JP2001501453A - ヒト腫瘍壊死因子δおよびε - Google Patents

ヒト腫瘍壊死因子δおよびε

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒトTNFδおよびTNFεポリペプチド、それらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、それらのポリペプチドを産生する方法(特にそれらのポリヌクレオチドを発現させることによって)、ならびにそれらのポリペプチドのアゴニストおよびアンタゴニストに関する。本発明は、さらに、このようなポリヌクレオチド、ポリペプチド、アゴニスト、およびアンタゴニストを応用に利用する方法に関する。この応用は、部分的に研究、診断、および臨床技術に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト腫瘍壊死因子δおよびε 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチドおよびポリペプチド;それらの ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの改変体または誘導体;それらのポリヌク レオチドおよびポリペプチド、ならびにそれらの改変体および誘導体を作製する ためのプロセス;それらのポリペプチドのアゴニストおよびアンタゴニスト;な らびにそれらのポリヌクレオチド、ポリペプチド、改変体、誘導体、アゴニスト およびアンタゴニストの使用に部分的に関する。特に、これらおよび他の点に関 して、本発明は、ヒト腫瘍壊死因子δおよびεのポリヌクレオチドおよびポリペ プチド(本明細書中以下で時々「TNFδ」および「TNFε」と呼ばれる)に関する 。 発明の背景 ヒト腫瘍壊死因子α(TNF-α)およびβ(TNF-βまたはリンホトキシン)は、 ポリペプチド媒介物の広範なクラスのメンバーに関連し、これは、インターフェ ロン、インターロイキンおよび成長因子を含み、集合的にサイトカインと呼ばれ る(Beutler,B.およびCerami,A.,Annu.Rev.Immunol.,7:625-655,1989)。 腫瘍壊死因子(TNF-αおよびTNF-β)は、最初、その抗腫瘍活性の結果として 発見されたが、今日では、いくつかの形質転換細胞株のアポトーシス、細胞活性 化および増殖の媒介を含む多数の生物学的活性を可能とする多面的なサイトカイ ンとして、そしてさらに免疫調節および炎症において重要な役割を演じると認識 されている。 今日までに、TNF-リガンドスーパーファミリーの9つの既知のメンバー、TNF- α、TNF-β(リンホトキシン-α)、LT-β、OX40L、FASL、CD30L、CD27L、CD40L および4-1BBLが存在する。TNFリガンドスーパーファミリーのリガンドは、細胞 外ドメインにおいて約20%の配列相同性(範囲;12〜36%)を有する酸性のTNF 様分子であり、そして主として膜結合形態として存在し、生物学的活性形態はト リマー/マルチマー複合体である。TNFリガンドスーパーファミリーの可溶性形態 はこれまで、TNF、LTα、およびFASLに関してのみ同定されている(一般的な総 説については、Gruss,H.およびDower,S.K.,Blood,85(12):3378-3404(1995)( これは、その全体が参考として本明細書中に援用される)を参照のこと)。 これらのタンパク質は、細胞生存またはアポトーシスまたは細胞傷害性による 細胞死の制御を含む、細胞増殖、活性化、および分化の調節に関与する(Armltag e,R.J.,Curr.Opin.Immunol.,6:407(1994)およびSmith,C.A.,Cell,75:959 1994)。 TNFは、単球、繊維芽細胞、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞を含む多数 の細胞タイプによって産生され、そして活性化マクロファージによって優勢に産 生される。TNF-αは、腫瘍の迅速な壊死、免疫刺激、自己免疫疾患、移植片拒絶 、寄生体に対する耐性、抗ウイルス応答の産生、敗血症性ショック、成長調節、 血管内皮影響および代謝性影響において役割を有することが報告されている。TN F-αはまた、PAF-1、IL-1、GM-CSFおよびIL-6を含む、種々の因子を分泌するよ うに内皮細胞をトリガーし、細胞増殖を促進する。さらに、TNF-αは、E-セレク チン、ICAM-1およびNCAM-1のような種々の細胞接着分子をアップレギュレートす る。 TNFリガンドスーパーファミリーのメンバーによって媒介される種々の細胞性 応答の誘導における最初の工程は、特定の細胞表面レセプターへのそれらの結合 である。TNFレセプタースーパーファミリーは、現在は10の既知の膜タンパク質 およびTNFR関連分子をコードするいくつかのウイルスのオープンリーディングフ レームを含む。p75低親和性神経成長因子(NGF)レセプターは、このファミリーの 最初にクローン化されたレセプターであった(Johnson,D.ら、Cell,47:545(19 86))。引き続いて、TNFに対する2つの特定のレセプターのクローニングは、そ れらがNGFレセプターに関連したことを示す(Loetscher,H.ら、Cell,61:351(1 990))。近年、新規のI型膜貫通TNFレセプタースーパーファミリーが確立されて いる。このファミリーは、p75神経成長因子レセプター、p60 TNFR-1、p80 TNFR −II、TNFR-RP/TNFR−III、CD27、CD30、CD40、4-1BB、OX40、およびFAS/APO-1 を含む。さらに、可溶性TNFレセプターをコードするいくつかのウイルスのオー プンリーディングフレームが同定されている(例えば、Shope線維腫ウイルスのS FV-T2(Smith,C.A.ら、Biochem,Biophys.Res.Commun.,176:335,1991)およ びワクシニアウイルスのVa53またはSaIF19R(Howard.S.T.,Virology,180:633 ,1991))。これらのレセプターは、細胞外(アミノ末端)ドメイン中の複数のシ ステインリッチドメインによって特徴付けられ、これはリガンド結合に関与する ことが示されている。ヒトファミリーメンバー間のシステインリッチ細胞外領域 における平均相同性は、25〜30%の範囲にある。 明白に、正常および異常細胞の活性化および分化を調節する因子に関する必要 性が存在する。それゆえ、正常および疾患状態の両方の細胞の活性化および分化 を調節するそのような因子の同定および特徴付けに関する必要性が存在する。特 に、形質転換細胞株のアポトーシスを制御し、細胞活性化および増殖を媒介し、 そして免疫調節および炎症応答の一次媒介物として機能的に関連し、そしてとり わけ、機能障害または疾患を予防、改善または矯正することにおいて役割を演じ 得る、TNFリガンドスーパーファミリーのメンバーに類似したさらなるTNFリガン ドを単離し、そして特徴付ける必要性が存在する。 発明の要旨 これらおよび他の目的に向かって、新規のTNFδおよびTNFεと呼ばれる、図1 および図2に示されるアミノ酸配列とヒトTNFαおよびTNFβのような腫瘍壊死因 子ファミリー中の他のタンパク質の既知のアミノ酸配列との間の相同性によって 腫瘍壊死因子リガンドであると仮説的に同定されている新規のポリペプチドを提 供することが本発明の目的である。 本発明のポリペプチドは、構造的および生物学的類似性に基づいてTNFリガン ドスーパーファミリーの新規メンバーとして同定されている。 さらに、TNFδおよびTNFεをコードするポリヌクレオチド、特に本明細書中で TNFδおよびTNFεと命名されたポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提 供することが本発明のさらなる目的である。 本発明のこの局面の特に好ましい実施態様において、ポリヌクレオチドは、図 1および図2に示される配列中のヒトTNFδおよびTNFεをコードする領域を含む 。本発明のこの局面に従って、mRNA、cDNA、ゲノムDNAを含む、ヒトTNFδをコー ドする単離された核酸分子が提供され、そして本発明のこの局面のさらなる実施 態様において、生物学的、診断的、臨床的、または治療的に有用なその改変体、 アナログ、または誘導体、あるいはそれらのフラグメント(改変体、アナログお よび誘導体のフラグメントを含む)が提供される。 本発明のこの局面の特に好ましい実施態様には、ヒトTNFδおよびTNFεの天然 に存在する対立遺伝子改変体が含まれる。 本発明のこの局面に従って、1995年12月8日に寄託されたATCC受託番号第9737 7号に含まれるヒトcDNAによって発現される成熟ヒトTNFδポリペプチドおよび19 96年3月1日に奇託されたATCC受託番号第97457号に含まれるヒトcDNAによって 発現される成熟ヒトTNFεポリペプチドをコードする単離された核酸分子が提供 される。 いくつかの形質転換細胞株を破壊し、細胞活性化および増殖を媒介し、そして 免疫調節および炎症応答の一次媒介物として機能的に関連するTNFδポリペプチ ド、特にヒトTNFδおよびTNFεポリペプチドを提供することがまた、本発明の目 的である。 本発明のこの局面に従って、本明細書中でTNFδおよびTNFεと呼ばれるヒト起 源の新規のポリペプチド、ならびに生物学的、診断的、または治療的に有用なそ のフラグメント、改変体、および誘導体、そのフラグメントの改変体および誘導 体、ならびに前記これらのアナログが提供される。 本発明のこの局面の特に好ましい実施態様には、ヒトTNFδおよびTNFε遺伝子 の天然に存在する対立遺伝子によってコードされるヒトTNFδおよびTNFεの改変 体が存在する。 前述のポリペプチド、ポリペプチドフラグメント、改変体および誘導体、改変 体および誘導体のフラグメント、ならびに前記これらのアナログを産生するため のプロセスを提供することが本発明の別の目的である。本発明のこの局面の好ま しい実施態様において、前述のTNFδおよびTNFεポリペプチドを産生する方法が 提供される。この方法は、そこに発現可能に組み込まれた外因性由来ヒトTNFδ コードポリヌクレオチドおよびTNFεコードポリヌクレオチドを有する宿主細胞 を、宿主中でのヒトTNFδおよびTNFεの発現のための条件下で培養する工程、次 いで発現されたポリペプチドを回収する工程を包含する。 本発明の別の目的に従って、とりわけ、研究、生物学的、診断的、および治療 的目的のために前述のポリペプチドおよびポリヌクレオチドを利用する、産物、 組成物、プロセス、および方法が提供される。 本発明のこの局面の特定の好ましい実施態様に従って、産物、組成物、および とりわけ以下の方法が提供される:TNFδおよびTNFεポリペプチドまたはTNFδ コードmRNAまたはTNFεコードmRNAポリペプチドを決定することによって、細胞 におけるTNFδおよびTNFε発現を評価する方法;TNFδおよびTNFε遺伝子におけ る欠損のような遺伝的変異および異常をアッセイする方法;ならびにTNFδまた はTNFε機能を増大するかまたはTNFδまたはTNFε機能障害を治療するために、T NFδまたはTNFεポリペプチドまたはポリヌクレオチドを生物に投与する方法。 本発明のこの局面および他の局面の特定の好ましい実施態様に従って、ヒトTN FδまたはTNFε配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドおよび特にプローブ が提供される。 本発明のこの局面の特定のさらなる好ましい実施態様において、TNFδまたはT NFεポリペプチドに対する抗体が提供される。この点に関して特定の特に好まし い実施態様において、抗体は、ヒトTNFδまたはTNFεに対して高度に選択的であ る。 本発明の別の局面に従って、TNFδまたはTNFεアゴニストが提供される。好ま しいアゴニストには、TNFδ結合分子またはレセプター分子あるいはTNFε結合分 子またはレセプター分子に結合する、TNFδまたはTNFεを模倣する分子、および TNFδ誘導またはε誘導応答を誘発するかまたは増大する分子が存在する。さら に、好ましいアゴニストには、TNFδおよびTNFεまたはTNFδおよびTNFεポリペ プチド、あるいはTNFδ活性の他のモジュレーターと相互作用し、それによってT NFδおよびTNFεの効果または1つより多いTNFδおよびTNFεの効果を増強また は増大する分子がある。 本発明のさらに別の局面に従って、TNFδおよびTNFεアンタゴニストが提供さ れる。好ましいアンタゴニストには、TNFδおよびTNFεレセプターまたは結合分 子に結合するが、TNFδおよびTNFε誘導応答または1つより多いTNFδおよびTNF ε誘導応答を誘発しないようにTNFδおよびTNFεを模倣するアンタゴニストがあ る。さらに、好ましいアンタゴニストには、TNFδおよびTNFεの効果あるいは1 つより多いのTNFδおよびTNFεの効果を阻害するようにTNFδおよびTNFεに結合 または相互作用するか、またはTNFδおよびTNFεの発現を防止する分子がある。 アゴニストおよびアンタゴニストは、TNFδおよびTNFεポリペプチドの作用を 模倣するか、増大するか、または阻害するために使用され得る。それらは、例え ば、敗血症性ショック、炎症、大脳マラリア、HIVウイルスの活性化、移植片宿 主拒絶、骨吸収、慢性関節リウマチ、および悪液質を防止するために用いられ得 る。 本発明のさらなる局面では、インビトロ、エキソビボおよびインビボでの細胞 への投与、または多細胞生物への投与のためのTNFδおよびTNFεポリヌクレオチ ドまたはTNFδおよびTNFεポリペプチドを含有する組成物が提供される。本発明 のこの局面の特定の特に好ましい実施態様において、組成物は、疾患の処置のた めの宿主生物におけるTNFδおよびTNFεポリペプチドの発現のためのTNFδおよ びTNFεポリヌクレオチドを含有する。この点に関して特に好ましいのは、TNFδ およびTNFεの異常な内在性の活性と関連する機能障害の処置のためのヒト患者 における発現である。 本発明の他の目的、特徴、利点、および局面は、以下の記載から当業者に明ら かになる。しかし、以下の記載および特定の実施例は、本発明の好ましい実施態 様を示すが、説明のためのみに示されることを理解されるべきである。開示され る本発明の精神および範囲内の種々の変化および修飾が、以下の記載を読むこと から、そして本開示の他の部分を読むことから当業者に容易に明らかになる。 図面の簡単な説明 以下の図面は本発明の特定の実施態様を示す。それらは、例に過ぎず、本明細 書に他に開示される本発明を限定しない。 図1は、ヒトTNFδのヌクレオチドおよび推定されるアミノ酸配列を示す。 図2は、ヒトTNFεのヌクレオチドおよび推定されるアミノ酸配列を示す。 図3は、TNFα、TNFβ、TNFδおよびTNFεポリペプチドのアミノ酸配間の類似 性の領域(アラインメント報告)を示す。 図4は、アミノ酸配列の関数としての、示された技術によって推定されるTNF δの構造的および機能的特徴を示す。 図5は、アミノ酸配列の関数としての、示された技術によって推定されるTNF εの構造的および機能的特徴を示す。 以下の例示的説明は、本明細書中、特に実施例で頻繁に使用される特定の用語 の理解を容易にするために提供される。この説明は、便宜のために提供され、本 発明を限定しない。 用語DNAの「消化」は、DNAの特定の配列にのみ作用する制限酵素でのDNAの触 媒性切断をいう。本明細書中で言及される種々の制限酵素は市販されており、そ して使用のための反応条件、コファクターおよび他の必要なものは、当業者に公 知であり、そして日常的である。 分析目的では、代表的には1μgのプラスミドまたはDNAフラグメントが、約2 0μlの反応緩衝液中で約2ユニットの酵素で消化される。プラスミド構築のた めにDNAフラグメントを単離する目的では、代表的に5〜50μgのDNAが、比例し てより大きな容量中で20〜250ユニットの酵素で消化される。 特定の制限酵素に関する適切な緩衝液および基質量は、下記に引用されるよう な標準的な研究室マニュアルに記載されており、そしてそれらは、商業的供給者 によって特定される。 37℃で約1時間のインキュベーション時間が通常用いられるが、条件は、標準 的手順、供給者の指示および反応の特殊性に従って変化し得る。消化の後、反応 が分析され得、そしてフラグメントは、当業者にとって日常的である周知の方法 を用いて、アガロースまたはポリアクリルアミドゲルを通す電気泳動によって精 製され得る。 用語「遺伝因子」は、一般に、ポリペプチドをコードする領域を含むポリヌク レオチド、あるいは転写もしくは翻訳または宿主細胞におけるポリペプチドの発 現に重要である他のプロセスを調節する領域を含むポリヌクレオチド、あるいは ポリペプチドをコードする領域およびそれに作動可能に連結された発現を調節す る領域の両方を含むポリヌクレオチドを意味する。 遺伝因子は、エピソーム因子として複製するベクター内に含まれ得る;すなわ ち、宿主細胞ゲノムと物理的に独立した分子である。それらは、真核細胞におけ るメトトレキセート選択によるトランスフェクトされたDNAの増幅の間に生じる ような、ミニ染色体内に含まれ得る。遺伝因子はまた、宿主細胞ゲノム内に;そ れらの天然の状態ではなく、むしろ操作(例えば、単離、クローニングおよび宿 主細胞への導入)の後の精製されたDNAまたはとりわけベクター内の形態で含ま れ得る。 用語「単離された」は、天然の状態から「人間の手によって」変化したことを 意味する;すなわち、それが天然に存在する場合、それは、本来の環境から変化 されるか、または取り出されるか、あるいは両方である。この用語が本明細書中 で用いられるように、例えば、天然に存在するポリヌクレオチドまたは生存する 動物において天然に存在するポリペプチドは、「単離されて」いないが、その天 然の状態の共存する物質から分離された同一のポリヌクレオチドまたはポリペプ チドは、「単離されて」いる。例えば、ポリヌクレオチドに関して、用語単離さ れたは、それが天然に存在する染色体および細胞から分離されていることを意味 する。 単離の一部として、または単離の後に、このようなポリヌクレオチドは、例え ば、変異誘発のため、融合タンパク質を形成するため、そして宿主における伝播 または発現のために他のポリヌクレオチドに結合され得る。