JP2001526164A - 炭素製造用触媒 - Google Patents

炭素製造用触媒

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JP2001526164A JP2000524504A JP2000524504A JP2001526164A JP 2001526164 A JP2001526164 A JP 2001526164A JP 2000524504 A JP2000524504 A JP 2000524504A JP 2000524504 A JP2000524504 A JP 2000524504A JP 2001526164 A JP2001526164 A JP 2001526164A
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カンベ,ノブユキ
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ナノグラム・コーポレーション
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/70Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper
    • B01J23/74Iron group metals
    • B01J23/745Iron
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/127Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by thermal decomposition of hydrocarbon gases or vapours or other carbon-containing compounds in the form of gas or vapour, e.g. carbon monoxide, alcohols

Abstract

(57)【要約】 望ましくはレーザ熱分解で製造された、高度に均質な触媒粒子を利用する元素炭素繊維および炭素粒子の製造法。望ましい触媒は、元素鉄、炭化鉄もしくは硫化鉄であり、一般に、約1000nmから5nmの平均粒径を有する。また、望ましい触媒粒子は、狭い粒径分布をも有し、さらにまた、その粒径分布は、大きい粒径側のすそ(テール)を持たないようにカットオフされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明はナノスケール粒子を含む触媒を用いて、炭素前駆体から炭素繊維と炭
素粒子を製造する方法に関する。
【0002】 発明の背景 炭素繊維の製造には、大きい商業的関心が存在する。黒鉛状炭素フィブリルは
、大きい表面積、大きいヤング弾性率および大きい引張り強さを有する。これら
の繊維は、繊維強化複合材料の製造に用いられる。炭素繊維強化複合材料は、そ
の単位重量当たりの注目すべき大きい強さ、剛性および靭性により商業的に有用
である。それらの非常に優れた諸性質により、炭素繊維複合材料は、宙産業およ
びスポーツ用品工業で用いられている。
【0003】 黒鉛状炭素繊維の製造には、普通、大体2900℃の温度を必要とする。黒鉛
系炭素繊維の生成に適した温度は、触媒を使用することにより下げることができ
る。推奨される炭素繊維は、非晶性の“サーマル”炭素を、例え含んでいるとし
ても殆ど含んでいない。繊維に会合している非晶性炭素は、約2500℃と約3
000℃の間の温度に加熱することにより、黒鉛形に変換することができる。
【0004】 さらに、ナノスケール炭素粒子は多様な用途に用いられる。それらは、その電
気伝導性のために特に有用である。このような伝導性の粒子は、電池、コンデン
サおよび類似装置に使用するための高分子ベースの電極などの多様な電気装置に
組込むことができる。
【0005】 発明の要約 元素炭素製造用の改良された触媒粒子が、レーザ熱分解により製造され得る。
この改良された触媒粒子は、高度の均質性を有する。特に、この粒子は、望まし
い小さい直径の炭素粒子と炭素繊維の製造のために、小さい平均直径を有してい
る。また、この粒子は、その平均直径を中心とする狭い粒径分布をも有している
。さらに、これら粒子は、粒径分布で、平均粒径より有意に大きい直径を有する
任意の粒子は、含まれているとしても殆ど含まれていない程少ないようにカット
オフされている。この改良された触媒粒子が、改良された元素炭素生成物を生産
するために、炭素前駆体を含む分子流と接触させられる。
【0006】 第1の態様では、本発明は元素炭素を製造する方法であって、触媒粒子を炭素
前駆体ガスと接触させる工程を含み、該触媒粒子は、元素鉄、炭化鉄もしくは硫
化鉄を含んでおり、また該触媒粒子は約5nmから約1000nmの平均直径を
有し、そして、その粒子の少なくとも約95%が、その平均直径の約60%より
大きい直径を有し、且つその平均粒径の約140%より小さい直径を有するよう
な、直径分布を有する。 。この触媒粒子は、望ましくは、約500nmより小さい、そしてより望ましく
は、約100nmより小さい平均直径を有する。
【0007】 一定の実施態様では、この触媒粒子は、約1ミクロンより大きい直径の粒子を
実質的に含んでいない。この触媒粒子は、レーザ熱分解によって製造される。元
素炭素を製造するために、この触媒粒子と炭素前駆体ガスが、約650℃から約
1300℃の温度に加熱されるのが望ましい。この生成物である元素炭素は、炭
素繊維を含んでいてもよい。
【0008】 もう一つの態様では、本発明は、触媒粒子を炭素前駆体ガスと接触させる工程
を含んでおり、該触媒粒子は、元素鉄、炭化鉄もしくは硫化鉄を含んでおり、そ
して約5nmから約1000nmの平均直径を有し、約1ミクロンより大きい直
径を有する粒子を実質的に含んでいない、元素炭素を製造する方法に関する。こ
の触媒粒子は、望ましくは約500nmより小さく、そしてより望ましくは約1
00nmより小さい平均直径を有する。元素炭素を製造するために、この触媒粒
子と炭素前駆体ガスが、約650℃から約1300℃の温度に加熱されるのが望
ましい。この生成物である元素炭素は、炭素繊維を含んでいてもよい。
