JP2002015959A - 電気二重層コンデンサとその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサとその製造方法

Info

Publication number
JP2002015959A
JP2002015959A JP2000197385A JP2000197385A JP2002015959A JP 2002015959 A JP2002015959 A JP 2002015959A JP 2000197385 A JP2000197385 A JP 2000197385A JP 2000197385 A JP2000197385 A JP 2000197385A JP 2002015959 A JP2002015959 A JP 2002015959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
forming
positive electrode
electric double
polarizable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000197385A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Ikuta
和雄 生田
Makoto Higashibetsupu
誠 東別府
Shinya Matsuno
真也 松野
Kenji Shimazu
健児 島津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000197385A priority Critical patent/JP2002015959A/ja
Publication of JP2002015959A publication Critical patent/JP2002015959A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】静電容量が大きく、かつ静電容量の経時的な減
少率が小さい電気二重層コンデンサを提供する。 【解決手段】正極および負極をなす一対の集電体4、4
と、それぞれの集電体4の表面に積層される正極と負極
をなす分極性電極2a、2bと、正極と負極をなす分極
性電極2a、2b間に介在されるセパレータ3とを備
え、分極性電極2が炭素材料を主成分とするとともに、
正極をなす分極性電極2aの表面官能基がキノン基を主
とする電気二重層コンデンサ1を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電気二重層コン
デンサに関し、特に静電容量が大きく、耐電圧が高く、
静電容量の減少率が小さい電気二重層コンデンサに関す
る。
【0002】
【従来技術】最近、大電流の充放電が可能な電気二重層
コンデンサが注目されている。電気二重層コンデンサ
は、電極と電解液との界面においてイオンの分極により
できる電気二重層を利用したコンデンサであり、従来の
コンデンサに比較して大容量の静電容量を充電できると
ともに、急速充放電が可能であり、その応用が期待され
ている。
【0003】電気二重層コンデンサの耐電圧および寿命
の一因である静電容量の経時的な変化率は、分極性電極
中に存在する表面官能基に起因する電解液の電気化学的
な分解電圧および表面官能基の分解による分極性電極等
の劣化が大きな要因となっている。
【0004】例えば、特開平10−116755号公報
では、正極および負極をなす分極性電極としてカルボキ
シル基、水酸基、カルボニル基の表面官能基量の少ない
活性炭を用いることによって、分極性電極の充放電時の
経時的な劣化をなくして静電容量の経時的減少率を小さ
くできることが記載されている。
【0005】また、特開平10−64759号公報で
は、正極をなす分極性電極中の水酸基(−OH)、アル
デヒド基(−CHO)、カルボキシル基(−COOH)
の表面官能基量を増すとともに、負極をなす分極性電極
中の前記表面官能基量を減じることによって、電解液の
分解を抑制して耐電圧を高め、電気二重層コンデンサの
耐久性を高めることが記載されている。
【0006】一方、本出願人は、特開2000−169
129号公報にて、電気二重層コンデンサの分極性電極
として表面官能基の多い活性炭粉末を用い、これに有機
バインダを添加して炭化熱処理することにより、活性炭
粉末と有機バインダとの結合性を高めて炭素質構造体の
強度を高めることができることを提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気二重層コンデンサや上述した特開平10−1167
55号公報、特開平10−64759号公報等の電気二
重層コンデンサにおいては、鉛蓄電池等の電池と比べる
と静電容量が低く、さらなる静電容量の向上が要求され
ている。
【0008】また、特開2000−169129号公報
についても、構造体の強度を高めることはできるもの
の、炭化熱処理によって表面官能基が消失してしまう結
果、電気二重層コンデンサの静電容量はせいぜい55.
