JP2001512145A - エレクトロルミネッセンスデバイス - Google Patents

エレクトロルミネッセンスデバイス

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JP2001512145A
JP2001512145A JP2000505659A JP2000505659A JP2001512145A JP 2001512145 A JP2001512145 A JP 2001512145A JP 2000505659 A JP2000505659 A JP 2000505659A JP 2000505659 A JP2000505659 A JP 2000505659A JP 2001512145 A JP2001512145 A JP 2001512145A
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organic compound
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JP2000505659A
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アラン ニューシュ,フランク
ロジンジェル,フランソワ
シ−アーメド,リンダ
ズッピローリ,リベロ
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エコール ポリテクニーク フェデラルド ドゥ ローザンヌ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、i)金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた透過性又は半透過性である導電性材料で構成され、ガラス、シリカ、アルミナ製板又は重合体シートから成る透過性である支持体(1)上に被着させられた層(2)を含んで成る第1の電極;ii)第2の電極(6);iii)場合によってイオン伝導性をもつ半導体かつエレクトロルミネッセンスである固体有機物質を含み2つの電極の間に配置され、場合によっては電気触媒で構成された単数又は複数の中間層(5)で縁取られた層(4);及びiv)導電性材料から成る層(2)とエレクトロルミネッセンス物質から成る層(4)の間に配置された単分子構造層(3);を含んで成る多層構造のエレクトロルミネッセンスデバイスに関する。このデバイスは、前記層(3)が、π電子系、このπ電子系に隣接の又は非隣接の官能基を有する構造をもつ双極性有機化合物で構成されることをさらに特徴とする。さらにこの双極性有機化合物は前記導電性材料(2)に対し前記官能基を介して化学的に結合され、前記エレクトロルミネッセンス有機物質(4)に対する化学的親和性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、エレクトロルミネッセンスデバイスに関する。 エレクトロルミネッセンスデバイスは、特にコンピュータ又はテレビの表示用
素子さらにはフラットスクリーンの設計に入るエレクトロルミネッセンスダイオ
ードとして利用することができる。 多層構造のこのような装置においては、エレクトロルミネッセンス半導体固体
有機物質が、光に対し透過性又は少なくとも半透過性をもつ材料で構成されたも
のを少なくとも1つ含む2つの電極の間に層状に配置されている。
【0002】 2つの電極の間に電圧が印加された時点で、この有機物質は、光を発出する特
性をもつ。電流通過にはこのとき、一方では電極の各々と他方では半導体かつエ
レクトロルミネッセンスである有機物質の間の電荷移動が伴う。負の端子に接続
された電極は、有機物質に向かって電子を注入する。正の端子に接続された電極
はというと、これは有機物質に向かって正孔を注入する。換言するとこれはこの
物質により発出された電子をキャッチする。
【0003】 半導体でかつエレクトロルミネッセンスである有機物質が、単量体又は重合体
の螢光性有機分子の中から選択されるこの種のエレクトロルミネッセンスデバイ
スはすでに知られている。これは同様に、これらの螢光性分子の混合物で構成さ
れていてもよい。螢光性分子の一例としては、ナフタレン、アントラセン、コロ
ネン、ペリレンのみならずアクリジン、カルバゾル、フタロシアニン、場合によ
ってクマリンドープされた8−ヒドロキシキノリンの金属錯体の系統群に属する
分子、或いは又ポリ(パラ−フェニレン−ビニレン)又はポリ(パラ−フェニレ
ン)といった縮合された電子系をもつ重合体分子を挙げることができる。
【0004】 一般に、螢光性有機分子の1タイプには、特定の色に対応する発出バンドが結
びつけられる。現在、分子の大幅な選択により、カラースペクトルのほぼ全てを
カバーすることが可能になっている。 電極材料の選択は、このようなエレクトロルミネッセンスデバイスを実現でき
るようにするために重要なことである。
【0005】 当然これらの材料は、優れた電流伝導特性を有していなければならないのに加
えて、2つの電極のうちの少なくとも1つが、エレクトロルミネッセンス有機物
質により発出される放射線を通過させるべく光に対する透過性又は少なくとも半
透過性を有するような形で選択されなくてはならない。その上、これらの材料は
、各々の電極が電荷、つまり1方については正孔、もう1方については電子をエ
レクトロルミネッセンス半導体有機物質に向かって注入することができるような
形で選択されなくてはならない。この電荷のいずれか1方の移動は、一方では電
極の仕事関数、換言すると電子を抽出又はキャッチするその能力と他方では有機
物質の酸化又は還元電位の間に存在しうるエネルギー障壁の高さにより強く左右
される。
【0006】 この種の装置に関する先行技術に従うと、正孔注入する電極の材料のみが光透
過性を有することができる。電子注入電極の方はというと、一般に光に対し不透
過性である。その結果、今まで利用可能であった装置がその面のうちのいずれか
一方を通して無差別に、さらには両面を通して同時に同量の光を発出できると考
えることは不可能である。
【0007】 正孔注入する透過性電極の実現に利用される材料は一般に、金属酸化物の中か
ら選ばれる。例えば、インジウム及び錫の混合酸化物を挙げることができる。 金属酸化物ベースのこれらの材料は、例えばポリ(パラ−フェニレン−ビニレ
ン)といった数多くの有機エミッタの中に直接正孔注入することができる。I.
D.Perker により、電極の仕事関数がこのとき、エレクトロルミネッセンス半導
体有機物質の酸化電位にきわめて近いということが示されている(J. Appl. Phy
s., 1994,75,1656)。
【0008】 しかしながら、金属酸化物ベースの金属で構成された電極が、或る種の有機エ
ミッタの中で直接正孔を充分に注入できないこともある。これは、特にエレクト
ロルミネッセンス物質がトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウムである
場合に言えることである。この物質は、顕著な発光特性を有するが、その酸化電
位は残念なことにあまりにも高すぎ、電極の仕事関数をはるかに上回る。この場
合、エネルギー障壁の克服ひいてはエレクトロルミネッセンス物質に向かっての
正孔注入を容易にすることをその役目とする電気触媒という名称で呼ぶことので
きる有機物質が利用される。これらの物質は、電極に向かっての電子の逆移動を
妨げながらエレクトロルミネッセンス物質に向かっての電極からの正孔の輸送を
も可能にする。
【0009】 かくして、C. W.Tang et al. は、金属酸化物ベースの電極とエレクトロル
ミネッセンス物質から成る層の間に、トリフェニルアミンから誘導された電気触
媒から成る層が介在させられているエレクトロルミネッセンスデバイスについて
記述している(Appl. Phys. Led.1987. 51,913)。 米国特許第5,231, 329号は、アニリンから誘導された重合体構造の電
気触媒が、インジウムと錫の混合酸化物をベースとする電極と8−ヒドロキシキ
ノリンから誘導された重合体構造の有機エミッタの間に配置されている類似の装
置を開示している。
【0010】 近年になって、Q. Pei et al. は、輸送された電荷が電子と正孔のみならずイ
オンでもあるエレクトロルミネッセンスデバイスについて記述した(Science,1
995,269,1086)。このタイプの装置では、エレクトロルミネッセン
ス半導体物質、つまりこの場合では重合体又は重合体混合物は、イオン輸送のた
めの固体電解質の役目も果たしている。著者らによると、同時にイオン、電子及
び正孔を輸送するかかる物質の最適化は、特に電極との接触点において、なおも
多くの問題を提起する。
【0011】 電子注入電極の実現のために一般に利用される材料は、導電性金属又は金属合
金の中から選択される。例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、モリブ
デン又はマグネシウムと銀の合金などを挙げることができる。 明らかにかかる金属材料は、このようなエレクトロルミネッセンスデバイス内
で層状に配置された場合、光に対し透過性をもち得ない。
【0012】 これらの金属材料は同様に、その他の欠点として、金属酸化物と異なり腐食し
やすく、フォトリソグラフィ又はシルクスクリーンといった技術に従って加工す
ることができないという欠点をもつ。 これらの金属電極が、或る種の有機エミッタ内で直接充分な電子を注入できな
いこともある。これは、この有機物質が電極の仕事関数に比べ過度に低い還元電
位を有する場合に起こる。この場合も又、例えばオキサジアゾールから誘導され
た物質といったような電気触媒から成る層を介在させることが可能である。
【0013】 エレクトロルミネッセンスデバイス内への有機電気触媒から成る層の導入によ
って、エネルギー障壁の克服に起因する制約条件から部分的に解放されることが
できたことから、今や、多種多様なエレクトロルミネッセンス物質及び電極対の
利用を考慮し、かつその数多くの組合せを行なうことが可能である。 いずれにせよ電極と異なる種類の有機物質、エミッタ又は電気触媒の間の電荷
の移動が、一方では無機であり他方では有機である不均質な材料の界面で行なわ
れるという事実に変わりはない。これまでの例に従うと、これは、正孔注入の場
合の有機物質と金属酸化物の界面、或いは電子注入の場合の有機物質と金属の界
面でありうる。
【0014】 これらの界面レベルでは、特に電荷移動の効率がさほど良くない場合、強い電
界が発生する。それがもたらす1つの影響は、電極上に適用された有機層の剥離