【0009】 もう一つの態様では、本発明は、鉄前駆体化合物、硫黄源および放射線吸収性
ガスを含む分子流を熱分解する工程を含んでおり、該熱分解工程はレーザビーム
から吸収された熱により駆動される、硫化鉄粒子を製造する方法に関する。この
鉄前駆体はFe(CO)5 を含んでいることもあり、そしてこの硫黄源はH2
を含んでることもある。
【0010】 下に提示する本発明の詳細な説明と請求の範囲から、他の特徴と利点が明らか
になる。
【0011】 好ましい実施態様の詳細な説明 改良された触媒粒子は、炭素の生成に適した優れた諸性質を有する。特に、炭
素生成用の触媒として有用なナノスケール鉄粒子および鉄化合物粒子は、非常に
高水準の均質性を有している。推奨される粒子の均一性には、狭い粒径分布だけ
でなく、組成、結晶度および結晶の形態構造に関する均一性も含まれている。望
ましい触媒粒子は、レーザ熱分解により製造される。望ましい粒子は、例えば元
素鉄、炭化鉄もしくは硫化鉄を含んでいることもある。
【0012】 ナノスケール金属もしくは金属化合物粒子の製造のためにレーザ熱分解を上手
く応用するための基本的な特徴は、金属前駆体化合物、放射線吸収剤および、普
通、第2反応物化合物を含む分子流を製造することである。この分子流が強いレ
ーザビームで熱分解される。レーザ放射線の吸収により得られる強い熱が、第2
反応物化合物の存在下で、金属前駆体化合物の反応を誘起する。このレーザ熱分
解は、熱力学的平衡条件下では生成するのが困難である粒子を生成する。この分
子流がレーザビームを離れると、その金属もしくは金属化合物粒子は急速に冷却
される。次いで、この粒子は、その粒子の性質を変えるために、そして/または
、改善するためにさらなる加工にかけられる。
【0013】 炭素粒子を調製するために、この触媒粒子を、高温で、炭素を含むガスと接触
させる。この温度は約1500℃より低いことが望ましい。この触媒粒子が、炭
素を含むガスの分解と元素炭素の生成の触媒として作用する。一定の条件下では
、この触媒粒子は、元素炭素の中に包含される。或いはまた、この触媒粒子は、
炭素繊維の生成の触媒として作用する。この炭素繊維は、普通円筒状であるのが
望ましく、そしてこの炭素繊維は、秩序化炭素原子の濃度の高い層を含んでいる
のが望ましい。
【0014】 A.触媒の製造 レーザ熱分解は、ここで問題にするナノスケール元素鉄、炭化鉄および硫化鉄
粒子を製造するための有用な手段であることが見いだされている。さらに、レー
ザ熱分解で製造されたこれらナノ粒子は、希望の鉄、炭化鉄および硫化鉄粒子を
製造するために、熱を用いるなどして、さらなる加工を加えるのに好都合な材料
である。かくして、レーザ熱分解を単独で、もしくは追加の加工と組合せて使用
することにより、広範囲に多様なナノスケール粒子を製造することができる。
【0015】 レーザ熱分解で製造されるナノスケール粒子の品質は反応条件で決まる。レー
ザ熱分解のための反応条件は、希望する性質を有する粒子を製造するために、比
較的正確に制御される。特定タイプの粒子を製造するのに適した反応条件は、普
通、特定装置の設計に依存する。それにもかかわらず、反応条件と得られる粒子
の間には、幾つかの一般的な相関関係が見られる。
【0016】 レーザ出力が増すと、反応領域の反応温度が上昇し、さらにまた急冷速度がよ
り速くなる。急速な急冷速度は、高エネルギー構造物の製造を容易にする傾向が
ある。同様に、反応チャンバーの圧力が増しても、より高いエネルギー構造物が
生成し易くなる傾向がある。また反応物中の炭素源もしくは硫黄源として役立つ
反応物の濃度が増すと、炭素もしくは硫黄の量の多い金属炭化物もしくは金属硫
化物の製造に好都合になる。
【0017】 反応物ガスの流量(reactant gas flow rate) および反応物ガス流の速度(ve
locity of reactant gas stream )は粒径に逆比例する。即ち反応物ガスの流量
または速度が増すと、平均粒径はより小さくなる。さらにまた、粒子の成長の動
力学も得られる粒子の大きさに有意に影響する。言葉を換えて言えば、一つの金
属化合物の中の異なる結晶形状の物は、比較的似ている条件下で他の結晶形を有
する粒子とは異なる大きさの粒子を生成する傾向がある。レーザ出力も粒径に影
響し、レーザ出力が増すと、融点のより低い材料では、より大きい粒子が生成し
易く、そして融点のより高い材料では、より小さい粒子が生成し易い。
【0018】 適した鉄前駆体化合物に含まれるのは、一般的に言って、合理的な蒸気圧、即
ち反応物流中で希望量の前駆体蒸気を得るのに十分な蒸気圧、を有する鉄化合物
である。この鉄前駆体化合物を溜めて置く容器は、希望に応じて、その鉄前駆体
の蒸気圧を上げるために、加熱することができる。望ましい鉄前駆体は、例えば
、Fe(CO)5 である。
【0019】 炭素源として役立つ望ましい第2反応物は、例えばC2 4 、C6 6 および
それらの混合物である。硫黄源として役立つ望ましい第2反応物は、例えばH2 Sである。元素鉄粒子の調製には、普通この第2反応物は必要でない。しかし、
高い純度が望まれる場合には、この鉄前駆体の非鉄構成成分と化合物を生成する
のに有効である第2の反応物を使用すべきである。この第2の反応物化合物は、
反応ゾーンに入る前に、この鉄前駆体化合物と有意に反応してはならない、何故
ならこの反応は一般に、大きい粒子を生成する結果になるからである。
【0020】 レーザ熱分解は、多様な光学的レーザ周波数で行われる。推奨されるレーザは
、電磁スペクトルの赤外部分で操作される。CO2 レーザは特に推奨されるレー
ザ光源である。赤外線吸収剤のような放射線吸収剤は、放射線ビームからエネル
ギーを吸収し、そしてそのエネルギーを、熱として、熱分解を駆動するために他
の反応物に分配し、その熱分解を駆動する。分子流中に含ませる赤外線吸収剤は
、例えば、C2 4 、NH3 、SF6 、SiH4 およびO3 である。C2 4
、赤外線吸収剤として、そして炭素源として役立つ反応物として、両方に作用し
得る。C2 4 は、炭素源として役立つ一方で、それは比較的低濃度でも、赤外
線吸収剤として、そして元素鉄製造のための第2の反応物として有用である。
