JP2001355195A - 防湿積層体 - Google Patents

防湿積層体

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JP2001355195A
JP2001355195A JP2000176526A JP2000176526A JP2001355195A JP 2001355195 A JP2001355195 A JP 2001355195A JP 2000176526 A JP2000176526 A JP 2000176526A JP 2000176526 A JP2000176526 A JP 2000176526A JP 2001355195 A JP2001355195 A JP 2001355195A
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JP2000176526A
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Takashi Sako
隆 河向
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】古紙として再利用可能な(水離解性を有する)
防湿積層体において防湿性を飛躍的に高めかつ離解性に
優れた防湿積層体を提供する。 【解決手段】支持体の少なくとも片面にアンカー層を設
け、該アンカー層上に防湿層を設けた防湿積層体におい
て、防湿層が下記成分を含む防湿積層体。 (1)平板状顔料。 (2)α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体。 (3)ビニル系乳化重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙として再利用
可能な(水離解性を有する)防湿積層体に関するもので
あり、更に詳述すれば、防湿積層体に要求される防湿・
防水性が従来に比べ飛躍的に高めることが可能な防湿積
層体を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より上質紙、晒クラフト紙、未晒ク
ラフト紙、各種の塗工紙などの巻取り及び上質紙や塗工
紙の平判紙の包装には、製品の吸湿を防ぐために、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の高
分子化合物を紙に塗工、ラミネート又は内部添加した耐
湿性、耐水性を有する包装紙をロール状に巻き取った包
装紙ロールをそのままの形状で、あるいは望みの大きさ
にカットして使用している。また、セメント袋、塩袋、
飼料袋、肥料袋、ゴミ袋などの重袋用原紙では、製袋し
て袋詰めした後に、中身の吸湿、吸水を防止しながら重
量物を搬送するために防湿性と強度が要求され、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどをクラフト紙にラミネート
したポリオレフィンラミネート紙(以下ポリラミ紙と称
す)とクラフト紙を重ねたものが使用されている。しか
しながら、これらポリラミ紙は、使用後に古紙として再
使用するため回収しても水に十分に離解せず、古紙とし
て再使用できないので問題となっている。また、使用済
みポリラミ紙は廃棄するにしても、処分としては焼却や
埋め立てによるしかないため環境汚染となる懸念があ
り、多くの問題を抱えているのが現状である。
【0003】このように従来の防湿紙にはいずれにも問
題点があり、これらに代わる防湿紙の開発が急がれてい
る。このための技術の一つとしてブタジエン系ラテック
ス100重量部にワックスを5〜200重量部ブレンド
した配合物を塗工し防湿紙を得る技術が提案されている
(特公昭55−22597)。しかしこの技術はワックス
を用いるため、防湿紙を重ねておく際に生ずる「すべ
り」の問題や防湿紙へ印刷する際の印刷適性の問題があ
る。また防湿性についても低塗工量での紙への塗布では
ポリエチレンラミネート紙に匹敵する防湿性を得ること
が困難である。また、特定の融点を有するパラフィンワ
ックス、マレイン化もしくはフマール化ロジンと多価ア
ルコールとのエステル化物、液状ポリブテン及びロジン
などを主成分とするワックスエマルジョン、あるいは前
記ワックスエマルジョンと合成ゴム系ラテックスとの混
合物を上質紙、クラフト紙などの繊維質基材表面に塗布
し、加温下に乾燥する防湿紙の製造方法も提案されてい
る(特開昭61−47896号公報)。しかし、この方法
で得られる防湿紙をロール状とした場合、支持体の裏面
は防湿層の含有するワックス成分の一部が僅かながら浸
出するため滑りやすく、防湿包装紙により包装された高
重量のロール状巻取り紙を搬入、搬出、あるいは搬送す
る際に、包装紙とその内容物との間にずれを生じたり、
ひどいときには包装紙の破れやそれに伴う内容物の落下
などという重大問題が発生する。更に、このようなワッ
クスを含む防湿層の表面にはラベルを貼付してもすぐに
剥がれる等の問題がある。更に、包装時に通常用いられ
るような接着剤でも接着不良となる。特に汎用で使用さ
れる酢ビエマルジョン系接着剤がはじきの為塗工できな
いか、塗工できても接着性が全くない。従って、常温で
液状の強い接着力を持つホットメルト接着剤のように非
常に限定された接着剤を用いなくてはならない。しかし
このようなホットメルト接着剤は常温でのべたつきがひ
どいことや大きなブロック状のものしかないため作業性
が悪く、またコスト高になるという問題もある。また、
粘着テープを使用して接着する方法もあるが、接着剤に
よる接着に比べ、粘着テープを使用する場合は、包装時
の作業性が大幅に劣るという重大な欠点があり、特定の
用途にしか用いられないのが現状である。
【0004】そこで、これらの問題を解決するために、
支持体裏面に両性化合物よりなる防滑層を設けた防湿紙
が提案されている(特公昭56−18712号)。しか
し、支持体表面に防湿層、裏面に防滑層を設けた防湿性
積層体のシートを巻取りとして仕上げた場合、その巻き
圧が高くなると、防滑層顔料が防湿層表面に損傷を与え
防湿性能の劣化が発生する。このため巻き圧を低くする
必要があるが、巻き圧の低下は巻き取り時の巻き滑り発
生による長尺巻取りの製造を不可能としたり、巻き取り
側面の不揃いによる後工程での大幅な作業性の低下など
が付随するという問題を有している。以上のように、離
解性を有し、プラスチックフイルムに勝る防湿性をもっ
たワックスを含んだ防湿紙で、包装物の滑りによる問題
を発生させない防湿紙はいまだ存在していないのが現状
である。また、ワックスを用いない防湿紙としては、本
発明者等が紙支持体上に平板状顔料と合成樹脂ラテック
スとからなる防湿層を設けた防湿積層体(特開平9−2
1096号)を提案した。この発明においては、それ自
体は水蒸気を通さないと思われる顔料、例えば平板状顔
料のような平板状顔料を合成樹脂ラテックスなどの重合
体と混合して防湿層を形成させるものである。その防湿
メカニズムは、平面的には水蒸気の透過面積が小さくな
ること、また厚み方向では平板状顔料が防湿層表面に対
して平行に配列して積層するため、防湿層中の水蒸気は
この平板状顔料を迂回しながら透過することから(曲路
効果)、水蒸気の透過距離が長くなり、結果として大幅
に防湿性能が向上するものである。
【0005】しかしながら、この発明は透湿度が15〜
60g/m2・24hrの範囲の防湿紙を製造するには非
常に有効であるが、透湿度が15g/m2・24hr以
下、特に10g/m2・24hr以下のものを得ようとす
ると、その防湿層の塗工量が100g/m2〜200g
/m2必要となるため工業的に生産するのは非常に困難
である。また、防湿紙における防湿層の割合が比較的大
きいため古紙としての価値も低下するといった問題点が
ある。また、α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合
体のアルカリ水溶液(アルカリ可溶性樹脂)やα−オレ
フィン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルジョンから
なる防湿層を形成した防湿紙は、塗工量が20〜30g
/m2で透湿度が30g/m2・24hr前後を発揮する
が、それ自身、ポリエチレン皮膜に似た強固な膜のため
再離解できず、古紙として再利用することができない。
そのために、紙の表面にα−オレフィン・不飽和カルボ
ン酸低分子量共重合体とビニル系乳化重合体の混合物か
らなる防湿性樹脂層を設ける方法がある(特開2000
−80593号公報)。この方法は確かに防湿層が離解
できるようになるが、その離解片が大きく古紙として使
用するには未だ不十分である。また、αオレフィン・不
飽和カルボン酸共重合体の融点が100℃〜140℃で
あるため、抄紙における乾燥工程で、シリンダードライ
ヤーに離解片が融着してしまい、紙を製造することがで
きない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、古紙
として再利用可能な(水離解性を有する)防湿積層体に