単離されたポリヌク レオチド(単独またはベクターのような他のポリヌクレオチドと結合された)は 、培養物または生物全体の宿主細胞に導入され得、この用語が本明細書中で用い られるように、この後でもこのようなDNAは依然として単離されている。なぜな ら、それらは、天然に存在する形態または環境ではないからである。 同様に、ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、天然に存在する組成物では なく、そして、本明細書中で用いられるようなその用語の意味内の単離されたポ リヌクレオチドまたはポリペプチドをそこに残存する、例えば、細胞へのポリヌ クレオチドまたはポリペプチドの導入のための培地処方物、溶液のような組成物 、例えば、化学または酵素反応のための組成物または溶液のような組成物中に存 在し得る。 用語「連結」は、2以上のポリヌクレオチド(しばしば、2本鎖DNAである) 間にホスホジエステル結合を形成するプロセスをいう。連結のための技術は、当 該分野で周知であり、そして連結に関するプロトコルは、標準的研究室マニュア ルおよび参考文献(例えば、以下で引用されるような、Sambrookら、Molecular Cloning,a Laboratory Manual,第2版;Cold Spring Harbor Laboratory Pres s,Cold Spring Harbor,New York(1989)およびManiatisら、146頁)に記載され ている。 用語「オリゴヌクレオチド」は、比較的短いポリヌクレオチドをいう。しばし ばこの用語は、1本鎖デオキシリボヌクレオチドをいう。しかし、同様に、とり わけ、1本鎖または2本鎖リボヌクレオチド、RNA:DNAハイブリッドおよび2本 鎖DNAを意味し得る。 オリゴヌクレオチド(例えば、1本鎖DNAプローブオリゴヌクレオチド)は、 自動化オリゴヌクレオチド合成機において実行されるような化学法によってしば しば合成される。しかし、オリゴヌクレオチドは、種々の他の方法(インビトロ 組換えDNA媒介技術を含む)ならびに細胞および生物におけるDNAの発現によって 作製され得る。 最初に、化学的に合成されたDNAは、代表的には、5'ホスフェートを伴わない で得られる。このようなオリゴヌクレオチドの5'末端は、組換えDNA分子を形成 させるために代表的に用いられるDNAリガーゼを使用する連結反応によるホスホ ジエステル結合形成のための基質ではない。このようなオリゴヌクレオチドの連 結が所望される場合、ホスフェートが、キナーゼおよびATPを使用するような標 準的技術によって付加され得る。 化学的に合成されたオリゴヌクレオチドの3'末端は、一般に遊離ヒドロキシル 基を有し、そしてリガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ)の存在下で、別のポリヌ クレオチド(例えば、別のオリゴヌクレオチド)の5'ホスフェートとともにホス ホジエステル結合を容易に形成する。周知であるように、この反応は、所望であ る場合、連結の前に他のポリヌクレオチドの5'ホスフェートを除去することによ って、選択的に阻止され得る。 プラスミドは、本明細書中で一般に、当業者に馴染み深い標準的な命名慣習に 従って、先行する小文字のpおよび/またはそれに続く大文字および/または数字 によって命名される。本明細書中に開示される開始プラスミドは、商業的に入手 可能であるか、非制限的原則において公然に入手可能であるか、または周知の公 開された手順の日常的な適用によって入手可能なプラスミドから構築され得るか のいずれかである。本発明に従って用いられ得る多くのプラスミドならびに他の クローニングおよび発現ベクターは、当業者に周知であり、そして容易に入手可 能である。さらに、当業者は、本発明における使用に適する任意の数の他のプラ スミドを容易に構築し得る。本発明における、このようなプラスミド、ならびに 他のベクターの特性、構築および使用は、本開示から当業者に容易に明白である 。 用語「ポリヌクレオチド」は、一般に、任意のポリリボヌクレオチドまたはポ リデオキシリボヌクレオチドをいう。これは、未改変のRNAまたはDNAあるいは改 変されたRNAまたはDNAであり得る。従って、例えば、本明細書中で用いられるポ リヌクレオチドは、とりわけ、1本鎖および2本鎖DNA、1本鎖および2本鎖領 域の混合物であるDNA、1本鎖および2本鎖RNA、ならびに1本鎖および2本鎖領 域の混合物であるRNA、1本鎖またはより代表的には、2本鎖あるいは1本鎖お よび2本鎖領域の混合物であり得るDNAおよびRNAを含むハイブリッド分子をいう 。さらに、本明細書中で用いられるポリヌクレオチドは、RNAまたはDNAあるいは RNAおよびDNAの両方を含む3本鎖領域をいう。このような領域における鎖は、同 じ分子または異なる分子に由来し得る。これらの領域は、1以上の分子の全てを 含み得るが、より代表的には、いくつかの分子の領域のみを含む。3重らせん領 域の分子の1つは、しばしばオリゴヌクレオチドである。 本明細書中で用いる用語ポリヌクレオチドは、1以上の改変塩基を含む上記の ようなDNAまたはRNAを含む。従って、安定性または他の理由のために改変された 骨格を有するDNAまたはRNAは、この用語が本明細書中で意図されるような「ポリ ヌクレオチド」である。さらに、ほんの2つの例を挙げれば、イノシンのような 通常ではない塩基、またはトリチル化塩基のような改変塩基を含むDNAまたはRNA は、この用語が本明細書中で用いられるようなポリヌクレオチドである。 種々の改変が、当業者に公知の多くの有用な目的に役立つDNAおよびRNAに行わ れていることが理解される。本明細書中で用いられるような用語ポリヌクレオチ ドは、このような化学的、酵素学的または代謝的に改変された形態のポリヌクレ オチド、ならびにとりわけウイルスおよび細胞(単細胞および多細胞を含む)に 特徴的である化学形態のDNAおよびRNAを含む。 本明細書中で用いられる用語「ポリペプチド」は、下記のようなポリペプチド の全てを含む。ポリペプチドの基本構造は、周知であり、そして当該分野の無数 の教科書および他の刊行物に記載されている。これに関連して、この用語は、本 明細書中では、ペプチド結合によって直鎖状に互いに結合した2以上のアミノ酸 を含む任意のペプチドまたはタンパク質を意味するように用いられる。本明細書 中で用いられるように、この用語は、短い鎖(これはまた、当該分野で一般に、 例えばペプチド、オリゴペプチドおよびオリゴマーと呼ばれる)および長い鎖( これは当該分野で一般にタンパク質と呼ばれ、多くの型が存在する)の両方をい う。 ポリペプチドが、20の天然に存在するアミノ酸と一般に呼ばれる20のアミノ酸 以外のアミノ酸をしばしば含有すること、および多くのアミノ酸(末端のアミノ 酸を含む)が、天然のプロセス(例えば、プロセシングおよび他の翻訳後改変) 、ならびに当該分野で周知である化学的改変技術のいずれかによって所定のポリ ペプチドにおいて改変され得ることが理解される。ポリペプチドにおいて天然に 存在する一般的な改変でさえ、余りにも多くて本明細書中に完全に列挙し得ない が、それらは、基本的教科書、およびより詳細な論文、ならびに多数の研究文献 に十分に記載されており、そしてそれらは当業者に周知である。本発明のポリペ プチド中に存在し得る既知の改変の中には、少数の例を挙げれば、アセチル化、 アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合性の付着、ヘム部分 の共有結合性の付着、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合性の付 着、脂質または脂質誘導体の共有結合性の付着、ホスファチジルイノシトール(p hosphotidylinositol)の共有結合性の付着、架橋、環化、ジスルフィド結合形成 、共有結合性架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル 化、γ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、水酸化、ヨウ素化、 メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解性プロセシング、リン酸化、 プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、タンパク質へのアミノ酸のトラ ンスファーRNA媒介性付加(例えば、アルギニル化)、およびユビキチン結合が 存在 する。 このような改変は当業者に周知であり、そして科学文献に非常に詳細に記載さ れている。数種の特に一般的な改変、例えば、グリコシル化、脂質付着、硫酸化 、グルタミン酸残基のγ-カルボキシル化、水酸化,およびADP-リボシル化が、 ほとんどの基本的教科書(例えば、Proteins‐Structure and Molecular Proper ties,第2版、T.E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York(1993)) に記載されている。この表題で多くの詳細な総説が入手可能である(例えば、Wo ld,F.,Posttranslational Protein Modifications:Perspectives and Prospec ts,1〜12頁、Posttranslational Covalent Modification of Proteins,B.C.J ohnson,編、Academic Press,New York(1983):Seifterら、Analysis for prote in modifications and nonprotein cofactors.Meth.Enzymol.,182:626-646(19 90)およびRattanら、Protein Synthesis:Posttranslational Modifications and Aging,Ann.N.Y.Acad.Sci.,663:48-62(1992)により提供される総説)。 周知であり、そして上記のように、ポリペプチドは、必ずしも完全に直鎖では ないことが理解される。例えば、ポリペプチドは、ユビキチン結合の結果として 分枝状であり得、そしてそれらは、一般に翻訳後事象(天然のプロセシング事象 、および天然に生じないヒト操作によりもたらされる事象)の結果として分枝を 有するかまたは有さない環状であり得る。環状、分枝状、および分枝した環状ポ リペプチドは、同様に非翻訳の天然のプロセスおよび完全な合成法によって合成 され得る。 改変は、ポリペプチドの任意の場所に存在し得、これはペプチド骨格、アミノ 酸側鎖およびアミノ末端またはカルボキシル末端を含む。実際、共有結合的改変 による、ポリペプチドにおけるアミノ基またはカルボキシル基あるいは両方の妨 害は、天然に存在するポリペプチドおよび合成ポリペプチドに共通であり、そし てこのような改変は、同様に、本発明のポリペプチド中に存在し得る。例えば、 E.coliにおいて作製されたポリペプチドのアミノ末端残基は、タンパク質分解性 プロセシングの前には、ほとんど必ずN-ホルミルメチオニンである。 ポリペプチド中に存在する改変は、しばしば、それがどのように作製されるか に相関している。宿主においてクローン化された遺伝子を発現することによって 作製されるポリペプチドに関して、例えば、大部分の改変の特性および程度は、 宿主細胞の翻訳後改変能力およびポリペプチドアミノ酸配列中に存在する改変シ グナルによって決定される。例えば、周知であるように、グリコシル化は、しば しば、E.coliのような細菌宿主において存在しない。従って、グリコシル化が所 望である場合、ポリペプチドは、グリコシル化する宿主(一般に真核細胞)にお いて発現されるべきである。昆虫細胞は、しばしば、哺乳動物細胞と同じ翻訳後 グリコシル化を実行する。この理由のために、昆虫細胞発現系は、とりわけ、グ リコシル化の天然のパターンを有する哺乳動物のタンパク質を効率的に発現させ るために開発されている。同様の考慮が他の改変に適用される。同じ型の改変が 、所定のポリペプチドにおけるいくつかの部位で同じまたは異なる程度で存在し 得る。さらに、所定のポリペプチドは、多くの型の改変を含有し得る。一般に、 本明細書中で用いられるように、用語ポリペプチドは、このような改変の全て、 特に宿主細胞中でポリヌクレオチドを発現することによって合成されるポリペプ チド中に存在する改変を含む。 本明細書中で用いられるポリヌクレオチドまたはポリペプチドの用語「改変体 」は、それぞれ、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるポリヌ クレオチドまたはポリペプチドである。この意味における改変体は、以下に記載 されており、そして本開示中の他の場所で非常に詳細に記載されている。 ポリヌクレオチド改変体は、ヌクレオチド配列において、別の基準ポリヌクレ オチドとは異なるポリヌクレオチドである。一般に、差異は、基準と改変体との ヌクレオチド配列が全体にわたって緊密に類似しており、そして多くの領域で同 一であるように限定される。以下に記載されるように、改変体のヌクレオチド配 列における変化は、サイレントであり得る。すなわち、それらは、ポリヌクレオ チドによってコードされるアミノ酸を変化し得ない。変化が、この型のサイレン ト変化に限定される場合、改変体は、基準と同じアミノ酸配列を有するポリペプ チドをコードする。以下に記載されるように、改変体のヌクレオチド配列におけ る変化は、基準ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸 配列を変化し得る。このようなヌクレオチド変化は、以下に考察されるように、 基準配列によってコードされるポリペプチドにおけるアミノ酸置換、付加、欠損 、 融合および切断を生じ得る。 ポリペプチド改変体は、アミノ酸配列において、別の基準ポリペプチドとは異 なるポリペプチドである。一般に、差異は、基準と改変体との配列が、全体に亘 って緊密に類似しており、そして多くの領域で同一であるように限定される。改 変体および基準ポリペプチドは、1以上の置換、付加、欠損、融合および切断に よってアミノ酸配列において異なり得、これらは任意の組み合わせで存在し得る 。 本明細書中で用いられる用語「レセプター分子」は、本発明のTNFδまたはTNF εポリペプチドと特異的に結合または相互作用する分子をいい、これには、古典 的レセプター(これらが好ましい)のみならず、本発明のポリペプチドと特異的 に結合または相互作用する他の分子もまた含まれる(これらはまた、それぞれ、 「結合分子」および「相互作用分子」、そして「TNFδ結合分子」および「TNFδ 相互作用分子」または「TNFε結合分子」および「TNFε相互作用分子」と呼ばれ る)。本発明のポリペプチドとこのような分子(レセプターあるいは結合分子ま たは相互作用分子を含む)との間の結合は、本発明のポリペプチドに独占的であ り得る(これは非常に高度に好ましい)か、または本発明のポリペプチドに対し て高度に特異的であり得る(これは高度に好ましい)か、または本発明のポリペ プチドを含むタンパク質の群に高度に特異的であり得る(これは好ましい)か、 または少なくとも1つの群が本発明のポリペプチドを含む、タンパク質のいくつ かの群に特異的であり得る。 発明の詳細な説明 本発明は、とりわけ、以下に非常に詳細に記載されるような、新規のTNFδお よびTNFεポリペプチドに関する。特に、本発明は、アミノ酸配列相同性によっ てTNFリガンドスーパーファミリーに関連するポリペプチドおよびポリヌクレオ チドに関する。本発明は、特に、図1に示されるヌクレオチドおよびアミノ酸配 列を有するTNFδ、およびATCC受託番号97377のヒトcDNAのTNFヌクレオチドおよ びアミノ酸配列に関する。本発明はまた、特に、図2に示されるヌクレオチドお よびアミノ酸配列を有するTNFε、およびATCC受託番号97457のヒトcDNAのTNFε ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に関する。これらの寄託物は、本明細書中で以 降、寄託クローンまたは「寄託クローンのcDNA」と呼ばれる。図1および2に示 されたヌクレオチドおよびアミノ酸配列が、寄託クローンのヒトcDNAを配列決定 することによって得られたことが理解される。従って、これらの2つの間の任意 の矛盾に関しては、寄託クローンの配列が支配しており、そして図1および2の 配列に対する任意の言及は、寄託クローンのヒトcDNAの配列に対する言及を含む 。 本発明の1つの局面に従って、図1および2の推定アミノ酸配列を有するTNF δおよびTNFεポリペプチドをコードする単離されたポリペプチドが提供される 。 図1に示されるポリヌクレオチド配列のような本明細書中に提供される情報を 用いて、ヒトTNFδポリペプチドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、標 準的なクローニングおよびスクリーニング手順(例えば、開始物質としてヒト組 織の細胞由来のmRNAを用いてcDNAをクローニングするための手順)を用いて入手 され得る。本発明の実例として、図1に示されるポリヌクレオチドは、ヒト心臓 組織の細胞に由来するcDNAライブラリーにおいて発見された。 本発明のヒトTNFδは、寄託されたクローンにおけるヒトTNFδをコードするcD NAの配列決定の結果によって示されるように、TNFリガンドスーパーファミリー の他のタンパク質に構造的に関連する。このようにして得られたcDNA配列を、図 1に示す。これは、推定分子量約25.871kDaを有する約233アミノ酸残基のタンパ ク質をコードするオープンリーディングフレームを含む。このタンパク質は、公 知のタンパク質のうち、TNFαに最も高い相同性を示す。図1のTNFδの全アミノ 酸配列は、TNFαのアミノ酸配列に対して約38%の同一性を有する。 ヒトTNFεポリペプチドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、標準的な クローニングおよびスクリーニング手順(例えば、開始物質としてのヒト組織の 細胞由来のmRNAを用いてcDNAをクローニングするためのもの)を用いて得られ得 る。