JP2001353893A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP2001353893A JP2000178925A JP2000178925A JP2001353893A JP 2001353893 A JP2001353893 A JP 2001353893A JP 2000178925 A JP2000178925 A JP 2000178925A JP 2000178925 A JP2000178925 A JP 2000178925A JP 2001353893 A JP2001353893 A JP 2001353893A
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Takahiro Shimozono
貴広 下園
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙詰まりを有効に防止して記録媒体を常に良好
に搬送することが可能な、小型のサーマルヘッドを提供
する。 【解決手段】基板1上に、多数の発熱抵抗体2と、下面
に前記発熱抵抗体2の発熱を制御する電子回路を有する
複数のドライバーIC4とを略平行に取着・配列すると
ともに、該各ドライバーIC4の下面を樹脂材6で封止
してなり、記録媒体Mを前記ドライバーIC4上から前
記発熱抵抗体2上へ搬送しながら、前記発熱抵抗体2を
選択的に発熱させることにより印画を形成するサーマル
ヘッドであって、前記樹脂材6の一部を隣接するドライ
バーIC4間の領域に介在させるとともに、該領域に位
置する樹脂材6の上面をドライバーIC4の上面と略等
しい高さの平面状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワードプロセッサ
やファクシミリ等のプリンタ機構に組み込まれるサーマ
ルヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワードプロセッサ等のプリンタ機
構に組み込まれるサーマルヘッドは、例えば、図4に示
すごとく、アルミナセラミックス等からなる基板11上
に、多数の発熱抵抗体12と、これら発熱抵抗体12の
発熱を制御する複数個のドライバーIC14とを略平行
に取着・配列させた構造を有しており、感熱紙等の記録
媒体Mを前記ドライバーIC14上から前記発熱抵抗体
12上へ搬送しながら、多数の発熱抵抗体12をドライ
バーIC14の駆動に伴って個々に選択的にジュール発
熱させるとともに、該発熱した熱を記録媒体Mに伝導さ
せ、記録媒体Mに所定の印画を形成することによってサ
ーマルヘッドとして機能する。
【0003】尚、前記ドライバーIC14としては、下
面(基板11と対向する面)にスイッチングトランジス
タ等の電子回路や出力端子、入力端子等を有するフリッ
プチップ型ICが使用されており、かかるドライバーI
C14を従来周知のフェースダウンボンディングにて基
板11上に実装することにより、ドライバーIC14が
基板11上に取着されている。
【0004】また、前記複数個のドライバーIC14
は、その表面がエポキシ樹脂等からなる樹脂材16で被
覆されており、該樹脂材16によってドライバーIC1
4の電子回路等を封止するとともに、これらが大気中の
水分と接触して腐食されるのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のサーマルヘッドにおいては、複数個のドライバ
ーIC14が樹脂材16により被覆されており、その一
部は山状に膨らんだ形でドライバーIC14上にも存在
している。このため、サーマルヘッドをプリンタ本体に
組み込んだ際に、発熱抵抗体12上に配置されるプラテ
ンローラが樹脂材16に強く当たることのないように、
発熱抵抗体12とドライバーIC14とを所定の距離以
上遠ざけて配置する必要があり、それ故、発熱抵抗体1
2とドライバーIC14との間には広いスペースがで
き、サーマルヘッドを副走査方向(発熱抵抗体12の配
列と直交する方向)に小型化することが困難になるとい
う欠点を有していた。
【0006】そこで、上記欠点を解消するために、図5
に示す如く樹脂材26をドライバーIC24の下面に設
けられている電子回路等の封止に必要な領域、すなわち
個々のドライバーIC24の外周に沿って側面や下面等
に薄く被着させ、ドライバーIC24上から樹脂材の膨
らみを無くすことで副走査方向の小型化を図るようにし
たサーマルヘッドが提案されている。
