JP2001524206A - 容量検出装置を備えた時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、回転部材（１）と、この回転部材の位置及び／または移動を検出する非接触電気容量検出装置とを備えた時計（５１）に関する。電気スイッチを備えた従来の装置に伴う問題を回避するために、検出装置は、１つまたは複数の固定電極（５９、６０）と回転部材によって駆動される歯付きロータ（５７、５８）とを有する少なくとも１つの容量センサ（５５、５６）と、このセンサの容量の変化を感知する電子検出手段とを備えている。回転部材の回転方向を表すことができるようにするために、検出装置に、出力信号が直角位相にある２つの容量センサ（５５、５６）を設けてもよい。この回転部材は時刻設定操作ステム（１）であるか、時計の針のシャフトなどの他の構成部材でもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 容量検出装置を備えた時計 本発明は、回転部材、及びそのホィールの位置及び／または移動を検出するた めの電気容量検出装置を備え、その検出装置が、１つまたは複数の固定電極を備 えた固定部分、及び回転部材によって駆動される導電性ロータを備えた可動部分 を有する少なくとも１つの容量センサと、センサの容量の変化を感知する電子検 出手段とを含む時計、特に腕時計に関する。 本発明は、排他的ではないが特に、外部竜頭を備えた従来の操作ステムによる 電子腕時計の時刻または日付の手動補正などの機能の制御に適用される。そのよ うなステムの回転及び並進移動の検出は、通常は実質的にステムに取り付けられ たカム構造によって作動する電気機械式スイッチに基づいており、そのようなカ ムがたわみ接点ストリップに作用し、その接点ストリップが、一般的に他の時計 構成要素を含む印刷回路に設けられている固定接点と接触する。 そのようなスイッチの製造及び組み立ての主な問題点は、各接点ストリップを 対応のカムに対して、また対応の固定接点に対して非常に正確に位置決めするこ とを必要とする電気接点の閉鎖の信頼性にある。このため、各時計の組み立て中 に作動テストと、おそらくは調節も実施する必要がある。これらの作業は高コス トであると共に、腕時計の組み立ての自動化に相当に不都合である。 同様な問題が、回転部材の特定位置、例えばクロノグラフの針または日付表示 器の「ゼロ」位置を検出するように構成された電気接点にも生じる。 従って、上記スイッチに代えて、腕時計に使用できる非接触装置を用いること が望ましいであろう。 ドイツ特許出願第３９３４１５８Ａ１号は、家庭用電気器具内の電子時計を制 御するために使用することができるパルス発生器を開示しており、その発生器は 上記のプリアンブルに示されている形式の容量センサにほぼ対応している。ディ スクに直交する軸線回りに回転するディスク形ロータが、直径方向に向き合った ２つのセクターを有する平面電極を担持しており、それに向き合った平面ステー タが、特別な構造であって電子検出回路に接続された幾つかの固定電極を備えて いる。ステータとロータとの間に薄い絶縁体が設けられている。ロータが回転す る時、電極間の絶縁体の厚さは一定であるが、ロータと各固定電極との間の重合 表面が変化するために、ロータ電極が発生する容量結合がステータの様々な電極 間で変化することからパルスが発生する。 そのような構造は、時計産業、特に腕時計に応用するためには非常に大きい空 間を必要とする。さらに、電極間の距離、すなわち絶縁体の厚さを一定にするた めの十分な正確度及び安定性を保ちながらロータを組み立てなければならない。 本発明の目的は、腕時計などの時計に使用でき、低コストでの製造及び組み立 てが可能であり、時刻または日付の補正や回転部材の特定位置の検出に好都合に 適用することができる、信頼性が高い非接触検出装置を提供することによって従 来技術の問題点を解決することである。 