【0021】 望ましくは、その放射線ビームから吸収されたエネルギーは、制御された条件
下での強い発熱反応によってエネルギーが普通生じるであろう場合の速度、の何
倍も大きい驚異的な速度で温度を上昇させる。この過程は、一般に、非平衡条件
を含んでいるが、その温度は、その吸収領域でのエネルギーを基にして大体説明
できる。このレーザ熱分解過程は、エネルギー源が反応を開始するが、その反応
は、発熱反応で放出されるエネルギーによって駆動されるところの燃焼反応器中
での過程とは定性的に異なる。
【0022】 反応物チャンバー構成部材と接触する反応物分子および生成物分子の量を減ら
すために、不活性遮蔽ガスが用いられる。鉄、炭化鉄および硫化鉄粒子を製造す
るために適した遮蔽ガスは、例えばAr、HeおよびN2 である。
【0023】 レーザ熱分解によるα‐鉄および炭化鉄の製造は、バイ(Bi) 達により、“C
2 レーザ熱分解により製造される非結晶性α‐Fe、Fe3 CおよびFe7 3 ”、J.Mater.Res.8:1666-1674(1993) の中で説明されており、この文献は、本
明細書中に引用参照されている。
【0024】 適したレーザ熱分解装置は、一般に、周囲の環境から隔離された反応チャンバ
ーを含んでいる。反応物供給装置に連結された反応物導入管が、その反応チャン
バーを通る分子流を生成する。レーザ・ビームの経路は、反応ゾーンでその分子
流と交差する。この分子流は、反応ゾーンを通過した後、出口まで連続しており
そこで、この分子流は反応チャンバーを出て、捕集装置に行く。一般に、このレ
ーザは、反応チャンバーの外部に位置しており、そしてそのレーザビームは適切
な窓を通して反応チャンバーに入る。
【0025】 図1を参照して説明すると、熱分解装置の特定の態様100は、反応物供給装
置102、反応チャンバー104、捕集装置106およびレーザ108を含んで
いる。反応物供給装置102は、前駆体化合物の貯蔵源120を含んでいる。液
体前駆体の場合、担体ガス源122からの担体ガスが、前駆体の送達を容易にす
るために、液体前駆体が容れられている前駆体源120に導入されてもよい。こ
の担体ガス源122からの担体ガスは、赤外線吸収剤か不活性ガスのいずれかで
あるのが望ましく、そして、その液状の金属前駆体化合物を通して吹き込まれる
のが望ましい。反応ゾーン中での前駆体蒸気の量は担体ガスの流量に大体比例す
る。
【0026】 あるいはまた、担体ガスは、適宜、赤外線吸収剤源124または不活性ガス源
126から直接供給されることもある。第2反応物化合物は、供給源128から
供給され、128は、ガス・シリンダーでも他の適した容器でもよい。この金属
前駆体源120からのガスは、第2反応物源128、赤外線吸収剤源124およ
び不活性ガス源126からのガスと、これらのガスを配管130の単一部分で一
緒にすることにより混合される。これらのガスは、反応チャンバー104に入る
前に、それらのガスがよく混合されるように、反応チャンバー104から十分な
距離一緒に流される。管130の中で一緒になったガスは、ダクト132を通り
抜けて、反応物を反応チャンバーの方向に向けるための射出ノズルの一部を形成
している長方形の流路134に入る。
【0027】 各源122、124、126および128からのガス流は、独立に、質量流量
制御装置136で調節されるのが望ましい。質量流量制御装置136は、各個別
の源から調節された流量を提供するのが望ましい。適した質量流量制御装置は、
例えば、Edwards High Vacuum International,Wilmington,MA からのエドワード
質量流量制御装置、モデル 825シリーズである。
【0028】 不活性ガス源138は、不活性ガスダクト140に連結されており、環状流路
142に流れる。質量流量制御装置144は、不活性ガスの気流を不活性ガス・
ダクト140に向けて制御する。不活性ガス源126も、希望により、ダクト1
40用の不活性ガス源として機能し得る。
【0029】 反応チャンバー104は、主チャンバー200を含んでいる。反応物供給装置
102は、射出ノズル202の所で、主チャンバー200に連結している。射出
ノズル202の端には、不活性遮蔽用ガスの通路用の環状開口204、および反
応物ガスの通路用の、反応チャンバー中に分子流を形成するための長方形スリッ
ト206が付いている。環状開口204は、例えば、直径が約1.5インチで、
ラジアル方向に沿った幅が約1/16インチである。環状開口204を通る遮蔽
用ガスの流れは、反応チャンバー104全体に反応物ガスおよび生成物粒子が拡
がるのを防ぐことを助ける。
【0030】 管状セクション(tubular section,区画管)208、210は、射出ノズル2
02の両側に所在している。管状セクション208、210は、それぞれ、Zn
Se窓212、214を含んでいる。窓212、214は、望ましくは平面収束
レンズで、その焦点距離は、そのビームを、ノズル口の中心の丁度下の点に集め
るように、そのチャンバーの中心とそのレンズの表面との間の距離に等しいのが
望ましい。窓212、214は、反射防止コーティングされているのが望ましい
。適したZnSeレンズは、Janos Technology,Townshend,Vermontから入手でき
る。管状セクション208、210は、窓212、214が、反応物もしくは生
成物により汚染されることがより少なくなるように、窓212、214を主チャ
ンバーから離れるように、ずらすことができるようになっている。例えば、窓2
12、214は、主チャンバー200の端から約3cmずらされる。
【0031】 窓212、214は、反応チャンバー104の中に、周囲の空気が流入するの
を防ぐために、管状セクション208、210に、ゴムO‐リングでシールされ
ている。窓212、214の汚染を減らすために、管状セクション208、21
0への遮蔽用ガスの流入用に、管状吸気口216、218が備えられている。管
状吸気口216、218は、不活性ガス源138に、または別の不活性ガス源に
連結されている。いずれの場合にも、吸気口216、218への気流は、質量流
量制御装置220で制御されるのが望ましい。
【0032】 レーザ108は、発生するレーザビーム222が、窓212を入って窓214