本発明の例示として、図2に示されるポリヌクレオチドは、ヒト心臓組織の 細胞由来のcDNAライブラリーから発見された。 本発明のヒトTNFεは、寄託されたクローンにおけるヒトTNFεをコードするcD NAの配列決定の結果によって示されるように、TNFリガンドスーパーファミリー の他のタンパク質に構造的に関連する。このようにして得られたcDNA配列を、図 2に示す。TNFε配列は、図1に示されるTNFδの配列とほとんど同一であり、最 初の50アミノ酸およびアミノ酸86からアミノ酸92を含むTNFδの領域を含まない 。 従って、TNFεは、TNFδのスプライシング改変体である。TNFεは、168アミノ酸 残基を含み、そして図2の配列は、N-末端疎水性領域を全く含まないTNFεの成 熟タンパク質を示す。このタンパク質は、TNFαに対して最も高い相同性を示す 。図2のTNFεは、TNFαのアミノ酸配列に対して約20%の同一性を有する。 本発明のポリヌクレオチドは、mRNAのようなRNAの形態、またはDNAの形態(例 えば、クローニングによって得られるか、または化学合成技術によって産生され るか、あるいはそれらの組合せによるcDNAおよびゲノムDNAを含む)であり得る 。DNAは、二本鎖または一本鎖であり得る。一本鎖DNAは、コード鎖(センス鎖と しても知られる)であり得るか、またはそれは非コード鎖(アンチセンス鎖とも いわれる)であり得る。 ポリペプチドをコードするコード配列は、図1および2に示すポリヌクレオチ ドのコード配列に同一であり得る。これはまた、遺伝子コードの縮退(縮重)の 結果として、図1および図2のDNAのポリヌクレオチドをコードする異なる配列 を有するポリヌクレオチドであり得る。 図1および図2のポリペプチドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、以 下を含み得るがこれらに限定されない:成熟ポリペプチドのコード配列それ自体 ;成熟ポリペプチドのコード配列およびさらなるコード配列(例えば、プレ-ま たはプロ-またはプレプロ-タンパク質配列のようなリーダー配列または分泌配列 をコードする配列);前述のさらなるコード配列を含むかまたは含まない成熟ポ リペプチドのコード配列、ならびにさらなる非コード配列(例えば、イントロン ならびに転写、mRNAプロセシング(例えば、スプライシングおよびポリアデニル 化シグナルを含む)、リボソーム結合、およびmRNAの安定性において役割を果た す転写された非翻訳配列のような非コード5'および3'配列;さらなる機能性を提 供するアミノ酸のようなさらなるアミノ酸をコードするさらなるコード配列。 従って、例えば、ポリペプチドはペプチドのようなマーカー配列に融合され得 、これにより、融合されたポリペプチドの精製を容易にする。本発明のこの局面 の特定の好ましい実施態様において、マーカー配列は、とりわけpQEベクター(Q iagen,Inc.)において提供されるタグのようなヘキサヒスチジンペプチドであ り、 その多くが市販されている。Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-8 24(1989)に記載されるように、例えばヘキサヒスチジンは、融合タンパク質の簡 便な精製を提供する。HAタグは、例えば、Wilsonら、Cell,37:767(1984)に記載 されているインフルエンザヘマグルチニンタンパク質に由来するエピトープに対 応する。 上記に従って、本明細書中で用いられる用語「ポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド」は、本発明のポリペプチド、特に図1および図2に示すアミノ酸 配列を有するヒトTNFδおよびTNFεをコードする配列を含むポリヌクレオチドを 包含する。この用語は、コードおよび/または非コード配列をもまた含み得るさ らなる領域とともに、(例えば、イントロンによって中断された)ポリペプチド をコードする単一の連続する領域または非連続的領域を含むポリヌクレオチドを 包含する。 本発明は、図1および2の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドのフラグメ ント、アナログ、および誘導体をコードする本明細書中上記のポリヌクレオチド の改変体にさらに関する。ポリヌクレオチドの改変体は、天然に存在する対立遺 伝子改変体のような天然に存在する改変体であり得るか、または天然に存在する ことが知られていない改変体であり得る。このような天然に存在しないポリペプ チドの改変体は、ポリヌクレオチド、細胞、または生物に適用される技術を含む 変異誘発技術によってなされ得る。 この点に関する改変体には、上記のポリヌクレオチドとはヌクレオチド置換、 欠失、または付加において異なる改変体がある。置換、欠失、または付加は、1 つ以上のヌクレオチドを包含し得る。改変体はコードもしくは非コード領域また はその両方における変更であり得る。コード領域における変更は、保存的もしく は非保存的アミノ酸置換、欠失、または付加を生成し得る。 この点に関して本発明の特に好ましい実施態様には、図1および2に示すTNF δおよびTNFεのアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド;その改変体、アナログ、誘導体、およびフラグメント、ならびに改変体、 アナログ、および誘導体のフラグメントがある。 この点に関してさらに特に好ましいものは、数個の、いくつかの、5〜10個の 、 1〜5個の、1〜3個の、2個の、1個の、または0個のアミノ酸残基が、任意 の組合せで置換、欠失、または付加されている、図1および図2のTNFδおよびT NFεポリペプチドのアミノ酸配列を有するTNFδおよびTNFεをコードするポリヌ クレオチドである。これらのうちで特に好ましいものは、サイレント置換、付加 、および欠失であり、これらはTNFδおよびTNFεの特性および活性を変更しない 。この点に関してまた特に好ましいものは、保存的置換である。最も高度に好ま しいものは、図1および図2のアミノ酸配列を置換無しで有するポリペプチドを コードするポリヌクレオチドである。本発明のさらに好ましい実施態様は、図1 および2に示すアミノ酸配列を有するTNFδおよびTNFεポリペプチドをコードす るポリヌクレオチドに少なくとも70%同一であるポリヌクレオチド、ならびにこ のようなポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドである。あるいは、最も 高度に好ましいものは、TNFδおよびTNFεポリペプチドをコードするポリヌクレ オチドに少なくとも80%同一である領域を含むポリヌクレオチド、およびそれに 相補的なポリヌクレオチドである。この点に関して、TNFδおよびTNFεポリペプ チドをコードするポリヌクレオチドに少なくとも90%同一であるポリヌクレオチ ドが特に好ましく、これらの特に好ましいポリヌクレオチドのうち、少なくとも 95%の同一性を有するものが特に好ましい。さらに、少なくとも95%の同一性を 有するもののうち、少なくとも97%同一性を有するものが高度に好ましく、そし てこれらのうち少なくとも98%および少なくとも99%同一性を有するものが特に 高度に好ましく、少なくとも99%同一性を有するものがより特に好ましい。 この点に関する特に好ましい実施態様は、さらに、図1および2のcDNAによっ てコードされる成熟ポリペプチドと実質的に同一の生物学的機能または活性を保 持するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。 本発明はさらに、本明細書中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチ ドに関する。この点に関して、本発明は特に、ストリンジェントな条件下で本明 細書中上記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する 。本明細書中で用いられるように、用語「ストリンジエントな条件」は、ハイブ リダイゼーションが、配列間の塩基の少なくとも95%そして好ましくは少なくと も97%が相補的(例えば、G:C;A:T)である場合に起こることを意味する。 本発明のポリヌクレオチドアッセイに関して本明細書中においてさらに議論さ れるように、例えば、上述の本発明のポリヌクレオチドは、cDNAおよびゲノムDN Aについてのハイブリダイゼーションプローブとして、TNFδおよびTNFεをコー ドする全長cDNAおよびゲノムクローンを単離するため、そしてヒトTNFδおよびT NFε遺伝子に対して高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクロ ーンを単離するために用いられ得る。このようなプローブは一般に少なくとも15 個の塩基を含む。好ましくは、このようなプローブは少なくとも30塩基を有し、 そして少なくとも50塩基を有し得る。 例えば、TNFδおよびTNFε遺伝子のコード領域は、オリゴヌクレオチドプロー ブを合成するために、公知のDNA配列を用いたスクリーニングによって単離され 得る。次いで、本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識されたオリゴ ヌクレオチドは、ヒトcDNA、ゲノムDNA、またはmRNAのライブラリーをスクリー ニングするために用いられ、ライブラリーのどのメンバーにプローブがハイブリ ダイズするかが決定される。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、特に本明細書中でポリヌク レオチドアッセイに関してさらに議論されるように、ヒト疾患に対する処置およ び診断の発見のための研究試薬および材料として利用され得る。 ポリヌクレオチドは、成熟タンパク質であるポリペプチドおよびさらなるアミ ノ末端もしくはカルボキシル末端アミノ酸、または成熟ポリペプチドに対して内 部のアミノ酸(例えば、成熟形態が1つより多いポリペプチド鎖を有している場 合)をコードし得る。このような配列は、とりわけ、前駆体から成熟形態までの タンパク質のプロセシングにおいて役割を果たし得るか、タンパク質トラフィッ キングを容易にし得るか、タンパク質の半減期を延長もしくは短縮し得るか、ま たはアッセイもしくは産生のためのタンパク質の操作を容易にし得る。インサイ チュの場合に一般的であるが、さらなるアミノ酸が、細胞性酵素によって成熟タ ンパク質とは離れてプロセシングされ得る。 1つ以上のプロ配列に融合したポリペプチドの成熟形態を有する前駆体タンパ ク質は、ポリペプチドの不活性な形態であり得る。プロ配列が除去される場合、 このような不活性な前駆体は、一般に活性化される。プロ配列のいくつかまたは 全ては、活性化前に除去され得る。一般に、このような前駆体はプロタンパク質 と呼ばれる。 まとめると、本発明のポリヌクレオチドは、成熟タンパク質、成熟タンパク質 およびリーダー配列(これは、プレタンパク質と呼ばれ得る)、プレタンパク質 のリーダー配列ではない1つ以上のプロ配列を有する成熟タンパク質の前駆体、 またはリーダー配列および1つ以上のプロ配列(これらは一般に、ポリペプチド の活性でかつ成熟した形態を産生するプロセシング工程の間に除去される)を有 するプレプロタンパク質(これはプロタンパク質に対する前駆体である)をコー ドし得る。 ヒトTNFδおよびヒトTNFEεDNAを含有する寄託物は、上記のように、アメリカ ンタイプカルチャーコレクションに寄託されている。また上記のように、cDNA寄 託物は、本明細書中で「寄託されたクローン」または「寄託されたクローンのcD NA」といわれる。クローンは1995年12月8日および1996年3月1日にアメリカン タイプカルチャーコレクション、12301 Park Lawn Drive,Rockville,Maryland 20852 USAに寄託され、そしてそれぞれATCC受託番号第97377号および第97457号 を割り当てられた。寄託された物質は、全長TNFδおよびTNFεヒトcDNAを含むpB luescript SK(-)プラスミド(Stratagene,La Jolla,CA)である。 寄託は、特許手順の目的のための微生物の寄託の国際的認識の上にBudapest条 約の規約の下になされた。株は、特許権の発行と同時に、変更不能にそして制限 または条件なしに公衆に開放される。寄託物は、単に当業者に対する利便性とし てのみ提供され、寄託物が米国特許法第112条のもとに要求されるような特許可 能性のために要求されるという許可ではない。寄託された物質に含まれるポリヌ クレオチドの配列、およびそれによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列 は、本明細書中の配列の任意の記載とのいかなる対立の事象においても管理され る。寄託された物質を作製したり、使用したり、または販売するためには、ライ センスが必要とされ得、そしていかなるこのようなライセンスもここでは与えら れない。 本発明はさらに、図1および2の推定アミノ酸配列を有するヒトTNFδおよびT NFεポリペプチドに関する。本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天 然のポリペプチド、または合成ポリペプチドであり得る。特定の好ましい実施態 様において、それは組換えポリペプチドである。 本発明はまた、これらのポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘導 体に関する。用語「フラグメント」、「誘導体」、および「アナログ」は、図1 および2のポリペプチドをいう場合、このようなポリペプチドと本質的に同一の 生物学的機能または活性を保持するポリペプチドを意味する。従って、アナログ は、プロタンパク質部分の切断によって活性化され、活性な成熟ポリペプチド産 生し得るプロタンパク質を含む。 図1および2のポリペプチドのフラグメント、誘導体、またはアナログは、以 下のものであり得る:(i)1つ以上のアミノ酸残基が、保存されたアミノ酸残基 もしくは非保存的アミノ酸残基(好ましくは、保存されたアミノ酸残基)で置換 され、そしてこのような置換されたアミノ酸残基が遺伝コードによってコードさ れたものであり得るかもしくはあり得ないもの、あるいは(ii)1つ以上のアミ ノ酸残基が置換基を含むもの、あるいは(iii)成熟ポリペプチドがポリペプチ ドの半減期を増大させる化合物(例えば、ポリエチレングリコール)のような別 の化合物に融合されたもの、あるいは(iv)さらなるアミノ酸が成熟ポリペプチ ド(例えば、リーダー配列、もしくは分泌配列、または成熟ポリペプチドもしく はプロタンパク質配列の精製に使用される配列)に融合されたもの。このような フラグメント、誘導体、およびアナログは、本明細書中の教示から当業者の技術 範囲内にあると考えられる。 この点に関して本発明の特に好ましい実施態様には、図1および2に示される TNFδおよびTNFεのアミノ酸配列を有するポリペプチド、その改変体、アナログ 、誘導体、およびフラグメント、ならびにそのフラグメントの改変体、アナログ 、および誘導体がある。あるいは、この点に関して特に好ましい本発明の実施態 様は、寄託されたクローンにおけるヒトcDNAのTNFδおよびTNFεのアミノ酸配列 を有するポリペプチド、その改変体、アナログ、誘導体、およびフラグメント、 ならびにそのフラグメントの改変体、アナログ、および誘導体である。 好ましい改変体には、保存的アミノ酸置換が参照と異なる改変体がある。この ような置換は、ポリペプチドの所定のアミノ酸を類似の特性を有する別のアミノ 酸で置換する置換である。保存的置換として代表的に観察されるものは、脂肪族 アミノ酸Ala、Val、Leu、およびIleの間での互いの置換;ヒドロキシル残基Ser およびThrの置換、酸性残基AspおよびGluの交換、アミド残基AsnとGlnとの間で の置換、塩基性残基LysおよびArgの交換、ならびに芳香族残基Phe、Tyrの間での 置換である。 この点に関してさらに特に好ましいものは、図1および2のTNFδおよびTNFε ポリペプチドのアミノ酸配列、または寄託されたクローンにおけるcDNAのアミノ 酸配列を有する改変体、アナログ、誘導体、およびフラグメント、ならびにその フラグメントの改変体、アナログ、および誘導体であり、ここでは数個の、いく つかの、5〜10個の、1〜5個の、1〜3個の、2個の、1個の、または0個の アミノ酸残基が任意の組合せで置換されたり、欠失されたり、または付加されて いる。これらのうちで特に好ましいものは、TNFδおよびTNFεの特性および活性 を変更しないサイレント置換、付加、および欠失である。この点に関してまた特 に好ましいものは、保存的置換である。最も高度に好ましいものは、置換なしで 図1および2のアミノ酸配列を有するポリペプチドである。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは単離された形態 で提供され、そして好ましくは均一にまで精製される。 本発明のTGFδポリペプチドは、配列番号2のポリペプチド(特に成熟ポリペ プチド)ならびに配列番号2のポリペプチドに少なくとも70%の類似性(好まし くは少なくとも70%の同一性)、そしてより好ましくは配列番号2のポリペプチ ドに少なくとも90%の類似性(より好ましくは少なくとも90%の同一性)、そし てなお好ましくは配列番号2のポリペプチドに少なくとも95%の類似性(より好 ましくは少なくとも95%の同一性)を有するポリペプチドを含み、そしてまたこ のようなポリペプチドの部分であって、ポリペプチドのこのような部分が、一般 に少なくとも30アミノ酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸を含有する ものを含む。 本発明のTGFεポリペプチドは、配列番号4のポリペプチド(特に成熟ポリペ プチド)ならびに配列番号4のポリペプチドに少なくとも70%の類似性(好まし くは少なくとも70%の同一性)、そしてより好ましくは配列番号4のポリペプチ ドに少なくとも90%の類似性(より好ましくは少なくとも90%の同一性)、そし てなお好ましくは配列番号4のポリペプチドに少なくとも95%の類似性(より好 ましくは少なくとも95%の同一性)を有するポリペプチドを含み、そしてまたこ のようなポリペプチドの部分であって、ポリペプチドのこのような部分が、一般 に少なくとも30アミノ酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸を含有する ものを含む。 