5F/g程度であった。
【0009】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、静電容量を高めることが
できるとともに、静電容量の減少率を小さくできる電気
二重層コンデンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
対し、分極性電極の表面官能基について検討した結果、
表面官能基を有する炭素原料に対して、過酸化水素と酸
化触媒とを作用させることによって炭素材料中の表面官
能基としてキノン基の含有量を高め、これを用いてキノ
ン基の含有量の多い炭素質構造体を正極をなす分極性電
極を作製することによって、正極にてキノン基の還元反
応に伴うプロトンの吸脱着によって、電気二重層コンデ
ンサの静電容量を高めることができるとともに、静電容
量の経時的な減少率が小さくなることを知見した。
【0011】すなわち、本発明の電気二重層コンデンサ
は、正極および負極をなす一対の集電体と、それぞれの
該集電体の表面に積層される正極と負極をなす分極性電
極と、該正極と負極をなす分極性電極間に介在されるセ
パレータと、を備え、前記分極性電極が炭素材料を主成
分とするとともに、正極をなす該分極性電極の表面官能
基がキノン基を主とすることを特徴とするものである。
【0012】ここで、前記正極をなす分極性電極中のキ
ノン基の含有量が、前記炭素1g当たり0.5meq以
上含有すること、前記正極をなす分極性電極中のキノン
基の含有比率が、前記分極性電極中の総表面官能基量に
対して、50%以上であることが望ましい。
【0013】また、前記負極をなす分極性電極中の表面
官能基の含有量が、前記炭素1g当たり0.1meq以
下であること、前記正極をなす分極性電極の比表面積が
10m2/g以上であることが望ましい。
【0014】さらに、本発明の電気二重層コンデンサの
製造方法は、表面官能基を有する炭素原料を過酸化水素
と酸化触媒とを含有する溶液中に含浸して前記炭素原料
を賦活し、正極用分極性電極をなす表面官能基がキノン
基を主とする炭素質構造体を作製する工程と、炭素材料
を主成分とする負極用分極性電極をなす炭素質構造体を
作製する工程と、前記正極をなす炭素質構造体と負極を
なす炭素質構造体との間にセパレータを積層し、かつ前
記正極をなす炭素質構造体と負極をなす炭素質構造体と
の該セパレータ積層面とは反対の面それぞれに正極およ
び負極をなす一対の集電体を積層する工程と、前記正極
をなす炭素質構造体と負極をなす炭素質構造体内に電解
液を含浸して正極および負極をなす分極性電極を作製す
る工程とを具備することを特徴とするものである。
【0015】ここで、前記触媒として、FeCl3、西
洋わさびペルオキシターゼ、CuCl2・2H2O、Cu
Cl、FeSO4、Fe(SO43、FeNH4(S
42の群から選ばれる少なくとも1種を用いることが
望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明品の電気二重層コンデンサ
をその基本セルの一例である図1に基づいて説明する。
図1によれば、電気二重層コンデンサ1は、電解液を含
浸した2枚の分極性電極2(2a,2b)間に絶縁性の
多孔質セパレータ(以下、セパレータと略す。)3が形
成されている。また、分極性電極2のセパレータ3形成
面とは反対の面にはそれぞれ集電体4が形成されてい
る。
【0017】本発明によれば、正極をなす分極性電極2
aの表面官能基がキノン基を主として含有することが大
きな特徴であり、これによって、以下化1に示す酸化還
元反応が生じる結果、電気二重層コンデンサ1の静電容
量を著しく高めることができる。
【0018】
【化1】
【0019】また、上記構造体は表面官能基としてキノ
ン基の含有比率を高めるために他の表面官能基の含有比
率が低下して電解液の分解を抑制でき、静電容量の経時
的な減少率を低めることができる。
【0020】なお、電気二重層コンデンサ1の静電容量
を高めるためには、正極をなす分極性電極2aのキノン
基の含有量が前記炭素1g当たり0.5meq以上、特
に1.0meq以上であることが望ましく、また、電気
二重層コンデンサ1の静電容量の経時的な減少率を小さ
くするためには、前記炭素質構造体中の表面官能基総量
に対するキノン基の含有比率が50当量%以上、特に7
0当量%以上であることが望ましい。なお、本発明にお
いて、表面官能基総量に対するキノン基の含有比率は後
述するような分極性電極を滴定することによって求めた
値を指し、また、分極性電極の表面官能基量とは分極性
電極中の電解液を除去した炭素質構造体中における表面
官能基量の意である。
【0021】また、電気二重層コンデンサ1の静電容量
を高めるためには、負極をなす分極性電極2は、比表面
積が大きく、酸性表面官能基が少ないものからなること
が望ましい。
【0022】さらに、電気二重層コンデンサ1の静電容