このため、本発明は、プリアンブルで定義された時計であって、各固定電極が ロータの外周面に向き合わせて配置されており、この外周面に歯が、ロータの回 転中に各固定電極の近くを通過するように配置されていることを特徴とする時計 に関する。 このため、検出装置は実質的に、ロータの歯付き外周面と各固定電極との間の 距離の変化の結果として生じる容量変化によって作動する。この性質によって、 装置は小型で低電気エネルギ消費型に製造でき、腕時計に使用するのに特に適し ている。さらに、非常に多くの連続角位置、例えば１回転当たり８または１２の 位置を可能にする容量センサをさほど複雑にしないで製造することができる。 特別な実施態様では、容量センサの固定部分が１対の固定電極を有しており、 ロータがその回転位置によって固定電極間の電界に影響を与えるように構成され ている。ロータを固定電位に保持することができ、その歯は固定電極間の電界内 でシールドを形成するように構成されている。 これらの２つの固定電極は、好ましくは基板上に同一平面的に設けられ、ギャ ップによって互いに分離されており、ロータの軸線はこのギャップに面して固定 電極に平行に配置されている。基板が時計の印刷回路素子の一部を形成している 、すなわち、電子または電気機械式時計ムーブメント内に既存の素子を使用する ことが好都合であろう。 上記実施態様では、ロータと固定電極との間に一定のギャップを維持するよう にロータを回転部材に取り付け、この回転部材に、基板上及び／または固定電極 上に設けられた絶縁層に摺動しながら当接する支持シリンダを設けることができ る。これによって、回転部材の組み立て中にセンサを調節する必要がなくなる。 ２つの固定電極を備えた別の構造では、固定電極が、それぞれ間隔を置いて向 き合った２つの電極板を形成し、ロータがその間に配置され、その回転軸線がそ れらに平行になっている。ロータの外周面が歯付きの形状を有する結果、この場 合の電極間の容量の変化は、絶縁厚さの変化によって生じる。この構造ではまた 、固定電極を同一の印刷回路基板上に、例えば基板の開口の対向縁部に配置する ことができる。ロータを絶縁して、２つの固定電極間の電気信号の発信器として 機能させることができる。その時、ロータは浮遊電位にある。 １対の固定電極を有するセンサの別の好適な実施態様は、ロータが、検出手段 に接続された可動電極であり、ロータの回転中にその歯が固定電極の一方または 他方に向き合う位置を交互に通過することを特徴としている。このため、ロータ は、それぞれ２つの固定電極との間に形成する２つのコンデンサに信号を導入す るための第３電極を形成している。 別の実施態様は、容量センサの固定部分が、固定電極を形成する内歯を有する 環状ステータを備えており、ロータがステータの内部に配置され、その歯がステ ータの歯に向き合った可動電極を形成している。これによって、比較的小さい容 積の構造で、表面が比較的大きいと共にそのような表面間の距離が小さい、従っ て容量が非常に高い電極が得られる。歯の数が多いほど、センサの角分解能が高 くなる。ステータの内側を薄い絶縁層で被覆して、この絶縁層に当接しながらロ ータが摺動することができ、これによってステータ内でロータを中心配置するこ とができる。 非接触検出装置が回転部材の回転方向も表示できるようにするために、好まし くは検出装置にそのような容量センサを２つ設けて、これらを角偏位させて、回 転部材の回転中に直角位相にあるそれぞれの出力信号を発生できるようにする。 本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した様々な実施形態の以下の 説明から明らかになるであろう。 