当該分野で公知のように、2つのポリペプチドの間の「類似性」は、1つのポ リペプチドのアミノ酸配列およびその保存されたアミノ酸置換を第二のポリペプ チドの配列と比較することによって決定される。 本発明のポリペプチドのフラグメントまたは部分は、対応する全長ポリペプチ ドをペプチド合成によって産生するために使用され得る;それゆえ、フラグメン トは、全長ポリペプチドを産生するための中間体として使用され得る。本発明の ポリヌクレオチドのフラグメントまたは部分は、本発明の全長ポリヌクレオチド を合成するために用いられ得る。 フラグメントは、前述のTNFδおよびTNFεポリペプチドおよびそれらの改変体 または誘導体のアミノ酸配列の部分であるが全てではない配列に完全に同一であ るアミノ酸配列を有するポリペプチドである。このようなフラグメントは、「フ リースタンディング」(すなわち他のアミノ酸またはポリペプチドの一部ではな くまたは融合されていない)であり得、またはそれらは、それらが一部もしくは 領域を形成するより大きなポリペプチド内に含まれ得る。より大きなポリペプチ ド内に含まれた場合、現在議論されているフラグメントは、最も好ましくは単一 の連続する領域を形成する。しかし、いくつかのフラグメントは単一のより大き なポリペプチド内に含まれ得る。例えば、特定の好ましい実施態様は、異種プレ およびプロポリペプチド領域がTNFδおよびTNFεフラグメントのアミノ酸末端に 融合され、そしてさらなる領域がそのフラグメントのカルボキシル末端に融合さ れた、宿主内での発現のために設計された前駆体ポリペプチド内に含まれる本発 明のTNFδおよびTNFεポリペプチドのフラグメントに関する。それゆえ、本明細 書中で意図する意味の1つの局面におけるフラグメントは、TNFδおよびTNFεに 由来する融合ポリペプチドまたは融合タンパク質の部分をいう。 本発明のポリペプチドフラグメントの代表的な例として、約30〜約233アミノ 酸を有するフラグメントが言及され得る。この文脈において、「約」は、特に示 された範囲、および数個、いくつか、5、4、3、2、または1個のアミノ酸だ けいずれかの極限でまたは両方の極限でより大きいかまたはより小さい範囲を含 む。例えば、この文脈での約100〜233アミノ酸は、100±数個、いくつか、5、 4、3、2、または1個のアミノ酸から233±数個、いくつか、5、4、3、2 、または1個のアミノ酸残基(すなわち100マイナス数個のアミノ酸〜233プラス 数個のアミノ酸までの広さから、100プラス数個のアミノ酸〜233マイナス数個の アミノ酸までの狭さまで)のポリペプチドフラグメントを意味する。 この点において非常に好ましいのは、いずれかまたは両方の端の値(extreme )に5アミノ酸程度の増減を含む示した範囲(recited range)である。特に非 常に好ましいのは、いずれかまたは両方の端の値に3アミノ酸程度の増減を含む 示した範囲である。とりわけ特に非常に好ましいのは、いずれかまたは両方の端 の値に1アミノ酸の増減を含む示した範囲、あるいは付加または欠失を伴わない 示した範囲である。この点においてとりわけ最も非常に好ましいのは、約15〜約 233アミノ酸のフラグメントである。 本発明のとりわけ好ましいフラグメントの中には、TNFδおよびTNFεの切断変 異体がある。切断変異体は、アミノ末端を含む連続する一連の残基(すなわち、 連続する領域、一部、または部分)またはカルボキシル末端を含む連続する一連 の残基の欠失、あるいは、二重切断変異体のように、2つの連続する一連の残基 (1つはアミノ末端を含み、そして1つはカルボキシル末端を含む)の欠失を除 く、図1もしくは2のアミノ酸を有するTNFδおよびTNFεポリペプチド、または その改変体もしくは誘導体を包含する。上記サイズ範囲を有するフラグメントも また、切断フラグメントの好ましい実施態様であり、これは一般的にフラグメン トの中でとりわけ好ましい。 また、本発明のこの局面において好ましいのは、TNFδおよびTNFεの構造また は機能属性によって特徴づけられるフラグメントである。この点において本発明 の好ましい実施態様では、TNFδおよびTNFεのαヘリックスおよびαヘリックス 形成領域(「α領域」)、βシートおよびβシート形成領域(「β領域」)、タ ーンおよびターン形成領域(「ターン領域」)、コイルおよびコイル形成領域( 「コイル領域」)、親水性領域、疎水性領域、α両親媒性領域、β両親媒性領域 、可動部、表面形成領域、ならびに高抗原性指標領域を含むフラグメントを包含 する。 これらの点における特定の好ましい領域は、TNFδについては図4およびTNFε については図5に示され、図1および2に示されるアミノ酸配列の分析によって 同定された前述の型の領域を含むが、これに限定されない。図4および5に示さ れるように、このような好ましい領域は、Garnier-Robson α領域、β領域、タ ーン領域およびコイル領域、Chou-Fasman α領域、β領域およびターン領域、Ky te-Doolittle親水性領域および親水性領域、Eisenberg αおよびβ両親媒性領域 、Karplus-Schulz可動部、Emini表面形成領域、ならびにJameson-Wolf高抗原性 指標領域を包含する。 この点において非常に好ましいフラグメントの中には、いくつかの構造的特徴 (例えば、上記に示されるいくつかの特徴)を組み合わせるTNFδおよびTNFεの 領域を含むものがある。この点において、図1、2、4、および5のシグナルペ プチド領域に続く残基によって規定される領域(これらは全て、ターン領域、親 水性領域、可動部、表面形成領域、および高抗原性指標領域に非常に特徴のある アミノ酸組成によって特徴づけられる)は、とりわけ非常に好ましい領域である 。 このような領域は、より大きなポリペプチド内に含まれ得るか、または上記で議 論されたように、本発明の好ましいフラグメント自身であり得る。この段落(par agraph)で用いられる用語「約(about)」は、一般的に、フラグメントに関して上 述の意味を有すると理解される。 さらに好ましい領域は、TNFδおよびTNFε活性を媒介するものである。この点 において最も非常に好ましいのは、TNFδおよびTNFεの化学的、生物学的、また は他の活性を有するフラグメントであり、これは、同様の活性もしくは改良され た活性、または減少した所望でない活性を有するものを含む。この点において非 常に好ましいのは、配列もしくは位置または両方の配列において、そして関連し たポリペプチド(例えば、図3に示される関連したポリペプチド)の活性領域に 対して相同である領域を含むフラグメントであり、これは、ヒトTNFαおよびβ を含む。この点において特に好ましいフラグメントの中には、上記のような切断 変異体がある。 本発明はまた、とりわけ、前述のフラグメントをコードするポリヌクレオチド 、フラグメントをコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ オチド(特に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするもの)、および フラグメントをコードするポリヌクレオチドを増幅するためのポリヌクレオチド (例えば、PCRプライマー)に関することが理解される。これらの点において、 好ましいポリヌクレオチドは、上述のような好ましいフラグメントに相当するも のである。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター で遺伝子操作される宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリペプチドの 産生に関する。 宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチドを組み込み、そして本発明のポリペプ チドを発現するように遺伝子操作され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、感染 、形質導入、トランスフェクション、トランスベクション、および形質転換の周 知技術を用いて、宿主細胞に導入され得る。ポリヌクレオチドは、単独または他 のポリヌクレオチドと組み合わせて導入され得る。このような他のポリヌクレオ チドは、本発明のポリヌクレオチドに独立して導入され得るか、同時導入され得 るか、または結合させて導入され得る。従って、例えば、本発明のポリヌクレオ チドは、例えば、哺乳動物細胞における同時トランスフェクションおよび選択の ための標準的な技術を用いて、選択可能なマーカーをコードする別の別個のポリ ヌクレオチドとともに宿主細胞にトランスフェクトされ得る。この場合、ポリヌ クレオチドは、一般的に、宿主細胞ゲノムに安定して組み込まれる。 あるいは、ポリヌクレオチドは、宿主中で増殖するための選択可能なマーカー を含むベクターに結合され得る。ベクター構築物は、前述の技術によって宿主細 胞に導入され得る。一般的には、プラスミドベクターは、沈殿物(例えば、リン 酸カルシウム沈殿)または荷電した脂質との複合体におけるDNAとして導入され る。エレクトロポレーションもまた、ポリヌクレオチドを宿主に導入するために 用いられ得る。ベクターがウイルスである場合、インビトロで封入され得るかま たはパッケージング細胞に導入され得、そして封入されたウイルスは、細胞に形 質導入され得る。本発明のこの局面に従って、ポリヌクレオチドを作製するため 、および細胞にポリヌクレオチドを導入するために適切な広範な種々の技術は当 業者に周知であり、そして日常的である。このような技術は、Sambrookら(前掲 )に完全に概説され、これはこれらの技術を詳述する多くのラボラトリーマニュ アルの説明である。本発明のこの局面に従って、ベクターは、例えば、プラスミ ドベクター、一本鎖もしくは二本鎖ファージベクター、一本鎖もしくは二本鎖RN AまたはDNAウイルスベクターであり得る。このようなベクターは、細胞にDNAお よびRNAを導入するための周知技術によって、ポリヌクレオチド(好ましくは、D NA)として細胞に導入され得る。ベクター(ファージおよびウイルスベクターの 場合)はまた、感染および形質導入のための周知技術によって、封入されたまた はキャプシド化されたウイルスとして細胞に導入され得、そして好ましくは導入 される。ウイルスベクターは、複製コンピテントまたは複製欠損であり得る。後 者の場合、ウイルス増殖は一般的に、相補宿主細胞においてのみ生じる。 ベクターの中で好ましいのは、特定の点において、本発明のポリヌクレオチド およびポリペプチドの発現のためのものである。一般的には、このようなベクタ ーは、発現されるポリヌクレオチドに作動可能に連結された、宿主における発現 に有効なシス作用制御領域を含む。適切なトランス作用因子は、宿主によって供 給されるか、相補ベクターによって供給されるか、または宿主への形質導入の際 のベクター自身によって供給されるかのいずれかである。 この点において特定の好ましい実施態様では、ベクターは、特定の発現を提供 する。このような特定の発現は、誘導性発現または細胞の特定の型においてのみ の発現、あるいは誘導性および細胞特異的の両方であり得る。誘導性ベクターの 中で特に好ましいのは、操作が容易な周囲の要因(例えば、温度および栄養添加 物)によって発現が誘導され得るベクターである。本発明のこの局面に適切な種 々のベクターは、原核生物および真核生物宿主における使用のための構成性およ び誘導性発現ベクターを含み、これは、当業者に周知であり、そして日常的に使 用される。 操作された宿主細胞は、従来の栄養培地で培養され得、これは、特に、プロモ ーターを活性化すること、形質転換体を選択すること、または遺伝子を増幅する ことに適切なように改変され得る。発現について選択された宿主細胞で以前に使 用された培養条件(例えば、温度、pHなど)は、一般的に、当業者に明らかなよ うに、本発明のポリペプチドの発現に適切である。 非常に種々の発現ベクターは、本発明のポリペプチドを発現させるために用い られ得る。このようなベクターは、染色体、エピソーム、およびウイルス由来ベ クターを包含する。例えば、細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由来、酵 母エピソーム由来、酵母染色体エレメント由来、バキュロウイルス、SV40のよう なパポーバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、ニワトリポックス ウイルス、仮性狂犬病ウイルス、およびレトロウイルスのようなウイルス由来の ベクター、およびそれらの組合せ由来のベクター(例えば、コスミドまたはファ ージミドのようなプラスミドおよびバクテリオファージの遺伝エレメント由来の もの)。これらは全て、本発明のこの局面による発現のために用いられ得る。一 般的には、宿主においてポリペプチドを発現するためのポリヌクレオチドを、維 持するか、増殖させるか、または発現するのに適切な任意のベクターが、この点 において発現のために用いられ得る。 適切なDNA配列は、任意の種々の周知および日常的な技術によって、ベクター に挿入され得る。一般的には、発現のためのDNA配列は、DNA配列および発現ベク ターを1つ以上の制限エンドヌクレアーゼで切断し、次いで、T4 DNAリガーゼを 用いて共に制限フラグメントに結合することによって、発現ベクターに結合され る。この目的に用いられ得る制限および連結のための手順は、当業者に周知であ り日常的である。この点における適切な手順、および別の技術を用いて発現ベク ターを構築するための適切な手順(これらもまた、当業者に周知であり日常的で ある)は、Sambrookら(本明細書中の他に引用される)に非常に詳細に示されて いる。 発現ベクターのDNA配列は、適切な発現制御配列(単数または複数;例えば、m RNA転写を指向するプロモーターを含む)に作動可能に連結される。このような プロモーターの代表としては、λファージPLプロモーター、E.coli lac、trpお よびtacプロモーター、SV40初期および後期プロモーター、ならびにレトロウイ ルスLTRのプロモーターが挙げられ、周知のプロモーターのうちほんの少数を挙 げる。本発明のこの局面に用いられるのに適切である、述べられていない多数の プロモーターが周知であり、そして本明細書中の議論および実施例によって例示 される様式で当業者によって容易に使用され得ることが理解される。 一般的には、発現構築物は、転写開始および終止のための部位を含み、そして 転写領域において、翻訳のためのリボソーム結合部位を含む。構築物によって発 現される成熟転写物のコード部分は、開始部に転写開始AUG、および翻訳される ポリペプチドの末端に適切に位置した終止コドンを含む。 さらに、構築物は、発現を調節ならびに発生させる制御領域を含み得る。一般 的には、多くの通常実施される手順に従って、このような領域は転写を制御する ことによって作動する(例えば、特に、リプレッサー結合部位およびエンハンサ ー)。 増殖および発現のためのベクターは、一般的に、選択可能なマーカーを含む。 このようなマーカーはまた、増幅に適切であり得るか、またはこのベクターは、 この目的のためのさらなるマーカーを含み得る。この点において、発現ベクター は、好ましくは、1つ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含み、形質転換された 宿主細胞の選択のための表現型特性を提供する。好ましいマーカーとしては、真 核生物細胞培養物のためのジヒドロ葉酸レダクターゼまたはネオマイシン耐性、 およびE.coliおよび他の細菌を培養するためのテトラサイクリンまたはアンピ シリン耐性遺伝子が挙げられる。 本明細書中の他に記載のような適切なDNA配列、ならびに適切なプロモーター 、および他の適切な制御配列を含むベクターは、所望のポリペプチドのその中に おける発現に適切な種々の周知技術を用いて、適切な宿主に導入され得る。適切 な宿主の代表例としては、E.coli、Streptomyces、およびSalmonella typhimuri um細胞のような細菌細胞;酵母細胞のような真菌細胞;Drosophila S2およびSpo doptera Sf9細胞のような昆虫細胞;CHO、COS、およびBowes黒色腫細胞のような 動物細胞;および植物細胞が挙げられる。種々の発現構築物のための宿主は周知 であり、そして当業者は、本開示によって、本発明のこの局面に従うポリペプチ ドを発現するための宿主を容易に選択し得る。 より詳細には、本発明はまた、発現構築物のような組換え構築物を含み、これ は、上記の配列の1つ以上を含む。構築物は、プラスミドまたはウイルスベクタ ーのようなベクターを含み、これは、本発明のこのような配列に挿入される。配 列は、正方向または逆方向に挿入され得る。この点において特に好ましい実施態 様では、構築物は、配列に作動可能に連結された調節配列(例えば、プロモータ ーを含む)をさらに含む。多数の適切なベクターおよびプロモーターは、当業者 に公知であり、そして本発明における使用に適切な多くの市販のベクターが存在 する。 以下のベクターは、市販されており、実施例として提供される。細菌における 使用に好ましいベクターの中には、Qiagenから入手可能なpQE70、pQE60およびpQ E9;Stratageneから入手可能なpBSベクター、Phagescriptベクター、Bluescript ベクター、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A;およびPharmaciaから入手可能なpt rc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5がある。好ましい真核生物ベクター の中には、Stratageneから入手可能なpWLNEO、pSV2CAT、p0G44、pXTLおよびpSG ;ならびにPharmaciaから入手可能なpSVK3、pBPV、pMSG、およびpSVLがある。