JP2002001926A - インクジェットプリント装置および画像形成方法 - Google Patents

インクジェットプリント装置および画像形成方法

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JP2002001926A
JP2002001926A JP2000182157A JP2000182157A JP2002001926A JP 2002001926 A JP2002001926 A JP 2002001926A JP 2000182157 A JP2000182157 A JP 2000182157A JP 2000182157 A JP2000182157 A JP 2000182157A JP 2002001926 A JP2002001926 A JP 2002001926A
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JP2000182157A
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Hiroki Horikoshi
宏樹 堀越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所謂マルチパス記録を行うインクジェット記
録装置において、各走査(パス)毎に間引かれた位置だ
けを限定して駆動するブロック分散分割駆動などのヘッ
ド駆動方式に対し、マスクテーブルの生成処理の簡略化
ないし高速化とメモリ容量の削減とを可能にする。 【解決手段】 ブロック分散分割駆動などに代表される
限定した座標位置のみを単一のプリント走査で駆動する
ことによる実質的なマスクと画像データに含まれるプリ
ントドットを非プリントドットに置き換えることによる
マスクとの論理積により各プリント走査に必要なドット
形成を行う。これにより、副走査方向レジストレーショ
ン処理に対応すべく副走査方向に複数搭載されたノズル
からの使用ノズルの選択状態などによらず、単一の生成
処理による単一のマスクテーブルが使用可能となり、マ
スクテーブル生成処理の簡素化および高速化が達成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント媒体にイ
ンクを吐出して画像を形成するインクジェットプリント
装置および画像形成方法に関するものであり、より具体
的には、同一プリント領域を複数回走査して画像を形成
する際の各走査におけるデータ生成制御に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータや複写装
置、ワードプロセッサ等のOA機器が広く普及してお
り、これらの機器において画像形成(プリント)を行う
装置の一種として、インクジェット方式によりディジタ
ル画像のプリントを行う装置が急速に発展および普及し
てきている。特にOA機器の高機能化とともにカラー化
が進んでおり、これに伴って様々なカラーインクジェッ
トプリント装置が開発されてきている。
【0003】一般にインクジェットプリント装置は、プ
リント手段(プリントヘッド)およびインクタンクを搭
載するキャリッジと、プリント媒体を搬送する搬送手段
と、これらを制御する制御手段とを具備する。かかる装
置は、複数の吐出口からインクを例えば滴として吐出さ
せるプリントヘッドをプリント媒体の搬送方向(副走査
方向)と直行する方向(主走査方向)にシリアルスキャ
ンさせる一方、各主走査間でプリント幅に等しい量でプ
リント媒体を間欠搬送するものである。さらには、カラ
ー対応のインクジェットプリント装置の場合、複数色に
対応したプリントヘッドにより吐出されるインクドット
の重ね合わせによりカラー画像を形成する。
【0004】インクジェットプリント装置においてイン
クを吐出させる方法としては、吐出口近傍に発熱素子
(電気熱エネルギ変換体)を設け、この発熱素子に電気
信号を印加することによりインクを局所的に加熱して圧
力変化を起こさせ、インクを吐出口から吐出させるサー
マル方式や、ピエゾ素子等の電気圧力変換手段を用い、
インクに機械的圧力を付与してインクを吐出するピエゾ
方式などが用いられている。一般に、前者のサーマル方
式は、半導体製造工程と同様の技術を適用してプリント
ヘッドを製造することができることから、高精彩画像の
出力に対応するための微細なノズルの高密度実装が容易
であるという特長を有している。一方、後者のピエゾ方
式は、吐出制御性に優れ、また熱の作用を考慮しなくて
もよいことからインク選定の自由度が高く、ヘッド寿命
も比較的長いという特長がある。
【0005】いずれにしても、インクジェットプリント
方式は、プリント信号に応じて微少のインクを吐出口か
らプリント媒体上に吐出することにより文字や図形など
のプリントを行うものであり、ノンインパクトであるた
め騒音が少ないこと、ランニングコストが低いこと、装
置が小型化しやすいこと、およびカラー化が比較的容易
であること、などの利点を有していることから、コンピ
ュータやワードプロセッサ等と併用され、あるいは単独
で使用される複写機、プリンタ、ファクシミリ等のプリ
ント装置において、画像形成の手段として広く用いられ
ている。
【0006】インクジェットプリント方法においては、
インクのにじみのない高発色のカラー画像を得るべく、
インク吸収層を有する専用コート紙を使用する場合もあ
るが、最近ではインクの改良等により、プリンタや複写
機等で広く使用されている所謂普通紙へのプリント適性
を持たせたものも実用化されている。さらにはOHPシ
ートや布、プラスチックシート等、様々なプリント媒体
への対応が望まれており、こうした要求に応えるため、
インクの吸収特性が異なるプリント媒体を必要に応じて
選択した際にもプリント媒体の種類に係わりなく最適の
プリントを可能とするプリント装置の開発および製品化
も進められている。またプリント媒体の大きさについて
も、宣伝広告用のポスタや衣類等の織布では大サイズの
ものが要求されてきている。
【0007】このようにインクジェットプリント装置
は、優れたプリント手段としてパーソナルユースやオフ
ィスユースのみならず幅広い産業分野でも需要が高まっ
ており、より一層高品位な画像の提供が求められ、また
更なる高速化への要求も一段と高まっていると言える。
【0008】一般に、カラーインクジェットプリント方
法は、シアン(Cy),マゼンタ(Mg),イエロー
(Ye)の3色のカラーインクを使用し、また、さらに
はブラック(Bk)を加えた4色のインクを使用してカ
ラープリントを実現する。このようなカラー画像をプリ
ントするインクジェットプリント装置においては、文
字,数字,記号などのキャラクタのみをプリントするモ
ノクロームのインクジェットプリント装置と異なり、発
色性や階調性、一様性など様々な要素に関してのプリン
ト性能が要求される。
【0009】しかし、プリントされる画像の品位はプリ
ントヘッド単体の性能に依存するところが大きい。すな
わち、プリントヘッドの吐出口の形状や、インクを吐出
するために利用されるエネルギを発生するための電気熱
変換体(吐出ヒータ)や電気圧力変換体(ピエゾ素子)
などの素子のばらつき等、プリントヘッド製作工程時に
生じるノズル(以下、吐出口ないしこれに連通する液路
およびインク吐出に利用されるエネルギを発生する素子
を総括して言うものとする)毎の僅かな違いが、それぞ
れに吐出されるインクの吐出量や吐出方向に影響を及ぼ
し、最終的に形成されるプリント画像の濃度むらとなっ
て顕われて画像品位を劣化させる原因となる。その結果
として、ヘッド主走査方向に対して周期的にエリアファ
クタ100%を満たせない”白”の部分が存在したり、
逆に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいは白筋
が発生したりすることとなる。これらの現象が通常人間
の目で濃度むらとして感知されるのである。
【0010】そこで、これらの濃度むら対策としてマル
チパスプリント法と呼ばれる方式が提案されている。簡
単のために、単色インクを吐出するノズルを8個有した
プリントヘッドを用いた場合を例に挙げて、この方式を
説明する。さらにここでは、プリントドットと非プリン
トドットとが乱数的に配列されたランダムマスクパター
ンなどを用いてプリントデータを間引くことによりパス
データを生成するテーブルマスク方式を採用し、2パス
プリントを実現する場合について説明する。
【0011】図1はプリント走査毎のマスクテーブルの
