JP2001501079A - 改良されたヒートシンクを備えた電動モータ、特に自動車用電動モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電動モータ、特に自動車用電動モータが電子部品を備える制御回路基板（７）を支持しており、基板（７）は、電子部品の一部が放射した熱を除去するためのヒートシンク（１２）を含む。モータ（２）に対して固定され、基板（７）を囲むカラー（１１）にヒートシンク（１２）が取り付けられており、このヒートシンクは、電子部品を制御回路に接続するよう、熱を放射する前記電子部品の少なくとも一部が収容されるハウジング（１３）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 改良されたヒートシンクを備えた電動モータ、 特に自動車用電動モータ 本発明は、電動モータ、特に自動車用電動モータの分野に関し、より詳細には 、それらの制御回路の分野に関する。 かかる一部のモータでは、回路基板に設けられ制御回路は、モータの作動条件 を制御しており、電子部品、特に作動時にかなりの熱を放射する電力電子部品を 含んでいる。かかる部品、例えばパワートランジスタは、一般にヒートシンクに よって冷却されている。 放射される熱は、制御回路を支持する基板を介し、熱伝達により、主にヒート シンクへ排出される。これにより、制御回路、特に銅トラックの他の部品が加熱 され、この加熱によって、ある場合には、電子部品およびこれら部品が相互に接 続されているハンダ付けされたジョイント部が、破壊されることがある。 当然ながら、高温に耐えることのできる集積回路を使用することもでるが、こ の回路は、コストが極めて高い。 従って、これまで知られている解決案は、完全に満足できるものとは言えない 。 従って、本発明の目的は、従来技術のモータの欠点を有しない電動モータを提 案することにある。 この目的のために、本発明は、基板と囲む位置において、前記モータに対して 固定され、モータの本体の周辺において、前記ヒートシンクを保持するようにな っているカラーを含み、ヒートシンクが、電子部品を制御回路に接続するのに適 当な位置にて、熱を放射する前記電子部品の少なくとも一部を収容するようにな っているハウジングを有する、本明細書の導入部に記載のタイプのモータを提案 するものである。 このように、多量の熱を放射する電子部品は、モータの全体の寸法を大きくす ることなく、他の部品から分離されている。 カラーおよびモータは、前記モータに対し、前記カラーを少なくとも部分的に 固定できる同様の形状のそれぞれの協働する手段を含むことが好ましい。 第１の実施例では、制御回路基板、およびこれを支持するモータ部分を保護す るようになっているカバーを形成するフランジに、カラーを取り付け、このカラ ーを、全体モータによって支持されるクリンピングラグにより、モータに対して 固定することが好ましい。 モータを支持体、例えばハウジングに対して固定できるように、カラーの上に 、ラジアルラグを同じように設けることができる。 第２実施例では、モータは、カバーを形成するフランジを含み、更にカバーお よび基板をモータに対して固定できるようにするクリンピングラグを含んでいる 。 カラーとヒートシンクとを別個に製造し、例えば、ヒートシンクの同じ部分を 受けるような形状とした開口部をカラーに設けることによって、共に締結できる 。しかし、ヒートシンクとカラーとを、同じように一体にすることも可能である 。 本発明のある応用例では、電動モータは、ファンを可変速度で駆動する。この 場合、ヒートシンクが、ファンによって生じる空気流に合致したそれぞれの形状 および構造を有する冷却フィンを含むことが特に好ましい。このようにすること により、ヒートシンクの効率は改善される。 上記タイプのモータは、特に自動車の暖房、換気、および／または空調装置に おけるモータファンユニットの一部とすることができる。 次に、添付図面を参照しながら、例をあげて説明する。 図１は、本発明に係わる電動モータの第１実施例の縦断面図である。 図２は、図１におけるＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。 図３は、図１におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図である。 図４および図５は、２つの異なる方向に見た、図１〜図３のカラーおよびヒー トシンクを示す。 図６は、本発明に係わる電動モータの一部の第２実施例の斜視図である。 図７は、図６に示された部品の平面図である。 図８は、図７におけるＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿う断面図である。 まず図１〜図５を参照し、本発明の電動モータの第１実施例について説明する 。 次に説明する例では、電動モータは、可変速度でファン１を回転するようにな っており、ファン１は、例えば自動車におけるラジエータへ送るべき空気の動き を与えるようになっている。当然ながら本発明は、ファンを駆動する電動モータ のみに限定されるものでなく、特に自動車の加熱、および換気装置のモータファ ンユニットのタービンを駆動する電動モータにも、同じように使用できる。 図面に示す電動モータは、ファン１に取り付けられたシャフト３を軸線ＸＸの 周りに回転するようになっている本体２を有し、ファン１は、空気流を発生する ようになっている複数のブレード２２を含んでいる。 