JP2001353606A - 主軸装置 - Google Patents

主軸装置

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JP2001353606A
JP2001353606A JP2000176809A JP2000176809A JP2001353606A JP 2001353606 A JP2001353606 A JP 2001353606A JP 2000176809 A JP2000176809 A JP 2000176809A JP 2000176809 A JP2000176809 A JP 2000176809A JP 2001353606 A JP2001353606 A JP 2001353606A
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JP2000176809A
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Ken Nakayama
謙 中山
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸回転部に対する工具ホルダの装着状態を
直接かつ正確に検出することができるとともに、主軸回
転部の高速回転が可能で、信頼性も高い主軸装置を提供
する。 【解決手段】 工具ホルダ10が装着される主軸回転部
20と、当該主軸回転部20を回転可能に支持する固定
された主軸固定部50と、を有する主軸装置において、
主軸回転部20に、工具ホルダ10の装着時に当該工具
ホルダ10の当接面13が当接することにより移動させ
られる移動子71を設け、主軸固定部50に、移動子7
1を非接触により検出する検出器90を設けたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具ホルダが装着
される主軸回転部と、当該主軸回転部を回転可能に支持
する固定された主軸固定部とを有する主軸装置に関し、
特に工具ホルダの主軸回転部への装着状態を検知するこ
とができる主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動工具交換装置を備えたマシニングセ
ンター等の工作機械は、例えば図4に示すように、工具
ホルダ10が挿入されるテーパ穴21が先端部に形成さ
れた主軸回転部20と、当該主軸回転部20を複数の軸
受51を介して回転可能に支持する固定された主軸固定
部50とを有する主軸装置を備えている。また、主軸回
転部20の外周面にはロータ54が設けられ、主軸固定
部50の内周面にはステータ55が設けられており、ス
テータ55を構成するコイルに電流を流して回転磁界を
生じさせることにより、主軸回転部20を直接回転駆動
させることが可能となっている。
【0003】主軸固定部50にはフランジ部53が形成
されており、主軸固定部50は、このフランジ部53に
より位置決めされるようにして、工作機械の取付け本体
3に取付けられる。工具交換は、工具ホルダ10の先端
部に工具2が取り付けられた状態で、図示しない自動工
具交換装置によって、工具ホルダ10に形成された把持
溝14を把持して行われる。なお、図中の符号52は、
主軸回転部20および主軸固定部50間の隙間をシール
する主軸シール部材を示す。
【0004】この主軸装置では、図5に拡大して示すよ
うに、主軸回転部20の先端部に形成されたテーパ穴2
1に、工具ホルダ10の中空テーパシャンク11を挿入
し、皿ばね28の弾発力によりドローバー26を軸方向
後方(図中右方向)に引き込むことにより、工具ホルダ
10をクランプする。すなわち、外側に拡開可能なコレ
ット24は、ドローバー26の先端に固定された膨大部
29に押されて、半径方向外側に拡開しつつ図中右方向
に移動し、工具ホルダ10を引き込む。
【0005】一方、主軸回転部20の後端側には、油圧
シリンダ61が設けられており、この油圧シリンダ61
によりドローバー26を軸方向前方(図中左方向)に押
し出すことによって、膨大部29によるコレット24へ
の押圧を解除して、工具ホルダ10のアンクランプが行
われる。なお、図4、5において、主軸回転部20の中
心軸線Pより下部側の図は、工具ホルダ10が主軸回転
部20に装着固定されているクランプ状態を、同上部側
の図は、工具ホルダ10が主軸回転部20から離脱可能
なアンクランプ状態を、それぞれ示している。