一例を示す図であり、テーブル頭域A,Bはそれぞれ第
1パス,第2パスにおいて使用する相補的なマスクテー
ブルである。テーブルは1ドット当り1ビットであり、
「0」はマスク対象であることを、「1」は非マスク対
象であることを示す。マスクテーブルA,Bはそれぞれ
主走査方向12画素、副走査方向4画素に対応したサイ
ズのテーブルであり、これを主副各走査方向に繰り返し
展開してマスクデータとして使用する。ここではプリン
トヘッドが備えるノズル数は8個、2パスプリントにお
ける紙搬送量に相当する画素数は8/2=4であり、こ
れはテーブルAおよびBの副走査方向サイズと一致す
る。
【0012】図2は図1で示したマスクテーブルを用い
たプリント走査の態様を説明するための図である。8個
のノズルに対応する8ラインのデータに対して、4ライ
ン毎にA,Bをマスクパターンとして適用する。各プリ
ント走査においては、格納されたマスクテーブルを用い
て画像データのマスク処理(画像データに応じてプリン
トすべきドットを非プリントドットに置き換える処理)
を実行し、パス毎のデータを生成出力する。具体的に
は、画像データとマスクデータとの論理積を演算するこ
とにより、マスクデータが「1」である場合には画像デ
ータがそのまま出力され、マスクデータが「0」である
場合には画像データが必ず「0」に置き換えられること
により実現される。全ての画像領域は常に2回の走査に
よりA,Bの順にマスク処理されてプリントデータが生
成されることになる。
【0013】このようにして、一つのラインを異なる二
つのノズルを用いてプリントすることにより、濃度むら
を抑えた高品位な画像を形成することができる。また、
マルチパスプリント法は、インクを乾かしながらプリン
トしていくことによりブリーディング(にじみ)を抑え
るといった効果や、走査毎のプリントドットを低減する
ことから吐出不良の原因となるプリントヘッドの昇温を
抑制する効果、なども同時に達成できる。ここでは主走
査方向について説明したが、副走査方向に対して連続す
るドットを間引いてプリントすることにより、更なる高
画質化が可能になる。
【0014】各走査毎のパスデータを生成する方法とし
ては、上述のように、プリントドットと非プリントドッ
トとが乱数的に配列されたランダムマスクパターンなど
を用いてプリントデータを間引くことによりパスデータ
を生成する方法(テーブルマスク方式と称す)のほか、
千鳥/逆千鳥状のパターンを用いてプリントデータを間
引くことによりパスデータを生成する方法(固定マスク
方式と称す)や、画像データに応じたプリントドット自
体に着目して間引き処理を行うことによりパス毎のデー
タを生成する方法(データマスク方式と称す)などが知
られている。
【0015】ところで、サーマル方式のインクジェット
プリント装置においては、主に消費電力を抑制する目的
で、ブロック分割駆動方式が採用されている。この方式
は、プリント媒体搬送方向(副走査方向)に配列された
ノズル列を複数のブロックに分割し、ブロック毎に時分
割に、すなわち時間をずらして駆動するものであり、以
下に簡単に説明する。
【0016】図3はプリントヘッドにおけるノズル配列
の一例を示す模式図、図4はかかるノズル配列を有する
プリントヘッドに対する標準的なブロック分割駆動の態
様を説明するための図、図5は各ブロックに含まれるノ
ズルの割当て例を示す図である。
【0017】図3はインクを例えば滴として吐出する吐
出口側からプリントヘッドを見た図であり、この例では
256個のノズルが2列に分けて設けられており、それ
らの列を構成する偶数番号のノズル(#0,#2,・・
・,#254)と奇数番号のノズル(#1,#3,・・・,
#255)とは、図の上下方向(副走査方向)で位置を
ずらして配列されている。また、列間の間隔は図の左右
方向(主走査方向)に8画素相当である。これら256
個のノズルは、16ブロックに分けられており、各ブロ
ックには図5に示すようにノズルが割当てられている。
そして、主走査方向に並ぶ画素のプリントタイミングを
トリガとして、図4に示すように各ブロック(1〜1
6)毎のノズルが順次駆動される。実際には、各ノズル
は、ブロック番号に応じて主走査方向に例えば1.2μ
mずつずれて配置されている。
【0018】ここで、画像形成のスループットを向上さ
せる一つの方法として、プリントヘッドを主走査させる
ためのキャリッジの移動速度を高めて一走査時間を短縮
することが考えられる。しかし、キャリッジ移動速度が
高くなると、これに伴って隣接ブロック間の距離に相当
する時間間隔が短くなり、ブロック毎に十分な駆動時間
(吐出ヒータの駆動時間)を確保しにくくなる。また、
一般に、安定的な駆動周波数は数十kHz程度が上限で
あり、キャリッジ移動速度を高めていくと連続した全て
の画素を安定して形成できなくなるおそれがある。
【0019】これらを回避する効果的な手法として、ブ
ロック分散分割駆動方式が提案されている。
【0020】図6はかかるブロック分散分割駆動の説明
図である。かかる駆動方式は、全16ブロックのうち偶
数番号の8ブロックと奇数番号の8ブロックとを列(カ
ラム)交互に駆動するものであり、単一ノズルに着目す
ると1画素おきに駆動していることになる。また、標準
的なブロック分割駆動(図4)と比較すると、各ブロッ
クに対する駆動可能な時間が倍増していることがわか
る。
【0021】図7は単一走査において駆動可能なドット
位置(座標)を示す。これにより、キャリッジの高速駆
動時においても、駆動タイミングのずれによるインク着
弾位置ずれを招来することなく、各ノズルの駆動間隔を
拡大してヘッドの駆動可能な周波数を守り、またブロッ
ク毎に必要な駆動時間を確保することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし反面、このよう
なブロック分散分割駆動の採用に伴い、以下のような問
題点が生じる。
【0023】プリントヘッドの取り付け誤差などによっ
て各インク色のプリントヘッドの間の相対的な位置ずれ
が生じると、これが色ずれとなって顕われて画像品位を
大きく劣化させることになる。このため、インクジェッ
トプリント装置のようなシリアルスキャン方式のプリン
タでは、一般的に、主走査方向および副走査方向のドッ
ト形成位置合わせ(レジストレーション)の処理を行う
のが強く望ましい。主走査方向のレジストレーション処
理は、画素単位あるいは画素形成時間間隔以下の微小時
間単位の吐出タイミング調整によって実現される。
【0024】一方、副走査方向のレジストレーション処
理は、あらかじめ搭載ノズルのうち上下の数ノズルをレ
ジストレーション処理用として用意し、搭載ノズルの中
で実際にプリントに使用するノズルを選択することで実
現される。ここで、ブロック分散分割駆動に対して、副
走査方向のレジストレーションを機能させてプリントに
使用するノズルを順次ずらしていくと、図8に示すよう
に、単一走査において駆動できるドット位置が変化す
る。すなわち、同一のヘッド駆動を実行しても、紙面上
にプリント可能なドット位置が、副走査方向のレジスト
レーション処理状態に応じて変化してしまうことを意味
する。
【0025】これによって、先に説明したテーブルマス
ク方式によるパスデータ生成処理においては、副走査方
向のレジストレーション値に応じたマスクテーブル生成
が必要となる。各インク色のプリントヘッドのレジスト
レーション値は独立しているので、4色インクに対して
最大4種類のマスクテーブルを生成することになる。さ
らには、一つで済むはずのテーブル用メモリが4倍に膨
れ上がることになる。
【0026】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、走査毎に間引かれた位置だけを限定し
て駆動するブロック分散分割駆動などのヘッド駆動方式
に対して、マスクテーブルの生成処理の簡略化ないし高
速化とメモリ容量の削減とを可能にすることにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口を
配列してなる吐出部を用い、該吐出部を前記複数の吐出
口の配列方向とは異なる方向に複数回走査させるととも
に、各走査間では前記複数の吐出口の配列幅未満の量ず
つ前記プリント媒体を前記走査方向と直交する方向に相
対的に搬送することにより、前記プリント媒体上の同一
領域に対して異なる吐出口を用いて画像を形成するイン
クジェットプリント装置であって、前記画像データに対
