JP2002012681A - シームレスベルト、シームレスベルトの製造方法、および画像形成装置 - Google Patents

シームレスベルト、シームレスベルトの製造方法、および画像形成装置

Info

Publication number
JP2002012681A
JP2002012681A JP2000198826A JP2000198826A JP2002012681A JP 2002012681 A JP2002012681 A JP 2002012681A JP 2000198826 A JP2000198826 A JP 2000198826A JP 2000198826 A JP2000198826 A JP 2000198826A JP 2002012681 A JP2002012681 A JP 2002012681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seamless belt
belt
filler
base material
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000198826A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3888038B2 (ja
Inventor
Shinichi Kuramoto
新一 倉本
Takeshi Saikawa
健 済川
Kazuhiro Hayashi
和廣 林
Hitoshi Iwasaki
仁 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000198826A priority Critical patent/JP3888038B2/ja
Publication of JP2002012681A publication Critical patent/JP2002012681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3888038B2 publication Critical patent/JP3888038B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像形成装置の画像形成プロセスなどに用いら
れる単一層からなる低コストなシームレスベルト、その
製造方法および複写機などの画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面
とで異なる性質を持つ単一層からなる基材を有する。マ
トリックス溶剤中に添加物を混合し、遠心成型により、
厚み方向の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ
単一層からなる基材を形成する。画像形成のいずれかの
プロセスにシームレスベルトが用いられ、該シームレス
ベルトが、添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面と
で異なる性質を持つ単一層からなる基材を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シームレスベル
ト、シームレスベルトの製造方法、および、複写機,フ
ァクシミリ,電子写真装置,プリンタなどの画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から複写機、ファクシミリ、電子写
真装置、プリンタなどの画像形成装置には、帯電、転
写、中間転写、用紙搬送、定着などを行なうために各種
のエンドレスベルトが多用されている。
【0003】カラー化が進展している昨今、トナー像を
感光体から一旦中間転写ベルトに一次転写し、最終的に
用紙などの記録媒体に二次転写する中間転写方式は、良
好な画質が得られる上、封筒、はがき、ラベルなど用紙
の種類や厚さの如何に関わらず画像の転写ができるとい
う利点が注目されており、中間転写ベルトの今後の需要
増大が見込まれる。
【0004】中間転写方式のこのような利点を最大限発
揮するためには、中間転写ベルトと二次転写ロールとの
間のニップ部位における圧力と密着性を十分確保する必
要がある。したがって、密着性のみを考慮して柔軟なゴ
ムで中間転写ベルトを形成すると、複数色のトナー像を
転写する一次転写の際にトナー像の位置ずれ、色ずれが
生じ、かえって良質な画像は得られない。
【0005】そこで、高モジュラスで色ずれの少ないポ
リイミド材を使用し、その表面をシリコーン樹脂などの
弾性層で覆うことにより、弾力性と密着性の両方の性質
を満たす中間転写ベルトが開発されているが、この方法
は、原材料が高価な上、弾性層を積層するためのコスト
がさらに必要となる。
【0006】画像形成装置に用いる各種のエンドレスベ
ルトとして、剛性がある低価格な弾性層を有する積層構
造の「導電性シームレスベルト」(特開平5―1052
59号公報)が提案されている。
【0007】図1は、提案の導電性シームレスベルトの
概略断面構成図である。
【0008】図1に示すようにこの導電性シームレスベ
ルトは、表面層30は弾性率の高い導電性ポリ弗化ビニ
リデン系樹脂、中間層31は表面層と内層とを接着する
導電性アクリル系樹脂、内層32は伸びにくい導電性ポ
リカーボネイト樹脂で構成され、一台のダイスの中で溶
融状態で3層に積層した後、連続的に溶融押し出しする
共押出方法で製造される。
【0009】この導電性シームレスベルトは、性質の異
なる層を積層した積層構造を形成するため、伸びにく
く、変形しにくく、クラックが発生しにくく、耐久性が
ある反面、成型時の工数や成型後の研磨、研削工程を無
視し得ない。また、表面に弾性層を形成し、フィルムな
どの補強材を積層した「エンドレスベルト」(特開平1
1―77845号公報)も提案されている。
【0010】図2は、提案のエンドレスベルトの概略断
面構成図である。
【0011】図2に示すように、このエンドレスベルト
は、ウレタン等の樹脂やゴムなどを使用した弾性層35
の上にフッ素樹脂などを含有する塗装膜33を設け、そ
の塗装膜33が乾燥しない間に補強フィルム34を圧着
して塗装膜にフィルム34を埋め込み、弾性層35にフ
ィルム34を密着させて製造される。このエンドレスベ
