JP2001508351A - ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 流動可能な要素と共に使用するポンプ、特に次のような化粧用ポンプ、すなわち、容器（２）に固定できるベースプレート（１）を備え、ベースプレート（１）は、装着される際に容器の方を向く下側（６）とその反対方向を向く上側（７）を有し、容器（２）内に溜められた要素を通すための入口（１４）を有し、上面上の入口の周りにて、カバーの取り付けられたピストン（２１）を備えたポンピング装置を受け入れるためのスリーブを有し、前記ピストンは、少なくとも１つの圧縮ばねによりベースプレート（１）に対して押圧され、前記ピストンカバーは、容器（２）の方を向いた下側（２１ａ）、その反対方向を向いた上側（２１ｂ）及び出口を有し、前記下側（２１ａ）は、実質的に軸方向に移動自在に取り付けられた密封スリーブ（２２）を備えるポンプの構成を簡単にするために、ポンピング装置が、バルブばね（４）により取り付けられ、密封底部プレート（２０）をベースプレートの入口上に配置し、密封頂部プレート（３１）をポンプ縦軸（２０、５０）に対して径方向に突出する支持体上に配置し、底部プレート（３０）と頂部プレート（３１）の両方が、少なくとも１つのばね部材により連結されることが提示される。

Description

【発明の詳細な説明】 ポンプ 本発明は、流動可能媒体と共に使用するためのポンプ、特に化粧用ポンプに関 する。このポンプは、容器に固定できるベースプレートを備える。ベースプレー トは、装着された際に容器の方を向く下側とその反対方向を向く上側を有し、容 器に溜められた媒体を通すための入口を有し、上面上の入口の周りにおいて、カ バーの取り付けられたピストンを備えたポンピング装置を受け入れるためのスリ ーブを有する。ピストンは、少なくとも１つの圧縮ばねによりベースプレートに 押圧される。このピストンは、容器の方を向いた下側、その反対方向を向いた上 側及び出口を有する。このピストンの下側は、実質的に軸方向に移動自在に取り 付けられた密封スリーブを備える。 記載したタイプの公知ポンプは、企業内で入手可能な従来技術から出願人には 既知である。このポンプは、スチールボールを含み、スチールボールは、ベース プレートの入口に配置され密封を行い得、また、ピストン下側より下でクランプ され得る２つのヘリカルばねにより、ベースプレートの入口内又は上に押圧され る。一般に、この様な場合には中間部材が個々のヘリカルばね間に挿入され、ば ねの案内を改善させる。パッキングリングが使用され、ピストンとキャップ間の 密封を形成する。キャップは、ピストン上に装着され得、ピストンの動作を簡単 にする。一般に、従来技術から公知のポンプは、７〜８個の異なる構成要素から 成る。好ましくは、出来るだけ多くの構成要素が、射出成形プラスチック部品と して作られ、容器の首部に固定される。比較しうるポンプが、ＤＥ３２４６１０ ５及びＤＥ２９０２６２４から知られる。 これらのポンプは、種々の欠点を有する。一方、それらを組み立てるのは、時 間が掛かり費用も高い。というのは、異なる材料により追加的に作られた幾つか の構成要素を互いに正確に接続し、ポンプの完全な動作を保証しなければならな いからである。ポンプの一定の最小全体高さは、構成要素の数ゆえに必要である 。この相対的に高い構成の結果として、ポンプの主要部分が、上方ボトル首部内 にとどく。このことは、特に透明容器の使用が増えていることから考えて不利で ある。というのは、ポンプのこの部分は、全体の美的印象を損なうからである。 加えて、ポンプを容器内に挿入するには、十分大きな開口が必要である。一方、 これらの構成要素は、大して面倒をかけないでボトル首部の上方領域に移動され 得ない。とういのは、ここでも全体高さに関する一定の制限があるからである。 従って、本発明の目的は、一般のポンプの構成を簡単にすることである。 この目的は、本発明により解決される。本発明では、ポンピング装置は、バル ブばねと密封頂部プレートを有する。バルブばねは、ベースプレートの入口上に 配置され得る密封底部プレートを備える。密封頂部プレートは、ポンプ縦軸に対 して本質的に半径方向に突出する密封スリーブの支持体上に配置され得る。底部 プレートと頂部プレートは、少なくとも１つのバネ部材により連結される。底部 プレートは、便宜上ディスクバルブとして構成される。 バルブばねの構成は、特に単純である。それは、好ましくは単一の構成要素か ら成り、組立中に密封スリーブとベースプレートスリーブの間に挿入される。 幾つかの構成要素を互いに正確に取り付け且つ着座させることに対して、注意 を払う必要はない。