し、前記複数回の走査による画像形成を行うべくプリン
トに係る画像データの一部を非プリント状態とするマス
ク処理を施したデータを出力するデータ出力手段と、当
該マスク処理されたデータと、プリント領域内の位置に
応じ前記複数の吐出口に限定的なインク吐出を行わせる
ために駆動態様に応じて定められるパターンとの論理積
に基づいて、前記吐出部を駆動することにより画像形成
を行う手段と、を具えたことを特徴とする。
【0028】また、本発明は、インクを吐出するための
複数の吐出口を配列してなる吐出部を用い、該吐出部を
前記複数の吐出口の配列方向とは異なる方向に複数回走
査させるとともに、各走査間では前記複数の吐出口の配
列幅未満の量ずつ前記プリント媒体を前記走査方向と直
交する方向に相対的に搬送することにより、前記プリン
ト媒体上の同一領域に対して異なる吐出口を用いて画像
を形成する画像形成方法であって、前記画像データに対
し、前記複数回の走査による画像形成を行うべくプリン
トに係る画像データの一部を非プリント状態とするマス
ク処理を施したデータを出力するデータ出力工程と、当
該マスク処理されたデータと、プリント領域内の位置に
応じ前記複数の吐出口に限定的なインク吐出を行わせる
ために駆動態様に応じて定められるパターンとの論理積
に基づいて、前記吐出部を駆動することにより画像形成
を行う工程と、を具えたことを特徴とする。
【0029】これらにより、プリントヘッド(吐出部)
の駆動態様による実質的なマスク処理と画像データに対
するマスク処理との論理積によって各プリント走査にお
けるプリントドットの形成が可能になる。
【0030】上記インクジェットプリント装置におい
て、前記データ出力手段は、前記マスク処理を行うため
に用いられるマスクデータのテーブルを格納する手段
と、当該テーブルを参照して前記画像データにマスク処
理を施すマスク処理手段とを有するものとすることがで
きる。
【0031】また、上記画像形成方法において、前記デ
ータ出力工程では、前記画像データを生成するために用
いられるマスクデータのテーブルをテーブルを参照して
前記画像データにマスク処理を施すものとすることがで
きる。
【0032】これら構成により、マスクテーブルを参照
することにより画像データのマスク処理を行うテーブル
マスク方式を採用する場合に対して本発明を適用するこ
とができる。
【0033】また、以上において、前記吐出部が複数の
吐出口群からなる複数のブロックに分割されるととも
に、前記駆動の態様として、単一の前記走査においては
列毎に前記複数のブロックのうちの一部を選択的に駆動
するようにしたものとすることができる。すなわち、所
定の複数のブロックだけを駆動するブロック分散分割駆
動を採用する場合に対して適用することができる。
【0034】さらに、前記単一の走査において前記複数
のブロックのうちの一部を選択的に駆動するモードと、
すべてを駆動するモードとを具えたものとすることがで
きる。
【0035】さらに、以上において、前記吐出部は、前
記吐出口からインクを吐出するために用いられるエネル
ギとしてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生
する素子を有するものとすることができる。すなわち、
電気熱変換手段を備えたインクジェットプリント装置に
対して適用することができる。
【0036】または、前記吐出部は、前記吐出口からイ
ンクを吐出するために用いられるエネルギとしてインク
に付与する素子を有するものとすることができる。すな
わち、電気圧力変換手段を備えたインクジェットプリン
ト装置に対して適用することができる。
【0037】なお、本明細書において、「プリント」
(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意
の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、
また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであ
るか否かを問わず、プリント媒体上に、広く画像、模
様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場
合も言うものとする。
【0038】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチックフィルム、金属板等、インクを受容可能な物
も言うものとする。
【0039】さらに、「インク」とは、上記「プリン
ト」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント
媒体上に付与されることによって、画像、模様、パター
ン等の形成またはプリント媒体の加工に供され得る液体
を言うものとする。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0041】1)第1の実施形態 1.1)プリント装置の構成 図9は本発明を適用可能なインクジェットプリント装置
のプリント部の構成例を模式的に示す。
【0042】図9において、301はプリントヘッドで
あり、4色(Bk,Cy,Mg,Ye)のカラーインク
がそれぞれ封入されたインクタンクと、それぞれに対応
するとともに多数のノズルが集積配置された所謂マルチ
ノズルヘッドの形態を有する独立した4つの吐出部とに
より構成されている。なお、プリントヘッド301を構
成する吐出部は、Bk,Cy,Mg,Yeの4色につい
てプリント媒体搬送方向に配置された256個のノズル
をそれぞれ有するものとする。
【0043】302はプリントヘッド301を支持し、
プリント動作に際してこれを移動させるキャリッジであ
る。キャリッジ302は非プリント状態などの待機時に
は図のホームポジション位置HPにある。303は搬送
ローラであり、補助ローラ304とともにプリント媒体
306を抑えながら図の矢印の方向に回転し、プリント
媒体306をY方向に随時送っていく。また305は送
給ローラであり、プリント媒体306の送給を行うとと
もに、搬送ローラ303および補助ローラ304と同様
にプリント媒体306を抑える役割を果たす。
【0044】以上の構成における基本的なプリント動作
について説明する。
【0045】待機時にホームポジション位置HPにある
キャリッジ302はプリント開始命令によりX方向(主
走査方向)に移動し、その過程でプリントデータに従っ
て吐出部の複数のノズルが駆動されることにより、プリ
ント媒体306上にインクが吐出されてプリント動作が
行われる。プリント媒体306のX方向の端部までのプ
リントが終了すると、キャリッジ302はホームポジシ
ョンHPに戻る。また、この際搬送ローラ304を矢印
方向へ回転させることにより、Y方向(副走査方向)へ
所定幅だけプリント媒体306を搬送し、再びX方向へ
のプリントを開始する。このようなスキャン動作と搬送
動作との繰り返しにより画像データのプリントを実現す
る。
【0046】図10は図9に示したインクジェットプリ
ント装置の全体制御回路の概略構成例を示すブロック図
である。
【0047】本実施形態のプリント装置は、インタフェ
ース605を介して、プリントに係る画像データの供給
源をなすホスト装置624に接続されている。このホス
ト装置624としては、コンピュータ,イメージスキャ
ナ,ディジタルカメラ等適宜の形態とすることができ
る。
【0048】例えばマイクロプロセッサの形態を可とす
るCPU601はプリント装置の主制御部をなすもので
あり、制御プログラムを格納したROM602や更新可
能な制御プログラム,処理プログラム,各種定数データ
などを格納したEEPROM603、およびホスト装置
624からインタフェース605を介して受信したコマ
ンド信号やプリント情報を格納するためのRAM604
にアクセスし、これらのメモリに格納された情報に基づ
いてプリント動作を制御する。さらにCPU601は、
出力ポート608およびキャリッジモータ制御回路61
0を介してキャリッジモータ611を動作させることに
よりキャリッジ302を移動させたり、出力ポート60
8および搬送モータ制御回路613を介して搬送モータ
614を動作させることにより搬送ローラ304などを
含む搬送機構612を動作させる。さらにCPU601
は、RAM604に格納されているプリント情報に基づ
き、プリントヘッド制御回路621を介してプリントヘ
ッド301を駆動することにより、プリント媒体上に所
望の画像をプリントさせることができる。