おいて防湿性を飛躍的に高めかつ離解性に優れた防湿積
層体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために以下の方法をとる。即ち、本発明の第1は、
支持体の少なくとも片面にアンカー層を設け、該アンカ
ー層上に防湿層を設けた防湿積層体において、防湿層が
下記成分(1)〜(3)を含む防湿積層体である。 (1)平板状顔料。 (2)α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体。 (3)ビニル系乳化重合体。 本発明の第2は、α−オレフィン・不飽和カルボン酸共
重合体が、エチレン・アクリル酸又はエチレン・メタク
リル酸共重合体で、分子量が5000〜10万である第
1の発明の防湿積層体である。本発明の第3は、ビニル
系乳化重合体のガラス転移点(Tg)が10℃以上である
第1〜2の発明の防湿積層体である。本発明の第4は、
ビニル系乳化重合体の平均粒子径が平板状顔料の平均粒
子径以下である第1〜3の発明の防湿積層体である。本
発明の第5は、防湿層が防湿性向上剤を含む第1〜4の
発明の防湿積層体である。本発明の第6は、アンカー層
が顔料及び水性の接着性樹脂を含む第1〜5の発明の防
湿積層体である。本発明の第7は、防湿層上にオーバー
コート層を有する第1〜6の発明の防湿積層体である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明者らはまず、αオレフィン・不飽和カルボ
ン酸共重合体単独膜における防湿性を検討した。この膜
は塗工量約20g/m2〜30g/m2で透湿度が30〜
40g/m2・24hrという、ほぼポリエチレンラミネ
ート紙なみの防湿性を示すものであった。しかしなが
ら、この防湿膜は非常に強固であり古紙として再利用す
るため水中で離解しようとしても、膜片がバラバラにな
らずに大きな膜となって残ってしまう。また、その膜片
がパルプに混入したまま抄紙すると抄紙の乾燥工程で膜
片がシリンダードライヤーに融着してしまい紙を製造す
ることができなくなる。αオレフィン・不飽和カルボン
酸共重合体単独膜では古紙として再利用が非常に困難で
あることがわかった。そこで、αオレフィン・不飽和カ
ルボン酸共重合体にマイカなどのような平板状顔料を添
加して防湿紙を製造した。このようにして得られた防湿
紙の防湿膜は、平板状顔料を基点として防湿膜が機械的
作用でバラバラになるために水中で離解することが分か
った。また、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体
と平板状顔料からなる膜は耐熱性が向上し、抄紙におけ
る乾燥工程の熱(80〜180℃)でシリンダーに融着
することがないことを見出した。このαオレフィン・不
飽和カルボン酸共重合体と平板状顔料からなる膜の断面
を電子顕微鏡で観察すると膜中で平板状顔料が塗工面に
対してある程度の配向のみだれはあるもののほぼ平行に
配向していることがわかった。平板状顔料自身は水蒸気
を通さないと考えられるため、膜に進入してきた水蒸気
は平板状顔料を迂回するように透過せざるを得ない(曲
路効果による透過係数の減少)。そのため水蒸気の透過
距離が何倍にも増大され防湿性が向上する。また、平板
状顔料を加えることで膜に占めるαオレフィン・不飽和
カルボン酸共重合体の体積分率が小さくなり、膜に溶解
する水蒸気量(溶解係数)が減少し防湿性が向上する。
樹脂膜の透湿係数は透過係数と溶解係数の積で表される
ため、平板状顔料の防湿性向上のメカニズムは、曲路効
果による透過係数の減少とαオレフィン・不飽和カルボ
ン酸共重合体の体積分率が減少することによる溶解係数
の減少の2つの相乗効果である。この相乗効果により、
塗工量が20〜30g/m2で従来にない高い防湿性
(透湿度10g/m2・24hr以下)を示す防湿紙を製
造することができることを見出した。しかしながら少な
い塗工量(5g/m2前後、厚さで3μ前後)で防湿紙
を製造すると、透湿度が非常に大きい値を示した。これ
は紙基材の凹凸のために平板状顔料の配向が乱れたり、
防湿塗料が紙基材に染み込み有効膜厚が小さくなったた
めと考察した。そこで、紙基材上に顔料とバインダーか
らなる塗料を塗工量10〜15g/m2になるように塗
工しアンカー層を形成し、その上にαオレフィン・不飽
和カルボン酸共重合体と平板状顔料からなる防湿塗料を
塗工して防湿紙を製造した。こうして得られた防湿紙は
塗工量5g/m2で透湿度30〜40g/m2・24hr
であり、従来であれば20〜30g/m2必要であった
塗工量を大幅に少なくすることを見出した。しかしなが
ら、このようなαオレフィン・不飽和カルボン酸共重合
体と平板状顔料からなる防湿層はパルパーなどの機械的
作用でバラバラになる。これは平板状顔料が基点となり
そこから防湿層が機械的に破壊されるためだと推察され
る。しかしながらこの防湿層の離解片が十分に小さくな
いため古紙としては低級グレード(雑誌古紙レベル)で
あり、再利用可能な範囲が狭いといった問題がある。こ
こで本発明者らは、αオレフィン・不飽和カルボン酸共
重合体と平板状顔料にビニル系乳化重合体を加えること
で、その防湿膜の水中における離解性が向上することを
見出した。離解性を向上させるために平板状顔料の添加
量を増やしていくと防湿紙の離解片を小さくできるが、
添加量が多すぎると膜中にピンホールや平板状顔料の凝
集物が増えてしまい防湿性が低下する。そのため、離解
性と防湿性のバランスで限界がある。ところが、平板状
顔料と乳化重合体を併用すると、特に平板状顔料の平均
粒子径より小さい粒子径のビニル系乳化重合体を併用す
ると、更に離解性が向上することが分かった。αオレフ
ィン・不飽和カルボン酸共重合体とビニル系乳化重合体
のみからなる防湿層の離解片が大きいという事実を考え
ると、平板状顔料とビニル系乳化重合体と併用すること
により離解性が飛躍的に向上することは驚くべきことで
ある。これは、以下のような機構によるものと推測す
る。即ち、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体に
ビニル系乳化重合体が分散されると防湿層の力学的強度
(引張り強度や伸び率など)が低下する。その防湿層中
に硬い平板状顔料が分散されると防湿層がの構造が不均
一となり更に機械的強度が低下する。特に、粒子径の小
さい粒子と大きい顔料が防湿層中に混在すると、防湿層
の不均一性が更に大きくなり、そのため力学的強度が更
に低下するために機械的作用により防湿層をより小さく
することができると推察される。更に驚くべきことに、
アンカー層を設けることで離解性が更に向上するという
ことを見出した。本発明で使用するアンカー層は炭酸カ
ルシウムやカオリンなどの顔料にデンプンやSBRなど
のバインダーを少量配合したものである。このようなア
ンカー層は脆いため、離解性が非常に優れている。この
アンカー層上に設けられる防湿層の離解性はアンカー層
の離解性に比べれば劣る。しかしながら、離解性の非常
に優れたアンカー層上に防湿層を設けると、防湿紙を離
解したときに、アンカー層が機械的作用を受けて破壊さ
れると同時に防湿層も破壊されるために離解性が向上す
ると推察される。本発明では、αオレフィン・不飽和カ
ルボン酸共重合体のもつ防湿性と平板状顔料による溶解
係数の減少と曲路効果によって、従来にない高い防湿性
示すものである。また、平板状顔料とビニル系乳化重合
体とアンカー層の3者による相乗効果により離解性が向
上する。
【0009】本発明で使用できるα−オレフィン・不飽
和カルボン酸低分子量共重合体を構成するα−オレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン等が好ましく、エチ
レンが特に好ましい。不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸等が好ましく、特に好ましいものはアクリル酸、メ
タクリル酸である。
【0010】エチレンとアクリル酸又はメタクリル酸
(以下両者を合わせて(メタ)アクリル酸という)共重合
体、さらにはエチレンと(メタ)アクリル酸共重合体の重
量平均分子量が5000〜10万が好ましく、特に1万
〜5万が好ましい。重量平均分子量が5000未満にな
ると低分子量成分が増えるため防湿面が滑ったり防湿面
と裏面や防湿面と包装の中身などとブロッキング(熱や
圧力や時間によって融着したり張り付いたりする現象)
しやすくなり好ましくない。、重量平均分子量が10万
を越えると製造が困難になるとともに、防湿性や耐ブロ
ッキング性あるいは耐滑り性に対する効果が頭打ちとな
る。本発明で使用されるα−オレフィン・不飽和カルボ
ン酸低分子量共重合体は、水性媒体に分散されているも
の(ラテックス型)が成膜性の面から好ましい。上記の
様なラテックス型のα−オレフィン・不飽和カルボン酸
低分子量共重合体として、利用できる市販品の例として
はハイテックS−3121、同7024、同3125、
同3123及び同3127(何れも東邦化学工業(株)
製商品名)等を挙げることができる。また、αオレフィ