このことにより、製造コストが低減される。さらに、バルブ ばねは、全体の高さを実質的に低くする機会を与える。ポンピング装置全体は、 ベースプレート上の領域に配置でき、よって、容器首部内に構成要素を突出させ なくてよい。このことにより、以前にはポンプの使用上不適切であった非常に小 さな断面の開口を有する容器を使用することも可能となる。 好ましくは、圧縮ばねは、ピストン下側とベースプレートの上側の間で、且つ 、ポンプの中心線から離間する密封スリーブとベースプレートスリーブの側に配 置される。このことにより、ポンプが作動する際、圧縮ばねが密封スリーブ又は ベースプレートスリーブに接触することが防止される。 それは、圧縮ばねがピストン上で一体形成される場合には、簡単で低コストの 製造及び組立にとっては特に有利である。このことにより、絶対に必要な構成要 素の数が４つにまで低減される。というのは、その際にはポンプは、ベースプレ ート、ピストン、バルプばね及びキャップのみから成るからである。しかし、キ ャップは、絶対に必要な構成要素ではない。 密封スリーブの特に良好な案内は、ベースプレートの上側が案内スリーブを有 し、且つ、密封スリーブがベースプレートスリーブと案内スリーブ間で係合する ならば、達成される。この案内スリーブは、ポンプの中心線から離間する方向に おいてベースプレートスリーブから間隔を置いてベースプレート上に一体成形さ れる。しかしながら、もしポンプが特に簡単な構成であるならば、密封スリーブ がベースプレートスリーブの内側に係合して密封を形成すること、及び案内スリ ーブを設けなくてよいことが可能である。 密封効果を高めるために、ベースプレートスリーブは、リップシールを有する 。リップシールは、密封スリーブの内側に配置されて密封を形成する。よって、 追加的なパッキングリングも不要とできる。 同じ理由により、密封スリーブの外側も、好ましくはリップシールを有し、こ のリップシールは、案内スリーブの内側に配置されて密封を形成できる。リップ シールは、好ましくはスリーブの頂部縁に配置されるが、用途によっては異なる 位置に配置することもできる。 空気吸引システムとして構成されたポンプの場合には、少なくとも１つの入口 孔が周囲空気のために設けられる。この入口孔は、ベースプレートの入口から離 間するベースプレートスリーブ側に配置された空気孔として構成され、それを通 して空気が容器内に流れ込むことができる。しかしながら、本発明によるポンプ は、空気レスシステムとして構成することもでき、この場合には、空気孔は不要 である。 好ましくは、空気孔は、ベースプレートスリーブと案内スリーブの間に配置さ れる。その際には密封スリーブは、制御バルブとして動作し、容器内への空気の 入りを制限する。密封スリーブの密封縁が空気孔に入って密封スリーブと案内ス リーブの間にもはや密封が存在しなくなるとき、空気は容器内に流れることがで きる。 ポンプがピストン上に一体成形ダクトを有して出口孔を通してポンプから媒体 を案内する場合において、液体媒体に対してポンプを使用するために、ダクトは 、媒体の流速が増大するように構成される。好ましくは、ダクトは、ピストンカ バーに一体化され、かつ、少なくとも１点において縮小された断面を有する少な くとも１つのリング状セグメントを備える。リング状セグメントは、加速チャン バーとして動作し、チャンバー内では、媒体の流速が遠心力の結果として非常に 増大される。 ダクトは直線セグメントも有することができる。直線セグメントの断面は、媒 体の流れ方向に減少する。このノズル型の構成は、同様に媒体の流速を増大させ る。ダクトは、弧状セグメント及び直線セグメントの両方を有することができ、 これらは、互いに合体して効果を結合させる。用途分野に依存して、幾つかの異 なるセグメントを交互に配置することも可能である。 ダクトは、ダクトを通って流れる媒体の流れ方向に本質的に垂直に延びるそら せ板壁をさらに有することができる。媒体がこのそらせ壁に突き当たるとき、媒 体が霧化される。 ピストン上に取り付けられたキャップにより作動されるポンプの場合には、全 体高さをさらに低くするため、キャップ内にダクトの少なくとも一部を一体成形 することが可能であり、それにより、ダクトはキャップとピストンの間に形成さ れる。 好ましくは、キャップは、弾性密封リップを備える。弾性密封リップは、ポン プが使用されてないとき、出口孔の密封するべく出口孔上に配置される。この様 に、媒体は、周囲の影響や乾燥から守られる。もしこの密封リップがキャップ上 に一体成形されるならば、特に有利である。ポンプが使用されると、弾性密封リ ップが、媒体の圧力により押しのけられ、媒体を出すことを可能にする。