JP2001355170A - 水解性乾式不織布 - Google Patents

水解性乾式不織布

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JP2001355170A
JP2001355170A JP2000178023A JP2000178023A JP2001355170A JP 2001355170 A JP2001355170 A JP 2001355170A JP 2000178023 A JP2000178023 A JP 2000178023A JP 2000178023 A JP2000178023 A JP 2000178023A JP 2001355170 A JP2001355170 A JP 2001355170A
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JP
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water
fiber
fibers
soluble
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JP2000178023A
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English (en)
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Kazuo Matsuda
一男 松田
Junichi Taniguchi
純一 谷口
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風合、水解性、機械的強度、柔軟性等の諸性
能に優れる水解性不織布及び該不織布を用いてなる拭浄
材を提供する。 【解決手段】 水中溶解温度40℃以下のポリビニルア
ルコール系水溶性繊維及び水中溶解温度60℃以上のセ
ルロース系繊維を含み、繊維間の少なくとも一部が該水
溶性繊維により接合された水解性乾式不織布であって、
該ポリビニルアルコール系水溶性繊維の水中溶解温度を
X℃とするとき、該水溶性繊維の配合率Y(質量%/不
織布)が(1.5X+5)≦Y≦(0.5X+75)で
あり、かつ不織布表面に面積0.2〜50mm2の熱圧
着部が多数形成されている嵩密度0.5g/cm3以下
の水解性乾式不織布とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風合、水解性、機
械的強度、柔軟性等の諸性能に優れる水解性不織布及び
該不織布を用いてなる拭浄材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、拭浄材等として種々の水解性不織
布が検討されており、たとえば木材パルプをポリビニル
アルコール(PVA)等の水溶性バインダーで接着した
水解性紙が知られている。しかしながら、かかる水解性
紙は風合及び吸液性に劣る問題があった。厚さを薄くす
れば風合は改善されるが、この場合、機械的強度、保液
性等が低下してしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、風
合、保液性、水解性、強度等の諸性能に優れる水解性保
液材及び拭浄材を提供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、(1) 水中
溶解温度40℃以下のポリビニルアルコール系水溶性繊
維及び水中溶解温度60℃以上のセルロース系繊維を含
み、繊維間の少なくとも一部が該水溶性繊維により接合
された水解性乾式不織布であって、該ポリビニルアルコ
ール系水溶性繊維の水中溶解温度をX℃とするとき、該
水溶性繊維の配合率Y(質量%/不織布)が(1.5X
+5)≦Y≦(0.5X+75)であり、かつ不織布表
面に面積0.1〜50mm2の熱圧着部が多数形成され
ている嵩密度0.5g/cm3以下の水解性乾式不織
布、(2) 剛軟度35mm以下、強度25N/25m
m以上である(1)に記載の水解性乾式不織布,(3)
(1)又は(2)に記載の水解性乾式不織布を用いて
