極対への通電回路とで構成されている。電解部6は、陽
極と陰極との間に隔膜を介さない無隔膜電解槽である。
これにより、隔膜を有する電解槽を用いる場合に比べ装
置の構成をより簡素化できるとともに、アルカリ性廃液
が生じないためより少ない量の被電解水で必要量の電解
水を生成することができるという利点がある。
【0030】陽極及び陰極の材質は、例えばチタン製の
金属板に白金メッキを施したものを用いることができる
が、この構成のものに限定されない。陽極と陰極の電極
間距離は、0.2〜5mmが好ましく、0.3〜3mm
がより好ましい。電極間距離が0.2mm未満であると
電極から発生されたガスが流路を塞いでしまい被電解水
が流れにくくなる。また、5mmを越えると電解効率が
低下し、生成される有効塩素濃度が低下するのため好ま
しくない。また、電極の有効面積は2〜20cm2が好ま
しく、5〜10cm2がより好ましい。電極の有効面積が
2cm2未満であると、電極が小さすぎて少ない印荷電
圧で十分な濃度の有効塩素濃度の電解水を得ることが困
難となり、20cm2を越えると装置全体が大きくなる。
【0031】電解電極61、62への通電回路は、電源
101と電解スイッチ103、電力制御手段102、電
解電極61、62、被電解水制御手段104とで構成さ
れている。図1の本実施の形態の場合、被電解水制御手
段104として、ソレノイド72が用いられている。電
源101のプラス端子は、電力制御手段102を介して
陽極へ接続され、電源のマイナス端子は、電解スイッチ
103を介して陰極へ接続されている。電源101はAC
電源でも電池でもかまわない。電池としてはマンガン乾
電池、アルカリ乾電池、ニッケルーカドミニウム乾電
池、ニッケルー水素乾電池、鉛電池などが挙げられる。
【0032】被電解水は、電解部6で電気分解され、電
解水貯留部8で一時的に貯留される。電解水貯留部8は
硬質容器でも軟質の容量可変性容器でもかまわない。容
量可変性容器は、軟質容器を含め、液量に応じて容器容
量が変化する容器を言い、例えばシリコーンゴム、ブチ
ルゴム等のエラストマー、ポリエチレン、塩化ビニルな
どから造られているものが含まれる。硬質容器の場合
は、容器外と気体を流通させる通気口を設ける。該通気
口には、細菌の侵入を防止する除菌フィルタを用いるこ
とが好ましい。該除菌フィルタには、疎水性多孔質膜を
用いることが好ましい。電解水貯留部8は、被電解水貯
留部5よりもやや大きい容量が好ましい。
【0033】電解水貯留部8には、電解水流入口83、
電解水流出口84、電解水採取口82を有する。電解水
流入口83は、電解水貯留部8内の液体量によって、電
解水の流入速度が影響を受けないよう、電解水貯留部8
の上端部に設けることが好ましい。また、電解水流出口
84は、電解水貯留部8内の電解水を最後まで流出でき
るよう下端部に設けることが好ましい。
【0034】さらに、電解水貯留部8が満水にならない
よう電解水貯留量モニターを設置し、このモニターに応
じてソレノイド72等の被電解水制御手段を作動させて
もよい。該電解水貯留量モニターとしては、液面検出
器、重量検出器、圧力検出器等を用いることができる。
また、電解水貯留部として、容量可変性の軟質容器を用
いる場合は、電解水貯留部の電解水量をモニターする歪
ゲージ等の重量検出器を設け、電解水貯留部8の電解水
貯留量が所定量以下とならないように、電解水貯留部8
の電解水貯留量に応じて被電解水制御手段の作動を制御
することが好ましい。本実施例においては、落差式であ
るので、電解水貯留部8の電解水貯留量に応じてソレノ
イド72が作動し、チューブ71が開放・閉塞する。
【0035】電解水採取口82は、電解水貯留部8の下
方部に設けることが好ましく、三方弁やゴム栓等のバル
ブ機能を有する。該電解水採取口82にシリンジ等の採
取手段を接続し、電解水を採取することができる。電解
水採取口82を設けることにより、噴射部3からの通常
の口腔への適用のほかに、随時、適量の電解水を用いて
処理することが可能となり、二カ所以上で同時に使用す
る場合などにも利用され、使い勝手が向上する。電解水