【0006】ここで、工具ホルダ10が主軸回転部20
に確実に装着されたことの確認は、ドローバー26のフ
ランジ部27に設けられた被検出部をリミットスイッチ
LS1により検出することによって行われる。あるい
は、工具ホルダ10のアンクランプ時に軸方向前方に押
し出された油圧シリンダ61の後端が、工具ホルダ10
のクランプ時に後退させられるのを、リミットスイッチ
LS2により検出することによって、上記確認を行うこ
とも可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の主軸装置にあっては、工具ホルダ10の中空テ
ーパシャンク11と主軸回転部20のテーパ穴21との
間に、加工時に発生する小さな切粉が入り込んで挟まっ
た場合であっても、ドローバー26の引き込み動作が行
われた際に、ドローバー26の先端の膨大部29により
コレット24が拡開しながら工具ホルダ10を引き込む
ので、これら各部材の弾性変形によりドローバー26の
停止位置がリミットスイッチLS1をオンさせる方向に
微小量ずれ、工具ホルダ10が正常にクランプされたこ
との確認が誤ってなされてしまう、といった問題があっ
た。このため、工具ホルダ10に取り付けられた工具2
の先端位置が正規の加工位置からずれてしまい、加工精
度を低下させる原因となっていた。そこで、これを解消
するために適宜検出位置の調整を高精度に行うことも考
えられるが、それでは、作業が繁雑となるばかりか、調
整が微妙で作業工数も増大する。
【0008】また、例えばドローバー26を引き込んで
停止したときのドローバー26の停止位置をリミットス
イッチLS1により検出することにより、工具ホルダ1
0の装着状態を確認しているので、工具ホルダ10のク
ランピング機構を構成するコレット24や膨大部29等
の経時的な磨耗によって、ドローバー26の停止位置が
ずれることによる誤検知が生じる虞れがあった。しか
も、クランピング機構の磨耗が進行するのに従い、ドロ
ーバー26の引き込み側、つまりリミットスイッチLS
1をオンさせる方向に、ドローバー26の停止位置が移
動していくため、実際に工具ホルダ10をクランプして
いない状態で、クランプ確認信号を出力してしまう虞れ
があった。
【0009】これに対し、主軸回転部の先端面に、工具
ホルダ装着時の主軸回転部に対する工具ホルダの相対位
置を検出する変位センサを設けた主軸装置が提案されて
いる(特開平11−254212号公報参照)。
【0010】この主軸装置によれば、主軸回転部に対す
る工具ホルダの位置を直接検出することが可能となる。
しかしながら、回転される主軸回転部内にセンサを取り
付けている関係上、該センサからの信号線をスリップリ
ング等に接続して外部NC装置に送らなければならな
い。このスリップリングは電気的接続部で摺動する構成
となっているため、スリップリング自体の許容回転数に
よって主軸回転部の回転数が制限されたり、スリップリ
ングが磨耗して寿命に影響を与えることによって装置全
体の耐久性や信頼性を低下させたりするといった問題が
あった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、主軸回転
部に対する工具ホルダの装着状態を直接かつ正確に検出
することができるとともに、主軸回転部の高速回転が可
能で、信頼性も高い主軸装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0013】(1) 先端側で工具ホルダが装着される
主軸回転部と、当該主軸回転部を回転可能に支持する固
定された主軸固定部と、を有する主軸装置において、前
記主軸回転部に、工具ホルダの装着時に当該工具ホルダ
が当接することにより移動させられる移動子を設け、前
記主軸固定部に、前記移動子を非接触で検出する検出手
段を設けたことを特徴とする主軸装置。
【0014】(2) 前記主軸回転部に、前記移動子の
先端部が主軸回転部の先端面から突出するように当該移
動子を付勢する付勢部材を設け、前記主軸回転部の先端
面に対向させられる工具ホルダの当接面が前記移動子の
先端部に当接することにより、当該移動子が前記付勢部
材の付勢力に抗して後退することを特徴とする上記
(1)に記載の主軸装置。
【0015】(3) 前記検出手段は、前記主軸回転部
および前記主軸固定部間の隙間を介して前記移動子の被
検出部を非接触に検出し、前記隙間の前記検出手段より
も主軸先端側には、該隙間をシールする主軸シール部材