第１図は、本発明の第１実施形態を、特に容量センサを備えて回転部材の位置 を検出する非接触装置を概略的に示しており、 第２図は、第１図と同様な図であるが、回転部材の別の位置を示しており、 第３図は、本発明に使用されている容量センサの、第４図のIII−III線に沿っ た概略的横断面図であり、 第４図は、摺動及び回転部材と組み合わされた２つの容量センサを含む装置の 概略的側面図であり、 第５図は、容量センサの別の実施形態の概略的断面図であり、 第６図は、第５図のセンサの対応の電路図であり、 第７図は、容量センサの別の実施形態の概略的断面図であり、 第８図は、第７図のセンサの対応の電路図であり、 第９図は、容量センサの別の実施形態の概略的断面図であり、 第１０図は、腕時計の操作ステムに２つの円筒形容量センサを組み合わせた本 発明の別の実施形態を概略的に示しており、 第１１図は、第１０図のセンサの１つの横断面図であり、 第１２図は、回転部材の回転中に第１０図及び第１１図の装置に得られる電気 信号を示している。 第１図及び第２図の実施形態では、位置を検出しようとする部材が、例えば腕 時計または他の時計の時刻設定操作ステムなどのステム１である。しかし、この 部材は別の時計ムーブメント部品、例えば、秒針、分針または時針や、クロノグ ラフカウンター針を担持しているシャフトでもよい。 ステム１は、その角位置を検出する装置と組み合わされている。その装置は、 容量センサ２と、センサから出力線４で送られる信号を利用した電子検出手段３ とを備えている。センサ２は、ステム１に同軸的に固定されたロータ５で形成さ れた可動部分と、実質的に２つの固定電極６及び７で形成された固定部分とを含 む。本実施形態では、固定電極は同一平面上にあって、ロータ５の軸線に平行な 絶縁基板８の下面に付着している。基板は好ましくは、大部分の電子または電気 機械式腕時計に存在するような印刷回路板であることが望ましい。この印刷回路 板は一般的に腕時計の文字盤及び操作ステムに平行である。アース１０と第１電 極６との間に電圧源９が直列に接続されて、それにパルス電圧Ｕｅを加える。第 ２電極７が出力線４に接続されて、２つの電極６及び７間の容量によって決まる 出力信号を発生する。 ロータ５は好ましくは星形の金属製の導電性部品であり、本例では外周表面に ４つの歯１１ないし１４が等しい角度間隔で設けられている。ロータ５は、ステ ム１を介してアース１０に接続されている。ロータは、電極６及び７を分離する ギャップ１５に向き合った位置にあり、それの歯が電極からわずかに離れた位置 を通過する。このため、ロータの存在及び位置が電界１６に、従って電極間の容 量結合に影響を与える。ステム１の回転中に、センサ２の容量が周期的に変化す る。出力線４の出力信号は、ロータが電界内でシールドを形成している第１図の 位置で最小値を、ロータがシールドを形成していない第２図の位置で最大値をと る。 検出手段３内では、センサの出力信号が、容量Ｃｉの積分コンデンサ１７に並 列に接続された増幅器１６のネガティブ入力部に加えられる。増幅器の出力部１ ８では、２つの電極６及び７の間の容量をＣｖとした時、電圧方形パルス信号Ｕ ｓ＝（Ｃｖ／Ｃｉ）・Ｕｅが得られる。この信号の各パルスは歯１１ないし１４ の１つが電極の前を通過したこと、すなわちステム１の１回転ステップを表す。 このステップは本例では１／４回転である。信号Ｕｓは、周知のようにして所望 の機能を、例えば腕時計の時刻または日付の設定を制御する処理回路１９で使用 される。 第３図は、ロータ５の歯と電極６及び７との間をできる限り小さい所定距離に 維持して、ステム１の移動中のセンサの容量の変化をできる限り大きくし、従っ て容易に検出できるようにした容量センサ２の好適な実施形態を示している。薄 い絶縁層２０が電極６及び７の少なくとも一部分と、それらを分離するギャップ １５とに被着されている。この層は、例えば２ないし３マイクロメータの厚さの 樹脂膜で形成することができる。図面でこの厚さが誇張されていることは明らか である。さらに、ステム１は、電極間の容量に影響を与えないだけの十分な距離 をロータ５から置いた位置に支持シリンダ２１を備えている。ステム１は基板８ に対して、シリンダ２１側に基板全体に広がっている層２０にシリンダ２１がわ ずかに接するようにして配置されている。ロータ５の歯１１ないし１４の端面が 円筒形であって、シリンダ２１と同一の半径を有するようにすれば、それらと電 極６及び７との間の距離が絶縁層２０の厚さと実質的に同一になる。 