なる拭浄材、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、風合、吸液性、機械的
性能、水解性、柔軟性等の諸性能に優れた不織布とする
ために特定の構成を採用することを見出したものであ
る。まず本発明においては、水中溶解温度40℃以下の
PVA系水溶性繊維及びセルロース系繊維を併用する必
要がある。両繊維は親和性が高いことからPVA系水溶
性繊維の配合量を減じても十分な接着強力・機械的性能
が奏され、よってPVA系繊維に比して風合及び保液性
が良好なセルロース系繊維の特長が発揮されて両繊維を
併用することによる顕著な効果が奏される。
【0006】しかしながら、単に両繊維を併用しただけ
では所望の不織布は得られない。一般にPVA系繊維を
バインダー繊維としてスラリーに投入し、該スラリーを
抄き上げて湿式抄造不織布(紙)を製造することが知ら
れているが、該方法では構成繊維が二次元方向に配向す
るために嵩高な不織布は得られず、しかも紙料を水に分
散させる必要があるためにバインダー繊維が抄紙工程中
に溶出したり、また繊維形態が損われて繊維間の空隙が
減じるために不織布の嵩高性(風合・保液性)が損われ
る。以上のことから、本発明においては両繊維を用いた
乾式不織布とする必要がある。乾式不織布では繊維が三
次元方向に配向するため繊維間に多数の空隙が形成され
て嵩高となり、しかも水溶性繊維を水に分散させる必要
がないため、不織布の製造工程で繊維が溶出・膨潤せず
にその形態を保持することが可能となる。一般にPVA
系繊維は湿熱下で優れた接着能を奏するものの、乾熱下
では接着能が十分に発揮されず不織布の機械的性能が不
十分になる問題がある。しかしながら、本発明において
は水中溶解温度の低いPVA系水溶性繊維を用いてお
り、かつ該繊維と親和性の高いセルロース系繊維を用い
ていることから、湿熱下だけでなく乾熱下においても優
れた接着効果が得られる。
【0007】本発明に用いられるPVA系水溶性繊維の
水中溶解温度は40℃以下、好適には30℃以下、さら
に好適には20℃以下、またさらに好適には10℃以下
である必要がある。かかるPVA系繊維を用いることに
より水解性に優れた不織布が得られることはいうまでも
ないが、このように水中溶解温度の低い繊維は乾熱下で
も優れた接着能を奏することから、嵩高でかつ機械的性
能に優れた乾式不織布を得ることが可能となる。水中溶
解温度の下限は特に限定されないが、実施例に記載の方
法で水中溶解温度を測定すると必然的に0℃以上とな
る。
【0008】本発明に使用されるPVA系水溶性繊維の
構成は特に限定されないが、PVA系繊維の水中溶解温
度を低減せしめる点からは平均重合度3000以下、特
に2000以下であるのが好ましく、ケン化度は99モ
ル%以下、さらに98モル%以下、特に90モル%以下
であるのが好ましい。しかしながら、繊維の機械的性能
を高め、また繊維の製造工程における膨潤・膠着を抑制
する点からは平均重合度500以上、さらに1000以
上であるのが好ましく、ケン化度は80モル%以上、特
に85モル%以上であるのが好ましい。繊維を構成する
ビニルアルコール系ポリマーは他の成分により変性され
ていたり共重合されていてもよい。また本発明のPVA
系水溶性繊維はビニルアルコール系ポリマーのみで構成
されている必要はなく、他のポリマーがブレンドされて
いたり、他のポリマーとの混合紡糸繊維や複合紡糸繊維
であってもかまわない。しかしながら、不織布の水解性
及び接着能の点からは繊維の60質量%以上、特に80
質量%以上がビニルアルコール系ポリマーであるのが好
ましい。もちろん、複数種のビニルアルコール系ポリマ
ーにより構成されていてもかまわない。
【0009】また不織布の柔軟性を高める点からはPV
A系水溶性繊維の伸度は高いものが好ましく、具体的に
は伸度10%以上、特に20%以上のものが好ましい。
該繊維を用いることにより柔軟性に優れた不織布が得ら
れる。繊維の伸度の上限は特に限定されないが、一般に
は40%以下である。また不織布の機械的性能を高める
点からはPVA系水溶性繊維の強度は3cN/dtex以上、
特に4cN/dtex以上であるのが好ましい。
【0010】また本発明においては水中溶解温度60℃
以上のセルロース系繊維を用いる必要がある。該繊維は