ン・不飽和カルボン酸共重合体をアルカリで水溶化させ
たもの(アルカリ可溶型)も成膜性の面で好ましい。ア
ルカリの種類としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、アンモニア、アルカノールアミン
などのアミン類などが好ましい。これらアルカリの中で
防湿性の面でアンモニアとアミン類が好ましい。特にア
ンモニアや低沸点(沸点150℃以下)あるいは水と共
沸するアミン類は、乾燥中に防湿膜から蒸発するため、
αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体の耐水性を向
上させ防湿性がよくなるため好ましい。上記の様なアル
カリ可溶型のα−オレフィン・不飽和カルボン酸低分子
量共重合体として、市販品が利用でき、市販品の例とし
てはザイクセン−AC、ザイクセン−N、ザイクセン−
L(いずれも住友精化(株)製)等を挙げることができ
る。また、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体は
アルコール類やトルエンなどの溶剤に溶かしたタイプで
も使用可能である 本発明で使用できる平板状顔料としては、第1にはフィ
ロケイ酸塩鉱物が挙げられる。フィロケイ酸塩鉱物に属
するものは板状又は薄片状で明瞭な劈開性を有し、雲母
族、パイロフィライト、タルク(滑石)、緑泥石、セプ
テ緑石、蛇紋石、スチルプノメレーン、粘土鉱物などが
ある。これらの中でも産出されるときの粒子が大きく産
出量が多い鉱物、例えば雲母族やタルクが好ましい。雲
母族には、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサイ
ト)、金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイ
ト)、フッ素金雲母(人造雲母、合成マイカ)、紅マイ
カ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イライト、チンマ
イカ、パラゴナイト、ブリトル雲母、カリ四ケイ素雲
母、ナトリウム四ケイ素雲母、ナトリウムテニオライ
ト、リチウムテニオライトなどが挙げられる。組成的に
タルクに類似する合成雲母などの合成品も本発明の範疇
に含むものとする。カオリンなどの粘土鉱物も一般的に
は平板結晶といわれている。しかし、結晶一個をとれば
平板の部分はあるが全体としては粒状である。しかし、
カオリンのうち、意識的に結晶層を剥離し平板になるよ
うに切りだしたデラミカオリンなどは本発明ににおける
平板状顔料として用いることができる。また、平板状顔
料の粒子径は、防湿層の膜厚に対応したものを使用した
ほうが好ましい。その場合は、平板状顔料をボールミ
ル、サンドグラインダー、コボルミル、ジェットミルな
どの粉砕機で粉砕分級して所望の粒子径を得た後本発明
に使用するものとする。
【0011】本発明に用いる平板状顔料の第2は、積み
重なった構造やイオンで結合した平板性の高い、いわゆ
る無機層状化合物である。無機層状化合物の具体例とし
ては、グラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン
酸ジルコニウム系化合物)、カルコゲン化合物〔式MX
2で表わされるジカルコゲン化合物が例示される。ここ
で、MはIV族(Ti、Zr、Hf)、V族(V、N
b、Ta)又はVI族(Mo、W)の元素を、Xはカル
コゲン(S、Se、Te)を示す。〕が挙げられる。
【0012】本発明に用いる平板状顔料の第3として、
スメクタイト族、バーミキュライト族などの粘土鉱物を
挙げることができる。より具体的には、ディッカイト、
ナクライト、スメクタイト、ハロイサイト、アンチゴラ
イト、クリソタイル、パイロフィライト、テトラシリリ
ックマイカ、ナトリウムテニオライト、マーガライト、
バーミキュライト、ザンソフィライト、緑泥石、等を挙
げることができる。特にスメクタイトが好ましく、スメ
クタイトにはモンモリロナイト、ハイデライト、ノント
ロナイト、サポナイト、鉄サポナイト、ヘクトライト、
ソーコナイト、スチブンサイトなどを挙げることができ
る。
【0013】また、本発明で使用する平板状顔料は水あ
るいは溶剤中で分散された状態での平均粒子径が20n
m〜100μmの間にあるものが好適であり、好ましく
は1μm〜50μm程度である。平均粒子径が20nm
未満であると、アスペクト比が小さくなり防湿性向上効
果が小さい。一方100μmを越えると塗工層表面から
顔料が突き出し、外観不良や防湿性低下を招き好ましく
ない。本発明で用いる平板状顔料の水あるいは溶剤に分
散された平均粒子径は、平均粒子径が0.1μm以上の
ものは光散乱理論を応用したレーザー回折による粒度分
布測定装置において測定した値である。また、水あるい
は溶剤に分散された平均粒子径が0.1μmのものにつ
いは動的光散乱法を用いて測定した値である。
【0014】また、用いる平板状顔料の好ましいアスペ
クト比は5以上であり、特に好ましくはアスペクト比が
10以上である。アスペクト比が5未満のものは曲路効
果が小さいために防湿性が低下する。アスペクト比は大
きいほど平板状顔料の塗工層中における層数が大きくな
るため高い防湿性能を発揮する。平板状顔料の厚みは、
防湿膜の断面写真より測定する。厚みが0.1μm以上
のものは電子顕微鏡写真より画像か解析して求める。厚
みが0.1μm未満のものは透過型電子顕微鏡写真より
画像解析して求める。本発明でいうアスペクト比は上記
水又は溶剤に分散された平均粒子径を防湿膜の断面写真
より求めた厚さで除したものである。離解性向上のため
に用いるビニル系乳化重合体、有機顔料、無機顔料は、
水中あるいは溶剤中で分散され、αオレフィン・不飽和
カルボン酸共重合体と平板状顔料からなる塗料中で分散
されるものであれば特に限定はされない。αオレフィン
・不飽和カルボン酸共重合体と平板状顔料の配合量は質
量換算で95/5〜30/70が好ましく、より好まし
くは90/10〜35/65、特に好ましくは85/1
5〜40/60である。平板状顔料の配合量が5%未満
になると防湿性向上効果及び離解性向上効果が小さくな
る。平板状顔料が70%を越えて大きくなると、平板状
顔料の間を埋める樹脂が不足して空隙やピンホールの増
大を招き防湿性が悪化する。本発明で使用されるビニル
系乳化重合体は、ビニル系単量体を乳化重合して得られ
るものであり、前記α−オレフィン・不飽和カルボン酸
低分子量共重合体と異なり、分子量が数十万〜数百万と
いう様な高分子量のものが一般的である。ビニル系乳化
重合体は水性媒体に分散されてラテックス(エマルジョ
ン)状態のもの、即ち乳化重合して得られたそのものが
好ましい。ビニル系乳化重合体を得るために用いられる
ビニル系単量体には、芳香族ビニル単量体、脂肪族共役
ジエン系単量体、不飽和カルボン酸単量体及びその他の
共重合可能な単量体が挙げられ、それらを重合して得ら
れる、例えば、スチレン・ブタジエン系ラテックス、メ
チルメタクリレート・ブタジエン系ラテックス等の合成
ゴム系ラテックスやスチレン・アクリル系エマルジョ
ン、アクリルエステル重合体エマルジョン、ポリスチレ
ンエマルジョン等がビニル系乳化重合体として挙げられ
る。芳香族ビニル単量体は、得られるビニル系乳化重合
体に適度な固さと耐水性を付与し得るものであり、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、モノクロルスチレ
ン、ビニルトルエンなどから選ぶことができる。とりわ
けスチレンが好適であり、スチレンを30重量%以上構
成単量体として含有するビニル系乳化重合体は、本発明
の目的とする効果を効率的に発揮させることができるの
で特に好ましい。脂肪族共役ジエン系単量体は、得られ
るビニル系乳化重合体に適度な柔軟性を付与するもので
あり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−
ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどを挙
げることができ、特に1,3−ブタジエンが好適であ
る。不飽和カルボン酸単量体は、得られるビニル系乳化
重合体の接着力を高めるとともに、ビニル系乳化重合体
ラテックスのコロイドとしての安定性を向上させるため
に有効なものであり、例えば前記したアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸等の不飽和カル
ボン酸、イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノ
ブチルエステル及びマレイン酸モノブチルエステル等の
少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和ポリカ
ルボン酸アルキルエステルなどであり、さらには同様の
目的でその他の酸性単量体として、アクリルアミドプロ
パンスルホン酸、アクリル酸スルホエチルナトリウム