上記タイプの電動モータは、ブラシを備えるＤＣタイプまたは誘導タイプのい ずれもよい。図示した実施例（特に図３参照）では、電動モータは、ブラシ付き のＤＣタイプのものである。ブラシ４は、銅製トラック５に接触し、このトラッ クのうちで電源に接続されているトラックもあれば、パワートランジスタに接続 されているトラックもある。 以下の説明では、「電子部品」なる用語は、電動モータに給電し、作動状態を 制御する部品を意味する。制御回路基板７には、モータの作動状態を制御する電 子部品が実装されている。これらの部品としては、銅製トラック５と、コネクタ ９と、インダクタ８と、コンデンサと、ヒューズ（図示せず）とがある。特に電 動モータに給電するようになっているパワー電子部品は、一般にスイッチングモ ードの半導体部品である。かかる部品は、２５０Ｗ〜６００Ｗのレンジ内の電力 定格を備えた電力増幅器で使用できる。 本発明によれば、かなりの量の熱を放射する電力部品が、制御および電源回路 の他の電子部品を悪影響を与えること（またはこれを破壊すること）を防止する ために、これら制御および電源回路は、基板７には実装されず、次に説明する取 り付けユニット１０に設けられている。 図１〜図５に示す例では、取り付けユニット１０は、基板７を囲むようになっ ている円形カラー１１を含んでいる。カラー１１の形状は、基板７の形状によっ て決まることが明らかである。従って、カラー１１は他の形状でもよい。 図４および図５により明瞭に示されているように、電子モータ制御および電源 回路の一部のパワー部品によって放射される熱を除去するようになっているヒー トシンク１２には、カラー１１が締結されている。 かかる熱の除去を可能にするために、ヒートシンク１２は、かなりの熱を放射 するパワー電子部品、例えばパワートランジスタ、パワーダイオード、平滑イン ダクタ、フィルタコンデンサ等を支持するようになっているハウジング１３を有 する。 これらパワー電子部品の少なくとも一部を、ハウジング１３内に固定できるよ うに、固定手段、例えばねじ切りされた孔１４が設けられている。図２に示すよ うに、かなりの熱を放射する部品４７が取り付けられたボード４８を固定するの に、ねじ切りされた孔１４を使用できる。このように、ハウジング１３内に収容 されたパワー電子部品によって放射された熱は、熱伝達により、ヒートシンク１ ２に効率的に伝達できる。 ヒートシンク１２は多数の冷却フィン１５を有し、これらのフィンは、空気と の熱交換を行う表面積を広くし、パワー電子部品によって放射される熱の除去効 率を改善している。 図示の実施例では、フィン１が設置されている底部部分１７と反対の、電動モ ータの本体２の頂部部分１６に、制御回路基板７が設置されている。 取り付けユニット１０のカラー１１は、この頂部部分１６において、基板７と 同じ高さにあるので、前記カラーが取り付けられているヒートシンクは、電動モ ータの本体２の周辺に位置する。カラー１１およびモータの本体には、カラーを 周方向に移動しないようにするための協働する形状の固定手段が設けられている 。 ここで、カラー１１上の固定手段は、電動モータの本体２内の同様のハウジン グ１９に係合するようになっている突起１８となっている。より詳細には、本体 ７およびカラー１１の（回転軸線ＸＸに沿った）軸方向の固定を可能にするため に、頂部フランジ２０が設けられており、このフランジは、カバーを形成し、電 動モータの本体２のエッジ上に折り曲げられるようになっているクリンピングラ グ２１を有する。従って、これらクリンピングラグ２１を曲げた後に、ボード７ およびカラー１１は、電動モータの本体に対して完全に固定され、保護されるよ うにもなっている。 ヒートシンク１２の周方向の位置により、ファン１のブレード２２によって回 転運動が与えられる空気を利用することにより、ヒートシンクの効率を改善でき る。従って、冷却フィン１５は、このように回転運動が与えられる空気流に適す るようになっている。図４および図５の例では、フィンは、軸方向ＸＸに対して 斜めになっているので、ファン１のブレード２２によって運動が与えられる空気 は、ブレードの面を清掃する。当然ながら、ヒートシンク１２のフィンの形状お よび大きさは、電動モータの構造、特にフィン１のブレード２２の形状に従って 変えることができる。 補助基板４８に設けられる可能性のある、ハウジングが収容する部品を、容易 に基板７上の銅製トラック５の端部２３に接続できるよう（図３参照）、選択さ れたヒートシンク１２内の位置に、ハウジング１３が形成されている。かかる接 続は、例えば電動モータを組み立てる際に、基板７と取り付けユニット１０とを 密に接触させることにより、行うことができる。 この第１実施例では、取り付けユニット１０は、カラー１０、１１およびヒー トシンク１２は、例えばアルミニウムをベースとする材料から鋳造した一体部品 であることが好ましい。 次に図６〜図８を参照し、本発明の第２実施例について説明する。 図１〜図５に示された第１実施例と第２実施例との基本的な差異は、カラー３ １とカバー４０を形成するフランジしか一体部品でなく、この一体部品に対し、 この目的に適したカラー３１の円周方向の開口部４５内に、ヒートシンク３２が 取り付けられている点にある。 当然ながら、この別の例として、ヒートシンク３２とカラー３１とカバー４０ を形成するフランジとを、例えばアルミニウムをベースとする材料から鋳造した 一体部品とすることができる。 