JP2001508282A - 接合において有用な細菌ドナー細胞 - Google Patents

接合において有用な細菌ドナー細胞

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、接合において有用な修飾された細菌ドナー細胞に関し、ここで前記細胞は、i)興味あるポリペプチドをコードするDNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用性移動要素の存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少なくとも1つのシス作用性DNA配列、及びii)前記トランス作用性移動要素をコードする少なくとも1つのDNA配列を含み、そして受容体細胞集団を殺害し、又はその集団の増殖を妨げる殺細菌剤の生成の、親細胞に対して減じられた能力を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 接合において有用な細菌ドナー細胞 発明の分野 本発明は、バシラスspp.(Bacillus spp.)の細胞中へのDNAの導入、及びそ のような細胞の培養によるポリペプチドの製造の分野に関する。特に、本発明は 、バシラスの接合(conjugution)においてドナー細胞としての使用のために修飾 された細胞に向けられる。 発明の背景 伝統的に、3種の異なる方法が、バシラスsp.の株中にDNAを導入するために使 用されて来た。一般的にB.ズブチリス(B.subtilis)の細胞のためにのみ有用 である第1の方法は、コンピテント(compitent)細胞の形質転換(transformatio n)であり、第2の方法はエレクトロポレーション(electroporation)の原理に基 き、そして第3の方法はプロトプラストの形質転換に基く。 特に、プロトプラスト形質転換及びコンピテント細胞の形質転換が広く使用さ れる。しかしながら、プロトプラストは多くの異なるバシラスsp.のために機能 するが、一般的に、数日以下ではなし遂げられ得ないので、この方法を使用は厄 介である。さらに、上記のように、コンピテント細胞の形質転換は、一般的に、 B.スブチリス168の細胞のために満足して機能することが単に示されて来た。 バシラスのいくつかの株が、接合により、すなわちある種の“トランスファー プラスミド”により介在される遺伝子材料の交換によ り、DNAを取り込むことができる。 より具体的には、Koehler and Thorne(Journal of Bacteriology,Nov.1987 ,pp.5771-5278)は、バシラスsp.間のプラスミドのトランスファーを介在する ことができる55kbのプラスミド、すなわちpLS20を記載する。それぞれ、テトラ サイクリン耐性プラスミドpBC16及びスタフィロコーカス・アウレウス(Staphylo coccus aureus)カナマイシン耐性プラスミドpUB110のトランスファーが、B.ス ブチリス(natto)の株からバシラスspp.、B.アントラシス(B.anthracis)、B .セルス(B.cerus)、B.リケニホルミス(B.licheniformis)、B.メガテ リウム(B.megaterium)、B.プミラス(B.pumilus)、B.スブチリス(B.sub tilis)及びB.スリンギエンシス(B.thuringiensis)の株に、プラスミドpLS2 0により介在されることが示された。他のプラスミドは、pLS20の使用によりトラ ンスファーできないことが見出された。pLS20により介在されるプラスミドのト ランスファーは、誘導(conduction)よりもむしろ供与(donation)により、す なわち2つのプラスミドの物理的な会合を伴わないで起こることが結論づけられ た。 Journal of Bacteriology,June 1990,pp.3290-3297において、Selingerなど は、非接合性プラスミドpUB110及びpBC16におけるオープンリーディングフレー ムβ(ORF-β)領域を同定し、そしてこの領域が接合プラスミドpLS20又はその 誘導体によるプラスミドの移動化のために必須であることを結論づける。また、 ORF-βの5’側に位置するpUB110及びpBC16のもう1つの領域(及びたぶん、ori Tを含む)は、移動化のために必要であることが示される。ORF-βはトランスで 作用し、そして他の領域はシス−作用する。バシラスsp.の株中にDNAを導入する ための改良された系を供給し、そして注目のポリペプチドの生成のためにそれら の系を使用することが、 本発明の目的である。 発明の簡単な開示 接合は、トランスロケートされるポリペプチドをコードするDNAを、多くの異 なったバシラスsp.,特に産業的に興味ある細胞中に導入するために使用され得 、そしてさらに、この目的のためへの接合の使用は上記の従来使用されて来た方 法よりもより一層、単純で且つ早いことが驚くべきことには見出された。さらに 、トランスファー頻度は、従来使用されて来た方法のために観察される頻度より もかなり高い。さらに、接合は、従来の方法が不満足であり又は単純には擁護で きないことがわかっている細胞中にDNAを導入するために使用され得る。接合の 方法は、i)注目のポリペプチドをコードするDNA構造体を含んで成るプラスミ ド、及びトランス作用性(trans-acting)移動要素(mobilizing element)の存 在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少な くとも1つのシス作用性(cis-acting)DNA、並びにii)前記トランス作用性移 動要素をコードする少なくとも1のDNA配列を含む細菌細胞、好ましくはバシラ スを、ドナー細胞として利用することを包含する。好ましい態様においては、タ ンパク質は、トランスロケートされるタンパク質である。 しかしながら、接合へのそのようなドナー細胞の使用における驚くべき成功に もかかわらず、多くの場合、生存するトランス接合体の数は、所望され、そして /又は予測されるよりもかなり低い。受容体細胞間の低い残存率は、ドナー細胞 による殺細菌化合物の生成によるものであることが現在、意外には見出された。 これに関して、本発明は現在、上記に開示されるように、バシラスspp.間での好 結果をもたらす接合のために適合される他に、接合の後、受容体 細胞の生存率を改良するような態様で修飾された新規のドナー細胞を提供する。 従って、第1の観点においては、本発明、上記で定義されたような好結果をも たらす接合のために必要とされる要素を含む他に、受容体細胞の集団を殺害し、 又はその増殖を妨げる殺細菌剤を生成するために、それが由来する親細胞株に対 して減じられた能力を示す変性されたバシラス ドナー細胞に関する。本発明に おける“減じられた能力”とは、接合条件下で修飾されたドナー細胞とのインキ ュベーションの後、受容体細胞が、それが由来する親細胞が同じ接合方法に使用 される場合に観察される生存率に対して、生存率の測定できる上昇を示すことが できることを意味する。好ましい態様においては、修飾されたドナー細胞の使用 は、それが由来する親細胞が同じ接合方法に使用される場合、生存率に対して受 容体細胞の生存性において少なくとも10%の改良性をもたらす。本発明はまた、 新規ドナー細胞の集団及びバシラスsp.受容体細胞の集団が、ドナー細胞の集団 から受容体細胞の集団への接合によるプラスミドのトランスファーを可能にする 条件下で混合される方法にも関する。受容体細胞は、たとえばそのための知られ ているDNA導入方法が存在しないか、又は非常に困難である産業用又は好アルカ リ性バシラスsp.の細胞であり得る。 定 義 用語“トランスロケートされるポリペプチド”とは、発現されるべきポリペプ チドが、細胞膜を通してそのトランスロケーションを可能にするシグナル配列を 担持することを示すことを意図する。特に、トランスロケートされるポリペプチ ドは、分泌されるポリペプチド、又は問題のバシラス細胞の分泌機構に関与する ポリペプチド であり得る。 本明細書において、用語“トランス作用性移動要素の存在下で接合による前記 プラスミドのトランスファーのために必要とされるシス作用性DNA配列”とは、 受容体細胞中に導入される予定であるプラスミド上に位置されるべきである。起 こる移動化のために必要なDNA配列又はDNA部位を示すことが意図される。シス作 用性DNA配列は、oriT、又はその機能的類似体又は一部であり得る。 用語“トランス作用性移動要素”とは、上記で定義されたシス作用性DNA配列 を含むDNA配列の接合トランスファーを介在するタンパク質を示すことが意図さ れる。そのトランス作用性移動要素は、接合プラスミド、たとえばpLS20、又は その一部又は誘導体によりコードされるタンパク質であることができ、又はDNA 配列、たとえばorf-β、又はその機能的類似体又は一部によりコードされるタン パク質であり得る。前記移動要素はトランス形で作用するので、それはドナー細 胞のゲノムに存在するか、又は前記ドナー細胞に存在する第2プラスミド、たと えば接合プラスミド上に存在するDNAによりコードされ得る。 それぞれ、oriT及びorf-βを含んで成るDNA配列は、Sellingerなど.,前記に より記載される。 