JP2001521374A - T細胞活性化および増殖を阻害するLO―CD2a抗体およびその用途 - Google Patents

T細胞活性化および増殖を阻害するLO―CD2a抗体およびその用途

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Abstract

(57)【要約】 この発明はLO−CD2a抗体に関し、またヒト患者にある免疫応答、とりわけ免疫応答がT細胞あるいはナチュラルキラー細胞の活性化および増殖により仲介される免疫応答を予防しかつ阻害する同じエピトープ(あるいはその部分)に結合するそのような抗体あるいは分子を使用する方法に関する。LO−CD2a抗体の有効量のヒト患者への投与は移植片拒絶、対宿主性移植片病あるいは自己免疫疾患を予防しあるいは阻害するであろう。

Description

【発明の詳細な説明】 T細胞活性化および増殖を阻害するLO−CD2a抗体およびその用途 この出願は1995年3月29日受理された合衆国特許出願連続番号08/4 07,009号の継続出願であり、それは放棄されている1993年9月9日受 理された合衆国特許出願連続番号08/119,032号の継続出願であり、そ れは現在放棄されている1993年3月5日受理された合衆国特許出願連続番号 08/027,008号の継続出願である。 この発明は抗体(あるいは断片もしくはその誘導体)に関し、望ましくはヒト リンパ球に結合する抗体(あるいは断片もしくはその誘導体)に関する。より詳 細には、この発明はそのような抗体(あるいは断片もしくはその誘導体)の患者 への投与を通じて患者における進行中の免疫応答を予防しおよびもしくは阻害す ることに関する。望ましくは、この発明はそのような抗体あるいは断片もしくは その誘導体の患者への投与を通じてT細胞の活性化および増殖を予防しあるいは 阻害することに関する。 従来の技術は移植片拒絶を阻害するCD2抗原に対する抗体の使用の可能性を 開示した。一般に従来の技術は移植片拒絶を阻害するのに多分有用であるものと してCD2抗原に結合する抗体の使用を開示する。オルト・ファーマシューティ カル・ コーポレイション、合衆国特許番号4,364,973号、4,614,720 号、4,515,893号、4,743,681号、および4,798,806 号を参照されたい。 そのような抗体はヒト患者あるいは非ヒト霊長類における移植片拒絶を阻害す るのに有用であることは知られていなかった。下記の引用例、J.V.ギオルギ 、他、サル同種異系移植片受容体におけるOKTIIAモノクローナル抗体の免 疫抑制作用および免疫原性 、移植紀要、15巻、1号、1983年3月、および P.サーロー、他、モノクローナル抗チンパンジーT細胞抗体、移植、36巻、 3号、293−298ページに例示されている通りである。図面の詳細な説明 図1 ビオチン化LO−CD2aおよびLeu−5bPEを用いる末梢血単核細胞( PBMC)の2色染色 この染色のために下記のパラメータが続いた。 図2 ヒトPBMCがLO−CD2a−FITCで染色され、次い でa)フィコエリスリン(PE)に接合されたT11−PE(CD2に対するコ ールタ一抗体)、あるいはb)フィコエリスリン(PE)に接合されたLeu− 5B−PE(CD2に対するベクトン・ディキンソン抗体)で染色された。いず れの場合もLO−CD2aでの前処理により変更された二次抗体による染色はな かった。 図3aおよび3b 膜マーカーに対するLO−CD2aの作用。2×106細胞/mlでのPBM CがLO−CD2a(200ng/ml)の不在下(実線)あるいは存在下(破 線)で培養された。図面で示された時間で、細胞は採取されサイトフルオロメー ター分析のために処理された。a)およびb):PBMCは抗CD3(Leu− 4a−FITC)、抗CD4(T4=RD)mAbs、抗クラスII抗原(LO− DRa−FITC)あるいは抗CD8(T8−RD)モノクローナル抗体(mA bs)で標識された。商業用マウスmAbsの負の対照はFITCあるいはロー ダミン標識マウスIgGsで染色された同一細胞のアリコートであった。ラット mAbsの負の対照は標準ラット血清、続いてFITC標識マウス抗ラットmA b(MARK−FITC)により保温された細胞であった。結果は正の細胞の割 合として示される。 図4 LO−CD2aの追加ありおよび追加なしでのLO−CD2aの膜マーカーお よびヒト血液リンパ球培養に対する作用。1×106細胞/mlでのリンパ球培 養が、a)抗CD2(Le u−5b−FITC)、抗CD4(T4−RDI)mAb、あるいは抗CD8( T8−RD)mAbで指示された時点で標識された。商業用マウスmAbの負の 対照はFITCあるいはローダミン標識マウスIgGsで染色された同一細胞の アリコートであった。ラットmAbsの負の対照は標準ラット血清で、次いでF ITC標識マウス抗ラットmAb(MARK−FITC)で保温された細胞であ った。結果は正細胞の割合として示される。 図5aおよび5b CD2発現に対するLO−CD2aおよびLeu−5bの作用。ヒトPBMC が、a)LO−CD2a(200ng/ml)あるいはb)Leu−5b(PB Sに対して透析され、1:2に希釈されたもの)で指示された時点で保温され、 a)CD2(Leu−5b−FITCおよびT11−RD1)の発現、およびL O−CD2a(Mark−3−FITC)の結合、あるいはb)CD2(LO− CD2a−FITC、T11−RD1)およびLeu−5bヤギ抗マウス(GA M−FITC)の発現のために染色された。 図6 MLRに対するLO−CD2aの作用。a)0地点で付加されたLO−CD2 aの増加する濃度の存在下で6日保温された混合リンパ球培養におけるMLRの 阻害。培養は6日で採取された。b)0時点で付加されたLO−CD2aの異な った濃度で保温された混合リンパ球培養におけるMLRの阻害。培養は24時間 間隔で採取された。c)LO−CD2a(200ng /ml)の不在下(実線)あるいは存在下(破線)で混合リンパ球培養による3 H−チミジン(H−T)取り込み(cpm)。d)保温開始後異なった時点で付 加されたLO−CD2a(200ng/ml)によるMLRの阻害。培養は6日 に採取された。すべての培養は最終量200μg/ウエルで三つ組み(各供与体 /mlの1×106細胞)が作られた。培養採取の8時間前に3H−チミジンが加 えられた。c)の結果は指示された時点で採取されたウエル当り取り込まれたc pmX103として示される。a),b)およびd)の結果は対照培養(LO− CD2aなしのもの)と比較した三つ組み培養(平均値±標準偏差)のMLRの 阻害割合として示される。 図7 MLCの間の芽細胞に対するLO−CD2aの作用。末梢血単核細胞がLO− CD2aの200ng/mlの付加もしくは付加なしでの混合リンパ球培養で培 養された。指示された時点で細胞は除去され、CD2(Leu5b−FITC) に対する抗体で染色された後フロー・サイトメトリーにより分析された。芽細胞 は前方および側面散乱でゲート化され、指示マーカーの発現は芽細胞で計量され た。 図8aおよび8b MLCの間の静止細胞に対するLO−CD2aの作用。ヒトリンパ球がLO− CD2a(200ng/ml)の付加ありあるいは付加なしで培養された。指示 された時点で細胞は除去され、CD3(Leu4a−FITC)、CD4(T4 −RD1)、CD8(T8−RD1)あるいはCD25(LO−TA CT−1−FITC)で染色された。静止リンパ球はサイズおよび粒度に対する 差動ゲート化により確認され、結果は指示された抗体での全静止リンパ球染色の 割合で示される(図8a)。LO−CD2aありもしくは無しの培養でLeu− 5bにより正に染色された静止細胞の割合は図8bで示される。 図9 ミトゲン刺激リンパ球に対するLO−CD2aの作用。PBMCがOKT3( 100ng/ml)、Con−A(10μg/ml)およびPHA(1μg/m l)の不在下あるいは存在下で96時間培養された。対比培養において、LO− CD2a(200ng/ml)がミトゲンの1時間後(グレー棒)あるいはミト ゲンの1時間前(白地棒)に加えられた。市松模様棒はLO−CD2aのみの存 在下で行われた培養を表す。(三つ組みの)培養は保温の終りの8時間に3Hチ ミジンでパルス標識された。 図10 PMBCのミトゲン駆動活性化に対するLO−CD2aの作用。2個の供与体 からのPMBCsがOKT3(100ng/ml)、CON−A(10μg/m l)およびPHA(1μg/ml)の存在下で96時間培養された。対比培養に おいて、LO−CD2a(200ng/ml)が培養開始0日(0時間)、1日 (24時間)、あるいは2日(48時間)で付加された。グラフは各供与体にお けるミトゲン誘導増殖のLO−CD2aによる阻害の割合を示す。 図11aおよび11b LO−CD2aの存在下でエフェクターおよび標的細胞(51CR標識K562 細胞)の保温によるNK活性の阻害。LO−CD2aの3種の濃度:5μg/m l,1μg/ml,0.5μg/mlが試験された。NK活性の末梢血リンパ球 であったエフェクター細胞は標識標的細胞の溶菌パーセントで示される。2個の 標準被験材料が3種のE/T比率:200/1,100/1,50/1で試験さ れた。 図12 10日間(0日−9日)にわたりLO−CD2aを20mg/日受けたシノモ ルグスサル(Cynomolgus monkey)の末梢血のμl当り全リン パ球。 図13 10日間(0日−9日)にわたり20mg/日でLO−CD2aを受けたシノ モルグスサルのPBMCがCD2(Leu−5b)、CD4(Leu3a)、C D8(Leu2a)、ナチュラルキラー細胞(CD8およびCD11b)、およ びB細胞(抗−IgM)に対するモノクローナル抗体で指示された日に染色され 、フローサイトメトリーにより分析された。結果は血液のマイクロリットル当り 染色細胞全数の割合で示される。 図14 10日間(0日−9日)にわたり20mg/日でLO−CD2aを受けたシノ モルグスサルのNK活性。NK活性は11日および22日で検定され、25/1 、50/1および100/1のE/Tでの溶菌%で示された。 図15 10日間(0日−9日)にわたり20mg/日で抗体を受けたシノモルグスサ ルのLO−CD2aの血清濃度。モノクローナル抗体が本文に記載された通りエ リザにより測定されまたμg/mlで表現された。 図16 10日間(0日−9日)にわたりLO−CD2aを20mg/日受けたシノモ ルグスサルにおけるLO−CD2aに対するIgG抗体の推移。モノクローナル 抗体に対する抗体が本文に記載されたサンドイッチエリザにより指定された日に 引き出された血清の連続希釈で測定され、492nmの光学濃度(不透明度)で 示される。 図17aおよび17b ヒヒリンパ球に対するLO−CD2aの作用。 a)指示された日に血液がヒヒから得られ、結合LO−CD2aを検出するた めに、細胞が抗CD2抗体T11−RD1およびLeu−5b−FITC、LO −CD2aおよびMARK3−FITC、FITCに結合されたマウス抗ラット カッパ1b抗体で染色された。 b)指示された日に採取された血清サンプルがエリザによりLO−CD2aの レベルを評価された。 図18aおよび18b ヒヒリンパ球に対するLO−CD2aの作用。 指示された日に血液が採取され、結合LO−CD2aを検出するために細胞が MARK3−FITCおよびMARK2b− 8−ビオチン(PE−結合ストレプトアビジンで検出されるビオチンに接合され たマウスモノクローナル抗ラットIgG2b抗体)で染色された。 a)細胞の前処理なし。 b)循環抗体で占有されていないいずれかの部位を検出するために染色に先立 つLO−CD2a、2.5μg/mlでの保温。 図19 ヒヒリンパ球に対するLO−CD2aの作用。 指示された日に血液サンプルが採取されT4−RD1(CD4)、T8−RD 1(CD8)あるいはMARK3−FITC(LO−CD2aに結合)で染色さ れた。 図20 同種異系拒絶のためATG次いでLO−CD2aで処置された患者#1の白血 球、リンパ球およびクレアチニン。 図21 患者#1における処置中および処置後のLO−CD2aの血清レベル。 図22 LO−CD2aの処置前、処置中および処置後の患者#2におけるクレアチニ ン。 図23 LO−CD2aの処置前、処置中および処置後の患者#2における白血球数お よびリンパ球数。 図24 各注射の直前および2.5時間後に取り出された患者#2におけるLO−CD 2aの血清レベル。 図25 腎同種異系移植片拒絶に関しLO−CD2aを受けた患者#3における白血球 数、リンパ球数および血清クレアチニンレベル。 図26 LO−CD2aおよび(2)Leu5b、(3)Leu4(CD3)、(4) Leu3a(CD4)、(5)Leu2b(CD8)および(6)Leu11( 抗CD16)NK細胞のマーカーでの二重色染色。LO−CD2a結合はヤギ抗 ラットIG−FITCで検出された。2色ヒストグラムの上部セット(1−6) は二重染色を示す。下部セット(7−12)は各抗体での単一染色を示す。 図27 LO−CD2aに対するラットアイソタイプ対照(ファーミンゲン、精製ラッ トIgG2b、カッパ)あるいはCD4(c,d)、CD8(e,f)、CD1 6(g,h)、CD19(i,j)およびCD2(k,l)に対するLO−CD 2aおよびフィコエリスリン接合抗体でのヒトPBLの2色染色。LO−CD2 aおよびアイソタイプ対照はFITC接合アフィニティー精製F(ab’)2抗 ラット免疫グロブリン(サザン・バイオテクノロジー)で検出された。CD抗原 に対する抗体はすべてベクトン・ディキンソンから得たフィコエリスリン接合抗 体であった[CD4(Leu3a)、CD8(Leu2 a)、CD16(Leu−11b)、CD19(Leu12)およびCD2(L euSb)]。それぞれの場合アイソタイプ対照での染色は第一ヒストグラムで またLO−CD2aは第二ヒストグラムで示される。ヒストグラムaはアイソタ イプ対照でのパターンをまたbはLO−CD2aでのパターンを示す。 図28 野生型CD2で形質移入されたCOS細胞の染色の細胞蛍光間接撮影分析。左 側パネルはCD2を含まない対照ベクターで形質移入されたCOS細胞の染色の ヒストグラム、右側のセットのパネルは完全CD2分子を含むベクターで一過性 形質移入されたCOS細胞のヒストグラムを示す。各セットにおいて、上部ヒス トグラムはネズミW632(COS細胞により発現されるものとして知られるク ラスIに対する抗体)、および76−2−11(ネズミW632のためのアイソ タイプ対照)での染色を示す。中位パネルはLeu5b(ベクトン・ディキンソ ンからの抗CD2)および76−2−11、Leu5b染色のためのアイソタイ プ付合対照での染色を示し、下部パネルはLO−CD2aおよびLO−CD2a のためのラットアイソタイプ付合対照での染色を示す。 図29 キメラLO−CD2aVL鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列。 図30 キメラLO−CD2aVH鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸 配列。 図31 ラットLO−CD2a、ヒトHUM5400およびヒト化LO−CD2aの軽 鎖可変領域のアミノ酸配列。 図32 ヒト化LO−CD2a可変領域のヌクレオチドおよびアミノ酸配列。 図33 ラットLO−CD2a、ヒトAmu5−3、およびヒト化LO−CD2aの重 鎖可変領域のアミノ酸配列。 図34 ヒト化LO−CD2aの重鎖可変領域のヌクレオチドおよびアミノ酸配列。 図35 ラットLO−CD2a、ヒト化LO−CD2aのジャーカット細胞への結合。 図36 ラットLO−CD2a、ヒト化LO−CD2a、および対照ラットならびにヒ ト免疫グロブリンによる試験管内低応答性の誘導。 図37A、37B、および37C LO−CD2aによる一次MLRの阻害および一次MLR内でのLO−CD2 aで培養されたT細胞の二次MLR内での抗原あるいはMLR内での第三者刺激 体に対する応答。 