JP2001355036A - 成形性に優れた高強度鋼管とその製造方法 - Google Patents

成形性に優れた高強度鋼管とその製造方法

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JP2001355036A JP2000174370A JP2000174370A JP2001355036A JP 2001355036 A JP2001355036 A JP 2001355036A JP 2000174370 A JP2000174370 A JP 2000174370A JP 2000174370 A JP2000174370 A JP 2000174370A JP 2001355036 A JP2001355036 A JP 2001355036A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイドロフォーム成形に適した優れた成形性
を有する高強度鋼管およびその製造方法を提供する 【解決手段】 体積分率で50%以上のフェライトと、
体積分率で3%以上の残留オーステナイトを含む第2相
との複合組織であり、鋼板1/2板厚での板面の{11
0}<110>〜{332}<110>の方位群のX線
ランダム強度比の平均が2.0以上および/または鋼板
1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ラン
ダム強度比が3.0以上である成形性に優れた高強度鋼
管とその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の足
廻り、メンバーなどに用いられる鋼材で特にハイドロフ
ォーム等に用いられる成形性に優れた高強度鋼管および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の軽量化ニーズに伴い、鋼板の高
強度化が望まれている。高強度化することで板厚減少に
よる軽量化や衝突時の安全性向上が可能となる。また、
最近では、複雑な形状の部位について、高強度鋼の素鋼
板または鋼管からハイドロフォーム法を用いて成形加工
する試みが行われている。これは、自動車の軽量化や低
コスト化のニーズに伴い、部品数の減少や溶接フランジ
箇所の削減などを狙ったものである。
【0003】このように、ハイドロフォーム(特開平1
0−175026号公報参照)などの新しい成形加工方
法が実際に採用されれば、コストの削減や設計の自由度
が拡大されるなどの大きなメリットが期待される。この
ようなハイドロフォーム成形のメリットを充分に生かす
ためには、これらの新しい成形法に適した材料が必要と
なる。例えば、第50回塑性加工連合講演大会(199
9、447頁)にあるようにハイドロフォーム成形に及
ぼすr値の影響が示されている。しかしここでは、シユ
レーションによる解析が主で、実際の材料と1対1対応
するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ハイド
ロフォーム成形に適した材料開発は実用レベルではほと
んど行われておらず、既存の高r値鋼板や高延性鋼板が
ハイドロフォーム成形に使用されつつある状況と言え
る。本発明では、このようなハイドロフォーム成形に適
した優れた成形性を有する鋼管およびその製造方法を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、鋼材の集合
組織とミクロ組織を制御することでハイドロフォーム成
形性に優れた材料を提供するものである。即ち、本発明
の要旨とするところは、 (1)ミクロ組織が体積分率で50%以上のフェライト
と、体積分率で3%以上の残留オーステナイトを含む第
2相との複合組織であり、鋼板1/2板厚での板面の
{110}<110>〜{332}<110>の方位群
のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、あるいは鋼
板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ラ
ンダム強度比が3.0以上の何れかまたは双方であるこ
とを特徴とする成形性に優れた高強度鋼管。
【0006】(2)質量%にて、さらにCを0.04%
以上0.3%以下含みむことを特徴とする前記(1)記