塩、メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩等の不飽
和スルホン酸又はその塩等を挙げることができ、これら
のうちアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル
酸等が本発明に好適に用いられる。共重合可能な他の単
量体としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル及びアクリル酸ブチル等の不飽和
カルボン酸アルキルエステル、アクリロニトリル及びメ
タクリロニトリル等の不飽和ニトリル、アクリル酸β−
ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピ
ル、及びメタクリル酸β−ヒドロキシエチル等の不飽和
カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド
及びジアセトンアクリルアミド等の不飽和カルボン酸ア
ミド及びその誘導体、アクリル酸グリシジル及びメタク
リル酸グリシジル等の不飽和カルボン酸グリシジルエス
テル、並びにアクロレイン及びアリルアルコール等のビ
ニル化合物等を挙げることができる。これらの単量体の
うち、不飽和カルボン酸アルキルエステルとしてメタク
リル酸メチル、不飽和ニトリルとしてアクリロニトリ
ル、不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステルとし
てアクリル酸β−ヒドロキシエチル及び不飽和カルボン
酸アミド及びその誘導体としてアクリルアミドが好適に
用いられる。
【0015】本発明のビニル系乳化重合体としてはガラ
ス転移点(Tg)が10℃以上のものが好ましく、ガラス
転移点(Tg)は測定方法により多少の差異があるが、本
質的なものではなく、誤差の範囲とみなされるが、本発
明においては示差熱量計で測定されたものを基準とし
た。ガラス転移温度が10℃未満のものは離解性が著し
く劣るものとなり本発明の目的には適さないものになる
ことがある。
【0016】これらビニル系乳化重合体の粒子径は10
nm〜20μmが好ましく、より好ましくは20nm〜
10μmである。粒子径が10nm未満であると離解性
向上に対する効果が小さい。また、10μmを越えて大
きいと防湿膜全体を粒子が突き抜けたり、極端に膜厚の
薄いところができるため防湿性が低下する。また、用い
る平板状顔料の平均粒子径より小さい平均粒子径のビニ
ル系乳化重合体が離解性の面で好ましい。これらビニル
系乳化重合体の配合量は質量換算でαオレフィン・不飽
和カルボン酸共重合体と平板状顔料の合計を100部と
すると5部〜100部が好ましく、より好ましくは10
部から80部、特に好ましくは15部から60部であ
る。5部未満の場合は離解性向上効果が小さく、100
部以上になると防湿性が悪化する。また、ビニル系乳化
重合体、無機顔料、有機顔料は2種類以上組み合わせて
用いてもかまわない。なお、本発明の防湿積層体におい
て、防湿層を形成する防湿塗料の塗工量は、固形分で1
〜50g/m2が好適であり、2〜40g/m2がより好
適である。塗工量が1g/m2未満の場合は、十分な防
湿性を得ることが困難となる不都合が発生する。一方、
塗工量が50g/m2を越える場合は、防湿性が頭打ち
となり不経済となるばかりか、積層体の離解性が悪化す
るという不都合が発生する。
【0017】防湿性向上剤は、αオレフィン・不飽和カ
ルボン酸共重合体と反応して、それを疎水性に変性し、
又は架橋反応してこれを疎水化し、あるいは平板状顔料
を被覆して、又は平板状顔料を疎水性化し、又は、その
互に平行な積層配向を促進し、あるいは、αオレフィン
・不飽和カルボン酸共重合体及び/又は平板状顔料との
接着性を高め、又はこれらの間隙を充填するなどして、
防湿層の防湿性を向上させるものである。
【0018】本発明に用いられる防湿性向上剤は、例え
ば下記:尿素−ホルムアルデヒド縮合反応生成物、メラ
ミン−ホルムアルデヒド縮合反応生成物、炭素原子数が
1〜8個のアルデヒド化合物、1個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物、架橋反応性多価金属化合物、オ
ルガノアルコキシシラン化合物、オルガノアルコキシ金
属化合物、有機アミン化合物、ポリアミド化合物、ポリ
アミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポ
リアミドアミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミン化合
物、ポリアミドアミン−エピハロヒドリン又はホルムア
ルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素−エピハ
ロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリ
アミンポリ尿素−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒ
ド縮合反応生成物、及びポリアミドアミンポリ尿素−エ
ピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物か
ら選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
【0019】上記防湿性向上剤に用いられる化合物のう
ち、尿素−ホルムアルデヒド縮合反応生成物、メラミン
−ホルムアルデヒド縮合反応生成物は、ホルムアルデヒ
ドに由来するメチロール基を有し、これが、αオレフィ
ン・不飽和カルボン酸共重合体と反応し、特にそのカル
ボン酸基と水素結合あるいは脱水反応して、当該重合体
又は共重合体分子を架橋し、これを疎水性化、水不溶化
(三次元網目構造化)することができる。また、上記縮
合生成物は、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体
と化学的に反応しなくても、αオレフィン・不飽和カル
ボン酸共重合体と平板状顔料とを安定に結着して、防湿
層の防湿性能を高めることができる。
【0020】上記防湿性向上剤に用いられる炭素原子数
が1〜8個のアルデヒド化合物は、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、グリオキザール、プロピルアルデヒ
ド、プロパンジアール及びヘキサンジアールなどを包含
し、これは、そのアルデヒド基において、合成樹脂成分
(a)に含まれる重合体又は共重合体の前記親水性官能
基と付加反応してこれを疎水性化、及び水不溶性化する
ことができる。
【0021】上記防湿性向上剤に用いられる1個以上の
エポキシ基を有するエポキシ化合物は、例えば、ポリグ
リシジルエーテル化合物、及びポリアミド−エポキシ樹
脂などを包含し、これは、αオレフィン・不飽和カルボ
ン酸共重合体に含まれるカルボン酸と開環付加反応し
て、これを疎水性化及び水不溶性化することができる。
また上記エポキシ化合物は、防湿層の加熱乾燥中に、α
オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体と、平板状顔料
とを強固に結着し、これらの間隙を充填して、防湿層の
防湿効果を向上させることができる。
【0022】本発明において、防湿性向上剤として使用
される架橋反応性多価金属化合物は、例えば、炭酸ジル
コニウムアンモニウム、ジルコニウムアルコキシド、チ
タンアルコキシド及びアルミニウムアルコキシドなどを
包含し、これらの化合物中の多価金属は、αオレフィン
・不飽和カルボン酸共重合体中のカルボン酸と配位結合
し、あるいは共有結合して、αオレフィン・不飽和カル
ボン酸共重合体を疎水性化し、水不溶性化することがで
きる。
【0023】本発明において、防湿性向上剤として用い
られるオルガノアルコキシシラン化合物及びオルガノア
ルコキシ金属化合物は、一般にカップリング剤として称
されているものであって、無機−有機複合材料系にあっ
ては無機成分と有機成分とを化学的に架橋結合し、ある
いは両者の少なくとも一方に化学的、又は物理的に結合
して、両者の親和性を高め、それによって、前記無機−
有機複合材料の耐熱性、耐水性、機械的強度などを向上
させるものである。本発明においては、オルガノアルコ
キシシラン化合物及びオルガノアルコキシ金属化合物
は、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体と平板状
顔料との親和性、接着性を向上させて両者を密着させ、
間隙の形成を防止し、それによって、防湿層の防湿性能
を向上させることができる。
【0024】本発明に用いられるオルガノアルコキシシ
ラン化合物は、その親水性部にSi原子を含むものであ
って、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、及びN−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどを包含す
る。
【0025】また本発明に用いられるオルガノアルコキ