同時に 、密封リップにより、液体媒体の場合の媒体は霧化される。 ローションポンプとして構成される本発明のポンプでは、ピストンとキャップ が、例えばスリット型ノズルの形式の孔を出口孔での隣接領域により形成する。 ピストンとキャップの間の領域にてこのように形成されたスリット型ノズルは、 従来技術から公知のスリット型ノズルよりも製造が相当容易である。従来技術の ノズルの製造は、非常に近接した公差に従うことを要し、その結果非常に摩耗し やすい。本発明によるスリット型ノズルでは、事前製造された２つの部品、すな わちキャップとピストンが、特別な公差になんら注意を払うことなく簡単に組み 立てられる。 製造をさらに簡単にするため、底部プレートと頂部プレートが、２つのねじり ばねにより接続される。これらのねじりばねは、底部プレートと頂部プレートに 一体成形される。別法として、例えばフラットスパイラルばねのような別のタイ プのばねも使用できる。 好適な構成では、バルブばねは、２つのねじりばねを有する。これらのねじり ばねは、互いに対してオフセットし、頂部プレート上に一体成形される。この構 成により、ねじりばねが曲げられる際に負荷が掛かりスライドして互いに通り過 ぎるとき、ねじりばねが互いに干渉しないことが確実にされる。製造の点では、 この構成は、２つのフォロワーを有するスプリットモールドが使用できるという 別の利点を有する。このことは、射出後にバルブばねがモールドから容易に除去 できることを意味する。 好ましくは、頂部プレートは、支持体の上方領域において密封スリーブの内径 より小さい外径を有する。この構成により、媒体が出ていけることを確実にする 。さらに、頂部プレートは、ベースプレートから離間する方に向かって弧状とな る。このことが、ピストン下側上の頂部プレートの接触上方点と、支持体上の頂 部プレートの接触下方点との間の適当な機能化に対する必要な予備緊張を保証す る。 好ましくは、ベースプレート、ピストン、キャップ及びバルブばねは、１つの 材料から作られる。このことは、また配置を容易にする。 装置例が、図面に描かれており、以下図を基にして詳細に説明される。 図は以下のものを示す。 図１は、本発明によるポンプ構成の側断面図であり、開放状態のスプレーポン プとして構成される。 図２は、操作されたときの図１のポンプである。 図３は、図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩによる断面図である。 図４は、図１によるポンプであり、その限界位置にある。 図５は、図１によるポンプであり、開放されている。 図６は、本発明によるポンプの別の構成の側断面図である。 図７は、図１によるポンプであり、被覆(clad)構成をなす。 図８は、本発明によるポンプの正面図である。 図９は、本発明によるポンプの別の構成の側断面図であり、ローションポンプ として構成される。 図１０は、図９によるポンプの正面図である。 以下における用語「外方向」及び「内方向」の使用は、ポンプの縦軸２０に関 する。外方向は、縦軸２０から離れる方向を意味し、内方向は、縦軸２０に向く 方向を意味する。用語「上方向」及び「下方向」は、容器２上に配置されたポン プに関する。下方向は、容器２に向かう方向を意味し、上方向は、容器から離れ る方向を意味する。 図面により、ポンプは、容器２に固定されたベースプレート１、ピストン３、 ベースプレート１とピストンの間に配置されたバルブばね４、及びキャップ５を 本質的に含む。 べースプレート１は、カバーのようなセグメントから成り、これは、装着され ると容器の方を向いた下側６と容器から離間する方を向いた上側７を有し、かつ 、容器２の容器スリーブ８の縁上に載置され密封を形成する。ベースプレートは 、ベースプレートの下側６の周辺縁の領域にて容器２の方向にベースプレート１ に垂直に延びる容器縁９と、ベースプレートの上側７上にて容器２とは反対方向 においてベースプレート１に垂直に延びるピストン縁１０を有する。容器縁９と ピストン縁１０は、ベースプレート１上に一体成形される。好ましくは、ベース プレート１は、射出成形プラスチック材料から作られる。 容器縁９は、その下方端にてカラー１１を有し、カラー１１は、容器２に面し たその内側上にて、容器２の方向に径方向に延びる。このカラー１１は、容器ス リーブ８の外側に設けられた凹所１２と係合する。ベースプレート１は、このよ うに容器２とスナップイン接続され得る。ピストン縁１０の上方端の内側は、同 様にカラー１３を有し、カラー１３は、ピストン３とキャップ５を適所に固定し 、ポンプが動作するときにこれらの構成要素間の摩擦を低減するよう働く。 