JP2001522795A - リポソームの調製法 - Google Patents

リポソームの調製法

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JP2001522795A
JP2001522795A JP2000520111A JP2000520111A JP2001522795A JP 2001522795 A JP2001522795 A JP 2001522795A JP 2000520111 A JP2000520111 A JP 2000520111A JP 2000520111 A JP2000520111 A JP 2000520111A JP 2001522795 A JP2001522795 A JP 2001522795A
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シユライバー,イエルク
マイアー,ボルフガング
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Abstract

(57)【要約】 本発明は水相中のリポソーム又はリポソームの分散物の製法に関する。本発明は、(I)(a)1種類の脂質又は1種類の脂質混合物、(b)1種類の、場合により使用される油相、(c)1種類の水相、及び(d)1種類以上の、場合により使用される界面活性剤を、脂質又は脂質混合物及び油相(1種類のそのような油相が使用される場合)の融点より上の温度で、一緒に混合し、均質化することを特徴とする。(II)均質化された成分(a)、(b)、(c)及び(d)の全体がある温度範囲[θ]においてラメラ相を形成する。(III)(a)、(b)、(c)及び(d)からなる均質化された混合物の温度を当該温度範囲[θ]内の値(製造温度θ1)又は当該温度範囲[θ]より上の値(製造温度θ2)にもたらす。(IV)(a)、(b)、(c)及び(d)からなる均質化された混合物に水を添加し、形成されたリポソーム又は形成されたリポソーム分散物を当該温度範囲[θ]より下の温度θ3にもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明はリポソームの調製法に関する。本発明は更に、このような構造物の化
粧品、医薬品としての又は製薬学的使用に関する。
【0002】 それら自体、構造的に全く均一ではないある種の生体分子は技術生化学の術語
においては、集合的に「脂質」の語により網羅される。語源的には、「脂質]は
脂肪(ギリシャ語:το λνποζ=脂質、油)すなわちグリセロールのカル
ボン酸エステルである。
【0003】 より広範な意味においては、その語は、少なくとも1種類の明確に親水性の分
子部分及び少なくとも1種類の明確に親油性の分子部分を特徴としてもつ水不溶
性分子の1群を包含すると理解されている。アシル化グリセロールのリン酸エス
テル、いわゆる「リン脂質」、及びその他の化合物が、この全体としてむしろ不
均一な化合物の群に属する。
【0004】 それらの構造的な特徴の結果として、脂質は原則として、インビトロで、例え
ば水と混合される時には真の分子溶液を形成しないで、その代わりに、それらが
ほとんどアマルガム化して、図1に示されるような、脂質分子の親油性の分子の
部分がミセルの内側に位置し、脂質分子の親水性の部分がミセルの外側部分を構
成している、いわゆるミセルをもたらすコロイドを形成するか、又は液晶相を形
成する。脂質分子は親水性部分(h)及び親油性部分(l)を有する。図1に示
されるミセル(M)は脂質分子の球であり、その内側は脂質分子の親油性基によ
り占められ、ミセルの外側のシェルが脂質分子の親水性基により形成されている
のが普通である。
【0005】 既知の脂質の二重層にそれら自体配列する脂質の性能は非常に重要な生物学的
意味を有する。脂質の膜は例えば、線状の、湾曲した(立方晶相、L3相)又は 包囲された形態の(小胞、L4相)可能性がある。
【0006】 水性又は概括的に極性の環境においては、個々の脂質分子は、平行に配向され
た脂質分子の2つの単一分子層がそれらの親油性部分を相互に対向して並ぶよう
に、それら自体を他の上に配向する。これは図2に示されている。脂質分子は親
水性部分(h)及び親油性部分(l)を有する。図2に示される脂質の二重層(
L)は、その内側が脂質分子の親油性基に占められている脂質分子の膜である。
脂質の二重層は水性環境(W)内に存在するので、脂質の二重層の外側のシェル
は脂質分子の親水性基により形成されていることが普通である。
【0007】 図6はラメラ相の閉鎖構造を簡略化形態で示している。図示された脂質の二重
層は親水性部分(h)及び親油性部分(l)をもつ脂質分子の膜である。膜の内
側は脂質分子の親油性基により占められている。膜の「積み重ね」がラメラ構造
を形成し、個々の膜の間のラメラの間の空間は水で充填されている。
【0008】 前記のように、脂質は、それらの構造的特徴のために、ある条件下では、いわ
ゆるミセルにアマルガム化するが、脂質を小胞又はリポソームに処理することも
技術的に可能である。
【0009】 小胞又はリポソームは、外側を脂質の二重層により区画され、それらの内側に
水相を貯留する、閉鎖された球状の顕微鏡的物体である。これは図3に示されて
いる。脂質分子は親水性部分(h)及び親油性部分(l)を有する。
【0010】 図示された小胞の、図3に示された脂質の二重層(L)は、詳細な拡大図にお
いてより明確に見ることができるように、その内側が脂質分子の親油性基により
占められている中空の球の形態の脂質分子の膜である。脂質の二重層は水性環境
(W)内に存在するので、脂質二重層の外側のシェルは脂質分子の親水性基によ
り形成されていることが普通である。小胞の中心は水性相により占められている
。リポソームの直径は通常、数ナノメーター(具体的には約25)ないし約1μ
mまでの次元の数字で変動する。
【0011】 図4はいわゆる多重層小胞(M)の横断面及び詳細な拡大図を示す。小胞は、
外側の封入物として数枚の(この場合は2枚の)脂質二重膜からなり、その脂質
の二重膜は親水性部分(h)及び親油性部分(l)をもつ脂質分子からなる。概
括的には、極性の、なかでも水性の相(w)の薄い層が、脂質の二重膜の間に配
置されている。活性成分(この場合はQ)を負荷されることも可能な、更なる極
性の、通常は水性の相が、多重層小胞の内側に存在する。脂質二重膜が、その場
合は概括的に親油性の性状を有する活性成分が充填されている可能性がある多重
層小胞の事例もある。
【0012】 リポソームの調製は例えば、当業者には熟知されている。その1例は例えば、
選択された脂質が適切ならば、生成するリポソームを濾取することが必要なだけ
の、脂質−水系の超音波処理からなる。しかし、適切な脂質を、具体的には約1
00nmの孔サイズをもつ膜フィルターを通して小胞を押し出してもリポソーム
の形成をもたらす。
【0013】 通常、リポソームの周囲の脂質二重膜の基礎的成分は、リン脂質の群、しばし
ばレシチンから選択される。時々は、特にいわゆるニオソーム(niosomes)の場
合には、非イオン性界面活性剤もまた外皮物質として使用される。
【0014】 概括的に、外皮及び水性の内側からなる「空の」リポソームと、その内側が水
溶性の活性成分を含む水相であるか又はその外皮に親油性の活性成分を伴う「充
填」リポソームとに分類される。微生物はいわば、リポソームとして封入される
ことができ、すなわち、「トランスファーソーム」は、「通常の」リポソームと
異なり、表皮中にそのままの形態で浸透すると言われている。しかし、概括的に
、リポソームは実際はそのままでは浸透せず、角質層の一番上の層に又はその中
に吸着する。リポソームがエンドサイトーシスにより身体の細胞中に取り込まれ