シ金属化合物は、その親水性部分に多価金属原子(例え
ば、Ti,Alなど)を含むものであって、例えばイソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルチタノール、イソプロピルイソステ
アロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリクミ
ルフェニルチタネート、及びイソプロピルトリ(N−ア
ミドエチル・アミノエチル)チタネートなどのチタネー
ト化合物、並びに、アセトアルコキシアルミニウムジイ
ソプロピレートなどのアルミニウム化合物を包含する。
【0026】オルガノアルコキシシラン化合物及びオル
ガノアルコキシ金属化合物(以下カップリング剤と記
す)は、その分子構造において、Si,Ti、又はAl
原子を含み、無機物質に対して高い反応性又は親和性を
有する親水性部分と、有機化合物に対して高い反応性又
は親和性を有する疎水性部分とを有する。この親水性部
分は、Ti,Al、又はSi原子に結合したアルコキシ
基を加水分解することにより形成される。
【0027】カップリング剤の親水基と無機化合物との
反応は次の順で進行するといわれている。即ち(1)カ
ップリング剤の、アルコキシ基の加水分解により形成さ
れた親水基の形成、(2)カップリング剤の親水基の脱
水縮合によるオリゴマー化、(3)無機質表面の親水基
又は吸着水とカップリング剤の親水基との間に水素結合
の形成、(4)加熱脱水反応により、カップリング剤の
親水基と無機質表面の親水基との間に共有結合の形成、
である。加水分解するアルコキシ基としてはメトキシ
基、エトキシ基、イソプロポキシ基、オクチルオキシ基
等が用いられる。またカップリング剤の親水基と無機化
合物の反応性は、無機化合物がガラス、シリカ、アルミ
ナ、タルク、クレー、マイカなどのように表面に水酸基
を有する場合に高いが、チタネートカップリング剤の場
合、無機化合物が炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウムであっても、高い反応性を示す。
【0028】一方、カップリング剤の疎水基部分につい
ては、疎水基部分が有機オリゴマーである場合、無機化
合物表面に高分子有機質の被膜を形成し、表面を完全に
疎水化して、合成樹脂マトリックスとの接着性を高め
る。また、疎水基部分がエポキシ基、ビニル基、アミノ
基等の反応性有機官能基を有する場合、この官能基とα
オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体とが架橋し、α
オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体に対する接着性
が高まる。従って、カップリング剤の疎水基部分の組成
は、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体の組成に
応じて選択することができる。
【0029】本発明に防湿性向上剤として用いられるカ
ップリング剤を含む防湿層は、αオレフィン・不飽和カ
ルボン酸共重合体と、平板状顔料からなる塗工液に、カ
ップリング剤を混合し、得られた塗工液を、紙支持体表
面に塗布し、乾燥して形成されてもよい。あるいはカッ
プリング剤をもって予め平板状顔料の表面を処理し、こ
の表面に固定しておいてもよい。即ち、カップリング剤
の使用方法としては、インテグラルブレンド法と前処理
法が知られている。インテグラルブレンド法とは、αオ
レフィン・不飽和カルボン酸共重合体と平板状顔料とを
含む塗工液にカップリング剤を直接添加する方法であ
る。また前処理法とは、予め平板状顔料をカップリング
剤で処理する方法であり、これには乾式法と湿式法とが
ある。乾式法はミキサーに粉体状の平板状顔料を入れ、
これを予備加熱後カップリング剤を添加して加温下で高
速攪拌する方法であり、湿式法は水、溶剤又はこれらの
混合液中にカップリング剤と平板状顔料を添加し高速攪
拌した後乾燥して粉末を得る方法である。インテグラル
ブレンド法は前処理法に比べて、カップリング剤の使用
効果がやや劣るが、平板状顔料の前処理という工程がな
いため作業性に優れている。
【0030】インテグラルブレンド法や湿式前処理法に
おいて平板状顔料を水性処理系において処理する場合、
カップリング剤の水溶性を高めるため、アルコキシ基と
して比較的疎水性の弱いメトキシ基、エトキシ基、イソ
プロポキシ基を用いることが好ましく、カップリング剤
の疎水基部分には、親水性のあるエポキシ基、アミノ
基、ヒドロキシル基が含有されていることが好ましい。
また、カップリング剤が水に溶けにくい場合は界面活性
剤を極少量併用することもある。
【0031】カップリング剤の添加量は、平板状顔料1
00重量部に対して0.1〜5重量部であることが好ま
しく、より好ましくは0.5〜2重量部である。カップ
リング剤の使用量が0.1重量部未満の場合、カップリ
ング剤による平板状顔料表面の被覆が不十分となるため
その効果が不十分になることがあり、またそれが5重量
部を越える場合、カップリング剤の効果が飽和し、不経
済になることがある。
【0032】カップリング剤で処理された平板状顔料の
表面の疎水性が過度に高くなって、このため水性分散液
としたとき増粘して塗工できなかったり、分散不良とな
って凝集体が発生することがある。この場合には、界面
活性剤やポリアクリル酸系の分散剤やイソプロピルアル
コール、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の湿潤
剤を用いて分散することができる。
【0033】本発明において、防湿性向上剤として用い
られる有機アミン化合物、及びポリアミド化合物は、カ
チオン性を有し、これがアニオン性を示す平板状顔料と
接触すると、その軟凝集及び互いに平行な積層配向を促
進し、防湿層の防湿性能を向上させることができる。
【0034】また本発明において、αオレフィン・不飽
和カルボン酸共重合体に含まれるカルボン酸基が有機モ
ノアミン、有機ポリアミン、又は有機第4級アンモニウ
ム塩と反応して、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重
合体の疎水性、又は水不溶性を高めることができる。
【0035】本発明において、防湿性向上剤として用い
られる有機アミン化合物は第1級アミン化合物、第2級
アミン化合物、第3級アミン化合物、及び第4級アンモ
ニウム塩化合物のいずれであってもよく、また、有機モ
ノアミン及び有機ポリアミンのいずれであってもよい。
更に有機アミン化合物は、アミノ基以外の異種官能基、
例えばエポキシ基、ヒドロキシル基、カルボン酸基、ニ
トリル基などを有するものを包含する。このような変性
有機アミン化合物としては、モノエポキシ化合物やジエ
ポキシ化合物などのエポキシ基を有する化合物とアミン
化合物の付加物、エチレンオキサイドやプロピレンオキ
サイドなどのヒドロキシル基を有する化合物とアミン化
合物の付加物、アクリルニトリルとアミン化合物のマイ
ケル付加物、フェノール化合物とアルデヒド化合物とア
ミン化合物のマンニッヒ反応で得られる付加物などが挙
げられる。
【0036】上記のような変性には、1)アミン化合物
の有する刺激臭や皮膚刺激性などの毒性を低下させるこ
と、2)アミン化合物の粘度を低下させること、及び
3)分子量を大きくし秤量誤差を小さくすることなどの
効果がある。アミン化合物の変性の程度には、特に制限
はない。
【0037】本発明に用いられる有機アミン化合物を例
示すれば下記の通りである。 1)脂肪族ポリアミン(ポリアルキレンポリアミン)又
はモノアミンエチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イ
ミノビス−プロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)ト
リアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルア
ミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、
メチルイミノビスプロピルアミン、メンタンジアミン−
3、N−アミノエチルピペラジン、1,3−ジアミノシ
クロヘキサン、イソホロンジアミン、トリエチレンジア
ミン、ポリビニルアミン、ステアリルアミン、ラウリル
アミンなど。 2)芳香族ポリアミン又はモノアミンm−フェニレンジ
アミン、4,4′−メチレンジアニリン、ベンジジン、
ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−チオジアニリ
ン、ジアニシジン、2,4−トルエンジアミン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4′−(o−トルイジ
ン)、o−フェニレンジアミン、メチレンビス(o−ク
ロロアニリン)、m−アミノベンジルアミン、アニリン
など。 3)芳香族環基を有する脂肪族ポリアミン又はモノアミ