図38Aおよび38B 一次MLR内でLO−CD2aで培養されたT細胞の二次MLR内での抗原あ るいは二次培養内での破傷風トキソイドに対する応答。 図39 MLRに対するLO−CD2aのF(ab’)2断片の作用。 図40 無傷LO−CD2a抗体とLO−CD2aのF(ab’)2断片の可溶OKT 3によるPBMCの増殖に対する阻害性の比較。 図41 LO−CD2aの阻害性についてのAPCsの平板結合OKT3により誘導さ れる増殖に対する作用。詳細な説明 この発明の一つの見地に従って、ATCC寄託番号HB11423として寄託 された細胞系により生産されたモノクローナル抗体と同じのヒトリンパ球のエピ トープ(あるいはその部分)に結合する分子(望ましくはモノクローナル抗体あ るいはその断片)が提供される。その寄託細胞系で生産される抗体は以下時々L O−CD2aとして引用される。「分子」あるいは「LO−CD2aとして同じ エピトープに結合する抗体」という用語はLO−CD2aを含む。「LO−CD 2a」という用語は寄託細胞系ATCC HB11423により生産される抗体 および例えば組換え技術により生産されるそれと同一のものを含む。 この発明の分子あるいは抗体はヒトT細胞の活性化および増殖を阻害し、また 出願人はT細胞の活性化を刺激する作用薬の前あるいは後のいずれかで分子ある いは抗体を加えた時にそのような阻害を達成できることを発見した。 この発明の分子あるいは抗体はCD2抗原(CD2正ヒトT細胞)のエピトー プに結合する特徴を持つが、しかしT細胞の活性化あるいは増殖を阻害するため のそのような分子あるいは抗体の能力はCD2正細胞への結合を通じてもたらさ れあるいはそうでない場合もあり、作用の機構がCD2正細胞への分子あるいは 抗体の結合を伴うものと出願人は現在信じている。 この発明のも一つの見地に従って、以下でLO−CD2a(あるいは断片もし くはその誘導体)として引用する抗体あるいはそのような抗体あるいは誘導体も しくはその断片を模倣するいずれかの分子をヒト患者に投与することを通じて、 ヒト患者における進行中の免疫応答を予防しおよびもしくは阻害する一つの方法 が提供される。 LO−CD2aを生産する細胞系は1993年7月28日、20852メリー ランド、ロックビル、パークローン ドライブ12301にあるアメリカン・タ イプ・カルチャー・コレクションに寄託され、ATCCアクセス番号ATCC HB11423が与えられた。この抗体はラットモノクローナル抗体である。 出願人はこの発明をいずれかの理論的類推に限定しようとするものではないが 、この発明のモノクローナル抗体をして免疫応答の発病度を予防しあるいは減少 させ、またT細胞の活性 化および増殖を阻害することを可能にする機構(メカニズム)は、LO−CD2 a抗体がT細胞表面で発現されるCD2の密度を減少させ従ってCD2−Tリン パ球の数を減少させ、およびもしくは顕著な形質導入に作用する事実であると考 えられる。これらの作用機構は免疫応答の予防だけでなく、進行中の免疫応答の 減少にも原因となるものと考えられる。加えて、LO−CD2a抗体はここで例 示されるように、ナチュラルキラー(NK)細胞試験管内活性を阻害する。これ はこの発明にとって適切である。というのはNK細胞活性などのような非MHC 制約細胞毒機構が対宿主性移植片病に影響してきたものと考えられるからである 。 この発明の一見地に従って、LO−CD2a抗体と同じヒトリンパ球に対する エピトープ(あるいはそのいずれかの部分)に結合する分子(望ましくは抗体) の有効量をヒト患者に投与することにより、患者にあるT細胞の当初あるいは更 なる活性化および増殖を阻害する一つの方法が提供される。望ましいLO−CD 2aの分子はキメラおよびもしくはそのヒト化形態のものである。このような分 子は、例えばLO−CD2a抗体と同じ相補性決定領域(CDR)を含むであろ う。 この出願を通じてここで使用される「阻害する」という用語は、移植片拒絶の 発病度の予防、あるいは阻害、もしくは減少、あるいは耐性の誘導、もしくは逆 転を意味することを意図している。この出願の目的でここで使用される「移植」 という用語は必ずしもそれに限定されないが、同種異系移植および異種移植を含 むいずれかまたはすべての移植を意味するものとな る。このような移植は実施例によって必ずしもそれに限定されないが、細胞、骨 、骨髄、組織、固体器官、骨、等の移植を含む。 ここで使用される「免疫応答」という用語は、細胞作用およびT細胞依存型抗 体の両方を含むT細胞の活性化および増殖に依存する免疫応答を意味することを 意図するものであり、それは実施例で制限とするものではなくて(i)移植片、 (ii)対宿主性移植片病、および(iii)実施例によって必ずしもそれに限定さ れないが、慢性関節リウマチ、全身性狼瘡、多発性硬化症、真性糖尿病、等の自 己免疫疾病に帰着する自己抗原への応答で引き出されるものである。 この発明で使用される分子は、LO−CD2aモノクローナル抗体と同じエピ トープ(あるいはこのエピトープの一部)と結合するものである。「LO−CD 2aモノクローナル抗体と同じエピトープと結合する」という用語は、LO−C D2aモノクローナル抗体を説明するだけでなく、またLO−CD2aモノクロ ーナル抗体と同じそのようなエピトープと結合する他の抗体、断片あるいはその 誘導体もしくは分子を説明することを意図するものである。 そのような他の抗体は、実施例によってまたそれに限定されないがラット、ネ ズミ、ブタ、ウシ、ヒト、キメラ、ヒト化抗体、あるいは断片もしくはその誘導 体を含む。 ここで使用される「誘導体」という用語はキメラあるいはヒト化抗体、一本鎖 抗体、重特異的抗体あるいはLO−CD2aモノクローナル抗体により認識され るのと同じエピトープ(あ るいはその部分)と結合するような抗体を意味する。 ここで使用される「断片」という用語は抗体の部分を意味し、実施例により抗 体のそのような部分は必ずしもそれに限定されないが、CDR、Fab、あるい はLO−CD2aにより認識されるのと同じエピトープあるいはそのいずれかの 部分と結合するそのような他の部分を含む。 ここで使用される「抗体」という用語はポリクローナル、モノクローナル抗体 、同じく抗体断片、誘導体同じくキメラあるいはヒト化抗体など組換え技術によ り調製される抗体、モノクローナル抗体LO−CD2aにより認識されるのと同 じエピトープあるいはその部分と結合する単鎖もしくは重特異的抗体を含む。「 分子」という用語は実施例により必ずしも限定されないが、ペプチド、オリゴヌ クレオチド、もしくは抗体を模倣しあるいは抗体断片もしくはその誘導体と同じ エピトープあるいはその部分と結合するいずれかの源から誘導される他のそのよ うな化合物を含む。 この発明のも一つの実施例は、LO−CD2a抗体、あるいは抗体もしくは誘 導体、あるいはその断片もしくはLO−CD2a抗体と同じエピトープ(もしく はその部分)と結合する分子よりなるグループから選択される少くとも1個の部 材の有効量で移植片移植を受けるべきもしくは受けた患者を処置する一つの方法 を提供する。この処置は望ましくは全あるいは無傷LO−CD2a抗体で実行さ れる。 前に記載の通りこの発明のモノクローナル抗体は、ここで開示された技術と同 様にケーラーおよびミルシュタイン(ネイ チャー256巻、495−497ページ、1975年)に記載されたような従来 公知の技術により生産することができる。モノクローナルLO−CD2a抗体の 調製はこの出願の実施例1により詳細に記載される。前に示されたように、LO −CD2a抗体はまた従来公知の手順を用いて組換え技術により生産することも できる。組換え抗体は更にキメラ抗体の形をとることもあり、ここでLO−CD 2aラット抗体の可変領域はも一つの種の抗体の定常部と組み合される。かくし て例えば、モノクローナル抗体は、ラットLO−CD2aモノクローナル抗体の CDR領域をヒト抗体のV領域、フレームワーク領域および定常部と組合せてキ メラヒト−ラットモノクローナル抗体を提供することによりヒト化される。 一つの実施例において、抗体はヒト抗体の定常部、および軽鎖ならびに重鎖可 変領域のフレームワーク領域およびCDR領域から構築されるLO−CD2a抗 体のヒト化形態であり、ここで軽鎖および重鎖可変領域のフレームワーク領域は ヒト抗体の軽鎖および重鎖可変領域のフレームワーク領域から誘導され、またC DR’sはラットLO−CD2a.CDR’sである。一つの実施例において、 軽鎖および重鎖可変領域のフレームワーク領域の1個もしくはそれ以上のアミノ 酸残基は、ラットLO−CD2aフレームワーク領域からのアミノ酸残基である 。このようなラットフレームワーク領域からの残基はヒト化抗体内に保持され、 何故ならこのような残基はLO−CD2aの結合特異性を維持するからである。 かくしてヒト化抗体を生産する際に、この発明の望ましい見地に従って、ヒト抗 体のC DR’sは、とりわけFR1、FR2およびFR3からのLO−CD2aの軽鎖 可変部分のある種のアミノ酸およびとりわけFR−2およびFR−3からのLO −CD2aの重鎖可変部分のある種のアミノ酸がヒト化抗体を構築する際に保持 される付加因子を持つLO−CD2aのCDR’sで置換される。すなわちヒト フレームワークの対応するアミノ酸はラットLO−CD2aフレームワークから の際立ったアミノ酸で置換される。図31に関連して注目されるように、ラット LO−CD2aの軽鎖可変領域のフレームワークにあるアミノ酸9、12、41 、42、50、51および82は保持され、また図33で注目されるように、ラ ットLO−CD2aの重鎖可変領域のフレームワークにあるアミノ酸47、67 、70、72、76、85および87はヒト化抗体に保持される。このようなヒ ト化抗体の構築の特異的な実施例が下記の実施例7で与えられる。 も一つの実施例において、この発明はヒト定常部およびラットLO−CD2a からの可変領域よりなるキメラ抗体に関し、またその用途に関する。 この発明の抗体あるいは分子は、望ましくは(i)フローサイトメトリーで分 析されるリンパ球の2色染色により示されるように、すべてのTリンパ球ならび にヌル細胞とは結合するがBリンパ球とは結合しない(図26および27);( ii)(抗CD3抗体Leu4での染色で決定されるように)すべてのT細胞、L eu3aおよびLeu2b抗体それぞれで定義されるようにすべてのCD4およ びCD8正細胞、ならびにCD3負 (ヌル細胞)であるいくつかのリンパ球と結合する;(iv)NK細胞のマーカー であるLeu11で検出されるCD16正細胞の染色により確証されるように、 ヌル細胞と結合する。(図26);抗CD19結合により定義されるように、B 細胞の染色はLO−CD2aと一緒には見られなかった。(図27)。LO−C D2a抗体は、また望ましくはその抗体がヒトヌル細胞と結合する特性を持ち、 更に二重染色によりCD2+およびCD16+両方であるヒト細胞への染色より もCD2+およびCD4+両方であるヒト細胞への染色のより高い強度を持ち、 またCD2+およびCD16+両方であるヒト細胞に対するよりもCD2+およ びCD8+であるヒト細胞の染色のより高い強度を持つ。 CD2と結合するLO−CD2aはCOS細胞でのCD2を一過的に発現する ことにより確証された。 COS細胞はピーターソンA.およびシードB.、ネイチャー329巻、19 87年10月29日、842−846ページで記載されるように、全CD2分子 をコード化する遺伝子を含むπH3MCD2プラスミドで一過的に形質移入され た。 形質移入はDEAE−デキストラン法で達成された。細胞は採取され、染色の 正の対照としてMHCクラスIへの抗体であるネズミW632および対応するア イソタイプ付合対照と共に、抗CD2モノクローナル抗体Leu5b(ベクトン −ディキンソン)およびLO−CD2aで染色された。反応性の特異性は関係の ないプラスミドで形質移入されたCOS細胞に対す るモノクローナル抗体の同一パネルの結合を評価することで立証された。 一過的に発現された天然CD2に対するこれらモノクローナル抗体の染色パタ ーン(図28)は、CD2での形質移入が両抗体の結合に導き、LO−CD2a がCD2と結合する能力を支持したことを示している。 この発明の目的のために適切なLO−CD2aモノクローナル抗体の調製はこ こでの教示から従来の技術に熟練した人にとっては明らかであるに違いない。 前に記載した型の抗体あるいは断片もしくはその誘導体あるいは分子は、この 発明に従ってT細胞の活性化および増殖を阻害し、また細胞表面でのCD2発現 の密度を減少させ、それによりCD2−Tリンパ球の数を減少させるために生体 内で 投与することができる。 かくして例えば、生体内手順で、このようなLO−CD2a抗体は免疫応答を 予防しおよびもしくは阻害し、これによりT細胞の活性化および増殖を阻害する ために投与される。 前に記載した型の抗体あるいは断片もしくはその誘導体あるいは分子は、この 発明に従って細胞表面でのCD2-発現の密度を減少させかくして供与体細胞の CD2-細胞の数を減少させるために生体外で投与することができる。実施例に よりかつ制限することなしに、生体外手順において、このような抗体あるいは断 片もしくはその誘導体あるいは分子は、移植に際して対宿主性移植片病の発症を 予防するために、移植に先立ち供与体骨髄に注入されるであろう。 このような生体内あるいは生体外技術において、抗体あるいは断片もしくはそ の誘導体あるいは分子は薬理許容担体に投与されるであろう。このような担体の 代表的な例として標準食塩水、緩衝液等が言及される。このような薬理許容担体 は従来の技術で公知であり、また適切な担体の選択はここに含まれる教訓から従 来の技術に習熟した人の範囲内にあるものと見做される。 この発明のLO−CD2a抗体あるいは他の分子は生体内静脈内あるいは筋肉 内投与により投与される。 前に示されたように、この発明のLO−CD2a抗体あるいは他の分子は移植 片拒絶を阻害するのに有効な量で生体内投与される。この出願の目的のための「 有効な量」という用語は、望ましい効果、すなわち移植片拒絶の阻害あるいはT 細胞の活性化の阻害を生産することのできるモノクローナル抗体の量を意味する ものとする。一般に、このような抗休は少くとも1mgの量で投与される。加え て最初の処置後に、前に記載された量は、もし存在するとすれば続く処置の間に 減少される。かくしてこの発明の範囲はそのような量では限定されない。 この実施例に従って、このような抗体はT細胞の活性化および移植片拒絶の阻 害を維持するために投与される。かくして実施例によりまたそれにより限定され ずに、抗体は1−2時間にわたり生理許容担体懸濁液で約1mg/用量から約5 0mg/用量の量で1日1回乃至2回、必要とあれば約8日もしくはそれ以上の 期間にわたり静脈内注入により投与される。移植片拒絶のためのこのような処置 は、望ましくは移植開始時、あるい は移植直前、もしくは移植直後、あるいは移植片拒絶が起こる時である。処置は 移植片に選択的に低応答状態を導入するために、移植の時点で開始された時1日 あるいは2日ほどの少ない期間に、1日1回乃至2回与えることができた。この 発明に従って、抗体あるいは断片もしくはその誘導体あるいは分子の投与と関連 する自己免疫疾病に対するこのような処置は、手当てをする医師が病理免疫応答 を阻害することが望ましいと決定した時に開始される。 かくしてこの発明の一つの見地に従って、移植の時点および殆どの場合その後 の短い期間この発明に基づく抗体を投与することにより、移植組織あるいは器官 に低応答性を導入することができ、これにより更なる拒絶の繰返される症状の出 現を予防しあるいは阻害する。 T細胞の活性化を阻害するためのこの発明の技術は、単独で、あるいはT細胞 の活性化を阻害しもしくは移植片拒絶あるいは対宿主性移植片病を阻害するため の他の技術、薬剤あるいは化合物と併用して用いることができる。 この発明は下記の実施例と関連して更に記述されるが、それらは実証的ではあ るがこの発明の範囲を限定することを意図するものではない。 