を出るように配列されている。窓212、214は、主チャンバー200を通る
レーザ光路を、反応ゾーン224で反応物の流れと交差するように規定する。窓
214を出た後、レーザビーム222は、ビームダンプ(beam dump)としても作
用する電力計226を直撃する。適した電力計は、Coherent Inc.,Santa Clara,
CA、から入手できる。レーザ108は、アークランプのような、強い常用の光源
で置き換えることもできる。レーザ108は、赤外線レーザ、特に、PRC Corp.,
Landing,NJ、から入手できる最大出力1800ワットのレーザ、のようなCW
CO2 レーザであるのが望ましい。
【0033】 射出ノズル202中のスリット206を通り抜けた反応物は、分子流となる。
この分子流は、反応ゾーン224を通り抜け、そこで、金属前駆体化合物を巻き
込んで反応を起こす。反応ゾーン224中でのガスの加熱は極端に速く、特定条
件に依存して、大体105 ℃/秒の桁である。反応ゾーン224を出るとこの反
応は急速に冷却され、そしてその分子流の中に、ナノ粒子228が生成する。こ
の反応は非平衡反応なので、粒度分布が非常に均一で構造的均質性の高いナノ粒
子の製造が可能になる。
【0034】 分子流の経路は、捕集ノズル230まで連続している。捕集ノズル230は、
射出ノズル202から約2cm離れている。射出ノズル202と捕集ノズル23
0の空間距離が小さいことは、反応物および生成物による反応チャンバー104
の汚染を減らす助けになる。捕集ノズル230は、環状の開口232を備えてい
る。環状開口232が、捕集装置106に送り込む。
【0035】 チャンバーの圧力は、主チャンバーに取付けられた圧力計で監視される。この
チャンバーの圧力は、普通、約5Torrから約1000Torrの範囲である。元素鉄
、炭化鉄および硫化鉄の製造のために推奨されるチャンバー圧は、約40Torrか
ら約500Torrの範囲である。
【0036】 反応チャンバー104は、図に示されていない二つの追加の管状セクションを
備えている。追加の管状セクションの一つは、図1の断面図の面に向かって延び
ており、そして第2の追加の管状セクションは、図1の断面図の面から突き出て
いる。上から見た場合、四つの管状セクションは、そのチャンバーの中心の回り
に大体対称的に分布している。これらの追加の管状セクションは、チャンバーの
内部を観察する窓を備えている。装置のこの相対的配置では、これら二つの追加
の管状セクションは、ナノ粒子の製造を促進するためには用いられない。
【0037】 捕集装置106は捕集ノズル230に繋がっているカーブした導管250を含
んでいてもよい。これらナノ粒子の浮遊する性質により、生成物であるナノ粒子
は、カーブの回りをガスの流れに従って流れる。捕集装置106は、この生成物
ナノ粒子を捕集するために、ガス流中にフィルター252を含んでいる。テフロ
ン、ガラス繊維および類似の材料などの多様な材料が、不活性で、その粒子を捕
捉するするのに十分微細な目を有する限りにおいて、このフィルター用に用いら
れる。このフィルター用に適した材料は、例えば、ACE Glass Inc.,Vineland,NJ
、からのガラス繊維フィルターである。
【0038】 捕集装置106を減圧に維持するためにポンプ254が用いられる。多様な異
なるポンプを用いることができる。適したポンプ254は、例えば、Leybold Va
cuum Products,Export,PA からの約195 cfm の排気容量を有するLeybold Model
SV300 ポンプである。このポンプの排気は、大気中に出る前に、残存している何
等かの反応性化学物質を除去するために、スクラバー256を通して流すのが望
ましい。全装置100は、排出目的と安全を考慮して、ヒューム・フード(fume
hood)の中に置かれている。一般に、レーザは、サイズが大きいので、そのヒュ
ーム・フードの外側に残されている。
【0039】 この装置は、コンピュータで制御されている。一般に、このコンピュータは、
レーザを制御し、そして反応チャンバー中の圧力を監視している。このコンピュ
ータは、反応物および/または遮蔽用ガスの流れを制御するためにも用いられる
。排気速度は、ポンプ254とフィルター252の間に挿入されている手動のニ
ードル・バルブもしくは自動のスロットル・バルブのいずれかによって制御され
る。フィルター252上に粒子が蓄積することに因りチャンバーの圧力が増大す
ると、その手動バルブもしくはスロットル・バルブを調節して、排気速度とそれ
に対応するチャンバー圧を維持することができる。
【0040】 反応は、ポンプが反応チャンバー104内に希望の圧力を最早維持できない程
十分多くのナノ粒子が、フィルター252の通過抵抗に抗して、フィルター25
2上に捕集されるまで続けられる。反応チャンバー104内の圧力が、最早希望
の値に、維持できない場合、反応を停止し、そしてフィルター252が取外され
る。この態様では、チャンバー圧が、最早維持できなくなる前の一回の運転で、
約3‐75グラムのナノ粒子が捕集できる。一回の運転は、製造される粒子と特
定フィルターのタイプに依存して、普通、約10分から約3時間継続し得る。
【0041】 この反応条件は比較的正確に制御することができる。質量流量制御装置は、極
めて正確である。このレーザは、一般に、約0.5パーセントの出力安定性を有
する。チャンバーの圧力は、手動制御バルブもしくはスロットル・バルブにより
、約1パーセント以内に制御できる。
【0042】 反応物供給装置102と捕集装置106の相対的配置は、逆にすることができ
る。この代替配置構造では、反応物は、反応チャンバーの底から供給され、そし
て生成物粒子が、チャンバーの最上部から捕集される。この代替配置構造では、
ナノ粒子は、普通、周囲のガスの中に浮遊するので、生成物の捕集量が僅かに多
くなる傾向がある。この配置構造では、捕集フィルターが、反応チャンバーの上
に直接取付けられないように、その捕集装置にカーブした部分が含まれているの
が望ましい。
【0043】 もう一つの他の設計のレーザ熱分解装置が報告されている。本明細書に引用参
照されている“化学反応による粒子の効率的な製造”という名称の共通権利人の