風合、保液性に優れるとともにPVA系水溶性繊維との
親和性が高いことから高性能不織布を得ることが可能に
なる。セルロース系繊維の水中溶解温度は60℃以上、
好ましくは80℃以上、さらに好ましくは実質的に非水
溶性の繊維が好ましい。セルロース系繊維の水中溶解温
度が低すぎると製造工程や保管時等に吸液して不織布の
風合、嵩高性が損われやすくなる。セルロース系繊維の
具体的種類は特に限定されない。たとえば従来広く使用
されている天然繊維(綿、麻、ウール、絹等)、レーヨ
ン繊維(ビスコースレーヨン繊維、ポリノジックレーヨ
ン繊維など)等が使用できる。なかでも機械的性能、保
液性等に優れていることからレーヨン繊維、特にビスコ
ースレーヨン繊維を用いるのが好ましい。不織布の柔軟
性の点からは、セルロース系繊維の伸度は10%以上で
あるのが好ましく、機械的強度を高める点からは強度1
cN/dtex以上であるのが好ましい。
【0011】かかる繊維を用いて不織布を製造すればよ
いが、単に両者を併用するだけでは嵩高で風合・保液性
に優れるとともに機械的性能の高い不織布は得られな
い。すなわち、前述のようにPVA系水溶性繊維の水中
溶解温度が低ければ低いほど接着能が高まり不織布の機
械的性能が向上するが、一方で、不織布の製造工程や保
管時等に吸水膨潤しやすく不織布の風合・保液性が損わ
れやすい問題がある。水溶性繊維の水中溶解温度を高め
れば風合・保液性が損われにくくなるが、反面、十分な
接着能が得られにくくなる。
【0012】以上のことから、PVA系水溶性繊維の水
中溶解温度に応じて該水溶性繊維の配合量を決定する必
要がある。具体的には、PVA系水溶性繊維の水中溶解
温度をX℃とするとき、該水溶性繊維の配合率Y(質量
%/不織布)を(1.5X+5)≦Y≦(0.5X+7
5)、好ましくは(1.5X+10)≦Y≦(0.5X
+70)とする必要がある。水溶性繊維の配合率Yが上
記範囲より少ない場合には不織布の機械的性能が不十分
となり、逆に上記範囲より多い場合にはPVA系水溶性
繊維が必要以上に多量になるため不織布の風合、保液性
等が不十分となる。該条件を充足させることにより風合
・保液性に優れ、かつ機械的強度の高い不織布を得るこ
とができるが、風合及び保液性の点からはセルロース系
繊維の配合割合が高いものが好ましいことから、上記範
囲を充足し、かつセルロース系繊維の配合割合を10質
量%以上/不織布、特に50質量%以上/不織布とする
のがより好ましい。
【0013】本発明の不織布を構成する繊維の繊度は1
0dtex以下、特に5dtex以下であるのが好ましい。繊度
が大きすぎると不織布の風合が劣化し、また水解性も低
下する。しかしながら、水溶性繊維の繊度が小さくなり
すぎると、不織布の製造工程通過性が低下し、また保管
時等のに吸湿しやすくなることから、繊度は0.1dtex
以上、特に1dtex以上とするのが好ましい。また同理由
から繊維長1〜100mm程度とするのが好ましい。ま
た接着強度を高め嵩高性を保持する点からは、(PVA
系水溶性繊維の繊度A)/(セルロース系繊維の繊度
B)=0.8〜2、特にA/B=0.9〜1.8、さら
にA/B=1〜1.6とするのが好ましい。該構成とす
ることにより、嵩高性を必要以上に損うことなく優れた
接着強力が奏される。
【0014】なお、本発明の効果を損わない範囲であれ
ば、前述のPVA系水溶性繊維及びセルロース系繊維以
外の繊維を配合してもかまわない。たとえばアクリル系
繊維、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン系繊維、ポ
リプロピレン系繊維)、ポリエステル系繊維(ポリ乳酸
系繊維を包含する)、ポリアミド系繊維、水中溶解温度
の高い(たとえば50℃以上)のPVA系繊維等が挙げ
られる。しかしながら、本発明の効果を効率的に得る点
からは、他の繊維の配合割合を30質量%以下、特に1
0質量%以下とするのが好ましい。また本発明の効果を
損わない範囲であれば、繊維状を有していない樹脂等を
配合してもかまわないが、樹脂を付与すると嵩高性、風
合等が損われることから、配合割合3質量%以下/不織
布、特に0〜1質量%/不織布とするのが好ましい。
【0015】また本発明の不織布は、繊維同志の接触点