実施例で用いられる細胞、培養、mAbsおよびミトゲンは従来の普通の技術 を持つ者に公知でありかつ実施される方法および手順により調製され使用される 。下記のものはそれに続く実施例で使用される細胞、培養、mAbsおよびミト ゲンの調製および用途で使用される。細胞および培養 PBMCが地方の血液供与センターから得られたヘパリン化血液のフィコール −ハイパーク(スエーデン、ファルマチア)沈降法により得られた。分離された PBMCは富化培地:ペニシリン100U/ml、ストレプトマイシン100μ g/ml、L−グルタミン20mM、および20%貯留ヒトAB血清あるいは1 5%熱不活性化胎仔ウシ血清で補充されたRPM11640培地(ベルギー、ジ ブコ)で再懸濁された。PBMCは最終量200μlの培養培地/ウエルになる ように96U−ウエル・マイクロ平板(ファルコン)で1×105細胞/ウエル で培養された。二方向MLCが前に記した通り培養培地の同一量で各供与体/ウ エルで1×105細胞を用いて達成された。すべての培養は三つ組みで作られた 。結果で示された時点の8時間前に培養は3H−T(ベルギー、エイマシャム; 247.9 GBq/mmol;6.7Ci/mmol)の2.0μCi/ウエ ルでパルス標識され、培養に組み込まれた放射性同位元素がベータカウンター( ベックマンL5 6000SE)の液体シンチレーションにより計量された。阻 害の割合は以下のように計算された:阻害%=[1−(試験培養の平均cpm/ 対照培養の平均cpm)]×100。すべての結果は3個の個別培養の平均値で 表される。標準偏差はそれらの値がグラフで示されたものを除き常に平均値の1 5%以下であった。 サイトフルオロメトリー分析がコンソート30プログラムを備えたヒューレッ ト・パッカードハードウェアでファクスキャ ン・サイトフルオログラフ(ベクトン・ディキンソン)を用いて行われた。リン パ球および芽細胞の染色についての個別の分析は、サイズおよび粒度で定義され る差動ゲーティングを使用して可能となった。25,000事象が各サンプルで 分析された。これらの実験において、LO−CD2a最終濃度は指示された場合 を除き200ng/mlであった。Mabsおよびミトゲン LO−DRAおよびLO−Tact−1(いずれもFITC標識されたもの) は我々の研究室で生産されたラットmAbsである(公開引用例、H.バザン( 編集)1990年、287ページ)。LO−Tact−1はIL−2受容体のp 55鎖に対し指向される(公開引用例、H.バザン、免疫学、1984年、およ びジャンセン、M.、バック、D.およびメイノー、V.C.、白血球型別IV、 白血球分化抗原、W.ナップ(編)、オクスフォード・ユニバーシティ・プレス 、1989年、403ページ)。マウス抗ヒト−CD2および抗CD3mAbs (Leu−5bおよびLeu−4a−FITC標識)はベクトン・ディキンソン (ベルギー)から得られた。マウス抗ヒトCD4あるいは抗ヒトCD8mAbs (フィコエリスリン標識)およびマウスIgG FITC−あるいはフィコエリ スリン標識(負の対照)はコールターから得られた。OKT3(オルト−シラー グ、ベルギー)が最終濃度100ng/mlで使用された。フィトヘムアグルチ ニンA(植物性赤血球凝集素)(PHA:ウエルカム・ラブス、英国)およびコ ンカナバリンA(ConA;カルバイオケム・カンパニー、アメリカ合 衆国)はそれぞれ最終濃度1および10μg/mlで使用された。 LO−CD2aのビオチン化。精製LO−CD2aの濃度は0.1Mの重炭酸 ナトリウム緩衝液、pH8.4で1mg/mlに調節された。NHS−ビオチン (ベーリンガー・マンハイム1008 960)が1.5mg/mlの濃度でD MSOに溶解された。各MABに対し、0.1mlのNHSビオチン溶液が付加 された。混合物は2時間周囲温度で回転された。反応は抗体各mlに対して2M トリスー塩酸、pH8.0の0.1mlを加え(周囲温度で10分)、次いで抗 体各mlに対し食塩加リン酸緩衝液(PBS)内でのBSAI%の1mlを加え ることで完成された。遊離ビオチンを除去するために、この溶液は一晩4℃で1 000容積のPBSで透析された。ビオチン化反応および接合mAbの両方はア ルミホイルで包んで光から隠された。 赤血球(RBC)の溶解。RBCは塩化アンモニウムを用いる溶解で全血液か ら除去された。10Xの株溶液がNH4C1、90g、KHCO3、10g、ED TA370mg、および100mlsの量になる水よりなるよう調製された。1 X塩化アンモニウム40mlsが血液各10mlsに付加され、10分室温で保 温された。混合物は次いで1200rpmで10分遠心分離され、またペレット はアジ化物0.1%で10mlのPBSに再懸濁された。末梢血の染色 染色は底部の丸い96ウエル・クラスター平板(コスター# 3790)で4℃で行われた。単一色染色のために、10μlのmAbが0.2 mgのヒト免疫グロブリンを含むPBSに適切に希釈され、各ウエルに付加され た。赤血球除去血液はウエル当り90μlの量で平板に分配された。細胞および mAbはゆるやかなたたきで混合され30分保温された。50μlの冷却PBS が各ウエルに加えられ、平板は1900rpmで2分遠心分離された。上澄みは 転置および平板のゆるやかなたたきにより除去された。細胞は平板をカウンター でたたくことで分散された。洗浄手順は冷却PBS200μlの付加により2回 繰返された。ヤギF(ab’)2抗ラット1g−FITCの1/20希釈物10 μlが各ウエルの分散細胞に加えられ、暗がりで30分保温された。細胞は冷却 PBS180μlの各ウエルへの付加で洗浄され、次いで1900rpmで2分 遠心分離された。上澄みは除去され、細胞は分散され、また200μlの冷却パ ラホルムアルデヒドが各ウエルに加えられた。細胞は管(ファルコン#2054 )に移され、0.5%パラホルムアルデヒドで約0.5mlsに希釈された。サ ンプルはリシスIIソフトウエアを用いてベクトン−ディキンソン・ファクスキャ ン機で評価された。 二重色染色が類似の実験記録により行われた。細胞は一次mAbおよびFIT C−接合抗ラット試薬で保温され、1/5希釈の標準マウス血清が抗ラット試薬 のいずれかの残存部位を遮断するために加えられた。15分の保温(洗浄なし) に続き、既知のCD決定因子に特異的な20μlのPE−標識mAbが加えられ 、30分保温された。細胞は洗浄され単一染色で記載 されたように固定された。 実施例1 LO−CD2aは文献のいずれかで示された通り、我々の研究室で生産され特 徴付けられたラット(IgG2b−カッパ)抗CD2モノクローナル抗体である (下記の引用例を参照されたい:シーア、H.、ラベット、A.M.、ラタンヌ 、D.、ニナンヌ、J.、ド・ブリュイエール、M.、ソ一カル、G.およびバ ザン、H.、−H.バザン(編)、ラット・ハイブリドーマおよびラットモノク ローナル抗体 、CRCプレス、,インコーポレイテッド、ボカ・レイトン、フロ リダ、1990年、309ページ、およびラベット、A.M.、ラタンヌ、D. 、セガーズ、J.、マヌーブリーズ、P.、ニナンヌ、J.、ド・ブリュイエー ル、M.、バザン、H.、およびソーカル、G.、−H.バザン(編)、ラット ・ハイブリドーマおよびラットモノクローナル抗体 、CRCプレス,インコーポ レイテッド、ボカ・レイトン、フロリダ、1990年、287ページ)。LO− CD2aは生産されるハイブリドーマを受け入れるラットの免疫グロブリンと、 後者により分泌されるmAbとの間に存在するアロタイプ差異の利点を利用する 免疫アフィニティークロマトグラフィーにより腹水から精製された(バザン、H .、コーモント、F.およびデクラーク、L.、免疫学方法諭ジャーナル、19 84年、71巻:9ページ)。これはマウスmAb Leu−5b(FITC標 識)により染色された全集団、図1およびマウスT11(ローダミン標識) mAbにより標識された集団の約90%を標識する(データは示されていない) 。CD2分子上のLO−CD2aにより認識されたエピトープは抗CD2マウス mAbs Leu−5bおよびT11で認識されたエピトープとは異なる(図2 )。 実施例2 LO−CD2aはPBMCに対し調節作用は示すがミトゲン作用は示さない 休止リンパ球に対するラットmAb LO−CD2aの作用を決定するために 、PBMCがこのmAbの増加する濃度での存在下で保温された。付表1で見ら れるように、LO−CD2aの存在下で6日間保温されたPBMCは、対照培養 に比べて3H−Tとり込みの割合に著しい変化を示していない。この期間の終り での細胞の生存度は変化したが、トリパンブル−除外により評価されるように平 均約80%であった。休止PBMCがLO−CD2aの存在下で保温された時、 フローサイトメトリーで評価されるように、いくつかの膜マーカーの表現型発現 には著しい変化がなかった。休止成熟T細胞の細胞マーカー(例えばCD3、C D4およびCD8など)は6日間の培養でLO−CD2aの存在下あるいは不在 下で同一の変化のパターンを示し、またCD25(IL−2R/p55)などの 活性化分子はこれらの実験条件では発現されず、あるいはDR抗原決定因子の場 合にあるようにLO−CD2aにより修飾されない(図3)。 PBMCが6日間LO−CD2aの存在下で保温された時、 Leu−5b+ゲート化リンパ球の割合の著しい減少が観察された(図4)。C D4−およびCD8−リンパ球の割合は培養6日間にLO−CD2aの存在によ り影響されず、それはCD2保持リンパ球の観察された減少がこれら細胞の排除 に帰因することはできず、かえってCD2分子の消失あるいはLO−CD2aの 結合により生産されたこの糖タンパク質における立体配座変化によるものである ことを示している。 Leu−5b−リンパ球での観察された減少が、LO−CD2aの結合後のC D2の立体配座変化あるいはこの分子の消失(内在化あるいは放出)によるもの であったかどうかを確証するために、PBMCがLO−CD2aの500ng/ mlの存在下で培養され、Leu−5b(FITC標識)、T11−RD1(ロ ーダミン標識)およびMARK−3(FITC標識)を用いて6日間にわたりフ ローサイトメトリーで分析された。図5aで示されるように、Leu−5bある いはT11mAbsはLO−CD2aの存在下で2乃至4日の培養後PBMCに 結合できない。これらの条件の下で、マウス抗ラットカッパ鎖mAb MARK −3は培養の6日目に細胞の50%を標識し、それはもとのCD2保持細胞の僅 か35%がその表面にLO−CD2aを全然示さず、しかしLeu−5b−FI TCおよびT11−RD1染色が2日目に著しく減少したことを指示している。 これは結合に利用できないLeu5BおよびT11のエピトープを供給するCD 2の立体配座変化がLO−CD2aに応答して起こることを示唆する。 CD2+細胞の平均蛍光の分析は、このマーカーの発現密度 がLO−CD2aの存在下で時間と共に減少したことを示した。同じような現象 が、Leu−5b FITC標識あるいは(MARK−1 FITC標識で明ら かにされた)LO−CD2aのいずれかがCD2+リンパ球を検出するため使用 されたかどうかを観察された。同−PBMCのアリコートがLeu−5b(培養 培地で最終濃度1:2でPBSに対し透析された商業的に利用できるmAb)の 存在下で培養された。図5bで示されるように、これらの実験条件下で、すべて のCD2の保持細胞は(ヤギ抗マウス−FITCで明らかにされるように)Le u−5b mAbにより被覆される。T11−RD1による染色は著しく減少し 、一方より小さくよりゆっくりとした減少がLO−CD2a−FITC mAb により認識されたエピトープを提出する細胞の割合で観察された。これらの結果 をまとめると、CD2分子はLO−CD2aに応答してその立体配座を部分的に 変化させ、またCD2/LO−CD2aのゆるやかな調節が起こるということを 示している。LO−CD2aはMLRを阻害する ラットmAbの増加する濃度の存在下で、MLCが(6日以上の期間)行われ た時(3H−チミジン(3H−T)とり込みにより測定されるように)、MLR の著しい阻害が125ng/mlほどの低いmAbの濃度で観察された。図6a において、我々はLO−CD2aによるMLR阻害の用量−応答曲線の典型的な 例を示す。この図6aで見ることができるように、LO−CD2aは250ng /mlで(培養6日の)MLRの80%の阻害を誘導し、この阻害の割合は広い 範囲の濃度 (0.25乃至5.0μg/mlのmAb)にわたり殆ど一定もしくは80%以 上に留まる。図6bは培養0日から6日までのMLRに対するLO−CD2aの 異なった濃度の阻害作用の時間経過を示す。(LO−CD2aの存在下あるいは 不在下で)、MLCに対する3H−Tとり込みの典型的な例が図6cで示され、 ここでLO−CD2aは200ng/mlの最終濃度で加えられた。 図6dでは、(200ng/mlでの)このmAbがMLCの開始後異なった 時間で加えられる時のMLRに対するLO−CD2aの作用が示される。(3H −Tとり込みで測定されるように)、MLRの90%以上の阻害が、このmAb が0日で加えられた時に得られ、またこの阻害作用は、MLCの開始4日後にL O−CD2aが加えられる時に(この実施例では45%の)阻害作用がまだ存在 する。(示されてはいないが)同様の結果がLO−CD2aの(0.20乃至5 .0μg/mlの)より高い濃度で得られた。 LO−CD2aはIL−2R発現の経路を遮断する 細胞蛍光写真撮影分析がMLCのリンパ芽球サブセットについて行われた時( 図7aおよび7b)、下記の観察が行われた:a)MLCの開始時に既に存在し た芽細胞の数(分析された25,000事象の約300−500芽細胞)が対照 培養内で4日から6日までに急激に上昇した(分析された25,000事象から 1200芽細胞以上);b)LO−CD2aの存在下で行われたMLCで、培養 全期間中芽細胞の数に著しい変化はなく、また6日目では芽細胞数は0日での最 初の芽細胞数より 絶えず低いかあるいは殆ど同じ位である(図7a);c)CD25芽細胞の割合 はLO−CD2aなしで保温された細胞の中で急激に上昇した(図7b);d) この割合はmAbの存在下で保温されたMLCからの小数の芽細胞の中で20% 以下に留まり(図7b)、また平均蛍光(CD25発現の尺度としてのもの)は 対照培養で存在する芽細胞と比較して75%減少した(結果は示されていない) ;e)mAbの不在下では、CD3−芽細胞の割合は培養の最初の4日間は一定 に留まり(図7b)、また6日目にはCD3細胞の割合は90%に増加し、一方 LO−CD2aの存在下ではC3−の割合はゆっくりと上昇し6日目でようやく 約45%に達した。これらの結果は、LO−CD2aの存在がIL−2受容体( CD25)の発現により特徴付けられる活性化の経路でこれらの細胞の入場を阻 害することを示している。CD2+芽細胞の数はLO−CD2aの存在下では一 定に留まるかもしくは減少し、またこの膜マーカーの発現密度はこれらの条件の 下では強く減少する(データは示されていない)。 表現型分析がMLCの休止非芽細胞)リンパ球サブセットに関し6日を通じ て行われた時、図3で示されたものに類似の結果が得られた:LO−CD2aの 存在下では、対照培養と比較してCD3+、CD4+あるいはCD8+リンパ球 の割合には何ら著しい変化が検出できなかった;培養の6日間でLO−CD2a の存在下あるいは不在下に拘らずCD25発現(活性化マーカー)は検出できな かった(図8a)。これらの結果は、LO−CD2aがもしあるとしてもMLC でTリンパ球の 休止サブセットに非常に弱い作用しか持たないことを示唆している;すなわちT 細胞が活性化の過程で拘束されない。同時に、図8bで示されるように、LO− CD2aはMLCの間CD2+リンパ球の割合の著しい減少を誘導する。これら の結果は、非刺激培養(図5)およびMLCの両方において、LO−CD2aの 作用はCD2の発現を減少させ、およびもしくはその構造に立体配座変化を誘導 することである。 