JP2001351255A - 光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置 - Google Patents

光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置

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JP2001351255A
JP2001351255A JP2000174265A JP2000174265A JP2001351255A JP 2001351255 A JP2001351255 A JP 2001351255A JP 2000174265 A JP2000174265 A JP 2000174265A JP 2000174265 A JP2000174265 A JP 2000174265A JP 2001351255 A JP2001351255 A JP 2001351255A
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optical
light
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recording medium
lens
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JP2000174265A
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Ryuichi Katayama
龍一 片山
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RF信号が予め記録されていないディスクに
対しても基板厚ずれの検出を行うことができる光ヘッド
装置および光学式情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ1からの出射光を回折光学
素子3によりメインビームである0次光、サブビームで
ある±1次回折光の3つの光に分割し、メインビームの
集光スポットはディスク7上に焦点を結ばせ、2つのサ
ブビームの集光スポットはディスク7上で互いに逆向き
に僅かにデフォーカスさせる。ディスク7からの3つの
反射光は光検出器10で受光される。ディスク7に基板
厚ずれがある場合、2つのサブビームのそれぞれから検
出されたプッシュプル信号の振幅が異なる。このプッシ
ュプル信号の振幅の差に基づいてディスク7の基板厚ず
れを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に対し
て記録や再生を行うための光ヘッド装置および光学式情
報記録再生装置、特に、光記録媒体の基板厚ずれを検出
することが可能な光ヘッド装置および光学式情報記録再
生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式情報記録再生装置における記録密
度は、光ヘッド装置が光記録媒体上に形成する集光スポ
ットの径の2乗に反比例する。すなわち、集光スポット
の径が小さいほど記録密度は高くなる。また、集光スポ
ットの径は光ヘッド装置における対物レンズの開口数に
反比例する。すなわち、対物レンズの開口数が高いほど
集光スポットの径は小さくなる。
【0003】一方、光記録媒体の基板の厚さが設計値か
らずれた場合、基板厚ずれに起因する球面収差により集
光スポットの形状が乱れ、記録再生特性が悪化する。球
面収差は対物レンズの開口数の4乗に比例するため、対
物レンズの開口数が高いほど記録再生特性に対する光記
録媒体の基板厚ずれのマージンは狭くなる。従って、記
録密度を高めるために対物レンズの開口数を高めた光ヘ
ッド装置および光学式情報記録再生装置においては、記
録再生特性を悪化させないために、光記録媒体の基板厚
ずれを検出、補正することが必要である。
【0004】図29に、光記録媒体の基板厚ずれを検出
することが可能である特開2000−40237号公報
記載の光ヘッド装置の構成を示す。図示しない半導体レ
ーザからの出射光152は、第1のレンズ148と第2
のレンズ150から構成される2枚組の対物レンズによ
りディスク147上に集光される。第1のレンズ148
は第1のアクチュエータ149に搭載されており、第1
のアクチュエータ149により光軸方向に駆動される。
また、前記第1のアクチュエータ149は、第2のレン
ズ150とともに第2のアクチュエータ151に搭載さ
れており、第2のアクチュエータにより光軸方向に駆動
される。
【0005】すなわち、第1のアクチュエータ149に
より第1のレンズ148と第2のレンズ150の間隔を
調整し、第2のアクチュエータ151により第1のレン
ズ148と第2のレンズ150から構成される2枚組の
対物レンズとディスク147の間隔を調整する。上記光
ヘッド装置において、第1のレンズ148と第2のレン
ズ150の間隔を変化させると球面収差が変化し、2枚
組の対物レンズとディスク147の間隔を変化させると
フォーカスオフセットが変化する。
【0006】上記光ヘッド装置による基板厚ずれの補正
動作を以下に簡単に説明する。ディスク147に基板厚
ずれがある場合、基板厚ずれに起因する球面収差により
ディスク147に記録されたRF信号の振幅が低下す
る。また、フォーカスオフセットによってもディスク1
47に記録されたRF信号の振幅が低下する。そこで、
ディスク147に記録されたRF信号の振幅を観測しな
がら第1のアクチュエータを駆動して第1のレンズ14
8と第2のレンズ150の間隔を変化させ、RF信号の
振幅が最大になるように第1のレンズ148と第2のレ
ンズ150の間隔を調整する。また、ディスク147に
記録されたRF信号の振幅を観測しながら第2のアクチ
ュエータを駆動して2枚組の対物レンズとディスク14
7の間隔を変化させ、RF信号の振幅が最大になるよう
に2枚組の対物レンズとディスク147の間隔を調整す
る。
【0007】すなわち、ディスク147の基板厚ずれの
検出はディスク147に記録されたRF信号の振幅を観
測することにより行われ、ディスク147の基板厚ずれ
の補正は、第1のレンズ148と第2のレンズ150の
間隔を調整して基板厚ずれに起因する球面収差を相殺す
る球面収差を光ヘッド装置で発生させることにより行わ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光ヘッド装
置においては光記録媒体の基板厚ずれの検出を行う際、
RF信号の振幅を観測するため、RF信号が予め記録さ
れている必要がある。つまり、上記従来の光ヘッド装置
は再生専用型の光記録媒体においてはRF信号が予め記
録されているため基板厚ずれの検出を行うことができる
が、追記型および書換可能型の光記録媒体においてはR
F信号が予め記録されていないため基板厚ずれの検出を
行うことができないという課題がある。
【0009】基板厚ずれの検出を行うためのRF信号を
光ヘッド装置により記録してから基板厚ずれの検出を行
う手法も考えられるが、該手法においては、基板厚ずれ
の補正を行っていない光ヘッド装置によりRF信号の書
き込みを行うため、基板厚ずれに起因する球面収差によ
り集光スポットの形状が乱れ、RF信号を正しく記録す
ることができない。
【0010】本発明の目的は、光記録媒体の基板厚ずれ
を検出することが可能な従来の光ヘッド装置における上
に述べた課題を解決し、RF信号が予め記録されていな
い光記録媒体に対しても基板厚ずれの検出を行うことが
できる光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下の構成を採用した。請求項1の光ヘッ
ド装置は、光源からの出射光からメインビームと複数の
サブビームを生成し、メインビームにより光記録媒体に
対して記録あるいは再生を行うと共に、前記複数のサブ
ビームに対して光記録媒体の半径方向に互いに逆符号の
位相分布を与え、前記複数のサブビームのそれぞれから
検出されたプッシュプル信号の振幅の差に基づいて前記
光記録媒体の基板厚ずれを検出することを特徴とする。
【0012】前記光ヘッド装置の光検出器により検出さ
れるメインビームと、2つのサブビームにおいて、光記
録媒体に基板厚ずれがない場合、前記2つのサブビーム
の集光スポットの断面形状は同じである。従って、2つ
のサブビームのそれぞれから検出されたプッシュプル信
号の振幅も同じである。これに対し、光記録媒体に基板
厚ずれがある場合、2つのサブビームの集光スポットの
断面形状は異なる。すなわち、一方のサブビームの集光
スポットの断面形状は径が比較的小さくサイドローブの
高さが比較的高くなり、他方のサブビームの集光スポッ
トの断面形状は径が比較的大きくサイドローブの高さが
比較的低くなる。従って、2つのサブビームのそれぞれ
から検出されたプッシュプル信号の振幅も異なる。すな
わち、一方のサブビームから検出されたプッュプル信号
の振幅は比較的小さくなり、他方のサブビームから検出
されたプッシュプル信号の振幅は比較的大きくなる。こ
のプッシュプル信号の振幅の差に基づいて光記録媒体の
基板厚ずれを検出する。
【0013】請求項2の光ヘッド装置は、前記光源と前
記対物レンズの間に、前記光源からの出射光を複数の光
に分割する回折光学素子または偏光性回折光学素子を有
し、前記回折光学素子または前記偏光性回折光学素子か
らの0次光を前記メインビームとして用い、前記回折光
学素子または前記偏光性回折光学素子からの±1次回折
光を前記サブビームとして用いる構成としたものであ
る。
【0014】また、上記の光ヘッド装置においては、請
求項3に記載のように、前記回折光学素子または前記偏
光性回折光学素子を、+1次回折光に対しては凸レンズ
(または凹レンズ)の働きをし、−1次回折光に対して
は凹レンズ(または凸レンズ)の働きをする構成とする
ことができる。あるいは、請求項4に記載のように、前
記回折光学素子または前記偏光性回折光学素子を+1次
回折光に対しては母線が前記光記録媒体の接線方向に平
行な円筒凸レンズ(または円筒凹レンズ)の働きをし、
−1次回折光に対しては母線が前記光記録媒体の接線方
向に平行な円筒凹レンズ(または円筒凸レンズ)の働き
をする構成とすることができる。あるいはまた、請求項
5に記載のように、前記回折光学素子または前記偏光性
回折光学素子を+1次回折光に対しては3次の正の球面
収差(または3次の負の球面収差)を与える働きをし、
−1次回折光に対しては3次の負の球面収差(または3
次の正の球面収差)を与える働きをする構成とすること
もできる。
【0015】一方、請求項6に記載のように、前記光源
は複数個の光源を有する構成とすることができ、該複数
個の光源からの出射光をそれぞれメインビーム、複数の
サブビームとして用いることができる。
【0016】また、上記光ヘッド装置においては、請求
項7に記載のように前記光源と前記対物レンズの間にコ
リメータレンズを有する構成とし、前記サブビームの一
方に対する光源の位置が前記コリメータレンズの焦点の
前方(または後方)にずらされており、前記サブビーム
の他方に対する光源の位置が前記コリメータレンズの焦
点の後方(または前方)にずらされている構成とするこ
とができる。さらに、請求項8に記載のように、前記コ
リメータレンズと前記対物レンズの間の前記サブビーム
の一方に対する光路中に凸レンズ(または凹レンズ)が
挿入されており、前記コリメータレンズと前記対物レン
ズの間の前記サブビームの他方に対する光路中に凹レン
ズ(または凸レンズ)が挿入されている構成としてもよ
い。あるいは、請求項9に記載のように、前記コリメー
タレンズと前記対物レンズの間の前記サブビームの一方
に対する光路中に母線が前記光記録媒体の接線方向に平
行な円筒凸レンズ(または円筒凹レンズ)が挿入されて
おり、前記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前
記サブビームの他方に対する光路中に母線が前記光記録
媒体の接線方向に平行な円筒凹レンズ(または円筒凸レ
ンズ)が挿入されている構成としてもよい。あるいはま
た、請求項10に記載のように、前記コリメータレンズ
と前記対物レンズの間の前記サブビームの一方に対する
光路中に3次の正の球面収差を与えるレンズ(または3
次の負の球面収差を与えるレンズ)が挿入されており、
前記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前記サブ
ビームの他方に対する光路中に3次の負の球面収差を与
えるレンズ(または3次の正の球面収差を与えるレン
ズ)が挿入されている構成としてもよい。
【0017】また、請求項11の光ヘッド装置のよう
に、前記複数のサブビームの集光スポットを前記メイン
ビームの集光スポットに対し、前記光記録媒体の溝の1
/4周期分だけ前記光記録媒体の半径方向に互いに逆向
きにずらして配置されている構成とする事もできる。
【0018】あるいは、請求項12の光ヘッド装置のよ
うに、前記対物レンズに入射する前記複数のサブビーム
の位相を、光軸を通り前記光記録媒体の接線方向に平行
な直線の左側と右側でπ/2だけ互いに逆向きにずれて
いる構成とする事もできる。また、請求項13に記載の
ように、前記回折光学素子または前記偏光性回折光学素
子は、前記対物レンズの有効径を含む領域に回折格子が
形成された構成であり、入射光の光軸を通り前記光記録
媒体の接線方向に平行な直線で、左側の第一の領域、右
側の第二の領域の2つに分割されており、第一の領域と
第二の領域における格子の位相はπ/2だけずれている
構成とすること、あるいは、請求項14に記載のよう
に、前記回折光学素子又は前記偏光性回折光学素子を4