ルトは、補強フィルム34によって機械的強度が確保さ
れる利点がある反面、フィルムを密着させて積層するの
に要する工数を無視しえず、積層界面の接着剥がれの可
能性を完全には払拭しきれない。
【0012】さらに、画像形成装置の中間転写ベルトと
しては、弾性材を用い、弾性材の内部に繊維からなる補
強部材をいれて補強した「中間転写ベルト」(特開平1
0―240020号公報)が提案されている。
【0013】図3は、提案の中間転写ベルトの概略断面
構成図である。
【0014】図3に示すように、この中間転写ベルト
は、ゴムなどを用いた弾性層36とフッ素樹脂粉末を含
有する被覆層38があり、弾性層36の内部にポリエス
テル繊維やナイロン繊維などの補強用繊維部材37をい
れて補強をしたものである。
【0015】図4は、一例として拡大して示す補強用繊
維部材の概略斜視図である。
【0016】図4に示すように、補強用繊維部材37は
織布状38をなしており、隣接する繊維相互の間隔が狭
いと繊維が絶縁層となり転写バイアスがベルトの表面に
効率良く伝わらないので転写が困難となる場合がある。
【0017】このベルトは、色ずれや表面亀裂が防止で
きるという利点がある反面、補強部材としての繊維が細
いと補強効果が得られず、太いと弾性部材の厚さを薄く
できないためベルトが剛直となり円滑な駆動が困難とな
る。また、繊維が太すぎたり、繊維の間隔が大きいとベ
ルト表面に凹凸が生じて画像不良の一因となるなど、必
要な強度を確保する上で構造上背反する問題点を内在し
ている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】一般に、エンドレスベ
ルトは、複数の駆動ローラにより所定の張力で張架さ
れ、循環移動するので、用いる個所や目的に従った所定
の強度が必要である。
【0019】また、画像形成装置によっては導電性の必
要な転写ベルトや帯電ベルトを備えるものや用紙との密
着性が必要な搬送ベルトや定着ベルトを備えるものがあ
り、強度以外の条件を満たす必要もある。
【0020】したがって、用いる個所や目的によって幅
のあるベルトの強度を製造工程や使用材料をあまり変え
ずに満たすことができれば便利であり、加えて導電性や
密着性などの固有の条件をも満たすことができれば極め
て有効である。
【0021】ことに、中間転写方式は最終的な転写を規
定の用紙に限定せず、封筒から、はがき、ラベル紙、厚
紙にいたるまで色々な厚みや大きさの記録媒体に転写で
きるという利点があり、今後のニーズの拡大に対応する
ためにも、エンドレスベルト一般に使用できる安価な材
料で所定の条件を満たす製品を開発することが急務であ
る。
【0022】一方、比較的安価な材料を用いて条件を満
たすベルトとして「導電性シームレスベルト」、「エン
ドレスベルト」が提案されているが、成型後の表面処理
に要する工数や積層に要する工数を無視しえず、後者は
運転時の屈曲応力疲労による積層界面の接着はがれの恐
れを払拭しきれないという構造上の問題点もある。ま
た、単一の弾性材の内部に織布状などの繊維を入れて補
強した「中間転写ベルト」も提案されているが、繊維の
太さがベルトの膜厚や強度と密接な関係があり、さらに
繊維間隔がベルトの導電性と深く関わるなどの問題点が
ある。
【0023】本発明は、上記事情に鑑み、エンドレスベ
ルトに必要な強度、密着性、導電性などの要件を満たす
単一層からなる低コストのシームレスベルト、そのシー
ムレスベルトの製造方法、および画像形成のいずれかの
プロセスにそのシームレスベルトを使用する画像形成装
置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のシームレスベルトは、添加物の厚み方向の偏
在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一層からな
る基材を有することを特徴とする。
【0025】また、上記添加物が、平均形状が相互に異
なる複数種類のフィラーの混合物からなることが好まし
い。
【0026】また、上記目的を達成する本発明のシーム
レスベルトの製造方法は、単一層からなる基材を有する
シームレスベルトの製造方法において、マトリックス溶
剤中に添加物を混合し、遠心成型により厚み方向の偏在
により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一層からなる
基材を形成することを特徴とする。
【0027】また、シームレスベルトとして製造された
後の該シームレスベルトを構成する基材が添加物の厚み
方向の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一
層を構成するように、遠心成型時の回転数を調整するこ
とが好ましい。
【0028】また、上記目的を達成するための本発明の
画像形成装置は、像担持体上にトナー像を形成し、該ト
ナー像を最終的に、所定の記録媒体上に転写して定着す
ることにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像
を形成する画像形成装置において、画像形成のいずれか
のプロセスにシームレスベルトが用いられ、該シームレ
スベルトが、添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面
とで異なる性質を持つ単一層からなる基材を有すること
を特徴とする。
【0029】さらに、像担持体上にトナー像を形成し、
該トナー像を最終的に、所定の記録媒体上に転写して定
着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる
画像を形成する画像形成装置において、上記像担持体上
に形成されたトナー像の転写を受けて、該トナー像を、
所定の記録媒体に二次転写する二次転写装置に搬送する
中間転写ベルトを備え、該中間転写ベルトが添加物の厚
み方向の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単
一層からなる基材を有するとともに該基材の表面にフッ
素樹脂からなる保護層を有するシームレスベルトからな
るものであることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明者は、低価格な基材を用い