こ れらのベクターは、多くの市販および周知のベクターの例示として単独で列挙さ れ、本発明のこの局面による使用のために当業者には利用可能である。例えば、 宿主における本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの導入、維持、増殖 、または発現に適切ないかなる他のプラスミドまたはベクターもが、本発明のこ の局面において使用され得ることが理解される。 プロモーター領域は、プロモーター領域を欠くレポーター転写単位(例えば、 クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(「cat」)転写単位)を、 候補プロモーターフラグメント(すなわち、プロモーターを含み得るフラグメン ト)を導入するための制限部位(単数または複数)の下流に含むベクターを用い て任意の所望の遺伝子から選択され得る。周知のように、cat遺伝子の上流の制 限部位のプロモーター含有フラグメントのベクターへの導入は、CAT活性の産生 を発生させ、これは、標準的なCATアッセイによって検出され得る。この目的に 適切なベクターは、周知であり、そして容易に入手可能である。このような2つ のベクターは、pKK232-8およびpCM7である。従って、本発明のポリヌクレオチド の発現のためのプロモーターは、周知で容易に入手可能なプロモーターだけでな く、前述の技術によって、レポーター遺伝子を用いて容易に得られ得るプロモー ターもまた含む。 本発明によるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの発現に適切な公知の細菌 プロモーターの中には、E.coli laclおよびlacZおよびプロモーター、T3および T7プロモーター、gptプロモーター、λPR、PLプロモーター、ならびにtrpプロモ ーターがある。この点において適切な公知の真核生物プロモーターの中には、CM V即時初期プロモーター、HSVチミジンキナーゼプロモーター、初期および後期SV 40プロモーター、ラウス肉腫ウイルス(「RSV」)のようなレトロウイルスLTRの プロモーター、ならびにマウスメタロチオネイン-Iプロモーターのようなメタロ チオネインプロモーターがある。宿主細胞における発現のための適切なベクター およびプロモーターの選択は、周知の手順であり、そしてベクター構築物の発現 、宿主へのベクターの導入、および宿主における発現のために不可欠な技術は、 当業者には日常的である。 本発明はまた、上記で議論された上記の構築物を含む宿主細胞に関する。宿主 細胞は、哺乳動物細胞のような高等真核生物細胞、または酵母細胞のような下等 真核生物細胞であり得るか、あるいは宿主細胞は、細菌細胞のような原核生物細 胞であり得る。 宿主細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE -デキストラン媒介トランスフェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェク ション、エレクトロポレーション、形質導入、感染、または他の方法によって行 われ得る。このような方法は、多くの標準的な実験室マニュアル(例えば、Davi sら、Basic Methods in Molecular Biology,(1986))に記載される。宿主細胞 中の構築物は、組換え配列によってコードされる遺伝子産物を産生する従来の方 法において使用され得る。あるいは、本発明のポリペプチドは、従来のペプチド シンセサイザーによって合成的に産生され得る。 成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中で、適切な プロモーターの制御下で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、本発明のDNA構築 物由来のRNAを用いてこのようなタンパク質を産生するために使用され得る。原 核生物および真核生物宿主での使用のための適切なクローニングおよび発現ベク ターは、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)によって 記載される。 一般的には、組換え発現ベクターは、複製起点、下流の構造配列の転写を指向 する高発現遺伝子由来のプロモーター、およびベクターに曝露した後のベクター 含有細胞の単離を可能にする選択可能なマーカーを含む。適切なプロモーターの 中には、特に、糖化酵素(例えば、3-ホスホグリセリン酸キナーゼ(「PGK」) )、a-因子、酸ホスファターゼ、および熱ショックタンパク質をコードする遺伝 子由来のものがある。選択可能なマーカーは、E.coliのアンピシリン耐性遺伝 子およびS.cerevlsiaeのtrpl遺伝子を包含する。 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、エンハ ンサー配列をベクターに挿入することによって増大され得る。エンハンサーは、 通常は約10〜300bpのDNAのシス作用エレメントであり、与えられた宿主細胞型に おけるプロモーターの転写活性を増大させるように作用する。エンハンサーの例 としては、SV40エンハンサー(bp100〜270位の複製起点の後期側に位置する)、 サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側のポリ オーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーが挙げられる。 本発明のポリペプチドの異種構造配列をコードする本発明のポリヌクレオチド は、一般的に、それが発現のためのプロモーターに作動可能に連結されるように 、標準的な技術を使用してベクターに挿入される。ポリヌクレオチドは、転写開 始部位がリボソーム結合部位の5'に適切に位置されるように、配置される。リボ ソーム結合部位は、発現されるべきポリペプチドの翻訳を開始するAUGの5'であ る。一般的に、開始コドン(通常、AUG)で開始する他のオープンリーディング フレームは存在せず、そしてリボソーム結合部位と開始AUGとの間に位置される 。また、一般的に、ポリペプチドの末端に翻訳停止コドンが存在し、そして転写 された領域の3'末端に適切に配置されたポリアデニル化シグナルおよび転写末端 シグナルが存在する。 小胞体の内腔、周辺腔、または細胞外環境への翻訳されたタンパク質の分泌の ために、適切な分泌シグナルが、発現されるポリペプチドへ組み込まれ得る。シ グナルはポリペプチドに対して内因性であり得るか、またはそれらは異種のシグ ナルであり得る。 ポリペプチドは、改変された形態(例えば、融合タンパク質)で発現され、そ して分泌シグナルだけでなくさらなる異種の機能性領域も含み得る。従って、例 えば、さらなるアミノ酸(特に変更されたアミノ酸)の領域は、精製の間または その後の取扱いおよび保管の間の、宿主細胞における安定性および持続性を改良 するためにポリペプチドのN末端に付加され得る。また、領域は、精製を容易に するためにポリペプチドに添加され得る。このような領域は、ポリペプチドの最 終調製の前に除去され得る。とりわけ、分泌または排出を引き起こすため、安定 性を改良するため、および精製を容易にするための、ポリペプチドへのペプチド 部分の付加は、当該分野において、良く知られておりかつ日常的な技術である。 本発明に従う、増殖、維持、またはポリヌクレオチドおよびポリペプチドの発 現に適切な原核生物宿主には、Escherichia coli、Bacillus subtilis、およびS almonella typhimuriumが挙げられる。Pseudomonas、Streptomyces、およびStap hylococcusの種々の種は、この点において適切な宿主である。さらに、当業者に 公知である多くの他の宿主もまた、この点において使用され得る。 代表的であるが非限定的な例として、細菌の使用のための有用な発現ベクター は、周知のクローニングベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝因子を含む市販のプ ラスミドに由来する選択マーカーおよび細菌性の複製起点を含み得る。このよう な市販のベクターには、例えば、pKK223-3(Pharmacia Fine Chemicals,Uppsala ,Sweden)およびGEM1(Promega Biotec,Madison,WI,USA)が挙げられる。これら のpBR322「骨格(backbone)」部分は、適切なプロモーターおよび発現されるべき 構造配列と組み合わされる。 以下の適切な宿主株の形質転換および適切な細胞密度までの宿主株の増殖(こ こで、選択されたプロモーターは、誘導性である)は、適切な手段(例えば、温 度シフトまたは化学的誘導剤への曝露)により誘導され、そして細胞はさらなる 期間培養される。次いで、細胞は、代表的には、遠心分離により収集され、物理 的または化学的手段により破壊され、そして得られた粗抽出物はさらなる精製の ために維持される。タンパク質の発現において使用される微生物細胞は、任意の 簡便な方法(凍結-解凍サイクル、超音波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤 の使用を含む)により破壊され得、これらの方法は当業者に周知である。 種々の哺乳動物細胞培養系が、同様に発現のために使用され得る。哺乳動物発 現系の例には、Gluzmanら、Cell,23:175(1981)に記載されるサル腎臓線維芽細胞 のCOS-7株が挙げられる。適合性のベクターを発現し得る他の細胞株には、例え ば、C127、3T3、CHO、HeLa、ヒト腎臓293およびBHK細胞株が挙げられる。 哺乳動物発現ベクターは、複製起点、適切なプロモーターおよびエンハンサー を含み、そしてまた任意の必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、ス プライスドナー、およびアクセプター部位、転写終結配列、ならびに5'隣接非転 写配列(これらは発現のために必要である)を含む。この点における特定の好ま しい実施態様において、SV40スプライス部位由来のDNA配列およびSV40ポリアデ ニル化部位は、これらのタイプの必要とされる非転写の遺伝的エレメントのため に使用される。 本発明のポリペプチドは回収され、そして周知の方法(硫酸アンモニウムまた はエタノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグラフィー、 ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、ア フィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー およびレクチンクロマトグラフィーを含む)により組換え細胞培養物から精製さ れる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)が精製のため に使用される。タンパク質のリフォールディングのための周知の方法は、ポリペ プチドが単離および精製の間に変性された場合に、活性コンフォメーションを再 生するために使用され得る。 本発明のポリペプチドには、天然の精製産物、化学的合成手順の産物、および 組換え技術により原核生物または真核生物宿主(例えば、細菌、酵母、高等植物 、昆虫、および哺乳動物細胞)から産生される産物が挙げられる。組換え産生手 順において使用される宿主に依存して、本発明のポリペプチドは、グリコシル化 されてもよいし、またはグリコシル化されなくてもよい。さらに、本発明のポリ ペプチドはまた、宿主媒介性プロセスの結果のようないくつかの場合において、 開 始改変メチオニン残基を含み得る。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、種々の適用(特にTNFδお よびTNFεの化学的および生物学的特性を利用する適用)のために本発明に従っ て使用され得る。これらには、形質転換細胞株のアポトーシス、細胞活性化およ び増殖の媒介、ならびに免疫調節抗菌剤、抗ウイルス剤、および病原に対する炎 症応答感受性の一次メディエーターにおける適用がある。さらなる適用は、細胞 、組織および生物の障害の診断および処置に関する。本発明のこれらの局面は、 以下の考察によりさらに説明される。 本発明はまた、相補的なポリヌクレオチドを検出するための本発明のポリヌク レオチドの使用(例えば、診断試薬としての)に関する。機能障害に関連する本 発明のポリペプチドの変異形態の検出は、本発明のポリペプチドの過小発現、過 剰発現、または変化した発現から生じる疾患(例えば、腫瘍のような新生物形成 )または疾患への感受性の診断を加えるかまたは規定し得る診断ツールを提供す る。 本発明の遺伝子に変異を有する個体は、種々の技術によってDNAレベルで検出 され得る。診断用の核酸は、患者の細胞(血液、尿、唾液、組織生検、および剖 検材料)から得られ得る。ゲノムDNAは、直接検出に用いられ得るか、またはPCR を用いて分析前に酵素的に増幅され得る。PCR(Saikiら、Nature,324:163-166 1 986)。RNAまたはcDNAもまた、同様に用いられ得る。一例として、TNFδまたはTN Fεをコードする核酸に相補的であるPCRプライマーは、TNFδまたはTNFεの発現 および変異を同定および分析するために用いられ得る。例えば、欠失および挿入 は、増幅された産物の正常遺伝子型に比較した場合のサイズの変化によって検出 され得る。点変異は、増幅されたDNAを放射性標識されたTNFδまたはTNFεのRNA あるいは放射性標識されたTNFδまたはTNFεのアンチセンスDNA配列にハイブリ ダイズさせることにより同定され得る。完全に適合した配列は、RNase A消化に よりまたは融解温度の差により、ミスマッチした二重鎖から識別され得る。 基準の遺伝子と変異を有する遺伝子との間の配列の相違はまた、直接的DNA配 列決定法により明らかにされ得る。さらに、クローン化DNAセグメントは、特定 のDNAセグメントを検出するためのプローブとして用いられ得る。このような方 法の感度は、PCRまたは別の増幅方法の適切な使用により大きく増強され得る。 例えば、配列決定プライマーは、改変PCRによって生成された二本鎖PCR産物また は一本鎖鋳型分子と共に使用される。配列決定は、放射能標識されたヌクレオチ ドを用いる従来の手順により、または蛍光タグを用いる自動配列決定手順により 行われる。 DNA配列の差異に基づいた遺伝子試験は、変性剤を含むかまたは含まないゲル におけるDNAフラグメントの電気泳動移動度における変化の検出により達成され 得る。小さな配列欠失および挿入は、高分解能ゲル電気泳動によって視覚化され 得る。異なる配列のDNAフラグメントは、変性ホルムアミド勾配ゲルにおいて識 別され得る。ここでゲル中の異なるDNAフラグメントの移動度は、それらの特異 的融解温度または部分的融解温度に従って異なる位置でゲル内で遅れる(例えば 、Myersら、Science,230:1242(1985)を参照のこと)。 特定の位置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ(例えば、RNas e保護およびS1保護または化学的切断法(例えば、Cottonら、Proc.Natl.Acad.Sc i.、83:4397-4401(1985)))により明らかにされ得る。従って、特定のDNA配列の 検出は、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学的切断、直接的DNA配列決定 、または制限酵素の使用(例えば、制限断片長多型(RFLP))およびゲノムDNAの サザンブロッティングのような方法によって達成され得る。より従来的なゲル電 気泳動およびDNA配列決定に加えて、変異はまた、インサイチュ分析によって検 出され得る。 本発明の配列はまた、染色体の同定に有益である。配列は、個々のヒト染色体 上の特定の位置を特異的に標的化し、そしてその位置にハイブリダイズし得る。 さらに、現在は染色体上の特定の部位を同定する必要性がある。現在、染色*** 置の標識に利用可能な実際の配列データ(反復多型)に基づいた染色体標識化試 薬はほとんどない。本発明によるDNAの染色体へのマッピングは、これらの配列 と疾患に関連する遺伝子との相関付けにおいて重要な第1工程である。 この点における特定の実施態様において、本明細書中に開示されるcDNAは、本 発明の遺伝子のゲノムDNAをクローニングするために使用される。これは、種々 の周知の技術および一般に市販されているライブラリーを使用して達成され得る 。 ゲノムDNAは、この目的のための周知の技術を使用してインサイチュ染色体マッ ピングのために使用される。代表的には、染色体マッピングの日常的な手順に従 う、いくつかの試みおよび誤りが、良好なインサイチュハイブリダイゼーション シグナルを与えるゲノムプローブを同定するために必要であり得る。 いくつかの場合において、さらに、配列は、cDNAからPCRプライマー(好まし くは15〜25bp)を調製することにより染色体にマップされ得る。遺伝子の3'非翻 訳領域のコンピューター解析が、ゲノムDNA内で1より多いエキソンにまたがら ず、従って増幅プロセスを複雑化しないプライマーを迅速に選択するために使用 される。次いで、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブ リッドのPCRスクリーニングに使用される。プライマーに対応するヒト遺伝子を 含むハイブリッドのみが増幅フラグメントを生じる。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定の染色体に特定のDNAを割り当て るための迅速な手順である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを本発明と共に 使用して、特定の染色体由来のフラグメントのパネルまたは類似の様式での大き なゲノムクローンのプールを用いて、部分的局在性の決定(sublocalization)が 達成され得る。