量の経時的な減少率を小さくするためには、前記負極を
なす分極性電極中の表面官能基の含有量が、前記炭素1
g当たり0.1meq以下、特に0.05meq以下で
あることが望ましい。
【0023】また、静電容量を高める点で、正極をなす
分極性電極2aの比表面積が10m 2/g以上であるこ
とが望ましい。
【0024】一方、セパレータ3は、分極性電極2間を
絶縁するために形成されるものであるが、分極性電極2
内に含有される前記電解液中のイオンを透過させること
ができる細孔を多数有する多孔質体により形成される。
セパレータとして、具体的には、電解紙、ポリエチレン
不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、
クラフト紙、マニラ麻シート、ガラス繊維シート、多孔
質セラミック焼結体などが使用可能である。特に、安全
性の面から、特定の温度以上で細孔径が小さくなり電解
質を透過しないポリプロピレン不織布が望ましい。
【0025】分極性電極2中に含浸される電解液の溶媒
としては、酸や硝酸等の水溶液や、エチレンカーボネー
ト(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレ
ンカーボネート(BC)、γ−ブチロラクトン(γ−B
L)、N,N−ジメチルホルムアミド、スルホラン、3
−メチルスルホラン等の非水有機溶媒が使用可能である
が、蒸気圧、信頼性の面でプロピレンカーボネートが望
ましい。
【0026】また、これら溶媒に溶解する電解質として
は、塩酸(HCl)、硫酸(H2SO4)、過塩酸塩
(HClO4)、テトラフルオロホウ酸(HBF4)、
トリフルオロ酢酸(CF4COOH)の群から選ばれる
少なくとも1種のプロトン酸塩、特にプロピレンカーボ
ネートに溶解しやすいトリフルオロ酢酸が好適である。
【0027】なお、電解液中のプロトン酸塩濃度は、電
解液による内部抵抗を小さくするため、少なくとも0.
1mol/l以上とすることが望ましく、通常0.2〜
1.5mol/lとすることが望ましい。
【0028】さらに、図1の電気二重層コンデンサ1に
よれば、分極性電極2a,2b、セパレータ3、集電体
4,4の積層体は、封止部材5によって密閉封止されて
いる。図1によれば、封止部材5は袋状体からなり、前
記積層体の集電体4の端子部4Aの先端部を除いて封入
しており、電気二重層コンデンサ1内に外気や水分等が
浸入することを防止する。
【0029】封止部材5としては、例えば、少なくとも
封止部に熱融着性を示す樹脂が配され、かつ内部にアル
ミニウム等の金属箔を介在させたラミネートフィルム等
が好適に使用できる。なお、集電体4の端子部4Aは対
極間で接触しない位置に配設され、封止部材5の周縁部
から外部に突出して形成される。
【0030】なお、図1においては、分極性電極2a、
2b、セパレータ3、集電体4、4の積層体を1組のみ
有するものであったが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、上記積層体が複数組積層したものであっても
よい。
【0031】次に、上述した電気二重層コンデンサを作
製する方法の一例について説明する。まず、正極をなす
分極性電極用の炭素材料を作製する。一次原料として
は、例えば、ヤシ殻、木粉などの植物系原料、石炭、ピ
ッチ、コールタール等の化石系原料やフェノール樹脂、
塩化ビニル樹脂、レゾルシノール樹脂などの合成樹脂系
原料、カーボンファイバ、カーボンブラック等が挙げら
れる。
【0032】これら炭素原料は、表面にフェノール基性
水酸基(−OH)、アルデヒド基(−CHO)、カルボ
キシル基(−COOH)の表面官能基を有しているが、
本発明によれば、上記原料の中でも、キノン基を多く生
成させる点で、石炭、ピッチ、コールタール等の化石系
原料やフェノール樹脂、特に水酸基を多く有するものを
用いることが望ましい。
【0033】また、キノン基を多く生成させるととも
に、分極性電極と電解液との接触面積を増すためには、
水蒸気や酸化により賦活されやすいヤシ殻、フェノール
樹脂を用いることが望ましい。
【0034】また、上記炭素原料の形状は、球状、フレ
ーク状、突起状あるいは不定形等の粉末状、繊維状、塊
状のいずれであってもよく、さらに、粉末状で存在する
場合、その粒径は5〜50μmであることが望ましい。
【0035】本発明によれば、上記原料に対して、所望
により、還元雰囲気中、300〜600℃で0.5〜5
時間加熱することにより炭化した後、該炭素原料を0〜
90℃の過酸化水素水(濃度1〜1000mmol/
l、pH1〜9)中にFeCl 3や西洋わさびペルオキ
シーゼ、CuCl2・2H2O、CuCl、FeSO4
Fe(SO43、FeNH4(SO42の群から選ばれ
る少なくとも1種の触媒を0.1〜1000mmol添
加した溶液中に流し込んで、1〜50時間撹拌すること