載の成形性に優れた高強度鋼管。
【0007】(3)質量%で、さらに Mn:3%以下、 Ni:3%以下、 Cr:3%以下、 Cu:2%以下、 Mo:2%以下、 W :2%以下、 Co:3%以下、 Sn:0.5%以下 の中の1種または2種以上を合計で0.5%以上3.5
%以下含むことを特徴とする前記(2)記載の成形性に
優れた高強度鋼管。
【0008】(4)質量%で、さらにSi:0.003
〜3%、 Al:3%以下の一方または双方を合計で
0.5%以上3%以下含むことを特徴とする前記(2)
または(3)記載の成形性に優れた高強度鋼管。
【0009】(5)質量%で、さらにP :0.001
〜0.2%、B :0.0002〜0.001%、の一
方または双方を含むことを特徴とする前記(2)〜
(4)の何れか1項に記載の成形性に優れた高強度鋼
管。
【0010】(6)質量%で、さらに Ti:0.3%以下、 Nb:0.3%以下、 V :0.3%以下 の中の1種または2種以上を合計で0.005%以上
0.3%以下含むことを特徴とする前記(2)〜(5)
の何れか1項に記載の成形性に優れた高強度鋼管。
【0011】(7)質量%で、さらにCa:0.000
5〜0.005%、Rem:0.001〜0.02%の
一方または双方を含むことを特徴とする前記(2)〜
(6)の何れか1項に記載の成形性に優れた高強度鋼
管。
【0012】(8)前記(1)〜(7)の何れか1項に
記載の鋼管を製造するにあたり、前記(2)〜(7)の
何れか1項に記載の成分を有する鋳造スラブを、鋳造ま
まもしくは一旦冷却した後に1000℃〜1300℃の
範囲に再度加熱し、熱間圧延して冷却後巻取った熱延鋼
板を造管し、鋼材の化学成分で決まる(2×Ac1 変態
温度+Ac3 変態温度)/3以上1050℃以下に加熱
した後縮径加工を行い、その後、空冷もしくは150℃
/秒以下の冷却速度で300℃以上600℃以下まで冷
却し、その後15℃/秒以下の冷却速度で室温まで冷却
することを特徴とする成形性に優れた高強度鋼管の製造
方法。但し、 Ac1(℃) =723-10.7×Mn%-16.9×Ni%+29.1×Si%+16.9×
Cr% Ac3(℃) =910-203×(C%)1/2-15.2×Ni%+44.7×Si%+31.
5×Mo%+13.1×W%-30×Mn%-11×Cr%-20×Cu%+70×P%+40
×Al%
【0013】(9)前記(1)〜(7)の何れか1項に
記載の鋼管を製造するにあたり、前記(2)〜(7)の
何れか1項に記載の成分を有する熱延鋼板を酸洗し冷延
した後に焼鈍した鋼板を造管し、鋼材の化学成分で決ま
る(2×Ac1 変態温度+Ac3 変態温度)/3以上1
050℃以下に加熱した後縮径加工を行い、その後、空
冷もしくは150℃/秒以下の冷却速度で300℃以上
500℃以下まで冷却し、その後15℃/秒以下の冷却
速度で室温まで冷却することを特徴とする成形性に優れ
た高強度鋼管の製造方法。但し、 Ac1(℃) =723-10.7×Mn%-16.9×Ni%+29.1×Si%+16.9×
Cr% Ac3(℃) =910-203×(C%)1/2-15.2×Ni%+44.7×Si%+31.
5×Mo%+13.1×W%-30×Mn%-11×Cr%-20×Cu%+70×P%+40
×Al%
【0014】(10)縮径加工後時の縮径率が25%以上
であることを特徴とする前記(8)もしくは(9)記載
の成形性に優れた高強度鋼管の製造方法。にある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の成形性に優れた高
強度鋼管おその製造方法について詳細に述べる。ハイド
ロフォーム成形では鋼管を素材とした成形加工が行われ
る。この際、鋼管の軸方向への押し込み量と内圧の関係
を適正に設定することが重要である。内圧のみを増加さ
せた通常の液圧成形と異なり、ハイドロフォーム成形で
は軸押しによる強制的な材料供給によってより厳しい成
形にも耐えることができる。本発明者らは、種々の材料
を用いたハイドロフォーム成形試験を元に、鋼材の結晶
集合組織の制御と適正なミクロ組織形成によって初めて
非常に高いハイドロフォーム成形性が確保できることを
見出した。
【0016】即ち、鋼板1/2板厚での板面の{11
0}<110>〜{332}<110>の方位群および
/または{110}<110>のX線ランダム強度比が
ハイドロフォーム成形等を行う上で最も質量な特性値で