容器スリーブ８の中心上にて、ベースプレート１は、入口１４を有し、入口１ ４を通して容器２に含まれる媒体が、ポンプにより容器２から移送され得る。こ の場合、媒体は、上昇管１５を介して容器２から吸い込まれる。上昇管１５は、 上昇管スリーブ１６内に挿入され、ベースプレートに接続され密封を形成する。 上昇管スリーブ１６は、ベースプレートの入口１４の周りにてベースプレートの 下側６上に一体成形される。 円筒形のベースプレートスリーブ１７は、ベースプレートの上側７上に一体成 形される。このベースプレートスリーブ１７は、円形リングの形態をなしたベー スプレートの入口１４を包囲する。さらに、案内スリーブ１８も、ベースプレー トの上側７上に一体成形される。案内スリーブ１８は、円形環状ギャップ１９が ベースプレートスリーブ１７の外面と案内スリーブの内面間に形成されるように 、ポンプ縦軸２０から離間する方向においてベースプレートスリーブ１７から間 隔を置いて配置される。この環状ギャップ１９は、下記説明する密封スリーブ２ ２を収容するよう働く。 ピストン３は、ピストンカバー２１を有し、ピストンカバー２１は、ポンプ縦 軸２０に対して本質的に横方向に延在し、かつ、容器２の方を向いたピストン下 側２１ａと、容器から離間する方を向いたピストン上側２１ｂを有する。円筒形 の密封スリーブ２２は、ピストン下側２１ａ上に一体成形される。この密封スリ ーブ２２は、ピストンカバー２１に設けられたピストン出口２３を環状様式にて 包囲する。この場合、ピストン出口２３は、ポンプ縦軸２０に関してオフセット しているが、用途分野に依ってはピストンカバー上において密封スリーブ２２内 の任意の位置に配置され得る。 密封スリーブ２２の径は、ベースプレートスリーブ１７の径より僅かに大きい が、一方、案内スリーブ１８の径より僅かに小さい。この様にしてポンプが組み 立てられると、環状ギャップ１９に係合する密封様式にて密封スリーブ２２がベ ースプレートスリーブ１７に確実に接続される。密封スリーブ２２は、その外側 において案内スリーブ１８により案内され、その内側においてベースプレートス リーブ１７により案内される。密封を改善するため、ベースプレートスリーブ１ ７と密封スリーブの両方が、ポンプ縦軸２０から離間する径方向に延びるリップ シール２４、２５を備える。ベースプレートスリーブ１７のリップシール２４は 、予備緊張下で密封スリーブ２２の内面に対して密封を形成し、一方、密封スリ ーブ２２のリップシール２５は、予備緊張下で案内スリーブ１８の内側に対して 密封を形成する。ベースプレートスリーブ１７と密封スリーブ２２により囲まれ た空間は、ポンプチャンバーを形成する。 ピストン下側２１ａは、一体成形されたスパイラル圧縮ばね２６を有する。ス パイラル圧縮ばね２６は、ポンプ縦軸２０から離間する径方向にて案内スリーブ から間隔を置いて位置するベースプレートの上側７上に配置されるように、ポン プ縦軸２０から離間する径方向にて密封スリーブ２２から間隔を置いて配置され る。この圧縮ばね２６は、短い長さの圧縮ばね２６を用いてより高いばねパワー を得るために、二重構成である。もしポンプの全体高さをより高くしてもよいな らば、一重構成とすることもできる。 さらに、下方向に延びる被覆部材２７は、ピストン下側２１ａの外縁に一体成 形される。この被覆部材２７は、キャップを有するポンプの操作及び組立中に、 ピストン３の軸方向案内を行うよう働き、かつ、ポンプを被覆する。被覆部材２ ７の下方端は、カラー１３に対して配置される。 ピストン３は、キャップ５を介して操作され、キャップ５は、ピストン３に取 り付けられ、カバーの様式にてそれを包囲する。適所に固定するため、キャップ ５は、スナップ係合によりビード２９を介してカラー１３に接続される。ビード ２９は、キャップ５に一体成形され、外方向かつ径方向に延びる。このスナップ 係合接続は、ポンプが容器２から不用意に脱着することを防止する。キャップ５ は、被覆部材２７を収容する凹所を備える。 バルブばね４は、ベースプレートの入口１４に設けられた密封底部プレート３ ０、ポンプ縦軸２０に対して径方向に突出した支持体上に設けられた密封頂部プ レート３１、及び底部プレート３０と頂部プレート間に一体成形された２つのね じりばね３２、３３を有する。支持体は、密封スリーブ２２の内側の上端に一体 成形された環状カラー３４として構成される。 底部プレート３０の外径又は大きさは、ベースプレートスリーブ１７の内径よ り僅かに小さい。これは、底部プレート３０がベースプレートスリーブ１７に対 して僅かに動くことができるが、同時にベースプレートスリーブ１７により案内 もされることを意味する。