【0007】しかしながら、上述のように樹脂材26を
ドライバーIC24の外周に沿って薄く被着させると、
隣接するドライバーIC24間には大きな窪みが形成さ
れることから、サーマルヘッドの小型化に伴ってドライ
バーIC24と発熱抵抗体22とを近接させて配置する
と、記録媒体MがドライバーIC24によって部分的に
押圧され、前記窪み上で記録媒体Mにシワが形成される
とともに、紙詰まりを起こす欠点を有していた。
【0008】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、本発明の目的は紙詰まりを有効に防止して記録媒体
を常に良好に搬送することが可能な、小型のサーマルヘ
ッドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、基板上に、多数の発熱抵抗体と、下面に前記発熱抵
抗体の発熱を制御する電子回路を有する複数のドライバ
ーICとを略平行に取着・配列するとともに、該各ドラ
イバーICの下面を樹脂材で封止してなり、記録媒体を
前記ドライバーIC上から前記発熱抵抗体上へ搬送しな
がら、前記発熱抵抗体を選択的に発熱させることにより
印画を形成するサーマルヘッドであって、前記樹脂材の
一部を隣接するドライバーIC間の領域に介在させると
ともに、該領域に位置する樹脂材の上面をドライバーI
Cの上面と略等しい高さの平面状としたことを特徴とす
るものである。
【0010】また、本発明のサーマルヘッドは、前記樹
脂材の体積抵抗率を1.0×109Ω・cm〜1.0×
1011Ω・cmとし、その一部を基準電位に保持される
前記基板上のグランド配線に接触させるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0011】本発明のサーマルヘッドによれば、ドライ
バーICの下面を封止する樹脂材の一部を隣接するドラ
イバーIC間の領域に介在させるとともに、該領域に位
置する樹脂材の上面をドライバーICの上面と略等しい
高さの平面状となしたことから、記録媒体をドライバー
IC上から発熱抵抗体上へと搬送して印画を行う際、記
録媒体はその主走査方向全体がドライバーICの上面及
び隣接するドライバーIC間に位置する樹脂材の上面に
対して略等しい強さで樹脂材の上面に接触・押圧される
こととなり、その結果、記録媒体にシワが形成された
り、紙詰まりを起こすことはほとんどなく、記録媒体を
常に安定的に搬送することが可能となる。
【0012】また、本発明のサーマルヘッドによれば、
前記樹脂材の体積抵抗率を1.0×109Ω・cm〜
1.0×1011Ω・cmとし、かつその一部を基準電位
に保持される基板上のグランド配線に接触させることに
より、ドライバーICの下面に設けられている電子回路
間の電気絶縁性を維持しつつ、記録媒体に帯電している
静電気を、発熱抵抗体よりも手前で前記樹脂材およびグ
ランド配線を介してグランドに逃がすことができ、これ
によって発熱抵抗体の近傍で放電を起こし、発熱抵抗体
に破損を招くのが有効に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の一形態に係るサーマルヘッ
ドの平面図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図1の
Y−Y線断面図であり、図中の1は基板、2は発熱抵抗
体、4はドライバーIC、6は樹脂材である。
【0015】前記基板1はアルミナセラミックス等の電
気絶縁性材料により矩形状をなすように形成されてお
り、該基板1の上面には多数の発熱抵抗体2や複数のド
ライバーIC4等が取着・配列され、発熱抵抗体2やド
ライバーIC4を支持するための支持母材として機能す
る。
【0016】尚、前記基板1は、アルミナセラミックス
から成る場合、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラ
ミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合
して泥漿状になすとともに、これを従来周知のドクター
ブレード法やカレンダーロール法等を採用することによ
ってセラミックグリーンシートを得、しかる後、このセ
ラミックグリーンシートを矩形状に打ち抜いた上、高温
で焼成することによって製作される。
【0017】また前記基板1上には、その長手方向にわ
たり多数の発熱抵抗体2と複数のドライバーIC4とが
略平行に取着・配列されている。