ある。板厚中心位置での板面のX線回折を行い、ランダ
ム結晶に対する各方位の強度比を求めたときの、{11
0}<110>〜{332}<110>の方位群での平
均が2.0以上とした。この方位群に含まれる主な方位
は{110}<110>、{661}<110>、{4
41}<110>、{331}<110>、{221}
<110>、{332}<110>、{443}<11
0>、{554}<110>および{111}<110
>である。これらの各方位のX線ランダム強度比は{1
10}極点図よりベクトル法により計算した3次元集合
組織や{110},{100},{211},{31
0}極点図のうち、複数の極点図を基に級数展開法で計
算した3次元集合組織から求めればよい。例えば、後者
の方法から各結晶方位のX線ランダム強度比を求めるに
は、3次元集合組織のΦ2=45゜断面における(11
0)[1−10]、(661)[1−10]、(44
1)[1−10]、(331)[1−10]、(22
1)[1−10]、(332)[1−10]、(44
3)[1−10]、(554)[1−10]、(11
1)[1−10]の強度で代表させられる。
【0017】{110}<110>〜{332}<11
0>方位群の平均X線ランダム強度比とは、上記の各方
位の相加平均である。上記方位のすべての強度が得られ
ない場合には{110}<110>、{441}<11
0>、{221}<110>の方位の相加平均で代替し
ても良い。中でも、{110}<110>は重要であ
り、この方位のX線ランダム強度比が3.0以上、好ま
しくは3.5以上であることが特に望ましい。{11
0}<110>〜{332}<110>方位群の平均強
度比が2.0以上でかつ{110}<110>の強度比
が3.0以上であれば特にハイドロフォーム用鋼管とし
てはさらに好適であることは言うまでもない。また、成
形困難な場合には上記方位群の平均強度比が3.5以上
であること、{110}<110>の強度比が5.0以
上であることのうち少なくとも1つを満たすことが望ま
しい。
【0018】なお、本発明の集合組織は通常の場合、φ
2=45°断面において上記の方位群の範囲内に最高強
度を有し、この方位群から離れるにしたがって徐々に強
度レベルが低下するが、X線の測定精度の問題や鋼管製
造時の軸周りのねじれの問題、X線試料作製の精度の問
題などを考慮すると、最高強度を示す方位がこれらの方
位群から±5°ないし10°程度ずれる場合も有りう
る。
【0019】鋼管のX線回折を行う場合には、鋼管より
弧状試験片を切り出し、これをプレスして平板としX線
解析を行う。また、弧状試験片から平板とするときは、
試験片加工による結晶回転の影響を避けるため極力低歪
みで行うものとし、加えられる歪み量の上限を10%以
下で行うこととした。このようにして得られた板状の試
料について機械研磨によって所定の板厚まで減厚した
後、化学研磨などによって板厚中心付近まで研磨し、バ
フ研磨によって鏡面に仕上げた後、電解研磨や化学研磨
によって歪みを除去すると同時に板厚中心層が側定面と
なるように調整する。なお、鋼板の板厚中心層に偏析帯
が認められる場合には、板厚の3/8〜5/8の範囲で
偏析帯のない場所について測定すればよく、またこの範
囲外でも前述の条件を満たしていることは何ら鋼管の成
形性を落とすものではない。
【0020】なお、{hkl}<uvw>とは上述の方
法でX線用試料を採取したとき、板面に垂直な結晶方位
が<hkl>で鋼管の長手方向が<uvw>であること
を意味する。
【0021】本発明の集合組織に関する特徴は、通常の
逆極点図や正極点図だけでは表すことができないが、例
えば鋼管の半径方向の方位を表す逆極点図を板厚の中心
付近に関して測定した場合、各方位のX線ランダム強度
比は以下のようになることが好ましい。<100>:2
以下、<411>:2以下、<211>:4以下、<1
11>:15以下、<332>:15以下、<221
>:20.0以下、<110>:30.0以下。また、
軸方向を表す逆極点図においては、<110>:10以
上で、<100>、<411>、<211>、<111
>、<332>、<221>の全ての方位:3以下。
【0022】ハイドロフォーム成形では非常に厳しい加
工まで成形可能となることから、一旦鋼管のある位置に
くびれが生じると、その場所での変形が加速的に進み、