用語“機能的類似体”又は“機能的部分”とは、それぞれoriT及びorf-βにつ いて使用される場合、修飾された遺伝子配列が、その修飾された遺伝子配列によ り付与されるプラスミド移動機能が実質的にそこなわれない限り、使用され得る ことを示すつもりである。たとえば、それぞれoriT及びorf-β(Sellingerなど. により記載されるような)の一部は、所望の機能を発揮することができると思わ れる。それぞれoriT及びorf-βの機能的部分又は類似体は、生来のoriT又はorf- βの修飾、たとえば従来のDNA修飾による1又は複数 のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換、及びその得られる部分又は類似体のプラ スミド移動能力についての続く試験により同定され得る。 用語“接合プラスミド”とは、接合によりDNAのトランスファーを介在できる いづれかのプラスミドを包含することが意図される。1つの非常に適切な例は、 プラスミドpLS20(Sellingerなど.,前記により記載される)又はそれに対して 実質的に同一のプラスミド、又はpLS20のプラスミド移動能力を保持しているpLS 20の誘導体である。用語“誘導体”とは、プラスミドpLS20に関して使用される 場合、前記プラスミドの接合介在能力を保持している、遺伝的に修飾された、典 型的にはサイズが減じられたプラスミドを示すことが意図される。 用語“治すことができる(curable)プラスミド”とは、プラスミドを有する細 胞が、外部的に適用された要因により、前記プラスミドから治され得ることを示 す。たとえば、プラスミドは、一定の(許容できる)条件下でプラスミドの複製 を可能にするが、しかし他の(非許容性)条件下で複製できない条件付き複製起 点を担持することができる。たとえば、プラスミドは、複製のために感温性であ るプラスミドであり得る。 本発明においては、用語“プラスミド”とは、染色体外要素を自律的に複製す る場合、機能することができるバクテリオファージ又は他のDNA分子をまた示す ことが意図され、そして明細書及び請求の範囲を通して移動性プラスミドとは、 いづれかの移動性遺伝子要素、たとえば染色体DNA配列又は非自律的に複製する 要素、等をも包含することが意図されることに注目すべきである。 発明の詳細な開示特定タイプのドナー細胞の使用による接合 上記のように、接合は従来の技法よりも受容体細菌細胞中へのDNAの導入のた めのより効果的且つ一般的に適用できる方法であるが、その接合頻度は、一定タ イプのドナー及び受容体細胞間での接合に関しては比較的低いことが見出されて いる。 本発明者は現在、低い接合頻度問題の一部が、ドナー細胞が受容体細胞を殺す か又はその増殖速度を低めるかいづれかである少量の殺細菌物質を生産する事実 に基づかれていることを驚くべきことに見出している。従って、前記殺細菌物質 の生産が減じられ、又は排除される場合、その接合頻度は有意に高められ得る。 結局は、新規ドナー細胞は、親細胞により生成される殺細菌物質の効果を減じる その親細胞の修飾により創造される。 従って、さらに重要な観点においては、本発明は、注目のポリペプチドをコー ドするDNA構造体を有するバシラスsp.の細胞を構成する方法に関し、ここで細菌 ドナー細胞集団が、i)前記DNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス 作用性移動要素の存在下での接合により前記プラスミドのトランスファーのため に必要とされる少なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記トランス 作用性移動要素をコードする少なくとも1つのDNA配列を有し、そしてバシラスs p.受容体細胞集団が、接合によるドナー細胞集団から受容体細胞集団への前記プ ラスミドのトランスファーを可能にする条件下で混合され、前記ドナー細胞集団 が受容体細胞を殺し、又はその増殖を妨げる殺細菌物質を生産する能力が低下す るように修飾された細胞から調製される。 本明細書において、そのいづれかの子孫をも包含する用語、修飾されたドナー 細胞とは、接合条件下でその修飾されたドナー細胞と共にインキュベートした後 、受容体細胞が、ドナー細胞が由来する 親細胞が同じ接合方法に使用される場合に観察される生存率に対して、測定でき る生存率の上昇を示す場合、殺細菌物質の生産の“減じられた能力”を有すると 思われる。1つの態様においては、修飾されたドナー細胞は、両ドナー細胞が同 じ条件下での接合のために、及び同じ接合要素と共に使用される場合、それが究 極的に由来する親ドナー細胞系よりも少なくとも約1%高い受容体細胞の生存率 を可能にする。好ましくは、修飾されたドナー細胞は、親細胞系よりも少なくと も約10%高い、より好ましくは20%高い、及び最とも好ましくは少なくとも約30 %高い受容体細胞の生存率を可能にする。 用語“殺細菌物質”とは、受容体細胞集団の増殖阻害を発揮するか、又はその 集団に対する効果又は殺害を発揮する細菌細胞集団により生成されるいづれかの 成分を包含することが意図され、その存在は、それらの接合介在活性を発揮する ドナー細胞集団のために必須ではない。生来のドナー細胞は1種以上の殺細菌物 質を生産することができ、そして本発明のこの観点によれば、用語“殺細菌物質 の減じられた生成”とは、ドナー細胞集団により生成される異なった活性な殺細 菌物質の合計量又は合計数が減じられることを意味することが理解されるであろ う。言い換えれば、この用語は、ドナー細胞集団が1,2又はそれ以上の殺細菌 物質を欠失しているか又はその減じられた量を生成することを意味する。 本発明のこの観点の方法は、いづれかの殺細菌物質、すなわち受容体細胞集団 に対する増殖阻害又は殺害効果を示すドナー細胞集団により生成されるいづれか の成分に関して有用であると思われる。減じられるか、又は排除されるべきその 対応する殺細菌物質は、受容体細胞の選択に依存するであろうことが理解される であろう。この後、例においては、異なったバシラスsp.は異なった殺細菌物質 に対して敏感であり、そしてその接合頻度は1つ以上のタイプの殺細菌物質(選 択の受容体細胞に対するその増殖阻害又は殺害効果以外にはいづれか他に詳細に 特徴づけられる必要はない)の生成を減じ、又は排除することによって有意に高 められ得る。 用語“修飾されたドナー細胞”とは、ドナー細胞からの特定の殺細菌物質(た とえば、B.アミロリクエファシエンス(B.amyloliquefaciens)及びB.レン タス受容体細胞の場合、バシリシン)の生成に関与する選択された遺伝子の欠失 又は不活性化により生成される細胞、及び本明細書における開示に従って接合の ために必要とされる要素を組込むようさらに修飾される、殺細菌物質を減じ、又 は排除するために修飾されていることが知られている細胞を包含する。一般的に より適用できる方法は、親ドナー細胞を突然変異にゆだね、そして親細胞よりも 細菌受容体細胞の低い程度の殺害又は増殖阻害を示すか、又は殺害を示さない突 然変異細胞について選択することである。通常、選択は、“感受性”受容体細胞 の新しく広げられた培養物上での突然変異誘発された細胞のコロニーを複製し、 減じられた又は好ましくはそれらを取り囲む殺害の領域を含まないコロニーを同 定することによって実施されるであろう。類似する態様において、突然変異誘発 物質に対して故意に暴露されていない親ドナー細胞集団は、受容体細胞の殺害の ための減じられた能力を示す天然に存在する変異体について単純にスクリーンさ れ得;本明細書及び請求の範囲においては、用語“突然変異誘発”とは、“修飾 された”細胞を同様に単離する方法もまた包含することが理解されるであろう。 突然変異誘発は、たとえば適切な物理的又は化学的突然変異誘発剤の使用によ り、適切なオリゴヌクレオチドの使用により、又はDNA配列をPCR生成された突然 変異誘発にゆだねることにより実施さ れ得、後者の可能性は、問題の又は前記剤における生成に関与する殺細菌剤をコ ードするDNA配列が知られている場合、特に適切なものである。さらに、突然変 異誘発は、それらの突然変異誘発剤のいづれかの組合せの使用により実施され得 る。 本発明の目的のために適切な物理的又は化学的突然変異誘発剤の例は、紫外線 (UV)照射、ヒドロキシルアミン、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグ アニジン(MNNG)、O−メチルヒドロキシルアミン、亜硝酸、エチルメタンスル ホネート(EMS)、亜硝酸水素ナトリウム、蟻酸及びヌクレオチド類似体を包含す る。 そのような剤が使用される場合、突然変異誘発は典型的には、突然変異が起こ る適切な条件下で選択の突然変異誘発剤の存在下で突然変異誘発されるべき細胞 をインキュベートし、そして殺細菌剤の減じられた生成を有する突然変異誘発さ れた細胞について選択することによって実施される。実際、選択は、“感受性” 受容体細胞の新しく広げられた培養物上での突然変異誘発された細胞のコロニー を複製し、それらを取り囲む殺害の減じられた領域を有するか又は好ましくはそ の領域を有さないコロニーを同定することによって実施されるであろう。 殺細菌剤をコードするか又は前記剤の生成に関与するDNA配列が知られている 場合、修飾又は不活性化は、殺細菌剤又はその合成に関与する酵素をコードする DNA配列における1又は複数のヌクレオチドの導入、置換又は除去によりなし遂 げられ、又は調節要素の転写又は翻訳のために必要とされる調節要素においては 、ヌクレオチドは、停止コドンの導入、開始コドンの除去、又はオープンリーデ ィングフレームの変更をもたらすために挿入又は除去され得る。