るという多数の証拠が存在する。リポソーム含有調製物を局所投与することに加
えて、それらを静脈内投与することもできる。
【0015】 脂質のうちで、なかでもリン脂質は、それらがすべての生存細胞及び/又はそ
れらの細胞の小器官の細胞膜の基礎物質であるので、生物学的に最も興味深い。
【0016】 1千をかなり越える細胞膜の脂質が今日まで単離、同定されている。これまで
のところ、これらのうちで最大の割合は、細胞の総脂質分画の約40%ないし9
0%以上を表すリン脂質である。これに関しては5種類のリン脂質、すなわち、
ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリ
ン、カルジオリピン(ジホスファチジルグリセロール)及びスフィンゴミエリン
、が主である。糖脂質は血漿膜、ミエリン、小胞体、及びある種の小器官、例え
ば光合成を実施する生物の葉緑体の重要な成分である。
【0017】 ホスファチジルコリンのうちで最も重要なものは、例えば、一般構造
【0018】
【化1】
【0019】 [式中、 R1及びR2は典型的には15ないし17個の炭素原子及び4個までのシス二重
結合をもつ非分枝脂肪族基である] を特徴とするレシチンである。レシチンは生存細胞中で重要であるのみならず、
また、好ましくは、最も広く市販されているリポソームの外側層の基礎成分とし
ても使用されている。
【0020】 スフィンゴリピドは次の構造式
【0021】
【化2】
【0022】 を特徴とする、スフィンゴシン又はフィトスフィンゴシンの構造に基づいている
。スフィンゴシンの誘導体は例えば、一般基本構造
【0023】
【化3】
【0024】 [式中、 R1及びR3は相互に独立して、1ないし28個の炭素原子をもつ、飽和又は不
飽和の、分枝又は非分枝アルキル基であり、 R2は、水素原子、1ないし28個の炭素原子をもつ飽和又は不飽和の、分枝 又は非分枝アルキル基、糖残基、非エステル化又は有機基でエステル化されたリ
ン酸基、非エステル化又は有機基でエステル化された硫酸基の群から選択され、
そして Yは水素原子、ヒドロキシル基又はもう1種のヘテロ官能基のいずれかである
] を特徴とする。
【0025】 最も繁用されるスフィンゴリピドは、天然に存在するセラミド、セレブロシド
、ガングリオシド、スフィンゴリン脂質、及びこれらのうちでなかでも、スフィ
ンゴミエリン、スフィンゴスルファチド及びグリコスフィンゴシド並びに、化学
合成により得ることができる類似物を含み、そのスフィンゴリピドの例は以下に
挙げられる。
【0026】 セラミド、
【0027】
【化4】
【0028】 [R1及びR3はアルキル基であり、R2=H]。
【0029】 スフィンゴリン脂質、
【0030】
【化5】
【0031】 [式中、R1及びR3はアルキル基であり、R4は有機基である]。
【0032】 スフィンゴミエリンは
【0033】
【化6】
【0034】 のタイプの有機ホスホリル化スフィンゴリピドである。セラミドの構造式のR2 が糖残基の群から選択される場合は、モノグリコシルセラミド又はジグリコシル
セラミド又はトリグリコシルセラミドが存在するか、あるいは概括的にオリゴグ
リコシルセラミドが存在するか区別される。モノグリコシルセラミドは通常セレ
ブロシドと称される。
【0035】
【化7】
【0036】 オリゴグリコシルセラミドは通常ガングリオシドと称される。
【0037】
【化8】
【0038】 しばしば存在するスフィンゴリピドはセラミドI、II、III及びIV、グリコシル セラミド、ラクトシルセラミド及びガングリオシドGM1、2及び3である。
【0039】 低粘度リポソーム分散物の古典的調製法は下記の方法である。 (1)水和法 リン脂質の混合物を水中に分散し、次いでガラスのフラスコ中で蒸発させる。
壁上に脂質のフィルムが形成し、それをバッファー溶液で湿らせるとリポソーム
が自然に形成する。大部分の場合、多重層小胞が形成される。 (2)超音波への暴露 水中に分散されたリン脂質混合物を超音波により微粉砕するとリポソームが形
成する。 (3)「フレンチプレス」法 水中に分散されたリン脂質混合物を押し出し機中における圧力負荷の結果とし
てリポソームに転化させる。 (4)溶媒注入法 脂質、なかでもリン脂質をエーテル又はメタノールのような有機溶媒中に溶解
し、封入されるべき物質が溶解された形態にある温水中に注入する。減圧下で有
機溶媒を除去後、大部分の場合に均一ラメラである小胞が形成する。 (5)洗剤法 リン脂質、洗剤及び封入されるべき物質の水性混合ミセル溶液を調製し、次い
で洗剤を透析又はカラムクロマトグラフィーにより除去する。 (6)「逆相蒸発」 過剰な有機相中で、油中水エマルションをバッファー、リン脂質及び封入され
るべき物質で調製し、次いで揮発性有機相を減圧下で蒸発させる。蒸発過程の終
結時に、大きい均一ラメラ小胞の懸濁物が形成する。
【0040】 ある種の脂質混合物は、前記の方法を使用せずに、リポソーム分散物を生成す
ることができる。この、いわゆる「小胞の自然の生成」は脂質の選択、pHの変
更(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,Vol.79,p.16
83,1982)、エタノール性脂肪アルコール及び脂肪酸混合物からの希釈(
Biochemistry,Vol.17,No.18,p.3758,197
8)、又は、エタノール性リン脂質溶液からの希釈(J.Pharm.Phar
macol.43,p.154,1991)により誘導される。更に、ホスファ
チジルコリン及びリソホスファチジルコリンの混合物(Chemistry a
nd Physics of Lipids,43,p.283,1987)並
びに短鎖のリン脂質(デヘプタノイル−ホスファチジルコリン)との長鎖のリン
脂質の混合物の希釈物が、自然にリポソーム分散物をもたらすことも可能である
。文献には、自然に小胞を形成する更なる混合物、例えば、コレステロールと石
鹸の混合物(Biochemistry,Vol.17,No.18,p.37
58,1987)、石鹸/脂肪酸混合物(Chem.Phys.Lipids,
16,p.142,1976)、水酸化アルキルトリメチルアンモニウムの混合
物(J.Phys.Chem.87,p.5020,1983)、アルキルトリ
メチルアンモニウム・トシラート及び、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
、硫酸C8−C12−アルキルのようなアニオン性補助界面活性剤の混合物(J. Phys.Chem.96,p.6698,1992)につき記載している。
【0041】 更に、欧州特許第0 211 647号は、C8−C24−カルボン酸(又はア ミン)を、2個のイオン化可能の基(ジカルボン酸、ジアミン、α−アミノ−ω
−カルボン酸)を含む化合物、封入されるべき物質及び水と混合することにより
形成されるリポソーム調製物につき開示している。それは調製のために、リポソ
ームの前駆体のゲルを生成し、次いで水で希釈する方法を開示している。濃厚物
はリポソーム形成成分及び、2個のイオン化可能な基を含む化合物からなる。ゲ
ルは液晶の形態にある水和複合体からなる。次の段階において、リン酸バッファ
ー溶液中への希釈により、ゲルからリポソーム分散物が得られる。従って、この
リポソーム分散物の調製法は2段階を要する。第1の段階において、水の排除下
で、リン脂質及びオレイン酸を使用してペーストを調製し、次いでそれを、前以
て水中に溶解することができる、アルギニンのような第2の化合物と混合すると
、ゲルが得られ、次にそれが水により自然にリポソームを形成する。
【0042】 欧州特許(EP)第707847号はケトプロフェン及びリン脂質又は非イオ