そのような構造は、ステム１と基板８との間の距離を確実に決定するので、得 られる信号の品質に関して好都合であるだけでなく、調節がまったく必要ないた めにセンサの組み立てを容易にする。特に、ステム１が腕時計の操作ステムであ る時、印刷回路基板８の後にそれが取り付けられる。基板８は、ステムシリンダ ２１にわずかに接するように弾性的に保持されることができる。 第４図は、ステム１の回転方向を検出することができるようにするために、容 量センサ２の横に第２の同様な容量センサ２２を有する実施形態を示している。 センサ２２は、ステム１に固定されたロータ２５と、電極６及び７と同一で、そ れらと並べて基板８に付設された１対の電極２６及び２７とを有している。これ らの電極も、絶縁層２０で被覆されている。ロータ２５はロータ５と同一である が、歯ピッチの１／４だけ、すなわち本例では１／１６回転だけ角偏位している ので、センサ２２からの出力信号は、センサ２の出力信号に対して直角位相にあ る。この種類の信号については第１２図を参照しながら後述する。通常通りに、 時計操作ステム１は少なくとも２位置間を軸方向に摺動することができ、その一 方は第４図に実線で示されている時刻設定位置である。ステムの他方の軸方向位 置は点線で示された中立位置であり、その位置でステム１は腕時計の時刻を補正 することなく回転できなければならない。その時、センサ２２のロータ２５がセ ンサ２の電極６及び７に向き合うため、センサ２が作動する一方、センサ２２は 不作動状態になる。ステム１が回転する時、処理回路１９がそれを検出し、動作 を開始しない。反対に、２つのセンサ２及び２２が直角位相で信号を送る場合、 処理回路１９はセンサ２で表されるステップ数とセンサ２及び２２からの信号の 連続順序によって表される方向によって決定される時刻補正を行う。 第５図及び第６図は、上記のセンサ２及び２２の各々の代わりに使用できる容 量センサの変更実施形態を示している。このセンサ３０は、共通の絶縁基板３３ 上に配置されてそれぞれの端子Ａ及びＢに接続された２つの固定電極を有してい る。各電極３１及び３２は特に基板３３の開口３４の対向している側面に延び、 それぞれ電極板３５、３６を形成している。ステム１の回転軸線３７は、基板の 中心平面内を開口３４の中央で延びているため、ステム１に固定されたロータ５ は電極３１及び３２の各々から実質的に同一距離にある。本例では、ロータ５は 偶数の歯を有し、電気的絶縁されて浮遊電位であるため、２つの電極間の電気信 号の受動発信器として機能する。第６図の対応の回路図は、センサ３０の容量が 、それぞれ電極３１及びロータ５間、及びロータ５及び電極３２間における可変 容量Ｃ１及びＣ２の直列接続に等しいことを示している。容量Ｃ１及びＣ２は、 ステム１が回転する時の導電性ロータ及び電極間の距離すなわち絶縁ギャップの 変化を介して一緒に変化する。必要ならば、ステム１を絶縁基板３３で案内する ことができる。もちろん、直角位相で信号を送る２つのセンサ３０を設けて、第 ４図を参照しながら説明した方法と同様にしてステムの回転方向を表示すること もできる。 第７図及び第８図は、センサ３０のものと同一の素子３１〜３７と、異なった ロータ４１とを有する容量センサ４０を示しており、ロータ４１は、このロータ ４１のカラー４３と擦れ合うたわみストリップ４２によって端子Ｄに接続された 可動電極を構成している。ロータ４１に奇数の歯、例えば３つの歯４４、４５及 び４６が設けられており、これらは同一の角ギャップを有しているため、電極３ １及び３２の一方または他方の前を交互に通過する。このため、容量Ｃ２が最小 の時、容量Ｃ１が最大である。端子Ｄは、ロータ４１によって形成された可動電 極に電気信号を導入するために使用され、出力信号は端子Ａ及びＢで捕捉される 。このため、Ｃ１及びＣ２よりはるかに高い場合が多い様々な導体及びアース間 の寄生容量を除去することによって、Ａ及びＢ間の微分容量を正確に測定するこ とができる。センサ４０の別の利点は、ロータの回転の分解能が歯数の２倍にな る点にある。例えば、１回転当たり１０ステップの分解能を５つの歯だけで得ら れるであろう。 