分割した構成とすること、あるいはまた、請求項15に
記載のように、前記回折光学素子または前記偏光性回折
光学素子を6分割した構成とすることも適用可能であ
る。
【0019】請求項16の光ヘッド装置は、前記対物レ
ンズに入射する前記複数のサブビームの位相を、光軸を
通り前記光記録媒体の接線方向に平行な直線の左側と右
側でπ/2だけ互いに逆向きにずれている構成としたも
のである。上記光ヘッド装置においては、請求項17に
記載のように、前記複数のサブビームに対する光路中
に、前記対物レンズに入射する前記複数のサブビームの
位相を光軸を通り前記光記録媒体の接線方向に平行な直
線の左側と右側で互いに逆向きにずらすための位相制御
素子を挿入した構成とすることもできる。さらに、上記
光ヘッド装置においては請求項18に記載のように、前
記位相制御素子を、光軸を通り前記光記録媒体の接線方
向に平行な直線の左側と右側で厚さが異なる平行平板で
ある構成とすることもできる。
【0020】前記光ヘッド装置においては、請求項19
に記載のように、前記サブビームの集光スポットによる
プッシュプル信号に基づいてランド/グルーブ位置検出
信号を生成し、該ランド/グルーブ位置検出信号の符号
により、前記メインビームの集光スポットが前記光記録
媒体のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検
出することができる。または、請求項20に記載のよう
に、前記複数のサブビームのそれぞれから検出されたプ
ッシュプル信号の和から前記光記録媒体の基板厚ずれを
検出することもできる。
【0021】請求項21の光ヘッド装置は、前記複数の
サブビームの集光スポットを前記メインビームの集光ス
ポットに対し、前記光記録媒体の溝の1/2周期分だけ
前記光記録媒体の半径方向に互いに逆向きにずらして配
置した構成としたものであり、請求項22の光ヘッド装
置は、前記対物レンズに入射する前記サブビームの位相
を、光軸を通り前記光記録媒体の接線方向に平行な直線
の左側と右側でπだけ互いに逆向きにずらした構成とし
たものである。また、上記の光ヘッド装置においては、
請求項23に記載のように、前記サブビームのそれぞれ
から検出されたプッシュプル信号の差から前記光記録媒
体の基板厚ずれを検出することができる。
【0022】請求項24の光学式情報記録再生装置は、
光源と、該光源からの出射光を光記録媒体上に集光する
対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光を受光する
光検出器を有する光ヘッド装置を備えた光学式情報記録
再生装置において、前記光源からの出射光からメインビ
ームと複数のサブビームを生成し、前記メインビームに
より前記光記録媒体に対して記録あるいは再生を行うと
共に、前記サブビームに対して前記光記録媒体の半径方
向に互いに逆符号の位相分布を与え、前記サブビームの
それぞれから検出されたプッシュプル信号の振幅の差に
基づいて前記光記録媒体の基板厚ずれを検出すると共
に、前記光記録媒体の基板厚ずれを補正することを特徴
とする。
【0023】上記光学式情報記録再生装置においては、
請求項25に記載のように、前記光源と前記対物レンズ
の間にコリメータレンズを有し、該コリメータレンズを
光軸方向に移動させることにより前記光記録媒体の基板
厚ずれを補正する構成とすることができる。あるいは、
請求項26に記載のように、前記光源と前記対物レンズ
の間に2つのリレーレンズを有し、該2つのリレーレン
ズのどちらか一方を光軸方向に移動させることにより前
記光記録媒体の基板厚ずれを補正する構成とすることも
できる。あるいはまた、請求項27に記載のように前記
光源と前記対物レンズの間に液晶光学素子を有し、該液
晶光学素子に電圧を印加することにより前記光記録媒体
の基板厚ずれを補正する構成とすることもできる。
【0024】上記光学式情報記録再生装置においては、
請求項28に記載のように、前記メインビームの集光ス
ポットが前記光記録媒体のグルーブ、ランドのどちらの
上に位置するかを検出し、前記光記録媒体のグルーブと
ランドで前記光記録媒体の基板厚ずれの補正を行うため
の回路の極性を切り換える構成とすることができる。ま
た、請求項29に記載のように、前記光記録媒体に形成
されているアドレス情報を再生することにより、前記メ
インビームの集光スポットが前記光記録媒体のグルー
ブ、ランドのどちらの上に位置するかを検出する構成と
することもできる。加えて、請求項30に記載のよう
に、前記複数のサブビームの集光スポットによるプッシ
ュプル信号に基づいてランド/グルーブ位置検出信号を
生成し、該ランド/グルーブ位置検出信号の符号によ
り、前記メインビームの集光スポットが前記光記録媒体
のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検出す
る構成とすることもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明は以下の
実施形態に限定されるものではない。まず、本発明の光
ヘッド装置の第一の実施形態の構成を図1を用いて説明
する。図1に示す本実施形態の光ヘッド装置は、光源で
ある半導体レーザ1から、その光軸方向に、コリメータ
レンズ2、回折光学素子3、偏光ビームスプリッタ4、
1/4波長板5、対物レンズ6が配置された構成であ
り、前記偏光ビームスプリッタ4からその反射方向にホ
ログラム光学素子8、レンズ9、光検出器10が配置さ
れた構成である。尚、符号7はディスクを示す。
【0026】半導体レーザ1からの出射光はコリメータ
レンズ2で平行光化され、回折光学素子3によりメイン
ビームである0次光、サブビームである±1次回折光の
3つの光に分割される。これらの光は偏光ビームスプリ
ッタ4にP偏光として入射してほぼ100%が透過し、
1/4波長板5を透過して直線偏光から円偏光に変換さ
れ、対物レンズ6でディスク7上に集光される。ディス
ク7からの3つの反射光は対物レンズ6を逆向きに透過
し、1/4波長板5を透過して円偏光から往路と偏光方
向が直交した直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッ
タ4にS偏光として入射してほぼ100%が反射され、
ホログラム光学素子8で+1次回折光としてほぼ100
%が回折され、レンズ9を透過して光検出器10で受光
される。
【0027】図2は図1に示す回折光学素子3の平面図
である。回折光学素子3は、図2中に点線で示す対物レ
ンズ6の有効径を含む領域に回折格子が形成された構成
である。尚、図2において、上向きの矢印はディスク7
の接線方向を、右向きの矢印はディスク7の半径方向を
示す。前記回折格子における格子の方向はディスク7の
半径方向にほぼ平行であり、格子のパタンは回折光学素
子3に対して、ディスク7の接線方向の上側に中心を有
するオフアクシスの同心円状である。前記格子のライン
部とスペース部の位相差を例えば0.232πとする
と、入射光は0次光として約87.3%が透過し、±1
次回折光としてそれぞれ約5.1%が回折される。図2
において、前記回折光学素子3により図2の上方向に回
折される光を+1次回折光、図2の下方向に回折される
光を−1次回折光とすると、回折光学素子3は+1次回
折光に対しては凸レンズの働きをし、−1次回折光に対
しては凹レンズの働きをする。これにより、2つのサブ
ビームに対して2次関数状の互いに逆符号の位相分布が
与えられる。この場合、ディスク7の半径方向および接
線方向の両方に位相分布が与えられる。
【0028】図3にディスク7上の集光スポットの配置
を示す。図3(a)は平面図、図3(b)は側面図であ
る。ここで、ディスク7への入射光の側から見て、ディ
スク7に形成された溝の凸部をグルーブ、凹部をランド
と呼び、どちらもトラックとして用いることとする。集
光スポット12、13、14は、それぞれ回折光学素子
3からの0次光、+1次回折光、−1次回折光に相当す
る。図3(a)に示すように、集光スポット12はトラ
ック11(グルーブまたはランド)上、集光スポット1
3はトラック11とその左側に隣接するトラック(ラン
ドまたはグルーブ)の境界上、集光スポット14はトラ
ック11とその右側に隣接するトラック(ランドまたは
グルーブ)の境界上にそれぞれ配置されている。回折光
学素子3がレンズパワーを有しているため、図3(b)
に示すように、メインビームである集光スポット12は
ディスク7上に焦点を結んでいるが、サブビームである
集光スポット13、14はディスク7上で僅かにデフォ
ーカスしている。集光スポット13は入射側から見て焦
点の後方に位置し、集光スポット14は入射側から見て
焦点の前方に位置する。従って、サブビームである集光
スポット13、14は、メインビームである集光スポッ
ト12に比べて径がやや大きい。
【0029】図4は図1に示すホログラム光学素子8の
平面図であり、図4において上向きの矢印はディスク7
の接線方向を示し、右向きの矢印はディスク7の半径方
向を示す。ホログラム光学素子8は、図中に点線で示す
対物レンズ6の有効径を含む領域に回折格子が形成され
た構成であり、ディスク7の半径方向に平行な分割線お
よび接線方向に平行な分割線で、領域15〜18の4つ
に分割されている。前記回折格子における格子の方向は
領域15〜18のいずれにおいてもディスク7の接線方
向に平行である。また、格子のパタンは領域15〜18
のいずれにおいても等間隔の直線状であり、領域16、
17における間隔は領域15、18における間隔に比べ
て広い。さらに、格子の断面形状は領域15〜18のい
ずれにおいても鋸歯状であり、鋸歯の上部と下部の位相
差を2πとすると、各領域への入射光は+1次回折光と
してそれぞれほぼ100%が回折される。領域15、1
6における鋸歯の向きは+1次回折光が図4の左方向に
偏向されるように設定されており、領域17、18にお
ける鋸歯の向きは+1次回折光が図4の右方向に偏向さ
れるように設定されている。
【0030】図5に図1に示す光検出器10の受光部の
パタンと前記光検出器10上の光スポットの配置を示
す。尚、図5において、上向きの矢印はディスク7の接
線方向を示し、右向きの矢印はディスク7の半径方向を
示す。光スポット35は回折光学素子3からの0次光の
うちホログラム光学素子8の領域15からの+1次回折
光に相当し、ディスク7の半径方向に平行な分割線で2
つに分割された受光部19、20の境界線上に集光され
る。光スポット36は回折光学素子3からの0次光のう
ちホログラム光学素子8の領域16からの+1次回折光
に相当し、ディスク7の半径方向に平行な分割線で2つ
に分割された受光部21、22の境界線上に集光され
る。光スポット37は回折光学素子3からの0次光のう
ちホログラム光学素子8の領域17からの+1次回折光
に相当し、ディスク7の半径方向に平行な分割線で2つ
に分割された受光部23、24の境界線上に集光され
る。光スポット38は回折光学素子3からの0次光のう
ちホログラム光学素子8の領域18からの+1次回折光
に相当し、ディスク7の半径方向に平行な分割線で2つ
に分割された受光部25、26の境界線上に集光され
る。光スポット39は回折光学素子3からの+1次回折
光のうちホログラム光学素子8の領域15からの+1次
回折光に相当し、単一の受光部27上に集光される。光
スポット40は回折光学素子3からの+1次回折光のう
ちホログラム光学素子8の領域16からの+1次回折光
に相当し、単一の受光部28上に集光される。光スポッ
ト41は回折光学素子3からの+1次回折光のうちホロ
グラム光学素子8の領域17からの+1次回折光に相当
し、単一の受光部29上に集光される。光スポット42
は回折光学素子3からの+1次回折光のうちホログラム
光学素子8の領域18からの+1次回折光に相当し、単
一の受光部30上に集光される。光スポット43は回折
光学素子3からの−1次回折光のうちホログラム光学素
子8の領域15からの+1次回折光に相当し、単一の受
光部31上に集光される。光スポット44は回折光学素
子3からの−1次回折光のうちホログラム光学素子8の
領域16からの+1次回折光に相当し、単一の受光部3
2上に集光される。光スポット45は回折光学素子3か
らの−1次回折光のうちホログラム光学素子8の領域1
7からの+1次回折光に相当し、単一の受光部33上に
集光される。光スポット46は回折光学素子3からの−
1次回折光のうちホログラム光学素子8の領域18から
の+1次回折光に相当し、単一の受光部34上に集光さ
れる。
【0031】図5に示す受光部19〜34からの出力を
それぞれV19〜V34とすると、フォーカス誤差信号
はフーコー法により、(V19+V21+V24+V2
6)−(V20+V22+V23+V25)の演算から
得られる。トラック誤差信号はプッシュプル法により、
(V19+V20+V23+V24)−(V21+V2
2+V25+V26)の演算から得られる。ディスク7
の基板厚ずれを検出するための基板厚ずれ検出信号は
(V27+V29+V31+V33)−(V28+V3
0+V32+V34)の演算から得られる。また、メイ
ンビームである集光スポット12によるRF信号はV1
9+V20+V21+V22+V23+V24+V25
+V26の演算から得られる。
【0032】前記の演算によりディスク7の基板厚ずれ
が検出できる理由について図6〜12を参照して説明す
る。図6、7は、ディスク7の半径方向における集光ス
ポットの断面形状の計算例を示し、図8〜11は集光ス
ポットがディスク7のトラックを半径方向に横断する際
のプッシュプル信号の計算例を示し、図12は基板厚ず
れ検出特性を示す図である。図6、7において、計算は
半導体レーザ1の波長660nm、対物レンズ6の開口