DNA配列又は調 節要素の修飾又は不活性化は、当業界において知られている方法に従って、特定 部位の突然変異誘発又はPCR生成された 突然変異誘発によりなし遂げられ得る。便利な技法は、遺伝子破壊又は遺伝子置 換、もしくはアンチセンスを包含する。 殺細菌物質は、たとえばB.スブチリスの一定の株、たとえばB.サブチリス 168により生成されることが知られている抗生物質、たとえばバシリシンであり 得る。バシリシン欠失B.スブチリス細胞は存在し、そしてそれは、本発明に従 って、接合によるDNAの導入のためのドナー細胞として選択され得る。もう1つ の殺細菌物質は、B.スブチリス168によりまた生成されるスブチリシンである 。 殺細菌物質の減じられた生成を有する他に、ドナー細胞は、接合が起こるため に好都合である他の特性のいづれかを担持することができる。たとえば、ドナー 細胞は、さらに上記で詳細に記載されるように、栄養要求性であり得る。有用な受容体細胞の生成 接合の成功の頻度を改良するためのもう1つの方法は、ドナー細胞による殺害 に対して抵抗力がある受容体細胞集団を使用することである。しかしながら、多 くの場合、注目の受容体細胞はこの特性を有さないであろう。注目の受容体細胞 を使用できるためには、ドナー細胞への暴露に対して生存することができる細胞 を、敏感な集団からの単離するためのスクリーニングが可能である。これを達成 するためには、ドナー細胞が、突然変異誘発された受容体細胞と共に、殺害又は 増殖阻害の発生を通常可能にする時間及び条件下で混合される。次に、受容体細 胞集団からの生存細胞が単離され、そして修飾されていないドナー細胞と共に、 培養され、接合工程において都合良く使用され得る受容体細胞集団が供給される 。用語“突然変異誘発された”が受容体細胞に関して使用される場合、それは、 ドナー細胞について上記に開示される態様で活性的に突然変異誘発 されている細胞、及び受容体細胞集団間に存在することができる天然に存在する 突然変異体の両者を意味する。トランスロケートされるポリペプチドの生成 ドナー細胞は、問題のトランスロケートされるポリペプチドをコードするDNA 構造体を接合により獲得する受容体バシラス細胞の培養により、ポリペプチド、 好ましくはトランスロケートされるポリペプチドを生成するために使用される受 容体細胞との接合に有用である。接合は好ましくは、DNA構造体を担持するプラ スミド、及びトランス形で供給される少なくとも1つの移動要素の存在下での接 合により前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少なくとも1つ のシス作用性配列の使用により、すなわち次の開示にさらにより詳細に記載され る接合の方法のいづれかにより達成される。 本発明に関して特に興味あるバシラス株の1つのタイプは、好アルカリ性バシ ラスである。好アルカリ性バシラスsp.の例は、アメリカ特許第5,217,878号に記 載されるもの、たとえばアメリカ特許第3,723,250号及び第3,840,433号に記載さ れるバシラスsp.BP92を包含する。 本発明の方法のための興味あるもう1つのタイプのバシラス株は、産業用バシ ラスの細胞である。用語“産業用バシラスsp.”とは、1l当たり5gよりも多 くの分泌されるポリペプチドを生成することができる、バシラス・スブチリス16 8とは異なるバシラスsp.の非組換え株を示すつもりである。 産業用バシラスsp.の例は、ヨーロッパ特許第134048号に特定され、そしてB .リケニホルミス、B.アミロリクエファシエンス及びB.レンタスの株を包含 する。 バシラス(産業用及び/又は好アルカリ性であっても又はそうで なくても良い)の適切な細胞のさらなる例は、バシラス・スブチリス、バシラス ・リケニホルミス、バシラス・レンタス、バシラス・ブレビス(Bacillus brevis )、バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バシ ラス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バシラス・アミロリクエフ ァシエンス、バシラス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バシラス・サ ーキュランス(Bacillus circalans)、バシラス・ラウタス(Bacillus lautus) 、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)及びバシラス・スリンギエン シス(Bacillus thuringiensis)から成る群から選択され得る。 本発明のこの観点の方法に使用されるバシラス細胞の安定性を改良するために は、トランスロケートされるポリペプチドをコードするDNA構造体がバシラス細 胞のゲノム中に組込まれることが所望される。これはプラスミドが、受容体細胞 のゲノムの一部に対して相同組換えを可能にするために十分に相同である。1又 は複数のDNA配列を担持する場合に達成され得る。受容体細胞のゲノムへのDNA構 造体の安定した組込みを得るための適切な方法は、下記にさらに詳細に論ぜられ る。 本発明の第1の観点の方法に従って生成されるトランスロケート可能なポリペ プチドは好ましくは、分泌されるポリペプチド、又は分泌細胞の分泌路のポリペ プチドである。 分泌されるポリペプチドは、たとえばデンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タン パク質分解酵素、セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼ酵素又は植物細胞 壁分解酵素から選択された酵素であり得る。そのような酵素の例は、AMG、アミ ラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、エステラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、 プロテアーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、カタ ラーゼ、グルコース オキシダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチナーゼ、グ ルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、トランスフェ ラーゼ、リボヌクレアーゼ、ガラクトシダーゼ、及びキチナーゼを包含する。他 方では、分泌されるポリペプチドは、ホルモン、成長因子、受容体又は同様のも のであり得る。 分泌路のポリペプチドの好ましい例は、PrsA(WO 94/19471、この内容は引用 により本明細書に組込まれる)である。 トランスロケートされるポリペプチドが分泌されるタンパク質である場合、本 発明のこの第1の観点の方法は好ましくは、さらにポリペプチド回収段階を含ん で成る。ポリペプチドは、遠心分離又は濾過により媒体から細胞を分離し、必要 なら、細胞の破壊の後、上清液又は濾液中のタンパク質成分を、塩、たとえば硫 酸アンモニウムにより沈殿せしめ、続いて、種々のクロマトグラフィー法、たと えばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー又は同様 のものにより精製する従来の方法により回収され得る。接合によるDNA導入のための本発明の方法 産業用バシラス又は好アルカリ性バシラス受容体細胞の使用: 本発明の好ましい態様においては、ドナー細胞が、注目のポリペプチドをコー ドするDNA構造体をバシラスsp.の細胞中に導入する方法に使用され、この方法に おいては、i)DNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用性移動要素 の存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる 少なくとも1つのシス作用性DNA配列、及びii)前記トランス作用性移動要素を コードする少なくとも1つのDNA配列を有する細菌ドナー細胞集団、及びバシラ スsp.受容体細胞集団が、前記ドナー細胞集団から 接合により受容体細胞集団へのプラスミドのトランスファーを可能にする条件下 で混合され、ここで前記バシラスsp.は、好アルカリ性バシラスsp.及び/又は産 業用バシラスsp.である。 この発明の観点は、好アルカリ性及び/又は産業用バシラスsp.の株が一般的 にコンピデンスによっては非形質転換性であり、そして従って、上記のように、 DNAの導入のために非常に厄介であるプロトプラスト形質転換にのみ依存するこ とが見出されているので、特に好都合である。 好アルカリ性及び/又は産業用バシラスsp.の例は上記に与えられる。 栄養要求性ドナー細胞の使用: もう1つの態様においては、本発明は、注目のポリペプチドをコードするDNA 構造体を有するバシラスsp.