染色体にマップするために同様に使用され得る他のマッピングス トラテジーは、インサイチュハイブリダイゼーション、標識してフロー選別した (flow-sorted)染色体を用いるプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAラ イブラリーを構築するためのハイブリダイゼーションによる予備選択を包含する 。 cDNAクローンの中期染色体スプレッドへの蛍光インサイチュハイブリダイゼー ション(「FISH」)は、1工程で正確な染色***置を提供するために使用され得 る。この技術は、50または60ほどの短いcDNAを用いて使用され得る。この技術の 総説については、Vermaら,Human Chromosomes:A Manual of Basic Techniques ,Pergamon Press,New York(1988)を参照のこと。 一旦配列が正確な染色***置にマップされると、配列の染色体上での物理的な 位置を遺伝子地図のデータと相関させ得る。このようなデータは、例えば、V.M cKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins University,Welch Me dical Libraryからオンラインで入手可能である)において見出される。次いで、 同じ染色体領域にマップされる遺伝子と疾患との間の関係が、連鎖解析(物理的 に隣接した遺伝子の同時遺伝)により同定される。 次に、罹患個体と非罹患個体との間のcDNA配列またはゲノム配列における差異 を決定する必要がある。変異がいくつかまたは全ての罹患個体に観察されるが、 いずれの正常な個体にも観察されない場合、この変異は疾患の原因因子であるよ うである。 物理的マッピング技術および遺伝子マッピング技術の現在の解像度では、疾患 に関連する染色体領域に正確に位置決めされたcDNAは、50と500との間の潜在的 原因遺伝子の1つであり得る。(これは、1メガベースのマッピング解像度、お よび20kbあたり1遺伝子と仮定する)。 本発明はまた、診断的アッセイ(例えば、細胞および組織における本発明のタ ンパク質のレベルを検出する(正常レベルおよび異常レベルの決定を含む)ため の定量的および診断的アッセイ)に関する。従って、例えば、正常コントロール 組織サンプルと比較した本発明のTNFタンパク質の過剰発現を検出するための、 本発明に従う診断的アッセイは、例えば、新生物形成の存在を検出するために使 用され得る。宿主由来のサンプルにおいてタンパク質(例えば、本発明のタンパ ク質)のレベルを決定するために使用され得るアッセイ技術は、当業者に周知で ある。このようなアッセイ方法としては、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッ セイ、ウエスタンブロット分析、およびELISAアッセイが挙げられる。これらの 中でELISAがしばしば好まれる。ELISAアッセイは、まず、本発明のタンパク質に 特異的な抗体(好ましくは、モノクローナル抗体)を調製する工程を包含する。 さらに、モノクローナル抗体に結合するレポーター抗体が、一般的に調製される 。レポーター抗体は、検出試薬(例えば、放射性、蛍光性、または酵素的であり 、本実施例においては西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素)に付着される。 ELISAアッセイを実施するために、サンプルが宿主から取り出され、そしてサ ンプル中でタンパク質と結合する固相支持体(例えば、ポリスチレンディッシュ )上でインキュベートされる。次いで、ディッシュ上の任意のフリーのタンパク 質結合部位が、非特異的タンパク質(例えば、ウシ血清アルブミン)とインキュ ベートすることにより覆われる。次に、モノクローナル抗体が、モノクローナル 抗体がポリスチレンディッシュに付着した本発明の任意のタンパク質に付着す る時間の間、ディッシュ中でインキュベートされる。非結合のモノクローナル抗 体が、緩衝液で洗い出される。西洋ワサビペルオキシダーゼに結合したレポータ ー抗体がディッシュ中に置かれ、本発明のタンパク質に結合した任意のモノクロ ーナル抗体へのレポーター抗体の結合が生じる。次いで、付着していないレポー ター抗体が洗い出される。次いで、ペルオキシダーゼ活性のための試薬(比色定 量基質が含まれる)がディッシュに添加される。一次および二次抗体を介して本 発明のタンパク質に結合した固定されたペルオキシダーゼは、有色の反応産物を 産生する。所定の時間において発色した色の量は、サンプル中に存在する本発明 のタンパク質の量を示す。定量的な結果は、代表的には、検量線を参考にして得 られる。 競合アッセイが使用され得、ここで、固相支持体に付着した本発明のタンパク 質に特異的な抗体および本発明の標識されたタンパク質ならびに宿主由来のサン プルが、固相支持体を通され(pass over)、そして固相支持体に付着して検出さ れた標識の量がサンプル中の本発明のタンパク質の量と相関され得る。 ポリペプチド、それらのフラグメント、もしくは他の誘導体、またはそれらの アナログ、あるいはそれらを発現する細胞が、それらに対する抗体を産生するた めの免疫原として使用され得る。これらの抗体は、例えば、ポリクローナルまた はモノクローナル抗体であり得る。本発明はまた、キメラ抗体、単鎖抗体、およ びヒト化抗体、ならびにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの産物を 含む。当該分野で公知の種々の方法が、このような抗体およびフラグメントの産 生のために使用され得る。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、ポリペプチ ドの動物への直接注入か、またはポリペプチドの動物(好ましくは、非ヒト)へ の投与により得られ得る。次いで、そのように得られた抗体は、ポリペプチド自 体へ結合する。このように、ポリペプチドのフラグメントのみをコードする配列 でさえ、ネイティブなポリペプチド全体に結合する抗体を生成するために使用さ れ得る。次いで、このような抗体は、ポリペプチドを発現する組織からポリペプ チドを単離するために使用され得る。 モノクローナル抗体を調製するために、連続的な細胞株培養により産生される 抗体を提供する任意の技術が使用され得る。例には、ハイブリドーマ技術(Kohl er,G.およびMilstein,C.、Nature,256:495-497(1975))、トリオーマ(trioma) 技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら、Immunology Today,4:72(1983 ))、およびヒトモノクローナル抗体を産生するためのEBV-ハイブリドーマ技術( Coleら、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、77-96頁,Alan R.Liss,I nc.(1985))が挙げられる。 単鎖抗体の産生について記載される技術(米国特許第4,946,778号)は、本発 明の免疫原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を産生するために適合化され得 る。また、トランスジェニックマウスまたは他の動物のような他の生物は、本発 明の免疫原性ポリペプチド産物に対するヒト化抗体を発現するために使用され得 る。 上記の抗体は、ポリペプチドを発現するクローンを単離するためかもしくは同 定するために、またはアフィニティークロマトグラフィーによる単離および/ま たは精製のための固相支持体へ抗体を吸着させることにより、本発明のポリペプ チドを精製するために使用され得る。 従って、本発明のポリペプチドは、新生物形成(例えば、腫瘍細胞増殖)を阻 害するために使用され得る。本発明のポリペプチドは、アポトーシスおよび特定 の細胞への細胞障害性を介して腫瘍の破壊を担い得る。本発明のポリペプチドは また、接着細胞(例えば、LFA-1)のアップレギュレーションを誘導し、それゆえ 、創傷治癒のために使用され得る。本発明のポリペプチドはまた、増殖促進活性 を必要とする疾患(例えば、再狭窄)の処置のために使用され得る。なぜなら、 本発明のポリペプチドは、内皮起源の細胞における増殖効果を有するからである 。それゆえ、本発明のポリペプチドはまた、内皮細胞発達において血管新生を調 節するために使用され得る。 本発明のポリペプチドはまた、T細胞の活性化を刺激し、それゆえ、種々の寄 生虫感染、細菌感染、およびウイルス感染に対する免疫応答を刺激するために使 用され得る。本発明のポリペプチドはまた、この点において、自己免疫疾患を処 置および/または予防するために自己応答性のT細胞を排除するために使用され 得る。自己免疫疾患の例には、I型糖尿病が挙げられる。 本発明はまた、本発明のタンパク質を結合するレセプター分子のような分子を 同定する方法を提供する。本発明のタンパク質に結合するタンパク質(例えば、 レセプタータンパク質)をコードする遺伝子は、当業者に公知である多数の方法 (例えば、リガンドパニングおよびFACSソーティング)により同定され得る。こ のような方法は、例えば、Coliganら、Current Protocols in Immunology 1(2): 第5章(1991)のような多くの研究室マニュアルに記載される。 例えば、発現クローニングがこの目的のために使用され得る。このために、ポ リアデニル化RNAは本発明のタンパク質に応答性の細胞から調製され、cDNAライ ブラリーはこのRNAから作製され、このライブラリーはプールに分割され、この プールは本発明のタンパク質に応答性でない細胞へ個々にトランスフェクトされ る。次いで、トランスフェクト細胞は、本発明の標識されたタンパク質へ曝され る。本発明のタンパク質は、種々の周知の技術(放射性ヨウ素化または部位特異 的タンパク質キナーゼに対する認識部位の包含の標準的方法を含む)により標識 され得る。曝露に続いて、この細胞は固定され、そしてサイトスタチン(cytosta tin)の結合が決定される。これらの手順は、スライドガラス上で簡便に実施され る。 TNFδまたはTNFε結合細胞を産生したcDNAのプールが同定される。サブプール は、これらの陽性物(positives)から調製され、上記のように宿主細胞へトラン スフェクトされ、そしてスクリーニングされる。繰り返しのサブプーリング(sub -pooling)および再スクリーニングプロセスを使用して、推定の結合分子(例え ば、レセプター分子)をコードする一つ以上の単一のクローンが単離され得る。 あるいは、標識されたリガンドは、それが結合する分子(例えば、レセプター 分子)を発現する細胞から調製された細胞抽出物(例えば、膜または膜抽出物) に光親和性結合され得る。架橋物質は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(「PA GE」)により分離され、そしてX線フィルムに曝される。リガンド-レセプターを 含む標識複合体が切除され、ペプチドフラグメントに分解され、そしてタンパク 質ミクロシーケンシングに供され得る。ミクロシーケンシングにより得られたア ミノ酸配列は、推定のレセプター分子をコードする遺伝子を同定するためにcDNA ライブラリーをスクリーニングするための、独特のまたは縮重(degenerate)オリ ゴヌクレオチドプローブを設計するために使用され得る。 本発明のポリペプチドはまた、細胞中または無細胞調製物中でのTNFδまたはT NFε結合分子(例えば、レセプター分子)のTNFδまたはTNFε結合能力を評価す るために使用され得る。 本発明はまた、細胞上のTNFδまたはTNFεの作用(例えば、レセプター分子の ようなTNFδまたはTNFε結合分子との相互作用)を増強またはブロックする化合 物を同定するために化合物をスクリーニングする方法を提供する。アゴニストは 、本発明のポリペプチドの天然の生物学的機能を上昇させるか、または本発明の ポリペプチドと類似の様式で機能する化合物であり、一方、アンタゴニストは、 このような機能を減少させるかまたは排除する。 例えば、細胞コンパートメント(例えば、膜または膜調製物のようなその調製 物)は、TNFδまたはTNFεに結合する分子(例えば、TNFδまたはTNFεにより変 調されるシグナル伝達経路または調節性経路の分子)を発現する細胞から調製さ れ得る。この調製物は、TNFδまたはTNFεのアゴニストまたはアンタゴニストで あり得る候補分子の非存在下または存在下において、標識されたTNFδまたはTNF εと共にインキュベートされる。候補分子の結合分子に結合する能力は、標識リ ガンドの結合の減少を反映する。無償で(すなわち、TNFδまたはTNFε結合分子 に結合することにおける、TNFδまたはTNFεの効果を誘導することなく)結合す る分子は、おそらく良好なアンタゴニストである。十分に結合し、そしてTNFδ またはTNFεと同一であるかまたは密接に関連する効果を導き出す分子は、アゴ ニストである。 潜在的なアゴニストおよびアンタゴニストのTNFδまたはTNFε様の効果は、例 えば、候補分子の細胞または適切な細胞調製物との相互作用に続くセカンドメッ センジャー系の活性を測定すること、およびこの効果とTNFδまたはTNFεあるい はTNFδまたはTNFεと同じ効果を導き出す分子の効果とを比較することにより測 定され得る。この点において有用であり得るセカンドメッセンジャー系には、AM Pグアニル酸シクラーゼ、イオンチャネル、またはホスホイノシチド加水分解の セカンドメッセンジャー系が挙げられるが、これらには限定されない。 TFNδまたはTFNεアンタゴニストについてのアッセイの別の例は、TFNδまた はTFNεおよび潜在的アンタゴニストと、膜結合TFNδまたはTFNεレセプター分 子または組換えTFNδまたはTFNεレセプター分子とを競合阻害アッセイに適切な 条件下で組み合わせる競合アッセイである。TFNδまたはTFNεは、レセプター分 子に結合したTFNδまたはTFNε分子の数が決定され、潜在的アンタゴニストの有 効性を正確に評価し得るように放射能などにより標識され得る。 潜在的アンタゴニストは、小有機分子、ペプチド、ポリペプチド、および本発 明のポリペプチドに結合しそれによりその活性を阻害するか消失させる抗体を含 む。潜在的アンタゴニストはまた、小有機分子、ペプチド、TFNδまたはTFNε誘 導活性を誘導することなしにレセプター分子のような結合分子上の同じ部位に結 合し、それにより本発明のポリペプチドの作用をそのレセプターへの結合から排 除することにより防止する密接に関連したタンパク質または抗体のようなポリペ プチドであり得る。 別の潜在的アンタゴニストは、TFNδまたはTFNεに結合しそして膜結合TFNδ またはTFNεレセプターとの相互作用からそれを防止するTFNδまたはTFNεレセ プターの可溶性形態である。この様式において、レセプターはそのリガンドによ り刺激されない。 潜在的アンタゴニストは、ポリペプチドの結合部位に結合しそして占有し、そ れにより正常な生物学的活性が防止されるようにレセプター分子のような細胞性 結合分子に結合することを防止する小分子を含む。小分子の例は、小有機分子、 ペプチド、または非ペプチドアンタゴニストを含むが、これらに限定されない。 他の潜在的アンタゴニストはアンチセンス分子を含む。アンチセンス技術は、 アンチセンスDNAまたはRNAを通じてまたは三重らせん形成を通じて遺伝子発現を 制御するために使用され得る。アンチセンス技術は、例えば、Okano,J.Neuroc hem.,56:560,1991;Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC Press,Boca Raton,FL(1988)において議論される。三重らせ ん形成は、例えば、Leeら、Nucleic Acids Research,6:3073(1979);Cooneyら、 Science,241:456(1988);およびDervanら、Science,251:1360(1991)におい て議論される。これらの方法は、ポリヌクレオチドの相補的DNAまたはRNAへの結 合に基づく。例えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ドの5'コード部分は、約10〜40塩基対の長さのアンチセンスRNAオリゴヌクレオ チドを設計するために使用され得る。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与す る遺伝子の領域に相補的であるように設計され、それによりTFNδまたはTFNεの 転写および産生を防止する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボ でRNAにハイブリダイズし、そしてmRNA分子のTFNδまたはTFNεポリペプチドへ の翻訳をブロックする。上記のオリゴヌクレオチドはまた、アンチセンスRNAま たはDNAがインビボで発現されて本発明のポリペプチドの産生を阻害するように 細胞に送達され得る。 アンタゴニストは、薬学的に受容可能なキャリア(例えば、本明細書中以下に 記載のような)を有する組成物において用いられ得る。 アンタゴニストは、例えば、TFNδまたはTFNεにより抑制されるリポタンパク 質リパーゼの全身性欠失から生じる脂質除去欠損である悪液質を処置するために 用いられ得る。アンタゴニストはまた、本発明のポリペプチドが病因性役割を果 たしているようである大脳性マラリアを処置するために用いられ得る。アンタゴ ニストはまた、TFNδまたはTFNε誘導性炎症性サイトカイン(例えば、滑膜細胞 におけるIL1)の産生を阻害することにより慢性関節炎リウマチを処置するため に用いられ得る。関節炎を処置する場合、本発明のポリペプチドは好ましくは関 節内注入される。 アンタゴニストはまた、移植片の存在における免疫系の刺激を防止することに より、移植片-宿主拒絶を予防するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、骨吸収を阻害するため、従って、骨粗鬆症を処置およ び/または予防するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、抗炎症性因子として、および内毒素ショックを処置す るために用いられ得る。この重要な症状は、細菌性および他の型の感染に対する 過度な応答から生じる。 