【0018】前記多数の発熱抵抗体2は、基板1の一方
の長辺に沿って例えば300dpiのドット密度で直線
状に配列されており、その各々がTaSiO系、TiS
iO系、TiCSiO系等の電気抵抗材料からなってい
るため、その両端に接続されている導電層3を介して外
部から電力が供給されるとジュール発熱を起こし、記録
媒体Mに印画を形成するのに必要な所定の温度となる。
【0019】更に、前記発熱抵抗体2に電力を供給する
導電層3は、アルミニウム等の金属により所定パターン
をなすように被着・形成されており、発熱抵抗体2の一
端側を例えば24Vの電位に保持されている外部電源の
プラス(+)側の端子に、他端側をドライバーIC4内
のスイッチングトランジスタを介して基準電位(例えば
0Vの電位)に保持されている外部電源のマイナス
(−)側の端子に接続し、ドライバーIC4内のスイッ
チングトランジスタがオン状態となったとき、前記発熱
抵抗体2に所定の電圧が印加されるようになっている。
【0020】前記発熱抵抗体2及び導電層3は、従来周
知の薄膜手法、具体的にはスパッタリングやフォトリソ
グラフィー技術、エッチング技術等を採用することによ
ってそれぞれ所定パターンを成すように基板1上に被着
・形成される。
【0021】前記発熱抵抗体2の上面及び導電層3の一
部上面には更に窒下珪素等からなる保護層5が被着され
ており、該保護層5によって発熱抵抗体2等を記録媒体
Mの摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接
触による腐食から保護するようになっている。従って、
前記発熱抵抗体2の発する熱はこの保護層5を介して記
録媒体Mに伝導されることとなる。
【0022】前記保護層5は、発熱抵抗体2等の上面に
従来周知のスパッタリング等によって例えば2μm〜1
0μmの厚みに被着・形成される。
【0023】また一方、前記複数のドライバーIC4
は、間に所定の間隔を空けて主走査方向(発熱抵抗体2
の配列と平行な方向)に一列状に配列されており、例え
ば400μm〜700μmの厚みを有し、各々の下面
(基板1と対向する面)には高密度に集積されたスイッ
チングトランジスタ等の電子回路や多数の出力端子、入
力端子等が設けられている。
【0024】前記ドライバーIC4は発熱抵抗体2のジ
ュール発熱を制御する作用、具体的には、外部からの画
像データに基づいて前記スイッチングトランジスタのオ
ン・オフを切り替えることにより、各発熱抵抗体2への
電力供給を制御する作用を為す。
【0025】尚、前記ドライバーIC4は、従来周知の
半導体製造技術を採用することによって製作され、得ら
れたドライバーIC4を従来周知のフェイスダウンボン
ディング、即ち、下面に設けられている出力端子や入力
端子が半田を介して対応する導電層3上に位置するよう
にして基板1上の所定の位置に載置させ、しかる後、前
記半田を加熱・溶融させることにより基板1上に取着・
実装される。
【0026】そして、更に前記各ドライバーIC4は、
その下面が、例えばエポキシ樹脂等からなる帯状の樹脂
材6で共通に封止されている。
【0027】前記樹脂材6はドライバーIC4の下面に
設けられているスイッチングトランジスタ等の電子回路
間の電気的絶縁を維持しつつ各電子回路を大気中に含ま
れている水分等の接触による腐食等から保護する作用を
為す。
【0028】この場合、前記樹脂材6は、各ドライバー
IC4の側面及び下面を被覆しており、ドライバーIC
4上には存在しないことから、発熱抵抗体2とドライバ
ーIC4とを例えば0.8mm〜2.5mmの間隔で近
接配置させたとしても、サーマルヘッドをプリンタ本体
に組み込んだ際に発熱抵抗体2上に配置されるプラテン
ローラが樹脂材6に強く当たることはなく、これによっ
てサーマルヘッドを副走査方向に小型化することができ
る。
【0029】更に、前記樹脂材6は、その一部が隣接す
るドライバーIC4間の領域に介在するとともに、該領
域に位置する樹脂材6の上面がドライバーIC4の上面
と略等しい高さ(±25μm以内)で、かつ平面状をな
すように形成されている。
【0030】このため、記録媒体MをドライバーIC4
上から発熱抵抗体2上へと搬送して印画を行う際、記録
媒体Mはその主走査方向全体がドライバーIC4の上面
及び隣接するドライバーIC4間の領域に位置する樹脂
材6の上面に対して略等しい強さで接触・押圧されるこ
ととなり、その結果、記録媒体Mにシワが形成された
り、紙詰まりを起こすことはほとんどなく、記録媒体M
を常に安定的に搬送することが可能となる。