図６〜図８に示す例では、ヒートシンク３２は、かなりの量の熱を放射するパ ワー電子部品を収容するようになっているハウジング３３（図８参照）を有する 。第１実施例と同じように、このハウジング内には、電子部品を固定するための 固定手段３４が設けられている。 この実施例のヒートシンク３２の構造は、第１実施例に示された構造とかなり 異なっている。２つのシリーズのフィン、すなわち、電動モータの回転軸線ＸＸ と実質的に平行に配置された軸方向スタッド３６から成る第１シリーズのフィン と、この第１フィン３６に斜めになっている第２シリーズのフィン３７が設けら れていることが好ましい。 カラー３１は、その形状により、電動モータの本体２に対して固定されている 。ここでは、カラー３１上の手段は、電動モータ（図には示されていない）の本 体２の頂部部分１６に形成された突起が嵌合されるようになっている開口部４１ である。 カラー３１は、電動モータの本体２の頂部部分１６上に設けられたクリンピン グラグ４２により、電動モータの本体に対し、（軸線ＸＸの方向に）軸方向に固 定することが好ましく、これらクリンピングラグは、カラー３１の外周部に設け た領域上に折り曲げられるようになっている。カバー４０は、前記基板２７に軸 方向の圧力を加える支持表面４３を有するので、このような軸方向の固定も、電 動モータの本体２の頂部部分１６に対して制御回路基板２７を固定する。 図６〜図８に示すように、ハウジングまたは支持体上にモータを設置するため に、カラー３１の周辺に、同じように固定ラグ４６を設けることができる。 本発明は、上記実施例のみに限定されるものでなく、次の請求の範囲内におい て、当業者が考え付くことができる変形例を含むものである。 カラーおよびヒートシンクの形状は、添付図面に示された形状のみに限定され るものではない。 以上、ブラシ付きＤＣモータについて説明したが、本発明は、他のタイプの電 動モータ、特に誘導モータにも適用できることは明らかである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャンフロー，マチュー フランス国 エフ―92170 ヴァンヴ ブ ールヴァール デュ リセー 45 (72)発明者 ロシュール，ローラン フランス国 エフ―78320 モールパス アレ ドゥ ルオワ ２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．電子部品により制御回路を形成する基板（７；２７）を支持する本体（２ ）を含み、前記電子部品の一部によって、先に放射された熱を伝達により除去す るようになっているヒートシンク（１２；３２）を含むタイプの、特に自動車用 電動モータであって、 前記モータ（２）に対して固定され、前記プレート（７；２７）を囲み、本体 （２）の周辺にて前記ヒートシンク（１２；３２）を保持するようになっている カラー（１１；３１）を含み、前記ヒートシンク（１２；３２）が、電子部品を 制御回路に接続するのに適当な位置にて、熱を放射する前記電子部品の少なくと も一部を収容するようになっているハウジング（１３；３３）を有することを特 徴とする電動モータ。 ２．前記カラー（１１；３１）および前記モータ（２）が、前記モータに対し 前記カラーを固定するための協働する形状を有する手段（１８、１９；４１）を 含むことを特徴とする、請求項１記載のモータ。 ３．前記基板（２７）、およびこれを支持する前記モータ部分を保護するよう になっているカバーを形成するフランジ（４０）に、前記カラー（３１）が取り 付けられていることを特徴とする、請求項１または２記載のモータ。 ４．前記カラー（３１）が、前記モータを支持体に固定するためのラジアルラ グ（４６）を支持していることを特徴とする、請求項３記載のモータ。 ５．前記モータ（２）に対して、前記カラー（３１）を固定するためのクリン ピングラグ（４２）を含むことを特徴とする、請求項３または４記載のモータ。 ６．前記プレート（７）、およびこのプレートを支持する前記モータ部分を保 護するようになっているカバーを形成し、前記ブレートおよび前記基板を、前記 モータに対して固定するようになっているクリンピングラグ（２１）を有するフ ランジ（２０）を有することを特徴とする、請求項１または２記載のモータ。 ７．カラー（３１）が有形開口部（４５）を有し、該開口部が、ヒートシンク （３２）の同様の部品（４７）を共に締結するようになっていることを特徴とす る、請求項３〜６のいずれかに記載のモータ。 ８．ヒートシンク（１２）およびカラー（１１）が一体的であることを特徴と する、請求項３〜６のいずれかに記載のモータ。 ９．前記カラー（１１；３１）および前記基板（７；２７）の全体の形状が、 実質的に円形であることを特徴とする、請求項１〜８のいずれかに記載のモータ 。 １０．前記電動モータ（２）が、可変速度でファン（１）を回転するようにな っていることを特徴とする、請求項１〜９のいずれかに記載のモータ。 １１．前記ヒートシンク（１２；３２）が、前記ファン（１）により運動が与 えられる空気流に合致するような形状および配置を備えるフィン（１５；３６、 ３７）を有することを特徴とする、請求項１０記載のモータ。 １２．電動ファンユニット、特に暖房、換気、および／または空調装置の一部 となっていることを特徴とする、請求項１〜１１のいずれかに記載のモータ。