の少なくとも一部が該水溶性繊維により接合されている
ものである。前述のように、バインダー樹脂等を多量に
配合すると不織布の嵩高性が損われるが、本発明におい
ては繊維間の少なくとも一部がセルロース系繊維との親
和性の高い水溶性繊維により接合されていることから、
嵩高でかつ機械的強度に優れた不織布が得られる。しか
しながら、嵩高で機械的強度に優れた不織布を得る点か
らは、該構成を採用するだけでは不十分であり、不織布
表面に面積0.1〜50mm2の熱圧着部を多数形成す
る必要がある。すなわち、かかる特定の熱圧着部を形成
させた場合、熱圧着部以外の領域(非熱圧着部)では高
度の嵩高性が保持されることから不織布の風合、保液性
等が向上し、しかも熱圧着部においては優れた接着強力
が奏されることから機械的強度に優れた不織布が得られ
る。
【0016】各熱圧着部の面積はそれぞれ0.1〜50
mm2、好ましくは0.2〜20mm2、さらに好ましく
は0.2〜10mm2、特に0.2〜1mm2とする必要
がある。各圧着部の面積が小さくなると不織布の機械的
強度も低下しやすくなるが、本発明においては特定のP
VA系繊維及びセルロース系繊維を用いていることから
圧着部の面積が小さくても高い接着性能が奏される。圧
着部の面積を小さくすることによって不織布の嵩高性が
高まって風合、保液性、柔軟性等が向上し、しかも各圧
着部の面積が大きい場合に比して、水に浸漬した際の圧
着部と水との接触面積が多くなることから水解性の点で
もより顕著な効果が得られる。
【0017】圧着部の形状は特に限定されず、たとえば
丸、楕円、菱形、多角形等あらゆる形状が採用できる
が、圧着部と水との接触面積を高める点、不織布性能を
均質にする点等から4角形であるのが好ましく、熱圧着
部を実質的に規則的にかつ均質に形成させるのが好まし
い。なお、本発明の効果を損わない範囲であれば熱圧着
部の面積が上記範囲以外の部分を有していてもかまわな
い。また不織布の機械的強度を確保する点からは、熱圧
着部の総面積を不織布表面の10%以上、特に15%以
上とするのが好ましく、不織布の嵩高性を確保する点か
らは、熱圧着部の総面積を不織布表面の50%以下、特
に40%以下、さらに30%以下とするのが好ましい。
【0018】不織布の嵩密度は0.5g/cm3以下、
好ましくは0.3g/cm3以下、さらに好ましくは
0.25g/cm3以下とする必要がある。嵩密度が高
すぎると風合、保液性、柔軟性が不十分となる。なお、
不織布の嵩密度は乾式不織布とすることにより高めるこ
とができるが、熱圧着部の面積、総面積の割合等を変更
することによってコントロールできる。不織布の機械的
強度を確保する点からは、不織布の嵩密度は0.1g/
cm3以上であるのが好ましい。また軽量性の点から
は、目付100g/m2以下、特に80g/m2以下、さ
らに60g/m2以下であるのが好ましい。本発明の不
織布は機械的強度に優れていることから、かかる低目付
とした場合であっても十分な性能が発揮される。不織布
の目付の下限は特に限定されないが、機械的性能及び保
液性を確保する点からは10g/m2以上、特に30g
/m2以上であるのが好ましい。
【0019】以下に本発明の乾式不織布の好適な製造方
法を具体的に説明する。本発明の不織布の製造方法は特
に限定されないが、乾式不織布とする必要がある。紙料
を水に分散して抄き上げる湿式抄造法では得られる不織
布の嵩密度が小さくなり、また繊維が2次元方向に配向
するため風合・吸液性の点で所望の効果が得られない。
なお本発明にいう乾式不織布とは、乾式繊維ウエブから
製造される不織布であり、本発明の効果を損わない範囲
であれば製造工程においては水等を付与してもかまわな
い。
【0020】本発明の乾式不織布を製造するために、ま
ずセルロース系繊維及びPVA系水溶性繊維を含む乾式
繊維ウエブを製造する。たとえば繊維を捲縮、カットし
たステープルをカードなどで開繊して得られるパラレル
ウエブ、クリスクロスウエブ、ランダムウエブ等の繊維
ウエブや、エアレイド法により得られるエアレイドウエ
ブが挙げられる。捲縮繊維としては、捲縮数3〜15個
/インチ、捲縮率5〜15%、捲縮弾性率1〜5%、特
に捲縮数5〜12個/インチ、捲縮率6〜10%、捲縮