によって、下記化2の酸化還元反応が生じて、炭素原料
表面に存在する表面官能基の水酸基(−OH)等をキノ
ン基(=O)に置換し、有機官能基としてキノン基を主
とする正極用の炭素材料を作製することが大きな特徴で
ある。
【0036】
【化2】
【0037】なお、pHの調整は硫酸を添加することに
よるものが触媒効果を高める点で望ましい。また、上記
溶液に対して電圧を付与して上記酸化反応を促進させる
こともできる。さらに、上記方法によって得られる炭素
材料は、分極性電極の比表面積を高めて電気二重層コン
デンサの静電容量を高めるために活性炭であることが望
ましい。
【0038】一方、負極をなす炭素材料を作製する方法
の一例としては、上述したような炭素原料に対して、還
元性雰囲気中にて熱処理することによって結晶異方性を
有する黒鉛を得る方法が好適である。その形状は、球
状、繊維状、塊状体のいずれであってもよく、均一相と
なっていることが望ましい。
【0039】上述のようにして得られた正極および負極
をなす炭素材料に対して、カーボンブラック等の導電
材、およびPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の有機バインダ、
水や有機溶剤等の溶媒とを加えて混合し、プレス成型
法、押出成型法、鋳込み成型法、ロール成型法、圧延
法、ドクターブレード法等の公知成型法によってテープ
状に成形するか、または前記混合物をペースト化してシ
ート状の集電体の表面に塗布する。
【0040】また、セパレータおよび集電体を所定形状
にカットして、集電体−分極性電極−セパレータ−分極
性電極−集電体と積層し、所望により圧着する。そし
て、袋状体の封止部材内に集電体の端子部が開口部から
突出するように挿入した後、該開口部を熱圧着等によっ
て封止するとともに、封止部材内部に電解液を充填する
ことにより、本発明の電気二重層コンデンサを作製する
ことができる。
【0041】
【実施例】(実施例1)ヤシ殻を還元雰囲気中、500
℃で3時間加熱することにより炭化したものを用意し、
pH2、20℃、過酸化水素水濃度100mmol/l
中に触媒として10mmolのFeCl3を添加し、3
0℃にて50時間撹拌しながら放置した。その後、粉末
を濾過し、純水にて洗浄を行い、乾燥して正極用の活性
炭粉末を得た。
【0042】得られた活性炭粉末に100重量部に対し
て、カーボンブラックを10重量部とPTFEを10重
量部との割合で混合し、有機バインダと有機溶剤を加え
て、混練し、ペーストを作製し、厚さ0.04mmのア
ルミ箔表面に塗布して乾燥し、縦30mm、横30mm
にカットした。なお、炭素材料の厚さは0.3mmであ
り、また、集電体には周縁部に端子部を形成した形状と
した。
【0043】一方、フェノール樹脂を水蒸気賦活して得
た活性炭100重量部に対して、カーボンブラックを1
0重量部とPTFEを10重量部との割合で混合し、有
機バインダと有機溶剤を加えて、混練し、負極をなす分
極性電極用のペーストを作製した。そして、厚さ0.0
4mmのアルミ箔表面に、前記負極をなす分極性電極用
のペーストを塗布して乾燥して上述の正極をなす炭素材
料と同じ形状にカットした。
【0044】そして、上記正極をなす炭素材料と負極を
なす炭素材料との間にポリプロピレン製セパレータを介
して積層させ、あらかじめ電解液注入口を設けたアルミ
ラミネートからなる封止部材内に該積層体を封止部材の
開口部から正極および負極をなす集電体の端子部が接触
しないように突出させた状態で挿入し、開口部を熱圧着
にて封止した後、1mol/lのトリフルオロ酢酸の炭
酸プロピレン(PC)溶液を電解液として真空注入し、
前記注入口をヒートブロックシーラーにて封止して、定
格2.5V電気二重層コンデンサを作製した。
【0045】得られた電気二重層コンデンサについて、
充電及び放電電流を20mAとして全放電時間の電圧の
和と前記電流値から静電容量を算出したところ59F/
gであった。さらに、3.0Vの直流電圧を70℃の温
度下で、2000時間印加した前後の静電容量を求めた
結果、静電容量の減少率は7%であった。
【0046】また、正極および負極をなす分極性電極を
取り出し、乾燥して電解液を除去した後、以下の方法に
よってそれぞれの分極性電極中の表面官能基量を求め
た。まず、分極性電極を粉砕した粉末2gを表1に示す
試薬(0.1N)を含む溶液50ml中に添加し、1時
間混合した後24時間放置した濾液を塩酸(HCl)で
滴定し(b)、表1のようにしてブランク(a)分を差
し引いて総表面官能基量およびキノン基量を算出するこ
とにより、表面官能基の総量およびキノン基量を定量し
た。その結果、キノン基量は正極12.00meq、負
極0.01meqであった。また、全官能基量m1に対
するキノン基量m2の比率((m2/m1)×100)