を配置したことを特徴とする上記(1)に記載の主軸装
置。
【0016】(4) 前記移動子および前記検出手段
は、それぞれ前記主軸回転部および前記主軸固定部の軸
心まわりの相互に対応する位置に所定の間隔で複数設け
られることを特徴とする上記(1)に記載の主軸装置。
【0017】(5) 前記主軸回転部をあらかじめ定め
られた回転角度に停止させるオリエンテーション角度
を、前記移動子が前記検出手段により検出される位置と
合致するように設定したことを特徴とする上記(1)に
記載の主軸装置。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、請求項毎に次のような
効果を奏する。
【0019】請求項1に記載の発明によれば、従来のよ
うにドローバー等の移動を検出するのではなく、工具ホ
ルダ自身を移動子に当接させることによって移動させら
れる移動子を検出するようにしたので、例えば工具ホル
ダと主軸回転部との間に切粉等が挟まった場合には、工
具ホルダ、ひいては移動子の移動がその分制限されるこ
とになり、したがって、主軸回転部に対する工具ホルダ
の装着状態を直接かつ正確に検出することができる。ま
た、工具ホルダが当接される移動子の先端部が経時的に
磨耗した場合であっても、移動子の移動量が小さくなる
結果、工具ホルダが確実に装着されていない状態である
と検知される側に変化するため、実際に工具ホルダをク
ランプしていない状態でクランプ確認信号を誤って出力
してしまう虞れを防止することができる。
【0020】さらに、移動子を検出する検出手段を主軸
固定部に設けるようにしたので、従来のように検知信号
を送信するためにスリップリングを使用しないで済み、
信頼性が向上する。また、検出手段と移動子とが非接触
であるため、主軸回転部の高速回転にも対応することが
可能となる。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、簡易な構成とすることがで
き、また、加工精度を上げやすい工具ホルダの当接面を
移動子に当接させることができるので、工具ホルダの装
着状態の検出精度がより高まる。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、検出手段は、加工時の切粉
や切削油の影響を受けることがなく、さらに信頼性が向
上する。
【0023】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、工具ホルダ装着時の当該工
具ホルダの傾きを把握することが可能となる。したがっ
て、工具ホルダの装着状態をより高精度に検出すること
ができる。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、主軸回転部のオリエンテー
ション時に、移動子および検出器の回転方向角度位置が
合致していなければ、工具ホルダが確実に装着されたと
しても装着確認信号が得られなくなるので、主軸回転部
のオリエンテーション角度位置が円周方向にずれてしま
う不良を検知することが可能となる。したがって、例え
ば自動工具交換前に通常実施されるオリエンテーション
不良によって、自動工具交換作業が失敗してしまう事態
を未然に防止することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施形態である主軸装
置の拡大断面図、図2は、工具ホルダ装着検知装置の拡
大断面図である。なお、図1、2において、図4、5と
共通する部材には、同一の符号を付し、その説明は一部
省略する。
【0027】図1に示す工作機械の主軸装置は、図4、
5に示した従来の主軸装置と同様に、工具ホルダ10が
挿入されるテーパ穴21が先端部に形成された主軸回転
部20と、当該主軸回転部20を複数の軸受51を介し
て回転可能に支持する固定された主軸固定部50とを有
している。なお、図中の符号52aは、主軸回転部20
および主軸固定部50間の隙間をシールする主軸シール
部材を示すが、主軸シール部材の種類や形状は任意であ
る。なお、図1においても、図4、5と同様に、中心軸
線Pより下部側の図は工具ホルダのクランプ状態を、同
上部側の図は工具ホルダのアンクランプ状態を、それぞ
れ示している。
【0028】主軸回転部20は、上記のように主軸固定
部50に対して回転可能であって、この主軸回転部20
の先端部に形成されたテーパ穴21に、工具ホルダ10