の細胞を構成するための方法に関し、この方法にお いては、i)DNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用性移動要素の 存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少 なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記トランス作用性移動要素を コードする少なくとも1つのDNA配列を有する栄養要求性の修飾された細菌ドナ ー細胞、及び標識されていないバシラスsp.受容体細胞集団が、前記栄養要求性 ドナー細胞集団から接合により標識されていない受容体細胞集団へのプラスミド のトランスファーを可能にする条件下で混合され、そして前記ドナー細胞の栄養 要求性質が受容体細胞について選択するために利用される。 本発明のこの観点は、選択が受容体細胞のために行なわれる必要がなく、すな わちそれらは、ドナー細胞の栄養要求性質を利用する場合に残存する唯一のもの であることにおいて明確に好都合である。 ドナー細胞は、たとえば特定のアミノ酸に対して栄養要求性であり得る。本発 明の方法に使用される特に好ましいドナーは、D−アラニンに対して栄養要求性 であるドナー、すなわちdal-であるドナーである。接合処理が行なわれた後、da l-ドナー細胞及び受容体細胞の混合物が、D−アラニンを欠いている培地、すな わちdal-ドナー細胞が増殖できない培地上で又は培地において培養される。それ により、受容体細胞のみが残存する。栄養要求性マーカーを用いる原理は、たと えばアメリカ特許第4,920,048号に記載されている。 続いて、注目のDNA構造体を獲得した受容体細胞についての唯一の選択が、選 択マーカー、たとえばプラスミドによりコードされる耐抗生物質性マーカーの使 用により便利に行なわれるべきである。治すことができる(curable)プラスミド の使用: もう1つの観点においては、本発明は、注目のポリペプチドをコードするDNA 構造体をバシラスsp.の細胞中に導入するための方法に関し、この方法において は、i)DNA構造体を含んで成る治すことができる(curable)プラスミド、及びト ランス作用性移動要素の存在下での接合による前記プラスミドのトランスファー のために必要とされる少なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記ト ランス作用性移動要素をコードする少なくとも1つのDNA配列を有する、本発明 に開示される修飾された細菌ドナー細胞集団、及びバシラスsp.受容体細胞集団 が、前記ドナー細胞集団から接合により受容体細胞集団へのプラスミドのトラン スファーを可能にする条件下で混合される。 治すことができるプラスミドの使用は、接合を通して細胞中にトランスファー されているが、しかし他の要素、たとえば接合によるプラスミドのトランスファ ーのために必要とされるシス作用性DNA 配列、を有さないプラスミドのいくつかの要素を受けている受容体の構成のため に特に適切である。そのような場合、注目のポリペプチドをコードするDNA構造 体を、受容体細胞のゲノム中に、任意には細胞に保持されるべき他の要素と一緒 に組込むことが好都合であり、この場合、細胞に所望されない要素(たとえばシ ス作用性DNA配列)はプラスミド上に保持される。ゲノム組込みが生じた後、細 胞は、所望しない要素を担持する治すことができるプラスミドから治される。ゲ ノム組込みを達成するための方法は、さらに下記に記載される。 本発明のこの観点の方法に使用される治すことができる(curable)プラスミド は、当業界において知られている方法に従って、典型的には、治すことができる プラスミド、又はシス作用性DNA配列を担持するプラスミドのいづれかの修飾に より、それぞれの要素(たとえば感温性複製起点、シス作用性DNA配列、注目のD NA構造体、等)を組合すことによって構成され得る。本発明の方法の好ましい態様 次に、本発明の上記方法の好ましい態様が記載される。本発明のそれらの態様 の主題は、特にことわらない限り、上記の主要観点の個々及びいづれかの方法の ために一般的に適用できる。 受容体細胞: 本発明の接合方法のいづれかに使用される受容体細胞は、好アルカリ性バシラ スsp.の細胞又は産業用バシラスsp.の細胞であることが好ましい。受容体細胞は さらに、バシラスsp.,たとえばバシラス・スブチリス、バシラス・リケニホル ミス、バシラス・レンタス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモフ ィラス、バシラス・アルカロフィラス、バシラス・アミロリクエファシエンス、 バシラス・コーギュランス、バシラス・サーキュランス、バシラ ス・ラウタス、バシラス・メガテリウム及びバシラス・スリンギエンシスの細胞 であり得る。後者の種は、産業用又は好アルカリ性バシラスsp.のグループに属 することができる。 修飾されたドナー細胞: 本発明の方法のいづれかに使用される修飾された細菌ドナー細胞は、エスシェ リシアsp.(Eschericia,sp.)、たとえばE.コリの細胞であり得るが、しかし 好ましくは、バシラスsp.たとえばバシラス・スブチリス、バシラス・リケニホ ルミス、バシラス・レンタス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモ フィラス、バシラス・アルカロフィラス、バシラス・アミロリクエファシエンス 、バシラス・コーギュランス、バシラス・サーキュランス、バシラス・ラウタス 、バシラス・メガテリウム又はバシラス・スリンギエンシスの細胞であり、この 細胞は、又は親細胞により通常生成される殺細菌物質を生産できず、又は親細胞 に比較して減じられた生産能力を有し、その修飾された細胞は、i)注目のポリ ペプチドをコードするDNA構造体を含んでなるプラスミド、及びトランス作用性 移動要素の存在下で接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要と される少なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記トランス作用性移 動要素をコードする少なくとも1つのDNA配列を有する。 前記細胞は、好都合には、B.スブチリス、たとえば問題の殺細菌物質の低い 生産性を有するか又はまったく有さないB.スブチリス168の細胞である。 好ましい態様において、細胞は、殺細菌物質バシリシンもしくはスブチリシン 、又はそれらの両物質の減じられた生産性を有するか又はまったく有さない。 そのような細胞は、上記“特定タイプのドナー細胞による接合” に詳細に記載される。さらに、ドナー細胞は、上記にさらに詳細に記載されるよ うに、栄養要求性であり得る。 治すことができる(curable)プラスミド: より好ましい態様において、受容体細胞中に導入されるDNA構造体は、シス作 用性配列をまた含んで成る治すことができる(curable)プラスミド上に存在する 。治すことができる(curable)プラスミド及びその使用は、標題“治すことがで きる(curable)プラスミドを用いての、接合によるDNA導入のための本発明の方法 ”にさらに詳しく記載される。 注目のDNA構造体のゲノム組込み: 本発明の上記一般的な観点のいづれかに従って受容体細胞に導入される予定で ある、注目のポリペプチドをコードするDNA構造体は、受容体細胞において染色 体外要素(たとえば、細胞中にDNAを導入するために使用されるプラスミド上に 担持される)として存在することができるが、ゲノム的に組込まれるDNAが一般 的により安定していると思われるので、DNA構造体は受容体細胞のゲノムに組込 まれることが一般的に好ましい。 ゲノム組込みは、便利には、それぞれ、プラスミド及びゲノム上の相同配列間 での組換えに基づいて良く知られた方法により達成され得る。1つの態様におい ては、ゲノム組込みは、トランスファーされるべきプラスミドが次の構造体を含 んで成るプラスミドである場合に達成され得る:シス−R(1)−DNA−R(2 )、ここでシスは接合トランスファーのために必要とされるシス作用性DNA配列 を示し、DNAは受容体細胞中に導入されるべきDNA構造体を示し、そしてR(1) 及びR(2)はそれぞれ、R(1)とR(2)との間に位置するDNA構造体の二 重クロスオーバーによる受容体細胞のゲノム中への組込みを可能にするために受 容体細胞ゲノムの一部に 対して十分な相同なDNA配列を示す。 プラスミドは便利には、治すことができる(curable)プラスミド、たとえばR (1)−DNA−R(2)を含んで成るフラグメントのいづれかの側上に位置する 感温性複製起点を含んで成るプラスミドであり得る。治すことができる(curable )プラスミドの使用は、接合がいったん起った後、起こる接合のために必要とさ れるシス作用性DNA配列の細胞からの除去を可能にする追加の利点を有する。 治すことができる(curable)プラスミドが使用される場合、好ましくは、その 方法は、注目のポリペプチドをコードするDNA構造体をそのゲノム中に組込んで おり、そしてそれから、シス作用性要素を担持するプラスミドが失なわれている 受容体細胞について選択する追加の段階を含んで成る。 相同領域の使用によるゲノム組込みに関する本発明の態様に関して、用語、ゲ ノムの“相同”領域は好ましくは、受容体細胞の生存及び適切な機能のためには 重要ではない領域である。 さらに、上記で示されたように、上記方法のいづれかに従って組込みの効率を 改良するためには、治すことができるプラスミドを利用することができる。