米国特許出願08/808,850号明細書を参照されたい。この代替デザイン
は、大量生産される量のナノ粒子の製造を容易にすることを意図するものである
。反応チャンバーに反応物原料を射出するための多様な配置構造が記載されてい
る。
【0044】 この代替装置は、生産能力を上げて、そして原料を有効に利用するために、チ
ャンバーの器壁の粒子による汚染を最少にするように設計されている反応チャン
バーを備えている。これらの目的を達成するために、この反応チャンバーは、一
般に、細長い反応物導入管の形状をしており、分子流の外側の遊びの空間体積(
dead volume:死空間)を減らしている。ガスは、この死空間に蓄積する可能性が
あり、反応していない分子による散乱もしくは吸収により無駄になる放射線の量
が増える。この死空間内のガス流が減ることに因り、粒子が死空間の中に蓄積し
、チャンバーが汚染する原因になることもある。
【0045】 改善された反応チャンバー300のデザインが、図2および3に概略示されて
いる。反応物ガスの流路302は、ブロック304の内部に位置している。ブロ
ック304のファセット(facets:面)306は、導入路308の一部を形成して
いる。導入路308のもう一つの部分は、端310の処で、主チャンバー312
の内面に繋がっている。導入路308は、遮蔽用ガス流入口314の処で終わっ
ている。ブロック304は、その反応条件および希望の条件に応じて、細長い反
応物流入口316と遮蔽用ガス流入口314の間の相対的関係を変えるために、
位置を変えたり、取り替えたりすることができる。遮蔽用ガス流入口314から
の遮蔽用ガスは、反応物流入口316から始まる分子流の回りにブランケット(
煙幕)を形成する。
【0046】 細長い反応物流入口316の寸法は、粒子の生産効率を大きくするように設計
されているのが望ましい。鉄、炭化鉄および硫化鉄粒子の製造用の反応物流入口
の合理的な寸法は、1800ワットCO2 レーザを使用する場合、約5mmから
約1mである。
【0047】 主チャンバー312は、一般に、細長い反応物流入口316の形状と同じであ
る。主チャンバー312は、微粒子状生成物、任意の未反応ガスおよび不活性ガ
スを除去するための、分子流に沿った出口318を含んでいる。環状セクション
320、322が、主チャンバー312から延びている。環状セクション320
、322は、反応チャンバー300を通るレーザ・ビーム経路328を規定する
ための窓324、326を把持している。環状セクション320、322は、遮
蔽用ガスを、環状セクション320、322に導入するための遮蔽用ガスの入り
口330、332を含んでいてもよい。
【0048】 この改良された装置は、その分子流からナノ粒子を除去するための捕集装置を
備えている。この捕集装置は、その捕集装置内の別の粒子捕集器と切換えること
により、生産を停止することなしに、または望ましくは連続生産を続けながら、
大量の粒子を捕集できるように設計されている。この捕集装置は、その流路内に
、図1に示した捕集装置のカーブした部分に似たカーブした構成部材を含んでい
る。この反応物射出部分と捕集装置の相対的配置は、粒子が装置の最上部で捕集
されるように、逆になっていてもよい。
【0049】 上で指摘したように、この得られたナノ粒子の性質は、さらなる加工により修
飾することができる。例えば、これら粒子の均一性および/または結晶度を増加
させるために、そしてできれば、粒子上に吸着された化合物を除去するために加
熱法が用いられる。オーブン中でこの粒子を取巻く雰囲気は、非反応性の雰囲気
であるべきである。マイルドな条件、即ち、そのナノ粒子の融点より十分低い温
度を使用すれば、その粒子をより大きい粒子に有意に焼結させることなしに、結
晶構造を改変できることが見いだされた。オーブン中でのこの加工は、本明細書
に引用参照されている“熱による酸化バナジウム粒子の加工”という名称の、共
通権利人により同時出願されている米国特許出願08/897,903号明細書
でさら考察されている。
【0050】 この熱加工を行うための装置400の一例が、図4に示されている。装置40
0は、管402を含み、その中に粒子が置かれる。管402は、非反応性ガス源
404に連結されている。この非反応性ガスは、希望の雰囲気を作るために一種
またはそれ以上の化合物を含んでいてもよく、そして管402内に入れられる。
希望のガスが、管402を通して流されるのが望ましい。適した非反応性ガスに
含まれるのは、例えば、O2 、CO2 、N2 、Ar、Heおよびそれらの組合せ
である。この非反応性ガスは、空気でもよい。
【0051】 加熱を行うために、多様なオーブンが用いられる。一つの態様が図4に描写さ
れている。管402はオーブンあるいは炉408の中に位置している。オーブン
408はその管の適切な部分を比較的一定の温度に維持するが、この温度は、希
望に応じて加工工程中、系統的に変えることができる。オーブン408の中の温
度は普通、熱電対410で測定される。
【0052】 この粒子は、バイアル412の内部の管402の中に置かれる。バイアル41
2は、ガス流による粒子の損失を防ぐ。バイアル412は、普通、その開放端を
ガス流源の方向に向けて置かれる。或いはまた、この粒子は、ガスが流れること
はできるが、その粒子はその場に保持されるような材料内に置かれる場合もある
。例えば、レーザ熱分解での捕集フィルタを、管402の中に、そのフィルタ材
料上にその粒子を保持するであろうように配向させて置くこともできる。
【0053】 希望する性質の生成物材料を製造するために、非反応性ガスのタイプ、非反応
性ガスの濃度、ガスの圧力または流量、温度および加工時間を含む精密な条件が
選定される。温度は一般に、マイルド、即ち、その材料の融点より有意に低い温
度である。マイルドな条件を用いれば、より大きいサイズの粒子が生成する粒子
間焼結が避けられる。僅かにより大きい平均粒径の物を製造するために、オーブ
ン408の中で、或る程度高い温度で、或る程度制御して、この金属もしくは金
属化合物粒子の焼結を行うことができる。
【0054】 α‐鉄、炭化鉄および硫化鉄を加工するために、温度は、望ましくは約50℃
から約1000℃、より望ましくは約50℃から約500℃である。これらノナ