数0.65、ディスク7の基板の厚さ0.6mm、ディ
スク7の基板の屈折率1.58、サブビームのデフォー
カス量±0.5μmの条件で行った。図6、7の(a)
はメインビームである集光スポット12の断面形状、図
6、7の(b)は回折光学素子3からの+1次回折光に
相当するサブビーム1である集光スポット13の断面形
状、図6、7の(c)は回折光学素子3からの−1次回
折光に相当するサブビーム2である集光スポット14の
断面形状である。
【0033】図6(a)〜(c)中の実線はディスク7
の基板厚ずれが0μmの場合、点線はディスク7の基板
厚ずれが+50μmの場合をそれぞれ示している。ディ
スク7の基板厚ずれが0μmの場合、サブビーム1の集
光スポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの
断面形状は同じである。なお、サブビーム1、2の集光
スポットの断面形状は、メインビームの集光スポットの
断面形状に比べてディスク7上で僅かにデフォーカスし
ているため径がやや大きい。これに対し、ディスク7の
基板厚ずれが+50μmの場合、サブビーム1の集光ス
ポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの断面
形状は異なる。すなわち、サブビーム1の集光スポット
の断面形状は図6(b)に示すようにディスク7の基板
厚ずれが0μmの場合に比べて径がやや小さくサイドロ
ーブの高さがやや高くなり、サブビーム2の集光スポッ
トの断面形状は図6(c)に示すようにディスク7の基
板厚ずれが0μmの場合に比べて径がやや大きくサイド
ローブの高さがやや低くなる。
【0034】図7(a)〜(c)中の実線はディスク7
の基板厚ずれが0μmの場合、点線はディスク7の基板
厚ずれが−50μmの場合をそれぞれ示している。ディ
スク7の基板厚ずれが0μmの場合、サブビーム1の集
光スポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの
断面形状は同じである。なお、サブビーム1、2の集光
スポットの断面形状は、メインビームの集光スポットの
断面形状に比べてディスク7上で僅かにデフォーカスし
ているため径がやや大きい。これに対し、ディスク7の
基板厚ずれが−50μmの場合、サブビーム1の集光ス
ポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの断面
形状は異なる。すなわち、サブビーム1の集光スポット
の断面形状は図7(b)に示すようにディスク7の基板
厚ずれが0μmの場合に比べて径がやや大きくサイドロ
ーブの高さがやや低くなり、サブビーム2の集光スポッ
トの断面形状は図7(c)に示すようにディスク7の基
板厚ずれが0μmの場合に比べて径がやや小さくサイド
ローブの高さがやや高くなる。
【0035】図8〜11に集光スポットがディスク7の
トラックを半径方向に横断する際のプッシュプル信号の
計算例を示す。計算は、前記図6、7に示す計算例の条
件に加え、ディスク7のトラックピッチ0.5μm、デ
ィスク7の溝深さ80nmの条件で行った。図8、10
の(a)はメインビームである集光スポット12による
プッシュプル信号、図8、10の(b)は回折光学素子
3からの+1次回折光に相当するサブビーム1である集
光スポット13によるプッシュプル信号、図8、10の
(c)は回折光学素子3からの−1次回折光に相当する
サブビーム2である集光スポット14によるプッシュプ
ル信号、図9、11の(a)はサブビーム1、2である
集光スポット13、14によるプッシュプル信号の和、
図9、11の(b)はサブビーム1、2である集光スポ
ット13、14によるプッシュプル信号の差を示す。図
8〜11の横軸は集光スポットがディスク7のトラック
を半径方向の左側から右側へ横断する際の集光スポット
とトラックの位置ずれ(溝の1周期分)であり、図中の
Gの位置はメインビームである集光スポット12がグル
ーブ上に位置している状態、図中のLの位置はメインビ
ームである集光スポット12がランド上に位置している
状態にそれぞれ対応している。なお、図8〜11中のプ
ッシュプル信号は、メインビーム、サブビーム共にディ
スク7への入射光の和信号で規格化されている。
【0036】図8(a)〜(c)中の実線はディスク7
の基板厚ずれが0μmの場合、点線はディスク7の基板
厚ずれが+50μmの場合をそれぞれ示している。メイ
ンビームである集光スポット12によるプッシュプル信
号である(V19+V20+V23+V24)−(V2
1+V22+V25+V26)の波形は図8(a)に示
す波形のようになる。集光スポット13は集光スポット
12に対し、ディスク7の溝の1/4周期分だけディス
ク7の半径方向に図3の左側にずらして配置されている
ため、サブビーム1である集光スポット13によるプッ
シュプル信号である(V27+V29)−(V28+V
30)の波形は、図8(a)の波形に対して位相がπ/
2だけ遅れて図8(b)に示す波形のようになる。集光
スポット14は集光スポット12に対し、ディスク7の
溝の1/4周期分だけディスク7の半径方向に図3の右
側にずらして配置されているため、サブビーム2である
集光スポット14によるプッシュプル信号である(V3
1+V33)−(V32+V34)の波形は、図8
(a)の波形に対して位相がπ/2だけ進んで図8
(c)に示す波形のようになる。
【0037】図8(b)、(c)において、ディスク7
の基板厚ずれが0μmの場合、サブビーム1の集光スポ
ットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの断面形
状は同じであるため、サブビーム1の集光スポットによ
るプッシュプル信号とサブビーム2の集光スポットによ
るプッシュプル信号は振幅が同じである。なお、サブビ
ーム1、2の集光スポットの断面形状はメインビームの
集光スポットの断面形状に比べて径がやや大きいため、
サブビーム1、2の集光スポットによるプッシュプル信
号はメインビームの集光スポットによるプッシュプル信
号に比べて振幅がやや小さい。これに対し、ディスク7
の基板厚ずれが+50μmの場合、サブビーム1の集光
スポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの断
面形状は異なるため、サブビーム1の集光スポットによ
るプッシュプル信号とサブビーム2の集光スポットによ
るプッシュプル信号は振幅が異なる。すなわち、サブビ
ーム1の集光スポットによるプッシュプル信号はサブビ
ーム2の集光スポットによるプッシュプル信号に比べて
振幅が小さくなる。
【0038】図8(b)、図8(c)の波形は互いに逆
相であるため、サブビーム1である集光スポット13に
よるプッシュプル信号とサブビーム2である集光スポッ
ト14によるプッシュプル信号の和、すなわち基板厚ず
れ検出信号である(V27+V29+V31+V33)
−(V28+V30+V32+V34)の波形は図9
(a)に示す波形のようになる。また、サブビーム1で
ある集光スポット13によるプッシュプル信号とサブビ
ーム2である集光スポット14によるプッシュプル信号
の差である(V27+V29+V32+V34)−(V
28+V30+V31+V33)の波形は図9(b)に
示す波形のようになる。
【0039】図10(a)〜(c)中の実線はディスク
7の基板厚ずれが0μmの場合、点線はディスク7の基
板厚ずれが−50μmの場合をそれぞれ示している。メ
インビームである集光スポット12によるプッシュプル
信号である(V19+V20+V23+V24)−(V
21+V22+V25+V26)の波形は図10(a)
に示す波形のようになる。集光スポット13は集光スポ
ット12に対し、ディスク7の溝の1/4周期分だけデ
ィスク7の半径方向に図3の左側にずらして配置されて
いるため、サブビーム1である集光スポット13による
プッシュプル信号である(V27+V29)−(V28
+V30)の波形は、図10(a)の波形に対して位相
がπ/2だけ遅れて図10(b)に示す波形のようにな
る。集光スポット14は集光スポット12に対し、ディ
スク7の溝の1/4周期分だけディスク7の半径方向に
図3の右側にずらして配置されているため、サブビーム
2である集光スポット14によるプッシュプル信号であ
る(V31+V33)−(V32+V34)の波形は、
図10(a)の波形に対して位相がπ/2だけ進んで図
10(c)に示す波形のようになる。
【0040】図10(b)、(c)において、ディスク
7の基板厚ずれが0μmの場合、サブビーム1の集光ス
ポットの断面形状とサブビーム2の集光スポットの断面
形状は同じであるため、サブビーム1の集光スポットに
よるプッシュプル信号とサブビーム2の集光スポットに
よるプッシュプル信号は振幅が同じである。なお、サブ
ビーム1、2の集光スポットの断面形状はメインビーム
の集光スポットの断面形状に比べて径がやや大きいた
め、サブビーム1、2の集光スポットによるプッシュプ
ル信号はメインビームの集光スポットによるプッシュプ
ル信号に比べて振幅がやや小さい。これに対し、ディス
ク7の基板厚ずれが−50μmの場合、サブビーム1の
集光スポットの断面形状とサブビーム2の集光スポット
の断面形状は異なるため、サブビーム1の集光スポット
によるプッシュプル信号とサブビーム2の集光スポット
によるプッシュプル信号は振幅が異なる。すなわち、サ
ブビーム1の集光スポットによるプッシュプル信号はサ
ブビーム2の集光スポットによるプッシュプル信号に比
べて振幅が大きくなる。
【0041】図10(b)、図10(c)の波形は互い
に逆相であるため、サブビーム1である集光スポット1
3によるプッシュプル信号とサブビーム2である集光ス
ポット14によるプッシュプル信号の和、すなわち基板
厚ずれ検出信号である(V27+V29+V31+V3
3)−(V28+V30+V32+V34)の波形は図
11(a)に示す波形のようになる。また、サブビーム
1である集光スポット13によるプッシュプル信号とサ
ブビーム2である集光スポット14によるプッシュプル
信号の差である(V27+V29+V32+V34)−
(V28+V30+V31+V33)の波形は図11
(b)に示す波形のようになる。
【0042】図9(a)、図11(a)から以下のこと
が言える。まず、グルーブに対してトラックサーボを行
う場合について考える。ディスク7の基板厚ずれが0μ
m、+50μm、−50μmの場合、図9(a)、図1
1(a)に示す基板厚ずれ検出信号の値はそれぞれ0、
負、正となる。従って、この基板厚ずれ検出信号を用い
てディスク7の基板厚ずれを検出することができる。次
に、ランドに対してトラックサーボを行う場合について
考える。ディスク7の基板厚ずれが0μm、+50μ
m、−50μmの場合、図9(a)、図11(a)に示
す基板厚ずれ検出信号の値はそれぞれ0、正、負とな
る。従って、この基板厚ずれ検出信号を用いてディスク
7の基板厚ずれを検出することができる。
【0043】図12に基板厚ずれ検出特性の計算例を示
す。図12の横軸は基板厚ずれ、縦軸は基板厚ずれ検出
信号である。計算は前記図6〜11に示す計算例と同一
の条件で行った。図中の実線はグルーブに対してトラッ
クサーボを行う場合、点線はランドに対してトラックサ
ーボを行う場合をそれぞれ示している。グルーブに対し
てトラックサーボを行う場合は、ディスク7の基板厚ず
れが0、正、負の場合に基板厚ずれ検出信号の値はそれ
ぞれ0、負、正となり、ランドに対してトラックサーボ
を行う場合は、ディスク7の基板厚ずれが0、正、負の
場合に基板厚ずれ検出信号の値はそれぞれ0、正、負と
なる。また、グルーブ、ランドのいずれに対してトラッ
クサーボをかける場合も、基板厚ずれの絶対値が大きい
ほど基板厚ずれ検出信号の絶対値も大きくなることがわ
かる。
【0044】一方、サブビーム1である集光スポット1
3によるプッシュプル信号とサブビーム2である集光ス
ポット14によるプッシュプル信号の差をランド/グル
ーブ位置検出信号と呼ぶこととする。このとき、図9
(b)、図11(b)に示すランド/グルーブ位置検出
信号の値は、メインビームである集光スポット12がデ
ィスク7のグルーブ上に位置する場合は正、ランド上に
位置する場合は負となる。従って、ランド/グルーブ位
置検出信号の符号により、集光スポット12がディスク
7のグルーブ、ランドどちらの上に位置するかを検出す
ることが可能である。
【0045】図13に本発明の光学式情報記録再生装置
の第一の実施形態を示す。本実施形態は、図13に示す
演算回路47、駆動回路48を付加した以外は図1に示
す前記光ヘッド装置の第一の実施形態と同一の構成であ
る。尚、図13において、図1と同一の構成要素には、
同一の符号を付して説明を省略若しくは簡単に説明す
る。図13に示す、本実施形態の光学式情報記録再生装
置において、前記演算回路47は光検出器10に接続さ
れており、前記駆動回路48は前記演算回路47および
コリメータレンズ2に接続された構成となっている。前
記演算回路47は、光検出器10の各受光部からの出力
に基づいて基板厚ずれ検出信号を演算し、駆動回路48
は、基板厚ずれ検出信号が0になるように、図13の点
線で囲まれたコリメータレンズ2を図示しないアクチュ
エータにより光軸方向に移動させる。コリメータレンズ
2を光軸方向に移動させると対物レンズ6における倍率
が変化し、球面収差が変化する。そこで、コリメータレ
ンズ2の光軸方向の位置を調整してディスク7の基板厚
ずれに起因する球面収差を相殺する球面収差を対物レン
ズ6で発生させる。これによりディスク7の基板厚ずれ
が補正され、記録再生特性に対する悪影響がなくなる。
図12に示すように、グルーブに対してトラックサーボ