たと えば、そのプラスミドは、複製のために感温性であるプラスミドであり得る。組 込み、及び細胞からの第1子孫ベクターの続く損失の効率を高めるもう1つの手 段は、プラスミドにより形質転換された細胞を、上記のように、選択条件下で宿 主細胞を培養した後、プラスミド−治療剤、たとえばノボビオシン(Gado,I.な ど.,1987,ZbI,Bakt,Hyg.A.265,136-145)により処理することであり得る。 注目のポリペプチドをコードするDNA配列の増幅: 本発明の接合方法は好都合には、受容体細胞のゲノムに存在するゲノムDNA配 列の増幅を達成するために使用され得る。ゲノムDNA 配列の増幅を達成するための非常に便利な方法は、WO 94/14968(この内容は引 用により本明細書に組込まれる)に記載される。増幅されるべきゲノムDNA配列は 、本発明の接合方法により受容体細胞中に導入されている、注目のポリペプチド をコードする配列であり得る。本発明の受容体細胞 さらにもう1つの観点においては、本発明は、注目のDNA構造体、及び生じる 接合のために必要とされるシス作用性DNA配列を有する、本発明の接合方法によ り生成されるバシラスsp.の細胞に関する。この細胞は好ましくは、“受容体細 胞”のセクションに特定されるバシラスsp.のいづれかの細胞である。ポリペプチドを生成するための方法 さらにもう1つの観点においては、本発明は、注目のポリペプチドの生成のた めの助けとなる条件下で上記で定義されたような本発明の方法により生成される 細胞の培養、及び興味あるポリペプチドの任意の回収を包含する、興味あるポリ ペプチドを生成するための方法に関する。 前記ポリペプチドは、従来の回収又は精製技法(この例は、上記でさらに言及 されている)により回収され得る。本発明のこの観点の方法は、トランスロケー トされたポリペプチド、たとえば分泌されたポリペプチド、又は受容体細胞の分 泌路において機能するポリペプチドの生成のために特に好ましい。分泌されたポ リペプチド、たとえば酵素の好ましい例は、上記に言及される。プラスミド及びDNA構造体の構成 最終観点においては、本発明は、oriT又はその機能的部分もしくは類似体を含 んで成る天然に存在しないプラスミドに関する。プラスミドはさらに、プラスミ ドに感温性を付与するDNA配列、及び注 目のポリペプチド、特に、上記で定義されるようなトランスロケートされるポリ ペプチドをコードするDNA配列を含んで成る。 本発明の方法において正しく機能するよう、トランス作用性要素、たとえばor f-βが、調節DNA配列(たとえばプロモーター、ターミネーター、リボソーム結 合部位、等)に作用可能に連結され、遺伝子の転写及び翻訳を確保すべきである ことが理解されるであろう。たとえば、前記遺伝子の後に、適切なプロモーター 、たとえば自然において、前記遺伝子に関連していることが見出されているプロ モーター、より好ましくは、前記遺伝子からの強い転写を確保するプロモーター が存在すべきである。さらに、orf-β配列の前に特別なプロモーターを挿入する ことが好都合である。たとえば、orf-βの前へのB.アミロリクエファシエンス α−アミラーゼプロモーター及びその天然のプロモーターの挿入は、有意に改 良されたトランスファー頻度をもたらすことが見出された。特別な又は他のプロ モーターとして挿入され得る他の強いプロモーターの例は、バシラス リケニホ ルミス α−アミラーゼ遺伝子(amyL)のプロモーター、バシラス ステアロサ ーモフィラス マルトゲニック アミラーゼ遺伝子(amyM)のプロモーター、等 を包含する。 本発明の方法に使用されるDNA構造体及びプラスミドは、一連の遺伝子操作を 使用する方法、及び当業界において知られている酵素により合成され得る。 材料及び方法 細菌株及びプラスミド: ドナー株: B.スブチリス 培地及び増殖条件:接合方法は、Koehler and Thorne(文献1)により記載さ れる方法の変法である。すべての細菌株は、適切な場合、D−アラニン(50μg /l)及び抗生物質により補充されたLB寒天プレート(Maniatis,T.など.,198 2、文献5)上で通常、増殖された。(好アルカリ性株の良好な増殖のためには 、LB培地は50mMのNaHCO3により緩衝され得た)。新しく製造された一晩の培養物 が、接合のために使用された。 接合:ドナー及び受容体株の一晩の培養物(14〜24時間)を、LB+D−アラニ ンプレートに移し、そして個々の株の5〜10のコロニーを含む接種物を混合した 。株の混合の後、細胞をプレート上に広げた。その接合体を30〜37℃で少なくと も4時間インキュベートした。その接合体プレートを選択プレート(適切な抗生 物質を有するが、しかしD−アラニンを有さないLB寒天)に複製し、又は細胞を LB培地に再懸濁し、そして選択培地上に105までの希釈度で広げた。それらのプ レートから、接合体を30〜37℃での1〜2日後に評点を付け、そしてさらに、選 択プレート上で精製した。 残るプレートは、選択プレート(適切な抗生物質を有するが、しかしD−アラニ ンを有さないLB寒天)に複製され、又は細胞はLB培地に再懸濁され、そして選択 プレート上に105までの希釈度で広げられた。それらのプレートから、接合体を 、30〜37℃での1〜2日後に評点をつけ、そして選択培地上でさらに精製した。 例 1 構成 によるこの遺伝子の供給のために有用なベクターは、pMOL553である。このプラ スミドを、2種の段階で構成した。段階1 BamHI部位を、cat遺伝子のすぐ上流のpHV1248のトランスポゾン(Petit,M.- A.,Bruand,C.,Janniere,L.Ehrlich,S.D.(1990)Tn10-drived transposons active in Bacillus subtilis,J.Bacteriol.,172:6736-6740)中に導入した 。そのBamHI部位を、前に記載されたPCRに基づくSUE技法(Horton,R.M.など. (1989)Gene,pp.61-68)の使用により挿入した。2種の別々のPCR反応を、鋳型 とてpHV1248プラスミドを用いて実施した。第1のPCR反応のためのオリゴは、プ ライマー1:CCCACTGGATCCAATTTTCGTTTGTTG(配列番号1)、及びプライマー2:G CAAATTGATCCAAGAGAACCAAC(配列 番号2)であった。フライマー1における下線の塩基は、BamHI部位の位置を示 す。第2のPCR反応は、プライマー3:CAACAAACGAAAATTGGATCCAGTGGG(配列番号 3)及びプライマー4:GCACATCATCATCATAAGC(配列番号4)に基づかれた。両PCR 反応を、変性段階で96℃、アニーリング段階で55℃及び延長段階で72℃の温度を 用いて標準の方法により実施した。両フラグメントをアガロースゲルから精製し 、そしてそれぞれ500ngを次の第2の5サイクルPCR反応のために使用した:96℃ で2分間、50℃で5分間、及び72℃で1分間、プライマー2及びプライマー4(1 00pモル)を96℃で添加し、そして次の第3の25サイクルPCR反応を開始した:95 ℃で30秒、55℃で30秒及び72℃で90秒。1330bpの最終PCRフラグメントを、HindI IIにより消化し、そしてHindIII消化されたpHV1248中にクローン化し、プラスミ ドpMOL610を得た。連結混合物を用いて、E.コリSJ2(Diderichsenなど.,1990 ,J.Bacteriol.172,4315-4321)を形質転換した。pMOL610におけるBamHI部位 の位置を、制限消化により確かめた。段階2 ー領域を、BamHI制限部位(下線)を有するプライマー5:CCGGCGGATCCAAGGGGT GA TCG(配列番号5)及びプライマー6:GGGGTACTAGTAACCCGGGCCCGGCGTAGAGGA TCC ATACACAAA(配列番号6)を用いて、PCRによりpSX222(WO 92/11357)プライマ ーから増幅した。PCR反応を次のようにして実施した:96℃で30秒、55℃で30秒 、及び72℃で120秒。20サイクルの後、PCRフラグメントをBamHIにより消化し、 精製し、そしてpMOL610のBamHI部位中にクローン化した。クローニングを、制 限消化物、及びB.スブチリス(たとえばDN1885 株(Diderichsenなど.,1990,J.Bacteriol.172,4315-4321)又はこの株のプロ テアーゼ欠失誘導体)における明確なプロテアーゼ表 るベクターは、pMOL553である。 の構成 pLS20又はその誘導体によるプラスミドpUB110の移動化は、記載されており、 そしていくらか詳細に分析されている(Koehler,T.M.and Thorne,C.B.(1987 ).Bacillus subtilis(natto)plasmid pLS20 mediates interspecies plasmid transfer.J.Bacteriol.,169,5271-5278;Selinger,L.B.,McGregor,N.F., Khachatourians,G.G.and Hynes,M.F.