ンメタキシリレンジアミン、テトラクロロキシレンジア
ミン、トリメチルアミノメチルフェノール、ベンジルジ
メチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミンな
ど。 4)第2級アミンN−メチルピペラジン、ピペリジン、
ヒドロキシエチルピペラジン、ピロリジン、モルホリン
など。 5)第3級アミンテトラメチルグアニジン、トリエタノ
ールアミン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−メチ
ルモルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、トリエチレ
ンジアミン、1−ヒドロキシエチル−2−ヘプタデシル
グリオキサリジン、ピリジン、ピラジン、キノリンな
ど。 6)第4級アンモニウム塩ジアリルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、シクロヘキシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、2−
エチルヘキシルトリメチルアンモニウムブロマイド、
1,3−ビス(トリメチルアンモニオメチル)シクロヘ
キサンジクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアン
モニウムクロライドなど。 7)ベタイン化合物、グリシン化合物、アミノ酸化合物
ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸
ベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン、ポリオ
クチルポリアミノエチルグリシン、ラウリルアミノプロ
ピオン酸ナトリウムなど。上記有機アミン化合物の中で
も、脂肪族ポリアミン、芳香族環基を有する脂肪族ポリ
アミン、変性ポリアミンを用いることが好適である。
【0038】本発明で使用されるポリアミド化合物(ポ
リアミドアミン化合物とも称せられる)は、上記アミン
化合物とカルボン酸基を有する化合物の脱水縮合反応に
より得られるものである。例えばトール油とジエチルト
リアミンの反応生成物、リノレン酸の2量体とテトラエ
チルペンタミンの反応生成物、トリエチレンテトラミン
と飽和2塩基酸(アジピン酸、セバシン酸、イソフタル
酸、テレフタル酸)の反応生成物、重合脂肪酸とジエチ
ルトリアミンの反応生成物などが挙げられる。これらポ
リアミド化合物の分子量は1000〜5000程度であ
ることが好ましい。
【0039】本発明で用いられる有機アミン化合物又は
ポリアミド化合物は水溶性であることが好ましいが、水
不溶性であっても乳化や分散処理して使用することもで
きる。上記アミン化合物又はポリアミド化合物を2種以
上混合して用いてもかまわない。有機アミン化合物又は
ポリアミド化合物のアミン価は一般に100〜1000
であることが好ましいが、特に制限はない。
【0040】本発明において、防湿性向上剤として用い
られるエポキシ化合物は、モノエポキシ化合物であって
もよい。このモノエポキシ化合物は、脂肪族モノエポキ
シ化合物及び芳香族モノエポキシ化合物を包含し、例え
ばブチレンオキサイド、オクチレンオキサイド、ブチル
グリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグ
リシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、アリル
グリシジルエーテル、フェノールポリエチレングリコー
ルグリシジルエーテル、ラウリルアルコールポリエチレ
ングリコールグリシジルエーテルなどから選ぶことがで
きる。
【0041】本発明に用いられるモノエポキシ化合物は
水溶性のものが好ましいが、不溶性のものでも界面活性
剤などを単官能エポキシ化合物に対して0.1〜3重量
%用いて水中に分散して使用することができる。
【0042】上記モノエポキシ化合物は合成樹脂成分
(a)100部に対して0.05〜10重量部、好まし
くは0.5〜5重量部で用いられることが望ましい。モ
ノエポキシ化合物の配合量が0.05重量部未満である
場合は防湿性向上の効果が不十分になることがあり、ま
たそれが10重量部を越えると防湿性の効果が飽和し、
経済的に不利になることがある。
【0043】上記モノエポキシ化合物を含む防湿性向上
剤が用いられる場合、それとともに用いられる合成樹脂
(a)は、アクリル酸、アクリルアミド、などのように
エポキシ環と反応可能な親水性官能基(カルボキシル
基、アミド基、及びヒドロキシル基、など)を有するモ
ノマーを含む共重合体を含むことが好ましい。
【0044】本発明において、防湿性向上剤として用い
られるポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素
化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物及びポリアミ
ドアミン化合物は、(i)ポリアルキレンポリアミン又
はアルキレンポリアミン、(ii)尿素類、(iii)二塩
基性カルボン酸、及び必要により(iv)アルデヒド類、
エピハロヒドリン類及びα,γ−ジハロ−β−ヒドリン
類から選ばれた化合物を反応させて得られる(特公昭5
9−32597、特開平4−10097など)。上記合
成において、二塩基性カルボン酸(iii)を用いるとポ
リアミドポリ尿素化合物又はポリアミドアミンポリ尿素
化合物が得られ、用いない場合はポリアミンポリ尿素系
化合物が得られる。アルデヒド類やエピハロヒドリン類
は用いる場合、その使用量は非常に少ないか、あるいは
合成過程で自己架橋を起こして、フリーのメチロール基
やエポキシ基がほとんど残存しないことが好ましい。ま
た、上記反応において、尿素数(ii)を用いず、ポリア
ルキレンポリアミン又はアルキレンポリアミン(i)
と、二塩基性カルボン酸とを反応させるとポリアミドア
ミン化合物が得られる。成分(iv)アルデヒド類、エピ
ハロヒドリン類、及びα,γ−ジハロ−β−ヒドリン類
の反応量は、成分(i)の100モル量に対し、5〜3
00モルの範囲内にあることが好ましい。
【0045】上記成分(i)として用いられるポリアル
キレンポリアミン又はアルキレンポリアミンとしては、
例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルア
ミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−
ジアザデカン−1,10−ジアミン、エチレンジアミ
ン、プロピルジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミンなどが挙げられる。これらの中で
ジエチレントリアミン及び/又はトリエチレンテトラミ
ンを用いることが好ましい。これらの化合物(i)は単
独、あるいは2種類以上の混合物として用いられる。ま
た、化合物(i)にシクロヘキシルアミンなどの脂環式
アミン及び脂環式エポキシ化合物の1種以上を併用して
もよい。
【0046】成分(ii)として用いられる尿素類として
は尿素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチ
ル尿素などが挙げられる。これらの中でも尿素を用いる
ことが好ましい。これらの尿素化合物は、単独で用いて
もよく、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
また、成分(iii)として用いられる二塩基性カルボン
酸類は、分子内にカルボキシル基又はそれから誘導され
る基を2個有するものであって、遊離酸であってもよ
く、あるいはエステル類又は酸無水物などであってもよ
い。二塩基性カルボン酸は脂肪族、芳香族、脂環式二塩
基性カルボン酸のいずれでもよい。その具体例として
は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、テトラハイドロフタル酸、及びヘキサハイ
ドロフタル酸などが挙げられる。また、二塩基性カルボ
ン酸とグリコール類との反応生成物であって、末端に遊
離カルボン酸基を有するポリエステル類を使用してもよ
い。これら二塩基性カルボン酸類は単独で用いてもよ
く、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。成分
(iv)として用いられるアルデヒド類としてはホルムア
ルデヒド、プロピルアルデヒドなどのアルキルアルデヒ
ド類やグリオキザール、プロパンジアール、ブタンジア
ール、エピハロヒドリン類としてはエピクロロヒドリ
ン、エピブロモヒドリンなどが挙げられる。更に、成分
(iv)として用いられるα,γ−ジハロ−β−ヒドリン
類としては1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどが
挙げられる。
【0047】これらアルデヒド類、エピハロヒドリン
類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類は単独で用いても