は、それぞれ92当量%、0.1当量%であった。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例2)コールタールをアルカリ賦活
した活性炭を用意し、pH7.5、20℃、過酸化水素
水濃度100mmol/l中に触媒として10mmol
の西洋わさびペルオキシターゼを添加し、30℃にて5
0時間撹拌しながら放置して正極をなす分極性電極用の
炭素粉末を作製する以外は、実施例1と全く同様にして
電気二重層コンデンサを作製した。実施例1と同様に評
価した結果、静電容量42.0F、静電容量の劣化率は
7%であった。
【0049】また、正極および負極をなす分極性電極の
キノン基量が、炭素1g当たりそれぞれ14.00me
q、0.01meqであった。また、正極をなす分極性
電極中の全表面官能基量に対するキノン基の比率は93
当量%であった。
【0050】(比較例)正極用炭素材料として実施例2
の出発原料であるコークスをアルカリ賦活するのみで過
酸化水素水を用いた処理を行わない以外は、実施例1と
同様に電気二重層コンデンサを作製し、同様に評価した
結果、静電容量22.0F、静電容量の劣化率は−12
%であった。
【0051】また、正極および負極をなす分極性電極の
キノン基量が、炭素1g当たりそれぞれ0.01me
q、0.01meqであった。また、正極をなす分極性
電極中の全表面官能基量に対するキノン基の比率は12
当量%であった。
【0052】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明の電気二
重層コンデンサによれば、従来の電気二重層コンデンサ
に比較して静電容量を高めることができるとともに、長
期間の使用によっても静電容量の経時的な減少率を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層コンデンサの一例を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 電気二重層コンデンサ 2 分極性電極 3 多孔質セパレータ 4 集電体 4A 端子部 5 封止部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島津 健児 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA15 BB08A BB08B BC66A BC66B BD12A BD12B CC31 5E082 AB03 AB09 BC35 EE03 EE18 EE28 EE35 EE45 HH21 KK04 LL35 MM22 MM24 PP03 PP10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極および負極をなす一対の集電体と、そ
    れぞれの該集電体の表面に積層される正極と負極をなす
    分極性電極と、該正極と負極をなす分極性電極間に介在
    されるセパレータと、を備えた電気二重層コンデンサに
    おいて、前記分極性電極が炭素材料を主成分とするとと
    もに、正極をなす該分極性電極の表面官能基がキノン基
    を主とすることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】前記正極をなす分極性電極中のキノン基の
    含有量が、前記炭素1g当たり0.5meq以上含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】前記正極をなす分極性電極中のキノン基の
    含有比率が、前記分極性電極中の総表面官能基量に対し
    て、50当量%以上であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】前記負極をなす分極性電極中の表面官能基
    の含有量が、前記炭素1g当たり0.1meq以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の電
    気二重層コンデンサ。
  5. 【請求項5】前記正極をなす分極性電極の比表面積が1
    0m2/g以上であることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか記載の電気二重層コンデンサ。
  6. 【請求項6】表面官能基を有する炭素原料を過酸化水素
    と酸化触媒とを含有する溶液中に含浸して前記炭素原料
    を賦活し、正極用分極性電極をなす表面官能基がキノン
    基を主とする炭素質構造体を作製する工程と、炭素材料
    を主成分とする負極用分極性電極をなす炭素質構造体を
    作製する工程と、前記正極をなす炭素質構造体と負極を
    なす炭素質構造体との間にセパレータを積層し、かつ前
    記正極をなす炭素質構造体と負極をなす炭素質構造体と
    の該セパレータ積層面とは反対の面それぞれに正極およ