(1990).Mobilization of closely rel ated plasmids pUB110 and pBC16 by Bacillus plasmid pXO503 requires trans -acring open reading frame β.J.Bacteriol.,172,3290-3297)。 動するためにそれらのプラスミドからの要素を使用した。 pUB110の移動化は、5’側のorfβに位置するシス作用性領域(oriT)に依存す る(Selingerなど.,1990)。pUB110配列の位置1020から位置1575まで延長する、p UB110からの555bpのセグメントを、次のプライマーLWN5232及びLWN5233を用いて PCR増幅した: LWN5232: 5’-GTCGGAGCTCATTATTAATCTGTTCAGCAATCGGGC-3’(配列番号7) LWN5233: 5’-GTCGGAGCTCTGCCTTTTAGTCCAGCTGATTTCAC-3’(配列番号8)。 増幅されたフラグメントをSacIにより消化し、そして初めに、E.コリプラ スミド(pUC19誘導体)のSacI部位中にクローン化し た。続いて、そのフラグメントを、SacIを用いて再び切除し、そして前に記載 されたプラスミドpMOL553におけるユニークSacI部位中にクローン化した。その 連結混合物を用いて、Amp耐性E.コリSJ2を形質転換した。得られるプラスミド は、pMOL553-oriTである。 を含む接合体ドナー株の構成 プラスミドpLS20及びpBC16を、B.スブチリス株PSL1 UM13からの接合により 、種々のバシラス受容体株中にトランスファーした(Koehler and Thorne,1987 )。 DN1280は、dal遺伝子に欠失を含む、B.スブチリス168の誘導体である(Dider ichsen,B.(1986).A genetic system for stabilization of clonced genes i n Bacillus subtilis,p.35-46.In A.T.Ganesan and J.A.Hoch(eds.),Bacillu s molecular genetics and biotechnology applications.Academic Press,Inc .,New York)。DN1280をコンピテントにし、そして30℃でエリトロマイシン耐性 (5μg/ml)を有するプラスミドpHV1248により形質転換した。その得られる 株を、PSL1 UM13との接合において受容体として使用した。両株を、リン酸塩(0. 01MのK3PO4)、グルコース(0.4%)、スターチ(0.5%)及びD−アラニン(100μg /ml)により補充されたLBプレート上で混合し、そして30℃で5時間インキュベ ートした。次に、プレートを上記のようにしてLBプレート(さらに、エリトロマ イシン(5μg/ml)及びテトラサイクリン(5μg/ml)を含む)上にレプリ カプレートした。 レプリカプレート上に出現する単一のコロニーを、B.スブチリスDN1885中に pBC16をトランスファーするそれらの能力についてアッセイした。接合を、上記 のようにして、LBプレート上での前記株 の混合及び30℃での5時間のインキュベーションにより実施した。レプリカプレ ートを、テトラサイクリン(5μg/ml)を含むが、しかしD−アラニンを含ま ないLBに対して行なった。 D−アラニンの欠失は、dal-ドナー株を効果的に、逆選択する。アッセイされ た少数のコロニーは、DN1885中にTetRマーカーをトランスファーすることができ た。これは、それらのコロニーが、pBC16の他にpLS20を有することを示す。1つ のそのようなコロニーを、テトラサイクリン(5μg/ml)及びD−アラニン( 100μg/ml)を含む液体TY培地において50℃で増殖し、次いで、テトラサイク リン(5μg/ml)及びD−アラニン(100μg/ml)を含むLB上にプレートし、 そしてそれぞれ、D−アラニン(100μg/ml)及びエリトロマイシン(5μg/m l)又はクロラムフェニコール(6μg/ml)を含むLB上にレプリカプレートし た。テトラサイクリン耐性で、エリトロマイシン及びクロラムフェニコール感受 性の単離物を、PP289-5として維持した。dal-であり、そしてpLS20及びpBC16を 含むこの株を、pUB110 oriTを含むプラスミドの種々の受容体株中へのトランス ファーを可能にする接合ドナー株として使用することができる。 従って、PP289-5をコンピテントにし、そしてpMOL553,pMOL553-oriTのoriT含 有誘導体により形質転換した。プラスミドを、E.コリSJ2のプールされた形質 転換体から調製し、そしてそのプラスミド混合物によりPP289-5を形質転換し、 D−アラニン(100μg/ml)を含むLBプレート上でテトラサイクリン(5μg/m l)、クロラムフェニコール(6μg/ml)及びエリトロマイシン(5μg/ml )に対する耐性を選択した。形質転換体を再びプールし、そしてそのプールを、 上記方法を用いて、結合によりpMOL553-oriTをDN1885中にトランスファーするた めに使用した。最終的に、トランス接 合体におけるプラスミドの本体を、制限マッピングにより確かめ、そして正しい プラスミドを保持した(pMOL553-oriT)。 pMOL553-oriTを用いて、PP289-5を再び使用するために再形質転換した。好アルカリ性バシラス株中へのアルカリプロテアーゼ遺伝子の接合トランス ファー PP289-5含有pMOL553-oriTを、バシラス レンタスから単離され ラス レンタス株C360(Annstrup,K.,Outtrup,H.,Andresen,O.,Dampmann ,C.(1972)Proteases from alkalophilic Bacillus species,P.299-305.In Proceeding og the fourth international symposium on fermentation techno logy.Society of fermentation technology,Osaka,Japan)中にトランスファ ーするための接合ドナー株として使用した。 ドナー株PP289-5/pMOL553-oriTの1日目の細胞を、50μg/mlのD−アラニ ン、5μg/mlのエリトロマイシン及び5μg/mlのテトラサイクリンにより補 充されたLBプレートから収穫した。受容体株(C360)を、LB9プレート(LB9=0. 05MのHNa2CO3/H2NaCO3によりpH9に緩衝されたLBプレート)から収穫した(1 日目の細胞)。 受容体及びドナー株を、50μg/mlのD−アラニンにより補充されたLBプレー ト上で混合し、そして30℃で5時間インキュベートした。次に、プレートを、5 μg/mlのエリトロマイシンにより補充されたLB9上にレプリカプレートした。 レプリカプレート上に出現する単一のコロニー(30℃で2日後)を、5μg/ml のエリトロマイシンにより補充されたLB9プレート上で再単離した。(選択プレ ートにおけるD−アラニンを削除することによって、dal+ドナー 株を殺害し、そして移動性pMOL553-oriTプラスミドを含むB.レンタス受容体の みが生存するであろう)。B.レンタスのいくつかのトランス接合体におけるプ ラスミドを単離し、そして制限マッピングが、pMOL553-oriTプラスミドのB.レ ンタス中へのトランスファーを確かめた。 例 2新規bac-1ドナー株の構成 dal遺伝子を、バシラス・スブチリス株1A758(Bacillus Stock Center,Colum bus,Ohio)から欠失せしめ、接合に続く株に対する逆選択を可能にした。バシ ラス スブチリス株1A758は、ジペプチド抗生物質バシリシンを合成するその細 菌の能力を排除する、“bac-1”遺伝子座における突然変異を有する。細菌染色 体上で野生型dal遺伝子と交換され得る、dal遺伝子の欠失された部分を、インビ トロで構成した。dal遺伝子の5’及び3’側部分を、前記遺伝子の5’部分( ヌクレオチド19−419、ATGコドンのAは+1である)をPCR増幅するために使用 されるオリゴ1及び2を用いてのPCRによりクローン化し、そしてオリゴ3及び 4を、前記遺伝子の3’部分(ヌクレオチド618−1037)をPCR増幅するために使 用した。 オリゴ1:5’-GAGCTCACAGAGATACGTGGGC-3’ (配列番号9) オリゴ2:5’-GGATCCACACCAAGTCTGTTCAT-3’ (配列番号10) オリゴ3:5’-GGATCCGCTGGACTCCGGCTG-3’ (配列番号11) オリゴ4:5’-AAGCTTATCTCATCCATGGAAA-3’ (配列番号12)。 両PCR生成物を、TA Cloningキット(Invitrogen,Corp.,San Diego,CA)を 用いてpCRIIベクター中にクローン化した。クローン化した後すぐに、2つの半 部分を、両フラグメントに共通するBamHI部位を用いることによってインビトロ で組合し、NotI−HindIIIフラグメント(NotI部分はベクターリンカーの一部で ある)として pCRIIベクターから便利に除去され得る、中間部に約200bpの欠失を有する部分da l遺伝子(Δdal)を生成した。 2種の異なった方法を用いて、dal-bac-Iドナー株を生成した。最初の方法は 、dal遺伝子コード配列中にcat遺伝子を挿入することによる遺伝子破壊の創造を 包含した。