の中空テーパシャンク11が挿入される。
【0029】工具ホルダ10は、中空テーパシャンク1
1の基部側に、フランジ12を有している。工具ホルダ
10が主軸回転部20に確実に装着された状態で、中空
テーパシャンク11の外周面がテーパ穴21の内周面に
密着するとともに、フランジ12の当接面13が主軸回
転部20の先端面22に密着する。したがって、この工
具ホルダ10は、上記2つの面で主軸回転部20側に拘
束される、2面拘束方式によって装着される。
【0030】工具ホルダ10の先端部には、工具2が取
り付けられており、この工具取り付け状態で、フランジ
12の外周に形成された把持溝14を、図示しない自動
工具交換装置によって把持して、工具交換が行われる
(図4参照)。
【0031】主軸回転部20内には、テーパ穴21の底
部に連続する中心穴23が軸方向に形成されている。こ
の中心穴23からテーパ穴21にわたる部分に、主軸回
転部20の半径方向に拡開可能なコレット24が収容さ
れている。コレット24は、図中右側の端部が主軸回転
部20に保持されている。
【0032】コレット24の図中で左側の端部の外側に
は、外側係止面25が形成されている。この外側係止面
25は、コレット24が半径方向外側に拡開移動したと
きに、中空テーパシャンク11の内面に形成してある内
側係止面15に係止して工具ホルダ10を保持する役目
を果たす。
【0033】コレット24のさらに内側には、軸方向に
移動可能なドローバー26が収容されている。主軸回転
部20とドローバー26との間には、複数の皿ばね28
が配置されており、これら皿ばね28の弾発力により、
ドローバー26は、軸方向後方(図中右方向)に引き込
む方向に付勢される。
【0034】ドローバー26の先端には、螺合により固
定された膨大部29が設けられており、膨大部29は、
ドローバー26が図中右方向に移動する際に、コレット
24を半径方向外側に拡開移動させるようになってい
る。
【0035】また、主軸回転部20の後端側には、油圧
シリンダ61が設けられている。油圧シリンダ61のピ
ストン部は、主軸回転部20に形成された油圧室58内
で、油路56または57を介して油圧を供給することに
より、軸方向に移動可能とされている。この油圧シリン
ダ61でドローバー26のフランジ27を押圧すること
により、皿ばね28の弾発力に抗して、ドローバー26
を軸方向前方(図中左方向)に押し出すことができる。
【0036】コレット24の軸方向後方には、当接部材
35を介してコレット24を軸方向前方に付勢する皿ば
ね36が設けられている。工具ホルダ10のアンクラン
プ時には、皿ばね36は、コレット24を軸方向前方に
付勢して、工具ホルダ10とコレット24との引っ掛か
りを無くす役目を果たす。
【0037】工具ホルダ10の中空テーパシャンク11
側およびフランジ12の内側には、中空部16が形成さ
れており、この中空部16の底部中央には、クーラント
スルー用ノズル17が設けられている。クーラントスル
ー用ノズル17は、工具ホルダ装着時には、ドローバー
26の先端に固定された膨大部29の内面に挿入される
ようになっている。機械加工時には、冷却液であるクー
ラントが、ドローバー26の中心軸に沿って形成された
貫通孔34から、クーラントスルー用ノズル17内に形
成されたクーラント通路18を経て、工具2および被加
工材に供給され、これらを冷却する。
【0038】図2に示すように、本実施形態の主軸装置
には、工具ホルダ10が主軸回転部20に確実に装着さ
れたか否かを検知する工具ホルダ装着検知装置70が設
けられている。この工具ホルダ装着検知装置70は、主
軸回転部20に設けられた移動子71と、主軸固定部5
0に設けられた検出器90とを有している。
【0039】移動子71は、工具ホルダ10が主軸回転
部20のテーパ穴21に装着されるとき、当該工具ホル
ダ10が当接することにより移動させられる。一方、検
出器90は、例えば主軸回転部20の直下方に位置する
主軸固定部50に設置されており、移動子71を非接触
で検出する。
【0040】移動子71は、ガイドブロック80に取り
付けられた状態で、主軸回転部20に形成された取付凹
部31に装着され、軸方向前方から取付ボルト33(図
3参照)により固定される。したがって、移動子71
は、主軸回転部20に容易に脱着可能とされている。こ
の移動子71は、ガイドブロック80に形成された貫通
孔81に摺動可能に挿入される摺動軸部72と、摺動軸