破断(バースト)に至る。従って、極力このような歪み
の集中に起因するくびれを発生させないことも非常に重
要となる。歪みの集中を回避する方法としては鋼材の加
工硬化指数(n値)を高めることが効果的であり、本発
明者らは、特に鋼材中に残留させたオーステナイトの加
工誘起マルテンサイト変態(TRIP効果)を利用する
ことが最も効果的に歪みの分散を達成できることを見出
した。但し、この残留オーステナイト量が3%未満の場
合にはその効果は非常に小さいのでこれを残留オーステ
ナイト体積分率の最小値とした。
【0023】フェライト体積分率が50%未満の場合に
は上述の結晶集合組織を得ることができないためフェラ
イト体積分率の最小値を50%と限定した。残留オース
テナイト体積分率は多いほどその効果が大きいが、残留
オーステナイトを確保するためにはベイナイトの生成が
必須となり、一般的には得られるオーステナイト体積分
率は高々ベイナイト体積分率と同程度であるため、残留
オーステナイト体積分率は25%以下であることが望ま
しい。歪み分散への残留オーステナイトの寄与はオース
テナイトの安定性に依存し、オーステナイトが安定なほ
どその効果が大きい。
【0024】残留オーステナイトの安定性は、鋼に添加
された合金元素とオーステナイトに濃化したC濃度によ
って決まることから、最終的に得られるオーステナイト
体積分率は鋼材のC質量%の100倍以下であることが
望ましい。
【0025】また、第2相には、上述のベイナイトと残
留オーステナイト以外に、マルテンサイトおよび一部パ
ーライトを含んでいても何ら最終的な鋼管の成形性を劣
化させるものではない。
【0026】n値は一般的に鋼材の強度と共に低下す
る。良好なハイドロフォーム成形性を得るためには鋼材
の最大強度TSと加工硬化指数nの積TS×nが45M
Pa以上であることが望ましい。
【0027】鋼管の強度およびn値は鋼管の管状引張り
試験(JIS11号)または軸方向に切り出した弧状引
張り試験(JIS12号B)等で得ることができ、強度
は最大強度TS、n値は5%〜10%もしくは3%〜8
%の歪み範囲での加工硬化率として定義する。
【0028】次に化学成分の限定理由について述べる。
C:Cはオーステナイトを室温で安定化させて残留させ
るために必要なオーステナイトの安定化に貢献する最も
安価な元素であるために、本発明において最も重要な元
素といえる。鋼材の平均C量は、室温で確保できる残留
オーステナイト体積分率に影響を及ぼすのみならず、製
造の加工熱処理中に未変態オーステナイト中に濃化する
ことで、残留オーステナイトの加工に対する安定性を向
上させることができる。しかしながら、この添加量が
0.04質量%未満の場合には、最終的に得られる残留
オーステナイト体積分率が3%以上を確保することがで
きないので0.04%を下限とした。一方、鋼材の平均
C量が増加するに従って確保可能な残留オーステナイト
体積分率は増加し、残留オーステナイト体積率を確保し
つつ残留オーステナイトの安定性を確保することが可能
となる。しかしながら、鋼材のC添加量が過大になる
と、必要以上に鋼材の強度を上昇させ、最終的に得られ
る鋼管の成形性をするのみならず、成形後の組立工程に
おいて重要となる溶接性を大きく劣化させる。従って鋼
材のC質量%の上限を0.3%とした。
【0029】Mn,Ni,Cr,Cu,Mo,W,C
o,Sn:Mn,Ni,Cr,Cu,Mo,W,Co,
Snは全て変態挙動を制御するためには有効な元素であ
る。特に、溶接性の観点からCの添加量が制限される場
合には、このような元素を適量添加することによって効
果的にオーステナイトを残留させることが可能となる。
また、これらの元素はAlやSi程ではないがセメンタ
イトの生成を抑制する効果があり、オーステナイトへの
Cの濃化を助ける働きもする。さらに、これらの元素は
Al,Siと共にマトリックスであるフェライトやベイ
ナイトを固溶強化させることによって、鋼材の強度を高
める働きも持つ。しかしながら、これらの元素の1種も
しくは2種以上の添加の合計が0.5質量%未満の場合
には、必要な残留オーステナイトの確保ができなくなる
とともに、鋼材の強度が低くなり、有効な車体軽量化が
達成できなくなることから、下限を0.5質量%とし
た。一方、これらの合計が3.5質量%を超える場合に
は、母相であるフェライトもしくはベイナイトの硬質化
を招き、最終的に得られる鋼管の成形性の低下、靭性の