ン性両親媒性物質からリポソームの自然の調製を可能にする方法を提唱している
。この方法においては、第1に、混合物のpHを6〜8に調整し、そしてpHを
6より下に減少させることにより、自然にリポソームをもたらす。
【0043】 ドイツ特許(DE)第69214552号は、少なくとも1種類の脂質(両親
媒性、イオン性)、シリコーン及び水を含んでなる毛髪手入れ用調製物のための
小胞の調製法につき記載している。記載の調製法は、それが多数の段階を要する
ので複雑である。更に、高圧の均質化装置が使用される。ドイツ特許(DE)第
69600008号に記載の脂質小胞もまた、超音波又は高圧均質化により生成
される。
【0044】 リン脂質は、適切な補助界面活性剤とともに、液晶調製物(例えば、ラメラ相
)を調製するために使用することができる。ラメラ相は適切な脂質を水と混合す
る時に生成する。大量の水の添加が水チャンネルの間の隙間を増加させ、それに
より、脂質の二重層の間の隙間も、液晶が不安定になる程度に増加させるので、
液晶の水分吸収能が制約される。
【0045】 これらの従来の当該技術分野の方法はすべて、それらが高価である点であれ、
又はそれらが予知不可能な結果をもたらす点であれ、どちらにしても、その幾つ
かは顕著な欠点を特徴とする。従って、本発明の目的はこれらの欠点を克服する
ことであった。
【0046】 驚くべきことには、従来の当該技術分野の欠点は、 (I)(a)脂質又は脂質混合物、 (b)場合によって使用される油相及び (c)水相、 (d)場合によって使用される1種類以上の界面活性剤 を、脂質又は脂質混合物及び油相(油相が使用される場合)の融点より高い温度
で混合、均質化し、かつ、ここで (II)均質化された成分(a)、(b)、(c)及び(d)の全体が、ある温度
範囲[θ]でラメラ相を形成し、 (III)(a)、(b)、(c)及び(d)の均質化された混合物の温度を当該 温度範囲[θ]内の値(調製温度θ1)又は当該温度範囲[θ]より上の値(調 製温度θ2)にし、 (IV)(a)、(b)、(c)及び(d)の均質化された混合物に水を添加し、
生成するリポソーム又は生成するリポソーム分散物を当該温度範囲[θ]より下
の温度θ3にする、 ことを特徴とする、水相中のリポソーム又はリポソーム分散物の調製法により是
正される。
【0047】 これに関しては、Lα相(=ラメラ相)より上では、逆ミセルからなる、いわ
ゆるL2相がしばしば存在するので、調製温度θ1が[θ]より上の場合は極めて
好都合である可能性がある。冷却により再度Lα相をもたらし、次に最終的にリ
ポソームをもたらす。しかし、Lα相より上では、エマルション様の状態と同様
に、逆六方晶相及び/又は逆ミセル相及び/又は立方晶相もまた存在する可能性
がある。
【0048】 特に油成分が(その使用は場合によるが、本発明において極めて好都合である
)存在する場合、当該温度範囲[θ]より上の調製温度θ2においては、エマル ション様の状態、例えば、真のW/Oエマルションもまた形成することができ、
それが、温度範囲[θ]を通過する際に、水による希釈及び冷却の結果として液
晶ラメラ相の状態を経過してリポソームを生成する。リポソームはまたこの場合
多重層状である。
【0049】 図5は例示様式より、水、界面活性剤及び油相の三成分系の簡略化された相の
図を示している。記号Hは六方晶相を表し、Cは立方晶相であり、Lはラメラ相
であり、そしてiHは逆六方晶相である。
【0050】 図7は温度(θ)及び、成分の(例えば脂質の)濃度のパラメーターが本発明
に従って変動する場合にどんなタイプの転相が起こる可能性があるかを、簡略化
形態で示している。
【0051】 ラメラ相が存在する相領域Lα中の状態K1(温度θ1に対応する)から、温度
を低下させることにより、リポソームが形成する領域Lω中の状態K2(温度θ3 に対応する)を達成することができる。
【0052】 (この場合は一例として)逆ミセルが存在する相領域L2中の状態K3(温度θ2 に対応する)から、温度を低下させることにより、リポソームが形成する領域L ω 中の状態K4(温度θ3に対応する)を達成することができる。
【0053】 ラメラ相が存在する相領域Lα中の状態K5(温度θ1に対応する)から、一成
分(この場合、一例として水)の濃度Pを増加することにより、リポソームが形
成する領域Lω中の状態K6(温度θ3に対応する)を達成することができる。
【0054】 逆ミセルが存在する(この場合は一例として)相領域L2中の状態K7(温度θ 2 に対応する)から、一成分(この場合、一例として、水)の濃度Pを増加する ことにより、リポソームが形成する領域Lω中の状態K8(温度θ3に対応する)
を達成することができる。
【0055】 更に、温度を増加又は濃度K2をK1に、K4をK3に、K4をK5に変更すること
により、ラメラ相の領域中に、又はラメラ相より上の領域中に入り、次に再度冷
却して、本発明に係るリポソームを得ることもできる。
【0056】 本発明に従うと、リン脂質、すなわち本発明の背景の初発部に脂質(類)とし
て説明されたものを使用することが特に好都合である。脂質の二重膜に基づいた
基本構造は好都合には、天然、合成又は半合成の生成源のすべての通常の脂質か
ら選択することができる。特に好都合なものは、例えば、ホスファチジルコリン
、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、カルジオリピン(
ジホスファチジルグリセロール)及びスフィンゴミエリン及び更に糖脂質又はグ
リセロリピドのようなリン脂質である。
【0057】 特に重要なものは、レシチン、例えばスフィンゴシン又はフィトスフィンゴシ
ンのようなスフィンゴリピド、セラミド、セロブロシド、ガングリオシド、スフ
ィンゴリン脂質であり、並びに、これらのうちでも特に、スフィンゴミエリン、
スフィンゴスルファチド及びグリコスフィンゴシド並びに化学合成により得るこ
とができる類似物である。
【0058】 本発明に従って使用することができる脂質の例は、例えば、ジメチルジオクタ
デシルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、
1−パルミトレイル−2−オレイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリ
ン、ジミリストレイルホスファチジルコリン、1−パルミトレイル−2−オレイ
ル−3−ホスファチジルグリセロールである。
【0059】 方法の段階(IV)は温度範囲[θ]内、それより上もしくは下の温度をもつ水
、特に好都合には最高で35℃の温度をもつ水を用いて実施することができる。
【0060】 成分、なかでも脂質、及び所望の場合は、存在する界面活性剤の選択に応じて
、ラメラ相は室温で又は、高温ですら又は比較的広い温度範囲にわたって存在す
ることができる。従って、リポソームの調製は選択された界面活性系に応じて、
室温で又は高温で(例えば85℃)実施することができ、そして水で希釈すると
、本発明に従うリポソームをもたらすことができる。
【0061】 界面活性剤は、有機の非極性の物質を水中に溶解することができる両親媒性物
質である。少なくとも1種類の親水性の及び1種類の疎水性の分子部分を含むそ
れらの独特な分子構造のために、それらは、水の表面張力を減少させ、皮膚を湿
潤化させ、汚れの除去及び溶解を容易にし、そして容易な濯ぎをもたらし、所望
の場合には泡立ち調節剤として働くことができる。
【0062】 界面活性剤分子の親水性部分は大部分は極性の官能基、例えば−COO-、− OSO3 -2,−SO3 -であり、一方疎水性部分は通常、非極性の炭化水素基であ る。界面活性剤は概括的に、親水性分子部分の種類及び電荷に従って分類される