部72に連設された大径のフランジ部73と、フランジ
部73の摺動軸部72と反対側に連設された位置決め軸
部74とから構成されている。
【0041】フランジ部73および位置決め軸部74
は、ガイドブロック80の図中右側に形成された中空部
82に収容されるとともに、位置決め軸部74の先端
が、主軸回転部20に形成された位置決め穴32に挿入
される。
【0042】位置決め軸部74の周囲には、付勢部材と
してのスプリング83が配置される。このスプリング8
3の弾発力により、摺動軸部72の先端部が主軸回転部
20の先端面22から所定量Lだけ突出するように、フ
ランジ部73を中空部82の図中左側の壁面に当接する
方向に付勢する。移動子71は、主軸回転部20の先端
面22に対向させられる工具ホルダ10の当接面13が
移動子71の先端部に当接することにより、スプリング
83の弾発力に抗して、後退させられる。このようにす
れば、簡易な構成とすることができ、また、実際上加工
精度の高いフランジ12の当接面13を移動子71に当
接させることができるので、工具ホルダ10の装着状態
の検出精度がより高まる。
【0043】移動子71のフランジ部73には、被検出
部75が設けられている。そして、この移動子71の被
検出部75は、主軸固定部50側に設けられた検出器9
0によって検出される。ここで、検出器90は、主軸回
転部20および主軸固定部50間の隙間を介して移動子
71の被検出部75を非接触に検出するが、上記隙間の
当該検出器90よりも主軸先端側に、上記隙間をシール
する主軸シール部材52aが配置されているので、加工
時の切粉や切削油の影響を受けることがない。そして、
検出器90からの検出信号は、信号ケーブル91によ
り、図示しない例えば制御装置に送られる。
【0044】また、主軸回転部20をあらかじめ定めら
れた回転角度に停止させるオリエンテーション角度を、
移動子71が検出器90により検出される位置と合致す
るように設定してある。このようにすれば、自動工具交
換前に実施される主軸回転部20のオリエンテーション
時に、移動子71および検出器90の回転方向角度位置
が合致していなければ、工具ホルダ10が確実に装着さ
れたとしても装着確認信号が得られなくなるので、主軸
回転部20のオリエンテーション角度位置が円周方向に
ずれてしまう不良を検知することが可能となる。したが
って、このようなオリエンテーション不良による自動工
具交換作業の失敗を未然に防止することが可能となる。
【0045】検出器90は、例えば被検出部75の移動
量を連続的に所定の範囲内で検出するものを使用するこ
とができる。この場合、工具ホルダ10の当接面13が
主軸回転部20の先端面22に接したときの被検出部7
5の位置を、工具ホルダ10が確実にクランプされた位
置として事前に把握しておき、当該クランプ位置に対す
る被検出部75の実際の位置との差を測定し、この差が
誤差を含めた所定の閾値内にあるか否かによって、工具
ホルダ10が確実に装着されたことの確認を行う。
【0046】また、被検出部75が所定位置にきたとき
にオン又はオフする検出器90を使用することも可能で
ある。この場合、工具ホルダ10のフランジ12の当接
面13が主軸回転部20の先端面22に接したときに、
検出器90がオン又はオフするように、検出器90の設
置位置や、移動子71の先端部の先端面22からの突出
量L等を調整しておく。但し、測定時の誤差分を考慮し
ておく必要がある。
【0047】検出器90としては、磁気信号を電気信号
に変換して物体の位置を検出することができる磁気セン
サを使用することができる。このような磁気センサを利
用すれば、検出器90は、移動子71を非接触により容
易に検出することができる。なお、検出器90は、上記
の磁気センサに限定されるものではなく、非接触により
検出可能なものであれば、例えば光学的に検出するもの
であってもよい。
【0048】次に、工具ホルダを主軸回転部に装着する
際の動作について説明する。
【0049】まず、自動工具交換前に、主軸回転部20
をあらかじめ定められた回転方向角度位置に停止させる
オリエンテーションが行われる。これにより、主軸回転
部20に設けられた移動子71は、主軸固定部50に設
けられた検出器90と、回転方向角度位置が合致する。
【0050】ドローバー26が、油圧シリンダ61によ
り、図1の上部側の図に示すように軸方向前方(図中左
方向)に突出させられた状態では、コレット24は半径
方向内側に位置した状態となっている。