の出現である。この現象は、これらの装置の中に見られる材料劣化の原因一部と
なり得、このことからこれらを工業的に応用することを考慮することはできない
【0015】 近年になって、F.Nuesch et al. は、不均質材料の界面に発生しうる現象に関
心を示した(Adv. Mater.,1997,9,222)。インジウム及び錫の混合酸
化物から成る電極及び、この場合はポリ(パラ−フェニレン)であるエレクトロ
ルミネッセンス有機物質を含むエレクトロルミネッセンスデバイスが構築された
。彼らは、付着基のおかげで、エレクトロルミネッセンス有機物質を電極の金属
酸化物に対し化学的に結合させることができた。しかしながら、このタイプの基
本的に無極性の多芳香族分子の使用は、常用の有機溶剤中におけるその可溶性が
きわめて低いことを理由として、困難になっている。
【0016】 一方では無機のそして他方では有機の材料の間の不均質性は、エレクトロルミ
ネッセンスデバイスの設計の際に頻繁に見られる、電極のいずれか1方の材料の
表面に被着された層を構成する有機材料のすぐれた接着性及びすぐれた分布を確
保するだけでなくその厚みを制御できることというもう1つの問題点をひき起こ
す。これらのパラメータのいずれかにおける欠陥は、装置を破壊することになる
ひびわれを開始させる可能性がある。
【0017】 本発明の目的は、金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた導電性材料で構
成された任意の電極の仕事関数を、多様なエレクトロルミネッセンス半導体固体
有機物質の酸化還元電位に意のままに適合させることが可能であるようなエレク
トロルミネッセンスデバイスを提供することにある。 本発明のもう1つの目的は、電極の同一材料が場合によって正孔又は電子をエ
レクトロルミネッセンス物質に向かって注入できるような形で、金属酸化物及び
金属窒化物の中から選ばれる導電性材料で構成された任意の電極の仕事関数を意
のままに適合することが可能であるようなエレクトロルミネッセンスデバイスを
提供することにある。
【0018】 本発明は同様に、2つの電極のうちの少なくとも1つを構成する材料特に電子
注入電極の材料が光に対して透過性又は少なくとも半透過性を有する、エレクト
ロルミネッセンスデバイスを提供することをも目的としている。 本発明のもう1つの目的は、不均質材料の界面における電荷移動の改善、ひい
てはエレクトロルミネッセンスデバイスの材料の劣化を回避することにある。
【0019】 本発明のさらなる目的は、いずれか1方の電極の材料上に被着させられた層の
有機材料の分布及び接着性を改善させることにある。 このため、本発明は、 i)金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた透過性又は半透過性である導
電性材料で構成され、ガラス、シリカ、アルミナ製板又は重合体シートから成る
透過性である支持体上に被着させられた層を含んで成る第1の電極; ii)第2の電極; iii)場合によってイオン伝導性をもつ半導体かつエレクトロルミネッセンスで
ある固体有機物質を含み2つの電極の間に配置され、場合によっては電気触媒で
構成された単数又は複数の中間層で縁取られた層;及び iv)導電性材料から成る層とエレクトロルミネッセンス物質から成る層の間に
配置された単分子構造層、 を含んで成る多層構造のエレクトロルミネッセンスデバイスにおいて、前記層が
、π電子系、このπ電子系に隣接の又は非隣接の官能基を有する構造をもつ双極
性有機化合物で構成され、かかる双極性有機化合物が一方では前記導電性材料に
対し前記官能基を介して化学的に結合され、他方では、前記エレクトロルミネッ
センス有機物質に対する化学的親和性を有することを特徴とする、多層構造のエ
レクトロルミネッセンスデバイスに関する。
【0020】 その電気双極子モーメントの性質、その値及びその向きにより、前記双極性有
機化合物は、それが化学的に結合されている第1の電極を構成する前記導電性材
料に対して、前記エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔
又は電子を注入する特性を付与する。 双極性有機化合物の双極性モーメントの値は、特にZINDO方法(J. Ridle
y et al, Theoret Chim. Acta., 1976,42,223 及び A. Bacon et a
l, Theoret, Chim. Acta., 1979,53,21)を利用することにより理想
的条件に従って実現された Hartree Fock の半経験的な計算方法を特に応用して
推定することができる。厳密に言うと、半経験的な方法は、分離された分子に適
用されてはならず、電極の材料の表面上に吸着された状態にあるこの同じ分子に
対し適用されなくてはならない。ZINDO方法ならびに理論化学で利用される
その他の計算プログラムは、例えば以下のように作業を進めることによって、吸
着された分子の正味双極子モーメントを決定できるようにする; すなわち、ZINDO方法を用いてまず、電極を表わす材料の表面の一片の付
近に置かれた分子の幾何形状を最適化することができる;その後、この幾何形状
内で、それ自体吸着された分子の双極子モーメントを計算することができる。
【0021】 前記第1の電極を構成する導電性材料がエレクトロルミネッセンス半導体固体
有機物質に向かって正孔注入することができるようにするため、前記材料に化学
的に結合された双極性有機化合物は、その電気双極子モーメントが1デバイから
50デバイの間に含まれる絶対値をもつ1つのベクトルであるような形で、有利
にも選択される。このベクトルの向きは、正極が導電性材料の付近にあり、一方
負極がそれから離れることになるようなものである。
【0022】 このような双極子モーメントをもつ双極性有機化合物を導電性材料に化学的に
結合させることにより、導電性材料が裸の状態で利用されたならば0. 5eV〜
1. 5eVの間に含まれていたと思われるエネルギー障壁を克服することによっ
て、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔注入すること
が可能である。
【0023】 この場合は正孔である電荷フラックスの通過は、恐らくは、前記双極性有機化
合物が化学的に結合された前記導電性材料から成る電極の仕事関数の増大に起因
している。このことは、電極の表面で電界を生成させ、克服すべきエネルギー障
壁を減少させる有機化合物の双極子の共働効果により説明がつく。 前記第1の電極を構成する導電性材料がエレクトロルミネッセンス半導体固体
有機物質に向かって電子を注入することができるようにするため、前記材料に化
学的に結合された双極性有機化合物は、その電気双極子モーメントが1デバイか
ら50デバイの間に含まれる絶対値をもつ1つのベクトルであるような形で、有
利にも選択される。このベクトルの向きは、負極が導電性材料の付近にあり、一
方正極がそれから離れることになるようなものである。
【0024】 このような双極子モーメントをもつ双極性有機化合物を導電性材料に化学的に
結合させることにより、導電性材料が裸の状態で利用されたならば0. 5eV〜
1. 5eVの間に含まれていたと思われるエネルギー障壁を克服することによっ
て、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって電子を注入するこ
とが可能である。
【0025】 この場合は電子である電荷フラックスの通過は、恐らくは、前記双極性有機化
合物が化学的に結合された前記導電性材料から成る電極の仕事関数の減少に起因
している。このことは、電極の表面で電界を生成させ、克服すべきエネルギー障
壁を減少させる有機化合物の双極子の共働効果により説明がつく。 その構造が、π電子系又は、このπ電子系に隣接の又は非隣接の官能基を有す
る前記双極性有機化合物は、前記官能基を介して前記導電性材料に対し化学的に
結合されている。前記官能基は有利には、カルボン酸、カルボキシレート、リン
酸、ホスホネート及びα−ケト−エノレート、オキシム、ヒドロキシキノリンを
含むグループの中から選ばれる。好ましくは、前記官能基は、電子軌道をよりカ
バーするべく保証しまさにここから電極とエレクトロルミネッセンス有機材料の
間のより優れた電荷移動を確保するような形で前記π電子系との関係において隣
接する位置にある。
【0026】 選択された官能基に応じて、この基と電極の導電性材料の間に介入する化学的
結合は、共有結合、イオン結合、双極子間結合又は水素結合である。 好ましくは、前記双極性有機化合物は、それが前記官能基を介して化学的に結
合されている導電性材料に対し、もしこの官能基がカルボン酸及びリン酸を含む
グループの中から選ばれているならば、エレクトロルミネッセンス半導体固体有
機物質に向かって正孔を注入する特性を付与する。
【0027】 好ましくは、前記双極子性有機化合物は、それが前記官能基を介して化学的に
結合されている導電性材料に対し、もしこの官能基がカルボキシレート、ホスホ
ネートを含むグループの中から選ばれているならば、エレクトロルミネッセンス
半導体固体有機物質に向かって電子を注入する特性を付与する。 その構造が一部分を構成するπ電子系により、前記導電性材料に化学的に結合
された前記双極性有機化合物は、場合に応じて導電性材料から抽出された電子又
は正孔といった電荷を支持し、次に、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機
物質に向かってそれを移動させることができる。
【0028】 電気発光性の半導体固体有機物質に対して前記双極性有機化合物が示す化学的
親和力により、場合に応じて電子又は正孔である電荷は双極性有機化合物とエレ
クトロルミネッセンス有機物質の間で容易に移動させられる。この化学的親和力
は、双極性有機化合物の化学構造の一部分とエレクトロルミネッセンス有機物質
の化学構造の一部分の間で、イオンタイプ、双極子間タイプ、電荷移動タイプ、
水素タイプ又はファン・デル・ワールスタイプの結合として現われる。
【0029】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスの1変形形態に従うと、 双極性有機化合物が、 ML1 (L)4 構造式(I) 〔式中、Mは、Ru(II),Os(II),Cr(II),Al(III) ,Ga(III) 及び
In(III) の中から選ばれ、 L1 は一般構造式a)のリガンドであり、 Lは一般構造式b)のリガンドである〕; ML1 (L)2 L' 構造式(II) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドである〕; ML1 LL' 構造式(III) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 L及びL' は、互いに独立して一般構造式a,c),d)又はe)のリガンド
である〕; ML1 LL' 構造式(IV) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式f)のリガンドである〕; ML1 L(X)2 構造式(V) 〔式中M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドであり、 XはCl- ,Br- ,I- ,NCS- ,CN- ,NCO- を含むコリガンドの
グループの中から選択される〕:及び ML1 LX 構造式(VI) 〔式中、M,L1 及びXは上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式f)のリガンドである〕; という一般構造式(I)〜(VI)の有機金属錯体の形で存在し、一般構造式a
),b),c),d)及びf)は、
【0030】
【化16】
【0031】 〔なお式中G1 及びG2 は同一又は異なるものであり、−COOH,−COO−
,−PO3 2 ,−PO3 - を含むグループの中から選択されている〕;
【0032】
【化17】
【0033】 〔なお式中Rは、水素、フェニル、ビニル、一級アミン、二級アミン、三級アミ
ン、四級アミン、ヒドロキシル、炭素原子数1〜30個のアルキルを含むグルー
プの中から選択されている〕;
【0034】
【化18】
【0035】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕;
【0036】
【化19】
【0037】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕;
【0038】
【化20】
【0039】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕;
【0040】
【化21】
【0041】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; である。 リガンドL及びL' は、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に対し
てそれらが示す化学的親和力に応じて選択される。 好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学的に結
合されている導電性材料に対し、それが前述の一般構造式(V)及び(VI)〔な
お式中リガンドL1 の構造式a)上に存在する基G1 及びG2 は同一でありかつ
−COOH及び−PO3 2 の中から選択されている〕の有機金属錯体の形で存
在する場合には、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔
を注入する特性を付与する。
【0042】 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが前述の一般構造式(V) すなわち、ML1 L(X)2 構造式(V) 〔式中Mは、Ru(II), Os(II),Cr(II),Al(III), Ga(III)及び
In(III) のうちから選択され、 L1 及びLは、同一のものであって、基G1 及びG2 が同一であり、−COO
H及び−PO3 2 の中から選択されるものとして、上記で定義された通りの一
般構造式a)のリガンドであり、 XはCl- ,Br- ,I- ,NCS- ,CN- ,NCO- を含むコリガンドの
グループの中から選択される〕 の有機金属錯体の形で存在する場合には、エレクトロルミネッセンス半導体固体
有機物質に向かって正孔を注入する特性を付与する。
【0043】 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが四酸の形でのジチオシアン酸ビス
(4, 4' −ジカルボキシ−2, 2' −ビピリジル)ルテニウム(II)である場合
、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔を注入する特性
を付与する。
【0044】 好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学的に結
合されている導電性材料に対し、それが前述の一般構造式(I)〜(IV)〔なお
式中リガンドL1 の構造式a)上に存在する基G1 及びG2 は同一でありかつ−
COO−及び−PO3 - の中から選択されている〕の有機金属錯体の形で存在
する場合には、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって電子を
注入する特性を付与する。
【0045】 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが前述の一般構造式(IV) すなわち、ML1 LL' 構造式(IV) 〔式中Mは、Ru(II), Os(II),Cr(II),Al(III), Ga(III)及び
In(III) のうちから選択され、 L1 は、基G1 及びG2 が同一であり、−COO−及び−PO3 - の中から
選択されるものとして、上記で定義された通りの一般構造式a)のリガンドであ
り、 L及びL' は同一であり、上記で定義された通りの一般構造式d)のリガンド
である〕の有機金属錯体の形で存在する場合には、エレクトロルミネッセンス半
導体固体有機物質に向かって電子を注入する特性を付与する。
【0046】 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが内部塩の形での〔ビス−(4, 4
' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−(4, 4' −ジカルボキシ−
2, 2' −ビピリジル)ルテニウム(II)である場合、エレクトロルミネッセン
ス半導体固体有機物質に向かって電子を注入する特性を付与する。
【0047】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスのもう1つの変形形態に従
うと、 双極性有機化合物は、
【0048】
【化22】
【0049】 〔なお式中、 G3 はカルボン酸又はリン酸基であり、 Aは−HC=CH−,−O−,−S−を含むグループの中から選ばれ、 − Aが−HC=CH−又は−S−である場合、B及びCは両方共−CH−で
あり、 − Aが−O−である場合、B及びCは両方共−N−であり、 mは0〜6であり、 nは0〜20であり Rは、水素、炭素原子数1〜20個の線状又は分枝アルキル、ヒドロキシル、エ
ーテル、一級アミン、ニ級アミン、三級アミン、四級アミン、ニトロ、シアノ、
エステルを含むグループの中から選ばれている〕;
【0050】
【化23】
【0051】 〔なお式中、 G4 は、カルボキシレート又はホスホネートであり、 mは0〜6であり、 nは0又は1の値で、かつ Rは炭素原子数1〜6個の線状又は分枝アルキルである〕; という一般構造式(VII)又は(VIII)を有している。
【0052】 好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学的に結
合されている導電性材料に対し、それが一般構造式(VII)を有する場合には、エ
レクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔を注入する特性を付
与する。 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが4−ニトロ−安息香酸である場合
には、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって正孔を注入する
特性を付与する。
【0053】 好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学的に結
合されている導電性材料に対し、それが一般構造式(VIII)を有する場合、エレク
トロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって電子を注入する特性を付与す
る。 さらに好ましくは、前記双極性有機化合物は、前記官能基を介してそれが化学
的に結合されている導電性材料に対し、それが4−カルボキシ−トリ−N−メチ
ルアニリウムベタイン又は4−カルボキシ−1−メチルピリジニウムベタインで
ある場合には、エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質に向かって電子を
注入する特性を付与する。
【0054】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスにおいては、導電性材料、
特に第1の電極は好ましくは、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、窒化ガリウム及
びインジウムと錫の混合酸化物の中から選ばれる。これらの材料は、光に対する
透過性又は半透過性をもつという大きな利点を有する。かくしてこれらは、エレ
クトロルミネッセンス半導体固体有機物質によって発出されるあらゆる放射線を
通す。
【0055】 さらに好ましくは、前記導電性材料は、インジウムと錫の混合酸化物である。
固体エレクトロルミネッセンスデバイスの分野においては、一般に、このような
材料で構成された電極の仕事関数は4. 7eVであることが認められている。か
かる電極は一般に、非常に頻繁に電気触媒の助けをかりて、正孔を注入すること
ができる。
【0056】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスにおいては、場合によって
電気触媒で構成された単数又は複数の中間層で縁どられたエレクトロルミネッセ
ンス半導体固体有機物質を含む1層が、2つの電極の間に配置されている。 エレクトロルミネッセンス半導体固体有機物質というのは、単数又は複数のエ
レクトロルミネッセンス分子で構成され、場合によって混合物の形で、発螢光団
といったこれらの分子のドーパント、電気触媒、イオン伝導物質を伴うイオン実
体といった添加物を含んで成る物質のことである。
【0057】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスにおいては、エレクトロル
ミネッセンス半導体有機物質は、ナフタレン、アントラセン、コロネン、ペリレ
ンのみならずアクリジン、ルブエン、キナクリドン、フタロシアニン、カルバゾ
ルの系統群に属する分子といった螢光性の単量体又は重合体有機分子、場合によ
ってクマリンによりドープされたアルミニウムといった金属と錯体形成させられ
たトリスー(8−ヒドロキシキノリン)の誘導体又はポリ(パラ−フェニレン−
ビニレン)又はポリ(パラ−フェニレン)などの重合体分子の中から選ばれる。
【0058】 電気触媒は、トリフェニルアミン及びオキサジアゾールの誘導体のみならず、
ニトリル基を支持するポリ(フェニル−ビニレン)、ポリビニルカルバゾル又は
ポリメチルフェニルシランの中から選ばれる。 本発明に従った装置の第2の電極は、アルミニウム、銀、銅、マグネシウム、
ニッケル、チタンといった導電性材料又はマグネシウム及び銀の合金といったよ
うなこれらの金属の合金で構成されていてよい。
【0059】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスの大きな利点の1つは、装
置の第2の電極が、金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた透過性又は半透
過性の導電性材料で構成され得、この材料に対しては、本発明に従った装置の変
形形態の1つに従って双極性有機化合物を化学的に結合させることになるという
点にある。この場合、極性有機物質は、第2の電極の材料に対して、その材料が
すでに異なる性質の双極性有機物質に化学的に結合されている第1の電極によっ
て注入されたものとは反対の性質の電荷を注入する特性を付与することになる。
【0060】 本発明は同様に、 ML1 (L)4 構造式(I) 〔式中、Mは、Ru(II),Os(II),Cr(II),Al(III) ,Ga(III) 及び
In(III) の中から選ばれ、 L1 は一般構造式a)のリガンドであり、 Lは一般構造式b)のリガンドである〕; ML1 (L)2 L' 構造式(II) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドである〕; ML1 LL' 構造式(III) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 L及びL' は、互いに独立して一般構造式a,c),d)又はe)のリガンド
である〕; ML1 LL' 構造式(IV) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式f)のリガンドである〕;及び ML1 L(X)2 構造式(V) 〔式中M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式d)又はe)のリガンドであり、 XはCl- ,Br- ,I- ,NCS- ,CN- ,NCO- を含むコリガンドの
グループの中から選択される〕: という一般構造式(I)〜(V)の有機金属錯体の形で存在し、一般構造式a
),b),c),d)及びf)は、
【0061】
【化24】
【0062】 〔なお式中G1 及びG2 は同一又は異なるものであり、−COOH,−COO−
,−PO3 2 ,−PO3 - を含むグループの中から選択されている〕;
【0063】
【化25】
【0064】 〔なお式中Rは、水素、フェニル、ビニル、一級アミン、二級アミン、三級アミ
ン、四級アミン、ヒドロキシル、炭素原子数1〜30個のアルキルを含むグルー
プの中から選択されている〕;
【0065】
【化26】
【0066】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕;
【0067】
【化27】
【0068】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕;
【0069】
【化28】
【0070】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕;
【0071】
【化29】
【0072】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; である、本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイス用の双極性有機化合
物にも関する。 一般に、一般構造式(I)〜(VI)の有機金属錯体は、塩化ルテニウム(III)
上でリガンドL及びL' の前駆物質である異なる複素環を連続的に反応させるこ
とによって得られる。
【0073】 本発明は同様に、下式(VII)
【0074】
【化30】
【0075】 〔なお式中、 G3 はカルボン酸又はリン酸基であり、 Aは−HC=CH−,−O−を含むグループの中から選ばれ、 − Aが−HC=CH−である場合、B及びCは両方共−CH−であり、 − Aが−O−である場合、B及びCは両方共−N−であり、 mは0〜6であり、 nは0〜20であり Rは、水素、炭素原子数1〜20個の線状又は分枝アルキル、ヒドロキシル、エ
ーテル、一級アミン、ニ級アミン、三級アミン、四級アミン、ニトロ、シアノ、
エステルを含むグループの中から選ばれている〕; をもつ本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイス用の双極性有機化合物
にも関する。
【0076】 本発明に従ったエレクトロルミネッセンスデバイスの製造のためには適切なあ
らゆる方法、特に先行技術の装置の製造のために利用された技術を利用すること
ができる。 かくして、金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた透過性又は半透過性の
導電性材料で構成された層を形成するために、それ自体既知のものである特にプ
ラズマトーチを用いた熱噴霧による被着方法、さらには液相からの被着技法なら
びに蒸気相での化学反応による被着方法を利用することができる。プラズマトー
チを用いる方法(「プラズマスパッタリング」)は、インジウム及び錫の混合酸
化物を適用するために特に適している。
【0077】 好ましくは、まず最初にフィルム・シート又は小プレートの形をもちエレクト
ロルミネッセンスデバイスの支持体として役立つ基板上にこの導電性材料を被着
させることにより、この材料で構成された層を形成する。この基板は、有利には
、ガラス、シリカ、アルミナ、好ましくはサファイア又は石英或いは重合体とい
った透過性絶縁材料で構成されている。
【0078】 その後、その表面を活性にし双極性有機化合物の化学的固定を可能にするべく
、導電性材料を前処理する。このとき、この材料は、超音波による処理、機械式
ブラシでの処理から真空下に置かれたエンクロージャ内でのイオンボンバードメ
ント処理又はプラズマ処理に至るまでのさまざまな清浄処理を受ける。このとき
導電性材料の表面層からあらゆる有機残渣ならびに吸収されたあらゆる気体が除
去される。
【0079】 双極性有機化合物を被着させるためには、化合物を溶剤内で溶解状態にするあ
らゆる技術を利用することができる。これは、有機材料上の双極性有機化合物の
官能基の結合を可能にするべく充分な時間、該化合物を含有する希釈されたこの
ような溶液中に導電性材料を浸漬させる技術つまり「ディップコーティング(浸
漬塗装)」でありうる。もう1つの技術は、化合物の均質な分布を得るべく回転
させた導電性材料の上に有機化合物の希釈溶液を少量被着させるホアラ又は「ス
ピンコーティング」と呼ばれる方法の応用でもありうる。熱蒸発又は昇華に基づ
く技術を応用して双極性有機化合物を被着させることも同様に可能である。
【0080】 単分子層を得るべく、得られた基板は純粋な溶剤或いは又双極性有機化合物を
含有するもののこの場合は濃度が比較的低い同じ溶液によって洗い流される。導
電性材料に結合されていない分子はこのとき全て除去される。エレクトロルミネ
ッセンス半導体固体物質で構成された層ならびに場合によっては電気触媒で構成
された中間層は、上述のものと同一の方法を適用することによって連続的に被着
されるが、この場合には、洗い流し段階を実施する必要は必ずしもない。
【0081】 第2の電極を構成する導電性材料の被着は、各材料タイプに適したそれ自体既
知の方法に従って行なわれる。例えば、材料が金属又は金属合金である場合には
、真空熱蒸発による技術に従って被着させることができる。材料が金属酸化物で
ある場合には、真空熱蒸発技術か又はスピンコーティング法と呼ばれるものを応
用して被着させることができる。
【0082】 有利にも、装置の異なる構成要素は、各々透過性又は半透過性材料で構成され
ており、2つの電極の構成材料層、エレクトロルミネッセンス半導体固体物質か
ら成る層ならびに場合によって存在する電気触媒で構成された中間層の厚みは、
これらの層が全て透過性又は半透過性となるような形で調節される。 このようにして、その両面で光を発するエレクトロルミネッセンスデバイスを
実現することができる。
【0083】 同様に、それ自体既知の要領で、場合によって、本発明に従った装置の外部面
上に、装置により発出された光を導き、特に微細空洞の形成によりそのいくつか
の構成要素を補強するべく、鏡を形成する反射層又は半透過性及び/ 又は誘電性
層といった単数又は複数の補足的な補助層を形成することもできる。 その上、各々がその2つの面上に光を発し、異なる発光波長をもつ異なるエレ
クトロルミネッセンス有機材料層を含む例えば3つといった複数の本発明に従っ
たデバイスを積み重ねることによって、このデバイスの異なる層に適用された電
圧の変動によって制御される色の混合によって機能する多色表示装置を製造する
ことができる。
【0084】 第2のタイプの多色表示は、各要素を構成する異なる装置に適用される電圧の
変動により制御される色の混合によって機能する、異なる発光波長をもつ異なる
エレクトロルミネッセンス有機材料層を含む、本発明に従った例えば3つといっ
た複数のデバイスを並置することによって形成された要素を用いて実現できる。
第3のタイプの多色表示は、各要素を構成する異なるデバイスに適用される電
圧の変動により制御される色の混合によって機能する、単数又は複数のエレクト
ロルミネッセンス有機層により発出される発光スペクトルの内側の狭い波長ドメ
インの選択に有利に作用する補足的な補助層を含む、例えば3つといった複数の
本発明に従ったデバイスを並置させることによって形成される要素を用いて実現
することができる。
【0085】 本発明は、添付図面を参考にしながら、本発明に従ったデバイスの実施態様の
実現の制限的意味の無い例についての以下の詳細な記述を読むことによってより
良く理解することができるだろう。なお図面中、 図1は、デバイスの実施形態の概略的断面図である。 図2は、電気双極性モーメントの表現ならびに異なるエネルギーレベルの記号
による表現を伴う、正孔注入特性を材料に付与する双極性物質であるジチオシア
ン酸ビス(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)−ルテニウム(II)
の結合様式の1表現である。
【0086】 図3は、ジチオシアン酸ビス−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリ
ジル)−テニウム(II)を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキ
ノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた
電流−電圧特性曲線を実線で示したグラフであり、破線で表わされた曲線は、化
合物を結合させずに得た対照曲線である。
【0087】 図4は、ジチオシアン酸ビス−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリ
ジル)−ルテニウム(II)を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシ
キノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られ
た発光強度−電圧特性曲線を実線で示したグラフであり、破線で表わされた曲線
は、化合物を結合させずに得た対照曲線である。
【0088】 図5は、材料に対し正孔注入特性を付与する双極性物質である4−ニトロ安息
香酸の結合様式の表現と、それに伴うその電気双極子モーメントの表現ならびに
異なるエネルギーレベルの記号による表現である。 図6は、4−ニトロ安息香酸を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒド
ロキシキノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して
得られた電流−電圧特性曲線を実線で示したグラフであり、破線で表わされた曲
線は、化合物を結合させずに得た対照曲線である。
【0089】 図7は、4−ニトロ安息香酸を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒド
ロキシキノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して
得られた発光強度−電圧特性曲線を実線で示したグラフであり、破線で表わされ
た曲線は、化合物を結合させずに得た対照曲線である。 図8は、N,N' −ジオクチル−3,3' −ビカルバジル−6,6' −ジカル
ボン酸を1つの電極に結合させて、N,N' −ジエチル−3,3' −ジカルバゾ
ルをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた電流−電圧特性曲線
を実線で示したグラフであり、破線で表わされた曲線は、化合物を結合させずに
得た対照曲線である。
【0090】 図9は、N,N' −ジオクチル−3,3' −ビカルバジル−6,6' −ジカル
ボン酸を1つの電極に結合させて、N,N' −ジエチル−3,3' −ジカルバゾ
ルをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた発光強度−電圧特性
曲線を実線で示したグラフであり、破線で表わされた曲線は、化合物を結合させ
ずに得た対照曲線である。
【0091】 図10は、材料に対し電子注入特性を付与する双極性物質である〔ビス(4,
4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−(4,4' −ジカルボキシ
−2,2' −ビピリジル)〕ルテニウム(II) の結合様式の表現と、それに伴う
その電気双極子モーメントの表現ならびに異なるエネルギーレベルの記号による
表現である。
【0092】 図11は、〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−
(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕−ルテニウム(II)を1つ
の電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウムをエレ
クトロルミネッセンス物質として利用して得られた電流−電圧特性曲線を実線で
示したグラフであり、破線で表わされた曲線は、化合物を結合させずに得た対照
曲線である。
【0093】 図12は、〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−
(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕−ルテニウム(II)を1つ
の電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)をエレクトロルミネ
ッセンス物質として利用して得られた発光強度−電圧特性曲線を実線で示したグ
ラフであり、破線で表わされた曲線は、化合物を結合させずに得た対照曲線であ
る。
【0094】 例1:(第1の電極が正孔注入特性を有する、本発明に従ったデバイスの第1
の変形実施形態の製造) a)下式1a
【0095】
【化31】
【0096】 の化合物である二水化二塩化ビス(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピ
リジル)ルテニウム(II)の調製 このルテニウム錯体の調製は、国際出願W094/ 04497に記述されてい
る方法に従って実施される。 b)下式1b
【0097】
【化32】
【0098】 の化合物である、ジチオシアン酸ビス(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −
ビピリジル)ルテニウム(II)の調製: このルテニウム錯体の調製は、国際出願W094/ 04497に記述されてい
る方法に従って実施される。この錯体の電気双極子モーメントの推定絶対値は、
10デバイである。 c)図1に例示されているような本発明に従ったデバイスの変形形態の製造 厚み80nm,抵抗率50Ωのインジウム及び錫の混合酸化物の導電性薄層(
ITOという呼称で呼ばれる市販品)が被覆されたガラス板1を、まずはエタノ
ール中、そして次にアセトン中での超音波浴において洗浄し、その後で、重合体
ベースのブラシを用いて界面活性剤を含有する精製水の中で機械的に摩擦する。
まずは洗剤を含む超音波浴の中で、そして次に精製水の中で、新たに洗浄作業を
実施する。このように洗浄された基板を次に、真空エンクロージャに連結された
アルゴン雰囲気下に置かれたグローブボックスの中に導入する。次にこの基板を
、8・10−2のアルゴン圧力、120Vの電圧ならびに10WのRF出力下で
6分間、イオンボンバードメントに付す。不活性雰囲気から出すことなく、導電
性基板を、10−4Mの濃度でジチオシアン酸ビス(4,4' −ジカルボキシ−
2,2' −ビピリジル)−ルテニウム(II)を含有する水及び酸素を含まないエタ
ノール溶液中に浸漬させる。その後、基板を同じエタノール溶液、ただし今回は
10−6Mの濃度の溶液で素早く洗い流す。かくして単分子構造の層3が構成さ
れる。基板を新たに真空エンクロージャ内に置き、このときトリス−(8−ヒド
ロキシキノン)アルミニウムから成る140nmの厚みの層を熱蒸発により被着
させる。最後に、それ自体既知の方法に従って厚み50nmの層6の形で、アル
ミニウムで構成された第2の電極を被着させる。双極性有機化合物が上に化学的
に結合されているインジウム及び錫の酸化物で構成された、第1の電極に接続さ
れた陽極端子と、アルミニウムで構成された第2の電極に接続された陰極端子の
間に、電流を印加する。
【0099】 得られた特性は、図3及び4に示され、有機化合物が電極の材料に結合されな
かった場合に得られる特性と比較されている。第1の電極は、増加する電圧値に
ついて+20V以上でしか正孔を注入しないということが非常に明瞭にわかる。
このとき、この電流通過には、この時点で増加する一方である強度をもつ光の著
しい発出が伴っている。一方対照装置はというと、これはかかる電圧において正
孔を注入する能力をもたず、当然ながら光を発出できない。
【0100】 例2:(第1の電極が正孔注入特性をもつ、本発明に従ったデバイスの第2の
変形実施形態の製造) 先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの一例が実現された。今度は
、単分子の厚みの層3を構成する双極性有機化合物は、4−ニトロ安息香酸であ
る。その電気双極子モーメントの推定絶対値は、5デバイである。
【0101】 かくして、濃度10−3Mのテトラヒドロフラン中のこの酸の溶液を、不活性
雰囲気下で導電性基板上に被着させる。数時間の接触の後、基板をテトラヒドロ
フランにより洗い流し、次に乾燥させる。トリス(8−ヒドロキシキノリン)ア
ルミニウムで構成された層4は140nmの厚みを有する。双極性有機化合物が
上に化学的に結合されているインジウム及び錫の酸化物で構成された、第1の電
極に接続された陽極端子と、アルミニウムで構成された第2の電極に接続された
陰極端子の間に電流を印加する。
【0102】 得られた特性は、図6及び7に示され、有機化合物が電極の材料に結合されな
かった場合に得られる特性と比較されている。第1の電極は、増加する電圧値に
ついて+20V以上でしか正孔を注入しないということが非常に明瞭にわかる。
このとき、この電流通過には、この時点で増加する一方である強度をもつ光の著
しい発出が伴っている。一方対照装置はというと、これはかかる電圧において正
孔を注入する能力をもたず、当然ながら光を発出できない。
【0103】 例3:(第1の電極が正孔を注入する特性をもつ、本発明に従ったデバイスの
第3の変形実施形態の製造) a)下式3a
【0104】
【化33】
【0105】 の化合物である、2,2' :5' ,2'':5'',2''' −テトラチエニル−5
''' カルボン酸の調製。 この化合物の調製は、S. Isz et al(AIP Conference Proceeding, Ed. P.C.
Lacaze, AIP Press, New York, 1996年、第354巻、p394〜408)
により記述された方法に従って実現される。その電気双極子モーメントの推定絶
対値は2. 5デバイである。 b)図1に例示された通りの本発明に従ったデバイスの変形形態の製造。
【0106】 先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの一例が実現されたが、今度
は、層3を構成する双極性有機化合物は、2,2' :5' ,2'':5'', 2'''
−テトラチエニル−5''' −カルボン酸である。 その後、双極性有機化合物が上に化学的に結合されているインジウム及び錫の
酸化物で構成された、第1の電極に接続された陽極端子と、第2の電極に接続さ
れた陰極端子の間に電流を印加する。
【0107】 第1の電極は、増加する電圧値について+22V以上でしか正孔を注入しない
ということが非常に明瞭にわかる。このときこの電流通過には、この時点で増加
する一方である強度をもつ光の著しい発出が伴っている。一方対照装置はという
と、これはかかる電圧において正孔を注入する能力をもたず、当然ながら光を発
出できない。
【0108】 例4:(第1の電極が正孔を注入する特性をもつ本発明に従ったデバイスの第
4の変形実施形態の製造) a)下式4a
【0109】
【化34】
【0110】 の化合物である、N,N' −ジオクチル−3,3' −ビカルバジル−6,6' −
ジカルボン酸の調製。 この化合物の調製は、T. Benazzi (Paris-Nord 大学博士号取得のために提出
された論文)により記述された方法に従って実現される。その電気双極子モーメ
ントの推定絶対値は3デバイである。
【0111】 b)図1に例示された通りの本発明に従ったデバイスの変形形態の製造。 先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの一例が実現された。今度は
、単分子厚みの層3を構成する双極性有機化合物は、N,N' −ジオクチル−3
,3' −ビカルバジル−6,6' −ジカルボン酸であり、エレクトロルミネッセ
ンス物質は、N,N' −ジエチル−3,3' −ジカルバゾルであり、第2の電極
はマグネシウムと銀の合金で構成されている。
【0112】 かくして、10−4Mの濃度のテトラヒドロフラン中のこの酸の溶液を、不活
性雰囲気下で導電性基板上の浸漬により被着させる。10時間の接触の後、基板
をテトラヒドロフランにより洗い流し、その後乾燥させる。N,N' −ジエチル
−3,3' −ビカルバゾルから成る層4は100nmの厚みをもつ。双極性有機
化合物が上に化学的に結合されているインジウム及び錫の酸化物で構成された、
第1の電極に接続された陽極端子と、アルミニウムで構成された第2の電極に接
続された陽極端子の間に、電流を印加する。
【0113】 得られた特性は、図8及び9に示され、有機化合物が電極の材料に結合されな
かった場合に得られる特性と比較されている。第1の電極は、増加する電圧値に
ついて+13V以上でしか、正孔を注入しないということが非常に明瞭にわかる
。このときこの電流通過には、この時点で増加する一方である強度をもつ光の著
しい発出が伴っている。一方対照装置はというと、これはかかる電圧において正
孔を注入する能力をもたず、当然ながら光を発出できない。
【0114】 例5:(第1の電極が電子注入特性をもつ、本発明に従ったデバイスの第5の
変形実施形態の製造) a)下式5a
【0115】
【化35】
【0116】 の化合物である二塩化(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)
ルテニウム(II)の調製。 この化合物の調製は、Athanassov et al.(J.Phys. Chem. B.1997,101
,2558)により記述されている方法に従って実現される。 b)下式5b
【0117】
【化36】
【0118】 の化合物である〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)
−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕ルテニウム(II)の調製
。 10mlの水/ エタノール(1:1)混合物の中に、二塩化(4,4' −ジフ
ェニル−1,10−フェナントロレン)ルテニウム(II) (167mg, 0. 2mm
ol),2,2' −ビピリジル−4,4' −ジカルボン酸(49. 5mg,0. 20
2mmol)及び約50mgのトリエチルアミンを添加する。3時間、窒素下で混合物
を還流させる。冷却後、不溶性不純物を除去するべく溶液をろ過し、エタノール
を蒸発させる。沈殿物をろ過により収集し、水で洗浄する。粗生成物をアセトン
内に入れ、これを2〜3時間還流させる。冷却後、生成物をろ過する。C60H
53N6S2O11. 5Ruについての元素分析はC62,82(63. 04)
; H4,67(4. 67);N7,26(7. 35)という値をもらたした。
なおカッコ内は計算値である。
【0119】 その電気双極子モーメントの推定絶対値は50デバイである。 c)図2に例示されているとおりの、本発明に従ったデバイスの変形形態の製
造。 補足的電気触媒層5の導入という点で異なるものの、先に示した変形形態のデ
バイスと類似のデバイスを実現した。今度は、単分子厚みの層3を構成する双極
性有機化合物は、〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン
)−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕−ルテニウム(II)
である。導電性基板を、不活性雰囲気下で10−4の濃度のこの化合物のエタノ
ール溶液中に浸漬させる。数時間の接触後、今度は10−6Mの濃度の同じエタ
ノール溶液で基板を洗浄する。その後、基板を真空エンクロージャ内に置き、そ
の後、熱蒸発のためトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウムの厚み90
nmの層を被着させる。第2の中間層5は、厚み50nmのN,N' −ビス(3
−メチルフェニル)−N,N' −(ビフェニル)ベンチジンで構成されている。
最後に、金で構成された第2の電極を、それ自体既知の方法に従って厚み50n
mの層6の形で被着させる。双極性有機化合物が上に化学的に結合されているイ
ンジウム及び錫の酸化物で構成された、第1の電極に接続された陽極端子と、金
で構成れた第2の電極に接続された陰極端子の間に、電流を印加する。
【0120】 得られた特性は、図10及び11に示され、有機化合物が電極の材料に結合さ
れなかった場合に得られる特性と比較されている。第1の電極は、減少する電圧
値について−10以下でしか電子を注入しないということが非常に明瞭にわかる
。このときこの電流通過には、この時点で増加する一方である強度をもつ光の著
しい発出が伴っている。一方対照装置はというと、これは電子を注入する能力を
もたず、当然ながら光を発出できない。
【0121】 例6:(第1の電極が電子注入特性をもつ、本発明に従ったデバイスの第6の
変形実施形態の製造) a)下式6a
【0122】
【化37】
【0123】 という構造式6aにより表わされるようなビピリジニウム構造の化合物の調製
この化合物の調製は、J.Emon (Anal. Chem. 1986,58,1866)によ
って記述されている方法に従って実現される。その電気双極子モーメントの推定
絶対値は30デバイである。 b)図1に示された通りの本発明に従ったデバイスの変形形態の調製。
【0124】 先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの一例が実現されたが、今度
は、層3を構成する双極性有機化合物は、構造式6aにより表わされているよう
なビピリジニウム構造の化合物である。双極性有機化合物が上に化学的に結合さ
れているインジウム及び錫の酸化物で構成された、第1の電極に接続された陽極
端子と、金で構成された第2の電極に接続された陰極端子の間に、電流を印加す
る。第1の電極は、減少する電圧値について、−13V以下でしか電子を注入し
ない。一方対照装置はというと、これは、電子を注入する能力をもたず、当然な
がら光を発出できない。
【0125】 例7:(第1の電極が電子注入特性をもつ、本発明に従ったデバイスの第7の
変形実施形態の製造) a)下式7a
【0126】
【化38】
【0127】 の化合物である、4−カルボキシ−トリ−N−メチルアニリウムベタインの調
製 この化合物の調製は、K. Willstaetten et al(Chem. Ber., 1904,37,
415)によって記述された方法に従って実現される。その電気双極子モーメン
トの推定絶対値は、20デバイである。
【0128】 b)図1に例示されているような本発明に従ったデバイスの変形形態の製造。
先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの一例が実現されたが、今度
は、層3を構成する双極性有機化合物は4−カルボキシ−トリ−N−メチルアニ
リウムベタインである。 双極性有機化合物が上に化学的に結合されているインジウム及び錫の酸化物で
構成された、第1の電極に接続された陽極端子と、金で構成された第2の電極に
接続された陰極端子の間に、電流を印加する。第1の電極は、減少する電圧値に
ついて、−13V以下でしか電子を注入しない。このとき、この電流通過には、
この時点で増加する一方である強度をもつ光の著しい発出が伴っている。一方対
照装置はというと、これは、電子を注入する能力をもたず、当然ながら光を発出