。これに関しては、4群、 ・アニオン界面活性剤、 ・カチオン界面活性剤、 ・両性界面活性剤及び ・非イオン性界面活性剤 に分類することができる。
【0063】 原則として、アニオン界面活性剤の官能基はカルボン酸、硫酸又はスルホン酸
基である。水溶液中において、それらは酸性又は中性の媒質中で陰性荷電有機イ
オンを形成する。カチオン界面活性剤はほとんど独占的に第四級アンモニウム基
の存在を特徴としている。水溶液中で、それらは酸性又は中性媒質中で、陽性に
荷電した有機イオンを形成する。両性界面活性剤はアニオン及びカチオンの両方
の基を含み、従って、水溶液中では、pHに応じてアニオン又はカチオン界面活
性剤として行動する。強酸性媒質中では、それらは正の電荷をもち、アルカリ性
媒質中では、負の電荷を有する。しかし、中性のpH範囲においては、それらは
以下の例が示すように、両性イオン性である。
【0064】 RNH2 +CH2CH2COOH X-(pH=2において)X-=あらゆるアニオ
ン、例えばCl- RNH2 +CH2CH2COO-(pH=7において) RNHCH2CH2COO-+ (pH=12において)B+=あらゆるカチ オン、例えばNa+
【0065】 典型的な非イオン性界面活性剤はポリエーテル鎖である。非イオン性界面活性
剤は水性媒質中でイオンを形成しない。 A.アニオン界面活性剤 好都合に使用することができるアニオン界面活性剤は、 アシルアミノ酸(及びそれらの塩)、例えば 1.グルタミン酸アシル、例えばアシルグルタミン酸ナトリウム、パルミトイル
アスパラギン酸二−TEA及びカプリル酸/カプリン酸グルタミン酸ナトリウム
、 2.アシルペプチド、例えばパルミトイル加水分解牛乳蛋白、ココイルナトリウ
ム加水分解大豆蛋白及びココイルナトリウム/カリウム加水分解コラーゲン、 3.サルコシナート、例えば、ミリストイル・サルコシナート、TEAラウロイ
ル・サルコシナート、ナトリウムラウロイルサルコシナート及びナトリウムココ
イルサルコシナート、 4.タウラート、例えばナトリウムラウロイルタウラート及びナトリウムメチル
ココイルタウラート、 5.アシルラクチラート、例えばナトリウムラウロイルラクチラート、ナトリウ
ムカプロイルラクチラート、 6.アラニナート、 7.ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸の塩、 カルボン酸及び誘導体、例えば 1.カルボン酸、例えばラウリン酸、ステアリン酸アルミニム、マグネシウムア
ルカノラート及びウンデシレン酸亜鉛、 2.カルボン酸エステル、例えばカルシウムステアロイルラクチラート、ラウレ
ス−6シトラート及びナトリウムPEG−4ラウルアミドカルボキシラート、 3.カルボン酸エーテル、例えばナトリウムラウレス−13カルボキシラート及
びナトリウムPEG−6ココアミドカルボキシラート、 リン酸エステル及び塩、例えばDEAオレス−10ホスファート及びジ−ラウ
レス−4ホスファート、 スルホン酸及び塩、例えば 1.イセチオン酸アシル、例えばココイルイセチオン酸ナトリウム/アンモニウ
ム、 2.アルキルアリールスルホン酸塩、 3.アルキルスルホン酸塩、例えばナトリウムココスモノグリセリドスルファー
ト、ナトリウムC12-14オレフィンスルホナート、ナトリウムラウリルスルホア セタート及びマグネシウムPEG−3ココアミドスルファート、 4.スルホコハク酸塩、例えばジオクチルナトリウムスルホスクシナート、二ナ
トリウムラウレススルホスクシナート、二ナトリウムラウリルスルホスクシナー
ト及び二ナトリウムウンデシレンアミドMEAスルホスクシナート 並びに、 硫酸エステル、例えば 1.硫酸アルキルエーテル、例えばナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、
MIPA、TIPAラウレススルファート、ナトリウムミレススルファート及び
ナトリウムC12-13パレススルファート、 2.硫酸アルキル、例えばナトリウム、アンモニウム及びTEAラウリルスルフ
ァート、 である。 B.カチオン界面活性剤 好都合に使用することができるカチオン界面活性剤は、 1.アルキルアミン、 2.アルキルイミダゾール、 3.エトキシル化アミン及び 4.第四級界面活性剤、 5.第四級エステル(esterquats) である。
【0066】 第四級界面活性剤は、4個のアルキル又はアリール基に共有結合している、少
なくとも1個のN原子を含む。これは、pHとは独立して、陽性の電荷をもたら
す。アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン及びアルキルアミドプ
ロピルヒドロキシスルファインが好都合である。本発明に従って使用されるカチ
オン界面活性剤は更に好ましくは、第四級アンモニウム化合物、なかでもベンジ
ルトリアルキルアンモニウムクロリド又はブロミド、例えばベンジルジメチルス
テアリルアンモニウムクロリド、並びに更にアルキルトリアルキルアンモニウム
塩、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリド又はブロミド、アルキルジメ
チルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はブロミド、ジアルキルジメチル
アンモニウムクロリド又はブロミド、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニ
ウムエーテルスルファート、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリル−又はセ
チルピリミジニウムクロリド、イミダゾリン誘導体及び、酸化アミン、例えば酸
化アルキルジメチルアミン又は酸化アルキルアミノエチルジメチルアミンのよう
なカチオンの特徴をもつ化合物の群から選択することができる。なかでも、セチ
ルトリメチルアンモニウム塩を使用することが好ましい。 C.両性界面活性剤 好都合に使用することができる両性界面活性剤は、 1.アシル/ジアルキルエチレンジアミン、例えばナトリウムアシルアンホアセ
タート、二ナトリウムアシルアンホジプロピオナート、二ナトリウムアルキルア
ンホアセタート、ナトリウムアシルアンホヒドロキシプロピルスルホナート、二
ナトリウムアシルアンホジアセタート及びナトリウムアシルアンホプロピオナー
ト、 2.N−アルキルアミノ酸、例えばアミノプロピルアルキルグルタミド、アルキ
ルアミノプロピオン酸、ナトリウムアルキルイミドジプロピオナート及びラウロ
アンホカルボキシグリシナート、 である。 D.非イオン性界面活性剤 好都合に使用することができる非イオン性界面活性剤は、 1.アルコール、 2.アルカノールアミド、例えばココアミドMEA/DEA/MIPA、 3.酸化アミン、例えば酸化ココアミドプロピルアミン、 4.酸化エチレン、グリセロール、ソルビトール又はその他のアルコールとのカ
ルボン酸のエステル化により生成されたエステル、 5.エーテル、例えばエトキシル化/プロポキシル化アルコール、エトキシル化
/プロポキシル化エステル、エトキシル化/プロポキシル化グリセロールエステ
ル、エトキシル化/プロポキシル化コレステロール、エトキシル化/プロポキシ
ル化トリグリセリドエステル、エトキシル化/プロポキシル化ラノリン、エトキ
シル化/プロポキシル化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテル及びア
ルキルポリグリコシド、例えばラウリルグリコシド、デシルグリコシド及びココ
グリコシド、 6.スクロースエステル、エーテル、 7.ポリグリセロールエステル、ジグリセロールエステル、モノグリセロールエ