【0049】電源回路619からは、CPU601やプ
リントヘッド制御回路621を動作させるためのロジッ
ク駆動電圧信号Vcc(例えば5V)、各種モータ駆動
電圧信号Vm(例えば24V)、プリントヘッド301
の吐出エネルギ発生素子(吐出ヒータなど)を駆動させ
るための電圧信号Vh(例えば12V)等が出力され
る。さらに、操作パネル上の操作キー607から入力さ
れるユーザによる指示情報は、入力ポート606を介し
てCPU601に伝達される。また、CPU601から
の命令が出力ポート609を介してLED制御回路61
5に伝えられると、これに応じてLEDが点灯したり、
表示制御回路617に伝えられるとLCD618にメッ
セージが表示される。623は上述した種々の構成要素
を互いに接続するCPUバスである。
【0050】本実施形態におけるインクジェットプリン
ト装置は、同一プリント領域を複数回走査させて画像を
形成するマルチパスプリント方式を採用している。先に
述べた通り、マルチパスプリントは、一つのラインを複
数のノズルを用いて画像を形成することにより、ノズル
毎のインクの吐出量や吐出方向の微少な違いによる濃度
むらを抑え、同時にパス毎のプリントデューティを低減
してインク滲みなどによる画品位の劣化を防ぐプリント
方式である。本実施形態においては、マスクテーブルに
より画像データをマスク処理することによりパスデータ
を生成するテーブルマスク方式を採用する。
【0051】なお、本実施形態においても図3および図
5について説明したのと同様に、プリントヘッド301
の各色吐出部が有するノズル数は256個で、それらは
16ブロックに分割されているものとし、偶数番号のノ
ズルと奇数番号のノズルとは主走査方向に8画素相当だ
け離れて配置されているものとする。そして搭載する2
56ノズルのうち隣接する240ノズルだけを画像形成
に関与させるものとし、残りの16ノズルは副走査方向
のレジストレーション処理に使用する。すなわち、上下
(副走査方向)に最大8ノズルまでシフトして17段階
の調整が可能である。また、プリント解像度は主走査方
向には1200dpi(ドット/インチ;参考値であ
り、以下同様とする)であり、副走査方向は吐出部のノ
ズル配列密度と等しく1200dpiである。
【0052】また、本実施形態においても、複数のキャ
リッジ駆動速度に対応した複数のヘッド駆動モードを備
えている。キャリッジ速度は、1200dpiに対して
20kHz駆動に相当する423mm/sの低速駆動
と、1200dpiに対して40kHz駆動に相当する
846mm/sの高速駆動との2段階を使い分ける。プ
リントヘッドの駆動可能な周波数は20kHzであり、
キャリッジ低速駆動では、常に全ブロックを駆動する標
準ブロック分割駆動(ヘッド標準駆動モード)を用い、
キャリッジ高速駆動では、偶数ブロックと奇数ブロック
とを交互に駆動するブロック分散分割駆動(ヘッド分散
駆動モード)を用いている。ブロック標準分割駆動およ
びブロック分散分割駆動の態様は、それぞれ、図4およ
び図6について説明したのと同様である。
【0053】さらに、上述したマルチパスプリントにお
けるプリントパス数とキャリッジ速度に対応したヘッド
駆動モードとの組み合わせで、「高速モード」、「標準
モード」および「高画質モード」の3種類のプリントモ
ードを備えている。「高速モード」はヘッド分散駆動モ
ードで4パスプリント、「標準モード」はヘッド分散駆
動モードで8パスプリント、「高画質モード」はヘッド
標準駆動モードで8パスプリントをそれぞれ実現するも
のである。これらは全て片方向プリントであり、往方向
主走査のみで画像形成を行う。
【0054】なお、モードの選択は、ホスト装置624
を介したユーザの指示に応じて、あるいは操作パネル上
の操作キー607から入力されるユーザの指示に応じて
行うことができる。
【0055】1.2)プリントデータの生成 以下、本実施形態の各プリント走査におけるプリントデ
ータの生成動作について説明する。なお、ここでは簡単
化のため単一インク色についての処理を説明する。
【0056】図11(A)はマルチパスプリントを実現
する各プリント走査毎のプリントデータ(パスデータ)
を生成するためのパスデータ生成処理系の概略を示す機
能ブロック図である。図示の処理系は、図10に示した
プリント装置制御系のハードウェアおよびCPU601
が実行する機能(ソフトウェア)の一部として実現する
ことができる。
【0057】201はメモリ部であり、プリントのため
の画像処理がなされパスデータ生成処理系外より入力さ
れた画像データを一時格納する。このメモリ部201は
図10におけるRAM604の所定のメモリ領域を用い
てもよい。202は入力制御部であり、メモリ部201
へのプリントデータの書き込み処理を行う。203は出
力制御部であり、プリント媒体に対するプリントヘッド
301の位置に基づきプリントデータの読み出し処理を
行う。
【0058】204はテーブル格納部であり、マスクテ
ーブルを格納する。205はマスク処理部であり、テー
ブル格納部204のマスクテーブルを用いて後述の如き
画像データのマスク処理を行い、パスデータを生成す
る。生成されたパスデータは、プリントヘッド制御回路
621の構成要素をなすヘッド制御ブロック622を介
してプリントヘッド301に供給される。
【0059】206は制御部208内のオリジナルテー
ブル格納部であり、マスクテーブルを生成する基となる
テーブルデータ(後述)を格納する。207は制御部2
08内のテーブル生成部であり、オリジナルテーブル格
納部206に格納されたオリジナルマスクテーブルを基
に、マスクテーブルを生成してテーブル格納部204へ
出力する。制御部208は以上の各部の状態を監視する
とともに、パスデータ生成処理系の内外からの制御信号
に応答してパスデータ生成に関わる各種制御を行う。す
なわち、例えばモード情報に応じて、マスクテーブルの
作成や、駆動態様(ヘッド標準駆動およびブロック分散
分割駆動など)に応じた駆動マスク(後述)を設定する
ためのモード切換え信号(S0,S1)の出力を制御す
る。
【0060】ヘッド制御ブロック622では、マスク処
理部205によってマスク処理が施されたパスデータに
対し、モード切換え信号(S0,S1)に応じて選択し
た駆動態様にてプリントヘッド301を駆動する。
【0061】ここで、図11(B)はモード切換え信号
の内容とプリントヘッドの駆動モードないし駆動態様と
の対応を示す。ここで、(S0,S1)=(1,1)の
組み合わせはヘッド標準駆動モードに対応し、この場合
は駆動マスクは施されず、パスデータはそのままプリン
トヘッド301に供給される。「高画質モード」では常
時この組み合わせとする。(S0,S1)=(1,0)
および(S0,S1)=(0,1)の組み合わせはブロ
ック分散分割駆動モードに対応し、前者では奇数番目の
ブロックと偶数番目のブロックとの順に、一方後者では
偶数番目のブロックと奇数番目のブロックとの順に駆動
が行われるようにパスデータに実質的なマスクを施すも
のである。「標準モード」では走査毎にこの組み合わせ
が適切に切り換えられる。 以下、パスデータ生成処理
系全体の基本的なパスデータ生成動作について説明す
る。
【0062】ラスタ走査された2値画像データがパスデ
ータ生成処理系外より入力されると、当該画像データは
入力制御部202を介してメモリ部201に一時格納さ
れる。出力制御部203は、制御部208からのプリン
トエリア制御に基づき、各インク色に対応するノズル群
のプリント媒体上の位置に従って各走査毎にメモリ部2
01に格納された2値の画像データを順次読み出して出
力する。ここで、一度のデータ転送単位は使用ノズル数
に相当する240画素データである。マスク処理部20
5においては、テーブル格納部204に格納されたマス
クテーブルを用いて画像データのマスク処理(プリント
ドットを非プリントドットに置き換える)を実行し、パ
スデータを生成出力する。具体的には、画像データとマ
スクデータとの論理積を演算し、マスクデータが「1」
である場合には画像データをそのまま出力し、マスクデ
ータが「0」である場合には画像データは常に「0」に
置き換えられることになる。
【0063】まず、ヘッド標準駆動により8パスプリン
トを行う「高画質モード」におけるテーブル生成とそれ
を用いたマスク処理とについて説明する。
【0064】図12はプリント走査毎のマスクテーブル
の一例を示す図であり、A,B,C,D,E,F,G,
Hはそれぞれ第1パス,第2パス,第3パス,第4パ