第９図は、上記センサ４０と同一の素子３１〜３７と４１、４３を有する容量 センサ５０を示しているが、本例では、ロータ４１が非対称的に配置された２つ の歯４４及び４５だけを備えている。それらの角距離は例えば１３５°である。 従って、端子Ａ及びＢで捕捉された信号は、ステム１がいずれの方向に回転して いるかによって異なった順序で連続する。このため、検出手段は１つのセンサ５ ０でステム１の角位置及び回転方向の両方を決定することができる。 ２つの電極板３５と３６がロータの軸線３７に対して直径方向に向き合ってい なければ、直径方向に向き合った歯を有するロータでも同じ結果を得ることがで きることに注意されたい。 第１０図及び第１１図に示されている実施形態では、腕時計５１の操作ステム １が従来の外部竜頭５２を有しており、それは時計ケース５２内及び時計ムーブ メントの固定部分５４内に回転及び摺動可能に支持されている。電気接点を作動 させることなく腕時計の時刻設定を制御するために、ステム１に２つの同軸的な 円筒形容量センサ５５及び５６が設けられ、第４図の例の場合のように直角位相 の出力信号を発生するように配置されている。各センサ５５、５６は、ステム１ と一体成形されたロータ５７、５８と、（ステム１が第１０図に示されている軸 方向位置にある時に）ロータの周囲に同軸的に配置されて腕時計の内部に固定さ れている環状ステータ５９、６０とを有している。 第１１図は、センサ５５の拡大概略断面図である。金属ロータ５７の外側のほ ぼ円筒形表面に軸方向溝６２が畝状に設けられ、それらの間に例えば８個の外歯 ６３が等間隔に形成されている。同様に、金属ステータ５９の内側に参照番号の ない同数の軸方向溝が畝状に設けられ、それらの間にロータの歯６３と同じ幅を 有する８個の内歯６４が等間隔に形成されている。調節してロータの中心に合わ せるために、ステータ５９の内側が絶縁材料の層６５で被覆されており、センサ の容量を増加させるために、この層は歯６４を横切る位置で可能な限り薄くなっ ている。ステータに長手方向スリット６６も設けて、ロータの外周に弾性的には め付けることができるようにしている。ステータ５９は、例えば２つの向き合っ た耳部分６７を備えて、それらが腕時計の内部のリセス（図示せず）にわずかな 遊びではまることによってステータを腕時計の内部に固定できるようにしている 。センサの容量をできる限り高くすると共に、ロータの回転中に十分に変化させ るために、好ましくは歯６３及び６４の円周方向幅をロータ及びステータの溝の 幅よりわずかに小さくする。回転中に、容量は、歯６３及び６４が互いに向き合 う時に最大値を、ロータ溝６２がステータ歯６４に面する位置にある時に最小値 ととる。 第１２図の上側のグラフは、センサ５５の容量Ｃ１及びセンサ５６の容量Ｃ２ の変化をステム１の回転角度αの関数として示している。２つのロータ５７及び ５８の歯６３が互いに整合している一方、ステータ６０の歯６４がステータ５９ の歯に対してステム１の回転方向（矢印Ｆ）にそれらのピッチの１／４、すなわ ち１／３２回転だけずれている場合、これらの２つの信号は直角位相にある。第 １２図はまた、第１図を参照しながら説明したような各センサで得られる電圧方 形パルスＵｓ１及びＵｓ２を示しており、これらによって検出手段がステム１の ステップ数及び回転方向を表すことができる。 以上に記載した例から、本発明は、非接触検出装置を、その単純性及び信頼性 のために、電気接点回転検出装置に好都合に代えて、小型の時計、例えば腕時計 に設置できるようにすることがわかる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年５月３日（１９９９．５．３） 【補正内容】 補正請求の範囲 １．回転部材（１）、及びその回転部材の位置及び／または移動を検出する電気 容量検出装置を備えており、その検出装置が、１対の固定電極（６、７；２６、 ２７）を備えた固定部分、及び前記回転部材によって駆動される導電性ロータ（ ５、２５）を備えた可動部分を有し、前記ロータがその回転位置によって前記固 定電極間の電界に影響を与えるように構成されている少なくとも１つの容量セン サ（２、２２）と、前記センサの容量の変化を感知する電子検出手段（３）とを 含み、前記２つの固定電極（６、７；２６、２７）が基板（８）上に同一平面的 に設けられ、ギャップ（１５）によって互いに分離されている時計であって、 前記ロータ（５、２５）の軸線はそのギャップに面して前記固定電極に平行に 配置されており、各固定電極（６、７、２６、２７）は前記ロータ（５、２５） の外周面に向き合うように配置されており、その外周面に歯（１１〜１４）が、 前記ロータの回転中に各固定電極の近くを通過するように配置されていることを 特徴とする時計。 ２．回転部材（１）及びその回転部材の位置及び／または移動を検出する電気容 量検出装置を備えており、その検出装置が、少なくとも２つの固定電極（３１、 ３２）を備えた固定部分、及び前記回転部材によって駆動される導電性ロータ（ ５、４１）を備えた可動部分を有して、そのロータはその回転位置によって前記 固定電極間の電界に影響を与えるように構成されている少なくとも１つの容量セ ンサ（３０、４０、５０）と、前記センサの容量の変化を感知する電子検出手段 （３）とを含み、前記２つの固定電極（３１、３２）が基板（３３）上に設けら れ、ギャップによって互いに分離されている時計であって、 前記固定電極は、前記ギャップによって分離されてそれぞれ間隔を置いて向き 合った２つの電極板（３５、３６）を形成しており、前記ロータ（５、２５、４ １）が前記ギャップ内に配置され、それの回転軸線（３７）が電極板に平行であ り、前記固定電極板（３５、３６）の各々が前記ロータの外周面に向き合わせて 配置されており、その外周面に歯（１１〜１４、４４〜４６）が前記ロータの回 転中に各電極板の近くを通過するように配置されていることを特徴とする時計。 ３．前記ロータ（５）が固定電位に保持されており、前記ロータの歯（１１〜１ ４）が前記固定電極間の電界内でシールドを形成するように構成されていること を特徴とする請求項１に記載の時計。 ４．前記歯（１１〜１４、４４〜４６）が、前記ロータの周囲に一定の角ピッチ で分配配置されていることを特徴とする請求項１または２に記載の時計。 ５．前記基板（３３）が平面的であって、前記基板に設けられた開口（３４）内 に前記ロータが配置されており、前記電極板（３５、３６）が前記開口の向き合 っている側面に延びていることを特徴とする請求項２に記載の時計。 ６．前記基板（８、３３）が、時計の印刷回路素子の一部を形成していることを 特徴とする請求項１または２に記載の時計。 ７．前記ロータ（５、２５）が前記回転部材（１）に取り付けられており、前記 回転部材（１）が、前記基板上及び／または前記固定電極上に設けられた絶縁層 （２０）に摺動しながら当接する支持シリンダ（２１）を備えていることを特徴 とする請求項１に記載の時計。 ８．前記ロータ（５）が絶縁されており、２つの固定電極間の電気信号の発信器 として機能することを特徴とする請求項２に記載の時計。 ９．前記ロータ（４１）が、前記検出手段に接続された可動電極であり、前記ロ ータの回転中にそれの歯（４４、４５、４６）が前記固定電極の一方または他方 に向き合う位置を交互に通過することを特徴とする請求項１または２に記載の時 計。 １０．前記検出装置は前記容量センサ（５、２５；５５、５６）を２つ備えてお り、これらは角偏位して、前記回転部材の回転中に直角位相にあるそれぞれの出 力信号を発生するようにしたことを特徴とする請求項１または２に記載の時計。 １１．前記回転部材が、少なくとも２つの軸方向位置、すなわち、前記容量セン サ（２２、５５）が作動する時刻設定位置と、前記センサが作動しない１つの他 の位置とを有している操作ステムであることを特徴とする請求項１または２に記 載の時計。 １２．前記回転部材（１）が、前記検出装置によって検出される基準位置を有す る表示部材であることを特徴とする請求項１または２に記載の時計。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．回転部材（１）、及びその回転部材の位置及び／または移動を検出する電気 容量検出装置を備えており、その検出装置は、１つまたは複数の固定電極を備え た固定部分、及び前記回転部材によって駆動される導電性ロータを備えた可動部 分を有する少なくとも１つの容量センサ（２、２２、３０、４０、５０、５５、 ５６）と、そのセンサの容量の変化を感知する電子検出手段（３）とを含む時計 であって、 各固定電極（６、７、２６、２７、３１、３２、５９、６０）はロータ（５、 ２５、４１、５７、５８）の外周面に向き合わせて配置されており、その外周面 に歯（１１〜１４、４４〜４６、６３）が、ロータの回転中に各固定電極の近く を通過するように配置されていることを特徴とする時計。 ２．前記センサ（２、２２、３０、４０、５０）の固定部分が１対の固定電極（ ６、７；２６、２７；３１、３２）を有しており、前記ロータ（５、２５、４１ ）はそれの回転位置によって固定電極間の電界に影響を与えるように構成されて いることを特徴とする請求項１に記載の時計。 ３．前記ロータ（５）が固定電位に保持されており、前記ロータの歯（１１〜１ ４）は固定電極間の電界をシールドするように構成されていることを特徴とする 請求項２に記載の時計。 ４．前記歯（１１〜１４、４４〜４６）が、前記ロータの周囲に一定の角ピッチ で分散配置されていることを特徴とする請求項２に記載の時計。 ５．２つの固定電極（６、７；２６、２７）が基板（８）上に同一平面的に設け られ、ギャップ（１５）によって互いに分離されており、前記ロータ（５、２５ ）の軸線はそのギャップを隔てて対向するように前記固定電極に平行に配置され ていることを特徴とする請求項２から４までのいずれか１項に記載の時計。 ６．前記基板（８）が、時計の印刷回路素子の一部を形成していることを特徴と する請求項５に記載の時計。 ７．前記ロータ（５、２５）が前記回転部材（１）に取り付けられており、前記 回転部材（１）が、前記基板上及び／または前記固定電極上に設けられた絶縁層 （２０）に摺動しながら当接する支持シリンダ（２１）を備えていることを特徴 とする請求項５または６に記載の時計。 ８．前記固定電極（３１、３２）が、それぞれ間隔を置いて向き合った２つの電 極板（３５、３６）を形成しており、前記ロータ（５、４１）が電極板の間に配 置され、それの回転軸線（３７）がそれらに平行であることを特徴とする請求項 ２に記載の時計。 ９．前記ロータ（５）が絶縁されており、２つの固定電極間の電気信号の発信器 として機能することを特徴とする請求項８に記載の時計。 １０．前記ロータ（４１）が、前記検出手段に接続された可動電極であり、前記 ロータの回転中にそれの歯（４４、４５、４６）が前記固定電極の一方または他 方に向き合う位置を交互に通過することを特徴とする請求項２または８に記載の 時計。 １１．前記容量センサ（５５、５６）の前記固定部分は、固定電極を形成する内 歯（６４）を有する環状ステータ（５９、６０）を備えており、前記ロータ（５ ７、５８）が前記ステータの内部に配置され、それの歯（６３）が前記ステータ の歯に向き合った可動電極を形成していることを特徴とする請求項１に記載の時 計。 １２．前記ステータ（５９）は、内側が絶縁層（６５）で被覆されており、その 絶縁層に前記ロータ（５７）が摺動して当接していることを特徴とする請求項１ １に記載の時計。 １３．前記検出装置は前記容量センサ（５、２５；５５、５６）を２つ備えてお り、これらは角偏位して、前記回転部材の回転中に直角位相にあるそれぞれの出 力信号を発生するようにしたことを特徴とする先行請求項のいずれか１項に記載 の時計。 １４．前記回転部材が、少なくとも２つの軸方向位置、すなわち、前記容量セン サ（２５）が作動する時刻設定位置と、センサが作動しない１つの他の位置とを 有している操作ステム（１）であることを特徴とする請求項１に記載の時計。 １５．前記回転部材が、前記検出装置によって検出される基準位置を有する表示 部材であることを特徴とする請求項１に記載の時計。