本発明はまた、上記のポリヌクレオチドもしくはポリペプチドまたはアゴニス トもしくはアンタゴニストを含む組成物に関する。従って、本発明のポリペプチ ドは、細胞、組織または器官で使用するための非滅菌または滅菌キャリア(単数 または複数)(例えば、被験体に投与するために適切な薬学的キャリア)と組み 合わせて用いられ得る。このような組成物は、例えば、添加媒液または治療的有 効量の本発明のポリペプチドおよび薬学的に受容可能なキャリアまたは添賦剤を 含む。このようなキャリアは、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース 、水、グリセロール、エタノール、およびこれらの組合せを含むが、これらに限 定されない。処方は投与の様式に適するべきである。 本発明はさらに、本発明の上記の組成物の1つ以上の成分で満たされた1つ以 上の容器を含む、薬学的パックおよびキットに関する。このような容器に、薬品 または生物学的製品の製造、使用、または販売を規制する政府機関により処方さ れた形態での注意書であって、ヒトへの投与のための製品の製造、使用、または 販売の機関による認可を反映する注意書が付随し得る。 本発明のポリペプチドおよび他の化合物は、単独または他の化合物(例えば、 治療的化合物)と組み合わせて用いられ得る。 薬学的組成物は、任意の効果的、便利な様式(例えば、なかでも、局所的、経 口、経肛、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内、または皮内経路)で 投与され得る。 薬学的組成物は一般に、特定の病徴(単数または複数)の処置または予防のた めの有効量で投与される。一般に、組成物は少なくとも約10μg/kg体重の量で 投与される。ほとんどの場合、これは1日当たり約8mg/kg体重を超えない量で投 与される。好ましくは、ほとんどの場合、用量は1日約10μg/kg〜約1mg/kg体 重である。最適な投与は、各処置の様式および病徴について、病徴、重篤度、投 与の経路、症状の複雑さなどを考慮して、標準的な方法により決定されることが 理解される。 本発明のポリペプチドであるポリヌクレオチド、ポリペプチド、アゴニスト、 およびアンタゴニストは、このようなポリペプチドのインビボ発現により、「遺 伝子治療」としばしばいわれる処置様式において本発明に従って用いられ得る。 従って、例えば、患者由来の細胞はポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド(例えばDNAまたはRNA)でエクスビボで操作され得、次いで操作された細胞は ポリペプチドで処置されるべき患者に提供され得る。例えば、細胞は、本発明の ポリペプチドをコードするRNAを含むレトロウイルスプラスミドベクターの使用 によりエクスビボで操作され得る。このような方法は当該分野で周知であり、そ して本発明におけるこの使用は本明細書中の教示から明らかである。 同様に、細胞は、当該分野で公知の手順によりインビボでのポリペプチドの発 現のためにインビボで操作され得る。例えば、本発明のポリヌクレオチドは、上 記のように、複製欠損レトロウイルスベクターにおける発現のために操作され得 る。次いで、レトロウイルス発現構築物は、単離され得、そして本発明のポリペ プチドをコードするRNAを含むレトロウイルスプラスミドベクターで、形質導入 されたパッケージング細胞に導入され得、その結果、パッケージング細胞は今や 目的の遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を産生する。これらのプロデューサー細 胞は、インビボで細胞を操作しそしてインビボでのポリペプチドの発現のために 患者に投与され得る。このような方法により本発明のポリペプチドを投与するた めのこれらおよび他の方法は、本発明の教示から当業者には明らかである。 本明細書中上記のレトロウイルスプラスミドベクターが由来し得るレトロウイ ルスには、モロニーマウス白血病ウイルス、脾臓壊死ウイルス、ラウス肉腫ウイ ルス、ハーベイ肉腫ウイルスのようなレトロウイルス、トリ白血病ウイルス、テ ナガザル白血病ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、アデノウイルス、骨髄増殖性 肉腫ウイルス、および哺乳動物腫瘍ウイルスが含まれるが、これらに限定されな い。1つの実施態様において、レトロウイルスプラスミドベクターはモロニーマ ウス白血病ウイルスに由来する。 このようなベクターは、ポリペプチドを発現するために1つ以上のプロモータ ーを含む。用いられ得る適切なプロモーターは、レトロウイルスLTR;SV40プロ モーター;およびMillerら、Biotechniques,7:980-990(1989)に記載されるヒト サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、または任意の他のプロモーター(例 えば、ヒストン、RNAポリメラーゼIII、およびβ-アクチンプロモーターを含む が、これらに限定されない真核生物細胞性プロモーターのような細胞性プロモー ター)を含むが、これらに限定されない。用いられ得る他のウイルスプロモータ ーは、アデノウイルスプロモーター、チミジンキナーゼ(TK)プロモーター、およ びB19パルボウイルスプロモーターを含むが、これらに限定されない。適切なプ ロモーターの選択は、本明細書中に含まれる教示から、当業者には明白である。 本発明のポリペプチドをコードする核酸配列は、適切なプロモーターの制御下 に置かれる。用いられ得る適切なプロモーターは、アデノウイルス主要後期プロ モーターのようなアデノウイルスプロモーター:またはサイトメガロウイルス(C MV)プロモーターのような異種プロモーター;、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)プロ モーター;MMTプロモーター、メタロチオネインプロモーターのような誘導性プ ロモーター;熱ショックプロモーター;アルブミンプロモーター;ApoAIプロモ ーター;ヒトグロビンプロモーター;単純ヘルペスチミジンキナーゼプロモータ ーのようなウイルスチミジンキナーゼプロモーター;レトロウイルスLTR(本明 細書中に上記の改変レトロウイルスLTRを含む);β−アクチンプロモーター; およびヒト成長ホルモンプロモーターを含むが、これらに限定されない。プロモ ーターはまた、ポリペプチドをコードする遺伝子を制御する天然のプロモーター であり得る。 レトロウイルスプラスミドベクターは、パッケージング細胞株を形質導入して 、プロデューサー細胞株を形成するために使用される。トランスフェクトされ得 るパッケージング細胞の例は、Miller,A.,Human Gene Therapy,1:5-14(1990 )に記載のPE501、PA317、Y-2、Y-AM,PA12、T19-14X、VT-19-17-H2、YCRE、YCR IP、GP+E-86、GP+envAm12、およびDAN細胞株を含むが、これらに限定されない。 ベクターは、当該分野に公知の任意の手段を通じてパッケージング細胞に形質導 入され得る。このような手段は、エレクトロポレーション、リポソームの使用、 およびCaPO4沈殿を含むが、これらに限定されない。1つの代替として、レトロ ウイルスプラスミドベクターは、リポソーム内にカプセル化されるか、または脂 質に結合され、次いで宿主に投与され得る。 プロデューサー細胞株は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含む感染性レ トロウイルスベクター粒子を生じる。次いで、このようなレトロウイスルベクタ ー粒子は、インビトロまたはインビボのいずれかで真核生物細胞を形質導入する ために用いられ得る。形質導入される真核生物細胞は、ポリペプチドをコードす る核酸配列を発現する。形質導入され得る真核生物細胞は、胚幹細胞、胚性癌腫 細胞、ならびに造血幹細胞、肝細胞、線維芽細胞、筋芽細胞、ケラチノサイト、 内皮細胞、および気管支上皮細胞を含むが、これらに限定されない。 本発明は、以下の実施例によってさらに説明される。実施例は、特定の実施態 様に参照することにより本発明を例示するためにのみ提供される。これらの例示 は、本発明の特定の局面を例示しているが、開示される発明の範囲の限定または 制限を表現するものではない。 全ての実施例は、別に詳細に記載されているところを除いて、当業者に周知か つ日常的である標準的技術を用いて実施された。以下の実施例の日常的分子生物 学技術は、標準的研究参考書(例えば、「Sambrook」として本明細書中でいわれ る、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、;Cold Sp ring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)に記載され るように実施され得る。 別に特定される場合を除いて、以下の実施例中に示される全ての部または量は 重量による。別に述べられない場合、以下の実施例においてフラグメントのサイ ズ分離は、Sambrookおよび他の多数の参照(例えば、Goeddelら、Nucleic Acids Res.,8:4057(1980))におけるアガロースおよびポリアクリルアミドゲル電気 泳動(「PAGE」)の標準的な技術を用いて実施される。別に記載されない場合、 連結は、標準的緩衝液、インキュベーション温度および時間を用いて(0.5μg のDNA当たり、ほぼ等モル量の連結されるべきDNAフラグメントおよび約10ユニッ トのT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」))が達成された。 実施例1 細菌を用いた可溶形態のヒトTFNδおよびTFNεの発現および精製 寄託されたポリヌクレオチドにおいてヒトTNFδまたはTNFεをコードするDNA 配列を、ヒトTNFδまたはTNFεタンパク質のアミノ酸カルボキシル末端配列に特 異的なそして遺伝子の3'側のベクター配列に特異的なPCRオリゴヌクレオチドプ ライマーを用いて増幅した。クローニングを容易にするための制限部位を含むさ らなるヌクレオチドを、それぞれ5'および3'配列に添加する。 5'オリゴヌクレオチドプライマーは、配列5'GCG GGA TCC CAG AGC CTC ACC A CA G 3'を有し、これは下線を付した制限部位、それに続くATGコドンの115番目 の塩基で始まる図に示される16ヌクレオチドのコード配列を含む。 3'プライマーは、配列5'CGC AAG CTT ACA ATC ACA GTT TCA CAA AC 3'は、下 線を付したHindIII制限部位、続いてストップコドンを含む図1および2に示す コード配列の最後の13ヌクレオチドに相補的な20ヌクレオチドを含む。 制限部位は、細菌発現ベクターpQE-9の制限酵素部位に対して便利であり、こ れらの実施例において細菌発現のために使用された(Qiagen,Inc.Chatsworth ,CA)。pQE-9は、アンピシリン抗生物質耐性(Ampr)をコードし、細菌の複製 起点(ori)、IPTG誘導プロモーター、リボソーム結合部位(「RBS」)、6-His タグ、および制限酵素部位をコードする。 増幅されたヒトTNFδDNAおよびベクターpQE-9の両方をBamHIおよびHindIIIで 消化し、次いで消化されたDNAは一緒に連結された。TNF6DNAのpQE-9制限ベクタ ーへの挿入は、TNFδコード領域を、ベクターのIPTG誘導プロモーターの下流に 、これに作動可能に連結するように、そしてTNFδの翻訳のために適切に位置さ れた開始AUGにインフレームに配置した。 連結混合物を、標準的な手順を用いて、コンピテントなE.coli細胞に形質転換 した。このような手順は、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manua l、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y. (1989)に記載されている。プラスミドpREP4の多数のコピーを含有するE.coli株M 15/rep4(これは、lacリプレッサーを発現し、そしてまたカナマイシン耐性(Ka nr)を付与する)を本明細書中に記載の例示的な実施例を行うにあたって使用し た。この株(これは、TNFδを発現するために適切である多くの内の唯一である )は、Qiagenから市販されている。形質転換体をアンピシリンの存在下でLBプレ ート上で増殖するそれらの能力により同定した。プラスミドDNAを耐性コロニー から単離し、そしてクローン化DNAの同定を制限分析により確認した。 所望の構築物を含むクローンを、アンピシリン(100μg/ml)とカナマイシン (25μg/ml)との両方を補充したLB培地における液体培養で一晩(「O/N」)増 殖させた。O/N培養物を用いて約1:100〜1:250の希釈で大規模な培養物に接種す る。細胞を、0.4と0.6との間の600nmでの光学密度(OD600)にまで増殖させた。 次いで、イソプロピル-B-D-チオガラクトピラノシド(「IPTG」)を加えて1mMの 最終濃度にし、lacIリプレッサーを不活性化することにより、lacリプレッサ ー感受性プロモーターからの転写を誘導した。細胞をさらに3〜4時間引き続き インキュベートした。次いで、細胞を遠心分離により収集し、標準的方法によっ て破壊した。日常的な収集技術を用いて破壊した細胞から封入体を精製し、タン パク質を封入体から8M尿素中へ可溶化した。可溶化したタンパク質を含む8M 尿素溶液を、2×リン酸緩衝化生理食塩水(「PBS」)中でPD-10カラムを通し、 それによって尿素を除去し、緩衝液を交換し、そしてタンパク質を再び折り畳ん だ。タンパク質をクロマトグラフィーのさらなる工程によって精製してエンドト キシンを除去した。次いで、滅菌濾過した。滅菌濾過したタンパク質調製物を、 95μg/mLの濃度で2×PBS中で保存した。 ポリアクリルアミドゲル電気泳動の標準的方法によるTNFδの調製物の分析に よって、調製物が約20.8kDaの予想された分子量を有する約80%のモノマーを含 んでいることが明らかになった。 タンパク質を、ニッケルキレートカラム上で6-HISタグを含むタンパク質によ る型結合を可能にする条件下でクロマトグラフィーによって精製する。タンパク 質を、6モルグアニジンHCl(pH5.0)中でカラムから溶出し、再生する。 実施例2 バキュロウイルス発現系における可溶性ヒトTFNδおよびTFNεの クローニングおよび発現 寄託されたクローンにおける全長のヒトTNFδまたはTNFεタンパク質をコード するcDNA配列を、この遺伝子の5'および3'配列に対応するPCRオリゴヌクレオ チドプライマーを用いて増幅する: 5'プライマーは、配列5'GCG GGA TCC CCA GAG CCT CAC CAC AG 3'を有し、下 線を付したBamHI制限酵素部位、それに続く図1および2のTNFδまたはTNFεの 配列の16塩基を含有する。発現ベクター中に挿入されて、以下に記載のように、 ヒトTNFδまたはTNFεをコードする増幅されたフラグメントの5'末端は、効率的 なシグナルペプチドを提供する。真核生物細胞における翻訳の開始のための効率 的なシグナルは、Kozak,M.,J.Mol.Biol.196:947-950(1987)によって記載さ れるように、構築物のベクター部分に適切に位置される。 3'プライマーは、配列5'CGC TCT AGA ACA ATC ACA GTT TCA CAA AC 3'を有し 、下線を付したXbaI制限部位、続いて終結コドンを含んで、図1および2に示す TNFδまたはTNFεコード配列の最後の13ヌクレオチドに相補的なヌクレオチドを 含む。 増幅されたフラグメントを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca.)を用いて、1%アガロースゲルより単離する。次いで、このフラグ メントをBamHIおよびAsp718で消化し、そして1%アガロースゲルで再び精製す る。このフラグメントを、本明細書中でF2と命名する。 ベクターpA2GPを用いて、TNFδまたはTNFεタンパク質をバキュロウイルス発 現系において、標準的な方法(例えば、Summersら、A Manual of Methods for B aculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures,Texas Agricultura l Experimental Station Bulletin No.1555(1987)に記載される方法)を用い て発現する。この発現ベクターは、Autographa californica核多角体病ウイルス (AcMNPV)の強いポリヘドリンプロモーター、それに続く便利な制限部位を含む 。AcMNPV gp67のシグナルペプチド(N末端メチオニンを含む)は、BamHI部位の ちようど上流に位置する。サルウイルス40(「SV40」)のポリアデニル化部位を 、効率的なポリアデニル化のために用いる。組換えウイルスを容易に選択するた めに、E.coli由来のβガラクトシダーゼ遺伝子をポリヘドリンプロモーターと同 方向に挿入し、その後ポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグナルが続く。ポ リヘドリン配列を、野生型ウイルスDNAとの細胞媒介性相同組換えのためにウイ ルス配列で両端で隣接させ、クローン化ポリヌクレオチドを発現する生存可能な ウイルスを生成する。 当業者が容易に理解するように、構築が転写、翻訳、トラフィッキングなどの ために適切に位置したシグナル(例えば、インフレームのAUGおよび必要ならば シグナルペプチド)を提供するならば、多くの他のバキュロウイルスベクターが 、pA2-GPの代わりに用いられ得る。例えば、pAc373、pVL941、およびpAcIM1であ る。このようなベクターは、とりわけ、Luckowら、Virology,170:31-39に記載 される。 当該分野で公知の日常的な手順を用いて、プラスミドを制限酵素BamHIおよXba Iで消化し、次いで仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いで、 市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca)を用いてDNAを1% アガロースゲルより単離する。