ス,第5パス,第6パス,第7パス,第8パスにおいて
使用する相補的なマスクテーブルである。テーブルは1
bit/dotであり、「0」はマスク対象であること
を示し、「1」は非マスク対象であることを示す。マス
クテーブルA〜Hはそれぞれ主走査方向1024画素、
副走査方向30画素に対応したサイズのテーブルであ
り、これを各方向に繰り返し展開してマスクデータとし
て使用する。プリントに使用するノズル数は240であ
るので、8パスプリントにおける紙搬送量に相当する画
素数は240/8=30であり、これはマスクテーブル
の副走査方向サイズと一致する。
【0065】かかるマスクテーブルの基本的な生成方法
について説明するに、テーブル生成部207ではオリジ
ナルテーブル格納部206に格納されたオリジナルマス
クテーブルを基に、各マスクテーブルA,B,C,D,
E,F,G,Hを生成してテーブル格納部204へ出力
する。オリジナルマスクテーブルは基本的に乱数列から
なる各8bitデータであり、主走査方向1024画
素、副走査方向32画素に相当するサイズを有する。8
パスプリントでは各8bitデータを「8」で除算した
余り「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,
「5」,「6」,「7」を生成する。そして、余り
「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,
「6」,「7」のそれぞれに対応して非マスク対象を規
定する「1」を適宜生成した8つのテーブルA,B,
C,D,E,F,G,Hを作成して、テーブル格納部2
04に格納する。各テーブルのデューティ(非マスクデ
ータの生成デューティ)はほぼ均一であり、12.5%
程度である。副走査方向の各テーブルサイズは30画素
である。
【0066】図13は図12で示したマスクテーブルを
用いたプリント走査の態様を説明するための図である。
240個の使用ノズルに対応する240ラインのデータ
に対して、30ライン毎にマスクテーブルA,B,C,
D,E,F,G,Hを順次マスクパターンとして適用す
る。全ての画像領域は常にA,B,C,D,E,F,
G,Hの順にマスク処理されてプリントデータが生成さ
れることになる。
【0067】このようにして生成されたプリント走査毎
のパスデータは、ヘッド駆動ブロック(プリントヘッド
制御回路621)ヘ出力され、プリントヘッド301に
駆動信号が印加されてドットが形成される。「高画質モ
ード」においてはヘッド標準駆動を用いるため、上述の
制御部208はヘッド制御ブロック622に対し(S
0,S1)=(1,1)の組み合わせでなる信号を常時
供給し、これによって、生成されたパスデータに基づく
全てのプリントドットが単一のプリント走査の中でプリ
ント媒体面上に形成できる。
【0068】次に、本実施形態において特徴的な「標準
モード」および「高速モード」におけるテーブル生成と
それを用いたマスク処理とについて述べる。ここではブ
ロック分散分割駆動により4パスプリントを行う「高速
モード」を中心に詳細に説明する。
【0069】「標準モード」および「高速モード」にお
いては、ブロック分散分割駆動を行うので、単一の走査
で全てのパスデータに基づくドットが形成されず、複数
の走査で相補的なドット形成が行われる。これは駆動の
タイミングを間引くことで実現されており、実質的にデ
ータをマスク処理することと等価であり、これをヘッド
駆動によるマスク(駆動マスク)と呼ぶ。図11(A)
の制御部208では、パスデータと駆動マスクとの論理
積によって最終的にプリントされる画像を考慮して、パ
スデータを生成するためのマスクテーブルを生成する。
これにより、副走査方向のレジストレーションに依存す
る搭載ノズル群中の使用ノズル領域の選択状態に関わら
ず、同一のテーブル生成処理での対応が可能となる。す
なわち、各吐出部が異なる副走査方向レジストレーショ
ンの調整値をとる場合においても、共通のマスクテーブ
ルを使用することが可能になるものである。
【0070】図14および図15を用いてブロック分散
分割駆動による駆動マスクについて説明する。ヘッドの
駆動は、偶数ブロック,奇数ブロックの順に列(カラ
ム)毎に交互に駆動する走査s(図14(A))と、反
対に奇数ブロック,偶数ブロックの順に列(カラム)毎
に交互に駆動する走査t(図14(B))とを交互に行
っている。上述の制御部208はヘッド制御ブロック6
22に対し(S0,S1)=(1,0)の組み合わせお
よび(S0,S1)=(0,1)の組み合わせを走査毎
に適切に切り換え、これによって走査sにおいてプリン
トデータ(ドット)に施されるマスクが駆動マスクS
(図15(A))、走査tにおいてプリントデータ(ド
ット)に施されるマスクが駆動マスクT(図15
(B))となるようにする。
【0071】図16は各プリント走査毎の駆動マスクの
使用状態を示す。この図に示すように、4回のプリント
走査に対して駆動マスクS,T,S,Tの順に使用され
る領域と、駆動マスクT,S,T,Sの順に使用される
領域とが交互に存在している。いずれの場合であって
も、第1パスと第2パスとで、また第3パスと第4パス
とで、それぞれ使用ノズル領域を100%駆動すること
ができる。また、図15(A)および(B)示した駆動
マスクは、副走査方向のレジストレーション値が8ノズ
ル分である場合の例であり、これは搭載ノズル数256
のうち上下に8ノズルずつ未使用ノズルが存在する状態
である。先に述べたとおり、副走査方向のレジストレー
ション値を変化させて搭載ノズル中の使用ノズル領域を
変更すると、図8にて説明したと同様に各走査sおよび
tに対する駆動マスクが変化してしまう。しかし、レジ
ストレーション処理による使用ノズル頃域が変化して
も、同様に、第1パスと第2パスとで、また第3パスと
第4パスとでそれぞれ100%の領域を駆動できること
には変わりない。
【0072】次に、本実施形態において最も特徴的な、
駆動マスクとの論理積によりヘッド駆動データ生成を完
成させる仮想的なマスクテーブルについて説明する。
【0073】「高速モード」では4パスプリントを行う
ので、マスクテーブルはA,B,C,Dからなり、それ
ぞれ第1パス,第2パス,第3パス,第4パスにおいて
使用するものである。また、副走査方向のテーブルサイ
ズは高画質モード(8パスプリント)の倍になってお
り、マスクテーブルA〜Dはそれぞれ主走査方向102
4画素、副走査方向60画素に対応したサイズのテーブ
ルである。1回のプリントに使用するノズル数は240
であるので、4パスプリントにおけるプリント媒体搬送
量に相当する画素数は240/4=60であり、これは
マスクテーブルの副走査方向サイズと一致する。
【0074】基本的なテーブル生成方法はヘッド標準駆
動で8パスプリントを行う上述の「高画質モード」の場
合と同様であり、オリジナルマスクテーブルの値を除算
した余りを用いて、各パスに対応する1bit/dot
のテーブルA,B,C,Dを生成する。しかし、「高画
質モード」で除数がプリントパス数と一致する「8」で
あったのに対して、ブロック分散分割駆動で4パスプリ
ントを行う「高速モード」での除数はプリントパス数で
ある「4」ではなく、その1/2である「2」を除数と
して選択する。すなわち、オリジナルマスクテーブルの
値を「2」で除算した余り「0」,「1」を用いて、そ
れぞれに対応して非マスクを示す「1」を生成した2つ
のテーブルA,Cを作成する。A,Cのデューティはほ
ぼ均等であり、50%程度である。テーブルB,Dはそ
れぞれテーブルA,Cと同一内容のテーブルとする。こ
のようにして作成されたテーブルは、テーブルA(=
B)とテーブルC(=D)とが相補的になっているが、
第1パスと第2パス、あるいは第3パスと第4パスでは
全く同じパスデータが生成されることになる。図17は
このようにして生成されたプリント走査毎のマスクテー
ブルの一例を示すものである。
【0075】図18は図17に示したマスクテーブルを
用いたプリント走査の態様を説明するための図である。
240個の使用ノズルに対応する240ラインのデータ
に対して、60ライン毎にテーブルA,B,C,Dの内
容をマスクパターンとして適用する。全ての画像領域は
常にA,B,C,Dの順にマスク処理されてプリントデ
ータが生成されることになる。このままテーブルA,
B,C,Dによるマスク処理を順次行うと、200%分
の画像形成がなされる(全てのプリントドットが2度形
成される)ことになるが、これは駆動マスクとの組み合