弾性率2〜4%の捲縮繊維を用いるのが好ましい。
【0021】ついでかかる乾式ウエブを熱エンボス処理
してエンボス不織布を製造すればよい。熱エンボス処理
を施すことにより、PVA系水溶性繊維の接着能が発揮
されて繊維間の少なくとも一部が接合して機械的強度に
優れた不織布が得られる。このとき、本発明の効果を損
わない範囲であれば水存在下で熱エンボス処理を施して
PVA系水溶性繊維の接着能をさらに高めてもかまわな
いが、該処理を行うと不織布の風合が損われることか
ら、実質的に乾熱下で熱エンボス処理を施すのが好まし
い。また本発明の効果を損わない範囲であればさらにニ
ードルパンチ処理等を施してもかまわない。
【0022】かかる熱エンボス処理における加熱ロール
の温度、圧力、処理速度、エンボス模様等は目的に応じ
て適宜設定できる。不織布の強度及び嵩高性等の点から
は、5〜100kg/cmの線圧あるいは10〜100
kg/cm2、特に20〜50kg/cm2の面圧を採用
するのがより好ましい。熱圧着時間は、可能な限り短い
方が好ましく、具体的には0.01〜10秒程度とする
のが好ましい。また熱エンボス温度は、不織布の水解
性、機械的強度等をともに確保する点から140〜22
0℃とすればよく、水溶性繊維の接着能に応じて設定す
ればよい。
【0023】このとき、不織布の熱圧着部の面積が所定
の範囲となるようにエンボス柄、サイズ等を決定する必
要がある。不織布の全面が熱圧着処理されていたり、各
熱圧着部の面積が大きすぎると嵩比重が大きくなって本
発明の不織布は得られない。熱圧着部とエンボス柄は実
質的に同一形状・同一サイズとなることから、所望の熱
圧着部と実質的に同一形状・サイズを有するエンボス柄
とすればよい。なお本発明の効果が得られる範囲であれ
ば、シートの一部分が熱エンボス処理されていなくても
かまわない。なお本発明における熱圧着条件(温度・圧
力)はシートに実際にかかる温度及び圧力であって、設
定温度や設定圧力ではない。実際の温度及び圧力はサー
モラベルや圧力インジケーターなどによって実測するこ
とができる。
【0024】該方法によれば機械的強度及び水解性に優
れた不織布が得られる。より具体的には、強度20N/
25mm以上、特に23N/25mm以上、実施例で規
定された水解性12回以下、特に8回以下の不織布が得
られる。さらに該方法によれば、機械的強度及び水解性
に優れているのみでなく、柔軟性の高い不織布が得られ
る。具体的には剛軟度35mm以下、伸度30%以上、
特に40%以上の不織布が得られる。
【0025】なお本発明の乾式不織布は、場合によって
は他の素材と積層したり継ぎ合せて使用してもよく、ま
た他の素材により被覆されていてもかまわない。本発明
の乾式不織布は、風合、機械的性能、吸液性、水解性等
の諸性能に優れていることからあらゆる用途に使用でき
る。たとえば、生理用品、パンテイーライナー、失禁パ
ッド、痔パッド、シーツ、使い捨て衣料、拭浄体として
好適であり、なかでも風合、水解性、機械的性能、柔軟
性等が良好であることから拭浄材として特に好適であ
る。具体的には、工業用薬品(特に非水系薬品)用拭浄
材、病院、介護などの医療用拭浄材等が挙げられ、かか
る用途に用いた後、たとえば水洗トイレにそのまま廃棄
することができる。PVA系繊維及びセルロース系繊維
は生分解性にも優れていることから環境にやさしく、容
易に廃棄することができる。
【0026】
【実施例】[極限粘度 ポイズ]東京計器製B型粘度計
により測定した。 [PVAの平均重合度]JIS K6726に準拠し、
30℃の水溶液の極限粘度[η]の測定値よりlogP
=1.63log([η]×104/8.29)によって算出し
た。なお、PはPVAの平均重合度である。
【0027】[繊度 dtex]JIS―L−1015―
7.5.1に準じて測定した。 [繊維強度 cN/dtex、伸度 %]JIS―L−109
5―7.5.1に準じて測定した。
【0028】[水中溶解温度 ℃]試長4cmの繊維に
2mg/dtexの荷重を吊り下げ、0℃の水に浸漬
し、水を2℃/minの速度で昇温したときに、繊維が
溶断する温度を水中溶解温度として測定した。 [捲縮数、捲縮率、捲縮弾性率]それぞれJIS―L―
1015―7.12.1、JIS―L−1015―7.