を行う場合とランドに対してトラックサーボを行う場合
では基板厚ずれ検出信号の符号が逆になるため、グルー
ブとランドで、基板厚ずれの補正を行うための演算回路
47、駆動回路48から構成される回路の極性を切り換
える。
【0046】図14に本発明の光学式情報記録再生装置
の第二の実施形態を示す。本実施形態は、図1に示す本
発明の光ヘッド装置の第一の実施形態に演算回路47、
リレーレンズ49、50、駆動回路51を付加した以外
は前記光ヘッド装置の第一実施形態と同一の構成であ
る。尚、図14において、図1と同一の構成要素には同
一の符号を付して説明を省略若しくは簡単に説明する。
図14に示す本実施形態の光学式情報記録再生装置にお
いて、前記演算回路47は光検出器10に接続され、前
記駆動回路51は前記演算回路47に接続された構成で
あり、前記リレーレンズ49、50は前記1/4波長板
5と対物レンズ6の間の光軸上に配置され、前記駆動回
路51に接続された構成である。演算回路47は、光検
出器10の各受光部からの出力に基づいて基板厚ずれ検
出信号を演算し、駆動回路51は、基板厚ずれ検出信号
が0になるように、図14の点線で囲まれたリレーレン
ズ49、50のどちらか一方を図示しないアクチュエー
タにより光軸方向に移動させる。リレーレンズ49、5
0のどちらか一方を光軸方向に移動させると対物レンズ
6における倍率が変化し、球面収差が変化する。そこ
で、リレーレンズ49、50のどちらか一方の光軸方向
の位置を調整してディスク7の基板厚ずれに起因する球
面収差を相殺する球面収差を対物レンズ6で発生させ
る。これによりディスク7の基板厚ずれが補正され、記
録再生特性に対する悪影響がなくなる。図12に示すよ
うに、グルーブに対してトラックサーボを行う場合とラ
ンドに対してトラックサーボを行う場合では基板厚ずれ
検出信号の符号が逆になるため、グルーブとランドで、
基板厚ずれの補正を行うための演算回路47、駆動回路
51から構成される回路の極性を切り換える。
【0047】図15に本発明の光学式情報記録再生装置
の第三の実施形態を示す。本実施形態は、図1に示す本
発明の光ヘッド装置の第一の実施形態に演算回路47、
液晶光学素子52、駆動回路53を付加した以外は前記
光ヘッド装置の第一の実施形態と同一の構成である。
尚、図15において、図1と同一の構成要素には同一の
符号を付して説明を省略若しくは簡単に説明する。図1
5に示す本実施形態の光学式情報記録再生装置におい
て、演算回路47は光検出器10に接続され、前記駆動
回路53は前記演算回路47に接続された構成であり、
前記液晶光学素子52は偏光ビームスプリッタ4と1/
4波長板5の間の光軸上に配置され、前記駆動回路53
に接続された構成である。演算回路47は、光検出器1
0の各受光部からの出力に基づいて基板厚ずれ検出信号
を演算し、駆動回路53は、基板厚ずれ検出信号が0に
なるように、図15の点線で囲まれた液晶光学素子52
に電圧を印加する。前記液晶光学素子52は同心円状の
複数の領域に分割されており、各領域に印加する電圧を
変化させると透過光に対する球面収差が変化する。そこ
で、液晶光学素子52に印加する電圧を調整してディス
ク7の基板厚ずれに起因する球面収差を相殺する球面収
差を液晶光学素子52で発生させる。これによりディス
ク7の基板厚ずれが補正され、記録再生特性に対する悪
影響がなくなる。図12に示すように、グルーブに対し
てトラックサーボを行う場合とランドに対してトラック
サーボを行う場合では基板厚ずれ検出信号の符号が逆に
なるため、グルーブとランドで、基板厚ずれの補正を行
うための演算回路47、駆動回路53から構成される回
路の極性を切り換える。
【0048】本発明の光ヘッド装置の第二の実施形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態
における回折光学素子3を、図16に示す回折光学素子
54に置き換えた以外は前記第一の実施形態と同一の構
成である。尚、以下本実施形態の説明においては、上記
の理由から図1を参照しながら説明する。図16は回折
光学素子54の平面図であり、図16中の上向きの矢印
は図1に示すディスク7の接線方向を、右向きの矢印は
ディスク7の半径方向を示す。回折光学素子54は、図
16に点線で示す対物レンズ6の有効径を含む領域に回
折格子が形成された構成であり、入射光の光軸を通りデ
ィスク7の接線方向に平行な直線で、領域55、56の
2つに分割されている。前記回折格子における格子の方
向は領域55、56のいずれにおいてもディスク7の半
径方向にほぼ平行であり、格子のパタンは領域55、5
6のいずれにおいてもディスク7の接線方向の上側に中
心を有するオフアクシスの同心円状である。
【0049】前記回折光学素子54において、領域55
と領域56における格子の位相はπ/2だけずれてい
る。格子のライン部とスペース部の位相差を例えば0.
232πとすると、入射光は0次光として約87.3%
が透過し、±1次回折光としてそれぞれ約5.1%が回
折される。図16の上方向に回折される光を+1次回折
光、図16の下方向に回折される光を−1次回折光とす
ると、回折光学素子54は+1次回折光に対しては凸レ
ンズの働きをし、−1次回折光に対しては凹レンズの働
きをする。これにより、2つのサブビームに対して2次
関数状の互いに逆符号の位相分布が与えられる。この場
合、ディスク7の半径方向および接線方向の両方に位相
分布が与えられる。また、領域55からの+1次回折光
は領域56からの+1次回折光に対して位相がπ/2だ
け進み、領域55からの−1次回折光は領域56からの
−1次回折光に対して位相がπ/2だけ遅れる。
【0050】図17に本実施形態の光ヘッド装置におけ
るディスク7上の集光スポットの配置を示す。集光スポ
ット212、213、214は、それぞれ回折光学素子
54からの0次光、+1次回折光、−1次回折光に相当
し、同一のトラック211(グルーブまたはランド)上
に配置されている。図17において集光スポット213
は、ディスク7の半径方向の左側に強度が強く右側に強
度が弱い2つのピークを持ち、集光スポット214は、
ディスク7の半径方向の左側に強度が弱く右側に強度が
強い2つのピークを持つ。
【0051】前記回折光学素子54を入射光の光軸を通
りディスク7の接線方向に平行な直線で領域55、56
の2つに分割し、領域55と領域56における格子の位
相をπ/2だけずらすことにより、対物レンズ6に入射
するサブビームの位相を、光軸を通りディスク7の接線
方向に平行な直線の左側と右側でπ/2だけずらすこと
は、ディスク7上の2つのサブビームの集光スポットを
メインビームの集光スポットに対し、ディスク7の溝の
1/4周期分だけディスク7の半径方向に互いに逆向き
にずらして配置することと、プッシュプル信号に関して
は等価である。その理由に関しては、例えばジャパニー
ズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス第3
8巻第1部第3B号1761〜1767頁に記載されて
いる。従って、本発明の光ヘッド装置の第二の実施形態
におけるプッシュプル信号に関わる各種の波形は、図8
〜11に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態に
おけるプッシュプル信号に関わる各種の波形と同様であ
る。すなわち、本発明の光ヘッド装置の第二の実施形態
においては、本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態と
同様に、ディスク7の基板厚ずれを検出することができ
る。また、メインビームである集光スポット212がデ
ィスク7のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するか
を検出することが可能である。
【0052】本発明の光ヘッド装置の第三の実施形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態
における回折光学素子3を、図18に示す回折光学素子
59に置き換えた以外は前記第一の実施形態と同一の構
成である。尚、以下本実施形態の説明においては、上記
の理由から図1を参照しながら説明する。図18は回折
光学素子59の平面図であり、図18中の上向きの矢印
はディスク7の接線方向を示し、右向きの矢印はディス
ク7の半径方向を示す。回折光学素子59は、図18に
点線で示す対物レンズ6の有効径を含む領域に回折格子
が形成された構成であり、入射光の光軸を通りディスク
7の接線方向に平行な直線および半径方向に平行な直線
で、領域60〜63の4つに分割されている。前記回折
格子における格子の方向は領域60〜63のいずれにお
いてもディスク7の半径方向にほぼ平行であり、格子の
パタンは領域60、61においてはディスク7の接線方
向の上側に中心を有するオフアクシスの同心円状、領域
62、63においてはディスク7の接線方向の下側に中
心を有するオフアクシスの同心円状である。
【0053】前記回折光学素子59において、領域6
0、63と領域61、62における格子の位相はπ/2
だけずれている。格子のライン部とスペース部の位相差
を例えば0.232πとすると、入射光は0次光として
約87.3%が透過し、±1次回折光としてそれぞれ約
5.1%が回折される。図18の上方向に回折される光
を+1次回折光、図18の下方向に回折される光を−1
次回折光とすると、回折光学素子59は領域60、61
からの+1次回折光および領域62、63からの−1次
回折光に対しては凸レンズの働きをし、領域60、61
からの−1次回折光および領域62、63からの+1次
回折光に対しては凹レンズの働きをする。これにより、
2つのサブビームに対して2次関数状の互いに逆符号の
位相分布が与えられる。この場合、ディスク7の半径方
向および接線方向の両方に位相分布が与えられる。ま
た、領域60、63からの+1次回折光は領域61、6
2からの+1次回折光に対して位相がπ/2だけ進み、
領域60、63からの−1次回折光は領域61、62か
らの−1次回折光に対して位相がπ/2だけ遅れる。
【0054】図19にディスク7上の集光スポットの配
置を示す。集光スポット312、313、314は、そ
れぞれ回折光学素子59からの0次光、+1次回折光、
−1次回折光に相当し、同一のトラック311(グルー
ブまたはランド)上に配置されている。集光スポット3
13、314は、ディスク7の接線方向および半径方向
に対して±45°の方向に4つのサイドローブを持つ。
【0055】メインビームである集光スポット312に
よるプッシュプル信号の波形は図8(a)、図10
(a)に示す波形と同様になる。ここで、回折光学素子
59の領域60、61からの+1次回折光、領域62、
63からの+1次回折光によるプッシュプル信号をそれ
ぞれサブビーム1である集光スポット313による前側
プッシュプル信号、後側プッシュプル信号と呼び、回折
光学素子59の領域60、61からの−1次回折光、領
域62、63からの−1次回折光によるプッシュプル信
号をそれぞれサブビーム2である集光スポット314に
よる前側プッシュプル信号、後側プッシュプル信号と呼
ぶ。このとき、サブビーム1である集光スポット313
による前側プッシュプル信号であるV27−V28、サ
ブビーム2である集光スポット314による後側プッシ
ュプル信号であるV33−V34の波形は図8(b)、
図10(b)に示す波形と同様になる。また、サブビー
ム1である集光スポット313による後側プッシュプル
信号であるV29−V30、サブビーム2である集光ス
ポット314による前側プッシュプル信号であるV31
−V32の波形は図8(c)、図10(c)に示す波形
と同様になる。従って、基板厚ずれ検出信号である(V
27+V29+V31+V33)−(V28+V30+
V32+V34)の波形は図9(a)、図11(a)に
示す波形と同様になる。すなわち、本発明の光ヘッド装
置の第三の実施形態においては、本発明の光ヘッド装置
の第一の実施形態と同様に、ディスク7の基板厚ずれを
検出することができる。
【0056】一方、サブビーム1である集光スポット3
13による前側プッシュプル信号とサブビーム2である
集光スポット314による後側プッシュプル信号の和
と、サブビーム1である集光スポット313による後側
プッシュプル信号とサブビーム2である集光スポット3
14による前側プッシュプル信号の和との差をランド/
グルーブ位置検出信号と呼ぶ。このとき、ランド/グル
ーブ位置検出信号である(V27+V30+V32+V
33)−(V28+V29+V31+V34)の波形は
図9(b)、図11(b)に示す波形と同様になる。す
なわち、本発明の光ヘッド装置の第三の実施形態におい
ては、本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態と同様
に、メインビームである集光スポット312がディスク
7のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検出
することが可能である。
【0057】本発明の光ヘッド装置の第四の実施形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態
における回折光学素子3を、図20に示す回折光学素子
66に置き換えた以外は前記第一の実施形態と同一の構
成である。図20は回折光学素子66の平面図であり、
図20中の上向きの矢印はディスク7の接線方向を示
し、右向きの矢印はディスク7の半径方向を示す。回折
光学素子66は、図20に点線で示す対物レンズ6の有
効径を含む領域に回折格子が形成された構成であり、入
射光の光軸を通りディスク7の接線方向に平行な直線お