    び負極をなす一対の集電体を積層する工程と、前記正極
    をなす炭素質構造体と負極をなす炭素質構造体内に電解
    液を含浸して正極および負極をなす分極性電極を作製す
    る工程とを具備することを特徴とする電気二重層コンデ
    ンサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記触媒が、FeCl3、西洋わさびペル
    オキシターゼ、CuCl2・2H2O、CuCl、FeS
    4、Fe(SO43、FeNH4(SO42の群から選
    ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6
    記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
JP2000197385A 2000-06-29 2000-06-29 電気二重層コンデンサとその製造方法 Pending JP2002015959A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000197385A JP2002015959A (ja) 2000-06-29 2000-06-29 電気二重層コンデンサとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000197385A JP2002015959A (ja) 2000-06-29 2000-06-29 電気二重層コンデンサとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002015959A true JP2002015959A (ja) 2002-01-18

Family

ID=18695718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000197385A Pending JP2002015959A (ja) 2000-06-29 2000-06-29 電気二重層コンデンサとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002015959A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008053919A1 (fr) * 2006-11-02 2008-05-08 Kuraray Chemical Co., Ltd Charbon activé et son procédé de production, électrodes polarisables de type non aqueux et condensateurs électriques à double couches
JP2010511302A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) 水性媒体中で異なる特徴を有する2つの炭素電極を有する電気化学系コンデンサ
JP2014107361A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Nissan Motor Co Ltd 電気化学キャパシタ用電極およびその製造方法
JP2015534730A (ja) * 2012-10-08 2015-12-03 マックスウェル テクノロジーズ インコーポレイテッド 3ボルトウルトラキャパシタのための電解質
CN112053852A (zh) * 2019-06-05 2020-12-08 香港科技大学深圳研究院 一种水系电容电池及其制备方法
WO2023042514A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 ルビコン株式会社 電気二重層キャパシタ

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008053919A1 (fr) * 2006-11-02 2008-05-08 Kuraray Chemical Co., Ltd Charbon activé et son procédé de production, électrodes polarisables de type non aqueux et condensateurs électriques à double couches
JP5168585B2 (ja) * 2006-11-02 2013-03-21 クラレケミカル株式会社 活性炭およびその製造方法、並びに非水系分極性電極および電気二重層キャパシタ
JP2010511302A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) 水性媒体中で異なる特徴を有する2つの炭素電極を有する電気化学系コンデンサ