【0051】この状態で、図示しない自動工具交換装置
の工具把持部によって把持された工具ホルダ10の中空
テーパシャンク11が、主軸回転部20のテーパ穴21
に挿入され、工具ホルダ10は、図示しない仮保持機構
により主軸回転部20側に仮保持される。この後、自動
工具交換装置の工具把持部による工具ホルダ10に対す
る把持を解除する。なお、工具ホルダ10の先端には、
あらかじめ所定の工具2が取り付けられている。
【0052】次いで、油圧シリンダ61による軸方向前
方への押圧を解除し、ドローバー26を、皿ばね28の
弾発力によって軸方向後方(図中右方向)に移動させ
る。すると、コレット24は、ドローバー26の膨大部
29に押されて、半径方向外側に移動しつつ、図中右方
向に移動する。
【0053】このコレット24の移動により、コレット
24の外側係止面25が中空テーパシャンク11の内側
係止面15に係止し、かつ中空テーパシャンク11が半
径方向外側へ弾性変形して、その外周面がテーパ穴21
の内周面に密着すると同時に、フランジ12の当接面1
3も主軸回転部20の先端面22に密着する。このよう
にして、工具ホルダ10は、主軸回転部20に確実に装
着される。
【0054】この工具ホルダ装着時において、フランジ
12の当接面13は、主軸回転部20の先端面22に密
着するとともに、移動子71の先端部に当接して、移動
子71を図中右方向に移動させる。このようにして移動
させられる移動子71の被検出部75は、主軸固定部5
0に設けられた検出器90によって検出される。したが
って、この検出器90による検出値に基づいて、工具ホ
ルダ10が主軸回転部20に確実に装着されたか否かの
確認を行うことができる。
【0055】そして、主軸回転部20と図示しないワー
クとが加工位置にセットされた後、主軸回転部20の回
転により、機械加工が行われる。
【0056】このように本実施形態によれば、ドローバ
ー26等の移動を検出するのではなく、工具ホルダ10
自身の当接面13を移動子71の先端部に当接させるこ
とによって移動させられる移動子71を検出するように
したので、例えば工具ホルダ10の中空テーパシャンク
11と主軸回転部20のテーパ穴21との間に切粉等が
挟まった場合には、工具ホルダ10、ひいては移動子7
1の移動がその分制限されることになる。したがって、
主軸回転部20に対する工具ホルダ10の装着状態を直
接かつ正確に検出することができる。
【0057】また、工具ホルダ10の当接面13が当接
される移動子71の先端部が経時的に磨耗した場合であ
っても、移動子71の移動量が小さくなる結果、工具ホ
ルダ10が確実に装着されていない状態であると検知さ
れる側に変化するため、実際に工具ホルダ10をクラン
プしていない状態でクランプ確認信号を誤って出力して
しまう虞れを防止することができる。
【0058】さらに、移動子71を検出する検出器90
を主軸固定部50に設けるようにしたので、従来のよう
に検知信号を送信するためにスリップリングを使用しな
いで済み、信頼性が向上する。また、検出器90と移動
子71とが非接触であるため、主軸回転部の高速回転に
も対応することが可能となる。
【0059】図3は、他の実施形態に係る工具ホルダ装
着検知装置の軸方向前方から見た図である。
【0060】この実施形態では、移動子71および検出
器90は、主軸回転部20および主軸固定部50の軸心
まわりの相互に対応する位置に、90度ごとにそれぞれ
4個ずつ設けられている点で、それぞれ1個ずつのみ設
けた上記実施形態と相違している。但し、移動子71お
よび検出器90の設置個数は任意に設定することがで
き、例えば所定の間隔で3個ずつ設けることも可能であ
る。その他の構成は、上記実施形態と同様であるため、
その説明を省略する。また、上記実施形態と共通する部
材には同一の符号を付してある。
【0061】この実施形態によれば、4個の移動子71
の移動量を検出することにより、工具ホルダ10装着時
の中心軸に対する当接面13の傾きを把握することが可
能となる。したがって、主軸回転部20の先端面22に
対する当接面13の着座状態を検出して、工具ホルダ1
0装着状態をより高精度に検出することができる。
【0062】なお、以上説明した実施形態は、本発明を
限定するために記載されたものではなく、本発明の技術
的思想内において当業者により種々変更が可能である。
【0063】例えば、上述した実施形態では、中空テー
パシャンク11の外周面がテーパ穴21の内周面に密着