よび半径方向に平行な2つの直線で、領域67〜72の
6つに分割されている。対物レンズ6の有効径の内側に
おいては、領域67、68の占める面積が領域69〜7
2の占める面積に比べて広い。回折格子における格子の
方向は領域67〜72のいずれにおいてもディスク7の
半径方向にほぼ平行であり、格子のパタンは領域67、
68においてはディスク7の接線方向の上側に中心を有
するオフアクシスの同心円状、領域69〜72において
はディスク7の接線方向の下側に中心を有するオフアク
シスの同心円状である。
【0058】前記回折光学素子66において、領域6
7、70、72と領域68、69、71における格子の
位相はπ/2だけずれている。格子のライン部とスペー
ス部の位相差を例えば0.232πとすると、入射光は
0次光として約87.3%が透過し、±1次回折光とし
てそれぞれ約5.1%が回折される。図20の上方向に
回折される光を+1次回折光、図20の下方向に回折さ
れる光を−1次回折光とすると、回折光学素子66は領
域67、68からの+1次回折光および領域69〜72
からの−1次回折光に対しては凸レンズの働きをし、領
域67、68からの−1次回折光および領域69〜72
からの+1次回折光に対しては凹レンズの働きをする。
これにより、2つのサブビームに対して2次関数状の互
いに逆符号の位相分布が与えられる。この場合、ディス
ク7の半径方向および接線方向の両方に位相分布が与え
られる。また、領域67、70、72からの+1次回折
光は領域68、69、71からの+1次回折光に対して
位相がπ/2だけ進み、領域67、70、72からの−
1次回折光は領域68、69、71からの−1次回折光
に対して位相がπ/2だけ遅れる。
【0059】図21にディスク7上の集光スポットの配
置を示す。集光スポット412、413、414は、そ
れぞれ回折光学素子66からの0次光、+1次回折光、
−1次回折光に相当し、同一のトラック411(グルー
ブまたはランド)上に配置されている。集光スポット4
13は、ディスク7の接線方向の中央かつ半径方向の左
側に強度が強い1つのピーク、ディスク7の接線方向の
前側および後側かつ半径方向の右側に強度が弱い2つの
ピークを持ち、集光スポット414は、ディスク7の接
線方向の中央かつ半径方向の右側に強度が強い1つのピ
ーク、ディスク7の接線方向の前側および後側かつ半径
方向の左側に強度が弱い2つのピークを持つ。
【0060】メインビームである集光スポット412に
よるプッシュプル信号の波形は図8(a)、図10
(a)に示す波形と同様になる。ここで、回折光学素子
66の領域67、68からの+1次回折光、領域69、
70からの+1次回折光、領域71、72からの+1次
回折光によるプッシュプル信号をそれぞれサブビーム1
である集光スポット413による中央プッシュプル信
号、前側プッシュプル信号、後側プッシュプル信号と呼
び、回折光学素子66の領域67、68からの−1次回
折光、領域69、70からの−1次回折光、領域71、
72からの−1次回折光によるプッシュプル信号をそれ
ぞれサブビーム2である集光スポット414による中央
プッシュプル信号、前側プッシュプル信号、後側プッシ
ュプル信号と呼ぶ。このとき、サブビーム1である集光
スポット413による中央プッシュプル信号、サブビー
ム2である集光スポット414による前側プッシュプル
信号、後側プッシュプル信号の波形は図8(b)、図1
0(b)に示す波形と同様になる。また、サブビーム1
である集光スポット413による前側プッシュプル信
号、後側プッシュプル信号、サブビーム2である集光ス
ポット414による中央プッシュプル信号の波形は図8
(c)、図10(c)に示す波形と同様になる。従っ
て、基板厚ずれ検出信号の波形は図9(a)、図11
(a)に示す波形と同様になる。すなわち、本発明の光
ヘッド装置の第四の実施形態においては、本発明の光ヘ
ッド装置の第一の実施形態と同様に、ディスク7の基板
厚ずれを検出することができる。また、メインビームで
ある集光スポット412がディスク7のグルーブ、ラン
ドのどちらの上に位置するかを検出することが可能であ
る。
【0061】図22に本発明の光ヘッド装置の第五の実
施形態を示す。図22に示す本実施形態の光ヘッド装置
は、図1に示す第1の実施形態の光ヘッド装置のホログ
ラム光学素子8と光検出器10をそれぞれ円筒レンズ7
5と光検出器76に置き換えた以外は前記第一の実施形
態と同一の構成である。尚、図22において、図1と同
一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略若し
くは簡単に説明する。半導体レーザ1からの出射光はコ
リメータレンズ2で平行光化され、回折光学素子3によ
りメインビームである0次光、サブビームである±1次
回折光の3つの光に分割される。これらの光は偏光ビー
ムスプリッタ4にP偏光として入射してほぼ100%が
透過し、1/4波長板5を透過して直線偏光から円偏光
に変換され、対物レンズ6でディスク7上に集光され
る。ディスク7からの3つの反射光は対物レンズ6を逆
向きに透過し、1/4波長板5を透過して円偏光から往
路と偏光方向が直交した直線偏光に変換され、偏光ビー
ムスプリッタ4にS偏光として入射してほぼ100%が
反射され、円筒レンズ75、レンズ9を透過して光検出
器76で受光される。光検出器76は円筒レンズ75、
レンズ9の2つの焦線の中間に設置されている。
【0062】本発明の光ヘッド装置の第五の実施形態に
おける回折光学素子3の平面図は、図2に示す本発明の
光ヘッド装置の第一の実施の形態における回折光学素子
3の平面図と同一である。また、本発明の光ヘッド装置
の第五の実施形態におけるディスク7上の集光スポット
の配置は、図3に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実
施形態におけるディスク7上の集光スポットの配置と同
一である。
【0063】図23に光検出器76の受光部のパタンと
光検出器76上の光スポットの配置を示す。光スポット
85は回折光学素子3からの0次光に相当し、光軸を通
るディスク7の接線方向に平行な分割線および半径方向
に平行な分割線で4つに分割された受光部77〜80で
受光される。光スポット86は回折光学素子3からの+
1次回折光に相当し、ディスク7の接線方向に平行な分
割線で2つに分割された受光部81、82で受光され
る。光スポット87は回折光学素子3からの−1次回折
光に相当し、ディスク7の接線方向に平行な分割線で2
つに分割された受光部83、84で受光される。ディス
ク7上の集光スポット12〜14の列は接線方向である
が、円筒レンズ75およびレンズ9の作用により、光検
出器76上の光スポット85〜87の列は半径方向とな
る。
【0064】受光部77〜84からの出力をそれぞれV
77〜V84とすると、フォーカス誤差信号は非点収差
法により、(V77+V80)−(V78+V79)の
演算から得られる。トラック誤差信号はプッシュプル法
により、(V77+V79)−(V78+V80)の演
算から得られる。ディスク7の基板厚ずれを検出するた
めの基板厚ずれ検出信号は(V81+V83)−(V8
2+V84)の演算から得られる。また、メインビーム
である集光スポット12によるRF信号はV77+V7
8+V79+V80の演算から得られる。一方、ランド
/グルーブ位置検出信号は(V81+V84)−(V8
2+V83)の演算から得られる。本発明の光ヘッド装
置の第五の実施形態においては、本発明の光ヘッド装置
の第一の実施形態において図6〜12を参照して説明し
た方法と同様の方法によりディスク7の基板厚ずれを検
出することができる。また、メインビームである集光ス
ポット12がディスク7のグルーブ、ランドのどちらの
上に位置するかを検出することが可能である。
【0065】図24に本発明の光ヘッド装置の第六の実
施形態を示す。図24に示す光ヘッド装置の第六の実施
形態は、モジュール88内に設置された半導体レーザ8
9、光検出器90と、前記半導体レーザ89の光軸上に
配置されたコリメータレンズ202、偏光性回折光学素
子91、偏光性ホログラム光学素子92、1/4波長板
205、対物レンズ206から構成される。尚、符号2
07はディスクを示す。半導体レーザ89からの出射光
はコリメータレンズ202で平行光化され、偏光性回折
光学素子91に異常光として入射してメインビームであ
る0次光、サブビームである±1次回折光の3つの光に
分割される。これらの光は偏光性ホログラム光学素子9
2に常光として入射してほぼ100%が透過し、1/4
波長板205を透過して直線偏光から円偏光に変換さ
れ、対物レンズ206でディスク207上に集光され
る。ディスク207からの3つの反射光は対物レンズ2
06を逆向きに透過し、1/4波長板205を透過して
円偏光から往路と偏光方向が直交した直線偏光に変換さ
れ、偏光性ホログラム光学素子92に異常光として入射
して+1次回折光としてほぼ100%が回折され、偏光
性回折光学素子91に常光として入射してほぼ100%
が透過し、コリメータレンズ202を透過して光検出器
90で受光される。
【0066】本発明の光ヘッド装置の第六の実施形態に
おける偏光性回折光学素子91の平面図は、図2に示す
本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態における回折光
学素子3の平面図と同一であるため、以下においては図
2を参照して説明する。偏光性回折光学素子91は、図
中に点線で示す対物レンズ206の有効径を含む領域
に、例えば複屈折性を有するニオブ酸リチウム基板上に
プロトン交換領域と誘電体膜から成る2層の回折格子が
形成された構成である。プロトン交換領域の深さと誘電
体膜の厚さを適切に設計することにより、格子のライン
部とスペース部の位相差を常光、異常光に対して独立に
規定することができる。往路の異常光に対しては、格子
のライン部とスペース部の位相差を例えば0.232π
とすると、入射光は0次光として約87.3%が透過
し、±1次回折光としてそれぞれ約5.1%が回折され
る。一方、復路の常光に対しては、格子のライン部とス
ペース部の位相差を0とすると、入射光は0次光として
ほぼ100%が透過する。
【0067】本発明の光ヘッド装置の第六の実施形態に
おけるディスク207上の集光スポットの配置は、図3
に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態における
ディスク207上の集光スポットの配置と同一であるた
め、以下においては図3を参照して説明する。
【0068】本発明の光ヘッド装置の第六の実施形態に
おける偏光性ホログラム光学素子92の平面図は、図4
に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態における
ホログラム光学素子8の平面図と同一であるため、以下
においては図4を参照して説明する。偏光性ホログラム
光学素子92は、図4に点線で示す前記対物レンズ20
6の有効径を含む領域に、例えば複屈折性を有するニオ
ブ酸リチウム基板上にプロトン交換領域と誘電体膜から
成る2層の回折格子が形成された構成である。格子の断
面形状は領域15〜18のいずれにおいても2層の鋸歯
状であり、プロトン交換領域の深さと誘電体膜の厚さを
適切に設計することにより、鋸歯の上部と下部の位相差
を常光、異常光に対して独立に規定することができる。
往路の常光に対しては、鋸歯の上部と下部の位相差を0
とすると、各領域への入射光は0次光としてそれぞれほ
ぼ100%が透過する。一方、復路の異常光に対して
は、鋸歯の上部と下部の位相差を2πとすると、各領域
への入射光は+1次回折光としてそれぞれほぼ100%
が回折される。
【0069】図25に光検出器90の受光部のパタンと
光検出器90上の光スポットの配置を示す。光検出器9
0上には半導体レーザ89およびミラー93が設置され
ており、半導体レーザ89からの出射光はミラー93で
反射されてディスク207に向かう。尚、図25におい
て、上向きの矢印はディスク207の接線方向を示し、
右向きの矢印はディスク207の半径方向を示す。光ス
ポット110は偏光性回折光学素子91からの0次光の
うち偏光性ホログラム光学素子92の領域15からの+
1次回折光に相当し、ディスク207の半径方向に平行
な分割線で2つに分割された受光部94、95の境界線
上に集光される。光スポット111は偏光性回折光学素
子91からの0次光のうち偏光性ホログラム光学素子9
2の領域16からの+1次回折光に相当し、ディスク2
07の半径方向に平行な分割線で2つに分割された受光
部96、97の境界線上に集光される。光スポット11
2は偏光性回折光学素子91からの0次光のうち偏光性
ホログラム光学素子92の領域17からの+1次回折光
に相当し、ディスク207の半径方向に平行な分割線で
2つに分割された受光部98、99の境界線上に集光さ
れる。光スポット113は偏光性回折光学素子91から
の0次光のうち偏光性ホログラム光学素子92の領域1
8からの+1次回折光に相当し、ディスク207の半径
方向に平行な分割線で2つに分割された受光部100、
101の境界線上に集光される。光スポット114は偏
光性回折光学素子91からの+1次回折光のうち偏光性
ホログラム光学素子92の領域15からの+1次回折光
に相当し、単一の受光部102上に集光される。光スポ
ット115は偏光性回折光学素子91からの+1次回折
光のうち偏光性ホログラム光学素子92の領域16から
の+1次回折光に相当し、単一の受光部103上に集光
される。光スポット116は偏光性回折光学素子91か
らの+1次回折光のうち偏光性ホログラム光学素子92