低下、さらには鋼材コストの上昇を招くために、上限を
3.5質量%とした。
【0030】Al,Si:AlとSiは共にフェライト
の安定化元素であり、フェライト体積率を増加させるこ
とによって鋼材の加工性を向上させる働きがある。ま
た、Al,Si共にセメンタイトの生成を抑制すること
から、効果的にオーステナイト中へのCを濃化させるこ
とを可能とすることから、室温で適当な体積分率のオー
ステナイトを残留させるためには不可避的な添加元素で
ある。このような機能を持つ添加元素としては、Al,
Si以外に、PやCu,Cr,Mo等があげられ、この
ような元素を適当に添加することも同様な効果が期待さ
れる。しかしながら、AlとSiの一種もしくは双方の
合計が0.5質量%未満の場合には、セメンタイト生成
抑制の効果が十分でなく、オーステナイトの安定化に最
も効果的な添加されたCの多くが炭化物の形で浪費さ
れ、本発明に必要な残留オーステナイト体積率を確保す
ることができないかもしくは残留オーステナイトの確保
に必要な製造条件が大量生産工程の条件に適しない。従
って下限を0.5質量%とした。また、AlとSiの一
種もしくは双方の合計が3%を超える場合には、母相で
あるフェライトもしくはベイナイトの硬質化や脆化を招
き、最終的に得られる鋼管の成形性の低下、靭性の低
下、さらには鋼材コストの上昇を招き、また化成処理性
等の表面処理特性が著しく劣化するために、3質量%を
上限値とした。
【0031】P:さらに、必要に応じて添加するPは、
鋼材の高強度化や前述のように残留オーステナイトの確
保に有効ではあるが、0.2質量%を超えて添加された
場合には体積分率最大の相であるフェライトの変形抵抗
を必要以上に高め、最終的に得られる鋼管の成形性の低
下、靭性の低下、さらには鋼材コストの上昇を招く。さ
らに、耐置き割れ性の劣化や疲労特性、靭性の劣化を招
くことから、0.2質量%をその上限とした。但し、P
の添加の効果を得るためには、0.005質量%以上含
有することが好ましい。
【0032】B:また、必要に応じて添加するBは、粒
界の強化や鋼材の高強度化に有効ではあるが、その添加
量が0.01質量%を超えるとその効果が飽和するばか
りでなく、必要以上に鋼材強度を上昇させ、最終的に得
られる鋼管の成形性の低下を招くことから、上限を0.
01質量%とした。但し、Bの添加効果を得るために
は、0.0002質量%以上含有することが好ましい。
【0033】Nb,Ti,V:また、必要に応じて添加
するNb,Ti,Vは、炭化物、窒化物もしくは炭窒化
物を形成することによって鋼材を高強度化することがで
きるが、その合計が0.3%を超えた場合には母相であ
るフェライトやベイナイト粒内もしくは粒界に多量の炭
化物、窒化物もしくは炭窒化物として析出し、最終的に
得られる鋼管の成形性の低下、靭性の低下、さらには鋼
材コストの上昇を招く。また、炭化物の生成は、本発明
にとって最も重要な残留オーステナイト中へのCの濃化
を阻害し、Cを浪費することから上限を0.3質量%と
した。但し、これらの元素の添加によって高強度化する
ためには、Nb,Ti,Vの合計で0.005質量%以
上添加することが好ましい。
【0034】Ca,希土類元素(Rem):介在物制御
に有効な元素で、Caは0.0005質量%以上、Re
mは0.001%以上の添加により熱間加工性を向上さ
せるが、Caは0.005%超、Remは0.02%超
の添加は逆に熱間脆化を助長させるため、上記の範囲と
した。ここで、希土類元素とは、Y,Scおよびランタ
ノイド系の元素を指し、工業的には、これらの混合物で
あるミッシュメタルとして添加することがコスト的に有
利である。
【0035】鋼板中のNはCと同様にオーステナイトを
安定化することができるが、同時に鋼材の靭性や延性を
劣化させる傾向があるために0.01質量%以下とする
ことが望ましい。
【0036】またOは酸化物を形成し、介在物として鋼
材の加工性、特に伸びフランジ成形性に代表されるよう
な極限変形能や鋼材の疲労強度、靭性を劣化させること
から、0.01質量%以下に制御することが望ましい。
【0037】以下に本発明の製造方法について述べる。 (スラブ再加熱温度)所定の成分に調整された鋼は、鋳
造後直接もしくは一旦Ar3 変態温度以下まで冷却され
た後に再加熱された後に熱間圧延される。この時の再加
熱温度が1000℃未満の場合には、熱間圧延を完了す