cat発現カセットを、pCRII−ΔdalプラスミドのBamHI部位中にクロ ーン化した。この構成は、次の態様での二重交差を通して細菌染色体中に導入さ れた:プラスミドをScaIにより線状化し、そしてそれを用いて、接合プラスミ ドpXO503を含むbac-I株を形質転換し、それをD−アラニン(0.1mg/ml)及びク ロラムフェニコール(5μg/ml)を含むTBAB(トリプトン血液寒天基材)上で のクロラムフェニコール耐性に対して選択した。クロラムフェニコーム耐性を獲 得する細菌細胞のための唯一の手段は、線状プラスミドDNA及び染色体のcat遺伝 子を両端に有するdal配列間に生じる二重交差であり、これにより、cat発現カセ ットを含む破壊されたdal遺伝子を導入する。この方法は、株バシラス スブチ リスBW97,bac-I,Δdal::cat接合熟成ドナー株を生成した。 第2の方法は、“標識されていない”ドナー株(耐杭生物質マーカーがdal遺 伝子中に挿入されていない)を構成するために使用された。この場合、二重交差 現象を直接的に選択する代わりに、2種の別々の単一の交差が、欠失された“標 識されていない”dal遺伝子を細菌染色体中に導入するために実施された。これ は次の通りにして達成された:欠失されたdal遺伝子(上記で説明された)を、 感温性プラスミドpE194TSのNotI−HindIII部位中にクローン化し、それを用い て、bac-I株を形質転換し、そして34℃の許容温度で増殖せしめた。第1の交差 (染色体上のdal遺伝子中へのdal欠失プラスミドの組込み)を得るために、前記 性質転換された株を、D −アラニン(0.1mg/ml)(dal遺伝子を染色体破壊物中に組込む場合、細胞増殖の ために必要とされる)及びエリトロマイシン(5μg/ml)を含むTBABプレート 上に画線培養し、そして45℃の非許容温度で一晩増殖せしめた。大きなコロニー を、同じ条件下で再画線培養し、染色体上のdal遺伝子中に組込まれた感温性プ ラスミドを含む細胞の均質集団を生成した。非許容温度で、染色体に前記プラス ミドを含む細胞のみが、前記プラスミドは複製できなかったので、エリトロマイ シン上で増殖することができた。第2の交差現象(dal遺伝子の欠失された部分の 後に残る、染色体からのプラスミドの切除をもたらす)を得るために、ループい っぱいの細胞を、D−アラニン(0.1mg/ml)により補充されたLuriaブイヨン20ml に移し、そして第2交差現象の複製及び発生の起点の機能を可能にするために34 ℃の許容温度で、選択を伴わないで後期対数相まで増殖した。細胞を4回以上、 移し(個々の移行当たり1/100の希釈度)、染色体からのプラスミドの切除及 び前記集団からのプラスミドの分離を可能にした。最終的に、細胞を、D−アラ ニン(0.1mg/ml)により補充されたTBABプレート上に、34℃で単一コロニーのた めにプレートし、そしてD−アラニン(0.1mg/ml)を有さないTBABプレート上に レプリカプレートし、そしてD−アラニン(0.1mg/ml)及びエリトロマイシン( 5μg/ml)を有するTBABプレート上にレプリカプレートし、dal-及びerm5であ るコロニーを評価した。50のコロニーのうち2つのコロニーがこの表現型を生成 した。得られる株を、バシラス スブチリスBW96と命名した。次に、プラスミド pSJ2662(非必須領域中に挿入されるポリリンカーを有するpUB110)を導入し、d alΔ bac-1,Kanr株BW104を生成した。接合プラスミドpXO503を、ドナー株とし てBW100を用いての接合によりこの株中に導入し;トランス接合体を、D−アラ ニン+エリトロマイシン(5 μg/ml)+カナマイシン(10μg/ml)を有するTBAB上での増殖についての選 択により評価した。これは、pXO503及びpSJ2662を含む“標識されていない”ド ナー株BW105:bac-1,dalΔを生成した。 ドナー株BW101(pXO503のみを有するdal欠失株)を、まず、BW96中にtsレプリコ ンpPL254-tetを導入し、dal欠失されたbac-1,tetr株BW99を生成することによっ て構成した。接合プラスミドpXO503を、ドナー株としてBW97を用いての接合によ りこの株中に導入し;接合体を、TBAB+D−アラニン+エリトロマイシン(5μ g/ml)+テトラサイクリン(10μg/ml)上での増殖について選択することに よって評点を付けた。これは、pXO503及びpPL2541-tetを含むドナー株BW100:bac -1,dalΔを生成した。最終的に、この株を45℃の非許容温度で一晩増殖し、そ して34℃の許容温度で、TBAB+D−アラニン上で、単一のコロニーのためにプレ ートした。次に、コロニーを、TBAB+D−アラニン+テトラサイクリン(10μg /ml)プレート及びTBAB+D−アラニン+エリトロマイシン(5μg/ml)上に プレートし、ermr及びtet5であるコロニーを固定し;この表現型を示すいくつか のコロニーを同定し、その1つを貯蔵し、そしてBW101を命名した。 A)B.アミロリクエファシエンス株中への接合 株BW105を、B.アミロリクエファシエンス(及び陽性対照としてのB.スブ チリス168)中へのpSJ2662の移動能力について試験し;このドナーを同等の野生 型ドナー株MT105に比較した。ドナー及び受容体の両者を、2mlのLブイヨン+ D−アラニン+グルコース(0.2%)において、中間の対数相まで増殖した。1ml のドナー及び受容体を混合し、そして遠心分離、ペレットを残留ブイヨン100μ lに再懸濁し;次に、その50μlを、TBAB+D−アラニン+グル コースのプレート上にスポットした。それらを37℃で5時間インキュベートし; 細胞をプレートから剥ぎ取り、そして1mlのLブイヨンに移し、そしてTBAB+ネ オマイシン(10μg/ml)プレート上でトランス接合体を及びプレーンのTBABプ レート上で生存細胞について力価した。両ドナーは、pUB110レプリコンをB.ス ブチリス(10-3〜10-4)中に比較的高い効率で移動せしめた。しかしながら、ba c-1ドナー株は、MT105ドナー(<10-7)に比較して、pUB110のB.アミロリクフ ァシエンス株(〜10-5)中への移動で、より良好であった(100倍以上)。 B)B.レンタス株165-2中への接合 dal遺伝子にcat挿入を有するbac-1ドナー株BW97(bac-1,dalΔ::camr)を、 プラスミドpCm::Nmにより形質転換した。Bacillus Genetic Stock Centerから得 られたこのプラスミドは、cat遺伝子5’及び3’側部分を両端に有するneo耐性遺 伝子を含む。このプラスミドによる形質転換は、neo遺伝子によりdal遺伝子にお けるcat遺伝子を置換することができる。このプラスミドによる形質転換は、数 百のneo耐性コロニーをもたらした。このプラスミドはpE194レプリコン上に存在 するので、その形質転換体の1つを非許容温度(45℃)で増殖せしめ、相同組換 えを通して染色体におけるプラスミドを組込んだ。この株を、約20の世代の間、 許容温度(34℃)で増殖し、次に、TBAB+neo上にプレートした。30のneo耐性コ ロニーのうち、2つのコロニーがクロラムフェニコール感受性であり、これはne o遺伝子によるcat遺伝子の置換を示す。次に、この株BW98(bac-1,dalΔ::neor )を、neoの代わりにcat遺伝子を有するpUB110であるプラスミドpMOL913により 形質転換した。クロラムフェニコール耐性コロニーを、ドナー株(BW106)として 選択し、そしてbac+同当物(MT101/pMOL913)と比較した。接合を上 記のようにして行なった。すべての接合はpH7で行なわれた。古いドナーにより 得られたトランス接合体の数は実験当たり約10〜100であり、そして新規のドナ ーを用いれば、約103〜104個のトランス接合体が得られた。選択をpH7で行ない 、そしてすべてのトランス接合体を、pH9での増殖する能力について試験し、す べては増殖し、これは、それらがB.ランタスであることを示す。 pUB110(MT105)を含む古いドナー株を、B.レンタスとの接合において用いる 場合、pH7でのネオマイシン耐性について選択するトランス接合体は得られなか った。同等の新規ドナー株を用いる場合、pH7でのネオマイシン耐性について選 択する合計約103個のトランス接合体が得られたが、ドナーのみ又は受容体のみ をプレートする場合、コロニーは得られなかった。すべてのそれらのコロニーは pH9で増殖し、これは、それらが正しいことを確証した。 C)減じられた殺害能力を有するB.スブチリス変異体の単離 B.スブチリスのbac-1変異体株がB.アミロリクエファシエンス受容体細胞 の殺害をほとんど排除したとしても、いくつかの他のバシラス種、たとえばB. メガテリウムの検出できる殺害がまだ存在し、これは他の抗微生物剤が生成され ることを包含する。次に、従来の突然変異誘発スケムによりそれらの他の要因を “ノックアウトする”ことが可能であることが示されており;それによれば、1 又は複数の突然変異とbac-1変異体とをたぶん組合し、そしてより良好なドナー 株を生成することである。