の領域17からの+1次回折光に相当し、単一の受光部
104上に集光される。光スポット117は偏光性回折
光学素子91からの+1次回折光のうち偏光性ホログラ
ム光学素子92の領域18からの+1次回折光に相当
し、単一の受光部105上に集光される。光スポット1
18は偏光性回折光学素子91からの−1次回折光のう
ち偏光性ホログラム光学素子92の領域15からの+1
次回折光に相当し、単一の受光部106上に集光され
る。光スポット119は偏光性回折光学素子91からの
−1次回折光のうち偏光性ホログラム光学素子92の領
域16からの+1次回折光に相当し、単一の受光部10
7上に集光される。光スポット120は偏光性回折光学
素子91からの−1次回折光のうち偏光性ホログラム光
学素子92の領域17からの+1次回折光に相当し、単
一の受光部108上に集光される。光スポット121は
偏光性回折光学素子91からの−1次回折光のうち偏光
性ホログラム光学素子92の領域18からの+1次回折
光に相当し、単一の受光部109上に集光される。
【0070】受光部94〜109からの出力をそれぞれ
V94〜V109とすると、フォーカス誤差信号はフー
コー法により、(V94+V96+V99+V101)
−(V95+V97+V98+V100)の演算から得
られる。トラック誤差信号はプッシュプル法により、
(V94+V95+V98+V99)−(V96+V9
7+V100+V101)の演算から得られる。ディス
ク7の基板厚ずれを検出するための基板厚ずれ検出信号
は(V102+V104+V106+V108)−(V
103+V105+V107+V109)の演算から得
られる。また、メインビームである集光スポット12に
よるRF信号はV94+V95+V96+V97+V9
8+V99+V100+V101の演算から得られる。
一方、ランド/グルーブ位置検出信号は(V102+V
104+V107+V109)−(V103+V105
+V106+V108)の演算から得られる。
【0071】本発明の光ヘッド装置の第六の実施形態に
おいては、本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態にお
いて図6〜12を参照して説明した方法と同様の方法に
よりディスク207の基板厚ずれを検出することができ
る。また、メインビームである集光スポット12がディ
スク207のグルーブ、ランドのどちらの上に位置する
かを検出することが可能である。
【0072】図26に本発明の光ヘッド装置の第七の実
施形態を示す。図26に示す光ヘッド装置の第七の実施
形態は、モジュール122内に設置された半導体レーザ
389、光検出器123と、前記半導体レーザ389の
光軸上に配置されたコリメータレンズ302、偏光性回
折光学素子391、偏光性ホログラム光学素子124、
1/4波長板305、対物レンズ306から構成され
る。尚、符号307はディスクを示す。半導体レーザ3
89からの出射光はコリメータレンズ302で平行光化
され、偏光性回折光学素子391に異常光として入射し
てメインビームである0次光、サブビームである±1次
回折光の3つの光に分割される。これらの光は偏光性ホ
ログラム光学素子124に常光として入射してほぼ10
0%が透過し、1/4波長板305を透過して直線偏光
から円偏光に変換され、対物レンズ306でディスク3
07上に集光される。ディスク307からの3つの反射
光は対物レンズ306を逆向きに透過し、1/4波長板
305を透過して円偏光から往路と偏光方向が直交した
直線偏光に変換され、偏光性ホログラム光学素子124
に異常光として入射して±1次回折光として大部分が回
折され、偏光性回折光学素子391に常光として入射し
てほぼ100%が透過し、コリメータレンズ302を透
過して光検出器123で受光される。光検出器123は
偏光性ホログラム光学素子124、コリメータレンズ3
02の2つの焦線の中間に設置されている。
【0073】本発明の光ヘッド装置の第七の実施形態に
おける偏光性回折光学素子391の平面図は、図2に示
す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態における回
折光学素子3の平面図と同一であるため、以下の説明に
おいては、図2を参照する。偏光性回折光学素子391
は、図2に点線で示す対物レンズ306の有効径を含む
領域に、例えば複屈折性を有するニオブ酸リチウム基板
上にプロトン交換領域と誘電体膜から成る2層の回折格
子が形成された構成である。プロトン交換領域の深さと
誘電体膜の厚さを適切に設計することにより、格子のラ
イン部とスペース部の位相差を常光、異常光に対して独
立に規定することができる。往路の異常光に対しては、
格子のライン部とスペース部の位相差を例えば0.23
2πとすると、入射光は0次光として約87.3%が透
過し、±1次回折光としてそれぞれ約5.1%が回折さ
れる。一方、復路の常光に対しては、格子のライン部と
スペース部の位相差を0とすると、入射光は0次光とし
てほぼ100%が透過する。
【0074】本発明の光ヘッド装置の第七の実施形態に
おけるディスク307上の集光スポットの配置は、図3
に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態におけ
るディスク307上の集光スポットの配置と同一である
ため、以下の説明においては、図3を参照する。図27
は偏光性ホログラム光学素子124の平面図である。偏
光性ホログラム光学素子124は、図27中に点線で示
す対物レンズ306の有効径を含む領域に、例えば複屈
折性を有するニオブ酸リチウム基板上にプロトン交換領
域と誘電体膜から成る2層の回折格子が形成された構成
である。前記回折格子における格子の方向はディスク3
07の接線方向にほぼ平行であり、格子のパタンはディ
スク307の接線方向および半径方向を漸近線とする双
曲線状である。プロトン交換領域の深さと誘電体膜の厚
さを適切に設計することにより、格子のライン部とスペ
ース部の位相差を常光、異常光に対して独立に規定する
ことができる。往路の常光に対しては、格子のライン部
とスペース部の位相差を0とすると、入射光は0次光と
してほぼ100%が透過する。一方、復路の異常光に対
しては、格子のライン部とスペース部の位相差をπとす
ると、入射光は±1次回折光としてそれぞれ約40.5
%が回折される。偏光性ホログラム光学素子124は±
1次回折光に対して円筒レンズの働きをし、+1次回折
光における母線および−1次回折光における母線は、デ
ィスク307の半径方向に対してそれぞれ+45°およ
び−45°の角度を成している。
【0075】図28に光検出器123の受光部のパタン
と光検出器123上の光スポットの配置を示す。光検出
器123上には半導体レーザ389およびミラー393
が設置されている。尚、図28中の上向きの矢印はディ
スク307の接線方向を示し、右向きの矢印はディスク
307の半径方向を示す。半導体レーザ389からの出
射光はミラー393で反射されてディスク307に向か
う。光スポット141は偏光性回折光学素子391から
の0次光のうち偏光性ホログラム光学素子124からの
+1次回折光に相当し、光軸を通るディスク307の接
線方向に平行な分割線および半径方向に平行な分割線で
4つに分割された受光部125〜128で受光される。
光スポット142は偏光性回折光学素子391からの0
次光のうち偏光性ホログラム光学素子124からの−1
次回折光に相当し、光軸を通るディスク307の接線方
向に平行な分割線および半径方向に平行な分割線で4つ
に分割された受光部129〜132で受光される。光ス
ポット143は偏光性回折光学素子391からの+1次
回折光のうち偏光性ホログラム光学素子124からの+
1次回折光に相当し、ディスク307の接線方向に平行
な分割線で2つに分割された受光部133、134で受
光される。光スポット144は偏光性回折光学素子39
1からの+1次回折光のうち偏光性ホログラム光学素子
124からの−1次回折光に相当し、ディスク307の
接線方向に平行な分割線で2つに分割された受光部13
5、136で受光される。光スポット145は偏光性回
折光学素子391からの−1次回折光のうち偏光性ホロ
グラム光学素子124からの+1次回折光に相当し、デ
ィスク307の接線方向に平行な分割線で2つに分割さ
れた受光部137、138で受光される。光スポット1
46は偏光性回折光学素子391からの−1次回折光の
うち偏光性ホログラム光学素子124からの−1次回折
光に相当し、ディスク307の接線方向に平行な分割線
で2つに分割された受光部139、140で受光され
る。
【0076】図3を参照すると、ディスク307上の集
光スポット12〜14の列は接線方向であるが、偏光性
ホログラム光学素子124およびコリメータレンズ30
2の作用により、光検出器123上の光スポット14
1、143、145および光スポット142、144、
146の列は半径方向となる。また、偏光性ホログラム
光学素子124の±1次回折光における2つの母線は互
いに直交しているため、光スポット141、143、1
45と光スポット142、144、146は、上下およ
び左右の強度分布が互いに逆になる。
【0077】受光部125〜140からの出力をそれぞ
れV125〜V140とすると、フォーカス誤差信号は
非点収差法により、(V125+V128+V130+
V131)−(V126+V127+V129+V13
2)の演算から得られる。トラック誤差信号はプッシュ
プル法により、(V125+V127+V130+V1
32)−(V126+V128+V129+V131)
の演算から得られる。ディスク307の基板厚ずれを検
出するための基板厚ずれ検出信号は(V133+V13
6+V137+V140)−(V134+V135+V
138+V139)の演算から得られる。また、メイン
ビームである集光スポット12によるRF信号はV12
5+V126+V127+V128+V129+V13
0+V131+V132の演算から得られる。一方、ラ
ンド/グルーブ位置検出信号は(V133+V136+
V138+V139)−(V134+V135+V13
7+V140)の演算から得られる。
【0078】上記本発明の光ヘッド装置の第七の実施形
態においては、本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態
において図6〜12を参照して説明した方法と同様の方
法によりディスク307の基板厚ずれを検出することが
できる。また、メインビームである集光スポット12が
ディスク307のグルーブ、ランドのどちらの上に位置
するかを検出することが可能である。
【0079】本発明の光ヘッド装置の実施の形態として
は、図22に示す第五の実施形態における回折光学素子
3、図24に示す第六の実施形態における偏光性回折光
学素子91、図26に示す第七の実施形態における偏光
性回折光学素子391を、別の回折光学素子または偏光
性回折光学素子で置き換えた形態も考えられる。別の回
折光学素子または偏光性回折光学素子の平面図は、図1
6に示す回折光学素子54の平面図、図18に示す回折
光学素子59の平面図、または図20に示す回折光学素
子66の平面図と同一である。
【0080】本発明の光ヘッド装置の第一〜第七の実施
形態においては、+1次回折光に対しては凸レンズまた
は凹レンズの働きをし、−1次回折光に対しては凹レン
ズまたは凸レンズの働きをする回折光学素子または偏光
性回折光学素子により、2つのサブビームに対して2次
関数状の互いに逆符号の位相分布を与えている。この場
合、ディスクの半径方向および接線方向の両方に位相分
布が与えられる。
【0081】上記に対し、+1次回折光に対しては母線
がディスクの接線方向に平行な円筒凸レンズまたは円筒
凹レンズの働きをし、−1次回折光に対しては母線がデ
ィスクの接線方向に平行な円筒凹レンズまたは円筒凸レ
ンズの働きをする回折光学素子または偏光性回折光学素
子により、2つのサブビームに対して2次関数状の互い
に逆符号の位相分布を与える形態も考えられる。この場
合、ディスクの半径方向だけに位相分布が与えられ、接
線方向には位相分布が与えられない。
【0082】また、+1次回折光に対しては3次の正の
球面収差または3次の負の球面収差を与える働きをし、
−1次回折光に対しては3次の負の球面収差または3次
の正の球面収差を与える働きをする回折光学素子または
偏光性回折光学素子により、2つのサブビームに対して
4次関数状の互いに逆符号の位相分布を与える形態も考
えられる。この場合、ディスクの半径方向および接線方
向の両方に位相分布が与えられる。
【0083】同様に、2つのサブビームに対して与える
互いに逆符号の位相分布の形状は2次関数状、4次関数
状に限らずより高次の関数状またはそれらの組み合わせ
でも良く、位相分布の方向はディスクの半径方向だけで
なくディスクの半径方向および接線方向の両方でも良
い。
【0084】本発明の光ヘッド装置の実施の形態として
は、1個の半導体レーザからの出射光を回折光学素子ま
たは偏光性回折光学素子により3つの光に分割してメイ
ンビームと2つのサブビームとして用いる代わりに、3
個の半導体レーザからの出射光をそれぞれメインビーム
と2つのサブビームとして用いる形態も考えられる。こ
の場合、2つのサブビームに対してディスクの半径方向
に互いに逆符号の位相分布を与えるため、サブビーム1
に対する半導体レーザの位置がコリメータレンズの焦点
の前方または後方にずらされており、サブビーム2に対
する半導体レーザの位置がコリメータレンズの焦点の後
方または前方にずらされている。または、コリメータレ
ンズと対物レンズの間のサブビーム1に対する光路中
に、凸レンズまたは凹レンズ、あるいは母線がディスク
の接線方向に平行な円筒凸レンズまたは円筒凹レンズが