るまでに、何らかの加熱装置必要となるためにこれを下
限とした。また再加熱温度が1300℃を超える場合に
は、加熱時のスケール生成による歩留まり劣化を招くと
同時に、製造コストの上昇も招くことから、これを再加
熱温度の上限値とした。
【0038】(熱延条件)熱延は通常の方法にて行われ
れば良く、熱延終了温度が鋼のAr3 変態温度以下とな
っていても良い。但し、最終的に得られる鋼管の集合組
織を好ましいものとするためには、熱延鋼板での集合組
織発達を回避することが有効であり、このためにAr3
変態温度+50℃以上で熱延を完了することが望まし
い。一方、スケール生成に起因する表面特性の劣化を抑
制するためには、仕上げ温度を980℃以下とすること
が好ましい。
【0039】(冷延−焼鈍条件)熱延完了した鋼板をそ
のまま造管し縮径加工を行っても良いが、必要に応じて
酸洗後冷延し、焼鈍後に造管し縮径加工を行っても良
い。この時の冷延−焼鈍条件は特に規定しない。
【0040】(造 管)造管はコイル状の鋼板を連続的
に巻きながら、もしくは前もって所定のサイズに切断さ
れた鋼板を巻いた後に溶接もしくは固相拡散接合等の方
法によって行われる。
【0041】(縮径加工)以上のような方法によって製
造された鋼管を縮径加工によって所定のサイズに調整す
る際に、縮径加工開始前の加熱温度が鋼材の化学成分に
よって決まる(2×Ac1 変態温度+Ac3 変態温度)
/3未満の場合には、最終的に得られる残留オーステナ
イト体積分率が3%未満となり、鋼管の成形性を劣化さ
せることから、これを加熱温度の下限値とした。一方、
この加熱温度が1050℃超となった場合には、最終的
に得られる鋼管において{110}<110>〜{33
2}<110>の方位群が発達せず、結果として鋼管の
成形性が劣化するために、これを加熱温度の上限値とし
た。
【0042】縮径は上記の加熱温度に規定することによ
り、縮径の温度範囲を特に定めることなく本発明の効果
を得ることができるが、最終的なミクロ組織中にマルテ
ンサイトを得るために、縮径の仕上げ温度は鋼の成分で
決まるAr3 変態温度−100℃以上とすることが、ま
た、2相分離を十分に進めるためにはAr3 変態温度+
150℃以下とすることが好ましい。但し、 Ar3=901−325×C%+33×Si%+287
×P%+40×Al%−92×(Mn%+Mo%+Cu
%)−46×(Cr%+Ni%) とする。
【0043】縮径加工によって、鋼管の長さ、鋼管外周
径、板厚を変化させることができるが、これらを全て独
立に変化させることができないために、この中の1つに
着目して制御することで縮径加工時に導入された全歪み
量を評価することができる。ここではその代表値として
鋼管の外径の変化に着目する。この縮径の程度は縮径率
(={縮径加工前の鋼管の外径−縮径加工後の鋼管の外
径}/縮径加工前の鋼管の外径×100%)で表現さ
れ、この縮径率が25%未満の場合には鋼材に導入され
る歪み量が十分でないために集合組織の発達が不十分と
なり鋼管の成形性を劣化させる。従ってこれを縮径率の
最小値とした。この縮径率は大きければ大きいほど良
く、望ましくは45%以上、さらに非常に高い加工性が
要求される場合には70%以上とすることが望ましい。
【0044】縮径加工後の冷却によって鋼材のミクロ組
織が制御される。この時の冷却は空冷でも良いが、ブロ
ワーや気水冷却、水冷等の設備を配して加速冷却しても
良い。但しこの時に、冷却速度を150℃/秒超とする
ためには過大の設備投資を必要とするためにこれを冷却
速度の上限とした。空冷される場合には、冷却は室温ま
で連続的に行われても良いが、加速冷却される場合に
は、冷却完了温度が300℃未満になると、鋼材中の残
留オーステナイトが非常に不安定となり、最終的に得ら
れる鋼管の成形性を劣化させるためにこれを冷却停止温
度の下限値とした。また、冷却停止温度が500℃超の
場合には、加速冷却する効果は全くなくなるために、こ
れを冷却停止温度の上限とした。縮径加工後に加速冷却
される場合に、300℃〜500℃で冷却が停止され後
にさらに鋼管は室温まで冷却される。この時の冷却速度
が15℃/秒超の場合には鋼材中の残留オーステナイト
の安定性が低くなり、最終的に得られる鋼管の成形性を
劣化させるためにこれを冷却速度の上限値とした。ここ
での冷却速度は遅いほど有効であるが、冷却速度を0.