よく、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
【0048】更に単量体成分として脂環式エポキシ化合
物、アルキル化剤(一般式R−X;R=低級アルキル
基、アルケニル基、ベンジル基、フェノキシエチル基な
ど、X=ハロゲン原子)、一般式R′−C(=Y)−N
H2〔R′はアルキル基もしくは−NR′2基、Yは酸
素原子又は硫黄原子〕で表される化合物などを反応させ
てもよい。
【0049】上記各成分は、任意の順序で反応させるこ
とができるが、その合成法の一例として次の方法を用い
ることができる。即ち、アルキレンジアミン又はポリア
ルキレンポリアミンと、尿素類とを脱アンモニア反応さ
せ、次に、この反応生成物を二塩基性カルボン酸類と脱
水縮合させ、更に尿素類と脱アンモニア反応させること
によりポリアミドポリ尿素化合物が得られる。このポリ
アミドポリ尿素化合物をアルデヒド類、エピハロヒドリ
ン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類から選ばれた化
合物と反応させるとポリアミドポリ尿素−アルデヒド
(エピハロヒドリン)樹脂が得られる。
【0050】アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,
γ−ジハロ−β−ヒドリン類は分子量の調整、水溶性の
調整を目的として使用されるが、メチロール基やエポキ
シ環は自己架橋させほとんど残留していないことが好ま
しい。
【0051】本発明において、防湿性向上剤として用い
られる上記ポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ
尿素化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物及びポリ
アミドアミン化合物は、水性塗工液中で微カチオン性を
示すため、アニオン性を有する平板状顔料を、皮膜形成
過程において軟凝集させ、このとき、これらの平板状粒
子を、互いに平行に積層配向させるものと思われる。こ
のような平板状粒子の積層配向性の向上は防湿層の防湿
性能を向上させる。また、上記化合物のうちには、その
分子内にエポキシ環及び/又はメチロール基を有するも
のが包含されるが、これらの官能基の含有率は微少であ
り、またその合成過程において、エポキシ環及び/又は
メチロール基形成化合物の大部分が自己架橋するため、
これらの官能基の影響は無視できる程度である。このた
め上記化合物を防湿性向上剤として含む防湿層は、防湿
紙の回収再生の際に、紙支持体から容易に離解し、再生
パルプの離解性を阻害することはほとんど認められな
い。
【0052】本発明において、防湿性向上剤は質量換算
で、αオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体と平板状
顔料との合計を100部としそれに対して0.05〜3
0部の割合で用いられることが好ましく、0.5〜20
重量部であることがより好ましく1〜10部が特に好ま
しい。この配合量が、0.1部未満のときは、防湿性向
上効果が不十分になることがあり、またそれが30部を
越えると、その防湿性向上効果が飽和し、経済的に不利
になることがある。また、2種類以上の化合物からなる
防湿性向上剤を用いてもかまわない。
【0053】本発明の防湿積層体に用いられる防湿性向
上剤において、架橋反応剤と、カップリング剤が併用さ
れていてもよい。この場合架橋反応剤は、尿素−ホルム
アルデヒド縮合反応生成物、メラミン−ホルムアルデヒ
ド縮合反応生成物、炭素原子数が1〜8個のアルデヒド
化合物、1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合
物、架橋反応性多価金属化合物及び有機アミン化合物、
ポリアミド化合物などから選ばれた1種以上を含むこと
ができ、また、カップリング剤は、前述のオルガノアル
コキシシラン化合物及びオルガノアルコキシ金属化合物
から選ばれた1種以上を含むことができる。また、αオ
レフィン・不飽和カルボン酸共重合体に含まれるカルボ
ン酸量は、その酸変性率が5モル%以上であることがよ
り好ましい。
【0054】本発明におけるアンカー層は、基材の凹凸
による防湿性の低下を防いだり、基材による防湿塗料の
吸水による防湿層の有効膜厚の減少を防ぐために設け
る。このようなアンカー層は顔料と接着性の水性樹脂か
らなるものが好ましく、使用される顔料としては炭酸カ
ルシウム、カオリン、クレー、タルク、酸化チタン、酸
化亜鉛、水酸化アルミニウム、無定型シリカ、プラスチ
ックピグメントなどがあり、接着性の水性樹脂として
は、でんぷん、カゼイン、ポリビニルアルコール及びそ
れらの変性体などの水溶性樹脂や、スチレン・ブタジエ
ン系ラテックス、(メタ)アクリルエステル系ラテック
ス、(メタ)アクリルスチレン系ラテックスなどの合成
樹脂ラテックスからなるものがある。またこれら顔料と
接着性の樹脂との好ましい配合(質量)比率(固形比)
は5:95〜50:50である。その塗工量は固形分で
3〜30g/m2が好ましい。3g/m2未満では紙支持
体の凹凸をカバーして平坦な平面を得ることが難しく、
30g/m2を越えて塗工しても下塗りする効果が飽和
してしまう。また必要とあらば、ポリカルボン酸などの
分散剤、消泡剤、界面活性剤、保水剤、色合い調成剤な
どを添加したりすることができる。
【0055】本発明におけるオーバーコートは防湿層の
ピンホールを埋めたり、微小な空隙を埋めることにより
防湿性を向上させるものである。そのため成膜性がよ
く、かつ耐水性の良い樹脂を含むオーバーコートであれ
ば特に限定されない。樹脂の一例を挙げればαオレフィ
ン・不飽和カルボン酸共重合体、スチレン−ブタジエン
系ラテックス、アクリルエステル系エマルジョン、ポリ
エステル系エマルジョンなどが挙げられる。これらの中
でもαオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体が防湿性
の面で好適であり、ピンホールに対する浸透性の面から
アルカリ可溶型のαオレフィン・不飽和カルボン酸共重
合体が特に好適である。本発明のアンカーコート用塗
料、防湿塗料、オーバーコート用塗料に必要とあらば、
ポリカルボン酸などの分散剤、シリコーン系などの消泡
剤、界面活性剤、保水剤、色合い調成剤などを添加した
りすることができる。
【0056】このような塗料を紙支持体に塗工してアン
カー層、防湿層、オーバーコート層を形成する。塗工設
備として特に限定はしないが、ブレードコーター、バー
コーター、エアナイフコーター、スリットダイコーター
などの方式が好ましい。特にアンカー層形成の際は表面
が平滑になりやすいブレードコーター、防湿層形成の際
はブレードコーター、バーコーター、エアナイフコータ
ー、スリットダイコーターなどの塗工表面をスクレイプ
するコーターが平板状顔料の配向を促すという点で好ま
しい。
【0057】また本発明に用いられる基材は、機械的離
解作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とする
ものであれば特に制限はないが、一般的に用いられてい
る晒または未晒クラフト紙(酸性紙又は中性紙)、又は
ダンボ−ル用、建材用、白ボ−ル用、チップボ−ル用等
に用いられる板紙等が好適であり、更に好ましくはヤン
キ−ドライヤ−等で強制乾燥がなされた片ツヤ紙、又は
カレンダ−処理が施された晒/未晒クラフト紙等であ
り、このような紙基材を用いた場合は、その高平滑な基
材表面より、防湿層の厚さ方向における平板状顔料の配
向性は、塗工面に対して乱れることなく均一に、平行に
配列しやすくなるため、防湿性能も格段に向上する。
【0058】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、下記の実施例は本発明を限定するものではな
い。また、特に断らない限り実施例中の部は質量部を示
す。
【0059】<アンカー用塗料>水100部にクレ−
(商品名:アマゾン、CADAM社製)100部を添加
し混合したものに合成樹脂ラテックス(商品名S269
4I−1、日本合成ゴム製、固形分濃度50.4%)2
4部、及びデンプン(商品名PC30A、三和澱粉工業
製)の固形分5%水溶液40部、3%アンモニア水10
部を混合・攪拌しアンカー用塗料とした。
【0060】<防湿塗料1>水100部に合成マイカ
(合成フッ素金雲母、組成式KMg3AlSi3
10 2、平均粒子径20μm、アスペクト比60、トピ
ー工業製、商品名:PDM−9L−20)30部を添加
後、攪拌した後、これにエチレンアクリル酸共重合エマ
ルジョン(商品名S−3121、東邦化学製、分子量2
7500、アクリル酸/エチレン共重合比率=15/8
5、固形分30%)150部加え、攪拌した(平板状顔
料とαオレフィン・不飽和カルボン酸共重合体の配合比
=40/60)。さらにこの水性塗料にビニル系乳化重
合体 (ポリスチレンラテックス、商品名L8801、旭