突然変異誘発プログラムを、追加の変異体を得るため に取り;野生型ドナー株MT101の細胞を、化学的突然変異誘発剤EMSにより突然変 異誘発した(突然変異誘発の他の形、たとえばNTG,UV及びトランスポゾン標識 がまた使用され得た)。Spizizen'sI培地+D−アラニンにおいて増殖されたMT1 01の一晩の培養物0.5mlを用いて、側部装備されたKlettフラ スコにおける同じ培地20mlを接種した。細胞を、37℃で振盪しながら、70Klett 単位まで増殖し、そして室温で遠心分離した。細胞ペレットを、12mlのSpizizen 塩+2.5mlの1Mのトリス(pH7.4)に再懸濁した。t0サンプルのために、2ml のアリコートを、18mlのVY培地+D−アラニンに移し、そして37℃で一晩、振盪 した。残りに、30μlのEMSを添加し、そして細胞を37℃で振盪し;2mlのアリ コートをt1(1時間),t2(2時間)及びt3(3時間)で取り、前記t0サンプルに ついての上記のようにして新鮮な培地に移した。一晩のインキュベーションの後 、グリセロールを細胞に添加し、15%の最終濃度にし、滴定し、そして−70℃で 、Revcoフリーザーに貯蔵し;その%生存率は、それぞれサンプルt1,t2及び t3に関して38,19及び0.1であった。 t2サンプルを、変異体スクリーニングのために選択した。細胞を、TBAB+D −アラニン上に、単一のコロニーのためにプレートし;次に、それらを、B.ア ミロリクエファシエンス受容体株(いづれかの“敏感な”株がインジケータとし て使用され得る)の新しく広げられた培地上にレプリカプレートした。それらの プレートを34℃で一晩インキュベートし、そしてMT101ドナーコロニーのまわり の透明な領域について評点をつけ;可能性ある変異体は実質的に減じられたか、 又は透明な領域は存在しなかった。6個の変異体を、試験された約1500個のコロ ニーから得;それらの1つである“mut1”をさらなる分析のために選択した。B .アミロリクエファシエンス及びmut1株の両者を、中間の対数相まで増殖し、そ れぞれ1mlを組合し、そして遠心分離によりペレット化し、細胞をブイヨン100 μlに再懸濁し、そして50μlをTBAB+D−アラニンプレート上にスポットした 。37℃で5時間のインキュベーションの後、細胞をプレート表面から剥ぎ取り、 そして新鮮なLブイヨン1mlに再懸濁し ;生存体を、D−アラニンを欠くTBABプレート上にその希釈溶液をプレートする ことによって滴定した。Killingは、野生型ドナーに比較して、実質的に減じら れた(10,000倍)ことを見出した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AU,BB,BG,BR ,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,HU,IL, IS,JP,KP,KR,LC,LK,LR,LT,L V,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO ,SG,SI,SK,TR,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.接合への使用のための修飾された細菌ドナー細胞であって、i)注目のポ リペプチドをコードするDNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用 性移動要素の存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必 要とされる少なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記トランス作用 性移動要素をコードする少なくとも1つのDNA配列を含み、ここで前記ドナー細 胞が、受容体細胞集団を殺し、又はその集団の増殖を妨げる殺細菌物質の生成の 、親細胞に対して減じられた能力を有することを特徴とするドナー細胞。 2.前記ドナー細胞がバシラス細胞である請求の範囲第1項記載のドナー細胞 。 3.前記ドナー細胞が複数の異なった殺細菌物質の減じられた生産性を有する 請求の範囲第1項記載のドナー細胞。 4.前記ドナー細胞集団が殺細菌物質を実質的に生産することができない請求 の範囲第1項記載のドナー細胞。 5.前記殺細菌物質がバシリシン又はスブチロシンである請求の範囲第1項記 載のドナー細胞。 6.前記バシラス細胞が好アルカリ性バシラスから成る群から選択される請求 の範囲第2項記載のドナー細胞。 7.前記バシラス細胞が産業用バシラスの細胞である請求の範囲第2項記載の ドナー細胞。 8.前記ポリペプチドが、トランスロケートされるポリペプチドである請求の 範囲第1項記載のドナー細胞。 9.前記トランスロケートされるポリペプチドが、分泌されるポリペプチド又 は分泌細胞の分泌路のポリペプチドである請求の範囲 第8項記載のドナー細胞。 10.前記分泌されるポリペプチドが、酵素であり、そして前記分泌ポリペプチ ドがPrsAである請求の範囲第9項記載のドナー細胞。 11.さらに栄養要求性である請求の範囲第1項記載のドナー細胞。 12.アミノ酸に対する栄養要求性である請求の範囲第11項記載のドナー細胞。 13.前記トランス作用性移動要素をコードするDNA配列が、第2プラスミド上 に、又はドナー細胞のゲノムに存在する請求の範囲第1項記載のドナー細胞。 14.前記シス作用性要素が、oriT又はその機能的類似体である請求の範囲第1 項記載の方法。 15.前記トランス作用性要素が、orf-β又はその機能的類似体である請求の範 囲第1項記載の方法。 16.前記接合性プラスミドがpLS20、又はpLS20の接合性能力を保持しているそ の誘導体である請求の範囲第1項記載の方法。 17.前記シス作用性配列を有するプラスミドが、治すことができる(curable) プラスミドである請求の範囲第1項記載の方法。 18.注目のポリペプチドをコードするDNA構造体を、バシラスsp.の細胞中に導 入するための方法であって、 i)前記DNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用性移動要素の 存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少 なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びii)前記トランス作用性移動要素をコ ードする少なくとも1つのDNA配列を有する細菌ドナー細胞集団、及び バシラスsp.受容体細胞集団が、前記ドナー細胞集団から接合により受容体細 胞集団への前記プラスミドのトランスファーを可能に する条件下で混合され、ここで前記ドナー細胞が、受容体細胞集団を殺し、又は その集団の増殖を妨げる殺細菌物質の生成の、親細胞に対して減じられた能力を 有することを特徴とする方法。 19.前記ドナー細胞が、バシラス細胞である請求の範囲第18項記載の方法。 20.前記ドナー細胞が、好アルカリ性バシラスsp.及び/又は産業用バシラスs p.である請求の範囲第19項記載の方法。 21.興味あるポリペプチドをコードするDNA構造体を有するバシラスsp.の細胞 を構成するための方法であって、 i)前記DNA構造体を含んで成るプラスミド、及びトランス作用性移動要素の 存在下での接合による前記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少 なくとも1つのシス作用性DNA配列、並びにii)前記トランス作用性移動要素を コードする少なくとも1つのDNA配列を有する栄養要求性細菌ドナー細胞集団、 及び 標識されていないバシラスsp.受容体細胞集団が、前記栄養要求ドナー細胞集 団から接合により標識されていない受容体細胞集団への前記プラスミドのトラン スファーを可能にする条件下で混合され、そして前記ドナー細胞の栄養要求性質 が受容体細胞について選択するために利用され、ここで前記ドナー細胞が、受容 体細胞集団を殺し、又はその集団の増殖を妨げる殺細菌物質の生成の、親細胞に 対して減じられた能力を有することを特徴とする方法。 22.前記栄養要求性ドナー細胞がdal-である請求の範囲第21項記載の方法。 23.注目のポリペプチドをコードするDNA構造体をバシラスsp.の細胞中に導入 するための方法であって、 i)前記DNA構造体を含んで成る治すことができる(curable)プラスミド、及び トランス作用性移動要素の存在下での接合による前 記プラスミドのトランスファーのために必要とされる少なくとも1つのシス作用 性DNA配列、並びにii)前記トランス作用性移動要素をコードする少なくとも1 つのDNA配列を有する細菌ドナー細胞集団、及び バシラスsp.受容体細胞集団が、前記ドナー細胞集団から接合により受容体細 胞集団への前記プラスミドのトランスファーを可能にする条件下で混合され、こ こで前記ドナー細胞が、受容体細胞集団を殺害し、又はその集団の増殖を妨げる 殺細菌物質の生成の、親細胞に対して減じられた能力を有することを特徴とする 方法。 24.請求の範囲第1項記載のドナー細胞を製造するための方法であって、親の バシラス細胞を突然変異誘発にゆだね、そして親細胞よりも、受容体細胞の低い 程度の殺害を示すか、又は受容体細胞の殺害を示さない突然変異細胞についてス クリーニングすることを含んで成る方法。
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