12.2、JIS−L−1015.7.13に準じて測
定した。
【0029】[目付 g/m2]不織布を10cm×1
0cmの大きさに切出し、室内の風の影響を減じる為に
上下左右前後を封じた小数点以下3桁まで測定可能な精
密天秤の乗せ、得られた不織布質量を100倍してg/m2
単位の目付とした。なお、不織布面積が小さい場合に
は、適当なサイズに切り出して質量を測定し換算して求
めることとする。 [強度 N/25mm、伸度 %]不織布の製造方向
(MD)及び巾方向(CD)について、巾25mm、長
さ20cmの大きさに不織布を切出し、インストロン社製
引張試験機(5543型)にてチャック間距離10c
m、引張り速度1cm/minにてMD、CD各々3枚
測定しその平均値を不織布強度及び伸度として算出し
た。
【0030】[厚み μm、嵩密度 g/cm3]10c
m×10cmの大きさに切出した目付(A)g/m2の不織
布試料について、JIS−L−1913に準じて任意の
10点において厚さを測定し、この相加平均を厚み
(B)μmとした。次いでAをBで除して不織布の嵩密
度を算出した。なお試料のサイズが10cm×10cm
よりも小さい場合には、試料を切り出すことなくそのま
ま用いて各値を測定することとする。
【0031】[剛軟度 mm]JIS L 1913に
記載の41.5°カンチレバー法に準じ、幅25mm、
長さ250mmの試験片を用いて41.5°カンチレバ
ー形試験機により剛軟度を測定した。 [水解性 回]25℃の水300mlを入れた1000
ccのメスシリンダーに50mm×50mmに切出した
不織布試料を投入しメスシリンダーの上部口をゴム栓で
密閉した。次いで直ちに往復反転運動を1回/秒の速度
で行い、不織布の形態が崩壊する回数を水解性として評
価した。なお、往復反転運動とは、メスシリンダーを反
転させて上下の位置を変え、さらに反転してメスシリン
ダーの上限を元の状態に戻すという動作を1サイクル
(1回)とするものである。
【0032】[実施例1]平均重合度1750、平均ケ
ン化度88.5モル%のビニルアルコール系ポリマーか
らなる水中溶解温度1℃、繊度2.5dtex、強度4.5
cN/dtex、伸度25%のPVA系水溶性繊維(株式会社
クラレ製「クラロンK-II(WN2)」を用い、該繊維を
110℃に加熱して捲縮を付与した後に繊維長52mm
にカットして捲縮繊維を製造した。該捲縮繊維の捲縮数
は7.8個/25mm,捲縮率8.1%、捲縮弾性率は
2.8%であった。またセルロース系繊維として、繊度
1.7dtex、繊維長40mm、強度1.8cN/dtex、伸度1
8%、捲縮数14個/25mm、捲縮率12%、捲縮弾
性率4%、水中溶解温度100℃以上(実質的に非水溶
性)のビスコースレーヨン系繊維(大和紡績株式会社製
「コロナCD」)を用いた。
【0033】かかるPVA系水溶性繊維及びセルロース
系繊維を質量比30:70で混綿、パラレルカード工程
(テーカイン350rpmm、シリンダー180rp
m、ドッファー10rpm)を通過させて乾式繊維ウェ
ッブを製造した。次いで、該ウエッブに熱エンボス処理
を施して目付50g/m2、嵩比重0.196g/cm3
の乾式不織布を製造した。なお熱エンボス条件は、温度
160℃、圧力40kg/cm、速度50m/minと
し、1mm×0.6mmの菱形圧着部(面積0.6mm
2)が非連続で直線状に規則的かつ均質に多数形成され
るように処理を施した(熱圧着部総面積25面積%/不
織布)。得られた不織布は嵩高で風合及び保液性の良好
なものであり、また強度26N/25mm、伸度48
%、剛軟度29mmであり、強度及び柔軟性に優れたも
のであった。該不織布に水解性試験を施したところ、水
解性6回という高い水解性を奏し、水洗トイレに廃棄可
能なものであり拭浄材等として優れた性能を有してい
た。
【0034】[実施例2]平均重合度1750、平均ケ
ン化度96.5モル%のビニルアルコール系ポリマーか
らなる水中溶解温度24℃、繊度2.5dtex、強度6.