5℃/秒未満にするためには付加的な設備を必要とする
ために、300℃〜500℃からの冷却速度は0.5℃
/秒以上が好ましい。
【0045】このようにして製造された鋼管をハイドロ
フォーム成形する前に、表面の摩擦抵抗を小さくする目
的で、油脂や固体潤滑剤等を塗布しても良い。また、防
錆効果のために、これらの鋼管にZn等の表面処理を施
しても良い。
【0046】
【実施例】表1に示す化学成分の鋼を溶解し、鋳造後一
旦室温まで冷却した後に再度1200℃に加熱し900
℃以上で熱延を完了した後冷却し、電縫溶接した。この
ようにして製造した母管を所定の温度に加熱し縮径加工
を行った。
【0047】最終的に得られた鋼管の加工性の評価は以
下の方法で行った。前もって鋼管に10mmΦのスクライ
ブドサークルを転写し、内圧と軸押し量を制御して、円
周方向への張り出し成形を行った。バースト直前での最
大拡管率を示す部位(拡管率=成形後の最大周長/母管
の周長)の軸方向の歪みεΦと円周方向の歪みεθを測
定した。この2つの歪みの比ρ=εΦ/εθと最大拡管
率をプロットし、ρ=−0.5となる拡管率Re(0.
5)をもってハイドロフォーム成形性の指標とした。
【0048】集合組織の測定はX線解析によって、鋼管
から弧状試験片を切り出し、プレスして平板としたサン
プルの1/2部に対して行った。また、X線の相対強度
はランダム結晶と対比することで求めた。
【0049】残留オーステナイトの体積分率はMoのK
α線を用いたX線解析により、フェライトの(200)
面、(211)面およびオーステナイトの(200)
面、(220)面、(311)面の積分反射強度を測定
して、Journal of The Iron and Steel Institute, 206
(1968) p60 に示された方法にて算出した。
【0050】フェライト体積分率は、鋼管の軸方向断面
の1/4厚部において500倍の写真を撮影し、ポイン
トカウント法によって求めた。
【0051】表2には、表1の鋼P2を表中のに示した
縮径加工条件で加工し、得られた鋼管のハイドロフォー
ム成形性とミクロ組織、集合組織を調査した結果を示し
た。例1は縮径加工前の加熱温度が鋼材の化学成分で決
まるAc1=742℃、Ac3 =851℃で規定される
(2×Ac1 +Ac3 )/3=778℃未満であるため
に、最終的に得られる鋼管中にオーステナイトを残留さ
せることができないため、結果として鋼管の成形性が低
い。また例2は縮径率が25%未満であるために集合組
織の発達が十分でなく鋼管の成形性が低い。また、例6
は縮径加工後の加速冷却停止温度が300℃未満となっ
ているために、残留オーステナイト体積分率は確保でき
ているものの、残留オーステナイトの安定性が低いため
に鋼管の成形性は低い。その他の例は本発明の範囲内に
あり、良好な成形性を示すことがわかる。
【0052】表3には、表1に示した全ての鋼に対し
て、表中に示した本発明の範囲内であ縮径加工を行った
鋼管の成形性評価結果を示した。縮径率はすべて55
%、縮径加工後の冷却は全て空冷とした。本発明の範囲
の化学成分であるP1〜P16の例は全て{110}<
110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダ
ム強度比の平均が2.0以上および/または鋼板1/2
板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強
度比が3.0以上であり、かつ鋼材中の残留オーステナ
イト体積分率が3%以上となっており、その結果として
化学成分の中のどれかが本発明範囲からはずれているC
1〜C6の例に比較して良好なハイドロフォーム成形性
を示すことがわかる。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】鋼管の集合組織とミクロ組織を制御する
ことで、鋼管のハイドロフォーム成形性が著しく向上す
ることを以上に詳述した。本発明によって、複雑な形状
の部品へのハイドロフォーム加工が可能となり、自動車
車体の軽量化をより一層推進することができる。従っ
て、本発明は、工業的に極めて高い価値のある発明であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 展弘 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 篠原 康浩 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 吉田 亨 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4K032 AA00 AA01 AA02 AA04 AA05 AA08 AA09 AA10 AA11 AA12 AA14 AA15 AA16 AA17 AA19 AA20 AA22 AA23 AA24 AA27 AA31 AA32 AA35 AA36 AA37 AA40 BA03 CA02 CA03 CC03 CC04 CF03 CH05 CH06 CJ02 CJ03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロ組織が体積分率で50%以上のフ