採取口82に接続されるシリンジは、口腔ケアに使用さ
れる場合は5〜50mlのものを使用するのが好まし
く、10〜20mlがより好ましい。口腔ケアの場合は
1回の使用量が約10〜20mlであるため、5ml以
下であると2回以上採取しなければならず、50ml以
上であれば、大きすぎて、口腔ケアには不適である。
【0036】電解水貯留部8に貯留された電解水は、ポ
ンプ93の作動により、電解水流出口84から流出し、
チューブ91、92、4を経由し、噴射部3に至り、噴
射口31より噴射される。チューブ91、92、4およ
び噴射部3の電解水流通部は、電解水貯留部8から噴射
ノズル31に至る第2水路を構成する。また、ポンプ9
3の電解水流通部分は、第2水路の一部を構成する。
【0037】口腔ケアのような狭小な部分を消毒・除菌
する場合、電解水を生成・貯留する本体部と、患部に適
用する噴射部を分離させることが好ましいが、分離させ
た噴射部と本体部の位置関係により、電解水を送液・噴
射させるためのエネルギーが異なり、一定の速度で噴射
することが困難となる。特に噴射部と本体部の高低差が
50cm以上であり、簡易、小型のポンプを使用した場
合、送液速度の変化が大きくなる場合がある。しかし、
本発明は、流速変化が問題となる電解時の送液手段と、
消毒のために噴射する際の送液手段を別個独立に設けて
いるため、ポンプ93は、装置を小型化することがで
き、これに使用するポンプとしては、ダイアフラム式ポ
ンプ又は遠心ポンプ又はピストンポンプが好ましい。電
解水貯留部8に貯留している電解水は、電解部6および
被電解水制御手段の作用によりほぼ一定の性状に調整さ
れているため、噴射速度が変化しても、消毒・除菌等の
効果が、低下することがない。また、電解水制御手段
は、本体部2にあっても、噴射部3にあってもよい。本
体部2に有る場合、噴射部3の重量を軽量化することが
できるので好ましい。本発明の構成を有することによ
り、噴射部と本体部の高低差が50cm以上であって
も、所定の有効塩素濃度を有する酸性水を噴射すること
ができる。好ましい高低差は50cm以上1.5m以下
である。
【0038】本体部2と噴射部3とを連絡するチューブ
4は、噴射部3の操作性を向上させるためエラストマー
製のチューブが好ましく、フッ素系樹脂チューブが最も
好ましい。チューブ4の長さは50〜200cmが好ま
しく、50〜100cmがより好ましい。口腔ケアの場
合、50cm以下であれば、本体部2と患者の口が近く
なり噴射部3の操作性が低下する。また、200cm以
上になると、送液路が長くなり同様に操作性が低下す
る。チューブ4の内径は1〜4mmが好ましく、2〜3
mmがより好ましい。1mm以下であれば、チューブ4
内の流路抵抗が大きくなり、ポンプ93の負荷が大きく
なり、4mm以上ではチューブ4内に充填される電解水
量が増加し、その結果、チューブ4の重量が増加するた
め、噴射部3を把持したときに重たくなり、操作性の低
下などを招く。
【0039】噴射部3は、把持しやすい形状であればよ
く、ペンシル型が好ましいがこの形に限定されないこと
はいうまでもない。噴射口31には、用途に応じて口腔
洗浄用ノズルや歯周ポケット洗浄針などが取り付け可能
となっている。また、噴射部3には吐出スイッチ32が
設けられており、吐出スイッチ32を押すことによりポ
ンプ93が作動し、電解水の噴射が行われる。
【0040】吐出スイッチ32は、電解電極61、62
への通電とソレノイド72の開放させる電解スイッチを
兼用してもよい。この場合、吐出スイッチ32が押され
ることにより、ソレノイド72が開放し、被電解水が電
解部6内を流通すると同時に、電解が開始され、電解水
を生成する。一方、ポンプ93が連動して作動すること
により、電解水が噴射ノズル31から噴射される。電解
スイッチを吐出スイッチと別個に設けて、それぞれ独立
に作動さてもよいことは、言うまでもない。
【0041】このような電解部6では、被電解水が流通
し、電極対61、62間に通電がなされると、被電解水
は電気分解され、下記式で示す反応により、陽極側に次