ステル 8.メチルグルコースエステル、ヒドロキシ酸のエステル 9.界面活性成分、例えば、パルミチン酸アスコルビル、補酵素Q10、α−グリ
コシルルチン、 10.シリコーン乳化剤、 である。
【0067】 更に好都合なものは、1種類以上の非イオン性界面活性剤との、アニオン及び
/又は両性界面活性剤の組み合わせ物の使用である。
【0068】 リポソームの大きさが、リン脂質に対する界面活性剤(例えばアニオン界面活
性剤)の相対的比率により調節することができる、すなわち、より多い界面活性
剤(例えば、アニオンの)が存在すればそれだけ、より少ない全体のリポソーム
及び、より低い割合の界面活性剤(例えばアニオンの)がリン脂質及び界面活性
剤の(例えばアニオンの)同様な全体的含量に対して、自動的に、比較的大きい
脂質をもたらすことは特に驚くべきことである。界面活性剤の濃度とリポソーム
の半径との間に直線状の相関があり、リポソームがいかに大きくなるであろうか
を計算することが容易であることを意味する。
【0069】 更に、驚くべきことには、リポソームのサイズはまた、非イオン性(例えばク
エン酸ステアリン酸グリセリル)又はカチオン界面活性剤(例えばセチルトリメ
チルアンモニウムブロミド)の場合にも同様な方法で調節することができること
が発見された。
【0070】 従って、本発明に従うと、単に、界面活性成分の相対的変更により、同一成分
を使用することにより、透明な、半透明な、又は白色の小胞溶液を調製すること
ができる。
【0071】 更に、驚くべきことには、グリセロールエステル(例えば、モノカプリル酸、
カプリン酸、ラウリン酸グリセロール)又はグリセロールエーテル(2−エチル
ヘキシルグリセロールエーテル)もまた、適切な補助界面活性剤(例えば、アシ
ルラクチラートの群からの)の存在下で小胞分散物をもたらすことが判明した。
【0072】 本発明に拘る小胞のサイズは a)添加された補助界面活性剤/補助乳化剤(アニオン/非イオン性/両性)の
濃度、b)二層形成脂質の全体的濃度、 c)補助界面活性剤又は補助乳化剤(例えば、パルミチン酸アルコルビル)とし
ての界面活性成分 d)封入されるべき油成分の濃度及び種類、 e)カーブ誘導ポリマー(疎水性に誘導されたポリマー)の使用、 により調節することができる。
【0073】 更に、小胞はまた分解することなく、更に希釈することもできる(例えば、ミ
セル)。
【0074】 油相は次の物質の群から好都合に選択することができる。 −鉱油、鉱物ワックス、 −カプリン酸又はカプリル酸のトリグリセリドのような油、しかし好ましくはヒ
マシ油、 −脂肪、ワックス並びにその他の天然及び合成脂肪物質、好ましくは低炭素数の
アルコール、例えばイソプロパノール、プロピレングリコール又はグリセロール
、との脂肪酸のエステル、あるいは低炭素数のアルカン酸と又は脂肪酸との脂肪
アルコールのエステル、 −安息香酸アルキル、 −ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシサン、ジフェニルポリシロキサン、
及びそれらの混合形態のようなシリコーン油。
【0075】 油相は好都合には、3ないし30個の炭素原子の鎖長をもつ飽和及び/又は不
飽和の、分枝及び/又は非分枝アルカンカルボン酸と、3ないし30個の炭素原
子の鎖長をもつ、飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝アルコールと
のエステルの群から、芳香族カルボン酸と、3ないし30個の炭素原子の鎖長を
もつ飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝アルコールとのエステルの
群から選択される。次に、このようなエステル油は好都合には、ミリスチン酸イ
ソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン
酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン
酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナ
ン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−エチルヘキ
シル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、
オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシ
ル、並びにこのようなエステルの合成、半合成及び天然の混合物、例えばジョジ
ョバ油、からなる群から選択することができる。
【0076】 更に油相は好都合には、分枝及び非分枝の炭化水素類及び炭化水素ワックス、
シリコーン油、ジアルキルエーテルからなる群、飽和又は不飽和の、分枝又は非
分枝アルコール、及び脂肪酸トリグリセリド、すなわち8から24個の、特には
12〜18個の炭素原子の鎖長をもつ飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は
非分枝アルカンカルボン酸のトリグリセロールエステル、の群から選択すること
ができる。該脂肪酸トリグリセリドは好都合には、例えば合成、半合成及び天然
の油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ピーナツ油、ナタネ油、アー
モンド油、ヤシ油、ココナツ油、ヤシの芯油等の群から選択することができる。
【0077】 このような油及びワックス成分のあらゆる所望の混合物もまた、本発明の目的
のために好都合に使用することができる。幾つかの場合には、油相の唯一の脂質
成分として、ワックス、例えばパルミチン酸セチルを使用することも好都合の可
能性がある。
【0078】 油相は好都合には、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、オクチルドデカノ
ール、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコサン、ココア酸2−エチルヘキ
シル、安息香酸C12-15−アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、 ジカプリリルエーテルからなる群から選択される。
【0079】 安息香酸C12-15−アルキルとイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物 、安息香酸C12-15−アルキルとイソノナン酸イソトリデシルの混合物、並びに 安息香酸C12-15−アルキル、イソステアリン酸2−エチルヘキシル及びイソノ ナン酸イソトリデシルの混合物が特に好都合である。
【0080】 炭化水素のうちでは、パラフィン油、スクアラン及びスクアレン、水素化ポリ
イソブテンを、本発明の目的のために好都合に使用することができる。
【0081】 シリコーン油もしくはシリコーン油類に加えて、追加的な含量のその他の油相
成分を使用することは好ましいが、油相は好都合には、更に、環状又は直線状シ
リコーン油を含有するかあるいは独占的にこのような油からなることができる。
【0082】 シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)は好都合には、本発
明に従って使用することができるシリコーン油として使用される。しかし、本発
明の目的のためには、その他のシリコーン油、例えばヘキサメチルシクロトリシ
ロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(メチルフェニルシロキサン)を使用
することもまた好都合である。