るシームレスベルトについて鋭意研究を重ねた結果、ウ
レタンーウレア樹脂などのマトリックス溶剤中に複数種
のフィラーなどの添加物を混合し、遠心成型時の回転数
を調整して成型すると、添加したフィラーなどが基材中
に偏在し、強度、導電性、密着性に優れた単一層のエン
ドレスなシームレスベルトを製造することができる上、
添加物の種類、大きさ、分量を変えることによりベルト
の表面と裏面とで異なる性質を持たせることができるこ
とを見出し、本発明を得る知見に至った。
【0031】以下に本発明のシームレスベルトの実施形
態について説明する。
【0032】図5は、本発明のシームレスベルトの実施
形態を示す概略断面構成図である。
【0033】図5において、シームレスベルトの基材4
1は弾性材であり、粒状の第1のフィラー43が基材4
1の表面側に偏在して表面部45を形成し、繊維状の第
2のフィラー42が基材41の裏面側に偏在して裏面部
46を形成している。
【0034】粒状の第1のフィラー43および繊維状の
第2のフィラー42は、基材中41に偏在しているが基
材41と渾然一体と結合して単一層を形成している。
【0035】シームレスベルトの表面には、必要により
フッ素樹脂からなる保護層44が設けられる。
【0036】基材となるマトリックス溶剤中に平均形状
が異なる複数種類のフィラーを混合し遠心成型して得た
ベルトは、基材とフィラーとの接触面積の違いにより生
じる結合力の差異などから、単一層でありながら表面と
裏面で弾性や強度など異なる性質を持ったものとなる。
【0037】機械的強度は、基材の種類、フィラーの種
類や添加量を変える事により2MPaから100MPa
程度とすることができる。
【0038】ベルトの表面と裏面でのこのような性質の
違いはベルトの厚み方向の添加物の偏在によりもたらさ
れる。
【0039】大きさが小さい粒状のフィラーと、それよ
りは大きさが大きい繊維状のフィラーを添加したマトリ
ックス溶剤を遠心成型機に注入し、一定の回転数で回転
して遠心成型すると、粒状のフィラーは繊維状のフィラ
ーの間をすり抜けて、遠心成型機のシリンダー状の支持
体の内周面側に偏在する。一方繊維状のフィラーはマト
リックス溶剤の粘性抵抗により動きにくいため内周面側
とは反対側に偏在する。
【0040】なお、粒状のフィラーとしてカーボンブラ
ックや導電性金属酸化物を用いるが、これら粒状のフィ
ラーは基材を補強する効果はほとんどなく、主として抵
抗値を調整する役割を担っている。
【0041】一方繊維状のフィラーとして導電性金属酸
化物を用いるが、基材との接触面積が大きいので基材を
補強する効果が大きい。ちなみに、繊維状フィラーには
長さの長短がある上、径の太いものや細いものがある
が、基材との接触面積が大きい、繊維が長いフィラーや
繊維の径が太いフィラーほど補強効果は大きくなる。
【0042】ベルトの基材には例えばゴムやエラストマ
などの安価な弾性材が用いられる。
【0043】このように、安価な弾性基材を用い、添加
物の種類、大きさ、分量を変えることによりベルトの表
面と裏面とで異なる性質を持ったシームレスベルトが得
られるので、画像形成装置の各プロセスで使用されるエ
ンドレス状のベルトとして用いることができる。さら
に、薄いにもかかわらず弾性と強度があることから、各
種の伝動用ベルトとしての活用も考えられる。
【0044】ここで、タンデム型のフルカラープリンタ
に用いる中間転写ベルトは、転写時の色ずれを防止する
ための密着性と、駆動ロールに張架されて循環移動する
ための強度が必要であるが、安価な基材中にフィラーを
添加して偏在させ、表面部45の弾性力により転写ニッ
プ部位の密着性を確保し、裏面部46に繊維状のフィラ
ーを偏在させて強度を確保することにより、低コストで
製造ができる。
【0045】なお、中間転写ベルトは、表面部45の厚
さは5μm以上、100μm以下とする必要がある。
【0046】表面部45は最も弾性が必要な層であり、
厚すぎると表面にクラックが生じやすく、薄すぎると弾
性を保持する機能が発現できない。また、フィラーの偏
在を制御することが困難で、ベルトの表面にフィラーが
露出する可能性もある。
【0047】なお、この程度の範囲の厚さに保てば、圧
力を受けたときの圧縮変形により一時的に変形部位の抵
抗が低下し、ベルトの表面部に厚み方向の電気的異方性
を持たせることも可能となる。
【0048】さらに、表面部45のヤング率は10MP
a以下とする必要がある。
【0049】ヤング率がこれ以上の値になると、トナー
像を中間転写ベルトに転写する際にベルトの厚み方向の
圧縮変形が起こりにくくなるため、密着性を確保できな
くなる。
【0050】また、裏面部46の厚さは50μm以上、
1mm以下とする必要がある。
【0051】裏面部46は強度を確保するための層であ
るから、あまり薄いと必要な強度が得られない反面、こ
の層が厚くなりすぎると剛性が強くなり、ベルトが循環
移動する際の形状追従性が悪化する上、張架力が大きく
なって弾性限界を超える恐れがある。
【0052】さらに、裏面部46のヤング率はベルト全
体の強度を確保するため、20MPa以上となるように
する必要がある。
【0053】また、表面部45の表面に近接した部分は
他の部分の体積抵抗率よりも最も高い抵抗率を有するよ
うに調整する必要がある。
【0054】このようにすることにより、転写部位にお
ける耐圧を稼ぐとともに、抵抗のムラをなくすことがで
きる。また、表面部45は抵抗を調整するために添加す
るフィラーを少なくすることができるので、弾性力、密
着性を確保する上で有利に働く。
【0055】なお、ベルトの表面にフッ素樹脂からなる
保護層44をディップコートやスプレイコートなどによ
り塗布することが有効である。
【0056】このようにすることにより中間転写ベルト
表面の摩擦抵抗の低減、電気特性の安定性確保、トナー
の離型性向上が図れる。
【0057】次に、本発明のシームレスベルトの実施形
態に使用する各部材について詳述する。
【0058】まず、弾性基材としてウレタン樹脂、ウレ
ア樹脂、ウレタンーウレア樹脂のいづれかが用いられ
る。
【0059】強度の点からは、分子中にウレタン結合、
(−NHCOO)とウレア結合(−NHCONH−)を
有するウレタン−ウレア樹脂が望ましい。