JP2015534730A (ja) * 2012-10-08 2015-12-03 マックスウェル テクノロジーズ インコーポレイテッド 3ボルトウルトラキャパシタのための電解質
JP2019153800A (ja) * 2012-10-08 2019-09-12 マックスウェル テクノロジーズ インコーポレイテッド 3ボルトウルトラキャパシタのための電解質
US10763051B2 (en) 2012-10-08 2020-09-01 Maxwell Technologies, Inc. Carbon surface modification for three-volt ultracapacitor
US11302488B2 (en) 2012-10-08 2022-04-12 Ucap Power, Inc. Carbon surface modification for three-volt ultracapacitor
JP2014107361A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Nissan Motor Co Ltd 電気化学キャパシタ用電極およびその製造方法
CN112053852A (zh) * 2019-06-05 2020-12-08 香港科技大学深圳研究院 一种水系电容电池及其制备方法
WO2023042514A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 ルビコン株式会社 電気二重層キャパシタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3689948B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
KR20160035064A (ko) 고전압 전기화학 이중층 커패시터에 사용하기 위한 활성탄
WO2000016354A1 (fr) Procede de fabrication d'un condensateur double couche electrique de grande capacite
KR20160048187A (ko) 저 저항 울트라커패시터 전극 및 이의 제조 방법
TW201507974A (zh) 含有co活性椰炭之高電壓edlc電極
JP2005129924A (ja) 電気二重層コンデンサ用金属製集電体およびそれを用いた分極性電極並びに電気二重層コンデンサ
JP2002015959A (ja) 電気二重層コンデンサとその製造方法
JP3721642B2 (ja) 大容量電気二重層コンデンサの製造方法
JP3812098B2 (ja) 電気二重層キャパシター
JPWO2008018326A1 (ja) 電気二重層キャパシタ用非水系電解液およびそれを用いた電気二重層キャパシタ
KR102013173B1 (ko) 울트라커패시터 전극용 조성물, 이를 이용한 울트라커패시터 전극의 제조방법 및 상기 제조방법을 이용하여 제조된 울트라커패시터
JP4587522B2 (ja) 電気二重層コンデンサ
JP3837866B2 (ja) 電気二重層キャパシター
KR102188242B1 (ko) 전극밀도를 개선할 수 있는 슈퍼커패시터 전극용 조성물, 이를 이용한 슈퍼커패시터 전극의 제조방법 및 상기 제조방법을 이용하여 제조된 슈퍼커패시터
KR102188237B1 (ko) 전해액 함침성이 우수한 전극을 제조할 수 있는 슈퍼커패시터 전극용 조성물, 이를 이용한 슈퍼커패시터 전극의 제조방법 및 상기 제조방법을 이용하여 제조된 슈퍼커패시터
JP2001185452A (ja) 電気二重層コンデンサおよびその製造方法
JP2018041921A (ja) 非水系リチウム蓄電素子
JP3800810B2 (ja) 電気二重層キャパシター
JP2002260970A (ja) 活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ
US20020036883A1 (en) Activated carbon for electric double layer capacitor
JP3692735B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用集電体及び電気二重層キャパシタ
KR100342069B1 (ko) 왕겨활성탄을 원료로한 분극성 전극의 제조방법 및 그분극성 전극을 적용한 전기이중층 캐패시터
JP3872222B2 (ja) 固形状活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ並びにその製造方法
JP2001267188A (ja) 電気化学キャパシタ
JP2003297695A (ja) 電気二重層キャパシタ