【0083】 更に、シクロメチコンとイソノナン酸イソトリデシルの混合物及びシクロメチ
コンとイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物も特に好都合である。
【0084】 本発明に係る調製物の水相は、場合によっては、好都合には、 − それぞれ単独の又は組み合わせた、低炭素数のアルコール、ジオール又はポ
リオール、及びそれらのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、
プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコー
ルモノエチルもしくはモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、
モノエチルもしくはモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルもし
くはモノエチルエーテル及び類似の製品、並びに更に低炭素数のアルコール、例
えばエタノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、グリセロール
、並びに特に、好都合には二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、多糖類及びそれ
らの誘導体、例えばヒアルロン酸、キサンタンゴム、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースからなる群から、特に好都合にはポリアクリラート、好ましくは、い
わゆるカーボポール、例えばカーボポール等級980、981、1382、29
84及び5984の群からのポリアクリラートの群から選択することができる、
1種類以上の増粘剤、 を含んでなる。
【0085】 本発明に係る活性成分は抗酸化剤の群から非常に好都合に選択することができ
る。これに関しては、例えば、皮膚の酸化的ストレスの抑制のような、化粧品と
しての又は皮膚科学的適用が主として重要な時の、唯一の活性成分の群として抗
酸化剤を使用することが好都合である。しかし、その意図が調製物をもう一つの
目的のために、例えば消臭剤又は日焼け止め剤として使用することである場合に
は、1種類以上の抗酸化剤を含む本発明に係る調製物を提供することも好ましい
。 抗酸化剤は特に好都合には、 非常に低い許容投与量(例えばpmolからμmol/kg)における、アミノ
酸(例えばヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びそれらの誘導体、イミ
ダゾール(例えばウロカニン酸)及びそれらの誘導体、D,L−カルノシン、D
−カルノシン、L−カルノシン及びそれらの誘導体(例えばアンセリン)のよう
なペプチド、カロテノイド、カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、リ
コペン)及びそれらの誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)
、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及びその他のチオール(例えば
チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン並びに、そ
れらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル
及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル及びグ
リセリルエステル)及びそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプ
ロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エー
テル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)及びスルホキシイ
ミン化合物(例えばブチオニン・スルホキシイミン、ホモシステイン・スルホキ
シイミン、ブチオニン・スルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニン・スル
ホキシイミン)、並びに更に、(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂
肪酸、α−ヒドロキシパルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒド
ロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物
、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA及びそれらの誘導体、不飽和
脂肪酸及びそれらの誘導体(例えばγ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)
、葉酸及びその誘導体、ユビキノン及びユビキノール及びそれらの誘導体、ビタ
ミンC及び誘導体(例えばパルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg
、酢酸アスコルビルMg)、トコフェロール及び誘導体(例えば酢酸ビタミンE
)、ビタミンA及び誘導体(パルミチン酸ビタミンA、)及びベンゾイン樹脂の
安息香酸コニフェリル、ルチン酸及びその誘導体、フェルラ酸及びその誘導体、
ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤ
ク酸、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及び
その誘導体、亜鉛及びその誘導体(例えばZnO、ZnSO4)、セレン及びそ の誘導体(例えばセレノメチオニン)、スチルベン及びそれらの誘導体(例えば
酸化スチルベン、酸化トランス−スチルベン)並びに、本発明に拘り適切な前記
の活性成分の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシ
ド、ペプチド及び脂質)、 からなる群から選ばれる。
【0086】 本発明の目的のためには油溶性の抗酸化剤を特に好都合に使用することができ
る。
【0087】 調製物中のの抗酸化剤(1種類以上の化合物)の量は好ましくは、調製物の総
重量の0.001から30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%、特に
は1〜10重量%である。
【0088】 ビタミンE及び/又はその誘導体が抗酸化剤(類)として使用される場合には
、それらのそれぞれの濃度を好都合には、調製物の総重量の0.001〜10重
量%の範囲から選択する。
【0089】 ビタミンAもしくはビタミンA誘導体、又はカロテンもしくはそれらの誘導体
を抗酸化剤(類)として使用する場合には、それらのそれぞれの濃度は好都合に
は、調製物の総重量の0.001〜10重量%の範囲から選択する。
【0090】 しかし、更に使用することができる(代替的に又は追加的に)好都合な活性成
分は、アセチルサリチル酸、アトロピン、アズレン、ヒドロコーチゾン及びその
誘導体、例えばバレリン酸ヒドロコーチゾン−17、ビタミン、例えばアスコル
ビン酸及びその誘導体、B及びD群のビタミン、非常に好ましくはビタミンB1 、ビタミンB12、ビタミンD1、しかし更にサリチル酸、サリチル酸ナトリウム 、酵素、DNA、ビサボロール、不飽和脂肪酸、すなわち必須脂肪酸(しばしば
ビタミンFとも称される)、なかでもγ−リノレン酸、オレイン酸、エイコサペ