LO−CD2aは、TcR/CD3複合体あるいはミトゲン受容体に依存する T細胞活性化の経路を遮断することができる。 LO−CD2aがミトゲン活性化PBMCに付加された時、3H−Tとり込み の著しい阻害が観察された。培養の開始0時間あるいは1時間後のいずれかで加 えられるLO−CD2aの存在下あるいは不在下で、ミトゲン(OKT3、Co nAおよびPHA)で保温されたPBMCの3個の実験の一つであった。第一の 場合、ミトゲンは1時間後に加えられた。LO−CD2aが培養の開始1時間後 に加えられた時、ミトゲンは0時間で加えられた。これはミトゲンあるいはLO −CD2aでのPBMCの前保温が、二次試薬の追加で影響され得る事象を誘発 できたかどうかを知るために行われた。培養は3H−Tでパルス標識(6時間) の後、96時間で収集された。3H−Tとり込みの50%以上の阻害がそれが第 一にあるいはミトゲンの後で加えられるかどうか、LO−CD2aの存在下で観 察された(図9)。細胞がMLCの開始4日後に収集されミトゲンに露出された 時同じ作用が観察された(データは示されていな い)。ミトゲンのみを受け入れる同じ培養と比較して、ミトゲンおよびLO−C D2a両方を受け入れた培養において、3H−Tとり込みの劇的な減少がMLC の開始2日後に観察された(結果は示されていない)。ミトゲン追加前のLO− CD2aでのMLCの前保温は、OKT3なしでのMLCでの比較できる値に3 H−T−とり込みを下げた。 LO−CD2aはまた、ミトゲン誘導増殖の開始1日後に加えられたならば、 ミトゲン誘導増殖を阻害することができた。2個の供与体で行われた実験の結果 が図10で示される。PBMCはミトゲン(OKT3、ConAおよびPHA) と共に保温された。これらの実験で、LO−CD2aは培養開始前時間0(0日 )、24時間(1日)あるいは48時間(2日)の時点で加えられた。LO−C D2aによるOKT3およびConAに応答する増殖の阻害は、0時点でミトゲ ンの追加24時間後に加えられたならば著しいものがあった。 実施例3 ナチュラルキラー細胞(NK)活性の阻害 PBMCはフィコール・ハイパーク沈降法によりヘパリン化血液から分離され た。洗浄の後、富化培地に懸濁されたエフェクター細胞は(付着により)単核細 胞を除去するために、ファルコン平板に1×106/mlの濃度で一晩保温され た。 標的細胞(K562細胞系)は51クロム51Cr(3×106/mlでの細胞懸 濁液の0.9ml+5mCi/ml51Crの溶液からの0.02ml、エイマシ ャム)で一晩保温すること により標識された。 16時間保温の後、エフェクター細胞および標的細胞は4回洗浄され、計数さ れ、異なったE/T比(エフェクター細胞/標的細胞比):200/1(4×1 06/mlエフェクター細胞の懸濁液100ulに2×104/ml標的細胞10 0ul)、100/1、50/1および25/1で96V底マイクロ平板で保温 された。 4時間保温の後、51Crの放出はガンマカウンターで各ウエルからの上澄み1 00μlを計数することで測定された。 最大(標的細胞+HCLIN)および自発放出(標的細胞+富化培地)が比溶 菌を計算するために使用された: 2個の標準供与体でのNK検定での5ug/ml、1ug/ml、および0. 5ug/mlでのLO−CD2aの細胞含有物(図10aおよび10b)が抗体 のすべての試験された濃度およびすべての試験されたE/T比率にわたり約50 %の細胞毒性の阻害に導いた。これは用量であるいは0.25ug/ml以上で のMLRでの増殖の基本的に完全な阻害と比較したものである。 実施例4 非ヒト霊長類での生体内研究材料と方法 モノクローナル抗体 MARK3−FITCはFITCで接合されたラットIカッパ1bアロタイプ に対して指向されたマウスmAbである。MARG2b=ビオチンはビオチンで 接合されたマウス抗ラットIgG2b免疫グロブリンmAbである。これら2個 のmAbsが我々の研究室で生産され標識された。免疫蛍光試験のために、これ らのmAbsは2.5μg/mlの最終濃度で使用された。Leu−5b−FI TC(ベクトン−ディキンソン)およびT11ローダミン(コールター)は2個 のマウス抗ヒトCD2mAbsである。T4−およびT8−ローダミン標識(コ ールター)はそれぞれマウス抗ヒトCD4およびCD8mAbsである。 表現型分析 抗ヒトT細胞mAbs(抗−CD2、−CD4、−CD8、前記参照)が全血 の100μlサンプルに加えられ、4℃で45分保温された。赤血球はトリス緩 衝塩化アンモニウム溶解緩衝液(塩化アンモニウム144mM/トリス17mM 、pH7.2)で溶解され、リンパ球はPBS/FCS2%/NaN3、0.2 %で洗浄された。非標識mAbsの検出のために、第二mAb(FITC−ある いはビオチン−接合体)が2.5μg/mlの最終濃度に加えられた。4℃で4 5分保温の後、細胞はPBS/FCS/NaN3で洗浄された。ビオチン化mA bsのために、ストレプトアビジン−フィコエリスリン接合体での保温(15分 )が行われた。標識ヒトあるいはサルリンパ球が2%ホルマリン溶液に再懸濁さ れ、サイズ対粒度の関数としてリンパ球をゲート化するための溶解IIプログラム を備え たファクソン・サイトフルオロメーター(ベクトン・ディキンソン)で分析され た。非特異的染色のための対照として、細胞のアリコートがFITC−あるいは フィコエリスリン接合マウスIgs(コールター)で保温された。 循環Absのレベル 血清のLO−CD2aが、マウス抗ラット1gG2b mAb(我々の研究所 で生産されたMARG2b−8)を第一層(被覆物)としまた検出のためにホー スラディッシュペルオキシダーゼに結合されたマウス抗ラットカッパ鎖(MAR K−3)mAbを用いてエリザで定量された。要約すると、マイクロタイタ平板 (ファルコン)がMARG2b−8(5μg/ml)の100μL/ウエルで一 晩保温され、プラスチックの未占有部位が粉ミルク(ウシ)5%を含むPBSで 飽和された。室温で1時間保温の後、平板はトウィーン−20、0.1%を持つ PBSで洗浄され、また希釈サルあるいはヒト血清の100μl/ウエルで保温 された。未結合材料を洗い出した後、平板は1時間100μl/ウエルのMAR K3−ペルオキシダーゼ(PBS内で2μg/ml)で保温された。再度洗浄の 後、平板は過酸化水素0.03%を含むクエン酸塩−リン酸塩緩衝液でOPD( O−フェニレンジアミン−ジヒドロクロライド、0.4mg/ml、シグマ・ケ ミカルズ)で保温された。染色反応産物は492nmで検出された。標準曲線は 対照サルあるいはヒト血清のプールで連続希釈された精製LO−CD2aの既知 の濃度と対比して作られた。 サルあるいはヒト抗LO−CD2a抗体の検出は、LO−C D2a(5μg/ml)で被覆された96ウエルマイクロタイタ平板を用いるエ リザにより実行された。平板に結合する抗LO−CD2aヒトあるいはサル抗体 は、ラット抗ヒトIgM(LO−HM−7)あるいはIgG(LO−HG−22 )mAbsで標識されたホースラディッシュペルオキシダーゼにより明らかにさ れた。 A.シノモルグスサル 一匹のシノモルグスサルが3連続日にわたりLO−CD2aを10mg/日受 けた。モノクローナル抗体は充分に耐性であった。 リンパ球喪失が最初の注射後に観察されたが、2回および3回目の注射後には 非常に僅かの追加喪失があったに過ぎなかった。 第二のサルは10日にわたり20mg/日を受けた。mAbは同じく充分に耐 性であった。用量投与後副作用は観察されず、そこで動物は活性があり、用心深 く、よく餌を食べ同時に嘔気あるいは胃腸障害の証拠はなかった。 第二のサルのリンパ球の総数および細胞集団は図12および13で要約される 。NK活性は10回注射後に僅かではあるが減少した(図14)。MAbの循環 レベルは非常に高く(図15)、また免疫化は処置の終りに生じた(図16)。 B.ヒヒ LO−CD2aに対するヒヒの耐性を決定し、またこのmAbのヒヒリンパ球 の膜マーカーのいくつかに対する作用を分析しかつ血清におけるLO−CD2a の半減期を決定するために ここで記載された実験が始められた。 LO−CD2aでのヒヒ細胞の染色は染色ヒト細胞のそれよりも著しく低い平 均蛍光強度で正の細胞が20%以下に帰着する。この染色パターンはヒヒ細胞と のFc相互作用を経由する弱い交差感受性あるいは結合を反映する。 この研究は8.8Kgの体重の雄ヒヒ(パピオ・モルモン)について行われた 。LO−CD2aの各注射の前に、サルは麻酔された。麻酔は第1回目はケテー ラー(2ml)およびプラジン(0.5ml)、第2回目はケテーラーのみで続 く回にはケテーラーおよびプラジン(0.3ml)であった。LO−CD2aは 生理食塩水100mlで希釈されて、静脈内(i.v.10分)で注射された。 リンパ球の表現型分析および循環抗体(注射されたLO−CD2a、新しく形成 された抗LO−CD2a抗体、および前から存在していた交差反応性ヒヒ抗LO −CD2a抗体)の測定のために、血液サンプル(10ml)が、2個の管に取 られた。リンパ球型別のための管はEDTAを含んでいた。サンプルは基準線レ ベルを決定するために最初の処置の前に採取された。 LO−CD2aの最初の用量(10mg)が研究の0日に投与された。続く4 個の用量(10mg/用量)は7、8、9、および10の日に投与された。血液 サンプルは各LO−CD2a用量後2−3分で採取された。7日および9日に( EDTA含有管で)補足血液サンプルが同じくLO−CD2a注射の前に採取さ れた。血液サンプルは1、2、11、12、13、16および24日に採取され た。 LO−CD2a注射の期間あるいはこの研究の期間を通じて異常な活性の反応 あるいは食餌習慣は観察されなかった。動物の体重は0日に測定された約8.8 Kgに留まった(下記の表を参照されたい)。 表現型および循環mAbの分析 このヒヒの末梢血リンパ球の蛍光染色はいくつかの興味深い特性を明らかにし た: a)LO−CD2aの作用の下で、リンパ球のCD2−正サブセットは、LO −CD2aの第5回投与の終結の際に、つまり血液中でmAbの最大の累積の時 点で(2個の異なった抗CD2mAbsにより明らかにされたように)著しく減 少した(図17aおよび17bを参照されたい)。リンパ球のCD4+およびC D8−サブセットがこの期間に減少しないという仮定で(図19)、またCD4 +およびCD8+細胞が大抵のCD2保持リンパ球を含むために、CD2-細胞 における減少は立体配座において減少しているかあるいは変化するものはリンパ 球よりも膜マーカー発現であることを示している。 (図17a)で見ることができるように、LO−CD2aの最初の用量後にC D2+(Leu−5b-あるいはT11-)正リンパ球の僅かな減少が観察される 。この最初の用量の2日後に、CD2正細胞(T11-のLeu5b-)のレベル は出 発時の値に上昇した。 LO−CD2aの4回24時間間隔をあけた用量の終結時点(7日−10日) で、CD2正細胞(Leu5b-あるいはT11-)の割合は急激に減少し、また LO−CD2a投与の終結3日後にゆっくり上昇を開始した。 b)同時に、LO−CD2a正細胞の割合、すなわち、循環mAbにより結合 された細胞の割合はLO−CD2aの第2回用量(7日)の後22%に上昇し、 次いで、抗CD2mAbs Leu5bおよびT11により明らかにされたCD 2-細胞がそうであったように減少した(図17)。LO−CD2a+細胞の減 少はMARK−3FITC mAbにより明らかにされた(図18)。 LO−CD2a+細胞の減少は、MARK3−FITCにより、あるいはMA RG2b−8−ビオチン接合mAbsにより検出された細胞に存在するLO−C D2aの検出により決定された(図18a)。同じ現象は、もしも細胞が循環m Abにより占められていないすべての部位を飽和するために2.5μg/mlで LO−CD2aでまず保温されたかどうかが観察された。LO−CD2aはMA RK−3−FITCあるいはMARG2b−8−ビオチンにより検出された(図 18)。 c)(図19)で見ることができるように、ヒヒリンパ球のT4正サブセット は9日から12日までの間に適度の上昇を示し、その後T4-リンパ球の割合は 当初の値に戻った。T4-細胞の上昇に附随して、T8正リンパ球の割合は9日 から11日までに上昇した。その日以後、この割合は当初の値に戻っ た。 d)循環mAb LO−CD2aのレベルは最初の注射3日後に目立たない値 にまで減少した(図17b)。LO−CD2aが4回の短時間間隔の用量を適用 される時、血清LO−CD2aのレベル(約3.7mg/ml、この期間での最 大値)は最後の用量(10日から16日)後にゆっくり減少し、これはこの動物 モデルでmAbの半減期が相対的に長いことを示している。11日,12日,1 3日,16日および24日に採取された血液サンプルではヒヒ抗LO−CD2a 抗体は検出されなかった。 結論 LO−CD2aはシノモルグスサルヒヒで明らかな反応の不在により示される ように、非ヒト霊長類により十分寛容であるように見える。LO−CD2aはヒ ヒにおいて相対的に長い半減期を持つように見える。LO−CD2aの最初の用 量の24時間後(図24bの1日目)、MAbの最大検出レベルの50%がまだ 血清に存在していた。LO−CD2aの最後の用量の3日後(図24bの13日 目)、mAbの最大検出レベルの50%がまだ血清に存在していた。 非ヒト霊長類での染色パターンがヒト細胞に対するCD2で観察されたものと 一致しないけれども、CD2正リンパ球の割合の減少に続き細胞のこの割合のゆ るやかな上昇は、LO−CD2aの存在下で培養されたヒトPBMC単核細胞で 観察されたものと類似している。 実施例5 LO−CD2aで処置された患者 思いやりのある基礎に基づくLO−CD2aで処置された患者 患者#1(Mb.E.) これは末期腎不全のために腎同種異系移植を処置された慢性腎孟腎炎を持つ女 性の患者であった。拒絶発症が起こり、10日間OKT3で処置された。クレア チニンレベルは2乃至1.4mg/dlまで低下した。約4ケ月後、拒絶発症は 2mg/dlのクレアチニンレベルおよび適度の拒絶を示す生検により診断され た。患者はソルメドロール1.5gおよび続く8日間ATGのコースで処置され 、その時点でクレアチニンレベルは1.65mg/dlであった。処置7日後、 生検が行われ、それは細胞拒絶および適度な血管拒絶を示した。生検(0日)の 2日後、患者は2.4mg/dlのクレアチニンレベルで無尿症となった。同日 患者はLO−CD2a、10mg、コルチコステロイド・ソルメドロール1.5 g、プラス、ポラリミン1g(抗ヒスタミン)およびダファルガン1g(アセト アミノフェン)を受けた。コルチコステロイド、デキスクロロフェニルアミンお よびアセトアミノフェンでの処置は移植群集により「被度」として引用される。 副作用は認められなかった。23時間の終りまでに、患者は700mlの尿を出 し、クレアチンは2.72mg/dlであった。次の9日間に、彼女はLO−C D2aを10mg/日受けた。患者は11日の時点で追跡生検を受けることなく 病院を離れた。 ATG処置の間および続くLO−CD2a処置の間での血清クレアチニンレベ ルの測定は、クレアチニンレベルがATG処置にも拘らず上昇し、次いで下降し てLO−CD2aで安定化されたことを示した(図27)。 白血球総数はLO−CD2aでの処置の期間に、10,000個の最高水準か ら2000個まで低下し21日目の最終の測定まで低下を続けた(図20)。リ ンパ球総数は低く観察の期間中に変化していた。 LO−CD2aの血清レベルは各処置に続き直ちに2.0−3.0μg/ml の最大値に上昇し、各処置の間で約1.0μg/mlの最低値に低下した(図2 1)。9日目の最後の処置で、このレベルは24時間に50%低下し、14日目 には0になった。 患者のクレアチニンレベルは40日で2.27、50日で2.48であり、6 6日では3.1まで上昇し、この時点で生検が激しい細胞拒絶および間隙出血と 一致する最初の報告と共に得られた(以下を参照のこと)。患者は腎に150R の照射、3×125mgのソルメドロールで処置され、一方シクロスポリンプラ ス12.5mg/日のステロイドでの維持が続けられた。クレアチニンレベルは 続く期間中は上昇を続けた。70日にクレアチニンレベルは3.3、80日に5 .63、84日には8.35であった。86日にはクレアチニンレベルは10. 8となり、移植腎摘出が88日に行われた。この患者の10日の***と66日生 検の間の期間の維持免疫抑制を伴う患者のコンプライアンスは疑問であり、また 明らかに成功した救助 であるにも拘らず腎の喪失が不確かなコンプライアンスの要因となるに違いない 。 (ii)患者#2 この患者はC型肝炎を患った38歳の男性であった。彼は慢性間隙性腎症(ネ フロパシー)に帰因する末期腎不全の処置のために腎同種異系移植を受けた。1 年3ケ月後、彼は一連のOKT3に耐性の急性細胞および血管拒絶のため移植腎 摘出を受けた。 移植腎摘出から1年10ケ月に、彼は2回目の腎同種異系移植を受けた。3日 後、彼のクレアチニンレベルは1.4mg/dlであった。3日後彼はソルメド ロール500mgを受けた。その日の後患者のクレアチニンは1.8mg/dl であった。次の日彼はソルメドロールの500mgを受けた。クレアチニンは3 .25mg/dlであった。次の日彼はソルメドロール500mgを受けた。彼 のクレアチニンは2.95mg/dlであった。3日後彼のクレアチニンレベル は2.3mg/dlであり、彼は生検を受けそれは3プラスの細胞性拒絶を示し た。3日後彼はLO−CD2a、10mg、プラスソルメドロール200mgポ ララミンおよびダルファガンを受けた。観察された副作用は眠気さに限定された 。高熱あるいは高血圧は認められなかった。次の9日間彼は毎日LO−CD2a 、10mgの処置を受けた。このような処置の終りの次の日生検は拒絶反応を示 さなかった。 患者はLO−CD2aのコースで十分な耐性を示し、どのような用量でも熱あ るいは高血圧もなく臨床副作用の何らの徴候 も示さなかった。処置のコースの間に得られたいつもの血液学および臨床化学実 験室検査(LFTsを含む)は、リンパ球総数が290/立方mmから100/立 方mmの最低値に減少し、また拒絶発症の消炎と関連するクレアチニンレベルの減 少(LO−CD2aの処置の開始で2.7mg/dlからコース終期での1.1 0への減少)したことを除き、抗体の投与に帰属する何らの変化も示さなかった 。 図22はLO−CD2aの処置に続く日々に2.5から約1.0低下したこの 患者の血清クレアチニンレベルを示す。患者は処置の前および処置の間リンパ球 減少症であり、白血球数は処置によって何ら劇的な変化を示さなかった(図23 )。この患者では、LO−CD2aの血清レベルは各処置後2.0μg/ml以 上に上昇せずまた1.0から0.25μg/mlの最低値に低下した(図24) 。LO−CD2aでの処置の8ケ月後、患者は正常な腎機能をで身体が丈夫であ り、再発性拒絶の徴候はなかった。 患者2−生検#1−診断:不確定 生検は目立たない約20個の糸球を含んでいた。散在する単核性浸潤および少 ない度合いの間隙性水腫があった。少ない度合いの管状浸入のみが見出されたが 血管外傷はなかった。これらの発見は急性細胞性拒絶の診断には不十分である。 小動脈にはまれに単核細胞が存在したがこれは疑わしく、しかし拒絶の診断の判 定基準には合致しなかった。 患者2−生検#2、最初の生検の約2週間後のもの−診断上異常は認められなか った。 この生検は前の生検に類似しているように見え、約10個の糸球を含んでいた。 浸潤は非常にまばらであり血管外傷は確認されなかった。 (iii)患者#3 この患者はフォン・ヴィレブランド病にかかった19歳の人であり、慢性腎孟 腎炎に起因する末期腎不全の処置のため腎同種異系移植を受けた。6日コースの OKT3が失敗した後で二次高血圧での急性血管拒絶のため移植片は17日後に 除去された。 5ケ月半後に彼は第二回目の腎同種異系移植を受けた。10日後彼のクレアチ ニンレベルは6mg/dlであった。その翌日クレアチニンレベルは7mg/d lであり生検は3プラス細胞性拒絶および血管拒絶(壊死あるいは血栓症のない 増殖性動脈内膜炎)を示した。その同日、彼はLO−CD2a、10mg、ソル メドロール40mgおよびポララミンならびにダファルガンを受けた。副作用は 観察されなかった。次の9日間、彼は毎日、他の薬剤あるいは副作用なしでLO −CD2a、10mgの処置を受けた。処置の完了の2日後、彼のクレアチニン レベルは1.75mg/dlであり、生検は間隙性壊死および1個所慢性拒絶の 焦点はあったが、急性拒絶の徴候は示さなかった。 臨床的副作用(BPあるいは温度の変化)は観察されなかった。日常の血液学 および臨床化学実験室試験(LFTsを含む)は、拒絶発症の消炎に伴うクレア チニンレベルの減少(LO−CD2aの処置開始時の7.10mg/dlから1 0日間 コースの終期での1.75mg/dl)を除き、抗体の投与に帰属する変化を示 さなかった。リンパ球数は処置前340/立方mmであり、処置中に220/立方 mmの最低値に低下し、LO−CD2aでの処置の中止9日後に690/立方mmに 上昇しまた処置終期の23日後に1000/立方mmにまで上昇した。 この患者の白血球数は処置により著しく変化しなかった(図25)。血清クレ アチニンレベルは処置で劇的に低下した(図25)。LO−CD2aでの最初の 処置7ケ月後に、患者は正常な腎機能で身体は丈夫になり、再発性拒絶の徴候は 存在しなかった。 患者3−生検#1−診断:小動脈およびそれより低い度合いで間隙ならびに糸球 に影響する危険な細胞拒絶 弓状型動脈は弾性線維の破壊を伴う内膜への著しい単核浸潤を示した。時々細 管に侵入した間隙にまばらな浸潤巣が存在した。間隙は拡散した軽い間隙水腫を 示した。約7個の糸球が存在した。これらは単核細胞での細胞過剰症および内皮 腫脹を示した。全体に、このパターンは重い急性細胞拒絶の症状を示した。 患者3−生検#2、最初の生検約2週後−診断:処置された拒絶と一致 生検は時々ムコイド物質を持ちしかしごく少量の細胞浸潤巣を持つ内膜線維症 を示す2、3の小動脈を示した。間隙は微細な拡散線維症および最少の単核浸潤 巣を示した。細管は局部的に萎縮性であったがそれ以外は目立たなかった。活性 細胞拒絶の徴候は存在しなかった。 患者の免疫抑制療法でコンプライアンスに留まった第2および第3の患者の追 跡治療での28ケ月間にはその後拒絶症状の出現は報告されなかった。 (iv)患者#4 同種異系骨髄移植の後、重い対宿主性移植片病(高用量のプレドニゾン投与に 対し耐性である重い皮膚、消化管、腎および中枢神経系毒性)を患う患者が12 日間LO−CD2aを10mg/日を受けた。彼の症状は改善した。腎機能は正 常に戻り、下痢は止まり、皮膚は改善されまた錯乱状態は消散した。4日後抗体 は停止され、症状は再発し、患者は抗体の第2回コースの開始にも拘らず死亡し た。 LO−CD2aは、かくして外部組織(同種異系および異種、というのはそれ が同種異系MLRと同じように異種MLRを阻害するためである)に対する進行 中の免疫応答を逆転するために使用することができた。抗体は10日から14日 にわたり、1日1回乃至2回静脈内注入により与えられるであろう。それはまた 器官移植に続いて直ちに誘導実験記録の一部としてT細胞の活性化を阻害するた めに予防的に使用することができるかもしれない。 2回目の実験、フェーズI安全性、において、薬物動態および用量決定臨床試 験が、急性拒絶症状の出現を証明された最初の生検を受けた腎同種異系移植片受 容体で開始された。この試験で使用された抗体調製物は細胞培養で生産されたL O−CD2aである。 抗体の思いやりのある使用は副作用を示さず、また10日間 10mg/日の用量で急性移植片拒絶を逆転するのに有効であることを示唆した 。チンパンジーを用いる予備臨床研究は、類似の生体内効果が明らかな副作用な しで0.1−100mg/日にわたるヒト用量に等しい用量で観察されたことを 示唆した。従ってこのフェーズI試験の、目的は最小有効量の目安を得るために 、10日間(選択肢の延長として追加の5日間)10mg/日で開始するLO− CD2aの用量レベルを減少することを調査することであった。前に記載した思 いやり使用患者において副作用がステロイドの「適用範囲」で観察されなかった ため、ステロイドの適用範囲なしで鎮痛薬および抗ヒスタミン薬の最小予備処置 のみの投与が決定された。これはLO−CD2aにより誘導される副作用を予言 的に特徴付けるために行われた。 11名の患者がこれまでのこのプロトコルの下で登録された。4名の患者は1 0mg/日で処置され、5名の患者は5mg/日で処置され、また2名の患者は 2.5mg/日で処置された。 登録された11名の患者の間で、9名の患者は生検で確認された急性拒絶の逆 転あるいは部分的逆転を経験した。その9名は、10mg/日でLO−CD2a で処置された4名すべての患者、5mg/日で処置された3名の患者、および2 .5mg/日で処置された2名の患者であった。5mg/日で処置された患者の 1人(下記参照、患者8)は最初の処置の後自発的に研究から退き、また第2の 患者(患者9)は劣った応答を示した。 表1はこのプロトコルの下でLO−CD2aで処置された腎拒絶患者で得られ た結果を要約したものである。 1患者の要請で取り消した 多分サイトカインの一過性放出の結果として、悪心、嘔吐、発熱、悪寒、およ び高血圧を含むステロイドの適用範囲なしでのLO−CD2aで処置の間副作用 が観察された。これらの事象の大多数(70%以上)は最初の用量の投与の間に 観察され、それの事象は制限された範囲および継続期間のものであった。例えば 、40℃以上の発熱は観察されず、事象の殆どは発症の時間内に消散した。高血 圧あるいは重い下痢症状は観察されなかった。これらの事象の強さおよび出現率 ならびに抗体用量との間には明らかな関係がなかった。これらの症状が明らかに 不快であったにも拘らず緊急蘇生手段を必要とする事象は存在しなかった。 第3の実験において、急性腎同種異系移植拒絶の10名の患者は以下の通りL O−CD2aでのステロイドの適用範囲なしで思いやりのある基礎に基づいて処 置された。 2名は10mg/日、4名は5mg/日、また4名は2.5mg/日で処置さ れた。すべての思いやり使用患者は10mg/日および5mg/日で処置され、 1人を除いて2.5mg/日で処置された患者すべては生検および他の臨床徴候 により完全なあるいは部分的拒絶消散の証拠を示した。これらの思いやり使用患 者の有害事象プロフィールは、制限された持続時間および範囲の第1用量症状で ここで支配的に見られるものと類似していた。 第4の実験において、ステロイド耐性対宿主性移植片病を持つ6名の患者およ び1名の肝移植受容者が思いやりのある基礎に基づいてLO−CD2aを受けた 。これらの患者に対して副 作用は報告されなかった。これらの患者に関する短い物語は以下の通りである。 GvHD(対宿主性移植片病)患者6名のすべてが、10日連続でLO−CD 2a、10mgの用量を毎日処置され、1時間にわたり静脈内投与された。これ に付随して、シクロスポリンおよびステロイドの投与が続けられた。1人を除き すべての人がGvHD症状の改善を示した。GvHD症状の消散はmAb療法の 開始3−6日後に始まった。mAb療法の下で肝臓GvHDの徴候の向上が2名 の患者で観察された。GvHDの徴候の再発は評価される3名の患者の内2名で 見られた。 7番目の患者は供与体の肝臓を受け入れたが、不幸にもシクロスポリン毒性の ため腎不全に伴う手術合併症の結果として敗血症を起こし、骨髄機能を著しく低 下させた。彼女の疾患状態のため、外科医は誘導のための現在利用できる免疫抑 制剤(0KT3、モフェティル、FK506、シクロスポリンおよびATG)を 用いることにより、割当てられた第2の肝臓で患者にリスクをとらせることを望 まなかった。患者は肝移植を受け、移植器官の鉗子利用に先立ち手術開始の間注 入される最初の用量として5mg/日で7日間LO−CD2aの処置を受けた。 これに続く用量は低用量のステロイドが与えられた。処置期間の間患者の腎機能 は開始されるべき従来の免疫抑制処方に対し十分な改善をみた。患者は移植8週 後に何らの拒絶徴候も見せなかった。 この発明は望ましい実施例において移植片拒絶の阻害に向けられるけれども、 この発明の範囲はそれに限定されるべきでな く、また目的の何れかおよびすべてでT細胞活性化の阻害に一般に有用であるこ とは理解されるべきである。 実施例6 キメラ抗体の構築および発現 A.LO−CD2aのVHおよびVLのクローニングおよび配列化 全RNAがチャーグウィンの方法(バイオケミストリー、18巻、5294ペ ージ、1979年)に従って細胞系LO−CD2a(ATCC HB11423 )から分離された。mRNAが次いでオリゴテックス−dT mRNAキット( カリフォルニア、チャッツワース、キアジェン)を用いて調製された。約200 −300ngのmRNAがパーキン−エルマー・シータス(コネチカット、ノー フォーク)のRNA−PCRキットを用いて逆転写された。反応は42℃で1時 間行われた。VHおよびVL遺伝子の増幅に必要なオリゴヌクレオチド・プライマ ーは下記の引用例を用いて選択された:1)免疫関連タンパク質の配列、キャバ ット、他、第5版、1991年、2)オーランディ、他、全米科学アカデミー紀 要(アメリカ合衆国) 、86巻:3833−3837(1989年)。 番号はキャバット、他、1991年で示されたアミノ酸残基を引用する。 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が下記の条件を用いてパーキン−エルマーD NAサーマル・サイクラー480で行われた:94℃で5分。94℃で1分、6 0℃で2分、および72℃で2分よりなる30サイクル、これに72℃で5分が 続いた。DNA断片はキエックス・ゲル抽出キット(カリフォルニア、チャッツ ワース、キアーゲン)を用いてアガロース1%からゲル精製された。断片は次い でカナンゴおよびパンディ、バイオテクニクス、14巻:912−913ページ (1993年)の方法に従って平滑末端化され、ブルースクリプトKSII-( カリフォルニア、ラホーラ、ストラータジーン)のSmaI部位に連結された。 多重クローンはシーケナーゼTMT7ポリメラーゼ・キット(オハイオ、クリーブ ランド、ユー・エス・バイオケミカル)を用いるジデオキシ鎖終結法により配列 された。 PCRに固有の潜在的誤り率の故で、少くとも3回異なった反応が行われた。 LO−CD2a VLおよびVH遺伝子でもっとも普通に観察される配列は図29 および図30で示され、ここで図29は天然リーダー配列を含むLO−CD2a VL鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示している。図30は天然リーダー 配列を含むLO−CD2a VH鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。 図29で示されるように、リーダー配列はアミノ酸残基−20乃至−1である 。フレームワーク1はアミノ酸残基1乃至23である。CDR1はアミノ酸残基 24乃至39である。フレームワーク2はアミノ酸残基40乃至54である。C DR2はアミノ酸残基55乃至61である。フレームワーク3はアミノ酸残基は 62乃至93である。CDR3はアミノ酸残基94乃至102である。フレーム ワーク4はアミノ酸残基103乃至112である。 図30で示されるように、リーダー配列はアミノ酸残基−19乃至−1である 。フレームワーク1はアミノ酸残基1乃至30である。CDR1はアミノ酸残基 31乃至35である。フレームワーク2はアミノ酸残基36乃至49である。C DR2はアミノ酸残基50乃至66である。フレームワーク3はアミノ酸残基6 7乃至98である。CDR3はアミノ酸残基99乃至107である。フレームワ ーク4はアミノ酸残基108乃至118である。 B.一過性発現のためのベクターへの挿入 2個のベクターがLO−CD2aのキメラ軽鎖および重鎖それぞれの発現のた め、ロンドンのメディカル・リサーチ・カウンシル(MRC)からライセンスさ れた。9.2キロベース軽鎖ベクター(hcmv−vllys−kr−neo) はHindIII−Bam HI断片としてヒトカッパ定常部および抗 リゾチームのヒト化VL領域のゲノムクローンを含む。8.6キロベース重鎖ベ クター(hcmv−VhLys−gammal−neo)はHind III− Bam HI断片としてヒトγ1定常部および抗リゾチームのヒト化VH領域の ゲノムクローンを含む。これらのベクターは前田、他、ヒト抗体ハイブリドーマ 、2巻:124−134ページ(1991年)により詳細に記述されている。 天然シグナルペプチドを含むDNA断片は利用不可能であるため、LO−CD 2aのV領域はMRCベクターに既に存在するシグナルの背後にクローンされた 。シグナル断片を持つ軽鎖V領域は下記の通り個別のPCR反応からそれぞれ誘 導された2個の断片から構築された:反応1 :DNA鋳型はMRC軽鎖ベクターであった。増幅された断片はシグナル ペプチドに加えてフレームワーク(FR)1の一部を含んでいた。使用された2 個のペプチドは以下の通りであった。 アンチセンスプライマーは抗リゾチームのMRCベクターでは見出されなかっ たLO−CD2aのFR1配列を含んでいた。PCR反応は0.15キロベース のHind III−Tth III断片を生産した。反応2 :DNA鋳型はブルースクリプト内のLO−CD2aVLクローンであっ た。増幅された断片は(Tth III部 位から)FR4の末端までにLO−CD2a FR1を含んでいた。MRC軽鎖 ベクターで見出される3’未翻訳領域はアンチセンス・オリゴヌクレオチドを用 いてLO−CD2aの3’末端に付加された。使用された2個のオリゴヌクレオ チドは以下のものであった。 この反応は0.35キロベースのTthIII−Bam HI断片を産出した 。双方のPCR産物はキアックスを用いてゲル精製され、適切な酵素を用いて制 限された。HindIII−Tth III断片プラスTthIII−Bam HI断片は次いで3方向連結でブルースクリプトのHind IIIおよびBa m HI部位の間で連結された。LO−CD2aの全VL領域プラスMRCシグ ナルペプチドを含むこの構築物は次いで配列された。 重鎖LO−CD2a V領域構築物はその5’末端でMRCシグナル配列、お よび同じくMRC重鎖ベクターから誘導された長3’未翻訳領域を含んでいる。 最終構築物は以下に述べる3種の異なったPCR反応から作られた:反応1 :DNA鋳型はMRC重鎖ベクターであった。抗リゾチームのVLおよび VH遺伝子が同じシグナルを使うために、 センスプライマーはLO−CD2a VL構築物に使用されたもの、すなわち ’VLlyssig と同じであった。アンチセンスプライマーは3’VHlyss ig :以下のものであった。 この反応はMRCシグナルに加えLO−CD2aのFR1の一部を含む0.16 キロベースのHind III−Pst I断片を生産した。断片はゲル精製さ れ、制限され、配列化のためHind III−Pst I切断ブルースクリプ トに連結された。反応2 :DNA鋳型はブルースクリプトのLO−CD2aVH領域であった。こ の反応はVH領域の殆どを含む0.3キロベースのPst I−Sty I断片 を産出した。LO−CD2aのFR3に内部Pst I部位があったために、P st I−Syt I断片は以下に示す2種のPCR反応から構築されねばなら なかった。 上で示された鋳型DNAはブルースクリプト内のLO−CD2a VH、クロー ン82−8である。反応A :プライマーとしてオリゴ1および2として引用される オリゴヌクレオチドを用いて、0.2キロベース断片を産出する。 反応B:プライマーとしてオリゴ3およびオリゴ4を用いて0.1キロベースの 断片を産出する。 前記のオリゴ2および3はLO−CD2aのアミノ酸配列を変化させることな く、内部Pst Iを除去するヌクレオチド配列での変化を含む。前記の反応A およびBのオーバーラップ産物のアリコート(2−5μl)は組合され、第3P CR反応のための鋳型として役立った。この反応のためのオリゴヌクレオチドプ ライマーは前記ダイアグラムの番号1および4であった。0.3キロベースの産 物はキアックスによりゲル精製され、Pst IおよびSty Iで制限された 。断片は無傷のままに留まったため、内部Pst I部位は成功裡に突然変異さ れた。反応3 :最終VH断片はMRC重鎖ベクターを鋳型として用いて生産された。こ の0.23キロベースSty I−BamHI断片はLO−CD2aのFR4の 一部、およびMRCベク ターからの全3’未翻訳領域を含んでいた。使用されたプライマーは以下のもの である:生成断片はゲル精製され、Sty IおよびBam HIで制限された。Pst I−Sty IおよびSty I−Bam HI断片は次いで配列化のために Pst I−Bam HI切断ブルースクリプトに連結された。 すべてのオリゴヌクレオチドはアプライド・バイオシステムズ合成機で合成さ れた。すべての配列反応はシーケナーゼTMT7ポリメラーゼキット(オハイオ、 クリーブランド、ユー・エス・バイオケミカル)を用いて実行された。すべての PCRsは下記のプロトコルを使用して実行された:95℃で5分。94℃で1 分、50℃で1分、72℃で2分よりなる35サイクル、72℃で5分の最終延 長。 正しい配列を含むLO−CD2aVLおよびVH断片はブルースクリプトから除 去され、MRC軽鎖および重鎖ベクターそれぞれのHind IIIおよびBa m HI部位の間にクローンされた。重鎖に対しては、5’Hind III− Pst I断片はまずブルースクリプト内での構築物(Pst I−Bam H I)の残部に結合された。全Hind III−Bam HI断片は次いでMR Cベクターにクローンされた。 C.VHおよびVLのN−末端アミノ酸配列化 N末端アミノ酸配列分析は、RNA−PCRを用いて得られた配列を確認する ために、LO−CD2a重鎖および軽鎖のサンプルについて、マサチューセッツ 、ケンブリッジにあるハーバード・マイクロケミストリー・ラボラトリーにより 実行された。サンプルは以下のように調製された: LO−CD2aの200μgがB−メルカプトエタノールの存在下で12%SD Sポリアクリルアミドゲル走行全体にわたり適用された。電気泳動に続き、タン パク質はウエスタン移転機器を用いてPVDF膜に移された。膜は短時間でポン ソーSで染色され、1%酢酸内で脱色され、また軽鎖および重鎖帯は真空下で乾 燥されアミノ酸分析およびN末端配列化に送られた。 LO−CD2a VHの最初の20残基のアミノ酸配列はクローン配列と完全 に一致した。しかしFR1の2、3、7残基が、クローン遺伝子によりコード化 されたものと異なっていることをVLの配列が示した。これらの差異すべては、 これまでに引用した文献から得られた最良の推定配列にもとづき、クローニング 目的のために使用されるPCRプライマーに存在する。 D.N末端アミノ酸配列のDNA配列確認およびその補正 この配列を補正しまた同時にLO−CD2aのVLおよびVH双方の天然シグナ ルペプチドをクローンするために、RACE−PCR(DNA、nds末端 のapid急速nplification増幅−PCR)が採用された。L O− CD2a細胞からのmRNAは逆転写され、生成cDNAはdGTPの存在下で ターミナルトランスフェラーゼを用いてその3’末端でG尾部につなげられた。 cDNAは次いでG尾部に相補的な特異的3’オリゴヌクレオチドおよび5’オ リゴヌクレオチドを用いて増幅された。サブクローニングを単純化するために、 適切な制限部位が各オリゴヌクレオチドの5’末端に加えられた。 cDNAの調製のために使用されたオリゴヌクレオチドは下記のものであった 。 RACE−PCRのオリゴヌクレオチドは下記の通りであった: RACE−PCR反応は下記のプロトコルを用いて行われた:94℃で5分。 94℃で30秒、50℃で30秒、および72℃で50秒の40サイクル、続い て72℃で5分の延長。 LO−CD2a、VLおよびVHで得られたPCR産物はキアックスを用いてゲ ル抽出された。VH断片はXho Iおよ びSut Iで制限され、Xho I−Sma I切断ブルースクリプトに連結 された。VL断片は平滑末端化されSma I切断ブルースクリプトに連結され た。数多くのクローンが軽鎖および重鎖V領域に配列され、シグナル配列が確認 された。 免疫グロブリン遺伝子で見出されるシグナル配列が一般にイントロンを持って いるために、これらは発現に重要となるであろう。VLおよびVHリーダー配列を 含むゲノムクローンは同様に確認された。ゲノムクローンは以下の通り調製され た:4×107LO−CD2a細胞が回転され、冷却PBSで洗浄され、回転さ れ、PBSで再度洗浄された。細胞は(新鮮追加プロテイナーゼKを持つ)消化 緩衝液0.4mlに再懸濁された。この混合物は振動させながら50℃で12− 15時間保温され、等量のフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコールで 抽出され、1700xgで回転された。水相は清浄な管に移され、1/2量の酢 酸アンモニウム7.5Mおよび2量の95%エタノールが加えられた。DNAは 2分間、1700xgの回転でペレット化された。ペレットは70%エタノール で洗浄され、空気乾燥された。ペレットは80mlのTE、pH8.0に再懸濁 された。 鋳型として細胞系LO−CD2aから得られたゲノムDNAを用いて、下記の オリゴヌクレオチドがVLおよびVH両方のゲノムリーダー配列、同じくユニーク 制限部位(VLではSph l、VHではPst I)で終結するフレーワーク領 域の部分を増幅するために指定された。 PCR反応は以下の通り行われた:LO−CD2a細胞からのゲノムDNA1 00ng、オリゴLVLおよびBKA(VL断片用)それぞれ200pmolあ るいはLVHおよびPVHA(VH断片用)それぞれ200pmol、1mm、 dNTPs10μl、10XPfu緩衝液10μl。Pfu DNAポリメラー ゼ(カリフォルニア、ラホーラ、ストラータジーン)1μl(2.5単位)、1 00μlまでの脱イオン水。Pfuが使用された理由は、それがTaqポリメラ ーゼよりも精度が高いためであった。 反応条件は以下の通りであった:94℃5分、50℃5分。94℃1分、50 ℃で1分、72℃1分の35サイクル、次いで72℃で5分。PCR産物はゲル 精製され、制限され、配列化のためブルースクリプトに連結された。正しい配列 を含むクローンが一度確認されると、これらのクローンを含むブルースクリプト ベクターはHind IIIおよびSph I(VL)あるいはHind II Iおよびpst I(VH)で切断され、断片はゲル分離された。0.75キロ ベースのHind III−Sph I断片は次いでもとのLO−CD2a VL 構築物を含むブルースクリプトに連結され、それから Hind III−Sph I断片が除去された。新しい構築物は天然LO−C D2aシグナルプラスイントロンおよび補正FR1配列(N末端配列と合致する もの)を含んでいた。0.16キロベースHind III−Pst I断片は もとのLO−CD2a VH構築物を含むブルースクリプトに連結され、それか らHind III−Pst I断片が除去された。新しい構築物は天然シグナ ル+イントロンを含んでいた。新しく構築されたVLおよびVH断片は次いでHi nd IIIおよびBam HIでの消化によりブルースクリプトから除去され 、COS細胞での発現のためにMRC軽鎖および重鎖ベクターそれぞれにクロー ンされた。 E.COS細胞での一過性発現 COS7細胞はATCC(アクセス番号CRL−1651)から得られ、ウシ 胎仔血清(FBS)10%を持つダルベッコ最小必須培地(DMEM)で生成し た。最適形質移入は付着細胞の約50%密集で達成された。形質移入の調製にお いて、プラスミドDNAがニューセラムおよびDEAE−デキストラン/二リン 酸クロロキンを含むDMEMに加えられた。COS細胞培地は除去され、DNA 混合物が加えられ、細胞は3時間37℃で保温された。この培地が次いで除去さ れ、PBS内10%のDMSOが細胞に2分間加えられ次いで除去された。FB S10%を持つDMEMが細胞に加えられた。一晩保温の後、培地は取り替えら れ細胞は2日間37℃で保温された。上澄みがキメラ抗体の分泌のためのエリザ による検定のために採取された。 F.エリザによる分泌キメラ抗体の検出 キメラ抗体の分泌は、ヒト抗体(あるいはその部分)の存在を検出するために 設計されたエリザでの形質移入COS細胞からの上澄みの検定により確認された 。ヤギ抗ヒトIgG(H+L)は食塩加リン酸緩衝液(PBS)に5μg/ml の濃度で希釈され、エリザマイクロタイタ平板のウエルに1晩4℃での保温で付 着された。平板は3回エリザ平板洗浄器を用いて洗浄された。 残った遊離部位はウシ胎仔血清アルブミン1%を含むPBS200μl(PB S−BSA)を1/2時間室温で加えることにより遮断された。上澄みおよび正 の対照引用標準(精製ヒトIgG1K)のPBS−BSAでの2倍希釈液が用意 された。培地のみおよびもしくはPBS−BSAのみが負の対照を構成した。抗 体希釈液および対照はウエルに加えられ、室温で1.5時間保温された。平板は 次いでトウィーン20の0.05%を含むPBS内で平板洗浄器で3回洗浄され た。ヤギ抗ヒトIgG(ガンマ鎖特異的)−ホースラディッシュペルオキシダー ゼ(HRP)接合抗体あるいはヤギ抗ヒトカッパ軽鎖−HRP接合抗体の適切な 希釈液が各ウエルに加えられ室温で1時間保温された。平板は前に記載の通りP BS−トウィーン20で洗浄され、その後過酸化水素を含む成長基質(ABTS )が加えられた。結合抗体は405nmの波長での吸光度を読み取ることで検出 された。 G.分泌キメラ抗体の結合特異性 キメラ抗体の結合特異性がCD2発現突然変異体ジャーカッ ト細胞系JRT3−T3−5に結合する抗体のフロー・サイトメトリー分析によ り評価された。キメラ抗体(ヒトIgG1)の結合プロフィルは天然ラット抗体 (IgG2b)および無関係の(非−CD−2)結合特異性を示すアイソタイプ 付合対照MABs(ヒトIgG1およびラットIgG2b)の結合プロフィルと 比較された。 JRT3−T3−5(ジャーカット)細胞系の調製 ジャーカット細胞系はATCC(アクセス番号TIB−153)から得られ、 ウシ胎仔血清(FBS)10%、アミノ酸補足物(NCTC)10%、およびL −グルタミン6mMを含むD−MEM(完全培地)で増殖された。細胞は37℃ 、炭酸ガス10%で維持され、1:4の比率(継代での細胞濃度が約3×106 /mlになるように)で週当り3回継代された。ジャーカット細胞は収穫され、 消費培地を除去するために遠心分離され、DMEMで洗浄された。細胞は次いで アジドナトリウム(NaAz)0.1%を持つ食塩加リン酸緩衝液(PBS)に 再懸濁され、細胞計量のためにアリコートが取りわけられた。生菌数はトリパン ブルー排除により決定された。 ジャーカット細胞の間接染色 細胞面染色が96ウエルU型底部マイクロタイタ平板で行われた。90μlの 量の約6×105細胞がマイクロタイタ平板の各ウエルに分配された。試験され る抗体の希釈液はNaAz、0.1%を持つPBSで調製され、10μlの量で 適切なウエルに分配された。細胞は抗体と共に15分室温で保温され、その後細 胞はNaAz、0.1%を持つPBSを各ウエル に加え2分間1900rpm(ソーバルRT6000D)で遠心分離して3回洗 浄された。細胞の再懸濁は平板を緩やかにたたいて達成された。適切なフルオレ セインイソチオシアネート(FITC)接合二次抗体(抗ヒトIgあるいは抗ラ ットIg)のアリコートl0ulが適切なウエルに加えられ、室温で暗闇で15 分保温された。平板は前に記載の通りNaAz0.1%を持つPBSで3回洗浄 された。染色細胞はPBS内でパラホルムアルデヒド0.5%の200μlを追 加することで固定され4℃で(1週間まで)貯蔵された。 染色ジャーカット細胞のフロー・サイトメトリー分析 染色細胞はベクトン−ディキンソン・ファクスキャンを用いるデータ取得のた めに12×17mmポリスチレン管に移された。データ取得および分析はリシス −IIソフトウエアを用いて行われた。CD2発現ジャーカット細胞はLO−C D2a(ラットIgG2b)MAB、LO−CD2a(ヒトIgG1)のキメラ 版、および対応するアイソタイプ付合対照と共に保温された。結合抗体は前に記 載したプロトコルに従って適切なFITC接合二次抗体を用いて検出された。分 析は天然ラットLO−CD2aおよびキメラヒト−ラットLO−CD2aの類似 の結合パターンを示している。 H.NSO細胞における安定発現 安定した形質移入体にキメラ抗体を発現するために、グルタミン合成酵素遺伝 子増幅システムがセルテック・リミテッド(英国、バークシャー)から得られた 。このシステムはベビントン、他、バイオテクノロジー、10巻、169−17 5ペー ジ(1992年)に記載されている。使用された発現ベクターはpEE6hCM V−BおよびpEE12であった。このようなベクターは公開PCT出願番号W O86/05807、WO87/04462、WO89/01036、およびW O89/10404に記載されている。これらベクターのいずれもがCカッパあ るいはCガンマ1を含まないために、これら遺伝子のゲノムクローンはそれぞれ MRC軽鎖および重鎖ベクターから得られた。両定常部クローンは制限地図を得 るため配列された。2個の構築物はpEE12内で作られた。第1のものは軽鎖 (V+C)5’から重鎖(V+C)までを含んでいた。第2の構築物は重鎖5’ から軽鎖までを含んでいた。 軽鎖を伴う戦略は以下の通りであった。 1.pEE6hCMV−BおよびpEE12それぞれはXma IおよびEc o RIで消化された。 2.キメラ軽鎖の5’、1.93キロベース部分はHind IIIおよびE co RIを用いてMRCベクターから除去された。この断片は以下に述べるよ うにPCR突然変異誘発の鋳型として使用された。 制限部位はアンダーラインされている PCRは5’制限部位をHind IIIからXma Iに変更し、コザック コンセンサス配列を構築物の5’末端に加えるために行われた。これは効果的な 翻訳にとっては必須である(コザック、M.細胞生物学ジャーナル、108巻: 229ページ、1989年)。3’PCRオリゴは続くクローニング段階に干渉 する内部Bam HIおよびEco RI部位を除去するために使用される。P CR突然変異誘発の最終産物は0.85キロベースXma I−Msc I断片 である。PCRsはTAクローニングキット(カリフォルニア、サンジェゴ、イ ンバイトロジェン)で提供された指示に従って行われた。下記の条件がPCRに 使用された:94℃で2分。続いて94℃で1分、55℃で2分、および72℃ で2分の30サイクル。これは72℃で5分の延長に続けられた。連結反応およ び形質転換がキット指示事項に従って行われた。数多くのクローンが前に記載の 通り、ジデオキシ鎖終結法により配列された。補正クローンはXma Iおよび Msc Iでの消化によりTAクローニングベクターから除去された。この断片 はキアックスを使ってゲル精製された。 3.2.7キロベースCカッパ断片がMsc IおよびEco RIでの消化 によりMRCベクターから除去された。この断片はキアックスを使ってゲル精製 された。 2個の異なった3方向連結反応を用いて、完全キメラ軽鎖、すなわち0.85 キロベースXma I/Msc I断片+2.7キロベースMsc I/Eco RI断片がpEE6hCMV−BおよびpEE12両方に連結され、そのそれ ぞれが Xma I/Eco RIで切断された。 重鎖を伴う戦略は以下の通りであった。 1.pEE6hCMV−BおよびpEE12の両方が大腸菌菌株DMIに形質 移入された。両ベクターはEco RIおよびBc1Iで消化された(Bc1I はもしもプラスミドがメチラーゼマイナス菌内で増殖するならば切断するだけで あろう)。 2.キメラ重鎖はHind IIIおよびEco RIでの消化によりMRC ベクターから除去された。生成2.7キロベース断片はキアックスを用いてゲル 精製された。この断片はNhe IおよびBgl IIで消化された。これは0 .7キロベースHind III/Nhe I断片および2キロベースNhe I/Bgl II断片を生産する。両断片はゲル精製された。0.7キロベース 断片は次いでPCR突然変異誘発の鋳型として使用された。 制限部位はアンダーラインされている。 このPCRは5’制限部位をHind IIIからEco RIに変更し更に コザックコンセンサス配列を加えるために行われた。3’オリゴは続くクローニ ング段階に干渉すると思われる内部Bam HI部位を除去するために使用され る。PC Rs、連結反応および形質転換は前に記載された通りに行われた。 2個の異なった3方向連結反応を用いて、完全キメラ重鎖、すなわち0.7キ ロベースEco RI/Nhe I断片+2.0キロベースNhe I/Bg1 II断片がpEE6hCMV−BおよびpEE12両方に連結され、それぞれ はEco RI/Bc1 Iで切断された。 (Bc1 IおよびBg1 IIは両立できる制限部位である)。 キメラ軽鎖および重鎖両方を含むpEE12での最終構築物は下記の通り作ら れた。 軽鎖5’から重鎖まで:キメラ重鎖を運ぶpEE6hCMV−BがBg1 I I/Bam HIで消化された。重鎖プラスhCMVプロモーターを含む5.1 キロベース断片はゲル精製され、キメラ軽鎖を含むpEE12のBam HI部 位に連結された。正しい配向はSal I/Bam HIでの消化により照合さ れた。0.28キロベース断片の存在は正しい配向を示している。 重鎖5’から軽鎖まで:キメラ軽鎖を運ぶpEE6hCMV−BがBgl I I/Bam HIで消化された。軽鎖プラスhCMVプロモーターを含む5.9 キロベース断片はゲル精製され、キメラ重鎖を含むpEE12のBam HI部 位に連結された。配向は前に記載の通りSal I/Bam HIでの消化によ り照合された。 NS/O細胞(ガルファー、他、酵素学での方法論、73巻 (B)、3−46ページ(1981年)、ヨーロッパ動物細胞培養収集所に寄託 されたECACCカタログ番号85110503)が電気穿孔法により形質移入 された。形質移入細胞はグルタミン無し培地での成長により選別された。CD2 −発現ジャーカット細胞に対する抗休生産および結合活性は下記に記載されたよ うに確認された。 ヒト−ラットキメラ抗体の機能分析は、その機能性がラットLO−CD2a抗 体のそれと類似していることを示している。両抗体は抗体の120ng/mlま でのナノグラム量が培養に加えられた時一次混合白血球反応(MLR)を阻害す る。更にキメラ抗体の一次MLRへの追加は、もとの同種異系抗原あるいは第三 者同種異系抗原に攻撃するために応答個体集団に低応答性の状態を誘導する。低 応答性はミトゲンあるいは破傷風トキソイドへの攻撃が増殖応答を誘導すること で同種異系抗原に特異的である。 実施例7 ヒト化抗体の構築および発現 A.ヒト化軽鎖の構築 LO−CD2aと相同性を分ち合いHUM5400(EMBLアクセスX55 400)として名付けられたヒトVカッパ遺伝子からのフレームワーク領域が軽 鎖V領域のヒト化のために選ばれた。以下はLO−CD2aとHUM5400の フレームワークの間の比較である: ラットLO−CD2aの軽鎖可変領域、相同性ヒト可変領域、HUM5400 、およびヒト化LO−CD2aの比較が図31で示される。完全アミノ酸配列が LO−CD2a可変領域のために与えられ、残基はラット配列に従って数が付け られている。ヒト化配列とHUM5400配列で対応する位置にあるラットのそ れと同一の残基は水平のダッシュ線で示され、一方同一でない残基は文字コード で与えられる。ヒト化LO−CD2a軽鎖可変領域はHUM5400フレームワ ーク領域、ラットLO−CD2a CDR’s(アンダーライン付き)、および 7個のラットLO−CD2aフレームワーク残基(ラット配列の上に*で指定さ れたもの)よりなり、これらはそのような残基がLO−CD2aの結合特異性を 維持することに関連するため選ばれた。 図31で示されるように、フレームワーク1はアミノ酸残基1乃至23までで ある。CDR1はアミノ酸残基24乃至39 である。フレームワーク2はアミノ酸残基40乃至54である。CDR2はアミ ノ酸残基55乃至61である。フレームワーク3はアミノ酸残基62乃至93で ある。CDR3はアミノ酸残基94乃至102である。フレームワーク4はアミ ノ酸残基103乃至112である。リーダー配列はアミノ酸残基−20乃至−1 である(図32)。フレームワーク領域内に保持されるラットアミノ酸残基はフ レームワーク1のアミノ酸残基9および12、フレームワーク2のアミノ酸残基 は41、42、50および51、またフレームワーク3のアミノ酸残基は82で ある。 ヒト化軽鎖は、LO−CD2aのCDRsおよびHUM5400の可変領域フ レームワークを含むように構築されたが、ただ7個の異常残基(*)はLO−C D2aのフレームワークから保持された。5’領域はキメラ軽鎖構築物から得ら れた。この0.43キロベースHind III/Hph I断片は、天然シグ ナルプラスイントロンおよびラットとヒトフレームワークで同一であるフレーム ワーク1の最初の3個のアミノ酸残基をコード化する配列を含む。可変領域の最 初の3個のアミノ酸を除くすべてのアミノ酸をコード化するヌクレオチドを含む 構築物(0.37キロベース)の残部(すなわち3’末端)は、63−81ヌク レオチドの大きさにわたる7個のオーバーラッピングオリゴヌクレオチドからP CRにより合成された。これらの長いオリゴヌクレオチドは、それより短い5’ および3’外部PCRオリゴヌクレオチド(長さ21−26のヌクレオチド)の 鋳型として役立った。すべての場合で、鋳型5pm olがそれぞれの外部PCRオリゴヌクレ才チド100pmolと共に使用され た。すべてのPCRsはより大きな適合度を達成するために、Pfuポリメラー ゼを用いて行われた。その手順は以下の通りであった:95℃で5分。続いて9 4℃で2分、55℃で2分および72℃で2分を含んだ25サイクル。これはそ の後72℃で5分の追加延長が続けられた。すべての合成は4段階で達成された 。第1段階では、最初の長いオリゴヌクレオチドが0.43キロベースHind III−Hph H断片に加えられた。次の3組のオーバーラッピングオリゴ ヌクレオチドは、次いでPCRを用いて連続的に加えられた。全0.8キロベー ス構築物の合成が完成された後、それはキアックスを用いてゲル精製され、Hi nd III/Bam HI切断ブルースクリプト KS IIに連結された。 数多くのクローンが正しい版のものが得られるまで配列された。クローンは次い でHind IIIおよびBam HIでの消化によりブルースクリプトから除 去された。生成断片はキアックスでゲル精製され、Hind III/Bam HIで切断されたMRC軽鎖ベクターに連結された。ヒト化LO−CD2a軽鎖 V領域のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は図32で示される。 ヒト化軽鎖の合成で使用されたオーバーラッピングオリゴヌクレオチドおよび その用途についての説明は以下の通りである。 オリゴヌクレオチド1、3、5、および7は逆補体配列である。 オリゴヌクレオチド2、4、および6はセンス鎖配列である。 オリゴヌクレオチド#1はキメラ軽鎖構築物から誘導された0.43キロベー スHind III/Hph I断片をオーバーラップする。このオリゴヌクレ オチドは、下記のPCRオリゴを用いてPCRにより0.43キロベース断片に 加えられた。: 同じようなやり方で、オリゴヌクレオチド#2および#3が下記のPCRオリ ゴを用いてPCRによりお互いに取り替えられた: PCRの後、両産物はキアックスを用いてゲル精製され、次いで第3回のPC Rを用いて一緒に接合された。第3回のPCRは下記のオリゴを必要とした: (5')PCR 1A (3')PCR 2B' 生成断片はキアックスによりゲル精製された。オリゴヌクレオチド#4および #5は次いで下記のオリゴを用いるPCRにより一緒に接合された: 断片はゲル精製され、PCRオリゴを用いてこれまでの構築物に加えられた: (5')PCR 1A (3')PCR3 C’ 最終断片はオリゴヌクレオチド#6および#7ならびにPCRオリゴを用いて 構築された: ゲル精製後、この断片はオリゴを用いるPCRによりヒト化軽鎖構築物の残部 に加えられた。 (5')PCR 1A (3')PCR 4D’B.ヒト化重鎖の構築 ヒト抗体クローンAmu5−3(ジェンバンク・アクセス番号U00562) のフレームワーク領域がヒト化重鎖の生成のために使用された。下記はLO−C D2aのフレームワークおよびAmu5−3のそれとの比較である: 図33はラットLO−CD2aの重鎖可変領域配列、相同性ヒト可変領域Am u5−3、およびヒト化LO−CD2a(ヒト化Vh)を示す。完全アミノ酸配 列がLO−CD2aに与えられ、残基はラット配列に従って番号を付される。ヒ ト化配列 およびAmu5−3配列内の対応する位置にあるラットのそれと同一の残基は水 平のダッシュ線で示され、一方同一でない残基は文字コードで与えられる。ヒト 化LO−CD2a VhはAmu5−3フレームワーク領域、ラットLO−CD 2a CDRs、および7個のラットLO−CD2aフレームワーク残基(ラッ ト残基上の*により指定されたもの)よりなり、それらはLO−CD2aの結合 特異性を維持するために関係があるということで選択された。ラットおよびヒト 化配列のCDR3での垂直線は3個の配列を整列するために必要であった空間を 表しており、何故ならAmu5−3はラットおよびヒト化領域より長いCDR3 を有していたからである。 図33で示されるように、フレームワーク1はアミノ酸残基1乃至30である 。CDR1はアミノ酸残基31乃至35である。フレームワーク2はアミノ酸残 基36乃至49である。CDR2はアミノ酸残基50乃至66である。フレーム ワーク3はアミノ酸残基67乃至98である。CDR3はアミノ酸残基99乃至 107である。フレームワーク4はアミノ酸残基108乃至118である。リー ダー配列はアミノ酸残基−19乃至−1である(図34)。 フレームワーク領域に保持されるラットLO−CD2aアミノ酸残基はフレー ムワーク2のアミノ酸残基47であり、またフレームワーク3のアミノ酸残基6 7、70、72、76、85および87である。 単一のヒト化重鎖構築物が作られた。この構築物は、LO−CD2aから保持 される7個の残基(*)という例外はある が、LO−CD2aのCDRsおよびAmu5−3のフレームワークを含む。こ の構築物はヒト軽鎖のそれと同じやり方で生産された。この場合、69−88の ヌクレオチドのサイズにわたる12個のオーバーラッピング鋳型オリゴヌクレオ チドがあった。12個の外部PCRオリゴヌクレオチドは21−26のサイズに わたっていた。合成は各段階で1対のオーバーラッピング鋳型オリゴヌクレオチ ドを加えて6段階で達成された。最終構築物(0.7キロベース)は前に記載し た通りキアックスを用いてゲル精製され、Hind IIIおよびBam HI で消化され、再びゲル精製され、前に記載した通りに配列化のためにブルースク リプトに連結された。正しいクローンが確認されると、それはHind III /Bam HIでの制限によりブルースクリプトから除去され、次いで同じ酵素 で消化されたMRC重鎖ベクターに連結された。ヒト化LO−CD2a重鎖V領 域のヌクレオチドおよびアミノ酸配列が図34で示される。 ヒト化重鎖の合成に使用されたオーバーラッピングオリゴヌクレオチドおよび その用途の説明が以下に続く。 オーバーラッピングオリゴヌクレオチド#1および#2は下記のPCRオリゴ を用いてPCRにより一緒に接合された: 生成断片はゲル精製された。 オーバーラッピングオリゴヌクレオチド#3および#4は下記のPCRオリゴ を用いてPCRにより一緒に接合された: 断片はゲル精製された。 