できない。
【0129】 例8:(第1の電極が電子注入特性をもつ、本発明に従ったデバイスの第8の
変形実施形態の製造) a)下式8a
【0130】
【化39】
【0131】 の化合物である4−カルボキシ−1−メチルピリジニウムベタインの調製。 この化合物の調製は、Black (J. Phys. Chem.,1955,59,670)によ
って記述されている方法に従って実施される。その電気双極子モーメントの推定
絶対値は15デバイである。 b)図1に例示された通りの本発明に従ったデバイスの変形形態の製造。
【0132】 先に示した変形形態のデバイスに類似のデバイスの例が実現されたが、今度は
、層3を構成する双極性有機化合物は4−カルボキシ−1−メチルピリジニウム
ベタインである。 双極性有機化合物が上に化学的に結合されているインジウム及び錫の酸化物で
構成された、第1の電極に接続された陽極端子と、金で構成された第2の電極に
接続された陰極端子の間に、電流を印加する。第1の電極は、減少する電圧値に
ついて−13V以下でしか電子を注入しない。このときこの電流通過には、この
時点で増加する一方である強度をもつ光の著しい発出が伴っている。一方対照装
置はというと、これは、電子を注入する能力をもたず、当然ながら光を発出でき
ない。
【0133】 例9:(インジウム及び錫の酸化物で構成された電極が充分な正孔も充分な電
子も注入できない対照デバイスの製造。) インジウム及び錫の混合酸化物の導電性薄層が被覆されたガラス板1を、例1
のとおりに洗浄する。基板を次に、真空エンクロージャに連結されたアルゴン雰
囲気下に置かれたグローブボックスの中に導入する。次にこの基板を、8・10
−2のアルゴン圧力、120Vの電圧ならびに10WのRF出力下で6分間、イ
オンボンバードメントに付す。不活性雰囲気から出すことなく、導電性基板を、
水も酸素を含まないエタノールの中に浸漬させ、次に乾燥させる。基板を新たに
真空エンクロージャ内に置き、このときトリス−(8−ヒドロキシキノン)アル
ミニウムから成る140nmの厚みの層を熱蒸発により被着させる。最後に、そ
れ自体既知の方法に従って厚み50mmの層6の形で、アルミニウムで構成され
た第2の電極を被着させる。インジウム及び錫の酸化物で構成された、第1の電
極に接続された陽極端子と、アルミニウムで構成された第2の電極に接続された
陰極端子の間に、電流を印加する。
【0134】 例10:(インジウム及び錫の酸化物で構成された電極が充分な正孔も充分な
電子も注入できない対照デバイスの製造。) 先に示したものと類似した対照デバイスの一例を実現した。今度は、エレクト
ロルミネッセンス半導体固体物質は、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)アル
ミニウムに置き代わるN,N' −ジメチル−3,3' −ジカルバゾルであり、第
2の電極はマグネシウムと銀の合金で構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のデバイスの概略的断面図である。
【図2】 電気双極性モーメントの表現ならびに異なるエネルギーレベルの記号による表
現を伴う、正孔注入特性を材料に付与する双極性物質であるジチオシアン酸ビス
(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)−ルテニウム(II)の結合様
式の1表現である。
【図3】 ジチオシアン酸ビス−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)−
テニウム(II)を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)
アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた電流−電
圧特性曲線を実線で示したグラフである。
【図4】 ジチオシアン酸ビス−(4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)−
ルテニウム(II)を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン
)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた発光強
度−電圧特性曲線を実線で示したグラフである。
【図5】 材料に対し正孔注入特性を付与する双極性物質である4−ニトロ安息香酸の結
合様式の表現と、それに伴うその電気双極子モーメントの表現ならびに異なるエ
ネルギーレベルの記号による表現である。
【図6】 4−ニトロ安息香酸を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキ
ノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた
電流−電圧特性曲線を実線で示したグラフである。
【図7】 4−ニトロ安息香酸を1つの電極に結合させて、トリス−(8−ヒドロキシキ
ノリン)アルミニウムをエレクトロルミネッセンス物質として利用して得られた
発光強度−電圧特性曲線を実線で示したグラフである。
【図8】 N,N' −ジオクチル−3,3' −ビカルバジル−6,6' −ジカルボン酸を
1つの電極に結合させて、N,N' −ジエチル−3,3' −ジカルバゾルをエレ
クトロルミネッセンス物質として利用して得られた電流−電圧特性曲線を実線で
示したグラフである。
【図9】 N,N' −ジオクチル−3,3' −ビカルバジル−6,6' −ジカルボン酸を
1つの電極に結合させて、N,N' −ジエチル−3,3' −ジカルバゾルをエレ
クトロルミネッセンス物質として利用して得られた発光強度−電圧特性曲線を実
線で示したグラフである。
【図10】 材料に対し電子注入特性を付与する双極性物質である〔ビス(4,4' −ジフ
ェニル−1,10−フェナントロレン)−(4,4' −ジカルボキシ−2,2'
−ビピリジル)〕ルテニウム(II) の結合様式の表現と、それに伴うその電気双
極子モーメントの表現ならびに異なるエネルギーレベルの記号による表現である
【図11】 〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−(4,4'
−ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕−ルテニウム(II)を1つの電極に結
合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウムをエレクトロルミ
ネッセンス物質として利用して得られた電流−電圧特性曲線を実線で示したグラ
フである。
【図12】 〔ビス(4,4' −ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−(4,4'
−ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)〕−ルテニウム(II)を1つの電極に結
合させて、トリス−(8−ヒドロキシキノリン)をエレクトロルミネッセンス物
質として利用して得られた発光強度−電圧特性曲線を実線で示したグラフである
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/22 H05B 33/22 D B // C07F 15/00 C07F 15/00 A (72)発明者 シ−アーメド,リンダ スイス国,セアッシュ−1003 ローザン ヌ,リュ セントラル,31 (72)発明者 ズッピローリ,リベロ スイス国,セアッシュ−1429 ギエス Fターム(参考) 3K007 AB04 AB15 CA01 CA02 DA00 DB03 EB00 FA01 FA02 4C055 AA01 BA02 BA25 CA01 DA01 DA05 DA06 DA08 DA42 DA52 DA56 DA57 EA01 4C065 AA04 AA19 BB09 CC09 DD02 EE02 HH01 HH02 JJ05 JJ06 KK02 LL05 LL06 PP02 4H050 AA03 AB92 WB14 WB15 WB17 WB21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i)金属酸化物及び金属窒化物の中から選ばれた透過性又は
    半透過性である導電性材料で構成され、ガラス、シリカ、アルミナ製板又は重合
    体シートから成る透過性である支持体(1)上に被着させられた層(2)を含ん
    で成る第1の電極; ii)第2の電極(6); iii)場合によってイオン伝導性をもつ半導体かつエレクトロルミネッセンスで
    ある固体有機物質を含み2つの電極の間に配置され、場合によっては電気触媒で
    構成された単数又は複数の中間層(5)で縁取られた層(4);及び iv)導電性材料から成る層(2)とエレクトロルミネッセンス物質から成る層
    (4)の間に配置された単分子構造層(3); を含んで成る多層構造のエレクトロルミネッセンスデバイスにおいて、前記層(
    3)が、π電子系、このπ電子系に隣接の又は非隣接の官能基を有する構造をも
    つ双極性有機化合物で構成され、かかる双極性有機化合物が一方では前記導電性
    材料に対し前記官能基を介して化学的に結合され、他方では、前記エレクトロル
    ミネッセンス有機物質に対する化学的親和性を有することを特徴とする、多層構
    造のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  2. 【請求項2】 層(3)を構成する双極性有機化合物が、1デバイ〜50デ