【0031】またこの場合、前記ドライバーIC4より
も前記発熱抵抗体2側に設けられている樹脂材6の表面
の高さをドライバーIC4の上面以下とし、かつ該表面
をドライバーIC4の上面と連続的に凸曲面状を成すよ
うに形成しておけば、ドライバーIC4の発熱抵抗体2
側の角部が露出することはないため、記録媒体Mがドラ
イバーIC4の上面に接触しても、記録媒体Mの表面が
傷つくことは少なく、更にはサーマルヘッドを用いて多
色印画を行う場合のように、各カラー印画の間に記録媒
体Mを印画時の搬送方向と逆方向へ引き戻すときでも、
記録媒体MがドライバーIC4や樹脂材6で引っ掛かる
ことはほとんどなく、カラー印画における色ズレ等の発
生を有効に防止することができる。従って前記ドライバ
ーIC4よりも前記発熱抵抗体2側に設けられている樹
脂材6の表面の高さをドライバーIC4の上面以下と
し、かつ該表面をドライバーIC4の上面と連続的に凸
曲面状を成すように形成しておくことが望ましい。
【0032】尚、前記樹脂材6は、例えば、まずエポキ
シ樹脂の液状前駆体を複数のドライバーIC4が取着さ
れている基板1上面の所定領域に、これらドライバーI
C4の表面全体を被覆するようにしてディスペンサー等
を用いて帯状に塗布するとともに、これを半硬化させ、
しかる後、ドライバーIC4上に存在する余分な前駆体
をスキージ等で除去することにより、前駆体の表面を所
定形状に成し、これを高温で加熱・重合させることによ
って形成される。
【0033】前記液状前駆体としては、隣接するドライ
バーIC4間に良好に浸透しかつ塗布直後の外形を保持
するのに必要なチクソ性を備えたもの、例えばエポキシ
樹脂の液状前駆体中に微粉シリカ等を所定量添加するこ
とによりチクソ指数(流体をある一定の回転数で攪拌さ
せたときの粘度とその10倍の回転数で攪拌させたとき
の粘度との比)を1.6〜1.8に調整したものが好適
に使用される。
【0034】更に、前記樹脂材6の体積抵抗率を1.0
×109Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの範囲と
し、かつその一部を前記基板1上に設けられている導電
層3のうち基準電位に接続されるグランド配線に接触さ
せておくようにすれば、ドライバーIC4の下面に設け
られている電子回路同士が樹脂材6を介して短絡するこ
とはない上に、記録媒体Mの表面に帯電した静電気は、
記録媒体MがドライバーIC4もしくは樹脂材6と接触
した際に、発熱抵抗体2よりも手前で前記樹脂材6およ
びグランド配線を介してグランドへ逃がされ、発熱抵抗
体2の近傍で放電を起こし、発熱抵抗体2の破損を招く
ことはない。尚、体積抵抗率が1.0×109Ω・cm
〜1.0×1011Ω・cmの樹脂材6は、例えばエポキ
シ樹脂中にカーボンブラックを5%〜8%程度分散させ
ることによって得られ、グランド配線以外の他の導電層
3と樹脂材6との間には両者の短絡を防止する為に体積
抵抗率1.0×1014Ω・cm以上の絶縁層が介在され
る。従って、前記樹脂材6の体積抵抗率を1.0×10
9Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの範囲とし、かつ
その一部を前記基板1上に設けられている導電層3のう
ち基準電位に接続されるグランド配線に接触させておく
ことが好ましい。
【0035】かくして上述したサーマルヘッドは、記録
媒体MをドライバーIC4上から発熱抵抗体2上に搬送
しながら、ドライバーIC4の駆動に伴って多数の発熱
抵抗体2を個々に選択的にジュール発熱させると共に、
該発熱した熱を保護層5を介して記録媒体Mに伝導さ
せ、記録媒体Mに所定の印画を形成することによってサ
ーマルヘッドとして機能する。
【0036】尚、本発明は上述の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能である。
【0037】例えば、上述の形態においては、ドライバ
ーIC4の下面を封止するために樹脂材6でドライバー
IC4の下面全体を被覆するようにしたが、ドライバー
IC4の下面が樹脂材6によって封止されていれば、樹
脂材6で下面全体を被覆する必要はなく、例えば樹脂材
6でドライバーIC4の下面の一部が被覆されていた
り、或いはドライバーIC4の下面を樹脂材6が全く被
覆していなくても構わない。
【0038】また上述の形態において、前記樹脂材6中
に熱伝導率4.95×10-3J/cm2・sec℃〜
6.00×10-3J/cm2・sec℃の良熱伝導性物