するとともに、フランジ12の当接面13が主軸回転部
20の先端面22に密着する2面拘束方式を採用してい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、中空テ
ーパシャンク11の外周面がテーパ穴21の内周面に密
着して主軸回転部20側に拘束されるものの、フランジ
12の当接面13が主軸回転部20の先端面22には密
着しない方式を採用することもできる。この場合、工具
ホルダ10が主軸回転部20に確実に装着された状態に
おける当接面13から先端面22までの隙間を考慮し
て、移動子71の先端面22からの突出量Lを設定する
必要がある。
【0064】また、上述した実施形態では、工具ホルダ
10の当接面13が、主軸回転部20の先端面22から
突出している移動子71の先端部に当接して移動子71
を移動させるように構成したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、工具ホルダ10の中空テーパシャン
ク11の一部が、テーパ穴21の内部に突出している移
動子71の先端部に当接して移動子71を移動させるよ
うに構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である主軸装置の拡大断
面図である。
【図2】 工具ホルダ装着検知装置の拡大断面図であ
る。
【図3】 他の実施形態に係る主軸装置を軸方向前方か
ら見た図である。
【図4】 従来の主軸装置を備えた工作機械を示す概略
断面図である。
【図5】 従来の主軸装置の拡大断面図である。
【符号の説明】 10…工具ホルダ、 13…当接面、 20…主軸回転部、 22…先端面、 50…主軸固定部、 71…移動子、 83…スプリング(付勢部材)、 90…検出器(検出手段)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側で工具ホルダが装着される主軸回
    転部と、当該主軸回転部を回転可能に支持する固定され
    た主軸固定部と、を有する主軸装置において、 前記主軸回転部に、工具ホルダの装着時に当該工具ホル
    ダが当接することにより移動させられる移動子を設け、 前記主軸固定部に、前記移動子を非接触で検出する検出
    手段を設けたことを特徴とする主軸装置。
  2. 【請求項2】 前記主軸回転部に、前記移動子の先端部
    が主軸回転部の先端面から突出するように当該移動子を
    付勢する付勢部材を設け、 前記主軸回転部の先端面に対向させられる工具ホルダの
    当接面が前記移動子の先端部に当接することにより、当
    該移動子が前記付勢部材の付勢力に抗して後退すること
    を特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記主軸回転部および
    前記主軸固定部間の隙間を介して前記移動子の被検出部
    を非接触に検出し、前記隙間の前記検出手段よりも主軸
    先端側には、該隙間をシールする主軸シール部材を配置
    したことを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  4. 【請求項4】 前記移動子および前記検出手段は、それ
    ぞれ前記主軸回転部および前記主軸固定部の軸心まわり
    の相互に対応する位置に所定の間隔で複数設けられるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  5. 【請求項5】 前記主軸回転部をあらかじめ定められた
    回転角度に停止させるオリエンテーション角度を、前記
    移動子が前記検出手段により検出される位置と合致する
    ように設定したことを特徴とする請求項1に記載の主軸
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208660A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Shin Nippon Koki Co Ltd 工作機械
KR20130132306A (ko) * 2012-05-24 2013-12-04 호와고교 가부시키가이샤 공작기계에서의 공구 부착 상태 검출장치 및 공작기계

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