【0060】これらは、ウレア自身の配合を変える事で
100%モジュラスで9.8〜39.2MPaまで調整す
ることが可能な材料であり本発明のシームレスベルトの
弾性基材として好適である。
【0061】ウレタンーウレア樹脂は、ポリオールとイ
ソシアネート化合物、ポリアミン化合物の他に、触媒を
少なくとも配合して製造される。
【0062】ポリオールとしては、末端にポリヒドロキ
シル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオールなどが挙げられる。また、ポリオール中でエ
チレン性不飽和モノマーを重合させて得られるポリオー
ルプレポリマーなども使用できる。
【0063】さらに、ポリイソシアネート化合物として
は、トルエンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネートなど各種のポリオー
ル類または、ジアミン類と反応させて得られるプレポリ
マーなどが挙げるれる。
【0064】しかし、弾性基材としては、塩素化ポリエ
チレン、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、アクリ
ルゴムなどでもよく、材料自体の配合調整により100
%モジュラスで約20MPa以上の強度が確保できる弾
性材料であれば上記の材料に限定されるものではない。
【0065】なお、触媒としては、オクチル亜鉛、酢酸
ナトリウムなどの有機金属化合物、アルカリ土類金属の
アルコキシド、フエノキシド、Niアセチルアセテート
などが挙げられる。
【0066】次に、添加物として用いる各種のフィラー
について詳述する。
【0067】粒状のフィラーには、導電性カーボンブラ
ック、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ、グラフ
ァイト等の導電性金属酸化物があるが、本実施形態にお
いては、電荷履歴の影響を受けにくかった、酸化スズを
主に使用している。
【0068】なお、酸化スズは、本実施形態で基材とし
て使用するウレタンーウレア樹脂材において分散性が高
い。
【0069】なお、大きさは、一次粒子状態での粒子径
が0.2〜0.7μm近傍のものである。
【0070】繊維状のフィラーは、チタン酸カリウム、
ホウ酸アルミニュームなどが代表的なものであるが、本
実施形態においては、ホウ酸アルミニュームを主に使用
している。
【0071】ここでは、軸径が0.7μm、軸長が約2
0μmの大きさのフィラーを用いているが、ベルトの厚
さ、所望のヤング率、フィラーの添加量などによつてフ
ィラーの大きさを変更することができる。
【0072】フィラーの選択に当たってはフィラーと基
材との濡れ性が重要である。
【0073】フィラーと基材との濡れ性が低いと基材中
のフィラーの添加量が同じ場合であっても充分な補強効
果が得られない。
【0074】ここで、ベルトの厚さ方向にフィラーを偏
在させる方法の一例を述べる。
【0075】裏面部46の最も裏面側(最下部と呼ぶ)
に軸径が0.7μm、軸長が約20μmのフィラーを偏
在させ、表面部45と隣接する付近はそれよりもヤング
率を低くしたいときは、軸径が最下部のものと同じ0.
7μmで、軸長が10μm以下のフィラーを、最下部に
偏在させるフィラーの50%程度に添加量を抑えて添加
し、成型すれば、これらのフィラーが表面部45と隣接
する付近に偏在し、目的を達成することができる。
【0076】この場合、成型時の温度と回転数が重要な
要素となり、実験的には成型装置の外周が60〜200
φの場合で500r.p.m程度の回転数が適当である。ま
た、成型時の温度は基材によって異なり、本実施形態で
主に使用したウレタンーウレア樹脂の場合は約140℃
前後が適当である。
【0077】次に、基材を成型した後に行う、表面の保
護層について説明する。
【0078】保護層44に使用する材料は、摩擦抵抗の
低減、表面粗さの低減によるトナーのクリーニング性向
上という目的が達成できるものであれば、特に限定され
るものではない。
【0079】一般的にはポリテトラフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニル
エーテルの共重合体、またはフッソ系樹脂ポリマーをア
ルコール可溶性ナイロン系、シリコーン樹脂系などで溶
解、分散した塗料を使用する。
【0080】保護層44はデイップコート、スプレーコ
ート、静電塗装、ロールコートなどにより塗布する事が
可能であり、膜厚は5μm〜20μm程度が適当であ
る。
【0081】あまり厚く塗布すると、表面部45の弾性
が阻害されるので、中間転写ベルトとして使用する場合
には転写の際のトナー像との密着性が低下する。
【0082】次に、このシームレスベルトを中間転写体
ベルトとして使用する場合に必要となる抵抗について説
明する。
【0083】図5において、ヤング率の高い裏面部46
は105〜1013Ω・Cm、表面部45はこれより高く
109 〜1011Ω・Cm、保護層44は1012〜10
14Ω・Cmとなるように体積抵抗率を調整し、ベルトの
弾性基材41全体では109〜1012Ω・Cm 程度と
なるように各部の厚さを調整することにより高電圧印加
時の絶縁耐圧を確保する必要がある。
【0084】次に、本発明のシームレスベルトの実施形
態の製造方法について説明する。
【0085】シームレスベルトは、基材となるマトリッ
クス溶剤中に平均形状が相互に異なる複数種類のフィラ
ーを混合し、型を取りつけた遠心成型機のシリンダー状
の支持体の内周面にこの溶剤を注入し、回転数を調整し
て遠心成型して製造する。
【0086】このようにして製造されたベルトは単一層
を構成し、エンドレス状のものとすることができるので
成型工数の少ない安価なベルトの製造ができる。
【0087】マトリックス溶剤は、基材となるウレタン
変性ウレア樹脂の反応性混合液を以下のような混合比で
混合して作成する。
【0088】[基材となるマトリックス溶剤]テリポリ
オール(分子量5000):100重量部。ウレタン変
性MDI:18重量部。ヘキサメチレンジアミン:2重
量部。テトラプチルアンモニューム過塩素塩:0.5重
量部。ケッチェンブラック:0.2重量部。1,4ブタ
ジエンオール。
【0089】そして、その溶剤中に、粒状のフィラーと