ンタン酸、ドコサヘキサン酸及びその誘導体、クロラムフェニコール、カフェイ
ン、プロスタグランジン、チモール、カンファー、植物及び動物生成源の抽出物
及びその他の生成物、例えばツキミソウ油、サクラソウ油又はスグリの種油、魚
油、タラの肝油、並びに更にセラミド及びセラミド様化合物等からなる群から選
択される1種類以上の物質である。
【0091】 親水性活性成分の使用もまた、本発明に関係して好ましいが、本発明に係る調
製物の更なる利点は、特に良好な効果をもつ油溶性又は親油性の活性成分ですら
生物学的に利用可能にさせる点である。
【0092】 本発明に係る方法は好都合には、油成分の不在下で、例えば以下のように実施
することができる。 a)脂質(類)(再度、好都合には、リン脂質、グリセロールエステル、エーテ
ル)を溶媒、なかでも極性溶媒(例えば、グリセロール、エリスリトール、ジプ
ロピレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトールのようなポリオール
、及び更にエタノール)に、(所望の場合には封入されるべき成分とともに)室
温で溶解する。液晶が形成されるまで界面活性剤(水に溶解された)を添加し、
混合物を水及びその他の水溶性添加剤で希釈すると、本発明に拘るリポソームが
形成する。 b)脂質(類)(再度、好都合には、リン脂質、グリセロールエステル、エーテ
ル)を溶媒、なかでも極性溶媒(例えば、グリセロール、エリスリトール、ジプ
ロピレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトールのようなポリオール
、及び更にエタノール)に、(所望の場合には封入されるべき成分とともに)高
温(25〜85℃)で溶解する。液晶が形成されるまで界面活性剤(水に溶解さ
れた)を添加し、混合物を水及びその他の水溶性添加剤で希釈すると、本発明に
拘るリポソームが形成する。 c)脂質(類)(再度好都合には、リン脂質、グリセロールエステル、エーテル
)を界面活性剤及び、所望される場合は封入されるべき成分とともに、溶媒、な
かでも極性溶媒(例えば、グリセロール、エリスリトール、ジプロピレングリコ
ール、プロピレングリコール、ソルビトールのようなポリオール、及び更にエタ
ノール)に、高温(25〜85℃)で溶解する。液晶が形成されるまで水を添加
し、混合物を水及びその他の水溶性添加剤で希釈すると、本発明に係るリポソー
ムが形成する。
【0093】 本発明に係る方法は好都合には、油成分の存在下で、例えば、次のように実施
することができる。 d)脂質(類)(再度、好都合には、リン脂質、グリセロールエステル、エーテ
ル)を、界面活性剤、1種類以上の油成分、及び、所望の場合は、封入されるべ
き成分とともに室温で、溶媒、なかでも極性溶媒(例えば、グリセロール、エリ
スリトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトールの
ようなポリオール、及び更にエタノール)に室温で溶解する。液晶が形成される
まで水を添加し、混合物を水及びその他の水溶性添加剤で希釈すると、本発明に
係るリポソームが形成する。 e)脂質(類)(再度、好都合には、リン脂質、グリセロールエステル、エーテ
ル)を、界面活性剤、1種類以上の油成分、及び、所望の場合は、封入されるべ
き成分とともに高温(25〜85℃)で、溶媒、なかでも極性溶媒(例えば、グ
リセロール、エリスリトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール
、ソルビトールのようなポリオール、及び更にエタノール)に溶解する。液晶が
形成されるまで水を添加し、混合物を水及びその他の水溶性添加剤で希釈すると
、本発明に係るリポソームが形成する。
【0094】 本発明の好都合な作業例を以下に挙げるが、これらの実施例に限定する意図は
ない。
【0095】
【実施例】
(小胞分散物の調製例1) ナトリウムラウロイルラクチラート15mg及びPhospholipon9
0を95mgを80℃でエタノール500mlに溶解する。次いで、この温度で
、液晶相が形成するまで水を滴加する。水13.5gでこの相を更に希釈すると
、約145nmの平均半径をもつリポソームの分散物を生成する。
【0096】 (小胞分散物の調製例2) ナトリウムラウロイルラクチラート16mg及びPhospholipon9
0を104mgを80℃でグリセロール1027mgに溶解する。次いで、この
温度で水を滴加し、次いで水11.1gでこの混合物を更に希釈すると、約11
7nmの平均半径をもつリポソームの分散物を生成する。
【0097】 (小胞分散物の調製例3) ナトリウムラウロイルサルコシナート17mg及びPhospholipon
90を100mgを80℃でエタノール500mlに溶解する。次いで、この温
度で液晶相が形成するまで水を滴加する。水11.2gでこの相を更に希釈する
と、約117nmの平均半径をもつリポソームの分散物を生成する。
【0098】 (小胞分散物の調製例4) ナトリウムラウロイルラクチラート18mg及びPhospholipon9
0を100mgを80℃でプロピレングリコール1041mgに溶解する。次い
で、混合物をこの温度で水12.0gで希釈すると、約161nmの平均半径を
もつリポソームの分散物をもたらす。
【0099】 (小胞分散物の調製例5) セチルトリメチルアンモニウムブロミド16mg及びPhospholipo
n90を105mgをプロピレングリコール996mgに溶解する。次いで、合
計12gの水を添加すると、リポソームの分散物(117nm半径)をもたらす
【0100】 (小胞分散物の調製例5a) セチルトリメチルアンモニウムブロミド13mg及びレシチン(Phosph
olipon90)114mgをプロピレングリコール1025mgに溶解する
。次いで、合計12gの水を添加すると、リポソームの分散物(133nm半径
)をもたらす。
【0101】 (小胞分散物の調製例5b) セチルトリメチルアンモニウムブロミド9mg及びレシチン(Phospho
lipon90)123mgをプロピレングリコール1004mgに溶解する。
次いで、合計12gの水を添加すると、リポソームの分散物(191nm半径)
をもたらす。
【0102】 (小胞分散物の調製例6) ラウロイルグリコシド(Plantaren1200)18g及びPhosp
holipon90を127mgをプロピレングリコール1048mgに溶解す
る。次いで、合計12gの水を添加すると、リポソームの分散物(283nm半
径)をもたらす。
【0103】 (小胞分散物の調製例7) クエン酸ステアリン酸グリセリル20mg及びPhospholipon90
を131mgをプロピレングリコール1027mgに溶解する。次いで、合計1
2gの水を添加すると、リポソームの分散物(235nm半径)をもたらす。
【0104】 (油成分を含む小胞分散物の調製例8) ナトリウムラウロイルラクチラート87mg及びPhospholipon9
0を260mgをエタノール126mg及びジカプリリルエーテル82mgに溶
解する。次いで、80℃で、水を緩徐に滴加する。これによりゲルがもたらされ
、それを水で希釈する。多ラメラ小胞が形成する。合計8gの水を希釈のために
使用する。
【0105】 (油成分を含む小胞分散物の調製例9) ナトリウムラウロイルラクチラート79mg及びPhospholipon9
0を305mgをエタノール80mg及びジカプリリルエーテル85mgに溶解
する。次いで、80℃で、水を緩徐に滴加する。これによりゲルがもたらされ、
それを水で希釈する。多ラメラ小胞が形成する。合計7gの水を希釈のために使
用する。
【0106】 (小胞分散物の調製例10) モノイソステアリン酸ポリグリセロール49mg及びレシチン(Phosph