質の微粒子、例えばシリカフィラーを60wt%〜80
wt%含有させておくようにすれば、樹脂材6の熱伝導
率がシリコンと同等以上にまで向上するため、ドライバ
ーIC4の駆動に伴って発生する熱の一部が樹脂材6に
良好に伝導し、隣接するドライバーIC4間の領域に位
置する樹脂材6の上面が略均一に温められる。従って、
これらの熱を印画前に記録媒体Mへ伝導させることで記
録媒体Mを予熱することができ、その分少ない消費電力
でも鮮明な画像を形成することが可能となる。
【0039】更に上述の形態においては、樹脂材6の形
成に際して、ドライバーIC4上等に塗布された余分な
液状前駆体をスキージで除去することにより樹脂材6を
成形するようにしたが、これに代えて、全てのドライバ
ーIC4をドライバーIC4の高さと略等しい高さを有
する枠体で囲繞し、しかる後、前記枠体の内部に液状前
駆体を流し込んで、これを加熱・重合させることにより
樹脂材6を形成するようにしても構わない。この枠体の
材質としてはガラスや樹脂等の電気絶縁性材料が用いら
れる。
【0040】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドによれば、ドラ
イバーICの下面を封止する樹脂材の一部を隣接するド
ライバーIC間の領域に介在させるとともに、該領域に
位置する樹脂材の上面をドライバーICの上面と略等し
い高さの平面状となしたことから、記録媒体をドライバ
ーIC上から発熱抵抗体上へと搬送して印画を行う際、
記録媒体はその主走査方向全体がドライバーICの上面
及び隣接するドライバーIC間に位置する樹脂材の上面
に対して略等しい強さで樹脂材の上面に接触・押圧され
ることとなり、その結果、記録媒体にシワが形成された
り、紙詰まりを起こすことはほとんどなく、記録媒体を
常に安定的に搬送することが可能となる。
【0041】また、本発明のサーマルヘッドによれば、
前記樹脂材の体積抵抗率を1.0×109Ω・cm〜
1.0×1011Ω・cmとし、かつその一部を基準電位
に保持される基板上のグランド配線に接触させることに
より、ドライバーICの下面に設けられている電子回路
間の電気絶縁性を維持しつつ、記録媒体に帯電している
静電気を、発熱抵抗体よりも手前で前記樹脂材およびグ
ランド配線を介してグランドに逃がすことができ、これ
によって発熱抵抗体の近傍で放電を起こし、発熱抵抗体
に破損を招くのが有効に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係るサーマルヘッドの平面図
である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】図1のY−Y線断面図である。
【図4】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【図5】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・発熱抵抗体、3・・・導電層、
4・・・ドライバーIC、6・・・樹脂材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、多数の発熱抵抗体と、下面に前
    記発熱抵抗体の発熱を制御する電子回路を有する複数の
    ドライバーICとを略平行に取着・配列するとともに、
    該各ドライバーICの下面を樹脂材で封止してなり、記
    録媒体を前記ドライバーIC上から前記発熱抵抗体上へ
    搬送しながら、前記発熱抵抗体を選択的に発熱させるこ
    とにより印画を形成するサーマルヘッドであって、 前記樹脂材の一部を隣接するドライバーIC間の領域に
    介在させるとともに、該領域に位置する樹脂材の上面を
    ドライバーICの上面と略等しい高さの平面状としたこ
    とを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】前記樹脂材の体積抵抗率を1.0×109
    Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmとし、その一部を基
    準電位に保持される前記基板上のグランド配線に接触さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のサー
    マルヘッド。
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