化成製、Tg=109℃、平均粒子径200nm)固形
分48%を30部添加し防湿塗料1を調製した。
【0061】<防湿塗料2>水100部に天然マイカ
(白雲母、組成式 K2O・3Al23・6SiO2・2
2O、平均粒子径18μm、アスペクト比20、山口
雲母工業所製、商品名FA−500)30部を添加後、
攪拌した後、シランカップリング剤(N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、商品
名:KBM603、信越化学工業製)の5%水溶液を6
部(天然マイカに対して1%の添加)添加し攪拌し、カ
チオン性樹脂(ポリアミドポリ尿素−ホルマリン樹脂、
商品名:スミレーズレジン302、住友化学製、固形分
60%)を2部添加し攪拌した。これにエチレンアクリ
ル酸共重合水溶液(商品名ザイクセン−AC、住友精化
製、分子量25000、アクリル酸/エチレン共重合比
率=15/85、固形分30%、アンモニア中和タイ
プ)150部加え、攪拌した(平板状顔料とαオレフィ
ン・不飽和カルボン酸共重合体の配合比=40/6
0)。さらにこの水性塗料にポリスチレンラテックス
(商品名L8801、旭化成製、Tg=109℃、平均
粒子径200nm)固形分48%)を30部添加、攪拌し
て防湿塗料2を調製した。
【0062】<防湿塗料3>水100部に合成マイカ
(合成フッ素金雲母、組成式KMg3AlSi3
10 2、平均粒子径20μm、アスペクト比60、トピ
ー工業製、商品名PDM−9L−20)30部を添加、
攪拌した後、カルボン酸変性SBRラテックス(カルボ
ン酸変性スチレン−ブタジエンラテックス、商品名S1
X2、日本ゼオン製、酸変性率:約20%、Tg:18
℃、固形分濃度:50%)90重量部を添加、攪拌して
防湿塗料3を調製した(平板状顔料とSBRラテックス
の配合比=40/60)。
【0063】<防湿塗料4>水100部に合成マイカ
(合成フッ素金雲母、組成式KMg3AlSi3
10 2、平均粒子径20μm、アスペクト比60、トピ
ー工業製、商品名PDM−9L−20)30部を添加
後、攪拌した後、これにエチレンアクリル酸共重合エマ
ルジョン(商品名S−3121、東邦化学製、分子量2
7500、アクリル酸/エチレン共重合比率=15/8
5、固形分30%)150部加え、攪拌し、防湿塗料4
を調製した(平板状顔料とαオレフィン・不飽和カルボ
ン酸共重合体の配合比=40/60)。
【0064】<実施例1>アンカー用塗料を未晒クラフ
ト紙(70g/m2、厚さ100μm)の片面にに塗工
量(固形として)が15g/m2となるようにメイヤー
バーで塗工後、120℃で1分間乾燥してアンカー層を
形成した。このアンカー層上に防湿塗料1を固形分とし
て塗工量が5g/m2となるようにメイヤーバーで塗工
後、130℃で2分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0065】<実施例2>アンカー用塗料を未晒クラフ
ト紙(70g/m2、厚さ100μm)の片面に塗工量
(固形として)が15g/m2となるようにメイヤーバ
ーで塗工後、120℃で1分間乾燥してアンカー層を形
成した。このアンカー層上に防湿塗料2を固形分として
塗工量が5g/m2となるようにメイヤーバーで塗工
後、130℃で2分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0066】<実施例3>アンカー用塗料を未晒クラフ
ト紙(70g/m2、厚さ100μm)の片面に塗工量
(固形として)が15g/m2となるようにメイヤーバ
ーで塗工後、120℃で1分間乾燥してアンカー層を形
成した。このアンカー層上に防湿塗料2を固形分として
塗工量が25g/m2となるようにメイヤーバーで塗工
後、130℃で2分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0067】<比較例1>未晒クラフト紙(70g/m
2、厚さ100μm)の片面に防湿塗料1を固形分とし
て塗工量が5g/m2となるようにメイヤーバーで塗工
後、130℃で2分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0068】<比較例2>エチレンアクリル酸共重合エ
マルジョン(商品名S−3121、東邦化学製、分子量
27500、アクリル酸/エチレン共重合比率=15/
85、固形分30%)を未晒クラフト紙(坪量70g/
2、厚さ100μm)に固形分として25g/m2にな
るようにメイヤーバーで塗布後、130℃で2分間乾燥
し防湿積層体を得た。
【0069】<比較例3>アンカー用塗料を未晒クラフ
ト紙(70g/m2、厚さ100μm)の片面に塗工量
(固形として)が15g/m2となるようにメイヤーバ
ーで塗工後、120℃で1分間乾燥してアンカー層を形
成した。このアンカー層上に防湿塗料3を固形分として
塗工量が5g/m2となるようにメイヤーバーで塗工
後、130℃で2分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0070】<比較例4>防湿塗料4を未晒クラフト紙
(坪量70g/m2、厚さ100μm)の片面に、メイ
ヤーバーを用いて、乾燥塗工量が5g/m2になるよう
に塗工し、熱風循環乾燥機を用いて110℃で2分間加
熱乾燥して防湿層を形成し、防湿積層体を得た。得られ
た防湿積層体を前記テストに供した。テスト結果を表1
に示す。
【0071】<試験方法> 1)透湿度 JIS−Z−0208(カップ法)B法(40℃90%
RH)で防湿塗工面を外側にして測定した。透湿度の基
準としては50g/m2・24時間以下であれば実用性
がある。 2)離解性 防湿積層体45g相当分を約5cm四方にカッティング
したものをTAPPI離解標準機(ディスインテグレー
ター、2リットル容器)を用いて水1500g中で20
分間離解した。得られたスラリーを実験室手抄きマシー
ンで坪量60g/m2の手抄きシートを作製した。未離
解物(フィルム片、紙片)の大きさを目視で評価し、離解
片の大きさ(長径)が1mm未満のものを○、1〜5m
mのものを△、5mmより越えて大きいものを×とし
た。離解片の大きさは5mm以下であれば古紙として使
用できるが、1mm以下であれば古紙の用途が広がり好
ましい。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】本発明によって、古紙として再利用可能
な(水離解性を有する)防湿積層体であって、防湿性を
飛躍的に高め、かつ離解性に優れた防湿積層体を提供す
ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 21/16 D21H 21/16 21/52 21/52 Fターム(参考) 4F100 AC05 AK03B AK12 AK70B AL05B AR00C AT00A BA03 BA07 BA10C CA13B CA13H CA30B CC00C DE02B DE02H DG10A EH46 EJ65 GB15 GB71 JA05B JA07B JB06 JB06B JD04B JL16 YY00B 4L055 AG07 AG27 AG38 AG59 AG63 AG71 AG76 AG78 AG89 AG94 AH02 AH23 AH37 AJ01 AJ02 AJ04 BE09 FA19 FA20 GA05 GA47

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも片面にアンカー層を設
    け、該アンカー層上に防湿層を設けた防湿積層体におい
    て、防湿層が下記成分を含むことを特徴とする防湿積層
    体。 (1)平板状顔料。 (2)α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体。 (3)ビニル系乳化重合体。
  2. 【請求項2】α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合
    体が、エチレン・アクリル酸又はエチレン・メタクリル
    酸共重合体で、分子量が5000〜10万であることを
    特徴とする請求項1記載の防湿積層体。
  3. 【請求項3】ビニル系乳化重合体のガラス転移点(Tg)
    が10℃以上であることを特徴とする請求項1〜2記載
    の防湿積層体。
  4. 【請求項4】ビニル系乳化重合体の平均粒子径が平板状
    顔料の平均粒子径以下であることを特徴とする請求項1
    〜3記載の防湿積層体。
  5. 【請求項5】防湿層が防湿性向上剤を含むことを特徴と
    する請求項1〜4記載の防湿積層体。
  6. 【請求項6】アンカー層が顔料および水性の接着性樹脂
    を含むことを特徴する請求項1〜5記載の防湿積層体。
  7. 【請求項7】防湿層上にオーバーコート層を有すること
    を特徴とする請求項1〜6記載の防湿積層体。
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