挿入されており、コリメータレンズと対物レンズの間の
サブビーム2に対する光路中に、凹レンズまたは凸レン
ズ、あるいは母線がディスクの接線方向に平行な円筒凹
レンズまたは円筒凸レンズが挿入されている。または、
コリメータレンズと対物レンズの間のサブビーム1に対
する光路中に、3次の正の球面収差を与えるレンズまた
は3次の負の球面収差を与えるレンズが挿入されてお
り、コリメータレンズと対物レンズの間のサブビーム2
に対する光路中に、3次の負の球面収差を与えるレンズ
または3次の正の球面収差を与えるレンズが挿入されて
いる。
【0085】さらに、2つのサブビームの集光スポット
をメインビームの集光スポットに対し、ディスクの溝の
1/4周期分だけディスクの半径方向に互いに逆向きに
ずらして配置するか、対物レンズに入射する2つのサブ
ビームの位相を、光軸を通りディスクの接線方向に平行
な直線の左側と右側でπ/2だけ互いに逆向きにずらす
ことにより、本発明の光ヘッド装置の第一〜第七の実施
の形態と同様に、メインビームの集光スポットがディス
クのグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検出
することが可能である。後者の場合、2つのサブビーム
に対する光路中に、対物レンズに入射する2つのサブビ
ームの位相を、光軸を通りディスクの接線方向に平行な
直線の左側と右側で互いに逆向きにずらすための位相制
御素子等の素子が挿入される。位相制御素子の形態とし
ては、光軸を通りディスクの接線方向に平行な直線の左
側と右側で厚さが異なる平行平板等が考えられる。
【0086】本発明の光ヘッド装置の第一〜第七の実施
形態においては、2つのサブビームの集光スポットをメ
インビームの集光スポットに対し、ディスクの溝の1/
4周期分だけディスクの半径方向に互いに逆向きにずら
して配置するか、対物レンズに入射する2つのサブビー
ムの位相を、光軸を通りディスクの接線方向に平行な直
線の左側と右側でπ/2だけ互いに逆向きにずらすこと
により、2つのサブビームのそれぞれから検出されたプ
ッシュプル信号の波形を互いに逆相とし、2つのサブビ
ームのそれぞれから検出されたプッシュプル信号の和か
らディスクの基板厚ずれを検出している。これに対し、
2つのサブビームの集光スポットをメインビームの集光
スポットに対し、ディスクの溝の1/2周期分だけディ
スクの半径方向に互いに逆向きにずらして配置するか、
対物レンズに入射する2つのサブビームの位相を、光軸
を通りディスクの接線方向に平行な直線の左側と右側で
πだけ互いに逆向きにずらすことにより、2つのサブビ
ームのそれぞれから検出されたプッシュプル信号の波形
を互いに同相とし、2つのサブビームのそれぞれから検
出されたプッシュプル信号の差からディスクの基板厚ず
れを検出する形態も考えられる。同様に、2つのサブビ
ームのそれぞれから検出されたプッシュプル信号の振幅
の差に基づいてディスクの基板厚ずれを検出する形態で
あれば、どのような形態でも良い。
【0087】図13〜15に示す本発明の光学式情報記
録再生装置の第一〜第三の実施形態においては、図1に
示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施形態に演算回
路、駆動回路等を付加しているが、本発明の光ヘッド装
置の第二〜第七の実施形態に演算回路、駆動回路等を付
加した形態も考えられる。図13〜15に示す本発明の
光学式情報記録再生装置の第一〜第三の実施形態におい
ては、グルーブとランドで、基板厚ずれの補正を行うた
めの演算回路、駆動回路から構成される回路の極性を切
り換える。その際、メインビームの集光スポットがディ
スクのグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検
出することが必要である。ディスクに形成されているア
ドレス情報を再生すれば、このようなランド/グルーブ
の位置検出を間欠的に行うことが可能であるが、本発明
の光ヘッド装置の第一〜第七の実施形態に演算回路、駆
動回路等を付加した形態においては、ランド/グルーブ
位置検出信号を用いれば、ディスクに形成されているア
ドレス情報を再生しなくても、このようなランド/グル
ーブの位置検出を連続的に行うことが可能である。
【0088】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明の光
ヘッド装置によれば、光源からの出射光からメインビー
ムと複数のサブビームを生成し、メインビームにより光
記録媒体に対して記録あるいは再生を行うと共に、複数
のサブビームに対して光記録媒体の半径方向に互いに逆
符号の位相分布を与え、前記サブビームから検出された
プッシュプル信号の振幅の差に基づいて光記録媒体の基
板厚ずれを検出することができるため、RF信号が予め
書き込まれていない光記録媒体に対しても、基板厚ずれ
を検出することができる。
【0089】また、前記光ヘッド装置において、光源か
らの出射光から回折光学素子または、偏光性回折光学素
子を用いて0次光と±1次回折光を生成し、前記0次光
をメインビーム、±1次回折光を2つのサブビームとし
て用いる場合も前記プッシュプル信号の振幅の差を利用
して同様の効果を得ることができる。
【0090】本発明の光ヘッド装置によれば、光源を複
数個の光源から構成し、それぞれの出射光をメインビー
ムと複数のサブビームとして用いる場合にも、前記プッ
シュプル信号の振幅の差を利用して同様の効果を得るこ
とができる。
【0091】また、本発明の光学式情報記録再生装置に
おいては、光記録媒体の基板厚ずれを検出することが可
能な本発明の光ヘッド装置を用いることにより、記録再
生特性に対する悪影響がなくなるように光記録媒体の基
板厚ずれの補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態の構成を示す図である。
【図2】 図2は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態における回折光学素子の平面図である。
【図3】 図3は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態におけるディスク上の集光スポットの配置を示す図で
ある。
【図4】 図4は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態におけるホログラム光学素子の平面図である。
【図5】 図5は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態における光検出器の受光部のパタンと光検出器上の光
スポットの配置を示す図である。
【図6】 図6は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態における集光スポットの断面形状の計算例を示す図で
ある。
【図7】 図7は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態における集光スポットの断面形状の計算例を示す図で
ある。
【図8】 図8は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態におけるプッシュプル信号の計算例を示す図である。
【図9】 図9は本発明の光ヘッド装置の第一の実施形
態におけるプッシュプル信号の計算例を示す図である。
【図10】 図10は本発明の光ヘッド装置の第一の実
施形態におけるプッシュプル信号の計算例を示す図であ
る。
【図11】 図11は本発明の光ヘッド装置の第一の実
施形態におけるプッシュプル信号の計算例を示す図であ
る。
【図12】 図12は本発明の光ヘッド装置の第一の実
施形態における基板厚ずれ検出特性の計算例を示す図で
ある。
【図13】 図13は本発明の光学式情報記録再生装置
の第一の実施形態の構成を示す図である。
【図14】 図14は本発明の光学式情報記録再生装置
の第二の実施形態の構成を示す図である。
【図15】 図15は本発明の光学式情報記録再生装置
の第三の実施形態の構成を示す図である。
【図16】 図16は本発明の光ヘッド装置の第二の実
施形態における回折光学素子の平面図である。
【図17】 図17は本発明の光ヘッド装置の第二の実
施形態におけるディスク上の集光スポットの配置を示す
図である。
【図18】 図18は本発明の光ヘッド装置の第三の実
施形態における回折光学素子の平面図である。
【図19】 図19は本発明の光ヘッド装置の第三の実
施形態におけるディスク上の集光スポットの配置を示す
図である。
【図20】 図20は本発明の光ヘッド装置の第四の実
施形態における回折光学素子の平面図である。
【図21】 図21は本発明の光ヘッド装置の第四の実
施形態におけるディスク上の集光スポットの配置を示す
図である。
【図22】 図22は本発明の光ヘッド装置の第五の実
施形態の構成を示す図である。
【図23】 図23は本発明の光ヘッド装置の第五の実
施形態における光検出器の受光部のパタンと光検出器上
の光スポットの配置を示す図である。
【図24】 図24は本発明の光ヘッド装置の第六の実
施形態の構成を示す図である。
【図25】 図25は本発明の光ヘッド装置の第六の実
施形態における光検出器の受光部のパタンと光検出器上
の光スポットの配置を示す図である。
【図26】 図26は本発明の光ヘッド装置の第七の実
施形態の構成を示す図である。
【図27】 図27は本発明の光ヘッド装置の第七の実
施形態における偏光性ホログラム光学素子の平面図であ
る。
【図28】 図28は本発明の光ヘッド装置の第七の実
施形態における光検出器の受光部のパタンと光検出器上
の光スポットの配置を示す図である。
【図29】 図29は従来の光ヘッド装置の構成の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2、202、302 コリメータレンズ 3 回折光学素子 4 偏光ビームスプリッタ 5、205、305 1/4波長板 6、206、306 対物レンズ 7、207、307 ディスク 8 ホログラム光学素子 9 レンズ 10 光検出器 11、211、311、411 トラック 12〜14、212〜214、312〜314、412
〜414 集光スポット 15〜18 領域 19〜34 受光部 35〜46 光スポット 47 演算回路 48 駆動回路 49、50 リレーレンズ 51 駆動回路 52 液晶光学素子 53 駆動回路 54 回折光学素子 55、56 領域 59 回折光学素子 60〜63 領域 66 回折光学素子 67〜72 領域 75 円筒レンズ 76 光検出器 77〜84 受光部 85〜87 光スポット 88 モジュール 89、389 半導体レーザ 90 光検出器 91、391 偏光性回折光学素子 92 偏光性ホログラム光学素子 93、393 ミラー 94〜109 受光部 110〜121 光スポット 122 モジュール 123 光検出器 124 偏光性ホログラム光学素子 125〜140 受光部 141〜146 光スポット
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA04 AA14 AA25 AA34 AA51 AA57 AA65 AA66 CA05 CA08 CA09 CA20 5D118 AA14 AA18 BA01 BB02 BF02 BF03 CC03 CC12 CD02 CD03 CD08 CD14 CF03 CF06 CG23 DA20 DA35 DA40 DC16 5D119 AA09 AA21 BA01 CA09 DA01 DA05 EA02 EA03 EB12 EC01 EC13 EC40 JA12 JA30 KA02 KA17 KA19 KA24

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源からの出射光を光記録媒
    体上に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの反
    射光を受光する光検出器を有する光ヘッド装置におい
    て、前記光源からの出射光からメインビームと複数のサ
    ブビームを生成し、前記メインビームにより前記光記録
    媒体に対して記録あるいは再生を行うと共に、前記複数
    のサブビームに対して前記光記録媒体の半径方向に互い
    に逆符号の位相分布を与え、前記複数のサブビームのそ
    れぞれから検出されたプッシュプル信号の振幅の差に基
    づいて前記光記録媒体の基板厚ずれを検出することを特
    徴とする光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記光源と前記対物レンズの間に、前記
    光源からの出射光を複数の光に分割する回折光学素子ま
    たは偏光性回折光学素子を有し、前記回折光学素子また
    は前記偏光性回折光学素子からの0次光を前記メインビ
    ームとして用い、前記回折光学素子または前記偏光性回
    折光学素子からの±1次回折光を前記複数のサブビーム
    として用いることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド
    装置。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子または前記偏光性回折
    光学素子は+1次回折光に対しては凸レンズ、−1次回
    折光に対しては凹レンズの働きをする、または+1次回
    折光に対しては凹レンズ、−1次回折光に対しては凸レ
    ンズの働きをすることを特徴とする請求項2記載の光ヘ