して酸化スズ10重量部(一次粒子状態で0.2μ
m)、ステアリン酸1重量部、加硫促進剤1重量部、繊
維状のフィラーとしてホウ酸アルミニウム20重量部
(1次粒子状態で、軸径2μm、軸長7μm)を混合
し、混合溶液を作成する。
【0090】上記、混合溶液を遠心成型機に注入し、成
型温度140℃で、約15分程度焼成する。この時、遠
心成型機の回転数があまり速すぎると、すべてのフィラ
ーが遠心成型機の内周面側に偏在してしまうので、装置
の外周が約60〜200φの場合は500r.p.m もしく
は1000r.p.m程度とする必要がある。
【0091】この結果、大きさが小さい粒状のフィラー
が表面部45に偏在し、それよりも大きい繊維状のフィ
ラーが裏面部46に偏在する。
【0092】なお、遠心成型回転数500r.p.mで成型
したベルト径168φ、厚さ150μm、巾330mm
のベルトの場合は、表面から厚さ約30μm付近まで酸
化スズが分散し、それより裏面側に繊維状のフィラーが
厚さ100μmに渡って偏在した。
【0093】次に、必要に応じてベルト表面に保護層4
4を塗布する。
【0094】この工程は、ベルトの表面性や、表面抵抗
を独立して調整する場合に実施する工程であって、全て
のベルトについて必要となるものではない。
【0095】ここでは、上記成型されたベルトに、4フ
ッ化エチレン樹脂(PTFE)を含有したウレタン変性
エマルション塗料と硬化剤であるシランカップリング剤
で構成されたJLY−841B(日本アチソン社製)塗
料を、例えば静電塗装法により塗装し、膜厚5μの導電
性保護層を形成する。
【0096】ちなみに、電気抵抗はDC500V印加時
に、基材込みで1011.5Ω・Cmである。
【0097】次に、本発明の画像形成装置の実施形態に
ついて説明する。
【0098】図6は、本発明の画像形成装置の実施形態
を示す概略構成図である。
【0099】図6において、駆動用制御ボード1は画像
形成装置全体を制御し、スキャナ2は駆動制御ボード1
の指令に基づいて画像信号に応じたレーザ光を発射す
る。感光体3は帯電装置(図示しない)から電荷を供給
されて帯電し、レーザ露光装置2からレーザ光の照射を
受けて画像信号に基づく潜像を形成する。その潜像は現
像装置4により現像されてトナー像となり、1次転写ロ
ール5の転写電界によって中間転写ベルト6に転写され
る。
【0100】ここで、本実施形態においては、この中間
転写ベルトに本発明の実施形態のシームレスベルトが用
いられている。
【0101】中間転写ベルト6は搬送ロール12により
A方向に循環移動し、感光体3上のトナー像はイエロ
ー、マゼンダ、シアン、ブラックの順に中間転写ベルト
6に転写される。これらのトナー像が転写された中間転
写ベルト6は、ロール(図示しない)で搬送されてきた
用紙(図示しない)を2次転写ロール7との間に挟みつ
け、2次転写ロール7の転写電界によりこれらのトナー
像を一括して用紙に転写する。トナー像が転写された用
紙8は圧力ロール11の圧力下で定着ロール9により定
着される。
【0102】一方中間転写ベルト6上の残留トナーはク
リーナ10により回収されて、再度現像工程にまわされ
る。
【0103】なお、図5に示した粒状のフィラー43と
して、酸化スズなどの金属酸化物を表面部に偏在させた
シームレスベルトは、カーボンブラックを偏在させたも
のと異なり、ベルト自体に電荷が蓄積されないので、中
間転写方式の画像形成装置に一般的に設けられている、
中間転写ベルトのクリーナ10を省くことができる。
【0104】また、表面にフッ素樹脂などを塗布して保
護層44を設けたベルトを用いる場合は、トナーの離型
性が向上するので、いわゆる中抜けなどの改善に有効で
ある。
【0105】上述するように、本発明の実施形態のシー
ムレスベルトは、強度、密着性、所定の導電性を満た
し、しかも低コストであることから、本実施形態で示す
中間転写ベルト以外にも用いることができる。
【0106】画像形成装置には本実施形態で示したもの
のほか、表面に記録媒体を担持して、像担持体上に形成
されたトナー像がその記録媒体に転写される転写位置に
搬送する用紙搬送ベルトを用いる画像形成装置があり、
その用紙搬送ベルトに本発明のシームレスベルトを用い
ることができる。
【0107】また本実施形態ではロール式の定着装置が
用いられているが、表面にトナー像の転写を受けた記録
媒体に接触してそのトナー像を記録媒体に定着させる定
着ベルトを用いる画像形成装置があり、その定着ベルト
に本発明のシームレスベルトを用いることができる。
【0108】さらに、本実施形態においては図示してい
ない帯電装置が用いられているが、像担持体と接触する
ように支持されその像担持体を帯電させる帯電ベルトを
用いる画像形成装置があり、その帯電ベルトに本発明の
シームレスベルトを用いることができる。
【0109】
【実施例】(実施例1)本発明のシームレスベルトを中
間転写ベルトとして使用する場合のベルトの機械的強度
やトナー像の転写性能などを確認するために以下の実験
を行った。
【0110】実験に使用する画像形成装置の概略構成図
は、図6に示した概略構成図と同じであり、その説明を
省略し、以下には具体的構成条件を示す。
【0111】また、中間転写ベルトに用いるシームレス
ベルトの断面構成図は、図5に示した概略断面構成図と
同じであり、その説明を省略し、具体的構成条件のみを
示す。
【0112】なお、本実施例をはじめ他の実施例や比較
例として以下に示す実験結果を、転写時における色ずれ
の有無、100%モジュラスにおける強度、絶縁耐圧
(1000V印加時のリークの有無)に関し、表1にま
とめて示す。