olipon90)188mgをプロピレングリコール1670mgに溶解する
。次いで、合計20gの水を滴加すると、リポソーム分散物(156nm半径)
を形成する。
【0107】 (小胞分散物の調製例10a) モノイソステアリン酸ポリグリセロール20mg及びレシチン(Phosph
olipon90)146mgをプロピレングリコール1270mgに溶解する
。次いで、合計15gの水を滴加すると、リポソーム分散物(192nm半径)
を形成する。
【0108】 (小胞分散物の調製例10b) モノイソステアリン酸ポリグリセロール10mg及びレシチン(Phosph
olipon90)101mgをプロピレングリコール990mgに溶解する。
次いで、合計12gの水を滴加すると、リポソーム分散物(214nm半径)を
もたらす。
【0109】 (小胞分散物の調製例11) ナトリウムラウロイルラクチラート51mg及びレシチン(Phosphol
ipon90H)211mgを[不明]1630mgに溶解する。次いで、合計
20gの水を滴加すると、リポソーム分散物(80nm半径)をもたらす。
【0110】 (小胞分散物の調製例12) レシチン(Phospholipon90)178mgをプロパンジオール1
145mgに溶解し、グルタミン酸ココイルナトリウム(Tamina)238
mgを添加する。80℃で、合計15gの水を希釈のために使用する(163n
m半径)。
【0111】 (小胞分散物の調製例13) レシチン(Phospholipon90)145mg及びヒドロキシエチル
アンモニウムメトスルファート(Dehyquat F75)53mgをプロパ
ンジオール1201mgに溶解し、合計15gの水を希釈のために使用する(1
42nm半径)。
【0112】 (小胞分散物の調製例14) レシチン(Phospholipon90)215mg及びジパルミトステア
リン酸ポリグリセロール(Polydermanol PS−60−DS)55
mgをプロパンジオール1830mgに溶解する。80℃において、水1800
mgを添加する。混合物を室温に放置冷却する。透明な液晶が形成し、水を緩徐
に滴加すると小胞懸濁物に変わる(合計18gの水、128nm半径)。
【0113】 (小胞分散物の調製例15) レシチン(Phospholipon90)188mg及びジパルミトステア
リン酸ポリグリセロール(Polydermanol GE−14−DA)49
mgをプロパンジオール1670mgに溶解する。80℃において、水1500
mgを添加する。ラミナ液晶相が形成し、それもまた室温で維持する。水による
希釈により、小胞懸濁物をもたらす(156nm半径)。
【0114】 (小胞分散物の調製例16) レシチン(Phospholipon90)182mg及び硫酸ラウレス、2
5%濃度、273mgをプロパンジオール1206mgに溶解し、80℃におい
て、水15gを添加する。小胞懸濁物(133nm半径)。
【0115】 (小胞分散物の調製例17) レシチン(Phospholipon90)126mg及びパルミチン酸アス
コルビル24mgをプロパンジオール980mgに溶解し、80℃において、水
12gを添加する。小胞懸濁物(142nm半径)。
【0116】 (小胞分散物の調製例18) レシチン(Phospholipon90)206mg及びナトリウムラウロ
イルラクチラート53.8mg、パルミチン酸アスコルビル14mgをプロパン
ジオール1990mgに溶解し、水20gで希釈する。小胞懸濁物(124nm
半径)。
【0117】 (小胞分散物の調製例19) レシチン(Phospholipon90)220mg及びナトリウムラウロ
イルラクチラート57mg、アスコルビン酸12mgをプロパンジオール171
0mgに溶解し、水20gで希釈する。小胞懸濁物(286nm半径)。
【0118】 (小胞分散物の調製例20) レシチン(Phospholipon90H)180mg及びトコフェリルP
EG−1000スクシナート(Eastman)48mgをプロパンジオール1
570mgに溶解し、合計20gの水で希釈する。小胞懸濁物(256nm半径
)。
【0119】 (小胞分散物の調製例21) モノカプリル酸グリセリル344mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
46mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.6gで希釈する。小胞懸濁物
(180nm半径)。
【0120】 (小胞分散物の調製例21a) モノカプリル酸グリセリル446mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
116mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.4gで希釈する。小胞懸濁
物(148nm半径)。
【0121】 (小胞分散物の調製例21b) モノカプリル酸グリセリル400mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
165mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.4gで希釈する。小胞懸濁
物(127nm半径)。
【0122】 (小胞分散物の調製例21c) モノカプリル酸グリセリル397mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
272mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.3gで希釈する。小胞懸濁
物(119nm半径)。
【0123】 (小胞分散物の調製例22) モノカプリン酸グリセリル357mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
53mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.6gで希釈する。小胞懸濁物
(167nm半径)。
【0124】 (小胞分散物の調製例23) モノラウリン酸グリセリル348mg及びナトリウムラウロイルラクチラート
48mgを80℃で一緒に撹拌し、次いで水24.6gで希釈する。小胞懸濁物
(185nm半径)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA19 DD19 DD38 DD45F DD63 FF16 GG41

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水相中でのリポソーム又はリポソームの分散物の調製法であ
    って、 (I) (a)脂質又は脂質混合物、 (b)場合によって使用される油相及び (c)水相、 (d)場合によって使用される1種類以上の界面活性剤 を、脂質又は脂質混合物及び油相(それが使用される場合)の融点より上の温度
    で混合し、均質化させ、かつ、ここで (II)均質化された成分(a)、(b)、(c)及び(d)の全体が、ある温度
    範囲[θ]でラメラ相を形成し、 (III)(a)、(b)、(c)及び(d)の均質化された混合物の温度が当該 温度範囲[θ]以内の値(調製温度θ1)又は当該温度範囲[θ]より上の値( 調製温度θ2)にし、 (IV)(a)、(b)、(c)及び(d)の均質化された混合物に水を添加し、
    形成するリポソーム又は形成するリポソーム分散物を、当該温度範囲[θ]より
    低い温度θ3にすることを特徴とする方法。
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