    ッド装置。
  4. 【請求項4】 前記回折光学素子または前記偏光性回折
    光学素子は+1次回折光に対しては母線が前記光記録媒
    体の接線方向に平行な円筒凸レンズ、−1次回折光に対
    しては母線が前記光記録媒体の接線方向に平行な円筒凹
    レンズの働きをする、または+1次回折光に対しては母
    線が前記光記録媒体の接線方向に平行な円筒凹レンズ、
    −1次回折光に対しては母線が前記光記録媒体の接線方
    向に平行な円筒凸レンズの働きをすることを特徴とする
    請求項2記載の光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記回折光学素子または前記偏光性回折
    光学素子は+1次回折光に対しては3次の正の球面収
    差、−1次回折光に対しては3次の負の球面収差を与え
    る働きをする、または+1次回折光に対しては3次の負
    の球面収差、−1次回折光に対しては3次の正の球面収
    差を与える働きをすることを特徴とする請求項2記載の
    光ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記光源として複数個の光源を有し、該
    複数個の光源からの出射光をそれぞれメインビーム、複
    数のサブビームとして用いることを特徴とする請求項1
    記載の光ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 前記光源と前記対物レンズの間にコリメ
    ータレンズを有し、前記サブビームの一方に対する光源
    の位置が前記コリメータレンズの焦点の前方または後方
    にずらされており、前記サブビームの他方に対する光源
    の位置が前記コリメータレンズの焦点の後方または前方
    にずらされていることを特徴とする請求項6記載の光ヘ
    ッド装置。
  8. 【請求項8】 前記光源と前記対物レンズの間にコリメ
    ータレンズを有し、前記コリメータレンズと前記対物レ
    ンズの間の前記サブビームの一方に対する光路中に凸レ
    ンズ、前記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前
    記サブビームの他方に対する光路中に凹レンズが挿入さ
    れている、または前記コリメータレンズと前記対物レン
    ズの間の前記サブビームの一方に対する光路中に凹レン
    ズ、前記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前記
    サブビームの他方に対する光路中に凸レンズが挿入され
    ていることを特徴とする請求項6記載の光ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 前記光源と前記対物レンズの間にコリメ
    ータレンズを有し、前記コリメータレンズと前記対物レ
    ンズの間の前記サブビームの一方に対する光路中に母線
    が前記光記録媒体の接線方向に平行な円筒凸レンズ、前
    記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前記サブビ
    ームの他方に対する光路中に母線が前記光記録媒体の接
    線方向に平行な円筒凹レンズが挿入されている、または
    前記コリメータレンズと前記対物レンズの間の前記サブ
    ビームの一方に対する光路中に母線が前記光記録媒体の
    接線方向に平行な円筒凹レンズ、前記コリメータレンズ
    と前記対物レンズの間の前記サブビームの他方に対する
    光路中に母線が前記光記録媒体の接線方向に平行な円筒
    凸レンズが挿入されていることを特徴とする請求項6記
    載の光ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 前記光源と前記対物レンズの間にコリ
    メータレンズを有し、前記コリメータレンズと前記対物
    レンズの間の前記サブビームの一方に対する光路中に3
    次の正の球面収差を与えるレンズ、前記コリメータレン
    ズと前記対物レンズの間の前記サブビームの他方に対す
    る光路中に3次の負の球面収差を与えるレンズが挿入さ
    れている、または前記コリメータレンズと前記対物レン
    ズの間の前記サブビームの一方に対する光路中に3次の
    負の球面収差を与えるレンズ、前記コリメータレンズと
    前記対物レンズの間の前記サブビームの他方に対する光
    路中に3次の正の球面収差を与えるレンズが挿入されて
    いることを特徴とする請求項6記載の光ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のサブビームの集光スポット
    は前記メインビームの集光スポットに対し、前記光記録
    媒体の溝の1/4周期分だけ前記光記録媒体の半径方向
    に互いに逆向きにずらして配置されていることを特徴と
    する請求項1記載の光ヘッド装置。
  12. 【請求項12】 前記対物レンズに入射する前記複数の
    サブビームの位相は、光軸を通り前記光記録媒体の接線
    方向に平行な直線の左側と右側でπ/2だけ互いに逆向
    きにずれていることを特徴とする請求項2記載の光ヘッ
    ド装置。
  13. 【請求項13】 前記回折光学素子または前記偏光性回
    折光学素子は、前記対物レンズの有効径を含む領域に回
    折格子が形成された構成であり、入射光の光軸を通り前
    記光記録媒体の接線方向に平行な直線で、左側の第一の
    領域、右側の第二の領域の2つに分割されており、第一
    の領域と第二の領域における格子の位相はπ/2だけず
    れていることを特徴とする請求項12記載の光ヘッド装
    置。
  14. 【請求項14】 前記回折光学素子または前記偏光性回
    折光学素子は、前記対物レンズの有効径を含む領域に回
    折格子が形成された構成であり、入射光の光軸を通り前
    記光記録媒体の接線方向に平行な直線および半径方向に
    平行な直線で、左上側の第一の領域、右上側の第二の領
    域、左下側の第三の領域、右下側の第四の領域の4つに
    分割されており、第一、第四の領域と第二、第三の領域
    における格子の位相はπ/2だけずれていることを特徴
    とする請求項12記載の光ヘッド装置。
  15. 【請求項15】 前記回折光学素子または前記偏光性回
    折光学素子は、前記対物レンズの有効径を含む領域に回
    折格子が形成された構成であり、入射光の光軸を通り前
    記光記録媒体の接線方向に平行な直線および半径方向に
    平行な2つの直線で、左中央の第一の領域、右中央の第
    二の領域、左上側の第三の領域、右上側の第四の領域、
    左下側の第五の領域、右下側の第六の領域の6つに分割
    されており、第一、第四、第六の領域と第二、第三、第
    五の領域における格子の位相はπ/2だけずれているこ
    とを特徴とする請求項12記載の光ヘッド装置。
  16. 【請求項16】 前記対物レンズに入射する前記複数の
    サブビームの位相は、光軸を通り前記光記録媒体の接線
    方向に平行な直線の左側と右側でπ/2だけ互いに逆向
    きにずれていることを特徴とする請求項6記載の光ヘッ
    ド装置。
  17. 【請求項17】 前記複数のサブビームに対する光路中
    に、前記対物レンズに入射する前記サブビームの位相
    を、光軸を通り前記光記録媒体の接線方向に平行な直線
    の左側と右側で互いに逆向きにずらすための位相制御素
    子が挿入されていることを特徴とする請求項16記載の
    光ヘッド装置。
  18. 【請求項18】 前記位相制御素子は、光軸を通り前記
    光記録媒体の接線方向に平行な直線の左側と右側で厚さ
    が異なる平行平板であることを特徴とする請求項17記
    載の光ヘッド装置。
  19. 【請求項19】 前記サブビームの集光スポットによる
    プッシュプル信号に基づいてランド/グルーブ位置検出
    信号を生成し、該ランド/グルーブ位置検出信号の符号
    により、前記メインビームの集光スポットが前記光記録
    媒体のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検
    出することを特徴とする請求項11〜18記載の光ヘッ
    ド装置。
  20. 【請求項20】 前記複数のサブビームのそれぞれから
    検出されたプッシュプル信号の和から前記光記録媒体の
    基板厚ずれを検出することを特徴とする請求項11〜1
    8記載の光ヘッド装置。
  21. 【請求項21】 前記複数のサブビームの集光スポット
    は前記メインビームの集光スポットに対し、前記光記録
    媒体の溝の1/2周期分だけ前記光記録媒体の半径方向
    に互いに逆向きにずらして配置されていることを特徴と
    する請求項1記載の光ヘッド装置。
  22. 【請求項22】 前記対物レンズに入射する前記複数の
    サブビームの位相は、光軸を通り前記光記録媒体の接線
    方向に平行な直線の左側と右側でπだけ互いに逆向きに
    ずれていることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド装
    置。
  23. 【請求項23】 前記複数のサブビームのそれぞれから
    検出されたプッシュプル信号の差から前記光記録媒体の
    基板厚ずれを検出することを特徴とする請求項21また
    は22記載の光ヘッド装置。
  24. 【請求項24】 光源と、該光源からの出射光を光記録
    媒体上に集光する対物レンズと、前記光記録媒体からの
    反射光を受光する光検出器を有する光ヘッド装置を備え
    た光学式情報記録再生装置において、前記光源からの出
    射光からメインビームと複数のサブビームを生成し、前
    記メインビームにより前記光記録媒体に対して記録ある
    いは再生を行うと共に、前記複数のサブビームに対して
    前記光記録媒体の半径方向に互いに逆符号の位相分布を
    与え、前記複数のサブビームのそれぞれから検出された
    プッシュプル信号の振幅の差に基づいて前記光記録媒体
    の基板厚ずれを検出すると共に、前記光記録媒体の基板
    厚ずれを補正することを特徴とする光学式情報記録再生
    装置。
  25. 【請求項25】 前記光源と前記対物レンズの間にコリ
    メータレンズを有し、該コリメータレンズを光軸方向に
    移動させることにより前記光記録媒体の基板厚ずれを補
    正することを特徴とする請求項24記載の光学式情報記
    録再生装置。
  26. 【請求項26】 前記光源と前記対物レンズの間に2つ
    のリレーレンズを有し、該2つのリレーレンズのどちら
    か一方を光軸方向に移動させることにより前記光記録媒
    体の基板厚ずれを補正することを特徴とする請求項24
    記載の光学式情報記録再生装置。
  27. 【請求項27】 前記光源と前記対物レンズの間に液晶
    光学素子を有し、該液晶光学素子に電圧を印加すること
    により前記光記録媒体の基板厚ずれを補正することを特
    徴とする請求項24記載の光学式情報記録再生装置。
  28. 【請求項28】 前記メインビームの集光スポットが前
    記光記録媒体のグルーブ、ランドのどちらの上に位置す
    るかを検出し、前記光記録媒体のグルーブとランドで前
    記光記録媒体の基板厚ずれの補正を行うための回路の極
    性を切り換えることを特徴とする請求項24〜27記載
    の光学式情報記録再生装置。
  29. 【請求項29】 前記光記録媒体に形成されているアド
    レス情報を再生することにより、前記メインビームの集
    光スポットが前記光記録媒体のグルーブ、ランドのどち
    らの上に位置するかを検出することを特徴とする請求項
    28記載の光学式情報記録再生装置。
  30. 【請求項30】 前記サブビームの集光スポットによる
    プッシュプル信号に基づいてランド/グルーブ位置検出
    信号を生成し、該ランド/グルーブ位置検出信号の符号
    により、前記メインビームの集光スポットが前記光記録
    媒体のグルーブ、ランドのどちらの上に位置するかを検
    出することを特徴とする請求項28記載の光学式情報記
    録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7251203B2 (en) 2004-04-01 2007-07-31 Hitachi Media Electronics Co., Ltd. Optical disc drive apparatus, information reproducing or recording method
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US7542399B2 (en) 2005-11-25 2009-06-02 Daxon Technology Inc. Method and apparatus capable of detecting spherical aberration caused by a storage medium

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