亜塩素酸(HClO)が生成され、陰極側に水酸化ナト
リウム(NaOH)と水素ガス(H2 )とが生成され、
これらを含む電解水が得られる。
【0042】
【化1】
【0043】
【化2】
【0044】噴射ノズル31から噴射される電解水はそ
のpHが3〜7であるのが好ましく、4〜6.5である
のがより好ましく、4.5〜5.5であるのがさらに好
ましい。図は、電解水中に含まれる有効塩素、すなわち
次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(OC
)、塩素分子(Cl)の存在比率のpHに対する
変化を示している。図に示すようにpHが3未満になる
と電解水中の塩素分子の存在比率が高くなる傾向を示
し、有効塩素量が不安定となる。、逆にpHが7を越え
ると電解水中の次亜塩素酸イオンの存在比率が高くなる
傾向を示し、消毒・除菌効果が低下する。従って電解水
のpHは上記範囲が好ましい。
【0045】図示しないポンプ93の変速スイッチを用
いて、噴射ノズル31から噴射される電解水の流量は使
用用途に応じて変更することができるものとしてもよ
い。たとえば、口腔洗浄の場合は0.1〜10ml/s
ecであるのが好ましく、0.2〜8ml/secであ
るのがより好ましい。ノズルから噴射される電解水は、
その有効塩素濃度が10〜100ppmであるのが好ま
しく、20〜80ppmであるのがより好ましい。有効
塩素濃度が10ppm未満であると、人体における殺菌
・除菌用途として使用した場合、蛋白の阻害を受け十分
な殺菌・除菌効果が得られない。また、100ppmを
越えると人体に対する安全性や塩素臭などの問題があ
る。
【0046】また、噴射ノズル31電解水は、例えば、
電解水を1本または複数本の線状に噴出する形態、シャ
ワー状に噴出する形態、霧状に噴霧する形態、噴流が脈
動または回転するように噴出する形態など、1または2以
上の噴射形態に切り替え可能なものでも良く、あるい
は、これら複数の噴射形態を併用しうるものでも良い。
【0047】以上のような電解水生成装置1は、第2水
路の本体部2から先の部分(チューブ4)を上下する事
によりポンプヘの負荷圧が変化し流量がこれに応じて変
化するが、常に一定の有効塩素濃度の電解水を供給でき
る。
【0048】
【実施例】図1に示す構造を有する電解水生成装置で、 被電解水貯留部は、材質 ポリエチレンテレフタレート
製、容量500ml 電解水貯留部は、材質 ポリプロピレン製、容量600
ml 被電解水制御手段 ソレノイド 電解水制御手段 ダイアフラム式ポンプ(応研精工
社製P11A)の構成を有するものを使用した。 塩化ナトリウム0.9w/v%、コハク酸0.01w/
v%の被電解水100mlを被電解水貯留部に入れ、オ
リフィス径1mmの狭窄部を有する第1水路(50ml
/min)で落差送液した。電解部は、電極面積4cm
2、電極間距離2mm、電解電流200mAで電気分解
した。これを内径3mm、長さ1.5mのチューブ4を
介して噴射ノズルから電解水を噴射した(噴射流量2.5
ml/s)。噴射ノズルの高さを、本体部のポンプ93
の中心と同じ高さ、ポンプ93の位置より1m下、1m
上で電解水を採取し、有効塩素濃度とpHを測定した。
【0049】
【比較例】実施例に用いた電解水生成装置から、ソレノ
イドを開放状態のままとし、電解水流入口83と電解水
流出口84とをチューブで連結した。さらに、電解部6
の電解電極への通電とポンプ93の作動とを連動させ
た。実施例と同様に噴射ノズルの位置を設定して、電解
水を採取し、有効塩素濃度とpHを測定した。
【0050】
【結果】
【0051】
【表1】
【0052】以上からノズル高さが変化しても一定の電
解水が得られることが示された。
【0053】
【本発明の効果】本発明は、被電解水を貯留する被電解
水貯留部と、前記被電解水を電気分解して電解水を生成
する電解部と、該電解水を貯留する電解水貯留部と、該
電解水を噴射する噴射ノズルと、該被電解水貯留部と該
電解水貯留部を連絡する第1水路と、該電解水貯留部と
該噴射ノズルを連絡する第2水路を有し、該第1水路に