5cN/dtex、伸度21%のPVA系水溶性繊維(株式会
社クラレ製「クラロンK-II(WN5)」を用い、該繊維
を110℃に加熱して捲縮を付与した後に繊維長51m
mにカットして捲縮繊維を製造した。該捲縮繊維の捲縮
数は8.8個/25mm,捲縮率7.1%、捲縮弾性率
は3.1%であった。またセルロース系繊維として、繊
度1.7dtex、繊維長40mm、強度1.8cN/dtex、伸度
18%、捲縮数14個/25mm、捲縮率12%、捲縮
弾性率4%のビスコースレーヨン系繊維(大和紡績株式
会社製「コロナCD」)を用いた。
【0035】かかるPVA系水溶性繊維及びセルロース
系繊維を質量比80:20で混綿し、熱エンボス温度を
190℃に変更した以外は実施例1と同様の方法で目付
50g/m2、嵩比重0.196g/cm3の乾式不織布
を製造した。得られた不織布は嵩高で風合及び保液性の
良好なものであり、また強度36N/25mm、伸度3
7%、剛軟度31mmであり、強度及び柔軟性に優れた
ものであった。該不織布に水解性試験を施したところ、
水解性15回という十分な水解性を奏し、水洗トイレに
廃棄可能なものであり拭浄材等として優れた性能を有し
ていた。
【0036】[比較例1]かかるPVA系水溶性繊維及
びセルロース系繊維を質量比85:15で混綿した以外
は実施例1と同様に不織布を製造した。得られた不織布
の目付は50g/m2、嵩比重0.181g/cm3であ
り、強力45N/25mm、伸度34%、剛軟度51m
m、水解性4回であった。該不織布は機械的性能に優れ
ているものの、PVA系水溶性繊維が多量に配合されて
いることから実施例1に比して風合、柔軟性、保液性等
に劣るものであった。
【0037】[比較例2]セルロース系繊維にかえて繊
度2.2dtex、繊維長51mm、強度6.4cN/dtex,
伸度23%、捲縮数12.3個/25mm、捲縮率13
%、捲縮弾性率3.9%のポリエステル原綿(株式会社
クラレ製「P802」)を用いた以外は実施例1と同様
に不織布を製造した。得られた不織布の目付は50g/
2、嵩比重0.138g/cm3であり、強力19N/
25mm、伸度34%、剛軟度44mm、水解性9回で
あった。ポリエステル原綿はPVA系水溶性繊維との親
和性が低いことから不織布強度は低く、しかも剛直で風
合、保液性等に劣るものであった。
【0038】[比較例3]セルロース系繊維を配合しな
い以外は実施例2と同様に乾式不織布を製造した。得ら
れた不織布の目付は50g/m2、嵩比重0.510g
/m3であり、強力56N/25mm、伸度22%、剛
軟度45mm、水解性13回であった。該不織布は機械
的性能に優れているものの柔軟性・嵩高性が低く、実施
例1に比して保液性、風合等に劣るものであった。 [比較例4]かかるPVA系水溶性繊維及びセルロース
系繊維を質量比15:85で混綿した以外は実施例2と
同様に不織布を製造した。得られた不織布の目付は50
g/m2、嵩比重0.176g/cm3であり、強力12
N/25mm、伸度24%、剛軟度32mm、水解性8
回であった。該不織布は嵩高で風合は良好であるもの
の、PVA系水溶性の接着能が不十分であるために機械
的性能に劣るものであった。
【0039】[比較例5]なお熱エンボス条件を、温度
160℃、圧力40kg/cm、速度50m/minと
し、8mm×8mmの菱形圧着部(面積64mm2)が
非連続で直線状に規則的かつ均質に多数形成されるよう
に処理を施した以外は実施例1と同様に不織布を製造し
た(熱圧着部総面積25面積%/不織布)。得られた不
織布の目付は50g/m2、嵩比重0.233g/m3
あり、強力37N/25mm、伸度29%、剛軟度42
mm、水解性48回であった。該不織布は機械的強度に
優れているものの、風合、保液性、水解性等に劣るもの
であった。 [比較例6]実施例2において得られた繊維乾式ウエブ
に、PVA系樹脂(株式会社クラレ製「217」)の2
2℃、固形質量10質量%の水溶液を固形分で5質量%
/不織布付与して実施例1と同様に熱圧着処理を施し
た。得られた不織布の目付は50g/m2、嵩比重0.
526g/m3であり、強力39N/25mm、伸度2
9%、剛軟度127mm、水解性24回であった。該不
織布は機械的強度に優れているものの、剛直で風合、保
液性、水解性等に劣るものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中溶解温度40℃以下のポリビニルア
    ルコール系水溶性繊維及び水中溶解温度60℃以上のセ
    ルロース系繊維を含み、繊維間の少なくとも一部が該水
    溶性繊維により接合された水解性乾式不織布であって、
    該ポリビニルアルコール系水溶性繊維の水中溶解温度を
    X℃とするとき、該水溶性繊維の配合率Y(質量%/不
    織布)が(1.5X+5)≦Y≦(0.5X+75)で
    あり、かつ不織布表面に面積0.1〜50mm2の熱圧
    着部が多数形成されている嵩密度0.5g/cm3以下
    の水解性乾式不織布。
  2. 【請求項2】 剛軟度35mm以下、強度25N/25
    mm以上である請求項1に記載の水解性乾式不織布。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の水解性乾
    式不織布を用いてなる拭浄材。
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