【0113】 感光体;OPC感材。 プロセス速度;80mm/s 現像剤担持体;15φのアルミの中空パイプにアルマイト処理を施したもの( 表面粗さRa:1.0) トナー層形成部材;厚さ0.5mmのSUS板にゴム硬度50度のシリコンゴ ムを貼り合わせたものをドクタ方式で設定したもの 転写装置;発泡性シリコンゴムにイオン導電体を配合したもので、φ20の体 積抵抗率が108Ω.Cm 潜像電位;−100V 背景部位;−350V 中間転写ベルト;下記の基材にフィラーを混合したものを遠心成型したベルト 基材:テリボリオール(分子量5000)100重量部(旭硝子社製) ウレタン変性MDI 18重量部(住友バイエル社製) ヘキサメチレンジアミン 2重量部 テトラプチルアンモニューム過塩素塩 0.5重量部 ケッチェンブラック0.2重量部(ライオンアクゾ社製) 1,4ブタジエンオール フィラー:酸化スズ 10重量部(触媒化成工業製) ホウ酸アルミニウム(1次粒子状態で軸径2μm,軸長μm,) 20重量部(三井金属製) リブ:2次焼成時に、型の中で同時融着。焼成温度140℃ 遠心成型時の回転数;500r.p.m 膜厚;150μm 外径;168φ 幅;330mm ベルトの表面抵抗;10 11Ω/□ 体積抵抗;108Ω.Cm 定着装置;厚さ0.5mmのSUS材を使用したψ40の中空パイプを使用 ヒートランプ;定格650のタングステンランプ 圧力ロール;SUS330φの円筒に肉厚50μmのゴム層を被覆して使用 クリーナ;ナイロンブラシのシャフトにDCバイアス電圧500V印加 冷却ファン;長尺の電動ファンを使用 用紙;J紙(富士ゼロックス社製。
【0114】このようにして形成された中間転写ベルト
は、機械的強度は100%モジュラスが39.2MPa
で、表面部の硬度がJIS−A硬度で、20度以下のハ
イブリッドなベルトであった。このベルトをベルトのテ
ンション49Nで、プロセス速度を上記の速度で回転し
ても転写時の色ずれを100μm以下に抑えることがで
きた。また、トナーの飛び散りもなく、良好な画像が得
られた。
【0115】(実施例2)上記実施例1で設定した具体
的構成条件のうち、基材に添加する繊維状のフィラーを
チタン酸カリウムに変更し、繊維状のフィラーを15μ
mの長さのものに変更した。
【0116】このようにする事で、ベルトの強度が向上
し、100%モジュラスで49MPaとなり、ベルトの
剛性を確保しながらも表面部の硬度はJIS−A硬度で
20度以下とすることができた。
【0117】さらに、ベルトが回転するプロセス速度を
実施例1の約2倍にアップさせてもベルト自体に何ら問
題は生ぜず、色づれのない高品位なカラー画像を安定し
て得ることができた。なお、この時はR紙(富士ゼロッ
クス社製)を使用した。
【0118】(実施例3)上記実施例1で設定した具体
的構成条件のうち、弾性基材の主原料をポリエステルポ
リオールに変更するとともに、表面部に偏在させる粒状
のフィラーをチタニアと酸化スズ各5重量部づつに変更
して成型した。また、低コスト化のため、転写ロールは
金属ロールに変更した。
【0119】このような構成条件とした場合、フィラー
の含有量は増加させていないので、機械的弾性力への影
響は少なくて済み、かつ粒状のフィラーが偏在する表面
部の抵抗を容易に調整することができた。このときの表
面抵抗は1012 Ω/□であった。なお、ここでは、用
紙はR紙(富士ゼロックス社製)を使用し、安定して高
品位なカラー画像を高速で得られた。
【0120】(実施例4)上記実施例1で設定した具体
的構成条件のうち、繊維状のフィラーの添加量を15重
量部に減少させて実施した。
【0121】この条件で成型すると、繊維状のフィラー
の分散する厚さが80μmとなり、粒状のフィラーであ
る酸化スズの分散する厚さが60μmとなった。
【0122】この条件では、酸化スズが分散する弾性部
分は厚みが増すので、転写時の密着性をより一層確保で
き、特に、ハイライト部の孤立粒子の転写性が向上し
た。
【0123】(実施例5)実施例3の構成条件のまま、
中間転写ベルトの表面に、フッソ系ポリマであるPVD
Fをデイップコートして厚さ約10μmの保護層を得
た。
【0124】このように、トナーが離型しやすい材料を
表面に塗布することにより、ベルトの残留トナーは回収
しやすくなり、安定して高品位のカラー画像を得ること
ができた。
【0125】(比較例1)実施例1と同様な構成条件の
まま、中間転写ベルトの成型回転数を2000r.p.mに
したところ、添加した粒状フィラーも繊維状フィラーも
すべて遠心成型機の型側に偏在してしまい、表面部が硬
く、100%モジュラスが29.4MPaとなった。ま
た、ベルト表面にフィラーの一部が露出し、表面性を確
保できなかった。
【0126】(比較例2)実施例1と同様な構成条件
で、繊維状フィラーの代わりに粒子径0.7μm程度の
酸化スズを30重量部添加した。
【0127】この条件で作成されたベルトでは、ベルト
の厚さ方向にフィラーが均一に分散しているものの、機
械的強度はほとんど変わらず、100%モジュラスが
9.8MPa程度であった。また、厚さ方向に均一に分
散したため、表面部に弾性層を形成することができなか
った。
【0128】(比較例3)実施例1と同様な構成条件
で、表面部に偏在させるフィラーの分量を10重量部か
ら5重量部に減らし、遠心成型機の回転数を800r.p.
mに上げた。
【0129】この条件に変更すると、表面部に偏在する
フィラーの分量が少なく、かつ遠心力が強くなっている
ため表面からわずか5μm以下にしか偏在せず、弾性力
がJIS−A硬度で、40度以上になってしまい必要な
弾性力を発現できなかった。
【0130】(比較例4)実施例1と同様な構成条件
で、繊維状のフィラーの分量を5重量部に減らし、成型
機の回転数を300r.p.mに落として成型した。
【0131】この条件で成型されたベルトは、繊維状フ
ィラーが裏面部に厚さ50μmで分散し、粒子状のフィ
ラーである酸化スズが表面部に厚さ90μmに渡って分
散した。この場合は、弾性部の厚さが約90μmになっ
てしまったため、一部クラックが生じた。
【0132】
【表1】
【0133】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、コストの安い弾性部材を用いて単一層からなる低コ
ストのシームレスベルトを提供することができる。ま
た、弾性部材に添加する添加物の種類や添加量を変える
ことによりシームレスベルトの強度や密着性などを任意
に変化させることができる。また、製造方法もコストア
ップにつながる複数の工程を経ることなく、一度の成型
工程で、エンドレスベルト状に成型できる。さらに、こ
のシームレスベルトを画像形成装置の各プロセスに用い
れば低コストで良質なカラー画像が得られる画像形成装
置を提供できる。特に中間転写ベルトとして用いればト
ナーの飛び散りや色づれのほとんどない高品位なカラー
画像を安定して提供できる。
【図面の簡単な説明】 .