は該被電解水の流通を制御する被電解水制御手段と該電
解部とを有し、該第2水路には該電解水の流通を制御す
る電解水制御手段を有し、該電解部に給電する給電手段
により、該被電解水が該電解部を流通すると同時に電解
水の生成が行なわれることを特徴とする電解水生成装置
であるので、常に新鮮な電解水を供給しながら、送液チ
ューブを上下することによりポンプへの負荷圧が変化し
ても、一定の有効塩素濃度とpHを有する電解水を噴射
することができる。特に口腔ケアに利用した場合、使い
勝手のよい、電解水生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電解水生成装置の1実施例を示す断
面側面図である。
【図2】 本発明の図1に示す実施例の電気系統のブロ
ック図である。
【図3】 次亜塩素酸存在率とpHの関係図。
【符号の説明】
1 電解水生成装置 2 本体部 3 噴射部 31 噴射ノズル 32 吐出スイッチ 33 チューブ接続部 4 チューブ 5 被電解水貯留部 6 電解部 61、62 電極 71 チューブ 72 ソレノイド 73 狭窄部 8 電解水貯留部 82 電解水採取部 83 電解水流入口 84 電解水流出口 85 保護キャップ 91、92 チューブ 93 電解水制御手段 101 電源 102 電力制御手段 103 電解スイッチ 104 被電解水制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C052 AA10 4C058 AA28 AA30 BB07 JJ06 JJ24 JJ30 4D061 DA03 DB01 DB07 DB10 EA02 EB01 EB04 EB14 EB17 EB19 EB30 EB33 EB39 EB40 ED13 FA09 FA11 GC02 GC04 GC05 GC06 GC12 GC18 GC19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被電解水を貯留する被電解水貯留部と、
    前記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部
    と、該電解水を貯留する電解水貯留部と、該電解水を噴
    射する噴射ノズルと、該被電解水貯留部と該電解水貯留
    部を連絡する第1水路と、該電解水貯留部と該噴射ノズ
    ルを連絡する第2水路を有し、該第1水路には該被電解
    水の流通を制御する被電解水制御手段と該電解部とを有
    し、該第2水路には該電解水の流通を制御する電解水制
    御手段を有し、該電解部に給電する給電手段により、該
    被電解水が該電解部を流通すると同時に電解水の生成が
    行なわれることを特徴とする電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1水路が落差を利用して被電解水
    を流通させるものであり、前記被電解水制御手段が該第
    1水路の開放と閉塞を行うものであることを特徴とする
    請求項1に記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 前記電解水制御手段が遠心ポンプ、ダイ
    アフラム式ポンプ又はピストンポンプであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記第2水路が、前記噴射ノズルの噴射
    位置を前記電解水制御手段の位置を基準として高低50
    cmの落差を形成できることを特徴とする請求項1ない
    し3記載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 前記電解水貯留部に電解水採取部を有す
    ることを特徴とする請求項1ないし4記載の電解水生成
    装置。
  6. 【請求項6】 口腔ケアに使用されることを特徴とする
    請求項1ないし5記載の電解水生成装置。
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