わせによって避けられる。
【0076】図19は、図17で示したマスクテーブル
および図15(A)あるいは(B)で示した駆動マスク
を適用してなる最終的なマスクを用いて行われるプリン
トデータに対するマスク動作の態様を説明するための図
である。
【0077】240の使用ノズルに対応する240ライ
ンのデータに対して、60ライン毎にテーブルA,B,
C,Dがマスクパターンとして適用されるが、各プリン
ト走査におけるマスク処理は、各マスクテーブルに加え
て、さらにブロック分散分割駆動による駆動マスクSま
たはTが実質的に施される。これによって、4回のプリ
ント走査に対応する最終的なマスクが、AS,BT,C
S,DTの順になる領域と、AT,BS,CT,DSの
順になる領域とが交互に存在することになる。しかし、
ここで、テーブルAとB、またテーブルCとDは等し
く、また、テーブルA(またはB)とテーブルC(また
はD)、および駆動マスクSとTは相補的(合わせてデ
ューティ100%)であるため、いずれの場合であって
も、4回の走査でデューティ100%のプリントドット
を形成することができる。また、同様に、副走査方向の
レジストレーション処理に従う使用ノズル頃域の違いが
原因となり駆動マスクS,Tに変化を来たしても、微細
な点でドット形成順序は異なるものの、4回の走査で1
00%のプリントドットを形成できることには変わりは
ない。
【0078】以上、「高速モード」においてブロック分
散分割駆動により4パスプリントを実現する場合につい
て説明したが、ブロック分散分割駆動により8パスプリ
ントを行う「標準モード」においても非常に似通った処
理の流れとなる。
【0079】すなわちこの場合、テーブル生成の際の除
数としてプリントパス数の1/2である「4」を選択
し、余り「0」,「1」,「2」,「3」に対応して非
マスクを示す「1」を生成した4つのテーブルA,C,
E,Gを作成する。テーブルB,D,F,Hはそれぞれ
テーブルA,C,E,Gと同一のテーブルとする。この
ようにして作成されたテーブルは、テーブルA(=B)
とテーブルC(=D)とテーブルE(=F)とテーブル
G(=H)とは相補的になっているが、連続する走査の
対(第1と第2走査の対、第3と第4走査の対、第5と
第6走査の対、第7と第8走査の対)では全く同じパス
データが生成されることになる。
【0080】各プリント走査におけるマスク処理は、こ
のマスクテーブルに加えて、さらにブロック分散分割駆
動による駆動マスクが実質的に施される。これによっ
て、8回のプリント走査でデューティ100%のプリン
トドットを形成することができる。ただし、8パスプリ
ントでのプリント媒体搬送量は30ライン分であり、こ
れは駆動マスクの副走査方向サイズ4の倍数でないため
に、4パスプリントと同様に交互に走査sと走査tを繰
り返すのでは連続する走査で100%の領域が駆動でき
ない。つまり、走査tにおいては図15(B)に示す駆
動マスクTが2画素分副走査方向(図の上下方向)にず
れるため、結果的に駆動マスクSと同等となってしま
う。
【0081】そこで実際には、上述の制御部208は常
にヘッド制御ブロック622に対し(S0,S1)=
(0,1)の組み合わせとし、常に、偶数ブロック,奇
数ブロックの順に駆動する走査sを実行することによ
り、駆動マスクS,Tが交互に現われるようにしてい
る。このように、プリントヘッド駆動の可否に基づく駆
動マスクと、マスクテーブルによるプリントドットのマ
スク処理との論理積によってプリントドット形成を行う
ことにより、効率的なパスデータ生成処理と、メモリ等
の規模削減によるコスト低減とを実現することができ
る。
【0082】また、図14(A)および(B)に示した
駆動方法により図15(A)および(B)に示したよう
な駆動マスクがなされるブロック分散分割駆動方式だけ
でなく、各走査において同様に50%の駆動可能デュー
ティをもつ方式、例えば、1列おきに全ブロックを駆動
する方式などに対しても、全く同じマスクテーブルを使
用して画像形成を行うことができる。このことは、各走
査における駆動可能なデューティが等しいヘッド駆動方
式(あるいはその併用)に対しても共通のマスクテーブ
ル生成処理で対応できることを意味しており、非常に柔
軟で効果的な手法であると言える。
【0083】以上詳細に説明したとおり、ブロック分散
分割駆動などに代表される、単一のプリント走査におい
て限定した座標位置(プリントドット)のみを駆動可能
なプリントヘッド駆動方法を採用する場合において、こ
れに伴う駆動マスクとパスデータとの論理積によって画
像を完成させることを考慮して、パスデータを生成する
ためのマスクテーブルを生成することにより、搭載ノズ
ル中のプリント使用ノズル領域のシフトなどに対して
も、同一の生成処理による同一のテーブルが使用可能と
なり、マスクテーブル生成処理の簡素化と高速化、さら
にはインク色毎のマスクテーブルの共通化によるコスト
削減が実現できる。
【0084】2)第2の実施形態 上記第1の実施形態においては、ブロック標準分割駆動
(キャリッジ低速)により8パスプリントを行う「高画
質モード」と、ブロック分散分割駆動(キャリッジ高
速)により8パスプリントを行う「標準モード」と、ブ
ロック分散分割駆動(キャリッジ高速)により4パスプ
リントを行う「高速モード」との3つのプリントモード
を有し、全て片方向プリントを行うインクジェットプリ
ント装置について説明した。本発明の第2の実施形態に
おいては、スループット向上を実現するべく往復プリン
ト(双方向プリント)を行うインクジェットプリント装
置について述べるが、以下、主として「高速モード」を
往復プリントで行う場合に着目して説明する。
【0085】まず、往復プリントにおける副走査方向の
レジストレーション処理について説明するに、プリント
ヘッドの取り付け誤差などに起因する各インク色に対応
した複数の吐出部の相対的な位置ずれは、往路走査と復
路走査とで必ずしも一致しない。これは、走査の際にプ
リントヘッドを搭載したキャリッジが傾きを生じ、この
傾斜の程度や方向が走査方向によって異なることが主な
原因として挙げられる。このことは、ある一つの吐出部
に着目すると、往路走査と復路走査のレジストレーショ
ンの調整値が独立した値を取ること、すなわちレジスト
レーションの調整値が往路と復路とで異なる場合がある
ことを意味する。
【0086】往路走査と復路走査とで搭載ノズルにおけ
る使用ノズル領域が異なると、往路走査と復路走査とで
同一の駆動(走査sまたは走査t)を行っても同一の駆
動マスクとはならない。従って、第1の実施形態におけ
る「高速モード」のように走査sと走査tとを交互に実
施しても、第1パス(例えば往路)と第2パス(例えば
復路〉とで相補的な駆動マスクとならず、このためにデ
ューティ100%のプリントドットの形成ができないこ
とになる。
【0087】これを回避するため、本実施形態では、モ
ード切換え信号(S0,S1)の出力を適切に制御する
ことにより、走査の順序を2回ずつ繰り返して交互に切
り替えるよう変更する。例えば、走査s,走査s,走査
t,走査t,走査s,走査s,走査t,走査tの順に繰
り返すことにより、全ての領域に対して、4回の走査に
おいて必ず2回だけ存在する往路走査(または復路走
査)に対して異なる走査sまたは走査tが実施される。
往路走査での副走査方向レジストレーションの調整値に
応じた走査sおよび走査tに対する駆動マスクをそれぞ
れSfおよびTf、復路走査での副走査方向レジストレ
ーションの調整値に応じた走査sおよび走査tに対する
駆動マスクをそれぞれSbおよびTbとすると、4回の
プリント走査に対しそ、駆動マスクSf,Sb、Tf,
Tbの順になる領域と、駆動マスクSb,Tf,Tb,
Sfの順になる領域と、駆動マスクTf,Tb,Sf,
Sbの順になる領域と、駆動マスクTb,Sf,Sb,
Tfの順になる領域と、が繰り返し存在することにな
る。全ての場合(領域)において、第1パスと第3パ
ス、第2パスと第4パス、でそれぞれ100%の領域を
駆動することができる。このようにして、本発明を往復
プリント走査に拡張することが可能となる。
【0088】図20は、マスクテーブルを用いた画像デ
ータのマスク処理が行われ、さらにプリントヘッド駆動
によって実質的なマスク(駆動マスク)が施されるプリ
ント走査の態様を示すものである。すなわち、プリント
ヘッド駆動の可否に基づく駆動マスクと、マスクテーブ
ルA〜Dによるプリントドットのマスク処理との論理積