【図1】従来例として示す導電性シームレスベルトの概
略断面構成図である。
【図2】従来例として示すエンドレスベルトの概略断面
構成図である。
【図3】従来例として示す中間転写ベルトの概略断面構
成図である。
【図4】一例として拡大して示す補強用繊維部材の概略
斜視図である。
【図5】本発明のシームレスベルトの実施形態を示す概
略断面構成図である。
【図6】本発明の画像形成装置の実施形態を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
1 制御ボード 2 レーザ露光装置 3 感光体 4 現像装置 5 1次転写ロール 6 中間転写ベルト 7 2次転写ロール 8 用紙 9 定着ロール 10 クリーナ 11 圧力ロール 12 搬送ロール 30 表面層 31 中間層 32 内層 33 塗装膜 34 補強フィルム 35,36 弾性層 37 補強用繊維部材 38 織布状 41 基材 42 繊維状の第2のフィラー 43 粒状の第1のフィラー 44 保護層 45 表面部 46 裏面部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/02 C08K 7/02 9/00 9/00 C08L 101/00 C08L 101/00 G03G 15/16 G03G 15/16 // B29K 75:00 B29K 75:00 105:16 105:16 B29L 29:00 B29L 29:00 (72)発明者 林 和廣 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 岩崎 仁 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H032 AA15 BA09 BA18 BA23 3F049 AA06 BA13 LA02 LA05 LA07 LB03 4F071 AA41 AA51 AA53 AB03 AB18 AB27 AC05 AC12 AD01 AD02 AE15 AF20 AF37 AF39 AH12 AH16 AH17 BC01 4F205 AA16 AA31 AB11 AB16 AB17 AB18 AB25 AC05 AG16 AR09 GA01 GB01 GC04 GE02 GE22 GF01 GF21 GF27 GN01 GN13 GN24 4J002 CC161 CK021 DA026 DA036 DE016 DE017 DE096 DE136 DE186 DE187 DK007 FA047 FA086 FD016 FD017 GP00 GQ00

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面
    とで異なる性質を持つ単一層からなる基材を有すること
    を特徴とするシームレスベルト。
  2. 【請求項2】前記添加物が、平均形状が相互に異なる複
    数種類のフィラーの混合物からなることを特徴とする請
    求項1記載のシームレスベルト。
  3. 【請求項3】前記添加物が、粒状の第1のフィラーと、
    繊維状の第2のフィラーとを含むことを特徴とする請求
    項1記載のシームレスベルト。
  4. 【請求項4】相対的に、前記第1のフィラーが表面側に
    偏在するとともに、前記第2のフィラーが裏面側に偏在
    してなることを特徴とする請求項1記載のシームレスベ
    ルト。
  5. 【請求項5】前記基材が弾性材であることを特徴とする
    請求項1記載のシームレスベルト。
  6. 【請求項6】表面にフッ素系樹脂からなる保護層を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のシームレスベルト。
  7. 【請求項7】前記第1のフィラーは、カーボンブラック
    または導電性金属酸化物からなるものであることを特徴
    とする請求項3記載のシームレスベルト。
  8. 【請求項8】前記第2のフィラーは、導電性金属酸化物
    からなるものであることを特徴とする請求項3記載のシ
    ームレスベルト。
  9. 【請求項9】前記基材中の前記第1のフィラーが偏在す
    る部分の厚さが5μm以上、100μm以下であること
    を特徴とする請求項4記載のシートベルト。
  10. 【請求項10】前記基材中の前記第2のフィラーが偏在
    する部分の厚さが50μm以上、1mm以下であること
    を特徴とする請求項4記載のシートベルト。
  11. 【請求項11】前記第1のフィラーが偏在する部分のヤ
    ング率が10MPa以下であることを特徴とする請求項
    4記載のシートベルト。
  12. 【請求項12】前記第2のフィラーが偏在する部分のヤ
    ング率が20MPa以上であることを特徴とする請求項
    4記載のシートベルト。
  13. 【請求項13】前記基材の表面に近接した部分が他の部
    分の体積抵抗率よりも最も高い体積抵抗率を有すること
    を特徴とする請求項4記載のシームレスベルト。
  14. 【請求項14】前記第2のフィラーは、導電処理された
    チタン酸カリウムまたは導電処理されたホウ酸アルミニ
    ウムであることを特徴とする請求項8記載のシームレス
    ベルト。
  15. 【請求項15】単一層からなる基材を有するシームレス
    ベルトの製造方法において、マトリックス溶剤中に添加
    物を混合し、遠心成型により、厚み方向の偏在により表
    面と裏面とで異なる性質を持つ単一層からなる基材を形
    成することを特徴とするシームレスベルトの製造方法。
  16. 【請求項16】前記マトリックス溶剤中に平均形状が相
    互に異なる複数種類のフィラーを混合し、遠心成型する
    ことを特徴とする請求項15記載のシームレスベルトの
    製造方法。
  17. 【請求項17】シームレスベルトとして製造された後の
    該シームレスベルトを構成する基材が添加物の厚み方向
    の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一層を
    構成するように、遠心成型時の回転数を調整することを
    特徴とする請求項15記載のシームレスベルトの製造方
    法。
  18. 【請求項18】シームレスベルトとして製造された後の
    該シームレスベルトがエンドレスベルト状になるよう
    に、添加物が混合されたマトリックス溶剤を遠心成型機
    のシリンダー状の支持体の内周面に注入して遠心成型す
    ることを特徴とする請求項15記載のシームレスベルト
    の製造方法。
  19. 【請求項19】像担持体上にトナー像を形成し、該トナ
    ー像を最終的に所定の記録媒体上に転写して定着するこ
    とにより、該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を
    形成する画像形成装置において、画像形成のいずれかの
    プロセスにシームレスベルトが用いられ、該シームレス
    ベルトが、添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面と
    で異なる性質を持つ単一層からなる基材を有することを
    特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】前記シームレスベルトが、前記像担持体
    上に形成されたトナー像の転写を受けて、該トナー像
    を、所定の記録媒体に二次転写する二次転写装置に搬送
    する中間転写ベルトであることを特徴とする請求項19
    記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】像担持体上にトナー像を形成し、該トナ
    ー像を最終的に、所定の記録媒体上に転写して定着する
    ことにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を
    形成する画像形成装置において、前記像担持体上に形成
    されたトナー像の転写を受けて、該トナー像を、所定の
    記録媒体に二次転写する二次転写装置に搬送する中間転
    写ベルトを備え、該中間転写ベルトが、添加物の厚み方
    向の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一層
    からなる基材を有するとともに該基材の表面にフッ素樹
    脂からなる保護層を有するシームレスベルトからなるも
    のであることを特徴とする画像形成装置。
JP2000198826A 2000-06-30 2000-06-30 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3888038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000198826A JP3888038B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000198826A JP3888038B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002012681A true JP2002012681A (ja) 2002-01-15