    バイの間の絶対値をもつベクトルにより表わされる電気双極子モーメントを有し
    、このベクトルの向きは、該化合物の正極が化学的にそれが結合されている導電
    性材料の付近にあり一方その負極は前記材料から離れることになるようなもので
    あり、かくして結果として第1の電極は電気発光物質から成る層(4)に向かっ
    て正孔を注入する特性を有することになることを特徴とする、請求項1に記載の
    エレクトロルミネッセンスデバイス。
  3. 【請求項3】 層(3)を構成する双極性有機化合物が、1デバイ〜50デ
    バイの間の絶対値をもつベクトルにより表わされる電気双極子モーメントを有し
    、このベクトルの向きは、該化合物の負極が化学的にそれが結合されている導電
    性材料の付近にあり一方その正極は前記材料から離れることになるようなもので
    あり、かくして結果として第1の電極はエレクトロルミネッセンス物質から成る
    層(4)に向かって電子を注入する特性を有することになることを特徴とする、
    請求項1に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  4. 【請求項4】 層(3)を構成する双極性有機化合物が、カルボン酸、カル
    ボキシレート、リン酸、ホスホネート及びα−ケト−エノレート、オキシム、ヒ
    ドロキシキノリンといったキレート化基を含むグループの中から選ばれた官能基
    により前記導電性材料に結合されていることを特徴とする請求項1に記載のエレ
    クトロルミネッセンスデバイス。
  5. 【請求項5】 双極性有機化合物が、 ML1 (L)4 構造式(I) 〔式中、Mは、Ru(II),Os(II),Cr(II),Al(III) ,Ga(III) 及び
    In(III) の中から選ばれ、 L1 は一般構造式a)のリガンドであり、 Lは一般構造式b)のリガンドである〕; ML1 (L)2 L' 構造式(II) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドである〕; ML1 LL' 構造式(III) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 L及びL' は、互いに独立して一般構造式a,c),d)又はe)のリガンド
    である〕; ML1 LL' 構造式(IV) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式f)のリガンドである〕; ML1 L(X)2 構造式(V) 〔式中M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドであり、 XはCl- ,Br- ,I- ,NCS- ,CN- ,NCO- を含むコリガンドの
    グループの中から選択される〕:及び ML1 LX 構造式(VI) 〔式中、M,L1 及びXは上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式f)のリガンドである〕; という一般構造式(I)〜(VI)の有機金属錯体の形で存在し、一般構造式a
    ),b),c),d)及びf)は、 【化1】 〔なお式中G1 及びG2 は同一又は異なるものであり、−COOH,−COO- ,−PO3 2 ,−PO3 - を含むグループの中から選択されている〕; 【化2】 〔なお式中Rは、水素、フェニル、ビニル、一級アミン、二級アミン、三級アミ
    ン、四級アミン、ヒドロキシル、炭素原子1〜30個のアルキルを含むグループ
    の中から選択されている〕; 【化3】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕; 【化4】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕; 【化5】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; 【化6】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  6. 【請求項6】 双極性有機化合物が、四酸の形をしたジチオシアン酸ビス(
    4,4' −ジカルボキシ−2,2' −ビピリジル)−ルテニウム(II)であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  7. 【請求項7】 双極性有機化合物が、内部塩の形をした〔ビス(4,4' −
    ジフェニル−1,10−フェナントロレン)−(4,4' −ジカルボキシ−2,
    2' −ビピリジル)ルテニウム(II)であることを特徴とする請求項5に記載の
    エレクトロルミネッセンスデバイス。
  8. 【請求項8】 双極性有機化合物が、 【化7】 〔なお式中、G3 はカルボン酸又はリン酸基であり、 Aは−HC=CH−,−O−,−S−を含むグループの中から選ばれ、 − Aが−HC=CH−又は−S−である場合、B及びCは両方共−CH−で
    あり、 − Aが−O−である場合、B及びCは両方共−N−であり、 mは0〜6であり、 nは0〜20であり Rは、水素、炭素原子数1〜20個の線状又は分枝アルキル、ヒドロキシル、エ
    ーテル、一級アミン、ニ級アミン、三級アミン、四級アミン、ニトロ、シアノ、
    エステルを含むグループの中から選ばれている〕; 【化8】 〔なお式中、G4 は、カルボキシレート又はホスホネートであり、 mは0〜6であり、 nは0又は1の値で、かつ Rは炭素原子数1〜6個の線状又は分枝アルキルである〕; という一般構造式(VII)又は(VIII)を有していることを特徴とする請求項1に記
    載のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  9. 【請求項9】 導電性材料が酸化チタン、酸化亜鉛、窒化ガリウム及びイン
    ジウムと錫の混合酸化物の中から選ばれることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れか1項に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス。
  10. 【請求項10】 ML1 (L)4 構造式(I) 〔式中、Mは、Ru(II),Os(II),Cr(II),Al(III) ,Ga(III) 及び
    In(III) の中から選ばれ、 L1 は一般構造式a)のリガンドであり、 Lは一般構造式b)のリガンドである〕; ML1 (L)2 L' 構造式(II) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式a),c),d)又はe)のリガンドである〕; ML1 LL' 構造式(III) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 L及びL' は、互いに独立して一般構造式a,c),d)又はe)のリガンド
    である〕; ML1 LL' 構造式(IV) 〔式中、M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式b)のリガンドであり、 L' は一般構造式f)のリガンドである〕;及び ML1 L(X)2 構造式(V) 〔式中M及びL1 は上記で定義づけした通りであり、 Lは一般構造式d)又はe)のリガンドであり、 XはCl- ,Br- ,I- ,NCS- ,CN- ,NCO- を含むコリガンドの
    グループの中から選択される〕: という一般構造式(I)〜(V)の有機金属錯体の形で存在し、一般構造式a
    ),b),c),d)及びf)は、 【化9】 〔なお式中G1 及びG2 は同一又は異なるものであり、−COOH,−COO- ,−PO3 2 ,−PO3 - を含むグループの中から選択されている〕; 【化10】 〔なお式中Rは、水素、フェニル、ビニル、一級アミン、二級アミン、三級アミ
    ン、四級アミン、ヒドロキシル、炭素原子数1 〜30個のアルキルを含むグルー
    プの中から選択されている〕; 【化11】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕; 【化12】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされる〕; 【化13】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; 【化14】 〔なお式中Rは互いに独立して上記の通り定義づけされている〕; であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス用
    の双極性有機化合物。
  11. 【請求項11】 下式(VII) 【化15】 〔なお式中、G3 はカルボン酸又はリン酸基であり、 Aは−HC=CH−,−O−を含むグループの中から選ばれ、 − Aが−HC=CH−である場合、B及びCは両方共−CH−であり、 − Aが−O−である場合、B及びCは両方共−N−であり、 mは0〜6であり、 nは0〜20であり Rは、水素、炭素原子数1〜20個の線状又は分枝アルキル、ヒドロキシル、エ
    ーテル、一級アミン、ニ級アミン、三級アミン、四級アミン、ニトロ、シアノ、
    エステルを含むグループの中から選ばれている〕; を有することを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセンスデバイス
    用の双極性有機化合物。
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