    ェライトと、体積分率で3%以上の残留オーステナイト
    を含む第2相との複合組織であり、鋼板1/2板厚での
    板面の{110}<110>〜{332}<110>の
    方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、ある
    いは鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>の
    X線ランダム強度比が3.0以上の何れかまたは双方で
    あることを特徴とする成形性に優れた高強度鋼管。
  2. 【請求項2】 質量%にて、Cを0.04%以上0.3
    %以下含みむことを特徴とする請求項1記載の成形性に
    優れた高強度鋼管。
  3. 【請求項3】 質量%で、さらに Mn:3%以下、 Ni:3%以下、 Cr:3%以下、 Cu:2%以下、 Mo:2%以下、 W :2%以下、 Co:3%以下、 Sn:0.5%以下 の中の1種または2種以上を合計で0.5%以上3.5
    %以下含むことを特徴とする請求項2記載の成形性に優
    れた高強度鋼管。
  4. 【請求項4】 質量%で、さらに Si:0.003〜3%、 Al:3%以下 の一方または双方を合計で0.5%以上3%以下含むこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の成形性に優れた
    高強度鋼管。
  5. 【請求項5】質量%で、さらに P :0.001〜0.2%、 B :0.0002〜0.001% の一方または双方を含むことを特徴とする請求項2〜4
    の何れか1項に記載の成形性に優れた高強度鋼管。
  6. 【請求項6】質量%で、さらに Ti:0.3%以下、 Nb:0.3%以下、 V :0.3%以下 の中の1種または2種以上を合計で0.005%以上
    0.3%以下含むことを特徴とする請求項2〜5の何れ
    か1項に記載の成形性に優れた高強度鋼管。
  7. 【請求項7】質量%で、さらに Ca:0.0005〜0.005%、 Rem:0.001〜0.02% の一方または双方を含むことを特徴とする請求項4〜6
    の何れか1項に記載の成形性に優れた高強度鋼管。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1項に記載の鋼管
    を製造するにあたり、請求項2〜7の何れか1項に記載
    の成分を有する鋳造スラブを、鋳造ままもしくは一旦冷
    却した後に1000℃〜1300℃の範囲に再度加熱
    し、熱間圧延して冷却後巻取った熱延鋼板を造管し、鋼
    材の化学成分で決まる(2×Ac1 変態温度+Ac3 変
    態温度)/3以上1050℃以下に加熱した後縮径加工
    を行い、その後、空冷もしくは150℃/秒以下の冷却
    速度で300℃以上600℃以下まで冷却し、その後1
    5℃/秒以下の冷却速度で室温まで冷却することを特徴
    とする成形性に優れた高強度鋼管の製造方法。但し、 Ac1(℃) =723-10.7×Mn%-16.9×Ni%+29.1×Si%+16.9×
    Cr% Ac3(℃) =910-203×(C%)1/2-15.2×Ni%+44.7×Si%+31.
    5×Mo%+13.1×W%-30×Mn%-11×Cr%-20×Cu%+70×P%+40
    ×Al%
  9. 【請求項9】 請求項1〜7の何れか1項に記載の鋼管
    を製造するにあたり、請求項2〜7の何れか1項に記載
    の成分を有する熱延鋼板を酸洗し冷延した後に焼鈍した
    鋼板を造管し、鋼材の化学成分で決まる(2×Ac1 変
    態温度+Ac3 変態温度)/3以上1050℃以下に加
    熱した後縮径加工を行い、その後、空冷もしくは150
    ℃/秒以下の冷却速度で300℃以上500℃以下まで
    冷却し、その後15℃/秒以下の冷却速度で室温まで冷
    却することを特徴とする成形性に優れた高強度鋼管の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 縮径加工後時の縮径率が25%以上で
    あることを特徴とする請求項8もしくは請求項9記載の
    成形性に優れた高強度鋼管の製造方法。
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WO2022215548A1 (ja) * 2021-04-08 2022-10-13 日本製鉄株式会社 熱間縮径電縫管

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