オリゴヌクレオチド#5および#6は下記のPCRオリゴを用いてPCRによ り一緒に接合された: ゲル精製後、この断片は下記のオリゴでPCRによりオリゴヌクレオチド#3 および#4で生産された断片に接合された: (5')PCR 1E(センス) (3')PCR 2F'(アンチセンス)。 生成断片はゲル精製された。 オリゴヌクレオチド#7および#8は下記のPCRオリゴを用いてPCRによ り一緒に接合された: 生成断片はゲルに精製され、オリゴヌクレオチド#3から#6までを接合して 作られた構築物に加えられた。これはPCRオリゴを用いて実現された。 (5')PCR 1E(センス) (3')PCR 3G'(アンチセンス)。 オリゴヌクレオチド#3から#8までを接合することにより 作られた生成断片はゲル精製された。構築物(オリゴヌクレオチド#1+#2) の5’末端が次いでPCRオリゴを用いて加えられた。 (5')PCR 4H(センス) (3')PCR 3G'。 この断片はゲル精製され、次の断片(3’)がオリゴヌクレオチド#9および #10を用いて加えられた。 オリゴヌクレオチド#9および#10は下記のPCRオリゴを用いてPCRに より接合された: ゲル精製後、この3’末端はPCRオリゴを用いて構築物の残部に加えられた 。 (5')PCR 4H(センス) (3')PCR 51'(アンチセンス)。 生成断片はゲル精製され、構築物の残部に加えられた。 オリゴヌクレオチド#11および#12は下記のPCRオリゴを用いてPCR により接合された: ゲル精製後、この最終3’断片はオリゴ(5’)PCR4H(センス)および (3’)PCR6J’(アンチセンス)を用いて構築物の残部に加えられた。生 成0.7キロベース最終構築物は前に指示された通り、ゲル生成され、配列化さ れ、MRC重鎖ベクターにクローンされた。 COS細胞の一過性発現および分泌抗体の検出はキメラ抗体に対して前に記載 された通り行われた。ヒト化抗体はアフィニティークロマトグラフィーにより精 製された(タンパク質A)。ジャーカット細胞に関する結合研究はLO−CD2 aのヒト化形態とラット形態の間で類似の結合パターンを示している(図35) 。CD2を発現するジャーカット細胞系は、ラットLO−CD2a、ヒト化LO −CD2a(LO−CD2aHu)あるいはラットIgG2bもしくはヒトIg G対照と共に染色された。抗体濃度は0乃至4μg/mlであった。LO−CD 2aのラットおよびヒト化形態はジャーカット細胞と類似の結合パターンで結合 するが、一方ラットおよびヒトアイソタイプ対照抗体はそうではない。結合抗体 はアイソタイプ特異的FITC接合抗血清で検出された。図35で示される結果 は、前に述べられた濃度の範囲にわたり抗体で正に染色された細胞の割合として 表現される。ヒト化抗体は更に一次抗体を阻害できることを機能研究が示してい る。LO−CD2a、LO−CD2aHu、ラットIgG2b対照、あるいはヒ トIgG1対照のナノグラム量が、指定された応答体および剌激体(照射細胞) からのヒト末梢血単核細胞(PBMC)の等数を含む培養ウエルに加えられた。 対照ウエルは抗体を全然含んでいなかった。培養は5日間保温され、次いで一晩 トリチウム化されたチミジン(3HT)でパルスされた。増殖は3HTの取り込み で検出される。以下の表2で与えられるように、結果はベータ平板リーダーで記 録された平均CPM(1分間当り放射能カウント数)で表現される。 ヒト化抗体はまた、(無関係の特異性を持つ)アイソタイプ対照がヒト抗体と 置換される時ではなく、これらのT細胞が同種異系抗原およびヒト化LO−CD 2aの存在下で一次MLRで培養される時に(平均CPMで3HTの取り込みで 測定されるように)T細胞にある同種異系抗原を攻撃するための低応答状態を誘 導する(図36)。ヒト化抗体の機能特性はラットLO−CD2aのそれと類似 する。 実施例8 LO−CD2aは同種異系抗原特異的低応答性を引き出す 一次培養のみへのLO−CD2aの追加に続き二次MLRにおける同種異系抗 原を認識するT細胞の能力が試験された。一次MLR培養がLO−CD2a、対 照抗体(LO−DNP11、マサチューセッツ、チャールズタウン、バイオトラ ンスプラント,インコーポレイテッド)の存在下で、あるいは無抗体の下で応答 個体細胞および照射剌激体を含み、7日間保温され た。細胞は次いで洗浄され、追加の3日間培地のみで休止された。休止期間の後 、培養細胞はもとの刺激細胞あるいは異なった供与体から得られた細胞(「第三 者」細胞)で再攻撃された。 これらの研究からの代表的な実験結果が図37で図示される。パネルAでは、 応答個体細胞が200ng/mlで対照抗体の存在下で培養された時に一次応答 が観察されたが、LO−CD2aが200ng/mlでの存在下で培養された場 合には応答は監視されず、これはこれまでに報告されたデータと合致した。応答 の動態は3日、5日、および7日に培養を収穫して測定された。データは個別ウ エルからのcpmが平均値の10%以内にあった各データ時点で三つ組ウエル運 転の平均値として提供された。 図37Bで描かれているように、LO−CD2aあるいは対照抗体のいずれか で処置された培養からの応答個体細胞は、二次MLRに何らの抗体も存在せずに 1:1の割合で刺激細胞を運ぶ同種異系抗原に再攻撃された。応答の動態は3日 、5日、および7日に培養を収穫して測定された。LO−CD2aあるいは対照 抗体のいずれかで一次MLRで培養された細胞の応答は対照として含まれる。デ ータは個体ウエルからのcpmが平均値の10%以内であった各データ時点で三 つ組ウエル運転の平均値として提示される。データは図37Aで描かれた同じ実 験からのものである。 図37Cで示されるように、LO−CD2aあるいは対照抗体の存在下で特異 的同種異系抗原で一次MLR内で刺激された 細胞は、次いで二次培養に存在する何らの抗体の存在なしで1:1の比率で第三 者供与体からの細胞を運ぶ同種異系抗原で攻撃された。応答の動態は3日、5日 、および7日に培養を収穫して測定された。対照抗体あるいはLO−CD2aで 一次MLR内で培養された自己由来刺激細胞に対する細胞の応答は対照として含 まれる。データは個々のウエルからのcpmが平均値の10%以内であった各デ ータ時点で三つ組ウエル運転の平均値として提示される。データは図37Aおよ びBで描かれた同じ実験からのものである。 一次培養で対照抗体の存在下で培養された細胞は、一次培養でのそれと同じ同 種異系剌激細胞による再攻撃に応答性であり(パネルB)、また第三者細胞によ る刺激に対しても応答性であった(パネルC)。それに反して、一次MLRの間 でLO−CD2aの存在下で培養された細胞は、一次同種異系刺激細胞での再攻 撃(パネルB)あるいは第三者細胞による刺激(パネルC)のいずれに対しても 応答性でなかった。LO−CD2aを含む培養での細胞は生存でき、同種異系抗 原以外の刺激に応答性であった。例えばPHAあるいは可溶OKT3のいずれか による刺激は、LO−CD2a対照抗体、あるいは新鮮自己由来PBMCで培養 された細胞で同等の増殖応答を引き起こした(データは示されていない)。休止 後のこれらの細胞のフロー・サイトメトリー分析は細胞表面でのLO−CD2の 検出を果せなかった(データは示されていない)。かくしてこれらのデータは、 LO−CD2aおよび同種異系抗原への露出が続く同種異系抗原低応答性、すな わち耐性の状態を誘導することが できることを示している。 同種異系抗原刺激の間に、LO−CD2aにより誘導された低応答性の明らか な同種異系抗原特異性にアドレスするために、同種異系抗原剌激の後に培養から 得られた細胞は、可溶タンパク質抗原、すなわち破傷風トキソイドに応答するた めに攻撃された。可溶抗原応答は7日後に同種異系抗原刺激培養で喪失した生存 可能な抗原提示細胞(APC)の存在を必要とする。従ってこれらの研究では、 APCの新鮮源が照射自己由来PBMCを二次検定培養に加えることにより培養 細胞に提供された。図38Aで描かれるように、LO−CD2aあるいは対照抗 体のいずれかで処置された培養からの応答個体細胞は、二次MLRに存在するい ずれの抗体の存在もなしで1:1の比率で刺激細胞を運ぶ同種異系抗原で再攻撃 された。応答の動態は3日、5日、および7日での収穫培養で測定された。LO −CD2aあるいは対照抗体のいずれかで一次MLRで培養された自己由来刺激 細胞に対する細胞の応答はまた対照として含まれる。データは個別のウエルから のcpmが平均値の10%以内にあった各データの時点で三つ組ウエル運転の平 均値として提示される。 図38Bで描かれるように、LO−CD2aあるいは対照抗体のいずれかで処 置された培養からの応答個体細胞は、二次培養に存在するいずれの抗体もなしで 7.5μg/mlの破傷風トキソイドで再攻撃された。応答の動態は3日、5日 、および7日での収穫培養により測定された。抗体および自己由来刺激細胞なし の一次培養で培養された細胞の応答は、破傷風トキソ イドに対する応答の対照として役立った。 図38AおよびBで示される結果は、一次MLR内でLO−CD2aプラス同 種異系抗原で培養された細胞が二次MLR内での同種異系抗原に対し低応答性で あったけれども、この細胞は新鮮APCにより提示された時には破傷風トキソイ ドに対し応答性であったことを示している。 実施例9 LO−CD2aのFc部分の役割にアドレスするために、F(ab’)2断片 の機能効果を全抗体と比較する研究が行われた。 図39で示されるように、PBMCが照射エプスタイン−バーウイルス(EB V)形質転換B細胞系と応答個体対刺激細胞2:1の割合でまたLO−CD2a あるいはそのF(ab’)2断片の用量を増加させながら6日間培養された。こ のグラフは4人の異なった供与体の応答に関するF(ab’)2断片の作用を描 き、また各時点は各データ時点での三つ組ウエル運動の平均値である。結果は対 照応答の割合として報告される。グラフを明確にするために、全LO−CD2a 抗体を追加したものからのデータは示されていない。全LO−CD2aの30n g/mlの用量で、供与体の応答は:対照に対し供与体1−18%、供与体2− 6.6%、供与体3−3.7%、および供与体4−12%であった。試験された 個体からの存在する抗体なしの細胞応答は、平均値が56,690cpmから4 04,843cpmにわたり、また個体ウエルからのcpmは平均値の10%以 内であった。 F(ab’)2断片の潜在阻害性を更に評価するために、F(ab’)2断片の 用量滴定が、可溶OKT3(APC依存性応答)で刺激された未分画PBMCに 加えられた。図40で示されるように、PBMCは可溶OKT3(100ng/ ml)で3日間刺激された。LO−CD2aの無傷抗体あるいはF(ab’)2 断片のいずれかが用量を増加させながら0日に加えられた。結果はアイソタイプ 付合対照モノクローナル抗体の存在下でOKT3に対する細胞の増殖応答の割合 で表現される。各データ時点は個体ウエルからのcpmが平均値の10%以内で あった三つ組ウエルの平均値である。抗体なしでの刺激されたPBMCに対する 平均cpmは60,117であった。 図40の結果はOKT3に対するT細胞の増殖が、F(ab’)2断片が使用 された時には阻害されなかったことを示している。 実施例10 APCは試験管内培養におけるLO−CD2aの阻害性を必要とする LO−CD2aの阻害性でAPCの役割の問題をアドレスするために、PBM CのT細胞集団は免疫磁性選別によりCD14、CD56、CD19およびHL A−DR正細胞を喪失された。精製細胞のフローサイトメトリーによる分析は、 APC集団が95%以上喪失したことを示した(データは示されていない)。可 溶OKT3に対するこれら精製T細胞の増殖(APC依存性応答)はこの喪失に より未分画PBMCの増殖の1%以 下に減少した(データは示されていない)。精製T細胞あるいは未分画PBMC は、LO−CD2aの存在下あるいは不在下で平板結合OKT3(T細胞刺激の APC非依存性方法)により刺激された。T細胞活性化を阻害するLO−CD2 aの能力はAPCが除去された時に取り除かれた(図41)。図41で示される ように、PBMCあるいは免疫磁性技術によりAPCを喪失させたPBMCは、 OKT3(10μg/ml)で被覆された96ウエル平板で平板培養され、3日 間培養された。LO−CD2aは培養の開始時に加えられた。結果はアイソタイ プ付合対照モノクローナル抗体の存在下でOKT3に対する細胞の増殖応答の割 合として表現される。プロットされたデータは3種の実験の代表であり、ここで 各データ時点は個別ウエルからのcpmが平均値10%以内にあった三つ組のウ エルの平均値である。 この発明の数多くの修飾および変更が前記教訓を考慮して可能であり、また従 って、付加された請求の範囲内でこの発明は特に記載されたもの以外にも実施可 能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 C07K 19/00 19/00 C12P 21/08 C12P 21/08 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 ラタンヌ,ドミニク ベルギー,ブリュッセル ベー―1150,ボ ワート ポスタル 17,アブニュ ジェネ ラル ド ロングビル,16 (72)発明者 キャプラン,ルース アメリカ合衆国,01876 マサチューセッ ツ,チュークスベリ,ダンベガン ロード 10 (72)発明者 キーバー―エモンズ,トーマス アメリカ合衆国,19073 ベンシルバニア, ニュートン スクエア,ソー ミル ロー ド 3231 (72)発明者 ポステマ,クリスティーナ,イー. アメリカ合衆国,02129 マサチューセッ ツ,チャールズタウン,#2 ラッセル 48 (72)発明者 ホワイト―シャーフ,メアリ,イー. アメリカ合衆国,01890 マサチューセッ ツ,ウィンチェスター,ジョンソン ロー ド 19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.LO−CD2aからのCDRを含む一つのヒト化抗体。 2.請求の範囲第1項記載のヒト化抗体であって、図31で示されるように、ヒ ト化抗体の軽鎖可変領域のフレームワークにラットLO−CD2a軽鎖可変領域 のアミノ酸9、12、41、42、50、51および82を更に含むことを特徴 とするヒト化抗体。 3.請求の範囲第2項記載のヒト化抗体であって、図33で示されるように、ヒ ト化抗体の軽鎖可変領域のフレームワークにラットLO−CD2a重鎖可変領域 のアミノ酸47、67、70、72、76、85、および87を更に含むことを 特徴とするヒト化抗体。 4.請求の範囲第1項記載のヒト化抗体であって、ここでヒト化抗体の軽鎖可変 領域が図31のアミノ酸配列を持つことを特徴とするヒト化抗体。 5.請求の範囲第4項記載のヒト化抗体であって、ここでヒト化抗体の重鎖可変 領域が図33のアミノ酸配列を持つことを特徴とするヒト化抗体。 6.患者にある免疫応答を阻害する一つの方法であって、 患者を請求の範囲第1項記載の抗体で処置することを含む方法。 7.患者にある移植片の拒絶を阻害する一つの方法であって、患者を請求の範囲 第1項記載の抗体で処置することを含むことを特徴とする方法。 8.ATTC HB 11423として寄託された細胞系によ り生産されたモノクローナル抗体と同じヒトリンパ球のエピトープあるいはその 部分と結合する一つのキメラ抗体、前記キメラ抗体はヒト化定常部および図29 で示されるようなアミノ酸配列を持つVL鎖ならびに図30で示されるようなア ミノ酸配列を持つVH鎖を持つことを特徴とするキメラ抗体。 9.患者にある免疫応答を阻害する一つの方法であって、患者を請求の範囲第8 項記載の抗体で処置することを含む方法。 10.患者にある移植片の拒絶を阻害する一つの方法であって、患者を請求の範 囲第8項記載の抗体で処置することを含む方法。
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