粒子は、約1時間から約100時間加熱されるのが望ましい。希望する材料を生
産するために適した条件を作りだすために或る程度経験的な調整が必要なことも
ある。
【0055】 B.触媒粒子の性質 望ましい元素鉄、炭化鉄もしくは硫化鉄粒子の集合体の平均直径は、ミクロン
以下、望ましくは約5nmから約500nmそして、より望ましくは約5nmか
ら約500nm、さらにより望ましくは約5nmから約100nm、そして特に
より望ましくは約5nmから約50nmである。これら粒子は、一般に、大体球
形で光沢のある外観を有する。より詳しく調べると、これら粒子は、一般に、下
に横たわる格子に対応する小さい面を有する。にも拘らず、これら粒子は、物理
的三次元方向に大体等しく成長する傾向があり、光沢のある球状外観を生じる。
非対称軸を有する粒子での直径の測定は、その粒子の主軸に沿っての長さの平均
値の測定に基づいている。主軸に沿ってのこの測定値は、望ましくは、これらの
ナノ粒子の少くとも約95パーセントで、そしてより望ましくは、そのナノ粒子
の少くとも約98パーセントで、約1ミクロン以下である。
【0056】 その粒径が小さいことにより、これらの粒子は、隣接する粒子の間で、ファン
デルワールス力により、ゆるい集合体を形成する傾向がある。にも関わらず、こ
れら粒子がナノメータスケールであることは、その粒子の透過電子顕微鏡写真で
、明瞭に観察できる。結晶性の粒子の場合、その粒径は、普通その結晶の大きさ
に対応する。この粒子は、一般に、その電子顕微鏡写真で観察されるようなナノ
メータ・スケールの粒子に対応する表面積を有する。さらに、これらの粒子は、
それらの小さいサイズと材料の重量当たりの表面積が大きいことに因り、ユニー
クな性質を示す。
【0057】 製造したままで、この粒子は、サイズ均質度が高いことが望ましい。透過電子
顕微鏡写真の検討から求められるように、この粒子は、一般に、その粒子の少く
とも約95パーセントが、平均直径の約40パーセントより大きく、且つ、平均
直径の約160パーセントより小さい平均直径を有するような粒度分布を有して
いる。望ましくは、このナノ粒子は、その粒子の少くとも約95パーセントが、
平均直径の約60パーセントより大きく、且つ、平均直径の約140パーセント
より小さい平均直径を有するような直径分布を有している。
【0058】 さらに実質的には、全粒子が平均直径の約5倍より大きい平均径を有しない。
換言すれば、その粒径分布は、有意により大きい径を有する少数の粒子を示すテ
ール(すそ)を持たない。これは、レーザ熱分解の反応領域が小さく、それに対
応して粒子が急速に冷却される結果である。平均径の約5倍より大きい径を有す
る粒子は、106 個の粒子中約1粒子より少ないことが望ましい。この狭い粒度
分布とその分布にテールがないことが、下に説明するように、均一な炭素粒子お
よび炭素繊維の製造に活用される。
【0059】 ある種の条件下では、混合相材料が生成することがあるが、レーザ熱分解は、
一般に、単一相結晶性粒子を製造するのに効果的である。レーザ熱分解により製
造される粒子は、一般に、単一結晶相を示すこと、およびその相内で、対応する
化学量論組成を有するという点で非常に高水準の均一性を有する。一次粒子は、
一般に、単一結晶の材料からなる。一定の条件下では、レーザ熱分解で非晶性粒
子が生成する。特定の用途では非晶性粒子が有用なこともあり、そして、この非
晶性粒子は、一般に、温和な条件で加熱することにより結晶性粒子を生成させる
ことができる。
【0060】 同様に、レーザ熱分解で製造される粒子は、高い結晶度を有することが見いだ
された。さらに、上の方法で製造される鉄、炭化鉄および硫化鉄粒子は、その結
晶生成過程が、その格子から汚染物を排除する傾向があるので、反応物ガスより
高い純度を有する。これらの特性、特に、小さい粒径、粒径の均一さ、結晶相お
よび純度の全てから見て、本明細書で説明される粒子は、触媒用に特に適してい
る。
【0061】 室温では、α‐鉄(体心立方体)は、元素鉄の安定な相である。α‐鉄は強磁
性材料である。約770℃以上の温度ではβ‐鉄が生成する。β‐鉄は常磁性で
あり、α‐鉄と同じ、あるいは類似の格子構造を有する。約910℃より高い温
度では、γ‐鉄(立方最密充填)が鉄の安定相である。約1400℃より高い温
度では、δ‐鉄(体心立方体)が元素鉄の安定相である。
【0062】 鉄は、数種の異なる酸化状態で存在することが知られている。例えば、炭化鉄
は、Fe3 C(セメンタイト‐斜方晶系)、Fe7 3 (三方晶系および六方晶
系、偽六方晶系あるいは斜方晶系)、Fe5 2 [ハグ(Hagg)カーバイド‐単
斜晶系]、Fe2 C(セメンタイト‐斜方晶系)、Fe209 、Fe4 Cおよび
ε‐炭化物(FeX C、2<x<3、六方晶系)の化学量論組成を有する炭化鉄
が見いだされている。硫化鉄は、FeS(六方晶系、NiAs類似構造)および
FeS2 (立方晶系、NaCl類似構造)の化学量論組成を有する。さらに、多
くの非化学量論組成の硫化鉄が観測されている。レーザ熱分解で用いられる条件
は、一般に、これら鉄化合物の希望の形の物を選ぶために変更することができる
。α‐鉄、Fe3 CおよびFe7 3 の選別製造用の特別な装置での条件が、Bi
(バイ)et al.,J.Material Res.article,supra 、に説明されている。
【0063】 C.炭素の製造 炭素粒子およびフィラメント状炭素は、炭化水素および他の炭素含有分子の熱
分解により製造される。低い温度を用いて、元素炭素を生成させる触媒が提供さ
れる。炭素粒子および炭素繊維の性質は、反応条件とこの触媒粒子の性質に依存
する。
【0064】 レーザ熱分解で調製される鉄、炭化鉄および硫化鉄粒子は、元素炭素調製用の
改良された触媒粒子である。これらは、その高水準の均一性により、炭素繊維の
製造用に特に、性能が改善されている。特に、大きさの均一性が、より均一な炭
素繊維と炭素粒子の製造のために有利である。
【0065】 適した炭素反応物に含まれるのは、例えば、一酸化炭素;ベンゼン、トルエン
、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ナフタレン、フナントレン、アンントラ