底部プレート３０とベースプレート１間の密封効果を 増すために、ベースプレートの上側は、密封フィルム５９を有する。密封フィル ム５９は、ベースプレートの入口１４の周りに配置され、ベースプレート上に一 体成形される。 頂部プレート３１は、上方向に円弧状をなす。頂部プレート３１の円弧の頂点 は、ピストン下側２１ａに接触する。円弧は、ピストン下側２１ａと支持体の間 の頂部プレート３１をクランプする。この様にして頂部プレート３１は、支持体 と共に密封を形成する。その結果、気密ポンプチャンバー３５が、底部プレート ３０、頂部プレート３１、ベースプレートスリーブ１７及び密封スリーブ２２の 間の空間内に形成される。 頂部プレート３１の外径は、支持体の上方領域における密封スリーブ２２の内 径より小さい。このことにより、ポンプチャンバー３５内の圧力が大きくなった とき頂部プレート３１の縁が支持体から離れて持ち上げられ得ることが確実にな る。 図１は、開始位置にあるポンプを示し、図中の圧縮ばね２６は弛められている 。ポンプ操作の個々のステップは、図２〜図５に示される。ポンプチャンバーは 、下記説明する手順の開始時に既に媒体で満たされている。媒体の流れる方向は 、矢印により示される。 図２では、外力がキャップ５に加えられる。ピストンは、圧縮ばね２６とねじ りばね３２、３３の力に抗して下方向に押圧される。ベースプレート１に対して ピストン３が相対移動する間、媒体に対するリップシール２４が、密封スリーブ ２２の内壁に抗して密封様式にて存在し、リップシール２５が、案内スリーブ１ ８の内壁に抗して密封様式にて存在する。ポンプチャンバー３５内部の圧力が、 頂部プレート３１を上方向に持ち上げ、カラー３４から離す。そのとき、媒体は ポンプチャンバー３５から出ることができ、頂部プレート３１とカラー３４の間 に形成される環状ギャップを介してポンプチャンバー３５からピストン出口２３ に運ばれる。同時に、ねじりばね３２、３３とポンプチャンバー内の圧力は、底 部プレート３０を密封フィルム５９上に押圧し、その結果、媒体は容器２内に流 れ戻ることはできない。 図３から分かるように、特に媒体がピストン出口２３から出ると、ダクト３６ 内に流れる。ダクト３６は、ピストン上側２１ｂ内に一体成形され、媒体の流速 を増すよう構成される。このために、ダクト３６は、初め本質的に半円形曲線経 路として構成される。その最も狭い径は、点３７に配置される。媒体は、ダクト ３６のこの構成の結果として遠心力により加速される。 最狭の径を有する点３７の下流領域では、ダクト３６は、そらせ板壁３８を備 え、そらせ板壁３８は、ダクトを流れる媒体の流れ方向に対し本質的に垂直に延 びる。液体媒体の場合、このそらせ板壁３８は飛沫を形成させる。というのは、 物質の凝集が、そらせ板壁上での媒体の衝撃の結果として部分的に打ち勝つから である。媒体の流れ方向は、そらせ板壁３８により下方向に制限される。 次に、媒体は、ピストン上側２１ｂ内に形成された直線セグメント３９に入る 。正確にするため、この直線セグメント３９は、ピストン上側２１ｂ内に一部形 成され、キャップ５の下側内に一部形成され、組み立てられるときこれらが共に 直線セグメント３９を形成する。直線セグメント３９の断面は、出口孔４０に向 かって減少し、出口孔４０にて最小の断面を有する。ダクトのこの構成は、再度 媒体の流速を増大させる。 出口孔４０は、密封リップ４１により密封される。密封リップ４１は、下方向 に突出し、かつ、キャップ５の下側上に一体成形される。ポンプを作動するとき 生じる媒体の圧力が、弾性的に構成された密封リップをその側方に押し、媒体が 出るのを可能にする。加えて、密封リップ４１は、再度液体媒体の霧化に供する 。 図４は、ポンプがその限界位置にある、すなわちポンプが完全に下方に押圧さ れているのを示す。この位置では、媒体は出口孔４０からそれ以上流れない。底 部プレート３０は、再度ベースプレートの入口１４に抗して存在し密封を形成し 、頂部プレート３１は、カラー３４に抗して存在し密封を形成する。密封スリー ブのリップシール２５は、空気孔２８内に突出する。このことは、リップシール ２５と案内スリーブ１８の内側の間に密封係合がもはや存在しないことを意味す る。この段階では、周囲空気は、ピストン縁１０のカラー１３と被覆部材２７の 間のポンプ内に流れ、そこから被覆部材２７の下側とベースプレートの上側６の 間のギャップを通り、被覆部材２７と密封スリーブ２２の間の圧縮ばね２６を通 って空気孔２８内に流れ、よって容器２内に流れる。このことにより、容器内の 圧力が等しくなる。空気の経路は、図４中の矢印Ａにより示される。 