によってプリントドット形成を行うことにより、効率的
なパスデータ生成処理と、メモリ等の規模削減によるコ
スト低減を実現することができる。
【0089】以上説明した通り、往路および復路の各走
査方向に対する複数のプリント走査に対して、それぞれ
相補的な駆動を実施するよう構成し、これに対応してマ
スクデーブルの副走査方向の配置を変更することによ
り、往復プリントにおいても片方向プリントと同様に、
マスクテーブル生成処理の簡素化と高速化、さらには、
インク色毎のマスクテーブルの共通化によるコスト削減
が実現できる。なお、ここでは主として「高速モード」
を往復プリントで行う場合について例示したが、他のモ
ードに対しても本実施形態を適用できるのは勿論であ
る。
【0090】(その他の実施形態)上述の第1および第
2の実施形態においては、単一のプリント走査において
プリント媒体の面上の座標位置(プリントドット位置)
の一部を限定して駆動する方法の一例として、図14
(A)および(B)に示すブロック分散分割駆動につい
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。第1の実施形態の中で説明した通り、各プリント走
査における駆動可能な領域のデューティが等しい方式に
対しても全く同一のマスクテーブル生成方法で対応でき
る。さらには、各プリント走査における駆動可能な領域
デューティが50%でない場合にも拡張できることは明
らかである。また、パスデータ生成方式についても、マ
スクテーブルにより画像データをマスク処理することで
パスデータを生成するテーブルマスク方式を採用した例
を説明したが、画素の座標に基づいて各プリント走査に
規則的(例えば列毎や千鳥状など)にプリントドットを
振り分ける固定マスク方式や、プリントドットのみに着
目して間引くことでプリントドットを振り分けるデータ
マスク方式、などのあらゆるパスデータ生成方式、およ
びそれらの併用方式にも適用できる。テーブルマスク方
式におけるテーブルサイズも上述の実施形態に限定され
るものではない。
【0091】また、上述の2実施形態においては、4色
のカラーインクがそれぞれ封入されたインクタンクと、
それぞれに対応するとともに多数のノズルが集積配置さ
れた所謂マルチノズルヘッドの形態を有する独立した4
つの吐出部とにより構成されたプリントヘッドを用いる
場合について説明した。しかしインク色についても4色
に限定されるものではなく、またライトシアン(L−C
y)やライトマゼンタ(L−Mg)等の淡色インクな
ど、濃度の異なる複数のインクを用いた構成であっても
よい。さらに搭載ノズル数も256個に限定されるもの
ではなく、画像形成に使用するノズル数も240個に限
定されるものではない。さらには、各インク色毎に画素
あたり1ドットをプリントするインクジェットプリント
装置について説明したが、実質的同一画素にインクドッ
トを重畳するものであってもよい。
【0092】また、搭載するプリントヘッドは上述のよ
うに4色について各色1つの吐出部を有するものに限定
されるものではなく、各色2つ以上の吐出部に対応して
複数組のプリントヘッドを備えたインクジェットプリン
ト装置に対しても適用できる。
【0093】図21は二組のプリントヘッドを搭載した
インクジェットプリント装置のプリント部の構成例を示
した概略図である。キャリッジ302は第1プリントヘ
ッド301および第2プリントヘッド307を搭載して
おり、それぞれ6色(Bk,Cy,Mg,Ye,L−C
y,L−Mg)インクに対応した吐出部を有する。
【0094】図22はこの二組のプリントヘッドの吐出
部の配列例を示した図であり、ここではインク色の配列
が対称になるよう構成している。この場合のマスクテー
ブルは、二組のプリントヘッドに対してプリントドット
を振り分ける機能も実現することができる。
【0095】また、本発明に係るインクジェットプリン
ト装置の形態は、コンピュータやワードプロセッサをは
じめとする情報処理装置の画像出力装置として一体また
は別体に設けられるものに限らず、読取装置と組み合わ
せた複写装置や通信機能を有するファクシミリ装置など
であってもよい。
【0096】さらに、プリントヘッドに採用されるイン
ク吐出部としては、電気熱変換体(吐出ヒータ)や電気
圧力変換体(ピエゾ素子)など、インクを吐出するため
に利用されるエネルギを発生するための適宜の素子を用
いたものとすることができる。
【0097】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インクを吐出するための複数の吐出口を配列して
なる吐出部を用い、その吐出部を前記複数の吐出口の配
列方向とは異なる方向に複数回走査させるとともに、各
走査間では複数の吐出口の配列幅未満の量ずつプリント
媒体を走査方向と直交する方向に相対的に搬送すること
により、プリント媒体上の同一領域に対して異なる吐出
口を用いて画像を形成するにあたり、前記画像データに
対し、前記複数回の走査による画像形成を行うべくプリ
ントに係る画像データの一部を非プリント状態とするマ
スク処理を施し、当該マスク処理されたデータと、プリ
ント領域内の位置に応じ前記複数の吐出口に限定的なイ
ンク吐出を行わせるために駆動態様に応じて定められる
パターンとの論理積に基づいて前記吐出部を駆動するこ
とにより画像形成を行うようにしたことによって、すな
わち、ブロック分散分割駆動などに代表される限定した
座標位置のみを単一のプリント走査で駆動することによ
るマスクと、画像データに含まれるプリントドットを非
プリントドットに置き換えることによるマスクとの論理
積により各プリント走査に必要なドット形成を実現する
ようにしたことによって、副走査方向レジストレーショ
ン処理に対応すべく副走査方向に複数搭載されたノズル
からの使用ノズルの選択状態などによらず、単一の生成
処理による単一のマスクテーブルが使用可能となり、マ
スクテーブル生成処理の簡素化および高速化、さらに
は、全インク色のマスクテーブルの共通化などによるコ
スト削減が可能になるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント走査毎のマスクテーブルの一例を示す
説明図である。
【図2】図1で示したマスクテーブルを用いたプリント
走査の態様を説明するための説明図である。
【図3】インクを吐出するプリントヘッドを吐出口側か
ら示す模式図である。
【図4】図3に示すノズル配列を有するプリントヘッド
に対する標準的なブロック分割駆動の態様を説明するた
めの説明図である。
【図5】図4のように分割駆動される各ブロックに含ま
れるノズルの割当て例を示す説明図である。
【図6】図3に示すノズル配列を有するプリントヘッド
に対するブロック分散分割駆動の態様を説明するための
説明図である。
【図7】図6のブロック分散分割駆動の単一走査におい
て駆動可能なドット位置(座標)を示す説明図である。
【図8】所定の副走査方向レジストレーション処理に対
応した構成に対してブロック分散分割駆動を行う場合に
生じ得る不都合を説明するための説明図である。
【図9】本発明の一実施形態を適用可能なインクジェッ
トプリント装置のプリント部の構成例を示す模式図であ
る。
【図10】図9に示したインクジェットプリント装置の
全体制御回路の概略構成例を示すブロック図である。
【図11】(A)および(B)は、それぞれ、本発明の
一実施形態に係り、マルチパスプリントにおける各プリ
ント走査毎のプリントデータを生成するためのパスデー
タ生成処理系の概略構成例を示す機能ブロック図および
モード切換え信号の内容とプリントヘッドの駆動モード
ないし駆動態様との対応を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係り、ヘッド標準駆動
により8パスプリントを行う「高画質モード」において
用いられるプリント走査毎のマスクテーブルの一例を示
す図である。
【図13】図12で示したマスクテーブルを用いた「高
画質モード」におけるプリント走査の態様を説明するた
めの説明図である。
【図14】(A)および(B)は、「標準モード」およ
び「高速モード」において行われるブロック分散分割駆
動を説明するための説明図である。
【図15】(A)および(B)は、図14(A)および
(B)に示したブロック分散分割駆動において用いられ
る駆動マスクを説明するための説明図である。
【図16】「標準モード」および「高速モード」におけ
る各プリント走査毎の駆動マスクの使用状態を説明する
ための説明図である。