センおよび、それらの混合物のような芳香族炭化水素;およびメタン、エタン、
プロパン、エチレン、プロピレン、アセチレンおよびそれらの混合物のような非
芳香族炭化水素である。適した炭化水素は、酸素、窒素、フッ素、リン、硫黄、
塩素、臭素および類似元素を含んでいてもよい。酸素を含む炭化水素の例は、例
えば、メタノールおよびエタノールのようなアルコール類、アセトンのようなケ
トン類、ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドおよびそれらの混合物のよう
なアルデヒド類、である。この反応物流は、CO2 、アルゴン、ヘリウムもしく
はN2 のような不活性稀釈剤を含んでいてもよい。さらに、この反応物流は、H 2 、H2 SおよびH2 Oのような他の反応物を含んでいてもよい。
【0066】 上で指摘したように、この触媒粒子は、元素炭素で被覆されることができ、炭
素粒子を生成する、或いはまた、あるいはさらに、炭素繊維が生成することもあ
る。この炭素繊維の長さは、普通、その繊維の直径の少なくとも約5倍である。
製造条件に依存して、その炭素繊維の長さは、その繊維径の約100倍または、
それ以上のように大きいこともある。その外径は、約3ナノメータから約100
ナノメータの範囲であるのが望ましい。証拠が示すように、この繊維の外径は、
その繊維の生成のために触媒部位を提供している触媒粒子の直径の寸法に大体等
しい。推奨される触媒で創られる炭素繊維は、触媒の直径の狭い分布を反映して
、狭い繊維径分布を有している。
【0067】 この炭素繊維は、内部コア領域の回りに規則正しく配列した炭素の層を有して
いるのが望ましい。この規則正しく配列した炭素層は、その繊維の円筒軸に対し
実質的に、垂直なc‐軸を有して配向している黒鉛領域を有しているのが望まし
い。この繊維は、一般に、その長さに沿って、大体円形の断面を有しているとい
う広い意味で円筒状であるが、この繊維は、通常、その中心軸の回りにカーブし
ている。製造されたままの繊維は、触媒粒子と会合していることがある。希望に
応じて、この触媒粒子は、塩酸水溶液あるいは炭素成分を壊さない他の組成物で
処理することにより除去される。
【0068】 本明細書に引用参照されている、“炭素フィブリルおよびその製造法”という
名称の米国特許第5,165,909号明細書(以下'909と略記)には、性質は
黒鉛であるが、その繊維の外側に熱分解炭素の外被を有していない炭素フィブリ
ル(即ち、繊維)を製造する方法が説明されている。触媒の前処理に或る程度依
存して、'909特許に説明されている方法は、炭素被覆触媒粒子および/または炭
素繊維を与える。上述の理由により、本発明の触媒粒子は、'909特許中に記載さ
れている方法で、改善された結果を提供すると考えられる。前処理は、その粒子
を触媒活性になるように活性化するのに有効である。前処理は、その粒子を、活
性化雰囲気中で、その触媒が炭素前駆体と接触する直前に加熱することを含んで
いる場合もある。特定の触媒では、特定の反応生成物を得るのに適した反応条件
および前処理は、本明細書中の一般的な説明をベースにして、経験的に決められ
る。
【0069】 炭素前駆体を含む反応物流は、触媒と混合され、そして加熱された反応チャン
バーを通して流される。この反応チャンバーは普通、約650℃から約1300
℃の温度に加熱される。この温度は、この触媒による元素炭素の製造のためには
充分高いが、有意量の熱炭素が生成しないためには充分低く選定されなければな
らない。炭素前駆体が熱的に不安定な場合には、その触媒粒子は、その炭素前駆
体が触媒粒子と接触する前に、その炭素前駆体より高い温度に加熱されることも
ある。
【0070】 多様な追加のパラメータに、例えば、触媒組成、触媒の反応前処理、前駆体の
温度、チャンバーの圧力、流速、成長時間および反応物流の組成、を含めること
には重要な意味がある。これらの反応パラメータは、普通、相互依存性である。
適した反応条件は、一般に、特定の装置の構造に依存する。一つの特定の装置で
、異なる種々のタイプの触媒粒子を用いる場合に適した反応条件の説明について
は、'909特許を参照されたい。一つの特定の装置で、簡単で分りやすい経験的調
整をすることができる。
【0071】 この触媒粒子は、希望の炭素粒子または繊維を製造するのに適した時間の間炭
素前駆体流と接触させられる。適切な期間は、反応条件に依存して約10秒から
約数百分の範囲で変えられる。一般に、炭素前駆体と触媒の重量比は、少なくと
も100:1で、望ましくは、約1000:1である。
【0072】 望ましい実施態様では、この炭素繊維は連続法で製造される。連続法の場合、
その炭素前駆体および/または触媒は、同じ温度もしくは異なる温度に加熱され
る。この加熱された炭素前駆体および触媒は、反応チャンバーの中で一緒にされ
る。この一緒にされた触媒と前駆体は、普通、炭素繊維の生長に適した温度に加
熱されている反応チャンバーを通して流れる。生成繊維と触媒は、反応チャンバ
ー末端もしくは反応チャンバーの外にあるフィルターを用いて、この流れから除
去される。未反応の炭素前駆体は、反応チャンバーを通して再循環できる。希望
により、この触媒と炭素前駆体は加熱前に混合されてもよい。これらの一般的な
基準をベースにして多様な構造および相対配置の反応チャンバーを使用すること
ができる。一つの適した設計の反応チャンバーが、'909特許の図6に、概略が示
されている。
【0073】 もう一つの代替の態様では、触媒粒子は、反応チャンバーを通して流されない
。この触媒粒子は、反応ゾーンに容れられており、そして炭素前駆体が、その反
応ゾーンを通して流される。触媒粒子は、充填層または流動層を形成しており、
炭素前駆体が、それぞれ、触媒粒子の層の上または中を通って流れるようになっ
ている。この触媒は、炭素前駆体が流れ続けている間に連続的に除去されるか、
または炭素繊維の製造が停止された時に完全に除去される。また、充填層または
流動層を含むこの装置で、多様な設計を使用することができる。
【0074】 一つの態様で、図4の装置は、炭素粒子および/または炭素繊維の製造のため
に適応させることができる。この触媒粒子は、オーブンの中に位置する管の中の