このベクターDNAを、本明細書中で「V2」と命名 する。 フラグメントF2および脱リン酸化プラスミドV2を、T4 DNAリガーゼを用いて連 結する。E.coli HB101細胞を連結混合物で形質転換し、そして培養プレート上に 広げる。BamHIおよびXhaIを用いて個々のコロニーからのDNAを消化し、次いでゲ ル電気泳動によって消化産物を分析することによって、ヒトTNFδまたはTNFε遺 伝子を有するプラスミドを含む細菌を同定する。クローン化フラグメントの配列 を、DNA配列決定により確認する。このプラスミドを本明細書中でpBacTNFδを命 名する。 5μgのプラスミドpBacTNFδを、FelgnerらProc.Natl.Acad.Sci.USA,84 :7413-7417(1987)によって記載されるリポフェクション法を用いて、1.0μgの 市販の線状化したバキュロウイルスDNA(「BaculoGoldTM baculovirus DNA」,P harmingen,San Diego,CA.)とともに同時トランスフェクトする。1μgのBac uloGoldTMウイルスDNAおよび5μgのプラスミドpBacTNFδを、50μlの無血清 グレース培地(Life Technologles Inc.,Gaithersburg,MD)を含むマイクロタ イタープレートの無菌ウェル中で混合する。その後、10μlのリポフェクチンお よび90μlのグレース培地を添加し、混合し、そして室温にて15分間インキュベ ートする。次いで、そのトランスフェクション混合物を、無血清グレース培地1 mlを有する35mm組織培養プレート内に播種されたSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711) に滴下する。プレートを、新たに添加した溶液を混合するために、前後に振盪す る。次いでプレートを、27℃で5時間インキュベートする。5時間後、トランス フェクション溶液をプレートから除去し、そして10%ウシ胎児血清を補充した1 mlのグレース昆虫培地を添加する。プレートをインキュベーターに戻し、そして 27℃で4日間培養を続ける。 4日後、上清を回収し、そしてSummersおよびSmith(前出)に記載されるよう にプラークアッセイを行う。青く染色されたプラークを産生するgal発現クロー ンの容易な同定および単離を可能にするために、「Blue Gal」(Life Technolog ies Inc.,Gaithersburg)を有するアガロースゲルを用いる。(このタイプの「 プラークアッセイ」の詳細な記述はまた、Life Technologies Inc.、Gaithersbu rg、で配布される昆虫細胞培養およびバキュロウイルス学の使用者ガイド(9〜 10頁)においても見い出され得る)。 連続希釈の4日後、ウイルスを細胞に添加する。適切なインキュベーションの 後、青く染色されたプラークをエッペンドルフピペットのチップで拾う。次いで 、組換えウイルスを含む寒天を、200μlのグレース培地を含むエッペンドルフ チューブに再懸濁する。寒天を、短時間の遠心分離により除去し、そして組換え バキュロウイルスを含む上清を、35mmディッシュに播種されたSf9細胞に感染す るために用いる。4日後、これらの培養ディッシュの上清を回収し、次いでそれ らを4℃で保存する。適切に挿入されたTNFδまたはTNFεを含むクローンを、制 限マッピングおよび配列決定を含むDNAまたはTNFε分析によって同定する。これ を、本明細書中でV-TNFδと命名する。 Sf9細胞を、10%熱不活化FBSを補充したグレース培地中で増殖させる。細胞を 、約2(約1〜約3)の感染多重度(MOI)で組換えバキュロウイルスV-TNFδで 感染させる。6時間後、その培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステイン を除いたSF900 II培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburgから入手可能) に置き換える。42時間後、5μCiの35S-メチオニンおよび5μCiの35Sシ ステイン(Amershamから入手可能)を添加する。細胞をさらに16時間インキュベ ートし、次いで細胞を遠心分離により収集し、溶解し、そして標識されたタンパ ク質をSDS-PAGEおよびオートラジオグラフィーにより可視化する。 実施例3 TFN δ発現の組織分布 ヒト組織におけるTFNδの発現レベルを調べるために、とりわけ、Sambrokら( 前出)によって記載される方法を用いて、ノーザンブロット分析を行った。全細 胞RNAサンプルをRNAzolTMBシステム(Biotecx Laboratories,Inc.6023 South L oop East,Houston,TX 77033)で単離する。 約10μgの全RNAを組織サンプルから単離した。RNAを、1%アガロースゲルを 通じて強度の変性条件下で電気泳動によりサイズ分離した。RNAをゲルからナイ ロンフィルター上にブロットし、次いでフィルターを検出可能に標識したポリヌ クレオチドプローブへのハイブリダイゼーションのために調製した。 TFNδをコードするmRNAを検出するためのプローブとして、寄託されたクロー ンのcDNAインサートのコード領域のアンチセンス鎖を、高い比活性で標識した。 cDNAを、Prime−Itキット(Stratageneから入手可能)を用いてプライマー伸張 により標識した。反応を、50ngのcDNAを用いて、供給者によって推奨される標準 的な反応プロトコルに従って行った。標識ポリヌクレオチドを、Select-G-50カ ラム(5603 Arapahoe Road,Boulder,CO 80303の5-Prime-3-Prime,Inc.から入 手)を用いて、他の標識反応成分からカラムクロマトグラフィーにより精製した 。 標識プローブを、1,000,000cpm/mlの濃度で、7%SDS、0.5M NaPO4、pH7.4の 小用量において、65℃にて一晩フィルターにハイブリダイズした。 その後、プローブ溶液を捨て、フィルターを室温にて2回洗浄し、そして0.5 ×SSC、0.1%SDSで2回、60℃で洗浄する。次いでフィルターを乾燥させ、そし て増感スクリーンを用いて-70℃で一晩フィルムに感光させる。 オートラジオグラフィーは、心臓において、次いで胎盤および腎臓において最 も高い発現を有して、TFNδのmRNAが16個全ての組織において検出されたことを 示す。 実施例4 ヒトTFNδまたはTFNεの遺伝子治療的発現 線維芽細胞は皮膚生検により被験体から得る。得られた組織を組織培養培地に 置き、そして小片に分離する。組織の小さな塊を、組織培養フラスコの湿った表 面に置き、それぞれのフラスコには約10個の塊を置く。フラスコを逆さまにし、 きつく閉め、そして室温に一晩放置する。室温で24時間後、フラスコを逆さまに し、そして組織の塊をフラスコの底に固定したままで、そして新鮮な培地(例え ば、10%FBS、ペニシリン、およびストレプトマイシンを含むHamのF12培地)を 加える。次いで、この組織を37℃で約一週間インキュベートする。この時点で、 新鮮な培地を添加し、そして数日おきに次々に交換する。培養でのさらに2週間 後、線維芽細胞の単層が現れる。単層をトリプシン処理し、そしてより大きいフ ラスコに移す。 遺伝子治療用のベクターを、発現されるべきフラグメントをクローニングする ために制限酵素で消化する。消化ベクターを、自己連結を防止するために仔ウシ 小腸ホスファターゼで処理する。脱リン酸化した直線状ベクターをアガロースゲ ル上で分画し、そして精製する。 活性TFNδまたはTFNεを発現し得るcDNAを単離する。必要な場合、ベクターへ のクローニングのためにフラグメントの端を修飾する。例えば、5"オーバーハン グを、DNAポリメラーゼで処理して平滑末端を作製し得る。3'オーバーハング末 端を、S1ヌクレアーゼを用いて除去し得る。リンカーをT4 DNAリガーゼで平滑末 端に連結し得る。 等量のモロニーマウス白血病ウイルス線形骨格およびTFNδまたはTFNεフラグ メントを混合し、T4 DNAリガーゼを用いて連結する。連結混合物を、E.coliを形 質転換するのに使用し、次いでこの細菌をカナマイシン含有寒天上にプレートす る。カナマイシン表現型および制限分析は、ベクターが適切に挿入された遺伝子 を有することを確認する。 パッケージング細胞を、組織培養中で、10%仔ウシ血清(CS)、ペニシリン、 およびストレプトマイシン添加Dulbecco改変Eagle培地(DMEM)中、コンフルエ ント濃度にまで増殖させる。標準的技術によりパッケージング細胞にTFNδまた はTFNε遺伝子を含むベクターを形質導入する。パッケージング細胞から回収さ れるTFNδまたはTFNε遺伝子を含む感染性ウイルス粒子は、ここでプロデューサ ー細胞と呼ばれる。 新鮮な培地をプロデューサー細胞に加え、適切なインキュベーション時間の後 に培地をコンフルエントプロデューサー細胞のプレートから回収する。培地(感 染性ウイルス粒子を含む)を、ミリポアフィルターを通じて濾過し、剥離したプ ロデューサー細胞を除去する。次いでこの濾過した培地を線維芽細胞を感染させ るのに使用する。培地を線維芽細胞のサブコンフルエントのプレートから除去し 、そして即座に濾過した培地と交換する。ポリブレン(Aldrich)を形質導入を容 易にするために培地に含ませ得る。適切なインキュベーションの後この培地を除 去 し新鮮な培地と交換する。ウイルス力価が高い場合、実質的にすべての線維芽細 胞が感染しており、選択は必要でない。力価が低い場合は、拡大のための形質導 入細胞を選択するためにneoやhisのような選択マーカーを有するレトロウイルス ベクターを使用する必要がある。 次いで、操作された線維芽細胞を、単独でか、またはサイトデックス3ビーズ のようなマイクロキャリアビーズ上でコンフルエントにまで増殖させた後のいず れかでラットに注入し得る。注入された線維芽細胞はTFNδまたはTFNε産物を産 生し、そしてタンパク質の生物学的作用は宿主に伝達される。 上述の説明および実施例において特に記載された以外にも、本発明は実施され 得ることが明らかである。本発明の多くの改変および変形が上記の教示を考慮す れば可能であり、従って添付の請求の範囲の範囲内にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/02 A61P 19/10 19/10 29/00 29/00 37/06 37/06 C07K 14/525 C07K 14/525 C12P 21/02 L C12N 5/10 C12N 5/00 B C12P 21/02 A61K 37/02 (72)発明者 ユ,ゴ―リエン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ダーネスタウン,ストロー ベール レー ン 13524 (72)発明者 ジェンツ,レイナー エル. アメリカ合衆国 メリーランド 20904, シルバー スプリング,フェアランド パ ーク ドライブ 13404 (72)発明者 ディロン,パトリック ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92009, カールズバッド,スナイプ コート 1055

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下からなる群から選択されるメンバーに対して少なくとも70%の同一性を 有するポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド: (a)配列番号2に示されたアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド; (b)配列番号4に示されたアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド; (c)配列番号2のアミノ酸39〜アミノ酸233を含むポリペプチドをコードするポ リヌクレオチド; (d)(a)、(b)、または(c)のポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド ;および (e)(a)、(b)、(c)、または(d)のポリヌクレオチドの少なくとも15塩基を含む ポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.前記ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.前記ポリヌクレオチドがゲノムDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオ チド。 5.配列番号2のアミノ酸を含むポリペプチドをコードする、請求項2に記載の ポリヌクレオチド。 6.配列番号2のアミノ酸39〜アミノ酸233を含むポリペプチドをコードする、 請求項2に記載のポリヌクレオチド。 7.配列番号4のアミノ酸を含むポリペプチドをコードする、請求項2に記載の ポリヌクレオチド。 8.配列番号4のアミノ酸1〜188を含むポリペプチドをコードする、請求項2 に記載のポリヌクレオチド。 9.以下からなる群から選択されるメンバーに対して少なくとも70%同一である ポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド: (a)ATCC受託番号第97377号に含まれるヒトcDNAによって発現されるアミノ酸配 列を有する成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番号第97457号に含まれるヒトcDNAによって発現されるアミノ酸配 列を有する成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (c)(a)または(b)の該ポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド; (d)(a)、(b)、または(c)の該ポリヌクレオチドの少なくとも15塩基を含むポリ ヌクレオチド。 10.配列番号1のヌクレオチド447〜ヌクレオチド1717を含む、請求項1に記 載のポリヌクレオチド。 11.配列番号1のヌクレオチド332〜ヌクレオチド1717を含む、請求項1に記 載のポリヌクレオチド。 12.配列番号3のヌクレオチド1〜ヌクレオチド564を含む、請求項1に記載 のポリヌクレオチド。 13.請求項2に記載のDNAを含む、ベクター。 14.請求項13に記載のベクターを含む、宿主細胞。 15.請求項14に記載の宿主細胞から前記DNAによりコードされるポリペプチ ドを発現させる工程を包含する、ポリペプチドを産生するためのプロセス。 16.請求項12に記載のベクターを用いて細胞を遺伝子操作する工程を包含し 、それによって該ベクターに含まれるヒトcDNAによってコードされるポリペプチ ドを発現する、細胞を産生するためのプロセス。 17.以下からなる群から選択されるメンバーを含むポリペプチド: (a)配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;および (b)配列番号2に記載のアミノ酸39〜233を含むポリペプチド; (c)配列番号4に記載のアミノ酸1〜188を含むポリペプチド;および (d)(a)、(b)、または(c)に記載のポリペプチドに少なくとも70%の同一性を有 するポリペプチド。 18.前記ポリペプチドが配列番号2のアミノ酸1〜アミノ酸233を含む、請求 項17に記載のポリペプチド。 19.前記ポリペプチドが配列番号2のアミノ酸39〜アミノ酸233を含む、請求 項17に記載のポリペプチド。 20.前記ポリペプチドが配列番号4のアミノ酸1〜アミノ酸188を含む、請求 項17に記載のポリペプチド。 21.請求項17に記載のポリペプチドの活性化を阻害する化合物。 22.TNFδの必要を有する患者の処置のための方法であって、請求項17に記 載のポリペプチドの治療有効量を該患者に投与する工程を包含する、方法。 23.TNFεの必要を有する患者の処置のための方法であって、請求項17に記 載のポリペプチドの治療有効量を該患者に投与する工程を包含する、方法。 24.前記ポリペプチドの前記治療有効量が、該ポリペプチドをコードするDNA を前記患者に提供する工程およびインビボで該ポリペプチドを発現する工程によ って投与される、請求項22に記載の方法。 25.前記ポリペプチドの前記治療有効量が、該ポリペプチドをコードするDNA を前記患者に提供する工程およびインビボで該ポリペプチドを発現する工程によ って投与される、請求項23に記載の方法。 26.TNFδポリペプチドを阻害する必要を有する患者の処置のための方法であ って、請求項21に記載の化合物の治療有効量を該患者に投与する工程を包含す る、方法。 27.TNFεポリペプチドを阻害する必要を有する患者の処置のための方法であ って:請求項21に記載の化合物の治療有効量を該患者に投与する工程を包含す る、方法。 28.請求項17に記載のポリペプチドの過小発現に関連する疾患または疾患に 対する感受性を診断するためのプロセスであって、該ポリペプチドをコードする 核酸配列中の変異を決定する工程を包含する、プロセス。 29.宿主由来のサンプル中の請求項17に記載のポリペプチドの存在を分析す る工程を包含する、診断プロセス。 30.請求項17に記載のポリペプチドに結合し、そしてその活性化を阻害する 化合物を同定するための方法であって、 該ポリペプチドに対するレセプターであって、該レセプターが化合物の該レセ プターへの結合に応答して検出可能なシグナルを提供し得る第2の成分と会合す る、レセプターをその表面に発現する細胞と、分析的に検出可能なTNFδポリペ プチドおよび化合物とを該レセプターに結合し得る条件下で接触させる工程;お よび TNFδと該レセプターとの相互作用から産生されるシグナルの非存在を検出す ることによって、該化合物が該レセプターに結合し、そして阻害するか否かを決 定する工程 を包含する、方法。
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