図５は、圧力の開放中のポンプを示す。圧縮ばね２６は、ピストン３とキャッ プ５を押してそれらの開始位置に戻す。リップシール２５は、再度案内スリーブ １８の内側に抗して存在し密封を形成し、空気孔２８の領域から移動される。ベ ースプレート１に対するピストン３の相対的な上方移動の間、ポンプチャンバー ３５内の真空は高まる。この真空は、媒体が容器２から上昇管１５を通してポン プチャンバー３５内に吸い込まれる結果として、底部プレート３０を持ち上げる 。この様にして、ポンプチャンバー３５は、媒体で満たされ、さらなるポンプサ イクルの動作のため再度準備される。初めての使用の際にポンプチャンバー３５ が媒体を含まなければ、まずポンプを数回操作することにより媒体が満たされる 。 図６は、ポンプの代替構成を示す。ポンプ構成は、図１〜図５に示されたポン プ構成に本質的に対応する。後者と対照すると、ここに示された構成は、スクリ ュー型として構成される。容器縁９の内側にて、ポンプは、一体成形された雌ね じ４２を有する。雌ねじ４２は、容器スリーブ８の外側にて一体成形され雌ねじ ４２に対応する雄ねじ４４に係合する。加えて、この構成は、弾性パッキングリ ング４５を有する。弾性パッキングリング４５は、容器縁とベースプレートの下 側６の間に配置され、必要な予備緊張を維持し、ポンプが容器２から不用意に外 れるのを防止する。 図７は、本発明によるポンプの別の構成を示す。これは、本質的に図１〜図５ に示されたクランプ型に対応する。後者と対照すると、このポンプは、カバーキ ャップ４６をさらに備える。このカバーキャップは、キャップ５を覆い、好まし くはアルミニウムから作られ、例えば香水、ヘアースプレーなどのような多くの 媒体に対して特に耐性を有する。さらに、製造するのが高価でない。出口孔４０ の領域では、カバーキャップ４６は、穴４７を備え、この穴を通して媒体が妨げ られず出ることができる。媒体の流れを確実に妨害しないようにするため、穴４ ７は、好ましくは出口孔４０より実質的に大きい。さらに、ポンプは、リング４ ８を備えることができる。リング４８は、ベースプレート１の容器縁９とピスト ン縁１０の外側に配置され、好ましくはカバーキャップ４６と同じ材料により作 られ、スタイルを向上することはもとより活動的な(aggressive)媒体に対してポ ンプを保護するよう同様に働く。 図８は、図７のポンプの出口孔４０の正面図を示す。 図９と図１０に示されたポンプは、ローションポンプとして構成されたポンプ の代替構成を表す。ローションは、粘性媒体であり、そのように高い圧力の下で ポンプから移送される必要はなく、従って、加速される必要もない。加えて、霧 化は要求されない。もちろん、ポンプは他の粘性媒体に対しても使用できる。 スプレーポンプとして参照することも出来る前出の図に示された構成と比較し て本質的な差は、出口孔の異なる構成だけでなくキャップとピストン間のダクト の構成に存する。 ピストン４９は、ポンプ縦軸５０に対してオフセットした位置に配置されたピ ストン出口５１を備える。このピストン出口５１は、ピストンカバー５２の領域 に配置され、ピストン４９の下側に一体成形された密封スリーブ５３内に位置す る。 ポンピングの間、ローションは、ポンプチャンバー５４からダクト５６内に送 られる。ダクト５６は、キャップ５５の下側とピストン４９の上側の間に形成さ れる。このダクトは、加速チャンバーを通すことなく、スリット型ノズルの形態 をなした出口孔に直接ローションを送る。 出口孔の領域では、キャップ５５とピストン４９の隣接領域は、精密スリット 型ノズルがそれらの間に形成されるよう構成される。ダクト５６は、本質的に円 錐形の形態をなしたスリット型ノズルのスリット５７に通じる。ポンプが操作さ れていないとき、スリット型ノズルは密封され、その結果、バクテリアは入って これず、ローションが乾燥するのも防がれる。ポンプが操作されると、スリット ５７は、ローションの内部圧力により容易に開けられ、ローションを出すことを 可能にする。 本発明によるスリット型ノズル構成は、従来技術から公知のものよりはるかに 好ましい。従来のものにおいては、キャップからその上に一体成形されたスリッ ト型ノズルへの移行領域において非常に近接した製造公差を要され、このことが 、製造を非常に複雑かつ高価にする。例えば、０．７５ｍｍ径のスチールコアー が、プラスチック部品の射出成形には必要である。一方、本発明では、スリット 型ノズルは、事前製造された２つの部品を組み立てることにより形成される。 この方がはるかに簡単で、特別の製造公差も要求されない。 