バイアルの中もしくはフィルターの上に置かれる。この炭素前駆体は、他の反応
物ガスもしくは不活性ガスと共に、この管を通って流される。このオーブンは、
この反応に望ましい温度に設定される。この炭素粒子は、バイアルもしくはフィ
ルターから回収される。
【0075】 上に説明した実施態様は、代表例であって、限定例ではない。特許請求の範囲
中に、本発明の追加の実施態様が見られる。この技術分野の習熟者には理解され
るであろうように、本発明の精神と範囲を逸脱することなしに、上に説明した方
法と装置での多くの変更が、習熟した実施者によりなされ得るであろうし、本発
明の範囲は、以下の特許請求の範囲に説明されるようにのみ限定される。
【0076】 本発明は、推奨される実施態様を参照して説明されているが、この技術分野の
熟練した実施者なら、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに、形式と細部
において変更がなされ得ることを認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ線経路の中心を通る面で切った、レーザ熱分解装置の一つの態様の概略
断面図である。上の挿入図は、射出ノズルの底面図であり、そして下の挿入図は
、捕集ノズルの上面図である。
【図2】 レーザ熱分解装置の一つの別の態様の反応チャンバーの透視概略図であり、チ
ャンバーの材料は、その装置の内部を明らかにするために透明に描かれている。
【図3】 3−3のラインに沿って切った図2の反応チャンバーの断面図である。
【図4】 ナノスケール粒子を加熱するオーブンの概略断面図であり、その断面は、石英
管の中心を通っている。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月22日(2001.2.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 CA02 CB01 CB02 CC03 CC06 CC08 4G069 BB09A BB15A BB15B BC66A BC66B BD01A BD08A BD08B BE42A CB81 EB18X FA01 FB30 FB34 4L037 CS01 CS03 PA03 PA06

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元素炭素を製造する方法であって、触媒粒子を炭素前駆体ガ
    スと接触させる工程を含んでなり、該触媒粒子は、元素鉄、炭化鉄もしくは硫化
    鉄を含んでなり、また該触媒粒子は約5nmから約1000nmの平均直径を有
    し、その粒子の少なくとも約95%が、その平均直径の約60%より大きい直径
    を有し、且つその平均直径の約140%より小さい直径を有するような、直径分
    布を有する。
  2. 【請求項2】 該触媒粒子が、約500nmより小さい平均直径を有する、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該触媒粒子が、約100nmより小さい平均直径を有する、
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該触媒粒子が、硫化鉄を含んでなる、請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 該触媒粒子が、約1ミクロンより大きい直径の粒子を実質的
    に含んでいない、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該触媒粒子が、レーザ熱分解により製造される、請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 該触媒粒子および炭素前駆体ガスが、約650℃から約13
    00℃の温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 生成物である元素炭素が、炭素繊維を含んでなる、請求項1
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 元素炭素を製造する方法であって、触媒粒子を炭素前駆体ガ
    スと接触させる工程を含んでなり、該触媒粒子は、元素鉄、炭化鉄もしくは硫化
    鉄を含んでなり、そして約5nmから約1000nmの平均直径を有し、約1ミ
    クロンより大きい直径を有する粒子を実質的に含んでいない。
  10. 【請求項10】 該触媒粒子が、約500nmより小さい平均直径を有する
    、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 該触媒粒子が、約100nmより小さい平均直径を有する
    、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 該触媒粒子が、硫化鉄を含んでなる、請求項9に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 該触媒粒子が、レーザ熱分解により製造される、請求項9
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 該触媒粒子および炭素前駆体ガスが、約650℃から約1
    300℃の温度に加熱される、請求項9に記載の方法。
  15. 【請求項15】 生成物である元素炭素が、炭素繊維を含んでなる、請求項
    9に記載の方法。
  16. 【請求項16】 硫化鉄粒子を製造する方法であって、鉄前駆体化合物、硫
    黄源および放射線吸収性ガスを含んでなる分子流を熱分解する工程を含んでなり
    、該熱分解工程がレーザビームから吸収された熱により駆動される。
  17. 【請求項17】 該鉄前駆体が、Fe(CO)5 を含んでなる、請求項16
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】 該硫黄源が、H2 Sを含んでなる、請求項16に記載の方
    法。
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