JP3888038B2 JP3888038B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=18696928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000198826A Expired - Fee Related JP3888038B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3888038B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006267240A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Fuji Xerox Co Ltd 搬送ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP2007057924A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写ベルト、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP2007131790A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルトおよび画像形成装置
JP2007308241A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット用搬送ベルトおよびインクジェット記録装置
JP2009025786A (ja) * 2007-06-19 2009-02-05 Bridgestone Corp 導電性エンドレスベルト
JP2009186524A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Ricoh Co Ltd 電子写真用中間転写媒体及び該中間転写媒体を用いた画像形成装置
US8142010B2 (en) 2006-05-17 2012-03-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Transporting belt for inkjet and inkjet-recording apparatus
US8744326B2 (en) 2009-03-19 2014-06-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Electro-conductive belt, fabrication method thereof, and image forming device
JP2016114907A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 富士ゼロックス株式会社 導電性弾性ベルト、導電性弾性ベルトユニット、画像形成装置
JP2022542661A (ja) * 2019-08-01 2022-10-06 ベルンドルフ イノベーションズ ウント テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング エンドレスベルトの製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6156735B2 (ja) 2013-06-26 2017-07-05 株式会社リコー ベルト部材、画像形成装置及びベルト部材の製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006267240A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Fuji Xerox Co Ltd 搬送ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP2007057924A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写ベルト、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP2007131790A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルトおよび画像形成装置
JP4569518B2 (ja) * 2006-05-17 2010-10-27 富士ゼロックス株式会社 インクジェット用搬送ベルトおよびインクジェット記録装置
JP2007308241A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット用搬送ベルトおよびインクジェット記録装置
US7918552B2 (en) 2006-05-17 2011-04-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Inkjet conveying belt and inkjet recording apparatus
US8142010B2 (en) 2006-05-17 2012-03-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Transporting belt for inkjet and inkjet-recording apparatus
JP2009025786A (ja) * 2007-06-19 2009-02-05 Bridgestone Corp 導電性エンドレスベルト
JP2009186524A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Ricoh Co Ltd 電子写真用中間転写媒体及び該中間転写媒体を用いた画像形成装置
US8744326B2 (en) 2009-03-19 2014-06-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Electro-conductive belt, fabrication method thereof, and image forming device
US9323183B2 (en) 2009-03-19 2016-04-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Electro-conductive belt, fabrication method thereof, and image forming device
JP2016114907A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 富士ゼロックス株式会社 導電性弾性ベルト、導電性弾性ベルトユニット、画像形成装置
JP2022542661A (ja) * 2019-08-01 2022-10-06 ベルンドルフ イノベーションズ ウント テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング エンドレスベルトの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3888038B2 (ja) 2007-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3019781B2 (ja) 画像形成装置および中間転写体ベルトとその製造方法
US5985419A (en) Polyurethane and doped metal oxide transfer components
EP2390729A1 (en) Intermediate transfer belt, electrophotographic apparatus and method for producing the belt
JP3888038B2 (ja) 画像形成装置
WO2011096464A1 (ja) 導電性エンドレスベルト
EP0911704A1 (en) Developing roller
JP2002229345A (ja) 導電性ベルト
JP3941287B2 (ja) 画像形成装置
JP2005003878A (ja) 導電性ベルト
JP3951101B2 (ja) 搬送ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP2006184787A (ja) 導電性エンドレスベルト、その製造方法およびそれを用いた画像形成装置
JP3852231B2 (ja) 画像形成装置の電荷関与部品及びそれを用いた画像形成装置
JP3651199B2 (ja) 中間転写体及びその製造方法
JP2004078029A (ja) 搬送ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP3315933B2 (ja) 導電性シームレスベルト
JP2010085518A (ja) 無端ベルト及び画像形成装置
JP3552868B2 (ja) Oa機器用部材
JP3054138B1 (ja) 中間転写用シームレスベルト
JP4751592B2 (ja) 半導電性シームレスベルト
JPH11202650A (ja) 中間転写部材及び画像形成装置
JP4232218B2 (ja) 中間転写部材
JP2000010417A (ja) 導電性転写ベルト
JP2003098841A (ja) 中間転写用ベルト
JPH1145015A (ja) 中間転写部材
WO2013151132A1 (ja) 導電性エンドレスベルト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees