JP2002003642A - 生分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの製造方法 - Google Patents
生分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの製造方法Info
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Abstract
解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シー
トの製造方法を提供すること。 【解決手段】天然の粉体状物質を主成分とし、生分解性
ポリマーを40重量%以下含有することを特徴とする生
分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シ
ートの製造方法。
Description
懸濁液及びそれを用いて生分解性シートの製造方法、さ
らに詳しくは天然粉体状物質を主成分とし、それに生分
解性ポリマーを配合した生分解性シート製造用懸濁液及
びそれを用いた分解性シートの製造方法に関する。
用品としてポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフ
ィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等
の汎用プラスチックで作成された製品が用いられてい
る。前記汎用プラスチックは、軽量で、加工性に優れて
いる上に、低コストで製品を製造できる利点を有する。
しかし、自然環境下で自然に分解しないか、または分解
速度が極めて遅く、使用後放置されたり、土中に埋設処
理されても半永久的に地上に残る、あるいは海洋に投棄
されても分解しないことから海洋生物の生活環境を破壊
するなどの欠点がある。そのため汎用プラスチック製品
の消費が拡大するに従ってその廃棄物処理が大きな社会
問題となってきている。そこで、汎用プラスチックに澱
粉、木屑、麦藁粉砕物又はバカス等の天然の生分解性材
料を混合したプラスチック製品が自然環境下で自然に分
解する製品として提案されたが、その主体である汎用性
プラスチックがそのまま残存し前記問題を解決できるも
のではなかった。
として使用されてきたポリ乳酸系樹脂やポリカプロラク
トン、ポリビニルアルコール等の、土壌中の微生物によ
り容易に分解され、かつ分解生成物が人体に無害な乳酸
や二酸化炭素と水となる樹脂が環境に優しい樹脂として
注目を集め多くの研究がなされている。しかし、前記ポ
リ乳酸系樹脂などは高価で農業用資材、包装用材料又は
衛生用品としての使用に供せるものではなかった。その
ため生分解性ポリマーに生分解性セルロース繊維粉など
の天然の粉体状物質を配合し、低コスト化を目途とする
生分解性製品が例えば特開平7−316315号公報や
特開平7−316315号公報で提案されているが、い
ずれも天然の粉体状物質の配合割合が20重量%以下で
十分に低コスト化するものではなかった。
本発明者等は、鋭意研究を続けた結果、天然の粉体状物
質を主成分とし、これに生分解性ポリマーを混合した懸
濁液を、型に流し込む、又は型に塗布したのち、含有す
る溶剤を揮発させることで、生分解性製品のコストを低
くできることを見出した。さらに、前記天然の粉体状物
質として米ぬかなどの産業廃棄物を有効に利用すること
で一段と低コスト化が達成できることをも見出して本発
明を完成したものである。すなわち、
造できる生分解性シート製造用懸濁液を提供することを
目的とする。
し一段と低コストで生分解性シートを製造できる生分解
性シート製造用懸濁液を提供することを目的とする。
分解性シートの製造方法を提供することを目的とする。
明は、天然の粉体状物質を主成分とし、生分解性ポリマ
ーを40重量%以下含有することを特徴とする生分解性
シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの
製造方法に関する。
ぬか、セルロース、澱粉、キチン、多糖類などをいい、
特に玄米のとう精、故紙、間伐材、麦皮等の産業廃棄物
の処理により得られた米ぬか、セルロース、澱粉が低コ
スト化、実用性の点から好適である。前記天然の粉体状
物質に配合する生分解性ポリマーとしては、ポリ乳酸、
乳酸単位が60モル%以上の乳酸と他のヒドロキシカル
ボン酸との共重合体、乳酸単位が60モル%以上の乳
酸、脂肪族多価カルボン酸及び脂肪族グリコールからな
る脂肪族ポリエステル共重合体などのポリ乳酸系樹脂、
脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステルアミド、ポリ
ビニルアルコールなどが挙げられる。前記ポリ乳酸とし
ては、具体的にL−乳酸、D−乳酸、あるいはL−乳酸
とD−乳酸の混合物を脱水縮合した樹脂が挙げられ、特
に物性、耐熱性が要求される場合にはL体が85モル
%、好ましくは95モル%のポリ乳酸が好ましい。前記
ポリ乳酸は、乳酸の環状二量体であるラクチドを開環重
合するなどの方法で製造され、その数平均分子量は2
0,000〜1,000,000、好ましくは50,0
00〜500、000の範囲がよく、数平均分子量が2
0,000未満では、実用的な製品が得られず、また
1,000,000を超えると成型加工性が悪く好まし
くない。
ルボン酸としては、例えばグリコール酸、ジメチルグリ
コール酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、
4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−
ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒ
ドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキ
シ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、3−ヒドロキシ
カプロン酸、4−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられ
る。
成する脂肪族多価カルボン酸としては、例えばマロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
アゼライン酸及びこれらの無水物などが、また脂肪族グ
リコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンチルジオール、1.6−
ペンチルジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、テトラメチレングリコールなどが挙
げられる。
ドなどのポリ(α−ヒドロキシカルボン酸)、ポリ−ε
−カプトラクトン、ポリ−β−プロピオラクトンが挙げ
られ、また脂肪族ポリエステルアミドとしては、ポリ−
ε−カプトラクトンとナイロン6との共縮重合体などが
挙げられる。
上記天然の粉体状物資を主成分とし、それに分解性ポリ
マーをバインダーとして40重量%以下を配合し、溶剤
に溶解して製造される。好ましくは前記天然の粉体状物
質が60〜90重量%、分解性ポリマーが10〜40重
量%の範囲がよい。使用する溶剤としては、水、クロロ
ホルム、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、ジ
オキサン、シクロヘキサン等の有機溶剤が挙げられ、中
でも水、クロロホルム、ジオキサンが好適である。
生分解性シートの製造に当たっては、生分解性シート製
造用懸濁液を離型性のある型に流し込む、またはアプリ
ケータを用いて塗布したのち、水又は有機溶剤をシート
に気泡が混在しないように徐々に揮発する。この成形法
で厚さ20〜1000μmのシートが容易に製造でき
る。
要に応じて各種の添加剤、例えば充填剤、可塑剤、安定
剤、滑剤、剥離剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤
などを配合してもよい。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お以下の実施例の引張強度、引張弾性率及び伸度はJI
Sに規定する測定方法に準拠する。
ス2.57g/10分のポリカプロラクトン及び米ぬか
を表1に示す配合割合でクロロホルム溶剤に溶解して生
分解性シート製造用懸濁液を調製した。得られた懸濁液
をアプリケーターを用いて、フッ素系樹脂を被覆した板
上に塗布し、溶剤を揮発させて厚さ500μmのシート
を製造した。得られたシートの力学的性質を表1に示
す。
多いと硬い材料となるが伸びが少ない。一方、ポリカプ
ロラクトンを多くすると若干軟らかくなるが伸びのある
シートが得られる。このように生分解性ポリマーを任意
に混合し配合することで、強度、硬度及び伸度を任意に
変えることができる。
つポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びコーン澱粉の配合
量を表1のとおりとした以外、実施例1〜5と同様にし
てシートを製造し、その力学的性質を測定した。その結
果を表2に示す。
天然の粉状物質を主成分とし、それに生分解性ポリマー
をバインダーとして配合することから、安価に調製でき
る。それを用いる生分解性シートを安価にできる上に、
得られたシートは伸び、曲げに優れ実用品として有効に
利用できる。
Claims (5)
- 【請求項1】天然の粉体状物質を主成分とし、生分解性
ポリマーを40重量%以下含有することを特徴とする生
分解性シート製造用懸濁液。 - 【請求項2】天然の粉体状物質が産業廃棄物の処理で得
られた粉状物質であることを特徴とする請求項1記載の
生分解性シート製造用懸濁液。 - 【請求項3】天然の粉体状物質が60〜90重量%、生
分解性ポリマーが40〜10重量%の範囲で含有するこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の生分解性シート製
造用懸濁液。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1記載の生分
解性シート製造用懸濁液を型に流し込む又はアプリケー
ターを用いて塗布したのち、溶剤を揮発することを特徴
とする生分解性シートの製造方法。 - 【請求項5】型の表面にフッ素系樹脂被覆が設けられて
いることを特徴とする請求項4記載の生分解性シートの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000186335A JP2002003642A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 生分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000186335A JP2002003642A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 生分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの製造方法 |
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JP2002003642A true JP2002003642A (ja) | 2002-01-09 |
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ID=18686513
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JP2000186335A Pending JP2002003642A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 生分解性シート製造用懸濁液及びそれを用いた生分解性シートの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002003642A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004018555A1 (ja) * | 2002-08-22 | 2004-03-04 | Kazuko Itabashi | 生分解性樹脂組成物 |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000186335A patent/JP2002003642A/ja active Pending
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