ポンピング中にこの目的のために意図されずにキャップ５５とピストン４９間 の領域にローションが入るのを防止するため、密封フィルム５８が、ダクト５６ 及びキャップ５５の下側上のピストン出口５１の周りに一体成形され、ピストン ４９の上側と接触する。この種の密封フィルムは、図１に示された構成にも設け られ得る。 図９にも明瞭に示されるように、上昇管１５は、上昇管スリーブ１６上に外側 から滑着され得る。 図１０は、図９のポンプの正面図であり、スリット型ノズルの方を見たもので ある。 これらの図面に示された全てのポンプ構成は、本質的に回転対称な円筒形構成 であり、ポンプ縦軸２０を中心とした回転対称である。しかしながら、特定の構 成要素をポンプの中心線２０からオフセットした位置に配置すること、すなわち 、非回転対称の形態にてポンプや容器２を構成し他のジオメトリを与えることも 、本発明の範囲内である。 好ましくは、個々の構成要素は、プラスチック材料から射出成形される。この ことは、それらの製造が特に簡単で低廉であることを意味する。構成要素の幾つ かは、それらがプラスチックの弾性を必要としない場合には、金属や他の適当な 材料から作られ得る。 本発明によるポンプ構成は、ポンプ設計を非常に簡単にする。従来技術と比べ て、３つ又４つの部品のみが、従前の８以上の部品の代わりに必要とされる。本 発明による構成は、全体の高さを抑えるので、ポンプは、ベースプレート上の領 域内に全体が配置できる。このことにより、孔断面が小さくて制限された容器に 対しても使用可能となる。実際、現在要求されていることは全て、上昇管を挿入 するのに十分な容器の孔断面である。ポンプの全構成要素は、プラスチック材料 から射出成形され得るので、それらの製造は特に簡単で低廉である。加えて、配 置も容易である。ポンプは、キャップを用いて、及び用いずに操作され得る。本 発明によりダクトを加速チャンバーとして構成することにより、液体媒体を加速 し霧化するための追加ノズルを不要にできる。これらのノズルは、従来技術では 高価な個別部品である。本発明による非空気吸引構成のポンプでは、容器は便宜 上弾性材料から作られる。 参照番号のリスト １ ベースプレート ２ 容器 ３ ピストン ４ バルプばね ５ キャップ ６ ベースプレートの下側 ７ ベースプレートの上側 ８ 容器スリーブ ９ 容器縁 １０ ピストン縁 １１ カラー １２ 凹所 １３ カラー １４ ベースプレートの入口 １５ 上昇管 １６ 上昇管スリーブ １７ ベースプレートスリーブ １８ 案内スリーブ １９ 環状ギャップ ２０ ポンプ縦軸 ２１ ピストンカバー ２１ａ ピストン下側 ２１ｂ ピストン上側 ２２ 密封スリーブ ２３ ピストン出口 ２４、２５ リップシール ２６ 圧縮ばね ２７ 被覆部材 ２８ 空気孔 ２９ ビード ３０ 底部プレート ３１ 頂部プレート ３２、３３ ねじりばね ３４ カラー ３５ ポンプチャンバー ３６ ダクト ３７ 最狭径を有する点 ３８ そらせ板壁 ３９ 直線セグメント ４０ 出口孔 ４１ 密封リップ ４２ 雌ねじ ４４ 雄ねじ ４５ パッキングリング ４６ カバーキャップ ４７ 穴 ４８ リング ４９ ピストン ５０ ポンプ縦軸 ５１ ピストン出口 ５２ ピストンカバー ５３ 密封スリーブ ５４ ポンプチャンバー ５５ キャップ ５６ ダクト ５７ スリット ５８、５９ 密封フィルム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ 【要約の続き】 部プレート（３１）の両方が、少なくとも１つのばね部 材により連結されることが提示される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 容器に固定できるベースプレートを備え、該ベースプレートは、装着され た際に容器の方を向く下側とその反対方向を向く上側を有し、容器内に溜められ た媒体を通すための入口を有し、上面の入口の周りにて、カバーの取り付けられ たピストンを備えたポンピング装置を受け入れるためのスリーブを有し、前記ピ ストンは、少なくとも１つの圧縮ばねによりベースプレートに対して押圧され、 かつ、容器の方を向いた下側、その反対方向を向いた上側、及び出口を有し、前 記下側は、実質的に軸方向に移動自在に取り付けられた密封スリーブを備える、 流動可能な媒体と共に使用するポンプ、特に化粧用ポンプであって、 ポンピング装置は、バルブばね（４）を有し、バルブばね（４）は、ベースプ レートの入口（１４）上に配置され得る密封底部プレート（３０）と、ポンプの 縦軸（２０、５０）に対して本質的に径方向に突出した密封スリーブ（２２）の 支持体上に載置され得る密封頂部プレート（３１）とを備え、底部プレート（３ ０）と頂部プレート（３１）は、少なくとも１つのバネ部材により連結されるこ とを特徴とする上記ポンプ。 ２． 圧縮ばね（２６）は、ポンプの中心線（２０、５０）から離間する方向に 向いた密封スリーブ（２２、５３）及びベースプレートスリーブ（１７）の側に おいて、ピストン下側（２１ａ）とベースプレートの上側（７）の間に配置され ることを特徴とする請求の範囲第１項記載のポンプ。 ３． 圧縮ばね（２６）がピストン（３、４９）上に一体成形されることを特徴 とする請求の範囲第２項記載のポンプ。 ４． ベースプレートの上側（７）が、案内スリーブ（１８）を有し、案内スリ ーブ（１８）は、ポンプの中心線（２０、５０）から離間する方向にてベースプ レートスリーブ（１７）から間隔を置いて配置され、密封スリーブ（２２、５３ ）が、案内スリーブ（１８）とベースプレートスリーブ（１７）の間に係合する ことを特徴とする請求の範囲第１項〜第３項のいずれか一項に記載のポンプ。 ５． ベースプレートスリーブ（１７）が、リップシール（２４）を有し、リッ プシール（２４）は、密封スリーブ（２２、５３）の内側に対して配置されて密 封を形成することを特徴とする請求の範囲第１項〜第４項のいずれか一項に記載 のポンプ。 ６． 密封スリーブ（２２、５３）が、リップシール（２５）を有し、リップシ ール（２５）は、案内スリーブ（１８）の内側に対して配置され密封を形成でき ることを特徴とする請求の範囲第４項又は第５項記載のポンプ。 ７． 空気吸引システムとして構成され、かつ、周囲空気用の少なくとも１つの 入口孔を有する請求の範囲第１項〜第６項のいずれか一項に記載のポンプであっ て、 ベースプレート（１）が、ベースプレートの入口（１４）から離間する方を向 いたベースプレートスリーブ（１７）の側にて空気孔（２８）を有し、これを通 して空気が容器（２）内に流れ得ることを特徴とする前記ポンプ。 ８． 空気孔（２８）が、ベースプレートスリーブ（１７）と案内スリーブ（１ ８）の間に配置されることを特徴とする請求の範囲第７項記載のポンプ。 ９． 媒体をポンプから出口孔を通って案内するためにピストン上に一体成形さ れたダクトを有する請求の範囲第１項〜第８項のいずれか一項に記載のポンプで あって、 ダクト（３６）は、媒体の流速を増すよう構成されることを特徴とする前記ポ ンプ。 １０． ダクト（３６）は、ピストンカバー（２１）内に一体化され、少なくと も１点において縮小された断面（３７）を有する少なくとも１つのリング状セグ メントを有することを特徴とする請求の範囲第９項記載のポンプ。 １１． ダクトが、直線セグメント（３９）を有し、直線セグメント（３９）の 断面は、媒体の流れ方向に減少することを特徴とする請求の範囲第９項記載のポ ンプ。 １２． ダクトが、そらせ板壁（３８）を有し、そらせ板壁（３８）は、ダクト （３６）を流れる媒体の流れ方向に対して本質的に垂直に延びることを特徴とす る請求の範囲第９項〜第１１項のいずれか一項に記載のポンプ。 １３． ピストン上に取り付けられたキャップにより操作される請求の範囲第９ 項〜第１２項のいずれか一項に記載のポンプであって、 ダクトの少なくとも一部が、キャップ（５、５５）内に一体成形され、それに より、ダクト（３６）が、キャップ（５、５５）とピストン（３、４９）の間に 形成されることを特徴とする前記ポンプ。 １４． キャップが、出口孔（４０）上に配置された弾性密封リップ（４１）を 有し、ポンプが使用されてないとき出口孔（４０）を密封することを特徴とする 請求の範囲第１３項記載のポンプ。 １５． ポンプがローションポンプとして構成され、ピストン（３、４９）とキ ャップ（５、５５）が、出口孔（４１）での隣接領域によりスリップ型ノズルを 形成することを特徴とする請求の範囲第１３項記載のポンプ。 １６． 底部プレート（３０）と頂部プレート（３１）が、少なくとも１つのね じりばね（３２、３３）により接続され、ねじりばね（３２、３３）は、底部プ レート（３０）及び頂部プレート（３１）上に一体成形されることを特徴とする 請求の範囲第１項〜第１５項のいずれか一項に記載のポンプ。 １７． バルブばね（４）が、２つのねじりばねを有し、これらのねじりばねは 、互いに対してオフセットしており、頂部プレート（３１）上に一体成形される ことを特徴とする請求の範囲第１６項記載のポンプ。 １８． 頂部プレート（３１）が、支持体の上方領域における密封スリーブ（２ ２、５３）の内径より小さい外径を有し、頂部プレート（３１）が、ベースプレ ート（１）から離間する方を向いた側に向かって弧状をなすことを特徴とする請 求の範囲第１項〜第１７項のいずれか一項に記載のポンプ。