【図17】本発明の一実施形態に係り、ブロック分散分
割駆動により4パスプリントを行う「高速モード」にお
いて用いられるプリント走査毎のマスクテーブルの一例
を示す図である。
【図18】図17で示したマスクテーブルを用いた「高
速モード」におけるプリント走査の態様を説明するため
の説明図である。
【図19】図17で示したマスクテーブルおよび図15
(A)あるいは(B)で示した駆動マスクを適用してな
る最終的なマスクテーブルを用いて行われるプリントデ
ータに対するマスク動作の態様を説明するための図であ
る。
【図20】本発明の他の実施形態に係るプリント走査の
態様を説明するための説明図である。
【図21】本発明のさらに他の実施形態を適用可能なイ
ンクジェットプリント装置のプリント部の構成例を示す
模式図である。
【図22】図21の構成において用いられる二組のプリ
ントヘッドの吐出部の配列例を示した図である。
【符号の説明】
201 メモリ部 202 入力制御部 203 出力制御部 204 テーブル格納部 205 マスク処理部 206 オリジナルテーブル格納部 207 テーブル生成部 208 制御部 301,307 プリントヘッド 302 キャリッジ 303 搬送ローラ 306 プリント媒体 605 インタフェース 624 ホスト装置 601 CPU 602 ROM 603 EEPROM 604 RAM 608 出力ポート 610 キャリッジモータ制御回路 611 キャリッジモータ 613 搬送モータ制御回路 614 搬送モータ 612 搬送機構 621 プリントヘッド制御回路 622 ヘッド制御ブロック 619 電源回路 607 操作キー 606 入力ポート 609 出力ポート 615 LED制御回路 617 表示制御回路 618 LCD 623 CPUバス

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための複数の吐出口を
    配列してなる吐出部を用い、該吐出部を前記複数の吐出
    口の配列方向とは異なる方向に複数回走査させるととも
    に、各走査間では前記複数の吐出口の配列幅未満の量ず
    つ前記プリント媒体を前記走査方向と直交する方向に相
    対的に搬送することにより、前記プリント媒体上の同一
    領域に対して異なる吐出口を用いて画像を形成するイン
    クジェットプリント装置であって、 前記画像データに対し、前記複数回の走査による画像形
    成を行うべくプリントに係る画像データの一部を非プリ
    ント状態とするマスク処理を施したデータを出力するデ
    ータ出力手段と、 当該マスク処理されたデータと、プリント領域内の位置
    に応じ前記複数の吐出口に限定的なインク吐出を行わせ
    るために駆動態様に応じて定められるパターンとの論理
    積に基づいて、前記吐出部を駆動することにより画像形
    成を行う手段と、を具えたことを特徴とするインクジェ
    ットプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記データ出力手段は、前記マスク処理
    を行うために用いられるマスクデータのテーブルを格納
    する手段と、当該テーブルを参照して前記画像データに
    マスク処理を施すマスク処理手段とを有することを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記吐出部が複数の吐出口群からなる複
    数のブロックに分割されるとともに、前記駆動の態様と
    して、単一の前記走査においては列毎に前記複数のブロ
    ックのうちの一部を選択的に駆動するようにしたことを
    特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプ
    リント装置。
  4. 【請求項4】 前記単一の走査において前記複数のブロ
    ックのうちの一部を選択的に駆動するモードと、すべて
    を駆動するモードとを具えたことを特徴とする請求項3
    に記載のインクジェットプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出部は、前記吐出口からインクを
    吐出するために用いられるエネルギとしてインクに膜沸
    騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子を有すること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のイン
    クジェットプリント装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出部は、前記吐出口からインクを
    吐出するために用いられるエネルギとしてインクに付与
    する素子を有することを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  7. 【請求項7】 インクを吐出するための複数の吐出口を
    配列してなる吐出部を用い、該吐出部を前記複数の吐出
    口の配列方向とは異なる方向に複数回走査させるととも
    に、各走査間では前記複数の吐出口の配列幅未満の量ず
    つ前記プリント媒体を前記走査方向と直交する方向に相
    対的に搬送することにより、前記プリント媒体上の同一
    領域に対して異なる吐出口を用いて画像を形成する画像
    形成方法であって、 前記画像データに対し、前記複数回の走査による画像形
    成を行うべくプリントに係る画像データの一部を非プリ
    ント状態とするマスク処理を施したデータを出力するデ
    ータ出力工程と、 当該マスク処理されたデータと、プリント領域内の位置
    に応じ前記複数の吐出口に限定的なインク吐出を行わせ
    るために駆動態様に応じて定められるパターンとの論理
    積に基づいて、前記吐出部を駆動することにより画像形
    成を行う工程と、を具えたことを特徴とする画像形成方
    法。
  8. 【請求項8】 前記データ出力工程では、前記画像デー
    タを生成するために用いられるマスクデータのテーブル
    をテーブルを参照して前記画像データにマスク処理を施
    すことを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記吐出部が複数の吐出口群からなる複
    数のブロックに分割されるとともに、前記駆動の態様と
    して、単一の前記走査においては列毎に前記複数のブロ
    ックのうちの一部を選択的に駆動するようにしたことを
    特徴とする請求項7または8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記単一の走査において前記複数のブ
    ロックのうちの一部を選択的に駆動するモードと、すべ
    てを駆動するモードとを具えたことを特徴とする請求項
    9に記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記吐出部は、前記吐出口からインク
    を吐出するために用いられるエネルギとしてインクに膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子を有するこ
    とを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記吐出部は、前記吐出口からインク
    を吐出するために用いられるエネルギとしてインクに付
    与する素子を有することを特徴とする請求項7ないし1
    0のいずれかに記載の画像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003320655A (ja) * 2002-04-26 2003-11-11 Canon Inc 画像記録装置およびその制御方法
JP2009006611A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Canon Inc インクジェット記録装置及びその記録方法
JP2011121334A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

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